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技術 感圧性接着剤シート及びこれらの製造方法

出願人 ダウ・コーニング・タイワン・インコーポレイテッド
発明者 クオチュンミエン
出願日 2016年12月1日 (3年2ヶ月経過) 出願番号 2016-245921
公開日 2017年3月16日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2017-052972
状態 特許登録済
技術分野 積層体(2) 接着テープ 接着剤、接着方法
主要キーワード こう着 シリコーンコーティング層 湿潤機 熱分析データ 初期融点 沈降型 固着性能 コーティング槽
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年3月16日)のものです。
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図面 (9)

課題

十分に硬化したシリコーン感圧性接着層、並びに、パネルディスプレイ物品又は建築物及び自動車に適用する際に優れた可撓性、柔軟性、剥離性湿潤性及び固着性を有する耐熱性フィルムを含むシリコーン感圧性接着剤シートを提供すること。

解決手段

本発明は、感圧性接着剤(PSA)シート及びその製造方法に関する。感圧性接着剤シートは、シート状基材及びその上に形成されたシリコーン感圧性接着層を含み、シート状基材は、示差走査熱量測定法DSC)で測定した、約120℃以上の融解開始温度(Tmi)及び約160℃〜約180℃のピーク融解温度(Tmp)を有する少なくとも1つのポリオレフィン系樹脂フィルムを含む。

概要

背景

感圧性接着剤は、多くの技術分野で幅広く使用されている。アクリル及びゴム感圧性接着剤組成物と比較すると、シリコーン感圧性接着剤組成物は、剥離性接着特性粘着性接着性及び凝集性)の安定性湿潤性固着性電気絶縁特性耐熱性耐霜性、及び様々な基材に対する接着能力が、より優れている。そのため、シリコーン感圧性接着剤組成物は、耐熱性接着テープ電気絶縁性接着テープ熱封止テープ、金属めっき用マスキングテープのような製品などの製造にしばしば用いられる。

典型的には、シリコーン感圧性接着層は、過酸化物触媒を加えてフリーラジカル反応過酸化物硬化法)をもたらすか、白金触媒を加えてヒドロシリル化反応付加反応硬化法)をもたらすことによる、熱硬化プロセスによってシート状基材上に作成され得る。シート状基材上のシリコーン残留物汚損による影響が最少化され、加熱温度を約100℃以上、好ましくは約120℃以上に上昇することでシリコーン硬化がより効果的に制御され得るため、付加反応硬化法を使用するのが好ましい。

シリコーン感圧性接着層上のシート状基材は、紙、ポリエステルフィルム及びポリイミドフィルムなどのプラスチックフィルム布地及び織物ガラスウール、又は金属ホイルであり得る。ポリエステル及び同様のプラスチックフィルム(2軸配向されたポリエチレンテレフタレート(PET)など)は、透明性があり、最大で約180℃の良好な耐熱性を有するために好ましい。ポリエステルフィルムにおいて、シリコーン感圧性接着剤組成物は、約120℃〜約160℃の高温で十分に硬化されることが可能であり、かかる熱硬化プロセスは、ポリエステルフィルム基材に損傷を与えない。

しかしながら、ポリエステルフィルムは、湾曲して、非平坦で、非平滑なデバイス曲げるなどのいくつかの用途において、十分な柔軟性又は可撓性を有さない比較的剛性の高い基材であるため、シリコーン感圧性接着層の使用に関連するであろう良好な接着特性及び湿潤性などの利点は制限され、性能が損なわれる。

ポリエチレンフィルム及びポリプロピレンフィルムなどの他の市販の柔軟性のあるフィルム状の基材は、先行技術において感圧性接着テープにおける基材として先行技術でしばしば例示されている。これらの典型的なポリオレフィン系フィルムは、ポリエステルフィルムより優れた柔軟性を有しているが、耐熱特性欠けるため、付加反応硬化法には適していない。シリコーン感圧性接着剤組成物が典型的なポリオレフィン系フィルム上にコーティングされ、約100℃以上の温度で硬化される際、かかるフィルムは損傷を受け、寸法安定性に欠けるために収縮するか、又は熱によって湾曲する。さらには、フィルムは固着性に欠けるため、ほとんどのシリコーン感圧性接着層は、約120℃以上の高い硬化温度を使用して適切に硬化されないため、硬化プロセス中にフィルムが容易に未硬化となってしまうことがある。したがって、典型的なポリオレフィン系フィルムは、工業用シリコーン感圧性接着剤シートの基材として使用することができない。

概要

十分に硬化したシリコーン感圧性接着層、並びに、パネルディスプレイ物品又は建築物及び自動車に適用する際に優れた可撓性、柔軟性、剥離性、湿潤性及び固着性を有する耐熱性フィルムを含むシリコーン感圧性接着剤シートを提供すること。本発明は、感圧性接着剤(PSA)シート及びその製造方法に関する。感圧性接着剤シートは、シート状基材及びその上に形成されたシリコーン感圧性接着層を含み、シート状基材は、示差走査熱量測定法DSC)で測定した、約120℃以上の融解開始温度(Tmi)及び約160℃〜約180℃のピーク融解温度(Tmp)を有する少なくとも1つのポリオレフィン系樹脂フィルムを含む。

目的

本発明の目的は、シート状基材及びこの基材上に形成されたシリコーン感圧性接着層を含む感圧性接着剤シートを提供する

効果

実績

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請求項1

シート状基材及びその上に形成されたシリコーン感圧性接着層を含む感圧性接着剤シートであって、前記シート状基材は、示差走査熱量測定法DSC)で測定した、約120℃以上の融解開始温度(Tmi)及び約160℃〜約180℃のピーク融解温度(Tmp)を有する少なくとも1つのポリオレフィン系樹脂フィルムを含む、感圧性接着剤シート。

請求項2

前記シート状基材は、単層ポリオレフィン系樹脂フィルム及び多層ポリオレフィン系樹脂フィルムからなる群から選択される、請求項1に記載の感圧性接着剤シート。

請求項3

前記シート状基材は、3層ポリオレフィンプラスチックフィルムである、請求項2に記載の感圧性接着剤シート。

請求項4

前記シート状基材は、少なくとも1つのポリプロピレンホモポリマー樹脂フィルム、プロピレン単位及び他の非プロピレンオレフィン単位からなる少なくとも1つのポリプロピレンブロックコポリマー樹脂フィルム、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感圧性接着剤シート。

請求項5

前記他の非プロピレンオレフィン単位は、エチレン、1−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、メチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ペンテン、エチル−1−ペンテン、トリメチル−1−ブテン、メチルエチル−1−ブテン、1−オクテン、メチル−1−ペンテン、エチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ヘキセン、プロピル−1−ヘプテン、メチルエチル−1−ヘプテン、トリメチル−1−ペンテン、プロピル−1−ペンテン、ジエチル−1−ブテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、及び1−ドデセンからなる群から選択される、請求項4に記載の感圧性接着剤シート。

請求項6

前記ポリプロピレンブロックコポリマー樹脂フィルムは、構造中に約50重量%〜約100重量%のプロピレン単位を含有する、請求項4に記載の感圧性接着剤シート。

請求項7

前記ポリオレフィン系樹脂フィルムは、キャスティングポリプロピレンCPP)フィルム、2軸配向ポリプロピレンBOPP)フィルム、及びブローポリプロピレンフィルムからなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感圧性接着剤シート。

請求項8

前記シート状基材は、約25μm〜約150μmの厚さを有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感圧性接着剤シート。

請求項9

前記シリコーン感圧性接着層は、付加硬化型剥離性シリコーン感圧性接着層である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感圧性接着剤シート。

請求項10

前記シリコーン感圧性接着層は、(a)1分子当たり平均して少なくとも2つのアルケニル基を有するポリジオルガノシロキサン、(b)1分子当たり平均して2つより多いケイ素結合水素原子を有するオルガノヒドロジェンポリシロキサン、(c)任意のオルガノポリシロキサン樹脂、(d)白金触媒、(e)任意の溶媒、及び(f)任意の阻害剤、を含むシリコーン感圧性接着剤組成物熱硬化して得られる付加硬化型剥離性シリコーン感圧性接着層である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感圧性接着剤シート。

