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技術 ベアリングへのオイル供給構造

出願人 日野自動車株式会社
発明者 作田雄史濱井抄太郎福田好史
出願日 2015年7月28日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2015-148886
公開日 2017年2月9日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-034736
状態 特許登録済
技術分野 ハイブリッド電気車両 伝動装置の一般的な細部 ころがり軸受 電動機、発電機の冷却 潤滑
主要キーワード 案内斜面 循環構造 オイル供給構造 案内壁 焼きつき 給油穴 循環方式 給油経路
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

簡単な構造で回転電機ベアリングに対してオイルを安定的に供給し得るベアリングへのオイル供給構造を提供する。

解決手段

ステータ4を備えたハウジング5内の回転電機室モータ室)6に、ステータ4に対して回転するロータ3を収容し、該ロータ3の回転軸をなすシャフト2をベアリング(前段ベアリング)9を介してハウジング5に回転可能に支持し、回転電機室(モータ室)6内に封入したオイル12をステータ4やロータ3に冷却材として供給するとともにベアリング(前段ベアリング)9に潤滑材として供給するベアリングへのオイル供給構造に関し、ベアリング(前段ベアリング)9を備えたハウジング5の構成部材に、ベアリング(前段ベアリング)9の位置から上方へ貫通してハウジング5の構成部材の回転電機室(モータ室)6側表面に開口する給油穴16を備える。

概要

背景

近年、開発の進められているハイブリッド自動車は、動力源としてエンジンの他に回転電機を備え、運転状況に応じてエンジンと、モータとしての回転電機の動力を併用し、あるいは使い分け燃費性能を高めるようにしたものである。ハイブリッド自動車の場合、回転電機はモータの他に発電機としても機能するモータジェネレータとして構成されており、エンジンの減速時等には該エンジンを制動しつつ、モータとして機能する際の動力となる電力バッテリに蓄えるようになっている。

こうした回転電機は、駆動に伴ってロータステータ通電により発熱するため、運転時にはエンジンと同様に冷却する必要がある。冷却媒体としては、オイルが用いられることが一般的である。

オイルによる回転電機の冷却は、例えば、回転電機を構成するロータやステータを収容したハウジング内にオイルを封入し、ハウジング内の下方に形成されたオイルパンからオイルポンプによってオイルを吸い上げ、ハウジングの上方から滴下してハウジング内でオイルを循環させることで行われる。

こうしたオイルの循環は、回転電機を冷却する役割の他に、該回転電機に備えられたベアリングに対して潤滑材としてのオイルを供給する役割を兼ねている。すなわち、上記したような回転電機では、ステータを備えたハウジング側に対してシャフト側に備えたロータを回転させるため、前記シャフトはベアリングを介して前記ハウジングに対し回転自在に支持されている。そして、オイルを循環させることにより、ステータやロータを冷却すると同時にベアリングへオイルを供給し、ベアリングの潤滑を保持すると同時に摩擦熱による温度上昇を低減し、焼きつきを防ぐようになっている。

尚、こうしたオイルの循環による回転電機の冷却構造ないしベアリングへのオイル供給構造に関する一般的技術水準を示す文献としては、例えば、下記特許文献1がある。

概要

簡単な構造で回転電機のベアリングに対してオイルを安定的に供給し得るベアリングへのオイル供給構造を提供する。ステータ4を備えたハウジング5内の回転電機室モータ室)6に、ステータ4に対して回転するロータ3を収容し、該ロータ3の回転軸をなすシャフト2をベアリング(前段ベアリング)9を介してハウジング5に回転可能に支持し、回転電機室(モータ室)6内に封入したオイル12をステータ4やロータ3に冷却材として供給するとともにベアリング(前段ベアリング)9に潤滑材として供給するベアリングへのオイル供給構造に関し、ベアリング(前段ベアリング)9を備えたハウジング5の構成部材に、ベアリング(前段ベアリング)9の位置から上方へ貫通してハウジング5の構成部材の回転電機室(モータ室)6側表面に開口する給油穴16を備える。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ステータを備えたハウジング内の回転電機室に、前記ステータに対して回転するロータを収容し、該ロータの回転軸をなすシャフトベアリングを介して前記ハウジングに回転可能に支持し、前記回転電機室内に封入したオイルを前記ステータや前記ロータに冷却材として供給するとともに前記ベアリングに潤滑材として供給するベアリングへのオイル供給構造であって、前記ベアリングを備えた前記ハウジングの構成部材に、前記ベアリングの位置から上方へ貫通して前記ハウジングの構成部材の回転電機室側表面に開口する給油穴を備えたことを特徴とするベアリングへのオイル供給構造。

