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技術 ムーブメントおよび電子時計

出願人 セイコーインスツル株式会社
発明者 麦島勝也酒井聡小笠原健治井橋朋寛
出願日 2015年8月21日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2015-163993
公開日 2017年2月23日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 2017-040623
状態 特許登録済
技術分野 電気機械時計
主要キーワード 不等角度間隔 ケース裏蓋 ステップ回転駆動 中心角α 歯車体 中心パイプ ロータ孔 検出歯車
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年2月23日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

針位置検出時の消費電力を低減できるムーブメントを提供する。

解決手段

ムーブメントは、分針を駆動する二番車33と、Mを整数として分検出車34に対する二番車33の歯数比が1/Mに設定される分検出車34と、第1発光素子61と、第1受光素子64と、を備えている。二番車33は、同一の回転軌跡上に設けられ、第1発光素子61からの光が透過可能とされた一対の二番車透過部35を有する。分検出車34は、同一の回転軌跡上に設けられ、第1発光素子61からの光が透過可能とされたN個の分検出車透過部37を有する。分検出車透過部37は、分検出車34の周方向において、360°/N間隔で設けられている。一対の二番車透過部35は、二番車33の中心軸の周方向に不等角度間隔で並んで設けられている。二番車33の中心軸の周方向において隣り合う二番車透過部35の角度間隔は、360°/(M×N)の倍数に設定されている。

概要

背景

従来、針位置自動補正機能を搭載した電波時計等の電子時計が知られている。
例えば、特許文献1には、第1輪列は、発光素子から出力される検出光を透過可能な検出孔が設けられた第1輪列用検出歯車を1つ以上備え、第2輪列は、第1輪列において、いずれか1つの第1輪列用検出歯車と同軸上に配置された検出光透過用歯車を備え、検出光透過用歯車には、第1輪列用検出歯車の検出孔の回転軌跡に重なる位置に、検出光が透過可能な長孔と、検出光を遮光する遮光部とが形成された電子時計が開示されている。

特許文献1に記載の電子時計によれば、異なるモーターおよび輪列で駆動される複数の指針を同軸上に配置でき、かつ、他方の指針の針位置検出機構を備えていなくても、一方の指針の針位置検出を確実にかつ短時間に行うことができるとされている。
従来の電子時計は、検出孔を検出するためには、長孔が光センサーに対応する位置に配置されている状態で、第1輪列用検出歯車を最大で1回転させる必要がある。

概要

針位置検出時の消費電力を低減できるムーブメントを提供する。ムーブメントは、分針を駆動する二番車33と、Mを整数として分検出車34に対する二番車33の歯数比が1/Mに設定される分検出車34と、第1発光素子61と、第1受光素子64と、を備えている。二番車33は、同一の回転軌跡上に設けられ、第1発光素子61からの光が透過可能とされた一対の二番車透過部35を有する。分検出車34は、同一の回転軌跡上に設けられ、第1発光素子61からの光が透過可能とされたN個の分検出車透過部37を有する。分検出車透過部37は、分検出車34の周方向において、360°/N間隔で設けられている。一対の二番車透過部35は、二番車33の中心軸の周方向に不等角度間隔で並んで設けられている。二番車33の中心軸の周方向において隣り合う二番車透過部35の角度間隔は、360°/(M×N)の倍数に設定されている。

目的

本発明は、針位置検出時の消費電力を低減できるムーブメントおよび電子時計を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

第1駆動源動力により回転して第1指針を駆動する第1歯車と、前記第1駆動源の動力により回転する位置検出用歯車であって、Mを整数として当該位置検出用歯車に対する前記第1歯車の歯数比が1/Mに設定される位置検出用歯車と、前記第1歯車および前記位置検出用歯車に対して、前記第1歯車の中心軸の軸方向における一方側に配置された発光素子と、前記第1歯車および前記位置検出用歯車を挟んで前記軸方向の他方側に設けられ、前記発光素子からの光を検出する受光素子と、を備え、前記第1歯車は、同一の回転軌跡上に設けられ、前記発光素子からの光が透過可能とされた複数の第1透過部を有し、前記位置検出用歯車は、同一の回転軌跡上に設けられ、前記発光素子からの光が透過可能とされたN個の第2透過部を有し、前記第2透過部は、前記位置検出用歯車の周方向において、360°/N間隔で設けられ、前記複数の第1透過部は、前記中心軸の周方向に不等角度間隔で並んで設けられ、前記中心軸の周方向において隣り合う前記第1透過部の角度間隔は、360°/(M×N)の倍数に設定されている、ことを特徴とするムーブメント

請求項2

前記中心軸と同軸上に配置され、第2駆動源の動力により回転して第2指針を駆動する第2歯車と、前記第1駆動源および前記第2駆動源の駆動を制御するとともに、前記受光素子による受光を検出する制御部と、を備え、前記第2歯車は、前記軸方向から見て前記第1透過部の回転軌跡上に設けられ、前記発光素子からの光が透過可能とされた第3透過部を有し、前記第3透過部は、前記中心軸の周方向に沿う長孔であり、前記第3透過部の両端部がなす第1中心角は、前記第2歯車の前記第3透過部以外の領域に対応する前記第3透過部の端部間に対応する第2中心角以上に設定され、前記周方向において隣り合う前記第1透過部同士がなす中心角のうち、最大の中心角をθとし、前記制御部は、前記受光素子が前記発光素子からの光を受光しているか否かを判定する透過状態判定ステップと、前記透過状態判定ステップにおいて前記受光素子が前記発光素子からの光を受光していない場合に、前記第1歯車の回転角度がθ以上か否かを判定する回転角度判定ステップと、前記回転角度判定ステップにおいて、前記第1歯車の回転角度がθ未満と判定した場合に、前記第1駆動源を駆動して前記第1歯車を回転させ、前記透過状態判定ステップを再度行う第1駆動ステップと、前記回転角度判定ステップにおいて、前記第1歯車の回転角度がθ以上と判定した場合に、前記第2駆動源を駆動して前記第2歯車を所定角度回転させ、前記透過状態判定ステップを再度行う第2駆動ステップと、を実行し、前記所定角度は、前記第2中心角以上前記第1中心角以下である、ことを特徴とする請求項1に記載のムーブメント。

請求項3

前記第1指針は分針であることを特徴とする請求項1または2に記載のムーブメント。

請求項4

請求項1から3のいずれか1項に記載のムーブメントと、前記第1駆動源に供給する電力発電するソーラーパネルと、を備えることを特徴とする電子時計

技術分野

0001

本発明は、ムーブメントおよび電子時計に関するものである。

背景技術

0002

従来、針位置自動補正機能を搭載した電波時計等の電子時計が知られている。
例えば、特許文献1には、第1輪列は、発光素子から出力される検出光を透過可能な検出孔が設けられた第1輪列用検出歯車を1つ以上備え、第2輪列は、第1輪列において、いずれか1つの第1輪列用検出歯車と同軸上に配置された検出光透過用歯車を備え、検出光透過用歯車には、第1輪列用検出歯車の検出孔の回転軌跡に重なる位置に、検出光が透過可能な長孔と、検出光を遮光する遮光部とが形成された電子時計が開示されている。

0003

特許文献1に記載の電子時計によれば、異なるモーターおよび輪列で駆動される複数の指針を同軸上に配置でき、かつ、他方の指針の針位置検出機構を備えていなくても、一方の指針の針位置検出を確実にかつ短時間に行うことができるとされている。
従来の電子時計は、検出孔を検出するためには、長孔が光センサーに対応する位置に配置されている状態で、第1輪列用検出歯車を最大で1回転させる必要がある。

先行技術

0004

特許第5267244号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、例えばソーラーパネルを備えた電子時計は、二次電池に蓄える電力量に限界がある。このため、電子時計の使用時間をより長くするためには、消費電力量をより低減させるのが効果的である。したがって、上記従来の電子時計では、針位置検出時の消費電力を低減させるという要求がある。

0006

そこで本発明は、針位置検出時の消費電力を低減できるムーブメントおよび電子時計を提供するものである。

課題を解決するための手段

0007

本発明のムーブメントは、第1駆動源動力により回転して第1指針を駆動する第1歯車と、前記第1駆動源の動力により回転する位置検出用歯車であって、Mを整数として当該位置検出用歯車に対する前記第1歯車の歯数比が1/Mに設定される位置検出用歯車と、前記第1歯車および前記位置検出用歯車に対して、前記第1歯車の中心軸の軸方向における一方側に配置された発光素子と、前記第1歯車および前記位置検出用歯車を挟んで前記軸方向の他方側に設けられ、前記発光素子からの光を検出する受光素子と、を備え、前記第1歯車は、同一の回転軌跡上に設けられ、前記発光素子からの光が透過可能とされた複数の第1透過部を有し、前記位置検出用歯車は、同一の回転軌跡上に設けられ、前記発光素子からの光が透過可能とされたN個の第2透過部を有し、前記第2透過部は、前記位置検出用歯車の周方向において、360°/N間隔で設けられ、前記複数の第1透過部は、前記中心軸の周方向に不等角度間隔で並んで設けられ、前記中心軸の周方向において隣り合う前記第1透過部の角度間隔は、360°/(M×N)の倍数に設定されている、ことを特徴とする。

