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技術 ガス分析計

出願人 富士電機株式会社
発明者 赤尾幸造東亮一谷口裕小泉和裕平山紀友
出願日 2015年9月8日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2015-176607
公開日 2017年3月16日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2017-053680
状態 特許登録済
技術分野 光学的手段による材料の調査、分析
主要キーワード 機械ベース ドリフト補正回路 劣化寿命 濃度演算回路 爆発性ガス 予測補正 二光路 出射期間
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図面 (5)

課題

光源部の経年変化のため生じるドリフトによる光量変動の影響を低減することで、精度良くガス濃度測定可能とするガス分析計を提供する。

解決手段

ドリフトによる光量変動を考慮して所定の時点における光源部10の基準出力強度を予測する予測補正式を用い、予測した基準出力強度と照射光受光出力強度により、サンプルガスに含まれる測定対象ガス(例えばNO2ガスやSO2ガス)のガス濃度を算出するガス分析計とした。

概要

背景

ガス分析計の従来技術が、例えば、特許文献1に開示されている。この従来技術について、図を参照しつつ説明する。図3は、特許文献1に記載の従来技術の吸収分析計である。 吸収分析計100は、紫外吸収法を用いてサンプルガスに含まれるNO2(二酸化窒素)濃度を測定する。吸収分析計100は、紫外光源101と、可視光源102と、リファレンスセル103と、サンプルセル104と、光案内機構105と、光検出部106と、制御部107と、演算部108と、を備える。

紫外光源101は、紫外光照射する発光ダイオードである。この紫外光の中心照射光波長は波長360〜400nmであり、図4の波長−吸収係数特性図で示すように、NO2の吸収波長帯域内に含まれる。このような紫外光をNO2に出射すると、NO2による吸収が行われる。

可視光源102は、NO2の吸収波長帯域とは異なる波長帯域可視光を照射する発光ダイオードである。この可視光の中心照射光波長は、図4の波長−吸収係数特性図で示すNO2の吸収波長帯域内に含まれるが、紫外光の中心波長よりも大きい。このような可視光をNO2に出射するとNO2による吸収が行われるが、上記のNO2による紫外光の吸収と比較すると、NO2による可視光の吸収が小さくなるように、可視光源102の波長が設定される。

リファレンスセル103は、基準ガス封入されている。この基準ガスは例えば窒素ガスである。窓103a,103bを通じて紫外光や可視光が入射される。

サンプルセル104は、測定対象であるサンプルガスが供給される。窓104a,104bを通じて紫外光や可視光が入射される。サンプルガスは、ガス入口104cを通じてサンプルセル104内に流入し、ガス出口104dを通じて流出する。

光案内機構105は、ミラー105a,ハーフミラー105bを備える。紫外光源101からの紫外光や可視光源102からの可視光がハーフミラー105bおよびミラー105aを反射し、リファレンスセル103の窓103aを介してリファレンスセル103内に一端側から導入される。また、紫外光源101からの紫外光や可視光源102からの可視光が、ハーフミラー105bを透過し、サンプルセル104の窓104aを介してサンプルセル104内に一端側から導入される。サンプルセル104内ではNO2による吸収が行われる。

光検出部106は、光検出器106a,106bを備える。光検出器106aは、リファレンスセル103の他端側に設けられ、このリファレンスセル103の窓103bを透過した紫外光や可視光を検出する。光検出器106bは、サンプルセル104の他端側に設けられ、サンプルセル104の窓104bを透過した紫外光や可視光を検出する。

制御部107は、紫外光源101および可視光源102を時分割出射させる。光検出部106は、リファレンスセル103およびサンプルセル104を透過する二波長の透過光を得る。これにより二光路、二波長を有することとなり、紫外透過光サンプル信号可視透過光のサンプル信号、紫外透過光のリファレンス信号、および、可視透過光のリファレンス信号という4つの信号を得る。

演算部108は、光検出部106からの4つの信号を制御部107経由で受信し、この4つの信号に基づいてNO2ガス濃度を演算する。これにより、紫外光源101および可視光源102のドリフト補償測定成分以外の他成分干渉補正、サンプルセル104の透過窓104a,104bの汚れ曇りによる光量低下の補正、感度ドリフトの補正、を可能とする。これら補正を行った上でNO2ガス濃度を算出することができ、測定精度を向上させている。

概要

光源部の経年変化のため生じるドリフトによる光量変動の影響を低減することで、精度良くガス濃度を測定可能とするガス分析計を提供する。ドリフトによる光量変動を考慮して所定の時点における光源部10の基準出力強度を予測する予測補正式を用い、予測した基準出力強度と照射光の受光出力強度により、サンプルガスに含まれる測定対象ガス(例えばNO2ガスやSO2ガス)のガス濃度を算出するガス分析計とした。

目的

本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、光源部のドリフトによる光量変動の影響を低減し、精度良くガス濃度を測定可能とするガス分析計を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

