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技術 ナルフラフィン塩酸塩含有カプセル製剤

出願人 富士カプセル株式会社
発明者 秋山浩司林勝廣日吉正巳鈴木直人加藤健治早川栄治下川義之
出願日 2015年10月16日 (4年1ヶ月経過) 出願番号 2015-204880
公開日 2017年2月23日 (2年8ヶ月経過) 公開番号 2017-039687
状態 特許登録済
技術分野 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 医薬品製剤 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 疎水性皮膜 固体添加物 シネルギスト 液体添加物 ゲル化促進剤 供試材料 ロータリーダイ法 皮膜材料
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

ナルフラフィン塩酸塩を安定な状態で含有するカプセル製剤や、かかるカプセル製剤の製造方法を提供すること。

解決手段

ナルフラフィン塩酸塩と、ポリエチレングリコールプロピレングリコール等の基剤と、安定化剤とを含有するカプセル内容液皮膜被覆したカプセル製剤を製造する。上記安定化剤としては、局所麻酔薬であるリドカイン補酵素として働くビタミン様物質であるチオクト酸(α−リポ酸)、ソルビトールから誘導されたアミノ糖であるメグルミントリペプチド抗酸化物質として知られている還元型グルタチオン両性界面活性剤であるラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液、及び側鎖にイオウを含んだ疎水性アミノ酸であるL−メチオニンからなる群から選ばれる少なくとも一種、特にメグルミンを挙げることができる。また、上記安定化剤は、トコフェロールと併用することができる。

概要

背景

従来、痒みの治療には抗ヒスタミン剤抗アレルギー剤等の内服剤や、副腎皮質ステロイド非ステロイド系抗消炎剤等の外用剤が用いられてきた。しかしながら、上記内服剤の場合には、眠気やだるさ、口の渇き排尿障害等の副作用が生じやすく、外用剤の場合には、皮膚の委縮、毛細血管拡張等の副作用が生じやすいという問題があり、新たな止痒剤の開発が求められていた。

近年、痒みにはオピオイド受容体関与しており、内因性オピオイドが痒みを惹起することが明らかとなってきた(特許文献1、2参照)。かかるオピオイド受容体には、主にμ受容体κ受容体、δ受容体の3つのサブタイプが存在している。ナルフラフィン塩酸塩は、μ受容体を制御しているκ受容体に選択的に作用し、内因性オピオイドの刺激により生じるμ受容体を介した痒みを抑制することが可能である。現在ナルフラフィン塩酸塩は、レミッチ(登録商標カプセルとして鳥居薬品社から販売されており、透析療法中に生じるそう痒症改善剤として用いられている。ナルフラフィン塩酸塩は熱、光、酸素等に対して化学的に不安定である。そこで、ナルフラフィン塩酸塩を含有するカプセル製剤においては、0.05%〜1%チオ硫酸ナトリウム(特許文献1参照)や、酸化防止剤シネルギスト、糖類、又は界面活性剤(特許文献3参照)を用いてナルフラフィン塩酸塩を安定化させる方法が提案されている。

一方、リドカイン(塩酸塩)は世界で最も広く使用される局所麻酔薬であり、抗不整脈薬としても知られており、チオクト酸はα−リポ酸とも呼ばれ、補酵素として働くビタミン様物質として知られており、メグルミンソルビトールから誘導されたアミノ糖であり、調合薬賦形剤、又は造影剤として用いられており、還元型グルタチオン(GSH)は3つのアミノ酸からなるトリペプチドで、抗酸化物質として知られており、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液は両性界面活性剤であり、ヨード系以外のうがい薬として知られており、L−メチオニンは側鎖にイオウを含んだ疎水性必須アミノ酸として知られている。

