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図面 (20)

課題

ドットパワーの異なる複数種類インクを用いて画像を記録するインクジェット記録システムにおいて、画像全体粒状性を抑制し、一様で滑らかな画像を出力することが可能な画像処理装置および画像処理方法を提供する。

解決手段

複数の色材それぞれのドットパターン粒状感が、複数の色材それぞれのドットパターンを混在して得られる混在ドットパターンの粒状感よりも小さくなるように、複数の色材のそれぞれについて閾値マトリクス閾値を決めるための参照データを設定する。

概要

背景

擬似階調法を用いて画像を記録する場合、多値の画像データを量子化する必要があるが、この際に利用される量子化法としては誤差拡散法ディザ法が知られている。特に、予め記憶されている閾値多値データ階調値とを比較してドットの記録または非記録を決定するディザ法は、誤差拡散法に比べて処理負荷が小さく、多くの画像処理装置で有用されている。このようなディザ法では、特に低階調領域におけるドットの分散性が課題となるが、例えば特許文献1には、好適なドット分散性を得るための閾値マトリクスとしてブルーノイズ特性を有する閾値マトリクスを利用する方法が提案されている。

図18(a)〜(c)は、ブルーノイズ特性を有する閾値マトリクスを用いたディザ処理を説明するための図である。図18(a)は、10画素×10画素領域に入力される画像データ例を示している。ここでは全ての画素に階調値「36」が入力された状態を示している。図18(b)は、上記10画素×10画素領域に対応して用意された閾値マトリクスを示している。個々の画素には0〜254のいずれかの閾値が対応づけられている。ディザ法の場合、多値の画像データが示す階調値が閾値よりも大きい場合、当該画素はドットの記録「1」と指定される。一方、多値の画像データが示す階調値が閾値以下の場合、当該画素はドットの非記録「0」と指定される。図18(c)は、上記ディザ法による量子化の結果を示している。記録「1」を示す画素をグレーで、非記録「0」となる画素を白で示している。図18(c)に見るような記録「1」画素の分布は、閾値マトリクスにおける閾値の配置に依存する。ブルーノイズ特性を有する図18(b)のような閾値マトリクスを用いれば、図18(a)のように所定の領域に等しい多値データが入力された場合にも図18(c)のように記録「1」画素が分散性の高い状態で配置される。

図19(a)および(b)は、ブルーノイズ特性および明視距離300mmにおける人間の視覚特性VTF)を示す図である。両図において、横軸周波数(cycles/mm)であり、グラフの左に行くほど低周波、右に行くほど高周波であることを示している。一方、縦軸はそれぞれの周波数に対応する強度(パワー)を示している。

図19(a)を参照するに、ブルーノイズ特性には、低周波成分が抑えられていること、急激な立ち上がりを持っていること、高周波成分が平らであること、などの特徴がある。急激な立ち上がりを伴うピークに相当する周波数fgをプリンシパル周波数と称す。一方、図19(b)に示す人間の視覚特性(VTF)については、一例として、以下に示すDooleyの近似式を用いている。ここで、lは観察距離、fは周波数を示す。
VTF =5.05×exp(—0.138×πlf/180)
×(1−exp(0.1×πlf/180)) ・・・・(式1)

図19(b)を見ると分かるように、人間の視覚特性は、低周波領域に高い感度を持ち、高周波領域の感度は低くなっている。すなわち、低周波成分は目につきやすいが、高周波成分は目につきにくい。ブルーノイズ特性は、このような視覚特性を踏まえたものであり、視覚特性において、感度の高い(目に見えやすい)低周波領域はほとんどパワーを持たず、感度の低い(目に見えにくい)高周波領域にパワーを持つようになっている。このため、ブルーノイズ特性を有する閾値マトリクスを用いて量子化処理を行った画像を人間が目視した場合、ドットの偏り周期性感知され難く、快適な画像として認識される。

一方、特許文献2には、個々の色材(すなわち単色)では好ましい分散性が得られても、複数の色材(すなわち混色)で画像を記録する場合に分散性が損なわれ粒状感が目立ってしまう状況を解消するためのディザ法が開示されている。具体的には、図18(b)のような好適な分散性を有する1つの共通ディザマトリクスを用意し、複数の色間で互いの閾値をシフトさせながら量子化処理を行う方法が開示されている。以下、このような特許文献2に開示されている量子化方法を本明細書では色間処理と称す。色間処理によれば、低階調部において異なる色のドット同士は互いに排他的かつ分散性の高い状態で記録されるので、混色画像においても好適な画質を実現することが出来る。

概要

ドットパワーの異なる複数種類インクを用いて画像を記録するインクジェット記録システムにおいて、画像全体粒状性を抑制し、一様で滑らかな画像を出力することが可能な画像処理装置および画像処理方法を提供する。複数の色材それぞれのドットパターンの粒状感が、複数の色材それぞれのドットパターンを混在して得られる混在ドットパターンの粒状感よりも小さくなるように、複数の色材のそれぞれについて閾値マトリクスと閾値を決めるための参照データを設定する。

目的

よってその目的とするところは、複数の色材を用いて擬似階調法によってカラー画像を記録する際に、画像全体において従来よりも粒状性を抑えることが可能な画像処理装置および画像処理方法を提供する

効果

実績

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請求項1

複数の色材を用いて記録媒体に画像を記録するための画像処理装置であって、注目画素について、前記複数の色材のそれぞれに対応する多値データを取得するデータ取得手段と、複数の閾値が配列されて構成される閾値マトリクスの複数の中から1つの閾値マトリクスを、前記複数の色材のそれぞれについて設定し、設定された閾値マトリクスより前記注目画素に対応する第1の閾値を取得する閾値取得手段と、前記複数の色材のそれぞれについて、前記閾値取得手段により取得された第1の閾値に対して所定の処理を施すために参照する参照データを前記複数の色材の多値データより設定する参照色設定手段と、前記複数の色材のそれぞれについて、前記第1の閾値に対し、前記参照色設定手段により設定された前記参照データに基づいて前記所定の処理を施すことにより、第2の閾値を算出する算出手段と、前記複数の色材のそれぞれについて、前記多値データと前記第2の閾値を比較することにより、ドットを記録するための量子化データを生成する生成手段とを備え、前記閾値取得手段および前記参照色設定手段は、前記量子化データによって定まる前記複数の色材それぞれのドットパターン粒状感が、前記複数の色材それぞれのドットパターンを混在して得られる混在ドットパターンの粒状感よりも小さくなるように、前記複数の色材のそれぞれについて前記閾値マトリクスと前記参照データを設定することを特徴とする画像処理装置。

請求項2

前記所定の処理は、前記第2の閾値に基づいて前記生成手段が生成する量子化データが、前記参照色設定手段によって設定された前記参照データに従う量子化データと排他となるようにするための処理であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。

請求項3

前記所定の処理は、前記第1の閾値に対し、前記参照データに基づいてオフセットをかける処理であることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。

請求項4

前記閾値取得手段は、前記複数の色材のうち相対的に明度の低い複数の色材に対し、互いに異なる閾値マトリクスを設定し、前記参照色設定手段は、当該複数の色材に対し、前記参照データをnullに設定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項5

前記複数の色材はシアンマゼンタおよびイエローを含み、前記閾値取得手段は、シアンに対して第1の閾値マトリクスを、マゼンタおよびイエローに対して前記第1の閾値マトリクスとは異なる第2の閾値マトリクスを設定し、前記参照色設定手段は、シアンおよびマゼンタに対して前記参照データをnullに、イエローに対して前記参照データをマゼンタの多値データに設定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項6

前記複数の色材はシアン、マゼンタおよびイエローを含み、前記閾値取得手段は、シアンおよびイエローに対して第1の閾値マトリクスを、マゼンタに対して前記第1の閾値マトリクスとは異なる第2の閾値マトリクスを設定し、前記参照色設定手段は、シアンおよびマゼンタに対して前記参照データをnullに、イエローに対して前記参照データをシアンの多値データに設定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項7

前記複数の色材はシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックを含み、前記閾値取得手段は、ブラック、シアンに対して第1の閾値マトリクスを、マゼンタおよびイエローに対して前記第1の閾値マトリクスとは異なる第2の閾値マトリクスを設定し、前記参照色設定手段は、ブラックおよびマゼンタに対する前記参照データをnullに、シアンに対する前記参照データをブラックの多値データに、イエローに対する前記参照データをマゼンタの多値データに設定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項8

前記複数の色材はシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックを含み、前記閾値取得手段は、ブラック、マゼンタに対して第1の閾値マトリクスを、シアンおよびイエローに対して前記第1の閾値マトリクスとは異なる第2の閾値マトリクスを設定し、前記参照色設定手段は、ブラックおよびシアンに対する前記参照データをnullに、マゼンタに対する前記参照データをブラックの多値データに、イエローに対する前記参照データをシアンの多値データに設定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項9

前記複数の色材はシアン、マゼンタ、イエローおよび淡色を含み、前記閾値取得手段は、シアンおよび淡色に対して第1の閾値マトリクスを、マゼンタおよびイエローに対して前記第1の閾値マトリクスとは異なる第2の閾値マトリクスを設定し、前記参照色設定手段は、マゼンタに対する前記参照データをnullに、淡色に対する前記参照データをシアンの多値データに、イエローに対ずる前記参照データをマゼンタの多値データに、設定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項10