請求項2

前記ハウジングの構成部材の前記回転電機室側表面に突出したオイル案内部材を備え、流れ落ちるオイルを前記オイル案内部材により前記給油穴の上端に向かって導くよう構成したことを特徴とする請求項1に記載のベアリングへのオイル供給構造。

請求項3

前記回転電機室内に封入されたオイルを前記ロータの回転によって跳ね上げ、前記回転電機室内に備えた前記ステータや前記ロータ、前記ベアリングに対してオイルを供給するよう構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のベアリングへのオイル供給構造。

請求項4

前記オイル案内部材として、前記回転電機室内における前記シャフトより上方の位置であって前記ロータの回転方向に関して前記給油穴の上端が開口した位置より奥側の位置に、径方向に沿って延びるオイル案内壁を備えたことを特徴とする請求項3に記載のベアリングへのオイル供給構造。

請求項5

前記オイル案内部材として、前記給油穴の上端を挟んで前記オイル案内壁と向かい合うように径方向に沿って延びるオイル案内副壁を備えたことを特徴とする請求項4に記載のベアリングへのオイル供給構造。

請求項6

前記オイル案内部材として、前記オイル案内壁と前記オイル案内副壁の間に、前記オイル案内壁と前記オイル案内副壁のいずれか一方から他方へ向かって下方に傾斜する案内斜面を備え、該案内斜面の下方に前記給油穴の上端が開口するよう構成したことを特徴とする請求項5に記載のベアリングへのオイル供給構造。

技術分野

0001

本発明は、ハイブリッド自動車等に用いられるモータ等の回転電機において、ベアリング潤滑材としてのオイルを供給するためのオイル供給構造に関する。

背景技術

0002

近年、開発の進められているハイブリッド自動車は、動力源としてエンジンの他に回転電機を備え、運転状況に応じてエンジンと、モータとしての回転電機の動力を併用し、あるいは使い分け燃費性能を高めるようにしたものである。ハイブリッド自動車の場合、回転電機はモータの他に発電機としても機能するモータジェネレータとして構成されており、エンジンの減速時等には該エンジンを制動しつつ、モータとして機能する際の動力となる電力バッテリに蓄えるようになっている。

0003

こうした回転電機は、駆動に伴ってロータステータ通電により発熱するため、運転時にはエンジンと同様に冷却する必要がある。冷却媒体としては、オイルが用いられることが一般的である。

0004

オイルによる回転電機の冷却は、例えば、回転電機を構成するロータやステータを収容したハウジング内にオイルを封入し、ハウジング内の下方に形成されたオイルパンからオイルポンプによってオイルを吸い上げ、ハウジングの上方から滴下してハウジング内でオイルを循環させることで行われる。

0005

こうしたオイルの循環は、回転電機を冷却する役割の他に、該回転電機に備えられたベアリングに対して潤滑材としてのオイルを供給する役割を兼ねている。すなわち、上記したような回転電機では、ステータを備えたハウジング側に対してシャフト側に備えたロータを回転させるため、前記シャフトはベアリングを介して前記ハウジングに対し回転自在に支持されている。そして、オイルを循環させることにより、ステータやロータを冷却すると同時にベアリングへオイルを供給し、ベアリングの潤滑を保持すると同時に摩擦熱による温度上昇を低減し、焼きつきを防ぐようになっている。

0006

尚、こうしたオイルの循環による回転電機の冷却構造ないしベアリングへのオイル供給構造に関する一般的技術水準を示す文献としては、例えば、下記特許文献1がある。

先行技術

0007

特開2013−177102号公報

発明が解決しようとする課題

0008

ところで、上記したようなオイルポンプを用いてオイルの循環を行う従来の方式では、吸い上げたオイルをハウジングの上方から供給し、オイルが重力に従って下方に流れ落ちることで回転電機やベアリングに対し供給される仕組みになっている。しかし、オイルの供給にあたってはオイルを導く経路が特に備えられているわけではなく、オイルがハウジング内部の壁面やステータ、ロータの表面を伝って自然に流下するに任せられており、特にベアリングに対しては、必ずしも常にオイルが安定的に供給されているとは言えなかった。

