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技術 ソリュブルコーヒー

出願人 花王株式会社
発明者 大里直樹小林真一
出願日 2015年9月9日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2015-177599
公開日 2017年3月16日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2017-051132
状態 特許登録済
技術分野 茶・コーヒー
主要キーワード バルブ圧 文部科学省 ファクター値 たんぱく分解酵素 減圧加熱濃縮 ピーク感度 本濃縮液 インスタント製品
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年3月16日)のものです。
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課題

コーヒー様の香りが豊かで、冷めたときの異味の抑制されたソリュブルコーヒーを提供すること。

解決手段

(A)クロロゲン酸類、(B)水溶性食物繊維、及び(C)コーヒー抽出固形分を含み、 (A)クロロゲン酸類と(B)水溶性食物繊維との質量比[(A)/(B)]が0.0094〜0.150であり、 (A)クロロゲン酸類と(C)コーヒー抽出固形分との質量比[(A)/(C)]が0.024〜0.13であり、かつ 前記質量比[(A)/(B)]と前記質量比[(A)/(C)]が下記式(1);[(A)/(B)]>0.171×[(A)/(C)]+0.0034 (1)に示す関係を満たす、ソリュブルコーヒー。

概要

背景

コーヒー飲料に含まれるクロロゲン酸類は、抗酸化作用血圧降下作用といった生理作用を有することが知られている。そのような生理作用を十分に発現させるためには継続して摂取することが望ましいが、淹れたてのコーヒー飲料はコーヒー香りが豊かで格段に優れているものの、淹れる作業や廃棄物の処理等の点で利便性に劣る。その利便性を改善するために、コーヒー抽出物を乾燥したソリュブルコーヒーが開発され、広く利用されているが、ソリュブルコーヒーは、製造中にコーヒー特有味わいや香りが低下しやすい。

近年、機能性食品素材として水溶性食物繊維が注目され、多種多様食品が数多く上市されている。そのような水溶性食物繊維として、例えば、難消化性デキストリンが知られている。難消化性デキストリンは、人間の消化酵素で分解しにくいデキストリンであって、食後血糖値上昇抑制作用、食後中性脂肪の上昇抑制作用、整腸作用等の生理作用を有することが報告されている。このような難消化性デキストリンの生理作用に着目し、飲料への応用が検討されている。例えば、可溶性コーヒー粉末1重量部に対し5重量部の難消化性デキストリンを混合し、血糖値の上昇の抑制を意図した機能性コーヒー(特許文献1)、食後血糖値上昇抑制剤として難消化性デキストリンを含有するブラックコーヒー(特許文献2)等が提案されている。また、難消化性デキストリンを粉末化基材として抽出時又は噴霧乾燥前に添加することで、良好な風味を有し、水への溶解性に優れたコーヒーエキス粉末が得られるとの報告もある(特許文献3)。

概要

コーヒー様の香りが豊かで、冷めたときの異味の抑制されたソリュブルコーヒーを提供すること。(A)クロロゲン酸類、(B)水溶性食物繊維、及び(C)コーヒー抽出固形分を含み、 (A)クロロゲン酸類と(B)水溶性食物繊維との質量比[(A)/(B)]が0.0094〜0.150であり、 (A)クロロゲン酸類と(C)コーヒー抽出固形分との質量比[(A)/(C)]が0.024〜0.13であり、かつ 前記質量比[(A)/(B)]と前記質量比[(A)/(C)]が下記式(1);[(A)/(B)]>0.171×[(A)/(C)]+0.0034 (1)に示す関係を満たす、ソリュブルコーヒー。なし

目的

本発明の課題は、コーヒー様の香りが豊かで、冷めたときの異味の抑制されたソリュブルコーヒーを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

(A)クロロゲン酸類、(B)水溶性食物繊維、及び(C)コーヒー抽出固形分を含み、(A)クロロゲン酸類と(B)水溶性食物繊維との質量比[(A)/(B)]が0.0094〜0.150であり、(A)クロロゲン酸類と(C)コーヒー抽出固形分との質量比[(A)/(C)]が0.024〜0.13であり、かつ前記質量比[(A)/(B)]と前記質量比[(A)/(C)]が下記式(1);[(A)/(B)]>0.171×[(A)/(C)]+0.0034(1)に示す関係を満たす、ソリュブルコーヒー

請求項2

(A)クロロゲン酸類の含有量が0.3〜10質量%である、請求項1記載のソリュブルコーヒー。

請求項3

(B)水溶性食物繊維の含有量が25〜80質量%である、請求項1又は2記載のソリュブルコーヒー。

請求項4

(C)コーヒー抽出固形分の含有量が15〜70質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のソリュブルコーヒー。

請求項5

(D)カフェインを含み、(D)カフェインの含有量が1〜6質量%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のソリュブルコーヒー。

請求項6

(A)クロロゲン酸類と(D)カフェインとの質量比[(A)/(D)]が0.3〜1.5である、請求項5記載のソリュブルコーヒー。

請求項7

前記質量比[(A)/(B)]と前記質量比[(A)/(D)]が下記式(4);[(A)/(B)]>0.0123×[(A)/(D)]+0.0039(4)に示す関係を満たす、請求項6記載のソリュブルコーヒー。

