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技術 ヒートポンプ応用機器の熱交換装置

出願人 日立グローバルライフソリューションズ株式会社
発明者 渡部道治北村哲也
出願日 2015年8月18日 (5年6ヶ月経過) 出願番号 2015-160803
公開日 2017年2月23日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2017-040389
状態 特許登録済
技術分野 流体加熱器の細部 ラジエータ、流路群をもつ熱交換装置 ヒートポンプ、太陽熱、廃熱利用給湯器 その他の冷凍機械 一般的な熱交換又は熱伝達装置の細部1 圧縮機、蒸発器、凝縮器、流体循環装置 その他の空気調和方式 一般的な熱交換又は熱伝達装置の細部(3)
主要キーワード 入口断面積 出口断面積 風路空間 外気出口 中央領 風速低下 下流路 風速領域
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

上下方向に延びる熱交換フィンに積層するように、しかも冷媒が独立して流れるように配置された複数の冷媒管を備えた熱交換器上下領域を流れる冷媒の温度分布をできるだけ均一にできる新規ヒートポンプ応用機器熱交換装置を提供することにある。

解決手段

上下方向に延びる熱交換フィン2を貫通して間隔をあけて積層され、しかも冷媒が独立して流れる複数の冷媒管3を備えた熱交換器において、熱交換器104の外気出口側と送風ファン107の間の空間の熱交換器の上下領域に、熱交換器に流入する外気の上下方向の風速が均一化するように制御する風速制御板36U、36Bを配置した。熱交換器に流入する外気の風速分布を均一化する方向に補正できるため、熱交換器の冷媒の温度分布を可及的に均一化することができるようになる。

概要

背景

冷凍サイクル基本原理とするヒートポンプ式給湯装置ヒートポンプ式空気調和装置等のヒートポンプ応用機器においては、冷媒外気との間で熱交換する熱交換装置が使用されている。この熱交換装置は、プロペラファンなどの送風ファンで吸い込んだ外気(空気)と熱交換器を流れる冷媒とを熱交換させることで、冷媒を蒸発または凝縮させている。

例えば、特開2014-224637号公報(特許文献1)においては、ヒートポンプ式給湯装置に使用される熱交換装置(蒸発器)が開示されている。この熱交換装置においては、上下方向(天地方向)に沿って熱交換フィンを配置し、この熱交換フィンに直交するように冷媒管が貫通、配置されている。つまり、冷媒管は設置面(地面)に対してほぼ平行に配置されている。

特許文献1の蒸発器はクロスフィンチューブ型のものであり、外気側伝熱面である熱交換フィンと、複数の冷媒管群とを備えている。具体的には、熱交換フィンは上下方向に沿って延びる板状の複数のフィンからなり、フィンの板面同士が所定の隙間を空けて対向するように配置されている。そして、外気は熱交換フィンの板面同士の間を流れて熱交換を行うようになっている。

冷媒管は、熱交換フィンの各フィンに対してほぼ直交するように貫通し、各フィンに固定されている。具体的には、冷媒管は熱交換フィンの各フィンに対してほぼ直交するように貫通した後、折り返して再び熱交換フィンの各フィンに対してほぼ直交するように貫通している。つまり、熱交換フィンを貫通する複数の冷媒管は、冷媒管の長さ方向が外気流に直交する方向に並ぶように配置される。

そして、冷媒管は熱交換フィンの上下方向に夫々独立して間隔をあけて積層するように配置されて複数の冷媒管群を形成している。つまり、特許文献1の蒸発器においては、分配管合流管が備えられており、この分配管と合流管の間で冷媒管が6つに分割され、夫々の冷媒管には独立して冷媒が流れるものである。つまり、最上段の冷媒管は分配管から分流して熱交換フィンを介して外気と熱交換した後に合流管で合流され、その下の冷媒管も分配管から分流して熱交換フィンを介して外気と熱交換した後に合流管で合流されるものである。したがって、両冷媒管を流れる冷媒は、熱交換フィンと熱交換している間は混合されることなく流れているものである。そして、残りの冷媒管も同じ構成となっている。

概要

上下方向に延びる熱交換フィンに積層するように、しかも冷媒が独立して流れるように配置された複数の冷媒管を備えた熱交換器の上下領域を流れる冷媒の温度分布をできるだけ均一にできる新規なヒートポンプ応用機器の熱交換装置を提供することにある。上下方向に延びる熱交換フィン2を貫通して間隔をあけて積層され、しかも冷媒が独立して流れる複数の冷媒管3を備えた熱交換器において、熱交換器104の外気出口側と送風ファン107の間の空間の熱交換器の上下領域に、熱交換器に流入する外気の上下方向の風速が均一化するように制御する風速制御板36U、36Bを配置した。熱交換器に流入する外気の風速分布を均一化する方向に補正できるため、熱交換器の冷媒の温度分布を可及的に均一化することができるようになる。

目的

本発明の目的は、上下方向に延びる熱交換フィンに間隔をあけて積層され、しかも冷媒が独立して流れる複数の冷媒管群を備えた熱交換器の上下領域を流れる外気の風速を高めて風速分布を均一な風速分布に近づくように補正できる新規なヒートポンプ機器の熱交換装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
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請求項1

