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技術 加速度センサ

出願人 TDK株式会社
発明者 立本一志志村寿一鈴木輝
出願日 2015年9月7日 (4年0ヶ月経過) 出願番号 2015-175996
公開日 2017年3月16日 (2年6ヶ月経過) 公開番号 2017-053653
状態 特許登録済
技術分野 加速度、衝撃の測定 圧電、電歪、磁歪装置
主要キーワード 圧電素子構造 濡れ材 圧電セラミック素子 応力分散 スパッタ電極 動作制限 複数層構造 スパッタ層
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題

感度向上を図ることができる加速度センサを提供する。

解決手段

加速度センサ1においては、被覆部30、35から露出した端子電極20、25の下端部に半田フィレット70が形成されるが、被覆部30が半田フィレット70の這い上がりを抑制する。そのため、加速度センサ1は、半田フィレット70からの動作制限を受けにくく、荷重をより正確に反映した電荷を発生させることができるため、感度向上が図られている。

概要

背景

加速度センサとして、おもり層と、所定方向分極させた圧電セラミック素子とを備えたものが知られている。このような加速度センサでは、外部からの加速度によっておもり層に慣性力が働くと、この慣性力に起因して圧電セラミック素子に電荷が生じ、その電荷により振動を検出したり、加速度の大きさを検出したりすることができる。

上記加速度センサは、半田付けにより、回路基板電気的および機械的に接続され得る。この場合、加速度センサの端子電極と回路基板とに一体的に形成される半田フィレットが、特にスライド方向基板表面に対して平行な方向)の動きを制限することがある。このようにスライド方向への動きが制限されると、発生する電荷が加速度による荷重を正確に反映したものとなりにくく、高い精度での検出が難しくなる。

そこで、下記特許文献1では、電荷を生じさせる圧電体層を回路基板から離れるように配置し、圧電体層が半田フィレットによる動きの制限を受けにくくすることで、圧電体層で生じる電荷が、加速度による荷重をより正確に反映するようにしていた。

また、下記特許文献1では、圧電体層の外形を内側に凹んだ外形にすることで、内側に凹んだ部分に半田フィレットが形成されにくくなり、半田フィレットによる動作の制限がより受けにくい構造としていた。

概要

感度向上をることができる加速度センサを提供する。 加速度センサ1においては、被覆部30、35から露出した端子電極20、25の下端部に半田フィレット70が形成されるが、被覆部30が半田フィレット70の這い上がりを抑制する。そのため、加速度センサ1は、半田フィレット70からの動作制限を受けにくく、荷重をより正確に反映した電荷を発生させることができるため、感度向上がられている。

目的

本発明は、感度向上を図ることができる加速度センサを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

基板上に半田によって取り付けられるべき加速度センサであって、積層構造を有する素子本体部と、前記半田が形成されるべき一対の端子電極と、該端子電極を覆い、半田非濡れ材料で構成された被覆部とを備え、前記素子本体部は、前記素子本体部の積層方向において一対の電極層圧電層を挟んだ構造の圧電素子構造を少なくとも一つ含む圧電部と、前記圧電部の前記基板に対向する側である一方側に積層されたベース層と、前記圧電部の他方側に積層されたおもり層とを有し、前記一対の端子電極は、前記圧電部の前記電極層が引き出される前記素子本体部の側面に設けられ、前記素子本体部のベース層の高さ位置から、少なくとも、引き出された前記電極層の高さ位置まで延び、前記被覆部は、前記素子本体部の前記側面において、前記端子電極のうちの少なくとも前記電極層を覆う部分の端子電極を覆っており、かつ、前記ベース層を覆う前記端子電極の少なくとも一部を露出させた状態で前記ベース層を覆っている、加速度センサ。

請求項2

前記被覆部は、前記ベース層側の端部に、前記圧電層側に凹んだ凹部を有する、請求項1に記載の加速度センサ。

請求項3

前記被覆部は、樹脂で構成されており、前記圧電部は、前記ベース層および前記おもり層と接着層を介して接合されており、前記被覆部は、前記素子本体部の前記側面に露出した前記接着層と直接接している、請求項1または2に記載の加速度センサ。

請求項4

前記接着層は、前記素子本体部の前記側面において、積層方向に直交する方向における前記端子電極の両側に露出しており、前記被覆部は、前記側面において、積層方向に直交する方向において前記端子電極を跨ぐように覆っており、前記端子電極の両側に露出した前記接着層の両方と直接接している、請求項3に記載の加速度センサ。

