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技術 無線中継装置および最大比合成受信方法

出願人 日本電信電話株式会社
発明者 福園隼人布房夫中村宏之
出願日 2015年8月21日 (3年11ヶ月経過) 出願番号 2015-164075
公開日 2017年2月23日 (2年4ヶ月経過) 公開番号 2017-041852
状態 特許登録済
技術分野 有線伝送方式及び無線の等化,エコーの低減 無線中継システム 無線伝送方式一般(ダイバーシチ方式等)
主要キーワード 所要信号 共通ブロック 送信用信号 付加雑音 重み算出 別ブロック 自己干渉 重み付け後
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

全二重中継局に従来の信号電力のみを考慮した最大比合成重み付け方式を適用した場合、受信SINRの最大化を図ることが難しいという問題があった。

解決手段

送信アンテナから受信アンテナへの回り込み経路応答と、送信アンテナから受信アンテナへの回り込み信号をキャンセルする信号経路の応答とを推定し、受信アンテナ毎に算出したキャンセル信号を受信アンテナ毎の受信信号からキャンセルするキャンセル部と、キャンセル部がキャンセル後の受信アンテナ毎の受信信号を重み付け係数により重み付けして複数の受信アンテナの受信信号を合成する最大比合成部とを有し、最大比合成部は、複数の受信アンテナから受信する受信信号毎に、残留自己干渉電力を含むSINRに基づいて最大比合成の重み付け係数を求め、重み付け係数により受信アンテナ毎の受信信号を重み付けして合成することを特徴とする。

概要

背景

一般に、基地局と宛先局との間で直接、無線通信を行うことができない場合、基地局と宛先局との間に無線中継装置(以下、中継局と称す)が配置される。例えば図5の場合、基地局902から宛先局903へ中継局901を介して送信する。図5において、中継局901では、基地局902から受信する信号と同じ無線リソース(時間・周波数)で宛先局903に再送信する全二重中継系のシステムが用いられ、周波数利用効率およびスループットを向上させている(例えば特許文献1参照)。そして、このような全二重中継系の中継局901では、送信アンテナ802から送信される信号が受信アンテナ801に回り込む自己干渉を抑制する必要がある。このため、中継局901では、復調-変調部803が再変調して宛先局903に送信するときに、回り込みキャンセル部804が回り込み経路推定して生成したキャンセル信号を合成部805で受信信号から減算する処理を行っている。

概要

全二重中継局に従来の信号電力のみを考慮した最大比合成重み付け方式を適用した場合、受信SINRの最大化をることが難しいという問題があった。送信アンテナから受信アンテナへの回り込み経路の応答と、送信アンテナから受信アンテナへの回り込み信号をキャンセルする信号経路の応答とを推定し、受信アンテナ毎に算出したキャンセル信号を受信アンテナ毎の受信信号からキャンセルするキャンセル部と、キャンセル部がキャンセル後の受信アンテナ毎の受信信号を重み付け係数により重み付けして複数の受信アンテナの受信信号を合成する最大比合成部とを有し、最大比合成部は、複数の受信アンテナから受信する受信信号毎に、残留自己干渉電力を含むSINRに基づいて最大比合成の重み付け係数を求め、重み付け係数により受信アンテナ毎の受信信号を重み付けして合成することを特徴とする。

目的

本発明に係る無線中継装置および最大比合成受信方法は、回り込みキャンセル後の残留自己干渉成分を考慮した最大比合成を行うことにより受信SINRを最大化し、再生誤り率を低減することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

基地局が送信する無線信号を受信する複数の受信アンテナを有し、複数の前記受信アンテナの受信信号最大比合成して復調し、再変調して同一周波数送信アンテナから宛先局へ送信する無線中継装置において、前記送信アンテナから前記受信アンテナへの回り込み経路応答と、前記送信アンテナから前記受信アンテナへの回り込み信号をキャンセルする信号経路の応答とを推定し、前記受信アンテナ毎に算出したキャンセル信号を前記受信アンテナ毎の受信信号からキャンセルするキャンセル部と、前記キャンセル部がキャンセル後の前記受信アンテナ毎の受信信号を重み付け係数により重み付けして複数の前記受信アンテナの受信信号を合成する最大比合成部とを有し、前記最大比合成部は、複数の前記受信アンテナから受信する受信信号毎に、残留自己干渉電力を含むSINRに基づいて前記最大比合成の重み付け係数を求め、前記重み付け係数により前記受信アンテナ毎の前記受信信号を重み付けして合成することを特徴とする無線中継装置。