0008

本発明では、複数の第1透過部は、周方向に不等角度間隔で並んで設けられている。このため、周方向で隣り合う第1透過部間の周方向距離を検出することで、第1歯車の回転位置を判定することが可能となる。この場合には、第1歯車を回転させつつ、受光素子により第1透過部を透過した発光素子からの光を検出させて、第1歯車の回転量と第1透過部の有無を判定することで、第1透過部間の周方向距離を検出することができる。よって、第1歯車に第1透過部が1個設けられている構成と比較して、第1指針の位置検出に伴う第1歯車の回転位置の判定時において、第1歯車の回転量を抑制できる。したがって、発光素子を使用する時間を短縮することができ、針位置検出時の消費電力を低減できる。

0009

また、本発明では、位置検出用歯車は、当該位置検出用歯車に対する第1歯車の歯数比が1/Mに設定され、第2透過部は、同一の回転軌跡上に360°/N間隔で設けられている。このため、第1駆動源を駆動させて第1歯車と位置検出用歯車とを同時に回転させると、第2透過部が発光素子と受光素子との間に対応する位置(以下、「検出位置」という。)に位置する状態となる毎に、第1歯車は、360°/(M×N)回転する。中心軸の周方向において隣り合う第1透過部の角度間隔は、360°/(M×N)の倍数に設定されている。よって、いずれかの第1透過部が検出位置に位置する状態で、第2透過部が検出位置に位置するように、第1歯車および位置検出用歯車を第1駆動源に対して設けることで、各第1透過部が検出位置に位置するときに、第2透過部を検出位置に同時に位置させることが可能となる。
さらに、位置検出用歯車は、当該位置検出用歯車に対する第1歯車の歯数比が1/Mに設定されている。このため、第1駆動源に対する位置検出用歯車の回転角度は、第1歯車の回転角度よりも大きくなる。これにより、第1透過部および第2透過部が検出位置に位置し、発光素子からの光を受光素子へ透過させることが可能な状態から、第2透過部を第1透過部よりも早く検出位置から退避させることが可能となる。したがって、第1駆動源の1ステップ駆動に対する第1歯車の回転角度が小さい場合であっても、第1駆動源の1ステップで、受光素子が発光素子からの光を検出可能な状態と検出不能な状態との間を移行させることが可能となる。

0010

以上により、第1指針の位置検出に伴う第1歯車の回転位置の検出を確実に行うことができるとともに、針位置検出時の消費電力を低減できる。

0011

上記のムーブメントにおいて、前記中心軸と同軸上に配置され、第2駆動源の動力により回転して第2指針を駆動する第2歯車と、前記第1駆動源および前記第2駆動源の駆動を制御するとともに、前記受光素子による受光を検出する制御部と、を備え、前記第2歯車は、前記軸方向から見て前記第1透過部の回転軌跡上に設けられ、前記発光素子からの光が透過可能とされた第3透過部を有し、前記第3透過部は、前記中心軸の周方向に沿う長孔であり、前記第3透過部の両端部がなす第1中心角は、前記第2歯車の前記第3透過部以外の領域に対応する前記第3透過部の端部間に対応する第2中心角以上に設定され、前記周方向において隣り合う前記第1透過部同士がなす中心角のうち、最大の中心角をθとし、前記制御部は、前記受光素子が前記発光素子からの光を受光しているか否かを判定する透過状態判定ステップと、前記透過状態判定ステップにおいて前記受光素子が前記発光素子からの光を受光していない場合に、前記第1歯車の回転角度がθ以上か否かを判定する回転角度判定ステップと、前記回転角度判定ステップにおいて、前記第1歯車の回転角度がθ未満と判定した場合に、前記第1駆動源を駆動して前記第1歯車を回転させ、前記透過状態判定ステップを再度行う第1駆動ステップと、前記回転角度判定ステップにおいて、前記第1歯車の回転角度がθ以上と判定した場合に、前記第2駆動源を駆動して前記第2歯車を所定角度回転させ、前記透過状態判定ステップを再度行う第2駆動ステップと、を実行し、前記所定角度は、前記第2中心角以上前記第1中心角以下である、ことが望ましい。

0012

本発明では、第3透過部は、軸方向から見て第1透過部の回転軌跡上に設けられているため、第1透過部、第2透過部および第3透過部が検出位置に位置する場合に、受光素子は発光素子からの光を検出する。
透過状態判定ステップと、回転角度判定ステップと、第1駆動ステップと、を繰り返し実行して、第1歯車を最大でθ回転させることで、第1透過部は、少なくとも1回検出位置を通過する。これにより、検出位置に第3透過部が位置しているか否かを判定できる。
次いで、検出位置に第2歯車の第3透過部以外の領域(以下、「遮光領域」という。)が位置している場合には、第2駆動ステップにおいて、遮光領域に対応する第3透過部の端部間に対応する第2中心角以上であって、かつ第3透過部の両端部がなす第1中心角以下の所定角度だけ第2歯車を回転させる。これにより、遮光領域を検出位置から退避させるとともに、第3透過部を検出位置に移動させることができる。
以上により、第3透過部が検出位置に位置しているか否かの判定を、従来のように第1歯車を360°回転させて行う構成と比較して、短時間で行うことができる。また、検出位置に遮光領域が位置している場合には、第2駆動ステップを1度実行することで、再度検出位置に第3透過部が位置しているか否かを判定する必要がなくなり、第1歯車の回転位置の判定において、第1歯車の回転量を抑制できる。したがって、発光素子を使用する時間を短縮することができ、針位置検出時の消費電力を低減できる。

0013

上記のムーブメントにおいて、前記第1指針は分針であることが望ましい。
本発明によれば、分針の位置検出時の消費電力を低減できる。

0014

本発明の電子時計は、上記のムーブメントと、前記第1駆動源に供給する電力を発電するソーラーパネルと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、上記のムーブメントを備えることにより、針位置検出時の消費電力を低減できるので、ソーラーパネルを備えた電子時計に好適である。

発明の効果

0015

本発明によれば、針位置検出時の消費電力を低減できる。

図面の簡単な説明

0016

実施形態に係る電子時計を示す外観図である。
ムーブメントを表側から見た平面図である。
図2のIII−III線における断面図である。
図2のIV−IV線における断面図である。
第1実施形態の二番車の平面図である。
第1実施形態の分検出車の平面図である。
第1実施形態の四番車の平面図である。
第1実施形態の日の裏中間車の平面図である。
第1実施形態の日の裏車の平面図である。
第1実施形態の筒車の平面図である。
第1実施形態の時検出車の平面図である。
第1実施形態の針位置検出動作フローチャートである。
第1実施形態のムーブメントのブロック図である。
第1実施形態の分透過状態探索ステップタイミングチャートである。
第1実施形態の秒透過状態探索ステップのタイミングチャートである。
第2実施形態の二番車の平面図である。
第2実施形態の針位置検出動作のフローチャートである。
第2実施形態の針位置検出動作のフローチャートである。
第2実施形態のムーブメントのブロック図である。
分検出車の変形例を示す平面図である。

実施例

0017

以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
最初に、第1実施形態について説明する。
一般に、時計の駆動部分を含む機械体を「ムーブメント」と称する。このムーブメントに文字板、指針を取り付けて、時計ケースの中に入れて完成品にした状態を時計の「コンプリート」と称する。
時計の基板を構成する地板の両側のうち、時計ケースのガラスのある方の側、すなわち、文字板のある方の側をムーブメントの「裏側」と称する。また、地板の両側のうち、時計ケースのケース裏蓋のある方の側、すなわち、文字板と反対の側をムーブメントの「表側」と称する。

0018

(電子時計)
図1は、実施形態に係る電子時計を示す外観図である。
図1に示すように、本実施形態の電子時計1は、アナログ式時計である。電子時計1のコンプリートは、ケース裏蓋(不図示)およびガラス2からなる時計ケース3の内側に、ムーブメント10、文字板11および指針12,13,14を備えている。
文字板11は、ソーラーパネル15と一体に形成されており、少なくとも時に関する情報を示す目盛り等を有している。ソーラーパネル15は、後述する制御部16(図3参照)を介して各ステップモータ21,22,23等(図2参照)に供給する電力を発電する。指針12,13,14は、時を示す時針12、分を示す分針13(第1指針)、および秒を示す秒針14(第2指針)を含んでいる。文字板11、時針12、分針13および秒針14は、ガラス2を通じて視認可能に配置されている。

