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技術 ガス処理システム及びガス処理方法

出願人 株式会社神戸製鋼所
発明者 岸本啓松岡亮前田基秀西村真
出願日 2015年8月21日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2015-163867
公開日 2017年2月23日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2017-039105
状態 特許登録済
技術分野 廃ガス処理 吸収による気体分離 炭素・炭素化合物
主要キーワード 熱移送装置 ペルティエ効果 水蒸気圧縮機 温度差分 熱交換温度差 流体熱交換器 動力エネルギー 加熱流路
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

比較的少ないエネルギー被処理ガス中の酸性化合物を分離できるガス処理システムを提供する。

解決手段

本発明のガス処理システムは、水への溶解で酸を生じる酸性化合物の吸収により相分離する処理液を用い、前記酸性化合物を含む被処理ガスから酸性化合物を分離するガス処理システムであって、前記処理液に被処理ガスを接触させる吸収器と、前記処理液を酸性化合物の含有率が大きい第1相部分及び酸性化合物の含有率が小さい第2相部分に分離する液分離器と、前記液分離器で分離した第1相部分から加熱により酸性化合物を放出する再生器と、前記液分離器で分離した第2相部分及び前記再生器で酸性化合物を放出した処理液を前記吸収器に被処理ガスを接触させる処理液として循環する機構と、前記吸収器から排出される処理液及び酸性化合物分離後の被処理ガスから前記再生器の処理液へ熱を移動させる熱移送装置とを備えることを特徴とする。

概要

背景

例えば二酸化炭素硫化水素等の水に溶けることで酸を生じる酸性化合物を含むガスから、酸性化合物を吸収するアミン溶液等のアルカリ性処理液を用いて酸性化合物を分離するガス処理システムが公知である(例えば特開2011−98340号公報参照)。

前記公報に記載のガス処理システムは、処理液と被処理ガスとを接触させる吸収器と、酸性化合物を吸収した処理液を加熱して酸性化合物を脱離させることにより再度酸性化合物を吸収可能な状態に再生する再生器とを備えている。

このように、従来のガス処理システムでは、酸性化合物を吸収した処理液を加熱することにより酸性化合物を分離させて回収するが、加熱した処理液からは酸性化合物のガスと共に水蒸気が発生する。このため、従来のガス処理システムは、再生器中の処理液から発生するガスを冷却して水蒸気を凝縮させることにより、酸性化合物のガスだけを回収し、凝縮水を再生器に還流させ、処理液の濃縮を防止する。従って、従来のガス処理システムでは、再生器に新たに供給される酸性化合物を吸収した処理液だけでなく、前記凝縮水も再加熱する必要があり、エネルギー消費が比較的大きい。

そこで、従来のガス処理システムでは、吸収器から再生器に供給される処理液と、再生器から吸収器に還流される処理液との間で熱交換を行うことにより、酸性化合物を吸収した処理液を加熱するために必要とされるエネルギー量を低減している。

また、処理液として、酸性化合物の吸収により相対的に酸性化合物の含有率が大きい第1相部分と酸性化合物の含有率が小さい第2相部分とに分離可能な処理液を用いることが提案されている(例えば特開2012−525253号公報参照)。

前記公報に記載のガス処理システムでは、吸収器で酸性化合物を吸収した処理液を
第1相部分と第2相部分とに分離し、第1相部分のみを再生器に導入することで、再生器で加熱すべき処理液の絶対量を減少させることで、処理液の再生に必要とされるエネルギー量をさらに低減することができる。

しかしながら、第1相部分と第2相部分とに分離可能な処理液を用いる従来のガス処理システムでも、酸性化物の分離に必要とされるエネルギー量が十分に小さいとは言えず、さらなる省エネルギー化が求められている。

概要

比較的少ないエネルギーで被処理ガス中の酸性化合物を分離できるガス処理システムを提供する。本発明のガス処理システムは、水への溶解で酸を生じる酸性化合物の吸収により相分離する処理液を用い、前記酸性化合物を含む被処理ガスから酸性化合物を分離するガス処理システムであって、前記処理液に被処理ガスを接触させる吸収器と、前記処理液を酸性化合物の含有率が大きい第1相部分及び酸性化合物の含有率が小さい第2相部分に分離する液分離器と、前記液分離器で分離した第1相部分から加熱により酸性化合物を放出する再生器と、前記液分離器で分離した第2相部分及び前記再生器で酸性化合物を放出した処理液を前記吸収器に被処理ガスを接触させる処理液として循環する機構と、前記吸収器から排出される処理液及び酸性化合物分離後の被処理ガスから前記再生器の処理液へ熱を移動させる熱移送装置とを備えることを特徴とする。

目的

本発明は、比較的少ないエネルギーで被処理ガス中の酸性化合物を分離できるガス処理システム及びガス処理方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

水への溶解で酸を生じる酸性化合物の吸収により相分離する処理液を用い、前記酸性化合物を含む被処理ガスから酸性化合物を分離するガス処理システムであって、前記処理液に被処理ガスを接触させる吸収器と、前記処理液を酸性化合物の含有率が大きい第1相部分及び酸性化合物の含有率が小さい第2相部分に分離する液分離器と、前記液分離器で分離した第1相部分から加熱により酸性化合物を放出する再生器と、前記液分離器で分離した第2相部分及び前記再生器で酸性化合物を放出した処理液を前記吸収器に被処理ガスを接触させる処理液として循環する機構と、前記吸収器から排出される処理液及び酸性化合物分離後の被処理ガスから前記再生器の処理液へ熱を移動させる熱移送装置とを備えることを特徴とするガス処理システム。

請求項2

前記再生器で処理液の加熱により生じる気体水蒸気と酸性化合物ガスとに分離する蒸気分離器と、蒸気分離器で分離された水蒸気を圧縮する水蒸気圧縮機と、この水蒸気圧縮機で圧縮された水蒸気を前記再生器の処理液と熱交換させる凝縮器とを有し、凝縮器で凝縮した水を再生器に還流する水還流機構をさらに備える請求項1に記載のガス処理システム。

