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技術 液体用流量計の試験方法、および試験装置

出願人 アズビル株式会社
発明者 山崎吉夫山口徹杉山信幸
出願日 2015年8月21日 (5年3ヶ月経過) 出願番号 2015-163500
公開日 2017年2月23日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 2017-040601
状態 特許登録済
技術分野 体積、体積流量、液位の試験、較正
主要キーワード 標準流量 液体用流量 ひょう量 計測値取得 精度確認 ダイバータ 各計測器 標準器
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (15)

課題

液体用流量計の試験を正確に行う。

解決手段

本発明に係る試験方法は、管路(1)の排出口(10)が試験液(50)に浸かるまで、試験液と試験液よりも比重の小さい封止材(51)とをひょう量タンク(4)内に投入する第1ステップ(S1,S2)と、試験液を一定の流量で管路に通液させる第2ステップ(S3)と、通液期間内に計測された複数の時刻における計量器指示値と上記時刻の情報とを取得する第3ステップ(S5,S6)と、通液期間における流量計の指示値を取得する第4ステップ(S5,S6)と、第3ステップで取得した複数の時刻における計量器の指示値に基づいて試験液の標準流量を算出する第5ステップ(S8)と、算出した標準流量と流量計による計測値との器差を算出する第6ステップ(S9)とを含むことを特徴とする。

概要

背景

液体用流量計の精度確認校正)のための試験は、一般に、日本工業規格JISB7552に従ったひょう量法や体積法によって行われている(非特許文献1参照)。例えば、高精度な校正を実現するための方法として、試験液ポンプ等の流量発生装置を介して試験対象流量計に導入し、当該流量計を通過した試験液を転流器(ダイバータ)によって所定の期間だけひょう量タンクに排出することによって試験液の流量を計測する通液式のひょう量法が知られている。

概要

液体用流量計の試験を正確に行う。本発明に係る試験方法は、管路(1)の排出口(10)が試験液(50)に浸かるまで、試験液と試験液よりも比重の小さい封止材(51)とをひょう量タンク(4)内に投入する第1ステップ(S1,S2)と、試験液を一定の流量で管路に通液させる第2ステップ(S3)と、通液期間内に計測された複数の時刻における計量器指示値と上記時刻の情報とを取得する第3ステップ(S5,S6)と、通液期間における流量計の指示値を取得する第4ステップ(S5,S6)と、第3ステップで取得した複数の時刻における計量器の指示値に基づいて試験液の標準流量を算出する第5ステップ(S8)と、算出した標準流量と流量計による計測値との器差を算出する第6ステップ(S9)とを含むことを特徴とする。

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請求項1

試験対象流量計が途中に接続された管路試験液を一定の流量で通液させた状態で前記管路の排出口からひょう量タンク内に排出される前記試験液の流量を計測するための液体用流量計の試験方法であって、前記管路の前記排出口が前記試験液に浸かるまで、前記試験液と前記試験液よりも比重の小さい封止材とを前記ひょう量タンク内に投入する第1ステップと、前記試験液を一定の流量で前記管路に通液させる第2ステップと、前記試験液が通液している期間に計測された複数の時刻における前記計量器指示値と前記時刻の情報とを取得する第3ステップと、前記期間における前記流量計の指示値を取得する第4ステップと、前記第3ステップで取得した前記複数の時刻における前記計量器の指示値と前記時刻の情報とに基づいて、前記期間における前記試験液の標準流量を算出する第5ステップと、前記第4ステップで取得した前記流量計の指示値に基づく流量の計測値と前記第5ステップで算出した前記標準流量との器差を算出する第6ステップと、を含むことを特徴とする液体用流量計の試験方法。

請求項2

請求項1に記載の液体用流量計の試験方法において、前記第5ステップは、前記期間内の第1時刻における前記計量器の指示値と、前記期間内の前記第1時刻より後の第2時刻における前記計量器の指示値とに基づいて、経過時間に対する前記試験液の重量の変化の割合を算出するステップと、前記変化の割合に基づいて前記標準流量を算出するステップとを含むことを特徴とする液体用流量計の試験方法。