請求項8

(B)水溶性食物繊維が難消化性デキストリンである、請求項1〜7のいずれか1項に記載のソリュブルコーヒー。

請求項9

難消化性デキストリンのデキストロース当量が1〜30である、請求項8記載のソリュブルコーヒー。

請求項10

難消化性デキストリンがトウモロコシ由来である、請求項8又は9記載のソリュブルコーヒー。

技術分野

0001

本発明は、ソリュブルコーヒーに関する。

背景技術

0002

コーヒー飲料に含まれるクロロゲン酸類は、抗酸化作用血圧降下作用といった生理作用を有することが知られている。そのような生理作用を十分に発現させるためには継続して摂取することが望ましいが、淹れたてのコーヒー飲料はコーヒー香りが豊かで格段に優れているものの、淹れる作業や廃棄物の処理等の点で利便性に劣る。その利便性を改善するために、コーヒー抽出物を乾燥したソリュブルコーヒーが開発され、広く利用されているが、ソリュブルコーヒーは、製造中にコーヒー特有味わいや香りが低下しやすい。

0003

近年、機能性食品素材として水溶性食物繊維が注目され、多種多様食品が数多く上市されている。そのような水溶性食物繊維として、例えば、難消化性デキストリンが知られている。難消化性デキストリンは、人間の消化酵素で分解しにくいデキストリンであって、食後血糖値上昇抑制作用、食後中性脂肪の上昇抑制作用、整腸作用等の生理作用を有することが報告されている。このような難消化性デキストリンの生理作用に着目し、飲料への応用が検討されている。例えば、可溶性コーヒー粉末1重量部に対し5重量部の難消化性デキストリンを混合し、血糖値の上昇の抑制を意図した機能性コーヒー(特許文献1)、食後血糖値上昇抑制剤として難消化性デキストリンを含有するブラックコーヒー(特許文献2)等が提案されている。また、難消化性デキストリンを粉末化基材として抽出時又は噴霧乾燥前に添加することで、良好な風味を有し、水への溶解性に優れたコーヒーエキス粉末が得られるとの報告もある(特許文献3)。

先行技術

0004

特開2000−316478号公報
特開2009−46448号公報
特開2009−28019号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明者は、コーヒー特有の香りが豊かで、クロロゲン酸類による生理作用を期待できるソリュブルコーヒーを開発すべく、浅焙煎コーヒー豆を用いてソリュブルコーヒーを製造したところ、冷めた状態でコーヒー飲料を飲用したときに酸味に残り、異味感じられることが判明した。
本発明の課題は、コーヒー様の香りが豊かで、冷めたときの異味の抑制されたソリュブルコーヒーを提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明者は、上記課題に鑑み検討した結果、ソリュブルコーヒーに水溶性食物繊維を含有させ、(A)クロロゲン酸類と(B)水溶性食物繊維との質量比、及び(A)クロロゲン酸類と(C)コーヒー抽出固形分との質量比が特定の範囲にあるとともに、これらの質量比が一定の関係を満たすように制御することにより、コーヒー様の香りが豊かで、冷めたときの異味の抑制されたソリュブルコーヒーが得られることを見出した。

0007

すなわち、本発明は、(A)クロロゲン酸類、(B)水溶性食物繊維、及び(C)コーヒー抽出固形分を含み、
(A)クロロゲン酸類と(B)水溶性食物繊維との質量比[(A)/(B)]が0.0094〜0.150であり、
(A)クロロゲン酸類と(C)コーヒー抽出固形分との質量比[(A)/(C)]が0.024〜0.13であり、かつ
前記質量比[(A)/(B)]と前記質量比[(A)/(C)]が下記式(1);
[(A)/(B)]>0.171×[(A)/(C)]+0.0034 (1)
に示す関係を満たす、ソリュブルコーヒーを提供するものである。

発明の効果

0008

本発明によれば、コーヒー様の香りが豊かで、冷めたときの異味の抑制されたソリュブルコーヒーを提供することができる。

0009

以下、本発明のソリュブルコーヒーについて説明する。
本明細書において「ソリュブルコーヒー」とは、飲用時に水、牛乳等の液体還元した後、即座に飲用可能なインスタント製品をいい、ソリュブルコーヒー中の固形分量は通常95質量%以上、好ましくは97質量%以上である。なお、かかる固形分量の上限は特に限定されず、100質量%であってもよい。ここで、本明細書において「固形分量」とは、試料を105℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して揮発物質を除いた残分の質量をいう。

0010

本発明のソリュブルコーヒーは種々の形態を採り得るが、例えば、瓶等に容器詰し、飲用する際にカップ杯分スプーン等で計量するもの、1杯分を収容した透過性浸出パッケージ、カップ1杯分毎に小分けしたスティックタイプ等とすることができる。

0011

本発明のソリュブルコーヒーは、成分(A)としてクロロゲン酸類を含有する。ここで、本明細書において「クロロゲン酸類」とは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸及び5−カフェオイルキナ酸のモノカフェオイルキナ酸と、3−フェルラキナ酸、4−フェルラキナ酸及び5−フェルラキナ酸のモノフェルラキナ酸と、3,4−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸及び4,5−ジカフェオイルキナ酸のジカフェオイルキナ酸を併せての総称であり、本発明においては上記9種のうち少なくとも1種を含有すればよいが、すべて含有することが好ましい。

0012

本発明のソリュブルコーヒー中の(A)クロロゲン酸類の含有量は、生理効果及びコーヒー様の香りの増強の観点から、0.3質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、0.6質量%以上が更に好ましく、0.7質量%以上がより更に好ましく、また冷めたときの異味抑制の観点から、10質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましく、4質量%以下が更に好ましい。(A)クロロゲン酸類の含有量の範囲としては、本発明のソリュブルコーヒー中に、好ましくは0.3〜10質量%、より好ましくは0.5〜7質量%、更に好ましくは0.6〜5質量%、更に好ましくは0.7〜4質量%である。なお、(A)クロロゲン酸類の含有量は上記9種の合計量に基づいて定義される。

