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技術 コリメーション評価装置およびコリメーション評価方法

出願人 浜松ホトニクス株式会社
発明者 奥間惇治伊ケ崎泰則奈良康永
出願日 2015年8月25日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2015-165801
公開日 2017年3月2日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2017-044525
状態 特許登録済
技術分野 光学装置、光ファイバーの試験 光学的手段による測長計器 照明装置の配光に係わる部品細部及び防護
主要キーワード 電子ライン ウェッジ角 可観測 ウェッジ基板 スペクトル拡がり 干渉縞間隔 CWレーザ光 Neレーザ光源
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

光の可干渉距離が短い場合であっても該光のコリメーション高感度かつ高コントラストで評価することができる装置を提供する。

解決手段

コリメーション評価装置1は、第1反射部材10、第2反射部材20、スクリーン30および筐体40を備える。第1反射部材10の第1反射面11と第2反射部材20の第1反射面21とは、対向していて互いに平行である。第1反射部材10の第1反射面11および第2反射部材20の第2反射面22で反射した光L12と、第1反射部材10の第2反射面12および第2反射部材20の第1反射面21で反射した光L21とにより、スクリーン30上に干渉縞を形成する。

概要

背景

様々な光学ステムにおいて点光源(点光源と見做し得るものを含む。)から出射した発散光を平行光に変換する(コリメートする)ことの頻度は高い。点光源としては、例えば、レーザダイオード光ファイバ出射端等が挙げられる。点光源とコリメート光学系との間の距離を適切に設定することで、点光源から出射した発散光をコリメート光学系により平行光に変換することができる。このようにして生成された平行光の平行度コリメーションの程度)を評価する技術が特許文献1,2に記載されている。

その中でも、特許文献1に記載されている技術は、互いに非平行な第1反射面および第2反射面を有するシェアプレートを用いて、光のコリメーションを簡易に評価することができる。すなわち、シェアプレートを用いるコリメーション評価装置は、シェアプレートの第1反射面で反射した光と、シェアプレートの第1反射面を透過して第2反射面で反射した光とをスクリーン上で干渉させ、そのスクリーン上の干渉縞方位に基づいて光のコリメーションを評価することができる。なお、シェアプレートはシェアリングプレートと呼ばれることもある。

概要

光の可干渉距離が短い場合であっても該光のコリメーションを高感度かつ高コントラストで評価することができる装置を提供する。コリメーション評価装置1は、第1反射部材10、第2反射部材20、スクリーン30および筐体40を備える。第1反射部材10の第1反射面11と第2反射部材20の第1反射面21とは、対向していて互いに平行である。第1反射部材10の第1反射面11および第2反射部材20の第2反射面22で反射した光L12と、第1反射部材10の第2反射面12および第2反射部材20の第1反射面21で反射した光L21とにより、スクリーン30上に干渉縞を形成する。

目的

本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、コリメーション評価対象の光の可干渉距離が短い場合であっても該光のコリメーションを高感度かつ高コントラストで評価することができる装置および方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

入射光の一部を反射させる第1反射面と、該入射光のうち該第1反射面を透過した光を反射させる第2反射面と、を有する第1反射部材と、前記第1反射部材から出射した光の一部を反射させる第1反射面と、該光のうち該第1反射面を透過した光を反射させる第2反射面と、を有する第2反射部材と、を備え、前記第1反射部材の前記第1反射面と前記第2反射部材の前記第1反射面とが対向していて互いに平行であり、前記第1反射部材の前記第1反射面および前記第2反射部材の前記第2反射面で反射した光ならびに前記第1反射部材の前記第2反射面および前記第2反射部材の前記第1反射面で反射した光により形成される干渉縞方位に基づいて前記入射光コリメーションを評価する、コリメーション評価装置

請求項2

前記第1反射部材および前記第2反射部材の双方または何れか一方において、入射面および前記第1反射面の双方に平行な方向について前記第1反射面と前記第2反射面とが互いに非平行である、請求項1に記載のコリメーション評価装置。

請求項3

前記第1反射部材および前記第2反射部材の双方または何れか一方は、平行移動または回転移動が自在である、請求項1または2に記載のコリメーション評価装置。

請求項4

前記第1反射部材の前記第1反射面および前記第2反射部材の前記第1反射面で反射した光、または、前記第1反射部材の前記第2反射面および前記第2反射部材の前記第2反射面で反射した光に基づいて、前記入射光のビームプロファイルを評価する、請求項1〜3の何れか1項に記載のコリメーション評価装置。

