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図面 (9)

課題

再生塩化ビニル系樹脂を含む材料から形成された発泡樹脂層を有し、十分な強度と適度な柔軟性を有し、比較的軽量な床材の製造方法。

解決手段

本発明の床材1の製造方法は、再生塩化ビニル系樹脂及び熱膨張性マイクロカプセルを含む材料を混合する混合工程、前記材料を加熱しつつ押し出し、発泡樹脂層7を成形する成形工程、を有する。

概要

背景

床材は、ある程度の柔軟性と機械的強度を有することに加え、簡易運搬及び施工できるようにするため、単位面積当たりの重量が比較的軽量であることが望まれる。
このような条件を満たす床材として、発泡層を有する塩化ビニル系樹脂製床材が知られている。
ところで、近年、環境負荷軽減のため、各種樹脂リサイクル推奨されており、前記塩化ビニル系樹脂製床材の形成材料として、再生塩化ビニル系樹脂が用いられている。なお、再生塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル製品端材使用済みの塩化ビニル製品などの廃材から得られる塩化ビニル系樹脂をいう。
しかしながら、再生塩化ビニル系樹脂は、原料となる廃材ごとに安定剤などの添加剤含有量が異なっているので、バージン塩化ビニル系樹脂を使用した場合に比して、物性が安定せず、加工し難いという問題点がある。そのため、ガスを生じる化学発泡剤と再生塩化ビニル系樹脂を含む材料を用いて発泡樹脂層を形成しようとしても、所々で過剰発泡又は無発泡となるなどの所望の倍率で発泡し難く、略均一な厚みの発泡層を形成できない。

概要

再生塩化ビニル系樹脂を含む材料から形成された発泡樹脂層を有し、十分な強度と適度な柔軟性を有し、比較的軽量な床材の製造方法。本発明の床材1の製造方法は、再生塩化ビニル系樹脂及び熱膨張性マイクロカプセルを含む材料を混合する混合工程、前記材料を加熱しつつ押し出し、発泡樹脂層7を成形する成形工程、を有する。

目的

本発明の目的は、再生塩化ビニル系樹脂を含む材料から形成された発泡樹脂層を有し、十分な強度と適度な柔軟性を有し、比較的軽量な床材の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

再生塩化ビニル系樹脂及び未膨張熱膨張性マイクロカプセルを含む材料を混合する混合工程、前記材料を加熱しつつ押し出し、発泡樹脂層成形する成形工程、を有する床材の製造方法。

請求項2

前記混合工程において、充填剤を含めて前記材料を混合する、請求項1に記載の床材の製造方法。

請求項3

前記混合工程において、前記再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度以上で前記熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度未満の温度範囲となるように前記材料を混合し、前記成形工程において、前記再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度以上で加熱する、請求項1または2に記載の床材の製造方法。

請求項4

前記混合工程において、前記再生塩化ビニル系樹脂を含む材料を、前記再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度以上で前記熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度未満の温度範囲となるように混合した後、前記材料の温度を、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度よりも低い温度に下げ、前記温度を下げた後の材料に前記未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを加えて再び混合し、前記成形工程において、前記再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度以上で加熱する、請求項1または2に記載の床材の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、再生塩化ビニル系樹脂を含む発泡樹脂層を有する床材の製造方法に関する。

背景技術

0002

床材は、ある程度の柔軟性と機械的強度を有することに加え、簡易運搬及び施工できるようにするため、単位面積当たりの重量が比較的軽量であることが望まれる。
このような条件を満たす床材として、発泡層を有する塩化ビニル系樹脂製床材が知られている。
ところで、近年、環境負荷軽減のため、各種樹脂リサイクル推奨されており、前記塩化ビニル系樹脂製床材の形成材料として、再生塩化ビニル系樹脂が用いられている。なお、再生塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル製品端材使用済みの塩化ビニル製品などの廃材から得られる塩化ビニル系樹脂をいう。
しかしながら、再生塩化ビニル系樹脂は、原料となる廃材ごとに安定剤などの添加剤含有量が異なっているので、バージン塩化ビニル系樹脂を使用した場合に比して、物性が安定せず、加工し難いという問題点がある。そのため、ガスを生じる化学発泡剤と再生塩化ビニル系樹脂を含む材料を用いて発泡樹脂層を形成しようとしても、所々で過剰発泡又は無発泡となるなどの所望の倍率で発泡し難く、略均一な厚みの発泡層を形成できない。

発明が解決しようとする課題

0003

本発明の目的は、再生塩化ビニル系樹脂を含む材料から形成された発泡樹脂層を有し、十分な強度と適度な柔軟性を有し、比較的軽量な床材の製造方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0004

本発明の床材の製造方法は、再生塩化ビニル系樹脂及び未膨張熱膨張性マイクロカプセルを含む材料を混合する混合工程、前記材料を加熱しつつ押し出し、発泡樹脂層を成形する成形工程、を有する。

0005

本発明の好ましい床材の製造方法は、前記混合工程において、充填剤を含めて前記材料を混合する。
本発明の好ましい床材の製造方法は、前記混合工程において、前記再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度以上、前記熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度未満の温度範囲となるように前記材料を混合し、前記成形工程において、前記再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度以上で加熱する。
本発明の好ましい床材の製造方法は、前記混合工程において、前記再生塩化ビニル系樹脂を含む材料を、前記再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度以上で前記熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度未満の温度範囲となるように混合した後、前記材料の温度を、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度よりも低い温度に下げ、前記温度を下げた後の材料に前記未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを加えて再び混合し、前記成形工程において、前記再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度以上で加熱する。

発明の効果

0006

本発明の製造方法は、再生塩化ビニル系樹脂を用いているので、環境上好ましく、また、本発明の製造方法によって得られる床材は、十分な強度と適度な柔軟性を有する。さらに、本発明によれば、再生塩化ビニル系樹脂を含み、略均質な発泡樹脂層を形成できるので、比較的軽量な床材を得ることができる。

図面の簡単な説明

0007

本発明の第1実施形態に係る床材の平面図。
同床材を図1のII−II線で切断した拡大断面図。
第2実施形態に係る床材の拡大断面図(図1のII−II線と同様な箇所で切断)。
第3実施形態に係る床材の拡大断面図(図1のII−II線と同様な箇所で切断)。
第4実施形態に係る床材の拡大断面図(図1のII−II線と同様な箇所で切断)。
第5実施形態に係る床材の拡大断面図(図1のII−II線と同様な箇所で切断)。
発泡樹脂層の拡大参考断面図。
床材の製造工程の概略側面図。

0008

以下、本発明について、適宜図面を参照しつつ説明する。
本明細書において、ある層の「上面」又は「上方」は、床材を敷設する床面から遠い側の面又は方向を指し、「下面」又は「下方」は、その反対側(床材を敷設する床面に近い側)の面又は方向を指す。
本明細書において、「〜」で表される数値範囲は、「〜」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。複数の下限値と複数の上限値が別個に記載されている場合、任意の下限値と任意の上限値を選択し、「〜」で結んだ範囲とすることができるものとする。
また、各図における、厚み及び大きさなどの寸法は、実際のものとは異なっていることに留意されたい。

0009

[床材の積層構造
図1は、第1実施形態の床材の平面図であり、図2は、同床材の拡大断面図である。
図1に示すように、床材1は、平面視長尺帯状に形成されている。本明細書において、長尺帯状は、一方向の長さが他方向(他方向は一方向に対して直交する方向)の長さに比して十分に長い長方形状であり、例えば、一方向の長さが他方向の長さの2倍以上、好ましくは4倍以上である。長尺帯状の床材1は、通常、ロールに巻かれて保管・運搬に供され、施工現場において、所望の形状に裁断して使用される。もっとも、本発明の床材1は、長尺帯状のシートに限られず、平面視正方形状などの枚葉状に形成されたタイルであってもよい(図示せず)。

0010

前記長尺帯状の床材1は、例えば幅800mm〜4000mmのような所定幅所定長さに形成されたものであり、その長さは、例えば、2m〜300mである。枚葉状に形成される床材1は、例えば、その縦横がそれぞれ100mm〜4000mmである。前記枚葉状の床材1は、一辺の長さが50cmの平面視正方形状のものが一般的であるが、縦10cm×横90cmの長方形状、六角形状などでもよく、大きさや形状は特に限定されない。
床材1の上面には、必要に応じて、凹凸模様を付与するためにエンボス加工(図示せず)が施されていてもよい。また、床材1の下面に又は床材1の上面及び下面に、必要に応じて、エンボス加工が施されていてもよい。

