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技術 データ解析装置

出願人 株式会社デンソー
発明者 山田直幸内山賢
出願日 2015年9月11日 (5年3ヶ月経過) 出願番号 2015-179448
公開日 2017年3月16日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 2017-053309
状態 特許登録済
技術分野 内燃機関の複合的制御 燃料噴射装置
主要キーワード 計測容器 換算ゲイン 低下部分 計測室 微分結果 体積弾性係数 データ解析システム 単位換算
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年3月16日)のものです。
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図面 (12)

課題

時間経過に伴って変化する時系列データをセンサ検出信号から取得し、時系列データの特性を適切に解析する技術を提供する。

解決手段

データ取得部(S400)は、時間経過に伴って変化する時系列データをセンサの検出信号から取得する。微分部(S402)は、データ取得部が取得する時系列データを微分する。移動平均部(S404)は、微分部が時系列データを微分した微分結果の移動平均を算出する。特定部(S410)は、移動平均部が算出する移動平均に基づいて時系列データの波形形状を特定する。データ解析部(S412〜S418)は、特定部が特定する波形形状に基づいて時系列データの特性を解析する。

概要

背景

時間経過に伴って変化する時系列データをセンサ検出信号から取得して解析する技術として、例えば、内燃機関燃料噴射する燃料噴射弁からの燃料噴射により時間経過に伴って変化する時系列データをセンサの検出信号から取得して解析する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。

特許文献1に開示されている技術においては、燃料噴射により時間経過に伴って変化する時系列データとして、例えば、燃料噴射弁が燃料を噴射することによる燃料圧力の変化を圧力センサで検出し、検出した燃料圧力から噴射率を測定している。

概要

時間経過に伴って変化する時系列データをセンサの検出信号から取得し、時系列データの特性を適切に解析する技術を提供する。データ取得部(S400)は、時間経過に伴って変化する時系列データをセンサの検出信号から取得する。微分部(S402)は、データ取得部が取得する時系列データを微分する。移動平均部(S404)は、微分部が時系列データを微分した微分結果の移動平均を算出する。特定部(S410)は、移動平均部が算出する移動平均に基づいて時系列データの波形形状を特定する。データ解析部(S412〜S418)は、特定部が特定する波形形状に基づいて時系列データの特性を解析する。

目的

本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、時間経過に伴って変化する時系列データをセンサの検出信号から取得し、時系列データの特性を適切に解析する技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

時間経過に伴って変化する時系列データをセンサ(40、130、152)の検出信号から取得するデータ取得部(S400、S430)と、前記データ取得部が取得する前記時系列データを微分する微分部(S402、S432)と、前記微分部が前記時系列データを微分した微分結果移動平均を算出する移動平均部(S404、S434)と、前記移動平均部が算出する前記移動平均に基づいて前記時系列データの波形形状を特定する特定部(S410、S440)と、前記特定部が特定する前記波形形状に基づいて前記時系列データの特性を解析するデータ解析部(S412〜S418、S442)と、を備えるデータ解析装置(50、100、140)。

請求項2

請求項1に記載のデータ解析装置において、前記移動平均に基づいて前記特定部が前記波形形状を特定する特定範囲を設定する範囲設定部(S408、S438)をさらに備える、データ解析装置。

請求項3

請求項2に記載のデータ解析装置において、前記範囲設定部は、前記移動平均の最大値および最小値のうち少なくとも一方の値における時系列のタイミングを含んだ前記特定範囲を設定する、データ解析装置。

請求項4

請求項2または3に記載のデータ解析装置において、前記特定部は、前記特定範囲の前記時系列データに基づいて最小二乗法により前記波形形状を特定する、データ解析装置。

請求項5

請求項1から4のいずれか一項に記載のデータ解析装置において、前記データ取得部は、燃料噴射弁(10、150)が内燃機関(110)に燃料噴射することにより時間経過に伴って変化する前記時系列データを取得する、データ解析装置。

請求項6

請求項5に記載のデータ解析装置において、前記データ取得部(S400)は、前記センサ(40)の検出信号から前記燃料噴射弁(10)の噴射率の前記時系列データを取得する、データ解析装置。

請求項7

請求項5または6に記載のデータ解析装置において、前記データ取得部(S430)は、前記センサ(130)の検出信号から前記内燃機関の気筒内の熱発生率の前記時系列データを取得する、データ解析装置。