請求項3

前記循環機構が、前記液分離器で分離した第1相部分と再生器で酸性化合物を放出した処理液との間で熱交換する熱交換器を有する請求項1又は請求項2に記載のガス処理システム。

請求項4

前記再生器で放出された酸性化合物のガスを圧縮するガス圧縮器をさらに備え、前記熱交換器が、吸収器から排出される処理液又は液分離器で分離した第1相部分をガス圧縮機で圧縮された酸性化合物ガスと熱交換させる3流体熱交換器である請求項3に記載のガス処理システム。

請求項5

前記熱移送装置が、前記液分離器で分離する前の吸収液から熱を移動させる請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のガス処理システム。

請求項6

前記熱移送装置が、前記液分離器で分離した第1相部分及び第2相部分から熱を移動させる請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のガス処理システム。

請求項7

水への溶解で酸を生じる酸性化合物の吸収により相分離する処理液に前記酸性化合物を含む被処理ガスを接触させる工程と、前記被処理ガスと接触した処理液を酸性化合物の含有率が大きい第1相部分及び酸性化合物の含有率が小さい第2相部分に分離する工程と、前記第1相部分から加熱により酸性化合物を放出する工程とを備え、前記第2相部分及び酸性化合物を放出した処理液を前記接触工程で被処理ガスを接触させる処理液として再利用するガス処理方法であって、前記被処理ガスと接触した処理液及び酸性化合物分離後の被処理ガスから前記再生器の処理液へ熱移送装置により熱を移動させる工程をさらに備えることを特徴とするガス処理方法。

技術分野

0001

本発明は、ガス処理システム及びガス処理方法に関する。

背景技術

0002

例えば二酸化炭素硫化水素等の水に溶けることで酸を生じる酸性化合物を含むガスから、酸性化合物を吸収するアミン溶液等のアルカリ性処理液を用いて酸性化合物を分離するガス処理システムが公知である(例えば特開2011−98340号公報参照)。

0003

前記公報に記載のガス処理システムは、処理液と被処理ガスとを接触させる吸収器と、酸性化合物を吸収した処理液を加熱して酸性化合物を脱離させることにより再度酸性化合物を吸収可能な状態に再生する再生器とを備えている。

0004

このように、従来のガス処理システムでは、酸性化合物を吸収した処理液を加熱することにより酸性化合物を分離させて回収するが、加熱した処理液からは酸性化合物のガスと共に水蒸気が発生する。このため、従来のガス処理システムは、再生器中の処理液から発生するガスを冷却して水蒸気を凝縮させることにより、酸性化合物のガスだけを回収し、凝縮水を再生器に還流させ、処理液の濃縮を防止する。従って、従来のガス処理システムでは、再生器に新たに供給される酸性化合物を吸収した処理液だけでなく、前記凝縮水も再加熱する必要があり、エネルギー消費が比較的大きい。

0005

そこで、従来のガス処理システムでは、吸収器から再生器に供給される処理液と、再生器から吸収器に還流される処理液との間で熱交換を行うことにより、酸性化合物を吸収した処理液を加熱するために必要とされるエネルギー量を低減している。

0006

また、処理液として、酸性化合物の吸収により相対的に酸性化合物の含有率が大きい第1相部分と酸性化合物の含有率が小さい第2相部分とに分離可能な処理液を用いることが提案されている(例えば特開2012−525253号公報参照)。

0007

前記公報に記載のガス処理システムでは、吸収器で酸性化合物を吸収した処理液を
第1相部分と第2相部分とに分離し、第1相部分のみを再生器に導入することで、再生器で加熱すべき処理液の絶対量を減少させることで、処理液の再生に必要とされるエネルギー量をさらに低減することができる。

0008

しかしながら、第1相部分と第2相部分とに分離可能な処理液を用いる従来のガス処理システムでも、酸性化物の分離に必要とされるエネルギー量が十分に小さいとは言えず、さらなる省エネルギー化が求められている。

先行技術

0009

特開2011−98340号公報
特開2012−525253号公報

発明が解決しようとする課題

0010

前記不都合に鑑みて、本発明は、比較的少ないエネルギーで被処理ガス中の酸性化合物を分離できるガス処理システム及びガス処理方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0011

前記課題を解決するためになされた発明は、水への溶解で酸を生じる酸性化合物の吸収により相分離する処理液を用い、前記酸性化合物を含む被処理ガスから酸性化合物を分離するガス処理システムであって、前記処理液に被処理ガスを接触させる吸収器と、前記処理液を酸性化合物の含有率が大きい第1相部分及び酸性化合物の含有率が小さい第2相部分に分離する液分離器と、前記液分離器で分離した第1相部分から加熱により酸性化合物を放出する再生器と、前記液分離器で分離した第2相部分及び前記再生器で酸性化合物を放出した処理液を前記吸収器に被処理ガスを接触させる処理液として循環する機構と、前記吸収器から排出される処理液及び酸性化合物分離後の被処理ガスから前記再生器の処理液へ熱を移動させる熱移送装置とを備えることを特徴とする。

0012

当該ガス処理システムは、前記吸収器から排出される処理液及び酸性化合物分離後の被処理ガスから前記再生器の処理液へ熱を移動させる熱移送装置とを備えることによって、系外に廃棄される熱エネルギーを低減することができるので、比較的少ないエネルギーで被処理ガス中の酸性化合物を分離できる。なお、「吸収器から排出される処理液」とは、吸収器から排出された後、再生器に供給又は吸収器に還流されるまでの吸収液を意味し、液分離器で分離された吸収液を含むものとする。