概要

ナルフラフィン塩酸塩を安定な状態で含有するカプセル製剤や、かかるカプセル製剤の製造方法を提供すること。ナルフラフィン塩酸塩と、ポリエチレングリコールプロピレングリコール等の基剤と、安定化剤とを含有するカプセル内容液皮膜被覆したカプセル製剤を製造する。上記安定化剤としては、局所麻酔薬であるリドカイン、補酵素として働くビタミン様物質であるチオクト酸(α−リポ酸)、ソルビトールから誘導されたアミノ糖であるメグルミン、トリペプチドで抗酸化物質として知られている還元型グルタチオン、両性界面活性剤であるラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液、及び側鎖にイオウを含んだ疎水性アミノ酸であるL−メチオニンからなる群から選ばれる少なくとも一種、特にメグルミンを挙げることができる。また、上記安定化剤は、トコフェロールと併用することができる。なし

目的

本発明の課題は、ナルフラフィン塩酸塩を長期間安定な状態で含有するカプセル製剤や、かかるカプセル製剤の製造方法等を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

ナルフラフィン塩酸塩と、基剤と、安定化剤とを含有するカプセル内容液皮膜被覆したカプセル製剤であって、前記安定化剤がメグルミンであるカプセル製剤。

請求項2

基剤が、ポリエチレングリコールプロピレングリコールエタノールグリセリンモノカプリル酸エステルプロピレングリコールモノオレイン酸エステル、プロピレングリコールモノカプリル酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1記載のカプセル製剤。

請求項3

カプセル内容液が、さらにトコフェロール及び/又はチオ硫酸ナトリウムを含有することを特徴とする請求項1又は2記載のカプセル製剤。

請求項4

カプセル内容液が、安定化剤としてさらにラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のカプセル製剤。

請求項5

以下に示す(a)〜(c)の工程を備えたカプセル製剤の製造方法。(a)ナルフラフィン塩酸塩を緩衝液又は水に溶解してナルフラフィン塩酸塩原液を調製する工程;(b)前記ナルフラフィン塩酸塩原液と、基剤と、安定化剤としてのメグルミンとを混合してカプセル内容液を調製する工程;(c)前記カプセル内容液を皮膜で被覆する工程;

請求項6

基剤の存在下、ナルフラフィン塩酸塩と、安定化剤としてのメグルミンとを接触させることを特徴とするカプセル製剤中のナルフラフィン塩酸塩の安定化方法。

技術分野

0001

本発明は、ナルフラフィン塩酸塩を含有するカプセル製剤に関し、より詳しくは、ナルフラフィン塩酸塩と、基剤と、安定化剤とを含有するカプセル内容液皮膜被覆したカプセル製剤であって、上記安定化剤が、リドカインチオクト酸(α−リポ酸)、メグルミングルタチオンラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液及びL−メチオニンからなる群から選ばれる少なくとも一種、特にメグルミンであるカプセル製剤に関する。

背景技術

0002

従来、痒みの治療には抗ヒスタミン剤抗アレルギー剤等の内服剤や、副腎皮質ステロイド非ステロイド系抗消炎剤等の外用剤が用いられてきた。しかしながら、上記内服剤の場合には、眠気やだるさ、口の渇き排尿障害等の副作用が生じやすく、外用剤の場合には、皮膚の委縮、毛細血管拡張等の副作用が生じやすいという問題があり、新たな止痒剤の開発が求められていた。

0003

近年、痒みにはオピオイド受容体関与しており、内因性オピオイドが痒みを惹起することが明らかとなってきた(特許文献1、2参照)。かかるオピオイド受容体には、主にμ受容体κ受容体、δ受容体の3つのサブタイプが存在している。ナルフラフィン塩酸塩は、μ受容体を制御しているκ受容体に選択的に作用し、内因性オピオイドの刺激により生じるμ受容体を介した痒みを抑制することが可能である。現在ナルフラフィン塩酸塩は、レミッチ(登録商標)カプセルとして鳥居薬品社から販売されており、透析療法中に生じるそう痒症改善剤として用いられている。ナルフラフィン塩酸塩は熱、光、酸素等に対して化学的に不安定である。そこで、ナルフラフィン塩酸塩を含有するカプセル製剤においては、0.05%〜1%チオ硫酸ナトリウム(特許文献1参照)や、酸化防止剤シネルギスト、糖類、又は界面活性剤(特許文献3参照)を用いてナルフラフィン塩酸塩を安定化させる方法が提案されている。