請求項5

入射光の一部を反射させる第1反射面と、該入射光のうち該第1反射面を透過した光を反射させる第2反射面と、を有する第1反射部材と、前記第1反射部材から出射した光の一部を反射させる第1反射面と、該光のうち該第1反射面を透過した光を反射させる第2反射面と、を有する第2反射部材と、を用い、前記第1反射部材の前記第1反射面と前記第2反射部材の前記第1反射面とを対向させて互いに平行とし、前記第1反射部材の前記第1反射面および前記第2反射部材の前記第2反射面で反射した光ならびに前記第1反射部材の前記第2反射面および前記第2反射部材の前記第1反射面で反射した光により形成される干渉縞を観測し、その観測した干渉縞の方位に基づいて前記入射光のコリメーションを評価する、コリメーション評価方法

請求項6

前記第1反射部材および前記第2反射部材の双方または何れか一方において、入射面および前記第1反射面の双方に平行な方向について前記第1反射面と前記第2反射面とを互いに非平行とする、請求項5に記載のコリメーション評価方法。

請求項7

前記第1反射部材および前記第2反射部材の双方または何れか一方は、平行移動または回転移動が自在である、請求項5または6に記載のコリメーション評価方法。

請求項8

前記第1反射部材の前記第1反射面および前記第2反射部材の前記第1反射面で反射した光、または、前記第1反射部材の前記第2反射面および前記第2反射部材の前記第2反射面で反射した光に基づいて、前記入射光のビームプロファイルを評価する、請求項5〜7の何れか1項に記載のコリメーション評価方法。

技術分野

0001

本発明は、光のコリメーションを評価する装置および方法に関するものである。

背景技術

0002

様々な光学ステムにおいて点光源(点光源と見做し得るものを含む。)から出射した発散光を平行光に変換する(コリメートする)ことの頻度は高い。点光源としては、例えば、レーザダイオード光ファイバ出射端等が挙げられる。点光源とコリメート光学系との間の距離を適切に設定することで、点光源から出射した発散光をコリメート光学系により平行光に変換することができる。このようにして生成された平行光の平行度(コリメーションの程度)を評価する技術が特許文献1,2に記載されている。

0003

その中でも、特許文献1に記載されている技術は、互いに非平行な第1反射面および第2反射面を有するシェアプレートを用いて、光のコリメーションを簡易に評価することができる。すなわち、シェアプレートを用いるコリメーション評価装置は、シェアプレートの第1反射面で反射した光と、シェアプレートの第1反射面を透過して第2反射面で反射した光とをスクリーン上で干渉させ、そのスクリーン上の干渉縞方位に基づいて光のコリメーションを評価することができる。なお、シェアプレートはシェアリングプレートと呼ばれることもある。

先行技術

0004

特開2001−336914号公報
特許第4114847号公報

発明が解決しようとする課題

0005

上記のようなシェアプレートを用いるコリメーション評価装置では、スクリーン上の干渉縞の方位の変化を感度よく検出する為に、シェアプレートの厚みを大きくすることが望まれ、また、シェアプレートの2つの反射面が互いになす角度(ウエッジ角)を小さくすることが望まれる。そのうちウェッジ角は、干渉縞間隔に影響を与えるので、コリメーション評価に適した干渉縞間隔により或る程度決定される。したがって、感度の向上の為には、シェアプレートの厚みを大きくすることになる。

0006

シェアプレートの2つの反射面それぞれで反射してスクリーンに到達するまでの両光の間には光路長差が生じる。シェアプレートの厚みが大きくほど、その光路長差は大きくなる。一方、スクリーン上で干渉縞を観測することができるのは、コリメーション評価対象の光の可干渉距離コヒーレンス長)より光路長差が短い場合である。

0007

例えば、HeNeレーザ光源から出力されるCWレーザ光の可干渉距離は100mmオーダーである。固体レーザ光源から出力されるパルス幅40nsのパルスレーザ光の可干渉距離は数mmである。また、光ファイバレーザ光源から出力されるパルス幅40nsのパルスレーザ光の可干渉距離は1mm以下である。一般に、固体レーザ光源や光ファイバレーザ光源から出力される短パルスレーザ光は、マルチ縦モードスペクトル拡がりにより、可干渉距離が短い。