0013

前記再生器で処理液の加熱により生じる気体を水蒸気と酸性化合物ガスとに分離する蒸気分離器と、蒸気分離器で分離された水蒸気を圧縮する水蒸気圧縮機と、この水蒸気圧縮機で圧縮された水蒸気を前記再生器の処理液とで熱交換させる凝縮器とを有し、凝縮器で凝縮した水を再生器に還流する水還流機構をさらに備えるとよい。このように、前記蒸気分離器、水蒸気圧縮機及び凝縮器を有する水還流機構をさらに備えることによって、少ないエネルギーで酸性化合物ガスを分離することができるので、当該ガス処理システムの消費エネルギーをさらに低減することができる。

0014

前記循環機構が、前記液分離器で分離した第1相部分と再生器で酸性化合物を放出した処理液との間で熱交換する熱交換器を有するとよい。このように、前記循環機構が、前記液分離器で分離した第1相部分と再生器で酸性化合物を放出した処理液との間で熱交換する熱交換器を有することによって、再生器で必要とされる熱エネルギーをより低減することができる。

0015

前記再生器で放出された酸性化合物のガスを圧縮するガス圧縮器をさらに備え、前記主熱交換器が、吸収器から排出される処理液又は液分離器で分離した第1相部分をガス圧縮機で圧縮された酸性化合物ガスと熱交換させる3流体熱交換器であるとよい。このように、前記熱交換器が、吸収器から排出される処理液又は液分離器で分離した第1相部分をガス圧縮機で圧縮された酸性化合物ガスと熱交換させる3流体熱交換器であることによって、放出される酸性化合物のガスからも熱回収を行うことができるので、当該ガス処理システムの消費エネルギーをより低減することができる。

0016

前記熱移送装置が、前記液分離器で分離する前の吸収液から熱を移動させるとよい。このように、前記熱移送装置が、前記液分離器で分離する前の吸収液から熱を移動させることによって、吸収液からの熱回収を1箇所で比較的効率よく行うことができるので、再生器で必要とされる熱エネルギーを比較的容易に低減することができる。

0017

前記熱移送装置が、前記液分離器で分離した第1相部分及び第2相部分から熱を移動させるとよい。このように、前記熱移送装置が、前記液分離器で分離した第1相部分及び第2相部分から熱を移動させることによって、吸収器における反応熱の多くを回収することができるので、再生器で必要とされる熱エネルギーをより低減することができる。

0018

前記課題を解決するためになされた別の発明は、水への溶解で酸を生じる酸性化合物の吸収により相分離する処理液に前記酸性化合物を含む被処理ガスを接触させる工程と、前記被処理ガスと接触した処理液を酸性化合物の含有率が大きい第1相部分及び酸性化合物の含有率が小さい第2相部分に分離する工程と、前記第1相部分から加熱により酸性化合物を放出する工程とを備え、前記第2相部分及び酸性化合物を放出した処理液を前記接触工程で被処理ガスを接触させる処理液として再利用するガス処理方法であって、前記被処理ガスと接触した処理液及び酸性化合物分離後の被処理ガスから前記再生器の処理液へ熱移送装置により熱を移動させる工程をさらに備えることを特徴とする。

0019

当該ガス処理方法は、前記被処理ガスと接触した処理液及び酸性化合物分離後の被処理ガスから前記再生器の処理液へ熱移送装置により熱を移動させる工程を備えることによって、系外に廃棄される熱エネルギーを低減することができるので、比較的少ないエネルギーで被処理ガス中の酸性化合物を分離できる。

発明の効果

0020

上述のように、本発明のガス処理システム及びガス処理方法は、比較的少ないエネルギーで被処理ガス中の酸性化合物を分離できる

図面の簡単な説明

0021

本発明の一実施形態のガス処理システムの構成を示す模式図である。
本発明の図1とは異なる実施形態のガス処理システムの構成を示す模式図である。
本発明の図1及び図2とは異なる実施形態のガス処理システムの構成を示す模式図である。
本発明の図1乃至図3とは異なる実施形態のガス処理システムの構成を示す模式図である。
本発明の図1乃至図4とは異なる実施形態のガス処理システムの構成を示す模式図である。

実施例

0022

以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。

0023

[第一実施形態]
図1のガス処理システムは、水への溶解で酸を生じる酸性化合物の吸収により相分離する処理液を用い、前記酸性化合物を含む被処理ガスから酸性化合物を分離するガス処理システムである。

0024

当該ガス処理システムは、前記処理液に被処理ガスを接触させる吸収器1と、前記処理液を酸性化合物の含有率が大きい第1相部分及び酸性化合物の含有率が小さい第2相部分に分離する液分離器2と、前記液分離器2で分離した第1相部分から加熱により酸性化合物を放出する再生器3と、前記液分離器2で分離した第2相部分及び前記再生器3で酸性化合物を放出した処理液を前記吸収器1に被処理ガスを接触させる処理液として循環する機構4(配管系統)と、前記吸収器1から排出される処理液及び酸性化合物分離後の被処理ガスから前記再生器3の処理液へ熱を移動させる熱移送装置5とを備える。

0025

また、当該ガス処理システムは、前記再生器3に付随して、再生器3で生じる気体中の水蒸気を凝縮させて再生器3に還流させるコンデンサ6と、再生器3が貯留する吸収液を加熱するリボイラ7とをさらに備える。リボイラ7は、再生器3の内部で吸収液を加熱するよう配設してもよいが、図示するように、再生器3から吸収液を外部に抜き出してリボイラ7で加熱後に再生器3に還流させる加熱流路8に配設することができる。なお、コンデンサ6としては、川水等の安価な冷却水を用いた熱交換器を用いることができる。また、リボイラ7としては、例えば電気蒸気バーナー等任意の熱源により直接又は間接的に吸収液を加熱するものを用いることができる。

0026

(酸性化合物)
当該ガス処理システムが分離する酸性化合物としては、水溶液酸性となるものであれば特に限定されないが、例えば塩化水素、二酸化炭素、二酸化硫黄二硫化炭素等が挙げられる。