0019

(ムーブメント)
図2は、ムーブメントを表側から見た平面図である。図3は、図2のIII−III線における断面図である。図4は、図2のIV−IV線における断面図である。
図2から図4に示すように、ムーブメント10は、不図示の二次電池と、制御部16と、地板20と、輪列受29と、第1ステップモータ21(第1駆動源)と、第2ステップモータ22(第2駆動源)と、第3ステップモータ23と、第1輪列30と、第2輪列40と、第3輪列50と、第1発光素子61(発光素子)と、第2発光素子63と、第1受光素子64(受光素子)と、第2受光素子66と、を主に備えている。

0020

二次電池(不図示)は、ソーラーパネル15からの電力によって充電され、制御部16に電力を供給する。
制御部16は、回路基板であって、集積回路実装されている。集積回路は、例えばC−MOSやPLA等により構成されている。制御部16は、各ステップモータ21,22,23の駆動を制御する回転制御部17と、各発光素子61,63の発光を制御する発光制御部18と、各受光素子64,66による受光を検出する検出制御部19と、を備えている。

0021

地板20は、ムーブメント10の基盤を構成している。地板20の裏側には、文字板11が配置されている。
輪列受29は、地板20の表側に配置されている。

0022

図2に示すように各ステップモータ21,22,23は、磁心に巻いたコイルワイヤを含むコイルブロック21a,22a,23aと、コイルブロック21a,22a,23aの磁心の両端部分と接触するように配置されたステータ21b,22b,23bと、ステータ21b,22b,23bのロータ孔21c,22c,23cに配置されたロータ21d,22d,23dと、を有している。図3および図4に示すように、各ロータ21d,22d,23dは、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている。各ステップモータ21,22,23は、回転制御部17に接続されている。

0023

図2に示すように、第1輪列30は、第1ステップモータ21の動力により回転して分針13を駆動する二番車33(第1歯車)と、二番車33に第1ステップモータ21の動力を伝達する第1二番中間車31および第2二番中間車32と、第1ステップモータ21の動力により回転する分検出車34(位置検出用歯車)と、を有している。分検出車34に対する二番車33の歯数比は、Mを整数として1/M(本実施形態では、Mは30)に設定されている。
第1二番中間車31は、第1二番中間歯車31aと第1二番中間かな31bとを有し、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている(図3参照)。第1二番中間歯車31aは、第1ステップモータ21のロータ21dのかなに噛み合っている。

0024

第2二番中間車32は、第2二番中間歯車32aと第2二番中間かな32bとを有し、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている。第2二番中間歯車32aは、第1二番中間車31の第1二番中間かな31bに噛み合っている。

0025

図3に示すように、二番車33は、中心パイプ39に回転可能に外挿されている。中心パイプ39は、地板20に固定された二番受25に保持されている。なお、以下の説明では、二番車33の中心軸Oの延在方向を軸方向とし、軸方向に沿う輪列受29側(表側)を上側、地板20側(裏側)を下側という。また、図2に示すように、図中矢印CWはムーブメント10を下側から見たときの中心軸O回りに時計回り周回する方向、矢印CCWはムーブメント10を下側から見たときの中心軸O回りに反時計回りに周回する方向をそれぞれ示している。

0026

図2に示すように、二番車33は、第2二番中間車32の第2二番中間かな32bに噛み合う二番歯車33aを有する。二番車33は、例えば第1ステップモータ21が360ステップ回転すると、1回転するように構成されている。第1ステップモータ21の1ステップに対応する二番車33の回転角度は、1°に設定されている。二番車33の下端部には、分針13が取り付けられる。

0027

図5は、第1実施形態の二番車の平面図である。
図5に示すように、二番車33は、同一の回転軌跡上に設けられ、光が透過可能とされた一対の二番車透過部35(第1透過部)を有する。なお、ここでいう「回転軌跡」とは、二番車33を回転させたときに二番車透過部35が通過する領域Rのことである(以下の説明でも同様)。一対の二番車透過部35は、例えば同一形状に形成された円形状の貫通孔である。一対の二番車透過部35は、中心軸Oの周方向において不等角度間隔で並んで設けられている。二番車透過部35の角度間隔は、後述する分検出車34の分検出車透過部37(図6参照)の個数をN(本実施形態ではN=1)として、360°/(M×N)の倍数(本実施形態では12°の倍数)に設定されている。一対の二番車透過部35同士がなす中心角のうち最大の中心角θは、例えば240°になっている。一対の二番車透過部35は、第1二番車透過部35Aと、第1二番車透過部35Aに対してCW方向に角度θ回転した位置に設けられた第2二番車透過部35Bと、を有する。

0028

ここで、二番車透過部35が周方向において不等角度間隔に並んだ状態で設けられている。この不等角度間隔の状態というのは、複数の二番車透過部により当該透過部同士の間隔が複数存在し、これら複数の間隔が等しくない状態を示している。本実施形態では、第1二番車透過部35Aから第2二番車透過部35BまでのCW方向で見た間隔と、第2二番車透過部35Bから第1二番車透過部35AまでのCW方向で見た間隔とが異なる、即ち、不等間隔で構成されている。なお、これら複数の間隔を合せれば円周一周分に相当する。これら間隔と透過部の直径とを全て合せれば360°となる。換言すれば、透過部同士の間隔が複数存在し、当該間隔は互いに異なる大きさを有し、当該間隔を合せれば略360°に相当する円周一周分の大きさとなっている。

0029

図3に示すように、分検出車34は、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持される。図2に示すように、分検出車34は、軸方向から見て、二番車33と一部が重なるように配置されている。分検出車34は、分検出歯車34aを有している。分検出歯車34aは、第1二番中間車31の第1二番中間歯車31aに噛み合っている。分検出車34は、例えば第1ステップモータ21が12ステップ回転すると、1回転するように構成されている。第1ステップモータ21の1ステップに対応する分検出車34の回転角度は、30°に設定されている。

0030

図6は、第1実施形態の分検出車の平面図である。
図6に示すように、分検出車34は、光が透過可能とされたN個(本実施形態では1個)の分検出車透過部37(第2透過部)を有する。分検出車透過部37は、例えば円形状の貫通孔である。平面視における分検出車透過部37の接線のうち、分検出車34の回転中心を通る一対の接線間に対応する中心角Aは、例えば第1ステップモータ21の1ステップに対応する分検出車34の回転角度よりも小さくなっている。

0031

図2に示すように、第2輪列40は、第2ステップモータ22の動力により回転して秒針14を駆動する四番車43(第2歯車)と、四番車43に第2ステップモータ22の動力を伝達する六番車41および五番車42と、を有している。
六番車41は、六番歯車41aと六番かな41bとを有し、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている(図3参照)。六番歯車41aは、第2ステップモータ22のロータ22dのかなに噛み合っている。

0032

五番車42は、五番歯車42aと五番かな42bとを有し、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている。五番歯車42aは、六番車41の六番かな41bに噛み合っている。

0033

四番車43は、中心軸Oと同軸上に配置されている。図3に示すように、四番車43は、車軸43aと、車軸43aに固定された四番歯車43bと、を有する。車軸43aは、中心パイプ39内に回転可能に挿通されている。車軸43aの下端部には、秒針14が取り付けられる。図2に示すように、四番歯車43bは、五番車42の五番かな42bに噛み合っている。四番車43は、例えば第2ステップモータ22が60ステップ回転すると、1回転するように構成されている。第2ステップモータ22の1ステップに対応する四番車43の回転角度は、6°に設定されている。

0034

図7は、第1実施形態の四番車の平面図である。
図7に示すように、四番車43は、光が透過可能とされた一対の第1四番車透過部45(第3透過部)と、光が透過可能とされた第2四番車透過部46と、を有する。
一対の第1四番車透過部45は、軸方向から見て二番車33の二番車透過部35の回転軌跡上に設けられている。一対の第1四番車透過部45は、それぞれ四番車43の周方向に沿うように延びる長孔となっている。一対の第1四番車透過部45は、中心軸Oに対して互いに対称となっている。四番車43の周方向に沿う各第1四番車透過部45の寸法は、四番車43の周方向に沿う一対の第1四番車透過部45の端部間の離間距離以上の寸法となっている。各第1四番車透過部45の両端部がなす第1中心角α1は、四番車43の第1四番車透過部45以外の領域に対応する第1四番車透過部45の端部間に対応する第2中心角α2以上となっている。本実施形態では、第1中心角α1は、100°となっている。また、第2中心角α2は、80°となっている。

0035

第2四番車透過部46は、第1四番車透過部45の回転軌跡上に設けられている。第2四番車透過部46は、例えば第1四番車透過部45の幅寸法と同等の内径を有する円形状の貫通孔である。第2四番車透過部46は、第1四番車透過部45の回転軌跡上であって、一対の第1四番車透過部45の間における中間位置に設けられている。