0013

本発明のソリュブルコーヒーは、コーヒー様の香りを増強し、冷めたときの異味を抑制するために、成分(B)として水溶性食物繊維を含有する。ここで、本明細書において「水溶性食物繊維」とは、人間の消化酵素では消化されない食品中の多糖類主体とした高分子成分総体のうち水溶性のものをいう(野、ジャパンフードサイエンス、12、p.27〜37、1988)。
水溶性食物繊維としては、例えば、難消化性デキストリン、ポリデキストロース分岐マルトデキストリングアーガム分解物ガラクトマンナングルコマンナンヒアルロン酸アルギン酸塩ペクチンラミナリンフコイジンカラギーナン直鎖グルカン等を挙げることができる。水溶性食物繊維は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。中でも、水溶性食物繊維としては、コーヒー様の香りのより一層の増強、冷めたときの異味のより一層の抑制の観点から、難消化性デキストリン、ポリデキストロースが好ましく、難消化性デキストリンが更に好ましい。

0014

難消化性デキストリンは、人間の消化酵素により加水分解されずに残るデキストリンであり、澱粉に微量の塩酸を加えて加熱し、α−アミラーゼグルコアミラーゼ等の酵素で処理して得られた食物繊維画分分取することにより得ることができる。なお、澱粉は食品分野において使用されているものであれば、その由来は特に限定されないが、例えば、トウモロコシ馬鈴薯甘藷小麦、米、もち米タピオカ等の植物由来の澱粉等を挙げることができる。中でも、トウモロコシ由来の難消化性デキストリンが所望の効果を享受しやすい点で好ましい。

0015

難消化性デキストリンのデキストロース当量(DE:Dextrose Equivalent)は、コーヒー様の香りの増強、冷めたときの異味の抑制の観点から、1以上が好ましく、5以上がより好ましく、7以上が更に好ましく、8以上がより更に好ましく、9以上がより更に好ましく、そして30以下が好ましく、25以下がより好ましく、23以下が更に好ましく、20以下がより更に好ましく、15以下がより更に好ましい。かかるデキストロース当量の範囲としては、好ましくは1〜30、より好ましくは5〜25、更に好ましくは7〜23、より更に好ましくは8〜20、より更に好ましくは9〜15である。このような難消化性デキストリンとして市販品を用いることが可能であり、例えば、パインファイバーファイバーソル2(以上、商品名、化学工業社製)、プロミター85(商品名、Tate&Lyle社製)等を挙げることができる。中でも、ファイバーソル2が好ましい。なお、ポリデキストロースとしては、例えば、ライテスII(ダニスコジャパン社製)等を挙げることができる。

0016

本発明のソリュブルコーヒー中の(B)水溶性食物繊維の含有量は、冷めたときの異味の抑制の観点から、25質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、40質量%以上が更に好ましく、50質量%以上がより更に好ましく、またコーヒー様の香りの増強の観点から、80質量%以下が好ましく、76質量%以下がより好ましく、73質量%以下が更に好ましく、72質量%以下がより更に好ましい。(B)水溶性食物繊維の含有量の範囲としては、本発明のソリュブルコーヒー中に、好ましくは25〜80質量%、より好ましくは30〜76質量%、更に好ましくは40〜73質量%、より更に好ましくは50〜72質量%である。なお、(B)水溶性食物繊維の含有量は、五訂増補日本食品標準成分表(文部科学省)に記載の分析方法準拠し、プロスキー変法を適用することにより測定することができる。

0017

本発明のソリュブルコーヒー中の(A)クロロゲン酸類と(B)水溶性食物繊維との質量比[(A)/(B)]は0.0094〜0.150であるが、コーヒー様の香りのより一層の増強、冷めたときの異味のより一層の抑制の観点から、0.01以上が好ましく、0.015以上がより好ましく、0.02以上が更に好ましく、0.025以上がより更に好ましく、また冷めたときの異味のより一層の抑制の観点から、0.1以下が好ましく、0.075以下がより好ましく、0.06以下が更に好ましく、0.05以下がより更に好ましい。かかる質量比[(A)/(B)]の範囲としては、好ましくは0.01〜0.1、より好ましくは0.015〜0.075、更に好ましくは0.02〜0.06、より更に好ましくは0.025〜0.05である。

0018

本発明のソリュブルコーヒーは、成分(C)としてコーヒー抽出固形分を含有する。ここで、本明細書において「コーヒー抽出固形分」とは、本発明のソリュブルコーヒーに含まれるコーヒー抽出物由来の固形分をいう。
本発明のソリュブルコーヒー中の(C)コーヒー抽出固形分の含有量は、コーヒー様の香りの増強の観点から、15質量%以上が好ましく、18質量%以上がより好ましく、25質量%以上が更に好ましく、27質量%以上がより更に好ましく、また冷めたときの異味の抑制の観点から、70質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましく、45質量%以下が更に好ましく、40質量%以下がより更に好ましい。(C)コーヒー抽出固形分の含有量の範囲としては、本発明のソリュブルコーヒー中に、好ましくは15〜70質量%、より好ましくは18〜60質量%、更に好ましくは25〜45質量%、より更に好ましくは27〜40質量%である。