前記複数の色材はシアン、マゼンタ、イエローおよび淡色を含み、前記閾値取得手段は、マゼンタおよび淡色に対して第1の閾値マトリクスを、シアンおよびイエローに対して前記第1の閾値マトリクスとは異なる第2の閾値マトリクスを設定し、前記参照色設定手段は、シアンに対する前記参照データをnullに、淡色に対する前記参照データをマゼンタの多値データに、イエローに対する前記参照データをシアンの多値データに設定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項11

前記複数の色材はシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックおよび淡色を含み、前記閾値取得手段は、ブラック、シアンおよび淡色に対して第1の閾値マトリクスを、マゼンタおよびイエローに対して前記第1の閾値マトリクスとは異なる第2の閾値マトリクスを設定し、前記参照色設定手段は、ブラックおよびマゼンタに対する前記参照データをnullに、シアンに対する前記参照データをブラックの多値データに、淡色に対する前記参照データをブラックおよびシアンの多値データに、イエローに対する前記参照データをマゼンタの多値データに設定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項12

前記複数の色材はシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックおよび淡色を含み、前記閾値取得手段は、ブラック、マゼンタおよび淡色に対して第1の閾値マトリクスを、シアンおよびイエローに対して前記第1の閾値マトリクスとは異なる第2の閾値マトリクスを設定し、前記参照色設定手段は、ブラックおよびシアンに対する前記参照データをnullに、マゼンタに対する参照する多値データをブラックの多値データに、淡色に対する前記参照データをブラックおよびマゼンタの多値データに、イエローに対する前記参照データをシアンの多値データに設定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項13

ハイライトから中濃度の領域において、ブラックのドットは記録されないことを特徴とする請求項7、8、11または12のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項14

前記淡色はシアンおよびマゼンタよりも明度の高いグレーであることを特徴とする請求項9ないし12のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項15

前記淡色はシアンおよびマゼンタよりも明度の高いライトシアンまたはライトマゼンタであることを特徴とする請求項9ないし12のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項16

前記閾値マトリクスはブルーノイズ特性を有していることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項17

前記粒状感は、ドットパターンの周波数特性、人間の視覚特性VTF)、および色材それぞれの明度に基づいて設定される値であることを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項18

前記量子化データに従って、前記複数の色材のそれぞれを前記記録媒体に記録する手段を更に備えることを特徴とする請求項1ないし17のいずれか1に記載の画像処理装置。

請求項19

複数の色材を用いて記録媒体に画像を記録するための画像処理方法であって、注目画素について、前記複数の色材のそれぞれに対応する多値データを取得するデータ取得工程と、複数の閾値が配列されて構成される閾値マトリクスの複数の中から1つの閾値マトリクスを、前記複数の色材のそれぞれについて設定し、設定された閾値マトリクスより前記注目画素に対応する第1の閾値を取得する閾値取得工程と、前記複数の色材のそれぞれについて、前記閾値取得工程により取得された第1の閾値に対して所定の処理を施すために参照する参照データを前記複数の色材の多値データより設定する参照色設定工程と、前記複数の色材のそれぞれについて、前記第1の閾値に対し、前記参照色設定工程により設定された前記参照データに基づいて前記所定の処理を施すことにより、第2の閾値を算出する算出工程と、前記複数の色材のそれぞれについて、前記多値データと前記第2の閾値を比較することにより、ドットを記録するための量子化データを生成する生成工程とを有し、前記閾値取得工程および前記参照色設定工程は、前記量子化データによって定まる前記複数の色材それぞれのドットパターンの粒状感が、前記複数の色材それぞれのドットパターンを混在して得られる混在ドットパターンの粒状感よりも小さくなるように、前記複数の色材のそれぞれについて前記閾値マトリクスと前記参照データを設定することを特徴とする画像処理方法。

請求項20

請求項1ないし18のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム

請求項21

請求項1ないし18のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記憶する記憶媒体

技術分野

0001

本発明は、量子化処理を行って記録媒体に画像を形成するための画像処理装置画像処理方法プログラムおよび記憶媒体に関する。

背景技術

0002

擬似階調法を用いて画像を記録する場合、多値の画像データを量子化する必要があるが、この際に利用される量子化法としては誤差拡散法ディザ法が知られている。特に、予め記憶されている閾値多値データ階調値とを比較してドットの記録または非記録を決定するディザ法は、誤差拡散法に比べて処理負荷が小さく、多くの画像処理装置で有用されている。このようなディザ法では、特に低階調領域におけるドットの分散性が課題となるが、例えば特許文献1には、好適なドット分散性を得るための閾値マトリクスとしてブルーノイズ特性を有する閾値マトリクスを利用する方法が提案されている。

0003

図18(a)〜(c)は、ブルーノイズ特性を有する閾値マトリクスを用いたディザ処理を説明するための図である。図18(a)は、10画素×10画素領域に入力される画像データ例を示している。ここでは全ての画素に階調値「36」が入力された状態を示している。図18(b)は、上記10画素×10画素領域に対応して用意された閾値マトリクスを示している。個々の画素には0〜254のいずれかの閾値が対応づけられている。ディザ法の場合、多値の画像データが示す階調値が閾値よりも大きい場合、当該画素はドットの記録「1」と指定される。一方、多値の画像データが示す階調値が閾値以下の場合、当該画素はドットの非記録「0」と指定される。図18(c)は、上記ディザ法による量子化の結果を示している。記録「1」を示す画素をグレーで、非記録「0」となる画素を白で示している。図18(c)に見るような記録「1」画素の分布は、閾値マトリクスにおける閾値の配置に依存する。ブルーノイズ特性を有する図18(b)のような閾値マトリクスを用いれば、図18(a)のように所定の領域に等しい多値データが入力された場合にも図18(c)のように記録「1」画素が分散性の高い状態で配置される。

0004

図19(a)および(b)は、ブルーノイズ特性および明視距離300mmにおける人間の視覚特性VTF)を示す図である。両図において、横軸周波数(cycles/mm)であり、グラフの左に行くほど低周波、右に行くほど高周波であることを示している。一方、縦軸はそれぞれの周波数に対応する強度(パワー)を示している。

0005

図19(a)を参照するに、ブルーノイズ特性には、低周波成分が抑えられていること、急激な立ち上がりを持っていること、高周波成分が平らであること、などの特徴がある。急激な立ち上がりを伴うピークに相当する周波数fgをプリンシパル周波数と称す。一方、図19(b)に示す人間の視覚特性(VTF)については、一例として、以下に示すDooleyの近似式を用いている。ここで、lは観察距離、fは周波数を示す。
VTF =5.05×exp(—0.138×πlf/180)
×(1−exp(0.1×πlf/180)) ・・・・(式1)

0006

図19(b)を見ると分かるように、人間の視覚特性は、低周波領域に高い感度を持ち、高周波領域の感度は低くなっている。すなわち、低周波成分は目につきやすいが、高周波成分は目につきにくい。ブルーノイズ特性は、このような視覚特性を踏まえたものであり、視覚特性において、感度の高い(目に見えやすい)低周波領域はほとんどパワーを持たず、感度の低い(目に見えにくい)高周波領域にパワーを持つようになっている。このため、ブルーノイズ特性を有する閾値マトリクスを用いて量子化処理を行った画像を人間が目視した場合、ドットの偏り周期性感知され難く、快適な画像として認識される。

0007

一方、特許文献2には、個々の色材(すなわち単色)では好ましい分散性が得られても、複数の色材(すなわち混色)で画像を記録する場合に分散性が損なわれ粒状感が目立ってしまう状況を解消するためのディザ法が開示されている。具体的には、図18(b)のような好適な分散性を有する1つの共通ディザマトリクスを用意し、複数の色間で互いの閾値をシフトさせながら量子化処理を行う方法が開示されている。以下、このような特許文献2に開示されている量子化方法を本明細書では色間処理と称す。色間処理によれば、低階調部において異なる色のドット同士は互いに排他的かつ分散性の高い状態で記録されるので、混色画像においても好適な画質を実現することが出来る。

先行技術

0008

米国特許第5111310号明細書
米国特許第6867884号明細書

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、上記色間処理では、複数色のインクドットが混在するドットパターンにおいてその粒状性を目立たなくすることはできるが、特定のインクドットの分散性は、むしろ目立ってしまう場合があった。特許文献2によれば、複数のカラーインクのうちドットパワーが最も強いブラックインクの分散性を高めることを優先し、共通する閾値マトリクスに対する複数のチャンネルのうち、オフセットをかけずに閾値を設定するチャンネルにブラックを設定している。しかし、例えばブラックを用いず、シアンマゼンタイエローを用いてフルカラー画像を表現する場合、同等のドットパワーを有するシアンとマゼンタの一方に最も低い閾値領域のチャンネルを設定すると、もう一方の粒状性が目立ってしまう場合があった。以下、具体的に説明する。