請求項11

パネルディスプレイデバイス保護用の、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感圧性接着剤シート。

請求項12

装飾物品又は建築物用の、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感圧性接着剤シート。

請求項13

自動車用コーティングフィルムとして使用するための、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感圧性接着剤シート。

請求項14

請求項1〜10のいずれか一項に記載の感圧性接着剤シート及び前記感圧性接着剤シートの前記シリコーン感圧性接着層の表面上に配置された剥離層を含む、積層構造

請求項15

請求項1〜10のいずれか一項に記載の感圧性接着剤シートの製造方法であって、シリコーン感圧性接着剤組成物をシート状基材の少なくとも1つの表面上に適用する工程であって、前記シート状基材は、示差走査熱量測定法(DSC)で測定した、約120℃以上の融解開始温度(Tmi)、及び約160℃〜約180℃のピーク融解温度(Tmp)を有する少なくとも1つのポリオレフィン系樹脂フィルムを含む、工程と、前記ポリオレフィン系樹脂フィルムの前記ピーク融解温度より低い温度で前記シリコーン感圧性接着剤組成物を熱硬化し、前記シート状基材上に前記シリコーン感圧性接着層を形成する工程と、を含む、感圧性接着剤シートの製造方法。

請求項16

前記ポリオレフィン系樹脂フィルムの前記融解開始温度(Tmi)は、約120℃〜約130℃である、請求項15に記載の方法。

請求項17

前記シリコーン感圧性接着剤組成物を適用する前に、コロナ放電処理プライマー処理電子ビーム処理、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される方法で前記シート状基材の前記表面を処理する工程を更に含む、請求項15に記載の方法。

請求項18

前記シリコーン感圧性接着剤組成物の硬化温度が、約90℃〜約150℃である、請求項15に記載の方法。

請求項19

前記シリコーン感圧性接着剤組成物の硬化温度が、約110℃〜約140℃である、請求項18に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、感圧性接着剤(PSA)シートに関し、より詳しくは、少なくとも1つのポリオレフィン系樹脂フィルムを有するシート状基材、及びそのシート状基材上に形成されたシリコーン感圧性接着層を含む感圧性接着剤シートに関する。PSAシートは、接着、保護、及び装飾の目的において、パネルディスプレイ物品又は建築物、及び自動車に適用可能である。

背景技術

0002

感圧性接着剤は、多くの技術分野で幅広く使用されている。アクリル及びゴム感圧性接着剤組成物と比較すると、シリコーン感圧性接着剤組成物は、剥離性接着特性粘着性接着性及び凝集性)の安定性湿潤性固着性電気絶縁特性耐熱性耐霜性、及び様々な基材に対する接着能力が、より優れている。そのため、シリコーン感圧性接着剤組成物は、耐熱性接着テープ電気絶縁性接着テープ熱封止テープ、金属めっき用マスキングテープのような製品などの製造にしばしば用いられる。

0003

典型的には、シリコーン感圧性接着層は、過酸化物触媒を加えてフリーラジカル反応過酸化物硬化法)をもたらすか、白金触媒を加えてヒドロシリル化反応付加反応硬化法)をもたらすことによる、熱硬化プロセスによってシート状基材上に作成され得る。シート状基材上のシリコーン残留物汚損による影響が最少化され、加熱温度を約100℃以上、好ましくは約120℃以上に上昇することでシリコーン硬化がより効果的に制御され得るため、付加反応硬化法を使用するのが好ましい。

0004

シリコーン感圧性接着層上のシート状基材は、紙、ポリエステルフィルム及びポリイミドフィルムなどのプラスチックフィルム布地及び織物ガラスウール、又は金属ホイルであり得る。ポリエステル及び同様のプラスチックフィルム(2軸配向されたポリエチレンテレフタレート(PET)など)は、透明性があり、最大で約180℃の良好な耐熱性を有するために好ましい。ポリエステルフィルムにおいて、シリコーン感圧性接着剤組成物は、約120℃〜約160℃の高温で十分に硬化されることが可能であり、かかる熱硬化プロセスは、ポリエステルフィルム基材に損傷を与えない。

0005

しかしながら、ポリエステルフィルムは、湾曲して、非平坦で、非平滑なデバイス曲げるなどのいくつかの用途において、十分な柔軟性又は可撓性を有さない比較的剛性の高い基材であるため、シリコーン感圧性接着層の使用に関連するであろう良好な接着特性及び湿潤性などの利点は制限され、性能が損なわれる。

0006

ポリエチレンフィルム及びポリプロピレンフィルムなどの他の市販の柔軟性のあるフィルム状の基材は、先行技術において感圧性接着テープにおける基材として先行技術でしばしば例示されている。これらの典型的なポリオレフィン系フィルムは、ポリエステルフィルムより優れた柔軟性を有しているが、耐熱特性欠けるため、付加反応硬化法には適していない。シリコーン感圧性接着剤組成物が典型的なポリオレフィン系フィルム上にコーティングされ、約100℃以上の温度で硬化される際、かかるフィルムは損傷を受け、寸法安定性に欠けるために収縮するか、又は熱によって湾曲する。さらには、フィルムは固着性に欠けるため、ほとんどのシリコーン感圧性接着層は、約120℃以上の高い硬化温度を使用して適切に硬化されないため、硬化プロセス中にフィルムが容易に未硬化となってしまうことがある。したがって、典型的なポリオレフィン系フィルムは、工業用シリコーン感圧性接着剤シートの基材として使用することができない。

発明が解決しようとする課題

0007

上記に鑑みて、十分に硬化したシリコーン感圧性接着層、並びに、パネルディスプレイ、物品又は建築物及び自動車に適用する際に優れた可撓性、柔軟性、剥離性、湿潤性及び固着性を有する耐熱性フィルムを含むシリコーン感圧性接着剤シートが必要とされている。

課題を解決するための手段

0008

上述の需要は、本発明によって達成される。本発明の目的は、シート状基材及びこの基材上に形成されたシリコーン感圧性接着層を含む感圧性接着剤シートを提供することであって、ここで、シート状基材は、示差走査熱量測定法DSC)で測定した約120℃以上の融解開始温度(Tmi)及び、約160℃〜約180℃のピーク融解温度(Tmp)を有する少なくとも1つのポリオレフィン系樹脂フィルムを含む。

0009

本発明の別の目的は、感圧性接着剤シートの製造方法を提供することであって、この方法は:
シリコーン感圧性接着剤組成物をシート状基材の少なくとも1つの表面に適用する工程であって、シート状基材は、示差走査熱量測定法(DSC)で測定した約120℃以上の融解開始温度(Tmi)及び約160℃〜約180℃のピーク融解温度(Tmp)を有する少なくとも1つのポリオレフィン系樹脂フィルムを含む工程と、
ポリオレフィン系樹脂フィルムのピーク融解温度より低い温度でシリコーン感圧性接着剤組成物を熱硬化し、シート状基材上にシリコーン感圧性接着層を形成する工程と、を含む。

0010

本発明の別の目的は、上述の感圧性接着剤シート及び感圧性接着剤シートのシリコーン感圧性接着層の表面上に配置された剥離層を含む積層構造を提供することである。

図面の簡単な説明

0011

剥離力試験法を示す。
比較として実施例3における硬化後のシリコーンコーティング層を有する85μmの一般グレードキャスティングポリプロピレン(PP)フィルムを示す。
比較として実施例3における硬化後のシリコーンコーティング層を有する55μmの2軸配向されたポリプロピレン(BOPP)フィルムを示す。
実施例4における硬化後のシリコーンコーティング層を有する80μmのレトルトグレードのキャスティングポリプロピレン(R−103)フィルムを示す。
比較として実施例3における75μmのコーティングされたポリプロピレンテレフタレート(PET)フィルムの剥離を示す。
実施例3における70μmのコーティングされたレトルトグレードのキャスティングポリプロピレン(CPP)(R−101)フィルムの剥離を示す。
比較として示差走査熱量測定法によって測定した、4種のフィルム(BOPP、S−101、S−103、及びPP)の熱分析データを示す。
示差走査熱量測定法によって測定した、3種のフィルム(R−101、R−103、及びPP−114)の熱分析データを示す。