請求項2

請求項1に記載の無線中継装置において、n(n:正の整数)個の前記受信アンテナを有し、前記最大比合成部は、前記基地局の送信回路の応答GTSと、前記基地局から前記受信アンテナまでの経路の応答HS,nと、前記受信アンテナから無線信号を受信する受信回路の応答GR,nと、n番目の受信アンテナの前記回り込み経路の応答Hnと、前記送信アンテナから無線信号を送信する送信回路の応答GT,0と、前記無線中継装置内部のキャンセル信号経路の送信回路の応答GT,nと、前記キャンセル信号経路の減衰量√Lと、雑音電力σ2とを用いて、前記受信アンテナ毎の前記重み付け係数anを次式により算出することを特徴とする無線中継装置。

請求項3

基地局が送信する無線信号を受信する複数の受信アンテナを有し、複数の前記受信アンテナの受信信号を最大比合成して復調し、再変調して同一周波数で送信アンテナから宛先局へ送信する無線中継装置における最大比合成受信方法であって、前記送信アンテナから前記受信アンテナへの回り込み経路の応答と、前記送信アンテナから前記受信アンテナへの回り込み信号をキャンセルする信号経路の応答とを推定し、前記受信アンテナ毎に算出したキャンセル信号を前記受信アンテナ毎の受信信号からキャンセルする処理と、キャンセル後の前記受信アンテナ毎の受信信号を重み付け係数により重み付けして複数の前記受信アンテナの受信信号を合成する場合に、複数の前記受信アンテナから受信する受信信号毎に、残留自己干渉電力を含むSINRに基づいて前記最大比合成の重み付け係数を求め、前記重み付け係数により前記受信アンテナ毎の前記受信信号を重み付けして合成する処理とを実行することを特徴とする最大比合成受信方法。

請求項4

請求項3に記載の最大比合成受信方法において、n(n:正の整数)個の前記受信アンテナを有する場合、前記基地局の送信回路の応答GTSと、前記基地局から前記受信アンテナまでの経路の応答HS,nと、前記受信アンテナから無線信号を受信する受信回路の応答GR,nと、n番目の受信アンテナの前記回り込み経路の応答Hnと、前記送信アンテナから無線信号を送信する送信回路の応答GT,0と、前記無線中継装置内部のキャンセル信号経路の送信回路の応答GT,nと、前記キャンセル信号経路の減衰量√Lと、雑音電力σ2とを用いて、前記受信アンテナ毎の前記重み付け係数anを次式により算出することを特徴とする最大比合成受信方法。

技術分野

0001

本発明は、全二重中継系の無線中継装置における回り込みキャンセル後の残留自己干渉電力を考慮した最大比合成受信ダイバーシティに関する。

背景技術

0002

一般に、基地局と宛先局との間で直接、無線通信を行うことができない場合、基地局と宛先局との間に無線中継装置(以下、中継局と称す)が配置される。例えば図5の場合、基地局902から宛先局903へ中継局901を介して送信する。図5において、中継局901では、基地局902から受信する信号と同じ無線リソース(時間・周波数)で宛先局903に再送信する全二重中継系のシステムが用いられ、周波数利用効率およびスループットを向上させている(例えば特許文献1参照)。そして、このような全二重中継系の中継局901では、送信アンテナ802から送信される信号が受信アンテナ801に回り込む自己干渉を抑制する必要がある。このため、中継局901では、復調-変調部803が再変調して宛先局903に送信するときに、回り込みキャンセル部804が回り込み経路推定して生成したキャンセル信号を合成部805で受信信号から減算する処理を行っている。

先行技術

0003

M.Jain,et al.,“Practical,Real-time,Full Duplex Wireless,”Proc.,MobiCom 11, 2011.
T.K.Y.Lo,“Maximum ratio transmission,”IEEE Trans. on Commun.,vol.47,No.10,Oct.1999.

