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技術 湿式吹付材用急結剤、その製造方法、それを含む湿式吹付材及び湿式吹付材の施工方法

出願人 黒崎播磨株式会社株式会社白石中央研究所
発明者 楠綾吉田麻弥田近正彦
出願日 2015年8月10日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2015-158117
公開日 2017年2月16日 (2年8ヶ月経過) 公開番号 2017-036176
状態 特許登録済
技術分野 セラミック製品3 根切り,山留め,盛土,斜面の安定 セメント、コンクリート、人造石、その養生
主要キーワード 沈降容積 B型粘度計 レデューサ ノズル手前 スネークポンプ 耐圧ホース 耐火性粉体 鉄パイプ
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

作業性に優れ、かつ良好な急結性及び硬化性が得られる急結剤、その製造方法、それを含む湿式吹付材及び湿式吹付材の施工方法を提供する。

解決手段

必要に応じて塩化カルシウムを添加した水酸化カルシウムスラリーから調製される、不定形耐火物の湿式吹付材用急結剤であって、上記水酸化カルシウムスラリーのシュウ酸反応性沈降容積、及び粘度がそれぞれ、シュウ酸反応性:40分以下、沈降容積:60ml未満、及び粘度:200mPa・S未満であり、急結剤中の水酸化カルシウム及び塩化カルシウムの含有量の合計量が46質量%未満であり、水酸化カルシウム:塩化カルシウムの含有割合が、50:50〜100:0の範囲内であることを特徴としている。

概要

背景

不定形耐火物による各種工業窯炉内張りあるいはその補修として、不定形耐火物を所定量の水分で予め混練した後、ノズルに圧送し、ノズルあるいはノズル手前急結剤を添加して吹付け湿式吹付施工方法が知られている。この方法に使用される急結剤の役割としては、急結作用及び硬化促進作用が挙げられる。急結作用は、ポンプ圧送可能な流動性を有する泥しょう物が、吹付けられた瞬間に被施工面からだれ落ちないようにするために、泥しょう物の流動性を瞬間的に消失させる作用である。この流動性の消失は、急結剤が泥しょう物中の粒子凝集させることにより発現される。

従来より、急結剤としては、アルミン酸アルカリ塩溶液ケイ酸アルカリ塩溶液塩化カルシウム溶液水酸化カルシウムスラリーなどが用いられている。しかしながら、アルミン酸アルカリ塩及びケイ酸アルカリ塩は、苛性ソーダを含むため、作業環境上好ましくない。

そこで、特許文献1では、特定の水酸化カルシウムスラリーに塩化カルシウムを混合した急結剤が提案されている。

概要

作業性に優れ、かつ良好な急結性及び硬化性が得られる急結剤、その製造方法、それを含む湿式吹付材及び湿式吹付材の施工方法を提供する。必要に応じて塩化カルシウムを添加した水酸化カルシウムスラリーから調製される、不定形耐火物の湿式吹付材用急結剤であって、上記水酸化カルシウムスラリーのシュウ酸反応性沈降容積、及び粘度がそれぞれ、シュウ酸反応性:40分以下、沈降容積:60ml未満、及び粘度:200mPa・S未満であり、急結剤中の水酸化カルシウム及び塩化カルシウムの含有量の合計量が46質量%未満であり、水酸化カルシウム:塩化カルシウムの含有割合が、50:50〜100:0の範囲内であることを特徴としている。なし

目的

本発明の目的は、作業性に優れ、かつ良好な急結性及び硬化性が得られる急結剤、その製造方法、それを含む湿式吹付材及び湿式吹付材の施工方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

必要に応じて塩化カルシウムを添加した水酸化カルシウムスラリーから調製される、不定形耐火物湿式吹付材急結剤であって、前記水酸化カルシウムスラリーの以下に定義されるシュウ酸反応性沈降容積、及び粘度がそれぞれ、シュウ酸反応性:40分以下、沈降容積:60ml未満、及び粘度:200mPa・S未満であり、急結剤中の水酸化カルシウム及び塩化カルシウムの含有量の合計が46質量%未満であり、水酸化カルシウム:塩化カルシウムの含有割合が、50:50〜100:0の範囲内である、湿式吹付材用急結剤。シュウ酸反応性:5質量%の濃度に調製され、25±1℃に保たれた水酸化カルシウムスラリー50gに、25±1℃に保たれた0.5モルリットルの濃度のシュウ酸水溶液40gを一気に添加し、添加後pH7.0になるまでの時間(分)沈降容積:2質量%の濃度に調製された水酸化カルシウムスラリーを100mlのメスシリンダーに入れ、室温で放置し1時間経過した後に測定される沈降容積粘度:8質量%の濃度に調製された水酸化カルシウムスラリーをB形粘度計で測定したときの粘度