0019

また、本発明のソリュブルコーヒー中の(A)クロロゲン酸類と(C)コーヒー抽出固形分との質量比[(A)/(C)]は0.024〜0.13であるが、生理効果及びコーヒー様の香りの増強の観点から、0.028以上が好ましく、0.03以上がより好ましく、0.035以上が更に好ましく、また冷めたときの異味の抑制の観点から、0.1以下が好ましく、0.08以下がより好ましく、0.06以下が更に好ましい。かかる割合[(A)/(C)]の範囲としては、好ましくは0.028〜0.1、より好ましくは0.03〜0.08、更に好ましくは0.035〜0.06である。

0020

更に、本発明のソリュブルコーヒーは、前記質量比[(A)/(B)]と前記質量比[(A)/(C)]が、下記式(1);
[(A)/(B)]>0.171×[(A)/(C)]+0.0034 (1)
に示す関係を満たすものである。

0021

本発明のソリュブルコーヒーは、好ましくは下記式(2)に示す関係、より好ましくは下記式(3)に示す関係を満たすと、コーヒー様の香りがより一層高められ、冷めたときの異味をより一層抑制することができる。

0022

[(A)/(B)]>0.171×[(A)/(C)]+0.0036 (2)
[(A)/(B)]>0.171×[(A)/(C)]+0.0038 (3)

0023

また、本発明のソリュブルコーヒーは、成分(D)としてカフェインを含有することができる。
本発明のソリュブルコーヒー中の(D)カフェインの含有量は、コーヒー様の香りの観点から、1質量%以上が好ましく、1.25質量%以上がより好ましく、1.4質量%以上が更に好ましく、また冷めたときの異味の抑制の観点から、6質量%以下が好ましく、4.5質量%以下がより好ましく、3.1質量%以下が更に好ましい。(D)カフェインの含有量の範囲としては、本発明のソリュブルコーヒー中に、好ましくは1〜6質量%、より好ましくは1.25〜4.5質量%、更に好ましくは1.4〜3.1質量%である。

0024

また、本発明のソリュブルコーヒー中の(A)クロロゲン酸類と(D)カフェインとの質量比[(A)/(D)]は、コーヒー様の香りと焦げ臭のとのバランスの観点から、0.3以上が好ましく、0.35以上がより好ましく、0.4以上が更に好ましく、そして1.5以下が好ましく、1.35以下がより好ましく、1.2以下が更に好ましい。かかる質量比[(A)/(D)]の範囲としては、好ましくは0.3〜1.5、より好ましくは0.35〜1.35、更に好ましくは0.4〜1.2である。

0025

更に、本発明のソリュブルコーヒーは、コーヒー様の香りと焦げ臭とのバランスの観点から、前記質量比[(A)/(B)]と前記質量比[(A)/(D)]が、下記式(4);
[(A)/(B)]>0.0123×[(A)/(D)]+0.0039 (4)
に示す関係を満たすことが好ましい。

0026

本発明のソリュブルコーヒーは、好ましくは下記式(5)に示す関係、より好ましくは下記式(6)に示す関係を満たすと、コーヒー様の香りがより一層高められる。

0027

[(A)/(B)]>0.0123×[(A)/(D)]+0.0041 (5)
[(A)/(B)]>0.0123×[(A)/(D)]+0.0043 (6)

0028

また、本発明のソリュブルコーヒーは、必要により、甘味料乳成分ココアパウダー酸化防止剤香料色素乳化剤保存料調味料酸味料アミノ酸たんぱく質植物油脂pH調整剤品質安定剤等の添加剤の1種又は2種以上を含有してもよい。

0029

本発明のソリュブルコーヒーは、例えば、乾燥コーヒー抽出物と、水溶性食物繊維とを、前記質量比[(A)/(B)]、前記質量比[(A)/(C)]及び前記式(1)に示す関係を満たすように配合するか、前記質量比[(A)/(B)]、前記質量比[(A)/(D)]及び前記式(4)に示す関係を満たすように配合することで製造することができる。また、コーヒー抽出物又はその濃縮物と水溶性食物繊維とを、前記質量比[(A)/(B)]、前記質量比[(A)/(C)]及び前記式(1)に示す関係を満たすように配合し乾燥するか、前記質量比[(A)/(B)]、前記質量比[(A)/(D)]及び前記式(4)に示す関係を満たすように配合し乾燥することで、ソリュブルコーヒーを製造することもできる。

0030

乾燥コーヒー抽出物は、例えば、浅焙煎コーヒー豆から抽出されたコーヒー抽出物の中から、(A)クロロゲン酸類と(C)コーヒー抽出固形分との質量比[(A)/(C)]が0.024〜0.13であるもの、あるいは(A)クロロゲン酸類と(D)カフェインとの質量比[(A)/(D)]が0.3〜1.5であるものを選択し、乾燥することで製造することができる。抽出方法及び抽出条件は特に限定されず、公知の方法及び条件を採用することができるが、多段抽出により抽出することが好ましい。ここで、本明細書において「多段抽出」とは、複数の独立した抽出塔配管直列につないだ装置を用いる抽出方法であり、各抽出塔に焙煎コーヒー豆を充填し、初段の抽出塔から排出された抽出液を、順次、次の抽出塔の抽出用溶媒として使用し、コーヒー抽出物を得る方法である。多段抽出の操作及び抽出条件は、公知の方法及び条件を採用することができるが、浅焙煎コーヒー豆を、加圧条件下、100℃を超える温度にて多段抽出することが好ましい。乾燥方法としては、噴霧乾燥凍結乾燥等が挙げられる。
また、乾燥コーヒー抽出物として、質量比[(A)/(C)]あるいは質量比[(A)/(D)]が前記範囲内であれば、市販のインスタントコーヒーを使用することもできる。更に、乾燥コーヒー抽出物として、焙煎度の異なる焙煎コーヒー豆から抽出されたコーヒー抽出物や、市販のインスタントコーヒーの水溶液を混合して質量比[(A)/(C)]あるいは質量比[(A)/(D)]を前記範囲内に調整し乾燥したものを使用してもよい。