ヒートポンプに備えられ、外気冷媒熱交換を行う熱交換装置であって、前記熱交換装置は、上下方向に沿って延びた複数枚熱交換フィン、及び前記熱交換フィンに直交するように前記熱交換フィンを貫通して配置された冷媒管とよりなる熱交換器と、前記熱交換器に対向して配置され外気を導入する送風ファンとより構成され、更に、前記冷媒管は前記熱交換フィンの上下方向に間隔をあけて積層され、独立して冷媒を流す複数の冷媒管であるヒートポンプ応用機器の熱交換装置において、前記熱交換器の外気出口側と前記送風ファンの間の風路空間で、前記熱交換器の上下領域の一方の領域、或いは両方の領域に、前記熱交換器に流入する外気の上下方向の一方、或いは両方の風速が均一化されるように制御する風速制御板を配置したことを特徴とするヒートポンプ応用機器の熱交換装置。

請求項2

請求項1に記載のヒートポンプ応用機器の熱交換装置において、前記風速制御板は、前記熱交換フィンの配置方向(上下方向)と直交し、前記熱交換器の外気出口側の内側面に沿って延びる長辺と、外気の流れ方向に沿って延びる短辺を有する長方形の板状に形成されており、更に、前記風速制御板は、外気の流れから見て前記短辺の後端縁が、前記熱交換器の上下方向の中心側に向き、しかも外気の流れ方向に沿うように傾けて設けられていることを特徴とするヒートポンプ応用機器の熱交換装置。

請求項3

請求項2に記載のヒートポンプ応用機器の熱交換装置において、前記風速制御板は前記風路空間の前記上下領域に設けられており、上側の前記風速制御板と前記熱交換装置の外部筐体で形成される上側風路、及び下側の前記風速制御板と前記外部筐体で形成される下側風路は外気の流れ方向に沿ってその断面積が連続的に増大し、前記上側の風速制御板と前記下側の風速制御板で挟まれる中央風路は外気の流れ方向に沿ってその断面積が連続的に減少するものであることを特徴とするヒートポンプ応用機器の熱交換装置。

請求項4

請求項3に記載のヒートポンプ応用機器の熱交換装置において、前記風速制御板の外気の流れと直交する方向の断面形状は、長方形の形状、断面積が増大する面側が弧状に形成された形状、翼形の形状のいずれかであることを特徴とするヒートポンプ応用機器の熱交換装置。

請求項5

請求項3に記載のヒートポンプ応用機器の熱交換装置において、前記風速制御板の前記短辺の前記後端縁の配置位置は、前記熱交換器の上下方向の平均流速分布線と前記風速制御板を設けていない時の風速分布線が交わる付近の風速が生じる前記風路空間の位置であることを特徴とするヒートポンプ応用機器の熱交換装置。

請求項6

請求項3に記載のヒートポンプ応用機器の熱交換装置において、前記上流風路及び前記下流風路の風速(UL)、入口側の風路断面積(AIN)、出口側の風路断面積(AEX)、前記熱交換器全体の入口側の平均風速(UAVE)、を用いて定義される(ここで、風速(UL)は平均風速、或いは局所風速をとる)の式を満たすことを特徴とするヒートポンプ応用機器の熱交換装置。

請求項7

請求項2に記載のヒートポンプ応用機器の熱交換装置において、前記風速制御板の長辺の長さは、前記送風ファンの直径以上で、前記送風ファンが対向する前記熱交換器の外気出口面の横方向長さの70%〜90%の間に決められていることを特徴とするヒートポンプ応用機器の熱交換装置。

請求項8

請求項3に記載のヒートポンプ応用機器の熱交換装置において、前記風速制御板の上下方向の配置位置は、前記熱交換器の上下方向長さで上側から1/3、下側から1/3の割合の長さ範囲内に配置されていることを特徴とするヒートポンプ応用機器の熱交換装置。

請求項9

請求項2に記載のヒートポンプ応用機器の熱交換装置において、前記風速制御板は、前記熱交換器の下側の領域だけに配置されていることを特徴とするヒートポンプ応用機器の熱交換装置。

請求項10

請求項1乃至9のいずれか1項に記載されたヒートポンプ応用機器の熱交換装置において、前記熱交換装置は、ヒートポンプ式給湯装置、或いはヒートポンプ式空気調和装置の熱交換装置であることを特徴とするヒートポンプ応用機器の熱交換装置。

技術分野

0001

本発明はヒートポンプ式給湯装置ヒートポンプ式空気調和機等のヒートポンプ応用機器に使用される熱交換装置係り、特に送風ファン冷媒が流れる熱交換器とを備えるヒートポンプ応用機器の熱交換装置に関するものである。

背景技術

0002

冷凍サイクル基本原理とするヒートポンプ式給湯装置やヒートポンプ式空気調和装置等のヒートポンプ応用機器においては、冷媒と外気との間で熱交換する熱交換装置が使用されている。この熱交換装置は、プロペラファンなどの送風ファンで吸い込んだ外気(空気)と熱交換器を流れる冷媒とを熱交換させることで、冷媒を蒸発または凝縮させている。

0003

例えば、特開2014-224637号公報(特許文献1)においては、ヒートポンプ式給湯装置に使用される熱交換装置(蒸発器)が開示されている。この熱交換装置においては、上下方向(天地方向)に沿って熱交換フィンを配置し、この熱交換フィンに直交するように冷媒管が貫通、配置されている。つまり、冷媒管は設置面(地面)に対してほぼ平行に配置されている。