0012

本発明の感圧性接着剤シートは、以下でより詳しく説明されるであろう。

0013

本発明の感圧性接着剤(PSA)シートに使用するのに好適なシート状基材は、示差走査熱量測定法(DSC)で測定した、約120℃以上、好ましくは約120℃〜約130℃の融解開始温度(Tmi)を有し、約160℃〜約180℃、及び好ましくは約165℃〜約175℃のピーク融解温度(Tmp)を有する、少なくとも1つのポリオレフィン系樹脂フィルムを含む。

0014

本発明において、シート状基材は、単層又は多層のポリオレフィン系樹脂フィルムであり得る。シート状基材は、好ましくは多層ポリオレフィンプラスチックフィルムであって、より好ましくは3層ポリオレフィンプラスチックフィルムである。本発明の実施形態では、シート状基材は、少なくとも1つのポリプロピレンホモポリマー樹脂フィルム、プロピレン単位及び他の非プロピレンオレフィン単位からなる少なくとも1つのポリプロピレンブロックコポリマー樹脂フィルム、又はこれらの組み合わせを含む。本発明で使用するのに好適な他の非プロピレンオレフィン単位の種類は、当該技術分野において既知であり、例えば、エチレン、1−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、メチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ペンテン、エチル−1−ペンテン、トリメチル−1−ブテン、メチルエチル−1−ブテン、1−オクテン、メチル−1−ペンテン、エチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ヘキセン、プロピル−1−ヘプテン、メチルエチル−1−ヘプテン、トリメチル−1−ペンテン、プロピル−1−ペンテン、ジエチル−1−ブテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン又は1−ドデセンがあるが、限定されない。これらのオレフィンのうち、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン及び1−オクテンが好ましい。プロピレンは、2つ以上のオレフィン単位と共重合され得る。本発明の好ましい実施形態において、ポリプロピレンブロックコポリマー樹脂フィルムは、その構造中に約50重量%〜約100重量%のプロピレン単位を含有する。

0015

シート状基材は、多層ポリオレフィンプラスチックフィルムであるのが好ましく、3層ポリオレフィンプラスチックフィルムであるのがより好ましい。本発明において、ポリオレフィン系樹脂フィルムは、キャスティング、2軸配向、又はブロープロセスから得ることができる。本発明によると、ポリオレフィン系樹脂フィルムは、例えば、キャスティングポリプロピレン(CPP)フィルム、2軸配向ポリプロピレン(BOPP)フィルム、又はブローポリプロピレン(BPP)フィルムがあるが、限定されない。本発明の好ましい実施形態では、CPPフィルムは、レトルトグレードCPPフィルムであり、BPPフィルムは、国際公開第2009/073685号に開示されるような高耐熱グレードBPPフィルムである。国際公開第2009/073685号の開示は、本明細書中に参照として組み込まれる。レトルトグレードフィルムは積層材料であり、約130℃で約30分間の加熱条件下で、破損及びこう着せずにレトルト化され得る。レトルトフィルムは、通常、良好な耐熱性、良好な水分保護、及び高ヒートシール強度特性を有するため、現在、食品用途において幅広く使用されている。高耐熱グレードBOPPフィルムも、この用途において好ましいフィルムである。

0016

シート状基材の厚さは、例えば、約10μm〜約200μm、好ましくは約25μm〜約150μmであるが、限定されない。保護フィルムの用途において、シート状基材の厚さは、約40μm〜100μmである。

0017

本発明に使用するのに好適なシリコーン感圧性接着層は、付加硬化型剥離性シリコーン感圧性接着層である。付加硬化型剥離性シリコーン感圧性接着層は、シリコーン感圧性接着剤組成物を熱硬化することで得られ、かかる組成物は特に限定されておらず、かかる組成物に関する参考文献は、国際公開第2004/083334号、国際公開第2004/111151号、国際公開第2006/003853号、国際公開第2007/067332号、国際公開第2008/081913号、国際公開第2009/028638号、国際公開第2009/084726号、国際公開第2010/005113号、国際公開第2011/031452号、国際公開第2011/087146号などで参照され得る。これらのPCT特許出願の各開示は、参照により本明細書に組み込まれる。

0018

本発明において、硬化シリコーン感圧性接着層の厚さは、例えば、約5μm〜約200μm、及び好ましくは約10μm〜約30μmであるが、限定されない。

0019

様々な付加硬化型剥離性シリコーン感圧性接着剤組成物が本発明の範囲内に包含されるが、好ましい付加硬化型剥離性シリコーン感圧性接着剤組成物は、(A)1分子当たり平均して少なくとも2つのアルケニル基を有するポリジオルガノシロキサン、(B)1分子当たり平均して2つより多いケイ素結合水素原子を有するオルガノヒドロジェンポリシロキサン、任意で(C)オルガノポリシロキサン樹脂、及び(D)白金型触媒、を含むシリコーン感圧性接着剤(PSA)組成物を熱硬化することで得られる。

0020

構成成分(A)
好ましくは化合したジメチルシロキシ単位から実質的になるポリジオルガノシロキサンは、1分子当たり平均して少なくとも2つのシリコンに結合したアルケニル基を有するポリジメチルシロキサンであり得る。構成成分(A)におけるアルケニル基は、ビニル基アリル基ブテニル基ペンテニル基、又はヘキセニル基であり得るが、ビニル基が好ましい。ビニル基は、骨格鎖中又は末端位置、若しくはこれらの組み合わせ中に存在し得る。ビニル末端ポリジメチルシロキサンが特に好ましい。重合粘度は任意であり、低粘度の流体から固体のゴムにまで及び得る。各配合において、1つ以上の異なる構成成分(A)が化合され得る。

0021

構成成分(A)におけるポリジオルガノシロキサンの例としては、ヘキセニルジメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサンポリメチルヘキセニルシロキサンコポリマー、ヘキセニルジメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサンポリマービニルジメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサンポリマービニル又はヘキセニルジメチルシロキシ末端ポリ(ジメチルシロキサンシリケートコポリマー、混合トリメチルシロキシビニルジメチルシロキシ末端ポリ(ジメチルシロキサンビニルメチルシロキサンシリケート)コポリマー、及びビニル又はヘキセニルジメチルシロキシ末端ポリ(ジメチルシロキサンヒドロカルビル)コポリマーが挙げられる。構成成分(A)の好ましい例としては、ヘキセニルジメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサンコポリマー、及びビニルメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサンポリマーが挙げられる。

0022

一般的に、構成成分(A)は、約20重量%〜約98重量%、及び好ましくは約40重量%〜約90重量%の量でPSA組成物中に存在する。

0023

構成成分(B)
構成成分(B)は、組成物の架橋剤である。これは、1分子当たり平均して2つより多いケイ素結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンを含む。ケイ素が結合される位置は、分子末端及び/又は側鎖であり得る。ケイ素が結合され得る水素原子以外の基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチルペンチル、ヘキシルヘプチル、又は同様のアルキル基フェニルトリルキシリルナフチル、又は同様のアリール基ベンジルフェネチル、又は同様のアラルキル基クロロメチル、3−クロロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、又は同様のハロゲン化アルキル基、及びアルケニル基以外の他の置換又は非置換の一価炭化水素基で表され得る。メチル及びフェニル基が最も好ましい。構成成分(B)は、直鎖状分枝状、環状、網状、又は部分的に分枝状の直鎖状分子構造を有し得る。直鎖状分子構造が好ましい。25℃における構成成分(B)の粘度に関して、特に制限はないが、1.0〜1,000mPa.sの範囲、及び好ましくは、5〜500mPa.sの範囲の粘度を有するのが推奨されている。