0036

図2に示すように、第3輪列50は、日の裏中間車51と、日の裏車52と、筒車53と、時検出車54と、を有している。
日の裏中間車51は、日の裏中間歯車51aと日の裏中間かな51bとを有し、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている(図4参照)。日の裏中間歯車51aは、第3ステップモータ23のロータ23dのかなに噛み合っている。

0037

図8は、第1実施形態の日の裏中間車の平面図である。
図8に示すように、日の裏中間車51は、光が透過可能とされた日の裏中間車透過部55を有する。日の裏中間車透過部55は、円形状の貫通孔である。

0038

図4に示すように、日の裏車52は、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている。図2に示すように、日の裏車52は、日の裏歯車52aと日の裏かな52bとを有している。日の裏歯車52aは、日の裏中間かな51bに噛み合っている。日の裏歯車52aは、軸方向から見て、日の裏中間車51の日の裏中間歯車51aの一部と重なるように配置されている。

0039

図9は、第1実施形態の日の裏車の平面図である。
図9に示すように、日の裏車52は、光が透過可能とされた日の裏車透過部56を有する。日の裏車透過部56は、例えば日の裏中間車51の日の裏中間車透過部55と同一形状に形成されている(図8参照)。

0040

図3に示すように、筒車53は、中心軸Oと同軸上に配置されるとともに、二番車33に回転可能に外挿されている。図2に示すように、筒車53は、日の裏車52の日の裏かな52bに噛み合う筒歯車53aを有する。筒車53の下端部には、時針12が取り付けられる。

0041

図10は、第1実施形態の筒車の平面図である。
図10に示すように、筒車53は、光が透過可能とされた12個の筒車透過部57を有する。12個の筒車透過部57は、円形状の貫通孔であって、筒車53の周方向に沿って等間隔(本実施形態では30°間隔)で配列されている。各筒車透過部57は、軸方向から見て二番車33の二番車透過部35の回転軌跡上に設けられている。

0042

図4に示すように、時検出車54は、地板20により回転可能に支持されている。図2に示すように、時検出車54は、軸方向から見て、日の裏中間車51の日の裏中間歯車51aと日の裏車52の日の裏歯車52aとが重なる部分の一部と重なるように配置されている。時検出車54は、時検出歯車54aを有している。時検出歯車54aは、日の裏車52の日の裏かな52bに噛み合っている。

0043

図11は、第1実施形態の時検出車の平面図である。
図11に示すように、時検出車54は、光が透過可能とされた時検出車透過部58を有している。時検出車透過部58は、例えば日の裏中間車51の日の裏中間車透過部55と同一形状に形成されている(図8参照)。

0044

図3に示すように、第1発光素子61は、二番車33、分検出車34および四番車43に対して、軸方向における下側に配置され、例えば地板20に固定されている。第1発光素子61は、例えばLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)やLD(Laser Diode:レーザーダイオード)等であって、上側に向けて光を照射可能とされている。第1発光素子61は、発光制御部18に接続されている。
第1受光素子64は、二番車33、分検出車34および四番車43を挟んで軸方向の上側に設けられ、例えば輪列受29に固定されている。第1受光素子64は、例えばフォトダイオード等であって、第1発光素子61からの光を検出する。第1受光素子64は、検出制御部19に接続されている。

0045

第1発光素子61と第1受光素子64との間に対応する位置(以下、「第1検出位置」という。)には、地板20および輪列受29をそれぞれ軸方向に貫通する貫通孔20a,29aが形成されている。第1発光素子61から照射された光は、貫通孔29a,20aを通過して第1受光素子64に入射する。

0046

第1検出位置には、二番車33、分検出車34、四番車43および筒車53が配置されている。第1検出位置は、軸方向から見て、二番車33の一対の二番車透過部35の回転軌跡と重なっている。これにより、第1検出位置は、軸方向から見て、四番車43の第1四番車透過部45および第2四番車透過部46の回転軌跡、並びに筒車53の筒車透過部57の回転軌跡と重なっている。また、第1検出位置は、軸方向から見て、分検出車34の分検出車透過部37の回転軌跡と重なっている。

0047

二番車33の二番車透過部35は、第1検出位置に位置するとき、第1発光素子61からの光を透過させることが可能となる。また、二番車33は、一対の二番車透過部35が第1検出位置以外に位置するとき、第1発光素子61からの光を遮光する。
四番車43の第1四番車透過部45および第2四番車透過部46のいずれか一方は、第1検出位置に位置するとき、第1発光素子61からの光を透過させることが可能となる。また、四番車43は、第1四番車透過部45および第2四番車透過部46の双方が第1検出位置以外に位置するとき、第1発光素子61からの光を遮光する。

0048

筒車53の筒車透過部57は、第1検出位置に位置するとき、第1発光素子61からの光を透過させることが可能となる。また、筒車53は、筒車透過部57が第1検出位置以外に位置するとき、第1発光素子61からの光を遮光する。
分検出車34の分検出車透過部37は、第1検出位置に位置するとき、第1発光素子61からの光を透過させることが可能となる。また、分検出車34は、分検出車透過部37が第1検出位置以外に位置するとき、第1発光素子61からの光を遮光する。

0049

なお、第1二番車透過部35Aは、二番車33に取り付けられた分針13が文字板11上の0分を指示する基準位置に配置されるときに、第1検出位置に位置するように二番車33に設けられている。
また、第2四番車透過部46は、四番車43の車軸43aに取り付けられた秒針14が文字板11の0秒を指示する基準位置に配置されるときに、第1検出位置に位置するように四番車43に設けられている。

0050

分検出車34の分検出車透過部37は、二番車33が第1二番車透過部35Aにおいて第1発光素子61からの光を第1受光素子64へ透過させることが可能となる状態において、軸方向から見て、第1二番車透過部35Aに対応する位置にあるように設けられている。すなわち、第1二番車透過部35Aが第1検出位置に位置する状態で、分検出車透過部37は、第1検出位置に位置している。

0051

図5に示すように、二番車33における第1二番車透過部35Aと第2二番車透過部35Bとがなす中心角(θ、360°−θ)は、上述のように360°/(M×N)の倍数となっている。ここで、分検出車34に対する二番車33の歯数比は、1/Mに設定されているため、分検出車透過部37が第1検出位置に位置する状態となる毎の二番車33の回転角度は、360°/(M×N)となっている。よって、二番車33の第1二番車透過部35Aおよび第2二番車透過部35Bが第1検出位置に位置するとき、分検出車34の分検出車透過部37も第1検出位置に位置する(図7参照)。

0052

図4に示すように、第2発光素子63は、日の裏中間車51、日の裏車52および時検出車54に対して、軸方向における下側に配置され、例えば地板20に固定されている。第2発光素子63は、第1発光素子61と同様に、例えばLEDやLD等であって、上側に向けて光を照射可能とされている。第2発光素子63は、発光制御部18に接続されている。
第2受光素子66は、日の裏中間車51、日の裏車52および時検出車54を挟んで軸方向の上側に設けられ、例えば輪列受29に固定されている。第2受光素子66は、第1受光素子64と同様に、例えばフォトダイオード等であって、第2発光素子63からの光を検出する。第2受光素子66は、検出制御部19に接続されている。

0053

第2発光素子63と第2受光素子66との間に対応する位置(以下、「第2検出位置」という。)には、地板20および輪列受29をそれぞれ軸方向に貫通する貫通孔20c,29cが形成されている。第2発光素子63から照射された光は、貫通孔29c,20cを通過して第2受光素子66に入射する。

0054

第2検出位置は、軸方向から見て、日の裏中間車51の日の裏中間車透過部55の回転軌跡と重なっている。また、第2検出位置は、軸方向から見て、日の裏車52の日の裏車透過部56の回転軌跡と重なっている。さらに、第2検出位置は、軸方向から見て、時検出車54の時検出車透過部58の回転軌跡と重なっている。

0055

日の裏中間車51の日の裏中間車透過部55は、第2検出位置に位置するとき、第2発光素子63からの光を透過させることが可能となる。また、日の裏中間車51は、日の裏中間車透過部55が第2検出位置以外に位置するとき、第2発光素子63からの光を遮光する。
日の裏車52の日の裏車透過部56は、第2検出位置に位置するとき、第2発光素子63からの光を透過させることが可能となる。また、日の裏車52は、日の裏車透過部56が第2検出位置以外に位置するとき、第2発光素子63からの光を遮光する。

0056

時検出車54の時検出車透過部58は、第2検出位置に位置するとき、時検出車透過部58は、第2発光素子63からの光を透過させることが可能となる。また、時検出車54は、時検出車透過部58が第2検出位置に位置以外に位置するとき、第2発光素子63からの光を遮光する。
日の裏中間車51の日の裏中間車透過部55および日の裏車52の日の裏車透過部56は、時検出車54の時検出車透過部58が第2検出位置に位置する状態において、第2検出位置に位置している。