技術分野

0001

本発明は、加速度センサに関する。

背景技術

0002

加速度センサとして、おもり層と、所定方向分極させた圧電セラミック素子とを備えたものが知られている。このような加速度センサでは、外部からの加速度によっておもり層に慣性力が働くと、この慣性力に起因して圧電セラミック素子に電荷が生じ、その電荷により振動を検出したり、加速度の大きさを検出したりすることができる。

0003

上記加速度センサは、半田付けにより、回路基板電気的および機械的に接続され得る。この場合、加速度センサの端子電極と回路基板とに一体的に形成される半田フィレットが、特にスライド方向基板表面に対して平行な方向)の動きを制限することがある。このようにスライド方向への動きが制限されると、発生する電荷が加速度による荷重を正確に反映したものとなりにくく、高い精度での検出が難しくなる。

0004

そこで、下記特許文献1では、電荷を生じさせる圧電体層を回路基板から離れるように配置し、圧電体層が半田フィレットによる動きの制限を受けにくくすることで、圧電体層で生じる電荷が、加速度による荷重をより正確に反映するようにしていた。

0005

また、下記特許文献1では、圧電体層の外形を内側に凹んだ外形にすることで、内側に凹んだ部分に半田フィレットが形成されにくくなり、半田フィレットによる動作の制限がより受けにくい構造としていた。

先行技術

0006

特開2007−101448号公報

発明が解決しようとする課題

0007

発明者らは、鋭意研究の末、半田フィレットからの動作制限を受けにくくすることで、加速度センサのさらなる感度向上が図られる技術を新たに見出した。

0008

すなわち、本発明は、感度向上を図ることができる加速度センサを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明の一側面に係る加速度センサは、基板上に半田によって取り付けられるべき加速度センサであって、積層構造を有する素子本体部と、半田が形成されるべき一対の端子電極と、該端子電極を覆い、半田非濡れ材料で構成された被覆部とを備え、素子本体部は、素子本体部の積層方向において一対の電極層圧電層を挟んだ構造の圧電素子構造を少なくとも一つ含む圧電部と、圧電部の基板に対向する側である一方側に積層されたベース層と、圧電部の他方側に積層されたおもり層とを有し、一対の端子電極は、圧電部の電極層が引き出される素子本体部の側面に設けられ、素子本体部のベース層の高さ位置から、少なくとも、引き出された電極層の高さ位置まで延び、被覆部は、素子本体部の側面において、端子電極のうちの少なくとも電極層を覆う部分の端子電極を覆っており、かつ、ベース層を覆う端子電極の少なくとも一部を露出させた状態でベース層を覆っている。

0010

このような加速度センサにおいては、端子電極を覆う被覆部が、端子電極に形成される半田フィレットの這い上がりを抑制している。そのため、半田フィレットからの動作制限を受けにくく、加速度センサの感度向上が図られる。

0011

また、被覆部は、ベース層側の端部に、圧電層側に凹んだ凹部を有する態様であってもよい。この場合、凹部に形成された半田フィレットにより、加速度センサと基板とが確実に接続されていることを確認できる。

0012

さらに、被覆部は、樹脂で構成されており、圧電部は、ベース層およびおもり層と接着層を介して接合されており、被覆部は、素子本体部の側面に露出した接着層と直接接している態様であってもよい。被覆部が樹脂で構成されているため、被覆部と接着層との間の接合力は、被覆部と端子電極との間の接合力よりも強い。そのため、被覆部を接着層と直接接するようにすることで、被覆部の剥離が抑制されるとともに、被覆部で覆われた部分の端子電極の剥離も抑制される。

0013

また、接着層は、素子本体部の側面において、積層方向に直交する方向における端子電極の両側に露出しており、被覆部は、側面において、積層方向に直交する方向において端子電極を跨ぐように覆っており、端子電極の両側に露出した接着層の両方と直接接している態様であってもよい。この場合、端子電極の剥離がより効果的に抑制される。

