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技術 容器詰液状飲食品及びその製造方法並びに容器詰液状飲食品の呈味劣化抑制方法

出願人 株式会社伊藤園
発明者 櫻井好衣瀧原孝宣越智貴之今冨寛子
出願日 2015年8月31日 (5年9ヶ月経過) 出願番号 2015-170205
公開日 2017年3月9日 (4年3ヶ月経過) 公開番号 2017-046597
状態 特許登録済
技術分野 果実または野菜の調製 食品の着色及び栄養改善 調味料
主要キーワード 加温殺菌 原料加工 化合物状態 pH測定 各含有成分 粒コーン 沈殿防止効果 加熱劣化
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

塩分量を抑えながらも容器詰液状飲食品の濃度感の向上及び加熱殺菌工程による呈味劣化を抑制した容器詰液状飲食品を提供することを目的とする。

解決手段

えのきエキスを含有する容器詰液状飲食品であって、ミネラル類に対する呈味成分重量比率(呈味成分/ミネラル類)が0.30〜2.00であり、pHを4.0〜7.0に調整することによって、塩分量を抑えながらも容器詰液状飲食品の濃度感の向上及び加熱殺菌工程による呈味劣化を抑制した容器詰液状飲食品となる。

概要

背景

食塩塩化ナトリウム)は、人間にとって必要不可欠な栄養成分の一つであるが、その過剰摂取は、ナトリウム感受性の疾患、例えば高血圧心臓病といった生活習慣病を引き起こす一因であると考えられている。そのため近年では、ナトリウム摂取量を抑えることがこれら疾患の予防方法として注目され、ナトリウム含有量を低減した減塩醤油減塩味噌などの減塩食品が数多く上市されている。食品中に含有される食塩を低減させるために、食品の調味や加工において食塩の使用量を減らす方法も取られているが、食塩は食品の風味、特に濃度感において重要な役割を果たしているため、単に食塩の使用量を減らしただけの食品は、濃度感や風味を損ない、減塩していない本来の食品と比較して味気ないものとなる。
しかしながら、昨今の健康志向の高まりからも、減塩飲食品に対するニーズは高く、食塩を低減しても濃度感や風味を損なわない食品加工原料加工の技術が強く求められている。

一方、生活スタイルの変化により、一般的な飲料の他にも、スープ類のような所謂フード飲食品についてもより簡易的に食したいと希望する人が増えてきており、これらを手軽に作ることのできる即席スープや、そのままでも飲用可能なRTDタイプの容器詰スープ等が既に市場でも定着している。即席スープは、凍結乾燥等によって水分を5%以下まで乾燥したものであるが、即席スープはいずれも注ぐための熱湯を準備する必要があり、手間がかかるものである。これに比べ、容器詰スープ等は、利便性は高いものの、製造工程における加熱殺菌工程や長期間の保存により、経時的に風味や呈味劣化していくという課題が依然として残っている。
また、一般的にこれらの容器詰液状飲食品塩分量が多く、上記のような疾患の懸念がある高齢者等からは敬遠される傾向にある一方で、単純な減塩は呈味性及び保存性の観点からも容易に行うことができないという事情があった。
従って、塩分量を低減しながらも、容器詰飲食品塩味や濃度感及び呈味劣化を抑制しうる容器詰飲食品を商品設計することは、技術的ハードルが高かった。

食品における塩味の増強について、現在までに様々な試みが提案されている。例えば、特許文献1には、きのこエキスの製造方法であって、きのこと食塩を接触させてきのこエキスを抽出する方法が開示されている。

また、特許文献2には、動物蛋白質酵素分解物植物蛋白質の酵素分解物の混合物0.5〜20.0重量%、塩化カリウム1.0〜15.0重量%及び塩基性アミノ酸0.1〜10.0、重量%を含有することを特徴とする塩味が増強された低食塩味噌又は低食塩味噌調味料が開示されている。

しかし、特許文献1に係わる発明は、風味の良いきのこエキスである調味料であって、エキスはきのこ風味を有することから、うどんのだし、蕎麦のだしといった和風だしに代わるものである。しかし、本願発明のように、減塩又は塩分量を低減した様々な風味の容器詰液状飲食品の濃度感向上及び加熱殺菌工程における呈味劣化の抑制を解決課題として研究されたものではない。特許文献2に係る発明は、味噌食塩含有量を低下させながら、味噌らしい味・風味を失わないものであり、味噌汁といった一部のスープに限定されたものであり、また、加熱殺菌工程・長期間保存に耐え得る容器詰液状飲食品について研究されたものではない。従って、本願発明のように、減塩又は塩分量を低減した様々な風味の容器詰液状飲食品の濃度感向上及び加熱殺菌工程による呈味劣化の抑制を実現するためには、いずれも不十分なものであり、依然として改善の余地があった。

概要

塩分量を抑えながらも容器詰液状飲食品の濃度感の向上及び加熱殺菌工程による呈味劣化を抑制した容器詰液状飲食品を提供することを目的とする。えのきエキスを含有する容器詰液状飲食品であって、ミネラル類に対する呈味成分重量比率(呈味成分/ミネラル類)が0.30〜2.00であり、pHを4.0〜7.0に調整することによって、塩分量を抑えながらも容器詰液状飲食品の濃度感の向上及び加熱殺菌工程による呈味劣化を抑制した容器詰液状飲食品となる。なし

目的

そこで、本発明は、塩分量を抑えながらも容器詰液状飲食品の濃度感の向上及び加熱殺菌工程による呈味劣化を抑制した容器詰液状飲食品を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

容器詰液状飲食品であって、タマバリタケ科のきのこ抽出物を含有すると共に、前記飲食品中に含有されるミネラル類に対する呈味成分重量比率(呈味成分/ミネラル類)が0.30〜2.00であり、pHが4.0〜7.0であることを特徴とする容器詰液状飲食品。

請求項2

前記タマバリタケ科のきのこが、エノキタケであることを特徴とする請求項1に記載の容器詰液状飲食品。

請求項3

前記呈味成分はアミノ酸γ−アミノ酪酸及びポリフェノールから構成され、前記呈味成分は、前記飲食品中に500〜8000ppm含有されることを特徴とする請求項1又は2に記載の容器詰液状飲食品。

請求項4

ナトリウムを500〜4000ppm含有し、且つ前記飲食品中のアミノ酸に対するナトリウムの重量比率(ナトリウム/アミノ酸)が0.1〜5.0であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の容器詰液状飲食品

