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技術 FRP製造用シート状半製品の製造方法

出願人 シンワ株式会社愛媛県高知県
発明者 信藤啓一郎小平琢磨高橋雅樹森澤純藤原勝壽
出願日 2015年9月10日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2015-178486
公開日 2017年3月16日 (3年0ヶ月経過) 公開番号 2017-053065
状態 特許登録済
技術分野 不織物 強化プラスチック材料 プラスチック等の成形材料の処理、取扱一般
主要キーワード ドラフター 製造用シート 低融点重合体成分 熱可塑性複合繊維 フラットカード 選別分離 高融点重合体 ローラーカード機
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この項目の情報は公開日時点(2017年3月16日)のものです。
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課題

炭素繊維長手方向に配向したFRP製造用シート半製品を製造する方法を提供する。

解決手段

炭素繊維と熱可塑性複合繊維の混合物カード機投入して、シートウェブを作成する。熱可塑性複合繊維は、芯成分である高融点重合体成分鞘成分である低融点重合体成分とで構成された芯鞘型複合繊維である。シート状ウェブを加熱して、低融点重合体である鞘成分のみを軟化又は溶融させて、炭素繊維と芯成分とを結合させて不織布を作成する。この不織布を、低融点重合体成分である鞘成分のみが溶融する温度に加熱しながら、長手方向に延伸する。これにより、炭素繊維が長手方向に配向したFRP製造用シート状半製品が得られる。

概要

背景

炭素繊維を含有するFRPは、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂母体マトリックス)とし、その中に炭素繊維が含有されているものである。熱可塑性樹脂を母体とするFRPは、炭素繊維と熱可塑性樹脂からなるシート半製品複数枚積層した後、熱可塑性樹脂を溶融固化して一体成型することにより製造されている。

FRPの用途や形状は様々であるが、たとえば飛行機風力発電機羽根の如き長尺状のものにあっては、その長手方向に高剛性が求められる。したがって、FRP中の炭素繊維は、長手方向に配向しているのが好ましく、FRP製造用シート状半製品においても、半製品中の炭素繊維が長手方向に配向しているのが好ましい。

かかるシート状半製品を製造する方法として、熱可塑性繊維と炭素繊維との混合物カード機投入し、熱可塑性繊維と炭素繊維よりなるシート状ウェブを作成し、その後、熱可塑性繊維を溶融固化させることにより、炭素繊維と熱可塑性樹脂からなるシート状半製品を製造する方法が提案されている(特許文献1)。カード機は、熱可塑性繊維と炭素繊維の双方を梳ることによって開繊するものであるから、自ずと炭素繊維も長手方向に配向する。特許文献1記載の技術は、このカード機の作用によって、炭素繊維を長手方向に配向するというものである(特許文献1、請求項1)。

特表2013−519546号公報(請求項1)

概要

炭素繊維が長手方向に配向したFRP製造用シート状半製品を製造する方法を提供する。 炭素繊維と熱可塑性複合繊維の混合物をカード機に投入して、シート状ウェブを作成する。熱可塑性複合繊維は、芯成分である高融点重合体成分鞘成分である低融点重合体成分とで構成された芯鞘型複合繊維である。シート状ウェブを加熱して、低融点重合体である鞘成分のみを軟化又は溶融させて、炭素繊維と芯成分とを結合させて不織布を作成する。この不織布を、低融点重合体成分である鞘成分のみが溶融する温度に加熱しながら、長手方向に延伸する。これにより、炭素繊維が長手方向に配向したFRP製造用シート状半製品が得られる。 なし

目的

本発明の課題は、上記した欠点を解決し、炭素繊維が長手方向に配向したFRP製造用半製品を製造する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

炭素繊維と、高融点重合体成分と表面に露出した低融点重合体成分とで構成された熱可塑性複合繊維との混合物カード機投入して、シートウェブを作成する工程と、前記シート状ウェブを加熱して、前記低融点重合体成分のみを軟化又は溶融させて、前記炭素繊維と前記熱可塑性複合繊維とを結合させて不織布を作成する工程と、前記不織布を、前記低融点重合体成分のみが軟化又は溶融する温度に加熱しながら、長手方向に延伸する工程とを具備することを特徴とするFRP製造用シート半製品の製造方法。