発明が解決しようとする課題

0004

ところが、回り込みキャンセルが適切に行われた場合でも、回り込み経路の推定誤差により、回り込みキャンセル後の信号に残留自己干渉成分が発生するという問題がある。特に、全二重中継系の中継局において、通信に使用している変調符号化方式(MCS:Modulation and Coding Scheme)に対する所要信号干渉および雑音電力比(SINR:Signal to Interference plus Noise Ratio)が得られない場合、中継局で復調誤りが生じるため通信が成立しなくなる。このため、全二重中継系の中継局では、通信に使用しているMCSに対する所要値以上のSINRが必要である。そこで、図6に示すように、受信時のSINRを向上させる手法の一つとして、送信局904から送信される無線信号受信局905の複数の受信アンテナ(701(1)から701(N))で受信して、重み付け部702の乗算器(703(1)から703(N))により受信信号に重み付け係数(a1からaN)を乗算し、合成部704により最大比合成して復調する受信ダイバーシティ技術が知られている。例えば、干渉成分を考慮しない単純な複数の受信アンテナを用いる局では、各受信アンテナ雑音電力が等しいことから信号電力のみを考慮した重み付け方式が用いられている(例えば非特許文献2参照)。

0005

しかしながら、全二重中継局に、従来の信号電力のみを考慮した最大比合成の重み付け方式を適用した場合、受信SINRの最大化を図ることが難しいという問題がある。

0006

上記課題に鑑み、本発明に係る無線中継装置および最大比合成受信方法は、回り込みキャンセル後の残留自己干渉成分を考慮した最大比合成を行うことにより受信SINRを最大化し、再生誤り率を低減することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

第1の発明は、基地局が送信する無線信号を受信する複数の受信アンテナを有し、複数の受信アンテナの受信信号を最大比合成して復調し、再変調して同一周波数で送信アンテナから宛先局へ送信する無線中継装置において、送信アンテナから受信アンテナへの回り込み経路の応答と、送信アンテナから受信アンテナへの回り込み信号をキャンセルする信号経路の応答とを推定し、受信アンテナ毎に算出したキャンセル信号を受信アンテナ毎の受信信号からキャンセルするキャンセル部と、キャンセル部がキャンセル後の受信アンテナ毎の受信信号を重み付け係数により重み付けして複数の受信アンテナの受信信号を合成する最大比合成部とを有し、最大比合成部は、複数の受信アンテナから受信する受信信号毎に、残留自己干渉電力を含むSINRに基づいて最大比合成の重み付け係数を求め、重み付け係数により受信アンテナ毎の受信信号を重み付けして合成することを特徴とする。

0008

第2の発明は、n(n:正の整数)個の受信アンテナを有し、最大比合成部は、基地局の送信回路の応答GTSと、基地局から受信アンテナまでの経路の応答HS,nと、受信アンテナから無線信号を受信する受信回路の応答GR,nと、n番目の受信アンテナの回り込み経路の応答Hnと、送信アンテナから無線信号を送信する送信回路の応答GT,0と、無線中継装置内部のキャンセル信号経路の送信回路の応答GT,nと、キャンセル信号経路の減衰量√Lと、雑音電力σ2とを用いて、受信アンテナ毎の重み付け係数anを次式により算出することを特徴とする。

0009

0010

第3の発明は、基地局が送信する無線信号を受信する複数の受信アンテナを有し、複数の受信アンテナの受信信号を最大比合成して復調し、再変調して同一周波数で送信アンテナから宛先局へ送信する無線中継装置における最大比合成受信方法であって、送信アンテナから受信アンテナへの回り込み経路の応答と、送信アンテナから受信アンテナへの回り込み信号をキャンセルする信号経路の応答とを推定し、受信アンテナ毎に算出したキャンセル信号を受信アンテナ毎の受信信号からキャンセルする処理と、キャンセル後の受信アンテナ毎の受信信号を重み付け係数により重み付けして複数の受信アンテナの受信信号を合成する場合に、複数の受信アンテナから受信する受信信号毎に、残留自己干渉電力を含むSINRに基づいて最大比合成の重み付け係数を求め、重み付け係数により受信アンテナ毎の受信信号を重み付けして合成する処理とを実行することを特徴とする。

0011

第4の発明は、n(n:正の整数)個の受信アンテナを有する場合、基地局の送信回路の応答GTSと、基地局から受信アンテナまでの経路の応答HS,nと、受信アンテナから無線信号を受信する受信回路の応答GR,nと、n番目の受信アンテナの回り込み経路の応答Hnと、送信アンテナから無線信号を送信する送信回路の応答GT,0と、無線中継装置内部のキャンセル信号経路の送信回路の応答GT,nと、キャンセル信号経路の減衰量√Lと、雑音電力σ2とを用いて、受信アンテナ毎の重み付け係数anを次式により算出することを特徴とする。