0004

特許文献1の蒸発器はクロスフィンチューブ型のものであり、外気側伝熱面である熱交換フィンと、複数の冷媒管群とを備えている。具体的には、熱交換フィンは上下方向に沿って延びる板状の複数のフィンからなり、フィンの板面同士が所定の隙間を空けて対向するように配置されている。そして、外気は熱交換フィンの板面同士の間を流れて熱交換を行うようになっている。

0005

冷媒管は、熱交換フィンの各フィンに対してほぼ直交するように貫通し、各フィンに固定されている。具体的には、冷媒管は熱交換フィンの各フィンに対してほぼ直交するように貫通した後、折り返して再び熱交換フィンの各フィンに対してほぼ直交するように貫通している。つまり、熱交換フィンを貫通する複数の冷媒管は、冷媒管の長さ方向が外気流に直交する方向に並ぶように配置される。

0006

そして、冷媒管は熱交換フィンの上下方向に夫々独立して間隔をあけて積層するように配置されて複数の冷媒管群を形成している。つまり、特許文献1の蒸発器においては、分配管合流管が備えられており、この分配管と合流管の間で冷媒管が6つに分割され、夫々の冷媒管には独立して冷媒が流れるものである。つまり、最上段の冷媒管は分配管から分流して熱交換フィンを介して外気と熱交換した後に合流管で合流され、その下の冷媒管も分配管から分流して熱交換フィンを介して外気と熱交換した後に合流管で合流されるものである。したがって、両冷媒管を流れる冷媒は、熱交換フィンと熱交換している間は混合されることなく流れているものである。そして、残りの冷媒管も同じ構成となっている。

先行技術

0007

特開2014-224637号公報

発明が解決しようとする課題

0008

このような熱交換装置においては、熱交換器を流れる冷媒と外気の熱交換効率が重要であり、この熱交換効率は熱交換器を通過する外気の風速分布によって大きく左右される。熱交換器に流入するときの外気の流速である風速分布が熱交換器に対して不均一な状態の場合では、熱交換器全体の風量は風速が高い部分の通風抵抗に依存する。このため、風速分布が不均一の場合は、風速分布が略均一な場合に比べて風量が低下し、成績係数(CОP)の低下を引き起こすという現象がある。

0009

通常、熱交換器の外形形状は横方向に長い直方体(場合によっては直方体の端面から曲げられたL字状のものもある)に形成されており、この直方体の熱交換器に対向する送風ファンは、直方体の中央付近に向き合うようにして配置されている。そして、熱交換器と送風ファンは外部筐体収納されている構成が一般的である。このため、熱交換器に流入してくる外気は、送風ファンに向かって進入してくる傾向が強く、熱交換器の上下方向端面側の上下領域と左右方向端面側の左右領域では風速が遅くなる現象が発生する。

0010

そして、特許文献1に示されているように、上下方向に冷媒管が分離して独立するように配置されている熱交換器においては、上下方向に風速が遅い風速分布が生じていると、上下領域を流れる外気の風速が遅いため、この上下領域に配置されている冷媒管の熱交換効率が低下する。尚、左右領域で外気の風速が遅くても、冷媒管が左右方向に延びているため、冷媒は左右から風速が速い熱交換器の中央付近を横切り、冷媒はこの中央付近で熱交換されるので、左右領域の風速低下の影響はそれほど大きく受けないものである。

0011

このように、熱交換器の上下方向に積層するように独立して配置された冷媒管においては、風速が遅い上下領域に配置された冷媒管の冷媒は熱交換され難く、風速が速い中央領域に配置され冷媒管の冷媒は熱交換され易くなる。このため、熱交換器の上下方向に亘って冷媒温度が不均一な分布が生じるようになり、熱交換性能を向上できないという課題がある。したがって、熱交換器に流入してくる外気の上下方向の風速分布を均一な風速分布に近づくように、熱交換器の上下領域の風速を高めてやれば良いものである。これによって、成績係数(CОP)を向上することができるようになる。

0012

本発明の目的は、上下方向に延びる熱交換フィンに間隔をあけて積層され、しかも冷媒が独立して流れる複数の冷媒管群を備えた熱交換器の上下領域を流れる外気の風速を高めて風速分布を均一な風速分布に近づくように補正できる新規ヒートポンプ機器の熱交換装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0013

本発明の特徴は、上下方向に延びる熱交換フィンを貫通して間隔をあけて積層され、しかも冷媒が独立して流れる複数の冷媒管を備えた熱交換器において、熱交換器の出口側と送風ファンの間の空間の熱交換器の上下領域の少なくとも一方の領域、或いは両方の領域に、熱交換器に流入する外気の上下方向の一方、或いは両方の風速が均一化されるように制御する風速制御板を配置した、ところにある。

発明の効果

0014

本発明によれば、熱交換器の上下方向に亘って流入する外気の風速分布を均一化する方向に補正できるため、上下方向に冷媒が独立して流れるように配置された複数の冷媒管を備えた熱交換器の冷媒の温度分布を均一化することができるようになる。これによって、成績係数(CОP)を向上することができるようになる。

