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技術 眠気検知装置、眠気検知方法および眠気検知プログラム

出願人 富士通株式会社
発明者 佐野聡中野泰彦田中雄一
出願日 2015年9月17日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-184290
公開日 2017年3月23日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2017-056042
状態 特許登録済
技術分野 生体の呼吸・聴力・形態・血液特性等の測定 脈拍・心拍・血圧・血流の測定
主要キーワード 積算区間 クリップ型 周期調整 胸ベルト スペクトル計算 呼吸動態 終点側 呼吸性洞性不整脈
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (19)

課題

眠気推定連続性を確保できる眠気検知装置眠気検知方法および眠気検知プログラムを提供する。

解決手段

算出部132と予測部133と判定部134と置換部136とを有する。算出部132は、心拍センサ111から取得したデータを基に生成した心拍間隔データに基づいて、呼吸変動周期を算出する。予測部133は、算出された呼吸変動の周期に基づいて、呼吸変動の次の周期構造を予測する。判定部134は、逐次更新中の心拍間隔データと、予測された次の周期構造とを比較して、心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定する。置換部136は、異常信号が混入したと判定された場合に、異常信号を含む心拍間隔データに対応する呼吸変動の周期を、予測された次の周期構造に置換する。

概要

背景

被験者眠気を判定する手法として、心拍揺らぎまたは心拍変動を利用するものがある。例えば、心拍揺らぎを用いる手法は、心拍間隔の値を一定数以上連続して取得し、取得したデータ列周波数変換してスペクトル密度を算出し、被験者の眠気を判定する。心拍間隔は、1回の拍動で最も振幅の大きい波であるR波を用いて算出できる。心拍間隔は、例えば、心拍の隣接する2つのR波の時間間隔で表すことができ、RRI(R−R Interval)と表現される。

この技術は、例えば、眠気検知装置として、車両の運転者に対して用いることが提案されている。眠気検知装置は、心拍間隔データを生成するために、運転者の心拍を取得しようとすると、車両の振動等の影響で心電ノイズが生じ、ノイズの入った信号として取得してしまう場合がある。眠気検知装置は、ノイズを含む心拍間隔データを取得した場合には、対象のゆらぎ成分が減少するため、眠気値に換算するゆらぎ解析信頼性が低下する。眠気検知装置は、ノイズを検出すると、ノイズを含む心拍間隔データの範囲を特定し、ゆらぎ成分を補完して眠気値の算出を継続する。

概要

眠気推定連続性を確保できる眠気検知装置、眠気検知方法および眠気検知プログラムを提供する。算出部132と予測部133と判定部134と置換部136とを有する。算出部132は、心拍センサ111から取得したデータを基に生成した心拍間隔データに基づいて、呼吸変動周期を算出する。予測部133は、算出された呼吸変動の周期に基づいて、呼吸変動の次の周期構造を予測する。判定部134は、逐次更新中の心拍間隔データと、予測された次の周期構造とを比較して、心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定する。置換部136は、異常信号が混入したと判定された場合に、異常信号を含む心拍間隔データに対応する呼吸変動の周期を、予測された次の周期構造に置換する。

目的

本発明は、眠気推定の連続性を確保できる眠気検知装置、眠気検知方法および眠気検知プログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

心拍センサから取得したデータを基に生成した心拍間隔データに基づいて、呼吸変動周期を算出する算出部と、算出された前記呼吸変動の周期に基づいて、前記呼吸変動の次の周期構造予測する予測部と、逐次更新中の前記心拍間隔データと、予測された前記次の周期構造とを比較して、前記心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定する判定部と、前記異常信号が混入したと判定された場合に、前記異常信号を含む前記心拍間隔データに対応する前記呼吸変動の周期を、予測された前記次の周期構造に置換する置換部と、を有することを特徴とする眠気検知装置

請求項2

前記算出部は、前記呼吸変動の極大点間を1周期として算出し、さらに、予測された前記次の周期構造の極小点または極大点が、逐次更新中の前記心拍間隔データに基づく前記呼吸変動の周期の極小点または極大点と合致するように、前記次の周期構造をシフトして補正する補正部を有し、前記判定部は、逐次更新中の前記心拍間隔データと、シフトされた前記次の周期構造とを比較して、前記心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定する、ことを特徴とする請求項1に記載の眠気検知装置。

請求項3

さらに、前記呼吸変動の周期に基づく眠気値、および、予測された前記次の周期構造に基づく予測眠気値を算出する眠気値算出部を有し、前記判定部は、前記眠気値と、前記予測眠気値とを比較して、前記心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の眠気検知装置。

請求項4

前記補正部は、シフトした前記次の周期構造が、シフト前の前記次の周期構造から所定値以上ずれる場合には、シフト前の前記次の周期構造における終点側の極大点から、さらに1周期分の周期構造を予測し、予測した該周期構造に基づいて、前記次の周期構造の予測に用いる呼吸変動モデルを補正する、ことを特徴とする請求項2に記載の眠気検知装置。

請求項5

前記予測部は、算出された前記呼吸変動の周期に基づいて、極大点の変化を示す極大点トレンドと、極小点の変化を示す極小点トレンドと、振幅の変化を示す振幅トレンドとを算出し、算出した前記極大点トレンドと、前記極小点トレンドと、前記振幅トレンドとに基づいて、前記呼吸変動の次の周期構造を予測する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の眠気検知装置。

請求項6

心拍センサから取得したデータを基に生成した心拍間隔データに基づいて、呼吸変動の周期を算出し、算出された前記呼吸変動の周期に基づいて、前記呼吸変動の次の周期構造を予測し、逐次更新中の前記心拍間隔データと、予測された前記次の周期構造とを比較して、前記心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定し、前記異常信号が混入したと判定された場合に、前記異常信号を含む前記心拍間隔データに対応する前記呼吸変動の周期を、予測された前記次の周期構造に置換する、処理をコンピュータが実行することを特徴とする眠気検知方法

請求項7

心拍センサから取得したデータを基に生成した心拍間隔データに基づいて、呼吸変動の周期を算出し、算出された前記呼吸変動の周期に基づいて、前記呼吸変動の次の周期構造を予測し、逐次更新中の前記心拍間隔データと、予測された前記次の周期構造とを比較して、前記心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定し、前記異常信号が混入したと判定された場合に、前記異常信号を含む前記心拍間隔データに対応する前記呼吸変動の周期を、予測された前記次の周期構造に置換する、処理をコンピュータに実行させることを特徴とする眠気検知プログラム

技術分野

0001

本発明は、眠気検知装置眠気検知方法および眠気検知プログラムに関する。

背景技術

0002

被験者の眠気を判定する手法として、心拍揺らぎまたは心拍変動を利用するものがある。例えば、心拍揺らぎを用いる手法は、心拍間隔の値を一定数以上連続して取得し、取得したデータ列周波数変換してスペクトル密度を算出し、被験者の眠気を判定する。心拍間隔は、1回の拍動で最も振幅の大きい波であるR波を用いて算出できる。心拍間隔は、例えば、心拍の隣接する2つのR波の時間間隔で表すことができ、RRI(R−R Interval)と表現される。

0003

この技術は、例えば、眠気検知装置として、車両の運転者に対して用いることが提案されている。眠気検知装置は、心拍間隔データを生成するために、運転者の心拍を取得しようとすると、車両の振動等の影響で心電ノイズが生じ、ノイズの入った信号として取得してしまう場合がある。眠気検知装置は、ノイズを含む心拍間隔データを取得した場合には、対象のゆらぎ成分が減少するため、眠気値に換算するゆらぎ解析信頼性が低下する。眠気検知装置は、ノイズを検出すると、ノイズを含む心拍間隔データの範囲を特定し、ゆらぎ成分を補完して眠気値の算出を継続する。

先行技術

0004

特開2006−81840号公報
特開平7−124140号公報
特開2003−339651号公報
特開2013−123524号公報
国際公開第2008/149559号