請求項3

請求項1に記載の液体用流量計の試験方法において、前記第5ステップは、前記期間内の少なくとも3点の異なる時刻において計測された前記計量器の指示値に基づいて、経過時間に対する前記試験液の重量の近似関数を算出するステップと、前記近似関数に基づいて前記標準流量を算出するステップと、を含むことを特徴とする液体用流量計の試験方法。

請求項4

請求項1乃至3の何れか一項に記載の液体用流量計の試験方法において、前記試験液は、水であり、前記封止材は、流動パラフィンであることを特徴とする液体用流量計の試験方法。

請求項5

一端に排出口を有し、試験液を流通させるための管路と、前記試験液を一定の流量で前記管路に通液させる流量発生部と、前記試験液と、前記試験液よりも比重の小さい封止材とが投入され、前記管路の前記排出口から排出された前記試験液を蓄えるためのひょう量タンクと、前記ひょう量タンクの重量を計量する計量器と、前記管路の途中に試験対象の流量計が接続され、前記管路の前記排出口が前記ひょう量タンク内の前記試験液中に浸っている状態において、前記管路が通液している期間に測定された複数の時刻における前記計量器の指示値と前記時刻の情報とを取得し、取得した前記計量器の指示値および前記時刻の情報とに基づいて前記試験液の標準流量を算出するとともに、前記標準流量と前記流量計による計測値との器差を算出するデータ処理装置とを有することを特徴とする試験装置

請求項6

請求項5に記載の試験装置において、前記データ処理装置は、前記期間内の第1時刻における前記計量器の指示値と、前記期間内の第1時刻より後の第2時刻における前記計量器の指示値とに基づいて、経過時間に対する前記試験液の重量の変化の割合を算出し、前記変化の割合に基づいて前記標準流量を算出する標準流量算出部と、前記標準流量算出部によって算出された前記標準流量と、前記期間における前記流量計の指示値とに基づいて、前記器差を算出する器差算出部とを含むことを特徴とする試験装置。

請求項7

請求項5に記載の試験装置において、前記データ処理装置は、前記期間内の少なくとも3点の異なる時刻において計測された前記計量器の指示値に基づいて、経過時間に対する前記試験液の重量の近似関数を算出する関数算出部と、前記近似関数に基づいて前記標準流量を算出する標準流量算出部と、前記標準流量算出部によって算出された前記標準流量と、前記期間における前記流量計の指示値とに基づいて、前記器差を算出する器差算出部とを含むことを特徴とする試験装置。

請求項8

請求項5乃至7の何れか一項に記載の試験装置において、前記試験液は、水であり、前記封止材料は、流動パラフィンであることを特徴とする試験装置。

技術分野

0001

本発明は、液体用流量計の試験方法および試験装置に関し、例えば液体微小な流量を計測する流量計のための試験方法および試験装置に関する。

背景技術

0002

液体用流量計の精度確認校正)のための試験は、一般に、日本工業規格JISB7552に従ったひょう量法や体積法によって行われている(非特許文献1参照)。例えば、高精度な校正を実現するための方法として、試験液ポンプ等の流量発生装置を介して試験対象の流量計に導入し、当該流量計を通過した試験液を転流器(ダイバータ)によって所定の期間だけひょう量タンクに排出することによって試験液の流量を計測する通液式のひょう量法が知られている。

先行技術

0003

「液体用流量計の校正方法及び試験方法」,JISB7552,日本工業規格

発明が解決しようとする課題

0004

本願発明者は、液体の微小な流量(以下、「微小流量」と称する。)を計測するための流量計の校正を、従来のダイバータを用いた通液式のひょう量法や体積法によって行うことを検討した。その検討の結果、以下に示す課題があることが明らかとなった。

0005

第1の課題は、試験液の気化に起因する計測誤差の発生である。
図11は、従来の試験方法において、試験液を溜めたひょう量タンクの重量の変化を示す図である。
図11には、図12に示すように3600mm2の開口面積を有するひょう量タンク90に試験液(水)を溜めた後に、ひょう量タンク90の重量が時間経過に伴ってどのように変化するかを調べた実験の結果が示されている。

