図面 (/)

技術 放射線撮影装置

出願人 株式会社島津製作所
発明者 ミシェルダルジ高橋渉後藤敬一
出願日 2015年9月9日 (5年3ヶ月経過) 出願番号 2015-177635
公開日 2017年3月16日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 2017-051418
状態 特許登録済
技術分野 放射線診断機器
主要キーワード アーム保持部材 円弧経路 スライド移動量 基準点抽出 タッチ入力式 アーム支持部材 輪郭表示 円弧軌道
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年3月16日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (18)

課題

インターベンション治療などの術式を行う際に、関心対象三次元画像データを迅速に取得できる放射線撮影装置を提供する

解決手段

注目領域抽出部39は一連二次元画像の各々から所定の領域を注目領域として抽出する。再構成部41は注目領域に相当する部分の画像の各々に基づいて、ステントを含む領域の三次元画像を再構成する。すなわち再構成部41は一連の二次元画像Pの各々について、全体の一部に相当する注目領域の画像を用いて再構成するので、ステントを含む領域の三次元画像を再構成するために必要とする時間を短縮できる。その結果、再構成を必要とする領域について、三次元画像データを迅速に取得できるので、診断に要する時間を大幅に短縮して術者および被検体が受ける負担を軽減できる。

概要

背景

医療現場では、アテローム石灰化した血管壁などによって血管が狭窄した患者に対して、インターベンション治療(IVR:Interventional Radiography)が行われる。インターベンション治療では、内部にガイドワイヤを備えたカテーテルを被検体の血管内に挿入し、狭窄した血管の患部に対して処置を行う。

カテーテルによる血管内処置としては、ローラブレ−ダを用いた血管壁の切削の他に、ステントを用いたステント留置が挙げられる。ステントはステンレス鋼などの金属線材によって構成される格子状の筒状体であり、内部にはバルーンが設けられている。IVRにおいては、血管の細くなった部分にステントを配置する。そして配置されたステントをバルーンにより膨らませてステントを開大させる。開大したステントを血管内に留置することによって血管の狭窄部分を拡げ、血流を正常に保つことができる。

ステントを用いてIVRの術式を行う場合、ステントの位置を確認するために、放射線撮影装置を用いて放射線画像撮影を行う。すなわち術者は被検体に低線量の放射線照射し、カテーテルやステントが映し出される放射線画像を連続で取得する。術者は連続表示されるリアルタイムの放射線画像を参照して、カテーテルやステントの血管内における位置を随時確認し、ステントを狭窄部の適切な位置に留め置くことができる。

近年ではより治療効果を向上させるために、IVRの処置中にステントを含む領域を映す三次元画像を取得する必要性が高まっている。ステントの三次元画像を取得できる従来の放射線撮影装置の一例として、特許文献1に示すような構成が挙げられる。従来例に係る放射線撮影装置101は図17(a)に示すように、水平姿勢をとる被検体Mを載置させる天板103と、放射線源105と、放射線検出器107とを備えている。放射線検出器107の一例としては、フラットパネル型検出器FPD)などが用いられる。

放射線源105と放射線検出器107は、天板103を挟んで対向配置されており、C形アーム109の一端と他端にそれぞれ設けられている。C形アーム109は、符号RAで示されるC型アーム109の円弧経路に沿ってスライド移動するように構成される。さらにC型アーム109は、x方向(天板103の長手方向、および被検体Mの体軸方向)に平行な水平軸RBの軸周りに回転可能となるように構成される。

放射線検出器107の後段には画像生成部111が設けられている。画像生成部111は、放射線検出器107から出力される放射線検出信号に基づいて、関心対象を含む領域の放射線画像(二次元画像)を生成する。再構成部113は画像生成部111が生成する複数枚の放射線画像を再構成して関心対象を含む領域の三次元画像を生成する。

放射線撮影装置101を用いて三次元画像を生成する場合、水平軸RBの軸周りにC型アーム109を略半回転させる。放射線源105および放射線検出器107は、互いに天板103を挟んで対向する位置関係を維持しつつ、被検体Mの関心部位Moを中心としてx方向の軸周りに回転する円弧軌道RCに沿って略半回転する。すなわち放射線源105は図17(b)に示すように、符号105aで示す撮影位置から符号105bで示す撮影位置を経由し、符号105cで示す撮影位置へと回動する。

そして放射線源105は撮影位置105a〜105cの各々において、被検体Mに対して放射線を照射する。画像生成部111は、放射線検出器107が出力する放射線検出信号に基づいて、血管115の伸長した方向(血管115の長軸方向)の断面を映す放射線画像を取得する。撮影位置105a〜105cにおいて取得される放射線画像を、それぞれ二次元画像Pa〜Pcとする。二次元画像Pa〜Pcは図17(c)に示すように、関心対象であるステント119や血管115に対して、被検体Mの体軸方向の軸周りについて様々な方向から撮影した放射線画像である。

再構成部113は、一連の二次元画像Pa〜Pcを再構成して図17(d)に示すような三次元画像Tを生成する。三次元画像Tは支管117を有する血管115と、ステント119との三次元画像データを映し出す。そして三次元画像Tに基づいて、ステント119の長軸方向の断面(長軸断面)を映す放射線画像と、長軸断面と垂直な断面(短軸断面)を映す放射線画像とを生成し、これらの画像を並列した状態で表示する。

長軸断面の放射線画像(長軸断面像)はy方向に垂直な断面像であり、短軸断面の放射線画像(短軸断面像)はx方向に垂直な断面像である。従って、術者は互いに直交する平面像の関係にある長軸断面像と短軸断面像とを参照することによって、IVRの処置を行う際に、三次元の各方向についてステント119の精密な情報を確認できる。

また近年では、血管や消化管などの管状体の内部を診断する場合、放射線画像を用いて得られた三次元画像情報に基づいて、仮想内視鏡画像を生成する放射線撮影装置について報告されている(例えば、特許文献2)。仮想内視鏡画像による診断を行う場合、通常の内視鏡診断と異なり、画像に対する視点の位置を任意に設定できる。従って、設定された視点位置に基づいて内視鏡的観察を行い、より適切な診断を行うことができる。

概要

インターベンション治療などの術式を行う際に、関心対象の三次元画像データを迅速に取得できる放射線撮影装置を提供する注目領域抽出部39は一連の二次元画像の各々から所定の領域を注目領域として抽出する。再構成部41は注目領域に相当する部分の画像の各々に基づいて、ステントを含む領域の三次元画像を再構成する。すなわち再構成部41は一連の二次元画像Pの各々について、全体の一部に相当する注目領域の画像を用いて再構成するので、ステントを含む領域の三次元画像を再構成するために必要とする時間を短縮できる。その結果、再構成を必要とする領域について、三次元画像データを迅速に取得できるので、診断に要する時間を大幅に短縮して術者および被検体が受ける負担を軽減できる。

目的

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、IVRなどを行う際に、関心対象の三次元画像データを迅速に取得できる放射線撮影装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

検体放射線照射する放射線源と、前記被検体を透過した前記放射線を検出する放射線検出手段と、前記放射線源および前記放射線検出手段からなる撮像系を前記被検体に対する所定の軌道に沿ってそれぞれ移動させる撮像系移動手段と、前記撮像系が前記被検体に対する所定の軌道に沿ってそれぞれ移動する間に、前記放射線源に放射線照射を繰り返させる制御を行う放射線照射制御手段と、前記放射線源が放射線照射を行うたびに前記放射線検出手段が出力する放射線検出信号に基づいて、前記被検体の体内に挿入されるデバイスを含む領域の二次元画像を生成する画像生成手段と、前記画像生成手段が生成した前記二次元画像の各々から、前記デバイスの一部を含む所定の領域を注目領域として抽出する注目領域抽出手段と、前記画像生成手段が生成した一連の前記二次元画像の各々から前記注目領域抽出手段が抽出した前記注目領域に相当する画像の各々に基づいて、前記注目領域の三次元画像再構成する再構成手段とを備える放射線撮影装置

請求項2

請求項1に記載の放射線撮影装置において、前記二次元画像から前記デバイスの部分を切り出して切り出し画像を生成する画像切り出し手段と、前記三次元画像に基づいて、前記デバイスの長軸方向に直交する断面の放射線画像短軸断面像として生成する短軸断面像生成手段と、前記切り出し画像および前記短軸断面像を並列させて表示する画像表示手段とを備える放射線撮影装置。

請求項3

請求項2に記載の放射線撮影装置において、前記二次元画像から特徴点を抽出する特徴点抽出手段と、前記特徴点抽出手段が抽出する前記特徴点を基準として複数枚の前記二次元画像を重ね合わせて積算画像を生成する積算手段とを備え、前記画像切り出し手段は前記積算画像から前記デバイスの部分を切り出して前記切り出し画像を生成する放射線撮影装置。

請求項4

請求項2または請求項3に記載の放射線撮影装置において、前記画像表示手段に表示される前記切り出し画像に対して前記注目領域の範囲を表示する注目領域表示手段を備える放射線撮影装置。

請求項5

請求項4に記載の放射線撮影装置において、前記切り出し画像に表示される前記注目領域の位置および大きさを任意に設定する注目領域設定手段を備え、前記注目領域抽出手段は前記注目領域設定手段によって設定された前記注目領域に基づいて、前記二次元画像の各々から前記注目領域に相当する画像を抽出する放射線撮影装置。

請求項6

請求項2ないし請求項5のいずれかに記載の放射線撮影装置において、前記三次元画像に基づいて生成される複数の前記短軸断面像の各々の大きさを、前記短軸断面像に対する視点に近い程大きくなるようにそれぞれ補正し、補正された前記短軸断面像の各々を重ね合わせることによって、前記注目領域の仮想内視鏡画像を生成する仮想内視鏡画像生成手段を備える放射線撮影装置。