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、ノイズを検出してからノイズ混入前の心拍間隔データを切り出して、ノイズを含む心拍間隔データの範囲を置換してゆらぎ成分を補完すると、置換するデータと前後のデータとの整合性を取るために20秒程度の解析停止状態が発生する場合がある。この場合には、リアルタイムに眠気値の更新を行うことは困難となる。

0006

一つの側面では、本発明は、眠気推定連続性を確保できる眠気検知装置、眠気検知方法および眠気検知プログラムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

一つの態様では、眠気検知装置は、算出部と予測部と判定部と置換部とを有する。算出部は、心拍センサから取得したデータを基に生成した心拍間隔データに基づいて、呼吸変動周期を算出する。予測部は、算出された前記呼吸変動の周期に基づいて、前記呼吸変動の次の周期構造を予測する。判定部は、逐次更新中の前記心拍間隔データと、予測された前記次の周期構造とを比較して、前記心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定する。置換部は、前記異常信号が混入したと判定された場合に、前記異常信号を含む前記心拍間隔データに対応する前記呼吸変動の周期を、予測された前記次の周期構造に置換する。

発明の効果

0008

眠気推定の連続性を確保できる。

図面の簡単な説明

0009

図1は、実施例1の眠気検知装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2は、脈拍データの一例を示す図である。
図3は、微分脈拍データの一例を示す図である。
図4は、逐次予測修正の一例を示す図である。
図5は、周期構造のシフトの一例を示す図である。
図6は、スペクトル密度データの一例を示す図である。
図7は、眠気レベルを説明するための図である。
図8は、実施例1の眠気検知処理の一例を示すフローチャートである。
図9は、実施例2の眠気検知装置の構成の一例を示すブロック図である。
図10は、眠気値に基づく異常信号の判定の一例を示す図である。
図11は、実施例2の眠気検知処理の一例を示すフローチャートである。
図12は、実施例3の眠気検知装置の構成の一例を示すブロック図である。
図13は、シフトした周期構造が所定値以上ずれる場合の置換の一例を示す図である。
図14は、実施例3の眠気検知処理の一例を示すフローチャートである。
図15は、実施例4の眠気検知装置の構成の一例を示すブロック図である。
図16は、長周期トレンドを反映する予測の一例を示す図である。
図17は、実施例4の眠気検知処理の一例を示すフローチャートである。
図18は、眠気検知プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。

0010

以下、図面に基づいて、本願の開示する眠気検知装置、眠気検知方法および眠気検知プログラムの実施例を詳細に説明する。なお、本実施例により、開示技術が限定されるものではない。また、以下の実施例は、矛盾しない範囲で適宜組みあわせてもよい。

0011

図1は、実施例1の眠気検知装置の構成の一例を示すブロック図である。図1に示す眠気検知装置100は、例えば、車両に設けられ、被験者である車両の運転者に心拍センサの電極を装着させて心拍信号を取得する。眠気検知装置100は、心拍センサから取得したデータを基に生成した心拍間隔データに基づいて、呼吸変動の周期を算出する。また、眠気検知装置100は、算出された呼吸変動の周期に基づいて、呼吸変動の次の周期構造を予測する。眠気検知装置100は、逐次更新中の心拍間隔データと、予測された次の周期構造とを比較して、心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定する。なお、異常信号は、例えばノイズである。眠気検知装置100は、異常信号が混入したと判定された場合に、異常信号を含む心拍間隔データに対応する呼吸変動の周期を、予測された次の周期構造に置換する。眠気検知装置100は、置換された次の周期構造を含む心拍間隔データをスペクトル解析し、解析結果に基づいて眠気値を算出する。これにより、眠気検知装置100は、眠気推定の連続性を確保できる。

0012

次に、眠気検知装置100の構成について説明する。図1に示すように、眠気検知装置100は、心拍センサ111と、表示部112と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、眠気検知装置100は、図1に示す機能部以外にも既知のコンピュータが有する各種の機能部、例えば各種の入力デバイス音声出力デバイス等の機能部を有することとしてもかまわない。

0013

心拍センサ111は、被験者の心拍信号を検出する。例えば、心拍センサ111は、被験者に接触する電極により、被験者の心拍信号を各電極の電位差から取得する。なお、心拍センサ111によって用いられる電極は、例えば、胸ベルトタイプのものや腕時計型小型機器に埋め込まれた電極(両手に装着される)に対応する。心拍センサ111は、検出した心拍信号のデータを心拍信号データとして制御部130に出力する。

0014

また、心拍センサ111は、例えば、被験者の耳たぶ等の血流を光で計測し、脈波を取得するようにしてもよい。心拍センサ111の検出部は、脈波取得であれば光学式となり、腕時計タイプやリストバンドタイプ(反射型)、イヤクリップ型(反射型、透過型)等を用いることができる。

0015

ここで、図2を用いて心拍センサ111が検出する信号について説明する。なお、以下の例では、脈波を取得する例で説明するが、心拍信号の場合でも同様である。図2は、脈拍データの一例を示す図である。図2に示すように、この脈拍データは、時刻毎脈拍の強さを示す。図2において、縦軸は脈拍の強さを示す軸であり、横軸は時間を示す軸である。

0016

図1の説明に戻って、表示部112は、各種情報を表示するための表示デバイスである。表示部112は、例えば、表示デバイスとして液晶ディスプレイ等によって実現される。表示部112は、制御部130から入力された各種表示画面を表示する。各種表示画面は、例えば、眠気値に応じた警告画面、各種メッセージ等を表示する表示画面が挙げられる。

0017

記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子ハードディスク光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、制御部130での処理に用いる情報、例えば、予測された次の周期構造を含む呼吸変動モデル等を記憶する。

0018

制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、内部の記憶装置に記憶されているプログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific IntegratedCircuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されるようにしてもよい。制御部130は、生成部131と、算出部132と、予測部133と、判定部134と、補正部135と、置換部136と、解析部137と、眠気値算出部138とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図1に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。

0019

生成部131は、心拍センサ111から取得した心拍信号データを基に、心拍間隔データを生成する。生成部131は、心拍センサ111から心拍信号データの入力が開始されると、心拍の隣接する2つのR波の時間間隔とR波の検出時間とを対応づけた心拍間隔データ(以下、RRIデータともいう。)の生成を開始する。生成部131は、算出部132に対して、生成したRRIデータの出力を開始する。なお、心拍信号データは、逐次入力されるので、生成部131は、RRIデータを逐次更新して出力する。

0020

生成部131は、脈波を用いる場合には、心拍センサ111から取得した脈拍データを微分して微分脈拍データを生成する。図3は、微分脈拍データの一例を示す図である。図3において、縦軸は脈拍データの微分値を示す軸であり、横軸は時間を示す軸である。生成部131は、微分脈拍データをスキャンし、微分値が極大をとる時刻を特定する。図3に示す例では、時刻t1、t2、t3において、微分値が極大となる。生成部131は、振幅のピークから次の振幅のピークまでの間隔をPPI(Peak-Peak-Interval)データとして算出する。算出されたPPIデータは、RRIデータと同様に心拍信号として用いることができ、以下の説明ではRRIデータを用いるがPPIデータを用いてもよい。

0021

図1の説明に戻って、算出部132は、生成部131からRRIデータが入力されると、呼吸変動の周期を算出する。算出部132は、各RRIデータを時間軸プロットしたRRIデータ列、すなわち呼吸変動グラフを生成し、RRIデータ列に基づいて呼吸変動の周期を算出する。算出部132は、例えば、RRIデータ列の極大点間を1周期として算出する。すなわち、算出部132は、RRIデータ列の積算区間内の極大点および極小点を算出し、極大点間を呼吸変動の1周期としてとらえ、その周期と振幅とを算出する。なお、以下の説明では、算出した周期と振幅とを合わせて呼吸変動の周期と表現する。算出部132は、算出した呼吸変動の周期と、RRIデータ列とを予測部133に出力する。また、算出部132は、判定部134に対してRRIデータ列の出力を開始する。

