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技術 MEMSデバイス、MEMSスイッチ及びMEMSスイッチの製造方法

出願人 国立大学法人東北大学北陸電気工業株式会社
発明者 田中秀治森山雅昭佐々木敬彦小森一哉平木利幸
出願日 2015年8月17日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2015-160500
公開日 2017年2月23日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2017-041304
状態 特許登録済
技術分野 継電器の製造 電磁継電器 マイクロマシン
主要キーワード 信号伝達配線 各製造ステップ 漏れ経路 伝送線路基板 カンチレバ 密封空間 駆動制御用 高周波線路
関連する未来課題
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この項目の情報は公開日時点(2017年2月23日)のものです。
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図面 (10)

課題

伝送線路及び絶縁層との密着性が高いMEMSデバイスMEMSスイッチ及びそのようなMEMSスイッチの製造方法を提供する。

解決手段

高周波線路21と絶縁層24との間に、絶縁性を有し且つ絶縁層24よりも(高周波の)絶縁性が高い材料からなる薄膜密着層23が形成されている。高周波線路21及び絶縁層24の双方と密着する材料からなる薄膜密着層23を設けたことにより、高周波線路21と絶縁層24との密着性を従来よりも高いものとすることができる。その結果、高周波線路21と絶縁層24との間に漏れ経路が形成されることがない。

概要

背景

特開2005−342803号公報には、MEMS素子部分を囲む枠形状のシールメタル層封止部)を介して保護カバーとなるシールガラスモジュール基板上に接合したMEMSデバイスが開示されている。このMEMSデバイスでは、信号伝達配線(金属製の伝送線路)を横切るようにCVD法等により形成されたSiO2とSiOの二層構造層間絶縁層が形成され、この層間絶縁層の上にシールメタル層(封止部)が形成されている。

概要

伝送線路及び絶縁層との密着性が高いMEMSデバイス、MEMSスイッチ及びそのようなMEMSスイッチの製造方法を提供する。高周波線路21と絶縁層24との間に、絶縁性を有し且つ絶縁層24よりも(高周波の)絶縁性が高い材料からなる薄膜密着層23が形成されている。高周波線路21及び絶縁層24の双方と密着する材料からなる薄膜密着層23を設けたことにより、高周波線路21と絶縁層24との密着性を従来よりも高いものとすることができる。その結果、高周波線路21と絶縁層24との間に漏れ経路が形成されることがない。

目的

本発明の目的は、伝送線路及び絶縁層との密着性が高いMEMSデバイス及びMEMSスイッチを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

第1の基板の表面上に電気信号により駆動、制御または読み出されるデバイスが配置されたデバイス基板と、第2の基板の表面に金属製の伝送線路が配置された伝送線路基板と、前記伝送線路を横切るように前記第2の基板の前記表面上に形成された絶縁層と、前記絶縁層と第1の基板の前記表面との間に配置されて前記デバイスを気密封止するように前記第1の基板と前記第2の基板を接合する封止部とからなるMEMSデバイスであって、前記伝送線路の上に、前記伝送線路及び前記絶縁層の双方と密着する、絶縁性を有し且つ前記絶縁層よりも絶縁性が高い材料からなる薄膜密着層が形成されていることを特徴とするMEMSデバイス。