請求項7

請求項6に記載の放射線撮影装置において、前記画像表示手段は前記切り出し画像および前記仮想内視鏡画像を並列させて表示する放射線撮影装置。

請求項8

請求項2ないし請求項7のいずれかに記載の放射線撮影装置において、前記短軸断面像に映る前記デバイスの輪郭を表示する輪郭表示手段を備える放射線撮影装置。

請求項9

請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の放射線撮影装置において、前記二次元画像から基準点を抽出する基準点抽出手段と、前記基準点に基づいて、一連の前記二次元画像の各々を、前記二次元画像に映る前記デバイスの位置がそれぞれ同じとなるように補正する画像補正手段とを備え、前記注目領域抽出手段は前記画像補正手段が補正した一連の前記二次元画像から前記注目領域に相当する部分の画像を抽出する放射線撮影装置。

技術分野

0001

本発明は、被検体体内に挿入されたデバイスを含む領域の画像を撮影する、インターベンション治療などに有効な放射線撮影装置係り、特に、デバイスの三次元画像を生成・表示する技術に関する

背景技術

0002

医療現場では、アテローム石灰化した血管壁などによって血管が狭窄した患者に対して、インターベンション治療(IVR:Interventional Radiography)が行われる。インターベンション治療では、内部にガイドワイヤを備えたカテーテルを被検体の血管内に挿入し、狭窄した血管の患部に対して処置を行う。

0003

カテーテルによる血管内処置としては、ローラブレ−ダを用いた血管壁の切削の他に、ステントを用いたステント留置が挙げられる。ステントはステンレス鋼などの金属線材によって構成される格子状の筒状体であり、内部にはバルーンが設けられている。IVRにおいては、血管の細くなった部分にステントを配置する。そして配置されたステントをバルーンにより膨らませてステントを開大させる。開大したステントを血管内に留置することによって血管の狭窄部分を拡げ、血流を正常に保つことができる。

0004

ステントを用いてIVRの術式を行う場合、ステントの位置を確認するために、放射線撮影装置を用いて放射線画像の撮影を行う。すなわち術者は被検体に低線量の放射線照射し、カテーテルやステントが映し出される放射線画像を連続で取得する。術者は連続表示されるリアルタイムの放射線画像を参照して、カテーテルやステントの血管内における位置を随時確認し、ステントを狭窄部の適切な位置に留め置くことができる。

0005

近年ではより治療効果を向上させるために、IVRの処置中にステントを含む領域を映す三次元画像を取得する必要性が高まっている。ステントの三次元画像を取得できる従来の放射線撮影装置の一例として、特許文献1に示すような構成が挙げられる。従来例に係る放射線撮影装置101は図17(a)に示すように、水平姿勢をとる被検体Mを載置させる天板103と、放射線源105と、放射線検出器107とを備えている。放射線検出器107の一例としては、フラットパネル型検出器FPD)などが用いられる。

0006

放射線源105と放射線検出器107は、天板103を挟んで対向配置されており、C形アーム109の一端と他端にそれぞれ設けられている。C形アーム109は、符号RAで示されるC型アーム109の円弧経路に沿ってスライド移動するように構成される。さらにC型アーム109は、x方向(天板103の長手方向、および被検体Mの体軸方向)に平行な水平軸RBの軸周りに回転可能となるように構成される。

0007

放射線検出器107の後段には画像生成部111が設けられている。画像生成部111は、放射線検出器107から出力される放射線検出信号に基づいて、関心対象を含む領域の放射線画像(二次元画像)を生成する。再構成部113は画像生成部111が生成する複数枚の放射線画像を再構成して関心対象を含む領域の三次元画像を生成する。

0008

放射線撮影装置101を用いて三次元画像を生成する場合、水平軸RBの軸周りにC型アーム109を略半回転させる。放射線源105および放射線検出器107は、互いに天板103を挟んで対向する位置関係を維持しつつ、被検体Mの関心部位Moを中心としてx方向の軸周りに回転する円弧軌道RCに沿って略半回転する。すなわち放射線源105は図17(b)に示すように、符号105aで示す撮影位置から符号105bで示す撮影位置を経由し、符号105cで示す撮影位置へと回動する。

0009

そして放射線源105は撮影位置105a〜105cの各々において、被検体Mに対して放射線を照射する。画像生成部111は、放射線検出器107が出力する放射線検出信号に基づいて、血管115の伸長した方向(血管115の長軸方向)の断面を映す放射線画像を取得する。撮影位置105a〜105cにおいて取得される放射線画像を、それぞれ二次元画像Pa〜Pcとする。二次元画像Pa〜Pcは図17(c)に示すように、関心対象であるステント119や血管115に対して、被検体Mの体軸方向の軸周りについて様々な方向から撮影した放射線画像である。

0010

再構成部113は、一連の二次元画像Pa〜Pcを再構成して図17(d)に示すような三次元画像Tを生成する。三次元画像Tは支管117を有する血管115と、ステント119との三次元画像データを映し出す。そして三次元画像Tに基づいて、ステント119の長軸方向の断面(長軸断面)を映す放射線画像と、長軸断面と垂直な断面(短軸断面)を映す放射線画像とを生成し、これらの画像を並列した状態で表示する。

0011

長軸断面の放射線画像(長軸断面像)はy方向に垂直な断面像であり、短軸断面の放射線画像(短軸断面像)はx方向に垂直な断面像である。従って、術者は互いに直交する平面像の関係にある長軸断面像と短軸断面像とを参照することによって、IVRの処置を行う際に、三次元の各方向についてステント119の精密な情報を確認できる。

0012

また近年では、血管や消化管などの管状体の内部を診断する場合、放射線画像を用いて得られた三次元画像情報に基づいて、仮想内視鏡画像を生成する放射線撮影装置について報告されている(例えば、特許文献2)。仮想内視鏡画像による診断を行う場合、通常の内視鏡診断と異なり、画像に対する視点の位置を任意に設定できる。従って、設定された視点位置に基づいて内視鏡的観察を行い、より適切な診断を行うことができる。

先行技術

0013

特開2005−287524号公報
特開2013−27697号公報

発明が解決しようとする課題

0014

しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の装置では、二次元画像から三次元画像を再構成するために行う計算は複雑であるので、画像再構成の計算を完了して三次元画像を取得するために長い時間を必要とする。そのため、IVRの最中に三次元画像を取得する場合、術者は再構成の計算が完了して実際に三次元画像を取得するまでの長い時間を、ただ待たされることとなる。従って、IVRの処置中に無駄な時間を費やすので、IVRの所要時間が長くなる。その結果、術者や被検体の受ける負担が大きくなるとともに、IVRの効率が低下するという問題が懸念される。

0015

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、IVRなどを行う際に、関心対象の三次元画像データを迅速に取得できる放射線撮影装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0016

本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係る放射線撮影装置は、被検体に放射線を照射する放射線源と、前記被検体を透過した前記放射線を検出する放射線検出手段と、前記放射線源および前記放射線検出手段からなる撮像系を前記被検体に対する所定の軌道に沿ってそれぞれ移動させる撮像系移動手段と、前記撮像系が前記被検体に対する所定の軌道に沿ってそれぞれ移動する間に、前記放射線源に放射線照射を繰り返させる制御を行う放射線照射制御手段と、前記放射線源が放射線照射を行うたびに前記放射線検出手段が出力する放射線検出信号に基づいて、前記被検体の体内に挿入されるデバイスを含む領域の二次元画像を生成する画像生成手段と、前記画像生成手段が生成した前記二次元画像の各々から、前記デバイスの一部を含む所定の領域を注目領域として抽出する注目領域抽出手段と、前記画像生成手段が生成した一連の前記二次元画像の各々から前記注目領域抽出手段が抽出した前記注目領域に相当する画像の各々に基づいて、前記注目領域の三次元画像を再構成する再構成手段とを備えるものである。

0017

[作用・効果]本発明に係る放射線撮影装置によれば、注目領域抽出手段は一連の二次元画像の各々からデバイスの一部を含む所定の領域を注目領域として抽出する。再構成手段は注目領域に相当する部分の画像の各々に基づいて、注目領域の三次元画像を再構成する。三次元画像の再構成に用いられる注目領域は、二次元画像全体の一部に相当する。すなわち再構成手段は三次元画像を生成する際に、一連の二次元画像について各々の画像全体を再構成させる計算を行う必要がない。その結果、再構成を必要とする領域について三次元画像データを迅速に取得できるので、診断に要する時間を大幅に短縮して術者および被検体が受ける負担を軽減できる。

0018

また、上述した発明において、前記二次元画像から前記デバイスの部分を切り出して切り出し画像を生成する画像切り出し手段と、前記三次元画像に基づいて、前記デバイスの長軸方向に直交する断面の放射線画像を短軸断面像として生成する短軸断面像生成手段と、前記切り出し画像および前記短軸断面像を並列させて表示する画像表示手段とを備えることが好ましい。

0019

[作用・効果]本発明に係る放射線撮影装置によれば、三次元画像に基づいてデバイスの長軸方向に直交する断面の放射線画像を短軸断面像として生成する短軸断面像生成手段を備える。画像切り出し手段は二次元画像から前記デバイスの部分を切り出して切り出し画像を生成する。画像表示手段は切り出し画像および短軸断面像を並列させて表示する。

0020

二次元画像の各々は、被検体に対する所定の軌道に沿って撮像系が移動する間に放射線が照射されることによって生成される。すなわち、二次元画像の各々と短軸断面像とは、視点の方向がそれぞれ異なる。視点の方向がそれぞれ異なる2つの画像を並列して表示するので、術者は並列表示される2つの画像を参照することによって、三次元の各方向について、デバイスの位置や状態の情報を容易に取得できる。その結果、三次元画像データを必要とする処置を迅速かつより精密に行うことが可能となる。

0021

また切り出し画像は二次元画像からデバイスの部分を切り出して生成される。すなわち切り出し画像に映るデバイスの像は二次元画像に映るデバイスの像と比べて視認性が高い。従って、術者は切り出し画像を参照することによって、デバイスの位置などについてより精密な情報を確認できる。