0024

構成成分(B)のオルガノポリシロキサンは、以下の化合物によって例示され得る:分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖されたメチルヒドロジェンポリシロキサン、メチルヒドロジェンシロキサンと分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサンとのコポリマー、メチルフェニルシロキサン、メチルヒドロジェンシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、及び分子鎖両末端ジメチルヒドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンのコポリマー、メチルフェニルシロキサン、分子鎖両末端がジメチルヒドロジェンシロキシ基で封鎖された分子鎖両末端を有するジメチルシロキサン、分子鎖両末端がジメチルヒドロジェンシロキシ基で封鎖されたメチルフェニルシロキサンのコポリマー、式R23SiO1/2で表されるシロキサン単位、式R22HSiO1/2で表されるシロキサン単位、式SiO4/2のシロキサン単位、から構成されるオルガノポリシロキサン樹脂、式R2HSiO2/2で表されるシロキサン単位及び式SiO4/2で表されるシロキサン単位から構成されるオルガノポリシロキサン樹脂、式R2HSiO2/2で表されるシロキサン単位及び式R2SiO3/2又は式HSiO3/2で表されるシロキサン単位から構成されるオルガノポリシロキサン樹脂、及び上述のオルガノポリシロキサンのうちの2つ以上の混合物。上述の式中、R2は、上述で定義したアルケニル基以外の同一の置換又は非置換の一価炭化水素基を表し得る。

0025

構成成分(B)のオルガノヒドロジェンシロキサンは、市販されているか、又は当該技術分野で既知の方法によって作成され得る。構成成分(B)の必要量は、(A)の量、並びにPSAシートの用途及び需要に応じて変化し、当業者によって容易に調整され得る。例えば、シリコーン結合した水素とアルケニル基との総モル比(SiH/Vi)は、約0.5〜約50に及び、好ましくは約1〜約20に及ぶ。

0026

任意構成成分(C)
構成成分(C)は、R3SiO1/2(M単位)、R2SiO(D単位)、RSiO3/2(T単位)、SiO4/2(Q単位)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される単位から構成される少なくとも1つのシリコーン樹脂を含み、式中、Rは、各々独立して、アルケニル基、加水分解性基、又は脂肪族不飽和を含まない一価の炭化水素基であって、1〜20個の炭素原子から構成されている。あるいは、Rは、各々独立して、アルキル基から選択される。あるいは、各Rはメチルである。

0027

好ましくは、シリコーン樹脂は、M及びQ単位(MQ樹脂)、T単位(T樹脂)、M、D及びQ単位(MDQ樹脂)、又はM、D、Q、及びT単位(MDQT樹脂)から構成されるが、他の多くの組み合わせ(DT、MDTMTQ、及びQDT樹脂)も工業界において使用される。MQ樹脂が使用される本発明の実施形態では、R3SiO1/2(M単位)とSiO4/2(Q単位)とのモル比は、約0.6:1〜約4:1である。あるいは、M:Qのモル比は、約0.6:1〜約1.9:1である。あるいは、M:Qのモル比は、約0.6:1〜約1.0:1である。MDQ樹脂が使用される本発明の実施形態では、M単位とQ単位とのモル比は、約0.5:1〜約1.5:1であり、D単位は、MDQ樹脂コポリマー中の前述のシロキシ単位の全モル数に基づいて、約1〜約70モル%の量で存在する。樹脂性コポリマーは、任意で、ビニル基(ViMQ又はMDViQ樹脂)及びヘキセニル基などの約0.5〜約10.0重量%のアルケニル基、又はOH基及びアルコキシ基などの加水分解性基を含有する。

0028

一般的に、構成成分(C)は、固体樹脂を基準にして、約0〜約80重量%の量でPSA組成物中に存在する。低接着性保護フィルムにおいては、構成成分(C)の好ましい量は、固体樹脂を基準にして、約0〜50重量%である。構成成分(C)の必要量は、PSAシートの用途及び需要に応じて変化し、当業者に容易に調整され得る。望ましい接着力又は剥離特性は、構成成分(C)の量を変更することでPSA製品中で設計され得る。

0029

構成成分(D)
構成成分(D)は、組成物の架橋を促進する白金型触媒である。構成成分(D)は、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金−シロキサン錯体、白金−カルボニル錯体、白金−アルケニルシロキサン錯体、及び白金−オレフィン錯体によって例示され得る。白金−アルケニルシロキサン錯体は、構成成分(A)との混和性が良いという理由から好ましい。白金−アルケニルシロキサン錯体は、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン又は1,1,3,3−テトラビニル−1,3−ジメチリジシロキサンによって例示され得る。

0030

使用される触媒の適切な量は、使用される触媒の特定の種類に応じて決まる。構成成分(D)は、組成物の硬化を促進するのに十分な量で使用されるべきである。例えば、白金型触媒は、PSA組成物中、少なくとも2百万分率(ppm)、あるいは5〜200ppmの白金をもたらすのに十分な量で存在すべきである。あるいは、白金は、固体樹脂を基準として、50〜150ppmの白金をもたらすのに十分な量で存在する。触媒は、単一種類として、又は2つ以上の異なる種類の混合物として加えられ得る。単一種類として触媒を加えるのが好ましい。

0031

本発明に使用されるシリコーン感圧性接着剤組成物は、構成成分(A)、(B)、(D)及び任意で(C)から実質的に構成される。しかしながら、本発明のシリコーンPSA組成物は、シリコーンPSA組成物の物理特性に悪影響を与えない限り、更に、有機溶媒硬化反応阻害剤、固着添加剤、硬化反応調整剤、安定剤、静電気防止剤シリカヒューム型及び沈降型)及び色素などの他の添加剤を含み得る。

0032

基材への適用を容易にする目的で、シリコーンPSA組成物中に有機溶媒を自由に選択された量で組み込むことができる。好適な有機溶媒の例としては、トルエンキシレンヘキセンヘプタン酢酸エチルメチルエチルケトンメチルイソブチルケトン、及び同様の有機溶媒が挙げられる。

0033

硬化反応阻害剤は、シリコーンPSA組成物の硬化速度を調節するために加えられる。好適な阻害剤の例としては、エチレン性又は官能不飽和アミドアセチレン化合物シリル化アセチレン化合物、エチレン性不飽和イソシアネートオレフィン性シロキサン、不飽和炭化水素モノエステル及びジエステル、共役したエンイン類、ヒドロペルオキシドニトリル、及びジアジリジンが挙げられる。好ましくは、阻害剤としては、2−メチル−3−ブチン−2−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキセン−3−オール、3−メチル−1−ペンチン−3−オール、2−フェニル−3−ブチン−2−オール、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンジアリルマレエートビス−2−メトキシ−l−メチルエチルマレエート、及び1−エチニル−l−シクロヘキサノールが挙げられる。硬化反応阻害剤はコーティング槽寿命及び組成物の硬化速度を調整又は調節するのに有効な量で組み込まれる。

0034

本発明のシリコーンPSA組成物は、前述の構成成分(A)〜(D)を混合し、必要であれば、他の任意の構成成分を加えることで調製され得る。個々の構成成分を組み込む順番は、当業者には既知である。本手順を限定として解釈すべきではなく、構成要素の一体性が変化せず、得られる最終粘度が加工可能である限り、本手順における変形は使用され得る。構成成分の混合は、白金触媒シリコーンコーティング溶液に加えられる最終構成成分である限り、当該技術分野で既知の任意の装置を使用してなされ得る。追加構成成分の混合は、好ましくは、その構成成分の引火点未満で行われる。

0035

シリコーン感圧性接着剤組成物の硬化温度は、約90℃〜約150℃、好ましくは約110℃〜約140℃の範囲である。したがって、得られた組成物が基材に適用された後、約90℃〜約150℃、好ましくは約110℃〜約140℃で加熱することで硬化し、基材の表面上でシリコーン接着層を形成する。シリコーンPSA組成物の硬化反応は、焼成温度焼成時間及びPSA組成物の反応性に左右されるため、硬化プロセスにおける焼成温度の低下又は上昇は、焼成時間又はPt触媒の量を調整することで補正され得る。本発明のシリコーンPSA組成物は、マイヤーロッドコーティング、ロールコーティングナイフコーティング、ブレードコーティング、ナイフオーバーロールコーティング、グラビアコーティングディッピングブラッシング又はスプレーなどの任意の好適な手段によって、物品又は支持体に適用され得る。