0012

発明の効果

0013

本発明に係る無線中継装置および最大比合成受信方法は、回り込みキャンセル後の残留自己干渉成分を考慮した最大比合成を行うことにより受信SINRを最大化し、再生誤り率を低減することができる。

図面の簡単な説明

0014

本実施形態における無線通信システムの一例を示す図である。
中継局の基本構成例を示す図である。
中継局の詳細例を示す図である。
パラメータを示す図である。
比較例を示す図である。
受信ダイバーシティの一例を示す図である。

実施例

0015

以下、図面を参照して本発明に係る無線中継装置および最大比合成受信方法の実施形態について説明する。なお、本実施形態では、無線中継装置を中継局と称する。

0016

図1は、本実施形態で説明する中継局101を用いた無線通信システム100の一例を示す。図1において、無線通信システム100は、中継局101、基地局102および宛先局103を有する。

0017

図1において、中継局101は、基地局102が送信する無線信号を受信して一旦復調し、再び変調した無線信号を宛先局103に送信する。ここで、基地局102から受信する無線信号の周波数と宛先局103に送信する無線信号の周波数とは同じ周波数である。このように、本実施形態に係る中継局101は、基地局102から受信する無線信号と同じ周波数の無線信号をリアルタイム(同じ時間)で宛先局103に再送信するので、宛先局103へ送信する電波が基地局102から受信するアンテナに回り込むという問題が生じる。そこで、本実施形態に係る中継局101は、回り込み信号をキャンセルする機能を有している。

0018

図2は、本実施形態に係る中継局101の概要を示す。図2において、中継局101は、アンテナ201(1)、アンテナ201(2)、アンテナ201(N)(N:正の整数)、アンテナ202、受信-送信部203、回り込みキャンセル部204(1)、回り込みキャンセル部204(2)、回り込みキャンセル部204(N)、加算器205(1)、加算器205(2)および加算器205(N)を有する。ここで、アンテナ201(1)、アンテナ201(2)およびアンテナ201(N)は、同一又は同様の機能を有するので、以降の説明において、アンテナ201(1)、アンテナ201(2)およびアンテナ201(N)に共通の説明を行う場合は符号末尾の(番号)を省略してアンテナ201と表記する。回り込みキャンセル部204(1)、回り込みキャンセル部204(2)および回り込みキャンセル部204(N)についても同様に、共通の説明を行う場合は符号末尾の(番号)を省略して回り込みキャンセル部204と表記する。また、加算器205(1)、加算器205(2)および加算器205(N)についても、共通の説明を行う場合は符号末尾の(番号)を省略して加算器205と表記する。

0019

図2において、アンテナ201は、図1に示した基地局102から送信された無線信号を受信するアンテナである。

0020

アンテナ202は、図1に示した宛先局103へ無線信号を送信するアンテナである。

0021

受信-送信部203は、アンテナ201により受信する基地局102が送信した信号を一旦復調し、再変調してアンテナ202から送信する。ここで、受信-送信部203は、アンテナ201(1)からアンテナ201(N)までのN個のアンテナにより受信される信号を最大比合成して基地局102が送信する無線信号の受信電力が最大になるように調整する。

0022

ここで、アンテナ201により受信する信号には、基地局102が送信した信号だけでなく、送信側のアンテナ202から回り込んだ信号や他の無線装置の信号、雑音なども含まれている。

0023

回り込みキャンセル部204は、アンテナ202から放射された電波がアンテナ201で受信される回り込み経路の特性と逆の特性の信号を生成する。なお、回り込みキャンセル部204は、N個のアンテナ201のそれぞれに対応してN個の回り込みキャンセル部204が設けられ、対応するアンテナ201の受信信号に含まれる回りこみ経路の信号をキャンセルするためのキャンセル信号を生成する。例えば、回り込みキャンセル部204(1)は、アンテナ201(1)の受信信号に含まれる回りこみ経路の信号をキャンセルするためのキャンセル信号を生成する。同様に、回り込みキャンセル部204(N)は、アンテナ201(N)の受信信号に含まれる回りこみ経路の信号をキャンセルするためのキャンセル信号を生成する。

