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技術 ドリル及び被穿孔品の製造方法

出願人 株式会社SUBARU
発明者 東脇啓文本田拓也渡邉政雄斎藤学
出願日 2015年8月31日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2015-170751
公開日 2017年3月9日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2017-047486
状態 特許登録済
技術分野 穴あけ工具
主要キーワード 段付きドリル 先端角α ウェブ形状 ドリル駆動装置 ステップ加工 ステップ形状 機械加工装置 段付形状
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年3月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

金属及び複合材の少なくとも一方を対象として、より高精度な穿孔を行えるようにすることである。

解決手段

実施形態に係るドリルは、複合材及び金属の少なくとも一方を穿孔するためのドリルであって、前記ドリルの少なくとも先端の心厚を前記ドリルの直径の5%以上25%未満としたものである。また、実施形態に係る被穿孔品の製造方法は、前記ドリルを用いて複合材及び金属の少なくとも一方から成る被削材を穿孔することによって被穿孔品を製造するものである。

概要

背景

従来、複合材や金属を対象とする穿孔を高精度に行うことを狙いとして、様々なドリルが提案されている(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3及び特許文献4参照)。ガラス繊維強化プラスチックGFRP: Glass fiber reinforced plastics)や炭素繊維強化プラスチック(CFRP: Carbon Fiber Reinforced Plastics)等の複合材の穿孔を行う場合には、層間剥離デラミネーション)やバリの発生を低減させることが重要である。

概要

金属及び複合材の少なくとも一方を対象として、より高精度な穿孔を行えるようにすることである。実施形態に係るドリルは、複合材及び金属の少なくとも一方を穿孔するためのドリルであって、前記ドリルの少なくとも先端の心厚を前記ドリルの直径の5%以上25%未満としたものである。また、実施形態に係る被穿孔品の製造方法は、前記ドリルを用いて複合材及び金属の少なくとも一方から成る被削材を穿孔することによって被穿孔品を製造するものである。

目的

本発明は、金属及び複合材の少なくとも一方を対象として、より高精度な穿孔を行えるようにすることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複合材及び金属の少なくとも一方を穿孔するためのドリルであって、前記ドリルの少なくとも先端の心厚を前記ドリルの直径の5%以上25%未満としたドリル。

請求項2

超硬又は超硬と同程度以上の硬度及び靭性を有する材料でボディを構成した請求項1記載のドリル。

請求項3

前記直径は、呼び番号が11番の直径以上である請求項1又は2記載のドリル。

請求項4

前記直径は、5mmよりも大きい直径である請求項3記載のドリル。

請求項5

前記ドリルの少なくとも先端の心厚を前記直径の10%以上20%以下とした請求項1乃至4のいずれか1項に記載のドリル。

請求項6

2つ以上の直径を有する段付きとし、各直径に対応する心厚を各直径の5%以上25%未満とした請求項1乃至4のいずれか1項に記載のドリル。

請求項7

前記心厚の少なくとも一部を、長さ方向100mm当たり3.5mm以上厚くなるようにした請求項1乃至6のいずれか1項に記載のドリル。

請求項8

前記2つ以上の直径に対応してウェブに部分的なテーパ又は傾斜角度が異なる複数のテーパを設けた請求項6記載のドリル。

請求項9

ランドニックを設けた請求項1乃至8のいずれか1項に記載のドリル。

請求項10

請求項1乃至9のいずれか1項に記載のドリルを用いて複合材及び金属の少なくとも一方から成る被削材を穿孔することによって被穿孔品を製造する被穿孔品の製造方法。

技術分野

0001

本発明の実施形態は、ドリル及び被穿孔品の製造方法に関する。

背景技術

0002

従来、複合材や金属を対象とする穿孔を高精度に行うことを狙いとして、様々なドリルが提案されている(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3及び特許文献4参照)。ガラス繊維強化プラスチックGFRP: Glass fiber reinforced plastics)や炭素繊維強化プラスチック(CFRP: Carbon Fiber Reinforced Plastics)等の複合材の穿孔を行う場合には、層間剥離デラミネーション)やバリの発生を低減させることが重要である。