0004

一方、リドカイン(塩酸塩)は世界で最も広く使用される局所麻酔薬であり、抗不整脈薬としても知られており、チオクト酸はα−リポ酸とも呼ばれ、補酵素として働くビタミン様物質として知られており、メグルミンはソルビトールから誘導されたアミノ糖であり、調合薬賦形剤、又は造影剤として用いられており、還元型グルタチオン(GSH)は3つのアミノ酸からなるトリペプチドで、抗酸化物質として知られており、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液は両性界面活性剤であり、ヨード系以外のうがい薬として知られており、L−メチオニンは側鎖にイオウを含んだ疎水性必須アミノ酸として知られている。

先行技術

0005

特許第3743449号公報
特開2013−147459号公報
国際公開第1999/02158号パンフレット

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の課題は、ナルフラフィン塩酸塩を長期間安定な状態で含有するカプセル製剤や、かかるカプセル製剤の製造方法等を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、上記課題を解決すべく種々研究を重ねた結果、特定の安定化剤を用いることで、ナルフラフィン塩酸塩を長期間安定な状態で含有するカプセル製剤を製造することが可能であることを見いだし、本発明を完成した。

0008

すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)ナルフラフィン塩酸塩と、基剤と、安定化剤とを含有するカプセル内容液を皮膜で被覆したカプセル製剤であって、
前記安定化剤が、メグルミンであるカプセル製剤。
(2)基剤が、ポリエチレングリコールプロピレングリコールエタノールグリセリンモノカプリル酸エステルプロピレングリコールモノオレイン酸エステル、プロピレングリコールモノカプリル酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする上記(1)のカプセル製剤。
(3)カプセル内容液が、さらにトコフェロール及び/又はチオ硫酸ナトリウムを含有することを特徴とする上記(1)又は(2)のカプセル製剤。
(4)カプセル内容液が、安定化剤としてさらにラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液を含有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか記載のカプセル製剤
(5)以下に示す(a)〜(c)の工程を備えたカプセル製剤の製造方法。
(a)ナルフラフィン塩酸塩を緩衝液又は水に溶解してナルフラフィン塩酸塩原液を調製する工程;
(b)前記ナルフラフィン塩酸塩原液と、基剤と、安定化剤としてのメグルミンとを混合してカプセル内容液を調製する工程;
(c)前記カプセル内容液を皮膜で被覆する工程;
(6)基剤の存在下、ナルフラフィン塩酸塩と、安定化剤としてのメグルミンとを接触させることを特徴とするカプセル製剤中のナルフラフィン塩酸塩の安定化方法。

発明の効果

0009

本発明によれば、ナルフラフィン塩酸塩を長期間安定な状態で含有するカプセル製剤を提供することが可能となる。

図面の簡単な説明

0010

安定化剤として還元型グルタチオンを用いたときの主薬(ナルフラフィン塩酸塩)の残存率(上)と、主分解物(N-Oxide)含量(下)の結果を示す図である。
安定化剤としてメグルミンを用いたときの主薬の残存率(上)と、主分解物含量(下)の結果を示す図である。
安定化剤としてチオクト酸を用いたときの主薬の残存率(上)と、主分解物含量(下)の結果を示す図である。
安定化剤としてリドカインを用いたときの主薬の残存率(上)と、主分解物含量(下)の結果を示す図である。
安定化剤としてラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液を用いたときの主薬の残存率(上)と、主分解物含量(下)の結果を示す図である。
安定化剤としてメチオニンを用いたときの主薬の残存率(上)と、主分解物含量(下)の結果を示す図である。
安定化剤としてメグルミン及び/又はラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液を用いたときの主薬の残存率(上)と、主分解物含量(下)の結果を示す図である。
安定化剤としてメグルミンを用いたときの主薬の残存率(上)と、主分解物含量(下)の結果を示す図である。
安定化剤としてメグルミン及び/又はラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液を用いたときの主薬の残存率(上)と、主分解物含量(下)の結果を示す図である。
安定化剤としてメグルミン及び/又はラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液を用いたときの主薬の残存率(上)と、主分解物含量(下)の結果を示す図である。