請求項2

シュウ酸反応性が、20分以下である、請求項1に記載の湿式吹付材用急結剤。

請求項3

水酸化カルシウムのBET比表面積が、5m2/g以上である、請求項1または2に記載の湿式吹付材用急結剤。

請求項4

水酸化カルシウムスラリーに対して摩砕処理を施す工程と、摩砕処理後の水酸化カルシウムスラリーを乾燥して、水酸化カルシウムを粉末化する工程と、粉末化した水酸化カルシウムに水を添加して水酸化カルシウムスラリーを調製し、得られた水酸化カルシウムスラリーに必要に応じて塩化カルシウムを添加して、請求項1〜3のいずれか1項に記載の急結剤を調製する工程とを備える、湿式吹付材用急結剤の製造方法。

請求項5

耐火性粉体と、アルミナセメントと、請求項1〜3のいずれか1項に記載の急結剤とを含む、湿式吹付材。

請求項6

耐火性粉体及びアルミナセメントを含む不定形耐火物に水を加え混練して泥しょう物とし、この泥しょう物に、請求項1〜3のいずれか1項に記載の急結剤を添加した湿式吹付材を吹付け施工する、湿式吹付材の施工方法

技術分野

0001

本発明は、湿式吹付材急結剤、その製造方法、それを含む湿式吹付材及び湿式吹付材の施工方法に関するものである。

背景技術

0002

不定形耐火物による各種工業窯炉内張りあるいはその補修として、不定形耐火物を所定量の水分で予め混練した後、ノズルに圧送し、ノズルあるいはノズル手前で急結剤を添加して吹付ける湿式吹付施工方法が知られている。この方法に使用される急結剤の役割としては、急結作用及び硬化促進作用が挙げられる。急結作用は、ポンプ圧送可能な流動性を有する泥しょう物が、吹付けられた瞬間に被施工面からだれ落ちないようにするために、泥しょう物の流動性を瞬間的に消失させる作用である。この流動性の消失は、急結剤が泥しょう物中の粒子凝集させることにより発現される。

0003

従来より、急結剤としては、アルミン酸アルカリ塩溶液ケイ酸アルカリ塩溶液塩化カルシウム溶液水酸化カルシウムスラリーなどが用いられている。しかしながら、アルミン酸アルカリ塩及びケイ酸アルカリ塩は、苛性ソーダを含むため、作業環境上好ましくない。

0004

そこで、特許文献1では、特定の水酸化カルシウムスラリーに塩化カルシウムを混合した急結剤が提案されている。

先行技術

0005

特開2014−101242号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、特許文献1において用いられている水酸化カルシウムスラリーは、高い粘度を有しており、ポンプでの搬送性が良好ではなく、急結剤供給管内で付着による閉塞が生じてしまう問題があった。また、急結剤としては、多量の塩化カルシウムと混合して用いることが記載されている。

0007

本発明者らは、粘度の低い水酸化カルシウムスラリーを用いることにより、ポンプによる搬送性が改善され、優れた作業性が得られるとともに、良好な急結性を維持したまま、
多量の塩化カルシウムを用いることなく良好な硬化性が得られることを見出した。

0008

本発明の目的は、作業性に優れ、かつ良好な急結性及び硬化性が得られる急結剤、その製造方法、それを含む湿式吹付材及び湿式吹付材の施工方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明の急結剤は、必要に応じて塩化カルシウムを添加した水酸化カルシウムスラリーから調製される、不定形耐火物の湿式吹付材用急結剤であって、上記水酸化カルシウムスラリーの以下に定義されるシュウ酸反応性沈降容積、及び粘度がそれぞれ、シュウ酸反応性:40分以下、沈降容積:60ml未満、及び粘度:200mPa・S未満であり、急結剤中の水酸化カルシウム及び塩化カルシウムの含有量の合計が46質量%未満であり、水酸化カルシウム:塩化カルシウムの含有割合が、50:50〜100:0の範囲内であることを特徴としている。

