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技術 洗濯機

出願人 青島海爾洗衣机有限公司アクア株式会社
発明者 大西崇之馬場義一米澤孝昭川島曉
出願日 2015年8月28日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2015-168888
公開日 2017年3月2日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2017-042507
状態 特許登録済
技術分野 洗濯一般
主要キーワード 容量違い 動作単位毎 原動機付き二輪車 内側プーリ 外側プーリ 立ち上げ特性 付け間違い 逆勾配
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年3月2日)のものです。
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図面 (11)

課題

モータを効率よく活用するための変速を実行する洗濯機を提供する。

解決手段

モータの出力軸と回転部への入力軸との間の変速機を、出力軸側に設けた回転数の増大に伴ってプーリ径を変化させる回転数感応部を有する駆動側プーリユニットと、入力軸側に設けた可動プーリ82aおよび固定プーリ82bのプーリボス82d、82e間に設けられた略V字型カム溝82f1とフォロア82f2によって回転数増大に伴いプーリ径が逆方向に変化する際の変速タイミングを司るトルクカム機構82fを有する従動側プーリユニット82と、両プーリユニット間で動力を伝えるベルトとで構成することで、正回転、逆回転へのスムーズな切り替えが可能となり、所要変速スケジュールに沿った変速を実現することができる。

概要

背景

洗濯機には、従来より価格が安価な誘導モータが多く用いられている。誘導モータはACモータ一種であり、交流を流したコイルが作り出す回転磁界ロータ側に誘導電流をつくり、それが発生する磁界と回転磁界との相互作用によって駆動するモータである。一般にこの種のモータの出力軸に現われる回転動力は、一対のプーリおよびベルトを介し、さらに減速機を介して撹拌翼脱水槽等の回転部の入力軸に伝達されるように構成される(特許文献1)。

一方、洗濯機にはインバータ方式を採用したものも利用に供されている。インバータ制御は、交流電力直流に変換後、任意の周波数の交流に変換してモータを駆動することができるようにしたものである(特許文献2)。

概要

モータを効率よく活用するための変速を実行する洗濯機を提供する。モータの出力軸と回転部への入力軸との間の変速機を、出力軸側に設けた回転数の増大に伴ってプーリ径を変化させる回転数感応部を有する駆動側プーリユニットと、入力軸側に設けた可動プーリ82aおよび固定プーリ82bのプーリボス82d、82e間に設けられた略V字型カム溝82f1とフォロア82f2によって回転数増大に伴いプーリ径が逆方向に変化する際の変速タイミングを司るトルクカム機構82fを有する従動側プーリユニット82と、両プーリユニット間で動力を伝えるベルトとで構成することで、正回転、逆回転へのスムーズな切り替えが可能となり、所要変速スケジュールに沿った変速を実現することができる。

目的

本発明は、このような事情に配慮しつつ、変速機を好適に導入した洗濯機を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

洗濯物を回転させる回転部に回転動力を入力する入力軸と、正逆方向に回転して前記回転部の動力源となるモータと、このモータの出力軸と前記回転部への入力軸との間に介在させた変速機とを備え、前記変速機は、前記出力軸側に設けた可変型の駆動側プーリユニットと、前記入力軸側に設けた可変型の従動側プーリユニットと、両プーリユニット間で動力を伝えるベルトと、前記いずれか一方のプーリユニットに設けられ回転数の増大に伴ってプーリ径を変化させる回転数感応部と、前記いずれか他方のプーリユニットを構成する可動プーリおよび固定プーリプーリボス間に設けられカム溝フォロアによって回転数増大に伴いプーリ径が逆方向に変化する際の変速タイミングを司るトルクカム機構とを具備し、前記トルクカム機構のカム溝が、当該カム溝が設けられたプーリボス上の特定の母線に対して一方向に傾斜する傾斜部を有する第1ガイド溝と、前記母線に対し前記第1ガイド溝とは逆方向に傾斜する傾斜部を有する第2ガイド溝とを有し、前記フォロアは当該プーリユニットの正回転変速時に前記第1ガイド溝に導入され、逆回転変速時に前記第2ガイド溝に導入されることを特徴とする洗濯機