0015

ここで、均一化とは厳密な均一ではなく、風速制御板を設けない場合に比較して均一化できるという意味である。

図面の簡単な説明

0016

本発明が適用されるヒートポンプ式給湯機の構成を示す構成図である。
図1に示す熱交換装置に用いられる熱交換器の外観斜視図である。
本発明の第1の実施形態になる熱交換装置の側断面図である。
図3に示されている風速制御板と熱交換器の配置構成を示す外観斜視図である。
本実施形態の作用を説明するための熱交換装置の側断面図である。
従来の熱交換器と本実施形態の熱交換器の冷媒の温度分布を比較するためのグラフ図である。
本発明の第2の実施形態になる熱交換装置の側断面図である。
本発明の第3の実施形態になる熱交換装置の側断面図である。
本発明の第4の実施形態になる熱交換装置の側断面図である。
本発明の第5の実施形態になるヒートポンプ式空気調和装置の構成を示す構成図である。
従来の熱交換装置の側断面図である。
従来の熱交換器の冷媒の温度分布を示すグラフ図である。

0017

次に、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。

0018

まず、本発明の実施形態を説明する前に本発明が適用されるヒートポンプ給湯機の概略の構成を説明する。また、本発明の理解を助けるために従来の熱交換装置の構成とその課題についても併せて説明する。

0019

図1CO2ヒートポンプ給湯機ステムの概略を示している。ヒートポンプ給湯機は、沸き上げ運転時に冷水を加熱して温水に沸き上げるヒートポンプサイクル100を搭載するヒートポンプユニット50と、沸き上げ運転時に稼動する水側サイクル200及び給湯時に稼動する給湯用流路群を搭載する貯湯ユニット60から構成されている。

0020

ヒートポンプサイクル100は、圧縮機101、水/冷媒熱交換器102、膨張弁103、蒸発器104の各要素を環状に接続した構成であり、蒸発器104には外気を流すための送風手段として送風ファン107を備えている。ここで、蒸発器104と送風ファン107からなる構成が熱交換装置であり、蒸発器104が熱交換器となる。

0021

水側サイクル200は、貯湯容器201、沸き上げ用循環ポンプ202、水/冷媒熱交換器102を環状に接続した構成である。また、給湯用流路群は、水道管204、貯湯容器201、給湯口203を直列に接続した流路と、水道管204と給湯口203の入口とを直結した流路205で構成される。

0022

ヒートポンプサイクル100にはCO2冷媒であるR744が封入されているが、冷媒はR744に限らず、R32やR410Aなど目的に応じて様々なものが選択可能である。

0023

図2には熱交換器である蒸発器104の概略を示している。蒸発器104は外気との伝熱面をなす熱交換フィン2と、熱交換フィン2に対して冷媒管3が直交するクロスフィンチューブ型の構成となっている。熱交換フィン2は上下方向(天地方向)に延びており、冷媒管3はこの熱交換フィン2に対して直交するように貫通して固定されている。したがって、冷媒管3は設置面に対してほぼ平行に配置されていることになる。

0024

冷媒流路は主として分配部10、蒸発器入口流路11、冷媒伝熱部12、蒸発器出口流路13、合流部14で構成され、分配部10にて冷媒流路は1本から6本へと分岐し、冷媒伝熱部12を経由した後、合流部14で再度1本の流路に統合される。

0025

ここで、冷媒流路入口1Aは冷媒流路出口1Bと接続され、同様に冷媒流路入口2Aは冷媒流路出口2Bと、冷媒流路入口3Aは冷媒流路出口3Bと、冷媒流路入口4Aは冷媒流路出口4Bと、冷媒流路入口5Aは冷媒流路出口5Bと、冷媒流路入口6Aは冷媒流路出口6Bと接続されている。尚、図2では6分岐の構成を想定しているが、少なくとも2分岐以上であれば良いものである。

0026

そして、冷媒管は熱交換フィン2の上下方向に夫々独立して間隔をあけて積層するように配置されて複数の冷媒管群を形成している。つまり、分配部10と合流部14が備えられており、この分配部10と合流部14の間で冷媒管3が6つに分割され、夫々の冷媒管3には独立して冷媒が流れるものである。

0027

図2からわかるように、最上段の冷媒管3は、分配部10から分流して冷媒流路入口1Aから熱交換フィン2を通り冷媒流路出口1Bから合流部14で合流されている。その下の冷媒管3も分配部10から分流して冷媒流路入口2Aから熱交換フィン2を通り冷媒流路出口2Bから合流部14で合流されている。同様に、残りの冷媒管も同じ構成となっている。したがって、各冷媒管3を流れる冷媒は、熱交換フィン2と熱交換している間は混合されることなく独立して流れているものである。

0028

冷媒流路は図2破線にしたがって手前側と奥側との間を往復しながら出口へと向かうように構成され、分岐後の6つの流路の位置関係は上下方向に入れ替わることなく、順番に積層して並んでいる構成である。

0029

次に、上述した給湯システムの動作について図1を用いて簡単に説明する。冷媒は圧縮機101で圧縮されて高温高圧状態になった後、水/冷媒熱交換器102にて、貯湯容器201の下部から沸き上げ用循環ポンプ202によって送られてきた冷水を加熱し、その代わりに自身の熱を放熱して熱交換作用を行う。

0030

そして、冷媒は膨張弁103を通過することで低温低圧状態になった後、蒸発器104で送風ファン107によって送られた外部の外気から熱を受け取った後、再び圧縮機101へと流入する。尚、水/冷媒熱交換器102では、水と冷媒は互いに対向する方向に流通し、冷媒によって加熱されて温度が高くなった温水は貯湯容器201の上部に戻される。

0031

給湯時には、貯湯容器201の上部から給湯口203へと温水が流れ、同時に水道管204から給湯口203へと水道水が供給される。温水と水道水は給湯口203の入口部にて混合した後、給湯口203から流出するようになっている。