0022

また、上述した発明において、前記二次元画像から特徴点を抽出する特徴点抽出手段と、前記特徴点抽出手段が抽出する前記特徴点を基準として複数枚の前記二次元画像を重ね合わせて積算画像を生成する積算手段とを備え、前記画像切り出し手段は前記積算画像から前記デバイスの部分を切り出して前記切り出し画像を生成することが好ましい。

0023

[作用・効果]本発明に係る放射線撮影装置によれば、積算手段は特徴点を基準として複数枚の二次元画像を重ね合わせて積算画像を生成する。複数枚の二次元画像を重ね合わせることにより、積算画像に映るデバイスの像は視認性がより高くなる。画像切り出し手段は積算画像からデバイスの部分を切り出して切り出し画像を生成し、画像表示手段は積算画像から切り出した切り出し画像と、短軸断面像とを並列表示する。そのため術者はデバイスの視認性が高い切り出し画像と短軸断面像とを参照することにより、より精密なデバイスの情報を取得できる。

0024

また、上述した発明において、前記画像表示手段に表示される前記切り出し画像に対して前記注目領域の範囲を表示する注目領域表示手段を備えることが好ましい。

0025

[作用・効果]本発明に係る放射線撮影装置によれば、画像表示手段に表示される切り出し画像に対して注目領域の範囲を表示する注目領域表示手段を備える。この場合、術者は切り出し画像に表示される注目領域の位置を参照することにより、切り出し画像において短軸断面像の生成に用いた画像の部分を容易に確認できる。その結果、デバイスの位置について、より精密な三次元情報を取得できる。

0026

また、上述した発明において、前記切り出し画像に表示される前記注目領域の位置および大きさを任意に設定する注目領域設定手段を備え、前記注目領域抽出手段は前記注目領域設定手段によって設定された前記注目領域に基づいて、前記二次元画像の各々から前記注目領域に相当する画像を抽出することが好ましい。

0027

[作用・効果]本発明に係る放射線撮影装置によれば、注目領域設定手段は切り出し画像に表示される注目領域の位置および大きさを任意に設定する。注目領域抽出手段は注目領域設定手段によって設定された注目領域に基づいて、二次元画像の各々から注目領域に相当する画像を抽出する。この場合、注目領域の位置および大きさを必要に応じて任意に変更できる。そのため、術者は切り出し画像を参照し、短軸断面像を確認したい領域を注目領域として任意に設定できる。その結果、デバイスの位置や状態に関するより詳細な三次元情報を取得できる。

0028

また、上述した発明において、前記三次元画像に基づいて生成される複数の前記短軸断面像の各々の大きさを、前記短軸断面像に対する視点に近い程大きくなるようにそれぞれ補正し、補正された前記短軸断面像の各々を重ね合わせることによって、前記注目領域の仮想内視鏡画像を生成する仮想内視鏡画像生成手段を備えることが好ましい。

0029

[作用・効果]本発明に係る放射線撮影装置によれば、注目領域の仮想内視鏡画像を生成する仮想内視鏡画像生成手段を備える。仮想内視鏡画像は、三次元画像に基づいて生成される複数の短軸断面像の各々の大きさを、短軸断面像に対する視点に近い程大きくなるようにそれぞれ補正し、補正された短軸断面像の各々を重ね合わせることによって生成される。

0030

この場合、仮想内視鏡画像において、視点から近い位置にある像は大きく、遠い位置にある像は小さく映る。そのため、仮想内視鏡画像を参照することによって、内視鏡画像と同等の情報を得ることができる。従って、被検体に内視鏡を挿入することなく注目領域について仮想内視鏡画像を生成し、デバイスについて内視鏡的観察を行うことができる。

0031

また、仮想内視鏡画像は三次元画像に基づいて生成される。すなわち仮想内視鏡画像は、一連の二次元画像全体ではなく、全体のうち注目領域に相当する一部の画像の各々に基づいて生成される。そのため仮想内視鏡画像を生成するために必要とする時間を短縮できる。従って、仮想内視鏡画像を必要とする処置をより迅速かつ効率的に行うことが可能となる。

0032

また、上述した発明において、前記画像表示手段は前記切り出し画像および前記仮想内視鏡画像を並列させて表示することが好ましい。

0033

[作用・効果]本発明に係る放射線撮影装置によれば、画像表示手段は切り出し画像および仮想内視鏡画像を並列させて表示する。仮想内視鏡画像は短軸断面像を重ね合わせて生成されるので、切り出し画像と仮想内視鏡画像とは視点の方向がそれぞれ異なる。視点の方向がそれぞれ異なる2つの画像を並列して表示するので、術者は並列表示される2つの画像を参照することによって、デバイスの位置や状態について、三次元情報を容易に取得できる。その結果、三次元画像データを必要とする処置を迅速かつより精密に行うことが可能となる。

0034

また、上述した発明において、前記短軸断面像に映る前記デバイスの輪郭を検出し、検出された輪郭を前記短軸断面像に表示する輪郭表示手段を備えることが好ましい。

0035

[作用・効果]本発明に係る放射線撮影装置によれば、輪郭表示手段は、短軸断面像に映るデバイスの輪郭検出し、検出された輪郭を短軸断面像に表示する。そのため短軸断面像または仮想内視鏡画像において、デバイスの視認性がより高くなる。従って、デバイスの三次元情報をより容易に確認できる。

0036

また、上述した発明において、前記二次元画像から基準点を抽出する基準点抽出手段と、前記基準点に基づいて、一連の前記二次元画像の各々を、前記二次元画像に映る前記デバイスの位置がそれぞれ同じとなるように補正する画像補正手段とを備え、前記注目領域抽出手段は前記画像補正手段が補正した一連の前記二次元画像から前記注目領域に相当する部分の画像を抽出することが好ましい。

0037

[作用・効果]本発明に係る放射線撮影装置によれば、画像補正手段は基準点に基づいて、一連の二次元画像の各々を、二次元画像に映るデバイスの位置がそれぞれ同じとなるように補正する。この場合、二次元画像の各々に映るデバイスの位置が異なる場合であっても、画像補正手段によって、各々の二次元画像に映るデバイスの位置はそれぞれ同じとなる。画像補正手段は基準点に基づいて二次元画像の補正を行うので、二次元画像におけるデバイスの位置合わせは正確に行われる。

0038

そのため、補正後の二次元画像を再構成して生成される三次元画像において、コントラストの高いデバイスの像が得られる。従って、IVRの処置中など、デバイスが心拍などにより随時高速で移動する場合であっても、デバイスを含む領域を映し出す高品質の三次元画像をリアルタイムで取得できる。術者は高品質のデバイスを映す三次元画像を用いて、より精度の高いIVRを実行できる。

発明の効果

0039

本発明に係る放射線撮影装置によれば、注目領域抽出手段は一連の二次元画像の各々からデバイスの一部を含む所定の領域を注目領域として抽出する。再構成手段は注目領域に相当する部分の画像の各々に基づいて、注目領域の三次元画像を再構成する。三次元画像の再構成に用いられる注目領域は、二次元画像全体の一部に相当する。すなわち再構成手段は三次元画像を生成する際に、一連の二次元画像について各々の画像全体を再構成させる計算を行う必要がない。その結果、再構成を必要とする領域について三次元画像データを迅速に取得できるので、診断に要する時間を大幅に短縮して術者および被検体が受ける負担を軽減できる。

図面の簡単な説明

0040

実施例1に係る放射線撮影装置の概略構成を説明する正面図である。
実施例1に係る放射線撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。
実施例1に係るカテーテルシステムの構成を説明する概略図である。(a)はステントが非開大状態である場合におけるカテーテルシステムの図であり、(b)はステントが開大状態である場合におけるカテーテルシステムの図である。
(a)は実施例1における動作の工程を説明するフローチャートであり、(b)は実施例2における動作の工程を説明するフローチャートである。
実施例1に係るカテーテルシステムの血管内における位置関係を説明する概略図である。
実施例1に係るステップS2の工程を説明する図である。(a)は1スキャンにおける各撮影位置を説明する図であり、(b)は各撮影位置において生成される二次元画像を示す図である。
実施例1に係るステップS3の工程を説明する図である。上図は二次元画像を重ね合わせて積算画像を生成する工程を示しており、下図は積算画像から切り出した画像を回転・拡大して切り出し画像を生成する工程を示している。
実施例1に係るステップS4の工程を説明する図である。(a)は注目領域が重畳表示された切り出し画像を示す図であり、(b)は注目領域が平行移動した状態を示す図であり、(c)は注目領域の範囲を拡大した状態を示す図である。
実施例1に係るステップS5の工程を説明する図である。上段は注目領域が表示された各二次元画像を示す図であり、下段左は二次元画像の注目領域を再構成して生成される三次元画像を示す図であり、下段右は三次元画像に基づいて生成される短軸断面像を示す図である。
実施例1に係るステップS5の工程を説明する図である。(a)は切り出し画像と短軸断面像を並列して表示する結合画像を示す図であり、(b)は注目領域を平行移動させた状態における結合画像を示す図であり、(c)はステントを開大させた状態における結合画像を示す図である。
実施例2に係る放射線撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。
実施例2に係る放射線撮影装置の動作を説明する図である。(a)左は切り出し画像に表示される注目領域を示す図であり、右は注目領域を拡大して注目領域を構成する小領域を説明する図である。(b)は小領域の各々において生成される短軸断面像を示す図であり、(c)はステントの輪郭が表示された短軸断面像を示す図である。
実施例1に係るステップS6の工程を説明する図である。上段は画像処理前における短軸断面像の各々を示す図であり、中段画像処理後における短軸断面像の各々を示す図であり、下段は画像処理後の短軸断面像を重ね合わせて生成された仮想内視鏡画像を示す図である。
実施例2に係る結合画像を説明する図である。
変形例に係る放射線撮影装置において、ステントの輪郭が表示された短軸断面像を示す図である。(a)は均一に開大した場合のステントの輪郭を示す図であり、(b)は不均一に開大した場合のステントの輪郭を示す図である。
変形例に係る放射線撮影装置において、画像処理部の構成を説明する機能ブロック図である。
従来例に係る放射線撮影装置の構成を説明する図である。(a)従来例に係る放射線撮影装置の構成を説明する正面図であり、(b)は1スキャンにおける各撮影位置を説明する図であり、(c)は各撮影位置において生成される二次元画像を示す図であり、(d)二次元画像の各々の全体を再構成して生成される、従来例に係る三次元画像の図である。