0024

加算器205は、各アンテナ201の受信信号と、各アンテナ201に対応する回り込みキャンセル部204のキャンセル信号とを加算する回路である。加算器205は、アンテナ201の受信信号に含まれる回り込み信号をキャンセルした信号を復調-変調部203に出力する。

0025

このようにして、中継局101は、回り込み経路によりアンテナ202からアンテナ201に回り込む信号を除去した信号を最大比合成して受信し、宛先局103に再送信することができる。

0026

ところが、回り込み信号のキャンセルが適切に行われた場合でも、回り込み経路の推定誤差により、回り込みキャンセル後の信号に残留自己干渉成分が発生するという問題があり、残留自己干渉電力が大きい場合、中継局の復調誤り特性が劣化する。そこで、本実施形態に係る中継局101は、回り込みキャンセル後の残留自己干渉成分を考慮して最大比合成を行う機能を有する。

0027

図3は、中継局101の一例を示す。なお、図3は、図2に示した中継局101の詳細な構成例を示し、図2同符号ブロックは図2と同一又は同様の機能を有する。

0028

図3において、中継局101は、経路別ブロック351(1)、経路別ブロック351(2)、経路別ブロック351(N)および共通ブロック352を有する。ここで、経路別ブロック351(1)、経路別ブロック351(2)および経路別ブロック351(N)は、同一又は同様の機能を有するブロックであり、各ブロックに共通の説明を行う場合は符号末尾の(番号)を省略して経路別ブロック351と表記する。

0029

経路別ブロック351は、信号合成部301、受信信号変換部302、アナログデジタル(AD)変換部303、キャンセル用応答乗算部309、デジタルアナログ(DA)変換部310および送信信号変換部311を有する。

0030

信号合成部301は、図2の加算器205に相当し、アンテナ201の受信信号と、各アンテナ201に対応する回り込みをキャンセルするキャンセル信号とを合成する回路である。そして、信号合成部301は、受信信号からキャンセル信号をアナログ領域で除去した受信信号を出力する。

0031

受信信号変換部302は、アナログの受信信号にRF(Radio Frequency)信号処理フィルタ増幅ダウンコンバートなど)を行い、受信信号をベースバンド信号に変換する。

0032

AD変換部303は、アナログのベースバンド信号を予め決められた所定のサンプリング周期サンプリングしてAD変換を行い、デジタルのベースバンド信号に変換する。

0033

そして、後述する共通ブロック352では、アンテナ201(1)からアンテナ201(N)までのN個のアンテナで受信され、各アンテナ201に対応する回り込み信号を除去した信号を最大比合成して復調後、再変調してアンテナ202から送信する。また、共通ブロック352からは、経路別ブロック351のキャンセル用応答乗算部309に再変調された信号が出力される。

0034

キャンセル用応答乗算部309は、回り込み信号をキャンセルするための応答を送信用信号に乗算してキャンセル用のベースバンド信号を生成する。なお、キャンセル用応答の算出方法については、後で詳しく説明する。

0035

DA変換部310は、キャンセル用応答乗算部309が生成したデジタルの回り込みキャンセル用のベースバンド信号をアナログのベースバンド信号に変換する。

0036

送信信号変換部311は、アナログのベースバンド信号にRF信号処理(アップコンバート、フィルタ、増幅など)を行い、キャンセル用のRF信号に変換する。キャンセル用のRF信号は、信号合成部301に出力される。信号合成部301では、受信信号にキャンセル用のRF信号が合成され、受信信号に含まれる回り込み信号をキャンセルする。

0037

次に、共通ブロック352について説明する。図3において、共通ブロック352は、最大比合成部304、復調-変調部305、DA変換部306、送信信号変換部307、最大比合成重み算出部308、制御部312およびメモリ313を有する。

0038

最大比合成部304は、アンテナ201(1)からアンテナ201(N)までのN個のアンテナで受信され、各アンテナ201に対応する回り込み信号を除去したそれぞれの信号に対して重み付けを行い、重み付け後に各信号を合成する。これにより、基地局102が送信する無線信号の受信電力が最大になるように、回り込み信号を除去した信号を最大比合成することができる。ここで、本実施形態に係る中継局101では、回り込み経路による残留自己干渉成分を考慮した重み付け係数を求めてキャンセル後の受信信号を重み付けすることにより、残留自己干渉成分を低減することができる。