0022

ここで、心拍間隔データ(RRIデータ)について説明する。心拍間隔データは、呼吸によって変動、つまり自律神経の調整により変動する。変動の要素には、例えば、MWSA(Mayer Wave Sinus Arrhythmia)と呼ばれる心拍血圧性変動と、RSA(Respiratory Sinus Arrhythmia)と呼ばれる呼吸性洞性不整脈とがある。心拍間隔データにおける呼吸変動の周期は、MWSAに対応する0.05〜0.15Hz近辺低周波数側(LF)の成分と、RSAに対応する0.15〜0.4Hz近辺の高周波数側(HF)成分とを含む。

0023

すなわち、心拍間隔は、交感神経により心拍動を増加させる信号と、副交感神経により心拍動を減少させる信号とが拮抗して決定される。心拍間隔は、呼吸動態による心拍変動のメカニズムから、吸気開始で副交感神経の制御が遮断され、交感神経制御上の心拍動亢進状態となり、呼気の開始とともに副交感神経の制御が復活して心拍動は減少することで決定される。つまり、心拍間隔は、呼吸動作に応じて増減することになる。また、心拍は、心拍動の亢進と、大きな吸気活動による内圧増加の動脈圧受容体での検知とが同時に発生すると、血圧調整機構により心拍中枢から交感神経の抑制と、副交感神経の亢進とによる心拍数下げる制御が行われる。

0024

心拍間隔の変化は、周期的な呼吸活動連動反射的に行われ、その頻度分布に関連して眠気の推定が行われる。このため、眠気の推定には、呼吸周期ごとに心拍間隔データを更新することが好ましい。また、心拍間隔データは、極大点が副交感神経により調整された心拍動状態に対応し、極小点が交感神経による心拍動状態に対応する。すなわち、極大点は、吸気開始点を表し、副交感神経と交感神経とが働いた状態と最も相関が高い。また、極小点は呼気開始点を表し、交感神経のみが働いた状態と最も相関が高い。つまり、眠気を定義する場合には、極大点のトレンドが好ましい。

0025

また、吸気呼気の周期構造は、息を呑む状況や発話応答等の能動的な活動による交感神経の亢進、嚥下あくびといった圧受容体反射を引き起こす状況等では、不明瞭となる。すなわち、これらの場合には、心拍間隔の極小点が必ずしも呼気点に一致せず逆相動作を伴うこともあり、次の呼吸周期で本来の周期に復帰すると考えられる。

0026

予測部133は、算出部132から呼吸変動の周期と、RRIデータ列とが入力されると、呼吸変動の次の周期構造を予測する。予測部133は、RRIデータ列の積算区間内の過去の呼吸変動の周期と、入力された呼吸変動の周期とに基づいて、極大点を起点とするコサイン関数による信号推定を行い、呼吸変動モデルを算出して次の周期構造を予測する。また、予測部133は、補正部135から補正した呼吸変動モデルが入力されると、補正した呼吸変動モデルを用いて次の周期構造を予測する。予測部133は、予測した次の周期構造を含む呼吸変動モデルを、判定部134および補正部135に出力する。

0027

予測部133は、判定部134から修正指示が入力されると、逐次更新されたRRIデータ列の呼吸変動の1周期分を積算区間に加え、最も古い1周期分を積算区間から除外して呼吸変動モデルを修正する。

0028

ここで、図4を用いて次の周期構造の予測について説明する。図4は、逐次予測修正の一例を示す図である。図4に示すように、予測部133は、RRIデータ列である呼吸変動グラフにおいて、確定した区間11の呼吸変動の周期に基づいて、次の周期13における周期構造14を予測する。確定した区間11の呼吸変動の1周期は、例えば、区間12で示す区間となる。予測部133は、例えば、現在時刻が時刻t4であったとすると、区間11の1つ目の極大点を起点とするコサイン関数による信号推定を行い、1周期分未来の時刻t5まで、すなわち、時刻t4からt5までの周期13の周期構造14を予測する。また、図4に示す区間17は、予測した周期構造14を含む区間である。なお、図4に示す波形15は、時刻t6におけるRRIデータ列の実測値に基づくものである。

0029

図1の説明に戻って、判定部134は、算出部132からRRIデータ列の入力が開始され、予測部133から呼吸変動モデルが入力されると、逐次更新中のRRIデータ列と、呼吸変動モデルの予測された次の周期構造とを比較する。判定部134は、比較の結果、RRIデータ列に異常信号が混入したか否かを判定する。判定部134は、例えば、逐次更新中のRRIデータ列と、次の周期構造とが±5%以上乖離した場合には、異常信号が混入したと判定する。図4の例では、予測した周期構造14に対して、波形15が例えば±5%以上乖離した場合に、異常信号が混入したと判定する。判定部134は、異常信号が混入したと判定した場合には、異常信号が混入した旨の判定結果と、逐次更新中のRRIデータ列と、呼吸変動モデルとを置換部136に出力する。

0030

また、判定部134は、異常信号が混入していないと判定した場合には、極小点が合致するように補正するか否かを判定する。なお、判定部134は、極小点が合致するように補正するか否かは、ユーザにより予め設定された補正可否を示す設定値を参照して判定する。判定部134は、極小点が合致するように補正する場合には、補正指示と、逐次更新中のRRIデータ列とを補正部135に出力する。すなわち、判定部134は、極小点が合致するように補正する場合には、逐次更新中のRRIデータ列と、補正部135によって補正された呼吸変動モデルの予測された次の周期構造とを比較する。また、判定部134は、異常信号が混入していない旨の判定結果と、逐次更新中のRRIデータ列と、呼吸変動モデルとを置換部136に出力する。

0031

判定部134は、極小点が合致するように補正しない場合には、異常信号が混入していない旨の判定結果と、逐次更新中のRRIデータ列と、呼吸変動モデルとを置換部136に出力する。

0032

判定部134は、RRIデータ列の逐次更新が1周期分完了したか否かを判定する。判定部134は、RRIデータ列の逐次更新が1周期分完了していない場合には、RRIデータ列と呼吸変動モデルとの比較を継続する。判定部134は、RRIデータ列の逐次更新が1周期分完了した場合には、更新された1周期分を呼吸変動モデルに反映させるために、予測部133に修正指示を出力する。

0033

補正部135には、予測部133から呼吸変動モデルが入力される。また、補正部135には、判定部134から補正指示と、逐次更新中のRRIデータ列とが入力される。補正部135は、補正指示と、逐次更新中のRRIデータ列とが入力されると、呼吸変動モデルの次の周期構造の極小点が逐次更新中のRRIデータ列に基づく呼吸変動の周期の極小点と合致するように、呼吸変動モデルの次の周期構造をシフトして補正する。補正部135は、補正した呼吸変動モデルを予測部133に出力する。なお、補正部135は、次の周期構造のシフト量が、例えば1周期分の20%以上となる場合には、呼吸変動モデルの補正は行わない。また、補正部135は、極小点に代えて極大点を合致するように、呼吸変動モデルの次の周期構造をシフトして補正してもよい。

0034

ここで、図5を用いて、周期構造のシフトの一例について説明する。図5は、周期構造のシフトの一例を示す図である。図5に示すように、呼吸変動モデルでは、RRIデータ列の極大点21から周期構造22が予測され、次の極小点23および極大点24が予測される。ところが、実測値のRRIデータ列の極小点25は、予測値の極小点23から期間23aだけずれている。このため、補正部135は、予測値の極小点23を極小点23bに期間23a分シフトする。同様に、補正部135は、予測値の極大点24を極大点24bに期間24a分シフトする。すなわち、補正部135は、次の周期構造の極小点23が、逐次更新中のRRIデータ列に基づく呼吸変動の周期の極小点25と合致するように、呼吸変動モデルの次の周期構造22をシフトして周期構造22aに補正する。なお、図5の例では、シフト後の次の極大点24bの時点で、実測値とのずれが発生しているため、例えば、極大点24bを実測値のRRIデータ列の極大点26に期間26a分シフトするようにしてもよい。すなわち、補正部135は、逐次更新中のRRIデータ列に基づく呼吸変動の周期に追従するように、呼吸変動モデルを補正する。