請求項2

前記カム溝が、前記第1ガイド溝および前記第2ガイド溝を基端部で連通させ、第1ガイド溝と第2ガイド溝がなす角度で開く略V字状をなしている請求項1に記載の洗濯機。

請求項3

前記第1ガイド溝および前記第2ガイド溝が、プーリボスの前記母線に対して線対称に形成されている請求項1又は2に記載の洗濯機。

請求項4

前記第1ガイド溝および前記第2ガイド溝からなるカム溝を複数種類有し、それらのカム溝がプーリボスの円周方向に沿って異なる位置に配されている請求項1又は2に記載の洗濯機。

請求項5

複数種類のカム溝は、互いに溝幅が異なり、対応するフォロアの径も異なる請求項4に記載の洗濯機。

技術分野

0001

本発明は、モータを効率よく活用するために、変速機を、適切な変速スケジュールの下に導入可能とした洗濯機に関するものである。

背景技術

0002

洗濯機には、従来より価格が安価な誘導モータが多く用いられている。誘導モータはACモータの一種であり、交流を流したコイルが作り出す回転磁界ロータ側に誘導電流をつくり、それが発生する磁界と回転磁界との相互作用によって駆動するモータである。一般にこの種のモータの出力軸に現われる回転動力は、一対のプーリおよびベルトを介し、さらに減速機を介して撹拌翼脱水槽等の回転部の入力軸に伝達されるように構成される(特許文献1)。

0003

一方、洗濯機にはインバータ方式を採用したものも利用に供されている。インバータ制御は、交流電力直流に変換後、任意の周波数の交流に変換してモータを駆動することができるようにしたものである(特許文献2)。

0004

特開2002−166089号公報

先行技術

0005

特開平04−322696号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、誘導モータ方式では、プーリ比が固定であるため、モータの立ち上がりが遅く、効率の悪い低回転域での動作が多くなるうえに、特に正逆方向に回転を切り替えながら洗い工程や濯ぎ工程を実施する洗濯機においては、立ち上がり特性が大きく影響してくるため、効率の悪さが拭えないという難点がある。

0007

一方、インバータ制御方式のものは、運転効率の良い周波数に設定することができる反面、制御系が複雑となることから、全体として高価になるという難点がある。

0008

このような課題を解決する手段として、変速機を採用することが考えられる。変速機を採用すれば、誘導モータの場合であればモータの効率の悪い立ち上げ時をいち速く通過して、効率の良い高回転域移行することができる。

0009

このような変速機として、原動機付き二輪車等に多く採用されている所謂Vベルト方式のものが簡易である。この種の変速機は、駆動側プーリユニット従動側のプーリユニットをベルトで接続することによって構成される。そして、洗濯機を回転させる回転部に回転動力を入力する入力軸と、正逆方向に回転して前記回転部の動力源となる出力軸にそれぞれ従動側プーリユニット駆動側プーリユニットを取り付ければ、変速機を組み込むことができる。

0010

しかしながら、洗い工程や濯ぎ工程において洗濯機は正逆方向に繰り返し動作し、モータの起動シーケンス起動の度に一律であるという特異性があるため、二輪車等のように一方向にのみ回転し、変速アクセル操作量に応じてまちまちである場合とは大きく事情が異なる。

0011

本発明は、このような事情に配慮しつつ、変速機を好適に導入した洗濯機を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0012

本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。

0013

すなわち、本発明の洗濯機は、洗濯物を回転させる回転部に回転動力を入力する入力軸と、正逆方向に回転して前記回転部の動力源となるモータと、このモータの出力軸と前記回転部への入力軸との間に介在させた変速機とを備え、前記変速機は、前記出力軸側に設けた可変型の駆動側プーリユニットと、前記入力軸側に設けた可変型の従動側プーリユニットと、両プーリユニット間で動力を伝えるベルトと、前記いずれか一方のプーリユニットに設けられ回転数の増大に伴ってプーリ径を変化させる回転数感応部と、前記いずれか他方のプーリユニットを構成する可動プーリおよび固定プーリプーリボス間に設けられカム溝フォロアによって回転数増大に伴いプーリ径が逆方向に変化する際の変速タイミングを司るトルクカム機構とを具備し、前記トルクカム機構のカム溝が、当該カム溝が設けられたプーリボス上の特定の母線に対して一方向に傾斜する傾斜部を有する第1ガイド溝と、前記母線に対し前記第1ガイド溝とは逆方向に傾斜する傾斜部を有する第2ガイド溝とを有し、前記フォロアは当該プーリユニットの正回転変速時に前記第1ガイド溝に導入され、逆回転変速時に前記第2ガイド溝に導入されることを特徴とする。