0031

浅焙煎コーヒー豆の焙煎度は、色差計で測定したL値として、クロロゲン酸類による生理作用の観点から18以上が好ましく、21以上がより好ましく、23以上が更に好ましく、そして焙煎風味の観点から35以下が好ましく、29以下がより好ましく、28以下が更に好ましい。かかるL値の範囲としては、好ましくは18〜35、より好ましくは21〜29、更に好ましくは23〜28である。ここで、本明細書において「L値」とは、黒をL値0とし、また白をL値100として、焙煎コーヒー豆の明度を色差計で測定したものである。なお、焙煎方法及び焙煎条件は特に限定されない。
抽出に使用する焙煎コーヒー豆の豆種及び産地は特に限定されず、嗜好性に応じて適宜選択することができる。また、浅焙煎コーヒー豆は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。2種以上の焙煎コーヒー豆を使用する場合、豆種や産地の異なるコーヒー豆だけでなく、焙煎度の異なるコーヒー豆を使用することも可能である。焙煎度の異なるコーヒー豆を使用する場合、L値が上記範囲外のものを用いても差し支えないが、L値の平均値が上記範囲内となるように適宜組み合わせて使用することが好ましい。L値の平均値は、使用する原料焙煎コーヒー豆のL値に、当該原料焙煎コーヒー豆の含有質量比を乗じた値の総和として求められる。

0032

前述の実施形態に関し、本発明は更に以下のソリュブルコーヒーを開示する。
<1>
(A)クロロゲン酸類、
(B)水溶性食物繊維、及び
(C)コーヒー抽出固形分
を含み、
(A)クロロゲン酸類と(B)水溶性食物繊維との質量比[(A)/(B)]が0.0094〜0.150であり、
(A)クロロゲン酸類と(C)コーヒー抽出固形分との質量比[(A)/(C)]が0.024〜0.13であり、かつ
前記質量比[(A)/(B)]と前記質量比[(A)/(C)]が下記式(1);
[(A)/(B)]>0.171×[(A)/(C)]+0.0034 (1)
に示す関係を満たす、ソリュブルコーヒー。

0033

<2>
(D)カフェインを含み、(A)クロロゲン酸類と(D)カフェインとの質量比[(A)/(D)]が0.3〜1.5である、前記<1>記載のソリュブルコーヒー。
<3>
前記質量比[(A)/(B)]と前記質量比[(A)/(D)]が下記式(4)に示す関係を満たす、前記<1>又は<2>記載のソリュブルコーヒー。
[(A)/(B)]>0.0123×[(A)/(D)]+0.0039 (4)

0034

<4>
(A)クロロゲン酸類、
(B)水溶性食物繊維、及び
(D)カフェイン
を含み、
(A)クロロゲン酸類と(B)水溶性食物繊維との質量比[(A)/(B)]が0.0094〜0.150であり、
(A)クロロゲン酸類と(D)カフェインとの質量比[(A)/(D)]が0.3〜1.5であり、かつ
前記質量比[(A)/(B)]と前記質量比[(A)/(D)]が下記式(4);
[(A)/(B)]>0.0123×[(A)/(D)]+0.0039 (4)
に示す関係を満たす、ソリュブルコーヒー。

0035

<5>
(C)コーヒー抽出固形分を含み、(A)クロロゲン酸類と(C)コーヒー抽出固形分との質量比[(A)/(C)]が0.024〜0.13である、前記<4>記載のソリュブルコーヒー。
<6>
前記質量比[(A)/(B)]と前記質量比[(A)/(C)]が下記式(1)に示す関係を満たす、前記<5>記載のソリュブルコーヒー。
[(A)/(B)]>0.171×[(A)/(C)]+0.0034 (1)

0036

<7>
ソリュブルコーヒー中の固形分量が、好ましくは95質量%以上、より好ましくは97質量%以上であり、また100質量%であってもよい、前記<1>〜<6>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
<8>
クロロゲン酸類が、好ましくは3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルラキナ酸、4−フェルラキナ酸、5−フェルラキナ酸、3,4−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸及び4,5−ジカフェオイルキナ酸から選択される1種又は2種以上であり、更に好ましくは前記9種すべてである、前記<1>〜<7>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
<9>
(A)クロロゲン酸類の含有量が、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは0.6質量%以上、より更に好ましくは0.7質量%以上であって、好ましくは10質量%以下、より好ましくは7質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは4質量%以下である、前記<1>〜<8>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
<10>
(A)クロロゲン酸類の含有量が、好ましくは0.3〜10質量%、より好ましくは0.5〜7質量%、更に好ましくは0.6〜5質量%、更に好ましくは0.7〜4質量%である、前記<1>〜<9>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。