0036

硬化PSA層の接着力は、構成成分A〜D及び任意の添加剤の量を調整するか、又は硬化層の厚さを変更することで、設計され得る。所望の接着力は、0.39N/m〜77.2N/m(1g〜200g/インチ)の範囲である。本発明では、接着力が低いことが好ましい。保護フィルム用途において、接着力は、0.39N/m〜7.72N/m(1g〜20g/インチ)の範囲である。

0037

そのようにして、本発明はまた、感圧性接着剤シートの製造方法も提供し、この方法は、
シリコーン感圧性接着剤組成物をシート状基材の少なくとも1つの表面に適用する工程であって、シート状基材は、示差走査熱量測定法(DSC)で測定した、約120℃以上の融点温度(Tmi)及び約160℃〜約180℃のピーク融解温度(Tmp)を有する少なくとも1つのポリオレフィン系樹脂を含む工程と、
ポリオレフィン系樹脂フィルムのピーク融解温度より低い温度でシリコーン感圧性接着剤組成物を加熱硬化して、シート状基材上にシリコーン(silicon)感圧性接着層を形成する工程と、を含む。好ましい硬化温度は、約110℃〜約140℃である。

0038

本発明の実施形態では、感圧性接着剤シートを製造する方法は、シリコーン感圧性接着剤組成物を適用する前に、コロナ放電処理プライマー処理電子ビーム処理、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される方法で、シート状基材の表面を処理する工程を更に含む。

0039

本発明は、感圧性接着剤シート、及びその感圧性接着剤シートのシリコーン感圧性接着層の表面上に配置された剥離層を含む積層構造も提供する。剥離層は当業者に既知であり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、又は紙原料からなり、好ましくはポリエチレンテレフタレートからなる。

0040

本発明で使用されるシート状基材は高温に対して耐性があるため、シリコーン感圧性接着層は基材上で十分に硬化され得る。さらには、本発明の感圧性接着剤シートは、シート状基材の柔軟特性、可撓特性、及び伸縮特性によって優れたなじみ性を有するため、様々な用途で使用され得る。例えば、本発明の感圧性接着剤シートは、パネルディスプレイデバイス保護用、窓装飾物品又は建築物用、及び自動車用コーティングフィルムとして使用され得る。

0041

以下の実施形態は、さらに本発明を記載するのに使用されるが、本発明の範囲を限定するものではない。当業者に容易になされ得る全ての改変及び変更は、本明細書の開示及び付属クレームの範囲に含まれる。

0042

ローリングボールタック試験
JIS Z2037(J.Dow法)によって、ボールタック試験を行った。シリコーンコーティングされたフィルムを、30°の傾斜面に配置した。次に、0.079cm(1/32インチ)間隔で、異なる直径の連続する鋼製ボールを、別々に直径の大きいものから順番に、傾斜面上の7.62cm(3インチ)の接着剤部分の上を、1つのボールが7.62cm(3インチ)部分内で停止するまで転がした。タック値は、最も大きな直径を有する鋼製ボール上の番号とする。

0043

指によるNNN(摩擦落ちがなく、スミアがなく、マイグレーションがない)試験
本試験は、シリコーンコーティング上の表面硬化の差を示すために使用した。本試験は、一般的に、室温においてコーティングされ、硬化したサンプルの上を指で交差することでシリコーンコーティングに適用される。良好なコーティングでは、摩擦落ちがなく、スミアがなく、マイグレーションがない。加えて、コーティングされたフィルムの上を指で強く動かした場合、コーティングされたフィルムは、異なる度合いの摩擦落ちを示し、これは、固着性能に対する指標とされ得る。

0044

コーティングされた保護フィルムの剥離接着及びマイグレーション試験
この試験方法は、剥離力を測定するのに適用した。本発明では、シリコーンPSAの接着力は低かった。FINAT試験法を、本発明のコーティングされた保護フィルムに適用した。

0045

図1に示すように、硬化シリコーン接着剤コーティングされた基材フィルム(SC)を、カバーフィルム(CF)として使用した50μmのポリエステルフィルムで積層した。FINAT試験法(FTM)の10番に続けて、300mm/分の剥離速度で180°剥離力を測定した。接着の剥離力を、Chemsultant international製の水平接着/剥離試験器(AR−1500モデル)で測定した。接着力は、シリコーンコーティングされたフィルム(SC)又はカバーフィルム(CF)のいずれかを剥がすことで測定され得る。保護フィルム用途に使用される典型的なシリコーン接着剤は、容易に取り除かれ、再使用され得る。硬化コーティングにおいては、接着が不安定になることがあり、かかるデバイスにおいてシリコーンコーティングの残渣のマイグレーションも見られた。FINAT試験法(FTM)11番の次に、シリコーン接着剤の残渣接着率(SAS)試験を使用してマイグレーションの相対的な度合を確認した。SASを、マイグレーション基準に対する残渣の接着性を示す指数百分率として設計した。これを、シリコーン接着剤コーティングされた基材と接触していないブランクフィルムと比較した。

0046

湿潤速度試験
本試験は、ガラスプレート上に落とした際のシリコーンコーティングされたフィルムの湿潤速度を比較するためのものである。使用前に、ガラスプレートをトルエン及びイソプロピルアルコール(IPA)で洗浄した。比較用に1対のフィルムを調製する際、2kgのローラーロールでガラスプレート上にフィルムを積層した。次に、およそ5.08cm(2インチ)の長さでフィルムをガラスプレートから180°剥がし、同じ長さと位置で保持した。湿潤速度試験を実行するために、両方のフィルムを同時に離し、ガラスプレートを湿潤する速度が速いフィルムを確認した。

0047

示差走査熱量測定(DSC)試験
PPフィルム及びPETフィルムの両方は、構造中の結晶度が高い合成ポリマーであった。ポリマーの融解温度結晶化温度、及びサーモグラムスクリーニングは、示差走査熱量測定法(DSC)によって検出及び解析され得る。試験を実施し、TA instruments製のDSC−910の装置を使用して、ASTMD3418を続けた。−60℃の等温初期温度で1分間サーモグラムを運転した後、20℃/分の加熱速度で250℃まで上昇させた。サンプルチャンバーを一定窒素流によって被覆した。加熱(吸熱)の初期融点及びピーク融点を、各初期融解温度(=融解開始温度(Tmi)及びピーク融解温度(Tmp)において記録した。

0048

調製例1:シート状基材
8個のポリプロピレン(PP)フィルムを以下で説明したようにして使用した。

0049

1.2つの標準的なPPフィルムを使用した。1つは85μmの厚さを有する一般グレードのキャスティングポリプロピレンフィルムであり、もう1つは55μmの厚さを有するNan−Ya Plastics Co.から得られる2軸配向ポリプロピレン(BOPP)フィルムであった。

0050

2.70μm〜80μmの厚さのキャスティングポリプロピレンフィルム(CPP)シリーズ商品名:S−101、S−103、R−101及びR−103)をShanghai ZiTeng Packaging Co.Chinaから入手した。フィルムの片面をコロナ処理し、コーティングの接着性を向上させた。S−101及びS−103は、食品用途に使用するセミレトルトグレードCPPフィルムであって、121℃の温度で45分間水蒸気に耐え得るものとして特定されている。R−101及びR−103は、食品用途に使用するレトルトグレードCPPフィルムであって、135℃の温度で45分間水蒸気に耐え得るものとして特定されている。

0051

3.50μmの厚さを有する2つのPPフィルムを、Dow Chemical耐熱PP樹脂(商品名:Inspire(商標)114)を使用するブロープロセスによって作成し、フィルムの1つはコロナ放電で処理せず(PP−114N)、もう1つはコロナ放電で処理した(PP−114)。