請求項5

前記飲食品中のタンパク質に対する呈味成分の重量比率(呈味成分/タンパク質)が0.01〜1.25であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の容器詰液状飲食品。

請求項6

前記タンパク質が3000〜25000ppm含有されることを特徴とする請求項5に記載の容器詰液状飲食品。

請求項7

ポリフェノールを100〜650ppm含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の容器詰液状飲食品。

請求項8

容器詰液状飲食品の製造方法であって、タマバリタケ科のきのこ抽出物を含有すると共に、前記飲食品中に含有されるミネラル類に対する呈味成分の重量比率(呈味成分/ミネラル類)が0.30〜2.00であり、pHが4.0〜7.0に調整することを特徴とする容器詰液状飲食品の製造方法。

請求項9

容器詰液状飲食品の呈味劣化抑制方法であって、タマバリタケ科のきのこ抽出物を含有すると共に、前記飲食品中に含有されるミネラル類に対する呈味成分の重量比率(呈味成分/ミネラル類)が0.30〜2.00であり、pHが4.0〜7.0に調整することを特徴とする容器詰液状飲食品の呈味劣化抑制方法。

技術分野

0001

本発明は、通常よりも食塩の使用量を抑えた所謂減塩飲食品又は塩分量を低減した飲食品に関するものであり、特にえのきエキスが添加された容器詰液状飲食品及びその製造方法並びに容器詰液状飲食品の呈味劣化抑制方法に関する。

背景技術

0002

食塩(塩化ナトリウム)は、人間にとって必要不可欠な栄養成分の一つであるが、その過剰摂取は、ナトリウム感受性の疾患、例えば高血圧心臓病といった生活習慣病を引き起こす一因であると考えられている。そのため近年では、ナトリウム摂取量を抑えることがこれら疾患の予防方法として注目され、ナトリウム含有量を低減した減塩醤油減塩味噌などの減塩食品が数多く上市されている。食品中に含有される食塩を低減させるために、食品の調味や加工において食塩の使用量を減らす方法も取られているが、食塩は食品の風味、特に濃度感において重要な役割を果たしているため、単に食塩の使用量を減らしただけの食品は、濃度感や風味を損ない、減塩していない本来の食品と比較して味気ないものとなる。
しかしながら、昨今の健康志向の高まりからも、減塩飲食品に対するニーズは高く、食塩を低減しても濃度感や風味を損なわない食品加工原料加工の技術が強く求められている。

0003

一方、生活スタイルの変化により、一般的な飲料の他にも、スープ類のような所謂フード系飲食品についてもより簡易的に食したいと希望する人が増えてきており、これらを手軽に作ることのできる即席スープや、そのままでも飲用可能なRTDタイプの容器詰スープ等が既に市場でも定着している。即席スープは、凍結乾燥等によって水分を5%以下まで乾燥したものであるが、即席スープはいずれも注ぐための熱湯を準備する必要があり、手間がかかるものである。これに比べ、容器詰スープ等は、利便性は高いものの、製造工程における加熱殺菌工程や長期間の保存により、経時的に風味や呈味が劣化していくという課題が依然として残っている。
また、一般的にこれらの容器詰液状飲食品は塩分量が多く、上記のような疾患の懸念がある高齢者等からは敬遠される傾向にある一方で、単純な減塩は呈味性及び保存性の観点からも容易に行うことができないという事情があった。
従って、塩分量を低減しながらも、容器詰飲食品塩味や濃度感及び呈味劣化を抑制しうる容器詰飲食品を商品設計することは、技術的ハードルが高かった。

0004

食品における塩味の増強について、現在までに様々な試みが提案されている。例えば、特許文献1には、きのこエキスの製造方法であって、きのこと食塩を接触させてきのこエキスを抽出する方法が開示されている。

0005

また、特許文献2には、動物蛋白質酵素分解物植物蛋白質の酵素分解物の混合物0.5〜20.0重量%、塩化カリウム1.0〜15.0重量%及び塩基性アミノ酸0.1〜10.0、重量%を含有することを特徴とする塩味が増強された低食塩味噌又は低食塩味噌調味料が開示されている。

0006

しかし、特許文献1に係わる発明は、風味の良いきのこエキスである調味料であって、エキスはきのこ風味を有することから、うどんのだし、蕎麦のだしといった和風だしに代わるものである。しかし、本願発明のように、減塩又は塩分量を低減した様々な風味の容器詰液状飲食品の濃度感向上及び加熱殺菌工程における呈味劣化の抑制を解決課題として研究されたものではない。特許文献2に係る発明は、味噌食塩含有量を低下させながら、味噌らしい味・風味を失わないものであり、味噌汁といった一部のスープに限定されたものであり、また、加熱殺菌工程・長期間保存に耐え得る容器詰液状飲食品について研究されたものではない。従って、本願発明のように、減塩又は塩分量を低減した様々な風味の容器詰液状飲食品の濃度感向上及び加熱殺菌工程による呈味劣化の抑制を実現するためには、いずれも不十分なものであり、依然として改善の余地があった。

先行技術

0007

特開2004−248531号公報
特開2011−62170号公報

発明が解決しようとする課題

0008

そこで、本発明は、塩分量を抑えながらも容器詰液状飲食品の濃度感の向上及び加熱殺菌工程による呈味劣化を抑制した容器詰液状飲食品を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

そこで、本発明者らは、タマバリタケ科のきのこ抽出物、特にエノキタケから抽出される、所謂えのきエキスを用いることにより、塩分量を抑えながらも容器詰液状飲食品の濃度感の向上及び加熱殺菌工程による呈味劣化を抑制した容器詰液状飲食品が得られることを見出し、本発明の容器詰液状飲食品を成すに至った。