発明の効果

0014

本発明の種々の側面によれば、感度向上を図ることができる加速度センサが提供される。

図面の簡単な説明

0015

図1は、実施形態に係る加速度センサを示す概略斜視図である。
図2は、図1に示す加速度センサのII−II線断面図である。
図3は、図1に示す加速度センサのIII−III線断面図である。
図4は、図1に示す加速度センサの被覆部の形状を示した側面図である。
図5は、図1に示す加速度センタを回路基板上に搭載した状態を示す図である。
図6は、図4とは異なる態様の被覆部を示した側面図である。
図7は、図4とは異なる態様の被覆部を示した側面図である。
図8は、図4とは異なる態様の被覆部を示した側面図である。
図9は、図4とは異なる態様の被覆部を示した側面図である。
図10は、図4とは異なる態様の被覆部を示した側面図である。
図11は、図4とは異なる態様の被覆部を示した側面図である。
図12は、異なる態様の加速度センサを示した断面図(II−II線断面図)である。
図13は、異なる態様の加速度センサを示した断面図(III−III線断面図)である。

実施例

0016

以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。

0017

加速度センサ1は、図1に示されるように、素子本体部10と、素子本体部10の側面10a、10bに設けられた一対の端子電極20、25とを備えている。

0018

素子本体部10は、図2、3に示すように、ベース層11、圧電部12、おもり層13を含む積層構造を有する。ベース層11、圧電部12およびおもり層13の平面形状は同一寸法の長方形状であり、素子本体部10全体として直方体状の外形を有する。

0019

圧電部12は、素子本体部10の積層方向(すなわち図2、3の上下方向)において一対の電極層14A、14Bが圧電層15を挟んだ構造(サンドイッチ構造)の圧電素子構造からなっている。圧電部12の一対の電極層14A、14Bは、素子本体部10の対向する一対の側面10a、10bまで引き出されている。すなわち、下側の電極層14Aは一方の側面(図2、3では右側の側面10a)まで引き出され、上側の電極層14Bは他方の側面(図2、3では左側の側面10b)まで引き出されている。本実施形態において、圧電部12は、回路基板50上に、ベース層11が回路基板50と対向するように搭載される。圧電部12の厚さは、一例として0.2mmである。

0020

圧電部12の圧電層15は、たとえばチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とするセラミック材料で構成されている。圧電層15は分極されており、その分極方向は、積層方向に直交する方向であって、圧電層15の短手方向である。なお、素子本体部10の表面には、分極方向を示す矢印(識別マーク)40が設けられている。

0021

圧電部12の電極層14A、14Bは、圧電層15の全幅(短手方向の全長)に亘って形成されている。下側の電極層14Aは、素子本体部10の一方の側面10aまで引き出されるように、圧電層15の長手方向の一端まで延びている。上側の電極層14Bは、素子本体部10の他方の側面10bまで引き出されるように、圧電層15の長手方向の他端まで延びている。電極層14A、14Bは、たとえばAg、Cu、Au等を主成分とする導電材料で構成され、本実施形態ではスパッタリングにより形成される。なお、電極層14A、14Bの形成は、蒸着等のその他の形成方法を採用することができる。

0022

ベース層11は、圧電部12の回路基板50側(図1〜3における下側)に積層されている。ベース層11は、たとえばチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とするセラミック材料で構成されている。ベース層11の厚さは、一例として0.2mmである。ベース層11は、接着層16Aを介して圧電部12と接合されている。接着層16Aは、たとえばエポキシ樹脂接着材で構成されている。

0023

おもり層13は、圧電部12の回路基板50側とは反対の側(図1〜3における上側)に積層されている。おもり層13は、ベース層11同様、たとえばチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とするセラミック材料で構成されている。おもり層13の厚さは、一例として0.6mmである。おもり層13も、接着層16Bを介して圧電部12と接合されている。接着層16Bは、接着層16A同様、たとえばエポキシ樹脂系接着材で構成されている。

0024

おもり層13は、圧電部12に荷重を付加するのに十分な質量を有している。おもり層13を備えることにより、おもり層13とベース層11との間に形成された圧電部12に対して、確実に荷重を付与することができる。

0025

上述した素子本体部10は、たとえば、ベース層11、圧電部12およびおもり層13となるべきグリーンシートを準備して、適宜電極パターン印刷した上で積層し、その積層体焼成することで得られる。

0026

一対の端子電極20、25は、圧電部12の電極層14A、14Bが露出する一対の側面10a、10bに設けられている。端子電極20は、一方の側面10aにおいて電極層14Aと接続されている。端子電極25は、他方の側面10bにおいて電極層14Bと接続されている。