0014

ここで母線とは、それが軸回りに連なることによって円筒を形成する線分を言う。

0015

洗濯機が起動後に所定のシーケンスに沿って回転数を上げる動作を正逆方向に繰り返すという特質に鑑みれば、前記カム溝が、前記第1ガイド溝および前記第2ガイド溝を基端部で連通させ、第1ガイド溝と第2ガイド溝がなす角度で開く略V字状をなしているものが好ましい。

0016

あるいは、洗濯機が正逆回転に特に異なる特性を要求されないことを踏まえると、前記第1ガイド溝および前記第2ガイド溝が、プーリボスの前記母線に対して線対称に形成されていることが望ましい。

0017

洗濯機の容量違いに適切に対応するためには、前記第1ガイド溝および前記第2ガイド溝からなるカム溝を複数種類有し、それらのカム溝がプーリボスの円周方向に沿って異なる位置に配されていることが好ましい。

0018

この場合、複数種類のカム溝は互いに溝幅が異なり、対応するフォロアの径も異なることが好適である。

発明の効果

0019

以上説明した本発明によると、トルクカム機構を正逆両方向に適切に機能させることができ、しかも第1カム溝と第2カム溝が連続していて共通のフォロアを背反的に導入するため、正回転方向と逆回転方向とで干渉が生じることがない。したがって、簡素な構造でありながら、正回転変速時にも逆回転変速時にも所要の変速スケジュールに沿った変速を実現することができる。

0020

カム溝を略V字型とする本発明によれば、正転逆転へのスムーズな切り替えが可能となり、洗濯機の起動後の加速特性にも合致したものになる。

0021

第1ガイド溝および第2ガイド溝を母線に対して線対称とする本発明によれば、正逆方向に均等にモータの出力を制御して洗いや濯ぎを実施することができる。

0022

カム溝を円周方向に複数種類備えておく本発明によれば、洗濯機の仕様に応じてカム溝を選択することができるので、プーリボスの共用化によるコストダウンを図ることができる。

0023

この場合、カム溝の溝幅やフォロアの径を異ならせておく本発明によれば、例えば洗濯機の容量に応じてフォロアを太くし、溝幅も幅広にするといった具合に構成できるうえに、フォロアを誤って別仕様のカム溝に挿入するといった組み付け間違いを無くすことができる。

図面の簡単な説明

0024

本発明の一実施形態に係る洗濯機の要部を、変速機の起動時の状態において示す部分縦断面図。
同実施形態と対比して変速機を搭載しない洗濯機の概略構成を示す全体断面図。
同実施形態におけるモータの制御系を示す説明図。
同実施形態で用いる変速機の起動後の状態を示す図。
同実施形態のトルクカム機構を示す図。
同トルクカム機構の正回転時の作動を示す図。
同トルクカム機構の逆回転時の作動を示す図。
トルクカム機構の変形例を示す図。
トルクカム機構の他の変形例を示す図。
トルクカム機構の上記以外の変形例を示す図。

実施例

0025

以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。

0026

図1は本実施形態に係る変速機8を採用した洗濯機を示す部分縦断面図であり、図2はこのような変速機を採用していない洗濯機1を示す全体縦断面図である。

0027

先ず、図2の洗濯機1の基本構成について説明し、そのうえで本実施形態に係る変速機を取り付けた洗濯機の説明を行う。

0028

洗濯機1は、いわゆる縦型洗濯機として構成され、筐体2と、その内部で吊棒3により吊支される洗濯槽ユニット4とを備える。洗濯槽ユニット4は、有底略円筒状外槽5と、その内部で同軸に配される有底略円筒状の内槽6と、外槽5の底部に設けられた駆動機構7とを備える。

0029

筐体2は、略矩形状の底面21とこの底面21より立ち上がる4つの壁面22とにより構成され、上方を開口された内部空間Spを備える箱形をなす。筐体2の上端24近傍の四隅にはフック状の掛止部25が設けられ、この掛止部25は、吊棒3の基端3A側を掛止させることで吊棒3を吊り下げるための支点として機能する。