0010

すなわち本願発明は以下のような構成からなる。
(1)容器詰液状飲食品であって、タマバリタケ科のきのこ抽出物を含有すると共に、前記飲食品中に含有されるミネラル類に対する呈味成分重量比率(呈味成分/ミネラル類)が0.30〜2.00であり、pHが4.0〜7.0であることを特徴とする容器詰液状飲食品。
(2)
前記タマバリタケ科のきのこが、エノキタケであることを特徴とする請求項1に記載の容器詰液状飲食品。
(3)
前記呈味成分はアミノ酸γ−アミノ酪酸及びポリフェノールから構成され、前記呈味成分は、前記飲食品中に500〜8000ppm含有されることを特徴とする請求項1又は2に記載の容器詰液状飲食品。
(4)
ナトリウムを500〜4000ppm含有し、且つ前記飲食品中のアミノ酸に対するナトリウムの重量比率(ナトリウム/アミノ酸)が0.1〜5.0であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の容器詰液状飲食品。
(5)
前記飲食品中のタンパク質に対する呈味成分の重量比率(呈味成分/タンパク質)が0.01〜1.25であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の容器詰液状飲食品。
(6)
前記タンパク質が3000〜25000ppm含有されることを特徴とする請求項5に記載の容器詰液状飲食品。
(7)
ポリフェノールを100〜650ppm含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の容器詰液状飲食品。
(8)
容器詰液状飲食品の製造方法であって、きのこ抽出物を含有すると共に、前記飲食品中に含有されるミネラル類に対する呈味成分の重量比率(呈味成分/ミネラル類)が0.30〜2.00であり、pHが4.0〜7.0に調整することを特徴とする容器詰液状飲食品の製造方法。
(9)
容器詰液状飲食品の呈味劣化抑制方法であって、きのこ抽出物を含有すると共に、前記飲食品中に含有されるミネラル類に対する呈味成分の重量比率(呈味成分/ミネラル類)が0.30〜2.00であり、pHが4.0〜7.0に調整することを特徴とする容器詰液状飲食品の呈味劣化抑制方法。

発明の効果

0011

本発明によれば、塩分量を抑えながらも容器詰液状飲食品の濃度感の向上及び加熱殺菌工程においても呈味を保持した容器詰液状飲食品を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0012

本発明に係る容器詰液状飲食品を実施する為の形態について、以下具体的に詳述するが、本発明の技術的範囲から逸脱しない限りにおいて、以下に示す実施形態以外の公知手法を適宜選択することも可能である。

0013

(容器詰液状飲食品)
本発明における容器詰液状飲食品とは、例えばトマトとうもろこし、じゃがいも、大豆玉葱等の野菜穀物抽出液、搾汁液及び/又は該抽出液、該搾汁液の濃縮液やエキス、あるいは昆布、鰹、煮干椎茸等からとった和風出汁、あるいは牛肉鶏肉等からとった出汁ブイヨン)を原料とし、容器充填してなる飲料である。具体的には、味噌汁等の和風スープや、コーンスープトマトスープコンソメスープクラムチャウダー等の洋風スープ、中華スープ等の液状の食品を容器に充填してなる飲料である。
また、本発明の容器詰液状飲食品とは、容器詰液状飲食品中に固形状の野菜、穀物及び肉類といった具材を含有することが好ましく、常温よりも高い温度に加温した状態で飲用する飲料であることがより好ましいが、常温より低い温度(25℃未満)であっても飲用可能である。本発明の容器詰液状飲食品における塩味、呈味、濃度感等の風味は加温された状態でより好適な状態となるからである。

0014

(きのこ抽出物)
本発明におけるタマバリタケ科のきのこ抽出物には、該抽出物の濃縮物も含む概念である。該きのこをそのまま、あるいは切断・粉砕した状態で、水、お湯又は有機溶媒投入し、常圧下又は加圧下で抽出し、抽出液を回収後、任意の濃度に濃縮することによって得られるエキスである。また、濃縮の方法は特に限定されることはなく、例えば減圧濃縮、膜濃縮等が挙げられる。
本実施形態にあっては、特にタマバリタケ科のきのこの一種であるエノキタケ(学名:Flammulina velutipes)抽出物(以後えのきエキスとも称する)を用いることが望ましい。
前記えのきエキスとしては、例えば長崎県農村工業研究所から販売されているえのきエキス(Bx4〜5)を用いることができ、ストレート換算で容器詰液状飲食品中に0.01〜5.00質量%含有されることが好ましい。0.01質量%を下回ると旨みにより塩味を付与する効果が弱くなり、容器詰液状飲食品として物足りない印象となってしまう。5.00質量%を上回ると過度な旨みによって、塩味とのバランスを損なってしまい、容器詰液状飲食品において適さない呈味となってしまう。本発明におけるえのきエキスはえのきの風味が目立たず、洋風スープ等のきのこを出汁として添加しない容器詰液状飲食品であっても、えのきエキスの添加によってその風味を損なうことはない。かかる観点から、えのきエキスは0.05〜3.00質量%含有されることがより好ましく、0.10〜2.00質量%含有されることが特に好ましく、0.20〜1.50質量%含有されることが最も好ましい。
特に、容器詰液状飲食品が味噌汁等の塩味を感じやすい飲料である場合は、えのきエキスは0.20〜1.50質量%含有することが好ましく、0.30〜1.00質量%含有することがより好ましい。また、容器詰液状飲食品がコーンスープ等の比較的甘味を感じやすい飲料である場合は、えのきエキスは0.10〜1.00質量%含有することが好ましく、0.15〜0.65質量%含有することがより好ましい。更に、容器詰液状飲食品がトマトスープ等の塩味及び酸味を感じやすい飲料である場合は、えのきエキスは0.15〜1.2質量%含有することが好ましく、0.18〜0.80質量%含有することがより好ましい。
また、えのきエキスには呈味成分としてアミノ酸が含まれ、風味を付与する観点から、本発明のえのきエキスに含有されるアミノ酸は500〜3000ppmであることが好ましく、1000〜2000ppmであることがより好ましい。また、えのきエキスに含有されるポリフェノールは100〜600ppmであることが好ましく、200〜450ppmであることがより好ましい。
更に、えのきエキスに含有されるナトリウムは5〜100ppmであることが好ましく、10〜80ppmであることがより好ましい。また、えのきエキスに含有されるカリウムは80〜400ppmであることが好ましく、100〜300ppmであることがより好ましい。
更に、えのきエキスにおけるカリウムに対するナトリウムの重量比率(ナトリウム/カリウム)は0.001〜0.100であることが好ましく、0.005〜0.050であることがより好ましい。
なお、本発明におけるえのきエキス、すなわちえのき抽出液及び/又は該抽出液は、液状の形態であっても、乾燥、造粒等を行った粉末の形態、あるいはスラリー状の形態であっても良い。えのきエキスの各含有成分は当業者に公知の手法により算出及び/又は測定することができる。例えば、アミノ酸、ナトリウム及びカリウムは、HPLCを用いた検量線法によって測定する方法が挙げられ、ポリフェノールはタンニン酸標準物質としてフォリンデニス法によって測定する方法が挙げられる。