0041

以下、図面を参照して本発明の実施例1を説明する。なお、放射線の一例としてX線を用いて説明する。図1は、実施例1に係る放射線撮影装置の構成を説明する概略図である。

0042

<全体構成の説明>
実施例1に係る放射線撮影装置1は、水平姿勢をとる被検体Mを載置させる天板3と、被検体Mに対してX線を照射するX線管5と、X線管5から照射されたX線を検出して電気信号に変換するX線検出器7とを備えている。X線管5とX線検出器7は、天板3を挟んで対向配置されている。X線管5とX線検出器7とは撮像系を構成している。

0043

X線検出器7はX線を検出する検出面を備えており、検出面にはX線検出素子である画素が、一例として縦4,096ライン×横4,096ライン程度の二次元マトリクス状に配列されている。実施例1では、X線検出器7としてフラットパネル型検出器(FPD)を用いることとする。X線管5は本発明における放射線源に相当し、X線検出器7は本発明における放射線検出手段に相当する。

0044

X線管5とX線検出器7は、C形アーム9の一端と他端にそれぞれ設けられている。C形アーム9はアーム保持部材11に保持されており、符号RAで示されるC型アーム9の円弧経路に沿ってスライド移動するように構成される。アーム保持部材11は支柱13の側面部に配設されており、x方向(天板3の長手方向、および被検体Mの体軸方向)に平行な水平軸RBの軸周りに回転可能となるように構成される。アーム保持部材11に保持されているC形アーム9は、アーム保持部材11に従ってx方向の軸周りに回転移動する。

0045

支柱13は床面に配設された支持基台15に支持されており、y方向(天板3の短手方向)に水平移動が可能となるように構成される。支柱13に支持されているアーム支持部材11およびC形アーム9は、支柱13の水平移動に従ってy方向へ移動する。コリメータ17はX線管5に設けられており、X線管5から照射されるX線を、例えばファン角θ扇状に制限する。

0046

ここで放射線撮影装置1の構成をさらに詳細に説明する。放射線撮影装置1は図2に示すように、X線照射制御部19と、検出器制御部21と、アーム駆動制御部23と、撮像位置検出部25と、画像処理部27とを備えている。

0047

X線照射制御部19はX線管5に高電圧を出力するように構成されている。X線照射制御部19が与えた高電圧出力に基づいて、X線管5が照射するX線量、およびX線を照射するタイミングが制御される。検出器制御部21は、X線検出器7において変換された電荷信号、すなわちX線検出信号を読み出す動作を制御する。

0048

アーム駆動制御部23はC型アーム9のスライド移動を制御する。符号RAで示す方向にC型アーム9がスライド移動することにより、X線管5およびX線検出器7は対向配置状態を維持したまま、各々の空間的位置が変化する。また、アーム駆動制御部23は、C型アーム9のスライド移動に加えて、アーム支持部材11の回転移動を統括制御する。X線管5およびX線検出器7はC型アーム9に設けられているので、アーム支持部材11の回転移動に従って、対向配置状態を維持したまま各々の空間的位置が変化する。アーム駆動制御部23は本発明における撮像系移動手段に相当する。

0049

C型アーム9のスライド移動量や、アーム支持部材11の回転移動量は、C型アーム9およびアーム支持部材11に取り付けられた複数のセンサ9aによってそれぞれ検出される。センサ9aの各検出信号は撮像位置検出部25に送信される。撮像位置検出部25は各検出信号に基づいて、X線管5とFPD7からなる撮像系の位置情報を検出する。また撮像位置検出部25は各検出信号に基づいて、X線管5から照射されるX線の中心軸の方向(X線照射軸方向)を検出する。

0050

画像処理部27は、画像生成部29と、特徴点抽出部31と、積算部33と、画像切り出し部35と、注目領域表示部37と、注目領域抽出部39と、再構成部41と、断面像生成部43とを備えている。画像生成部29はX線検出器7の後段に設けられており、X線検出器7から出力されるX線検出信号に基づいて、被検体Mの関心対象を含む領域を映すX線画像(二次元画像)を生成する。画像生成部29は本発明における画像生成手段に相当する。

0051

特徴点抽出部31は画像生成部29の後段に設けられ、画像生成部29が生成する二次元画像の各々から特徴点を抽出する。積算部33は特徴点抽出部31によって抽出された特徴点を基準として複数枚分の二次元画像を積算して重ね合わせ、積算画像を生成する。画像切り出し部35は、積算画像に表示される関心対象および関心対象の近傍の画像を切り出して適宜回転・拡大し、切り出し画像を生成する。特徴点抽出部31は本発明における特徴点抽出手段および基準点抽出手段に相当する。積算部33は本発明における積算手段に相当する。画像切り出し部35は本発明における画像切り出し手段に相当する。

0052

注目領域表示部37は、後述する入力部45などによって設定される所定の領域(注目領域)を示す情報や、注目領域に対する視点の位置および方向の各々を示す情報を切り出し画像に表示する。注目領域抽出部39は、1スキャンについて生成された二次元画像の各々から、注目領域に相当する部位の画像をそれぞれ抽出する。なお1スキャンとは、C型アーム9が水平軸RBの軸周りについて、所定の角度を回転する間に行われるX線照射を意味する。注目領域表示部37は本発明における注目領域表示手段に相当し、注目領域抽出部39は本発明における注目領域抽出手段に相当する。

0053

再構成部41は注目領域抽出部39が抽出した注目領域の画像の各々を再構成して、関心対象を含む領域を映す三次元画像を生成する。断面像生成部43は再構成部41が再構成する三次元画像に基づいて、三次元画像の任意の断面におけるX線画像を生成する。断面像生成部43が生成するX線画像の例としては、二次元画像に直交する断面のX線画像、すなわち後述するステントの長軸方向に垂直な断面におけるX線画像(短軸断面像)が挙げられる。再構成部41は本発明における再構成手段に相当する。断面像生成部43は本発明における短軸断面像生成部に相当する。

0054

放射線撮影装置1はさらに、入力部45と、モニタ47と、記憶部49と、主制御部51とを備えている。入力部45は術者の指示を入力するものであり、その一例としてマウス入力式またはキーボード入力式のパネルや、タッチ入力式のパネルなどが挙げられる。入力部45は二次元画像のうち、三次元画像の再構成を実行する領域を注目領域として設定する構成を有している。モニタ47は、記憶部39は二次元画像、三次元画像、および短軸断面像などを例とする各種画像を表示する。また、モニタ47は複数種類の画像を並列させた状態で表示する構成も有している。

0055

記憶部49は、画像生成部29や再構成部41などが生成する各種画像、撮像系の各々の位置、およびX線管5のX線照射軸方向などに関する各種情報を記憶する。主制御部51は、X線照射制御部19、検出器制御部21、アーム駆動制御部23、画像処理部27、モニタ47、および記憶部49の各々を統括制御する。入力部45は本発明における注目領域設定手段に相当し、モニタ47は本発明における画像表示手段に相当する。

0056

図3はインターベンション治療に使用するカテーテルシステム53の構成を示す概略図である。カテーテルシステム53は、カテーテル55と、ガイドワイヤ57と、ステント59とを備えている。ガイドワイヤ57は管状のカテーテル55の内部に挿通されている。ステント59はカテーテル55の内部に設けられており、ガイドワイヤ57に沿って矢印で示す方向へ移動を可能とする構成を有している。ステント59は、本発明におけるデバイスに相当する。

0057

ステント59はワイヤのような構造を有するストラット61を用いて網目の筒状に形成したものであり、内部には図示しないバルーンが設けられている。IVRにおいては、図3(a)に示す非開大状態のステント59を血管の狭窄部位に配置する。そして配置されたステント59をバルーンにより膨らませ、図3(b)に示す開大状態にする。開大状態のステント59を血管内に留置することによって狭窄部を拡げて血流を正常に保つことができる。

0058

ストラット61はステンレス鋼などの金属線材によって構成される。ストラット61は、ステント59の長軸方向(J方向)に間隔を置いて複数配設される波形ストラット61aと、隣接する波形ストラット61a同士を接続する接続ストラット61bによって構成される。このような構成はストラット61の構成パターンの一例であり、適宜変更してもよい。なお、長軸方向に直交する方向を短軸方向とする。短軸方向の例としては、図3に示すステント59の奥行き方向に相当するG方向や、ステント59の高さ方向に相当するH方向が挙げられる。

0059

ステント59は複数のマーカ63を備えている。実施例1においてマーカ63の数は2つであるが、マーカ63の数は適宜変更してもよい。2つのマーカ63のうち、一方のマーカ63aはステント59の長軸方向の先端側に設けられており、他方のマーカ63bはステント59の長軸方向の基端側に設けられている。マーカ63の各々はX線不透過性の材料から構成されており、X線画像におけるステント59の位置を明示する。マーカ63を構成する材料の一例としては、金、プラチナタンタルなどが挙げられる。ステント59は本発明におけるデバイスに相当する。マーカ63は本発明における特徴点および基準点に相当する。

0060

<動作の説明>
次に実施例1に係る放射線撮影装置1の動作について説明する。図4は実施例1に係る放射線撮影装置の動作を説明するフローチャートである。なお、ここでは放射線撮影装置を用いてIVRを行う場合を例として説明する。また、ステント59を関心対象として説明する。