0010

シュウ酸反応性:5質量%の濃度に調製され、25±1℃に保たれた水酸化カルシウムスラリー50gに、25±1℃に保たれた0.5モルリットルの濃度のシュウ酸水溶液40gを一気に添加し、添加後pH7.0になるまでの時間(分)

0011

沈降容積:2質量%の濃度に調製された水酸化カルシウムスラリーを100mlのメスシリンダーに入れ、室温で放置し1時間経過した後に測定される沈降容積

0012

粘度:8質量%の濃度に調製された水酸化カルシウムスラリーをB形粘度計で測定したときの粘度

0013

シュウ酸反応性は、20分以下であることが好ましい。

0014

水酸化カルシウムのBET比表面積は、5m2/g以上であることが好ましい。

0015

本発明の急結剤の製造方法は、水酸化カルシウムスラリーに対して摩砕処理を施す工程と、摩砕処理後の水酸化カルシウムスラリーを乾燥して、水酸化カルシウムを粉末化する工程と、粉末化した水酸化カルシウムに水を添加して水酸化カルシウムスラリーを調製し、得られた水酸化カルシウムスラリーに必要に応じて塩化カルシウムを添加して、上記本発明の急結剤を調製する工程とを備えることを特徴としている。

0016

本発明の湿式吹付材は、耐火性粉体と、アルミナセメントと、上記本発明の急結剤とを含むことを特徴としている。

0017

本発明の湿式吹付材の施工方法は、耐火性粉体及びアルミナセメントを含む不定形耐火物に水を加え混練して泥しょう物とし、この泥しょう物に、上記本発明の急結剤を添加した湿式吹付材を吹付けて施工することを特徴としている。

発明の効果

0018

本発明によれば、作業性に優れ、かつ良好な急結性及び硬化性が得られる。

0019

以下、好ましい実施形態について説明する。但し、以下の実施形態は単なる例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。

0020

本発明の急結剤は、必要に応じて塩化カルシウムが添加される水酸化カルシウムスラリーから調製され、水酸化カルシウムスラリーのシュウ酸反応性が40分以下、沈降容積が60ml未満、粘度が200mPa・S未満であることを特徴としている。

0021

なお、本発明における水酸化カルシウムスラリーのシュウ酸反応性、沈降容積、及び粘度は、塩化カルシウムを添加する場合、塩化カルシウムを添加する前の水酸化カルシウムスラリーのシュウ酸反応性、沈降容積、及び粘度である。

0022

(水酸化カルシウムスラリー)
水酸化カルシウムスラリーは、例えば、石灰石焼成して得られる生石灰酸化カルシウム)に水を反応させることにより、調製することができる。例えば、石灰石をキルン内において約1000℃で焼成して、生石灰を生成し、この生石灰に約10倍量の熱水投入し、30分間攪拌させることにより、水酸化カルシウムスラリーを調製することができる。

0023

本発明における水酸化カルシウムスラリーは、上述のように、シュウ酸反応性が40分以下であり、沈降容積が60ml未満、粘度が200mPa・S未満である。このような水酸化カルシウムスラリーは、上記のようにして調製された水酸化カルシウムスラリーを、摩砕処理することにより製造することができる。摩砕処理としては、ビーズミルなどが挙げられる。特に摩砕処理を行うことにより、シュウ酸反応性の値を小さくすることができる。

0024

<シュウ酸反応性>
本発明におけるシュウ酸反応性は、5質量%の濃度に調製され、25±1℃に保たれた水酸化カルシウムスラリー50gに、25±1℃に保たれた0.5モル/リットルの濃度のシュウ酸水溶液40gを一気に添加し、添加後pH7.0になるまでの時間(分)を測定して求めることができる。シュウ酸反応性は、さらに好ましくは、30分以下であり、さらに好ましくは20分以下である。シュウ酸反応性の値が大きくなると、優れた急結性及び硬化性が得られにくくなる。

0025

<沈降容積>
本発明における沈降容積は、2質量%の濃度に調製された水酸化カルシウムスラリーを100mlのメスシリンダーに入れ、室温で放置し1時間経過した後に測定される沈降容積である。