0009

また近年、コスト削減の観点から、オイルポンプの他にオイルを循環させるための配管など、複雑な構造を要するオイルポンプによる上記従来の循環方式廃止し、代わりにハウジング内に封入したオイルにロータを接触させ、該ロータの回転によりオイルを跳ね上げて回転電機ないしベアリングにオイルを供給することが検討されている。そして、このような方式を採用した場合、ベアリングへのオイルの供給は、オイルポンプによりオイルを循環させる方式にも増してさらに不安定となる可能性が考えられる。

0010

本発明は、斯かる実情に鑑み、簡単な構造で回転電機のベアリングに対してオイルを安定的に供給し得るベアリングへのオイル供給構造を提供しようとするものである。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、ステータを備えたハウジング内の回転電機室に、前記ステータに対して回転するロータを収容し、該ロータの回転軸をなすシャフトをベアリングを介して前記ハウジングに回転可能に支持し、前記回転電機室内に封入したオイルを前記ステータや前記ロータに冷却材として供給するとともに前記ベアリングに潤滑材として供給するベアリングへのオイル供給構造であって、前記ベアリングを備えた前記ハウジングの構成部材に、前記ベアリングの位置から上方へ貫通して前記ハウジングの構成部材の回転電機室側表面に開口する給油穴を備えたことを特徴とするベアリングへのオイル供給構造にかかるものである。

0012

而して、このようにすれば、前記ハウジングに備えられて前記シャフトを支持する前記ベアリングに対し、前記ハウジングの構成部材の内側からオイルを供給することができる。

0013

本発明のベアリングへのオイル供給構造においては、前記ハウジングの構成部材の前記回転電機室側表面に突出したオイル案内部材を備え、流れ落ちるオイルを前記オイル案内部材により前記給油穴の上端に向かって導くよう構成することが好ましく、このようにすれば、流れ落ちるオイルの流路を前記給油穴に向かわせることができる。

0014

本発明のベアリングへのオイル供給構造においては、前記回転電機室内に封入されたオイルを前記ロータの回転によって跳ね上げ、前記回転電機室内に備えた前記ステータや前記ロータ、前記ベアリングに対してオイルを供給するよう構成することが好ましく、このようにすれば、前記回転電機の冷却構造をオイルポンプを廃した簡単な構造としながらも、前記ベアリングへのオイルの供給を行うことができる。

0015

本発明のベアリングへのオイル供給構造においては、前記オイル案内部材として、前記回転電機室内における前記シャフトより上方の位置であって前記ロータの回転方向に関して前記給油穴の上端が開口した位置より奥側の位置に、径方向に沿って延びるオイル案内壁を備えることが好ましく、このようにすれば、前記ロータによって跳ね上げられたオイルを前記回転電機室内における上方で捕捉することができる。

0016

本発明のベアリングへのオイル供給構造においては、前記オイル案内部材として、前記給油穴の上端を挟んで前記オイル案内壁と向かい合うように径方向に沿って延びるオイル案内副壁を備えることが好ましく、このようにすれば、前記オイル案内壁によって捕捉されたオイルをより確実に給油穴へ導くことができる。

0017

本発明のベアリングへのオイル供給構造においては、前記オイル案内部材として、前記オイル案内壁と前記オイル案内副壁の間に、前記オイル案内壁と前記オイル案内副壁のいずれか一方から他方へ向かって下方に傾斜する案内斜面を備え、該案内斜面の下方に前記給油穴の上端が開口するよう構成することが好ましく、このようにすれば、前記オイル案内壁によって捕捉されたオイルをさらに確実に給油穴へ導くことができる。

発明の効果

0018

本発明のベアリングへのオイル供給構造によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。

0019

(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、前記ハウジングの構成部材の内側からベアリングにオイルが供給されるので、前記ベアリングに対するオイルの供給を安定して行うことができる。

0020

(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、前記ハウジングの構成部材の表面を流れ落ちるオイルを集めて前記給油穴へ流し込むので、前記ベアリングへのオイルの供給をより確実にすることができる。

0021

(III)本発明の請求項3に記載の発明によれば、オイルポンプによる循環構造を廃した簡単な構造で回転電機を冷却し、前記ベアリングにオイルを供給することができるので、オイルポンプや周辺の配管にかかるコストを削減することができる。

0022

(IV)本発明の請求項4〜6に記載の発明によれば、ロータにより跳ね上げたオイルを捕捉して給油穴へ向かわせることができるので、オイルポンプによる循環構造を廃した簡単な構造であっても、前記ベアリングへのオイルの供給を確実にすることができる。