請求項2

前記伝送線路が、高周波伝送線路である請求項1に記載のMEMSデバイス。

請求項3

前記第1の基板及び第2の基板は、それぞれシリコン基板からなる請求項1に記載のMEMSデバイス。

請求項4

前記伝送線路は、厚みが1μm以上のAuまたはCuからなる請求項1に記載のMEMSデバイス。

請求項5

前記絶縁層が3μm以上のSiO2からなる請求項1に記載のMEMSデバイス。

請求項6

前記封止部は、前記伝送線路による段差平坦化する金属層であり、その厚みが前記伝送線路の厚さより1μm以上大きい請求項1に記載のMEMSデバイス。

請求項7

前記薄膜密着層が、酸化アルミニウム膜からなる請求項2または3に記載のMEMSデバイス。

請求項8

前記薄膜密着層の厚み、200nm以下である請求項7に記載のMEMSデバイス。

請求項9

前記デバイスが、MEMSスイッチ素子である請求項1乃至8のいずれか1項に記載のMEMSデバイス。

請求項10

第1のシリコン基板の表面上に電気信号により駆動制御されるMEMSスイッチ素子が配置されたデバイス基板と、第2のシリコン基板の表面に厚みが1μm以上のAuからなる伝送線路が配置された伝送線路基板と、前記伝送線路を横切るように前記第2のシリコン基板の前記表面上に形成されたSiO2からなる厚み3μm以上の絶縁層と、前記絶縁層と第1のシリコン基板の前記表面との間に配置されて前記MEMSスイッチ素子を気密封止するように前記第1のシリコン基板と前記第2のシリコン基板を金属接合により接合する封止部とを備え、前記Auからなる伝送線路の上に、酸化アルミニウムからなる厚み200nm以下の薄膜密着層が形成されていることを特徴とするMEMSスイッチ

請求項11

第1のシリコン基板の表面上に電気信号により駆動制御されるMEMSスイッチ素子をMEMS形成技術により形成するデバイス基板製造ステップと、第2のシリコン基板の表面に厚みが1μm以上のAuからなる伝送線路を薄膜形成技術により形成する伝送線路基板製造ステップと、前記Auからなる伝送線路の上に、酸化アルミニウムからなる厚み200nm以下の薄膜密着層をスパッタリングまたは真空蒸着により形成する密着層形成ステップと、前記伝送線路及び薄膜密着層を横切るように前記第2のシリコン基板の前記表面上に形成されたSiO2からなる厚み3μm以上の絶縁層をCVD法等の薄膜形成技術により形成する絶縁層形成ステップと、前記絶縁層と前記第1のシリコン基板の前記表面との間に配置されて前記MEMSスイッチ素子を気密封止するように前記第1のシリコン基板と前記第2のシリコン基板を金属接合により接合する封止部を、前記第1のシリコン基板にはスパッタリングにより第1の金属層を形成し、第2のシリコン基板には電解メッキにより第2の金属層を形成し、その後前記第1の金属層と前記第2の金属層を金属接合して形成する封止部形成ステップとからなるMEMSスイッチの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical System)デバイスMEMSスイッチ及びMEMSスイッチの製造方法に関するものである。

背景技術

0002

特開2005−342803号公報には、MEMS素子部分を囲む枠形状のシールメタル層封止部)を介して保護カバーとなるシールガラスモジュール基板上に接合したMEMSデバイスが開示されている。このMEMSデバイスでは、信号伝達配線(金属製の伝送線路)を横切るようにCVD法等により形成されたSiO2とSiOの二層構造層間絶縁層が形成され、この層間絶縁層の上にシールメタル層(封止部)が形成されている。

先行技術

0003

特開2005−342803号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら従来のようにCVD法等により形成された層間絶縁層は、金属製の伝送線路との密着性が悪いことが判った。この部分の密着性が悪いと、製造時にウエットエッチング等を行う際に、層間絶縁層の一部が破壊されてエッチング液漏れ経路が形成される問題が生じる。

0005

本発明の目的は、伝送線路及び絶縁層との密着性が高いMEMSデバイス及びMEMSスイッチを提供することにある。

0006

また本発明の方法は、伝送線路及び絶縁層との密着性が高いMEMSスイッチの製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、第1の基板の表面上に電気信号により駆動、制御または読み出されるデバイスが配置されたデバイス基板と、第2の基板の表面に金属製の伝送線路が配置された伝送線路基板と、伝送線路を横切るように第2の基板の表面上に形成された絶縁層と、この絶縁層と第1の基板の表面との間に配置されてデバイスを気密封止するように第1の基板と第2の基板を接合する封止部とからなるMEMSデバイスを対象とする。特に、本発明では、伝送線路の上に、伝送線路及び絶縁層の双方と密着する、絶縁性を有し且つ絶縁層よりも(高周波の)絶縁性が高い材料からなる薄膜密着層が形成されている。