0006

図11から理解されるように、試験液が溜まったひょう量タンク90の重量は、時間の経過とともに減少する。この原因は、ひょう量タンク90内の液体の気化と考えられる。
したがって、微小流量をひょう量法によって計測する場合には、ひょう量タンクに溜まった液体の量も微小となるため、計測期間中にひょう量タンク内の液体の一部が気化(蒸発)すると、微小流量の計測結果に誤差が生じるおそれがある。

0007

また、従来の試験方法では、試験対象の流量計を通過した試験液はダイバータを介してひょう量タンク内に排出されるため、ダイバータの表面に試験液が付着する可能性が高い。微小流量を計測する場合、ダイバータに付着した試験液が気化すると、計測結果に誤差が生じるおそれがある。
このように、従来の試験方法では、試験期間中の試験液の気化により、微小流量の計測結果に誤差が生じるおそれがある。

0008

第2の課題は、試験液の液滴による計測誤差の発生である。
図13は、試験液を一定の流量でひょう量タンクに排出したときのひょう量タンクの重量の変化を示す図である。
同図には、図14に示すように試験液(水)を管路外径Φ3,内径Φ2)91から0.05mL/minの一定の流量(液滴)でひょう量タンク90に排出したときに、ひょう量タンク90の重量が時間経過に伴ってどのように変化するかを調べた実験の結果が示されている。

0009

図13から理解されるように、ひょう量タンク90の重量は、試験液の一滴分の重量毎に階段状に増加する。
したがって、微小流量をひょう量法によって計測する場合には、一滴の試験液がひょう量タンクに入るか否かによって計測結果が大きく変化する。特に、ダイバータを用いる従来の試験方法では、上述したようにダイバータの表面に液滴が付着する可能性が高いので、試験対象の流量計を通過した試験液の量とひょう量タンク内に排出された試験液の量との間に誤差が生じるおそれがある。

0010

なお、ダイバータからひょう量タンク内に試験液を導く管路91の管径を小さくすることで液滴を小さくし、計測誤差を小さくする方法も考えられる。しかしながら、この方法では、試験液の流量が更に小さくなった(例えば0.01mL/min以下)場合、上記管路の開口面積を更に小さくしなければならず、現実的ではない。

0011

本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、流量計の試験を正確に行うことにある。

課題を解決するための手段

0012

本発明に係る液体用流量計の試験方法は、試験対象の流量計(2)が途中に接続された管路(1)に試験液(50)を一定の流量で通液させた状態で管路の排出口(10)からひょう量タンク(4)内に排出される試験液の流量を計測するための試験方法であって、上記管路の排出口が試験液に浸かるまで、試験液と試験液よりも比重の小さい封止材(51)とをひょう量タンク内に投入する第1ステップ(S1,S2)と、試験液を一定の流量で管路に通液させる第2ステップ(S3)と、試験液が通液している期間に計測された複数の時刻における計量器指示値と上記時刻の情報を取得する第3ステップ(S5,S6)と、上記期間における流量計の指示値を取得する第4ステップ(S5,S6)と、第3ステップで取得した複数の時刻における計量器の指示値と時刻の情報とに基づいて、上記期間における試験液の標準流量を算出する第5ステップ(S8)と、第4ステップで取得した流量計の指示値に基づく流量の計測値と第5ステップで算出した標準流量との器差を算出する第6ステップ(S9)とを含むことを特徴とする。

0013

上記試験方法において、第5ステップは、上記期間内の第1時刻(T1)における計量器の指示値と、上記期間内の第1時刻より後の第2時刻(T2)における計量器の指示値とに基づいて、経過時間に対する試験液の重量の変化の割合を算出するステップと、上記変化の割合に基づいて標準流量を算出するステップとを含んでもよい。

0014

上記試験方法において、第5ステップは、上記期間における少なくとも3点の異なる時刻において計測された計量器の指示値に基づいて、経過時間に対する試験液の重量の近似関数を算出するステップと、近似関数に基づいて標準流量を算出するステップとを含んでもよい。