0011

本発明の床材1は、発泡樹脂層を有し、柔軟性を有する。床材1の柔軟性の程度としては、例えば、本発明の床材1は、直径10cmの芯材の周囲にロール状に巻き付けることができる。
本発明の床材1は、発泡樹脂層のみから構成されていてもよいが、通常、発泡樹脂層7と、任意の他の層と、を有する積層構造である。
例えば、図2に示す床材1は、上側から順に、傷付き防止層2、保護層3、化粧層4、樹脂層5、第1基材層61、発泡樹脂層7及び第2基材層62からなる積層体である。これら各層は、接合されて一体化されている。
図3乃至図6は、第2乃至第5実施形態の床材1の断面図である。なお、第2乃至第5実施形態の床材1の平面図は、図1と同様なので省略している。
図3に示す第2実施形態の床材1は、上側から順に、傷付き防止層2、保護層3、化粧層4、発泡樹脂層7、第1基材層61、樹脂層5及び第2基材層62からなる積層体である。これら各層は、接合されて一体化されている。
図4に示す第3実施形態の床材1は、上側から順に、傷付き防止層2、保護層3、化粧層4、樹脂層5、第1基材層61、発泡樹脂層7、第2基材層62及びバッキング層63からなる積層体である。これら各層は、接合されて一体化されている。バッキング層63としては、例えば、ゴムフェルト発泡アクリル樹脂層などの吸着層などが挙げられる。
図5に示す第4実施形態の床材1は、上側から順に、傷付き防止層2、保護層3、化粧層4、発泡樹脂層7、第1基材層61、発泡樹脂層7及び第2基材層62からなる積層体である。これら各層は、接合されて一体化されている。
図6に示す第5実施形態の床材1は、上側から順に、傷付き防止層2、保護層3、化粧層4、発泡樹脂層7及び第2基材層62からなる積層体である。これら各層は、接合されて一体化されている。なお、図2図3図5及び図6に示す床材1の最下面に、図4と同様にバッキング層を設けてもよい。
特に図示しないが、上記第1乃至第5実施形態の床材1において、傷付き防止層2、保護層3及び化粧層4から選ばれる少なくとも1つの層を省略してもよく、第1基材層61及び第2基材層62から選ばれる少なくとも1つの層を省略してもよい。

0012

<発泡樹脂層>
発泡樹脂層7は、再生塩化ビニル系樹脂及び熱膨張性マイクロカプセルを含んでいる。
図7は、発泡樹脂層7のみを部分的に拡大した断面図である。
発泡樹脂層7は、その内部に空洞部7aを有する。なお、特に図示しないが、空洞部7aの一部は発泡樹脂層7の上面又は下面に存在する場合もあり、この場合には、発泡樹脂層7は、その上面又は下面に空洞部7aに対応した凹部を有する。空洞部7aは、発泡樹脂層7中に形成された無数の空間である。
空洞部7aを構成する空洞内壁は、前記マイクロカプセル外殻72によって構成されている。もっとも、全ての空洞部7aの空洞内壁が、マイクロカプセルの外殻72によって構成されている場合に限定されず、例えば、符号73に示すように、再生塩化ビニル系樹脂が一部の空洞部7aの空洞内壁を構成している場合もある。
空洞部7aの立体形状は、特に限定されず、中空略楕円球状、中空の略球状、中空の略直方体状などが挙げられる。本発明において、形状の「略」は、本発明の属する技術分野において許容される形状を意味する。前記空洞部7aの立体形状の「略楕円球状、略球状」は、例えば、曲面の一部が膨らんだ凸面又は窪んだ凹面を含む形状、曲面の一部が平面とされた形状などが含まれる。また、「略直方体状」は、例えば、平面の一部が膨らんだ凸面又は窪んだ凹面を含む形状、角部が弧状を描いた形状などが含まれる。
空洞部7aの大きさは、熱膨張したマイクロカプセルの大きさに依存する。

0013

発泡樹脂層7には、再生塩化ビニル系樹脂及び熱膨張性マイクロカプセル以外に、他の成分が含まれていてもよい。他の成分としては、可塑剤、充填剤、安定剤、加工助剤、防かび剤、難燃剤紫外線吸収剤顔料などの着色剤酸化防止剤滑剤などの各種添加剤が挙げられる。例えば、前記発泡樹脂層7は、再生塩化ビニル系樹脂及び熱膨張性マイクロカプセル以外に、添加剤として可塑剤を少なくとも含み、或いは、添加剤として可塑剤及び充填剤を少なくとも含む。
発泡樹脂層7の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.5mm〜5mmであり、好ましくは1mm〜3mmである。

0014

<傷付き防止層>
傷付き防止層2は、保護層3と共に床材1に汚れ除去性を付与し、さらに、床材1の上面に耐摩耗性耐傷付き性を付与するために設けられる層である。傷付き防止層2は、必要に応じて設けられる。傷付き防止層2は、透明又は不透明でもよいが、化粧層4のデザイン視認できるようにするため、透明であることが好ましい。
傷付き防止層2は、例えば、樹脂材料で形成される。その樹脂材料は、特に限定されないが、比較的硬い樹脂層から形成されていることが好ましい。傷付き防止層2の樹脂材料としては、加工性の良さから硬化性樹脂を用いることが好ましく、さらに、保護層3に熱損傷を与え難いことから、電離放射線硬化性樹脂を用いることがより好ましく、汎用的であることから、紫外線硬化性樹脂を用いることがさらに好ましい。前記硬化性樹脂としては、紫外線硬化性樹脂などの電離放射線硬化性樹脂以外に、熱硬化性樹脂非電離放射線により硬化する樹脂などが挙げられる。傷付き防止層2の厚みは、特に限定されないが、例えば、1μm〜100μmであり、好ましくは5μm〜70μmであり、より好ましくは10μm〜50μmである。

0015

<保護層>
保護層3は、床材1に付着した汚れを容易に除去できるようにするために設けられた層である。保護層3は、必要に応じて設けられる。保護層3は、透明又は不透明でもよいが、上記傷付き防止層2と同様の理由から、透明であることが好ましい。
保護層3は、例えば、樹脂材料で形成される。その樹脂材料としては、一般的には、熱可塑性樹脂が用いられる。前記熱可塑性樹脂としては、塩化ビニルや塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などの塩化ビニル系樹脂;ポリオレフィン系樹脂ウレタン系樹脂エチレン−酢酸ビニル共重合体などの酢酸ビニル系樹脂;エチレン−メタクリレート樹脂などのアクリル系樹脂ポリアミド系樹脂エステル系樹脂オレフィン系エラストマースチレン系エラストマーなどの各種エラストマーなどの各種エラストマー;ゴムなどが挙げられる。これらは、1種単独で、又は2種以上を併用できる。化粧層4、樹脂層5又は発泡樹脂層7と強固に接合することから、塩化ビニル系樹脂を主成分とする樹脂が好ましい。保護層3の厚みは、特に限定されず、例えば、0.03mm〜1mmである。

0016

<化粧層>
化粧層4は、床材1に意匠を付与する層である。化粧層4は、必要に応じて設けられる。
前記化粧層4は、転写層意匠印刷層意匠印刷シート、意匠性が付与された熱可塑性樹脂層などが挙げられる。もっとも、化粧層4は、これら例示の層に限られず、意匠を表出できる層であればその他任意のものを用いることができる。
前記転写層は、印刷インキ剥離紙などの基材上に印刷して固化させた後に、固化した印刷インキを剥離して形成した転写フィルムから構成される。前記転写層からなる化粧層4は、保護層3の下面などに転写することによって形成される。意匠印刷層は、保護層3の下面などに印刷インキを直接印刷して固化させた層から構成される。意匠印刷シートからなる化粧層4は、保護層3の下面などに、予め意匠印刷を施したシートを接合することによって形成される。意匠性が付与された熱可塑性樹脂層は、そのものが意匠となり得る層である。前記熱可塑性樹脂層は、(1)樹脂そのものの色彩で意匠性が付与されている場合、(2)着色剤が混合され、その着色剤の色彩及びその混ざり方によって意匠性が付与されている場合、(3)樹脂チップが混合され、その樹脂チップの色彩、形状、分散の仕方などによって意匠性が付与されている場合、(4)色彩の異なる着色剤と樹脂チップとが混合され、それらの色彩や混ざり方などによって意匠性が付与されている場合、などが挙げられる。熱可塑性樹脂層からなる化粧層4は、保護層3の下面などに、その熱可塑性樹脂層を積層接合することによって形成される。前記化粧層4の厚みは特に限定されないが、例えば、0.5μm〜1mmであり、好ましくは0.01mm〜0.8mmである。特に、転写層や意匠印刷層からなる化粧層4の厚みは、0.5μm〜0.5mmである。

0017

<樹脂層>
樹脂層5は、床材1の強度及び重量を構成する層である。樹脂層5は、必要に応じて設けられる。
樹脂層5は、発泡されていてもよく、発泡されていなくてもよい。図示例の樹脂層5は、発泡されていない(非発泡である)。樹脂層5の形成材料としては、上記<保護層>の欄で例示したようなものが挙げられ、化粧層4などと強固に接合することから、塩化ビニル系樹脂を主成分とする樹脂が好ましい。なお、樹脂層5に、顔料などの着色剤を含ませることにより、その着色剤の色彩又は混ざり方によって、意匠性が付与された樹脂層5を構成できる。かかる意匠性が付与された樹脂層5を用いる場合には、化粧層4を省略することもできる。樹脂層5の厚みは、特に限定されず、例えば、0.05mm〜1.0mmであり、好ましくは0.1mm〜0.8mmである。