測定対象ガス吸収スペクトルを含む吸収波長帯照射光出射する光源部と、照射光を出射するように前記光源部を駆動制御する駆動制御部と、筒体およびこの筒体の両端が光透過窓により区画され、測定対象ガスを含むサンプルガス流通する検出空間を有し、前記光源部からの照射光が一方の前記光透過窓を透過して前記検出空間へ入射するガス流通セルと、前記ガス流通セル内の前記検出空間を伝播して他方の前記光透過窓を透過した照射光を受光する受光部と、ドリフトによる光量変動を考慮して前記光源部の基準出力強度を予測する予測補正式を用い、予測した基準出力強度と照射光の受光出力強度により、サンプルガスに含まれる測定対象ガスのガス濃度を算出する信号処理部と、を備えることを特徴とするガス分析計

請求項2

請求項1に記載のガス分析計において、前記光源部は、それぞれが異なる測定対象ガスの吸収スペクトルを含む吸収波長帯の光を出射する発光部を複数備え、前記駆動制御部は、前記複数の発光部が時分割で出射するように駆動制御し、前記信号処理部は、異なる複数の測定対象ガスのガス濃度を測定することを特徴とするガス分析計。

請求項3

請求項2に記載のガス分析計において、前記光源部は、前記複数の発光部を固定する光源ブロックと、前記光源ブロックの温度に応じて検出信号を出力する温度検出部と、前記光源ブロックを加熱または冷却するペルチェ素子と、前記ペルチェ素子と外気との熱交換をする放熱ブロックと、を備え、前記駆動制御部は、前記温度検出部からの検出信号に基づいて前記光源ブロックの温度を一定にするように前記ペルチェ素子への供給電流を駆動制御し、前記発光部の出力強度の変動を抑えることを特徴とするガス分析計。

請求項4

二酸化窒素ガス(NO2ガス)が吸収する320nm〜600nmの波長のNO2ガス吸収用照射光を出射する発光ダイオードLED)またはレーザダイオード(LD)であるNO2ガス吸収用発光部と、二酸化硫黄ガス(SO2ガス)および二酸化窒素ガス(NO2ガス)が吸収する250nm〜320nmの波長のSO2ガス吸収用照射光を出射する光ダイオード(LED)またはレーザダイオード(LD)であるSO2ガス吸収用発光部と、前記NO2ガス吸収用照射光か前記SO2ガス吸収用照射光かを時分割で出射するように前記NO2ガス吸収用発光部および前記SO2ガス吸収用発光部を駆動制御する駆動制御部と、筒体およびこの筒体の両端が光透過窓により区画され、二酸化窒素ガス(NO2ガス)または二酸化硫黄ガス(SO2ガス)の少なくとも一種を含むサンプルガスが流通する検出空間を有し、前記NO2ガス吸収用照射光および前記SO2ガス吸収用照射光が一方の前記光透過窓を透過して前記検出空間へ入射するガス流通セルと、前記ガス流通セル内の前記検出空間を伝播して他方の前記光透過窓を透過した前記NO2ガス吸収用照射光および前記SO2ガス吸収用照射光を受光する受光部と、ドリフトによる光量変動を考慮して前記NO2ガス吸収用発光部の第1基準出力強度を予測する第1予測補正式を用い、予測した第1基準出力強度と前記NO2ガス吸収用照射光の受光出力強度により、サンプルガスに含まれるNO2ガスのガス濃度を算出し、また、ドリフトによる光量変動を考慮して前記SO2ガス吸収用発光部の第2基準出力強度を予測する第2予測補正式を用い、予測した第2基準出力強度と前記SO2ガス吸収用照射光の受光出力強度により、サンプルガスに含まれるNO2ガス+SO2ガスのガス濃度を算出した上でSO2ガスのガス濃度を算出する信号処理部と、を備えることを特徴とするガス分析計。

請求項5

請求項4に記載のガス分析計において、前記光源部は、前記NO2ガス吸収用発光部および前記SO2ガス吸収用発光部を固定する光源ブロックと、前記光源ブロックの温度に応じて検出信号を出力する温度検出部と、前記光源ブロックを加熱または冷却するペルチェ素子と、前記ペルチェ素子と外気との熱交換をする放熱ブロックと、を備え、前記駆動制御部は、前記温度検出部からの検出信号に基づいて前記光源ブロックの温度を一定にするように前記ペルチェ素子への供給電流を駆動制御し、前記NO2ガス吸収用発光部および前記SO2ガス吸収用発光部の出力強度の変動を抑えることを特徴とするガス分析計。

請求項6

請求項5に記載のガス分析計において、サンプルガスかゼロガス切り換えて前記ガス流通セルへ流入させる切換部を備え、前記NO2ガス吸収用発光部からゼロガスへの照射光の受光出力強度を用いて第1基準出力強度を予測し、前記SO2ガス吸収用発光部からゼロガスへの照射光の受光出力強度を用いて第2基準出力強度を予測することを特徴とするガス分析計。

技術分野

0001

本発明は、サンプルガスに含まれる測定対象ガスガス濃度を測定するガス分析計に関する。

背景技術

0002

ガス分析計の従来技術が、例えば、特許文献1に開示されている。この従来技術について、図を参照しつつ説明する。図3は、特許文献1に記載の従来技術の吸収分析計である。 吸収分析計100は、紫外吸収法を用いてサンプルガスに含まれるNO2(二酸化窒素)濃度を測定する。吸収分析計100は、紫外光源101と、可視光源102と、リファレンスセル103と、サンプルセル104と、光案内機構105と、光検出部106と、制御部107と、演算部108と、を備える。