0008

感度の向上の為にシェアプレートの厚みを大きくすると、光路長差が大きくなって、この光路長差より可干渉距離が短い光のコリメーション評価をすることができなくなる。このように、従来では、シェアプレートを用いるコリメーション評価装置では、可干渉距離が短い光のコリメーションを感度よく評価することが困難であった。

0009

本発明者は、このような可干渉距離が短い光のコリメーションを感度よく評価をすることができるコリメーション評価技術を開発すべく研究開発を進めたところ、感度を改善することができるコリメーション評価技術を着想するに至った。しかし、本発明者は、その技術では干渉縞のコントラスト劣化するという別の問題が生じることを見出し、更に研究開発を進めて本発明を完成した。

0010

本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、コリメーション評価対象の光の可干渉距離が短い場合であっても該光のコリメーションを高感度かつ高コントラストで評価することができる装置および方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明のコリメーション評価装置は、(1)入射光の一部を反射させる第1反射面と、該入射光のうち該第1反射面を透過した光を反射させる第2反射面と、を有する第1反射部材と、(2) 第1反射部材から出射した光の一部を反射させる第1反射面と、該光のうち該第1反射面を透過した光を反射させる第2反射面と、を有する第2反射部材と、を備える。本発明のコリメーション評価装置は、第1反射部材の第1反射面と第2反射部材の第1反射面とが対向していて互いに平行であり、第1反射部材の第1反射面および第2反射部材の第2反射面で反射した光ならびに第1反射部材の第2反射面および第2反射部材の第1反射面で反射した光により形成される干渉縞の方位に基づいて入射光のコリメーションを評価する。

0012

本発明のコリメーション評価方法は、(1)入射光の一部を反射させる第1反射面と、該入射光のうち該第1反射面を透過した光を反射させる第2反射面と、を有する第1反射部材と、(2) 第1反射部材から出射した光の一部を反射させる第1反射面と、該光のうち該第1反射面を透過した光を反射させる第2反射面と、を有する第2反射部材と、を用いる。本発明のコリメーション評価方法は、第1反射部材の第1反射面と第2反射部材の第1反射面とを対向させて互いに平行とし、第1反射部材の第1反射面および第2反射部材の第2反射面で反射した光ならびに第1反射部材の第2反射面および第2反射部材の第1反射面で反射した光により形成される干渉縞を観測し、その観測した干渉縞の方位に基づいて入射光のコリメーションを評価する。

0013

本発明のコリメーション評価装置またはコリメーション評価方法では、コリメーション評価対象の光は、先ず第1反射部材に入射し、その光の一部が第1反射部材の第1反射面で反射し、この第1反射面を透過した光が第1反射部材の第2反射面で反射する。第1反射部材で反射した光は、次に第2反射部材に入射し、その光の一部が第2反射部材の第1反射面で反射し、この第1反射面を透過した光が第2反射部材の第2反射面で反射する。これらの反射光のうち、第1反射部材の第1反射面および第2反射部材の第2反射面で反射した光L12と、第1反射部材の第2反射面および第2反射部材の第1反射面で反射した光L21との光路長差を、可干渉距離より小さくすることができるので、これら2つの反射光L12,L21による干渉縞を観測することができる。この観測した干渉縞の方位に基づいて入射光のコリメーションを評価することができる。また、第1反射部材の第1反射面と第2反射部材の第1反射面とが対向していて互いに平行であることから、他の反射光を干渉縞形成領域に入射させないようにすることができる。

0014

本発明では、第1反射部材および第2反射部材の双方または何れか一方において、入射面および第1反射面の双方に平行な方向について第1反射面と第2反射面とが互いに非平行であるのが好適である。なお、入射面とは、入射光線および反射光線の双方に平行な面である。また、第1反射部材および第2反射部材の双方において第1反射面と第2反射面とが互いに非平行であるのが好適である。

0015

本発明では、第1反射部材および第2反射部材の双方または何れか一方は、平行移動または回転移動が自在であるのが好適である。これにより、反射光L12,L21の光路長差や干渉縞の周期を調整することができる。

0016

また、本発明では、第1反射部材の第1反射面および第2反射部材の第1反射面で反射した光、または、第1反射部材の第2反射面および第2反射部材の第2反射面で反射した光に基づいて、入射光のビームプロファイルを評価するのが好適である。