0035

図1の説明に戻って、置換部136には、判定部134から異常信号混入の判定結果と、逐次更新中のRRIデータ列と、呼吸変動モデルとが入力される。置換部136は、異常信号が混入した旨の判定結果が入力された場合には、異常信号を含む逐次更新中のRRIデータ列に対応する呼吸変動の周期を、呼吸変動モデルの予測された次の周期構造に置換する。すなわち、置換部136は、RRIデータ列に異常信号が混入したことを検出すると、異常信号を含む呼吸変動の周期の1周期分のRRIデータ列を、呼吸変動モデルの周期構造に置換する。図4の例では、置換部136は、異常信号を含む波形15の1周期分(t4〜t5)を予測された周期構造14に置換する。置換部136は、異常信号を含む呼吸変動の周期の1周期分のRRIデータ列が、呼吸変動モデルの周期構造に置換されたRRIデータ列を解析部137に出力する。

0036

置換部136は、異常信号が混入していない旨の判定結果が入力された場合には、RRIデータ列の逐次更新された1周期分のRRIデータ列をリサンプリングする。置換部136は、リサンプリングされた1周期分を含むRRIデータ列を解析部137に出力する。

0037

解析部137は、置換部136からRRIデータ列が入力されると、AR(Auto Regressive)モデルを用いて、RRIデータ列をスペクトル密度(PSD)データに変換する。このスペクトル密度データは、周波数とスペクトル密度との関係を示すデータである。ここでは、解析部137は、ARモデルを用いて、RRIデータ列をスペクトル密度データに変換する例を示したが、例えば、フーリエ変換等を用いて、RRIデータ列をスペクトル密度データに変換してもよい。解析部137は、変換したスペクトル密度データを眠気値算出部138に出力する。

0038

図6は、スペクトル密度データの一例を示す図である。図6において、縦軸はスペクトル密度に対応する軸であり、横軸は周波数に対応する軸である。例えば、線分1aは、ある時間TT1におけるRRIデータのスペクトル密度と周波数との関係を示す線分である。線分1bは、ある時間TT2におけるRRIデータのスペクトル密度と周波数との関係を示す線分である。

0039

例えば、周波数0.05Hzから0.15Hzまでの領域を低周波数領域とし、周波数0.15Hzから0.40Hzまでの領域を高周波数領域とする。このように周波数の領域を分類すると、線分1aにおけるRSAは2aとなり、線分1bにおけるRSAは2bとなる。RSAは、RRIデータのスペクトル密度と周波数の関係を示す線分について、高周波数側のピークを示すものである。

0040

図1の説明に戻って、眠気値算出部138は、解析部137からスペクトル密度データが入力されると、RSAに対応するスペクトル密度と周波数との関係に着目して、被験者の眠気を判定する。眠気値算出部138は、RSAの周波数が下がり、スペクトル密度が大きくなる方向にRSAが移動した場合には、被験者の覚醒度が低下したと判定する。例えば、図6の例では、線分1aのRSA2aと、線分1bのRSA2bとを比較すると、RSA2bがRSA2aに対して、周波数が低下し、スペクトル密度が大きくなるように移動している。眠気値算出部138は、この場合には、被験者の覚醒度が低下したと判定し、居眠状態であると判定する。

0041

眠気値算出部138は、RSAの周波数とスペクトル密度との関係から、眠気値、つまり眠気レベルを判定する。図7は、眠気レベルを説明するための図である。図7に示す縦軸は、スペクトル密度に対応し、横軸は周波数に対応する。ここで、縦軸は、下側から上側に向かうにつれて、スペクトル密度の大きさが小さくなるものとする。また、横軸は、左側から右側に向かうにつれて、周波数の大きさが小さくなるものとする。すなわち、図7では、左下に向かうにつれて、覚醒度が小さくなり、眠気レベルが大きくなることを意味する。

0042

眠気値算出部138は、例えば、予め設定された眠気レベルの閾値データを基にして、スペクトル密度と周波数との関係を示すグラフ60に対して閾値61、62、63、64、65、66を設定する。閾値データは、例えば、各閾値について、周波数とスペクトル密度との関係を定義した情報を保持する。

0043

例えば、眠気値算出部138は、閾値61〜66に応じて、スペクトル密度と周波数との関係を示すグラフ60を複数の領域1A〜1Gに分割する。眠気値算出部138は、スペクトル密度と周波数との関係が領域1Aに含まれる場合には、被験者の眠気レベルを、眠気レベル1と判定する。眠気値算出部138は、スペクトル密度と周波数との関係が領域1Bに含まれる場合には、被験者の眠気レベルを、眠気レベル2と判定する。眠気値算出部138は、スペクトル密度と周波数との関係が領域1Cに含まれる場合には、被験者の眠気レベルを、眠気レベル3と判定する。眠気値算出部138は、スペクトル密度と周波数との関係が領域1Dに含まれる場合には、被験者の眠気レベルを、眠気レベル4と判定する。眠気値算出部138は、スペクトル密度と周波数との関係が領域1Eに含まれる場合には、被験者の眠気レベルを、眠気レベル5と判定する。眠気値算出部138は、スペクトル密度と周波数との関係が領域1Fに含まれる場合には、被験者の眠気レベルを、眠気レベル6と判定する。眠気値算出部138は、スペクトル密度と周波数との関係が領域1Gに含まれる場合には、被験者の眠気レベルを、眠気レベル7と判定する。

0044

眠気値算出部138は、被験者の眠気レベルを判定し、眠気レベルが所定レベル以上となった場合に、被験者に対して警告を行う。眠気値算出部138は、例えば、眠気レベルが眠気レベル4以上になった場合に、警告画面を表示部112に表示するとともに、図示しないスピーカから警告音を出力する。

0045

また、眠気値算出部138は、例えば、図示しないスイッチからの入力に基づいて、眠気検知処理を終了するか否かを判定する。眠気値算出部138は、例えば、被験者が自動車運転を終了し、図示しないスイッチが被験者により押下されると、眠気検知処理を終了する。

0046

次に、実施例1の眠気検知装置100の動作について説明する。図8は、実施例1の眠気検知処理の一例を示すフローチャートである。

0047

生成部131は、心拍を検出したか否か、すなわち、心拍センサ111から心拍信号データの入力が開始されたか否かを判定する(ステップS1)。生成部131は、心拍を検出していない場合には(ステップS1:否定)、心拍の検出を待機する。生成部131は、心拍を検出した場合には(ステップS1:肯定)、RRIデータの生成を開始する(ステップS2)。生成部131は、算出部132に対して、生成したRRIデータの出力を開始する。

0048

算出部132は、生成部131からRRIデータが入力されると、各RRIデータを時間軸にプロットしたRRIデータ列を生成する。算出部132は、生成したRRIデータ列の極大点を算出する(ステップS3)。算出部132は、極大点間を呼吸変動の1周期としてとらえ、呼吸変動の周期、すなわちRRIデータ列の周期および振幅を算出する(ステップS4)。算出部132は、算出した呼吸変動の周期と、RRIデータ列とを予測部133に出力する。また、算出部132は、判定部134に対してRRIデータ列の出力を開始する。

0049

予測部133は、算出部132から呼吸変動の周期と、RRIデータ列とが入力されると、呼吸変動モデルを算出して次の周期構造を予測する(ステップS5)。予測部133は、予測した次の周期構造を含む呼吸変動モデルを、判定部134および補正部135に出力する。

0050

判定部134は、算出部132からRRIデータ列の入力が開始され、予測部133から呼吸変動モデルが入力されると、逐次更新中のRRIデータ列と、呼吸変動モデルの予測された次の周期構造とを比較する(ステップS6)。判定部134は、比較の結果、RRIデータ列に異常信号が混入したか否かを判定する(ステップS7)。判定部134は、異常信号が混入していないと判定した場合には(ステップS7:否定)、極小点が合致するように補正するか否かを判定する(ステップS8)。