0003

紫外光源101は、紫外光照射する発光ダイオードである。この紫外光の中心照射光波長は波長360〜400nmであり、図4の波長−吸収係数特性図で示すように、NO2の吸収波長帯域内に含まれる。このような紫外光をNO2に出射すると、NO2による吸収が行われる。

0004

可視光源102は、NO2の吸収波長帯域とは異なる波長帯域可視光を照射する発光ダイオードである。この可視光の中心照射光波長は、図4の波長−吸収係数特性図で示すNO2の吸収波長帯域内に含まれるが、紫外光の中心波長よりも大きい。このような可視光をNO2に出射するとNO2による吸収が行われるが、上記のNO2による紫外光の吸収と比較すると、NO2による可視光の吸収が小さくなるように、可視光源102の波長が設定される。

0005

リファレンスセル103は、基準ガス封入されている。この基準ガスは例えば窒素ガスである。窓103a,103bを通じて紫外光や可視光が入射される。

0006

サンプルセル104は、測定対象であるサンプルガスが供給される。窓104a,104bを通じて紫外光や可視光が入射される。サンプルガスは、ガス入口104cを通じてサンプルセル104内に流入し、ガス出口104dを通じて流出する。

0007

光案内機構105は、ミラー105a,ハーフミラー105bを備える。紫外光源101からの紫外光や可視光源102からの可視光がハーフミラー105bおよびミラー105aを反射し、リファレンスセル103の窓103aを介してリファレンスセル103内に一端側から導入される。また、紫外光源101からの紫外光や可視光源102からの可視光が、ハーフミラー105bを透過し、サンプルセル104の窓104aを介してサンプルセル104内に一端側から導入される。サンプルセル104内ではNO2による吸収が行われる。

0008

光検出部106は、光検出器106a,106bを備える。光検出器106aは、リファレンスセル103の他端側に設けられ、このリファレンスセル103の窓103bを透過した紫外光や可視光を検出する。光検出器106bは、サンプルセル104の他端側に設けられ、サンプルセル104の窓104bを透過した紫外光や可視光を検出する。

0009

制御部107は、紫外光源101および可視光源102を時分割出射させる。光検出部106は、リファレンスセル103およびサンプルセル104を透過する二波長の透過光を得る。これにより二光路、二波長を有することとなり、紫外透過光サンプル信号可視透過光のサンプル信号、紫外透過光のリファレンス信号、および、可視透過光のリファレンス信号という4つの信号を得る。

0010

演算部108は、光検出部106からの4つの信号を制御部107経由で受信し、この4つの信号に基づいてNO2ガス濃度を演算する。これにより、紫外光源101および可視光源102のドリフト補償測定成分以外の他成分干渉補正、サンプルセル104の透過窓104a,104bの汚れ曇りによる光量低下の補正、感度ドリフトの補正、を可能とする。これら補正を行った上でNO2ガス濃度を算出することができ、測定精度を向上させている。

先行技術

0011

特開2011-149965号公報(図1図2等)

発明が解決しようとする課題

0012

しかしながら、上記の従来技術は、リファレンスセル103とサンプルセル104というようにセルが二個必要なこと、紫外光源101や可視光源102からの光を分割する光案内機構105が必要なこと、光検出部106もリファレンスセル103側とサンプルセル104側と二個必要なことなど、構成が複雑で高価であるという問題がある。例えばリファレンスセル103を不要とするため、ドリフトの影響を低減可能なガス分析計にするという課題については着目されていなかった。

0013

そこで、本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、光源部のドリフトによる光量変動の影響を低減し、精度良くガス濃度を測定可能とするガス分析計を提供することにある。

課題を解決するための手段

0014

上記の課題を解決する第1の発明は、
測定対象ガスの吸収スペクトルを含む吸収波長帯の照射光を出射する光源部と、
照射光を出射するように前記光源部を駆動制御する駆動制御部と、
筒体およびこの筒体の両端が光透過窓により区画され、測定対象ガスを含むサンプルガスが流通する検出空間を有し、前記光源部からの照射光が一方の前記光透過窓を透過して前記検出空間へ入射するガス流通セルと、
前記ガス流通セル内の前記検出空間を伝播して他方の前記光透過窓を透過した照射光を受光する受光部と、
ドリフトによる光量変動を考慮して前記光源部の基準出力強度を予測する予測補正式を用い、予測した基準出力強度と照射光の受光出力強度により、サンプルガスに含まれる測定対象ガスのガス濃度を算出する信号処理部と、
を備えることを特徴とするガス分析計とした。

0015

また、この第1の発明では、
前記光源部は、それぞれが異なる測定対象ガスの吸収スペクトルを含む吸収波長帯の光を出射する発光部を複数備え、
前記駆動制御部は、前記複数の発光部が時分割で出射するように駆動制御し、前記信号処理部は、異なる複数の測定対象ガスのガス濃度を測定することを特徴とするガス分析計とした。

0016

また、この第1の発明では、
前記光源部は、前記複数の発光部を固定する光源ブロックと、前記光源ブロックの温度に応じて検出信号を出力する温度検出部と、前記光源ブロックを加熱または冷却するペルチェ素子と、前記ペルチェ素子と外気との熱交換をする放熱ブロックと、を備え、
前記駆動制御部は、前記温度検出部からの検出信号に基づいて前記光源ブロックの温度を一定にするように前記ペルチェ素子への供給電流を駆動制御し、前記発光部の出力強度の変動を抑えることを特徴とするガス分析計とした。