0011

本発明のカプセル製剤としては、ナルフラフィン塩酸塩と、基剤と、安定化剤とを含有するカプセル内容液を皮膜で被覆したカプセル製剤であって、前記安定化剤がメグルミンであるカプセル製剤であれば特に制限されず、また、本発明のカプセル製剤中のナルフラフィン塩酸塩の安定化方法としては、基剤の存在下、ナルフラフィン塩酸塩と、安定化剤としてのメグルミンとを接触させる方法であれば特に制限されないが、上記安定化剤としてメグルミンに加えてラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液を併用することができる。メグルミンの使用濃度としては、0.05〜0.5%を好適に例示できる。また、上記カプセル製剤としてはソフトカプセル製剤であることが好ましい。

0012

本発明におけるナルフラフィン塩酸塩((2E)−N−[(5R,6R)−17−(シクロプロピルメチル)−4,5−エポキシ−3,14−ジヒドロキシモルフィナン−6−イル]−3−(フラン−3−イル)−N−メチル−2−プロペンアミド・塩酸塩;(2E)-N-[(5R,6R)-17-(Cyclopropylmethyl)-4, 5-epoxy-3, 14-dihydroxymorphinan-6-yl]-3-(furan-3-yl)-N-methyl-2-propenamide monohydrochloride)は、市販品を購入することにより入手することが可能である。

0013

カプセル内容液中のナルフラフィン塩酸塩の含有量は特に制限されないが、1カプセル相当のカプセル内容液中に0.01〜10000μg、好ましくは0.1〜1000μgとすることができる。

0014

本発明における基剤としては、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、エタノール、グリセリンモノカプリル酸エステル、プロピレングリコールモノオレイン酸エステル、プロピレングリコールモノカプリル酸エステル等を挙げることができる。

0015

本発明における基剤において、二種以上組み合わせてもよく、例えばポリエチレングリコール(PEG)とグリセリンモノカプリル酸エステルや、ポリエチレングリコール(PEG)とプロピレングリコールモノオレイン酸エステルや、ポリエチレングリコール(PEG)とプロピレングリコールモノカプリル酸エステルや、ポリエチレングリコール(PEG)とプロピレングリコールや、ポリエチレングリコール(PEG)とエタノールや、グリセリンモノカプリル酸エステルとプロピレングリコールモノオレイン酸エステルや、グリセリンモノカプリル酸エステルとプロピレングリコールモノカプリル酸エステルや、グリセリンモノカプリル酸エステルとプロピレングリコールや、グリセリンモノカプリル酸エステルとエタノールや、プロピレングリコールモノオレイン酸エステルとプロピレングリコールモノカプリル酸エステルや、プロピレングリコールモノオレイン酸エステルとプロピレングリコールや、プロピレングリコールモノオレイン酸エステルとエタノールや、プロピレングリコールモノカプリル酸エステルとプロピレングリコールや、プロピレングリコールモノカプリル酸エステルとエタノールの組み合わせを挙げることができる。