0032

次に蒸発器104の動作について説明する。ヒートポンプサイクル100を駆動した際、送風ファン107が回転することで、風路空間30に蒸発器104から送風ファン107へ向かう外気の流れが発生する。同時に、図2に示しているように、蒸発器104へ流入した冷媒は分配部10で6本の流路に分岐した後、蒸発器入口流路11を経由して、冷媒伝熱部12へと流入し、それぞれの流路を通過して外気から吸熱した後、蒸発器出口流路13を経由して合流部14にて合流する。

0033

冷媒は蒸発器104の端部から流入し、蒸発器104を略水平方向に通過して反対側の端部へと到達した後、隣の段へと折り返して戻ってくるように流通しながら外気から熱を得る。尚、他の蒸発器の種類として、蒸発器104の端部から流入し、折り返さずに反対側の端部から流出する蒸発器等もあるが、これを使用しても差し支えないものである。

0034

このようなヒートポンプ式給湯機において、次に従来の熱交換装置の構成とその動作について説明する。図11は従来の熱交換装置の側面を示したものである。

0035

熱交換装置40は内部に蒸発器104と送風ファン107を備えており、蒸発器104と送風ファン107の間に風路空間30が形成されている。送風ファン107は取付ブラケット35にボルト等の固定手段位によって固定されている。そして送風ファン107が回転することによって、外側の外気は蒸発器104を通過して風路空間30に流入し、その後、送風ファン107から再び外側に放出されるものである。したがって、外気が蒸発器104を通過する時に、冷媒と外気との間で熱交換フィン2を介して熱交換が行われるものである。

0036

そして、外からの外気が蒸発器104に流入する時の、上下方向の蒸発器104の入口の風速分布を図11の右側に記載している。ここで、冷媒流路入口1A〜6Aから延びる6本の冷媒管3で分担する入口領域を、夫々の冷媒管3に対応させて流路1〜流路6に分割している。

0037

従来の熱交換装置においては、蒸発器104の入口の上下方向に亘る風速は、図11に示しているように、上下領域に風速が遅い領域を有した風速分布を持っている。このため、蒸発器104の中央部付近を通る流路3と流路4の冷媒は、多くの風量(外気)を受けるため熱交換が促進されて蒸発しやすい。一方、蒸発器104の上下領域に位置する流路1と流路6(場合によっては流路2、流路5も含まれる)の冷媒は、風量が少ないため熱交換が抑制されて蒸発しにくい傾向にある。

0038

尚、上下方向に風速が遅い領域が発生する原因としては、送風ファン107の設置位置、風路形状の上下方向の非対称性等が考えられるが、一般的には送風ファン107の径に対して、蒸発器104の上下方向の寸法が大きく設定されているためである。このため、送風ファン107の回転中心付近に比べて上下領域の吸込圧力が高くなっており、これによって風速が遅くなっていると考えられる。これによって、図11の右側に示すような風速分布となるものである。

0039

図11に示す風速分布に対する蒸発器104の出口付近の冷媒の温度分布を図12に示している。図12横軸は分配部10で分岐後の冷媒流路の番号であり、縦軸は冷媒温度である。図12に示している通り、風量の多い領域を通過する流路3と流路4の冷媒温度が高い一方、風量の少ない領域を通過する流路1と流路6の冷媒温度が低いことがわかる。これは流路3と流路4では熱伝達率の低い気体冷媒の伝熱面が多くなっていることを意味しており、全体が均等な温度になる場合に比べて蒸発器全体の伝熱性能下がり、結果として蒸発圧力の低下、すなわちヒートポンプサイクル100の成績係数(CОP)の低下が発生することになる。

0040

本発明は、このような熱交換器の上下方向に風速が遅い領域が生じるのを抑制して、ヒートポンプサイクルの成績係数(CОP)を向上することができる熱交換装置を提案するものである。

0041

以下、本発明の代表的な実施形態を図面にしたがい詳細に説明するが、図1図2図11と同じ参照番号は同じ構成部品、或いは同等の機能を備える構成部品である。

0042

図3において、図11と同様に熱交換装置40は、内部に蒸発器104と取付ブラケット35に固定された送風ファン107を備えており、蒸発器104と送風ファン107の間に所定の長さの風路空間30が形成されている。ここで、従来の熱交換装置と異なっているのは、風路空間30の上下領域に外気の流れ方向に所定の角度で傾いた風速制御板36U、36Bが配置されていることである。

0043

この風速制御板36U、36Bは板状の長方形の形状に形成されており、板状の長方形の両端を取付ブラケット35に固定されている。したがって、板状の長方形の両端の固定部以外は外気が自由に流れることが可能である。本実施形態では、風速制御板36U、36Bによって少なくとも流路1と流路6の風速を高めることが特徴となっている。この風速制御板36U、36Bの機能や働きについては後述する。尚、この風速制御板36U、36Bは金属や合成樹脂で作ることが可能であり、本実施形態では合成樹脂で作られている。

0044

そして、送風ファン107が回転することによって、外側の外気は蒸発器104を通過して風路空間30に流入し、その後、送風ファン107から再び外側に放出されるものである。したがって、外気が蒸発器104を通過する時に、冷媒と外気との間で熱交換フィン2を介して熱交換が行われるものである。そして、外側の外気が蒸発器104に流入するときの入口の風速分布を図3の右側に記載している。ここで、図11と同様に、冷媒流路入口1A〜6Aで分担する入口領域を夫々の冷媒流路入口1A〜6Aに対応させて流路1〜流路6に分割している。