0017

また、第1の発明をより具体化した第2の発明は、
二酸化窒素ガス(NO2ガス)が吸収する320nm〜600nmの波長のNO2ガス吸収用照射光を出射する発光ダイオード(LED)またはレーザダイオード(LD)であるNO2ガス吸収用発光部と、
二酸化硫黄ガス(SO2ガス)および二酸化窒素ガス(NO2ガス)が吸収する250nm〜320nmの波長のSO2ガス吸収用照射光を出射する光ダイオード(LED)またはレーザダイオード(LD)であるSO2ガス吸収用発光部と、
前記NO2ガス吸収用照射光か前記SO2ガス吸収用照射光かを時分割で出射するように前記NO2ガス吸収用発光部および前記SO2ガス吸収用発光部を駆動制御する駆動制御部と、
筒体およびこの筒体の両端が光透過窓により区画され、二酸化窒素ガス(NO2ガス)または二酸化硫黄ガス(SO2ガス)の少なくとも一種を含むサンプルガスが流通する検出空間を有し、前記NO2ガス吸収用照射光および前記SO2ガス吸収用照射光が一方の前記光透過窓を透過して前記検出空間へ入射するガス流通セルと、
前記ガス流通セル内の前記検出空間を伝播して他方の前記光透過窓を透過した前記NO2ガス吸収用照射光および前記SO2ガス吸収用照射光を受光する受光部と、
ドリフトによる光量変動を考慮して前記NO2ガス吸収用発光部の第1基準出力強度を予測する第1予測補正式を用い、予測した第1基準出力強度と前記NO2ガス吸収用照射光の受光出力強度により、サンプルガスに含まれるNO2ガスのガス濃度を算出し、また、ドリフトによる光量変動を考慮して前記SO2ガス吸収用発光部の第2基準出力強度を予測する第2予測補正式を用い、予測した第2基準出力強度と前記SO2ガス吸収用照射光の受光出力強度により、サンプルガスに含まれるNO2ガス+SO2ガスのガス濃度を算出した上でSO2ガスのガス濃度を算出する信号処理部と、
を備えることを特徴とするガス分析計とした。

0018

また、この第2の発明では、
前記光源部は、前記NO2ガス吸収用発光部および前記SO2ガス吸収用発光部を固定する光源ブロックと、前記光源ブロックの温度に応じて検出信号を出力する温度検出部と、前記光源ブロックを加熱または冷却するペルチェ素子と、前記ペルチェ素子と外気との熱交換をする放熱ブロックと、を備え、
前記駆動制御部は、前記温度検出部からの検出信号に基づいて前記光源ブロックの温度を一定にするように前記ペルチェ素子への供給電流を駆動制御し、前記NO2ガス吸収用発光部および前記SO2ガス吸収用発光部の出力強度の変動を抑えることを特徴とするガス分析計とした。

0019

また、この第2の発明では、
サンプルガスかゼロガス切り換えて前記ガス流通セルへ流入させる切換部を備え、
前記NO2ガス吸収用発光部からゼロガスへの照射光の受光出力強度を用いて第1基準出力強度を予測し、
前記SO2ガス吸収用発光部からゼロガスへの照射光の受光出力強度を用いて第2基準出力強度を予測することを特徴とするガス分析計とした。

発明の効果

0020

本発明によれば、光源部のドリフトによる光量変動の影響を低減し、精度良くガス濃度を測定可能とするガス分析計を提供することができる。

図面の簡単な説明

0021

本発明を実施するための形態に係るガス分析計の全体構成図である。
光量変動によるドリフトと予測補正の説明図である。
従来技術の吸収分析計の構成図である。
NO2,SO2ガスの可視領域および紫外領域における吸収係数を示す波長−吸収係数特性図である。

実施例

0022

続いて、本発明を実施するための形態に係るガス分析計について、図を参照しつつ以下に説明する。図1は、本形態のガス分析計の全体構成図である。図1において、太い実線の矢印はガスの流通経路を、破線の矢印は光の経路を、細い実線は電気信号の経路を、それぞれ示す。

0023

まず、本形態のガス分析計1が備える構成要素とそれらの機能について説明する。ガス分析計1は、図1で示すように、光源部10、ガス流通セル20、受光部30、ガス切換部40、ガス吸引部50、信号処理・駆動制御部60を備える。

0024

光源部10は、NO2ガス吸収用発光部11、SO2ガス吸収用発光部12、光源ブロック13、温度検出部14、ペルチェ素子15、放熱ブロック16を備える。光源部10は、複数の発光部を備えている。

0025

NO2ガス吸収用発光部11は、第1の発光部であり、NO2ガスが吸収する波長であって、かつSO2ガスが吸収しない波長のNO2ガス吸収用照射光を出射する発光部である。例えば、紫外光から可視光にまたがる領域の波長350nm〜500nmに中心照射光波長を有する照射光の光源、例えば現状では発光ダイオード(LED)またはレーザダイオード(LD)を選ぶことができる。図4に示されるように、この波長領域においてはNO2ガスのみが吸収する。