0010

図20は、3色のインクのそれぞれを第1チャンネル〜第3チャンネルに宛がい色間処理を行った場合の、ドットの記録状態を示す図である。ブルーノイズ特性を有する等しい閾値マトリクスを用いながら、第1チャンネルに宛がう第1色のデータにはオフセットをかけずに閾値を設定し、第2色のデータには第1色のデータに基づいてオフセットした閾値を設定する。さらに、第3色のデータには、第1色および第2色のデータに基づいてオフセットした閾値を設定する。このため、第1色のドットパターン1910と第1色〜第3色のドットパターンの和1940では、ドットが好適に分散され粒状性も抑えられている。しかしその一方、第2色のドットパターン1920と第3色のドットパターン1930のそれぞれでは分散性も粒状性も劣ってしまっている。

0011

図21(a)〜(c)は、図20に示すドットパターンの粒状性を数量的に示す図である。図21(a)において、横軸は空間周波数、縦軸は空間周波数に対応する平均強度(パワー)を示している。第1色および混色のドットパターンについては、低周波領域のパワーが十分に抑えられ、プリンシパル周波数fgの近傍にそのピークが位置していることがわかる。すなわち、ブルーノイズの特徴を有している。一方、第2色および第3色については、低周波領域にある程度のパワーが存在し、急激なピークは存在せず、プリンシパル周波数fgの近傍では既にパワーが低下している。すなわち、ブルーノイズの特徴は有していない。

0012

図21(b)は、同図(a)に示した周波数特性図18(b)で示した人間の視覚特性(VTF)を乗じた結果を応答値として示す図である。また、図21(c)は同図(b)の積分値を示す。応答値やその積分値が大きいほど、ドットパターンの粒状性が視覚的に感知されることを意味する。本例の場合、第2色および第3色の応答値や積分値のほうが、第1色および混在ドットパターンの応答値や積分値よりも大きく、粒状性が感知されやすい。すなわち、特許文献2を採用して混色画像における粒状性を抑えても、同じ混色画像の中で、特定のインク色のドットパターンの粒状性が目立ち画像品位を損ねてしまう場合があった。

0013

本発明は上記問題点を解決するためになされたものである。よってその目的とするところは、複数の色材を用いて擬似階調法によってカラー画像を記録する際に、画像全体において従来よりも粒状性を抑えることが可能な画像処理装置および画像処理方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0014

そのために本発明は、複数の色材を用いて記録媒体に画像を記録するための画像処理装置であって、注目画素について、前記複数の色材のそれぞれに対応する多値データを取得するデータ取得手段と、複数の閾値が配列されて構成される閾値マトリクスの複数の中から1つの閾値マトリクスを、前記複数の色材のそれぞれについて設定し、設定された閾値マトリクスより前記注目画素に対応する第1の閾値を取得する閾値取得手段と、前記複数の色材のそれぞれについて、前記閾値取得手段により取得された第1の閾値に対して所定の処理を施すために参照する参照データを前記複数の色材の多値データより設定する参照色設定手段と、前記複数の色材のそれぞれについて、前記第1の閾値に対し、前記参照色設定手段により設定された前記参照データに基づいて前記所定の処理を施すことにより、第2の閾値を算出する算出手段と、前記複数の色材のそれぞれについて、前記多値データと前記第2の閾値を比較することにより、ドットを記録するための量子化データを生成する生成手段とを備え、前記閾値取得手段および前記参照色設定手段は、前記量子化データによって定まる前記複数の色材それぞれのドットパターンの粒状感が、前記複数の色材それぞれのドットパターンを混在して得られる混在ドットパターンの粒状感よりも小さくなるように、前記複数の色材のそれぞれについて前記閾値マトリクスと前記参照データを設定することを特徴とする。

発明の効果

0015

本発明によれば、複数の色材を用いて記録されたカラー画像において、画像全体で粒状感を抑制することができる。

図面の簡単な説明

0016

インクジェット記録システムの制御の構成を示すブロック図である。
本発明に使用可能な記録装置概観斜視図である。
記録装置の制御の構成を説明するためのブロック図である。
ASIC3001の構成を示すブロック図である。
画像データの処理を説明するためフローチャートである。
量子化処理の詳細を説明するためのブロック図である。
(a)および(b)は、色間処理部における処理を説明するためのブロック図およびフローチャートである。
一般的な色間処理において記録(1)と判断される閾値範囲を示す図である。
(a)および(b)は、各ドットパターンの粒状性を数量的に示した図である。
第1の実施形態において記録(1)と判断される閾値範囲を示す図である。
(a)および(b)は各ドットパターンの粒状性を数量的に示した図である。
(a)および(b)は、本実施形態と従来法の粒状性を比較する図である。
第2の実施形態において記録(1)と判断される閾値範囲を示す図である。
第3実施形態の色変換処理におけるグレーライン変換状態を示す図である。
第3の実施形態において記録(1)と判断される閾値範囲を示す図である。
第4実施形態の色変換処理におけるグレーラインの変換状態を示す図である。
第4の実施形態において記録(1)と判断される閾値範囲を示す図である。
(a)〜(c)は、ディザ処理を説明するための図である。
(a)および(b)は、ブルーノイズ特性および視覚特性を示す図である。
3色で色間処理を行った場合の、ドットの記録状態を示す図である。
(a)〜(c)は、ドットパターンの粒状性を数量的に示す図である。
第1の閾値マトリクスと第2の閾値マトリクスの例を示す図である。

実施例

0017

(第1の実施形態)
図1は本発明に適用可能なインクジェット記録システムの制御の構成を示すブロック図である。本実施形態におけるインクジェット記録システムは、画像供給デバイス3、画像処理装置2およびインクジェット記録装置1(以下、単に記録装置とも言う)から構成されている。画像供給デバイス3より供給された画像データは、画像処理装置2にて所定の画像処理が施された後、記録装置1に送られ、色材としてのインクを用いて記録される。

0018

記録装置1において、記録装置主制御部101は記録装置1全体を制御するためのものであり、CPU、ROM、RAMなどによって構成されている。記録バッファ102は、記録ヘッド103に転送する前の画像データを、ラスタデータとして格納することができる。記録ヘッド103は、インクを滴として吐出可能な複数の記録素子を有するインクジェット方式の記録ヘッドであり、記録バッファ102に格納された画像データに従って、各記録素子からインクを吐出する。本実施形態では、シアン、マゼンタ、イエローの3色分の記録素子列が、記録ヘッド103上に配列するものとする。

0019

排紙モータ制御部104は記録媒体の搬送や給排紙の制御を行う。記録装置インタフェイス(I/F)105は、画像処理装置2との間でデータ信号の授受を行う。I/F信号線114は両者を接続する。I/F信号線114の種類としては、例えばセントロクス社の仕様のものを適用することができる。データバッファ106は、画像処理装置2から受信した画像データを一時的に格納する。システムバス107は記録装置1の各機能を接続する。

0020

一方、画像処理装置2において、画像処理装置主制御部108は、画像供給デバイス3から供給された画像に対し様々な処理を行って記録装置1が記録可能な画像データを生成するためのものであり、CPU、ROM、RAM等を備えている。後述する図6図7(a)に示した本発明の特徴的な構成も画像処理装置主制御部108に備えられており、図5図7(b)で説明するフローチャートは画像処理装置主制御部108のCPUが実行するものである。画像処理装置インタフェイス(I/F)109は、記録装置1との間でデータ信号の授受を行う。外部接続インタフェイス(I/F)113は、外部に接続された画像供給装置3との間で、画像データなどの授受を行う。表示部110は、ユーザに対し様々な情報を表示し、例えばLCDなどを適用することが出来る。操作部111は、ユーザがコマンド操作を行うための機構であり、例えばキーボードマウスを適用することが出来る。システムバス112は、画像処理装置主制御部108と各機能とを結ぶ。

0021

なお、記録装置1については、画像処理装置2から供給された画像データのほか、メモリカードなどの記憶媒体に記憶されている画像データやデジタルカメラからの画像データを直接受信して記録することも出来る。

0022

図2は、本実施形態で使用する記録装置1の概観斜視図である。記録装置1は、画像処理装置2からデータを受信して印刷する通常のPCプリンタとしての機能と、メモリカードなどの記憶媒体に記録されている画像データやデジタルカメラから受信した画像データを印刷する機能を備えている。

0023

記録装置1の外殻をなす本体は、下ケース1001、上ケース1002、アクセスカバー1003、給紙トレイ1007、及び排出トレイ1004の外装部材を有している。下ケース1001は装置1の略下半部を、上ケース1002は本体の略上半部をそれぞれ形成しており、両ケース組合せによって内部に各機構を収納する収納空間が形成されている。

0024

給紙トレイ1007は、複数枚の記録媒体を積載保持することが可能で、給記録コマンドが入力されると最上位にある1枚が装置内部に自動的に給送されるようになっている。一方、排出トレイ1004は、その一端部が下ケース1001に回動自在に保持され、その回動によって下ケース1001の前面部に形成される開口部を開閉させ得るようになっている。記録動作を実行させる際には、排出トレイ1004を前面側へと回動させて開口部を開成させることにより、ここから記録シートが排出可能となると共に、排出された記録シートを順次積載し得るようになっている。排紙トレイ1004には、2枚の補助トレイ1004a、1004bが収納されており、必要に応じて各トレイを手前に引き出すことにより、記録媒体の支持面積を3段階に拡大、縮小させ得るようになっている。