0027

(吸収液)
当該ガス処理システムが用いる吸収液としては、例えば水、アミン化合物及び有機溶剤を含むアルカリ性の吸収液が挙げられる。

0028

前記アミン化合物としては、例えば1,3−ジアミノプロパンDMA)、2−アミノエタノールMEA)、DL−2−アミノ1−プロパノールAP)、2−(2−アミノエトキシエタノールAEE)、2−(メチルアミノ)エタノール(MEA)、2−(エチルモノ)エタノール(EAE)、2−(ブチルアミノ)エタノール(BAE)、(R)−4−アミノ−2−メチル−1−ブタノール(AMB)等を挙げることができる。

0029

前記有機溶剤としては、例えば1−ブタノール、1−ペンタノールオクタノールジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGDEE)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DEGDME)等を挙げることができる。

0030

(被処理ガス)
当該ガス処理システムで処理する被処理ガスとしては、例えば産業排ガス天然ガス水素ガス等が挙げられる。つまり、当該ガス処理システムは、大気に排出されるガスから有害物質を除去する目的や、例えば燃料等として使用されるガス中不純物を除去する目的で使用することができる。

0031

<吸収器>
吸収器1は、被処理ガスと吸収液とを接触させることにより、被処理ガス中の酸性化合物を吸収液に吸収させ、酸性化合物が除去された被処理ガスを排出する。

0032

このような吸収器1としては、被処理ガスと吸収液とを連続的に接触させられるものであればよく、例えば被処理ガスの流路に吸収液を噴霧するもの、被処理ガスの流路に配置される充填剤を伝って吸収液を流下させるもの、被処理ガス及び吸収液をそれぞれ多数の微細な流路に導入して被処理ガスの微細流路と吸収液の微細流路とをそれぞれ合流させるもの等を用いることができる。

0033

なお、吸収器1における酸性化合物の吸収は発熱反応である。酸性化合物が二酸化炭素である場合、二酸化炭素の吸収量1t当たりの発熱量は約1.8GJである。吸収器1において発生するこの反応熱は、被処理ガス及び吸収液の温度を上昇させる。

0034

<液分離器>
液分離器2は、吸収液の層分離を促進して、酸性化合物の含有率が大きい第1相部分と酸性化合物の含有率が小さい第2相部分とに分離できるものであればよく、例えば吸収液を比重分離する容器、吸収液を遠心分離する装置等を用いることができる。

0035

<再生器>
再生器3は、吸収液を貯留し、貯留する吸収液がリボイラ7によって加熱されることで吸収液から酸性物質を脱離させると共に吸収液中の水を蒸発させて排出する。なお、この酸性物質の脱離は吸熱反応であり、二酸化炭素の放出量1t当たりの吸熱量は、吸収器1における発熱量と等しい約1.8GJ/t−Co2である。

0036

また、再生器3からは、二酸化炭素と共に水蒸気が再生器3内の吸収液の温度(例えば120℃)と等しい温度で放出されるので、コンデンサ6において水蒸気を凝縮させて水分を再生器3に還流させる。このため、この低温(例えば45℃)の凝縮水を再生器3内の吸収液と等しい温度まで再加熱する必要がある。つまり、水蒸気の蒸発潜熱及び凝縮水と再生器3内の吸収液との温度差分顕熱は、コンデンサ6において廃棄され、同じ熱量が前記吸熱反応の熱量と共にリボイラ7の負荷となる。このコンデンサ6において廃棄される熱量は、二酸化炭素の放出量1t当たりに換算して約1.45GJ/t−CO2である。

0037

従って、当該ガス処理システムは、熱移送装置5を用いない場合、すなわち従来のガス処理システムの場合には、二酸化炭素の放出量1t当たりに換算して約3.25GJ/t−CO2のエネルギーをリボイラ7において消費する。

0038

<循環機構>
循環機構4は、吸収器1から吸収液を抜き出して、液分離器2に供給する第1流路L1と、液分離器2で分離した第1相部分を再生器3に供給する第2流路L2と、再生器3から処理液を吸収器1に還流させる第3流路L3と、液分離器2で分離した第2相部分を吸収器1に還流させるために前記第3流路L3に導入する第4流路L4とを有する。

0039

また、循環機構4は、前記第2流路L2及び第3流路L3に跨って配設され、液分離器2で分離した第1相部分と再生器3で酸性化合物を放出した処理液との間で熱交換する主熱交換器9を有する。この主熱交換器9としては、例えばプレート熱交換器等の周知の構成のものを用いることができるが、温度差が比較的小さい流体間での熱交換が可能なマイクロチャネル熱交換器を用いることで、エネルギー効率を向上することができる。

0040

さらに、循環機構4は、前記第3流路L3の第4流路L4の接続点よりも下流側(吸収器1側)に配設され、通過する処理液を冷却する吸収液冷却器10を有する。この吸収液冷却器10としては、例えば川水等の安価な冷却水を用いた熱交換器等を用いることができる。

0041

<熱移送装置>
熱移送装置5としては、例えば熱媒の蒸発及び凝縮により熱を移動させる蒸気圧縮ヒートポンプ、磁束の変化により発熱及び吸熱する冷媒を用いて熱を移動させる磁気ヒートポンプ、ペルティエ効果を利用して熱を移動させる半導体ヒートポンプ等の公知の装置を用いることができる。

0042

具体的には、熱移送装置5は、液分離器2よりも吸収器1側の第1流路L1に配設され、吸収器1から排出され、液分離器2で分離される前の処理液から熱媒に熱を回収する液回収熱交換器HX1と、酸性化合物分離後の被処理ガス、つまり吸収器1から排出される処理済ガスから熱媒に熱回収するガス回収熱交換器HX2と、加熱流路8のリボイラ7の下流側に配設され、再生器3に貯留される第1相部分を含む吸収液を熱媒により加熱する出力熱交換器HX3と、液回収熱交換器HX1及びガス回収熱交換器HX2で熱回収した熱媒を圧縮する熱媒圧縮機Cxと、出力熱交換器HX3で熱を放出した熱媒を減圧する膨張弁Vxとを有する蒸気圧縮ヒートポンプとすることができる。