0037

<11>
(B)水溶性食物繊維が、好ましくは難消化性デキストリン、ポリデキストロース、分岐マルトデキストリン、グアーガム分解物、ガラクトマンナン、グルコマンナン、ヒアルロン酸、アルギン酸塩、ペクチン、ラミナリン、フコイジン、カラギーナン及び直鎖グルカンから選択される1種又は2種以上であり、より好ましくは難消化性デキストリン及びポリデキストロースから選択される少なくとも1種であり、更に好ましくは難消化性デキストリンである、前記<1>〜<10>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
<12>
難消化性デキストリンが、好ましくはトウモロコシ、馬鈴薯、甘藷、小麦、米、もち米及びタピオカから選択される植物由来であり、更に好ましくはトウモロコシ由来である、前記<11>記載のソリュブルコーヒー。
<13>
難消化性デキストリンのデキストロース当量が、好ましくは1以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは7以上、より更に好ましくは8以上、殊更に好ましくは9以上であって、好ましくは30以下、より好ましくは25以下、更に好ましくは23以下、より更に好ましくは20以下、殊更に好ましくは15以下である、前記<11>又は<12>記載のソリュブルコーヒー。
<14>
難消化性デキストリンのデキストロース当量が、好ましくは1〜30、より好ましくは5〜25、更に好ましくは7〜23、より更に好ましくは8〜20、より更に好ましくは9〜15である、前記<11>〜<13>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
<15>
(B)水溶性食物繊維の含有量が、好ましくは25質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは40質量%以上、より更に好ましくは50質量%以上であって、好ましくは80質量%以下、より好ましくは76質量%以下、更に好ましくは73質量%以下、より更に好ましくは72質量%以下である、前記<1>〜<14>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
<16>
(B)水溶性食物繊維の含有量が、好ましくは25〜80質量%、より好ましくは30〜76質量%、更に好ましくは40〜73質量%、より更に好ましくは50〜72質量%である、前記<1>〜<15>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
<17>
(A)クロロゲン酸類と(B)水溶性食物繊維との質量比[(A)/(B)]が、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.015以上、更に好ましくは0.02以上、より更に好ましくは0.025以上であって、好ましくは0.1以下、より好ましくは0.075以下、更に好ましくは0.06以下、より更に好ましくは0.05以下である、前記<1>〜<16>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
<18>
(A)クロロゲン酸類と(B)水溶性食物繊維との質量比[(A)/(B)]が、好ましくは0.01〜0.1、より好ましくは0.015〜0.075、更に好ましくは0.02〜0.06、より更に好ましくは0.025〜0.05である、前記<1>〜<17>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
<19>
(C)コーヒー抽出固形分の含有量が、好ましくは15質量%以上、より好ましくは18質量%以上、更に好ましくは25質量%以上、より好ましくは27質量%以上であって、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは45質量%以下。より更に好ましくは40質量%以下である、前記<1>〜<3>、<5>〜<18>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
<20>
(C)コーヒー抽出固形分の含有量が、好ましくは15〜70質量%、より好ましくは18〜60質量%、更に好ましくは25〜45質量%、より更に好ましくは27〜40質量%である、前記<1>〜<3>、<5>〜<19>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。

0038

<21>
(A)クロロゲン酸類と(C)コーヒー抽出固形分との質量比[(A)/(C)]が、好ましくは0.028以上、より好ましくは0.03以上、更に好ましくは0.035以上であって、好ましくは0.1以下、より好ましくは0.08以下、更に好ましくは0.06以下である、前記<1>〜<3>、<5>〜<20>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
<22>
(A)クロロゲン酸類と(C)コーヒー抽出固形分との質量比[(A)/(C)]が、好ましくは0.028〜0.1、より好ましくは0.03〜0.08、更に好ましくは0.035〜0.06である、前記<1>〜<3>、<5>〜<21>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
<23>
前記質量比[(A)/(B)]と前記質量比[(A)/(C)]が、好ましくは下記式(2)に示す関係、より好ましくは下記式(3)に示す関係を満たす、前記<1>〜<3>、<6>〜<22>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
[(A)/(B)]>0.171×[(A)/(C)]+0.0036 (2)
[(A)/(B)]>0.171×[(A)/(C)]+0.0038 (3)
<24>
(D)カフェインの含有量が、好ましくは1質量%以上、より好ましくは1.25質量%以上、更に好ましくは1.4質量%以上であって、好ましくは6質量%以下、より好ましくは4.5質量%以下、更に好ましくは3.1質量%以下である、前記<2>〜<23>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
<25>
(D)カフェインの含有量が、好ましくは1〜6質量%、より好ましくは1.25〜4.5質量%、更に好ましくは1.4〜3.1質量%である、前記<2>〜<24>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
<26>
(A)クロロゲン酸類と(D)カフェインとの質量比[(A)/(D)]が、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.35以上、更に好ましくは0.4以上であって、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.35以下、更に好ましくは1.2以下である、前記<2>〜<25>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
<27>
(A)クロロゲン酸類と(D)カフェインとの質量比[(A)/(D)]が、好ましくは0.3〜1.5、より好ましくは0.35〜1.35、更に好ましくは0.4〜1.2である、前記<2>〜<26>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
<28>
前記質量比[(A)/(B)]と前記質量比[(A)/(D)]が、好ましくは下記式(5)に示す関係、より好ましくは下記式(6)に示す関係を満たす、前記<3>〜<27>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
[(A)/(B)]>0.0123×[(A)/(D)]+0.0041 (5)
[(A)/(B)]>0.0123×[(A)/(D)]+0.0043 (6)
<29>
好ましくは甘味料、乳成分、ココアパウダー、酸化防止剤、香料、色素、乳化剤、保存料、調味料、酸味料、アミノ酸、たんぱく質、植物油脂、pH調整剤及び品質安定剤から選択される1種又は2種以上の添加剤を含有する、前記<1>〜<28>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
<30>
L値が、好ましくは18以上、より好ましくは21以上、更に好ましくは23以上であって、好ましくは35以下、より好ましくは29以下、更に好ましくは28以下である焙煎コーヒー豆に由来するものである、前記<1>〜<29>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。
<31>
L値が、好ましくは18〜35、より好ましくは21〜29、更に好ましくは23〜28であるの焙煎コーヒー豆に由来するものである、前記<1>〜<30>のいずれか一に記載のソリュブルコーヒー。