0026

本発明において、沈降容積は、60ml未満であり、50ml以下であることがさらに好ましく、40ml以下であることが特に好ましい。沈降容積が高くなると、ポンプによる搬送性が悪くなり、作業性が低下する場合がある。

0027

<粘度>
本発明における水酸化カルシウムスラリーを8質量%に調製し、B形粘度計で測定したときの粘度は、200mPa・S未満であり、さらに好ましくは100mPa・s以下であり、特に好ましくは80mPa・s以下である。粘度が高くなると、ポンプによる搬送性が悪くなり、作業性が低下する場合がある。

0028

<BET比表面積>
本発明の水酸化カルシウムスラリーのBET比表面積は、5m2/g以上であることが好ましく、さらに好ましくは8m2/g以上であり、特に好ましくは6〜10m2/gの範囲内である。BET比表面積は、水酸化カルシウムスラリーを乾燥し、粉末化した水酸化カルシウムについてBET比表面積を測定することにより求めることができる。BET比表面積が低くなりすぎると、優れた急結性及び硬化性が得られにくくなる場合がある。

0029

(水酸化カルシウムスラリーの調製)
本発明における水酸化カルシウムスラリーは、上述のように、水酸化カルシウムスラリーに対して摩砕処理を施すことにより調製することができる。また、摩砕処理後の水酸化カルシウムスラリーを乾燥して粉末化し、粉末化した水酸化カルシウムスラリーに水を添加して再び水酸化カルシウムスラリーとすることにより、調製することもできる。粉末化した水酸化カルシウムを用いることにより、輸送費等のコストを低減することができ、取扱い等も容易にすることができる。

0030

(急結剤)
本発明の急結剤は、上記水酸化カルシウムスラリーに、必要に応じて塩化カルシウムを添加することにより調製される。急結剤中の水酸化カルシウム及び塩化カルシウムの含有量の合計は、46質量%未満であり、さらに好ましくは40質量%以下であり、特に好ましくは35質量%以下である。急結剤中の水酸化カルシウム及び塩化カルシウムの含有量の合計が高すぎると、粘性が高くなるので、急結材供給管内付着による閉塞が生じ、ポンプでの搬送性が低下する。また、急結作用が強く、不定形耐火物が被施工面に到着する前に固化してしまい、リバウンドロスが多くなる。更に、ノズル内での固化が起きるために、ノズル閉塞を起こし、吹き付け不能となりやすくなる。

0031

また、急結剤中の水酸化カルシウム及び塩化カルシウムの含有量の合計は、10質量%以上であることが好ましい。急結剤中の水酸化カルシウム及び塩化カルシウムの含有量の合計が低すぎると、急結作用が不足するため好ましくない。

0032

本発明において、急結剤中の水酸化カルシウム:塩化カルシウムの含有割合は、50:50〜100:0の範囲内である。水酸化カルシウムは、施工体硬化を早めることで、被施工面に付着した施工体が自重により落下するのを防ぐ機能を有する。塩化カルシウムは、施工体を凝集させることで、吹き付け時に施工体が被施工面からだれ落ちるのを防ぐ機能を有する。

0033

塩化カルシウムの含有割合が多すぎると、施工体の硬化遅延が起こり、水酸化カルシウムの上記機能が十分発揮されない。急結剤中の水酸化カルシウム:塩化カルシウムの含有割合は、60:40〜100:0の範囲内であることがより好ましく、70:30〜100:0の範囲内であることがさらに好ましい。

0034

(湿式吹付材)
本発明の湿式吹付材は、耐火性粉体とアルミナセメントと上記本発明の急結剤とを含んでいる。

0035

湿式吹付材には、これら以外に、結合剤分散剤有機繊維金属分増粘剤等を含めてもよい。

0037

耐火性粉体の粒径調製は施工時の流動性・付着性、施工体の緻密性等を考慮し、粗粒中粒微粒に適宜調製する。また、微粒には、仮焼アルミナ、軽焼マグネシア揮発シリカ仮焼スピネル等の平均粒径10μm以下の超微粉を組み合わせることが好ましい。