0018

<第1基材層及び第2基材層>
第1基材層61及び第2基材層62は、経時的な収縮や膨張による床材1の寸法変化の抑制又は反りの抑制のための層である。第1基材層61及び第2基材層62は、必要に応じて設けられる。
第1基材層61及び第2基材層62は、特に限定されないが、それぞれ独立して、例えば、不織布、織布、紙、フェルトなどの従来公知の繊維シートを用いることができる。不織布や織布を構成する繊維の材質は、特に限定されず、例えば、ポリエステルポリオレフィンなどの合成樹脂繊維ガラスカーボンなどの無機繊維天然繊維などが挙げられる。床材1の厚み方向中間に配置される第1基材層61は、床材1の経時的な収縮や膨張を特に抑制できることから、ガラスなどの無機繊維を含む不織布又は織布を用いることが好ましい。床材1の下面側又は最下面に配置される第2基材層62は、床材1の上反りを抑制できることから、合成樹脂繊維を含む不織布又は織布を用いることが好ましい。第1基材層61及び第2基材層62の目付量は、特に限定されず、それぞれ独立して、例えば、30g/m2〜50g/m2である。なお、第1基材層61及び第2基材層62は、いずれか一方だけが設けられていてもよい。

0019

[床材の製造方法]
本発明の床材の製造方法は、再生塩化ビニル系樹脂及び熱膨張性マイクロカプセルを含む材料を混合する混合工程、前記材料を加熱しつつ押し出し、発泡樹脂層を成形する成形工程、を有する。
本発明の床材の製造方法は、混合工程及び成形工程以外に他の工程を有していてもよい。例えば、床材1は、上述のように、発泡樹脂層7に、傷付き防止層2、保護層3、化粧層4、樹脂層5、第1基材層61及び第2基材層62から選ばれる少なくとも1つの層が積層されている。本発明の製造方法は、これらの積層工程を有していてもよい。さらに、エンボス工程などを有していてもよい。
これら各工程を1つの製造ライン一連に行ってもよいし、或いは、前記各工程から選ばれる1つ又は2つ以上の工程を、1つのラインで行い、且つ残る工程を他の1つ又は2つ以上のラインで行ってもよい。また、前記各工程の全てを一の実施者が行ってもよいし、或いは、前記各工程から選ばれる1つ又は2つ以上の工程を一の実施者が行い、且つ残る工程を他の実施者が行ってもよい。
図8は、床材の製造方法の各工程を模式的に表した概略側面図である。図8の製造方法に用いられる製造ラインは、各層の積層工程から長尺帯状の床材の製造までを一連に行う場合である。

0020

<発泡樹脂層の準備工程
(廃材の処理工程)
廃材の処理工程は、塩化ビニル製品の廃材を適当な大きさに破砕する工程である。
塩化ビニル製品の廃材は、塩化ビニル系樹脂を主として含んでいる製品であれば特に限定されず、例えば、使用済み製品、端材などが挙げられる。前記使用済み製品としては、農業用塩化ビニル製マルチシートビニールハウス用塩化ビニル製シートなどの使用済み農業用資材;壁紙、床材などの使用済み建築用資材塩化ビニル製ホース、塩化ビニル製管などの使用済み工業用資材;などが挙げられる。前記端材としては、前記農業用資材、建築用資材及び工業用資材などの塩化ビニル製品を製造する際に生じる切れ端不良品規格外品などが挙げられる。
上記塩化ビニル製品の廃材は、地球資源の保護に基づく省資源の観点や、廃棄物減量の観点から、再利用に好適であるので、さらなる活用要望されている。中でも、農業用資材は、農作物の生育に適した光や温度などの条件を調整するために、農業用ハウスなどの農業用施設に塩化ビニル製の樹脂シートが広く使用されている。特に、農業用地利用効率化や、収穫時期収穫量の調整等に有効なため、農業用は、塩化ビニル系樹脂の大量消費分野となっている。このため、使用済み農業用資材の再利用は、地球資源の保護に基づく省資源の観点や、廃棄物減量の観点から、特に有用である。
ところで、塩化ビニル製品の廃材には、可塑剤の他、必要に応じて安定剤、防カビ剤、滑剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物などの光安定剤防滴剤無機充填剤、防霧剤、着色剤などの各種添加剤が含まれており、さらに、不織布、ガラス繊維、砂や糸くずなどが多く混じっている場合もある。使用済み農業用資材は、無機充填剤を含む添加剤の含有量が比較的少ないので、本発明において好適に使用することができる。

0021

回収された廃材を、粉砕機を用いて粉砕して、廃材粉砕物を得る。廃材粉砕物の大きさは、特に限定されないが、余りに大きいと、再生塩化ビニル系樹脂を溶融させるために多くの時間がかかる。このため、前記粉砕物は、目開き8メッシュ〜10メッシュのふるいを通過する程度のものを使用することが好ましい。なお、本明細書において、ふるいは、JISZ8801−1:2006に基づくものである。
なお、粉砕物に、砂や糸くずなどが多く混じっている場合には、ダスト分離装置による風力分離重量分離などを行うことによって、粉砕物から砂や糸くずなどを除去しておくことが好ましい。

0022

(混合工程)
混合工程は、再生塩化ビニル系樹脂及び未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを含む材料を混合して、発泡樹脂層の形成材料を得る工程である。
なお、「混合」とは、一般に、異なる2種以上の物質を混ぜることを意味するが、本明細書においては、前記一般的な意味のほか、1種の物質を均質化などのために混ぜる場合も含んで「混合」という。
前記粉砕物は、再生塩化ビニル系樹脂を含んでいる。
この粉砕物と共に、膨張前の熱膨張性マイクロカプセルを、ミキサーなどの混合装置に入れ、粉砕物を溶融させる。必要に応じて、充填剤、可塑剤、並びに充填剤及び可塑剤以外の添加剤を混合装置に入れる。以下、充填剤及び可塑剤以外の添加剤をその他の添加剤という。また、本発明においては、塩化ビニル系樹脂成分として、再生塩化ビニル系樹脂を100%使用しても良好な発泡樹脂層を形成できるが、必要に応じて、バージン塩化ビニル系樹脂を材料に加えてもよい。なお、本明細書において、バージンは、未だ製品として使用されていない新品の材料をいう。
前記混合装置は、スーパーミキサーなどの従来公知のものを使用すればよい。

0023

熱膨張性マイクロカプセルは、熱可塑性樹脂からなる外殻と、その外殻に内包され且つ加熱によって気化する内包成分と、を有する。
熱膨張性マイクロカプセルは、加熱によって外殻が軟化すると共に内包成分が気化してその外殻を径外方向に押し出す結果、外殻が膨張する。この結果、加熱前の熱膨張性マイクロカプセルは、外殻内部にほとんど空洞を有さないが、加熱後においては外殻内部に大きな空洞を生じる。熱膨張性マイクロカプセルは、加熱温度の上昇に従い、外殻の膨張開始及び外殻の最大膨張を順に生じる。さらに、外殻の膨張が限界を超えると、外殻に亀裂や孔が発生して内圧が減少する結果、さらに、外殻の収縮を生じる場合がある。外殻が膨張を開始する温度及び外殻が最大に膨張する温度は、熱膨張性マイクロカプセルの外殻及び内包成分などに応じて設定できる。
熱膨張性マイクロカプセルを適正な条件で使用することによって、再生塩化ビニル系樹脂のように一般的に発泡させることに適さない樹脂を用いても、独立気泡を有し且つ機械的強度に優れた発泡樹脂層を形成することが可能になる。熱膨張性マイクロカプセルを用いることにより、化学発泡剤等による発泡方法では困難であった均一な独立気泡の導入が容易に行えるという利点がある。熱膨張性マイクロカプセルを用いることにより、空洞部が独立気泡である発泡樹脂層を得られること、加熱のみの簡単な加工で再生塩化ビニル系樹脂を発泡させることができること、熱膨張性マイクロカプセルの配合量を調整することにより発泡樹脂層の厚さを容易に制御できることなどの利点がある。

0024

熱膨張性マイクロカプセルを用いて再生塩化ビニル系樹脂を含む発泡樹脂層を作製するにあたり、混合工程と成形工程の2つの工程において、発泡樹脂層の形成材料が高温になる。かかる混合工程で膨張せず、その後の成形工程で十分に膨張する熱膨張性マイクロカプセルが用いられる。
本発明では、熱膨張性マイクロカプセルは、外殻の膨張開始温度及び最大膨張温度が再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度よりも高く、且つ、最大膨張温度が膨張開始温度よりも高い熱膨張性マイクロカプセルを用いることが好ましい。
再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度(再生塩化ビニル系樹脂が溶融する温度)は、廃材の種類にもよるが、通常、130℃〜150℃の範囲内である。熱膨張性マイクロカプセル外殻の膨張開始温度及び最大膨張温度は、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度より高い方が、混合工程での温度を厳密に管理する必要がなくなり、加工性に優れるので好ましい。また、混合工程及び成形工程における温度は、再生塩化ビニル系樹脂が熱劣化する温度まで上昇させることができない。このため、熱膨張性マイクロカプセル外殻の膨張開始温度及び最大膨張温度は、前記熱劣化する温度以下に設定することが好ましい。