0039

1.クロロゲン酸類及びカフェインの分析
分析機器HPLCを使用した。装置の構成ユニット型番は次の通りである。
・UV−VIS検出器:L−2420(日立ハイテクノロジーズ社製)
カラムオーブン:L−2300(日立ハイテクノロジーズ社製)
ポンプ:L−2130(日立ハイテクノロジーズ社製)
オートサンプラー:L−2200(日立ハイテクノロジーズ社製)
カラム:Cadenza CD−C18 φ4.6×150mm、粒子径3μm(インタクト社製)

0040

分析条件は次の通りである。
・ル注入量 :10μL
・流量 :1.0mL/min
・UV−VIS検出器設定波長:325nm
・カラムオーブン設定温度:35℃
溶離液A:0.05M酢酸、0.1mM 1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、10mM酢酸ナトリウム、5(V/V)%アセトニトリル溶液
・溶離液B:アセトニトリル

0041

濃度勾配条件(体積%)
時間溶離液A 溶離液B
0.0分 100% 0%
10.0分 100% 0%
15.0分 95% 5%
20.0分 95% 5%
22.0分 92% 8%
50.0分 92% 8%
52.0分 10% 90%
60.0分 10% 90%
60.1分 100% 0%
70.0分 100% 0%

0042

HPLCでは、試料1gを精後、溶離液Aにて10mLにメスアップし、メンブレンフィルター(GLクロマトディスク25A,孔径0.45μm,ジーエルサイエンス(株))にて濾過後、分析に供した。

0043

クロロゲン酸類の保持時間(単位:分)9種のクロロゲン酸類
・モノカフェオイルキナ酸:5.3、8.8、11.6の計3点
・モノフェルラキナ酸:13.0、19.9、21.0の計3点
・ジカフェオイルキナ酸:36.6、37.4、44.2の計3点。
ここで求めた9種のクロロゲン酸類の面積値から5−カフェオイルキナ酸を標準物質とし、質量%を求めた。
なお、カフェインの分析は、UV−VIS検出器設定波長:270nm、カフェインを標準物質とした以外はクロロゲン酸類と同様に実施した。カフェインの保持時間は18.9分である。

0044

2.難消化性デキストリンの分析
(1)定量法
試料約1〜5gを精密に量り(Sp)、0.08mol/Lリン酸緩衝液(pH6.0)を加え50mLにした。これに熱安定性α−アミラーゼ(ターマミル120L:ノボザイムズ社)0.1mLを加え、沸騰水浴中に入れ、30分間振とうした。放冷後、0.275mol/L水酸化ナトリウム溶液10mLでpHを7.5±0.1に調整した。たんぱく分解酵素溶液プロテアーゼP-5380:シグマ社)0.1mLを加え、60℃で振とうしながら30分間反応させた。放冷後、0.325mol/L塩酸10mLで、pHを4.3±0.3に調整した。次いで、アミログルコシダーゼ(アミログルコシダーゼA-9913:シグマ社)0.1mLを加え、60℃で振とうしながら30分間反応させた。以上の酵素処理を終了後、直ちに沸騰水浴中で10分間加熱した後冷却し、10W/V%グリセリン溶液内部標準物質)3mLを加え水で100mLとし酵素処理液とした。
酵素処理液50mLをイオン交換樹脂アンバーライトIRA-67(OH型オルガノ社):アンバーライト200CT(H型,オルガノ社)=1:1(容量比)〕50mLを充填したカラム(ガラス管、φ20mm×300mm)に通液速度50mL/hrで通液し、更に水を通して流出液の全量を約200mLとした。この溶液をロータリーエバポレーター濃縮し、全量を水で10mLとした後、孔径0.45μmのメンブレンフィルターで濾過し、検液とした。検液20μLにつきHPLCにより、検液のグリセリン及び食物繊維画分のピーク面積値を測定し、次式により食物繊維成分含量を求めた。

0045

食物繊維成分含量(%)=〔X1/Y1〕×f1×〔Z1/Sp〕×100
〔式中、X1は食物繊維成分のピーク面積を示し、Y1はグリセリンのピーク面積を示し、f1はグリセリンとブドウ糖ピーク感度補正係数(0.82)を示し、Z1は内部標準グリセリン重量(mg)を示し、Spは秤取試料重量(mg)を示す。〕

0046

HPLC分析
・検出器:示差屈折計
カラム充填剤:TSKgel G2500PWXL
カラム管:φ7.8mm×300mm
カラム温度:80℃
移動相:水
流速:0.5mL/min
・注入量 :20μL

0047

(2)デキストロース当量
試料2.5gを正確に量り、水に溶かして200mLとする。この液10mLを正確に量り、0.04mol/Lヨウ素溶液10mLと、0.04mol/L水酸化ナトリウム溶液15mLを加えて20分間暗所放置する。次に、2mol/L塩酸を5mL加えて混和した後、0.04mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液滴定する。滴定の終点近くで液が微黄色になったら、でんぷん指示薬2滴を加えて滴定を継続し、液の色が消失した時点を滴定の終点とする。別に空試験を行う。次式によりデキストロース当量(DE)を求める。