0051

判定部134は、極小点が合致するように補正する場合には(ステップS8:肯定)、補正指示と、逐次更新中のRRIデータ列とを補正部135に出力する。また、判定部134は、異常信号が混入していない旨の判定結果と、逐次更新中のRRIデータ列と、呼吸変動モデルとを置換部136に出力する。補正部135は、判定部134から補正指示と、逐次更新中のRRIデータ列とが入力されると、呼吸変動モデルの次の周期構造をシフトして補正する(ステップS9)。補正部135は、補正した呼吸変動モデルを予測部133に出力し、ステップS6に戻る。

0052

判定部134は、極小点が合致するように補正しない場合には(ステップS8:否定)、異常信号が混入していない旨の判定結果と、逐次更新中のRRIデータ列と、呼吸変動モデルとを置換部136に出力する。判定部134は、RRIデータ列の逐次更新が1周期分完了したか否かを判定する(ステップS10)。判定部134は、RRIデータ列の逐次更新が1周期分完了していない場合には(ステップS10:否定)、ステップS6に戻る。

0053

判定部134は、RRIデータ列の逐次更新が1周期分完了した場合には(ステップS10:肯定)、予測部133に修正指示を出力する。予測部133は、判定部134から修正指示が入力されると、更新された1周期分を反映させるために呼吸変動モデルを修正する(ステップS11)。

0054

置換部136は、判定部134から異常信号が混入していない旨の判定結果が入力されると、RRIデータ列の逐次更新された1周期分のRRIデータ列をリサンプリングする(ステップS12)。置換部136は、リサンプリングされた1周期分を含むRRIデータ列を解析部137に出力する。

0055

判定部134は、異常信号が混入したと判定した場合には(ステップS7:肯定)、異常信号が混入した旨の判定結果と、逐次更新中のRRIデータ列と、呼吸変動モデルとを置換部136に出力する。置換部136は、判定部134から異常信号が混入した旨の判定結果が入力されると、異常信号を含む呼吸変動の周期の1周期分のRRIデータ列を、呼吸変動モデルの周期構造に置換する(ステップS13)。置換部136は、異常信号を含む呼吸変動の周期の1周期分のRRIデータ列が、呼吸変動モデルの周期構造に置換されたRRIデータ列を解析部137に出力する。

0056

解析部137は、置換部136からRRIデータ列が入力されると、RRIデータ列をスペクトル解析する(ステップS14)。つまり、解析部137は、RRIデータ列をスペクトル密度データに変換する。解析部137は、変換したスペクトル密度データを眠気値算出部138に出力する。眠気値算出部138は、解析部137からスペクトル密度データが入力されると、眠気値を算出、つまり眠気レベルを判定する(ステップS15)。眠気値算出部138は、被験者の眠気レベルが所定レベル以上となった場合に、警告画面を表示部112に表示するとともに、図示しないスピーカから警告音を出力する。

0057

眠気値算出部138は、眠気検知処理を終了するか否かを判定する(ステップS16)。眠気値算出部138は、眠気検知処理を終了しない場合には(ステップS16:否定)、ステップS3に戻る。眠気値算出部138は、眠気検知処理を終了する場合には(ステップS16:肯定)、制御部130内の各処理部の処理を停止し、眠気検知処理を終了する。これにより、眠気検知装置100は、眠気推定の連続性を確保できる。また、眠気検知装置100は、極小点から吸気の終了が示唆できるので、周期異常の判定を迅速にできる。さらに、眠気検知装置100は、更新中のRRIデータ列の変化を極小点間の位相シフトにより呼吸変動モデルを修正することで、リアルタイムの補正とスペクトル算出とを行うことができる。すなわち、眠気検知装置100は、異常信号の混入の判定と、呼吸変動モデルの周期構造への置換とを同時に行うことができる。

0058

このように、眠気検知装置100は、心拍センサから取得したデータを基に生成した心拍間隔データに基づいて、呼吸変動の周期を算出する。また、眠気検知装置100は、算出された呼吸変動の周期に基づいて、呼吸変動の次の周期構造を予測する。また、眠気検知装置100は、逐次更新中の心拍間隔データと、予測された次の周期構造とを比較して、心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定する。また、眠気検知装置100は、異常信号が混入したと判定された場合に、異常信号を含む心拍間隔データに対応する呼吸変動の周期を、予測された次の周期構造に置換する。その結果、眠気推定の連続性を確保できる。

0059

また、眠気検知装置100は、呼吸変動の極大点間を1周期として算出する。また、眠気検知装置100は、さらに、予測された次の周期構造の極小点または極大点が、逐次更新中の心拍間隔データに基づく呼吸変動の周期の極小点または極大点と合致するように、次の周期構造をシフトして補正する。また、眠気検知装置100は、逐次更新中の心拍間隔データと、シフトされた次の周期構造とを比較して、心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定する。その結果、呼吸変動の周期の予測値を実測値に追従させるので、自動的に呼吸変動の周期調整ができる。

0060

上記実施例1では、RRIデータ列に基づいて、異常信号の混入を判定したが、眠気値に基づいて異常信号の混入を判定してもよく、この場合の実施の形態につき、実施例2として説明する。図9は、実施例2の眠気検知装置の構成の一例を示すブロック図である。なお、実施例1の眠気検知装置100と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。

0061

実施例2の眠気検知装置200は、実施例1の眠気検知装置100の判定部134、置換部136、解析部137および眠気値算出部138に代えて、判定部234、置換部236、解析部237および眠気値算出部238を有する。

0062

判定部234は、判定部134での処理に加えて、眠気値算出部238から入力される実測値のRRIデータ列に係る呼吸変動の周期に基づく眠気値と、呼吸変動モデルの予測された次の周期構造に基づく予測眠気値とを比較する。すなわち、判定部234は、実測値のRRIデータ列に基づく眠気値と、呼吸変動モデルの周期構造に置換されたRRIデータ列に基づく予測眠気値とを比較する。判定部234は、実測値に基づく眠気値と、予測眠気値との比較の結果、異常信号が混入したか否かを判定する。判定部234は、異常信号が混入したと判定した場合には、異常信号が混入した旨の眠気値に基づく判定結果を置換部236に出力する。判定部234は、異常信号が混入していないと判定した場合には、異常信号が混入していない旨の眠気値に基づく判定結果を置換部236に出力する。

0063

置換部236は、置換部136での処理に加えて、眠気値に基づく判定結果によって、眠気値に対応する周期分のRRIデータ列を、呼吸変動モデルの周期構造に置換する。置換部236は、判定部234から異常信号が混入した旨の眠気値に基づく判定結果が入力されると、異常信号が混入したと判定した眠気値に対応する周期分のRRIデータ列を、呼吸変動モデルの周期構造に置換する。置換部236は、異常信号が混入したと判定した眠気値に対応する周期分のRRIデータ列が、呼吸変動モデルの周期構造に置換されたRRIデータ列を解析部237に出力する。置換部236は、判定部234から異常信号が混入していない旨の眠気値に基づく判定結果が入力されると、呼吸変動モデルの周期構造への置換は行わない。

0064

また、置換部236は、RRIデータ列に基づく異常信号の混入の判定結果に関わらず、RRIデータ列の逐次更新された1周期分のRRIデータ列をリサンプリングする。置換部236は、リサンプリングされた1周期分を含むRRIデータ列、すなわち実測値のRRIデータ列を解析部237に出力する。

0065

解析部237には、置換部236から呼吸変動モデルの周期構造に置換されたRRIデータ列と、実測値のRRIデータ列とが入力される。解析部237は、解析部137と同様に、呼吸変動モデルの周期構造に置換されたRRIデータ列と、実測値のRRIデータ列とについて、それぞれスペクトル解析を行ってスペクトル密度データに変換する。解析部237は、変換したそれぞれのスペクトル密度データを眠気値算出部238に出力する。