0061

ステップS1(カテーテルの挿入)
IVRを行うにあたり、まず図1に示すように被検体Mを天板3に載置させる。そして術者は被検体Mの太もも付け根などに小さな穴を開け、カテーテルシステム53を血管内に挿入する。図5において、支管67を有する血管65に対してカテーテル55およびガイドワイヤ57とともに、ステント59を血管65に挿入した状態を示している。説明の便宜上、血管65はx方向(天板3の長手方向、および被検体Mの体軸方向)に伸びており、支管67は血管65から下へz方向(鉛直方向)に伸びているものとする。また、挿入されたステント59の長軸方向(J方向)はx方向に一致しているものとする。

0062

ステップS2(二次元画像の生成)
被検体Mの血管内にカテーテルシステム45を挿入した後、二次元画像の生成を行う。ステップS2において生成される二次元画像は、後述する三次元画像の生成に用いられる。術者は入力部45を操作し、x方向に平行な水平軸RBの軸周りにアーム保持部材11を略半回転させつつ、X線透視を連続して行わせる。実際にアーム保持部材11を回転させる所定の角度とは、180°にファン角θを加えた角度(約200°)であることが好ましい。X線管5およびX線検出器7からなる撮像系は、互いに天板3を挟んで対向する位置関係を維持しつつ、アーム保持部材11に従って、被検体Mの体軸周り(x方向の軸周り)に回転する円弧軌道に沿って移動する。

0063

ここでX線管5の動作について図6を用いて具体的に説明する。図6(a)は放射線撮影装置1をx方向に、被検体Mの足側から見た場合の図である。説明の便宜上、図6(a)ではX線検出器7などを省略し、被検体MとX線管5との位置関係を図示する。

0064

X線管5は関心部位Moを中心としてx方向の軸周りに略半回転する円弧軌道RCに沿って移動する。すなわち符号5aで示す撮影位置から符号5b〜5dで示す撮影位置を順に経由し、符号5eで示す撮影位置へと回動する。実施例1においてX線管5が5aから5eへ回動する角度αは、180°にファン角θを加算した角度である。実施例1では、X線管5が符号5aから符号5eへ回動する間に行われるX線の照射を1スキャンとする。

0065

そしてX線管5が撮影位置5aから撮影位置5eへ移動する間に、X線管5は被検体Mに対して低線量のX線を断続的に照射する。一般的に、1スキャンにおいてX線を照射する回数は数十回にわたる。説明の便宜上、実施例1において、X線管5は符号5a〜5eで示す5つの撮影位置において、それぞれ1回ずつX線を照射するものとする。1スキャンにおいてX線管5がX線を照射する位置および回数は、条件に応じて適宜変更してよい。

0066

被検体Mを透過したX線はX線検出器7によって検出される。検出されたX線は電気信号であるX線検出信号に変換され、X線検出信号は画像生成部29へと出力される。画像生成部29は出力されたX線検出信号に基づいて、ステント59や血管65などが映し出された二次元画像Pを断続的に生成する。なお、撮影位置5a,…,5eの各々においてX線を照射することにより生成された二次元画像Pを、それぞれ二次元画像Pa,…,Peと称する。従って実施例1では、1スキャンの間に5枚の二次元画像Pが生成される。

0067

二次元画像Pa〜Peは図6(b)に示すように、関心対象であるステント59に対して、x方向の軸周りについて様々な方向から撮影したX線画像である。二次元画像Paおよび二次元画像Peは関心対象を略水平方向から撮影した画像であり、二次元画像Pcは関心対象を鉛直方向から撮影した画像である。すなわち二次元画像Pa〜Peの各々は、ステント59の長軸方向の各々に平行な断面を映すX線画像(長軸断面像)である。

0068

二次元画像Pの各々を生成する際に、撮像位置検出部25は撮像系の位置と、X線管5のX線照射軸方向とを随時検出している。そして二次元画像Pの各々について検出された、撮像系の位置およびX線照射軸方向の情報はそれぞれ再構成部41に送信され、三次元画像を再構成する際に用いられる。このように、x方向の軸周りに回転する円弧軌道における様々な位置から撮影された、一連の二次元画像Pa〜Peが生成される。画像生成部29において生成された二次元画像Pa〜Peの各々は特徴点抽出部31へ送信される。

0069

ステップS3(切り出し画像の生成)
特徴点抽出部31は、送信された二次元画像Pa〜Peの各々からマーカ63を特徴点として抽出する。マーカ63の各々はX線不透過性の材料から構成されているので、ステント59や血管65と比較して、二次元画像における視認性が高い。そのため特徴点抽出部31はマーカ63を正確に抽出できる。マーカ63を特徴点として抽出された二次元画像Pa〜Peの各々は、特徴点抽出部31から積算部33へ送信される。

0070

積算部33はマーカ63の各々が抽出された一連の二次元画像Pのうち、直近に生成された画像から所定の枚数の画像を選択する。積算部33は選択された二次元画像Pの各々を積算して重ね合わせて積算画像Qを生成する。積算画像Qの生成に用いられる二次元画像Pの枚数は一例として8枚であるが、重ね合わせる二次元画像Pの枚数は適宜変更してもよい。

0071

このとき、積算部33はマーカ63の各々を基準として二次元画像Pを重ね合わせ、積算画像Qを生成する(図7、右上)。マーカ63を基準とすることにより、二次元画像Pの各々に映るステント59の位置合わせが行われるので、積算画像Qにおいてステント59は視認性の高い像として映り込む。また積算部33は直近に生成された二次元画像Pを用いて積算するので、積算画像Qはステント59のリアルタイム像を映すX線画像である。生成された積算画像Qは、積算部33から画像切り出し部35へ送信される。

0072

画像切り出し部35は、積算画像Qからステント59とその近傍領域の画像を切り出し、切り出した画像を適宜回転させる(図7、左下)。具体的にはステント59について、マーカ63aが画像の上部中央に位置し、マーカ63bが画像の下部中央に位置するように、切り出した画像を回転することが好ましい。さらに画像切り出し部35は回転後の画像を適宜拡大することにより、切り出し画像Rを生成する(図7、右下)。生成された切り出し画像Rは注目領域表示部37送信されるとともに、モニタ47に表示される。

0073

ステップS4(注目領域の設定)
術者はモニタ47に表示される切り出し画像Rを参照し、ステント59の一部を含む所定の領域を注目領域として設定する。注目領域とは、切り出し画像Rに映る長軸断面像(J方向に沿った断面における像)のうち、三次元画像を再構成する所定の領域を意味する。図8(a)に示すように、注目領域Wはマーカ63aとマーカ63bの中点を通る矩形の領域であり、注目領域Wの長手方向はステント59の短軸方向に伸びている。インターベンション治療を効果的に実行する上で、注目領域の長手方向の長さは4mm程度であることが好ましい。三次元画像を迅速に生成するため、注目領域Wの短手方向の長さは、切り出し画像Rにおける1画素から数画素分に相当する程度の長さであることが好ましい。

0074

上述した注目領域Wの位置および範囲は初期状態における注目領域Wの一例であり、術者は入力部45に設けられるマウスタッチパネルなどを操作して、注目領域Wの位置および大きさを適宜変更できる。すなわち注目領域表示部37は入力される指示に従って、図8(b)に示すように注目領域Wの位置を平行移動させる。または図8(c)に示すように、注目領域Wの範囲を拡大・縮小させる。

0075

また、術者は入力部45を操作して、後に生成される短軸断面像における視点の位置および視点の方向を設定する。注目領域表示部37は入力される指示に従って、視点の位置および方向を示す視点情報を切り出し画像Rに表示する。視点情報の一例として、図8(a)において符号Dで示す矢印などが挙げられる。この場合、短軸断面像に対する視点の方向は、マーカ63bからマーカ63aへ向かう方向となる。この場合、視点位置は注目領域Wからマーカ63aの側にある、術者が設定した所定の位置である。なお、視点位置については以下、図示を省略する。

0076

逆に、視点の方向をマーカ63bからマーカ63aへ向かう方向とする場合は、図8(b)に示すような矢印D’が注目領域Wのマーカ63a側に表示される。この場合、視点位置は注目領域Wからマーカ63aの側にある所定の位置である。注目領域Wの情報および視点情報の各々は、注目領域抽出部39へ送信される。

0077

ステップS5(三次元画像の再構成)
注目領域Wおよび矢印Dを設定した後、三次元画像の再構成が実行される。すなわち注目領域抽出部39は注目領域Wの位置および範囲の情報に従って、断続的に生成される二次元画像Pの各々から注目領域Wに相当する部位の画像を抽出する(図9上段)。二次元画像Pa〜Peの各々における注目領域Wの画像を、それぞれ画像Wa〜Weとする。抽出された画像Wa〜Weの各々は、再構成部41へ順次送信される。

0078

再構成部41は、二次元画像Pa〜Peの各々から抽出された注目領域Wの画像Wa〜Weの各々を用いて三次元画像Twを再構成する。三次元画像Twは、注目領域Wに含まれるステント59や血管65などを映し出す三次元画像である(図9下段左)。三次元画像Twを生成する構成の例としては、フィルタ補正逆投影法(FBP:Filtered Back Projection)や逐次近似法などを用いた三次元再構成アルゴリズムが挙げられる。

0079

撮像位置検出部25から再構成部41に対しては、二次元画像Pa〜Peの各々について検出された撮像系の位置、およびX線管5のX線照射軸方向に係る情報が送信されている。再構成部41は、二次元画像Pa〜Peから抽出された画像の各々と、各二次元画像Pに対応する撮像系の位置情報およびX線照射軸方向の情報とを関連づける。再構成部41は関連づけがなされた情報に基づいて、二次元画像Pa〜Peから抽出された注目領域Wの画像の各々を再構成することによって三次元画像Twを生成する。生成された三次元画像Twはモニタ47に表示される。

0080

ステント59の像を含む複数枚の画像Pを再構成することにより、ステント59の像を重ね合わせる場合と同様の効果が得られる。従って、三次元画像Twに映るステント59の視認性は、各々の二次元画像Pに映るステント59の視認性より高くなる。三次元画像Twの画像データは断面像生成部43へ送信される。