0025

装置内部の空間には記録媒体に画像を記録するための記録ヘッド103と、当該記録ヘッド103およびインクタンクを搭載して図のX方向に移動可能なキャリッジと、記録媒体を所定量ずつY方向に搬送する搬送機構などが配備されている。

0026

記録コマンドが入力された際、給紙トレイ1007から装置内部に搬入された記録媒体は、記録ヘッド103によって記録可能な領域まで搬送される。そして、記録ヘッド103による1回分記録走査が行われると、搬送機構は記録媒体を記録幅Dに相当する距離だけY方向に搬送する。以上のような記録ヘッド103による記録走査と、記録媒体の搬送動作を繰り返すことにより、記録媒体には段階的に画像が形成されていく。記録が完了した記録媒体は排紙トレイ1004に排出される。

0027

アクセスカバー1003は、その一端部が上ケース1002に回転自在に保持され、上面に形成される開口部を開閉し得るようになっている。アクセスカバー1003を開くことによって本体内部に収納されている記録ヘッド103やインクタンク等の交換が可能となる。なお、ここでは図示しないが、アクセスカバー1003の裏面には、アクセスカバー1003が閉じられたときに、本体に設置されているマイクロスイッチによって検出されるための突起が配備されている。すなわち、マイクロスイッチによる当該突起の検出結果によって、アクセスカバー1003の開閉状態を検出することが出来る。

0028

上ケース1002の上面には、電源キー1005が押下可能に設けられている。また、上ケース1002の上面には、液晶表示部110や各種キースイッチ等を備える操作パネル1010が設けられている。

0029

紙間選択レバー1008は、記録ヘッド103のインク吐出面と記録媒体表面との間隔を調整するためのレバーである。カードスロット1009は、メモリカードを装着可能なアダプタ受容するための開口部である。メモリカードに記憶されている画像データは、カードスロット1009に挿入されたアダプタを介して記録装置の制御部3000に送られ、所定の処理を施した後に記録媒体に記録される。このメモリカード(PC)としては、例えばコンパクトフラッシュメモリスマートメディアメモリスティック等が挙げられる。ビューワ(液晶表示部)1011は、メモリカードに記憶されている画像の中から印刷したい画像を検索する場合などに、1コマ毎の画像やインデックス画像などを表示する。本実施形態において、ビューワ1011は記録装置1本体に着脱可能になっている。端子1012はデジタルカメラを接続するための端子であり、端子1013はパーソナルコンピュータ(PC)を接続するためのUSBバスコネクタである。

0030

図3は、記録装置1の制御の構成を説明するためのブロック図である。制御部3000(制御基板)において、DSP3002(デジタル信号処理プロセッサ)は、その内部にCPUを有し、様々な画像処理や記録装置全体の制御を行っている。メモリ3003は、DSP3002のCPUが実行するべきプログラムを格納するプログラムメモリ3003aのほか、実行時のプログラムを記憶するRAMエリア、画像データなどを記憶するワークメモリとして機能するメモリエリアを有している。プリンタエンジン3004は、複数色のカラーインクを用いてカラー画像を記録するためのプリンタエンジンが搭載されている。

0031

USBバスコネクタ3005は、デジタルカメラ3012を接続するためのポートである。コネクタ3006はビューワ1011を接続する。USBバスハブ3008 (USB HUB) は、プリンタエンジン3004にUSB転送するための集線装置である。外部に接続された画像処理装置2(PC)より既に所定の画像処理が施された画像データが受信された場合、USBバスハブ3008は当該画像データをそのままプリンタエンジンに送信する。これにより、接続されているPC2は、データや信号のやり取りをプリンタエンジン3004と直接行うことが出来る(すなわち一般的なPCプリンタとして機能する)。

0032

電源コネクタ3009は、電源3013により商用ACから変換された直流電圧を装置内に入力する。尚、制御部3000とプリンタエンジン3004との間の信号のやり取りは、USBバス3021又はIEEE1284バス3022を介して行われる。

0033

図4は、ASIC3001の構成を示すブロック図である。PCカードインタフェイス部4001は、装着されたPCカード3011に記憶されている画像データを読取ったり、PCカード3011へデータを書き込んだりする。IEEE1284インタフェイス部4002は、プリンタエンジン3004との間のデータのやり取りを行う。IEEE1284インタフェイス部は、デジタルカメラ3012あるいはPCカード3011に記憶されている画像データを記録する場合に使用されるバスである。USBインタフェイス部4003は、PC2との間でのデータのやり取りを行う。USBホストインタフェイス部4004は、デジタルカメラ3012との間でのデータのやり取りを行う。操作パネル・インタフェイス部4005は、操作パネル1010からの各種操作信号を入力したり、表示部1006への表示データを出力したりする。ビューワ・インタフェイス部4006は、ビューワ1011への画像データの表示を制御している。インタフェイス4007は、各種スイッチやLED4009等との間を制御するインタフェイス部である。CPUインタフェイス部4008は、DSP3002との間でのデータのやり取りの制御を行っている。これら各部は内部バス(ASICバス)4010によって接続されている。これらの制御プログラムは、機能モジュールごとにタスク化したマルチタスク形式で構成されている。

0034

図5は、本実施形態の画像処理装置主制御部108が行う画像データの処理を説明するためフローチャートである。 本処理は、画像処理装置主制御部108に備えられたCPUが、ROMに記憶されたプログラムに従って実行する。図5において、画像供給デバイス3より注目画素の画像データが入力されると(ステップS200)、画像処理装置主制御部108は、まずステップS201において色補正を実行する。画像処理装置2が画像供給装置3より受信する画像データは、sRGB等の規格化された色空間を表現するための、R(レッド)、G(グリーン)およびB(ブルー)の8bit輝度データである。ステップS201では、これら輝度データを記録装置固有の色空間に対応するRGB12bitの輝度データに変換する。信号値を変換する方法は、予めROMなどに格納されたルックアップテーブル(LUT)を参照する等の公知の方法を採用することが出来る。

0035

ステップS202において、画像処理装置主制御部108は、変換後のRGBデータを、記録装置のインク色である、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)それぞれの16bit階調データ(濃度データ)に分解する。この段階で、16bitのグレー画像が3チャンネル分(3色分)生成される。インク色分解処理においても、色補正処理と同様、予めROMなどに格納されたルックアップテーブル(LUT)を参照することが出来る。

0036

ステップS203において、画像処理装置主制御部108は、インク色のそれぞれに対応する16bit階調データに対し所定の量子化処理を行い、数ビットの量子化データに変換する。例えば3値に量子化する場合、16bit階調データをレベル0〜レベル2の2bitデータに変換する。当該量子化処理については、後に詳しく説明する。

0037

続くステップS204において、画像処理装置主制御部108はインデックス展開処理を行う。具体的には、個々の画素に記録するドットの数と位置を定めた複数のドット配置パターンの中から、1つのドット配置パターンを、ステップS203で得られたレベルに対応づけて選出する。この際、ドット配置テーブルは、個々の画素に相当する領域に記録するドットの数をレベル値によって異ならせる形態であっても良いし、ドットの大きさをレベル値に応じて異ならせる形態であっても良い。

0038

このようなインデックス展開処理が終了すると、このドットデータを2値データとして出力する(ステップS205)。以上で本処理が終了する。

0039

なお、図5の各ステップで示したそれぞれの工程は、本実施形態のインクジェット記録システムにおいて処理されるわけであるが、どの工程までを画像処理装置2が行い、どの工程以降を記録装置1が行うか、という明確な切り分けは特に定められるものではない。たとえば、量子化までを画像処理装置2が行う場合は、量子化済みのデータを記録装置1に転送し、記録装置主制御部101がデータバッファ106に格納されたインデックスパターンを用いてステップS204のインデックス展開を行い、記録動作を制御すればよい。また、記録装置1の性能によっては、多値のRGB画像データを直接受け取って、S201〜S204のすべての工程を行うことも可能である。

0040

図6は、図5のステップS203で実行される量子化処理の詳細を説明するためのブロック図である。本実施形態の量子化処理においては、まず入力値に関する処理が施され、次に閾値に関する処理が施され、最後にディザ法による量子化処理が施される。これら一連の処理は色ごと(チャンネルごと)に並列処理される。以下、図6を参照しながら個々の処理を詳しく説明する。

0041

画像データ取得部301は、個々の画素の濃度を示す16bitの階調データを取得する。本実施形態の画像データ取得部301は、最大16bitの信号を8色分受信することが出来るものとする。図では、第1色〜第3色それぞれの16bitデータが入力される状態を示している。

0042

ノイズ付加処理部302は、16bitの階調データに所定のノイズを付加する。ノイズを付加することにより、同レベルの階調データが連続して入力された場合も、同一パターン連続配置される状態を回避し、すじやテクスチャ等を緩和することが出来る。ノイズ付加処理部302では、所定のランダムテーブルと、固定強度と、入力値に応じた変動強度掛け合わせることにより、個々の画素ごとにノイズが生成され入力値に付加される。ここで、ランダムテーブルはノイズの正負を設定するテーブルであり、画素位置ごとに正、ゼロまたは負を設定している。本実施形態のランダムテーブルは最大8面有することが出来、それぞれのテーブルサイズは任意に設定可能としている。固定強度はノイズ量の強さを示し、その大きさによってノイズの大小が決まる。本実施形態では、画像の粒状度とすじやテクスチャの度合い等に応じ、印刷モードごとに最適なランダムテーブルや固定強度を設定することによって、ノイズ量を適切に調整することが可能になっている。