0057

(針位置検出動作)
次に、第1実施形態の針位置検出動作について説明する。
針位置検出動作では、時針12、分針13および秒針14の位置を検出するために、二番車33、四番車43および筒車53の回転位置を検出する。なお、以下の説明では、時針12の位置検出動作についての説明は省略する。また、以下の説明における各構成部品の符号については、図2から図11を参照されたい。

0058

図12は、第1実施形態の針位置検出動作のフローチャートである。図13は、第1実施形態のムーブメントの概略を示すブロック図である。なお、図13は、針位置検出動作が完了した状態を模式的に示している。
図12に示すように、本実施形態の針位置検出動作は、二番車33の二番車透過部35を探索する分透過状態探索ステップS10と、分透過状態探索ステップS10の完了時において第1二番車透過部35Aおよび第2二番車透過部35Bのいずれかが第1検出位置に位置しているか不明な場合に実行する秒透過状態探索移行ステップS20と、四番車43の第2四番車透過部46を探索する秒透過状態探索ステップS30と、を備えている。

0059

最初に、上述した各ステップを実行する前に、複数の筒車透過部57のうちいずれかが第1検出位置に位置するように、第3ステップモータ23により筒車53を回転させる。なお、第1検出位置というのは、日の裏中間車51の日の裏中間車透過部55、日の裏車52の日の裏車透過部56、時検出車54の時検出車透過部58が、同じ位置に重なるときの輪列の状態である。これにより、筒車53は、筒車透過部57において第1発光素子61からの光を第1受光素子64へ常に透過させることが可能となる。

0060

(分透過状態探索ステップ)
次に分透過状態探索ステップS10について説明する。
分透過状態探索ステップS10は、透過状態判定ステップS11と、回転角度判定ステップS12と、第1駆動ステップS13と、第2駆動ステップS14と、ステップS15と、を含む。
分透過状態探索ステップS10では、まず制御部16により第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光しているか否かを判定する(透過状態判定ステップS11)。

0061

透過状態判定ステップS11では、制御部16の発光制御部18が第1発光素子61に電力を供給し、第1発光素子61から光を照射させる。また、透過状態判定ステップS11では、制御部16の検出制御部19が第1受光素子64を作動させて、第1受光素子64が光を受光しているか否かを判定する。透過状態判定ステップS11では、二番車33の第1二番車透過部35Aおよび第2二番車透過部35Bのいずれか一方、四番車43の第1四番車透過部45および第2四番車透過部46のいずれか一方、および分検出車34の分検出車透過部37が第1検出位置に位置しているとき、第1受光素子64は、第1発光素子61からの光を検出する(図13参照)。

0062

透過状態判定ステップS11において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していると判定した場合(S11:Yes)、ステップS15に進む。これに対して、透過状態判定ステップS11において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していないと判定した場合(S11:No)、回転角度判定ステップS12に進む。

0063

回転角度判定ステップS12では、制御部16により二番車33の回転角度がθ(本実施形態では240°)以上か否かを判定する。回転角度判定ステップS12では、制御部16は、制御部16に記憶された針位置検出動作開始以降の二番車33の回転角度がθ以上か否かを判定する。
回転角度判定ステップS12において二番車33の回転角度がθ以上であると判定した場合(S12:Yes)、第2駆動ステップS14に進む。これに対して、回転角度判定ステップS12において二番車33の回転角度がθ未満であると判定した場合(S12:No)、第1駆動ステップS13を行う。

0064

第1駆動ステップS13では、回転制御部17により第1ステップモータ21を1ステップ回転駆動して、二番車33を第1ステップモータ21の1ステップに対応する回転角度(本実施形態では1°)だけCW方向に回転させる。第1駆動ステップS13では、分検出車34も、第1ステップモータ21の1ステップ回転駆動に伴い、第1ステップモータ21の1ステップに対応する回転角度(本実施形態では30°)だけ回転する。次いで、再度透過状態判定ステップS11を行う。

0065

ここで、回転角度判定ステップS12において二番車33の回転角度がθ以上と判定した場合(S12:Yes)について説明する。
図14は、第1実施形態の分透過状態探索ステップのタイミングチャートである。なお、図14の分検出車、二番車および四番車における「ON」とは、分検出車、二番車および四番車のそれぞれが有する透過部が第1検出位置に位置している状態をいう。また、「OFF」とは、分検出車、二番車および四番車のそれぞれが有する透過部が第1検出位置以外の位置に位置している状態をいう。また、図14検出判定における「0」は第1受光素子64が第1発光素子61からの光を検出していない状態を示し、「1」は第1受光素子64が第1発光素子61からの光を検出している状態を示している。

0066

透過状態判定ステップS11、回転角度判定ステップS12および第1駆動ステップS13を繰り返し実行すると、二番車33および分検出車34は回転する。図14に示すように、分検出車34の分検出車透過部37は、分検出車34が1回転する毎に、第1検出位置を1回通過する。よって、分検出車34は、1回転する毎に、ONとOFFとを1度繰り返す。二番車33の第1二番車透過部35Aおよび第2二番車透過部35Bは、二番車33が1回転する毎に、第1検出位置をそれぞれ1回通過する。よって、二番車33は、1回転する毎に、ONとOFFとを2度繰り返す。なお、二番車33がONとなるとき、分検出車34もONとなる。

0067

二番車33を多くともθ回転させることで、第1二番車透過部35Aおよび第2二番車透過部35Bのうち少なくとも一方が第1検出位置を通過する(図13参照)。したがって、二番車33をθ回転させても第1受光素子64が第1発光素子61からの光を検出しない場合には、四番車43の第1四番車透過部45および第2四番車透過部46が第1検出位置以外の位置に位置している。

0068

図12に示すように、第2駆動ステップS14では、回転制御部17により第2ステップモータ22を駆動して、四番車43を所定角度β(本実施形態では90°)回転させる。本実施形態では、第1四番車透過部45の両端部がなす第1中心角α1が100°であって、かつ四番車43の周方向における一対の第1四番車透過部45間の第2中心角α2が80°となっている。このため、四番車43をα2以上α1以下の所定角度β(本実施形態では90°)回転させることで、第1検出位置以外の位置に位置している第1四番車透過部45を、第1検出位置に位置するように移動させることができる(図14における時間T2)。次いで、制御部16に記憶された二番車33の回転角度を0°にするとともに、再度透過状態判定ステップS11を行う。その後、再度回転度判定ステップS12、第1駆動ステップS13および透過状態判定ステップS11を繰り返し実行することで、第1二番車透過部35Aおよび第2二番車透過部35Bのうちいずれか一方を第1受光素子64において検出できる(例えば図14における時間T3)。

0069

ステップS15では、制御部16は、制御部16に記憶された二番車33の回転角度が360°−θ(本実施形態では120°)以上か否かを判定する。ステップS15において二番車33の回転角度が360°−θ以上であると判定した場合(S15:Yes)、分透過状態探索ステップS10を終了し、秒透過状態探索ステップS30に進む。これに対して、ステップS15において二番車33の回転角度が360°−θ未満であると判定した場合(S15:No)、分透過状態探索ステップS10を終了し、秒透過状態探索移行ステップS20に進む。

0070

ここで、制御部16に記憶された二番車33の回転角度が360°−θ以上の場合(S15:Yes)について説明する。
透過状態判定ステップS11の判定がYesのときに第1二番車透過部35Aが第1検出位置に位置している場合には、ステップS15において制御部16に記憶された二番車33の回転角度は、0°以上θ未満となっている。また、透過状態判定ステップS11の判定がYesのときに第2二番車透過部35Bが第1検出位置に位置している場合には、ステップS15において制御部16に記憶された二番車33の回転角度は、0°以上360°−θ未満となっている。したがって、ステップS15の判定がYesの場合、第1検出位置には、第1二番車透過部35Aが位置している。よって、ステップS15の判定がYesの場合、二番車33の回転位置の検出が完了するとともに、分針13の基準位置への配置も完了する。

0071

(秒透過状態探索移行ステップ)
次に、秒透過状態探索移行ステップS20について説明する。
秒透過状態探索移行ステップS20は、ステップS21と、ステップS22と、ステップS23と、ステップS24と、を含む。
秒透過状態探索移行ステップS20では、まずステップS21を実行する。ステップS21では、回転制御部17により第1ステップモータ21を駆動して、二番車33をCW方向に角度θ回転駆動させる。ステップS21を実行する時点で第1二番車透過部35Aが第1検出位置に位置していた場合には、ステップS21を実行することで、第2二番車透過部35Bが第1検出位置に移動する。ステップS21を実行する時点で第2二番車透過部35Bが第1検出位置に位置していた場合には、ステップS21を実行することで、第1二番車透過部35Aおよび第2二番車透過部35Bが第1検出位置以外の位置に移動する。

0072

次に、ステップS22を実行する。ステップS22では、透過状態判定ステップS11と同様に、制御部16により第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光しているか否かを判定する。
ステップS22において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していると判定した場合(S22:Yes)、ステップS23に進む。ステップS22において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していないと判定した場合(S22:No)、ステップS24に進む。