0043

液回収熱交換器HX1で回収される熱量は、吸収器1から流出する吸収液の温度を60℃、液回収熱交換器HX1の出口における吸収液の温度を45℃(最少熱交換温度差10℃)とする。

0044

また、ガス回収熱交換器HX2で回収される熱量は、吸収器1に導入される被処理ガスの温度を45℃、吸収器1から流出する被処理ガス(処理済ガス)の温度を55℃、ガス回収熱交換器HX2の出口における被処理ガスの温度を45℃(最少熱交換温度差10℃)とする。

0045

出力熱交換器HX3が再生器3の吸収液に与えることができる熱量は、液回収熱交換器HX1による回収熱量及びガス回収熱交換器HX2による回収熱量の合計に略等しく、二酸化炭素の吸収量1t当たりに換算して約1.8GJ/t−CO2である。

0046

一方、熱媒圧縮機Cxが消費するエネルギー量は、二酸化炭素の吸収量1t当たりに換算して約0.6GJ/t−CO2である。

0047

従って、熱移送装置5は、当該ガス処理システムの消費エネルギーを、従来のガス処理システムの消費エネルギーに比べて、二酸化炭素の吸収量1t当たりに換算して約1.2GJ/t−CO2低減することができる。

0048

熱移送装置5の液回収熱交換器HX1、ガス回収熱交換器HX2及び出力熱交換器HX3としては、例えばプレート熱交換器等の周知の構成のものを用いることができるが、温度差が比較的小さい流体間での熱交換が可能なマイクロチャネル熱交換器を用いることで、エネルギー効率をより向上することができる。

0049

図1のガス処理システムにおいて、液回収熱交換器HX1、ガス回収熱交換器HX2及び出力熱交換器HX3の最少熱交換温度差を3℃とした場合、当該ガス処理システムの従来のガス処理システムに対する消費エネルギー低減量は、酸化炭素の吸収量1t当たりに換算して約1.3GJ/t−CO2に増大する。

0050

<ガス処理方法>
本発明に係る別の実施形態のガス処理方法は、水への溶解で酸を生じる酸性化合物の吸収により相分離する処理液を用い、前記酸性化合物を含む被処理ガスから酸性化合物を分離する方法であって、図1ガス処理装置を使用して行うことができる。

0051

当該ガス処理方法は、吸収器1において、水への溶解で酸を生じる酸性化合物の吸収により相分離する処理液に前記酸性化合物を含む被処理ガスを接触させる工程と、液分離器2において、前記被処理ガスと接触した処理液を酸性化合物の含有率が大きい第1相部分及び酸性化合物の含有率が小さい第2相部分に分離する工程と、再生器3において、前記第1相部分から加熱により酸性化合物を放出する工程とを備え、前記第2相部分及び酸性化合物を放出した処理液を前記接触工程で被処理ガスを接触させる処理液として吸収器1で再利用するガス処理方法であり、前記被処理ガスと接触した処理液及び酸性化合物分離後の被処理ガスから前記再生器の処理液へ熱移送装置5により熱を移動させる工程をさらに備える。

0052

<利点>
当該ガス処理システム及び当該ガス処理方法は、前記被処理ガスと接触した処理液及び酸性化合物分離後の被処理ガスから前記再生器3の処理液へ熱を移動させることによって、系外に廃棄される熱エネルギーを低減することができるので、比較的少ないエネルギーで被処理ガス中の酸性化合物を分離できる。

0053

当該ガス処理システムは、循環機構4が、液分離器2で分離した吸収液の第1相部分と再生器3で酸性化合物を放出した処理液との間で熱交換する主熱交換器9を有するので、再生器3(リボイラ7)で第2流路L2から供給される処理液を再生器3内の温度まで加熱するために必要とされる熱エネルギーを低減することができる。

0054

当該ガス処理システムは、熱移送装置5が、液回収熱交換器HX1で主熱交換器9よりも吸収器1側から熱を回収することによって、再生器3で加熱された吸収液から比較的効率よく熱回収できるので、再生器3で必要とされる熱エネルギーをさらに低減することができる。

0055

当該ガス処理システムは、熱移送装置5が、液回収熱交換器HX1で液分離器2よりも吸収器1側から熱を回収することによって、吸収器1における反応熱を比較的効率よく再利用することができるので、リボイラ7で必要とされる熱エネルギーをさらに低減することができる。

0056

[第二実施形態]
図2のガス処理システムは、水への溶解で酸を生じる酸性化合物の吸収により相分離する処理液を用い、前記酸性化合物を含む被処理ガスから酸性化合物を分離するガス処理システムである。

0057

当該ガス処理システムは、前記処理液に被処理ガスを接触させる吸収器1と、前記処理液を酸性化合物の含有率が大きい第1相部分及び酸性化合物の含有率が小さい第2相部分に分離する液分離器2と、前記液分離器2で分離した第1相部分から加熱により酸性化合物を放出する再生器3と、前記液分離器2で分離した第2相部分及び前記再生器3で酸性化合物を放出した処理液を前記吸収器1に被処理ガスを接触させる処理液として循環する機構4aと、前記吸収器1から排出される処理液及び酸性化合物分離後の被処理ガスから前記再生器3の処理液へ熱を移動させる熱移送装置5とを備える。

0058

当該ガス処理システムは、再生器3で処理液の加熱により生じる気体中の水蒸気を凝縮させて再生器3に還流する水還流機構11と、再生器3が貯留する吸収液を加熱するリボイラ7を有する加熱流路8とをさらに備える。