請求項8

請求項5から7のいずれか一項に記載のデータ解析装置において、前記データ取得部は、前記センサ(152)の検出信号から前記燃料噴射弁(150)内の燃料圧力の前記時系列データを取得する、データ解析装置。

技術分野

0001

本発明は、時間経過に伴って変化する時系列データをセンサ検出信号から取得して解析する技術に関する。

背景技術

0002

時間経過に伴って変化する時系列データをセンサの検出信号から取得して解析する技術として、例えば、内燃機関燃料噴射する燃料噴射弁からの燃料噴射により時間経過に伴って変化する時系列データをセンサの検出信号から取得して解析する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。

0003

特許文献1に開示されている技術においては、燃料噴射により時間経過に伴って変化する時系列データとして、例えば、燃料噴射弁が燃料を噴射することによる燃料圧力の変化を圧力センサで検出し、検出した燃料圧力から噴射率を測定している。

先行技術

0004

特許4130823号公報

発明が解決しようとする課題

0005

時間経過に伴って変化する時系列データをセンサの検出信号から取得して解析する場合、時系列データの特性として特徴点を検出することが考えられる。燃料噴射により時間経過に伴って変化する時系列データの場合には、例えば、噴射開始タイミング噴射終了タイミング着火タイミング等が特徴点として考えられる。

0006

センサの検出信号にはノイズが含まれているので、センサの検出信号から取得する時系列データにもノイズが含まれている。したがって、噴射開始タイミング、噴射終了タイミング、着火タイミング等を検出するための判定値と時系列データとを比較しても、特徴点を検出することは困難である。

0007

そこで、ローパスフィルタ等のフィルタにより時系列データからノイズを除去することが考えられる。しかし、フィルタを使用すると時系列データの波形なまり、特徴点のタイミングがずれて誤検出されることがある。時系列データの特徴点を誤検出すると時系列データの特性を適切に解析できない。

0008

本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、時間経過に伴って変化する時系列データをセンサの検出信号から取得し、時系列データの特性を適切に解析する技術を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明のデータ解析装置(50、100、140)は、データ取得部(S400、S430)と、微分部(S402、S432)と、移動平均部(S404、S434)と、特定部(S410、S440)と、データ解析部(S412〜S418、S442)と、を備える。

0010

データ取得部は、時間経過に伴って変化する時系列データをセンサ(40、130、152)の検出信号から取得する。微分部は、データ取得部が取得する時系列データを微分する。移動平均部は、微分部が時系列データを微分した微分結果の移動平均を算出する。特定部は、移動平均部が算出する移動平均に基づいて時系列データの波形形状を特定する。データ解析部は、特定部が特定する波形形状に基づいて時系列データの特性を解析する。

0011

この構成によれば、センサの検出信号から取得する時系列データを微分し、微分結果の移動平均を算出することにより、時系列データの微分結果からノイズを極力除去することができる。微分結果は時系列データの変化率、つまり波形形状を表わしている。

0012

ノイズを極力除去した時系列データの微分結果に基づいて、ノイズを含んだ時系列データの波形形状を特定することができる。そして、特定した波形形状に基づいて、時系列データの特性として、例えば特徴点等を適切に解析できる。

0013

尚、この欄と特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。

図面の簡単な説明

0014

第1実施形態によるデータ解析システムを示すブロック図。
データ解析処理を示すフローチャート
噴射率を示すタイムチャート
噴射率の微分結果と微分結果の移動平均とを示すタイムチャート。
単位換算後の噴射率を示すタイムチャート。
第2施形態によるデータ解析システムを示すブロック図。
データ解析処理を示すフローチャート。
熱発生率を示すタイムチャート。
熱発生率の微分結果と微分結果の移動平均とを示すタイムチャート。
第3施形態によるデータ解析システムを示すブロック図。
燃料噴射弁内の燃料圧力を示すタイムチャート。

実施例

0015

以下、本発明が適用された実施形態を図に基づいて説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
図1に示すデータ解析システム2は、車両用の内燃機関として、例えばディーゼルエンジンに燃料を噴射する燃料噴射弁10の噴射率の特性を、車両に搭載する前に予め解析するものである。燃料噴射弁10は、内部に計測室22を有する計測容器20に取り付けられており、図示しない燃料ポンプから燃料が供給される。計測室22には燃料が充填されている。計測容器20には、計測室22の燃料を排出する排出管30と圧力センサ40と温度センサ42とが取り付けられている。