0015

(呈味成分)
本発明における呈味成分とは、容器詰液状飲食品中に含有されるアミノ酸、γ−アミノ酪酸及びポリフェノールの総量であって、500〜8000ppmに調整される。500ppmを下回ると容器詰液状飲食品における呈味と濃度感が損なわれ、塩味も弱く感じ、薄い印象となってしまう。8000ppmを上回ると呈味と濃度感が不自然に強くなり、自然な味わいを損なってしまう。かかる観点から、好ましくは600〜6500ppmであり、より好ましくは700〜5000ppmであり、特に好ましくは800〜4500ppmであり、最も好ましくは1000〜4000ppmである。
また、本発明においては上記3種の成分すべてが含有されていることが好ましく、いずれか1種でも含有されていない成分があると容器詰液状飲食品における呈味のバランス調整が難しくなる。
特に、容器詰液状飲食品が比較的塩味の強い味噌汁である場合、呈味と塩味のバランスの観点から、呈味成分は500〜3000ppmが好ましく、1000〜2000ppmがより好ましく、容器詰液状飲食品がコーンスープである場合は700〜4000ppmが好ましく、1500〜2500ppmがより好ましい。また、容器詰液状飲食品が比較的塩味の弱いトマトスープである場合、呈味と塩味のバランスの観点から、呈味成分は2000〜8000ppmが好ましく、3000〜4000ppmがより好ましい。

0016

(アミノ酸)
本発明におけるアミノ酸とは遊離アミノ酸であって、アラニンセリンアルギニングルタミンアスパラギングルタミン酸及びアスパラギン酸の総量であって、容器詰液状飲食品中に100〜7000ppm含有されることが好ましい。この範囲とすることで、容器詰液状飲食品において良好な旨みとなり、塩味の減少を感じにくくすることができる。かかる観点から、より好ましくは300〜6000ppmであり、さらに好ましくは400〜5000ppmであり、特に好ましくは500〜4000ppmであり、最も好ましくは700〜3500ppmである。本発明においてはアミノ酸のうちグルタミン酸が10〜95%であることが好ましく、20〜90%であることがより好ましい。
また、アミノ酸量はアミノ酸を含有する原材料配合割合を調整するか、アミノ酸を添加することで調整することができる。なお、アミノ酸は当業者に公知の手法により算出及び/又は測定することができる。例えば、HPLCを用いた検量線法によって測定する方法が挙げられる。

0017

(γ−アミノ酪酸)
本発明におけるγ−アミノ酪酸とは、GABAとも呼ばれるアミノ酸の一種であり、容器詰液状飲食品中に1〜500ppm含有されることが好ましい。この範囲とすることで、容器詰液状飲食品に鮮度感のある呈味を付与することができる。かかる観点から、好ましくは2〜400ppmであり、より好ましくは3〜350ppmであり、特に好ましくは4〜300ppmであり、最も好ましくは5〜250ppmである。
特に、容器詰液状飲食品がトマトスープであった場合、鮮度感が風味に与える影響が大きいことから、γ−アミノ酪酸が50〜500ppm含有されることが好ましく、100〜300ppm含有されることがより好ましい。
γ−アミノ酪酸量を調整する方法としては、市販のγ−アミノ酪酸量の標準品や製剤等を用いる方法もあるが、全体の風味に悪影響を与える可能性や製造コスト抑制の観点から野菜類穀物類あるいは肉類由来の原料で調整するのが好ましい。なお、γ−アミノ酪酸量は、当業者に公知の手法により算出及び/又は測定することができる。例えばアミノ酸分析計を使用する方法や、オルトフタルアルデヒド(OPA)で誘導体化を行なってから蛍光−HPLCで分析する方法や、その他の簡易測定方法により測定することができる。

0018

(ポリフェノール)
本発明の容器詰液状飲食品は、ポリフェノールを100〜650ppm含有することが好ましい。ポリフェノール量が100ppmを下回るとポリフェノールによる呈味や濃度感を感じにくく、もの足りない印象となる。650ppmを上回ると後味キレが悪くなり、雑味が口に残る印象となる。更に、この範囲とすることでポリフェノールの抗酸化能により、加熱殺菌工程による呈味劣化の抑制にも効果的である。かかる観点から、本発明におけるポリフェノール量は、より好ましくは150〜580ppmであり、特に好ましくは180〜550ppmであり、最も好ましくは200〜500ppmである。
本発明においてポリフェノールとは、植物に由来する物質フィトケミカル:phytochemical)の1種であり、1分子中にフェノール性水酸基を2つ以上有する化合物の総称である。ポリフェノールには、大別して分子量が1,000以下の単量体ポリフェノールと、単量体ポリフェノールが2つ以上結合した重合ポリフェノールが存在し、重合ポリフェノールは一般にタンニンとも称される。代表的な単量体ポリフェノールとしては、フラボノイド類(フラボノイド類には、フラボンフラバノールアントシアニジンイソフラボノイドネオフラボノイド等を基本骨格とする化合物が含まれる)、クロロゲン酸没食子酸エラグ酸などがある。各ポリフェノールは単体以外にも、当該ポリフェノールの効果を失わない範囲であれば、例えば、重合体配糖体等の所定の化合物状態であっても良い。
また、ポリフェノール量を調整する方法としては、市販のポリフェノール製剤等を用いる方法もあるが、全体の風味に悪影響を与える可能性や製造コスト抑制の観点から、ポリフェノール含有する原料の配合割合によって調整するのが好ましい。
更に、本発明におけるポリフェノールとは、イソフラボン、タンニン、カテキンアントシアニンクルクミンルチンケルセチンフラボノールフラボノン、プロシアニジンフェルラ酸ナリンゲニンカルコンレスベラトロールから選ばれる1種以上であることが好ましく、その中でもイソフラボン、タンニン、フェルラ酸、ナリンゲニンカルコンから選ばれる1種以上であることがより好ましく、特にその中でもタンニンであることが最も好ましい。
なお、ポリフェノールは当業者に公知の手法により算出及び/又は測定することができる。例えば、タンニン酸を標準物質としてフォリン−デニス法を用いて求める方法が挙げられる。