0043

正規化処理部303は、16bitで表される個々の画素の階調値を、ステップS204でインデックス展開が可能なレベル値に対応づけた後、個々のレベルのレンジを12ビットに正規化する。以下、具体的に説明する。ステップS204におけるインデックス展開処理がレベル0〜レベル(n−1)のn値に対応する処理の場合、正規化処理部303は、16bitで表される65535階調を(n−1)等分する。更に、それぞれのレベルに対応するレンジを、12bit(4096階調)に正規化する。これにより、個々の画素について、レベル0〜レベル(n−1)のいずれかに対応づけられた状態の12bitデータが得られる。

0044

例えば、インデックス展開処理がレベル0、レベル1、レベル2の3値に対応する場合、正規化処理部303は、16bitで表される65535階調を2等分する。そして、それぞれのレンジである、階調値0〜32767と、階調値32768〜65535を12bit(0〜4095階調)に正規化する。第1レンジである入力階調値0〜32767の画素は、後段の量子化処理によりレベル0またはレベル1が出力され、第2レンジである入力階調値32768〜65535の画素は、後段の量子化処理によりレベル1またはレベル2が出力される。以上の制御により、量子化数(n)がいくつであっても、後段の量子化処理を同様の処理で行うことができる。

0045

以上説明した画像データ取得部301〜正規化部303の処理は、各色の階調データについて並列に行われる。すなわち、本実施形態の場合は、シアン、マゼンタおよびイエローについての12bitデータが生成され、ディザ処理部311に入力される。

0046

ディザ処理部311において、量子化すべき12bitデータ(処理対象データ)はそのまま量子化処理部306に送信される。一方、処理対象データ以外の色の12bitデータは、参照データとして色間処理部304に入力される。色間処理部304は、閾値取得部305が取得した閾値に対し、参照データに基づいて所定の処理を施し最終的な閾値を決定し、これを量子化処理部306に送信する。量子化処理部306は、処理対象データを、色間処理部304より入力された閾値と比較することにより、記録(1)または非記録(0)を決定する。

0047

閾値取得部305は、ROMなどのメモリに記憶されている複数のディザパタン310より対応する1つの閾値マトリクスを選択し、処理対象データの画素位置に対応した閾値を取得する。本実施形態において、ディザパタン310は、0〜4095の閾値がブルーノイズ特性を有するように配列して形成された閾値マトリクスであり、512×512画素、256×256画素、512×256画素、など様々なサイズや形状を呈することが出来る。すなわち、メモリには、このようなサイズや形状の異なる複数の閾値マトリクスが予め格納されており、閾値格納部305は、この中から印刷モードとインク色に対応した閾値マトリクスを選択する。そして、選択された閾値マトリクスに配列する複数の閾値の中から、処理対象データの画素位置(x,y)に対応する閾値を色間処理部に提供する。

0048

本発明は、色間処理部304における色間処理方法にその特徴がある。その特徴的な色間処理方法を説明するまえに、ここではまず特許文献2に開示されているような一般的な色間処理について説明する。

0049

図7(a)および(b)は、色間処理部304における処理の構成および工程を説明するためのブロック図およびフローチャートである。色間処理部304は、処理対象データ以外の色に対応する12bitデータを参照データとし、これら参照データを用いて閾値取得部305が取得した閾値に所定の処理を施し、処理対象データを量子化するための閾値を算出する。例えば、処理対象データがシアンの12bitデータの場合、参照データはマゼンタ、イエローの12bitデータとなる。図7(a)では、処理対象データをIn1(x,y)、参照データを In2(x,y)およびIn3(x,y)として示している。ここで、(x,y)は画素位置を示し、閾値取得部305が閾値マトリクスの中から処理対象データの画素位置に対応する閾値を選出するための座標パラメータとなる。

0050

図7(a)を参照するに、色間処理部304に入力された参照データIn2(x,y)およびIn3(x,y)は、まず、閾値オフセット量算出部308に入力される(ステップS401)。すると、閾値オフセット量算出部308は、これら参照データを用いて処理対象データIn1(x,y)に対する閾値オフセットOfs_1(x,y)を算出する(ステップS402)。本実施形態において、閾値オフセット値Ofs_1(x,y)は(式2)で算出される。
Ofs_1(x,y) = Σi[Ini(x,y)] ・・・(式2)

0051

ここで、iは、参照データIn2(x,y)およびIn3(x,y)のうち、処理対象データIn1に対する閾値を求めるために利用される参照データ(以下実参照データと称す)を個別に示すためのパラメータである。このような実参照データの数および種類は、処理対象データごとに予め指定されている。

0052

本例では、処理対象データがIn1(x,y)である場合の実参照データは無し(null)とし、処理対象データがIn2(x,y)である場合の実参照データをIn1(x,y)としている。また、処理対象データがIn3(x,y)である場合の実参照データをIn1(x,y)およびIn2(x,y)としている。よって、個々の処理対象データIn1(x,y)〜In3(x,y)に対するオフセットOfs_1(x,y) 〜Ofs_3(x,y)は、(式2)より以下のように表すことが出来る。
Ofs_1(x,y) = Σi[In(x,y)]
=0 ・・・(式2−1)
Ofs_2(x,y) = Σi[In(x,y)]
=In1(x,y) ・・・(式2−2)
Ofs_3(x,y) = Σi[In(x,y)]
=In1(x,y)+In2(x,y) ・・・(式2−3)

0053

このように、閾値オフセット値Ofs_1(x,y)〜Ofs_3(x,y)が算出されると、これらは閾値オフセット量加算部309に入力される。閾値オフセット量加算部309は、処理対象データIn(x,y)の座標(x,y)に対応する閾値Dthを閾値取得部305より取得する(ステップS403)。

0054

ステップS404において、閾値オフセット量加算部309は、閾値取得部305より入力された閾値Dth(x,y)から、閾値オフセット量算出部308より入力された閾値オフセット値Ofs_1(x,y)を減算し、量子化閾値Dth´(x,y)を得る。
Dth´(x,y)=Dth(x,y) − Ofs_1(x,y) ・・・(式3)

0055

この際、Dth´(x,y)が負の値となった場合は、Dth_max(ディザパタンが有する閾値の最大値)を加算して量子化閾値Dth´(x,y)とする。これにより、常に量子化閾値Dth´はDth´=0〜Dth_maxとなる。
すなわち、
Dth´(x,y)<0のとき
Dth´(x,y)=Dth´(x,y)+Dth_max ・・・(式4)
とする。

0056

(式3)または(式4)により量子化閾値Dth´(x,y)が得られると、量子化処理部306は、処理対象データIn1(x,y)と量子化閾値Dth´(x,y)を比較し、画素位置(x,y)に対するドットの記録(1)または非記録(0)を決定する。以上で本処理が終了する。

0057

その後は、図5のフローチャートで説明したように、数ビットで表される量子化データOut1(x,y)に対しインデックス展開処理が施され、画素位置(x,y)に記録するドットパターンが決定される。この際、画素位置(x,y)に記録されるドットの数(大きさ)は、例えばレベル値が1の場合は1ドット(あるいは小ドット)、レベル値が2の場合は2ドット(あるいは大ドット)というように、レベル値に対応する数(大きさ)に設定されている。

0058

図8は、第1〜第3色のそれぞれに対し第1〜第3の多値データ(In1〜In3)が入力された場合に、閾値マトリクスに配置された複数の閾値0〜Dth_maxのうち、記録(1)と判断される閾値の範囲を示す図である。横軸は閾値Dth0〜4094であり、1710はDth_max(ディザパタンのもつ閾値の最大値)である。それぞれの線はドットが配置される閾値の範囲を示している。本例の場合、第1色については、(式2−1)よりOfs_1=0である。よって、0〜Dth_maxのうち0〜In1(1702〜1703)の閾値に対応する画素位置が記録(1)に設定される。

0059

第2色については、(式2−2)よりOfs_2=In1である。よって(式3)および(式4)に従って求めた閾値Dth´で量子化すると、ディザパタン310に配列された閾値0〜Dth_maxのうち、In1〜In1+In2(1705〜1706)の閾値が記録(1)に設定される。

0060

第3色については、(式2−3)よりOfs_3=In1+In2である。よって、(式3)および(式4)に従って求めた閾値Dth´で量子化すると、閾値マトリクスに配列された閾値0〜Dth_maxのうち、In1+In2〜In1+In2+In3(1708〜1709)が記録(1)に設定されることになる。但し本例では、In1+In2+In3がDth_maxを超えているものとする。この場合、Dth_maxを超えた領域については、(In1+In2+In3)をDth_maxで除算した余りに相当する領域、すなわち0〜In1+In2+In3−Dth_maxの閾値が記録(1)に設定されるようにする。すなわち、記録(1)と判定される閾値の範囲は、In1+In2〜Dth_max(1708〜1710)と0〜In1+In2+In3−Dth_max(1707〜1711)となる。

0061

このように、一般的な色間処理では、共通の閾値マトリクスを利用しながらも、互いの入力値をオフセット値とすることにより、各色で固有の量子化閾値Dth´を求めている。そして、その新たに求めた量子化閾値Dth´を量子化処理で用いることにより、複数の色が混在したドット記録パターンがブルーノイズ特性となるようにドットを配置することができる。