0059

水還流機構11は、再生器3から生じる気体を水蒸気と酸性化合物ガスとに分離する水蒸気分離器12と、水蒸気分離器12で分離された水蒸気を圧縮する水蒸気圧縮機13と、水蒸気圧縮機13で圧縮された水蒸気を再生器3(加熱流路8)の処理液とで熱交換させて再生器3に還流する凝縮器14とを有する。

0060

加えて、当該ガス処理システムは、再生器3で放出され、水蒸気分離器12で分離された酸性化合物のガスを圧縮するガス圧縮器15と、酸性化合物のガスの膨張力回転エネルギーに変換する膨張器16とをさらに備える。

0061

図2のガス処理システムにおける吸収器1、液分離器2、再生器3、熱移送装置5及びリボイラ7の構成は、図1のガス処理システムにおける吸収器1、液分離器2、再生器3、熱移送装置5及びリボイラ7の構成と同様である。このため、図2のガス処理システムの説明において、図1のガス処理システムと同じ構成要素には同じ符号を付して、重複する説明を省略する。また、図2のガス処理システムにおける酸性化合物、吸収液及び被処理ガスは、図1のガス処理システムにおける酸性化合物、吸収液及び被処理ガスと同様とすることができる。

0062

<循環機構>
当該ガス処理システムにおいて、循環機構4aは、吸収器1から吸収液を抜き出して、液分離器2に供給する第1流路L1と、液分離器2で分離した第1相部分を再生器3に供給する第2流路L2と、再生器3から処理液を吸収器1に還流させる第3流路L3と、液分離器2で分離した第2相部分を吸収器1に還流させるために前記第3流路L3に導入する第4流路L4とを有する。

0063

また、循環機構4aは、前記第2流路L2及び第3流路L3に跨って配設され、液分離器2で分離した第1相部分と再生器3で酸性化合物を放出した処理液との間で熱交換すると共に、液分離器2で分離した第1相部分とガス圧縮機15で圧縮された酸性化合物ガスとの間でも熱交換させる3流体熱交換器である主熱交換器9aを有する。

0064

さらに、循環機構4aは、前記第3流路L3の第4流路L4の接続点よりも下流側(吸収器1側)に配設され、通過する処理液を冷却する吸収液冷却器10を有する。

0065

(水蒸気分離器)
水蒸気分離器12は、再生器3で生じる気体を断熱膨張させることにより気体中の水蒸気を凝縮させて水と酸性化合物とを分離する。続いて、水蒸気分離器12は、分離した水と酸性化合物とをそれぞれ断熱膨張により生じた熱により加熱する。これにより、一旦凝縮した水は、再度蒸発して水蒸気になる。

0066

(水蒸気圧縮機)
水蒸気圧縮機13は、水蒸気分離器12において圧力が低下した水蒸気を圧縮して、再生器3に還流可能な圧力まで加圧する。水蒸気圧縮機13で断熱圧縮された水蒸気は、再生器3の内部の吸収液よりも高温となる。

0067

(凝縮器)
凝縮器14は、水蒸気圧縮機13で断熱圧縮された水蒸気の顕熱及び潜熱を加熱流路8の吸収液に受け渡すことによって凝縮させる凝縮器であり、これにより水蒸気は、再生器3に還流可能な圧力を有する液体となる。

0068

当該ガス処理システムは、再生器3から放出される酸性化合物のガスが有する熱エネルギーを、主熱交換器9aにおいて吸収液の第1相部分の加熱に用い、さらに膨張器16においてガス圧縮器15等で使用できる動力エネルギーとして回収する。

0069

<利点>
当該ガス処理システムは、水蒸気分離器12、水蒸気圧縮機13及び凝縮器14とを有する水還流機構を備えることによって、再生器3で処理液の加熱により生じる水蒸気の熱エネルギーの多くを再生器3に還流させることができる。従って、当該ガス処理システムは、より少ないエネルギーで酸性化合物ガスを分離することができる。

0070

また、当該ガス処理システムは、主熱交換器9aが3流体熱交換器であり、放出される酸性化合物のガスからも第2流路L2を介して再生器3に供給される吸収液に熱回収を行うことができるので、消費エネルギーをより低減することができる。

0071

[第三実施形態]
図3のガス処理システムは、水への溶解で酸を生じる酸性化合物の吸収により相分離する処理液を用い、前記酸性化合物を含む被処理ガスから酸性化合物を分離するガス処理システムである。

0072

当該ガス処理システムは、前記処理液に被処理ガスを接触させる吸収器1と、前記処理液を酸性化合物の含有率が大きい第1相部分及び酸性化合物の含有率が小さい第2相部分に分離する液分離器2と、前記液分離器2で分離した第1相部分から加熱により酸性化合物を放出する再生器3と、前記液分離器2で分離した第2相部分及び前記再生器3で酸性化合物を放出した処理液を前記吸収器1に被処理ガスを接触させる処理液として循環する機構4aと、前記吸収器1から排出される処理液及び酸性化合物分離後の被処理ガスから前記再生器3の処理液へ熱を移動させる熱移送装置5aとを備える。

0073

当該ガス処理システムは、再生器3で処理液の加熱により生じる気体中の水蒸気を凝縮させて再生器3に還流する水還流機構11と、再生器3が貯留する吸収液を加熱するリボイラ7を有する加熱流路8とをさらに備える。

0074

水還流機構11は、再生器3から生じる気体を水蒸気と酸性化合物ガスとに分離する水蒸気分離器12と、水蒸気分離器12で分離された水蒸気を圧縮する水蒸気圧縮機13と、水蒸気圧縮機13で圧縮された水蒸気を再生器3(加熱流路8)の処理液とで熱交換させて再生器3に還流する凝縮器14とを有する。

0075

加えて、当該ガス処理システムは、再生器3で放出され、水蒸気分離器12で分離された酸性化合物のガスを圧縮するガス圧縮器15と、酸性化合物のガスの膨張力を回転エネルギーに変換する膨張器16とをさらに備える。