0066

眠気値算出部238は、眠気値算出部138での処理に加えて、解析部237から変換したそれぞれのスペクトル密度データが入力されると、それぞれのスペクトル密度データに基づいて、眠気値を算出、つまり眠気レベルを判定する。すなわち、眠気値算出部238は、実測値のRRIデータ列に基づく眠気値と、呼吸変動モデルの周期構造に置換されたRRIデータ列に基づく予測眠気値とを算出する。眠気値算出部238は、算出した実測値のRRIデータ列に基づく眠気値と、呼吸変動モデルの周期構造に置換されたRRIデータ列に基づく予測眠気値とを判定部234に出力する。

0067

ここで、図10を用いて眠気値に基づく異常信号の判定について説明する。図10は、眠気値に基づく異常信号の判定の一例を示す図である。図10に示すグラフ30は、眠気値の時間軸での変化を示すグラフである。グラフ30には、異常信号を含む眠気値の領域31、37があるとする。領域31付近に対応するRRIデータ列のグラフ32では、波形33は、呼吸変動の3周期分でありノイズを含んでいる。波形33は、RRIデータ列に基づく異常信号の混入の判定では、異常信号が混入していないとしてすり抜ける。しかし、眠気値のグラフ30では、ノイズの影響を受けている。実施例2の眠気検知装置200では、この様な場合にも、グラフ34の波形35に示すように、呼吸変動モデルの周期構造に置換する。これにより、眠気検知装置200は、グラフ36の領域31aに示すように、ノイズの影響を排除できる。また、眠気検知装置200は、グラフ30の領域37についても同様に、グラフ36の領域37aに示すように、ノイズの影響を排除できる。

0068

次に、実施例2の眠気検知装置200の動作について説明する。図11は、実施例2の眠気検知処理の一例を示すフローチャートである。以下の説明では、ステップS1〜S13、S16の処理は、実施例1と同様であるので、その説明を省略する。

0069

眠気検知装置200は、ステップS12またはS13の処理に続いて、次の処理を実行する。解析部237は、置換部236から呼吸変動モデルの周期構造に置換されたRRIデータ列と、実測値のRRIデータ列とが入力されると、それぞれスペクトル解析を行ってスペクトル密度データに変換する(ステップS21)。解析部237は、変換したそれぞれのスペクトル密度データを眠気値算出部238に出力する。

0070

眠気値算出部238は、解析部237から変換したそれぞれのスペクトル密度データが入力されると、それぞれのスペクトル密度データに基づいて、眠気値を算出する。眠気値算出部238は、実測値のRRIデータ列に基づく眠気値と、呼吸変動モデルの周期構造に置換されたRRIデータ列に基づく予測眠気値とを算出する(ステップS22)。眠気値算出部238は、算出した実測値のRRIデータ列に基づく眠気値と、呼吸変動モデルの周期構造に置換されたRRIデータ列に基づく予測眠気値とを判定部234に出力する。

0071

判定部234は、眠気値算出部238から実測値のRRIデータ列に基づく眠気値と、呼吸変動モデルの周期構造に置換されたRRIデータ列に基づく予測眠気値とが入力されると、実測値に基づく眠気値と予測眠気値とを比較する(ステップS23)。判定部234は、実測値に基づく眠気値と、予測眠気値との比較の結果、異常信号が混入したか否かを判定する(ステップS24)。判定部234は、異常信号が混入していないと判定した場合には(ステップS24:否定)、異常信号が混入していない旨の眠気値に基づく判定結果を置換部236に出力し、ステップS16の処理に進む。

0072

判定部234は、異常信号が混入したと判定した場合には(ステップS24:肯定)、異常信号が混入した旨の眠気値に基づく判定結果を置換部236に出力する。置換部236は、判定部234から異常信号が混入した旨の眠気値に基づく判定結果が入力されると、異常信号が混入したと判定した眠気値に対応する周期分のRRIデータ列を、呼吸変動モデルの周期構造に置換する(ステップS25)。置換部236は、異常信号が混入したと判定した眠気値に対応する周期分のRRIデータ列が、呼吸変動モデルの周期構造に置換されたRRIデータ列を解析部237に出力し、ステップS3に戻る。これにより、眠気検知装置200は、RRIデータに基づく異常信号の混入の判定をすり抜けた異常信号であっても検出して置換するので、眠気推定の確度を向上させつつ、眠気推定の連続性を確保できる。また、眠気検知装置200は、スペクトル異常の迅速な判定ができる。

0073

このように、眠気検知装置200は、さらに、呼吸変動の周期に基づく眠気値、および、予測された次の周期構造に基づく予測眠気値を算出する。また、眠気検知装置200は、眠気値と、予測眠気値とを比較して、心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定する。その結果、眠気推定の確度を向上させつつ、眠気推定の連続性を確保できる。

0074

上記実施例1では、予測された次の周期構造のシフト量が所定値未満の場合に、極小点が合致するように補正したが、シフト量が所定値以上となる場合に、さらに1周期分を予測して補正してもよく、この場合の実施の形態につき、実施例3として説明する。図12は、実施例3の眠気検知装置の構成の一例を示すブロック図である。なお、実施例1の眠気検知装置100と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。

0075

実施例3の眠気検知装置300は、実施例1の眠気検知装置100の補正部135に代えて、補正部335を有する。

0076

補正部335は、補正部135での処理に加えて、次の周期構造のシフト量が所定値、例えば1周期分の20%以上となる場合に、さらに1周期分の周期構造を予測して修正する。補正部335は、呼吸変動モデルの次の周期構造の極小点が逐次更新中のRRIデータ列に基づく呼吸変動の周期の極小点と合致するように、呼吸変動モデルの次の周期構造をシフトして補正する。補正部335は、極小点を合致する補正を行うと、シフト量が所定値以上となるか否かを判定する。補正部335は、シフト量が所定値以上となる場合には、シフト前の次の周期構造における終点側の極大点から、さらに1周期分の周期構造を予測する。補正部335は、予測した周期構造に基づいて、次の周期構造の予測に用いる呼吸変動モデルを修正する。すなわち、補正部335は、2周期分の周期構造を予測する。補正部335は、修正した呼吸変動モデルを予測部133に出力する。なお、補正部335は、シフト量が所定値以上とならない場合には、さらに1周期分の周期構造についての呼吸変動モデルの修正は行わない。

0077

ここで、図13を用いて、シフトした周期構造が所定値以上ずれる場合の呼吸変動モデルの補正について説明する。図13は、シフトした周期構造が所定値以上ずれる場合の置換の一例を示す図である。図13に示すように、呼吸変動モデルでは、RRIデータ列の極大点41から周期構造42が予測され、次の極大点43が予測される。ところが、図13の例では、実測値のRRIデータ列の周期構造45が逐次更新されると、実測値の極大点46は、予測されて確定された1周期分の周期構造44の極大点43から20%以上ずれているとする。このため、補正部335は、極大点43から、さらに1周期分の周期構造47を予測する。その後、実測値のRRIデータ列の周期構造45が極大点41から2周期分先である極大点49まで更新されると、補正部335は、周期構造47の極大点48を極大点49に合致するようにシフトする。すなわち、補正部335は、極大点41から極大点49までの2周期分の実測値のRRIデータ列の周期構造45を、周期構造50に置換する。すなわち、図13の例では、2周期分の波形が歪んでいる周期構造45aが、2周期分の周期構造50に置換される。また、予測部133では、補正部335で補正された呼吸変動モデル、つまり、周期構造50で補正された呼吸変動モデルに基づいて、次の周期構造51を予測する。

0078

次に、実施例3の眠気検知装置300の動作について説明する。図14は、実施例3の眠気検知処理の一例を示すフローチャートである。以下の説明では、ステップS1〜S16の処理は、実施例1と同様であるので、その説明を省略する。