0015

上記試験方法において、試験液は水であり、封止材は流動パラフィンであってもよい。その他、上記試験方法において、標準器に体積タンクの体積を測定する体積法であってもよい。

0016

なお、上記説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の参照符号を、括弧を付して記載している。

発明の効果

0017

以上説明したことにより、本発明によれば、液体用流量計の試験を正確に行うことができる。

図面の簡単な説明

0018

図1は、実施の形態1に係る試験装置の構成を示す図である。
図2は、実施の形態1に係る試験装置におけるデータ処理装置の具体的な構成を示す図である。
図3は、実施の形態1に係る試験装置による流量計の校正のための試験方法の手順を示す図である。
図4は、実施の形態1に係る試験装置による標準流量の算出方法を説明するための図である。
図5は、実施の形態1に係る試験装置による試験において、試験液の通液を停止した後のひょう量タンクの重量の時間変化を示す図である。
図6は、実施の形態1に係る試験装置による試験において、試験液が通液している期間におけるひょう量タンクの重量の時間変化を示す図である。
図7は、実施の形態2に係る試験装置におけるデータ処理装置の具体的な構成を示す図である。
図8は、実施の形態2に係る試験装置による流量計の校正のための試験方法の手順を示す図である。
図9は、実施の形態2に係る試験装置による通液期間中の計量器による計量結果取得方法の一例を示す図である。
図10は、実施の形態2に係る試験装置の比較例として、通液期間中の2点の計量結果から標準流量を算出する場合の説明図である。
図11は、従来の試験方法において、試験液を溜めたひょう量タンクの重量の時間変化を示す図である。
図11は、従来の試験方法において、試験液を溜めたひょう量タンクの一例を示す図である。
図13は、試験液を液滴としてひょう量タンクに排出したときのひょう量タンクの重量の変化を示す図である。
図14は、試験液を液滴としてひょう量タンクに排出する場合の一例を示す図である。

実施例

0019

以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。

0020

≪実施の形態1≫
(1)試験装置の構成
図1は、本発明の一実施の形態に係る試験装置の構成を示す図である。
同図に示される試験装置100は、例えば微小流量の計測が可能な液体用流量計の校正を行うための試験装置である。具体的に、試験装置100は、試験対象の流量計が接続された管路に試験液を一定の流量で通液させた状態で上記管路の排出口からひょう量タンク内に排出される上記試験液の流量を計測することにより、流量計を校正するための装置である。

0021

図1に示されるように、試験装置100は、管路1、流量発生部3、ひょう量タンク4、計量器5、温度計6、圧力計7、およびデータ処理装置8を含む。

0022

管路1は、一端に排出口10を有し、試験液50を流通させるための機能部であり、例えばパイプチューブ等の配管から成る。試験液50は、例えば水である。

0023

管路1の途中には試験対象の流量計(DUT)2が接続されている。具体的に、管路1は、流量発生部3の出力口と流量計2の入力口とを接続する管路1Bと、一端が流量計2の出力口に接続され、他端に排出口10が形成された管路1Aとから構成されている。管路1Aの排出口10は、ひょう量タンク4内に配置されている。

0024

これにより、流量発生部3から所定の流量で試験液50が排出された場合には、その試験液50は、管路1B、試験対象の流量計2、および管路1Aを通って、管路1Aの排出口10からひょう量タンク4内に放出される。

0025

流量計2は、上述したように試験対象の流量計である。流量計2は、例えば、微小流量の計測が可能な液体用流量計(例えば電磁流量計)である。

0026

本実施の形態において、微小流量とは、例えば0.01mL/minから100mL/minの範囲にある流量を言う。

0027

流量発生部3は、試験液50を一定の流量で管路1に通液させるための機能部であり、例えば、ポンプや揚程タンク、バルブ等から構成されている。

0028

ひょう量タンク4は、管路1の排出口10から排出された試験液50を溜めるための容器である。
試験装置100を用いて流量計2の試験を行う際には、図1に示されるように、管路1の排出口10が試験液50に浸かるまで、試験液50がひょう量タンク4内に投入される。