0008

本発明によれば、伝送線路及び絶縁層の双方と密着する材料からなる薄膜密着層を設けたことにより、高周波伝送線路と絶縁層との密着性を従来よりも高いものとすることができて、伝送線路と絶縁層との間に漏れ経路が形成されることがない。したがって従来よりも信頼性の高いMEMSデバイスを提供することができる。特に薄膜密着層が前記絶縁層よりも(高周波の)絶縁性が高い材料から形成されるため、伝送損失の抑制という利点が得られる。

0009

薄膜密着層は、酸化アルミニウム膜から形成することができる。そしてその厚みは、200nm以下でよい。薄膜密着層の厚みが200nm以下であれば、密着性は十分に確保することができ、しかも膜形成に必要以上の時間がかかることはない。特に、酸化アルミニウムは、薄膜形成技術により安価に且つ簡単に形成できるので、MEMSデバイスの価格を上げることなく、信頼性の高いMEMSデバイスを提供できる。

0010

第1の基板及び第2の基板は、それぞれシリコン基板から形成することができる。そして伝送線路は、厚みが1μm以上のAuまたはCuから形成するのが好ましい。また絶縁層は、3μm以上のSiO2から形成することができる。なお絶縁層は、SiO2とSiOの二層構造を有していてもよいのは勿論である。

0011

封止部は、伝送線路による段差平坦化する金属層から形成するのが好ましい。封止部の厚みは、伝送線路の厚さより1μm以上大きいことが好ましい。このようにすると伝送線路による段差が吸収されて封止部を確実に形成することができる。

0012

デバイスは任意であるが、デバイスがMEMSスイッチ素子の場合には、具体的にMEMSスイッチは以下のように構成することができる。すなわち、MEMSスイッチは、第1のシリコン基板の表面上に電気信号により駆動制御されるMEMSスイッチ素子が配置されたデバイス基板と、第2のシリコン基板の表面に厚みが1μm以上のAuからなる伝送線路が配置された伝送線路基板と、伝送線路を横切るように第2のシリコン基板の表面上に形成されたSiO2からなる厚み3μm以上の絶縁層と、この絶縁層と第1のシリコン基板の表面との間に配置されてMEMSスイッチ素子を気密封止するよう第1のシリコン基板と第2のシリコン基板を金属接合により接合する封止部とを備え、Auからなる高周波伝送線路の上に、酸化アルミニウムからなる厚み200nm以下の薄膜密着層が形成されている。

0013

またMEMSスイッチの製造方法としては、以下のように方法を採用するのが好ましい。すなわち第1のシリコン基板の表面上に電気信号により駆動制御されるMEMSスイッチ素子をMEMS形成技術により形成するデバイス基板製造ステップと、第2のシリコン基板の表面に厚みが1μm以上のAuからなる伝送線路を薄膜形成技術により形成する伝送線路基板製造ステップと、Auからなる伝送線路の上に、酸化アルミニウムからなる厚み200nm以下の薄膜密着層を薄膜形成技術により形成する密着層形成ステップと、伝送線路及び薄膜密着層を横切るように第2のシリコン基板の表面上に形成されたSiO2からなる厚み3μm以上の絶縁層をCVD法等の薄膜形成技術により形成する絶縁層形成ステップと、絶縁層と第1のシリコン基板の表面との間に配置されてMEMSスイッチ素子を気密封止するように第1のシリコン基板と第2のシリコン基板を金属接合により接合する封止部を、第1のシリコン基板にはスパッタにより第1の金属層を形成し、第2のシリコン基板には電解メッキにより第2の金属層を形成し、その後第1の金属層と第2の金属層を金属接合して形成する封止部形成ステップとからMEMSスイッチを製造することが好ましい。この方法によれば、安価にMEMSスイッチを製造することができる。