0016

本発明において、メグルミンに加えて、リドカイン、チオクト酸、還元型グルタチオン、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液及びL−メチオニンからなる群から選ばれる少なくとも一種の他の安定化剤を併用することができる外、チオ硫酸ナトリウム、没食子酸n−プロピル亜硫酸水素ナトリウムL−アスコルビン酸ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、トコフェロール、L−アスコルビン酸ステアレート等をカプセル内容液に添加することができるが、特にトコフェロールやチオ硫酸ナトリウムを好適に例示することができる。メグルミンに加えて、トコフェロール及び/又はチオ硫酸ナトリウムを併用する場合、トコフェロールの使用濃度としては0.05〜0.2%、好ましくは0.075〜0.15%を、チオ硫酸ナトリウムの使用濃度としては0.01〜0.04%、好ましくは0.03〜0.04%を好適に例示できる。

0017

本発明におけるカプセル内容液には、ナルフラフィン塩酸塩と、基剤と、安定化剤とが含まれているが、ナルフラフィン塩酸塩と、基剤と、安定化剤以外に油脂、界面活性剤、緩衝液、水、ゲル化剤pH調整剤多孔性微粒子粉末甘味料等の呈味剤香料溶解助剤粘度調整剤等の他の物質を含有していてもよい。緩衝液としては酢酸緩衝液を好適に挙げることができる。

0018

本発明におけるカプセル内容液のpHとしては、好ましくは5.0〜8.6、より好ましくは7.0〜8.2、さらに好ましくは7.1〜7.6を挙げることができる。pHの調整は、用いる基剤又は安定化剤の種類若しくは量によって調整する方法や、緩衝液を用いて調整する方法を挙げることができる。カプセル内容液、若しくは各段階における調製途中溶液のpHを中性弱酸性に調整しつつ溶液を調製することにより、ナルフラフィン塩酸塩の安定性をより向上させることが可能となる。

0019

本発明において、皮膜としては特に制限されず、疎水性皮膜でも親水性皮膜でもよいが、親水性皮膜であることが好ましい。

0021

皮膜を製造する際には、皮膜材料グリセリン等の可塑剤二酸化チタン等の遮光剤リン酸ナトリウム等のpH調整剤、クエン酸三ナトリウムメタリン酸ナトリウム等のキレート剤乳酸カルシウム塩化カリウム等のゲル化促進剤ポリグリセリン脂肪酸エステルレシチン等の界面活性剤、呈味剤、香料、防腐剤着色剤、溶解助剤等を添加してもよい。

0022

本発明のカプセル製剤の製造方法は、次の(a)〜(c)の工程を備えていれば特に制限されず、ナルフラフィン塩酸塩を緩衝液又は水、好ましくは緩衝液、より好ましくは酢酸緩衝液に溶解したうえで基剤や安定化剤と混合することにより、ナルフラフィン塩酸塩の安定性をより向上させることが可能となる。
(a)ナルフラフィン塩酸塩を緩衝液又は水に溶解してナルフラフィン塩酸塩原液を調製する工程;
(b)前記ナルフラフィン塩酸塩原液と、基剤と、安定化剤としてのメグルミン、あるいはメグルミン及びラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液とを混合してカプセル内容液を調製する工程;
(c)前記カプセル内容液を皮膜で被覆する工程;

0023

本発明のカプセル製剤の製造方法の別の態様としては、次の(d)〜(f)の工程を備えた方法を挙げることができる。
(d)ナルフラフィン塩酸塩をポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、エタノール、グリセリンモノカプリル酸エステル、プロピレングリコールモノオレイン酸エステル、プロピレングリコールモノカプリル酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも一種の基剤に溶解してナルフラフィン塩酸塩原液を調製する工程;
(e)上記ナルフラフィン塩酸塩原液と、安定化剤としてのメグルミン、あるいはメグルミン及びラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液とを混合してカプセル内容液を調製する工程;
(f)前記カプセル内容液を皮膜で被覆する工程;

0024

本発明のカプセル製剤の製造方法において緩衝液を用いる場合には、かかる緩衝液のpHとしては、4.5〜5.5、好ましくは4.8〜5.2を挙げることができる。

0025

本発明のカプセル製剤や、本発明のカプセル製剤の製造方法において、カプセル内容液を皮膜で被覆する方法としては、平板法ロータリーダイ法シームレス法等の公知の方法を用いることができる。