0038

アルミナセメントは、結合剤として機能するもので、その添加量は、耐火性粉体100質量部に対し、0.5〜20質量部が好ましく、2〜10質量部がより好ましい。0.5質量部以上であることで、良好な耐食性を維持することができる。また、泥しょう物のポンプ圧送性を高めることができる等の理由から、アルミナセメントは平均粒径10μm以下のものが好ましい。

0039

アルミナセメント以外の結合剤としては、例えば、乳酸アルミニウム乳酸カルシウムグリコール酸アルミニウム乳酸−グリコール酸アルミニウム、水硬性アルミナマグネシアセメントポルトランドセメントリン酸塩、及び珪酸塩等が挙げられる。これらを併用する場合、その添加量は、耐火性粉体100質量部に対し、例えば20質量部以下が妥当である。

0040

分散剤は、泥しょう物の流動性を高める効果を持つ。その具体例は、トリポリリン酸ソーダヘキサメタリン酸ソーダポリアクリル酸ソーダポリアクリルリン酸ソーダポリカルボン酸リグニンスルホン酸ソーダカルボキシル基含有ポリエーテル等である。その添加量は、少なすぎると流動性を高める効果が得られず、多過ぎると却って流動性が損なわれるため、耐火性粉体100質量部に対し、0.01〜0.5質量部が好ましい。

0041

有機繊維としては、例えば、ポリプロピレン繊維ナイロン繊維PVA繊維ポリエチレン繊維アクリル繊維ポリエステル繊維パルプ等が挙げられる。その添加量は、耐火性粉体100質量部に対し、0.02〜1質量部が好ましい。

0042

増粘剤としては、例えば、ベントナイトCMCイソバン等が挙げられ、その添加量は耐火性粉体100質量部に対し、5質量部以下が好ましい。

0043

金属粉としては、例えば、アルミニウムシリコンフェロシリコンアルミニウム合金シリコン合金等が挙げられ、添加量は耐火性粉体100質量部に対し、0.01〜3質量部が好ましい。

0044

湿式吹付材は、耐火性粉体及びアルミナセメントを含む不定形耐火物に、水を加え混練して泥しょう物とし、この泥しょう物に水酸化カルシウムスラリーを添加することにより調製することができる。また、塩化カルシウムと併用する場合には、水酸化カルシウムスラリーと塩化カルシウムとの混合物とを泥しょう物に添加して湿式吹付材を調製することができる。

0045

泥しょう物を調製する際の水の添加量は、特に限定されるものではないが、一般には、不定形耐火物100質量部に対し、例えば3〜15質量部が好ましく、5〜12質量部がさらに好ましい。

0046

不定形耐火物に対する水酸化カルシウムスラリーの添加量は、不定形耐火物100質量部に対し、0.3〜1.5質量部の範囲であることが好ましい。

0047

本発明の急結剤には、分散剤、分散状態安定化剤気泡剤などが含まれていてもよい。

0048

分散剤としては、不定形耐火物に含有させるものと同様のものが挙げられる。

0049

分散状態安定化剤としては、無水ケイ酸や粘土等の無機増粘剤、CMC、PVA、ポリアクリル酸塩などの水溶性高分子などが挙げられる。

0050

気泡剤は、水酸化カルシウムの粒子表面に気泡を付着させ、その気泡の浮力により沈降を抑制するものであり、例えばラウリル硫酸塩などの各種界面活性剤などが挙げられる。

0051

<水酸化カルシウムスラリーの調製>
(実施例1)
固形分濃度16.0質量%、BET比表面積6.0m2/gの水酸化カルシウムスラリーをビーズミル(ウィリー・エ・バッコーフェン社製ダイノーミルKDL−PILOT型)により流量15kg/hで湿式摩砕処理を施し、BET比表面積11.4m2/g、2質量%濃度での沈降容積54ml/60minの水酸化カルシウムスラリーを調製した。得られた水酸化カルシウムスラリーのシュウ酸反応性、粘度を測定し、測定結果を表1に示した。

0052

(実施例2)
湿式摩砕処理での流量を20kg/hとする以外は、実施例1と同様にして、BET比表面積10.5m2/g、2質量%濃度での沈降容積42ml/60minの水酸化カルシウムスラリーを調製した。得られた水酸化カルシウムスラリーのシュウ酸反応性、粘度を測定し、測定結果を表1に示した。