0029

ひょう量タンク4内には、試験液50に加えて、封止材51が投入される。
ここで、封止材51は、ひょう量タンク4内の溜まった試験液50の気化を防止するためのものであり、試験液50よりも比重の小さい材料から成る。これにより、ひょう量タンク4内では、図1に示すように、試験液50の表面に封止材51から成る膜が形成されることになる。

0030

また、封止材51は、試験が行われる環境(例えば、常温環境(例えば20℃±15℃))において、非揮発性、および試験液50との非溶解性を有する材料であることが望ましい。例えば、試験液50が水である場合には、封止材51として、油(例えば流動パラフィン)を用いることができる。

0031

計量器5は、ひょう量タンク4の重量(ひょう量)を計量する装置(ひょう量計)である。

0032

温度計6は、試験対象の流量計2を通過する試験液50の温度やひょう量タンク4内に溜まった試験液50の温度を計測するための装置である。また、圧力計7は、流量計2を通過する試験液50の圧力を計測するための装置である。

0033

データ処理装置8は、試験装置100を構成する各計測器による計測値、すなわち、計量器5の指示値、流量計2の指示値、温度計6の指示値、および圧力計7の指示値を取得し、取得した指示値に基づいて各種のデータ処理を行う機能部である。データ処理装置8としては、PCやタブレット端末等のプログラム処理を行う情報処理装置を例示することができる。

0034

具体的に、データ処理装置8は、管路1の排出口10がひょう量タンク4内の試験液50中に浸っている状態において、管路1が通液している期間に計測された複数の時刻における計量器5の指示値と上記時刻の情報とを取得し、取得した指示値と時刻の情報とに基づいて試験液50の標準流量を算出するとともに、算出した標準流量と流量計2による計測値との器差を算出する。
以下、データ処理装置8の具体的な構成について詳細に説明する。

0035

図2は、実施の形態1に係る試験装置100におけるデータ処理装置8の具体的な構成を示す図である。
図2に示されるように、データ処理装置8は、計測値取得部11、タイマ12、記憶部13、標準流量算出部14、および器差算出部15を有する。

0036

ここで、計測値取得部11、タイマ12、記憶部13、標準流量算出部14、および器差算出部15は、例えば、プログラムや各種のデータを記憶する記憶装置マイクロコントローラ等のプログラム処理装置、データの送受信を行う通信回路、操作ボタンタッチパネル等の情報を入力する入力装置、および情報を表示する表示装置等のハードウェア資源が、上記プログラムに従って制御されることによって実現される。

0037

計測値取得部11は、各計測器による計測値を取得する機能部である。具体的に、計測値取得部11は、計量器5の指示値(ひょう量タンク4の重量)と、流量計2の指示値(試験液50の流量の計測値)と、温度計6および圧力計7の指示値(温度および圧力の計測値)とを、各計測器によって計測した時刻の情報とともに取得し、記憶部13に記憶する。

0038

例えば、計測値取得部11は、管路1に試験液50が通液している期間(以下、「通液期間」と称する。)において、時刻T1での各計測器による計測値と、時刻T1より後の時刻T2での各計測器による計測値とを取得して記憶部13に記憶する。

0039

タイマ12は、時刻を計時する機能部である。タイマ12としては、マクロコントローラ等に内蔵されるリアルタイムクロックフリーランカウンタ等を例示することができる。例えば、計測値取得部11は、各計測器による計測値を取得するとき、タイマ12の出力値を、各計測器によって計測した時刻の情報として取得する。

0040

記憶部13は、各種の計測値と計測した時刻の情報とを記憶するための機能部である。具体的に、記憶部13には、計測時刻毎に、計量器5の指示値、流量計2の指示値、計測した時刻の情報(タイマ12の出力値)、および温度計6および圧力計7の指示値等が記憶される。

0041

例えば、図2に示すように、時刻T1における計測結果の情報130として、時刻T1の情報、時刻T1における計量器5の指示値、および時刻T1における流量計2の指示値等が記憶され、時刻T2における計測結果の情報130として、時刻T2の情報、時刻T2における計量器5の指示値、および時刻T2における流量計2の指示値等が記憶される。