0027

各端子電極20、25は、素子本体部10の側面10a、10bにスパッタリングにより形成されたスパッタ電極20a、25aと、素子本体部10の上面に部分的に焼付印刷された上面電極20b、25bと、素子本体部10の底面に部分的に焼付印刷された底面電極20c、25cとで構成されている。スパッタ電極20a、25aのそれぞれの上端は上面電極20b、25bと接続されており、スパッタ電極20a、25aのそれぞれの下端は底面電極20c、25cと接続されている。なお、電極20a、25aは、必要に応じて蒸着等のその他の方法で形成してもよい。

0028

端子電極20、25のスパッタ電極20a、25aはいずれも、素子本体部10の側面10a、10bに、積層方向に延びる帯状に形成されている。積層方向に関しては、端子電極20、25のスパッタ電極20a、25aは、素子本体部10の側面10a、10bの上端から下端まで延びて、ベース層11、圧電部12およびおもり層13を一体的に覆っている。積層方向に直交する方向に関しては、端子電極20、25のスパッタ電極20a、25aは、その幅が素子本体部10の幅よりも狭くなるように設計されており、スパッタ電極20a、25aの幅方向に関する両側には素子本体部10の側面10a、10bが露出している。

0029

なお、端子電極20、25のスパッタ電極20a、25aは、必ずしも素子本体部10の側面10a、10bの上端まで達していなくてもよい。ただし、端子電極20、25が、対応する電極層14A、14Bと接続されるためには、スパッタ電極20a、25aの上端の高さ位置は、対応する電極層14A、14Bが側面10a、10bに露出した位置と同じ高さ位置、または、対応する電極層14A、14Bが側面10a、10bに露出した位置より高い高さ位置に設計する必要がある。スパッタ電極20a、25aの下端は、ベース層11の高さ位置になるように設計される。

0030

各端子電極20、25は、金属材料で構成されており、電極層14A、14Bを構成するAg等の金属と電気的に良好に接続できる金属材料であることが好ましい。スパッタ電極20a、25aは、Cuのスパッタ層で構成されていることが好ましい。

0031

なお、上述した各電極14A、14B、20a、25aは、単層構造に限らず、複数層構造であってもよい。各電極14A、14B、20a、25aが複数層構造とする場合、たとえば、下地層としてスパッタ層を設けた後、該スパッタ層上に、NiやSnのめっき層を形成することができる。特に電極20a、25aでは、主として加速度センサ1と回路基板50とを半田付けする際の、はんだ耐熱性やはんだ濡れ性を向上することを目的としてめっき層が形成される。

0032

端子電極20、25はそれぞれ、被覆部30、35によって覆われている。すなわち、被覆部30、35は、素子本体部10の側面10a、10bに、端子電極20、25を覆うように設けられている。被覆部30、35は、端子電極20、25を覆うことで、端子電極20、25の保護(特に、スパッタ電極20a、25aの保護)が図られる。被覆部30、35は、半田に対する濡れ性が低い材料(いわゆる半田非濡れ材料。たとえばエポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の樹脂)で構成されている。被覆部30、35は、たとえば印刷により設けられる。

0033

被覆部30の形状について、図4を参照しつつ説明する。なお、被覆部35の形状は、被覆部30の形状と同様であるため説明を省略する。

0034

被覆部30は、図4に示すように、積層方向に延びる帯状に形成されている。被覆部30の幅は端子電極20のスパッタ電極20aの幅よりも広く設計されている。そのため、被覆部30は、スパッタ電極20aだけでなく、スパッタ電極20aの幅方向(すなわち、積層方向に直交する方向)に関する両側に露出している素子本体部10の側面10aも覆う。換言すると、被覆部30は、スパッタ電極20aの両側に露出している素子本体部10の側面10aを、スパッタ電極20aを幅方向において跨ぐようにして覆っている。そして、被覆部30は、素子本体部10の側面10aに露出した接着層16A、16Bと直接接している。より具体的には、被覆部30は、スパッタ電極20aの両側に露出した接着層16A、16Bの両方と直接接している。

0035

被覆部30の下端部は、素子本体部10の側面10aの下端まで達しておらず、被覆部30の下側では、端子電極20が露出している。同様に、被覆部30の上端部も、素子本体部10の側面10aの上端まで達しておらず、被覆部30の上側では、端子電極20が露出している。また、被覆部30の下端部(ベース層11側の端部)には、上側(圧電層15側)に凹んだ凹部31が設けられている。また、被覆部30の上端部にも、上下対称になるように、下側に凹んだ凹部32が設けられている。