請求項2

炭素繊維及び熱可塑性複合繊維の繊維長が、10〜100mmである請求項1記載のFRP製造用シート状半製品の製造方法。

請求項3

炭素繊維がリサイクルされたものである請求項1記載のFRP製造用シート状半製品の製造方法。

請求項4

高融点重合体成分が芯成分となり、低融点重合体成分が鞘成分となっている熱可塑性芯鞘型複合繊維を用いる請求項1記載のFRP製造用シート状半製品の製造方法。

請求項5

高融点重合体成分と低融点重合体成分との組み合わせが、ナイロン66共重合ナイロンの組み合わせ、ポリエチレンテレフタレート共重合ポリエステルの組み合わせ及びマレイン酸変性ポリプロピレンとマレイン酸変性ポリプロピレン−ポリエチレン共重合体の組み合わせよりなる群から選ばれたものである請求項1記載のFRP製造用シート状半製品の製造方法。

請求項6

請求項1記載の方法で得られたFRP製造用シート状半製品を複数枚積層した後に、高融点重合体成分が溶融する温度で加熱して一体成型することを特徴とするFRPの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、炭素繊維を含有するFRPを製造する際に用いるシート半製品の製造方法に関するものである。

背景技術

0002

炭素繊維を含有するFRPは、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂母体マトリックス)とし、その中に炭素繊維が含有されているものである。熱可塑性樹脂を母体とするFRPは、炭素繊維と熱可塑性樹脂からなるシート状半製品を複数枚積層した後、熱可塑性樹脂を溶融固化して一体成型することにより製造されている。

0003

FRPの用途や形状は様々であるが、たとえば飛行機風力発電機羽根の如き長尺状のものにあっては、その長手方向に高剛性が求められる。したがって、FRP中の炭素繊維は、長手方向に配向しているのが好ましく、FRP製造用シート状半製品においても、半製品中の炭素繊維が長手方向に配向しているのが好ましい。

0004

かかるシート状半製品を製造する方法として、熱可塑性繊維と炭素繊維との混合物カード機投入し、熱可塑性繊維と炭素繊維よりなるシート状ウェブを作成し、その後、熱可塑性繊維を溶融固化させることにより、炭素繊維と熱可塑性樹脂からなるシート状半製品を製造する方法が提案されている(特許文献1)。カード機は、熱可塑性繊維と炭素繊維の双方を梳ることによって開繊するものであるから、自ずと炭素繊維も長手方向に配向する。特許文献1記載の技術は、このカード機の作用によって、炭素繊維を長手方向に配向するというものである(特許文献1、請求項1)。

0005

特表2013−519546号公報(請求項1)

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、カード機による炭素繊維の長手方向への配向では不十分であり、炭素繊維をより長手方向に配向させる必要がある。炭素繊維をより長手方向に配向するには、シート状ウェブを長手方向に延伸すればよいと考えられる。しかるに、シート状ウェブは、炭素繊維と熱可塑性繊維とが結合していないため、高倍率で延伸すると素抜けが生じるという欠点があった。また、炭素繊維と熱可塑性繊維とを結合させた場合は延伸すると切断してしまう。これを回避するために、熱可塑性繊維を溶融させて結合を解除して延伸すると、溶融した熱可塑性繊維が流動して偏在してしまうという欠点があった。熱可塑性繊維が偏在すると、母体が均一にならず、FRP製造用半製品として不適である。

0007

本発明の課題は、上記した欠点を解決し、炭素繊維が長手方向に配向したFRP製造用半製品を製造する方法を提供するものである。すなわち、熱可塑性繊維を偏在させることなく、高倍率で延伸しうる、炭素繊維が長手方向に配向したFRP製造用半製品を製造しうる方法を提供するものである。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、熱可塑性繊維として、高融点重合体成分と表面に露出した低融点重合体成分とで構成された熱可塑性複合繊維を用いることによって、上記課題を解決したものである。すなわち、本発明は、炭素繊維と、高融点重合体成分と表面に露出した低融点重合体成分とで構成された熱可塑性複合繊維との混合物をカード機に投入して、シート状ウェブを作成する工程と、前記シート状ウェブを加熱して、前記低融点重合体成分のみを軟化又は溶融させて、前記炭素繊維と前記熱可塑性複合繊維とを結合させて不織布を作成する工程と、前記不織布を、前記低融点重合体成分のみが軟化又は溶融する温度に加熱しながら、長手方向に延伸する工程とを具備することを特徴とするFRP製造用シート状半製品の製造方法に関するものである。