0042

標準値算出部14は、記憶部13に記憶された時刻T1および時刻T2の計測結果に基づいて、通液期間における経過時間に対する試験液50の重量の変化の割合を算出し、その変化の割合に基づいて標準流量を算出する。

0043

ここで、標準流量とは、流量計2の校正に用いる基準となる値(単位時間あたりに流れる試験液の量(例えば体積))であり、単位は、例えば〔mL/min〕である。

0044

器差算出部15は、標準流量算出部14によって算出された標準流量と、通液期間における流量計2の指示値とに基づいて、器差を算出する。

0045

ここで、器差(偏差)とは、標準流量と流量計2による計測値との差に基づく値であり、例えば、標準流量と流量計2による計測値との差を、標準流量に対する百分率で表した値である。

0046

次に、試験装置100による流量計2の校正のための試験方法について説明する。
図3は、試験装置100による流量計の校正のための試験方法の手順を示す図である。

0047

図3に示すように、先ず、試験の準備段階として、ひょう量タンク4内に試験液50を投入する(S1)。このとき、図1に示すように、ひょう量タンク4内に配置された管路1の排出口10が試験液50に浸るまで、試験液50をひょう量タンク4に溜めておく。ここでは、一例として試験液50として水を用いた場合について説明する。

0048

次に、ひょう量タンク4内に封止材51を投入する(S2)。ここでは、封止材51として、流動パラフィンを用いる。これにより、図1に示すように、ひょう量タンク4内に溜まった試験液50の表面には、流動パラフィンから成る膜が形成される。

0049

次に、管路1を試験液50で満たし、流量発生部3によって一定の流量で通液させる(S3)。通液後、管路1内の試験液50の流量が安定したら、流量の計測を開始する(S4)。

0050

先ず、データ処理装置8が、流量の計測を開始した時刻T1における各計測器による計測結果を取得する(S5)。具体的には、時刻T1の情報と、時刻T1での計量器5の指示値と、時刻T1での流量計2の指示値とを取得し、記憶部13に夫々記憶する。なお、必要に応じて、温度計6および圧力計7の指示値を取得してもよい。

0051

次に、データ処理装置8が、流量の計測を終了する時刻T2(>T1)における各計測器による計測結果を取得する(S6)。具体的には、時刻T2の情報と、時刻T2での計量器5の指示値と、時刻T2での流量計2の指示値とを取得し、記憶部13に夫々記憶する。なお、必要に応じて、温度計6および圧力計7の指示値を取得してもよい。

0052

以上のように、流量の計測の開始時刻終了時刻における各計測器の計測値を取得したら、流量の計測を終了する(S7)。このとき、流量発生部3によって、管路1の通液を停止させる。

0053

次に、データ処理装置8が、標準流量算出部14によって標準流量を算出する(S8)。
図4は、標準流量の算出方法を説明するための図である。

0054

図4に示されるように、先ず、標準流量算出部14は、流量の計測を開始した時刻T1において計量器5によって計量されたひょう量タンク4の重量(ひょう量)M1と、流量の計測を終了した時刻T2において計量器5によって計量されたひょう量タンク4の重量(ひょう量)M2との差(M2−M1)を、時刻T1から時刻T2までの経過時間(T2−T1)によって除することにより、経過時間に対する試験液50の重量の変化の割合〔g/min〕を算出する。

0055

次に、データ処理装置8は、算出した上記変化の割合に基づいて標準流量を算出する。例えば、上記計量値の変化の割合〔g/min〕の単位を〔mL/min〕に変換することによって、標準流量を算出する。

0056

その後、データ処理装置8が、器差算出部15によって、ステップS8で算出した標準流量と通液期間における流量計2の指示値とに基づいて器差を算出する(S8)。

0057

例えば、器差算出部15が、流量の計測を開始した時刻T1での流量計2の指示値と、流量の計測を終了した時刻T2での流量計2の指示値とに基づいて、通液期間中の流量計2による流量の計測値の平均値(例えば加算平均)を算出するとともに、その平均値とステップS7で算出した標準流量との差を器差として算出する。