0073

ステップS22の判定がYesの場合、その時点で第1検出位置には第2二番車透過部35Bが位置している。よって、二番車33の回転位置の検出が完了する。
ステップS23では、二番車33をCW方向に角度θ回転駆動させる。これにより、第1二番車透過部35Aを第1検出位置に移動させることができ、分針13の基準位置への配置が完了する。ステップS23の実行後、秒透過状態探索移行ステップS20を終了し、秒透過状態探索ステップS30に進む。

0074

ステップS22の判定がNoの場合、ステップS15を実行した時点で、第1検出位置には第2二番車透過部35Bが位置している。よって、二番車33の回転位置の検出が完了する。
ステップS24では、二番車33をCW方向に角度360°−θ回転駆動させる。これにより、第1二番車透過部35Aを第1検出位置に移動させることができ、分針13の基準位置への配置が完了する。ステップS24の実行後、秒透過状態探索移行ステップS20を終了し、秒透過状態探索ステップS30に進む。

0075

(秒透過状態探索ステップ)
次に、秒透過状態探索ステップS30について説明する。
秒透過状態探索ステップS30は、ステップS31と、ステップS32と、を含む。
図15は、第1実施形態の秒透過状態探索ステップのタイミングチャートである。なお、図15の二番車および四番車における「ON」とは、二番車および四番車のそれぞれが有する透過部が第1検出位置に位置している状態をいう。また、「OFF」とは、二番車および四番車のそれぞれが有する透過部が第1検出位置以外の位置に位置している状態をいう。また、図15の検出判定における「0」は第1受光素子64が第1発光素子61からの光を検出していない状態を示し、「1」は第1受光素子64が第1発光素子61からの光を検出している状態を示している。

0076

まず秒透過状態探索ステップS30の概略について説明する。図15に示すように、秒透過状態探索ステップS30では、回転制御部17により第2ステップモータ22を駆動して、四番車43を回転させながら、第1受光素子64に第1発光素子61からの光を受光させる。この際、第1四番車透過部45および第2四番車透過部46の形状や位置、個数等に対応した光の透過パターンを第1受光素子64に検出させる。そして、第1受光素子64において検出した光の透過パターンが所望パターンであるか否かの判定を行って第2四番車透過部46を検出することで、四番車43の回転位置を検出する。

0077

以下、秒透過状態探索ステップS30について具体的に説明する。
秒透過状態探索ステップS30では、二番車33の回転位置の検出が完了し、第1二番車透過部35Aが第1検出位置に位置している(図13参照)。よって、図16に示すように、二番車33は常にONとなっている。
図13に示すように、秒透過状態探索ステップS30では、まずステップS31を実行する。ステップS31では、制御部16により所望パターンの検出を行う。具体的に、ステップS31では、制御部16は、第1受光素子64において検出した信号が所望パターンであるか否かを判定する。

0078

ステップS31において所望パターンを検出したと判定した場合(S31:Yes)、秒透過状態探索ステップS30を終了する。ステップS31において所望パターンを検出していないと判定した場合(S31:No)、ステップS32を実行する。
ステップS32では、回転制御部17により第2ステップモータ22を1ステップ回転駆動して、四番車43を第2ステップモータ22の1ステップに対応する回転角度(本実施形態では6°)だけCW方向に回転させる。次いで、再度ステップS31を実行する。

0079

本実施形態の秒透過状態探索ステップS30における第1受光素子64による検出信号について説明する。図13および図15に示すように、ステップS31およびステップS32を繰り返し実行すると、四番車43は回転する。四番車43の一対の第1四番車透過部45および第2四番車透過部46は、四番車43が1回転する毎に、第1検出位置をそれぞれ1回通過する。四番車43は、長孔の第1四番車透過部45を有するため、第1四番車透過部45が第1検出位置に位置している期間に亘って、連続的に透過状態となる(図15における時間t1からt2の期間、および時間t3からt4の期間を参照)。

0080

二番車33は、秒透過状態探索ステップS30において、常にONとなっている。このため、四番車43がONとなったとき、第1受光素子64は第1発光素子61からの光を検出する。

0081

第2ステップモータ22は、第1受光素子64が一方の第1四番車透過部45を最後に検出してから他方の第1四番車透過部45を検出し始めるまで、四番車43をCW方向に16ステップ分回転させる(例えば図15における時間t2からt3の期間)。
ここで、一方の第1四番車透過部45と他方の第1四番車透過部45との間に第2四番車透過部46がある場合について説明する。この場合には、ステップS32において第1受光素子64が一方の第1四番車透過部45を透過した光を最後に検出した時点から、ステップS31およびステップS32を繰り返し実行して、第2ステップモータ22により四番車43を8ステップ分回転させると、第2四番車透過部46が第1検出位置に位置した状態となる。このとき、ステップS32において第1受光素子64が第2四番車透過部46を透過した光を1回検出する(図15における時間t5)。

0082

制御部16が第2四番車透過部46を検出するために、第1受光素子64において検出される光の透過パターン(所望パターン)を、四番車43が6°回転する毎(ステップS31およびステップS32を実行する毎)に「1・1・0・0・0・0・0・0・0・1」となるパターンに設定する。これにより、制御部16は、第1受光素子64が所望パターンを検出した時点で、第1検出位置を一方の第1四番車透過部45が通過した後、第1検出位置に第2四番車透過部46が位置している状態であると判定できる。

0083

上述したように、ステップS31において所望パターンを検出したと判定した場合(S31:Yes)、その時点で第2検出位置には第2四番車透過部46が位置しているため、四番車43の回転位置の検出が完了するとともに、秒針14の基準位置への配置が完了する。次いで、秒透過状態探索ステップS30を終了し、針位置検出動作が完了する。

0084

このように、本実施形態では、複数の二番車透過部35は、中心軸Oの周方向に不等角度間隔で並んで設けられている。このため、中心軸Oの周方向で隣り合う二番車透過部35間の周方向距離を検出することで、二番車33の回転位置を判定することが可能となる。この場合には、二番車33を回転させつつ、第1受光素子64により二番車透過部35を透過した第1発光素子61からの光を検出させて、二番車33の回転量と二番車透過部35の有無を判定することで、二番車透過部35間の周方向距離を検出することができる。よって、二番車33に二番車透過部が1個設けられている構成と比較して、分針13の位置検出に伴う二番車33の回転位置の判定時において、二番車33の回転量を抑制できる。したがって、第1発光素子61を使用する時間を短縮することができ、針位置検出時の消費電力を低減できる。

0085

また、本実施形態では、分検出車34は、分検出車34に対する二番車33の歯数比が1/Mとなるように設定されている。このため、第1ステップモータ21を駆動させて二番車33と分検出車34とを同時に回転させると、分検出車透過部37が第1検出位置に位置する状態となる毎に、二番車33は、360°/M回転する。中心軸Oの周方向において隣り合う二番車透過部35の角度間隔は、360°/Mの倍数に設定されている。よって、いずれかの二番車透過部35が第1検出位置に位置する状態で、分検出車透過部37が第1検出位置に位置するように、二番車33および分検出車34を第1ステップモータ21に対して設けることで、各二番車透過部35が第1検出位置に位置するときに、分検出車透過部37を第1検出位置に同時に位置させることが可能となる。

0086

さらに、分検出車34は、分検出車34に対する二番車33の歯数比が1/M(Mは整数)となるように設定されている。このため、第1ステップモータ21に対する分検出車34の回転角度は、二番車33の回転角度よりも大きくなる。これにより、二番車透過部35および分検出車透過部37が第1検出位置に位置し、第1発光素子61からの光を第1受光素子64へ透過させることが可能な状態から、分検出車透過部37を二番車透過部35よりも早く第1検出位置から退避させることが可能となる。したがって、第1ステップモータ21の1ステップ駆動に対する二番車33の回転角度が小さい場合であっても、第1ステップモータ21の1ステップで、第1受光素子64が第1発光素子61からの光を検出可能な状態と検出不能な状態との間を移行させることが可能となる。

0087

以上により、分針13の位置検出に伴う二番車33の回転位置の検出を確実に行うことができるとともに、針位置検出時の消費電力を低減できる。

0088

また、本実施形態では、第1四番車透過部45は、軸方向から見て二番車透過部35の回転軌跡上に設けられているため、二番車透過部35、分検出車透過部37および第1四番車透過部45が第1検出位置に位置する場合に、第1受光素子64は第1発光素子61からの光を検出する。

0089

透過状態判定ステップS11と、回転角度判定ステップS12と、第1駆動ステップS13と、を繰り返し実行して、二番車33を最大でθ回転させることで、二番車透過部35は、少なくとも1回第1検出位置を通過する。これにより、第1検出位置に第1四番車透過部45が位置しているか否かを判定できる。