発明の効果

0014

本発明のMEMSデバイス及びMEMSスイッチによると、伝送線路及び絶縁層との密着性が高く、層間絶縁層の一部が破壊されてエッチング液の漏れ経路が形成されることのないMEMSデバイス及びMEMSスイッチを、コストの大幅な上昇を伴うことなく、実現することができる。また本発明のMEMSスイッチの製造方法によると、そのようなMEMSスイッチを安価に製造することができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明のMEMSスイッチの一つの実施の形態の要部を示す、図2のI−I´線に沿って切断した端面図である。
図1の実施の形態を示す斜視図である。
図1の実施の形態の第2の基板を示す平面図である。
図1の実施の形態のデバイス基板製造ステップ図であり、デバイス基板を示す端面図である。
(A)及び(B)はそれぞれ、図1の実施の形態の高周波線路製造ステップ図であり、図3のA−A´端面図、及びB−B´端面図である。
(A)及び(B)はそれぞれ、図5と同様の密着層形成ステップ図である。
(A)及び(B)はそれぞれ、図5と同様の絶縁層形成ステップ図である。
(A)及び(B)はそれぞれ、図5と同様の封止部形成ステップ図(その1)である。
(A)及び(B)はそれぞれ、図5と同様の封止部形成ステップ図(その2)である。

実施例

0016

以下、本発明に係るMEMSデバイス、MEMSスイッチ及びMEMSスイッチの製造方法の実施の形態について説明する。

0017

図1及び図2は、本発明に係るMEMSスイッチの一つの実施の形態の断面図及び組み立て模式図を示す。図3は、図1及び図2に示した実施の形態における第2の基板20及び第2の基板20の表面上に形成される各層を表す平面図であり、図4は同じ実施の形態における第1の基板10及び第1の基板10表面上に形成される各層を示す端面図である。

0018

各図において、Si製の第1のシリコン基板即ち第1の基板10の表面(図4では上面、図1では下面)には、Au製の第1の金属層12と圧電薄膜製のカンチレバー14とが積層されている。カンチレバー14は、図1及び図2で見て左端(固定端)近くが第1の基板10の表面に固定されており、右端は第1の基板10の表面に形成された凹部11の上に延びる自由端になっている。カンチレバー14の左端近くの表面にはAu製の駆動制御用電極接続部16が形成され、右端近くの表面にはAu製のスイッチ接点18がスパッタリングにより形成されている。

0019

駆動制御用電極接続部16及びスイッチ接点部18と一緒に、Auから形成される枠状の第1の金属層12がスパッタリングにより形成されている。図2に表されているように、第1の金属層12は、第1の基板10の平面で見て方形の連続する囲い(または枠)を形成しており、この第1の金属層12の形状は後述する第2の基板20側の電解メッキにより形成されたAuからなる第2の金属層25の形状と一致している。よって第1の金属層12と第2の金属層25を金属接合することにより、デバイスの可動部を保護する密封空間を構成することができる。

0020

このようなデバイス基板は、従来のMEMS形成技術により形成可能である。例えば第1の基板10に凹部11を形成するステップと、凹部11を樹脂により平坦化し、カンチレバー14の形状にパターニングするステップと、スパッタリングにより第1の金属層12、駆動制御用電極接続部16及びスイッチ接点部18を形成するステップと、カンチレバー14の自由端を可動にするために凹部11内の樹脂を除去するステップを経て形成することができる。

0021

スパッタリングにより形成したAuからなる第1の金属層12の厚さは例えば約2μm、駆動制御用電極接続部16及びスイッチ接点部18の厚さは例えば約0.8μm、カンチレバー14の厚さは例えば約1.2μmである。