0058

ステップS8で算出された器差の情報は、例えばデータ処理装置8の内部の記憶装置に記憶される。また、上記器差の情報は、必要に応じて、データ処理装置8の表示装置(ディスプレイ)に表示されてもよいし、サーバ等の外部装置に送信されてもよい。

0059

次に、実施の形態1に係る試験装置100による効果について説明する。
図5は、実施の形態1に係る試験装置による上述の試験(図3参照)において、試験液の通液を停止した後のひょう量タンクの重量の時間変化を示す図である。

0060

図5に示されるように、試験装置100によれば、ひょう量タンク4の重量(ひょう量)は時間の経過とともに変化しないことが理解される。これは、ひょう量タンク4内に溜まった試験液50の表面に封止材(流体パラフィン)51の膜が形成されることにより、ひょう量タンク4内の試験液50と大気との接触を防ぎ、試験液50の気化が防止されるためである。

0061

図6は、実施の形態1に係る試験装置による試験において、試験液が通液している期間におけるひょう量タンクの重量の時間変化を示す図である。

0062

図6に示されるように、試験装置100によれば、通液期間中のひょう量タンクのひょう量(重量)は、直線的に増加することが理解される。すなわち、試験液を液滴として排出する従来の試験装置(図13参照)のように、ひょう量タンクのひょう量が階段状に変化することはない。これは、管路1の排出口10がひょう量タンク4内の試験液50中に配置されていることから、試験液50は、液滴になることなく、管路1からひょう量タンク4内に排出されるためである。

0063

以上のように、実施の形態1に係る試験装置100によれば、ひょう量タンク4内に溜まった試験液50の表面に封止材51による膜が形成されるので、ひょう量タンク4内の試験液50の気化の気化に起因する計測誤差の発生を防止することができる。

0064

また、試験装置100によれば、管路1が通液した状態において、データ処理装置8が、流量計測の開始時刻および終了時刻における各計測器の計測値だけでなく、開始時刻および終了時刻の情報も取得するので、従来のようにダイバータを用いて流量計測の開始タイミングおよび終了タイミングを制御する必要がない。これにより、ダイバータが不要となる。

0065

また、試験装置100によれば、ダイバータを使用することなく、管路1の排出口10をひょう量タンク4内の試験液50中に浸した状態で管路1を通液させて流量を計測するので、試験液50が液滴となることを防止することができる。

0066

このように、実施の形態に係る試験装置100によれば、試験液の気化と液滴化を防止することができるので、試験液の気化および液滴化に伴う計測誤差の発生を防ぐことができる。これにより、流量計の試験を正確に行うことができる。特に、微小流量を計測する液体用流量計の校正を行う場合に、有効である。

0067

また、タイバータを使用しないので、試験装置の簡素化を図ることができ、試験コストの低減にも資する。

0068

≪実施の形態2≫
実施の形態2に係る試験装置は、少なくとも3つの計測時刻における計量器の計量結果から近似関数を算出し、その近似関数に基づいて標準流量を算出する点において、実施の形態1に係る試験装置100と相違する一方、その他の点においては、実施の形態1に係る試験装置100と同様である。

0069

具体的に、実施の形態2に係る試験装置は、データ処理装置8の代わりにデータ処理装置9を有する。なお、実施の形態2に係る試験装置において、実施の形態1に係る試験装置100と同様の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。

0070

図7は、実施の形態2に係る試験装置におけるデータ処理装置9の具体的な構成を示す図である。
図7に示すように、データ処理装置9は、計測値取得部16、タイマ12、記憶部13、関数算出部17、標準流量算出部18、および器差算出部15を有する。

0071

計測値取得部16は、通液期間における少なくとも3点の計測時刻における各計測器の指示値と、それらを計測した時刻の情報とを取得して、記憶部13に記憶する機能部である。すなわち、計測値取得部16は、通液期間において計測されたn(n≧3)点の異なる時刻において計測された計量器5の指示値および流量計2の指示値と、n点の各時刻の情報とを、計測された時刻毎に記憶部13に記憶する。