0079

眠気検知装置300は、ステップS10の処理に続いて、次の処理を実行する。補正部335は、極小点を合致する補正を行うと、シフト量が所定値以上となるか否かを判定する(ステップS31)。補正部335は、シフト量が所定値以上となる場合には(ステップS31:肯定)、シフト前の次の周期構造の終点側の極大点から、さらに1周期分の周期構造を予測して呼吸変動モデルを補正する(ステップS32)。補正部335は、シフト量が所定値以上とならない場合には(ステップS31:否定)、ステップS11に進む。これにより、眠気検知装置300は、甚大なノイズが混入した場合であっても、ノイズが混入した周期構造を置換するので、眠気推定の確度を向上させつつ、眠気推定の連続性を確保できる。すなわち、眠気検知装置300は、低次ARモデルによる推定精度の安定を図ることができる。また、眠気検知装置300は、所定範囲(例えば基準から+20%まで)の周期成分のみに追従することで、低次モデルによるスペクトル計算の精度の劣化緩和することができる。

0080

このように、眠気検知装置300は、シフトした次の周期構造が、シフト前の次の周期構造から所定値以上ずれる場合には、シフト前の次の周期構造における終点側の極大点から、さらに1周期分の周期構造を予測する。また、眠気検知装置300は、予測した該周期構造に基づいて、次の周期構造の予測に用いる呼吸変動モデルを補正する。その結果、眠気推定の確度を向上させつつ、眠気推定の連続性を確保できる。

0081

上記実施例1では、RRIデータ列の周期および振幅に基づいて、呼吸変動モデルを予測したが、呼吸変動の周期の低周波数側(LF)の成分を考慮して呼吸変動モデルを予測してもよく、この場合の実施の形態につき、実施例4として説明する。図15は、実施例4の眠気検知装置の構成の一例を示すブロック図である。なお、実施例1の眠気検知装置100と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。

0082

実施例4の眠気検知装置400は、実施例1の眠気検知装置100の予測部133に代えて、予測部433を有する。

0083

予測部433は、予測部133での処理に加えて、長周期の変動を考慮して呼吸変動の次の周期構造を予測する。予測部433は、RRIデータ列の積算区間内の過去の呼吸変動の周期と、入力された呼吸変動の周期とに基づいて、極大点の変化を示す極大点トレンドと、極小点の変化を示す極小点トレンドと、振幅の変化を示す振幅トレンドとを算出する。予測部433は、RRIデータ列の積算区間内の過去の呼吸変動の周期と、入力された呼吸変動の周期と、算出した極大点トレンドと、極小点トレンドと、振幅トレンドとに基づいて、呼吸変動モデルを算出して、次の周期構造を予測する。予測部433は、予測した次の周期構造を含む呼吸変動モデルを、判定部134および補正部135に出力する。

0084

ここで、図16を用いて各トレンドに基づく次の周期構造の予測について説明する。図16は、長周期トレンドを反映する予測の一例を示す図である。図16に示すように、予測部433は、RRIデータ列である呼吸変動グラフ70において、確定した区間71の呼吸変動の周期から、極大点トレンド72と、極小点トレンド73と、振幅トレンド74とを算出する。予測部433は、呼吸変動の周期と、算出した極大点トレンド72と、極小点トレンド73と、振幅トレンド74とに基づいて、呼吸変動モデルを算出して、未来の区間75における周期構造を予測する。なお、図16の例では、各トレンドに基づき呼吸変動モデルを算出して、3周期分の周期構造の予測に各トレンドを反映させている。

0085

次に、実施例4の眠気検知装置400の動作について説明する。図17は、実施例4の眠気検知処理の一例を示すフローチャートである。以下の説明では、ステップS1〜S4、S6〜S16の処理は、実施例1と同様であるので、その説明を省略する。

0086

眠気検知装置400は、ステップS4の処理に続いて、次の処理を実行する。予測部433は、算出部132から呼吸変動の周期と、RRIデータ列とが入力されると、呼吸変動の周期に基づいて、極大点、極小点および振幅のトレンドを算出する(ステップS41)。予測部433は、呼吸変動の周期と、算出した極大点、極小点および振幅のトレンドとに基づいて、呼吸変動モデルを算出して次の周期構造を予測する(ステップS42)。予測部433は、予測した次の周期構造を含む呼吸変動モデルを、判定部134および補正部135に出力して、ステップS6に進む。これにより、眠気検知装置400は、血圧性変動に相当する長周期の成分を考慮するので、長い期間のノイズであっても、眠気推定の確度の劣化を防ぎつつ、眠気推定の連続性を確保できる。

0087

このように、眠気検知装置400は、算出された呼吸変動の周期に基づいて、極大点の変化を示す極大点トレンドと、極小点の変化を示す極小点トレンドと、振幅の変化を示す振幅トレンドとを算出する。また、眠気検知装置400は、算出した極大点トレンドと、極小点トレンドと、振幅トレンドとに基づいて、呼吸変動の次の周期構造を予測する。その結果、眠気推定の確度の劣化を防ぎつつ、眠気推定の連続性を確保できる。

0088

また、図示した各部の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷使用状況等に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、生成部131と算出部132とを統合してもよい。また、図示した各処理は、上記の順番に限定されるものではなく、処理内容を矛盾させない範囲において、同時に実施してもよく、順序入れ替えて実施してもよい。

0089

さらに、各装置で行われる各種処理機能は、CPU(またはMPU、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ)上で、その全部または任意の一部を実行するようにしてもよい。また、各種処理機能は、CPU(またはMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)で解析実行されるプログラム上、またはワイヤードロジックによるハードウェア上で、その全部または任意の一部を実行するようにしてもよいことは言うまでもない。

0090

ところで、上記の各実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをコンピュータで実行することで実現できる。そこで、以下では、上記の各実施例と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図18は、眠気検知プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。

0091

図18に示すように、コンピュータ500は、各種演算処理を実行するCPU501と、データ入力受け付け入力装置502と、モニタ503とを有する。また、コンピュータ500は、記憶媒体からプログラム等を読み取る媒体読取装置504と、各種装置と接続するためのインタフェース装置505と、他の情報処理装置等と有線または無線により接続するための通信装置506とを有する。また、コンピュータ500は、各種情報を一時記憶するRAM507と、ハードディスク装置508とを有する。また、各装置501〜508は、バス509に接続される。

0092

ハードディスク装置508には、図1に示した生成部131、算出部132、予測部133、判定部134、補正部135、置換部136、解析部137および眠気値算出部138の各処理部と同様の機能を有する眠気検知プログラムが記憶される。また、ハードディスク装置508には、図9に示した生成部131、算出部132、予測部133、判定部234、補正部135、置換部236、解析部237および眠気値算出部238の各処理部と同様の機能を有する眠気検知プログラムが記憶されてもよい。また、ハードディスク装置508には、図12に示した生成部131、算出部132、予測部133、判定部134、補正部335、置換部136、解析部137および眠気値算出部138の各処理部と同様の機能を有する眠気検知プログラムが記憶されてもよい。また、ハードディスク装置508には、図15に示した生成部131、算出部132、予測部433、判定部134、補正部135、置換部136、解析部137および眠気値算出部138の各処理部と同様の機能を有する眠気検知プログラムが記憶されてもよい。また、ハードディスク装置508には、呼吸変動モデル等の眠気検知プログラムを実現するための各種データが記憶される。

0093

入力装置502は、例えば、コンピュータ500のユーザである被験者または管理者から操作情報管理情報等の各種情報の入力を受け付ける。モニタ503は、例えば、コンピュータ500のユーザまたは管理者に対して警告画面等の各種画面を表示する。インタフェース装置505は、例えば車両の制御装置等が接続される。通信装置506は、例えば、図示しないネットワークと接続され、各種装置と各種情報をやりとりする。

0094

CPU501は、ハードディスク装置508に記憶された各プログラムを読み出して、RAM507に展開して実行することで、各種の処理を行う。また、これらのプログラムは、コンピュータ500を図1に示した生成部131、算出部132、予測部133、判定部134、補正部135、置換部136、解析部137および眠気値算出部138として機能させることができる。また、これらのプログラムは、コンピュータ500を、図9に示した生成部131、算出部132、予測部133、判定部234、補正部135、置換部236、解析部237および眠気値算出部238として機能させてもよい。また、これらのプログラムは、コンピュータ500を、図12に示した生成部131、算出部132、予測部133、判定部134、補正部335、置換部136、解析部137および眠気値算出部138として機能させてもよい。また、これらのプログラムは、コンピュータ500を、図15に示した生成部131、算出部132、予測部433、判定部134、補正部135、置換部136、解析部137および眠気値算出部138として機能させてもよい。