0062

しかしながら、既に説明したように、複数色の混在ドットパターン中でドットパワーが強い色が存在すると、その色のドットパターンの粒状性が目立ち画像品位を損ねてしまう場合があった。ここで、ドットパワーとは1つのドットの目立ち易さに相当し、例えば記録媒体に1つのドットを記録した場合のドットの明度に依存する。そして、明度が低い(濃度が高い)ドットほどドットパワーが強く、他の色のドットとともにブルーノイズ特性を有するドットパターンを形成していても、その色のドットパターンがブルーノイズ特性を有していなければ、粒状性が目立ってしまうのである。

0063

図9(a)および(b)は、上述した一般的な色間処理において、第1色をシアン、第2色をマゼンタ、第3色をイエローとした場合の各ドットパターンの粒状性を数量的に示した図である。図9(a)は、インク色それぞれのドットパターンおよび混在ドットパターンの応答値を示し、同図(b)はその積分値を示している。応答値については、個々のドットパターンの周波数特性に人間の視覚特性(VTF)およびドットパワー係数を乗じた結果としている。視覚特性(VTF)については、既に(式1)として示したDooleyの近似式を用いている。また、ドットパワー係数は、ドットパワーの強度に準ずる値であり、明度が低いほど大きくなる。ここでは一例として、CIEL*a*b*色空間におけるシアンの明度L*=55、マゼンタの明度L*=55、イエローの明度L*=85から各色のドットパワー係数を設定している。

0064

混在ドットパターンと第1色であるシアンのドットパターンは、ブルーノイズ特性を有しているので、応答値もその積分値も比較的低い値になっている。また、第3色であるイエローのドットパターンは、ブルーノイズ特性は有していないものの、シアンやマゼンタに比べてドットパワーが小さいので、応答値もその積分値も十分低い値になっている。これに対し、第2色であるマゼンタのドットパターンは、ブルーノイズ特性を有しておらず、且つドットパワーも強いので、応答値もその積分値も比較的高い値になっている。

0065

本発明者らは鋭意検討の結果、以上のことを鑑み、特定色のドットパターンの応答値が混合ドットパターンの応答値を超えてしまうと、視覚的に粒状性が感知されやすい傾向があると判断した。そして、個々のインク色のドットパターンの応答値が混合ドットパターンの応答値よりも小さくなるように、色間処理における閾値マトリクスの設定と参照色設定を行うことが、画像全体の粒状性を抑えるために有効であるという知見に到った。以下、本実施形態の特徴的な色間処理について説明する。

0066

再度図7(a)および(b)を参照するに、本実施形態では、処理対象データがシアンデータIn1(x,y)である場合、閾値取得部305はブルーノイズ特性を有する第1の閾値マトリクスを選択する。そして、閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値すなわち参照データをnullに設定する。
Ofs_1(x,y) =0

0067

処理対象データがマゼンタデータIn2(x,y)である場合、閾値取得部305は、ブルーノイズ特性は有するが第1の閾値マトリクスとは異なる第2の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値すなわち参照データをnullに設定する。
Ofs_2(x,y) =0

0068

処理対象データがイエローデータIn3(x,y)である場合、閾値取得部305は、In2(x,y)と同様に第2の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値すなわち参照データをIn2(x,y)に設定する。
Ofs_3(x,y) =In2(x,y)

0069

閾値オフセット量加算部309は、閾値取得部305によって選択された閾値マトリクスにおける閾値Dth(x,y)から、閾値オフセット量算出部308より入力された閾値オフセット値Ofs_1(x,y)を減算し、量子化閾値Dth´(x,y)を得る。その後は、すでに説明した通常の色間処理と同様の処理を行う。

0070

図22は、本実施形態で採用可能な第1の閾値マトリクスと第2の閾値マトリクスの一例である。いずれの閾値マトリクスもブルーノイズ特性を有しているが、閾値の分布は互いに異なっている。これら2つのマトリクスは、互いにブルーノイズ特性を有していれば特に限定されるものではなく、相関性を有していても有していなくても良い。但し、シアンドットマゼンタドット重複して形成されるブルードットは、ドットパワーがシアンやマゼンタよりも更に強くなるので、このようなブルードットはなるべく発生させないように互いの閾値が設定されていることが好ましい。なお、第1の閾値マトリクスと第2の閾値マトリクスについては、例えば、同一の閾値マトリクスを縦方向や横方向に互いにずらした関係にある2つのマトリクスとすることもできる。

0071

図10は、本実施形態において、閾値マトリクスで記録(1)と判断される閾値の範囲を各色について示す図である。本実施形態の場合、第1色であるシアンについて、閾値オフセット値はOfs_1=0である。よって、第1の閾値マトリクスの閾値0〜Dth_maxのうち0〜In1(902〜903)に対応する画素位置が記録(1)に設定される。

0072

第2色であるマゼンタについても、閾値オフセット値はOfs_2=0である。よって、第2の閾値マトリクスの0〜Dth_maxのうち0〜In2(905〜906)の閾値に対応する画素位置が記録(1)に設定される。

0073

第3色であるイエローについて、閾値オフセット値はOfs_3=In2である。よって、第2の閾値マトリクスの閾値0〜Dth_maxのうち、In2〜In2+In3(908〜909)が記録(1)に設定される。

0074

このような本実施形態によれば、ドットパワーが相対的に強いシアンのドットパターンとマゼンタのドットパターン、およびマゼンタとイエローの混在ドットパターンでブルーノイズ特性を得ることが出来る。

0075

図11(a)および(b)は、本実施形態における各ドットパターンの粒状性を図9で示した従来の一般的な色間処理と同様に、数量的に示した図である。図11(a)は、インク色それぞれのドットパターンおよび混在ドットパターンの応答値を示し、同図(b)はその積分値を示している。第1色であるシアンのドットパターンと第2色であるマゼンタのドットパターンは、ブルーノイズ特性を有しており、応答値もその積分値も比較的低い値になっている。また、第3色であるイエローのドットパターンは、ブルーノイズ特性は有していないものの、シアンやマゼンタに比べてドットパワーがごく小さいので、応答値もその積分値も十分低い値になっている。これに対し、シアン、マゼンタおよびイエローの混在ドットパターンは、それぞれがブルーノイズ特性を有する2つのドットパターンの重ね合わせで構成されるため、従来の色間処理に比べると応答性や積分値は若干高くなる。但し、色間処理を全く採用しない状態に比べれば、その応答性や積分値すなわち粒状感は十分低く抑えることができる。

0076

図12(a)および(b)は、色間処理を採用せずシアン、マゼンタ、およびイエローのそれぞれで相関性を持たない閾値マトリクスを用いた場合と、本実施形態を採用した場合とで、混在ドットパターンにおける粒状性を比較する図である。本実施形態における混在ドットパターンは、従来法による混在ドットパターンに比べて、応答値もその積分値も低く抑えられていることがわかる。

0077

すなわち、本実施形態によれば、シアン、マゼンタ、イエローの混在ドットパターンの粒状性を十分に抑えておきながら、当該混在ドットパターンの応答値よりも、各色個別のドットパターンの応答値を更に低く抑えることができる。結果、画像全体の粒状性を従来よりも抑え、滑らかな画像を出力することが可能となる。

0078

なお、異色間のドットの重複さえ抑制されていれば、混在ドットパターンの周波数特性に関わらず、粒状性をある程度抑えることはできる。このため、2つの色で共有する第2の閾値マトリクスについては、必ずしもブルーノイズ特性を有していなくても画像全体の粒状性を従来よりも低く抑えることは出来る。また、ドットの重複を回避するためには、必ずしも2色の間で色間処理を行う必要はなく、互いになるべく排他的な閾値領域が設定されるように、閾値の設定方法が工夫されていれば良い。例えば、2つの色をマゼンタとイエローとしたとき、イエローの閾値を下記式を用いて求めれば、マゼンタとイエローのドット重複をなるべく少なく抑えることができる。
Yの閾値=閾値マトリクスにおける最大閾値−Mの閾値

0079

なお、以上では混在ドットパターンと色ごとのドットパターンの粒状感を数量的に比較するための応答値を、ドットパターンの周波数特性、人間の視覚特性(VTF)およびドットパワー係数から求めるものとしたが、応答値はこれに限るものではない。視覚特性については、Dooleyの近似式以外の式を採用することもでき、ドットパワー係数については、明度L*でなく、記録媒体に記録した場合の光学濃度などを採用することも出来る。また公知のRMS粒状度やウィーナスペクトラムなどの評価値を採用することによって応答値を設定してもよい。

0080

以下、カラー画像を表現するために使用するインク色の組み合わせを様々に異ならせた場合を、他の実施形態として説明する。

0081

(第2の実施形態)
本実施形態においても、第1の実施形態と同様、シアン、マゼンタおよびイエローのインクシステムを用いる。但し、本実施形態では、シアンとイエローで第1の閾値マトリクスを用いながら色間処理を行い、マゼンタで第2の閾値マトリクスを用いる。

0082

本実施形態においても図7(a)および(b)で示した、ブロック図およびフローチャートを用いるころができる。本実施形態において、処理対象データがシアンデータIn1(x,y)である場合、閾値取得部305はブルーノイズ特性を有する第1の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をnullに設定する。
Ofs_1(x,y) =0