0025

例えば、熱膨張性マイクロカプセルの外殻の膨張開始温度は、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度−10℃を超え且つ再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度+80℃の範囲内であり、好ましくは、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度〜再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度+80℃の範囲内であり、より好ましくは、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度+30℃〜再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度+80℃である。
また、例えば、熱膨張性マイクロカプセル外殻の最大膨張温度は、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度+30℃〜再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度+80℃であり、好ましくは、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度+50℃〜再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度+80℃であり、より好ましくは、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度+70℃〜再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度+80℃である。余りに最大膨張温度が高い熱膨張性マイクロカプセルを用いると、充分な熱膨張を得るために成形時の温度を高くしなければならず、再生塩化ビニル系樹脂が熱劣化するおそれがある。このため、熱膨張性マイクロカプセル外殻の最大膨張温度は、前記範囲であることが好ましい。
前記の中でも、さらに、膨張開始温度と最大膨張温度の温度差の小さい熱膨張性マイクロカプセルが特に好ましい。たとえば、最大膨張温度が膨張開始温度よりも5℃〜15℃高い熱膨張性マイクロカプセルを用いることが好ましい。
このような熱膨張性マイクロカプセルを用いることにより、材料の混合工程において熱膨張性マイクロカプセルの外殻が膨張することを抑制しつつ外殻を軟化させることができる。外殻が軟化することによって、膨張開始温度が低下し、後述する成形工程において熱膨張性マイクロカプセルを大きく膨張させ、良好な発泡樹脂層を形成できる。膨張開始温度及び最大膨張温度は、下記実施例に記載の方法で測定できる。
なお、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度は、前記廃材の組成から推定でき又は前記廃材からサンプリングし、そのサンプルから推定できる。また、混合工程にて再生塩化ビニル系樹脂が溶融する温度を測定することによっても、知ることが出来る。

0026

熱膨張性マイクロカプセルの具体例としては、例えば、n−ブタン、i−ブタン、ペンタンネオペンタンのような低沸点炭化水素を内包成分とし、塩化ビニリデンアクリロニトリルメチルメタクリレートのようなアクリル酸エステルスチレンのような芳香族ビニル化合物を主成分とする熱可塑性樹脂を外殻とするものが挙げられる。
例えば、WO99/43758などに開示されるイソブタンイソペンタンイソヘキサンイソオクタンなどの炭化水素系の内包成分を、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体などのガスバリアー性の大きいポリマーからなる外殻に内包させたものを用いることが好ましい。
熱膨張性マイクロカプセルは市販品を用いることができる。市販品としては、本油脂製薬株式会社製の商品名「マツモトマイクロスフェアF−80」、「F−100」、「F−180」や、日本フィライト株式会社製の商品名「エクスパンセルWU−461」、「DU−950」、「DU−098」、積水化学工株式会社製の商品名「アドバンセルEMH401」、「EM403」、「EM501」などが挙げられる。
特に、押出成形を行う本発明においては、耐熱性に優れた熱膨張性マイクロカプセルを用いることが好ましい。このような熱膨張性マイクロカプセルとしては、ニトリル系モノマーカルボキシル基を有するモノマーからなる重合体から形成された外殻を有する熱膨張性マイクロカプセルや、さらに、WO2004/058910に開示のニトリル系モノマー、カルボキシル基を有するモノマー、アミド基を有するモノマー、側鎖に環状構造物を有するモノマーからなる重合体から形成された外殻を有する熱膨張性マイクロカプセルなどが挙げられる。

0027

発泡前の前記熱膨張性マイクロカプセルの粒径は、特に限定されないが、例えば、体積平均粒径が約1μm〜500μmであり、好ましくは約3μm〜100μmであり、さらに好ましくは5μm〜50μmである。平均粒径が小さすぎると十分に発泡した発泡樹脂層を得ることが困難であり、平均粒径が大きすぎると導入される空洞部(気泡径)が大きくなり、発泡樹脂層の強度が低下するおそれがある。前記平均粒径の熱膨張性マイクロカプセルを用いることにより、比較的小さい空洞部を有する発泡樹脂層を得ることができる。空洞部の比較的小さい発泡樹脂層は、製品間のバラツキもほとんど生じず、また、曲げた際に応力集中し難いので割れ難くなる。
なお、前記体積平均粒径は、マイクロスコープ測定機、具体的には、(株)オムロン社製の3DデジタルファインスコープVC7700」で測定した値である。

0028

前記熱膨張性マイクロカプセルの比重は、特に限定されない。一般に、比重が小さいマイクロカプセルは外殻の肉厚が薄く、耐圧強度が小さい傾向があるため、押出し成形中に加わる応力によって外殻が破壊され易くなる傾向があり、比重が大きいマイクロカプセルは、比重の小さいものと比較して同量添加した時の軽量効果が小さい。かかる観点から、軽量効果に優れ、配合量を少なくして成形加工性に優れた材料を得るために、熱膨張性マイクロカプセルの比重は、0.2〜1.2が好ましく、0.4〜1.0がより好ましい。

0029

前記充填剤は、特に限定されず、従来より塩化ビニル系樹脂に添加されている無機充填剤を適宜用いることができ、例えば、炭酸カルシウム酸化カルシウム炭酸バリウム水酸化マグネシウム水酸化アルミニウムクレータルクマイカなどの各種の無機充填剤が挙げられる。
前記可塑剤は、特に限定されず、従来より塩化ビニル系樹脂に添加されているものを適宜用いることができ、例えば、フタル酸ジオクチルDOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ブチルオクチルフタレートBOP)などが挙げられる。
その他の添加剤としては、安定剤、加工助剤、防かび剤、難燃剤、紫外線吸収剤、顔料などの着色剤、酸化防止剤、滑剤などが挙げられる。

0030

混合によって発泡樹脂層の形成材料が得られる。
発泡樹脂層の形成材料中の、再生塩化ビニル系樹脂の量は、特に限定されない。
また、バージン塩化ビニル系樹脂を添加することで、より安定的に発泡させることができる。バージン塩化ビニル系樹脂を配合する場合、再生塩化ビニル系樹脂とバージン塩化ビニル系樹脂の比率は、再生塩化ビニル:バージン塩化ビニル系樹脂(質量比)=8:2〜5:5が好ましい。もっとも、本発明によれば、バージンを追加せず、再生塩化ビニル系樹脂だけで良好な発泡樹脂層を形成できる。
熱膨張性マイクロカプセルの量は、特に限定されないが、余りに少ないと、良好に発泡した発泡樹脂層を得られないおそれがあり、余りに多いと、相対的に他の成分の量が少なくなる。かかる観点から、発泡樹脂層の形成材料の全体を100質量%とした場合に、熱膨張性マイクロカプセルの量は、0.1質量%〜3質量%であることが好ましく、さらに、0.2質量%〜2.5質量%であることがより好ましい。

0031

可塑剤の量は、特に限定されないが、余りに少ないと、発泡樹脂層の柔軟性が不足し、余りに多いと、発泡樹脂層の強度が不足するおそれがある。かかる観点から、発泡樹脂層の形成材料の全体を100質量%とした場合に、可塑剤の量は、10質量%〜30質量%であることが好ましく、さらに、15質量%〜25質量%であることがより好ましい。
安定剤などのその他の添加剤の量は、特に限定されず、発泡樹脂層の形成材料の全体を100質量%とした場合に、0.5質量%〜3質量%である。
発泡樹脂層の形成材料は、充填剤が含まれていてもよく、或いは、含まれていなくてもよい。前記形成材料が充填剤を含む場合、その量は、特に限定されないが、余りに多いと、発泡樹脂層が脆く割れやすくなるおそれがある。かかる観点から、発泡樹脂層の形成材料の全体を100質量%とした場合に、充填剤の量は、0を超え70質量%以下であることが好ましく、0を超え68質量%以下であることがより好ましい。

0032

なお、廃材は、主として再生塩化ビニル系樹脂を含んでいるが、これ以外に、充填剤、可塑剤、その他の添加剤を含んでいる場合が多い。かかる廃材の組成が予め判明している場合にはそれを考慮して、廃材の組成が判明していない場合には廃材からサンプリングして、組成分析を行うことにより、その廃材の組成を知ることができる。上記発泡樹脂層の形成材料の組成である、再生塩化ビニル系樹脂、充填剤、可塑剤及びその他の添加剤の量は、前記廃材の組成を考慮して、不足しているものを適宜追加することによって調整できる。ただし、廃材に含まれる安定剤などのその他の添加剤は、劣化している場合が多いので、その他の添加剤については、前記廃材の組成を考慮せずに、必要量を添加することが好ましい。
また、形成材料に充填剤を含ませる場合、廃材に含まれる充填剤のみでは所望量とならない場合があり、そのような場合には、適宜量の充填剤を追加する。

0033

前記廃材の粉砕物及び未膨張の熱膨張性マイクロカプセル、必要に応じて追加される充填剤、可塑剤及びその他の添加剤を混合装置に入れ、それらを混合する。
前記廃材の粉砕物及び熱膨張性マイクロカプセル、必要に応じて追加される充填剤、可塑剤及びその他の添加剤は、混合装置に同時に入れてもよく、それぞれ順次入れてもよい。
各材料を順次に混合していく場合としては、例えば、
(a)未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを除いて、廃材の粉砕物(再生塩化ビニル系樹脂)と可塑剤とその他の添加剤を同時に混合した後、充填剤を加えて更に混合した後、未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを加えて混合して混合工程を完了する、
(b)未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを除いて、廃材の粉砕物(再生塩化ビニル系樹脂)と可塑剤と充填剤とその他の添加剤を同時に混合した後、未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを加えて混合して混合工程を完了する、
(c)未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを除いて、廃材の粉砕物(再生塩化ビニル系樹脂)と可塑剤を同時に混合した後、その他の添加剤を加えて混合し、充填剤を加えて更に混合した後、未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを加えて混合して混合工程を完了する、
(d)未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを除いて、廃材の粉砕物(再生塩化ビニル系樹脂)と可塑剤とその他の添加剤を同時に混合した後、未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを加えて混合して混合工程を完了する、などが挙げられる。