0026

SO2ガス吸収用発光部12は、第2の発光部であり、SO2ガスおよびNO2ガスが吸収する波長のSO2ガス吸収用照射光を出射する発光部である。例えば、紫外光領域の波長240nm〜300nmに中心照射光波長を有する照射光の光源、例えば現状では発光ダイオード(LED)を選ぶことができる。図4に示されるように、この波長領域においてはSO2ガスが吸収するのみならずNO2ガスも吸収する。なお、後述するがNO2ガス吸収用照射光とSO2ガス吸収用照射光とは同時に出力されることはなく、例えば時間別に単独で一方のみが出力される。

0027

光源ブロック13は、熱伝導性の高い銅やアルミニウム合金などにより形成された機械ベースである。NO2ガス吸収用発光部11およびSO2ガス吸収用発光部12が穴内に埋め込まれて密着した状態で固定される。光源ブロック13は、NO2ガス吸収用発光部11およびSO2ガス吸収用発光部12から発せられる熱を伝える。

0028

温度検出部14は、光源ブロック13内に埋め込まれて密着した状態で固定されており、光源ブロック13の温度を検出する。

0029

ペルチェ素子15は、光源ブロック13の表面に密接するように設けられ、光源ブロック13に対して加熱・冷却を行う。この光源ブロック13を介して、NO2ガス吸収用発光部11およびSO2ガス吸収用発光部12の温度が一定に保たれる。NO2ガス吸収用発光部11やSO2ガス吸収用発光部12が発光状態のとき、ペルチェ素子15は、光源ブロック13から吸熱するとともに放熱ブロック16へ排熱する。

0030

放熱ブロック16は、ペルチェ素子15から伝えられた熱を放射する機能を有し、例えばヒートシンクなどである。放熱ブロック16はペルチェ素子15に密着して設けられる。

0031

続いてガス流通セル20について説明する。ガス流通セル20は、筒体21、光透過窓22,23、検出空間24、ガス流入口25、ガス流出口26を備える。

0032

筒体21は、例えばステンレス管であり、サンプルガスを流通させるとともに、光を反射しつつ伝播させる機能を有する。筒体21の内面は、サンプルガスの吸着を防ぎつつ、光の反射を良好に保つために、例えば研磨面とする。筒体21内では、照射光は、筒体21の内面により反射しつつ伝播する。

0033

光透過窓22,23は、NO2ガス吸収用発光部11およびSO2ガス吸収用発光部12から照射される照射光の発光波長領域において光透過性を示す材料で作られている。例えば、合成石英フッ化カルシウムを材料とすることができる。

0034

検出空間24は、筒体21、光透過窓22,23により区画された閉空間であり、ガス流入口25及びガス流出口26を除き、密閉された構造である。
ガス流入口25、ガス流出口26は、この検出空間24と連通する。サンプルガスは、ガス流入口25から検出空間24へ流入し、ガス流出口26から流出する。

0035

このようなガス流通セル20内の検出空間24では、流通するサンプルガスに含まれる測定対象ガスに照射光が照射されて吸収が起こる。測定対象ガスにNO2ガスが含まれる場合において、NO2ガス吸収用発光部11から照射され、ガス流通セル20の一端の光透過窓22を透過し、ガス流通セル20の内部の検出空間24を伝播し、他端の光透過窓23を透過したNO2ガス吸収用照射光を、受光部30が受光して受光出力強度に応じた受光信号を出力する。

0036

また、測定対象ガスにSO2ガスが含まれる場合において、SO2ガス吸収用発光部12から照射され、ガス流通セル20の一端の光透過窓22を透過し、ガス流通セル20の内部の検出空間24を伝播し、他端の光透過窓23を透過したSO2ガス吸収用照射光を、受光部30が受光して受光出力強度に応じた受光信号を出力する。

0037

受光部30には、NO2ガス吸収用照射光やSO2ガス吸収用照射光の波長に対して感度を有するような、フォトダイオード光電子増倍管などを選ぶことができる。例えば、シリコンフォトダイオードを選ぶことができる。

0038

このような受光部30は、測定対象ガスによる照射光の吸収を検出する機能を有する。すなわち、測定対象ガスによる吸収が無い場合と比較して、吸収がある場合は受光部30の受光出力強度が減少するために、その受光出力強度の減少量測定対象ガス濃度相関とを利用してガス濃度を測定する。そして、受光部30は、受光した照射光の受光出力強度に比例する受光信号を信号処理・駆動制御部60へ出力する。

0039

ガス切換部40は、サンプルガスGS、ゼロガスGZEROまたはスパンガスGSPANの何れか一つを流出させる。このガス切換部40から流入したガスは、ガス流入口25からガス流通セル20内の検出空間24を流通し、ガス流出口26から流出する。定期的な校正を行うとき、サンプルガスGSに代えて、ゼロガスGZEROまたはスパンガスGSPANが検出空間24に導入される。

0040

規格にも示されるようにゼロガスは測定レンジ最大目盛値(以下「FS」という。)の0%(NO2またはSO2を含まないガス)、スパンガスは測定レンジの80〜100%の濃度のNO2またはSO2を含むガスを用いることが一般的である。