0022

なお各図における各層の厚さは、実際上の厚さとは異なり、説明の便宜のために誇張した厚みになっている。そのため、実際に製造される形態の比率に比してより厚く、表されている場合もある。

0023

本実施の形態のデバイス基板はカンチレバー(片持ち梁)型RF−MEMSスイッチ基板である。しかし他の実施の形態では両持ち梁型薄膜型スイッチ基板でもよく、さらに加速度センサ圧力センサ等のセンサ類記録媒体読み出しプローブ等のデバイス基板でもよい。

0024

表面が熱酸化されたSi製の第2のシリコン基板即ち第2の基板20の表面には、Au製の高周波線路21及び駆動制御用電極22が配置されて伝送線路基板が構成されている。第2の基板20の表面上には、薄膜密着層23を介して、高周波線路21を横切るように絶縁層24が形成されている。絶縁層24と第1の基板10の表面との間には、デバイスを気密封止するように第1の基板10と第2の基板20を接合する第2の金属層25が設けられている。第2の金属層25は、電解メッキにより形成したAuの薄膜である。駆動制御用電極22と駆動制御用電極接続部16との間は、駆動制御用電極接続バンプ26により接続されている。

0025

本実施の形態では、図9(B)に示されているように、高周波線路21と絶縁層24との間に、絶縁性を有し且つ絶縁層24よりも(高周波の)絶縁性が高い材料からなる薄膜密着層23が形成されている。このように、高周波線路21及び絶縁層24の双方と密着する材料からなる薄膜密着層23を設けたことにより、高周波線路21と絶縁層24との密着性を従来よりも高いものとすることができて、よって高周波線路21と絶縁層24との間に漏れ経路が形成されることがない。したがって従来よりも信頼性の高いMEMSスイッチを提供することができる。特に薄膜密着層23が絶縁層24よりも(高周波の)絶縁性が高い材料から形成されるため、伝送損失の抑制という利点が得られる。

0026

薄膜密着層23は、酸化アルミニウム膜から形成することができる。そしてその厚みは、200nm以下でよい。薄膜密着層23の厚みが200nm以下であれば、密着性は十分に確保することができ、しかも膜形成に必要以上の時間がかかることはない。特に、酸化アルミニウムは、薄膜形成技術により安価に且つ簡単に形成できるので、MEMSデバイスの価格を上げることなく、信頼性の高いMEMSスイッチを実現できる。

0027

本実施の形態のRF−MEMSスイッチは、駆動制御用電極22に電流を流すことにより、可撓性を有するカンチレバー14が下方に湾曲して、自由端近くに配置されたスイッチ接点部18が3本のうち中間の高周波線路21を接続し、これにより回路構成切り換える等の動作を行わせることができる。

0028

本実施の形態において、第1の基板10及び第2の基板20はそれぞれシリコン基板であるが、他の実施の形態ではガラス基板であってもよい。高周波線路21は、厚みが1μm以上のAuでよいが、Cuでもよい。また絶縁層24は、厚さ3μm以上のSiO2から形成することができる。他の実施の形態では、絶縁層は、SiO2とSiOの二層構造を有していてもよいのは勿論である。

0029

本実施の形態では、第2の金属層25は、高周波線路21による段差を平坦化するAu層から形成しているが、Cuや他の金属も使用可能である。第2の金属層25の厚みは、高周波線路21の厚さより1μm以上大きい。このようにすると高周波線路21による段差が吸収されて第2の金属層25を確実に形成することができる。

0030

本実施の形態のMEMSデバイスはRF−MEMSスイッチであるが、本発明の適用されるMEMSデバイスは任意であることは前述の通りである。MEMSデバイスが本実施の形態のMEMSスイッチ素子の場合には、図5以下を用いて説明する本実施の形態であるMEMSスイッチの製造方法により、本実施の形態のMEMSスイッチが構成される。