0039

復調-変調部305は、再生中継のために、基地局102から受信した信号を一旦復調して、再変調する。ここで、復調-変調部305は、経路別ブロック351毎にキャンセル用応答を算出する処理も行い、算出したキャンセル用応答を各経路別ブロック351のキャンセル用応答乗算部309に出力する。

0040

DA変換部306は、復調-変調部305が出力する送信用のデジタルのベースバンド信号をアナログ信号のベースバンド信号に変換する。

0041

送信信号変換部307は、アナログのベースバンド信号にRF信号処理(アップコンバート、フィルタ、増幅など)を行い、送信用RF信号に変換する。

0042

最大比合成重み算出部308は、残留自己干渉成分を考慮した最大比合成の重み付け係数を算出する。なお、重み付け係数の算出方法については、後で詳しく説明する。

0043

制御部312は、内部に予め記憶されたプログラムに基づいて、中継局101の各部の動作を制御する。例えば、制御部312は、全二重中継の開始時の各部の動作シーケンスなどを制御したり、各部のパラメータの設定や引渡しなどを行う。また、制御部312は、キャンセル用応答や最大比合成の重み係数などを経路別ブロック351毎にメモリ313に記憶する。なお、図3の例では、説明が分かり易いように、制御部312およびメモリ313を設けたが、制御部312およびメモリ313の機能を各ブロック(例えば復調-変調部305など)に含めてもよい。

0044

このようにして、本実施形態に係る中継局101は、各アンテナ201の受信信号から各アンテナ201への回り込み信号をキャンセルして最大比合成を行うと共に、残留自己干渉成分を低減することができる。

0045

ここで、図3において、AD変換部303、最大比合成部304、復調-変調部305、DA変換部306、最大比合成重み算出部308、キャンセル用応答乗算部309およびDA変換部310は、デジタル処理を行うデジタル回路部300に含まれる。
[キャンセル用応答の算出方法]
次に、復調-変調部305が再変調した信号に対して、キャンセル用応答乗算部309により乗算されるキャンセル用応答の算出方法について説明する。

0046

図4は、キャンセル用応答を算出するための各パラメータと中継局101の各ブロックとの対応例を示す。なお、図4は、図3で説明した中継局101と同じ構成を示しているが、複数の経路別ブロック351を省略してアンテナ201(n)(n:N以下の正の整数)を代表として描いてある。また、キャンセル用応答の算出は、復調-変調部305の内部にキャンセル用応答の算出部を設けて算出するものとするが、共通ブロック352内に独立したブロックとして設けてもよい。

0047

図4に示した各パラメータを以下に示す。
Hn:n(1からNまでの整数)番目の回り込み経路の応答
GR,n:n番目の経路別ブロック351の受信回路(受信信号変換部302)の応答
GT,n:n番目の経路別ブロック351のキャンセル信号経路の送信回路(送信信号変換部311)の応答
GT,0:回り込み経路の送信回路(送信信号変換部307)の応答
Fn:キャンセル用応答
√L:キャンセル信号経路(送信信号変換部311から信号合成部301までの経路)の減衰量(ここで、√LはN個の経路別ブロック351で同じ値を使用する)
なお、図4において、基地局102の送信信号はX、基地局102の送信回路の応答はGTS、基地局102から中継局101までの伝搬経路の応答はHS,n、中継局101の復調-変調部305の変調信号はXIである。

0048

ここで、上記の各パラメータは、復調-変調部305などが周知の技術により計測または推定するものとする。なお、送信回路および受信回路の応答などは、予め計測してメモリ313などに記憶しておいてもよい。

0049

図4において、先ず、送信信号変換部311から受信信号変換部302までのキャンセル信号経路の応答Y0,nを次式により推定する。ここで、W0,nは付加雑音(分散σ2)である。

0050

0051

次に、送信信号変換部307からアンテナ202およびアンテナ201(n)を介して受信信号変換部302までの(空中の)回り込み経路の応答Y1,nを次式により推定する。ここで、W1,nは付加雑音(分散σ2)である。