発明の効果

0017

本発明によれば、コリメーション評価対象の光の可干渉距離が短い場合であっても、該光のコリメーションを高感度かつ高コントラストで評価することができる。

図面の簡単な説明

0018

図1は、第1比較例のコリメーション評価装置100の構成を示す図である。
図2は、第1比較例のコリメーション評価装置100のスクリーン30上に形成される干渉縞を説明する図である。
図3は、第2比較例のコリメーション評価装置200の構成を示す図である。
図4は、実施形態のコリメーション評価装置1の構成を示す図である。
図5は、実施形態のコリメーション評価装置1のスクリーン30における各反射光入射領域を説明する図である。
図6は、実施形態のコリメーション評価装置1のスクリーン30上に形成された干渉縞の写真である。
図7は、実施形態のコリメーション評価装置の第1変形例の構成を示す図である。
図8は、実施形態のコリメーション評価装置の第2変形例の構成を示す図である。
図9は、実施形態のコリメーション評価装置の第3変形例の構成を示す図である。
図10は、実施形態のコリメーション評価装置の第4変形例の構成を示す図である。

実施例

0019

以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。初めに比較例の構成について説明し、その後に実施形態の構成について説明する。また、各図には、説明の便宜の為にxyz直交座標系が示されている。

0020

(第1比較例)
図1は、第1比較例のコリメーション評価装置100の構成を示す図である。第1比較例のコリメーション評価装置100は、反射部材20、スクリーン30および筐体40を備える。反射部材20およびスクリーン30は、筐体40に固定されている。コリメーション評価対象の光L0がコリメーション評価装置100に入射する方向はx軸に平行であるとする。

0021

反射部材20は、互いに対向する第1反射面21および第2反射面22を有する透明平板からなるシェアプレートである。この透明平板の材料は例えばBK7や合成石英である。反射部材20は、x軸に平行に入射した光L0を反射させ当該反射光をz軸に平行に出射させるように配置されている。第1反射面21および第2反射面22の平面度は、評価対象光の波長の数分の1の程度とされている。第1反射面21と第2反射面22とは、互いに非平行であって、y軸に平行な方向に沿って両反射面の間の距離が変化しており、数十秒〜分程度の角度(ウエッジ角)をなしている。

0022

スクリーン30は、x軸およびy軸の双方に平行となるように配置されたすりガラス板である。反射部材20の第1反射面21および第2反射面22それぞれで反射した反射光L1,L2がスクリーン30に入射する。これら2つの光L1,L2によりスクリーン30上に干渉縞が形成され、その干渉縞が観測可能とされる。

0023

このコリメーション評価装置100では、評価対象光L0はx軸に平行に反射部材20に入射する。入射光L0の一部は第1反射面21で反射し、その反射光L1はz軸に平行にスクリーン30に入射する。入射光L0のうち第1反射面21を透過した光は第2反射面22で反射し、その反射光L2はz軸に平行にスクリーン30に入射する。スクリーン30に入射する反射光L1と反射光L2とは、反射部材20の厚みに応じた間隔だけx軸に平行な方向に互いにシフトしたものとなるとともに、反射部材20の厚みに応じた光路長差が生じることになる。

0024

図2は、第1比較例のコリメーション評価装置100のスクリーン30上に形成される干渉縞を説明する図である。スクリーン30上に形成される干渉縞は、反射部材20の第1反射面21と第2反射面22とが互いに非平行であることに起因する成分と、入射光L0の非平行性に起因する成分とのベクトル和となる。

0025

入射光L0がコリメート光である場合、スクリーン30上に形成される干渉縞は、第1反射面21と第2反射面22とが互いに非平行であることに起因する成分のみを含み、入射光L0の非平行性に起因する成分を含まないので、同図(b)に示されるようにx軸に平行になる。

0026

入射光L0が発散光または収束光である場合、スクリーン30上に形成される干渉縞は、第1反射面21と第2反射面22とが互いに非平行であることに起因する成分に加えて、入射光L0の非平行性に起因する成分をも含むので、同図(a),(c)に示されるようにx軸に対して傾斜する。入射光L0が発散光であるときの干渉縞(同図(a))と、入射光L0が収束光であるときの干渉縞(同図(c))とは、傾斜の方向が互いに逆である。

0027

このように、スクリーン30上に形成される干渉縞の方位に基づいて、入射光L0のコリメーションを評価することができ、また、光L0のコリメーションを調整することができる。なお、スクリーン30には基準線が描かれており、干渉縞が基準線に平行であるときに入射光L0がコリメート光であると判定することができる。