0019

(ミネラル類)
本発明におけるミネラル類とは、容器詰液状飲食品中に含まれるナトリウム、カリウム、カルシウム及びマグネシウムの総量であり、1000〜6000ppmに調整されることが好ましい1000ppmを下回ると、後味の濃度感が弱くなり、薄い印象となってしまい、6000ppmを上回ると後味の苦味が強く、容器詰液状飲食品に適さない味となってしまうからである。かかる観点から、より好ましくは1500〜5500ppmであり、特に好ましくは2000〜5000ppmであり、最も好ましくは2500〜4000ppmである。
特に、ミネラル類の中でもナトリウム量の調整は、塩分量の低減及び容器詰液状飲食品の濃度感の観点から重要であり、本発明においては500〜4000ppmに調整されることが好ましい。500を下回ると、容器詰液状飲食品としての塩味や濃度感が損なわれ、4000を上回ると、過剰な塩味と濃度感を感じ、そもそも塩分量の低減効果を損なってしまうからである。かかる観点から、1000〜3500ppmに調整されることがより好ましく、1500〜3400ppmが特に好ましく、1800〜3200ppmが最も好ましい。
また、本発明のミネラル類においては、ミネラル類のうちカリウムが5〜50%含有されていることが好ましい。この範囲とすることで、塩分量を低減した容器詰液状飲食品であって塩味を感じることが期待できる。かかる観点から、より好ましくは10〜45%であり、最も好ましくは12〜40%である。更に、塩分量を低減させ、且つ塩味を付与する観点から、カリウムに対するナトリウムの重量比率(ナトリウム/カリウム)は0.5〜8.0であることが好ましく、0.8〜7.0であることがより好ましく、1.0〜6.0であることが特に好ましい。また、ミネラル類はミネラル類を含有する原材料の配合割合を調整するか、ミネラル類を添加することで調整することができる。なお、ミネラル類は当業者に公知の手法により算出及び/又は測定することができる。例えば、ナトリウム、カリウムは原子吸光測定法が挙げられ、その他のミネラル(カルシウム、マグネシウム等)は、ICP発光分析測定法が挙げられる。

0020

(呈味成分/ミネラル類)
本発明におけるミネラル類に対する呈味成分の重量比率(呈味成分/ミネラル類)は0.30〜2.00に調整されることを特徴とする。0.30を下回ると、容器詰液状飲食品としての呈味、塩味のバランスが損なわれ、特に呈味由来の濃度感が物足りない印象となってしまう。また、2.00を上回ると、容器詰液状飲食品としての呈味、塩味のバランスが損なわれ、特に塩味由来の濃度感が物足りない印象となってしまう。かかる観点から、好ましくは0.32〜1.90であり、より好ましくは0.33〜1.70であり、特に好ましくは0.34〜1.50であり、最も好ましくは0.35〜1.20である。
特に呈味と塩味のバランスの観点から、容器詰液状飲食品が味噌汁であった場合、ミネラル類に対する呈味成分の重量比率(呈味成分/ミネラル類)は0.30〜1.00に調整されることが好ましく、0.32〜0.60に調整されることがより好ましい。また、容器詰液状飲食品がコーンスープであった場合、ミネラル類に対する呈味成分の重量比率(呈味成分/ミネラル類)は0.30〜1.00に調整されることが好ましく、0.40〜0.90に調整されることがより好ましい。更に、容器詰液状飲食品がトマトスープであった場合、ミネラル類に対する呈味成分の重量比率(呈味成分/ミネラル類)は0.50〜1.70に調整されることが好ましく、0.60〜1.50に調整されることがより好ましい。

0021

(pH)
本発明における容器詰液状飲食品の製品pHは4.0〜7.0に調整されることを特徴とする。pHが4.0を下回ると渋味や酸味が目立ってしまい、7.0を上回ると水っぽい印象となってしまうからである。更に、この範囲とすることで加温販売時においても容器詰液状飲食品の液色を保持することができる。かかる観点から、好ましく4.3〜6.8であり、より好ましいpHは4.5〜6.7であり、特に好ましいpHは4.8〜6.6であり、最も好ましいpHは5.1〜6.5である。なお、pHを上記範囲に調整するには、例えば、アスコルビン酸クエン酸重曹炭酸カリウム等のpH調整剤添加量を調整すればよい。
特に、容器詰液状飲食品が味噌汁であった場合、pHは5.2〜6.8に調整されることが好ましく、5.5〜6.5に調整されることがより好ましい。また、容器詰液状飲食品がコーンスープであった場合、pHは5.8〜7.0に調整されることが好ましく、6.0〜6.8に調整されることがより好ましい。更に、容器詰液状飲食品がトマトスープであった場合、pHは4.0〜6.0に調整されることが好ましく、4.5〜6.0に調整されることがより好ましい。

0022

(ナトリウム/アミノ酸)
本発明におけるアミノ酸に対するナトリウムの重量比率(ナトリウム/アミノ酸)は0.1〜5.0に調整されることを特徴とする。この範囲とすることで、塩分量を低減した容器詰液状飲食品においても旨みが塩味の代わりとなり、濃度感を演出できるからである。かかる観点から、好ましくは0.2〜4.5であり、より好ましくは0.3〜4.0であり、特に好ましくは0.4〜3.5であり、最も好ましくは0.5〜3.0である。

0023

(タンパク質)
本発明におけるタンパク質とは、容器詰液状飲食品の加温殺菌工程によって変性し、呈味劣化の原因となる成分である。本発明におけるタンパク質は呈味劣化の抑制のため3000〜25000ppmであることが好ましく、4000〜22000ppmであることがより好ましく、5000〜20000ppmであることが特に好ましく、7000〜18000ppmであることが最も好ましい。
また、タンパク質量はタンパク質を含有する原材料の配合割合や製造工程中の濾過工程等で調整することができる。なお、タンパク質の測定は当業者に公知の方法で行うことができ、例えばケルダール法ブラッドフォード法にて行うことができる。また、ケルダール法に用いる分解促進剤等の試薬には市販品を適宜用いることができ、測定機についても市販品を用いることができる。

0024

(呈味成分/タンパク質)
本発明におけるタンパク質に対する呈味成分の重量比率(呈味成分/タンパク質)は0.01〜1.25に調整されることを特徴とする。この範囲とすることで、容器詰液状飲食品における呈味による濃度感を得ることができ、更に加熱殺菌工程による呈味劣化が抑制される。かかる観点から、好ましくは0.02〜1.00であり、より好ましくは0.03〜0.80であり、特に好ましくは0.04〜0.65であり、最も好ましくは0.05〜0.50である。