0081

なお再構成部41は撮像系の回転撮影に従って順次送信される画像を用いて順次再構成処理を行い、再構成処理によって生成される再構成像を順次表示する。すなわち撮影位置5aにおいて二次元画像Paが生成された後、注目領域抽出部39によって注目領域Wの画像Waが抽出され、再構成部41に送信される。そして画像Waが抽出・送信される間にC型アーム9の回転移動により撮像系は撮影位置5bへ移動して二次元画像Pbを撮影する。このように撮像系の回転撮影を行う間に画像Wa〜Weが順次抽出され、再構成部41へ順次送信される。

0082

再構成部41は画像Wa〜Weのうち順次再構成部41に送信される画像を用いて逐次再構成処理を行う。一例として画像Waおよび画像Wbを再構成部41に送信し、撮像系の各々が撮影位置5cにおいて二次元画像Pcを撮影している時点において、再構成部41は画像Waおよび画像Wbの情報に基づいて三次元画像Twの再構成を行い、さらに三次元画像Twをモニタ47にリアルタイムで表示する。

0083

そして二次元画像Pcから画像Wcを抽出して再構成部41に送信し、撮像系の各々が撮影位置5cから撮影位置5dへ移動する状態になると、再構成部41は画像Wa〜Wcを用いて三次元画像Twの再構成を行い、生成された三次元画像Twをリアルタイムで表示する。このように撮像系の回転撮影に合わせて順次送信される画像を順次処理することにより、撮像系が各撮影位置へ順次移動する間に三次元画像をリアルタイムで順次再構成していく。

0084

このように再構成部41は画像Wa〜Weが全て揃うのを待ってから再構成処理を行うのではなく、順次再構成部41に送信される画像を用いて逐次再構成処理を行う。そのため術者は回転撮影が完了して二次元画像Pa〜Peが全て生成されるまで無為に待たされることがない。すなわち術者は回転撮影の実行中、徐々に再構成されていく三次元画像Twの情報をモニタ47で確認できる。そして二次元画像Peが生成される時点において、既に画像Wa〜Wdに基づく三次元画像Twが再構成されている。従って、画像Weを抽出・送信することで画像Wa〜Weの全てに基づく三次元画像Twを速やかに再構成できるので、撮像系の回転撮影が終了するとほぼ同時に三次元画像Twが完成されることとなる。その結果、三次元画像Twの完成に要する時間をより短縮できる。

0085

ステップS6(短軸断面像の表示)
断面像生成部43は三次元画像Twを用いて、短軸断面像を生成する。短軸断面像は、ステント59の長軸方向(J方向)に直交する平面(GH平面)における三次元画像Twの断面図である。J方向は、各々の二次元画像Pに映るステント59およびマーカ63の情報に基づいて正確に算出できる。そして実施例1において、J方向はx方向と平行であるので、J方向に直交する平面はyz平面となる。すなわち断面像生成部43は矢印Dで示す視点の方向に基づいて、GH平面における短軸断面像Sを生成する(図9下段右)。その結果、短軸断面像Sは、図示しない視点位置から矢印Dで示す方向へ向かって三次元画像Twを見た場合における、ステント59および血管65の像を含むX線画像となる。

0086

短軸断面像Sは図10(a)に示すように、切り出し画像Rと並列した状態でモニタ47に表示される。切り出し画像Rはステント59および血管65の各々について長軸方向の断面を示すX線画像(長軸断面像)であり、短軸断面像Sはステント59および血管65の各々について短軸方向の断面を示すX線画像である。すなわち切り出し画像Rと短軸断面像Sは、それぞれ直交する平面について表示するX線画像である。そのため術者は切り出し画像Rと短軸断面像Sとを参照することにより、血管65の内部におけるステント59の位置について三次元的な情報を確認できる。

0087

別の位置についてステント59の三次元的な情報を確認する場合、図10(b)に示すように、術者は入力部45を操作して注目領域Wの位置を点線で示す位置から実線で示す位置へ移動させる。そして入力部45に三次元画像の再構成を実行する指示を入力することにより、再構成部41は移動後の注目領域Wについて三次元画像を生成し、断面像生成部43は矢印Dで示す視点方向に基づいて短軸断面像Sを生成する。術者は短軸断面像Sを参照することにより、血管65から支管67がz方向に伸びる状態を確認できる。なお、術者は入力部45を操作して、注目領域Wおよび視点方向Dを変更することもできる。この場合、断面像生成部43は変更後の注目領域Wおよび視点方向Dに基づいて短軸断面像Sを再度生成する。

0088

また、切り出し画像Rと短軸断面像Sとを並列させた結合画像を参照することにより、術者はステント59の開大状態についてもより正確な情報を確認できる。すなわち図10(c)に示すようにステント59を開大させた場合、長軸断面像である切り出し画像Rを参照しただけではステント59の奥行き方向(G方向)にステント59が十分開大したか否かを確認することは困難である。しかし短軸断面像Sを参照することにより、H方向およびG方向の各々について、ステント59が十分開大して血管65の内壁に接しているか否かを正確に確認できる。

0089

また短軸断面像Sを参照することにより、ストラット61の各々の位置を確認できる。そのため図示しない第2のステントを矢印Fで示す方向に進め、ストラット61の間を通過させて支管67へと進行させる場合において、第2のステントを確実に、適切な位置のストラット61の間を通過させることができる。そのため逆T−ステント法などによる支管狭窄部の治療をより精密に実行できる。このように、術者はこれら2つのX線画像を参照してIVRの術式を進行させ、閉塞した血管に対して適切な位置にステント留置を行う。

0090

<実施例1の構成による効果>
このように、実施例1では二次元画像Pの全領域のうち、ステントの一部を含む所定の領域を注目領域として設定する。そして1スキャンで生成された二次元画像Pの各々から注目領域に相当する部位の画像を抽出し、抽出された画像の各々を用いて三次元画像を順次再構成する。

0091

従来の放射線撮影装置では、1スキャンで生成された二次元画像の各々について画像全域を再構成して三次元画像を生成する。この場合、三次元画像を再構成するために必要な計算の量が膨大かつ複雑となるので、三次元画像を生成するために必要な時間が非常に長くなる。その結果、IVRの最中に三次元画像を取得する場合、術者は三次元画像が生成されるまでの長い時間をただ待つことによって浪費していた。

0092

一方、実施例1に係る放射線撮影装置では、注目領域に相当する画像を用いて三次元画像を生成する。すなわち二次元画像のうち、三次元画像を再構成する必要のある部位のみを注目領域として任意に設定し、注目領域について再構成を行う。注目領域の範囲は二次元画像全体のごく一部に相当する。従って、実施例1では従来例と比べて三次元画像の生成に必要とする時間を大幅に短縮できる。その結果、必要とする領域を含む三次元画像を迅速に取得できるので、IVRの所要時間を大幅に短縮して術者および被検体が受ける負担を軽減できる。

0093

また再構成部41は順次送信される注目領域の画像を用いて逐次再構成処理を行う。そのため術者は回転撮影が完了して二次元画像が全て生成されるまで無為に待たされることがない。すなわち術者は回転撮影の実行中、徐々に再構成されていく三次元画像Twの情報をモニタ47で確認できる。そして最後の二次元画像に係る注目領域の画像が送信される際には三次元画像の再構成がほぼ完了しているので、撮像系の回転撮影が終了するとほぼ同時に正確な三次元画像Twが完成されることとなる。その結果、三次元画像Twの完成に要する時間をより短縮できる。

0094

そして断面像生成部43は三次元画像および視点方向の情報に基づいて短軸断面像を生成する。短軸断面像は、長軸断面像である切り出し画像と並列した状態でモニタに表示される。術者は短軸断面像を参照することにより、ステント59が上下方向(H方向)のみならず、奥行き方向(G方向)にも開大し、ストラット61が血管65の内壁全体に密着していることを確認できる。

0095

切り出し画像はx方向に平行な断面のX線画像であり、短軸断面像はx方向に直交する断面のX線画像である。モニタ47は視点の方向が互いに直交するこれら2つのX線画像を並列して表示する。そのため術者は並列表示される2つのX線画像を参照して、三次元空間におけるx方向、y方向、およびz方向のそれぞれについて、血管65におけるステント59の位置および開大状態を詳細に知ることができる。

0096

従って、IVRにおいてステント59をより確実に血管65の狭窄部に密着させることができるので、術式後に血管65が再狭窄することをより確実に回避できる。また、逆T−ステント法による分枝血管の治療を行う場合、第1のステントについて、第2のステントを通過させるべき適切なストラット間の位置を確認できるので、術者は分枝血管に対して適切にステント留置を行うことができる。このように、実施例1に係る放射線撮影装置を用いてIVRを行うことにより、三次元画像データを必要とする血管内処置を迅速かつより精密に行うことが可能となる。

0097

次に、図面を参照してこの発明の実施例2を説明する。実施例1と共通する構成については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。

0098

実施例2に係る放射線撮影装置1Aは図11に示すように、仮想内視鏡処理部69と、輪郭表示部71とをさらに備えている。仮想内視鏡処理部69は再構成部41の後段に設けられており、三次元画像に対して仮想内視鏡処理を行い、仮想内視鏡画像を生成する。仮想内視鏡処理の具体的な内容については後述する。仮想内視鏡処理部69は本発明における仮想内視鏡画像生成手段に相当する。

0099

輪郭表示部71は仮想内視鏡処理部69と接続されている。輪郭表示部71は、X線画像に映るステントの各ストラットを順に繋いでステントの輪郭を検出し、ステントの輪郭を画像に表示する。ステントの輪郭を検出する構成としては、Sobelフィルタを例とする微分フィルタなどが挙げられる。輪郭表示部71は本発明における輪郭表示手段に相当する。