0052

調製例2:シリコーン感圧性接着剤(PSA)組成物中の構成成分
所望量の構成成分(A)〜(G)を以下:ポリジメチルシロキサン(PDMS)、架橋剤、樹脂、白金触媒、阻害剤、及び溶媒、と混合することでシリコーンPSA組成物を調製し、これらの追加構成要素は、任意の好適な順序で、撹拌混和及び/又は混転などの任意の好適な方法によって加えた。しかしながら、白金触媒は、シリコーンコーティング組成物に最後に加えるものとする。

0053

構成成分(A)
構成成分(A)は、シリコーンコーティング溶液において重要な成分であり、ビニル末端ポリジメチルシロキサンの混合物から調製した。基本成分として使用した9種のシロキサンポリマーは以下の通り。
シロキサンポリマー(A−1)
以下の構造式で示される、380mPasの粘度を有する分枝状シロキサンポリマー。(Vi%=0.65重量%)(Vi(CH3)2SiO1/2)4(Vi(CH3)SiO2/2)43.5((CH3)2SiO)242(SiO4/2)
式中、Viはビニル基を示す。

0054

シロキサンポリマー(A−2):
100mPasの粘度を有するビニルジメチルシロキシ末端直鎖ポリジメチルシロキサン。(Vi%=0.94重量%)

0055

シロキサンポリマー(A−3):
450mPasの粘度を有するビニルジメチルシロキシ末端直鎖ポリジメチルシロキサン。(Vi%=0.45重量%)

0056

シロキサンポリマー(A−4):
2,200mPasの粘度を有するビニルジメチルシロキシ末端直鎖ポリジメチルシロキサン。(Vi%=0.23重量%)

0057

シロキサンポリマー(A−5):
9,000mPasの粘度を有するビニルメチルシロキシ末端直鎖ポリジメチルシロキサン。(Vi%=0.104重量%)

0058

シロキサンポリマー(A−6)
55,000mPasの粘度を有するビニルジメチルシロキシ末端直鎖ポリジメチルシロキサン。(Vi%=0.088重量%)

0059

シロキサンポリマー(A−7):
トリメチルシロキシ末端直鎖−ポリ(メチルビニルシロキサン−co−ジメチル)シロキサンのコポリマーゴム(Vi%=0.07重量%)

0060

シロキサンポリマー(A−8):
ジメチルビニルシロキシ末端直鎖ポリジメチルシロキサンのコポリマーゴム。(Vi%=0.01重量%)

0061

シロキサンポリマー(A−9):
トリメチルシロキシ末端直鎖ポリ(メチルビニルシロキサン−co−ジメチル)シロキサンのコポリマーゴム。(Vi%=0.73重量%)

0062

構成成分(B):
基本成分用架橋剤として使用した2種のオルガノヒドロジェンポリシロキサンは以下の通り。
架橋剤(B−1):
1.6重量%の水素原子を含有し、25℃で30mPasの粘度を有するトリメチルシロキシ末端ポリメチルヒドロジェンシロキサン。

0063

架橋剤(B−2):
1.05重量%の水素原子を含有し、25℃で30mPasの粘度を有するトリメチルシロキシ末端ポリ(メチルヒドロジェン−co−ジメチル)シロキサン。

0064

構成成分(C):
基本成分として使用した3種のシリコーン樹脂は以下の通り。
シリコーン樹脂(C−1):
MQポリマー構造(即ち、溶液中76%固形分のM0.74Q1)を有するトリメチルシロキシ末端メチルポリシロキサン樹脂のポリシロキサン樹脂

0065

シリコーン樹脂(C−2):
Vi%=1.94重量%のViM0.74Q1構造を有するビニルジメチルシロキシ末端メチルポリシロキサン樹脂。

0066

シリコーン樹脂(C−3):
M1.07D1.03Q1.45ポリマー構造を有するヒドロキシル末端メチルポリシロキサン樹脂。

0067

構成成分(D):
米国特許第5,175,325号に記載した方法によって、二塩化白金及び1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンから調製された白金−シロキサン錯体溶液の白金型触媒を構成成分(D)として用いて、ポリジメチルシロキサンで希釈して、約5000ppmの白金含有量を有した。

0068

構成成分(E):
構成成分(E)として用いたヒドロシリル化反応阻害剤は以下の通り。
ETCH:1−エチニル−1−シクロヘキサノール(Aldrich)(E−1)
MB:2−メチル3−ブチン2−オール(Fluka)(E−2)
VD:1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン(E−3)

0069

構成成分(F):酢酸エチル、トルエン、キシレン、及びヘプタンなどの有機溶媒を以下の実施例で使用した。

0070

構成成分(G):Dow Corning Syl−Off 9250添加剤などの固着添加剤を使用した。

0071

調製例3:シリコーンコーティング溶液(シリコーンPSA組成物)
評価のために6種の溶液を調製した。溶液A、E及びFは、溶媒中に分散したシリコーン混合物であり、溶液B、C及びDは、100%の純シリコーン混合物である。

0072

溶液A:
溶液Aのベースを、トルエン希釈中で、3種のビニル官能性ポリジメチルシロキサンポリマー(A−1、A−5、及びA−6)、高分子量PDMSゴム(A−7)、シリコーンMQ樹脂(C−1)、及び微量の阻害剤(E−1及びE−3)によって調製した。この混合物は、6,500mPasの粘度、及びトルエン中88%の固体含有量を有している。この混合物を、ヘプタン中で40%の固形含有量となるように希釈した後、2.0重量%の架橋剤(B−1)、2.0重量%の固着添加剤、及び120ppmの白金触媒をシリコーンベースに加えた。溶液Aの構成成分を表1−A及び1−Bに列挙する。

0073

溶液B:
表1−Aに示されるように、溶液Bのベースを、ビニル官能性PDMSポリマー(A−4)及びビニル官能性MQ樹脂(C−2)を阻害剤(E−1)と混合し、それを溶媒で希釈して溶液中で25%の固体含有量とすることで調製した。次に、表1−Bに示されるように、架橋剤(B−1)、固着添加剤(G)、及び120ppmの白金型触媒(D)は、この固体溶液と完全に混合した。

0074

溶液C:
表1−Aに示されるように、溶液Cのベースを、ビニル官能性PDMSポリマー(A−3)及び樹脂(C−3)を阻害剤(E−2)と混合し、それをヘプタンで希釈して、溶液中75%の固体含有量とすることで調製した。次に、表1−Bに示されるように、架橋剤(B−1)、固着添加剤、及び80ppmの白金触媒をこの固体溶液に加えた。

0075

溶液D:
溶液Dのベースを、PDMSポリマー(A−2)、ポリマー(A−7)、及び樹脂(C−3)を混合することで調製した。この混合物をヘプタンで希釈し、溶液中で30%の固体含有量とした後、架橋剤(B−1)、阻害剤(E−2)、固着添加剤、及び100ppmの白金触媒を、この固体溶液に加えた。溶液Dの構成成分を表1−A及び1−Bに列挙する。

0076

溶液E:
溶液Eのベースを、PDMSポリマー(A−5)、ポリマー(A−8)及びポリマー(A−9)を混合することで調製した。この混合物は、約50,000mPasの粘度、及びトルエン中47%の固体含有量を有する。この混合物をヘプタンで希釈し、溶液中で25%の固体含有量とし、架橋剤(B−1及びB−2)、阻害剤(E−2及びE−3)、固着添加剤及び100ppmの白金触媒をこの固体溶液に加えた。溶液Eの構成成分を表1−A及び1−Bに列挙する。

0077

溶液F:
溶液Fのベースを、PDMS(A−8)、ポリマー(A−9)及び樹脂(C−1)を混合することで調製した。この混合物は、トルエン中で61%の固体含有量を有する。この混合物をヘプタンで希釈し、溶液中で25%の固体含有量とし、架橋剤(B−1)、阻害剤(E−2)、固着添加剤及び100ppmの白金触媒をこの固体溶液に加えた。溶液Fの構成成分を表1−A及び1−Bに列挙する。

0078

0079

(溶液B、C及びD中の構成成分の合計は100ではない、ご確認ください)