0034

上記のように混合していると廃材が溶融し、材料は全体として流動性のあるゲル状となる。充填剤を追加しない場合、このゲル状のまま材料を搬送して、後述する成形工程で加工を行う。
一方、充填剤を追加して配合する場合には、前記ゲル状となった後、その充填剤を入れ、さらに混合を続けると、材料は粉状となる。溶融してゲル状となった再生塩化ビニル系樹脂に充填剤を入れると粉状に変化することは、予想外の結果である。材料を粉状にすることにより、運搬し易く且つ成形加工も容易になる。
具体的には、廃材を後述する第1温度又は第2温度で混合してゲル状の材料を得た後、無機充填剤を投入する。充填剤を投入した後の混合予定温度は、例えば、第1温度−10℃〜第1温度+10℃とする。充填剤を投入した後も混合を続けると、ゲル状の材料が粉状に変化する。
充填剤を追加する場合の熱膨張性マイクロカプセルの投入時期についても特に限定されず、熱膨張性マイクロカプセルは、充填剤を投入する前から廃材に混合されていてもよく、或いは、充填剤と同時に入れてもよく、或いは、充填剤を投入後に入れてもよい。熱膨張性マイクロカプセルの膨張防止及び熱膨張性マイクロカプセルが材料中に均一に分散することから、前記材料が粉状の材料に変化した後に熱膨張性マイクロカプセルを混合することが好ましい。

0035

材料の混合時間や混合装置の回転数などは、材料の総量などを考慮して適宜設定できる。上記加熱温度で材料がゲル状となるまで混合し、そこで充填剤を加えて混合を続けることにより、材料が粉状となった辺りで混合を止めるようにすればよい。
混合後、必要に応じて、粗熱を取り除くため、混合後の材料を、例えば、クーリングミキサーなどを用いて、40℃〜70℃に冷却しつつ混合する。
得られた粉状の形成材料は、そのまま使用してもよいが、均質な発泡樹脂層を形成するため、粉状の形成材料をふるい分けすることが好ましい。例えば、前記粉状の形成材料を、12メッシュのふるいにかける。そのふるいを通過した形成材料は、粒径概ね1.5mm以下の粉状体である。

0036

前記混合は、室温下で行えばよいが、材料を混合している間に、材料自身が発熱し、昇温するようになる。混合工程においては、この温度を管理することが好ましい。つまり、予め混合時の目標温度範囲を設定し、その温度になるまで混合し、さらにその温度範囲を維持しつつ混合する。以下、この目標温度を混合予定温度という場合がある。なお、混合中に、前記混合予定温度に達しない場合には、その温度に達するまで、熱を加えることが好ましい。また、廃材に含まれる塩化ビニル系樹脂は、物性が安定しないので、前記混合時の温度は、作業者又は機械センサーで、混合作業中を通じて常時監視しておくことが好ましい。

0037

混合予定温度は、適宜設定される。混合予定温度は、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度未満でもよく、或いは、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度以上でもよい。混合予定温度は、例えば、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度以上であり、好ましくは、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度以上で且つ熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度未満の温度範囲である。
混合予定温度は、1つでもよいが、混合の経過に従って段階的に複数設定することが好ましい。なお、混合予定温度が複数の場合、それぞれの温度は異なっている。以下、混合予定温度が複数である場合には、その各温度を第1温度、第2温度、第3温度というように区別する。

0038

例えば、第1温度は、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度〜その溶融温度+40℃であり、好ましくは、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度+10℃〜その溶融温度+30℃である。再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度未満では、再生塩化ビニル系樹脂と添加剤などが十分に混じり合わないおそれがあり、余りに高い温度で混合すると、再生塩化ビニル系樹脂が劣化するおそれがある。具体的には、第1温度は、140℃〜180℃であり、好ましくは150℃〜170℃である。なお、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度は、廃材の種類にもよるが、通常、130℃〜150℃の範囲内である。再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度は、上述のように廃材からサンプリングなどして得ることができる。

0039

また、第2温度は、例えば、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度以上で且つ熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度未満の範囲である。このような温度で混合することにより、充填剤などを再生塩化ビニル系樹脂に十分に混合でき、混合工程で熱膨張性マイクロカプセルのほとんどが大きく膨張せず、後の成形工程で熱膨張性マイクロカプセルが破壊されることを防止できる。例えば、第2温度は、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度+10℃〜熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度−10℃とされ、具体的には、第2温度は、150℃〜175℃である。

0040

さらに、第3温度は、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度未満であり、好ましくは、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度−70℃〜その溶融温度−20℃であり、より好ましくは、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度−60℃〜その溶融温度−30℃である。このような温度で混合することにより、混合工程で熱膨張性マイクロカプセルのほとんどが大きく膨張せず、後の成形工程で熱膨張性マイクロカプセルが破壊されることを防止できる。具体的には、第3温度は、60℃〜130℃であり、好ましくは90℃〜110℃である。
上記第1温度及び第2温度は、重複している範囲があるが、実際の混合時の温度は、互いに異なっている。すなわち、上記第1温度、第2温度及び第3温度は、同じ温度ではなく、異なっている。例えば、第2温度>第1温度>第3温度の関係を満たしていることが好ましい。

0041

混合工程において、混合予定温度が1つである場合(1つの目標温度)には、その温度は、上記第1温度又は第2温度であることが好ましい。混合予定温度が1つの場合、再生塩化ビニル系樹脂を含む廃材の粉砕物及び熱膨張性マイクロカプセル、必要に応じて追加される充填剤、可塑剤及びその他の添加剤を同時に混合装置に入れ、それらが少なくとも混合予定温度になるまで混合する。或いは、混合予定温度が1つの場合、再生塩化ビニル系樹脂を含む廃材の粉砕物及び熱膨張性マイクロカプセル、必要に応じて追加される充填剤、可塑剤及びその他の添加剤を順次に混合装置に入れ、それらが少なくとも混合予定温度になるまで混合する。

0042

また、混合工程において、混合予定温度が複数設定される場合には、上記第1温度乃至第3温度から選ばれる少なくとも2つの温度範囲を段階的に設定することが好ましい。混合予定温度が複数の場合、再生塩化ビニル系樹脂を含む廃材の粉砕物などの全ての材料を同時に混合装置に入れて混合してもよいが、各材料を良好に混合できることから、順次混合していくことが好ましい。

0043

・第1混合例
第1混合例では、再生塩化ビニル系樹脂を含む廃材の粉砕物、可塑剤及びその他の添加剤を同時に混合装置に入れ、混合予定温度が第1温度となるように混合した後、その材料に充填剤を加えて再び第1温度になるまで引き続き混合した後、その材料に未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを加えて第1温度で引き続き混合する。
例えば、再生塩化ビニル系樹脂を含む廃材の粉砕物、可塑剤及びその他の添加剤を同時に混合装置に入れ、約10分〜40分混合して材料温度を第1温度(140℃〜180℃)にした後、充填剤を入れて再び第1温度になるまで混合し、さらに、未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを入れ、第1温度で引き続き混合することによって、混合工程を終了する。

0044

・第2混合例
第2混合例では、再生塩化ビニル系樹脂を含む廃材の粉砕物、可塑剤及びその他の添加剤を同時に混合装置に入れ、混合予定温度が第2温度となるように混合した後、その材料に充填剤を加えて再び第2温度になるまで混合した後、その材料に未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを加えて第2温度で引き続き混合する。
例えば、再生塩化ビニル系樹脂を含む廃材の粉砕物、可塑剤及びその他の添加剤を同時に混合装置に入れ、約10分〜40分混合して材料温度を第2温度(150℃〜175℃)にした後、充填剤を入れて再び第2温度になるまで混合し、さらに、未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを入れ、第2温度で引き続き混合することによって、混合工程を終了する。

0045

・第3混合例
第3混合例では、再生塩化ビニル系樹脂を含む廃材の粉砕物、可塑剤及びその他の添加剤を同時に混合装置に入れ、混合予定温度が第1温度となるように混合した後、その材料に充填剤を加えて第2温度となるように混合した後、その材料に未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを加えて第2温度で引き続き混合する。
例えば、再生塩化ビニル系樹脂を含む廃材の粉砕物、可塑剤及びその他の添加剤を同時に混合装置に入れ、約10分〜40分混合して材料温度を第1温度(140℃〜170℃)にした後、充填剤を入れて第2温度(150℃〜175℃)になるまで混合した後、未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを入れ、第2温度で引き続き混合することによって、混合工程を終了する。