0028

以上のような第1比較例のコリメーション評価装置100では、スクリーン30上の基準線に対する干渉縞の方位の変化を感度よく検出する為に、シェアプレートである反射部材20の厚みを大きくすることが望まれる。しかし、反射部材20の厚みが大きいほど、スクリーン30に到達する反射光L1と反射光L2との間の光路長差は大きくなる。一方、スクリーン30上で干渉縞を観測することができるのは、評価対象光L0の可干渉距離より光路長差が短い場合である。

0029

感度の向上の為に反射部材20の厚みを大きくすると、光路長差が大きくなって、この光路長差より可干渉距離が短い光のコリメーション評価をすることができなくなる。このように、第1比較例のコリメーション評価装置100では、可干渉距離が短い光のコリメーションを感度よく評価することが困難である。

0030

(第2比較例)
図3は、第2比較例のコリメーション評価装置200の構成を示す図である。第2比較例のコリメーション評価装置200は、第1比較例のコリメーション評価装置100が有する上記の低感度の問題を解消すべく本発明者が行った研究開発の成果に基づくものである。第2比較例のコリメーション評価装置200は、第1反射部材10、第2反射部材20、スクリーン30および筐体40を備える。第1反射部材10、第2反射部材20およびスクリーン30は、筐体40に固定されている。コリメーション評価対象の光L0がコリメーション評価装置200に入射する方向はx軸に平行であるとする。

0031

第1反射部材10は、入射した光の一部を反射させる第1反射面11と、該光のうち第1反射面11を透過した光を反射させる第2反射面12と、を有する透明平板である。第2反射部材20は、入射した光の一部を反射させる第1反射面21と、該光のうち第1反射面21を透過した光を反射させる第2反射面22と、を有する透明平板である。これらの透明平板の材料は例えばBK7や合成石英である。

0032

第1反射部材10は、x軸に平行に入射して第2反射部材20を透過した光が入射すると、該光の一部を第1反射面11で反射させ、該光のうち第1反射面11を透過した光を第2反射面12で反射させて、これらの反射光を逆方向に出射させるように配置されている。第2反射部材20は、第1反射部材10から出射した光が入射すると、該光の一部を第1反射面21で反射させ、該光のうち第1反射面21を透過した光を第2反射面22で反射させて、これらの反射光をz軸に平行に出射させるように配置されている。

0033

反射面11,12,21,22それぞれの平面度は、評価対象光の波長の数分の1の程度とされている。第1反射部材10は、第1反射面11と第2反射面12とが互いに平行である。第2反射部材20は、第1反射面21と第2反射面22とが互いに非平行であって、y軸に平行な方向に沿って両反射面の間の距離が変化しており、両反射面が数秒〜数十秒の程度の角度(ウエッジ角)をなしているシェアプレートである。

0034

スクリーン30は、x軸およびy軸の双方に平行となるように配置されたすりガラス板である。ここで、第1反射部材10の第1反射面11および第2反射部材20の第1反射面21で反射した光をL11と表す。第1反射部材10の第1反射面11および第2反射部材20の第2反射面22で反射した光をL12と表す。第1反射部材10の第2反射面12および第2反射部材20の第1反射面21で反射した光をL21と表す。また、第1反射部材10の第2反射面12および第2反射部材20の第2反射面22で反射した光をL22と表す。これらの反射光L11,L12,L21,L22がスクリーン30に入射する。

0035

スクリーン30上では、これらの反射光L11,L12,L21,L22のうち可干渉距離より小さい光路長差を有するもの同士が干渉することで干渉縞が形成され、その干渉縞が観測可能となる。スクリーン30は、干渉縞を可観測化する観測部である。第2反射部材20における第1反射面21と第2反射面22とが互いに非平行であることに起因する干渉縞の方位と、入射光の非平行性に起因する干渉縞の方位とは、互いに異なっている。

0036

反射光L11,L12,L21,L22それぞれの光路長大小関係は次のとおりである。これらの反射光の光路長は、第1反射部材10の第1反射面11と第2反射面12との間を光が往復するか否かによって異なり、また、第2反射部材20の第1反射面21と第2反射面22との間を光が往復するか否かによっても異なる。したがって、反射光L12,L21の光路長と比べて、反射光L11の光路長は短く、反射光L22の光路長は長い。