図面の簡単な説明

0023

本発明を適用したハイブリッド自動車のモータユニットを示す断面図である。
本発明を適用したハイブリッド自動車のモータユニットの一部を示す斜視図である。

実施例

0024

以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。

0025

図1図2は本発明の実施によるベアリングへのオイル供給構造の形態の一例を示すもので、回転電機としてモータジェネレータを備えたハイブリッド自動車のモータユニットに本発明を適用した場合を例示している。前段のエンジンと後段トランスミッションの間に配置されたモータユニット1は、図1に示す如く、一端をエンジン側(図中左側)に、他端をトランスミッション側(図中右側)にそれぞれ配した水平なシャフト2の周囲に、該シャフト2を中心として環状に形成されたロータ3と、該ロータ3の外周に、該ロータ3を取り囲むように配置された環状のステータ4とを備えてなる。ロータ3とステータ4は、ハウジング5の内部に形成された回転電機室(モータ室)6に収容されている。

0026

ハウジング5は、前段リテーナ7と後段リテーナ8の二段の部品を重ねてなる略円筒形状容器部材である。前段リテーナ7は、略円筒形状の側面7aの軸方向一端側に底面7bを備えて構成されており、底面7bは、外周部から中心部に向けて側面7aの軸方向外側に階段状に張り出した略円錐形状をなしている。側面7aの軸方向両端部のうち、底面7bが備えられていない側の端部は開口となっている。底面7bの中心には、シャフト2が貫通する穴7cが開口している。

0027

後段リテーナ8は、略円筒形状の側面8aの軸方向一端側に略円盤状の底面8bを備えて構成されており、側面8aの軸方向両端部のうち、底面8bが備えられていない側の端部は開口となっている。底面8bの中心には、シャフト2が貫通する穴8cが開口している。

0028

そして、後段リテーナ8の側面8aの縁に、前段リテーナ7の底面7bの外周部が締結され、前段リテーナ7と後段リテーナ8の間に、内部空間としてモータ室6が形成される。該モータ室6内において、ステータ4が後段リテーナ8の側面8aの内周面に固定され、その径方向内側にロータ3が配置される。シャフト2は、前段リテーナ7の底面7bと、後段リテーナ8の底面8bの中心にそれぞれ開口した穴7c、8cを貫通し、該穴7c、8cの縁にそれぞれ備えられたベアリング(前段ベアリング9、後段ベアリング10)を介してハウジング5に対し回転自在に支持される。このようにして、シャフト2とロータ3が、シャフト2を中心にハウジング5やステータ4に対して回転するようになっている。尚、前段リテーナ7の側面7aと底面7bによって形成される内部空間はクラッチ室11になっており、ここに図示しないクラッチフライホイール等が収容される。

0029

モータ室6には、さらに潤滑材および冷却材としてのオイル12が封入される。ここで、モータ室6を構成する後段リテーナ8には、その下部に十分な量のオイル12を蓄えるよう容積を大きくしたオイルパン13が形成されている。オイル12は、少なくとも該オイル12の表面にロータ3の一部が接触する高さまでモータ室6内に封入される。

0030

前段リテーナ7の底面7bの穴7cに備えられた前段ベアリング9の前側、および、後段リテーナ8の底面8bの穴8cに備えられた後段ベアリング10の後側(すなわち、前段ベアリング9、後段ベアリング10から見て、それぞれモータ室6の外側)には、それぞれオイルシール14、15が備えられ、オイル12がモータ室6の外部に漏出しないように密封されている。

0031

そして、前段リテーナ7の底面7bの構成部材内部には、穴7cの縁に備えた前段ベアリング9から、上方の底面7bの表面に向けて貫通するように給油穴16が備えられている。

0032

さらに本実施例の場合、底面7bのモータ室6側の表面に、該表面に突出した複数のオイル案内部材(オイル案内壁17、オイル案内副壁18、案内斜面19)を備えている。

0033

前段リテーナ7は、図2に示す如く、底面7bのモータ室6側の表面に、中心部から外周部に向けて径方向に沿って放射状に延びる複数のリブ7dを備えている。該複数のリブ7dのうち、最も上部に位置するリブ7dは、他のリブ7dと比較して底面7bからの高さが高く設定されたオイル案内壁17として構成されており、そのオイル案内壁17の近傍(図中右側)に給油穴16の上端16aが開口している。ここで、本実施例の場合、図2中、前段リテーナ7の手前側にロータ3(図示せず)が位置することになるが、このロータ3は、前段リテーナ7に対して反時計回りに回転する。すなわち、オイル案内壁17は、ロータ3の回転方向に関して給油穴16の上端16aの奥側に位置している。