0009

本発明で用いる炭素繊維は、従来公知のものが採用されるが、カード機に投入されるために、連続繊維となっているものは採用できない。具体的には、繊維長が10〜100mm程度のものが採用される。また、炭素繊維としてリサイクルされたものを採用するのが好ましい。すなわち、資源の有効利用のため、廃材となったFRPから炭素繊維を選別分離したリサイクル品を採用するのが好ましい。

0010

本発明で用いる熱可塑性複合繊維は、高融点重合体成分と表面に露出した低融点重合体成分とで構成されたものである。具体的には、高融点重合体成分が芯成分となり、低融点重合体成分が鞘成分となっている熱可塑性芯鞘型複合繊維が好適である。また、横断面が半月状となっている高融点重合体成分と低融点重合体成分とを貼り合わせてなる熱可塑性サイドバイサイド型複合繊維であってもよい。熱可塑性複合繊維の繊維長も、炭素繊維の場合と同様に、10〜100mm程度のものが採用される。

0011

高融点重合体成分及び低融点重合体成分としては、従来公知の各種のものを用いることができる。高融点重合体成分/低融点重合体成分の組み合わせとしては、ナイロン66共重合ナイロンポリエチレンテレフタレート共重合ポリエステル又はマレイン酸変性ポリプロピレン/マレイン酸変性ポリプロピレン−ポリエチレン共重合体などを用いることができる。また、高融点重合体成分と低融点重合体成分の質量割合は、高融点重合体成分:低融点重合体成分=40〜90質量部:10〜60質量部程度であるのが好ましい。高融点重合体成分は、後に製造されるFRPの母体となるものであるから、多ければ多いほど好ましい。

0012

炭素繊維と熱可塑性複合繊維は、混合されてカード機に投入される。炭素繊維と熱可塑性複合繊維との混合割合は任意であるが、一般的に、炭素繊維:熱可塑性複合繊維=30〜70質量部:70〜30質量部である。炭素繊維の混合割合が30質量部未満になると、FRP製造用半製品としての価値が低下する。また、炭素繊維の混合割合が70質量部を超えると、カード機で開繊しにくくなる。すなわち、炭素繊維は熱可塑性複合繊維と比較して剛直であるため、本来的にカード機で梳りにくく、梳りやすい熱可塑性複合繊維の助力によって梳り性が確保されているのである。カード機としては従来公知のものを用いることができる。たとえば、ローラーカード機フラットカード機を用いることができる。特に、フラットカード機を用いれば、炭素繊維及び熱可塑性複合繊維の両者が長手方向に配向するので好ましい。

0013

炭素繊維と熱可塑性複合繊維の混合物がカード機に投入されることにより、両者が梳られて、シート状ウェブが形成される。シート状ウェブはカード機から排出されたままの一枚のものであってもよいし、カード機から排出されたものを複数枚積層したものであってもよい。また、カード機から排出された後に、ドラフターで長手方向に延伸して、炭素繊維及び熱可塑性複合繊維の両者を長手方向に配向してもよい。シート状ウェブ中において、炭素繊維と熱可塑性複合繊維は両者が結合されずに単に堆積した状態となっている。

0014

この後、シート状ウェブを加熱及び要すれば加圧して、熱可塑性複合繊維中の低融点重合体成分のみを軟化又は溶融させる。低融点重合体成分は、熱可塑性複合繊維の表面に露出しているため、炭素繊維及び熱可塑性複合繊維相互間を結合させることになる。なお、この際、高融点重合体成分は当初の状態を維持しており、軟化したり溶融したりすることはない。以上のようにして、炭素繊維と、繊維形態を維持した高融点重合体成分と、軟化又は溶融後に固化し前二者を結合している低融点重合体成分とよりなる不織布が得られる。