0037

第1反射部材10および第2反射部材20それぞれの厚みを適切に設定すれば、反射光L12,L21それぞれの光路長を同程度とすることができ、反射光L12,L21の光路長差を可干渉距離より小さくすることができる。すなわち、第1反射部材10の第1反射面11および第2反射部材20の第2反射面22で反射した光L12と、第1反射部材10の第2反射面12および第2反射部材20の第1反射面21で反射した光L21とにより、スクリーン30上に干渉縞を形成することができる。

0038

スクリーン30には基準線が描かれており、干渉縞が基準線に平行であるときに入射光がコリメート光であると判定することができ、基準線に対する干渉縞の傾斜によって入射光が発散光または収束光であると判定することができる。

0039

第2比較例では、上記のような第1反射部材10、第2反射部材20およびスクリーン30を用い、反射光L12および反射光L21が入射したスクリーン30上において両光により形成される干渉縞を観測し、その観測した干渉縞の方位に基づいて入射光のコリメーションを評価する。

0040

第2比較例では、感度向上の為に第2反射部材20の厚みが大きい場合であっても、また、コリメーション評価対象の光の可干渉距離が短い場合であっても、反射光L12,L21の光路長差を可干渉距離より小さくすることができるので、該光のコリメーションを感度よく評価することができる。

0041

なお、第2比較例のコリメーション評価装置200は、第1比較例のコリメーション評価装置100と同等の構成(すなわち、第2反射部材20、スクリーン30および筐体40を備える構成)に光路長差補正用の第1反射部材10を加えた上で、評価対象光の入射方向を逆にしたものに相当する。

0042

したがって、第1比較例のコリメーション評価装置100と同等の構成を有する市販のコリメーション評価装置があれば、その市販のコリメーション評価装置に光路長差補正用の第1反射部材10を取り付けることで、第2比較例のコリメーション評価装置200の構成とすることができる。その取り付け方としては、接着剤または接着テープにより市販のコリメーション評価装置の筐体に第1反射部材10を貼り付ける方法、調整機構を有するホルダにより市販のコリメーション評価装置の筐体に第1反射部材10を取り付ける方法、および、マグネットにより市販のコリメーション評価装置の筐体に第1反射部材10を着脱自在に取り付ける方法、等がある。

0043

このように第2比較例のコリメーション評価装置200は、スクリーン30上において反射光L12,L21により干渉縞を形成することで、可干渉距離が短い光のコリメーションを感度よく評価することができる。しかし、第2比較例のコリメーション評価装置200では、スクリーン30上における干渉縞形成領域に反射光L11,L22も入射するので、これにより干渉縞のコントラストが劣化するという別の問題が生じる。

0044

(実施形態)
図4は、実施形態のコリメーション評価装置1の構成を示す図である。実施形態のコリメーション評価装置1は、比較例のコリメーション評価装置100,200が有する低感度および低コントラストの問題を解消し得るものである。実施形態のコリメーション評価装置1は、第1反射部材10、第2反射部材20、スクリーン30および筐体40を備える。第1反射部材10、第2反射部材20およびスクリーン30は、筐体40に固定されている。コリメーション評価対象の光L0がコリメーション評価装置1に入射する方向はz軸に平行であるとする。

0045

第1反射部材10および第2反射部材20それぞれは、互いに対向する2面を第1反射面および第2反射面として有する平板を含む。第1反射部材10および第2反射部材20の双方または何れか一方において、xz平面(入射光線および反射光線の双方に平行な入射面)ならびに第1反射面の双方に平行な方向について第1反射面と第2反射面とは互いに非平行である。

0046

実施形態における第1反射部材10、第2反射部材20およびスクリーン30は、第2比較例と同様のものであるが、配置の点で第2比較例と相違している。すなわち、実施形態では、第1反射部材10の第1反射面11と第2反射部材20の第1反射面21とは、対向していて互いに平行である。

0047

第1反射部材10は、z軸に平行に光が入射すると、該光の一部を第1反射面11で反射させ、該光のうち第1反射面11を透過した光を第2反射面12で反射させて、これらの反射光をx軸に平行な方向に出射させるように配置されている。第2反射部材20は、第1反射部材10から出射した光が入射すると、該光の一部を第1反射面21で反射させ、該光のうち第1反射面21を透過した光を第2反射面22で反射させて、これらの反射光をz軸に平行に出射させるように配置されている。