0076

図3のガス処理システムにおける吸収器1、液分離器2、再生器3、循環機構4a、リボイラ7、水還流機構11、ガス圧縮器15及び膨張器16の構成は、図2のガス処理システムにおける吸収器1、液分離器2、再生器3、循環機構4a、リボイラ7、水還流機構11、ガス圧縮器15及び膨張器16の構成と同様である。このため、図3のガス処理システムの説明において、図2のガス処理システムと同じ構成要素には同じ符号を付して、重複する説明を省略する。また、図3のガス処理システムにおける酸性化合物、吸収液及び被処理ガスは、図2のガス処理システムにおける酸性化合物、吸収液及び被処理ガスと同様とすることができる。

0077

<熱移送装置>
図3のガス処理システムにおいて、熱移送装置5aは、液分離器2よりも再生器3側であって、第2流路L2の主熱交換器9aよりも吸収器1側に配設され、液分離器2で分離した処理液の第1相部分から熱媒に熱を回収する第1液回収熱交換器HX4と、液分離器2の下流側の第4流路L4に配設され、液分離器2で分離した処理液の第2相部分から熱媒に熱を回収する第2液回収熱交換器HX5と、酸性化合物分離後の被処理ガスから熱媒に熱回収するガス回収熱交換器HX2と、加熱流路8に配設され、再生器3に貯留される第1相部分を含む吸収液を熱媒により加熱する出力熱交換器HX3と、液回収熱交換器HX4及びガス回収熱交換器HX5で熱回収した熱媒を圧縮する熱媒圧縮機Cxと、出力熱交換器HX3で熱を放出した熱媒を減圧する膨張弁Vxとを有するものとすることができる。

0078

図3のガス処理システムにおいて、第1液回収熱交換器HX4及び第2液回収熱交換器HX5で回収できる計熱量は、図3のガス処理システムの液回収熱交換器HX1の回収熱量と略等しい。このため、図3のガス処理システムの消費エネルギーは、図4のガス処理システムの消費エネルギーと同様である。

0079

[第四実施形態]
図4のガス処理システムは、水への溶解で酸を生じる酸性化合物の吸収により相分離する処理液を用い、前記酸性化合物を含む被処理ガスから酸性化合物を分離するガス処理システムである。

0080

当該ガス処理システムは、前記処理液に被処理ガスを接触させる吸収器1と、前記処理液を酸性化合物の含有率が大きい第1相部分及び酸性化合物の含有率が小さい第2相部分に分離する液分離器2と、前記液分離器2で分離した第1相部分から加熱により酸性化合物を放出する再生器3と、前記液分離器2で分離した第2相部分及び前記再生器3で酸性化合物を放出した処理液を前記吸収器1に被処理ガスを接触させる処理液として循環する機構4bと、前記吸収器1から排出される処理液及び酸性化合物分離後の被処理ガスから前記再生器3の処理液へ熱を移動させる熱移送装置5bとを備える。

0081

当該ガス処理システムは、再生器3で処理液の加熱により生じる気体中の水蒸気を凝縮させて再生器3に還流する水還流機構11と、再生器3が貯留する吸収液を加熱するリボイラ7を有する加熱流路8とをさらに備える。

0082

水還流機構11は、再生器3から生じる気体を水蒸気と酸性化合物ガスとに分離する水蒸気分離器12と、水蒸気分離器12で分離された水蒸気を圧縮する水蒸気圧縮機13と、水蒸気圧縮機13で圧縮された水蒸気を再生器3(加熱流路8)の処理液とで熱交換させて再生器3に還流する凝縮器14とを有する。

0083

加えて、当該ガス処理システムは、再生器3で放出され、水蒸気分離器12で分離された酸性化合物のガスを圧縮するガス圧縮器15と、酸性化合物のガスの膨張力を回転エネルギーに変換する膨張器16とをさらに備える。

0084

図4のガス処理システムにおける吸収器1、液分離器2、再生器3、リボイラ7、水還流機構11、ガス圧縮器15及び膨張器16の構成は、図2のガス処理システムにおける吸収器1、液分離器2、再生器3、リボイラ7、水還流機構11、ガス圧縮器15及び膨張器16の構成と同様である。このため、図4のガス処理システムの説明において、図2のガス処理システムと同じ構成要素には同じ符号を付して、重複する説明を省略する。また、図4のガス処理システムにおける酸性化合物、吸収液及び被処理ガスは、図2のガス処理システムにおける酸性化合物、吸収液及び被処理ガスと同様とすることができる。

0085

<循環機構>
当該ガス処理システムにおいて、循環機構4bは、吸収器1から吸収液を抜き出して、液分離器2に供給する第1流路L1と、液分離器2で分離した第1相部分を再生器3に供給する第2流路L2と、再生器3から処理液を吸収器1に還流させる第3流路L3と、液分離器2で分離した第2相部分を吸収器1に還流させるために前記第3流路L3に導入する第4流路L4とを有する。

0086

また、循環機構4bは、前記第1流路L1及び第3流路L3に跨って配設され、吸収器1から排出される処理液と再生器3で酸性化合物を放出した処理液との間で熱交換すると共に、吸収器1から排出される処理液とガス圧縮機15で圧縮された酸性化合物ガスとの間でも熱交換させる3流体熱交換器である主熱交換器9aを有する。

0087

さらに、循環機構4aは、前記第3流路L3の第4流路L4の接続点よりも下流側(吸収器1側)に配設され、通過する処理液を冷却する吸収液冷却器10を有する。

0088

<熱移送装置>
熱移送装置5bは、第1流路L1の主熱交換器9aよりも吸収器1側に配設され、吸収器1から排出される吸収液から熱媒に熱回収する回収熱交換器HX6と、酸性化合物分離後の被処理ガスから熱媒に熱回収するガス回収熱交換器HX2と、加熱流路8に配設され、再生器3に貯留される第1相部分を含む吸収液を熱媒により加熱する出力熱交換器HX3と、液回収熱交換器HX6及びガス回収熱交換器HX2で熱回収した熱媒を圧縮する熱媒圧縮機Cxと、出力熱交換器HX3で熱を放出した熱媒を減圧する膨張弁Vxとを有するものとすることができる。