0016

排出管30には、電磁開閉弁32と流量計34とが取り付けられている。電磁開閉弁32が開弁することにより、計測室22の燃料が燃料タンク36に排出される。電磁開閉弁32には、開弁しても計測室22の燃料圧力を燃料噴射弁10からの噴射前の所定圧に保持する図示しない圧力制御弁が設置されている。流量計34は、排出管30から排出される燃料流量を計測する。

0017

圧力センサ40は計測室22の燃料圧力を検出する。温度センサ42は計測室22の燃料温度を計測する。
データ解析装置50は、燃料噴射弁10の燃料噴射と、電磁開閉弁32の開閉を制御する。また、データ解析装置50は、圧力センサ40の検出信号に基づいて、燃料噴射弁10の噴射率の特性を解析する。

0018

データ解析装置50は、CPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ等を備えるマイクロコンピュータを搭載している。データ解析装置50は、電磁開閉弁32を閉弁し、計測室22の燃料圧力を電磁開閉弁32が保持する所定圧に設定した状態で、噴射指令パルスを燃料噴射弁10に出力することにより、燃料噴射弁10から計測用の燃料噴射を実行させる。

0019

データ解析装置50のCPUがROMに記憶されているプログラムを実行することにより、データ解析装置50は、データ取得部と、微分部と、移動平均部と、範囲設定部と、特定部と、データ解析部として機能し、データ解析処理を実行する。

0020

データ解析装置50は、燃料噴射弁10が計測用の燃料噴射を実行したときの計測室22の圧力変化を圧力センサ40から取得すると、電磁開閉弁32を開弁して燃料噴射弁10から計測室22に噴射された燃料を排出管30から燃料タンク36に排出する。電磁開閉弁32が開弁して計測室22から燃料が排出されることにより、計測室22の燃料圧力は燃料噴射弁10が燃料を噴射する前の燃料圧力に低下する。

0021

つまり、電磁開閉弁32が開弁して計測室22から排出される燃料の流量は、燃料噴射弁10が計測用に噴射した燃料量である。データ解析装置50は、電磁開閉弁32が開弁し、排出管30から燃料タンク36に排出される燃料の流量を流量計34から取得する。

0022

[1−2.処理]
データ解析装置50が実行するデータ解析処理について図2のフローチャートに基づいて説明する。データ解析装置50は、燃料噴射弁10に計測用噴射を実行させ、計測室22の圧力を検出する圧力センサ40から検出信号を取得する。さらに、データ解析装置50は、計測用噴射後に電磁開閉弁32を開弁して計測室22の燃料圧力を所定圧に低下させるときに、排出管30から排出される燃料流量を流量計34から取得する。

0023

そして、データ解析装置50は、計測用噴射を実行する前の計測室22の燃料圧力を0として、圧力センサ40の検出信号の0位置合せを実行する(S400)。
ここで、計測用噴射を実行したときの計測室22の圧力の変化をΔP、計測室22の容積をV、燃料の体積弾性係数をKとすると、噴射量ΔQは次式(1)で表わされる。体積弾性係数Kは、温度センサ42が検出する計測室22の燃料温度に基づいて補正される。

0024

ΔQ=(V/K)×ΔP ・・・(1)
式(1)から単位時間当たりの噴射量を表わす噴射率ΔQ/Δtは次式(2)で表わされる。

0025

ΔQ/Δt=(V/K)×ΔP/Δt ・・・(2)
つまり、計測室22の圧力の微分に係数乗算すると噴射率を求めることができる。そこで、本実施形態ではまず、データ解析装置50は、計測室22の圧力を検出する圧力センサ40の検出信号を微分し、圧力センサ40の検出信号から時系列データとして噴射率を取得する(S400)。

0026

図3に、計測室22の圧力の検出信号を時間で微分した結果を噴射率200として点線で示している。噴射率200の単位は圧力センサ40の検出信号の単位を表わす電圧[V]である。

0027

データ解析装置50は、図3に示す噴射率200を微分し(S402)、噴射率の微分結果の移動平均を算出する(S404)。図4において、点線は噴射率の微分結果230を示し、実線は微分結果230の移動平均232を示している。本実施形態では圧力センサ40のサンプリング間隔が10μsecなので、微分結果230の単位は[V/10μsec]で示されている。

0028

データ解析装置50は、移動平均232の最大値最小値とを抽出する(S406)。移動平均232が最大値になるタイミングは、噴射率200において最も増加率の大きいタイミング(以下、増加タイミングとも言う。)を示している。移動平均232が最小値になるタイミングは、噴射率200において最も低下率の大きいタイミング(以下、低下タイミングとも言う。)を示している。