先行技術

0003

特開2008−000836号公報
特開2014−037008号公報
国際公開第2013/099841号
特開平2−198708号公報

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は、金属及び複合材の少なくとも一方を対象として、より高精度な穿孔を行えるようにすることを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明の実施形態に係るドリルは、複合材及び金属の少なくとも一方を穿孔するためのドリルであって、前記ドリルの少なくとも先端の心厚を前記ドリルの直径の5%以上25%未満としたものである。
また、本発明の実施形態に係る被穿孔品の製造方法は、前記ドリルを用いて複合材及び金属の少なくとも一方から成る被削材を穿孔することによって被穿孔品を製造するものである。

図面の簡単な説明

0006

本発明の実施形態に係るドリルの正面図。
図1に示すドリルの拡大左側面図。
図1に示すドリルのウェブ形状を示す部分縦断面図。
図1に示すドリルの拡大横断面図。
図3に示すウェブ形状の第1の変形例を示す部分縦断面図。
図3に示すウェブ形状の第2の変形例を示す部分縦断面図。

実施例

0007

本発明の実施形態に係るドリル及び被穿孔品の製造方法について添付図面を参照して説明する。

0008

(構成及び機能)
図1は本発明の実施形態に係るドリルの正面図、図2図1に示すドリルの拡大左側面図、図3図1に示すドリルのウェブ形状を示す部分縦断面図、図4図1に示すドリルの拡大横断面図である。

0009

ドリル1は、シャンク2とボディ3とを有する。シャンク2は、手持ち式ドリル駆動装置又は工作機械等の機械加工装置ホルダでドリル1を保持するための部分である。ボディ3は、被削材の切削加工を行う部分であり、刃数に応じた数のランド4の先端側の縁に切れ刃5を形成した構造を有する。

0010

図示されたドリル1は、2枚刃のドリルであるため、2つのランド4の先端にそれぞれ切れ刃5が形成されている。隣接するランド4の間には、溝6が形成される。また、ドリル1の先端に形成されるランド4間の稜線チゼルエッジ7と呼ばれる。もちろん、任意の数の切れ刃5をボディ3に形成し、4枚刃等の任意の刃数のドリルを製作することができる。尚、2つの切れ刃5のなす角度は、先端角と呼ばれる。先端角は、一般的には118°から120°程度である。

0011

ドリル1の中心軸を通る板状の部分は、ウェブ8と呼ばれる。ウェブ8の板厚は、心厚(ウェブ厚)Wと呼ばれる。心厚Wが厚いとドリル1の強度が高くなる反面、チゼルエッジ7が長くなるためスラスト方向の切削抵抗が増加する。そこで、チゼルエッジ7を短くするために、ドリル1の先端における心厚Wを薄くするシンニングを施すことができる。シンニングには、R型、X型、N型その他様々なタイプがあり、図示された例では、X型のシンニングが施されている。

0012

ドリル1は、複合材及び金属の少なくとも一方を穿孔するためのドリルである。すなわち、ドリル1は、複合材で構成される被削材、金属で構成される被削材又は複合材と金属とを重ねて構成される被削材を穿孔するためのドリルである。従って、超硬で少なくともボディ3を構成することが現実的である。すなわち、ドリル1を超硬ドリルとすることが現実的である。超硬ドリルの場合、通常は、ボディ3とシャンク2が粉末焼結法等によって一体的に成形されるため、ドリル1全体が超硬で構成される。

0013

但し、超硬と同程度以上の硬度及び靭性を有する材料でボディ3を構成してもよい。例えば、靭性が超硬と同程度に改良された、十分な硬度を有するサーメットセラミックをボディ3の材料として用いることができる。或いは、硬度が超硬と同程度に改良された、十分な高速度工具鋼ハイス)をボディ3の材料として用いることもできる。

0014

複合材及び金属の少なくとも一方を穿孔するための従来の超硬ドリルの場合、十分な強度を確保して切れ刃の欠損を回避するために、心厚がドリル径の25%以上となるように設計される。しかしながら、上述したようにドリルの心厚が厚いと穿孔中におけるスラスト方向の切削抵抗が大きくなる。その結果、CFRP等の複合材を穿孔すると、孔の入口にデラミネーションが生じるという問題がある。