0052

0053

そして、アナログ信号でのキャンセル用応答Fnは、式(1)および式(2)を用いて、次式により計算される。

0054

0055

このようにして、中継局101は、n番目の経路別ブロック351のキャンセル用応答乗算部309が使用するキャンセル用応答Fnを求めて、アンテナ201(n)から受信する信号の回り込み信号をキャンセルすることができる。ここで、上述の処理は、1番目の経路別ブロック351からN番目の経路別ブロック351まで、同様に実行される。
[重み付け係数anの算出方法]
図4において、回り込みキャンセル実行時の中継局101の受信信号は、次式により表される。

0056

0057

最大比合成部304は、経路別ブロック351毎に式(4)で求められる各回り込み経路の受信信号を重み付け係数anにより重み付けする。そして、最大比合成部304は、中継局101全体のN個のキャンセル後の受信信号を合成した合成信号^Xkを次式により算出する。

0058

0059

また、重み付け係数anは、次式により表される。なお、[ ]*は複素共役を示す。

0060

0061

ここで、本実施形態では、最大比合成するための重み付け係数anをSINR(Signal-to-Interference-plus-Noise Ratio)の計算により導出する。式(6)において、左項はN個の経路別ブロック351のSINRの総和に相当し、右項はn番目の経路別ブロック351のSINRに相当する。つまり、式(6)により、各回り込み経路の残留自己干渉電力および雑音を考慮した最大比合成の重み付け係数anを算出することができる。

0062

次に、式(6)に示した重み付け係数anがSINRの計算により導出されることを説明する。先ず、基地局102から送信される信号をN個のアンテナ201で受信して最大比合成される信号Sは、次式で表すことができる。

0063

0064

ここで、式(7)において、重み付け係数anの乗算前の各経路別ブロック351における信号電力ESは次式により算出される。

0065

0066

また、干渉Iは次式により表される。

0067

0068

ここで、式(9)において、重み付け係数anの乗算前の各経路別ブロック351における干渉信号は式(10)により表すことができ、そのときの干渉電力EIは式(11)により算出される。なお、式(11)により算出される干渉電力EIは、残留自己干渉電力に相当し、解析的に回り込みキャンセル後の残留自己干渉電力を導出することができる。

0069

0070

0071

また、雑音Nnoiseは次式により表される。なお、W3,nは付加雑音(分散σ2)である。

0072

0073

ここで、式(12)において、重み付け係数anの乗算前の各経路別ブロック351における雑音電力Enoiseは次式により算出される。

0074

0075

このようにして、信号電力、残留自己干渉電力および雑音は、式(8)、式(11)および式(13)によりそれぞれ算出することができ、SINRは(信号)/(干渉+雑音)=ES/(EI+Enoise)のように求めることができる。このようにして求められた値を式(6)に適用することにより、最大比合成するための重み付け係数anをSINRの計算により導出することができる。

0076

以上、説明したように、本実施形態に係る中継局101は、回り込み経路の残留自己干渉電力を考慮した最大比合成の重み付け係数anを求めて、各アンテナ201から受信する信号を最大比合成するので、中継局101の受信SINRを最大化すると共に、再生誤り率を低減した全二重通信中継を実現することができる。

0077

100・・・無線通信システム;101,101(1),101(2),101(N),901・・・中継局;102,902・・・基地局;103,903・・・宛先局;201,201(1),201(2),201(N)・・・アンテナ;202・・・アンテナ;203・・・受信-送信部;204,204(1),204(2),204(N)・・・回り込みキャンセル部;205,205(1),205(2),205(N)・・・加算器;300・・・デジタル回路部;301,301(1),301(2),301(N)・・・信号合成部;302,302(1),302(2),302(N)・・・受信信号変換部;303,303(1),303(2),303(N)・・・AD変換部;304・・・最大比合成部;305・・・復調-変調部;306・・・DA変換部;307・・・送信信号変換部;308・・・最大比合成重み算出部;309,309(1),309(2),309(N)・・・キャンセル用応答乗算部;310,310(1),310(2),310(N)・・・DA変換部;311,311(1),311(2),311(N)・・・送信信号変換部;312・・・制御部;313・・・メモリ;351,351(1),351(2),351(N)・・・経路別ブロック;352・・・共通ブロック;701(1),701(N),801・・・受信アンテナ;702・・・重み付け部;703(1),703(N)・・・乗算器;704,805・・・合成部;802・・・送信アンテナ;803・・・復調-変調部;804・・・回り込みキャンセル部;904・・・送信局;905・・・受信局

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