0041

ゼロガスGZEROは、ガス分析計1のゼロ点を調整・決定するためのガスであり、NO2ガス吸収用発光部11からの照射光およびSO2ガス吸収用発光部12からの照射光を吸収しないガス、例えば窒素ガスである。

0042

スパンガスGSPANは、ガス分析計1の所望の測定レンジの最大濃度値を校正するためのガスであり、測定対象ガスが窒素や空気等の気体中に所定量含有している混合ガスのことである。ガス種がNO2ならば窒素や空気等の気体中にNO2ガスを所定量含有している混合ガスである。また、ガス種がSO2ならば窒素や空気等の気体中にSO2ガスを所定量含有している混合ガスである。

0043

ガス吸引部50は、ガスを吸引する機能を有している。ガス流通セル20の検出空間24内を排気することで検出空間24内へガス切換部40からの測定対象ガス等を吸引する。なお、このガス吸引部50は、ガス切換部40とガス流入口25との間に設けることもできる。

0044

信号処理・駆動制御部60は、本発明の信号処理部と駆動制御部とを一体化したものであって、信号処理部としての機能と、駆動制御部としての機能と、を共に果たすものである。

0045

信号処理・駆動制御部60は、発光部駆動回路を含み、NO2ガス吸収用発光部11およびSO2ガス吸収用発光部12を所定タイミングで発光させるために必要な駆動電流を供給する機能を有する。

0046

なお、受光部30は、NO2ガス濃度測定やSO2ガス濃度測定に共通に利用される。したがって、NO2ガス吸収用発光部11およびSO2ガス吸収用発光部12が同時に照射すると、受光信号が両者の和となって分離できない。

0047

そこで、信号処理・駆動制御部60は、NO2ガス吸収用発光部11およびSO2ガス吸収用発光部12を同時には出射させないで、交互に出射させるように制御する。また、受光信号の測定および処理も上記の出射期間に同期させ、信号を分離している。

0048

また、信号処理・駆動制御部60は、受光信号処理回路を含み、受光部30から出力される受光信号に基づいてガス濃度を算出するための受光信号処理機能を有する。

0049

また、信号処理・駆動制御部60は、光源ブロック温度測定回路およびペルチェ電流制御回路を含み、温度検出部14からの検出信号に基づいて光源ブロック13の温度を測定する光源ブロック温度測定機能と、この温度に基づいてペルチェ素子15への供給電流を駆動制御するペルチェ電流制御機能を有する。光源ブロック13の温度を調整することで、発光中であるNO2ガス吸収用発光部11およびSO2ガス吸収用発光部12の温度を一定に保つ。仮にNO2ガス吸収用発光部11およびSO2ガス吸収用発光部12の温度上昇放置するとNO2ガス吸収用照射光やSO2ガス吸収用照射光の出力強度が変動するが、光源ブロック温度測定機能とペルチェ電流制御機能により温度を一定にすることで、出力強度も一定に維持する。

0050

また、信号処理・駆動制御部60は、濃度演算回路ドリフト補正回路を含み、後述するが、濃度を算出するための濃度演算機能と、濃度演算の際に経年変化時のドリフトによる光量変動を予測して補正するドリフト補正演算機能と、を有する。

0051

また、信号処理・駆動制御部60は、ガス切換部40の制御回路を含み、ガス切換機能を有する。なお、ガス切換を手動で行っても良い。また、ガス吸引部50の動作を制御するようにしても良い。
ガス分析計1の構成はこのようなものである。

0052

続いて、ガス分析計1による分析について説明する。本形態ではNO2ガス吸収用照射光やSO2ガス吸収用照射光を用いるが、分析原理は共通である。そこで、NO2ガス吸収用照射光やSO2ガス吸収用照射光による分析を一般化し、測定対象ガスを吸収する波長の照射光を、光源部10が出射するものとして説明し、NO2ガス吸収用照射光やSO2ガス吸収用照射光による分析原理の説明に代えることとする。

0053

まず、測定対象ガスによる照射光の吸収を用いる測定の原理について説明する。測定の原理は、下記のランベルトベールの法則に基づく吸収法である。

0054

[数1]
P1=P0・exp(−ε・c・L)

0055

ここで、P0はガス流通セル20の検出空間24内を流通するゼロガスを透過した照射光の基準出力強度、P1はガス流通セル20の検出空間24内を流通するサンプルガスのうちの測定対象ガスを透過した照射光の受光出力強度、εはモル吸収係数、cはガス濃度、Lは光路長を表す。

0056

モル吸収係数εはガスの種類と光源の波長を決めると一意に決まり、また、光路長Lは一定であるため、基準出力強度P0と受光出力強度P1との比はガス濃度cの指数関数となる。したがって、P1とP0の比からc、すなわちサンプルガス中に含まれる測定対象ガスのガス濃度を求めることができる。

0057

ここで、基準出力強度P0はガス流通セル20の検出空間24内を流通しゼロガスを透過した照射光の出力強度としている。このゼロガスは、照射光を吸収しないガスであり、上記のように、NO2ガス吸収用照射光およびSO2ガス吸収用照射光を吸収しない窒素ガスである。