0080

0081

調製例4:シリコーン感圧性接着剤シート
シリコーンコーティング溶液を調製し、コーティング用に約25〜40%の固体含有量の溶媒溶液で希釈した。マイヤーロッド塗布機又は実験室用自動塗布機(Braive instruments company)を用いるアプリケータによって、約3メートル/分のコーティングのライン速度で基材にシリコーンをコーティングし、約30〜60μmの湿潤コーティング厚さとした。

0082

約110〜約150℃の温度で約1〜約4分間の硬化時間に設定された空気循環オーブンによってコーティングされた基材の乾燥を行い、基材上に硬化シリコーン層を形成した。冷却後、生じたコーティングした基材は、表面粘着性が低く、接着性が低い乾燥シリコーン層を有し、プラスチックフィルム、ガラス及び鋼板などの様々な基材上に容易に固着し得る。これは、フィルム用途を保護するのに使用され得る。乾燥シリコーン層の厚さは、約10〜20μmである。生じたコーティングした基材を、試験前に室温で保存した。

0083

比較調製例
2種のポリ(エチレンテレフタレート)フィルム、特に2軸配向ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを、比較例に使用した。50μm及び75μmの厚さを有する2種のコロナ処理したPETフィルムは、Nan−Ya Plastics,Taiwanから入手した。

0084

上述のシリコーンコーティング溶液をPETフィルムに適用した。両方のフィルムを同じシリコーンコーティング層でコーティングした後にFINAT試験を行い、PET基材も同じように同試験に供し、接着における剥離力を測定した。

0085

測定、結果及び議論
実施例1(溶液A)
本実施例は、PETフィルム及びCPPフィルム上の溶液Aのシリコーンコーティング層の性能を比較するためのものである。

0086

約12〜13μmの厚さを有する全てのシリコーンコーティング層を、硬化することでフィルム上に形成し、オーブン温度は120℃に設定した。結果を表2及び表3に列挙する。表2に示すように、NNN試験を実行するために指を動かした際、全てのコーティングされたCPPフィルムにおいて、摩擦落ち現象は起こらなかった。しかしながら、強制的に指を動かすNNN試験において、異なる持続時間で硬化した際に、S−101及びS−103の表面からは異なる度合いのスミアリングが見られた。硬化時間が1分以上の場合、レトルトグレードCPPフィルム(R−103)は最良硬化能力を有しスミア跡が見られなかった。スミア跡現象を削減するために、セミレトルトグレードCPPフィルム(S−103)は、約3〜4分の硬化時間を必要とし、フィルム(S−101)は、4分以上の硬化時間を必要とした。

0087

さらには、次に、剥離接着試験用にコーティングされたフィルムを50μmのブランクPETフィルムで積層した。剥離接着試験は、コーティングされたフィルム又はPETフィルムのカバーのいずれかを剥がすことでなされ得る。表2は、剥離接着力老化温度とともに増加することを示している。表2は、70℃の老化試験後、未硬化サンプルによって、高剥離力及び不安定な接着力などの結果をもたらし得ることを示している((1)、(2)及び(4)を参照)。さらには、表2は、レトルトグレードCPPフィルム(R−103)((6)、(7)及び(8)を参照)は、老化後スミア現象がなく、より安定した接着力を有することを示している。

0088

50μmのPETフィルムで比較試験を行った。表3は、コーティングを110℃、120℃、及び130℃の異なる硬化温度で1分間硬化した際の、コーティングされたPETフィルムの剥離力を示している。コーティングされたPETフィルムを、110℃〜130℃の範囲の温度で1分間硬化し、表3におけるコーティングされたPETフィルム(b)から得られた剥離力は、表2におけるコーティングされたCPPフィルム(R−103)と比較するのに使用した。表2に示すように、硬化時間が増えるにつれて、十分に硬化したコーティングされたPPフィルム(R−103)の剥離力の違いは、コーティングされたPETフィルムの剥離力と実質的に同じである。しかし、R−103フィルムの剥離接着は、基材の特性のため、PETフィルムの剥離接着よりも若干高い。

0089

0090

剥離力の単位:N/m(g/インチ)
S−101及びS−103を比較例として使用し、R−103を実施例として使用する。

0091

0092

剥離力の単位:N/m(g/インチ)
PETフィルムを比較例として使用した。

0093

CPPフィルムはPETフィルムよりも柔らかいため、同じ接着性及び同様の厚さを有する際に、CPPフィルム(R−103)の剥離力は、PETフィルムの剥離力よりも若干高い。この違いは、CPPフィルムの柔軟性によるものであって、より剛性の高いPETフィルム基材よりも、より180°剥離角に近づくことができる。

0094

湿潤速度試験は、コーティングされたCPPフィルムが、フィルムの柔軟特性及び可撓特性によって、湿潤時に迅速且つより効果的に湿潤することを示し、かかる特性は、コーティングされたCPPフィルムの厚さが高い場合(70μm〜80μm)であっても損なわれることはない。一方、コーティングされたPETフィルムは、フィルムの剛性によって、湿潤性が低いことを示している。コーティングされたCPPフィルムは、平坦なガラス表面上で良好な湿潤機能を有し、湾曲及び/又は鋭利なデバイス上で優れた柔軟性を有する。

0095

実施例2(溶液B)
本実施例は、異なるフィルムの剥離力を比較するためのものである。フィルム上の溶液Bの全シリコーンコーティング層は、約10μmの厚さを有していた。オーブン中のコーティングにおける硬化条件を、120℃で2分間に設定した。コーティングされたフィルムは、NNN試験において摩擦落ち又はスミアリングを示さなかったことが観察される。50μmの厚さを有するシリコーンコーティングされたPETフィルム(SC)の剥離接着と50μmの厚さを有する積層PETフィルム(非コーティングPETカバーフィルム;CF)の剥離接着との比較試験の結果を、表4に列挙する。

0096

0097

剥離力の単位:N/m(g/インチ)

0098

表5は、1時間及び3日間の間隔で老化されたレトルトグレードCPPフィルム(R−103)の剥離力を示している。表5に示されるように、シリコーンコーティングされたフィルム(SC)の剥離力とカバーPETフィルム(CF)の剥離力を比較すると、表4におけるシリコーンコーティングされたフィルム(SC)の剥離接着は、コーティングされたCPPフィルムの剥離接着より低い。かかる結果は、溶液Aにおける表2で示される結果と同じである。コーティングされたPETフィルム(CF)の剥離力に関して、試験接着は約3.86N/m(10g/インチ)の値を有する。これは、剥離接着が基材フィルムに影響を受けていることが予想される。表5は、ボールタックデータの値が低く、非常に低いマイグレーションのSAS%が高いことを示してもいる。

0099

0100

剥離力の単位:N/m(g/インチ)

0101

実施例3(溶液C)
本実施例は、異なるフィルムにおけるフィルム可撓性及び剥離接着の関係を比較するためのものである。オーブン中のコーティングにおける硬化条件を、PPフィルム(R−101、BOPP及びPP)においては130℃で2分間、及びPETフィルムにおいては150℃で1分間に設定した。全てのコーティングされたフィルムにおいて、指でフィルムの上を擦ること、及びそれに続くNNN試験で、摩擦落ち現象がないことが観察される。表6におけるコーティングされたフィルムの外観を比較する際、接着表面平坦性は、実質的にはシリコーン接着層の乾燥後に変化する。図2は、85μm一般グレードPPフィルムが、完全に巻き上がり、オーブンから取り出した後、ねじれることを示している。加えて、図3は、55μmのBOPPフィルムが表面上に透明な波状リップルを有することを示しており、一方図4は、80μmのレトルトグレードCPPフィルム(R−103)が滑らかな平坦コーティングを有することを示している。

0102

加えて、180°における剥離力及びSASによるマイグレーション試験は、フィルム間いくらかの違いを示している。表6に示されるように、75μmの厚さを有するシリコーンコーティングされたPETフィルム(1番)は、PPフィルムよりも剥離接着が低く、SAS率も他よりも低い。