0029

後述するS410において噴射率の増加部分および低下部分の波形形状を最小二乗法により特定するために、データ解析装置50は、図4に示すように、最小二乗法を適用する増加タイミングおよび低下タイミングを含んだ特定範囲時間幅として設定する(S408)。

0030

増加タイミングを含む特定範囲を適切に設定すれば、その特定範囲において移動平均の値は正であり、噴射率は増加している。低下タイミングを含む特定範囲を適切に設定すれば、その特定範囲において移動平均の値は負であり、噴射率は低下している。実際には、圧力センサ40の検出信号は所定のサンプリング間隔、本実施形態では10μsecで取得されるので、増加タイミングおよび低下タイミングをそれぞれ含む前後の所定のサンプル数が特定範囲として設定される。

0031

S408で設定される特定範囲は、増加タイミングを含んで移動平均232が確実に正になり、低下タイミングを含んで移動平均232が確実に負になるように、微分結果230および移動平均232が示す値に基づいて適宜設定してもよいし、予め固定値として設定してもよい。

0032

S410において、データ解析装置50は、図3に示すように、S408で設定した特定範囲において、噴射率200の増加部分および低下部分の波形形状を最小二乗法によりそれぞれ直線で近似する。そして、噴射率を近似する2個の近似直線202、204と噴射率が0との交点206、208を算出する(S412)。噴射率の増加部分を近似する近似直線202と噴射率が0との交点206は噴射開始タイミングを表わし、噴射率の低下部分を近似する近似直線204と噴射率が0との交点208は噴射終了タイミングを表わしている。

0033

さらに、データ解析装置50は、噴射率を近似する2個の近似直線202、204の交点210を算出する。交点210は、噴射率200が最大になるタイミングを表わしている。

0034

データ解析装置50は、図3に示す噴射率200において、S412で算出した噴射開始タイミングから噴射終了タイミングまでの噴射率200の面積実噴射率の面積として算出する(S414)。データ解析装置50は、圧力センサ40の検出信号のサンプリング間隔とサンプリングタイミングにおける噴射率との積の合計によって実噴射率の面積を算出する。

0035

次に、データ解析装置50は、噴射開始タイミングと噴射終了タイミングとの間隔を図3に実線で示す噴射率モデル220を表わす台形下底とし、噴射率モデル220の下底と、台形の高さと、台形の上底とにより、噴射率モデル220が表わす台形の面積を算出する。

0036

噴射率モデル220の台形の高さを変数としてS410で算出した2個の近似直線202、204の式に代入すると、噴射率モデル220の台形の上底は高さを変数とした式により表わされる。したがって、噴射率モデル220の台形の面積は、高さを変数とした式により表わされる。

0037

データ解析装置50は、S414で算出した実噴射率の面積と、高さを変数とした噴射率モデル220の台形の面積とが等しいものとして、噴射率モデル220の台形の高さを算出する(S416)。

0038

算出した噴射率モデル220の台形の高さとS410で算出した2個の近似直線202、204の式とから、データ解析装置50は、噴射率モデル220の上底と近似直線202、204との交点を算出する(S418)。これにより、噴射率モデル220を表わす台形の形状を特定できる。

0039

噴射率モデル220は圧力センサ40の検出信号から求めたものであるから、単位時間当たりの噴射量により表わされる噴射率の単位に換算する。
圧力センサ40の検出信号から求めた噴射率モデル220の台形形状と、単位時間当たりの噴射量により表わされる噴射率モデルの台形形状とは、高さだけが異なる。そこで、噴射率を換算する係数を換算ゲインとして、噴射率モデル220の台形の面積に換算ゲインを乗算した結果と、単位時間当たりの噴射量により表わされる噴射率モデルの台形の面積、つまり流量計34で計測した噴射量とが等しくなるものとして、換算ゲインを算出する(S420)。

0040

そして、換算ゲインに基づいて、圧力センサ40の検出信号から求めた噴射率モデル220を単位時間当たりの噴射量により表わされる噴射率モデルに換算する(S422)。
図5に、圧力センサ40の検出信号から求めた噴射率200と噴射率モデル220とにそれぞれ換算ゲインを乗算して取得した、単位時間当たりの噴射量により表わされる噴射率240と噴射率モデル242とを示す。