0058

校正時にガス切換部40を制御してゼロガスをガス流通セル20に流通する状態として、照射光がゼロガスを透過したとき、ガス流通セル20内で光の吸収が起きないため、受光部30は、光源部10からの照射光をそのまま受光することになり、受光部30の受光信号から基準出力強度P0を求めることができる。なお、この基準出力強度P0は後述する発光部のドリフト補正でも使用される。そこで、この基準出力強度P0を取得し信号処理・駆動制御部60が登録する。

0059

続いて、ガス分析計1の分析動作について説明する。まず校正について説明する。この校正動作も共通であり、NO2ガス吸収用照射光やSO2ガス吸収用照射光による校正を一般化し、測定対象ガスを吸収する波長の照射光を、光源部10が出射するものとして説明することで、NO2ガス吸収用照射光やSO2ガス吸収用照射光による校正の説明に代えることとする。

0060

前提としてこのガス分析計1は、図2(c)で示すように、過去の時点t1で校正が行われており、その際のガス流通セル20の検出空間24内を流通しゼロガスを透過した照射光の基準出力強度P0(t1)を、時点t1とともに、信号処理・駆動制御部60が、図示しないメモリ部に登録しているものとする。

0061

そして、最初の校正から所定期間経過した現在の時点t2でガス分析計1は再度の校正を行う。この校正は随時実施できるが、通常は構成部品の経年変化によってガス濃度指示値が変動する程度に長期間が経過している。信号処理・駆動制御部60はガス切換部40を切り換えてゼロガスGZEROの供給を行ってゼロガスGZERO流通時の受光信号を測定して校正する。この際に、ガス流通セル20の検出空間24内を流通しゼロガスを透過した照射光の基準出力強度P0(t2)を時点t2とともに、信号処理・駆動制御部60が、図示しないメモリ部に登録する。

0062

信号処理・駆動制御部60はガス切換部40を切り換えてスパンガスGSPANの供給を行ってスパンガスGSPAN流通時の吸収された受光信号を測定して校正する。このようにして校正を終了する。

0063

次に光量変動を伴うドリフトと、ドリフト補正について説明する。このドリフト補正も共通であり、NO2ガス吸収用照射光やSO2ガス吸収用照射光による補正を一般化し、測定対象ガスを吸収する波長の光を、光源部10が照射するものとして説明することで、NO2ガス吸収用照射光やSO2ガス吸収用照射光によるドリフト補正の説明に代えることとする。

0064

図2(a)の点線で示すように、発光ダイオードやレーザダイオードなどの発光部には、時間とともに劣化し、照射光による光量が減少する現象(ドリフト)が起こることが一般的に知られている。それにともなって、図2(b)で示すように吸収後の受光信号も減少傾向を示す。

0065

しかしながら、信号処理・駆動制御部60が登録する発光部の基準出力強度P0(t1)は、図2(a)の実線で示すように一定値のままである。結果として、所定期間経過後濃度算出に用いられる登録した基準出力強度と、実際の基準出力強度と、の差により、算出された濃度は本来の濃度と比較して誤差が生じる。例えば、時点t2において、登録する基準出力強度がP0(t1)であるのに対し、実際の基準出力強度がP0(t2)であって差を生じているため、本来の濃度の誤差が大きい。

0066

そこで、時間経過とともに実際の基準出力強度に近づける補正を行う。例えば発光ダイオードの劣化寿命アレニウスの式で予測できる。光量減少への変化であり、短期的に見るとその変化は直線に近似可能である。

0067

このことを利用する予測補正式とする。図2(c)に示すように、ゼロ校正は、ある期間をもって実施されるため、前回のゼロ校正時点t1のときに求められた基準出力強度P0(t1)と、今回のゼロ校正時点t2のときに求められた基準出力強度P0(t2)とを用い、現時点t2から次回のゼロ校正を行う時点t3までの光量低下による基準出力強度P0の変化を予測する予測補正式を作る。予測補正式は次式のようになる。

0068

[数2]
P0(tx)=[{(P0(t2)−P0(t1))/(t2−t1)}×(tx−t2)]+P0(t2)

0069

濃度算出時が時点txである場合、上記数2により時点txにおける基準出力強度P0(tx)を算出する。そして、ある時点txで実際に測定される受光出力強度P1(tx)の比として上記数1により濃度を算出する。このように、実情にあった基準出力強度P0(tx)を用いて濃度算出が可能となり、ドリフトにより起こる光量低下の誤差を低減させた測定が可能となる。このような補正がNO2ガス吸収用照射光を用いる分析およびSO2ガス吸収用照射光を用いる分析でそれぞれ行われる。

0070

実際にはNO2ガス吸収用照射光がゼロガスを透過したときにおける受光出力強度を用いて、NO2ガス吸収用発光部11の第1基準出力強度を予測する第1予測補正式を生成する。また、SO2ガス吸収用照射光がゼロガスを透過したときにおける受光出力強度を用いて、SO2ガス吸収用発光部12の第2基準出力強度を予測する第2予測補正式を生成する。

0071

次に、ガス流通セル20を流通するガス内に含まれる各ガス濃度の測定方法について説明する。ここでは、サンプルガスにNO2ガスとSO2ガスとがともに含まれている場合を想定し、NO2ガス吸収用照射光を用いるNO2ガスの分析およびSO2ガス吸収用照射光を用いるSO2ガスの分析についてそれぞれ説明する。