0103

図5及び6は、コーティングされたPETフィルム及びコーティングされたCPP(R−101)フィルムの剥離を示している。図5に示されるように、75μmのPETフィルム(1番)は、剥離試験において180°まで曲がるのが難しいため(0.3m/分の剥離速度の結果から導かれる)、剥離力は著しく低い。一方、図6に示されるように、70μmのCPPフィルムR−101(3番)は、より可撓性があり、180°近くまで曲がり得る。この結果は、CPPフィルムはより柔らかく、PETフィルムはより剛性があるという可撓性の違いを証明している。

0104

以下の試験は、1日間老化した後の、50μm及び75μmのPETフィルム、70μmのCPPフィルム、55μmのBOPPフィルム、及び85μmの一般グレードキャスティングPPフィルムを比較するものである。剥離接着試験は、50μmのカバーPETフィルム又はコーティングされたフィルムを剥がすことで行われた。その結果を表6に示す。

0105

0106

剥離力の単位:N/m(g/インチ)

0107

1番、2番、4番及び5番の記載を比較例として使用した。基材3番を実施例として使用した。全サンプル中、3番のみが、全3種の特性(良好な可撓性、高温における老化後の耐熱性及び良好な接着力)においてプラスを示している。

0108

実施例4(溶液D)
本実施例は、溶液Dにおける剥離接着力安定性の性能を比較するためのものである。溶液Dは、OH−末端MDQ樹脂を含む。コーティングをレトルトグレードCPPフィルム(R−103)に適用し、120℃で2分間に硬化条件を設定した。剥離は、シリコーンコーティングされたPETフィルム及びコーティングされたCPPフィルムを剥がすことで行った。表7に示されるように、同様のSAS(%)を有するにも関わらず、コーティングされたCPPフィルムは、コーティングされたPETフィルムよりも剥離力が高いことを示している。剥離力がフィルムの材料と関連していることは明らかである。

0109

0110

剥離力の単位:N/m(g/インチ)

0111

表8において、これは、シリコーン接着剤がコーティングされたフィルムの別のセットである。コーティングされたPET(50μm)及びコーティングされたレトルトグレードCPPフィルム(R−103)をPETによって積層し、室温で1日間及び105日間老化した。表8におけるこれらのデータは、室温における経時効果の安定性を示している。

0112

0113

剥離力の単位:N/m(g/インチ)

0114

実施例5(溶液E)
本実施例は、溶液Eによる非常に低い剥離接着力における剥離接着力の安定性能を比較するためのものである。溶液Eは、ビニル官能性シリコーンポリマーを使用するが、シリコーン樹脂を含有してない。コーティングをレトルトグレードCPPフィルム(R−103)、2つの耐熱グレードブローフィルム(PP−114及びPP−114N)、及びPETフィルムに適用し、シリコーンコーティングの硬化条件を120℃で2分間に設定した。室温で1日間積層した後、カバーPETフィルムを剥がすことで剥離試験を行った。広範囲を保護する用途に適用する際には、剥離力が極めて低いフィルムが良く、コーティングされた保護フィルムは容易に湿潤され得るが、デバイスから容易に離れない。

0115

2日間の硬化後に、フィルムの固着性を測定した。表9に示されるように、ほとんどのフィルムは摩擦落ち(RO)現象がないが、75μmのPET及びPP−114Nフィルム(両方ともコロナ放電処理をしてない)は、オーブンにおける熱硬化後に容易に摩擦落ち現象が起こり得る。

0116

0117

剥離力の単位:N/m(g/インチ)
R−101又はR−103を使用するサンプルは、PSA層とコロナ処理した基材との間の良好な接着を示している。

0118

実施例6(溶液F)
溶液Fは、環境試験を行うために高い剥離力を有するように設計され、配合中に大量のシリコーン樹脂を含有している。シリコーンPSAコーティングの硬化条件を、120℃で1分間に設定した。剥離接着力を表10に示す。フィルムR−103、R−101、及びPP−114をガラスプレート上で積層し、高温及び高湿度環境(70℃/90%相対湿度)で6日間老化した。表10は、3種のフィルムが高い剥離力を有することを示している。全3種のフィルムは、摩擦落ち現象がなく、ガラスプレート上への接着剤のマイグレーションもないことも観察されている。

0119

0120

剥離力の単位:N/m(g/インチ)

0121

実施例7:示差走査熱量(DSC)の測定
PP及びPETフィルムの両方は高度に結晶化したポリマーから得られるため、これらは各構造において同定される単一の融解及び結晶化吸熱プロファイルを有している。図7及び8は、PP、BOPP、S−101、S−103、R−101、R−103、及びPP−114の7種のフィルムの熱分析データ(DSCにより測定)を示している。プロピレンのアイスタティックシークエンスから、鋭い融解吸熱ピークを確認することができる。レトルトグレードフィルムの重要な吸熱結晶融解温度は、約170℃である。しかしながら、吸熱ピーク低温部分に位置する尾部として示される少量の融解した結晶を確認することができる。示されるように、表11におけるピーク面積比は、140℃未満のピーク面積と全ピーク面積との比で画定される。ピーク面積の低部分(<140℃)が全ピーク面積の5%未満を占める場合、それは、耐熱性に優れていることを示している。レトルトグレードPPフィルムは、かかる耐熱性能を有している。PPフィルムのいくつかは、典型的なCPPフィルムの3層などの多層から作成される。PPフィルム層の一部分が良好な耐熱性を有さない層を含有する場合、より低温で結晶を含有するフィルムがもたらされるであろう。これらの低温結晶によって、コーティングされたシリコーンPSAにおける効果が不安定になり、フィルムの耐熱性の減少が引き起こされる。したがって、レトルトグレードフィルム(R−101及びR−103)、及び耐熱グレードPP−114のみが微量の低温融解結晶を有し、フィルムは、提示温度が135℃を超える時に高温に耐え得る。Nan−Ya製のS−101、S−103及びBOPPフィルムなどのセミレトルトグレードPPフィルムは、120℃を超える温度に面した際に、部分的に軟化又は融解する。したがって、フィルムは、ロール対ロールコーティングプロセスにおいて高張力に耐えようと試みた際に、困難に直面することがある。一般グレードキャスティングPPフィルムのほとんどの構成成分は、約100℃の低温ピーク融解列の面積比が高く、かかるPPフィルムは性能が最も悪い。

0122

シリコーン接着剤コーティングにおいて上述の硬化性を有するDSCデータによると、良好な耐熱グレードPPフィルムはシリコーン接着剤コーティング層に好ましいことが読み取れる。DSCによって測定された融解温度は、適用においてPPフィルムの性質を示す指針の1つであり得る。したがって、単一のピーク融解及び120℃を超える初期融点温度フィルム、並びに約160℃〜約180℃の重要なピーク融解温度を有するPPフィルムは、コーティング用途に熱硬化シリコーン化するのに使用され得る。

0123

0124

上述から分かるように、本発明のシリコーン感圧性接着剤シートにおいて、白金触媒シリコーンコーティング層は、120℃以上の高温に基材が耐えられるため、約120℃以上の温度でシート状基材上で十分に硬化され得る。本発明の特定のPPフィルム上のシリコーンコーティング層は、PETフィルム上のシリコーンコーティング層として同様の接着性能を有する。しかしながら、フィルムの機械的特性(剛性及び曲げ)のため、特定のPPフィルム上のシリコーンコーティング層の剥離接着力は、PETフィルムの剥離接着力よりも高い。更には、PPフィルムの可撓性はPETフィルムの可撓性よりも優れているため、PPフィルムは基材の表面上においてより優れた湿潤能力を示す。したがって、本発明のシリコーンPSAコーティングされたPPシートは、保護フィルム及び窓装飾フィルムなどの様々な用途で使用され得る。加えて、特定のPPフィルムは良好な耐熱性を有するため、シリコーンPSAは、比較的高温下で硬化され得る。結果として、PSAコーティング用途での硬化は良好に実行され、相対製造時間及びコストを削減することができる。

実施例

0125

本発明を、例示的な実施形態に関して述べてきたが、当業者によって容易に実行され得るいかなる修正及び変更も本明細書の開示及び付属の請求項の範囲内に含まれ得ることを理解すべきである。

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