0045

そして、本実施形態においては図3図4に示しているように、送風ファン107と蒸発器104の間の風路空間30には、上側風速制御板36Uと下側風速制御板36Bが蒸発器104の上側領域と下側領域に設けられている。ここで、本実施形態では上側領域とは熱交換器104の上下方向で流路1乃至流路2が存在する領域であり、また、下側領域とは熱交換器104の上下方向で流路6乃至流路5が存在する領域である。

0046

この上側風速制御板36Uと下側風速制御板36Bは、図4にあるように蒸発器104の内側面に沿って上下方向に直交して蒸発器104の内側面に対して平行に伸びた長い平板状の形状に形成されている。したがって、上側風速制御板36Uと下側風速制御板36Bは冷媒管3の貫通方向に長辺を持つ平板形となっているものである。この長辺の長さは、送風ファン107の直径以上で、送風ファン107が対向する熱交換器の出口面の横方向長さの70%〜90%の間に決められている。これによって、熱交換器のほぼ横方向長さに亘って外気の風速を高めることができるようになる。

0047

また、上側領域に設けられた上側風速制御板36Uと下側領域に設けられた下側風速制御板36Bの配置位置は、図3にあるように流路1と流路6に収まるように配置されているが、送風ファン107の配置位置によって変更されることもある。例えば、送風版107が上下方向の一方に偏ると、これに沿って風速制御板36U、36Bの配置される位置、及び形状が補正されるものである。

0048

更に、風速制御板36U、36Bは、風速制御板36U、36Bの短辺が風路空間30を流れる外気の流れ方向に所定の角度で傾くようにして固定されている。この傾きは、風速制御板36U、36Bの短辺の後端縁が、熱交換器104の上下方向の中心付近に向き、しかも外気の流れ方向に沿うように設定されている。つまり、風路空間30において、風速制御板36Uと外部筐体で形成される上側風路、及び風速制御板36Bと外部筐体で形成される下側風路は外気の流れ方向に沿ってその断面積が連続的に増大し、これに対して上側風速制御板36Uと下側風速制御板36Bで挟まれる中央風路は外気の流れ方向に沿ってその断面積が連続的に減少するものとなっている。

0049

これによって、この風速制御板36U、36Bは蒸発器104から流出する外気の流れを制御する機能を有するものとなっており、この流れ制御作用によって蒸発器104の入口側の風速分布をより均一になるように補正している。

0050

本実施形態は、図11に示すような蒸発器104の中央部付近の風速が高く、上側領域及び下側領域の風速が低い風速分布を有する熱交換装置を対象としており、この風速分布を改善するために、蒸発器104の出口側において上側風速制御板36Uと下側風速制御板36Bを上下方向の上側領域と下側領域に配置している。

0051

図3の右側に破線で示す風速分布は、従来の蒸発器104へ流入する全体の風速を冷媒の流動方向に平均化した値を上下方向に沿ってプロットしたものである。また上下方向の風速分布の平均値を一点鎖線で示している。

0052

そして、本実施形態では、それぞれの風速制御板36U、36Bの後端縁(外気の流れから見た最下流側の端面)が、図3の右側に示した風速分布で、風速の平均値線と風速制御板36U、36Bを設けない時の風速分布線の交点付近の風速が発生する部分に位置するように、風速制御板36U、36Bが風路空間30に配置されている。

0053

したがって、蒸発器104から流出する外気は、上側風速制御板36Uの後端縁より上側の上側風路31と、上側風速制御板36Uと下側風速制御板36Bの後端縁の間の中央風路32と、下側風速制御板36Bの後端縁より下側の下側風路33の3つの風路を通って流れ出ることになる。

0054

尚、この図では、上側風速制御板36Uと下側風速制御板36Bの後端縁を基準にして、上側風路31、中央風路32、下側風路33を定義したが、上側風速制御板36Uと下側風速制御板36Bの先端縁を基準にして、上側風路31、中央風路32、下側風路33を定義しても良いものである。

0055

そして、風速制御板36U、36Bによって区分けされた上述の3つの風路について、図3の右側に示しているように、上側風路31の平均風速をU1AVE、下側風路33の平均風速をU2AVE、全体の平均風速をUAVEとした場合、上側風速制御板36Uによって形成される上側風路31の入口の流路断面積A1IN、出口の流路断面積A1EXとの関係は、以下の(1)式で表される。

0056

0057

また、下側風速制御板36Bによって形成される下側風路33の入口の下流路断面積A2IN、出口側の流路断面積A2EXの関係は、以下の(2)式で表される。

0058

0059

そして、図5の右側に本実施形態による風速分布を示しており、改善前の風速分布を破線で示し、改善後の風速分布を実線で示している。ここで、改善前とは図11に示す熱交換装置であり、改善後とは図3に示す本実施形態になる熱交換装置である。本実施形態になる熱交換装置においては、風速制御板36U、36Bによって蒸発器104の入口の風速分布が均一に近づくように補正される。

0060

更に詳細に説明すると、送風ファン107の吸込面A−Aにおける上側風路31の平均風速をU1AVE、蒸発器104の全体の平均風速をUAVE、上側風路31の入口断面積をA1IN、出口断面積をA1EXとした場合、上側風路31の出入口に関する連続の式と、(1)式とから上側風路31の入口平均風速U1INについて、以下の(3)式が成立する。