0030

筐体2の上部には、操作パネル一体化されたカバー26が設けられるとともに、このカバー26の一部は開閉蓋26aとされ、折り戸式に操作することで内部空間Spを開閉することができる。

0031

洗濯槽ユニット4を構成する外槽5は、底部をなす平面視略円形底板51と、底板51の縁部より立ち上がる周壁52とを有する有底略円筒状の部材である。周壁52の下部には、平面視4箇所にほぼ等配してフック状の被吊支部53が一体的に設けられている。被吊支部53は、吊棒3の先端3B側を取り付けることができる。

0032

内槽6は、いわゆる洗濯脱水槽として構成され、底部をなす平面視略円形の底板61と、底板61の縁部より立ち上がる周壁62とを有する有底略円筒状をなす。内槽6は、外槽5の内部でこの外槽5と同軸に配されるとともに、駆動機構7を介して外槽5により回転可能に支持される。底板61及び周壁62には図示しない多数の通水孔が設けられ、この通水孔を通じて内槽6内の水を排出することができる。また、内槽6の底板61の直ぐ上には、一般にパルセータと称する撹拌翼63が同軸状に設けられる。

0033

駆動機構7は、外槽5の底板51の下面に取り付けられたベース部材71と、このベース部材71に取り付けた誘導モータ72と、クラッチを含む動力分配手段73とを含む。誘導モータ72の出力軸72mと動力分配手段73の入力軸73mは、固定プーリ72a、73aをそれぞれ備えており、これらの固定プーリ72a,73aの周囲に平ベルト74が巻回されることで、相互に動力の伝達を行うことができる。

0034

動力分配手段73は、入力軸73aに入力される回転動力をクラッチを介して同軸に配された2つの入力軸75,76に分配するもので、内側の第1入力軸75を上記撹拌翼63の中心に接続され、外側の第2入力軸76を内槽6の底板61に接続される。動力分配手段73は、制御手段からの指令に基づき、固定プーリ72a、ベルト74、固定プーリ73aを通じて誘導モータ72の回転動力を入力軸73aに入力し、この回転動力を、第1入力軸75のみ、あるいは第1入力軸75と第2入力軸76の双方に選択的に切り換える。これにより洗濯機1は、洗い・濯ぎ時には主として撹拌翼63のみを回転させ、脱水時には内槽6と撹拌翼63とを一体的に回転させる。

0035

このような構成において、本実施形態では、誘導モータ72の出力軸72mと、回転部80の入力軸80m(動力分配手段73の入力軸73m)との間の動力伝達部に図1に示す変速機8を介在させている。図1において図2と共通する部分には同一符号が付してある。本発明の回転部80は、洗い工程および濯ぎ工程においては撹拌翼63がこれに相当し、脱水工程においては撹拌翼63および内槽6がこれに該当する。

0036

変速機8を採用した目的は、誘導モータ72の特性改善のためである。誘導モータ72では、固定プーリ72a、73aのプーリ比が常に一定であって高回転域で初めて有効なトルクが出るため、立ち上がりが遅く、突入電流の大きい低回転域での動作が多い。そのうえに、特に正逆方向に回転を切り替えながら洗い工程や濯ぎ工程を実行する洗濯機1においては、立ち上がり特性の悪さが全体に与える影響が大きい。

0037

そこで、変速機8を介在させ、立ち上げに伴って減速比を変速する。そして、誘導モータ72の立ち上げ特性は一定でも、当該誘導モータ72の効率の悪い低回転域で従動側の入力軸73mに入力するトルクを倍増させつつ、当該低回転域をいち速く通過させる。その結果、トルク倍増により起動直後から洗濯物に対する洗浄力が向上し、その後いち速くモータ効率の良い高回転域側に移行することで、誘導モータ72における消費電力の低減が図られる。洗濯機1は、短い時間で正転・逆転が繰り返されるという特有の動作を行うため、上記の効果が反復して得られ、誘導モータ72を用いた安価な構成であっても、インバータを用いた場合のような効率の良い運転を実現することができる。