0095

なお、上記の眠気検知プログラムは、必ずしもハードディスク装置508に記憶されている必要はない。例えば、コンピュータ500が読み取り可能な記憶媒体に記憶されたプログラムを、コンピュータ500が読み出して実行するようにしてもよい。コンピュータ500が読み取り可能な記憶媒体は、例えば、CD−ROMDVDディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬型記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体メモリハードディスクドライブ等が対応する。また、公衆回線インターネット、LAN等に接続された装置にこの眠気検知プログラムを記憶させておき、コンピュータ500がこれらから眠気検知プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。

0096

以上、本実施例を含む実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。

0097

(付記1)心拍センサから取得したデータを基に生成した心拍間隔データに基づいて、呼吸変動の周期を算出する算出部と、
算出された前記呼吸変動の周期に基づいて、前記呼吸変動の次の周期構造を予測する予測部と、
逐次更新中の前記心拍間隔データと、予測された前記次の周期構造とを比較して、前記心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定する判定部と、
前記異常信号が混入したと判定された場合に、前記異常信号を含む前記心拍間隔データに対応する前記呼吸変動の周期を、予測された前記次の周期構造に置換する置換部と、
を有することを特徴とする眠気検知装置。

0098

(付記2)前記算出部は、前記呼吸変動の極大点間を1周期として算出し、
さらに、予測された前記次の周期構造の極小点または極大点が、逐次更新中の前記心拍間隔データに基づく前記呼吸変動の周期の極小点または極大点と合致するように、前記次の周期構造をシフトして補正する補正部を有し、
前記判定部は、逐次更新中の前記心拍間隔データと、シフトされた前記次の周期構造とを比較して、前記心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定する、
ことを特徴とする付記1に記載の眠気検知装置。

0099

(付記3)さらに、前記呼吸変動の周期に基づく眠気値、および、予測された前記次の周期構造に基づく予測眠気値を算出する眠気値算出部を有し、
前記判定部は、前記眠気値と、前記予測眠気値とを比較して、前記心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定する、
ことを特徴とする付記1または2に記載の眠気検知装置。

0100

(付記4)前記補正部は、シフトした前記次の周期構造が、シフト前の前記次の周期構造から所定値以上ずれる場合には、シフト前の前記次の周期構造における終点側の極大点から、さらに1周期分の周期構造を予測し、予測した該周期構造に基づいて、前記次の周期構造の予測に用いる呼吸変動モデルを補正する、
ことを特徴とする付記2に記載の眠気検知装置。

0101

(付記5)前記予測部は、算出された前記呼吸変動の周期に基づいて、極大点の変化を示す極大点トレンドと、極小点の変化を示す極小点トレンドと、振幅の変化を示す振幅トレンドとを算出し、算出した前記極大点トレンドと、前記極小点トレンドと、前記振幅トレンドとに基づいて、前記呼吸変動の次の周期構造を予測する、
ことを特徴とする付記1〜4のいずれか1つに記載の眠気検知装置。

0102

(付記6)心拍センサから取得したデータを基に生成した心拍間隔データに基づいて、呼吸変動の周期を算出し、
算出された前記呼吸変動の周期に基づいて、前記呼吸変動の次の周期構造を予測し、
逐次更新中の前記心拍間隔データと、予測された前記次の周期構造とを比較して、前記心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定し、
前記異常信号が混入したと判定された場合に、前記異常信号を含む前記心拍間隔データに対応する前記呼吸変動の周期を、予測された前記次の周期構造に置換する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする眠気検知方法。

0103

(付記7)前記算出する処理は、前記呼吸変動の極大点間を1周期として算出し、
さらに、予測された前記次の周期構造の極小点または極大点が、逐次更新中の前記心拍間隔データに基づく前記呼吸変動の周期の極小点または極大点と合致するように、前記次の周期構造をシフトして補正し、
前記判定する処理は、逐次更新中の前記心拍間隔データと、シフトされた前記次の周期構造とを比較して、前記心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定する、
ことを特徴とする付記6に記載の眠気検知方法。

0104

(付記8)さらに、前記呼吸変動の周期に基づく眠気値、および、予測された前記次の周期構造に基づく予測眠気値を算出し、
前記判定する処理は、前記眠気値と、前記予測眠気値とを比較して、前記心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定する、
ことを特徴とする付記6または7に記載の眠気検知方法。

0105

(付記9)前記補正する処理は、シフトした前記次の周期構造が、シフト前の前記次の周期構造から所定値以上ずれる場合には、シフト前の前記次の周期構造における終点側の極大点から、さらに1周期分の周期構造を予測し、予測した該周期構造に基づいて、前記次の周期構造の予測に用いる呼吸変動モデルを補正する、
ことを特徴とする付記7に記載の眠気検知方法。

0106

(付記10)前記予測する処理は、算出された前記呼吸変動の周期に基づいて、極大点の変化を示す極大点トレンドと、極小点の変化を示す極小点トレンドと、振幅の変化を示す振幅トレンドとを算出し、算出した前記極大点トレンドと、前記極小点トレンドと、前記振幅トレンドとに基づいて、前記呼吸変動の次の周期構造を予測する、
ことを特徴とする付記6〜9のいずれか1つに記載の眠気検知方法。

0107

(付記11)心拍センサから取得したデータを基に生成した心拍間隔データに基づいて、呼吸変動の周期を算出し、
算出された前記呼吸変動の周期に基づいて、前記呼吸変動の次の周期構造を予測し、
逐次更新中の前記心拍間隔データと、予測された前記次の周期構造とを比較して、前記心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定し、
前記異常信号が混入したと判定された場合に、前記異常信号を含む前記心拍間隔データに対応する前記呼吸変動の周期を、予測された前記次の周期構造に置換する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする眠気検知プログラム。

0108

(付記12)前記算出する処理は、前記呼吸変動の極大点間を1周期として算出し、
さらに、予測された前記次の周期構造の極小点または極大点が、逐次更新中の前記心拍間隔データに基づく前記呼吸変動の周期の極小点または極大点と合致するように、前記次の周期構造をシフトして補正し、
前記判定する処理は、逐次更新中の前記心拍間隔データと、シフトされた前記次の周期構造とを比較して、前記心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定する、
ことを特徴とする付記11に記載の眠気検知プログラム。

0109

(付記13)さらに、前記呼吸変動の周期に基づく眠気値、および、予測された前記次の周期構造に基づく予測眠気値を算出し、
前記判定する処理は、前記眠気値と、前記予測眠気値とを比較して、前記心拍間隔データに異常信号が混入したか否かを判定する、
ことを特徴とする付記11または12に記載の眠気検知プログラム。

0110

(付記14)前記補正する処理は、シフトした前記次の周期構造が、シフト前の前記次の周期構造から所定値以上ずれる場合には、シフト前の前記次の周期構造における終点側の極大点から、さらに1周期分の周期構造を予測し、予測した該周期構造に基づいて、前記次の周期構造の予測に用いる呼吸変動モデルを補正する、
ことを特徴とする付記12に記載の眠気検知プログラム。

実施例

0111

(付記15)前記予測する処理は、算出された前記呼吸変動の周期に基づいて、極大点の変化を示す極大点トレンドと、極小点の変化を示す極小点トレンドと、振幅の変化を示す振幅トレンドとを算出し、算出した前記極大点トレンドと、前記極小点トレンドと、前記振幅トレンドとに基づいて、前記呼吸変動の次の周期構造を予測する、
ことを特徴とする付記11〜14のいずれか1つに記載の眠気検知プログラム。

0112

100,200,300,400眠気検知装置
111心拍センサ
112 表示部
120 記憶部
130 制御部
131 生成部
132 算出部
133,433予測部
134,234 判定部
135,335補正部
136,236置換部
137,237解析部
138,238眠気値算出部

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