0015

次に、この不織布を長手方向に延伸するのであるが、この際、不織布には低融点重合体成分のみを軟化又は溶融させる熱が与えられる。すなわち、高融点重合体成分は溶融させずに繊維形態を維持すると共に、低融点重合体成分が軟化又は溶融する温度に不織布が加熱せしめられるのである。これによって、炭素繊維と繊維形態を維持した高融点重合体成分との結合が解除されて、不織布が長手方向に延伸され、炭素繊維が長手方向により配向されるのである。この延伸の際に、高融点重合体成分が溶融すると、繊維形態を維持できずに流動して、高融点重合体成分が偏在するので好ましくない。なお、延伸倍率は任意であるが、1.1〜2.5倍程度であり、好ましくは1.3〜1.5倍程度であればよい。以上のようにして、シート状半製品が得られる。このシート状半製品は、炭素繊維と繊維形態を維持した高融点重合体成分とが均一に存在しており、FRP製造用として好適である。

0016

シート状半製品は、それを複数枚積層して加熱し、高融点重合体成分を溶融させながら成型してFRPが得られる。すなわち、高融点重合体成分は、FRPの母体となるのである。シート状半製品中において高融点重合体成分の質量割合が少ない場合には、シート状半製品に付加的に高融点重合体を添加してもよい。以上により、長手方向に炭素繊維がよく配向したFRPが得られるのである。

発明の効果

0017

本発明は、炭素繊維と、当初の繊維形態を維持した高融点重合体成分と、前二者を結合している低融点重合体成分とで構成された不織布を、低融点重合体成分を軟化又は溶融させながら長手方向に延伸するというものである。したがって、炭素繊維と当初の繊維形態を維持した高融点重合体成分との結合が解除されているので、切断することなく高倍率での延伸が可能となる。また、高融点重合体成分は当初の繊維形態を維持しているので、延伸時に流動せずに炭素繊維と同一挙動となるので、後にFRPの母体となる高融点重合体成分が偏在するのを防止しうるという効果を奏する。

0018

実施例1繊維長50mmの炭素繊維(東レ社製のT700を所定長に切断したもの)53質量部と、繊維長51mmの芯鞘型複合繊維(ユニチカ社製繊度1.7デシテックス芯鞘型ナイロン繊維:芯成分は融点256℃のナイロン66であり、鞘成分は融点136℃の共重合ナイロンである。)47質量部を混合し、ローラーカード機(製作所製)に投入した。そして、ローラーカード機から排出されたシート状ウェブ(目付90g/m2)を、表面温度110℃に加熱された熱カレンダー機(クリアランス0.1mm)に通した後、金属板に挟んで165℃に加熱されたオーブン中で30分間熱処理し、不織布を得た。この不織布は、鞘成分である共重合ナイロンの溶融固化によって、炭素繊維と芯成分とが結合しているものであった。この不織布に、170℃に加熱された空気を吹き付けながら、鞘成分である共重合ナイロンを溶融させ、長手方向に1.5倍の延伸倍率で延伸した。この結果、不織布は切断することなく、炭素繊維が長手方向に配向したシート状半製品が得られた。

0019

比較例1
実施例1で得られた不織布に、150℃に加熱された空気を吹き付けながら、長手方向に1.5倍の延伸倍率で延伸しようとしたが、不織布が切断してしまった。この理由は、鞘成分である共重合ナイロンが十分に溶融していなかったためである。

0020

比較例2
実施例1で用いた芯鞘型複合繊維に代えて、繊維長51mmのナイロン6繊維(ユニチカ社製の繊度2.2デシテックスのナイロン6繊維:融点は220℃である。)を用いてシート状ウェブを得た。このシート状ウェブを、表面温度190℃に加熱された熱カレンダー機を通した後、金属板に挟んで220℃に加熱されたオーブン中で30分間熱処理し、不織布を得た。この不織布は、ナイロン6繊維の軟化又は溶融固化によって、炭素繊維相互間を結合しているものである。この不織布に、250℃に加熱された空気を吹き付けながら、ナイロン6繊維を溶融させ、長手方向に1.5倍の延伸倍率で延伸した。この結果、不織布は切断することなく、炭素繊維が長手方向に配向したシート状半製品が得られた。しかしながら、ナイロン6繊維の溶融流動及び固化により、フィルム化したナイロン6がシート状半製品中で偏在しており、FRP製造用シート状半製品としては不適当なものであった。

0021

以上の実施例及び比較例から明らかなように、実施例に係る方法を採用すれば、切断することなく高倍率で延伸でき、芯成分が均一に存在するシート状半製品を得ることができる。

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