0038

この変速機8は、誘導モータ72の出力軸72mの回転数に応じて変速比を可変とする自動変速機である。具体的には、出力軸72m側に設けた可変型の駆動側プーリユニット81と、入力軸73m側に設けた可変型の従動側プーリユニット82と、両プーリユニット81、82間で動力を伝えるVベルト83とを備え、出力軸72mの回転数に応じて減速比が小さくなる方向にプーリ比を変化させる。簡単に構成を対比させれば、この動力伝達部は、図2の構成から固定プーリ72a、平ベルト74、固定プーリ73aを取り除き、代わりに駆動側プーリユニット81、従動側プーリユニット82、Vベルト83を取り付けたものである。

0039

駆動側プーリユニット81は、誘導モータ72の出力軸72mに一体回転可能かつ軸方向に移動可能に接続される駆動側可動プーリ81aと、前記出力軸72mに一体回転可能かつ軸方向に移動不能に固定されて前記駆動側可動プーリ81aに対向される駆動側固定プーリ81bと、駆動側可動プーリ81aに出力軸72mの回転数に応じた軸方向の変位を与える回転数感応部81cとを備える。

0040

駆動側可動プーリ81aおよび駆動側固定プーリ81bの対向面は、中心から径方向に遠ざかるに従って対向距離が大きくなる逆皿状をなしている。

0041

回転数感応部81cは、駆動側可動プーリ81aと対向する位置に設けられて出力軸72mと略直交する支持面を有する変速板81c1と、この変速板81c1と駆動側可動プーリ81aとの間にあってこれらと一体回転するように配されかつラジアル方向に向かって転動可能なウェイトローラ81c2と、駆動側可動プーリ81a側にあり且つウェイトローラ81c2に添設する位置にあって当該ウェイトローラ81c2が中心から遠ざかるにつれてウェイトローラ81c2により駆動側固定プーリ81b側に付勢される傾斜面81c3と、変速板81c側にあり且つウェイトローラ81c2に添接する位置にあって当該ウェイトローラ81c2が中心から遠ざかるにつれてウェイトローラ81c2を駆動側固定プーリ81b側に付勢する傾斜面81c4とからなる。傾斜面81c3は中心から遠ざかるにつれて勾配が大きくなっている。変速板81c1側の傾斜面81c4と駆動側可動プーリ81a側の傾斜面81c3とは逆勾配である。

0042

一方、従動側プーリユニット82は、回転部80の入力軸80mすなわち動力分配手段73の入力軸73mに一体回転可能かつ軸方向に移動可能に接続される従動側可動プーリ82aと、前記入力軸73mに一体回転可能かつ軸方向に移動不能に固定されて前記従動側可動プーリ82aに対向される従動側固定プーリ82bと、従動側可動プーリ82aを従動側固定プーリ82bに向けて弾性付勢するスプリング82cとを備える。

0043

従動側可動プーリ82aおよび従動側固定プーリ82bの対向面も、中心から径方向に遠ざかるに従って対向距離が大きくなる逆皿状をなしている。
従動側プーリユニット82はその他、内側プーリボス82dおよび外側プーリボス82e、カム機構82f等を備えている。

0044

具体的には、図1および図5(a)に示すように、従動側固定プーリ82bに有底の内側プーリボス82dのフランジ82dfを固定する一方、従動側可動プーリ82aに外側プーリボス82eのフランジ82efを固定し、内側プーリボス82dの外周に外側プーリボス82eを嵌め合わせ、さらにスプリング82c(図5では省略)、およびスプリングリテーナを兼ねる従動プーリ固定板82hを嵌め合わせた状態で、内側プーリボス82dの軸端部にナット82iを締結している。カム機構82fは外側プーリボス82eの外周に設けたカム溝82f1に差し込んだフォロアたるピン82f2を内側プーリボス82dの外周に固定することによって構成される。

0045

Vベルト83は、耐熱性耐摩耗性等に優れるガラス繊維ケプラー繊維等を用いて無限軌道状に形成され、内周面に複数の歯が列設されている。

0046

ところで、この種のトルクカム機構82fに関し、一般の原動機付き二輪車等に多く採用されている所謂Vベルト方式の変速機においては、変速スケジュールの決め手となるものであり、カム溝の傾斜を変えることで加速重視、再アクセル時のレスポンス重視など、所望の特性を実現するうえで重要な変速要素となっている。

0047

しかしながら、このような変速機を洗濯機に新たに導入する場合、特に洗い工程や濯ぎ工程において洗濯機は正逆方向に繰り返し動作し、モータの起動シーケンスも起動の度に一律であるという特異性があるため、二輪車等のように一方向にのみ回転し、変速もアクセル操作量に応じてまちまちである場合とは大きく事情が異なり、カム溝が一方向に傾斜しているだけでは足らない。