0026

供試材料略号
カプセル内容液における主薬としてナルフラフィン塩酸塩を、主薬の安定化剤として還元型グルタチオン(Gl)、メグルミン(Mg)、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液(An;日油株式会社製「ニッサンアノン[登録商標]LG−R)、チオクト酸(SA)、リドカイン(Ld)、及びL−メチオニン(Mt)を、抗酸化剤としてチオ硫酸ナトリウム(St)及びトコフェロール(VE)を、基剤としてポリエチレングリコール400(PEG400)を用いた。また、カプセル皮膜として、コハク化ゼラチン、濃グリセリン、及び二酸化チタンを用いた。図中において、主分解物はN-Oxideを表し、NN;未添加、X.XX%;カプセル内容液中に含まれる添加剤濃度(w/w)、+;コハク化ゼラチン皮膜浸漬あり、−;コハク化ゼラチン皮膜浸漬なし、をそれぞれ示す。

0027

(カプセル内容液の調製)
脂溶性固体添加物であるチオクト酸及びリドカイン、並びに脂溶性液体添加物であるトコフェロールは量後にPEG400と混和・溶解し、水溶性固体添加物であるチオ硫酸ナトリウム、メグルミン、還元型グルタチオン、L−メチオニンは秤量後に水と混和・溶解し、水溶性液体添加物であるラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液は秤量後にプロピレングリコールと混和・溶解した。これら添加物の溶解物をPEG400に混和・溶解させ、これら混和・溶解液それぞれに、ナルフラフィン塩酸塩水溶液を混合し、(+)検体各混合物2gにコハク化ゼラチン皮膜片1gを浸漬した状態でガラスバイアル密閉し、また(−)検体は各混合物をそのままガラスバイアルに密閉して各カプセル内容液とした。各カプセル内容液はそれぞれの保存期間につきバイアルを1本ずつ用意した。

0028

(カプセル内容液の保存及び安定化分析
保存期間0週間(保存開始時)のサンプルとして4℃の冷蔵庫でバイアル1本ずつ保存し、残りのカプセル内容液の入ったバイアルは、50℃の恒温槽に入れて保存した。保存期間は1週間乃至8週間とし、50℃での保存期間が終了したら、バイアルを恒温槽から取り出した。(+)検体は浸漬した皮膜を取り出してから、(−)検体はそのまま4℃で分析日まで保管した。また、主薬であるナルフラフィン塩酸塩の残存率を求めるため、採取したカプセル内容液のうち約200mgを水で約5倍に希釈し、高速液体クロマトグラフィーHPLC)分析を行った。HPLC分析はHorikiriらの文献(Horikiri H. et al., Chem. Pharm. Bull. 52(6):664-669(2004))に従い、以下に示す条件により行った。また、ナルフラフィン主薬の保持時間を1としたときの相対保持時間1.13のピークを主分解物(N-Oxide)として解析した。

0029

分析カラム;YMC-PackODS-AM 5μm
カラム温度;40℃
流速;1.0mL/min
注入量;50μL
検出波長;280nm
移動相A液 50mMリン酸二水素ナトリウム溶液アセトニトリル=95/5(V/
V)
移動相B液 50mMリン酸二水素ナトリウム溶液/アセトニトリル=60/40(V/V)

0030

また、グラジエント条件は以下の[表1]に示す条件により行った。

0031

0032

(還元型グルタチオン;Glによる安定化)
各カプセル内容液の処方を[表2]に、4週間後までの安定化試験の結果を図1に示す。

0033

0034

(メグルミン;Mgによる安定化)
各カプセル内容液の処方を[表3]に、8週間後までの安定化試験の結果を図2に示す。

0035

0036

(チオクト酸;SAによる安定化)
各カプセル内容液の処方を[表4]に、8週間後までの安定化試験の結果を図3に示す。

0037

0038

(リドカイン;Ldによる安定化)
各カプセル内容液の処方を[表5]に、8週間後までの安定化試験の結果を図4に示す。

0039

0040

(ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液;Anによる安定化)
各カプセル内容液の処方を[表6]に、8週間後までの安定化試験の結果を図5に示す。