0025

本発明の容器詰液状飲食品には、エルゴチオネインが0.01〜5.00ppm含有されることが好ましい。この範囲とすることで容器詰液状飲食品において、加熱殺菌工程による酸化劣化が抑制されるからである。エルゴチオネイン(2−thiol−Lhistidine−betaine:L−ergothioneine)とは、植物組織中において内在する酸化酵素ポリフェノールオキシダーゼ活性阻害する働きをもつことが知られており、飲食品においては油脂やタンパク質の酸化を抑制する効果があるアミノ酸同族体である。かかる観点から、0.02〜4.00ppmがより好ましく、0.03〜3.00ppmが特に好ましく、0.05〜2.00ppmが最も好ましい。
また、本発明の容器詰液状飲食品におけるエルゴチオネインに対するタンパク質の重量比率(タンパク質/エルゴチオネイン)が5000〜100000に調整されることが好ましい。この範囲とすることで容器詰液状飲食品において、加熱殺菌工程によるタンパク質等の酸化劣化が抑制され良好な呈味や液色を保持することができ、加温販売を目的とした容器詰液状飲食品においては特に効果的である。かかる観点から、より好ましくは6000〜80000であり、特に好ましくは8000〜65000である。なお、エルゴチオネインはえのきエキス等の原材料の配合割合で調整することができ、当業者に公知の方法で分析及び算出できる。例えばHPLCを用いた検量線法によって測定する方法が挙げられる。

0026

本発明の容器詰液状飲食品における糖度(Bx)は3.0〜12.0に調整されることが好ましく、この範囲とすることで、容器詰液状飲食品における最適な濃度感及びほのかな甘味を感じることができるからである。かかる観点から、より好ましくは3.5〜11.0であり、特に好ましくは3.8〜10.0であり、最も好ましくは4.0〜9.5である。なお、糖度の測定方法は、当業者に公知の手法により算出及び/又は測定することができる。例えば、市販の屈折率計又は糖度計を用いて測定することができる。
特に、容器詰液状飲食品が味噌汁であった場合、糖度(Bx)は3.0〜6.5に調整されることが好ましく、3.5〜5.5に調整されることがより好ましい。また、容器詰液状飲食品がコーンスープであった場合、糖度(Bx)は7.0〜13.0に調整されることが好ましく、8.0〜9.5に調整されることがより好ましい。更に、容器詰液状飲食品がトマトスープであった場合、糖度(Bx)は6.0〜9.0に調整されることが好ましく、6.5〜8.5に調整されることがより好ましい。
更に、本発明の容器詰液状飲食品おける酸度は0.001〜1.000に調整されることが好ましく、この範囲とすることで、容器詰液状飲食品における最適な鮮度感及び酸味を感じることができるからである。かかる観点から、より好ましくは0.005〜0.500であり、特に好ましくは0.010〜0.300である。
特に、容器詰液状飲食品が味噌汁であった場合、酸度は0.001〜0.200に調整されることが好ましく、0.040〜0.120に調整されることがより好ましい。また、容器詰液状飲食品がコーンスープであった場合、酸度は0.001〜0.100に調整されることが好ましく、0.010〜0.100に調整されることがより好ましい。更に、容器詰液状飲食品がトマトスープであった場合、酸度は0.050〜0.500に調整されることが好ましく、0.050〜0.030に調整されることがより好ましい。
なお、酸度の測定方法は、当業者に公知の手法により算出及び/又は測定することができる。例えば、市販の自動滴定装置を用い、電位差滴定法に基づいて算出することができる。
また、本発明の容器詰液状飲食品における糖酸比は10.0〜500.0に調整されることが好ましく、この範囲とすることで、容器詰液状飲食品における濃度感と鮮度感のバランス及びほのかな甘味と酸味のバランスが良好となるからである。かかる観点から、より好ましくは40.0〜400.0であり、特に好ましくは50.0〜350.0である。
特に、容器詰液状飲食品が味噌汁であった場合、糖酸比は10.0〜100.0に調整されることが好ましく、20.0〜80.0に調整されることがより好ましい。また、容器詰液状飲食品がコーンスープであった場合、糖酸比は100.0〜500.0に調整されることが好ましく、200.0〜400.0に調整されることがより好ましい。更に、容器詰液状飲食品がトマトスープであった場合、糖酸比は10.0〜100.0に調整されることが好ましく、20.0〜80.0に調整されることがより好ましい。
なお、糖酸比は糖度の値を酸度の値で除することによって算出できる。

0027

本発明の容器詰液状飲食品において使用される水としては、純水、硬水軟水イオン交換水等のほか、これらの水を脱気処理した脱気水など、飲用に適した水が挙げられる。これらの水の中でも脱気水を使用することが好ましい。脱気水を使用することで、容器詰容器詰液状飲食品の酸化による劣化を防ぐことができ、飲用が可能な期間を長くすることが可能となる。また、本発明の技術的範囲から逸脱しない限りにおいて、水素水ミネラル水等の機能水を一部に使用しても良い。

0028

本発明の容器詰液状飲食品は、調味料を含有しても良い。なお、本明細書における調味料には、だしも含まれるものとする。

0029

上記調味料としては、特に限定されないが、鰹節、昆布、シイタケホタテ、煮干し等から調製された天然調味料又はその抽出物;グルタミン酸ナトリウムイノシン酸ナトリウムグアニル酸ナトリウムコハク酸ナトリウム等の旨味調味料;食塩、にがり、塩化カリウム、塩化マグネシウム等の無機塩類等が挙げられる。

0030

本発明の容器詰液状飲食品における調味料の含有量は、容器詰液状飲食品としての味を損なわない範囲であれば特に限定されないが、通常、容器詰液状飲食品中において0.5〜3.0質量%であることが好ましい。なお、本発明の容器詰液状飲食品は塩分量の低減を目的としていることから、食塩の添加量としては0.80質量%未満が好ましく、0.6質量%未満がより好ましい。

0031

本発明の容器詰液状飲食品は、具材を含有することが好ましい。具材を含有することで、より味わい深く満足度の高い容器詰液状飲食品を提供することが可能となる。

0032

上記具材としては、例えば、ネギホウレンソウ大根菜、野沢菜水菜キャベツ白菜パセリ等の葉菜;トマト、オクラカボチャ等の果菜タマネギダイコンカブニンジンゴボウジャガイモサトイモサツマイモトウモココシ等の根菜;大豆、小豆、ひよこ豆、グリーンピース等の豆類ナメコ、シイタケ、シメジ等のきのこ類;ノリワカメヒジキ等の海藻類カニエビシジミアサリ等の魚介類豚肉、鶏肉等の肉類;豆腐油揚げ、こんにゃく、かまぼこ、クルトン等の加工食品類等、種々のものを使用することができる。