0053

(実施例3)
湿式摩砕処理での流量を25kg/hとする以外は、実施例1と同様にして、BET比表面積9.7m2/g、2質量%濃度での沈降容積35ml/60minの水酸化カルシウムスラリーを調製した。得られた水酸化カルシウムスラリーのシュウ酸反応性、粘度を測定し、測定結果を表1に示した。

0054

(実施例4)
湿式摩砕処理での流量を35kg/hとする以外は、実施例1と同様にして、BET比表面積9.6m2/g、2質量%濃度での沈降容積30ml/60minの水酸化カルシウムスラリーを調製した。得られた水酸化カルシウムスラリーのシュウ酸反応性、粘度を測定し、測定結果を表1に示した。

0055

(実施例5)
湿式摩砕処理での流量を45kg/hとする以外は、実施例1と同様にして、BET比表面積9.2m2/g、2質量%濃度での沈降容積28ml/60minの水酸化カルシウムスラリーを調製した。得られた水酸化カルシウムスラリーのシュウ酸反応性、粘度を測定し、測定結果を表1に示した。

0056

(実施例6)
湿式摩砕処理での流量を70kg/hとする以外は、実施例1と同様にして、BET比表面積8.9m2/g、2質量%濃度での沈降容積25ml/60minの水酸化カルシウムスラリーを調製した。得られた水酸化カルシウムスラリーのシュウ酸反応性、粘度を測定し、測定結果を表1に示した。

0057

(実施例7)
湿式摩砕処理での流量を100kg/hとする以外は、実施例1と同様にして、BET比表面積7.7m2/g、2質量%濃度での沈降容積18ml/60minの水酸化カルシウムスラリーを調製した。得られた水酸化カルシウムスラリーのシュウ酸反応性、粘度を測定し、測定結果を表1に示した。

0058

(実施例8)
湿式摩砕処理での流量を200kg/hとする以外は、実施例1と同様にして、BET比表面積6.5m2/g、2質量%濃度での沈降容積10ml/60minの水酸化カルシウムスラリーを調製した。得られた水酸化カルシウムスラリーのシュウ酸反応性、粘度を測定し、測定結果を表1に示した。

0059

(比較例1)
固形分濃度16.0質量%、BET比表面積6.5m2/gの水酸化カルシウムスラリーをビーズミル(ウィリー・エ・バッコーフェン社製ダイノーミルKDL−PILOT型)により流量3kg/hで湿式摩砕処理を施し、BET比表面積17.5m2/g、2質量%濃度での沈降容積98ml/60minの水酸化カルシウムスラリーを調製した。得られた水酸化カルシウムスラリーのシュウ酸反応性、粘度を測定し、測定結果を表1に示した。

0060

(比較例2)
湿式摩砕処理での流量を10kg/hとする以外は、比較例1と同様にして、BET比表面積9.0m2/g、2質量%濃度での沈降容積62ml/60minの水酸化カルシウムスラリーを調製した。得られた水酸化カルシウムスラリーのシュウ酸反応性、粘度を測定し、測定結果を表1に示した。

0061

(比較例3)
BET比表面積20.3m2/gの水酸化カルシウムスラリーを調製し、これを湿式摩砕処理せずに用いた。水酸化カルシウムスラリーの2質量%濃度での沈降容積、シュウ酸反応性、粘度を測定し、測定結果を表1に示した。

0062

<急結剤の調製>
実施例1〜8及び比較例1〜3においては、水酸化カルシウム:塩化カルシウムの質量比を100:0とし、水酸化カルシウムスラリーのみを用いて急結剤を調製した。

0063

実施例9〜12及び比較例4においては、水酸化カルシウム:塩化カルシウムの質量比を、90:10(実施例9)、80:20(実施例10)、70:30(実施例11)、50:50(実施例12)、及び40:60(比較例4)として急結剤を調製した。なお、水酸化カルシウムスラリーとしては、実施例4の水酸化カルシウムスラリーを用いた。

0064

実施例13及び比較例5においては、水酸化カルシウム:塩化カルシウムの質量比を80:20とし、急結剤中の水酸化カルシウム及び塩化カルシウムの含有量の合計が45質量%(実施例13)及び50質量%(比較例5)になるように急結剤を調製した。