0036

上述した加速度センサ1は、図5に示すように、回路基板50の表面と平行となるようにして、回路基板50上に半田付けされる。加速度センサ1の端子電極20、25は、回路基板50上に設けられた対応するランド電極60、65と電気的および機械的に接続されるように、端子電極20、25とランド電極60、65とが半田フィレット70で一体的に覆われる。上述したとおり、端子電極20、25の下端部は被覆部30、35から露出しており、また、被覆部30、35の下端部には凹部31が設けられているため、被覆部30、35から露出した箇所の端子電極20、25に半田フィレット70が形成される。

0037

ここで、加速度センサ1は、外部から受けた加速度によりおもり層13に慣性力が働くと、圧電部12には荷重が付与される。圧電部12に荷重が付与されると、上記分極方向の成分の荷重に応じた電荷が、圧電部12の電極層14A、14Bに生じて端子電極20、25から出力される。端子電極20、25は、回路基板50に形成された配線を介して、回路基板50上(または回路基板50の外部)に設けられた検出回路と接続される。検出回路では、加速度センサ1から出力された電荷を電圧に変換した後、外部回路に出力する。

0038

従来においては、半田付けの際に形成される半田フィレットが、特にスライド方向の動きを制限し、その結果、圧電素子に発生する電荷が加速度による荷重を正確に反映せず、検出精度の低下を招いていた。

0039

上述した加速度センサ1においては、被覆部30、35から露出した端子電極20、25の下端部に半田フィレット70が形成されるが、被覆部30が半田フィレット70の這い上がりを抑制する。加速度センサ1では、被覆部30、35の下端がベース層11の高さ位置であるため、半田フィレット70はベース層11の高さ位置よりも上には這い上がらない。そのため、加速度センサ1は、半田フィレット70からの動作制限を受けにくく、荷重をより正確に反映した電荷を発生させることができるため、感度向上が図られている。

0040

また、加速度センサ1においては、被覆部30、35の下端部には凹部31が設けられており、凹部31には比較的大きな半田フィレット70が形成される。そのため、凹部31に形成された半田フィレット70により、加速度センサ1と回路基板50とが確実に接続されていることを容易に確認することができる。なお、半田フィレット70を、ベース層11の高さ位置よりも上に這い上がらせないためには、凹部31は、圧電部12の高さ位置まで達しないように設計することが好ましい。

0041

さらに、加速度センサ1においては、被覆部30、35は、素子本体部10の側面10a、10bに露出した接着層16A、16Bと直接接している。被覆部30、35と接着層16A、16Bとの間の接合力は、被覆部30、35と端子電極20、25との間の接合力よりも強いため、被覆部30、35が接着層16A、16Bと直接接することで、被覆部30、35の素子本体部10に対する接合力が増し、被覆部30、35の素子本体部10からの剥離が抑制される。その上、図4に示すように、素子本体部10の側面10aにおいて、被覆部30は端子電極20のスパッタ電極20aを跨ぐように設けられているため、被覆部30の素子本体部10に対する接合力が増すことで、被覆部30で覆われた部分の端子電極20の素子本体部10からの剥離も抑制される。特に、スパッタ電極20aは、素子本体部10と十分な接合力を得にくく剥離しやすいため、被覆部30、35を接着層16A、16Bと直接接するようにすることは有効である。

0042

なお、加速度センサ1は、上述したように、一軸方向にのみ分極された圧電層15を備える。多軸分極された従来の加速度センサでは、荷重が各軸の方向に成分分解されるために感度が低くなるが、一軸分極の加速度センサ1では高い感度を実現することができる。また、多軸分極された従来の加速度センサでは、素子厚さが増加する傾向にあるが、一軸分極の加速度センサ1では低背化が実現される。

0043

なお、上述した被覆部30は、上述した態様に限らず、様々な態様をとり得る。以下、図6〜11を参照しつつ、被覆部30の変形例について説明する。

0044

図6に示す被覆部30Aは、下端部が、素子本体部10の側面10aの下端まで達しており、かつ、上端部が、素子本体部10の側面10aの上端まで達している点のみ、上述した被覆部30と異なる。このような被覆部30Aでは、下側の凹部31の部分において端子電極20が露出する。被覆部30Aのように下端部が素子本体部10の側面10aの下端まで達する場合、端子電極20の下端部の剥離が効果的に抑制される。それにより、たとえ半田フィレット70と接合された部分の端子電極20が、半田フィレット70ごと剥離する事態が生じたとしても、端子電極20全体は剥がれることなく、回路基板50との間の導通が確保される。