0031

すなわち図1図3に示した本実施の形態のMEMSスイッチは、シリコン製の第1の基板10の表面上に電気信号により駆動制御されるMEMSスイッチ素子が配置されたデバイス基板と、シリコン製の第2の基板20の表面に厚みが1μm以上のAuからなる高周波線路21が配置された伝送線路基板と、高周波線路21を横切るように第2の基板20の表面上に形成されたSiO2からなる厚み3μm以上の絶縁層24と、この絶縁層24と第1の基板10の表面との間に配置されてMEMSスイッチ素子を気密封止するための封止部を形成するために、第1の基板10上にAuからなる第1の金属層12を備え、第2の基板20上にAuからなる第2の金属層25を備え、Auからなる高周波線路21の上に、酸化アルミニウムからなる厚み200nm以下の薄膜密着層23が形成されている。

0032

まず、図4のデバイス基板製造ステップにおいて、シリコン製の第1の基板10の表面上に電気信号により駆動制御されるMEMSスイッチ素子が配置されたデバイス基板が、従来のMEMS形成技術により形成されること及び第1の基板10上にスパッタリングによりAuからなる第1の金属層12が形成されることは、前述の通りである。図5から図9に示す第2の基板20の各製造ステップは、最終的にAuからなる第1の金属層12とAuからなる第2の金属層25とを接合して封止部を形成し、図1のようなMEMSスイッチがほぼ完成するステップまでに、図4のデバイス基板製造ステップと前後して、または並行して実施される。

0033

図5(A)及び(B)の高周波線路製造ステップにおいては、第2の基板20の表面に厚みが1μm以上のAuからなる高周波線路21及び駆動制御用電極22が電解メッキにより形成される。

0034

図6(A)及び(B)の密着層形成ステップにおいては、Auからなる高周波線路21及び駆動制御用電極22の上に、酸化アルミニウムからなる厚み200nm以下の薄膜密着層23を薄膜形成技術により形成する。

0035

図7(A)及び(B)の絶縁層形成ステップにおいては、高周波線路21、駆動制御用電極22及び薄膜密着層23を横切るように第2の基板20の表面上にSiO2からなる厚み3μm以上の絶縁層24をCVD法等の薄膜形成技術により形成する。

0036

図8(A)及び(B)の封止部形成ステップにおいては、第2の基板20の表面に形成した絶縁層24の上に電解メッキによりAu層を積層して第2の金属層25を形成する。これに先立って、駆動制御用電極22の表面に積層した薄膜密着層23及び絶縁層24の一部を除去しておき、第2の金属層であるAu層により平坦化し、駆動制御用電極接続バンプ26が第2の金属層25と同時に形成される。

0037

図9(A)及び(B)の封止部形成ステップ(その2)においては、第2の金属層25が覆っている部分以外の絶縁層24を除去することにより、図2及び図3に示されているような方形の囲いが形成される。

0038

最後に、図1に示すように、上下反転させた図4のデバイス基板と、図9(A)及び(B)の高周波線路基板とを、第2の金属層25と第1の金属層12とが一致するように重ね合わせて、両者を金属接合して封止部形成ステップが終了し、封止が完了する。

0039

本実施の形態によるMEMSスイッチの製造方法によれば、高周波線路21と絶縁層24との密着性が高く、よってエッチング液の漏れ経路が形成されにくいMEMSスイッチを安価に製造することができる。

0040

本発明によれば、伝送線路及び絶縁層の双方と密着する材料からなる薄膜密着層を設けたことにより、高周波伝送線路と絶縁層との密着性を従来よりも高いものとすることができて、伝送線路と絶縁層との間に漏れ経路が形成されることがない。したがって従来よりも信頼性の高いMEMSデバイス、MEMSスイッチを提供することができる。

0041

10 第1の基板
11 凹部
12 第1の金属層
14カンチレバー
16駆動制御用電極接続部
18 スイッチ接続部
20 第2の基板
21高周波線路
22 駆動制御用電極
23薄膜密着層
24絶縁層
25 第2の金属層
26 駆動制御用電極接続バンプ

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