0072

まず、NO2ガス吸収用照射光を用いるNO2ガスの分析について説明する。分析を行う時は、時点txとする。ガス分析計1において、信号処理・駆動制御部60は、NO2ガス吸収用発光部11にNO2ガス吸収用照射光を出射させる。NO2ガス濃度測定時ではNO2ガス吸収用発光部11のみ照射する。NO2ガス吸収用照射光は、光透過窓22を経てガス流通セル20に入射し、筒体21の内部の検出空間24を伝播し、吸収を受けた後に光透過窓23を経て受光部30に透過光として入射する。

0073

このとき、ガス流通セル20内にサンプルガスが導入されていれば、サンプルガス中のNO2ガスによって吸収される。受光部30からの出力信号は、信号処理・駆動制御部60に伝送される。信号処理・駆動制御部60は、この受光部30の受光信号から透過光による受光出力強度P1(tx)を求める。したがって、受光出力強度P1(tx)と第1予測補正式から算出した第1基準出力強度P0(tx)とを用い、数式1に基づいて、サンプルガスに含まれているNO2ガス濃度c1を算出する。

0074

続いて、SO2ガス吸収用照射光を用いるSO2ガスの分析について説明する。分析を行う時は、時点txである(なお、先ほどNO2ガス分析を行った時点とは僅かに時間差がある。)。ガス分析計1において、信号処理・駆動制御部60は、SO2ガス吸収用発光部12にSO2ガス吸収用照射光を出射させる。SO2ガス濃度測定時ではSO2ガス吸収用発光部12のみ照射する。SO2ガス吸収用照射光は、光透過窓22を経てガス流通セル20に入射し、筒体21の内部の検出空間24を伝播し、吸収を受けた後に光透過窓23を経て受光部30に透過光として入射する。

0075

このときガス流通セル20内にサンプルガスが導入されていれば、サンプルガス中のSO2ガスおよびNO2ガスによって吸収される。受光部30からの出力信号は、信号処理・駆動制御部60に伝送される。信号処理・駆動制御部60は、この受光部30の信号から受光出力強度P1(tx)を求める。したがって、受光出力強度P1(tx)と第2予測補正式から算出した第2基準出力強度P0(tx)とを用い、数式1に基づいて、サンプルガスに含まれているSO2ガス+NO2ガス濃度c3を算出する。

0076

このSO2ガス+NO2ガス濃度c3に対し、信号処理・駆動制御部60は濃度補正処理を行う。まず、このガス濃度c3を濃度補正前SO2ガス濃度c3とする。そして、信号処理・駆動制御部60は、濃度補正前SO2ガス濃度c3に対し、さらに次のような濃度補正を行う。

0077

すなわち、ゼロガスGZEROと、濃度成分既知であるNO2スパンガスGSPANとがそれぞれ流通する校正時において、ゼロガスGZERO中にSO2ガス吸光用発光部12が照射したときの基準出力強度P0と、NO2スパンガス中にSO2ガス吸光用発光部12が照射したときの受光出力強度P1から、NO2ガスによりSO2ガス吸光用照射光が減少する分を除く濃度補正係数αを算出しておく。このαと、リアルタイムに算出されるNO2ガス濃度c1と、濃度補正前SO2ガス濃度c3とから、濃度補正後SO2ガス濃度c2は以下の式による濃度補正処理によって算出される。

0078

[数3]
c2=c3—α×c1

0079

このようにしてサンプルガスに含まれているSO2ガス濃度c2のみ算出する。このようにして分析が行われる。

0080

以上、本発明を実施するための形態に係るガス分析計について説明を行った。
本発明によれば、サンプルガスに含まれ、二酸化窒素ガス(NO2ガス)および二酸化硫黄ガス(SO2)の2成分のガス濃度を、簡易な構成で分析することを可能とするガス分析計を提供することができる。

0081

そして、発光部のドリフトによる光量変化を予測補正する。これにより、誤差の低減を図り、ガス濃度を精度よく求めることができる。

0082

このような本発明のガス分析計は、二酸化硫黄ガス(SO2ガス)および二酸化窒素ガス(NO2ガス)の2成分を測定する分析に良好であり、例えば、ボイラゴミ焼却等の燃焼排ガス測定用として最適である。その他、鉄鋼用ガス分析[高炉転炉熱処理炉焼結ペレット設備)、コークス炉]、青果貯蔵及び熟成生化学微生物)[発酵]、大気汚染焼却炉排煙脱硫脱硝]、自動車等の内燃機関排ガス(除テスタ)、防災爆発性ガス検知、有毒ガス検知、新建築材燃焼ガス分析]、植物育成用化学用分析[石油精製プラント石油化学プラントガス発生プラント]、環境用着地濃度トンネル内濃度、駐車場ビル]、理化学種実験用などの分析計としても有用である。

0083

1:ガス分析計
10:光源部
11:第1の発光部(NO2ガス吸収用発光部)
12:第2の発光部(SO2ガス吸収用発光部)
13:光源ブロック
14:温度検出部
15:ペルチェ素子
16:放熱ブロック
20:ガス流通セル
21:筒体
22,23:光透過窓
24:検出空間
25:ガス流入口
26:ガス流出口
30:受光部
40:ガス切換部
50:ガス吸引部
60:信号処理・駆動制御部

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