0046

・第4混合例
第4混合例では、再生塩化ビニル系樹脂を含む廃材の粉砕物、可塑剤及びその他の添加剤を同時に混合装置に入れ、混合予定温度が第1温度となるように混合した後、その材料に充填剤を加えて第2温度となるように混合した後、第3温度に下げ、その温度を下げた材料に未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを加えて第3温度で引き続き混合する。
例えば、再生塩化ビニル系樹脂を含む廃材の粉砕物、可塑剤及びその他の添加剤を同時に混合装置に入れ、約10分〜40分混合して材料温度を第1温度(140℃〜170℃)にした後、充填剤を入れて第2温度(150℃〜175℃)になるまで混合した後、約5分から15分程度をかけて第3温度(60℃〜130℃)になるまで冷却した後、未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを入れ、第3温度で引き続き混合することによって、混合工程を終了する。

0047

・第5混合例
第5混合例では、再生塩化ビニル系樹脂を含む廃材の粉砕物、可塑剤及びその他の添加剤を同時に混合装置に入れ、混合予定温度が第1温度となるように混合した後、その材料に充填剤を加えて再び第1温度になるまで混合した後、第3温度に下げ、その温度を下げた材料に未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを加えて第3温度で引き続き混合する。
例えば、再生塩化ビニル系樹脂を含む廃材の粉砕物、可塑剤及びその他の添加剤を同時に混合装置に入れ、約10分〜40分混合して材料温度を第1温度(140℃〜170℃)にした後、充填剤を入れて再び第1温度になるまで混合した後、約5分から15分程度をかけて第3温度(60℃〜130℃)になるまで冷却した後、未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを入れ、第3温度で引き続き混合することによって、混合工程を終了する。

0048

・第6混合例
第6混合例では、再生塩化ビニル系樹脂を含む廃材の粉砕物、可塑剤及びその他の添加剤を同時に混合装置に入れ、混合予定温度が第2温度となるように混合した後、その材料に充填剤を加えて再び第2温度になるまで混合した後、第3温度に下げ、その温度を下げた材料に未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを入れ、第3温度で引き続き混合する。
例えば、再生塩化ビニル系樹脂を含む廃材の粉砕物、可塑剤及びその他の添加剤を同時に混合装置に入れ、約10分〜40分混合して材料温度を第2温度(150℃〜175℃)にした後、充填剤を入れて再び第2温度になるまで混合した後、約5分から15分程度をかけて第3温度(60℃〜130℃)になるまで冷却した後、未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを入れ、第3温度で引き続き混合することによって、混合工程を終了する。

0049

なお、第4混合例乃至第6混合例のように、熱膨張性マイクロカプセルを入れる前に、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度よりも低い温度を下げることによって、熱膨張性マイクロカプセルの膨張を防止できる。第4混合例乃至第6混合例のように、混合工程において、未膨張の熱膨張性マイクロカプセルが第3温度よりも高い温度に曝されないようにすることにより、熱膨張性マイクロカプセルの破壊を抑制でき、結果として、成形工程での発泡倍率を増加させることができる。また、混合工程において、熱膨張性マイクロカプセルが第3温度よりも高い温度に曝されないので、外殻の膨張開始温度が比較的低い熱膨張性マイクロカプセルも使用することができ、熱膨張性マイクロカプセルの選択及び設計の自由度が高まる。
前記熱膨張性マイクロカプセルを入れる前の冷却は、自然冷却でもよいが、冷却装置を用いて強制的に温度を下げることが好ましい。例えば、第4混合例乃至第6混合例において、充填剤を入れて混合するまでをスーパーミキサーで行い、その後、充填剤まで混合した材料をクーリングミキサーに移し替え、第3温度に下げた後、未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを入れ、前記クーリングミキサーにて引き続き混合する。
なお、第3混合例及び第4混合例のように、第1温度と第2温度が併存する場合、第2温度は、第1温度よりも高いことが好ましい。混合対象の材料にある程度の熱を加えることにより、後の成形工程において、材料のゲル化が促進され易く、加工性が良好になる。

0050

(成形工程)
成形工程は、前記混合工程で得られた材料を加熱しつつ押し出し、発泡樹脂層を成形する工程である。
前記混合工程において得られた形成材料がゲル状である場合にはそのゲル状の材料を、前記混合工程において得られた形成材料が粉状である場合にはその粉状の材料を、押出し成形機ホッパーに投入する。押出し成形機は、従来公知のものを使用すればよい。
押し出し時加工温度は、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度以上であり、好ましくは、再生塩化ビニル系樹脂の溶融温度〜熱膨張性マイクロカプセルの最大膨張温度+10℃の温度範囲内である。例えば、150℃〜200℃であり、好ましくは、160℃〜200℃である。成形時の加工温度は、前記混合予定温度よりも高いことが好ましい。
加熱された材料が押出し成形機のダイからシート状に押し出されることにより、所定幅の長尺帯状の発泡樹脂層が形成される。

0051

上記のように混合工程時に熱膨張性マイクロカプセルの外殻が軟化されているので、混合工程後の熱膨張性マイクロカプセルは、その膨張開始温度が混合工程前に比して低下している。成形工程の加工温度が、熱膨張性マイクロカプセルの最大膨張温度以上となると、十分に膨張させることができ、仮に、それが熱膨張性マイクロカプセルの最大膨張温度未満であっても、熱膨張性マイクロカプセルを十分に膨張させることができる。詳しくは、通常、熱膨張性マイクロカプセルの最大膨張温度以上の温度で成形しても、その中の一部のマイクロカプセルは、十分に膨張しないものが存在する。この点、上記のようにして材料を混合することにより、設計上の膨張開始温度よりも混合工程後の熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度が低下する。このため、マイクロカプセルの最大膨張温度未満でも、さらに、最大膨張温度以上であれば尚更、熱膨張性マイクロカプセルを十分に膨張させ、良好は発泡樹脂層を形成できる。
このため、成形時の加工温度を厳密に制御しなくても、比較的大きな空洞部を有し、略均質に発泡された発泡樹脂層を形成できる。
発泡樹脂層の厚みは、特に限定されず、適宜設定できる。発泡樹脂層の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.5mm〜5mmであり、好ましくは1mm〜3mmである。発泡樹脂層の厚みが余りに小さいと、床材のクッション性が悪く、余りに大きいと、床材に接する足裏が沈み込みすぎるおそれがある。
また、発泡樹脂層の発泡倍率も、特に限定されず、例えば、比重換算で1.05倍〜2倍である。発泡倍率が余りに小さいと、床材のクッション性が悪く、余りに大きいと、床材がへたり易くなる。

0052

<発泡樹脂層以外の各層の準備工程>
別途、保護層、化粧層、樹脂層、第1基材層及び第2基材層を準備する。これらの層は、所定幅の長尺帯状であり、好ましくは、発泡樹脂層とほぼ同じ幅の長尺帯状のものを準備する。なお、意匠性が付与された樹脂層を用いる場合には、化粧層は省略される。
保護層や樹脂層の形成方法は、特に限定されず、それらを形成する材料に応じて適宜選択でき、例えば、カレンダー法押出し成形法溶液流延法などが挙げられる。
また、保護層、化粧層、樹脂層、第1基材層及び第2基材層は、それぞれ独立していてもよく、これらから選ばれる任意の2層以上が一体的に積層された状態でもよい。

0053

<積層工程>
図8に示すように、発泡樹脂層7の上面に第1基材層61、樹脂層5、化粧層4及び保護層3を積層し、且つ、発泡樹脂層7の下面に第2基材層62を積層し、一対のロール81,82間に通して加熱加圧することにより、各層を一体化する。
具体的には、上側から順に、保護層3、化粧層4、樹脂層5、第1基材層61、発泡樹脂層7及び第2基材層62が重なった積層体を、一対の加熱ロール81,82(又は、加熱ロール81と樹脂ロール82)の間に通すことにより、積層体が加熱加圧され、各層が接合する。
なお、上述のように、例えば、準備工程で、任意の2層以上が積層されたものを準備している場合には、図8において、その2層以上の積層物が用いられる。

0054

加熱加圧による各層の接合方法は、例えば、ラミネート加工法、カレンダー成形法連続プレス法などが挙げられる。中でも、ラミネート加工法、カレンダー成形法のようなロールによる加熱加圧によって積層体を連続的に接合する方法は、一度に多くの製品を製造することができるので好ましい。特に、ラミネート加工法は、多くの積層体を一度に接合できるので、本発明において最も好適に適用することができる。ラミネート加工法の加熱温度及び圧力は、公知の加工法に準じて適宜設定される。例えば、積層体の加熱温度は、140℃〜200℃であり、ロール間の圧力は、20kgf/cm2〜100kgf/cm2である。
図8に示す各層のうち適宜な層を省略、又は、適宜な層を追加することにより、上記第2乃至第5実施形態に示す床材を得ることができる。

0055

<エンボス工程>
エンボス工程は、前記積層体11の上面又は下面に凹凸を形成するために、必要に応じて行われる。前記ロール81,82間を通過して各層が一体化された積層体11をエンボスロール83と受けロール84間に通すことにより、積層体11に凹凸を形成する。