0048

そこで、このような事情を踏まえて本実施形態では、トルクカム機構82fのカム溝82f1を、図5(b)に示すように当該カム溝82f1が設けられたプーリボス82e上の特定の母線Cに対して一方向に一定のリード角で傾斜する傾斜部を有する第1ガイド溝82f11と、前記母線Cに対し前記第1ガイド溝とは逆方向に一定のリード角で傾斜する傾斜部を有する第2ガイド溝82f12とから構成して、前記第1ガイド溝82f11および前記第2ガイド溝82f12を基端部の中立点82fnで連通させている。すなわちカム溝82f1は、第1ガイド溝82f11と第2ガイド溝82f12がなす角度θで開く略V字状かつ母線Cに対し線対称なものとして構成されている。そして、プーリユニット82の平面視時計回りの回転を正回転とした場合に、フォロアであるピン82f2が、プーリユニット82の正回転変速時に図6(a)→(b)に示すように中立点82fnから第1ガイド溝82f11に導入され、逆回転変速時に図7(a)→(b)に示すように中立点82fnから第2ガイド溝82f12に導入されるようにしている。このため、何れの回転方向に対しても、トルクカム機構82fが干渉することなく適切に働く構造を実現し、切り替えもスムーズで、正回転変速時にも逆回転変速時にも所要の変速スケジュールに沿って正逆均等な変速を実現することができる。なお、どちらを正回転方向として定義するかは問わない。

0049

この実施形態では、プーリボス82d、82eの軸心を挟んだ対向2箇所に同形状のピン82f2およびカム溝82f1を設けてトルクカム機構82fを構成しているが、ピン82f2およびカム溝82f1を1箇所のみ、或いは等角3か所以上に設けてトルクカム機構82fを構成しても構わない。また、カム溝は母線に対して必ずしも対称であることを前提条件とするものではない。

0050

図1はモータの起動前、図4はモータの起動後の状態を示している。当初従動側可動プーリ82aはスプリング82cに付勢されて従動側固定プーリ82bとの対向距離を縮めた図1の状態にあり、Vベルト83の係合する従動側プーリユニット82のプーリ径は実質的に大となっている。対する駆動側可動プーリ81aは遠心力が働いていないため、ウェイトローラ81c2は出力軸72mに近い径方向内側位置にあり、Vベルト83が従動側プーリユニット82側に引っ張られて駆動側固定プーリ81bとの対向距離は広がった状態にあり、Vベルト83の係合する駆動側プーリユニット81のプーリ径は実質的に小となっている。

0051

この状態からモータ72が起動すると、駆動側可動プーリ81aが回転することによってウェイトローラ81c2が遠心力により図1図4のように外周側に移動し、これに伴い駆動側可動プーリ81aは傾斜面81c3,81c4を通じてウェイトローラ81c2に押し下げられて、駆動側固定プーリ81bに近づく方向に移動する。その結果、駆動側固定プーリ81bとの対向距離が縮まり、Vベルト83に対する駆動側プーリユニット81の実質的なプーリ径をΔr1だけ増大させる。これに伴って、Vベルト83が駆動側プーリユニット81側に引っ張られて従動側可動プーリ82aがスプリング82cの弾性力に抗して図1図4のように従動側固定プーリ82bとの対向距離を増大させる方向に移動し、Vベルト83に対する実質的なプーリ径をΔr2だけ減少させる。

0052

ウェイトローラ81c2の可動範囲は、駆動側可動プーリ81aの内周起立壁81a1と外周側起立壁81a2との間に設定され、この間、プーリ比すなわち減速比はトルクカム機構82fがなければリニアに変化する。しかし、トルクカム機構82fによって、駆動側プーリユニット81のプーリ径の変化に対し、何れの回転方向に対しても図6(a)→(b)、図7(a)→(b)に示すように従動側プーリユニット82のプーリ径の変化のタイミングが略同等に調整され、結果的に何れの回転方向に対しても略同等の変速スケジュールで変速が実行される。