0015

そこで、図示されたドリル1は、従来の既成概念とは大きく異なり、ドリル1の少なくとも先端の心厚Wがドリル1の直径Dの5%以上25%未満となるように製作される。そうすると、チゼルエッジ7の長さが一層短くなり、すくい角をドリル1の先端付近まで設けることが可能となる。従って、ドリル1のスラスト方向における切削抵抗を一層低減させ、複合材の穿孔時におけるデラミネーションの発生を良好に抑制することができる。一方、複合材及び金属の少なくとも一方を穿孔するために必要なドリル1の強度を確保することができる。

0016

複合材及び金属の少なくとも一方を穿孔する場合において、ドリル1のスラスト方向における切削抵抗を低減しつつ、ドリル1の強度を確保する観点から最も好適なドリル1の先端における心厚Wは、ドリル1の直径Dの10%以上20%以下であることが確認された。従って、ドリル1の少なくとも先端の心厚Wがドリル1の直径Dの10%以上20%以下となるようにドリル1を製作することが好適である。

0017

航空機部品の穿孔を行う場合に使用されるドリルは、呼び番号が11番(#11)のドリルの直径以上の直径を有するドリルである。#11のドリルの直径は、4.8514mm(0.1910inch)である。従って、ドリル1の直径Dを、呼び番号が11番の直径以上とすることができる。但し、ドリル1の強度を維持する観点からドリル1の直径Dを5mmよりも大きい直径としてもよい。ドリル1の直径Dの最大値としては、100mm等の被削材の設計要求に従って任意に決定することができる。

0018

ドリル1の心厚Wを薄くすると、ドリル1の強度を補償することが重要となる。そこで、ドリル1を、2つ以上の直径を有する段付きドリルとすることが好適である。すなわち、切れ刃5の形状を、ステップ形状とすることができる。そうすると、被削材の孔の直径を徐々に広げるステップ加工を行うことが可能となる。このため、スラスト方向における切削抵抗を一層低減させ、強度を確保するために必要なドリル1の心厚Wを薄くすることができる。

0019

図示された例では、ドリル1が、2つの直径D1、D2を有する2段の段付きドリルとなっている。すなわち、第1の直径D1及び第1の先端角α1を有する第1の切れ刃5Aと、第2の直径D2及び第2の先端角α2を有する第2の切れ刃5Bが、ドリル1のボディ3に形成されている。もちろん、3段以上の段付ドリルを製作してもよい。

0020

更に、ウェブ8の少なくとも一部を大幅にテーパさせることで、ドリル1のねじれ強度を飛躍的に向上させることができる。これは、シャンク2側における心厚Wを厚くすることによってウェブ8の強度が向上するためである。

0021

ウェブのテーパの度合いWtを、単位長さΔL当たりの厚さの増加量ΔWで表すと、従来のドリルにおいても、一般的にはWt=ΔW/ΔL=0.7/100程度のウェブテーパが設けられる場合がある。

0022

これに対して、ドリル1のウェブ8のテーパの度合いは、Wt=ΔW/ΔL=3.5/100以上7.0/100以下に決定される。すなわち、ドリル1の心厚Wの少なくとも一部が、長さ方向100mm当たり3.5mm以上7.0mm以下厚くなるように製作される。このような従来の5倍から10倍のウェブ8のテーパは、ドリル1を段付きドリルとするか否かに関わらず、ドリル1の強度を向上させる観点から有効である。

0023

ドリル1が2つ以上の直径を有する段付きドリルの場合には、心厚Wを変化させることによって、各直径に対応する心厚Wを各直径の5%以上25%未満とすることができる。図示された例では、ドリル1の先端側におけるウェブ8の所定の長さL0の部分における心厚Wが一定(Wt=0)となっており、シャンク2側におけるウェブ8の部分における心厚Wが一定の度合いWtでテーパしている。このため、ドリル1の心厚Wが、2つの直径D1、D2に対応して徐々に厚くなっている。つまり、ドリル1の心厚Wが、2つの直径D1、D2に対応して断続的に変化している。このため、ドリル1の先端側における切削抵抗を低減しつつドリル1の強度を確保することができる。

0024

特に複合材の穿孔を行う場合には、デラミネーションの他、バリの発生も問題となる。また、金属の穿孔を行う場合においても、バリの発生を抑制することが望ましい。そこで、ドリル1のランド4には、ニック9を設けることが効果的である。すなわち、ドリル1にニック9を設けることによって、バリ及びデラミネーションの発生を抑制することができる。