0065

<急結剤の評価>
[粘度の測定]
調製した各急結剤について、粘度を測定した。粘度は、B型粘度計(東京計器製)を用いて測定した。具体的には、水酸化カルシウムスラリーのみ又は水酸化カルシウムスラリーに塩化カルシウムを溶解させてから1分後の粘度値を測定した。

0066

[湿式吹付材の施工における評価]
上記実施例及び比較例の急結剤を使用して、湿式吹付材の施工における凝集性、硬化性、リバウンドロスを評価した。

0067

以下、湿式吹付施工測定条件について述べる。

0068

湿式吹付施工装置は、混練後の不定形耐火物を圧送管送り出す圧送ポンプ(佐山製作所製)を備え、圧送ポンプには圧送管が接続されている。圧送管は、内径2.0インチ鉄パイプを20m備え、さらにレデューサを介して、内径1.5インチの耐圧ホースを10m備えたものを使用した。また、耐圧ホースの先端には、先絞りゴム製ノズルを接続したものを使用した。不定形耐火物に対する急結剤の搬送・供給は、スネークポンプを有するモーノポンプを使用し、圧縮空気キャリアとしてゴム製ノズルに接続した急結剤供給管を介して行った。

0069

被施工面は、コンクリートの壁とし、施工厚みは150mmとした。

0070

不定形耐火物は、耐火性粉体としての、粒径1〜5mmのアルミナ及びムライト33質量%及び粒径1mm以下のアルミナ及びムライト48質量%、微粉原料としての仮焼アルミナ7質量%及びシリカヒューム5質量%、結合剤としてのアルミナセメント7質量%からなる合量100質量%に、分散剤としてトリポリリン酸ソーダ0.1質量%を外掛けで添加した組成のものを使用した。施工に際しては施工水分を7.8質量%添加し、ミキサーにて予め十分に混練した。急結剤の添加量は、不定形耐火物(施工水分量を除いた量)に対する外掛けで0.3質量%とした。

0071

次に、凝集性及び硬化性の評価方法について説明する。

0072

(凝集性)
水と湿式吹付材との混練物500g中に急結剤を2質量%添加した場合において、手ですばやく混練したときの凝集性を評価した。具体的には、材料がダマになったときの時間を目視で評価し、ダマになった時間が10秒以内あれば○、8秒以内であれば◎、10秒超であれば×とした。

0073

(硬化性)
硬化性は、吹付けを行って得た施工体に対し、先端6mmφの貫入硬度計を用いた貫入抵抗の測定を行い、貫入抵抗が約3.5MPaに達するまでの時間によって評価した。

0074

硬化時間は、吹付けを行って得た施工体に対し、先端6mmφの貫入硬度計を用いた貫入抵抗の測定を行い、貫入抵抗が約3.5MPaに達するまでの時間によって、2時間以下の場合を○、2時間超の場合を×とした。2時間超の場合、施工体を傾動したとき、施工体が落下する恐れがあり、作業工程遅延が発生するため×とした。

0075

(リバウンドロス)
リバウンドロスは、不定形耐火物の全体の混練量に対し、吹き付け後、被施工面に付着せずにリバウンドで落下した量が20質量%以上の場合を多い(×)、20%質量未満の場合を少ない(○)とした。

0076

急結剤の評価結果を、表1〜表3に示す。

0077

0078

表1に示すように、本発明に従う実施例1〜8の急結剤は、良好な凝集性及び硬化性を有し、リバウンドロスが少ないことがわかる。比較例1及び比較例2の急結剤は、急結剤供給管内で付着による閉塞が生じ、吹付施工を行うことができず、硬化性及びリバウンドロスを測定することができなかった。これに対し、実施例1〜8の急結剤は、急結剤供給管内で付着による閉塞が生じず、作業性に優れていた。

0079

シュウ酸反応性が本発明の範囲外である比較例3の急結剤は、凝集性において劣っており、リバウンドロスが多くなっている。

0080

0081

表2に示すように、水酸化カルシウム:塩化カルシウムの含有割合を50:50〜1
00:0の範囲内にすることにより、良好な硬化性が得られ、リバウンドロスを少なくできることがわかる。

0082

実施例

0083

表3に示すように、急結剤中の水酸化カルシウム及び塩化カルシウムの含有量の合計を46質量%未満にすることにより、良好な硬化性が得られ、リバウンドロスを少なくできることがわかる。

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