0083

処理対象データがマゼンタデータIn2(x,y)である場合、閾値取得部305は、ブルーノイズ特性は有するが第1の閾値マトリクスとは異なる第2の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をnullに設定する。
Ofs_2(x,y) =0

0084

処理対象データがイエローデータIn3(x,y)である場合、閾値取得部305は、In1(x,y)と同様に第1の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をIn1(x,y)に設定する。
Ofs_3(x,y) =In1(x,y)

0085

第1の閾値マトリクスおよび第2の閾値マトリクスについては、第1の実施形態と同様、例えば図22に示したものを使用することができる。

0086

図13は、本実施形態において、設定された閾値マトリクスにおける記録(1)と判断される閾値の範囲を各色について示す図である。本実施形態の場合、第1色であるシアンの閾値オフセット値は、Ofs_1=0である。よって、第1の閾値マトリクスの閾値0〜Dth_maxのうち、0〜In1(1202〜1203)に対応する画素位置が記録(1)に設定される。

0087

第2色であるマゼンタについても、閾値オフセット値はOfs_2=0である。よって、第2の閾値マトリクスの閾値0〜Dth_maxのうち0〜In2(1208〜1209)に対応する画素位置が記録(1)に設定される。

0088

第3色であるイエローの閾値マトリクスは、Ofs_3=In1である。よって、第1の閾値マトリクスの閾値0〜Dth_maxのうち、In1〜In1+In3(1205〜1206)に対応する画素位置が記録(1)に設定されることになる。

0089

このような本実施形態によれば、ドットパワーが相対的に強いシアンのドットパターンとマゼンタのドットパターン、およびシアンとイエローの混在ドットパターンでブルーノイズ特性を得ることが出来る。そして、第1の実施形態と同様、シアン、マゼンタ、イエローの混在ドットパターンの粒状性を十分に抑えておきながら、当該混在ドットパターンの応答値よりも、各色個別のドットパターンの応答値を低く抑えることができる。結果、画像全体の粒状性を従来よりも低く抑えることが可能となる。

0090

(第3の実施形態)
本実施形態では、シアン、マゼンタ、イエローにブラックを加えたインクシステムを用いる。ブラックインクは他のインクよりも明度が低く、ここではその明度をL*=10とする。このため、ブラックのドットパワーは4つのインクの中で最も大きくなる。このようなインクシステムにおいて、本実施形態では、ブラックとシアンで第1の閾値マトリクスを用いながら色間処理を行い、マゼンタとイエローで第2の閾値マトリクスを用いながら色間処理を行う。

0091

本実施形態の場合、図5のステップS202において、画像処理装置主制御部108は、RGBデータを、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)およびK(ブラック)の16bit階調データ(濃度データ)に分解する。そしてステップS203では、これら4色のそれぞれに対し量子化処理を行う。

0092

図14は、ステップS202の色変換工程において、画像処理装置主制御部108が参照するルックアップテーブルのグレーラインの変換状態を示している。横軸は、白から黒へ移行する階調の各格子点を示し、縦軸は、それぞれの色に対応する出力信号値をここでは256階調で表している。各色の出力信号値は、量子化処理部に対する入力データIn0〜In3に対応する。

0093

図から判るように、ホワイトからグレーにかけてのハイライト中濃度領域では、ブラックインクは使用せず、シアン、マゼンタおよびイエローのみを用いてグレー画像を表現している。ブラックについては、中濃度〜高濃度領域にて使用される。ブラックインクが使用される高濃度領域では、既に他色のドットが多く記録されているのでインクドットの記録密度は十分高く、ブラックドットの粒状性が問題視されることは殆どない。本実施形態では、このような状況を鑑みて、各インクで使用する閾値マトリクスと参照色の組み合わせを以下のように設定する。

0094

まず、処理対象データがブラックデータIn0(x,y)である場合、閾値取得部305はブルーノイズ特性を有する第1の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をnullに設定する。
Ofs_0(x,y) =0

0095

処理対象データがシアンデータIn1(x,y)である場合、閾値取得部305はIn0(x,y)と同様に第1の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をIn0(x,y)に設定する。
Ofs_1(x,y) =In0(x,y)

0096

処理対象データがマゼンタデータIn2(x,y)である場合、閾値取得部305は、ブルーノイズ特性は有するが第1の閾値マトリクスとは異なる第2の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をnullに設定する。
Ofs_2(x,y) =0

0097

処理対象データがイエローデータIn3(x,y)である場合、閾値取得部305は、In2(x,y)と同様に第2の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をIn2(x,y)に設定する。
Ofs_3(x,y) =In2(x,y)

0098

なお、本実施形態においても、第1の閾値マトリクスおよび第2の閾値マトリクスについては、図22に示したものを使用することができる。

0099

図15は、本実施形態において、設定された閾値マトリクスにおける記録(1)と判断される閾値の範囲を示す図である。ここでは、グレーの中間濃度程度(128)の信号が入力された場合を示している。この程度の濃度の場合、図14で説明したように、ブラックインクの信号値In0(x,y)は0である。よって、記録(1)と判断される閾値領域は存在しない。

0100

シアンについて、閾値オフセット値はOfs_1=In0(x,y)である。しかしながら、上述したようにIn0(x,y)=0である。よって、第1の閾値マトリクスの閾値0〜Dth_maxのうち0〜In1(1404〜1405)に対応する画素位置が記録(1)に設定される。

0101

マゼンタについて、閾値オフセット値はOfs_2=0である。よって、第2の閾値マトリクスの閾値0〜Dth_maxのうち、0〜In2(1407〜1408)に対応する画素位置が記録(1)に設定される。

0102

イエローについて、閾値オフセット値はOfs_3=In2である。よって、第2の閾値マトリクスの閾値0〜Dth_maxのうち、In2〜In2+In3(1410〜1411)が記録(1)に設定される。

0103

本実施形態によれば、粒状性が課題となるハイライト〜中濃度領域において、ブラックドットを記録することがないので、事実上、第1や第2の実施形態のようにシアンを色間処理の第1色として扱った場合と同様のドットパターンを得ることができる。すなわち、シアンのドットパターン、マゼンタのドットパターン、およびマゼンタとイエローの混在ドットパターンでブルーノイズ特性を得ることができる。結果、上記実施形態と同様、混在ドットパターンの粒状性を十分に抑えておきながら、当該混在ドットパターンの応答値よりも各色個別のドットパターンの応答値を低く抑え、画像全体の粒状性を抑制することができる。

0104

なお、第3の実施形態では、シアンとブラックで同じ閾値マトリクスを用い、マゼンタとイエローで同じ閾値マトリクスを用いたが、第1の実施形態と第2実施形態の関係のように、シアンとマゼンタは入れ替えることもできる。すなわち、各インクで使用する閾値マトリクスと参照色の組み合わせを以下のように設定することができる。

0105

処理対象データがブラックデータIn0(x,y)である場合、閾値取得部305はブルーノイズ特性を有する第1の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をnullに設定する。
Ofs_0(x,y) =0

0106

処理対象データがシアンデータIn1(x,y)である場合、閾値取得部305は、ブルーノイズ特性は有するが第1の閾値マトリクスとは異なる第2の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をnullに設定する。
Ofs_1(x,y) =0

0107

処理対象データがマゼンタデータIn2(x,y)である場合、閾値取得部305はIn0(x,y)と同様に第1の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をIn0(x,y)に設定する。
Ofs_2(x,y) =In0(x,y)

0108

処理対象データがイエローデータIn3(x,y)である場合、閾値取得部305は、In1(x,y)と同様に第2の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をIn1(x,y)に設定する。
Ofs_3(x,y) =In1(x,y)

0109

このように設定した場合であっても、ハイライト〜中濃度領域では、ブラックドットを記録することなく、マゼンタを色間処理の第1色として扱った場合と同様のドットパターンを得ることができる。すなわち、シアンのドットパターン、マゼンタのドットパターン、およびシアンとイエローの混在ドットパターンでブルーノイズ特性を得ることができ、画像全体の粒状性を従来よりも低くすることができる。

0110

(第4の実施形態)
本実施形態では、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックに更にグレーを加えたインクシステムを用いる。グレーインクはシアン、マゼンタおよびブラックよりも明度が高く、ここではその明度をL*=70とする。このため、グレーのドットパワーはイエローの次に小さいものとなる。このようなインクシステムにおいて、本実施形態では、ブラックとシアンとグレーで第1の閾値マトリクスを用いながら色間処理を行い、マゼンタとイエローで第2の閾値マトリクスを用いながら色間処理を行う。

0111

本実施形態の場合、図5のステップS202において、画像処理装置主制御部108は、RGBデータを、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)およびGray(グレー)の16bit階調データ(濃度データ)に分解する。そしてステップS203では、これら5色のそれぞれに対し量子化処理を行う。