0041

0042

(メチオニン;Mtによる安定化)
各カプセル内容液の処方を[表7]に、1週間後での安定化試験の結果を図6に示す。図6中、EMtはVE+Mtを、EMtMはVE+Mt+Mgを、EMtAはVE+Mt+Anを、EMMAはVE+Mt+Mg+Anを、それぞれ示す。

0043

0044

(カプセル製剤の調製)
以下の[表8]に記載の皮膜処方とカプセル内容液処方にしたがって、安定化剤を異にする5種類のカプセル製剤を調製した。具体的には、グルタチオン、メグルミン、ナルフラフィン塩酸塩はそれぞれ水に溶解させ、ポリエチレングリコール400に投入した。トコフェロール、チオクト酸、リドカインはそれぞれ小分けにしたポリエチレングリコール400で溶解させ、元のポリエチレングリコール400に投入した。ニッサンアノンLG−Rはプロピレングリコールに溶解させ、ポリエチレングリコール400に投入した。撹拌により、均一混合し、各カプセル内容液を得た。調製したカプセル内容液はロータリーダイ法によりコハク化ゼラチン、グリセリン、二酸化チタンからなる皮膜に充填し、Oval3型軟カプセル製剤を得た。

0045

0046

(メグルミン及び/又はラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液による安定化)
メグルミン及び/又はラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液によるナルフラフィン塩酸塩の安定化試験を行った。各カプセル内容液の処方を[表9]〜[表12]に示す。[表9]〜[表12]において(+)はコハク化ゼラチン皮膜浸漬あり、(+g)はゼラチン皮膜浸漬ありを示す。[表9]〜[表11]の各処方については、4週間後までの安定化試験の結果をそれぞれ図7図9に示す。また、[表12]の処方については、8週間後までの安定化試験の結果を図10に示す。これらカプセル内容液の調製や、カプセル内容液の安定化分析は、保存温度を60℃に変更した以外は、実施例1と同様に行った。

0047

0048

0049

0050

0051

以下[表13]に示されるナルフラフィン塩酸塩軟カプセル製剤処方に基づき、4種類のナルフラフィン塩酸塩軟カプセル製剤をロータリーダイ法によりコハク化ゼラチン、グリセリン、二酸化チタンからなる皮膜に充填し、Oval3型の軟カプセル製剤を得た。

0052

実施例

0053

(メグルミンの効果に関する考察)
前記の特許文献1(特許第3743449号公報)に示されているように、ナルフラフィン塩酸塩を含有するカプセル製剤における安定剤としてチオ硫酸ナトリウム0.05%〜1%が添加されている。そこで、チオ硫酸ナトリウム0.15%添加品ポジティブコントロールとして採用した。図2(サンプル「Mg0.05%(+)」〜「Mg0.2%(+)」)より、メグルミン0.05%以上添加で、ポジティブコントロールと比較して主薬残存率で同等以上であり、さらに、8wにおいては(サンプル「Mg0.1%(+)」及び「Mg0.2%(+)」)より、メグルミン0.1%以上添加で、ポジティブコントロールよりも主分解物含量が明らかに少なくなっており、ポジティブコントロールよりも高い安定化効果が認められた。また、メグルミンとトコフェロールを併用した処方系(サンプル「VE0.1%+Mg0.02%(+)」〜「VE0.1%+Mg0.2%(+)」)でも安定であることが認められた。そして、図9ではさらに、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液を添加しても(サンプル「SE’M”A”」〜「SE’A’」)安定であることが認められた。

0054

本発明のカプセル製剤は、医薬医薬部外品等の分野において、ナルフラフィン塩酸塩を長期間安定な状態で保持できるカプセル製剤として利用可能である。

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