0034

オイル案内副壁18は、給油穴16の上端16aを挟んでオイル案内壁17と向かい合うように径方向に沿って延びる部材である。つまり、ロータ3の回転方向に関し、手前から順にオイル案内副壁18、給油穴16の上端16a、オイル案内壁17という順に配置されている。このオイル案内副壁18は、底面7bからの高さがオイル案内壁17よりも低く設定されている。径方向の長さは底面7bの半径の約半分であり、底面7bにおける径方向の内側のみに設けられ、外側には設けられていない。

0035

オイル案内壁17とオイル案内副壁18の間の底面7bには、オイル案内副壁18からオイル案内壁17に向かう方向に底面7bに沿って斜めに下る案内斜面19が備えられており、この案内斜面19の下方に給油穴16の上端16aが開口している。

0036

尚、ここでは底面7bに既設のリブ7dの高さを変更してオイル案内壁17を形成する場合を例にとって説明したが、底面7bの適当な位置にリブ7dが存在しない場合は、オイル案内壁17をリブ7dとは別に新設しても良い。また、オイル案内副壁18についても、リブ7dを利用して形成しても良いし、新設しても良い。

0037

次に、上記した本実施例の作動を説明する。

0038

モータユニット1の駆動の際には、ロータ3がシャフト2と共にステータ4に対して回転する(図1参照)。このとき、ロータ3がハウジング5内のモータ室6に封入されたオイル12に一部において接触するので、回転に伴ってオイル12がモータ室6内で跳ね上げられる。こうすることで、回転電機を構成するロータ3やステータ4の全体にオイル12がかかり、駆動に伴って発生した熱がオイル12によって冷却される。

0039

また、跳ね上げたオイル12は、モータ室6を構成する前段リテーナ7の底面7bや後段リテーナ8の底面8bの表面を伝って流れ落ち、これにより、前段ベアリング9や後段ベアリング10に、モータ室6側から潤滑材としてのオイル12が供給される。

0040

さらに、本実施例の場合、上記したように、前段ベアリング9から上方の底面7bの表面に向けて貫通するように給油穴16が備えられている。このため、底面7bを流れ落ちてきたオイル12が、底面7bのモータ室6側表面に開口した給油穴16の上端16aに入り込むことにより、前段ベアリング9に対してモータ室6側からだけでなく、底面7bの構成部材の内側からもオイル12が供給される。

0041

ここで、本実施例では、上記したように、図2に示す如く底面7bのモータ室6側表面にオイル案内部材としてオイル案内壁17やオイル案内副壁18、案内斜面19を備えており、これによって底面7bを流れ落ちるオイル12を効率良く給油穴16の上端16aへと導くようになっている。以下、このオイル案内部材の作用を説明する。

0042

図2に示すように、ロータ3はトランスミッション側から見て反時計回りに回転し、オイル12もこの動きに従って反時計回りに跳ね上げられる。反時計回りに跳ね上げられたオイル12は、前段リテーナ7の底面7bの上側に径方向に備えられたオイル案内壁17の図中右側に衝突し、ここで捕捉される。このとき、上記したようにオイル案内壁17の底面7bからの高さは、他のリブ7dやオイル案内副壁18に比べて高く設定されているので、オイル案内壁17は、跳ね上げられたオイル12のうち少なくとも一部を、これらのリブ7dやオイル案内副壁18に妨げられることなく捕捉することができる。

0043

オイル案内壁17の右側に捕捉されたオイル12は、ここから底面7bの表面を下方へ流れ落ちる。このとき、オイル12は底面7bの表面を真っ直ぐに伝い落ちるとは限らず、その進路は左右に振れることが考えられるが、本実施例の場合、オイル案内壁17の右側にはオイル案内副壁18が配置されている。したがって、底面7bの表面を流れ落ちるオイル12は、左側をオイル案内壁17に、右側をオイル案内副壁18に遮られ、両案内壁(オイル案内壁17、オイル案内副壁18)の間の領域に集められて下方へと向かう。