0033

本発明の容器詰液状飲食品における具材の含有量は、通常、1〜20質量%であることが好ましく、1〜15質量%であることがより好ましい。具材が20質量%よりも多いと、飲料として飲みづらくなる傾向にあり、具材が1%よりも少ないと容器詰液状飲食品として物足りない印象となる。また、飲用時に飲みやすいようにそれぞれの具材は8cm3以下であることが好ましく、5cm3以下であることがより好ましい。

0034

本発明の容器詰液状飲食品は、乳成分、味噌成分等の不溶性固形分の水中における分散性又は安定性を向上させるために、糊料(安定剤及び増粘剤包含する)を含有しても良い。容器詰液状飲食品では、時間の経過とともに乳成分、味噌成分等が沈澱するため上清がやや透明になるが、糊料を含有することにより、時間が経過しても乳成分、味噌成分が沈澱し難く、容器詰液状飲食品を均質な状態に維持することができる。

0036

本発明の容器詰液状飲食品における糊料の含有量は、容器詰液状飲食品中において0.10〜0.40質量%であることが好ましく、0.15〜0.25質量%であることが特に好ましい。糊料の含有量が0.10質量%以上であると、上記の沈殿防止効果が十分に得られる。一方、糊料の含有量が0.40質量%より多いと、容器詰液状飲食品の粘性が高くなり、飲料として適さなくなるおそれがある。

0037

また、本発明の容器詰液状飲食品は、本発明の技術的範囲から逸脱しない限りにおいて、上記の他に、必要に応じて容器詰液状飲食品の製造に一般的に使用される各種添加剤が配合されていてもよい。このような添加剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、酸化防止剤香料、各種エステル類有機酸類有機酸塩類無機酸類無機酸塩類、無機塩類、色素類、保存料、調味料、pH調整剤、品質安定剤等が挙げられる。

0038

本発明の容器詰液状飲食品において使用される容器としては、金属缶PETボトル金属箔プラスチックフィルム複合された紙容器、瓶等の通常用いられる飲料用容器であればよいが、中でも金属缶であることが好ましい。金属缶を使用することで、本実施形態に係る容器詰液状飲食品を加温販売することが容易となる。なお、本実施形態に係る容器詰液状飲食品は、通常は希釈せずにそのまま飲用できるものであるが(所謂RTD)、これに限定されるものではない。
また、本発明の容器詰液状飲食品は、加温販売時における酸化劣化を抑制するために1容器あたりの残存酸素量は1.0ml以下であることが好ましく、0.5ml以下であることがより好ましい。更に、含有する具材を容器内に残さずに飲食できるようにボトル缶であることが特に好ましく、飲み口の直径が29mm(φ29)以上である広口のボトル缶であることが最も好ましい。

0039

以下、きのこ抽出物としてえのきエキスを用いた場合を例として本発明の実施例を説明する。
試験例1:味噌汁飲料>
後述する市販の各原料を使用し味噌汁飲料の試作品を作製した。合わせみそ(マルコメ社製)、白みそ(マルコメ社製)、コンブエキス(マルハチ社製)、えのきエキス(長野県農村工業研究所製:Bx5)、鰹節エキス(マルハチ村松社製)、麦みそ(醤油社製)、乳化剤(ポエムDP−95RF:理研ビタミン社製)、豆腐及びきざみ油揚げからなる原材料を表1の配合に基づいて添加し、イオン交換水で8Lにメスアップした。これらのサンプルを直ちに200mLの缶容器ホットパック充填し、レトルト殺菌機にて126℃で30分間殺菌後、実施例1〜9及び比較例1及び2を得た。下記方法により評価した結果を合わせて表1に示す。なお、濃縮エキスについては、ストレート換算した値を記載する。

0040

また、表1に示すとおりの配合割合にて調整した前記試作品におけるpH、呈味成分(アミノ酸、γ−アミノ酪酸及びポリフェノール)、ミネラル類及びナトリウム量を下記方法により分析、評価した結果を合わせて表1に示す。pHは表1の値になるようにメスアップ時に調整をした。pHの調整は上述の通り、クエン酸類又は重炭酸ナトリウムなどを添加することにより調整した。
なお、表中の「えのきエキス」、「昆布エキス」及び「鰹節エキス」はストレート換算した値である。また、各成分を分析する際には80メッシュを通過させた飲料液サンプルを使用した。

0041

本試験において分析する成分の分析方法は以下のとおりである。

0042

<pH>
堀場製作所F−52型・卓上pHメーターにて品温20度にて測定した。また、pH測定は5℃で2週間保管後のサンプルを用いた。

0043

<アミノ酸及びγ−アミノ酪酸>
アミノ酸及びγ−アミノ酪酸はHPLC(高速液体クロマトグラフ法)を用いて、検量線法によって分析した。また、アミノ酸及びγ−アミノ酪酸の測定は5℃で1週間保管後のサンプルを用いた。

0044

<ポリフェノール>
タンニン酸を標準物質としてフォーリンデニス法を用いて求められる量をポリフェノール量とした。また、ポリフェノール量の測定は5℃で1週間保管後のサンプルを用いた。

0045

<ミネラル類及びナトリウム>
ナトリウム、カリウムは原子吸光測定法によって分析した。また、カルシウム、マグネシウムは、ICP発光分析測定法によって分析した。なお、ミネラル類の測定は5℃で1週間保管後のサンプルを用いた。

0046

また、表1に従い調整、分析した実施例サンプル並びに比較例サンプルについて、以下のとおり官能評価を行った。

0047

<官能評価>
官能評価は5℃で1週間保管後のサンプルについて、約55℃に加温後8人のパネラーが以下の評価方法に基づいて実施し、最も多かった評価を採用した。
塩味の感じ方:
◎:容器詰液状飲食品に最適な塩味を有し、極めて良好
○:塩味が適度にあり、良好
△:塩味が若干弱く感じられ、薄い印象、あまりよくない
×:塩味が弱く、物足りない印象、問題あり
容器詰液状飲食品としての濃度感:
◎:容器詰液状飲食品に最適な濃度感を有し、極めて良好
○:濃度感が適度に感じられ、良好
△:濃度感が若干弱く感じられ、あまりよくない
×:濃度感が弱く、問題あり
加熱殺菌後の呈味と舌触り
◎:加熱殺菌後も鮮度のある呈味を感じ、舌触りもなめらかで極めて良好
○:加熱殺菌後も鮮度のある呈味をやや感じ、舌触りも良好
△:加熱殺菌後は加熱劣化した呈味をやや感じ、舌触りも粗い印象、やや問題あり
×:加熱殺菌後は加熱劣化した呈味を感じ、に残る印象がある、問題あり