0061

0062

同様に、送風ファン107の吸込面A−Aにおける下側風路33の平均風速をU2AVE、蒸発器104の全体の平均風速をUAVE、下側風路33の入口断面積をA2IN、出口断面積をA2EXとした場合、下側風路33の出入口に関する連続の式と、(2)式とから下側風路33の入口平均風速U2INについて以下の(4)式が成立する。

0063

0064

上述した関係は、風速制御板36U、36Bによって上側風路31と下側風路33に対応する蒸発器104の入口風速が増加されて平均風速に近くなり、同時に中央風路32の入口風速が減少されて平均風速に近くなり、これによって全体の風速分布が均一化される方向に改善されることを意味している。

0065

そして、図3に示す改善後の熱交換装置で、冷媒を蒸発させた場合の蒸発器104の出口の冷媒温度の分布を図6に示している。図6において、実線は図3に示す熱交換装置であり、破線は図11に示す熱交換装置である。図6に示す通り、流路3と流路4の冷媒と熱交換する風量が減少したために蒸発器104の出口の冷媒温度が低下する一方で、蒸発器104の上下方向の領域に位置する流路1と流路6の風量が増加したため冷媒温度が上昇し、蒸発器104の出口の冷媒の温度分布が均一化する方向に補正されたことがわかる。

0066

これによって、蒸発器104全体の気体冷媒の占める割合が減少し、冷媒流路の熱伝達率の向上による蒸発圧力の向上と、成績係数(COP)の向上を図ることが可能となる。

0067

本実施形態の基本的な考え方は、風速分布の不均一性を連続の式の理論によって改善することであり、流体抵抗としては風速制御板36U、36Bの摩擦抵抗が支配的となる。摩擦抵抗の発生によって蒸発器104を流れる全体の風量は減少するが、圧力抵抗が小さい分だけ冷媒出口の温度分布の改善による性能向上の効果が勝るものである。

0068

以上のことから、本手法は強制的に圧力抵抗によって高風速領域の流れに抵抗を与える手法に比べて、圧力抵抗が大幅に小さいために性能の向上効果が大きいという技術的な違いがあることがわかる。

0069

ここで、本実施形態では風速制御板36U、36Bで仕切られた各領域の平均風速に基づいて上側風速制御板36Uと下側風速制御板36Bの傾きを決定しているが、或る特定の部位の局所風速を用いた場合でも同様の効果が得られる。

0070

また、風速制御板36U、36Bの長辺方向の長さは、冷媒伝熱部12のある領域に限定しているため短い場合があり、(1)式と(2)式の関係では、風速分布を均一化する効果が不十分な場合が想定される。

0071

この場合は、風速制御板36U、36Bの傾きを大きく(入口側の断面積を小さく、或いは出口側の断面積を大きくする)設定すればよく、上側風路31については、以下の(5)式の関係が成立するようにすれば良い。尚、以下の式は平均風速であるが局所風速を用いても良いものである。

0072

0073

同様に、下側風路33についても、以下の(6)式の関係が成立するようにすれば良い。

0074

0075

このようにして、風速制御板36U、36Bの長辺方向の長さを短くした場合でも風速分布を均一化する効果が得られるようになる。

0076

また、図3に示す実施形態では、上流側風路31、中央風路32、及び下側風路33の上下方向の長さの割合は、ほぼ、1/6、4/6、1/6の割合で決められており、上流側風路31と下側風路33の長さ範囲内に風速制御板36U、36Bが設けられている。しかしながら、この各風路の上下方向の長さは余裕をもって設定されても良く、上流側風路31、中央風路32、及び下側風路33の上下方向の長さの割合は、1/3、1/3、1/3の割合まで変更可能である。したがって、この範囲内に風速制御板36U、36Bが配置されていれば良いものである。言い換えれば、この上流側風路31、及び下側風路33の高さ方向位置が上述した上側領域及び下側領域に対応するものである。

0077

尚、説明した実施形態では、蒸発器104としてクロスフィンチューブ型を用いて説明したが、本実施形態の熱交換装置は、複数の微細な流路で構成された扁平管が上下方向に積層して並行に配置されるパラレルフロー型の熱交換器のように、冷媒の伝熱面が平面的であるものにも適用可能である。

0078

以上述べたように、本実施形態によれば、上下方向に延びる熱交換フィンを貫通して間隔をあけて積層され、しかも冷媒が独立して流れる複数の冷媒管を備えた熱交換器において、熱交換器の出口側と送風ファンの間の空間の熱交換器の上下領域に、熱交換器に流入する外気の上下方向の風速が均一化されるように制御する風速制御板を配置した。

0079

これによれば、熱交換器に流入する外気の風速分布を均一化する方向に補正できるため、熱交換器の冷媒の温度分布を可及的に均一化することができるようになる。したがって、蒸発器104全体の気体冷媒の占める割合が減少し、冷媒流路の熱伝達率の向上による蒸発圧力の向上と、成績係数(COP)の向上を図ることが可能となる。

0080

次に、本発明の第2の実施形態を図7に示している。この第2の実施形態は、実施例1に比較して、上側風速制御板36Uが省略されている点で異なっている。この場合、風速分布の改善効果は実施例1に比べて小さくなり、成績係数(COP)も低くなるが以下の作用、効果が新たに得られる。尚、右側に本実施形態の風速分布を参考に示している。