0045

図7に示す被覆部30Bは、上端部の凹部32が設けられておらず、上下態様となっていない点でのみ、上述した被覆部30と異なる。

0046

図8に示す被覆部30Cは、下端部が、素子本体部10の側面10aの下端まで達しており、かつ、上端部が、素子本体部10の側面10aの上端まで達している点のみ、図7に示した被覆部30Bと異なる。このような被覆部30Cでは、下側の凹部31の部分において端子電極20が露出する。

0047

図9に示す被覆部30Dは、図7に示した被覆部30Bよりも積層方向に関する長さが短く、上端部の高さ位置が低く設計されている。

0048

図10に示す被覆部30Eは、下端部が、素子本体部10の側面10aの下端まで達している点のみ、図9に示した被覆部30Dと異なる。このような被覆部30Eでは、下側の凹部31の部分において端子電極20が露出する。

0049

図11の(a)〜(c)では、図9に示した被覆部30Dとは凹部の形状が異なる被覆部30F〜30Hを示している。被覆部30F〜30Hはいずれも、下端部に半円状の凹部31F〜31Hを有している。被覆部30Fは1つの凹部31Fを備え、被覆部30Gは2つの凹部31Gを備え、被覆部30Hは3つの凹部31Hを備えている。

0050

以上で示した被覆部30A〜30Hを備える加速度センサであっても、上述した被覆部30を備える加速度センサ1と同様の効果を奏する。すなわち、被覆部30A〜30Hが半田フィレット70の這い上がりを抑制することで、半田フィレット70からの動作制限を受けにくくなり、荷重をより正確に反映した電荷を発生させることができるため、加速度センサの感度向上が図られる。また、被覆部30A〜30Hの下端部の凹部31、31F〜31Hに形成された半田フィレットにより、加速度センサ1と回路基板50とが確実に接続されていることを容易に確認することもできる。

0051

なお、実施形態に係る加速度センサは、上述した形態に限らず、様々な形態に変形可能である。

0052

たとえば、凹部31、31F〜31Hの寸法および形状は、上述の効果を奏する限りにおいて、適宜調整することができる。凹部の形状は、角が直角である四角形状ではなく、図4等に示す角が曲線である角丸の四角形状にしたり、図11に示す半円状にしたりすることで、ヒートショック等に起因する応力集中を緩和(すなわち、応力分散)することができる。

0053

また、図12、13に示す加速度センサ1Aのように、圧電部12Aが圧電素子構造を複数含む構造であってもよい。図12は、図2に示した加速度センサ1のII−II線断面図に対応しており、図13は、図3に示した加速度センサ1のIII−III線断面図に対応している。

0054

加速度センサ1Aの圧電部12Aには、上述した圧電素子構造12が2つ含まれている。具体的には、上述した圧電素子構造12の下側に、上下を逆さまにした圧電素子構造12が配置されており、これら2つの圧電素子構造12が接着層16Cによって接合されている。上下を逆さまにした圧電素子構造12を重ねることで、分極方向および電極の正負が逆になる。それにより、おもり層に慣性力が働いたときに、2つの圧電素子構造12は、発生する電荷を強め合い、その結果、加速度センサ1Aでは加速度センサ1に比べてセンサ感度の向上が図られる。

0055

また、加速度センサ1Aでは、被覆部30、35は、素子本体部10の側面10a、10bに露出した接着層16A、16Bだけでなく、接着層16Cとも直接接する。それにより、被覆部30、35の素子本体部10に対する接合力のさらなる増加が図られ、加速度センサ1Aでは、被覆部30、35の素子本体部10からの剥離がより効果的に抑制される。その上、加速度センサ1Aでは、素子本体部10の側面10aにおいて、被覆部30は端子電極20のスパッタ電極20aを跨ぐように設けることで、被覆部30で覆われた部分の端子電極20の素子本体部10からの剥離もより効果的に抑制される。

0056

1、1A…加速度センサ、10…素子本体部、11…ベース層、12、12A…圧電部、13…おもり層、14A、14B…電極層、15…圧電層、16A、16B、16C…接着層、20、25…端子電極、30、30A〜30H、35…被覆部、31、31F〜31H…凹部、50…回路基板、70…半田フィレット。

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