0056

<傷付き防止層の形成工程>
この工程は、保護層3の上面に傷付き防止層2を形成するために、必要に応じて行われる。
前記積層体11の上面に、ロールコーター85などを用いて、例えば、電離放射線硬化性モノマー又はオリゴマー(傷付き防止層2の形成材料)を塗工し、電離放射線照射装置86を用いて、電離放射線を当てることにより、最上面に傷付き防止層2が形成された床材が得られる。
得られた長尺帯状の床材1は、必要に応じてロールに巻き取られ、保管・運搬に供される。また、本発明の床材を枚葉状のタイルとする場合には、前記長尺帯状の床材を、打ち抜き、カットなどを行うことによって、適切な大きさに切断して、重ねて保管・運搬に供される。

0057

本発明の床材は、再生塩化ビニル系樹脂を用いて形成されているので、環境上好ましい。
本発明の製造方法によれば、再生塩化ビニル系樹脂を略均質に発泡させることができ、十分な強度と適度な柔軟性を有する床材を得ることができる。
また、本発明の製造方法によれば、良好な発泡樹脂層を有するので、全体として軽量化された床材を得ることができる。

0058

以下、実施例及び比較例を示し、本発明を更に詳述する。但し、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。

0059

使用材料
・保護層
広島化成株式会社製の商品名「クリアフィルム」。厚み0.37mm。
・化粧層
印刷紙。広島化成株式会社製の商品名「センターフィルム」。厚み0.15mm。
・樹脂層
ペースト塩化ビニル系樹脂。株式会社カネカ製の商品名「カネビール」。重合度:1150、K値:69。
・基材層
ガラス不織布オリベスト株式会社製の商品名「グラベスト」。ガラス繊維の太さ:直径約18μm、ガラス繊維の長さ:約13mm、ガラス繊維の目付量:37g/m2。
・廃材
使用済みの農業用塩化ビニル系樹脂製シート及び塩化ビニル製床材の端材。
なお、廃材のうち使用済みの農業用塩化ビニル系樹脂製シートの組成は、予め判明しており、塩化ビニル系樹脂70質量%と、可塑剤であるフタル酸ジオクチル30質量%とからなる。塩化ビニル製床材の端材の組成も予め判明しており、塩化ビニル系樹脂24質量%と、可塑剤であるフタル酸ジオクチル15質量%と、充填剤である炭酸カルシウム61質量%とからなる。また、廃材に含まれる塩化ビニル系樹脂の溶融温度は、140℃であった。
・バージン塩化ビニル系樹脂
新第一塩ビ株式会社製の商品名「ZEST1000」。重合度1050。
・熱膨張性マイクロカプセル
松本油脂製薬株式会社の商品名「マツモトマイクロスフェア未膨張グレードF,FNシリーズ」。このマイクロカプセルの膨張開始温度は、185℃で、最大膨張温度は、190℃であった。
・充填剤
炭酸カルシウム。日東粉化工業株式会社製の商品名「Sライト」。
・可塑剤
フタル酸ジオクチル。新日本理化株式会社製の商品名「サンサイザー」。
・安定剤
日辰貿易株式会社製の商品名「グレックMP550」。
・加工助剤
三洋化成社製の商品名「ビスコール550P」。

0060

[膨張開始温度(Ts)および最大膨張温度(Tmax)の測定]
上記膨張開始温度及び最大膨張温度は、次のようにして測定した。
測定装置として、DMA(DMA Q800型、TA instruments社製)を使用した。マイクロカプセルの微小球0.5mgを直径6.0mm(内径5.65mm)、深さ4.8mmのアルミカップに入れ微小球層の上部にアルミ蓋(直径5.6mm、0.1mm)をのせて試料を準備した。その試料に上から加圧子により0.01Nの力を加えた状態でサンプル高さを測定した。加圧子により0.01Nの力を加えた状態で、20℃から300℃まで10℃/minの昇温速度で加熱し、加圧子の垂直方向における変位量を測定した。正方向への変位開始温度を膨張開始温度(Ts)とし、最大変位量を示したときの温度を最大膨張温度(Tmax)として測定した。

0061

表1は、各実施例の材料の混合工程における、各材料の配合量を表している。表2は、各比較例の材料の混合工程における、各材料の配合量を表している。表1及び表2の数値の単位は、kg(キログラム)である。

0062

0063

[実施例1]
<混合工程>
粉砕器を用いて、上記廃材を粉砕し、目開き8メッシュのふるいにかけ、廃材の粉砕物を得た。
表1に示す割合で、前記廃材の粉砕物と、上記可塑剤と、安定剤と、加工助剤と、をスーパーミキサー(株式会社カワタ製の商品名「SMG−500」)に投入し、攪拌翼の回転数1000rpmで、約15分間混練すると材料全体がゲル状になり、その直後、上記充填剤を追加した。この充填剤は、廃材に含まれていたものではなく、バージン(日東粉化工業株式会社製の商品名「Sライト」)である。追加した充填剤の量を表1に示す。なお、その約15分間の材料温度は、約160℃であった。
充填剤を追加した後、同様に、材料温度を適宜測りながら、前記攪拌翼の回転数のままでさらに約10分間混練すると、材料全体が粉状に変化した。なお、その約10分間の材料温度は、充填剤を投入した直後は一旦温度が下がるが、混練することで温度上昇し、最終的に約160℃になった。材料が粉状に変化した直後に、未膨張の上記熱膨張性マイクロカプセルを投入し、概ね160℃のままで約1分間混練した後、ミキサーを停止した。その熱膨張性マイクロカプセルの量を表1に示す。
次に、これを冷却しながら攪拌し、粗熱を取って60℃にした。得られた粉状体を、目開き12メッシュのふるいにかけ、ふるいを通過したものを発泡樹脂層の形成材料とした。

0064

<成形工程及び積層工程>
この発泡樹脂層の形成材料を、押出し成形機のホッパーに投入し、温度180℃で押し出し、厚み1.8mm、幅1950mm、長さ10mの発泡樹脂層を形成した。
この発泡樹脂層の上面に上記基材層を重ね、その上にペースト塩化ビニル系樹脂を塗工して厚み約0.3mmの樹脂層を形成し、さらに、その上に上記化粧層及び保護層を重ねることによって、積層体を形成した。
この積層体をプレヒーターで150℃に加熱した状態で、その積層体を各50℃の上下のラミネートロール間に通すことにより、厚み約2.5mm、幅1950mm、長さ10mの長尺帯状の床材を作製した。なお、積層体の搬送速度は、約10m/分とし、積層体に加わる圧力は、40kgf/cm2とした。

0065

[実施例2乃至13]
各材料の配合量を表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様にして、床材を作製した。ただし、実施例13については、表1に示す量のバージン塩化ビニル系樹脂を粉砕物と同時にミキサーに投入した。

0066

0067

[比較例1乃至3]
混合工程において、熱膨張性マイクロカプセルを入れなかったこと、及び、各材料を表2に示す配合量としたこと以外は、実施例1と同様にして、床材を作製した。

0068

[比較例4]
熱混合工程において、膨張性マイクロカプセルに代えて、化学発泡剤(永和化成工業株式会社製の商品名「ビニホールAC#3」)を用いたこと、及び、各材料を表2に示す配合量としたこと以外は、実施例1と同様にして、床材を作製した。ただし、比較例4については、表2に示す量のバージン塩化ビニル系樹脂を粉砕物と同時にミキサーに投入した。

0069

[比較例5]
混合工程において、熱膨張性マイクロカプセルに代えて、中空粒子(VSライト。三共製粉株式会社製の商品名「DA20−N」。ピーク粒径:48μm)を用いたこと、及び、各材料を表2に示す配合量としたこと以外は、実施例1と同様にして、床材を作製した。

0070

[比較例6]
混合工程において、未膨張の熱膨張性マイクロカプセルに代えて、中空粒子(既膨張済みマイクロカプセル。松本油脂製薬株式会社製の商品名「マツモトマイクロスフェアF−65DE」を加熱して最大膨張させたもの)を用いたこと、及び、各材料を表2に示す配合量としたこと以外は、実施例1と同様にして、床材を作製した。

0071

[比較例7]
混合工程において、熱膨張性マイクロカプセルに代えて、発泡スチロール粒状物(株式会社カネカ社製の商品名「ヒートマックスHM5」。粒径:3mm)を用いたこと、及び、各材料を表2に示す配合量としたこと以外は、実施例1と同様にして、床材を作製した。

0072

表3及び表4の組成は、各実施例及び比較例の混合工程で得られた発泡樹脂層の形成材料を各成分毎に換算しなおしたものである。表3及び表4の組成の数値は、質量%表示である。
詳しくは、上述のように使用済みの農業用塩化ビニル系樹脂製シートは、塩化ビニル系樹脂:可塑剤=70:30(質量比)からなり、塩化ビニル製床材の端材は、塩化ビニル系樹脂:可塑剤:充填剤=24:15:61(質量比)からなる。例えば、実施例1では、使用済み製品が159質量部配合されているので、この製品から再生塩化ビニル系樹脂が159×70/100=111.3であることが求められ、端材が55質量部配合されているので、この端材から再生塩化ビニル系樹脂が55×24/100=13.2であることが求められる。これらの再生塩化ビニル系樹脂の量の合計と形成材料の総量から、表3に示すように、再生塩化ビニル系樹脂の形成材料全体に対する割合が、(111.3+13.2)/331.1=37.6%となる。充填剤などについても同様にして求めることができる。なお、可塑剤や充填剤については、それぞれ、廃材に含まれていたものと、新たに加えたバージンとの合計である。