0048

本実施形態においても、第2比較例の場合と同様に、第1反射部材10の第1反射面11および第2反射部材20の第1反射面21で反射した光をL11と表す。第1反射部材10の第1反射面11および第2反射部材20の第2反射面22で反射した光をL12と表す。第1反射部材10の第2反射面12および第2反射部材20の第1反射面21で反射した光をL21と表す。また、第1反射部材10の第2反射面12および第2反射部材20の第2反射面22で反射した光をL22と表す。

0049

スクリーン30は、x軸およびy軸の双方に平行となるように配置されたすりガラス板である。反射光L11,L12,L21,L22がスクリーン30に入射する。本実施形態でも、第2比較例の場合と同様に、第1反射部材10および第2反射部材20それぞれの厚みを適切に設定すれば、反射光L12,L21それぞれの光路長を同程度とすることができ、反射光L12,L21の光路長差を可干渉距離より小さくすることができる。すなわち、第1反射部材10の第1反射面11および第2反射部材20の第2反射面22で反射した光L12と、第1反射部材10の第2反射面12および第2反射部材20の第1反射面21で反射した光L21とにより、スクリーン30上に干渉縞を形成することができる。

0050

スクリーン30には基準線が描かれており、干渉縞が基準線に平行であるときに入射光がコリメート光であると判定することができ、基準線に対する干渉縞の傾斜によって入射光が発散光または収束光であると判定することができる。

0051

本実施形態のコリメーション評価方法は、上記のような第1反射部材10、第2反射部材20およびスクリーン30を用い、反射光L12および反射光L21が入射したスクリーン30上において両光により形成される干渉縞を観測し、その観測した干渉縞の方位に基づいて入射光のコリメーションを評価する。

0052

本実施形態でも、第2比較例の場合と同様に、L11とL12との分離およびL21とL22との分離の為に第1反射部材10及び第2反射部材20の厚みが大きい場合であっても、また、コリメーション評価対象の光の可干渉距離が短い場合であっても、反射光L12,L21の光路長差を可干渉距離より小さくすることができるので、該光のコリメーションをコントラストよく評価することができる。

0053

第2比較例では、評価対象光は、第2反射部材20を透過した後に第1反射部材10に入射するので、第2反射部材20を透過する際に損失を受ける。これに対して、本実施形態では、評価対象光は、第2反射部材20を透過することなく直接に第1反射部材10に入射することができるので、第2反射部材20の透過に因る損失がない。

0054

第2比較例では、スクリーン30上において反射光L12,L21により干渉縞が形成される領域に反射光L11,L22が入射するので、干渉縞のコントラストが劣化するという問題が生じる。これに対して、本実施形態では、第1反射部材10の第1反射面11と第2反射部材20の第1反射面21とが互いに平行であるので、図5に示されるように、スクリーン30上において反射光L12,L21により干渉縞が形成される領域に反射光L11,L22を入射させないようにすることができ、干渉縞のコントラストを改善することができる。

0055

図5は、実施形態のコリメーション評価装置1のスクリーン30における各反射光の入射領域を説明する図である。同図に示されるように、スクリーン30上において、反射光L12,L21それぞれの入射領域が重なっており、その重なった領域において干渉縞が形成される。その干渉縞形成領域に反射光L11,L22は入射しない。

0056

また、本実施形態では、スクリーン30上において、反射光L11および反射光L22それぞれの入射領域を、干渉縞形成領域と異ならせることができるだけでなく、反射光L11,L22の入射領域と異ならせることができる。したがって、スクリーン30に入射した反射光L11または反射光L22に基づいて入射光L0のビームプロファイルを評価することができる。すなわち、本実施形態のコリメーション評価装置1は、反射光L12および反射光L21による干渉縞に基づいて評価対象光のコリメーションを評価するとともに、反射光L11または反射光L22に基づいて評価対象光のビームプロファイルを評価することができる。

0057

本実施形態では、第1反射部材10および第2反射部材20の双方または何れか一方は、平行移動または回転移動が自在であるのが好適である。例えば、第1反射部材10と第2反射部材20との間の距離を変更することにより、反射光L12,L21の横ずれ量を調整することができ、感度を調整することができる。y軸に平行な軸の周りに第1反射部材10および第2反射部材20を一体として回転移動させることにより、反射光L12,L21の光路長差を調整することができる。xz平面および反射面の双方に平行な方向に第1反射部材10または第2反射部材20を平行移動させることにより、反射光L12,L21の光路長差を調整することができる。また、図面において紙面垂直方向に第1反射部材10および第2反射部材20の何れかを単独で回転移動させることにより、干渉縞の周期を調整することができる。