0089

図4のガス処理システムにおいて、回収熱交換器HX6で回収できる熱量は、図1のガス処理システムの液回収熱交換器HX1の回収熱量と略等しい。

0090

[第五実施形態]
図5のガス処理システムは、水への溶解で酸を生じる酸性化合物の吸収により相分離する処理液を用い、前記酸性化合物を含む被処理ガスから酸性化合物を分離するガス処理システムである。

0091

当該ガス処理システムは、前記処理液に被処理ガスを接触させる吸収器1と、前記処理液を酸性化合物の含有率が大きい第1相部分及び酸性化合物の含有率が小さい第2相部分に分離する液分離器2と、前記液分離器2で分離した第1相部分から加熱により酸性化合物を放出する再生器3と、前記液分離器2で分離した第2相部分及び前記再生器3で酸性化合物を放出した処理液を前記吸収器1に被処理ガスを接触させる処理液として循環する機構4bと、前記吸収器1から排出される処理液及び酸性化合物分離後の被処理ガスから前記再生器3の処理液へ熱を移動させる熱移送装置5cとを備える。

0092

当該ガス処理システムは、再生器3で処理液の加熱により生じる気体中の水蒸気を凝縮させて再生器3に還流する水還流機構11と、再生器3が貯留する吸収液を加熱するリボイラ7を有する加熱流路8とをさらに備える。

0093

水還流機構11は、再生器3から生じる気体を水蒸気と酸性化合物ガスとに分離する水蒸気分離器12と、水蒸気分離器12で分離された水蒸気を圧縮する水蒸気圧縮機13と、水蒸気圧縮機13で圧縮された水蒸気を再生器3(加熱流路8)の処理液とで熱交換させて再生器3に還流する凝縮器14とを有する。

0094

加えて、当該ガス処理システムは、再生器3で放出され、水蒸気分離器12で分離された酸性化合物のガスを圧縮するガス圧縮器15と、酸性化合物のガスの膨張力を回転エネルギーに変換する膨張器16とをさらに備える。

0095

図5のガス処理システムにおける吸収器1、液分離器2、再生器3、循環機構4b、リボイラ7、水還流機構11、ガス圧縮器15及び膨張器16の構成は、図4のガス処理システムにおける吸収器1、液分離器2、再生器3、循環機構4b、リボイラ7、水還流機構11、ガス圧縮器15及び膨張器16の構成と同様である。このため、図5のガス処理システムの説明において、図4のガス処理システムと同じ構成要素には同じ符号を付して、重複する説明を省略する。また、図5のガス処理システムにおける酸性化合物、吸収液及び被処理ガスは、図2のガス処理システムにおける酸性化合物、吸収液及び被処理ガスと同様とすることができる。

0096

<熱移送装置>
熱移送装置5cは、第3流路L3の主熱交換器9aよりも吸収器1側に配設され、吸収液から熱媒に熱回収する第1回収熱交換器HX7と、第4流路L4に配設され、液分離器2で分離した吸収液の第2相部分から熱回収する第2回収熱交換器HX8と、酸性化合物分離後の被処理ガスから熱媒に熱回収するガス回収熱交換器HX2と、加熱流路8に配設され、再生器3に貯留される第1相部分を含む吸収液を熱媒により加熱する出力熱交換器HX3と、第1液回収熱交換器HX7、第2液回収熱交換器HX8及びガス回収熱交換器HX2で熱回収した熱媒を圧縮する熱媒圧縮機Cxと、出力熱交換器HX3で熱を放出した熱媒を減圧する膨張弁Vxとを有するものとすることができる。

0097

[その他の実施形態]
前記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、前記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて前記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。

0098

当該ガス処理システムは、吸収器から排出される処理液及び酸性化合物分離後の被処理ガスから前記再生器の処理液へ熱を移動させる熱移送装置を有するものであればよく、この熱移送装置による熱回収に、再生器から放出される酸性化合物のガスや水蒸気からの熱回収を組合せることは任意である。

0099

また、当該ガス処理システムは、複数の熱移送装置を有してもよく、吸収器から排出される処理液から熱回収する熱移送装置と酸性化合物分離後の被処理ガスから熱回収する熱移送装置とを備えるものであってもよい。

0100

また、当該ガス処理システムにおいて、熱移送装置の出力熱交換器とリボイラや凝縮器との配置は任意であり、直列ではなく並列に配設してもよい。また、出力熱交換器とリボイラや凝縮器は、再生器の内部に設けられてもよい。

0101

また、当該ガス処理システムは、熱移送装置によって熱回収した後の被処理ガスに残留する熱エネルギーを動力に変換して回収する膨張器をさらに有してもよい。

0102

本発明のガス処理システムは、各種のガスからの酸性化合物の分離、特にガスからの二酸化炭素の分離に好適に利用することができる。

0103

1吸収器
2液分離器
3再生器
4,4a,4b循環機構
5,5a,5b,5c熱移送装置
6コンデンサ
7リボイラ
8加熱流路
9,9a主熱交換器
10吸収液冷却器
11 水還流機構
12水蒸気分離器
13水蒸気圧縮機
14凝縮器
15ガス圧縮器
16膨張器
L1 第1流路
L2 第2流路
L3 第3流路
L4 第4流路
HX1,HX4,HX5,HX6,HX7,HX8 液回収熱交換器
HX2ガス回収熱交換器
HX3 出力熱交換器
Cx熱媒圧縮機
Vx 膨張弁

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