0048

0049

えのきエキスを添加し、ミネラル類に対する呈味成分の比率(呈味成分/ミネラル類)が0.30〜2.00であり、pHが4.0〜7.0である実施例1〜9の味噌汁飲料は、塩味と濃度感を感じ、加熱殺菌工程による呈味、舌触りの劣化も目立たず良好であった。とりわけ、えのきエキスを添加し、ミネラル類に対する呈味成分の比率(呈味成分/ミネラル類)が0.44であり、pHが5.95である実施例1の味噌汁飲料は、味噌汁飲料に適した塩味と最適な濃度感を感じ、加熱殺菌工程による呈味劣化や不快な舌触りもなく、極めて良好であった。

0050

<試験例2:コーンスープ飲料>
後述する市販の各原料を使用し、コーンスープ飲料の試作品を作製した。クリームコーン(アメリカ産)、粒コーン北海道産)、グラニュー糖(ホクレン社製)、食塩(日本食塩製造社製)、チキンコンソメ(ネスレ社製)、チキンブイヨン(富士食品社製)、植物性クリーム(レトスター:月島食品社製)、乳タンパクプロミルク85:INGREDIA社製)生クリーム(明治社製)、殺菌乳(明治社製)、えのきエキス(長野農村工業研究所製:Bx5)、乳化剤(ポエムDP−95RF:理研ビタミン社製)、グルタミン酸ナトリウム及びアスコルビン酸ナトリウムの原材料を表2の配合に基づいて添加し、イオン交換水で8Lにメスアップした。これらのサンプルをレトルト殺菌機にて126℃で52分間殺菌後、直ちに200mLの缶容器にホットパック充填し、実施例10〜17及び比較例3〜6を得た。下記方法により評価した結果を合わせて表2に示す。なお、濃縮エキスについては、ストレート換算した値を記載する。

0051

また、表2に示すとおりの配合割合にて調整した前記試作品におけるpH、呈味成分(アミノ酸、γ−アミノ酪酸及びポリフェノール)、ミネラル類及びナトリウム量を下記方法により分析、評価した結果を合わせて表2に示す。pHは表2の値になるようにメスアップ時に調整をした。pHの調整は上述の通り、クエン酸類又は重炭酸ナトリウムなどを添加することにより調整した。
なお、表中の「えのきエキス」はストレート換算した値である。本試験における成分分析及び官能評価は、試験例1と同様の項目・方法にて実施した。

0052

0053

えのきエキスを添加し、ミネラル類に対する呈味成分の比率(呈味成分/ミネラル類)が0.30〜2.00であり、pHが4.0〜7.0である実施例10〜17のコーンスープ飲料は、塩味と濃度感を感じ、加熱殺菌工程による呈味、舌触りの劣化も目立たず良好であった。とりわけ、えのきエキスを添加し、ミネラル類に対する呈味成分の比率(呈味成分/ミネラル類)が0.62であり、pHが6.44である実施例10のコーンスープ飲料は、コーンスープ飲料に適した塩味と最適な濃度感を感じ、加熱殺菌工程による呈味劣化や不快な舌触りもなく、極めて良好であった。よって、洋風のコーンスープ飲料においても、えのき由来の呈味を感じることなく、塩分量の低減、濃度感の向上及び加熱殺菌工程による呈味劣化の抑制効果が得られた。

0054

<試験例3:トマトスープ飲料>
後述する市販の各原料を使用しトマトスープ飲料の試作品を作製した。トマトペースト(スガリダル社製)、ニンジンピューレ(宮崎県農協果汁製)、えのきエキス(長野県農村工業研究所製:Bx5)、グラニュー糖(ホクレン社製)、セロリ濃縮果汁インベルテック社製)、ポテトフレーク(イワキ社製)、ビーフパウダー(井村屋シーズニング社製)、バジルパウダー(エスビー食品社製)、ホワイトペッパー(エスビー食品社製)、乳化剤(ポエムDP−95RF:理研ビタミン社製)及びグルタミン酸ナトリウムからなる原材料を表3の配合に基づいて添加し、イオン交換水で8Lにメスアップした。これらのサンプルをレトルト殺菌機にて126℃で40分間殺菌後、直ちに200mLの缶容器にホットパック充填し、実施例18〜25及び比較例7〜10を得た。下記方法により評価した結果を合わせて表3に示す。なお、濃縮エキス又は濃縮野菜汁については、ストレート換算した値を記載する。

0055

また、表3に示すとおりの配合割合にて調整した前記試作品における呈味成分(アミノ酸、γ−アミノ酪酸及びポリフェノール)、pH及びナトリウム量を下記方法により分析、評価した結果を合わせて表3に示す。pHは表3の値になるようにメスアップ時に調整をした。pHの調整は上述の通り、クエン酸類又は重炭酸ナトリウムなどを添加することにより調整した。
なお、表中の「えのきエキス」はストレート換算した値である。本試験における成分分析及び官能評価は、試験例1及び2と同様の項目・方法にて実施した。

0056

0057

えのきエキスを添加し、ミネラル類に対する呈味成分の比率(呈味成分/ミネラル類)が0.30〜2.00であり、pHが4.0〜7.0である実施例18〜25のトマトスープ飲料は、塩味と濃度感を感じ、加熱殺菌工程による呈味、舌触りの劣化も目立たず良好であった。とりわけ、えのきエキスを添加し、ミネラル類に対する呈味成分の比率(呈味成分/ミネラル類)が0.99であり、pHが5.19である実施例18のトマトスープ飲料は、トマトスープ飲料に適した塩味と最適な濃度感を感じ、加熱殺菌工程による呈味劣化や不快な舌触りもなく、極めて良好であった。また、さっぱりとした鮮度感の強いトマトスープ飲料においても、えのき由来の呈味を感じることなく、塩分量の低減、濃度感の向上及び加熱殺菌工程による呈味劣化の抑制効果が得られた。

0058

本発明は、塩分量を抑えながらも容器詰液状飲食品の濃度感の向上及び加熱殺菌工程による呈味劣化を抑制した容器詰液状飲食品に利用することができる。

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