0112

図16は、ステップS202の色変換工程において、画像処理装置主制御部108が参照するルックアップテーブルのグレーラインの変換状態を示している。横軸は、白から黒に向かう階調の各格子点を示し、縦軸は、それぞれのインク色に対応する出力信号値をここでは256階調で表している。図から判るように、ハイライト〜グレーの中濃度領域では、ブラックインクは使用せず、シアン、マゼンタ、イエローおよび比較的多くのグレーを用いてグレー画像を表現している。第3の実施形態で説明したグレーインクを用いない図14に比べ、シアンやマゼンタの信号値が低くなっているのがわかる。すなわち、本実施形態によれば、グレーインクを導入することで、グレーよりもドットパワーの大きいシアンやマゼンタのドット数が少なく抑えられている。

0113

一方、ブラックについては、第3の実施形態と同様、ハイライト〜中濃度領域では使用されず、中濃度〜高濃度領域にて使用される。ブラックインクが使用される高濃度領域ではインクドットの記録密度は十分高く、ブラックドットの粒状性は問題となり難い。本実施形態では、このような状況を鑑みて、各インクで使用する閾値マトリクスと参照色の組み合わせを以下のように設定する。

0114

まず、処理対象データがブラックデータIn0(x,y)である場合、閾値取得部305はブルーノイズ特性を有する第1の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をnullに設定する。
Ofs_0(x,y) =0

0115

処理対象データがシアンデータIn1(x,y)である場合、閾値取得部305はIn0(x,y)と同様に第1の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をIn0(x,y)に設定する。
Ofs_1(x,y) =In0(x,y)

0116

処理対象データがマゼンタデータIn2(x,y)である場合、閾値取得部305は、ブルーノイズ特性は有するが第1の閾値マトリクスとは異なる第2の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をnullに設定する。
Ofs_2(x,y) =0

0117

処理対象データがイエローデータIn3(x,y)である場合、閾値取得部305は、In2(x,y)と同様に第2の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をIn2(x,y)に設定する。
Ofs_3(x,y) =In2(x,y)

0118

処理対象データがグレーデータIn4(x,y)である場合、閾値取得部305は、In0(x,y)およびIn1(x,y)と同様に第1の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をIn0(x,y)+In1(x,y)に設定する。
Ofs_4(x,y) =In0(x,y)+In1(x,y)

0119

なお、第1の閾値マトリクスおよび第2の閾値マトリクスについては、上記実施形態と同様、図22に示したものを使用することができる。

0120

図17は、本実施形態において、閾値マトリクスにおける記録(1)と判断される閾値の範囲を各色について示す図である。ここでは、グレーの中間濃度程度の信号(128)が入力された場合を示している。この程度の濃度の場合、図16で説明したように、ブラックインクの信号値In0(x,y)は0である。よって、記録(1)と判断される閾値領域は存在しない。

0121

シアンについて、閾値オフセット量はOfs_1=In0(x,y)である。しかしながら、上述したようにIn0(x,y)=0である。よって、第1の閾値マトリクスの閾値0〜Dth_maxのうち、0〜In1(1604〜1605)に対応する画素位置が記録(1)に設定される。

0122

グレーについて、閾値オフセット量はOfs_4=In0+In1である。よって、第1の閾値マトリクスの閾値0〜Dth_maxのうち、In0+In1〜In0+In1+In4、すなわち実質的にIn1〜In1+In4(1607〜1608)が記録(1)に設定される。

0123

マゼンタについて、閾値オフセット値はOfs_2=0である。よって、第2の閾値マトリクスの閾値0〜Dth_maxのうち、0〜In2(1610〜1611)に対応する画素位置が記録(1)に設定される。

0124

イエローについて、閾値オフセット値はOfs_3=In2である。よって、第2の閾値マトリクスの閾値0〜Dth_maxのうち、In2〜In2+In3(1613〜1614)が記録(1)に設定される。

0125

本実施形態によれば、粒状性が課題となるハイライト〜中濃度領域において、ブラックドットを記録することがないので、事実上、第1や第2の実施形態のようにシアンを色間処理の第1色として扱った場合と同様のドットパターンを得ることができる。すなわち、シアンのドットパターン、マゼンタのドットパターン、シアンとグレーの混在ドットパターンおよびマゼンタとイエローの混在ドットパターンでブルーノイズ特性を得ることができる。一方で、イエローのドットパターンとグレーのドットパターンでは、ブルーノイズ特性は得られない。しかし、グレーやイエローはシアンやマゼンタに比べてドットパワーがごく小さいので、第1の実施形態で説明したような応答値やその積分値は十分低い値になる。

0126

このように、本実施形態によれば、相対的にドットパワーの大きいシアンとマゼンタを色間処理の事実上の第1色に設定し、相対的にドットパワーの小さいイエローとグレーを色間処理の第2色目以降に設定している。これにより、上記実施形態と同様、混在ドットパターンの粒状性を十分に抑えておきながら、当該混在ドットパターンの応答値よりも各色個別のドットパターンの応答値を低く抑え、画像全体の粒状性を従来よりも抑えることができる。

0127

なお、グレーインクを使用するという本実施形態の効果はブラックインクを併用しなくても得ることは出来る。ブラックインクを使用しない場合、図16で示したグラフでは、中濃度〜高濃度領域において、ブラックの変わりにシアン、マゼンタ、およびイエローの信号値が増大することになる。このような形態においても、ハイライト〜中間濃度領域において、シアン、マゼンタの信号値よりグレーの信号値のほうが高くなることは同じであり、粒状性を低く抑える効果を得ることは出来る。

0128

また、第4の実施形態においても、シアンとマゼンタの関係を入れ替え、各インクで使用する閾値マトリクスと参照色の組み合わせを以下のように設定することもできる。

0129

処理対象データがブラックデータIn0(x,y)である場合、閾値取得部305はブルーノイズ特性を有する第1の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をnullに設定する。
Ofs_0(x,y) =0

0130

処理対象データがシアンデータIn1(x,y)である場合、閾値取得部305は、ブルーノイズ特性は有するが第1の閾値マトリクスとは異なる第2の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をnullに設定する。
Ofs_1(x,y) =0

0131

処理対象データがマゼンタデータIn2(x,y)である場合、閾値取得部305はIn0(x,y)と同様に第1の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をIn0(x,y)に設定する。
Ofs_2(x,y) =In0(x,y)

0132

処理対象データがイエローデータIn3(x,y)である場合、閾値取得部305は、In1(x,y)と同様に第2の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をIn1(x,y)に設定する。
Ofs_3(x,y) =In1(x,y)

0133

処理対象データがグレーデータIn4(x,y)である場合、閾値取得部305は、In0(x,y)およびIn2(x,y)と同様に第1の閾値マトリクスを選択する。閾値オフセット量算出部308は、閾値オフセット値をIn0(x,y)+In2(x,y)に設定する。
Ofs_4(x,y) =In0(x,y)+In2(x,y)

0134

このように設定した場合であっても、ハイライト〜中濃度領域では、ブラックドットを記録することなく、シアンおよびマゼンタを色間処理の第1色として扱い、イエローおよびグレーを第2色以降として扱った場合と同様のドットパターンを得ることができる。すなわち、シアンのドットパターン、マゼンタのドットパターン、シアンとイエローの混在ドットパターンおよびマゼンタとグレーの混在ドットパターンでブルーノイズ特性を得ることができ、画像全体の粒状性を従来よりも低くすることができる。

0135

以上説明したように本発明によれば、相対的にドットパワーが大きい色については色間処理の事実上の第1色となるように、色間処理における閾値マトリクスと参照色の組み合わせを設定する。これにより、混在ドットパターンの粒状性を十分に抑えておきながら、当該混在ドットパターンの応答値よりも、各色個別のドットパターンの応答値を低く抑えることができ、画像全体の粒状性を従来よりも低く抑えることが可能となる。

0136

なお、以上では4つの実施形態において、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックおよびグレーインクを用いる場合を例に説明したが、本発明は更に様々な種類のインクを用いるシステムにも対応することが出来る。例えば、明度の高い淡色インクとしてグレーの代わりにライトシアンインクライトマゼンタインクを用いることも出来るし、レッド、グリーン、ブルーのような特色インクを併用することもできる。いずれにしても、複数の閾値マトリクスを用意しておきながら、相対的にドットパワーが大きい色については色間処理の事実上の第1色となるように色間処理における閾値マトリクスと参照データの組み合わせを設定すれば、上述した本発明の効果を得ることはできる。

0137

また、以上では量子化処理にて16bitデータを数レベルに量子化した後、インデックス展開処理によって2値化する内容で説明したが、ステップS203で実行する量子化処理については、多値量子化処理でなくても良い。すなわち、ステップS203の量子化処理は、16bitの階調データをディザ処理によって直接1bitの2値データに変換しても良い。この場合、ステップS204で示したインデックス展開処理は省略され、ステップS203で得られた2値データはそのまま記録装置1に出力されることになる。無論、図2における他のステップにおける入出力データのbit数も、上述した実施形態に限定されるものではない。精度を保持するために出力のbit数を入力のbit数よりも多くしてよく、bit数は用途や状況に応じて様々に調整して構わない。

0138

さらに、上記実施形態では図2に示すシリアル型の記録装置を用いて説明したが、本発明はフルライン型の記録装置にも対応することが出来る。

0139

さらに、上記実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも本発明は実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。

0140

1記録装置
2画像処理装置
108 画像処理装置主制御部
301画像データ取得部
305閾値取得部
306量子化処理部
308閾値オフセット算出部
309 閾値オフセット加算部
310ディザパタン

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