0090

次いで、第1検出位置に四番車43の第1四番車透過部45以外の領域(以下、「遮光領域」という。)が位置している場合には、第2駆動ステップS14において、遮光領域に対応する第1四番車透過部45の端部間に対応する第2中心角α2以上であって、かつ第1四番車透過部45の両端部がなす第1中心角α1以下の所定角度βだけ四番車43を回転させる。これにより、遮光領域を第1検出位置から退避させるとともに、第1四番車透過部45を第1検出位置に移動させることができる。

0091

以上により、第1四番車透過部45が第1検出位置に位置しているか否かの判定を、従来のように二番車33を360°回転させて行う構成と比較して、短時間で行うことができる。また、第1検出位置に遮光領域が位置している場合には、第2駆動ステップS14を1度実行することで、再度第1検出位置に第1四番車透過部45が位置しているか否かを判定する必要がなくなり、二番車33の回転位置の判定において、二番車33の回転量を抑制できる。したがって、第1発光素子61を使用する時間を短縮することができ、針位置検出時の消費電力を低減できる。

0092

本実施形態の電子時計1は、上記のムーブメント10を備えることにより、針位置検出時の消費電力を低減できる。

0093

[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
図16は、第2実施形態の二番車の平面図である。
図5に示す第1実施形態では、二番車33は、一対の二番車透過部35を有している。これに対して、図16に示す第2実施形態では、二番車133は、3個の二番車透過部135を有している点で、第1実施形態と異なっている。なお、図1から図15に示す第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。

0094

図16に示すように、二番車133は、同一の回転軌跡上に設けられ、光が透過可能とされた3個の二番車透過部135(第1透過部)を有する。3個の二番車透過部135は、例えば同一形状に形成された円形状の貫通孔である。3個の二番車透過部135は、中心軸Oの周方向において不等角度間隔で並んで設けられている。二番車透過部135の角度間隔は、360°/(M×N)の倍数(本実施形態では12°の倍数)に設定されている。中心軸Oの周方向において隣り合う二番車透過部135同士がなす中心角のうち最大の中心角θ1は、例えば180°になっている。中心軸Oの周方向において隣り合う二番車透過部135同士がなす中心角のうち2番目に大きい中心角θ2は、例えば120°になっている。3個の二番車透過部135は、第1二番車透過部135Aと、第1二番車透過部135Aに対してCCW方向に角度θ2回転した位置に設けられた第2二番車透過部135Bと、第2二番車透過部135Bに対してCCW方向に角度θ1回転した位置に設けられた第3二番車透過部135Cと、を有する。第1二番車透過部135Aと第3二番車透過部135Cとの間の中心角θ3は、360°−θ1−θ2(本実施形態では60°)となっている。

0095

次に、第2実施形態の針位置検出動作について説明する。
図17および図18は、第2実施形態の針位置検出動作のフローチャートである。図19は、第2実施形態のムーブメントの概略を示すブロック図である。なお、図19は、針位置検出動作が完了した状態を模式的に示している。
図17および図18に示すように、本実施形態の針位置検出動作は、二番車133の二番車透過部135を探索する分透過状態探索ステップS100と、第1二番車透過部135Aを第1検出位置に位置させる秒透過状態探索移行ステップS200と、四番車43の第2四番車透過部46を探索する秒透過状態探索ステップS30と、を備えている。

0096

最初に、第1実施形態と同様に、上述した各ステップを実行する前に、複数の筒車透過部57のうちいずれかが第1検出位置に位置するように、第3ステップモータ23により筒車53を回転させる。これにより、筒車53は、筒車透過部57において第1発光素子61からの光を第1受光素子64へ常に透過させることが可能となる。

0097

(分透過状態探索ステップ)
次に分透過状態探索ステップS100について説明する。
図18に示すように、分透過状態探索ステップS100は、透過状態判定ステップS11と、回転角度判定ステップS120と、第1駆動ステップS13と、第2駆動ステップS14と、を含む。

0098

分透過状態探索ステップS100では、透過状態判定ステップS11を実行する。透過状態判定ステップS11において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していると判定した場合(S11:Yes)、秒透過状態探索移行ステップS200に進む。これに対して、透過状態判定ステップS11において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していないと判定した場合(S11:No)、回転角度判定ステップS120に進む。

0099

回転角度判定ステップS120では、制御部16により二番車133の回転角度がθ1(本実施形態では180°)以上か否かを判定する。回転角度判定ステップS120では、制御部16は、制御部16に記憶された針位置検出動作開始以降の二番車133の回転角度がθ1以上か否かを判定する。
回転角度判定ステップS120において二番車133の回転角度がθ1以上であると判定した場合(S120:Yes)、第2駆動ステップS14に進む。これに対して、回転角度判定ステップS120において二番車133の回転角度がθ1未満であると判定した場合(S120:No)、第1駆動ステップS13に進む。次いで、再度透過状態判定ステップS11を行う。

0100

ここで、回転角度判定ステップS120において二番車133の回転角度がθ1以上と判定した場合(S120:Yes)について説明する。
二番車133を多くともθ1回転させることで、第1二番車透過部135A、第2二番車透過部135Bおよび第3二番車透過部135Cのうち少なくとも1個が第1検出位置を通過する。したがって、二番車133をθ1回転させても第1受光素子64が第1発光素子61からの光を検出しない場合には、四番車43の第1四番車透過部45および第2四番車透過部46が第1検出位置以外の位置に位置している。よって、第2駆動ステップS14を実行して、第1四番車透過部45を第1検出位置に移動させる。次いで、制御部16に記憶された二番車133の回転角度を0°にするとともに、再度透過状態判定ステップS11を行う。その後、再度回転角度判定ステップS120、第1駆動ステップS13および透過状態判定ステップS11を繰り返し実行することで、第1二番車透過部135A、第2二番車透過部135Bおよび第3二番車透過部135Cのうちいずれか1個を第1受光素子64において検出できる。

0101

(秒透過状態探索移行ステップ)
次に、秒透過状態探索移行ステップS200について説明する。
図19に示すように、秒透過状態探索移行ステップS200は、ステップS201と、ステップS203と、ステップS205と、ステップS207と、ステップS209と、ステップS211と、ステップS213と、ステップS215と、ステップS217と、ステップS219と、ステップS221と、ステップS223と、を含む。

0102

秒透過状態探索移行ステップS200は、まずステップS201を実行する。ステップS201では、制御部16は、制御部16に記憶された二番車133の回転角度がθ3(本実施形態では60°)以上か否かを判定する。ステップS201において二番車133の回転角度がθ3以上であると判定した場合(S201:Yes)、ステップS203に進む。ステップS203において二番車133の回転角度がθ3未満であると判定した場合(S201:No)、ステップS205に進む。

0103

ここで、ステップS201において制御部16に記憶された二番車133の回転角度がθ3以上の場合(S201:Yes)について説明する。
透過状態判定ステップS11の判定がYesのときに第1二番車透過部135Aが第1検出位置に位置している場合には、ステップS201において制御部16に記憶された二番車133の回転角度は、0°以上θ3未満となっている。また、透過状態判定ステップS11の判定がYesのときに第2二番車透過部135Bが第1検出位置に位置している場合には、ステップS201において制御部16に記憶された二番車133の回転角度は、0°以上θ2未満となっている。また、透過状態判定ステップS11の判定がYesのときに第3二番車透過部135Cが第1検出位置に位置している場合には、ステップS201において制御部16に記憶された二番車133の回転角度は、0°以上θ1未満となっている。したがって、ステップS201の判定がYesの場合、第1検出位置には、第2二番車透過部135Bまたは第3二番車透過部135Cが位置している。

0104

ステップS203では、制御部16は、制御部16に記憶された二番車133の回転角度がθ2(本実施形態では120°)以上か否かを判定する。ステップS203において二番車133の回転角度がθ2以上であると判定した場合(S203:Yes)、ステップS207に進む。ステップS203において二番車133の回転角度がθ2未満であると判定した場合(S203:No)、ステップS209に進む。

0105

ステップS203の判定がYesの場合、上述したステップS201と同様の判定理由により、第1検出位置には、第3二番車透過部135Cが位置している。よって、ステップS203の判定がYesの場合、二番車133の回転位置の検出が完了する。
ステップS207では、二番車133をCW方向に角度θ3回転駆動させる。これにより、第1二番車透過部135Aを第1検出位置に移動させることができ、分針13の基準位置への配置が完了する。次に、秒透過状態探索ステップS30に進む。

0106

ステップS209では、二番車133をCW方向に角度θ3回転駆動させる。次いで、ステップS211を実行する。
ステップS211では、透過状態判定ステップS11と同様に、第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光しているか否かを判定する。ステップS211において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していると判定した場合(S211:Yes)、秒透過状態探索ステップS30に進む。これに対して、ステップS211において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していないと判定した場合(S211:No)、ステップS213に進む。