0081

蒸発器104の熱交換フィン2にが付着する着霜期条件において、実施例1に比べて蒸発器104の下側領域に多くの外気が流れるので、霜や氷の成長速度を抑制できる効果がある。特に氷は重力によって下側に発生しやすいため、上側風速制御板36Uのみを配置するよりも霜や氷の成長速度を抑制できる効果が大きい。また、上側風速制御板36Uを省略するので、材料コストの低減を図ることが可能となる。

0082

次に、本発明の第3の実施形態を図8に示している。この第3の実施形態は、実施例1に比較して風速制御板36U、36Bの外気が流れる方向に直交する断面形状が異なり、外気の流れに沿って風路が拡大する面側の表面形状が弧状になっている。尚、右側に本実施形態の風速分布を参考に示している。

0083

この場合、外気が風速制御板36U、36Bの表面に沿って流れようとするコアンダ効果によって風路の拡大に伴う剥離の発生を抑制できるため、平板に比べて風速制御板36U、36Bの傾き角度を増加させた場合でも圧力抵抗の発生を抑制できる。これによって、実施例1に比べて更に傾きを大きくした風速制御板36U、36Bの配置が可能となる。

0084

次に、本発明の第4の実施形態を図9に示している。この第4の実施形態は、実施例1に比較して風速制御板336U、36Bの外気が流れる方向に直交する断面形状が異なり、外気の流れに沿って前縁が丸く、後縁った形状をしている翼形状となっている点で異なっている。つまり、外気の流れに沿って風路が拡大する面側に翼形弧状面が配置される構成なっている。尚、右側に本実施形態の風速分布を参考に示している。

0085

これにより、流体抵抗を小さくしつつ外気の流れを曲げる事ができるため、実施例3よりも更に風路断面積拡大率の大きい風速制御板36U、36Bを配置することができるようになる。

0086

次に、本発明の第5の実施形態を図10に示している。この第5の実施形態は、実施例1の熱交換装置を家庭用ルームエアコンに適用したものであり、図10にその構成を示している。

0087

家庭用ルームエアコンは、圧縮機101、室内熱交換器106、膨張弁103、室外熱交換器105、四方弁108で構成された冷凍サイクル内に冷媒としてR32が封入されている。

0088

ここで、室内熱交換器106は室内空間34に設置した室内機42の内部に、それ以外の要素機器室外機43に収納されている。更に、室外機43の内部には、実施例1の蒸発器104の構成と同じく、送風ファン107と上側風速制御板36U、下側風速制御板36Bが設置されている。尚、図10暖房運転の場合のサイクルを示しており、冷房運転の場合には、四方弁108が時計回りに90度回転し、図中の破線のサイクルとなる。

0089

次に本実施形態の動作について説明する。暖房運転の場合には、圧縮機101から吐出された冷媒が四方弁108を経由して、室内熱交換器106へと流入し、室内空間34の空気を暖める共に、熱交換されて冷却される。その後、冷媒は膨張弁103を通過して低温・低圧になった後、蒸発器104にて外気から熱を受け取って蒸発し、四方弁108を経由して再度圧縮機101へと流入する。

0090

一方、冷房運転の場合には、圧縮機101から吐出された冷媒が四方弁108を経由して、室外熱交換器105へと流入し、外気へ熱を放出した後、膨張弁103で低温・低圧に減圧される。その後、冷媒は室内熱交換器106にて室内空気を冷却すると共に熱交換されて加熱され、最後に四方弁108を経由して圧縮機101へと戻る。

0091

このサイクルにおいて、室外熱交換器105は暖房運転時の蒸発器、冷房運転時の凝縮器として働くが、どちらの場合においても、風速制御板36U、36Bによる風速分布の均一化作用によって熱交換器出口の冷媒温度分布が改善し、結果として成績係数(COP)が向上する。尚、上記のサイクルはR32の適用を想定したものだが、R410Aなど、様々な冷媒を適用した場合でも同様の効果を得られる。

0092

以上述べたように、本発明によれば、上下方向に延びる熱交換フィンを貫通して間隔をあけて積層され、しかも冷媒が独立して流れる複数の冷媒管を備えた熱交換器において、熱交換器の出口側と送風ファンの間の空間の熱交換器の上下領域の少なくとも一方の領域、或いは両方の領域に、熱交換器に流入する外気の上下方向の一方、或いは両方の風速が均一化されるように制御する風速制御板を配置した。

0093

これによれば、熱交換器に流入する外気の風速分布を均一化する方向に補正できるため、熱交換器の冷媒の温度分布を可及的に均一化することができるようになる。したがって、蒸発器104全体の気体冷媒の占める割合が減少し、冷媒流路の熱伝達率の向上による蒸発圧力の向上と、成績係数(COP)の向上を図ることが可能となる。

実施例

0094

尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。

0095

2…熱交換フィン、3…冷媒管、10…分配部、11…蒸発器入口流路、12…冷媒伝熱部、13…蒸発器出口流路、14…合流部、30…風路空間、31…上側風路、32…中央風路、33…下側風路、34…室内空間、35…取付ブラケット、36U…上側風速制御板、36B…下側風速制御板、40…熱交換装置、50…ヒートポンプユニット、60…貯湯ユニット、100…ヒートポンプサイクル、101…圧縮機、102…水/冷媒熱交換器、103…膨張弁、104…蒸発器、107…送風ファン、200…水側サイクル、201…貯湯容器、202…沸上げ用循環ポンプ、203…給湯口、204…水道管。

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