0072

関数算出部17は、通液期間内のn点の異なる時刻において計測された計量器5による計量値に基づいて、経過時間に対する試験液の重量の近似関数を算出する機能部である。

0073

標準流量算出部18は、関数算出部17によって算出された近似関数に基づいて標準流量を算出する機能部である。

0074

次に、実施の形態2に係る試験装置による流量計2の校正のための試験方法について説明する。
図8は、実施の形態2に係る試験装置による流量計の校正のための試験方法の手順を示す図である。

0075

図8に示すように、流量の計測を開始するまでの準備段階(S1〜S4)は、実施の形態1に係る試験装置100と同様である。

0076

ステップS4において流量の計測が開始されると、データ処理装置8が、通液期間にn点の時刻における各計測器の指示値を取得する(S10)。

0077

図9は、実施の形態2に係る試験装置による通液期間中の計量器による計量結果の取得方法の一例を示す図である。

0078

図9に示されるように、計測値取得部16は、例えば一定時間毎に、計量器5の指示値および流量計2の指示値と、それらの計測が行われた時刻の情報とを取得して記憶部13に記憶する。すなわち、計測値取得部16は、流量の計測を開始した時刻T1から流量の計測を終了した時刻T2までの流量計測期間におけるn点の時刻における各計測器の計測結果を、それらを計測した時刻の情報とともに、記憶部13に記憶する。

0079

上記のように、データ処理装置9が、n点の各時刻における各計測器の計測結果を取得したら、流量の計測を終了する(S11)。このとき、流量発生部3によって、管路1の通液が停止される。

0080

次に、データ処理装置9が、関数算出部17によって、近似関数を算出する(S12)。具体的には、図9に示すように、関数算出部17が、n個の計量器5の指示値とn個の時刻の情報とに基づいて、経過時間に対する試験液50の重量(ひょう量)の近似関数を算出する。例えば、関数算出部17は、最小二乗法によって、試験液50の重量の時間変化を示す直線近似関数(y=ax+b)を算出する。ここで、yは計量器5の計量値であり、xは経過時間であり、a,bは定数である。

0081

次に、データ処理装置20が、標準流量算出部18によって標準流量を算出する(S1)。具体的には、標準流量算出部18が、関数算出部17によって算出した直線近似関数の傾きaの値から、標準流量を算出する。例えば、上記直線近似関数の傾きa〔g/min〕の単位を〔mL/min〕に変換することによって、標準流量を算出する。

0082

その後の処理は、実施の形態1に係る試験装置100と同様である。

0083

以上、実施の形態2に係る試験装置によれば、実施の形態1に係る試験装置100と同様に、流量計の試験を正確に行うことができ、且つ流量計の試験に係るコストの低減に資する。

0084

また、実施の形態2に係る試験装置によれば、標準流量の算出精度を更に向上させることができる。
例えば、微小流量を扱う流量計の校正のための試験では、計測する試験液50の重量や流量も微小な値となることから、図10のように通液期間中の2点の計量結果から標準流量を算出した場合、計量器5をはじめとする各計測値の計測結果のバラつきにより、算出した標準流量もバラつくおそれがある。そこで、実施の形態2に係る試験装置のように、3つ以上の計測結果に基づいて近似関数を算出することで、標準流量のバラつきを抑えることができるので、微小流量を扱う流量計に対しても高精度な校正を行うことができる。

0085

以上、本発明者らによってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。

0086

例えば、上記実施の形態では、封止材51として、油等の液体を用いる場合を例示したが、これに限られず、固体であってもよい。例えば、封止材51として、ポリ塩化ビニリデン(polyvinylidene chloride、PVDC)から成るフィルムを用い、そのフィルムに管路1の排出口1を挿入するための貫通孔を設けた上で、ひょう量タンク4内に試験液50とともに投入してもよい。

0087

100…試験装置、1,1A,1B…管路、2…流量計、3…流量発生部、4…ひょう量タンク、5…計量器、6…温度計、7…圧力計、8,9…データ処理装置、10…排出口、11,16…計測値取得部、12…タイマ、13…記憶部、14,18…標準流量算出部、15…器差算出部、17…関数算出部、50…試験液、51…封止材。

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