0100

<実施例2に特徴的な動作の説明>
次に実施例2に係る放射線撮影装置1Aの動作について説明する。図4(b)は実施例2の動作に係るフローチャートである。ステップS1からステップS5までの工程は実施例1と共通するので説明を省略し、実施例2に特徴的なステップS6の工程について説明する。実施例2において注目領域Wの範囲は、図12(a)左図に示す矩形の領域とする。

0101

注目領域Wは、ステント59の長軸に沿って並ぶ複数の小領域に分割できる(図12(a)右図)。小領域の数は任意に決定できるが、実施例2において小領域の数は5つとする。小領域の各々については、矢印Dに近い方から順にW1〜W5の符号を付して説明する。すなわち視点の方向を逆にして矢印Dを矢印D’とした場合、小領域W1〜W5の順は逆転する。この場合、矢印D’に最も近い小領域(図12(a)における小領域W5)が小領域W1となる。

0102

小領域W1〜W5の各々はステント59の短軸方向Hに伸びた矩形の領域であり、H方向の長さは注目領域WのH方向の長さWhと一致する。長さWhは実施例1と同様、4mm程度であることが診断上好ましい。小領域W1〜W5のJ方向の長さはそれぞれ任意に決定できるが、小領域W1〜W5のJ方向の長さはいずれも同じであることが好ましい。また分解度の高い仮想内視鏡画像を生成するためには、小領域W1〜W5のJ方向の長さWjは短い方が好ましい。すなわち長さWjはX線画像の1画素分に相当する長さであることがより好ましい。

0103

ステップS6(仮想内視鏡画像の生成)
ステップS5において実施例1と同様に、注目領域Wにおける三次元画像Twを生成した後、仮想内視鏡画像を生成する。仮想内視鏡処理部69は三次元画像Twを用いて、小領域W1〜W5の各々における三次元画像を、矢印Dで示す方向から見た場合の短軸断面像Sを生成する。小領域Wn(n=1,…,5)について矢印Dから見た短軸断面像を以下、短軸断面像Snとする。

0104

一例として短軸断面像S4は、小領域W4を注目領域として再構成した三次元画像を、矢印Dで示す方向から見た場合における短軸断面像である。すなわち視点方向が矢印Dである場合、短軸断面像S4はA−A’線断面図に相当する(図12(a))。このように、仮想内視鏡処理部69は小領域の数に応じて、図12(b)に示すような複数枚の短軸断面像S1〜S5を生成する。

0105

また仮想内視鏡処理部69は短軸断面像Snの各々において、血管65の血管壁と、血管65の内腔(血管壁の内部)とを区別できるように表示する。一例として短軸断面像SにおけるCT値画素値)に基づいて血管壁の領域と血管内部の領域とを区別して検出できる場合、仮想内視鏡処理部69はCT値の差に基づいて血管65における血管壁の領域を不透明に表示する(図9右下図、網点で示す領域を参照)。一方、血管65の内腔の領域については透明に表示する。但し血管65の内腔の領域において、カテーテルシステム53などの注目対象となる構成についてはCT値に基づいて不透明に表示する。実施例1ではCT値に基づいて血管壁と内腔とを区画表示できるものとして、仮想内視鏡画像を生成する工程を以下に説明する。

0106

ここで輪郭表示部71は必要に応じて適宜、短軸断面像S1〜S5の各々について、ステント59の輪郭を表示する。すなわち短軸断面像Sの各々に映るストラット61を順に繋いでステント59の輪郭を検出する。輪郭の検出は、Sobelフィルタを例とする微分フィルタを用いて実行される。検出されたステント59の輪郭は短軸断面像Sにおいて、符号Kで示す円状の線として表示される(図12(c)、右図)。

0107

ステント59が十分に開大している場合、輪郭Kは大きな真円状となる。ステント59の開大が不十分の場合、輪郭Kは小さい円状となる。そして、ステント59が均等に開大しない場合、輪郭Kは歪んだ円状となる。術者は輪郭Kの形状を参照することにより、ステント59が均等かつ十分に開大しているか否かを確認できる。

0108

仮想内視鏡処理部69は、輪郭Kが表示された短軸断面像S1〜S5の各々に対して、視点位置からの距離に応じて適宜拡大または縮小する画像処理を行う。すなわち仮想内視鏡処理部69は、矢印Dからより近い短軸断面像Sについては比較的大きく、矢印Dからより遠い短軸断面像Sについては比較的小さくするように各短軸断面像Sの画像処理を行う。実施例2では図15に示すように、短軸断面像S1〜S5のうち短軸断面像S1が最も大きくなり、短軸断面像S5が最も小さくなるように画像処理が行われる。拡大または縮小の画像処理が行われた短軸断面像S1〜S5を以下、処理後断面像U1〜U5とする。

0109

仮想内視鏡処理部69は、処理後断面像U1〜U5を重ね合わせ、仮想内視鏡画像Vを生成する。なお仮想内視鏡画像Vにおいて、ステント59の輪郭Kの像を省略している。仮想内視鏡画像Vでは、矢印Dで示す視点方向へ遠くなるにつれて、X線像は小さく、かつ画像の中央に表示される。各短軸断面像をトンネル状に表示することにより、血管65の内腔やステント59についてあたかも内視鏡観察を行ったような像として、仮想内視鏡画像Vが表示される。

0110

例えば処理後画像U4およびU5に映る支管67の像は、仮想内視鏡画像Vにおいて比較的小さい像として、比較的画像の中央に近い位置に映る(図14)。従って術者は仮想内視鏡画像Vを参照することにより、血管65と支管67との交差点がx方向へ奥に向かった位置にあり、交差点から支管67がz方向へ下に向かって伸びていることを確認できる。

0111

仮想内視鏡画像Vは図14に示すように、切り出し画像Rと並列した状態でモニタ47に表示される。術者は切り出し画像Rと仮想内視鏡画像Vとが並列した結合画像を参照し、IVRの術式を進行させる。術者は切り出し画像Rを参照してx方向に平行な面について二次元的な情報を確認し、仮想内視鏡画像Vを参照してx方向に直交する面について疑似三次元的な情報を確認できる。

0112

また術者は入力部45を操作して、注目領域Wの位置および大きさを必要に応じて適宜変更できる。そして入力部45に三次元画像の再構成を実行する指示を入力することにより、再構成部41は移動後の注目領域Wについて三次元画像を生成し、仮想内視鏡処理部69は矢印Dで示す視点方向に基づいて仮想内視鏡画像Vを生成する。

0113

注目領域Wの位置をx方向に移動させた場合、あたかも血管内を前進後退したかのように、仮想内視鏡画像Vに映るX線像は変更する。注目領域Wの範囲をx方向に長くなるように拡げた場合、仮想内視鏡画像Vはx方向に、より奥行きのある画像となる。術者は結合画像を参照してIVRの術式を進行させ、閉塞した血管に対して適切な位置にステント留置を行う。

0114

なお輪郭表示部71は、符号Kで示すステント59の輪郭の外部と内部とを区別できるように表示することもできる。短軸断面像Sにおいて、CT値の差によって実際の血管壁と血管壁の内部とを区別することは困難である場合も多い。そこでステント59の輪郭を境界線として外部と内部とを区別可能に表示することにより、CT値に基づいて血管壁と血管壁内部とを区別することが困難である場合であっても仮想内視鏡画像Vを好適に生成できる。

0115

すなわちCT値に基づいて血管壁とその内部とを区別困難な場合、術者は入力部45を操作することにより、CT値を基準として血管壁を抽出して区別表示するモードから、ステント59の輪郭Kを基準として区別表示するモードへ変更する。モードの変更により、輪郭表示部71は短軸断面像Sの各々について、ステント59の輪郭Kの外部を血管壁に相当する領域として不透明に表示するとともに、輪郭Kの内部を血管内腔に相当する領域として透明に表示する。

0116

そして輪郭Kを境界として区別表示された処理後断面像U1〜U5を重ね合わせることにより、仮想内視鏡処理部69は仮想内視鏡画像Vを生成する。一般的に血管内腔において、ステント59は血管65の血管壁に内接するように開大する。そのためステント59の輪郭を検出し、さらにステント59の輪郭Kを境界線として内部と外部とを区画表示することにより、血管65の血管壁と血管内腔を好適に区別可能な仮想内視鏡画像Vをより確実に生成できる。

0117

<実施例2の構成による効果>
実施例1に係る構成において、断面像生成部43は注目領域Wについて再構成された三次元画像Twに基づいて、単一の短軸断面像Sを生成する。ここで断面像生成部43が生成する画像は、三次元画像Twを矢印Dで示す方向から見た短軸断面像、すなわち短軸断面像S1に相当する。そして短軸方向の二次元情報を表示する短軸断面像S1を、切り出し画像Rと並列して表示する。

0118

一方、実施例2において、仮想内視鏡処理部69は注目領域Wについて再構成された三次元画像Twに基づいて、各小領域を矢印Dで示す方向から見た短軸断面像、すなわち複数の短軸断面像S1〜S5を生成する。そして短軸断面像S1〜S5の各々を異なる拡大率で画像処理してそれぞれ重ね合わせて仮想内視鏡画像Vを生成する。短軸方向の疑似三次元情報を表示する仮想内視鏡画像Vは、切り出し画像Rと並列して表示する。

0119

術者は仮想内視鏡画像Vを参照することにより、血管65の内腔やステント59について長軸方向(J方向)の奥行きに係る情報も確認できる。従って、実施例2に係る放射線撮影装置1Aを用いてIVRを行うことにより、血管65の内部におけるステント59の三次元的な位置や開大状態について、さらに正確な情報を取得できる。

0120

仮想内視鏡画像Vの生成に用いる三次元画像Twは実施例1と同様に、二次元画像Pの各々から抽出された、注目領域Wに相当する画像に基づいて再構成される。注目領域の範囲は二次元画像全体のごく一部であるので、三次元画像の生成に必要とする時間を大幅に短縮できる。その結果、仮想内視鏡画像を迅速に取得できるので、IVRの所要時間を大幅に短縮して術者および被検体が受ける負担を軽減できる。