0041

[1−3.効果]
以上説明した第1実施形態では、以下の効果を得ることができる。
(1)圧力センサ40の検出信号から時系列データとして噴射率200を取得し、この噴射率200を微分することにより、時間経過に伴って変化する噴射率200の変化率をノイズを含んだ状態で算出する。さらに、噴射率200の微分結果230の移動平均232を算出することにより、ノイズを極力除去した噴射率200の微分結果を求めることができる。

0042

ノイズを極力除去した噴射率200の微分結果に基づいて、ノイズを含んだ噴射率200の波形形状を特定できるので、噴射率200の特性として噴射開始タイミング、噴射終了タイミング等の特徴点を適切に解析できる。

0043

(2)噴射率200の微分結果230の移動平均232の最大値と最小値とを含んで適切に設定された特定範囲で最小二乗法により直線で噴射率200を近似するので、噴射率200の増加部分および低下部分の波形形状を適切に特定できる。

0044

[2.第2実施形態]
[2−1.構成]
第2実施形態において、第1実施形態と実質的に同一構成部分には同一符号を付す。図6に示すデータ解析システム4の電子制御装置(Electronic Control Unit:ECU)100は車両に搭載されており、ディーゼルエンジン(以下、単にエンジンとも言う。)110の各気筒に設置されている燃料噴射弁10の燃料噴射を制御する。燃料噴射弁10にはコモンレール120で蓄圧された燃料が供給される。

0045

ECU100は、CPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ等を備えるマイクロコンピュータを搭載している。ECU100のCPUがROMに記憶されているプログラムを実行することにより、ECU100は、データ取得部と、微分部と、移動平均部と、範囲設定部と、特定部と、データ解析部として機能し、データ解析処理を実行する。

0046

ECU100は、エンジン110のいずれかの気筒に設置された筒内圧センサ130から筒内圧を取得する。そして、ECU100は、筒内圧センサ130が検出する筒内圧に基づいて、メイン噴射とメイン噴射に先行してパイロット噴射を実施するときの熱発生率を次式(3)により算出する。つまり、ECU100は、筒内圧センサ130の検出信号から、時系列データとして熱発生率を取得する。

0047

熱発生率=(V・dP+κ・P・dV)/(κ−1) ・・・(3)
式(3)において、Vは気筒内容積を、Pは筒内圧センサ130が検出する筒内圧を、κは比熱比をそれぞれ示している。図8に式(3)から算出した熱発生率250を示す。

0048

尚、図6においては、一つの気筒だけに筒内圧センサ130を設置しているが、全気筒に筒内圧センサ130を設置してもよい。
[2−2.処理]
ECU100が実行するデータ解析処理について図7のフローチャートに基づいて説明する。

0049

ECU100は、燃料噴射弁10から燃料を噴射していないときに筒内圧センサ130が検出する筒内圧を0として、筒内圧センサ130の検出信号の0位置合せを実行する(S430)。そして、ECU100は、式(3)により、筒内圧センサ130の検出信号から図8に示す熱発生率250を取得する(S430)。

0050

ECU100は、熱発生率250を微分し(S432)、熱発生率250の微分結果の移動平均を算出する(S434)。図9において、点線は熱発生率250の微分結果270を示し、実線は微分結果270の移動平均272を示している。

0051

ECU100は、移動平均272の最大値を抽出する(S436)。移動平均272が最大値になるタイミングは、熱発生率250において最も増加率の大きい増加タイミングを示している。増加タイミングを含む特定範囲を適切に設定すれば、特定範囲において移動平均272の値は正であり、熱発生率は増加している。

0052

ECU100は、後述するS440において熱発生率250の増加部分を最小二乗法により直線で近似して熱発生率250の波形形状を特定するために、図9に示すように、増加タイミングを含む特定範囲を設定する(S438)。S438で設定する特定範囲は、微分結果270および移動平均272の値に基づいて適宜設定してもよいし、予め固定値として設定してもよい。

0053

S440において、ECU100は、図8に示すように、S438で設定した特定範囲において、熱発生率250の増加部分を最小二乗法により直線で近似する。そして、熱発生率250を近似する近似直線252と閾値260との交点262を算出する(S442)。交点262は着火タイミングを表わしている。