0053

ところで、図3(a)に示すように、モータ72は制御手段91からモータドライバ92を介して制御されるように構成されている。制御手段91は例えばこの洗濯機1の洗濯工程全般の制御を司るマイクロコンピュータであり、制御の一環としてモータ72への通電のON/OFF制御を行っている。同図(b)は制御手段91に組み込まれたシーケンスの一つとして、洗い工程におけるモータ72への通電制御概要を示すフローチャートである。

0054

先ずステップS1で正方向への通電をONにし、通電ONから所定の駆動時間T1が経過したらステップS2で通電をOFFにする。次いで、通電OFFから所定の慣性回転時間T2が経過したら、今度はステップS3で逆方向への通電をONにし、通電ONから所定の駆動時間T3が経過したらステップS4で通電をOFFにする。その後、通電OFFから所定の慣性回転時間T4が経過したらステップS5に移る。このステップS5では、洗い工程の開始時すなわち最初のステップS1の通電ONから洗い工程において設定した所定の工程実行時間T5が経過したか否かを判断し、NOであればステップS1に戻り、YESであればエンドする。

0055

つまり、回転部80に対する所定の駆動時間T1(T3)と、回転部80すなわち撹拌翼63が停止するまでの所定の回線回転時間T2(T4)とを動作単位として、この動作単位毎に回転部80への反転駆動を繰り返す制御が行われる。

0056

したがって、停止時ないし反転起動時には常にトルクカム機構82fのピン82f2は図6(a)、図7(a)に示すカム溝82f1の中立点82fnに復帰し、反転起動の度に図6(b)、図7(b)に示すガイド溝82f11、82f12が交互に所定の変速スケジュールを実現することになる。

0057

なお、このカム溝82f1を構成するガイド溝82f11、82f12は、洗濯機の容量やモータの特性、洗い・濯ぎ工程の設定等に応じて、適宜の形状にすることができる。例えば、図5(b)等に示したように略一定のリード角で延びる形状以外に、図8(a)に示すカム溝182f1のように途中が屈曲したガイド溝182f11、182f12を組み合せたもの、同図(b)に示すカム溝282f1のようにガイド溝282f11、282f12の一部に傾斜していない部分282f13を連設しているもの、そしてその傾斜していない部分を共通化してY字状にしているもの、さらに全体が湾曲している形状(不図示)のもの等であっても構わない。

0058

また、洗濯機は容量が5kg、10kgとまちまちであり、それに応じて変速スケジュールも異なる。そこで、図9(a)、(b)に示すように、第1ガイド溝382f11および前記第2ガイド溝382f12からなる第1のカム溝382f1と、第1ガイド溝482f11および第2ガイド溝482f12からなる第2のカム溝482f1とを、互いの傾斜角度等を異ならせてプーリボス82eの円周方向の異なる位置に配置しておくことが有効である。このようにすることで、洗濯機の仕様に応じてカム溝382f1、482f1の何れか適切な方を選択してピンを組み付けることができるので、プーリボス82eの共用化によるコストダウンを図ることができる。図示例では第1のカム溝382f1および第2のカム溝482f1はそれぞれ軸心を挟んだ対向位置に一対に配置され、第1のカム溝382f1と第2のカム溝482f1は90°位相がずれた位置に設定してあるが、円周方向に3種類以上を配するなど、種類や配置は限定されない。

0059

この場合、図10(a)、(b)に示すように、例えば洗濯機の容量の大きさに応じて、フォロアであるピン582f2の径に対しピン682f2の径をD1→D2のように太くし、カム溝582f1の溝幅に対しカム溝682f1の溝幅もW1→W2のように幅広にするといった具合に、複数種類のカム溝の溝幅を互いに異ならせ、対応するフォロアの径も異ならせておけば、フォロアを誤って別仕様のカム溝に挿入するといった組み付け間違いを無くすことができる。

0060

以上、本発明の一実施形態について説明したが、フォロアをピン以外の形状とするなど、各部の具体的な構成は上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。

0061

8…変速機
72…モータ
72m…出力軸
80…回転部
80m…入力軸
81…駆動側プーリユニット
81c…回転数感応部
82…従動側プーリユニット
82d…プーリボス
82e…プーリボス
82f…トルクカム機構
82f1…カム溝
82f2…フォロア(ピン)
83…ベルト
182f1…カム溝
282f1…カム溝
382f1…カム溝
482f1…カム溝
582f1…カム溝
682f1…カム溝
C…母線

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