0025

そして、上述したような特徴を有するドリル1を用いて複合材及び金属の少なくとも一方から成る被削材を穿孔することによって被穿孔品を製造することができる。

0026

つまり以上のようなドリル1は、心厚Wの劇的な薄型化、切れ刃5の段付形状化及び心厚Wの極端なテーパによって切削抵抗を大幅に低減しつつ強度を確保できるようにしたものである。

0027

(効果)
このため、ドリル1によれば、複合材で構成される被削材、金属で構成される被削材及び複合材と金属とを重ねて構成される被削材のいずれを穿孔する場合においても、バリ及びデラミネーションの発生を抑制することができる。その結果、複合材、金属及び複合材と金属との重ね材のいずれを穿孔する場合においても、良好な精度で被削材の穿孔を行うことができる。

0028

実際に、第1の直径D1=φ6.35、第2の直径D2=φ7.9375、第1の直径D1を有するボディ3の長さL1=6.5mm、第1の直径D1及び第2の直径D2を有するボディ3全体の長さL2=63.43mm、第1の先端角α1=120°、第2の先端角α2=120°、ドリル1の先端における心厚W=0.79mm、心厚Wを一定(Wt=0)とする長さL0=40mm、シャンク2側における心厚Wのテーパの度合いWt=3.5/100として図示されたドリル1を製作した。そして、製作したドリル1でチタンを穿孔したところバリの発生を抑制して良好な精度で穿孔できることが確認された。しかも、同じドリル1で、バリ及びデラミネーションの発生を抑制して良好な精度でCFRPの穿孔を行うことができることも確認された。

0029

(変形例)
図5図3に示すウェブ形状の第1の変形例を示す部分縦断面図であり、図6図3に示すウェブ形状の第2の変形例を示す部分縦断面図である。

0030

ドリル1のウェブ8は、図3に例示される形状に限らず様々な形状とすることができる。例えば、図5に示すように、2段の段付きドリルにおいて、第1の直径D1のR1%をドリル1の先端における第1の心厚W1(=D1・R1/100)とする一方、第2の直径D2のR2%を第2の直径D2の開始部分における第2の心厚W2(=D2・R2/100)とすることができる。そして、第1の直径D1の部分におけるウェブ8を、第1の心厚W1から第2の心厚W2に厚さが変化するように第1の度合いWt1=(W2−W1)/L1でテーパさせることができる。一方、第2の直径D2の部分におけるウェブ8を、任意の第2の度合いWt2でテーパさせることができる。

0031

或いは、図6に示すように、第1の直径D1のR1%をドリル1の先端における第1の心厚W1(=D1・R1/100)とする一方、第2の直径D2のR2%を第2の直径D2の開始部分における第2の心厚W2(=D2・R2/100)とすることができる。そして、第1の心厚W1から第2の心厚W2に滑らかに心厚Wが変化するように長さL3だけ部分的にウェブ8をテーパさせ、他の部分におけるウェブ8の心厚Wを一定にするか、或いは他の部分におけるウェブ8を従来と同程度に傾斜させることができる。これにより、ウェブ8の心厚Wが局所的に変化することに起因する応力集中を回避することができる。

0032

このように、2つ以上の直径に対応してウェブ8に部分的なテーパ又は傾斜角度が異なる複数のテーパを設けることができる。これにより、ドリル1の先端側における心厚Wを薄くして切削抵抗を低減させる一方、ドリル1のシャンク2側における心厚Wを確保してドリル1の強度を維持することができる。

0033

(他の実施形態)
以上、特定の実施形態について記載したが、記載された実施形態は一例に過ぎず、発明の範囲を限定するものではない。ここに記載された新規な方法及び装置は、様々な他の様式で具現化することができる。また、ここに記載された方法及び装置の様式において、発明の要旨から逸脱しない範囲で、種々の省略、置換及び変更を行うことができる。添付された請求の範囲及びその均等物は、発明の範囲及び要旨に包含されているものとして、そのような種々の様式及び変形例を含んでいる。

0034

1ドリル
2シャンク
3 ボディ
4ランド
5、5A、5B切れ刃
6 溝
7チゼルエッジ
8ウェブ
9ニック
α1 第1の先端角
α2 第2の先端角
W心厚
W1 第1の心厚
W2 第2の心厚
D1 第1の直径
D2 第2の直径
L0、L1、L2、L3 長さ
Wtテーパの度合い

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