0107

ステップS211の判定がYesの場合、ステップS203を実行した時点で第1検出位置には第3二番車透過部135Cが位置し、ステップS211を実行した時点で第1検出位置には第1二番車透過部135Aが位置している。よって、二番車133の回転位置の検出が完了するとともに、分針13の基準位置への配置が完了する。次に、秒透過状態探索ステップS30に進む。

0108

ステップS211の判定がNoの場合、ステップS203を実行した時点で第1検出位置には第2二番車透過部135Bが位置している。よって、二番車133の回転位置の検出が完了する。
ステップS213では、二番車133をCW方向に角度θ1回転駆動させる。これにより、第1二番車透過部135Aを第1検出位置に移動させることができ、分針13の基準位置への配置が完了する。次に、秒透過状態探索ステップS30に進む。

0109

ステップS205では、二番車133をCW方向に角度θ3回転駆動させる。次いで、ステップS215を実行する。
ステップS215では、ステップS211と同様に、第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光しているか否かを判定する。ステップS215において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していると判定した場合(S215:Yes)、秒透過状態探索ステップS30に進む。これに対して、ステップS215において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していないと判定した場合(S215:No)、ステップS217に進む。

0110

ステップS215の判定がYesの場合、ステップS201を実行した時点で第1検出位置には第3二番車透過部135Cが位置し、ステップS215を実行した時点で第1検出位置には第1二番車透過部135Aが位置している。よって、二番車133の回転位置の検出が完了するとともに、分針13の基準位置への配置が完了する。次に、秒透過状態探索ステップS30に進む。

0111

ステップS215の判定がNoの場合、ステップS201を実行した時点で第1検出位置には第1二番車透過部135Aまたは第2二番車透過部135Bが位置している。また、ステップS215を実行した時点で、第1検出位置には、二番車133の第1二番車透過部135AからCCW方向に角度θ3移動した部分、または第2二番車透過部135BからCCW方向に角度θ3移動した部分が位置している。

0112

ステップS217では、二番車133をCW方向に角度θ2−θ3回転駆動させる。次いで、ステップS219を実行する。
ステップS219では、ステップS215と同様に、第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光しているか否かを判定する。ステップS219において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していると判定した場合(S219:Yes)、ステップS221に進む。これに対して、ステップS219において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していないと判定した場合(S219:No)、ステップS223に進む。

0113

ステップS219の判定がYesの場合、ステップS215を実行した時点で第1検出位置には二番車133の第1二番車透過部135AからCCW方向に角度θ3移動した部分が位置している。また、ステップS219を実行した時点で第1検出位置には第2二番車透過部135Bが位置している。よって、二番車133の回転位置の検出が完了する。
ステップS221では、二番車133をCW方向に角度θ1+θ3回転駆動させる。これにより、第1二番車透過部35Aを第1検出位置に移動させることができ、分針13の基準位置への配置が完了する。次に、秒透過状態探索ステップS30に進む。

0114

ステップS219の判定がNoの場合、ステップS215を実行した時点で第1検出位置には二番車133の第2二番車透過部135BからCCW方向に角度θ3移動した部分が位置している。また、ステップS219を実行した時点で、第1検出位置には、二番車133の第2二番車透過部135BからCCW方向に角度θ2移動した部分が位置している。よって、二番車133の回転位置の検出が完了する。
ステップS223では、二番車133をCW方向に角度θ1−θ2+θ3回転駆動させる。これにより、第1二番車透過部35Aを第1検出位置に移動させることができ、分針13の基準位置への配置が完了する。次に、秒透過状態探索ステップS30に進む。

0115

次いで、第1実施形態と同様に秒透過状態探索ステップS30を実行する。以上により、四番車43の回転位置の検出が完了するとともに、秒針14の基準位置への配置が完了し、針位置検出動作が完了する。

0116

このように、本実施形態では、二番車133は、360°/(M×N)の倍数の不等角度間隔で並んで設けられた3個の二番車透過部135を有する。この場合であっても、中心軸Oの周方向において隣り合う二番車透過部135の角度間隔を360°/(M×N)の倍数に設定することで、各二番車透過部135と分検出車透過部37とを第1検出位置に同時に位置させることが可能となる。よって、分検出車透過部37により、第1受光素子64が第1発光素子61からの光を検出可能な状態と検出不能な状態との間を移行させることが可能となり、二番車133の回転位置の検出を確実に行うことができる。

0117

また、本実施形態では、中心軸Oの周方向において隣り合う二番車透過部135同士がなす中心角のうち最大の中心角θ1は、180°になっている。このため、一対の二番車透過部35同士がなす中心角のうち最大の中心角θが240°になっている第1実施形態の構成と比較して、二番車133の回転位置の判定時における二番車133の回転量を抑制できる。したがって、第1発光素子61を使用する時間を短縮することができ、針位置検出時の消費電力を低減できる。

0118

なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。

0119

例えば、上記各実施形態では、分検出車34は、1個(N=1)の分検出車透過部37を有しているが、これに限定されるものではない。
図20は、分検出車の変形例を示す平面図である。
図20に示すように、分検出車234は、同一の回転軌跡上に設けられ、2個(N=2)の分検出車透過部237を有している。各分検出車透過部237は、分検出車234の周方向において、180°(360°/N)間隔で設けられている。
このように、分検出車透過部237が2個以上設けられている場合であっても、中心軸Oの周方向において隣り合う二番車透過部35,135の角度間隔を360°/(M×N)の倍数に設定することで、各二番車透過部35,135と分検出車透過部237とを第1検出位置に同時に位置させることが可能となる。
なお、分検出車透過部は、3個以上設けられてもよい。

0120

また、上記各実施形態においては、各歯車体に設けられた各透過部は、歯車体に貫通孔を形成することにより設けられているが、これに限定されるものではない。例えば、光透過性を有する部材により各歯車体を形成するとともに、遮光性を有する塗料等により各透過部以外の領域を塗装することにより、各透過部を設けてもよい。
また、第1四番車透過部の端部は、矩形形状ではなく円弧状であってもよい。その場合、発光素子からの光の照射形状に応じた形となるので、長孔の端部においても受光の有無を確実に検出することができる。

0121

また、上記実施形態においては、分検出車34に対する二番車33,133の歯数比は、1/30に設定されているが、これに限定されるものではなく、分検出車に対する二番車の歯数比は、1/M(Mは整数)に設定されていればよい。

0122

また、上記実施形態の輪列の配置において、第2輪列40は、第2ステップモータ22、秒針14を駆動する四番車43(第2歯車)、四番車43に第2ステップモータ22の動力を伝達する六番車41および五番車42、を有する構成により、秒針14の運針を変動の少ない多ヘルツ(Hz)運針(ステップモータ22を駆動する1パルスあたりのロータの回転角度が小さいことで、1秒あたり複数のパルスを用いる駆動方法)を想定しているが、通常の運針(1秒あたり1パルスを用いる駆動方法)とすることもできる。その場合、六番車41は不要とすることができる。つまり、第2輪列40を任意に構成することで、本発明は多ヘルツ運針および通常運針の時計に適用することができる。

0123

その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。

0124

1…電子時計10…ムーブメント13…分針(第1指針) 14…秒針(第2指針) 15…ソーラーパネル16…制御部 21…第1ステップモータ(第1駆動源) 22…第2ステップモータ(第2駆動源) 33,133…二番車(第1歯車) 34,234…分検出車(位置検出用歯車) 35,135…二番車透過部(第1透過部) 35A,135A…第1二番車透過部(第1透過部) 35B,135B…第2二番車透過部(第1透過部) 37,237…分検出車透過部(第2透過部) 43…四番車(第2歯車) 45…第1四番車透過部(第3透過部) 61…第1発光素子(発光素子) 64…第1受光素子(受光素子) O…中心軸S11…透過状態判定ステップS12,S120…回転角度判定ステップ S13…第1駆動ステップS14…第2駆動ステップ

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    【課題】消費電力を抑制すると共に、指針の位置ズレを防止する電子時計を提供する。【解決手段】電子時計1は、指針11と、コイルCとロータ41を含み、該ロータ41の回転に伴って指針11を駆動させるステップモ... 詳細

  • カシオ計算機株式会社の「 電子時計」が 公開されました。( 2021/03/11)

    【課題】ユーザの手間を抑えつつ、より容易に世界各地の日時を計数、表示させることが可能な電子時計を提供する。【解決手段】複数の指針と、ユーザの操作を受け付ける操作受付部と、現在の日時を計数する計時部と、... 詳細

  • セイコーエプソン株式会社の「 電子時計」が 公開されました。( 2021/03/04)

    【課題】タイムゾーンの手動設定中にユーザーに表示できる情報を増加できる電子時計を提供する。【解決手段】電子時計は、基準時刻に対する時差情報を記憶する記憶部142と、第1指針軸に固定された第1指針と、第... 詳細

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