0073

0074

0075

[混合時の状態]
各実施例及び比較例について、各材料を混合した際の状態を観察した。実施例のように、材料をある程度混合した後に、充填剤を入れると粉状に変化するので、その粉状体の状態を評価した。
評価の基準は、12メッシュのふるいを通る概ね1.5mm程度以下の粒径の粉状体が得られた場合に○、前記ふるいを通らないものが出来やすい場合に△、粉状とならない場合に×と評価した。その結果を表3及び表4に示す。

0076

[成形時の加工性]
各実施例及び比較例について、発泡樹脂層を成形する際に、シート状に成形しやすさを評価した。
加工性評価の基準は、シート状に成形できる場合に○、シート状に成形できない場合に×と評価した。その結果を表3及び表4に示す。
比較例4では、十分な空洞部を有する発泡樹脂層を得られなかった。

0077

[重量の測定]
各実施例及び比較例で得られた発泡樹脂層の1平方メートルの重量(kg/m2)を測定し、発泡樹脂層の重量を評価した。
重量評価の基準は、3.1kg/m2以下である場合に◎、3.1を超え3.3以下である場合に○、3.3を超え3.4以下である場合に△、3.4kg/m2以下を超える場合に×とした。その結果を表3及び表4に示す。

0078

[発泡倍率]
各実施例及び比較例で得られた発泡樹脂層の発泡倍率を比重換算で算出した。
比重換算による発泡倍率=空洞部を潰して発泡樹脂層をシート状にしたものの比重÷発泡樹脂層の比重。
発泡評価の基準は、1.05倍以上である場合に○、1.05倍未満を×とした。その結果を表3及び表4に示す。
なお、比重の測定は、JIS Z 8807の液中ひょう量法による密度及び比重の測定方法準拠して行い、アルファーミラージュ社製の電子比重計(商品名「ELECTRONIC DENSIMETER」を使用して測定した。
空洞部を潰して発泡樹脂層をシート状にする方法は、発泡樹脂層を溶融温度以上で加熱しながらロールで練る方法を採用し、かかる方法により、発泡樹脂層を空洞部のない樹脂シートに形成し直した。

0079

曲げ割れ試験
各実施例及び比較例で得られた発泡樹脂層の柔軟性及び強度を確認するため、曲げ割れ試験を行った。
曲げ割れ試験は、発泡樹脂層を縦×横=5cm×30cmに裁断してサンプルを得、5℃環境下で、そのサンプルを直径6mmの円筒、直径4mmの円筒に巻き付け、サンプルに割れが生じるかどうかを確認した。その結果を表3及び表4に示す。
試験結果の○は、全ての円筒に巻き付けても割れなかったこと、△は、直径4mmの円筒に巻き付けたときには割れが生じたが、直径6mmの円筒に巻き付けたときには割れが生じなかったこと、×は、直径6mmの円筒に巻き付けたときには割れが生じたこと、をそれぞれ表す。
なお、比較例4については、発泡樹脂層を成形できなかったので、重量測定、発泡倍率及び曲げ割れ試験を行わなかった。

0080

実施例1乃至13のように、未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを用いて再生塩化ビニル系樹脂を押し出し成形することにより、良好な発泡樹脂層を成形できた。比較例1乃至7のように未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを用いない比較例1乃至7では、再生塩化ビニル系樹脂を発泡させることができないことが判る。また、実施例1乃至13の床材は、容易に曲げることができ、且つ曲げた際にも割れにくいことが判る。

0081

[実施例14]
<混合工程>
粉砕器を用いて、上記廃材を粉砕し、目開き8メッシュのふるいにかけ、廃材の粉砕物を得た。
表1の実施例6に示す割合で、前記廃材の粉砕物と、上記可塑剤と、安定剤と、加工助剤と、をスーパーミキサー(株式会社カワタ製の商品名「SMG−500」)に投入し、攪拌翼の回転数1000rpmで、約13分間混練すると材料全体がゲル状になり、その直後、実施例6と同量の上記充填剤(日東粉化工業株式会社製の商品名「Sライト」)を追加した。なお、その約13分間の材料温度は、約150℃であった。
充填剤を追加した後、同様に、材料温度を適宜測りながら、前記攪拌翼の回転数のままでさらに約14分間混練すると、材料全体が粉状に変化した。なお、その約14分間の材料温度は、充填剤を投入した直後は一旦温度が下がるが、混練することで温度上昇し、最終的に約160℃になった。材料が粉状に変化した直後に、実施例6と同量の未膨張の上記熱膨張性マイクロカプセルを投入し、約1分間混練した後、ミキサーを停止した。
次に、これを冷却しながら攪拌し、粗熱を取って60℃にした。得られた粉状体を、目開き12メッシュのふるいにかけ、ふるいを通過したものを発泡樹脂層の形成材料とした。
この形成材料を用いて、実施例1の<成形工程及び積層工程>と同様にして、発泡樹脂層を形成した。

0082

[実施例15]
<混合工程>
粉砕器を用いて、上記廃材を粉砕し、目開き8メッシュのふるいにかけ、廃材の粉砕物を得た。
表1の実施例6に示す割合で、前記廃材の粉砕物と、上記可塑剤と、安定剤と、加工助剤と、をスーパーミキサー(株式会社カワタ製の商品名「SMG−500」)に投入し、攪拌翼の回転数1000rpmで、約15分間混練すると材料全体がゲル状になり、その直後、実施例6と同量の上記充填剤(日東粉化工業株式会社製の商品名「Sライト」)を追加した。なお、その約15分間の材料温度は、約160℃であった。
充填剤を追加した後、同様に、材料温度を適宜測りながら、前記攪拌翼の回転数のままでさらに約10分間混練すると、材料全体が粉状に変化し、その変化した直後に、ミキサーを停止した。なお、その約10分間の材料温度は、充填剤を投入した直後は一旦温度が下がるが、混練することで温度上昇し、最終的に約160℃になった。
次に、これを冷却しながら攪拌し、粗熱を取って100℃に材料温度を下げた後、実施例6と同量の未膨張の上記熱膨張性マイクロカプセルを投入し、概ね100℃のままで約5分間混練し、ミキサーを停止した。得られた粉状体を、目開き12メッシュのふるいにかけ、ふるいを通過したものを発泡樹脂層の形成材料とした。
この形成材料を用いて、実施例1の<成形工程及び積層工程>と同様にして、発泡樹脂層を形成した。

0083

[実施例16]
<混合工程>
粉砕器を用いて、上記廃材を粉砕し、目開き8メッシュのふるいにかけ、廃材の粉砕物を得た。
表1の実施例6に示す割合で、前記廃材の粉砕物と、上記可塑剤と、安定剤と、加工助剤と、をスーパーミキサー(株式会社カワタ製の商品名「SMG−500」)に投入し、攪拌翼の回転数1000rpmで、約13分間混練すると材料全体がゲル状になり、その直後、実施例6と同量の上記充填剤(日東粉化工業株式会社製の商品名「Sライト」)を追加した。なお、その約13分間の材料温度は、約150℃であった。
充填剤を追加した後、同様に、材料温度を適宜測りながら、前記攪拌翼の回転数のままでさらに約14分間混練すると、材料全体が粉状に変化し、の変化した直後に、ミキサーを停止した。なお、その約14分間の材料温度は、充填剤を投入した直後は一旦温度が下がるが、混練することで温度上昇し、最終的に約160℃になった。
次に、これを冷却しながら攪拌し、粗熱を取って100℃に材料温度を下げた後、実施例6と同量の未膨張の上記熱膨張性マイクロカプセルを投入し、概ね100℃のままで約5分間混練し、ミキサーを停止した。得られた粉状体を、目開き12メッシュのふるいにかけ、ふるいを通過したものを発泡樹脂層の形成材料とした。
この形成材料を用いて、実施例1の<成形工程及び積層工程>と同様にして、発泡樹脂層を形成した。

実施例

0084

[比重の測定]
実施例6、実施例14乃至実施例16の発泡樹脂層について、それぞれ比重を測定した。発泡樹脂層の比重の測定方法は、上記[発泡倍率]に記載の方法で行った。
その結果、実施例6の比重は、1.38、実施例14の比重は、1.38、実施例15の比重は、1.30、実施例16の比重は、1.31であった。
この結果から、実施例15及び実施例16の発泡樹脂層の発泡倍率は、実施例6及び実施例14のものの発泡倍率よりも優れていることが判る。
実施例15及び実施例16は、材料の混合工程において、熱膨張性マイクロカプセルを加える前に、材料の温度を下げている点で、実施例6及び実施例14と異なっている。上記発泡倍率の相違は、この混合工程の相違に起因すると推定される。これは、材料温度が比較的高い状態で未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを加えると、熱膨張性マイクロカプセルの発泡損失を招き、発泡効率が悪くなるためと考えられる。実施例15及び実施例16のように材料温度を低くしてから熱膨張性マイクロカプセルを加えるという混合方法(材料の調製方法)によれば、外殻の膨張開始温度が比較的低い熱膨張性マイクロカプセルを使用することもでき、熱膨張性マイクロカプセルの選択及び設計の自由度が高まると言える。

0085

1床材
7発泡樹脂層
7a 空洞部
72熱膨張性マイクロカプセルの外殻

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