0048

DE=(b−a)×f×3.602/(1/1000)/(200/10)/[A×(100−B)×100]×100
〔式中、aは滴定値(mL)を示し、bはブランク値(mL)を示し、fはチオ硫酸ナトリウム溶液のファクター値を示し、Aは試料の秤取量(mg)を示し、Bは試料の水分値(%)を示す。〕

0049

3.官能評価
ソリュブルコーヒーを80℃の熱水140mLに注ぎ、攪拌した後、コーヒー飲料を調製した。次いで、コーヒー飲料を20℃まで冷却した後、専門パネル4名が試飲し、コーヒー様の香り、冷めたときの異味について下記基準にて評価し、その後協議により評点を決定した。

0050

1)コーヒー様の香り
実施例3のコーヒー飲料のコーヒー様の香りを評点5とし、比較例3のコーヒー飲料のコーヒー様の香りを評点1として、下記の5段階で評価を行った。
5:コーヒー様の香りが強い
4:コーヒー様の香りやや強い
3:コーヒー様の香りがある
2:コーヒー様の香りがやや弱い
1:コーヒー様の香りがない

0051

2)冷めたときの異味
実施例1のコーヒー飲料の冷めたときの異味を評点5とし、比較例4のコーヒー飲料の冷めたときの異味を評点2として、下記の5段階で評価を行った。
5:冷めたときの異味がない
4:冷めたときの異味がほとんどない
3:冷めたときの異味がややある
2:冷めたときの異味がある
1:冷めたときの異味が強い

0052

製造例1
L20の焙煎コーヒー豆を、円筒状抽出搭(内径160mm×高さ660mm)6本に、1搭当たりの充填量が4.2kgとなるように充填した。次いで180℃の熱水を1段目の抽出搭の下部から上部へ送液した。次いで1段目の抽出搭上部から排出されたコーヒー抽出液を、2段目の抽出搭下部から上部へ送液した。この操作を3段目以降の抽出塔についても繰り返し行い、6段目の抽出搭の上部から排出されたコーヒー抽出液を、速やかに冷却するとともに回収した。抽出は全て0.3MPa(2次バルブ圧)の加圧下で行った。得られた抽出液をロータリーエバポレーター(N−1100V型、東京理科器械(株)社製)を用い30torr、50℃にて減圧加熱濃縮し、Brix10の濃縮組成物を得た。本濃縮液を、スプレードライヤー(Pulvis GB22:ヤマト科学株式会社製)にて乾燥した後、乾燥コーヒー抽出物を得た。得られた乾燥コーヒー抽出物は、固形分中のクロロゲン酸類の含有量が0.0250質量%であった。

0053

製造例2
L20の焙煎コーヒー豆の代わりに、L24の焙煎コーヒー豆を用いたこと以外は製造例1と同様の操作により乾燥コーヒー抽出物を得た。得られた乾燥コーヒー抽出物は、固形分中のクロロゲン酸類の含有量が0.0370質量%であった。

0054

製造例3
L20の焙煎コーヒー豆の代わりに、L30の焙煎コーヒー豆を用いたこと以外は製造例1と同様の操作により乾燥コーヒー抽出物を得た。得られた乾燥コーヒー抽出物は、固形分中のクロロゲン酸類の含有量が0.1100質量%であった。

0055

実施例1
製造例1で得られた乾燥コーヒー抽出物2.0gと、水溶性食物繊維(ファイバーソルII、松谷化学株式会社製)1.0gとを混合し、ソリュブルコーヒーを得た。得られたソリュブルコーヒーについて、分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。

0056

実施例2、3及び比較例1、2
水溶性食物繊維(ファイバーソルII、松谷化学株式会社製)の配合量を表1に示す量に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作によりソリュブルコーヒーを得た。得られたソリュブルコーヒーについて、分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。

0057

0058

実施例4
製造例2で得られた乾燥コーヒー抽出物2.0gと、水溶性食物繊維(ファイバーソルII、松谷化学株式会社製)2.0gとを混合し、ソリュブルコーヒーを得た。得られたソリュブルコーヒーについて、分析及び官能評価を行った。その結果を表2に示す。

0059

実施例5〜8及び比較例3、4
水溶性食物繊維(ファイバーソルII、松谷化学株式会社製)の配合量を表2に示す量に変更したこと以外は、実施例4と同様の操作によりソリュブルコーヒーを得た。得られたソリュブルコーヒーについて、分析及び官能評価を行った。その結果を表2に示す。

0060

0061

実施例9
製造例3で得られた乾燥コーヒー抽出物2.0gと、水溶性食物繊維(ファイバーソルII、松谷化学株式会社製)6.6gとを混合し、ソリュブルコーヒーを得た。得られたソリュブルコーヒーについて、分析及び官能評価を行った。その結果を表3に示す。

0062

実施例10〜14及び比較例5〜7
水溶性食物繊維(ファイバーソルII、松谷化学株式会社製)の配合量を表3に示す量に変更したこと以外は、実施例9と同様の操作によりソリュブルコーヒーを得た。得られたソリュブルコーヒーについて、分析及び官能評価を行った。その結果を表3に示す。

0063

実施例

0064

表1〜3から、ソリュブルコーヒーに(B)水溶性食物繊維を含有させ、(A)クロロゲン酸類と(B)水溶性食物繊維との質量比、及び(A)クロロゲン酸類と(C)コーヒー抽出固形分との質量比が特定の範囲にあるとともに、これらの質量比が一定の関係を満たすように制御することにより、コーヒー様の香りが豊かで、冷めたときの異味の抑制されたコーヒー飲料が得られることが分かる。

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