0121

輪郭表示部71はストラット61の像を順に繋いでステント59の輪郭Kを検出する。輪郭KはSobelフィルタなどの微分フィルタを用いて検出されるので、表示される輪郭Kはステント59の外郭の位置を正確に反映する像である。このような構成を有することにより、ステント59を開大させてストラット61同士の間隔が広くなった場合であっても、ステント59の輪郭の位置を正確に確認できる。従って術者は仮想内視鏡画像Vを参照して、血管65の内腔におけるステント59の三次元的な位置情報をより精密に確認できる。

0122

本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。

0123

(1)上述した各実施例において、輪郭表示部71は断面像生成部43とも接続された構成を有してもよい。この場合、輪郭表示部71は短軸断面像Sにおいて、ステント59のストラット61の位置を線で繋ぎ合わせてステント59の輪郭Kを表示する。ステント59が十分に開大している場合は図15(a)に示すように、輪郭Kは大きな真円状となる。ステント59の開大が不十分の場合、輪郭Vは小さい円状となる。

0124

そして、ステント59が均等に開大しない場合は図15(b)に示すように、輪郭Vは歪んだ円状となる。このような構成を有することにより、実施例1においてステント59を開大させてストラット61同士の間隔が広くなった場合であっても、結合画像においてステント59の輪郭の位置を正確に確認できる。

0125

術者は輪郭Kの形状を参照することにより、ステント59が均等かつ十分に開大して血管65の内壁に密着しているか否かをより正確に確認できる。従って、IVRにおいてステント59をより確実に血管65の狭窄部に密着させることができるので、術式後に血管65が再狭窄することをより確実に回避できる。

0126

(2)上述した各実施例では、ステップS3においてマーカ63の抽出、積算画像Qの生成、および切り出し画像Rの生成を行っているが、マーカ63の抽出および積算画像Qの生成の工程を省略してもよい。この場合、二次元画像Pのいずれかを用いて切り出し画像Rの生成を行う。用いられる画像は、直近に生成された二次元画像Pである二次元画像Peであることがより好ましい。すなわち画像切り出し部35は、二次元画像Peからステント59およびステント59の近傍領域の画像を切り出して適宜回転・拡大して切り出し画像Rを生成する。このような変形例では特徴点抽出部31および積算部33の構成を省略できるので、放射線撮影装置の構成をより簡略化できる。

0127

(3)上述した各実施例において、三次元画像Twを生成する際に、二次元画像Pa〜Peの各々に対して画像処理を行うことなく注目領域Wに相当する画像を抽出したが、このような構成に限られない。すなわち図16に示すように、画像処理部27において、注目領域表示部37の後段かつ注目領域抽出部39の前段に、画像補正部73を設ける構成としてもよい。画像補正部73には、特徴点抽出部31がマーカ63を抽出した二次元画像Pの各々が送信される。

0128

このような変形例(3)に係る構成において、画像補正部73はアフィン変換などの画像変換処理によって、二次元画像Pa〜Peの各々に対してマーカ63を基準にステント59の位置合わせを行う。そして注目領域抽出部39は、画像変換処理後の二次元画像Pa〜Peの各々から注目領域Wに相当する画像を抽出する。再構成部41は抽出された画像の各々を再構成して三次元画像Twを生成する。

0129

このような変形例の場合、心血管インターベンションPCI)など、心拍などに起因してステントが随時高速で移動する場合であっても、画像変換処理後の二次元画像データに基づいて再構成することにより、高品質の三次元画像データをリアルタイムで取得できる。従ってこれまでは実現不可能とされていた、PCIの術式の際に心血管内のステントを映す、高品質の三次元画像を迅速に取得することが実現可能となる。

0130

(4)上述した各実施例では、デバイスとしてステントを用いて説明しているが、三次元画像を撮影する対象であるデバイスはステントに限られない。デバイスの他の一例として、アテレクトミーに用いるローラブレ−ダなどが挙げられる。この場合、切り出し画像と、短軸断面像(または仮想内視鏡画像)とを単一のモニタ47で参照することにより、ローラブレ−ダの位置を適切に制御できる。そのため術者はアテロームや石灰化した血管壁をより確実に切削できる。従って、ローラブレ−ダが誤って正常な血管壁を切削することを確実に回避できるので、被検体が受ける負担を軽減できる。

0131

(5)上述した各実施例において、被検体Mの体軸方向とステント59の長軸方向とは平行であり、C型アーム9は被検体Mの体軸方向(x方向)の軸回りに回転する場合を例にとって説明したが、C型アーム9の回転軸の方向はx方向に平行な軸方向に限ることはない。すなわちステント59の長軸方向に応じて、C型アーム9の回転軸の方向を適宜変更してよい。

0132

一例としてステント59の長軸方向Jと被検体Mの体軸方向とが異なる場合、術者はステップS2において二次元画像Pを生成する際に、入力部45を操作してC型アーム9の回転軸方向を変更する。そしてC型アーム9の回転軸方向が、ステント59の長軸方向Jと略平行となるように調整する。この場合、X線管5およびX線検出器7からなる撮像系は、J方向に略平行である所定の方向の軸回りに回転する円弧軌道に沿って移動する。その結果、二次元画像Pの各々において、ステント59の長軸方向におけるX線像が好適に映し出されることとなる。この場合、短軸断面像Sは変更後のC型アーム9の回転軸方向と直交する平面について生成される。

0133

(6)上述した各実施例において、被検体Mの体軸方向とステント59の長軸方向とは平行であり、短軸断面像Sは被検体Mの体軸方向に直交するyz平面について生成する場合を例にとって説明したが、短軸断面像Sが生成される断面はx方向に直交する平面に限られない。すなわちステント59の長軸方向に応じて、短軸断面像Sが生成される平面の方向を適宜変更してよい。この場合、短軸断面像Sは切り出し画像Rが生成される平面と異なる平面について生成される。

0134

このような変形例(6)に係る構成において、画像処理部27は二次元画像Pの各々に映るステント59およびマーカ63の情報に基づいて、ステントの長軸方向であるJ方向を算出できる。そして算出されたステント63の長軸方向の情報に基づいて、断面像生成部43はJ方向と直交する平面について短軸断面像を生成する。

0135

(7)上述した各実施例ではステップS4において注目領域Wを設定した後、ステップS5において三次元画像Twを再構成しているが、注目領域Wの設定を行うタイミングは適宜変更してもよい。すなわち一例としてステップS4とステップS5の順番入れ替え、三次元画像Twを再構成した後に注目領域Wを任意に設定してもよい。三次元画像Twを再構成する際に術者が注目領域Wを設定していない場合、再構成部41はデフォルト状態における注目領域(例えばマーカ63aおよび63bの中間における所定の領域)について三次元画像Twを再構成する。そして注目領域Wを変更した後、変更後の注目領域Wについて三次元画像Twおよび短軸断面像Sが生成される。

0136

(8)上述した実施例2において、血管65の血管壁またはステント59の輪郭Kを自動的に境界線として検出し、仮想内視鏡画像において境界線の外部と内部とを自動的に区画表示する構成を例にとって説明したが、区画表示の基準となる境界線を自動的に検出する構成に限ることはない。すなわち仮想内視鏡画像において、境界線を手動で設定できる構成であってもよい。

0137

実施例2ではCT値に基づいて血管65の血管壁やステント59の輪郭を境界線として自動検出可能な場合について説明している。しかし実際の医療現場では、CT値の差に基づいて血管65の血管壁やステント59の輪郭を境界線として明瞭に抽出することが困難で場合がある。変形例(8)に係る構成において明瞭な境界線の自動抽出が困難である場合、術者はモニタ47に映る仮想内視鏡画像などを参照し、入力部45などを用いたマニュアル操作によって、所定の径を有する略円状の境界線を設定する。

0138

仮想内視鏡処理部69は仮想内視鏡画像Vにおいて、手動操作により設定された境界線の外側と内側とを区別可能となるように表示する。一例として境界線の外側を血管壁に相当する領域として不透明に表示し、境界線の内側を血管内腔に相当する領域として透明に表示する。このように仮想内視鏡画像を区別表示するための境界線をマニュアルで設定可能とすることにより、三次元画像Twの品質に関わらず、血管壁に相当する領域と血管内腔に相当する領域とを明瞭に視認できる高品質の仮想内視鏡画像を実現できる。

実施例

0139

(9)上述した実施例2において、血管壁と血管内腔とをより容易かつ明瞭に区画表示するために造影剤を用いてもよい。すなわち仮想内視鏡画像Vにおいて、CT値の差に基づいて血管65の血管壁と血管内腔とを区別することが困難である場合、カテーテル55を介して造影剤を血管65に注入する。非造影状態では血管65の血管壁と血管内腔の間においてCT値の差は小さい。しかし造影状態では血管内腔を造影剤が充満するので、血管65の血管壁と血管内腔の間においてCT値の差は大きくなる。その結果、造影剤の注入によってCT値に基づく血管壁と血管内腔との区画表示が非常に容易となる。

0140

1 …放射線撮影装置
3 …天板
5 …X線管(放射線源)
7 …X線検出器(放射線検出手段)
19 …X線照射制御部(放射線照射制御手段)
23 …アーム駆動制御部(撮像系移動手段)
25 …撮像位置検出部
29 …画像生成部(画像生成手段)
31 …特徴点抽出部(特徴点抽出手段、基準点抽出手段)
33 …積算部(積算手段)
35 …画像切り出し部(画像切り出し手段)
37 …注目領域表示部(注目領域表示手段)
39 …注目領域抽出部(注目領域抽出手段)
41 …再構成部(再構成手段)
43 …断面像生成部(短軸断面像生成手段)
59 …ステント(デバイス)
63 …マーカ(特徴点、基準点)
69 …仮想内視鏡処理部(仮想内視鏡画像生成手段)
71 …輪郭表示部(輪郭表示手段)
73 …画像補正部(画像補正手段)

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