0058

図6は、実施形態のコリメーション評価装置1のスクリーン30上に形成された干渉縞の写真である。ここでは、第1反射部材10および第2反射部材20それぞれとして、シグマ光機株式会社製のウェッジ基板WSB-30C05-10-1を用いた。このシェアプレートの材料はBK7であり、厚さは5mmであり、ウェッジ角は1度であり、直径は30mmである。x軸に平行な方向について第1反射部材10と第2反射部材20との間の距離を39mmとした。

0059

光ファイバレーザ光源の光ファイバ端面から出射されてレンズを経た波長1080nmのレーザ光を評価対象の光とした。この評価対象光の可干渉距離は1mm以下であった。コリメーション評価装置1への入射光L0のビーム直径を6mmとした。第1反射部材10への入射光L0の入射角を45度とした。スクリーン30上に形成された干渉縞をCCDカメラにより撮像した。

0060

同図(a)は入射光L0が発散光であるときの干渉縞の写真である。同図(b)は入射光L0がコリメート光であるときの干渉縞の写真である。同図(c)は入射光L0が収束光であるときの干渉縞の写真である。これらの図に示されるように、コリメーション評価対象の光の可干渉距離が短い場合であっても該光のコリメーションを高感度かつ高コントラストで評価することができる。

0061

(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記の実施形態のコリメーション評価装置1は、反射光L12,L21により形成される干渉縞を可観測化する観測部としてすりガラス板からなる透過型のスクリーン30を用いて、そのスクリーン30を透過拡散する光によって干渉縞を観測するものであった。しかし、干渉縞を可観測化する観測部は、これに限られない。図7図10は、実施形態のコリメーション評価装置1の変形例の構成を示す図である。これらの変形例では、干渉縞を可観測化する観測部として他の構成を採用している。

0062

図7に示される第1変形例のコリメーション評価装置1Aは、反射型のスクリーン31を観測部として用いて、そのスクリーン30で反射拡散する光によって干渉縞を観測する。この構成の場合、高強度の光の干渉縞を観測するときに、観察者の安全の観点で好適である。

0063

図8に示される第2変形例のコリメーション評価装置1Bは、カメラ32を観測部として用いて、そのカメラ32により撮像された干渉縞を表示装置に表示させることで、干渉縞を観測する。この構成の場合、可視光以外の波長域紫外域赤外域、等)の光であっても干渉縞を観測することができる。

0064

図9に示される第3変形例のコリメーション評価装置1Cは、レンズ33およびカメラ32を観測部として用いて、レンズ33により拡大または縮小された干渉縞をカメラ32により撮像し、その撮像した干渉縞を表示装置に表示させることで、干渉縞を観測する。この構成の場合、可視光以外の波長域の光であっても干渉縞を観測することができ、また、倍率を変更することで所望の視野で干渉縞を観測することができる。

0065

図10に示される第4変形例のコリメーション評価装置1Dは、透過型のスクリーン30、レンズ33およびカメラ32を観測部として用いて、スクリーン30上の干渉縞をレンズ33により拡大または縮小してカメラ32により撮像し、その撮像した干渉縞を表示装置に表示させることで、干渉縞を観測する。この構成の場合も、可視光以外の波長域の光であっても干渉縞を観測することができ、また、倍率を変更することで所望の間隔の干渉縞を観測することができる。また、スクリーン30に描かれた基準線に対する干渉縞の傾斜を確認することができる。

0066

なお、スクリーンを用いないコリメーション評価装置1B,1Cは、スクリーン上の基準線を利用することができないが、カメラ32の電子ラインを基準線として用いることができる。また、カメラ32を用いるコリメーション評価装置1B,1C,1Dでは、反射光L12および反射光L21による干渉縞。ならびに、反射光L11または反射光L22によるビームプロファイルを、カメラ32により同時に撮像してもよいし、カメラ32を移動させることで順次に撮像してもよい。

0067

1,1A〜1D…コリメーション評価装置、10…第1反射部材、11…第1反射面、12…第2反射面、20…第2反射部材、21…第1反射面、22…第2反射面、30,31…スクリーン、32…カメラ、33…レンズ、40…筐体。

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