0054

[2−3.効果]
以上説明した第2実施形態では、以下の効果を得ることができる。
(1)筒内圧センサ130の検出信号から時系列データとして熱発生率250を取得し、この熱発生率250を微分することにより、時間経過に伴って変化する熱発生率250の変化率をノイズを含んだ状態で算出する。さらに熱発生率250の微分結果270の移動平均272を算出することにより、ノイズを極力除去した熱発生率250の微分結果を求めることができる。

0055

ノイズを極力除去した熱発生率250の微分結果に基づいて、ノイズを含んだ熱発生率250の波形形状を近似直線252で特定できるので、熱発生率250の特性として近似直線252から着火タイミング等の特徴点を適切に解析できる。

0056

(2)熱発生率250の微分結果270の移動平均272が最大値になるタイミングを含む特定範囲で熱発生率250を最小二乗法により直線で近似するので、熱発生率250の増加部分の波形形状を適切に特定できる。

0057

[3.第3実施形態]
[3−1.構成]
第3実施形態において、第2実施形態と実質的に同一構成部分には同一符号を付す。図10に示すデータ解析システム6のECU140は車両に搭載されており、エンジン110の各気筒に設置されている燃料噴射弁150の燃料噴射を制御する。燃料噴射弁150には図示しないコモンレールで蓄圧された燃料が供給される。燃料噴射弁150には、燃料噴射弁150内の燃料圧力を検出する圧力センサ152が設置されている。

0058

データ解析装置に相当するECU140は、CPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ等を備えるマイクロコンピュータを搭載している。ECU140のCPUがROMに記憶されているプログラムを実行することにより、ECU140は、データ取得部と、微分部と、移動平均部と、範囲設定部と、特定部と、データ解析部として機能し、データ解析処理を実行する。

0059

ECU140は、燃料噴射弁150に設置された圧力センサ152から、燃料噴射弁150内の燃料圧力の検出信号を時系列データとして取得する。
[3−2.処理]
ECU140が燃料噴射弁150に設置された圧力センサ152から時系列データとして取得する燃料圧力の検出信号280を図11に示す。ECU140が取得する検出信号280にはノイズが含まれている。そこで、第1実施形態および第2実施形態と同様に、ECU140は、時系列データとしての燃料圧力の検出信号280を微分し、微分結果の移動平均を算出する。

0060

第1実施形態および第2実施形態と同様であるから、検出信号280を微分した微分結果と、微分結果の移動平均とを示す図は省略する。
ECU140は、例えば、図11に示すように、移動平均の最小値を含む所定の特定範囲において、最小二乗法により近似直線290で検出信号280の波形を近似し、近似直線290と燃料圧力が0との交点292を算出する。交点292は、噴射開始タイミングを表わしている。

0061

[3−3.効果]
以上説明した第3実施形態では、第2実施形態の効果(1)、(2)において、筒内圧センサ130を圧力センサ152、熱発生率を燃料圧力、近似直線252を近似直線290、移動平均の最大値を最小値に置き換えることにより、第2実施形態の効果(1)および(2)と同様の効果を得ることができる。

0062

[4.他の実施形態]
(1)上記実施形態では、データ解析装置は、センサの検出信号から噴射率、熱発生率および燃料噴射弁150内の燃料圧力を時系列データとして取得して解析した。これ以外にも、燃料噴射弁からの燃料噴射により時間経過に伴って変化する時系列データをセンサの検出信号から取得するのであれば、データ解析装置はどのような時系列データを取得してもよい。

0063

また、センサの検出信号から時間経過に伴って変化する時系列データを取得するのであれば、燃料噴射弁からの燃料噴射により時間経過に伴って変化する時系列データ以外のどのような時系列データを取得してもよい。

0064

(2)上記実施形態では、時系列データの波形形状を最小二乗法により直線で近似した。直線以外にも、時系列データの波形形状を適切に近似できるのであれば、二次関数等の他の関数で時系列データの波形形状を近似してもよい。

0065

(3)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合させたりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。尚、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。

0066

(4)上述したデータ解析装置50、ECU100、140の他、当該データ解析装置50、ECU100、140を構成要素とするデータ解析システム2、4、6、当該データ解析装置50、ECU100、140としてコンピュータを機能させるためのデータ解析プログラム、このデータ解析プログラムを記録した記録媒体データ解析方法など、種々の形態で本発明を実現することもできる。

0067

2、4、6:データ解析システム、10、150:燃料噴射弁、40、152:圧力センサ(センサ)、50:データ解析装置、100、140:ECU(データ解析装置)、110:エンジン(内燃機関)、130:筒内圧センサ(センサ)

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