0044

さらに、本実施例では、上記したように、オイル案内壁17とオイル案内副壁18の間に案内斜面19が備えられており、下方へ向かったオイル12はこの案内斜面19に沿って流れ落ちることになる。案内斜面19の下方には給油穴16の上端16aが開口しており、オイル12はここから給油穴16を通って下方の前段ベアリング9へと供給される。こうして、オイル案内壁17によって捕捉されたオイル12は、例えば図2中に破線の矢印で示したような経路を通り、底面7b表面を給油穴16の上端16aへと導かれるようになっている。このように、本実施例の給油穴16やオイル案内部材(オイル案内壁17、オイル案内副壁18、案内斜面19)による給油経路を備えたオイル供給構造では、ロータ3によって跳ね上げられたオイル12を前段リテーナ7の表面で捕捉し、さらに該表面を流れ落ちるオイル12を給油穴16の上端16aへ向かわせ、オイル12を集めて給油穴16へ流し込むことができる。上記したように、ロータの回転によってオイルを跳ね上げてオイルを供給する方式では、従来のオイルポンプによる循環方式と比較してモータユニット内上方のロータやステータへのオイルの供給が不安定となりがちであるが、本実施例では跳ね上げたオイル12を上記給油経路により前段ベアリング9へと導き、潤滑材としてのオイル12の供給を確実に行うことができるのである。こうして、前段ベアリング9を潤滑するとともに冷却して焼きつきを防止し、寿命を長く保つことができる。

0045

また、このような給油経路は、従来のようなオイルポンプによる循環方式を採用したモータユニットにおいても有効である。すなわち、従来は吸い上げたオイルをロータやステータの上方から垂らすだけであり、ベアリングに対して積極的にオイルを供給するような構造とはなっていなかったところ、上記したような給油穴やオイル案内部材を備えれば、上方から流れ落ちてきたオイルをやはりベアリングへと確実に供給することができる。

0046

尚、本実施例においては、前段リテーナ7の底面7bに上記したような給油経路を備えた場合を例に説明したが、同様の構造を後段リテーナ8側に備えて後段ベアリング10にオイル12を供給するようにしても勿論良い。また、同様の給油経路の一部または全部を前段リテーナ7や後段リテーナ8にそれぞれ複数備えるようにしても良い。例えば、ロータが両方向に回転し得るような回転電機の場合には、オイル案内壁の周方向両側に給油穴の上端を開口させるようにしても良い。

0047

以上のように、上記本実施例においては、ステータ4を備えたハウジング5内の回転電機室(モータ室)6に、ステータ4に対して回転するロータ3を収容し、該ロータ3の回転軸をなすシャフト2をベアリング(前段ベアリング)9を介してハウジング5に回転可能に支持し、回転電機室(モータ室)6内に封入したオイル12をステータ4やロータ3に冷却材として供給するとともにベアリング(前段ベアリング)9に潤滑材として供給するベアリングへのオイル供給構造であって、ベアリング(前段ベアリング)9を備えたハウジング5の構成部材(前段リテーナ7)に、ベアリング(前段ベアリング)9の位置から上方へ貫通してハウジング5の構成部材(前段リテーナ7)の回転電機室(モータ室)6側表面に開口する給油穴16を備えているので、ハウジング5に備えられてシャフト2を支持するベアリング(前段ベアリング)9に対し、ハウジング5の構成部材(前段リテーナ7)の内側からオイル12を供給することができる。

0048

また、本実施例においては、ハウジング5の構成部材(前段リテーナ7)の回転電機室(モータ室)6側表面に突出したオイル案内部材(オイル案内壁17、オイル案内副壁18、案内斜面19)を備え、流れ落ちるオイル12を前記オイル案内部材(オイル案内壁17、オイル案内副壁18、案内斜面19)により給油穴16の上端16aに向かって導くよう構成しているので、流れ落ちるオイル12の流路を給油穴16に向かわせることができる。

0049

また、本実施例においては、回転電機室(モータ室)6内に封入されたオイル12をロータ3の回転によって跳ね上げ、回転電機室(モータ室)6内に備えたステータ4やロータ3、ベアリング(前段ベアリング)9に対してオイル12を供給するよう構成しているので、回転電機の冷却構造をオイルポンプを廃した簡単な構造としながらも、ベアリング(前段ベアリング)9へのオイル12の供給を行うことができる。

0050

また、本実施例においては、前記オイル案内部材として、回転電機室(モータ室)6内におけるシャフト2より上方の位置であってロータ3の回転方向に関して給油穴16の上端16aが開口した位置より奥側の位置に、径方向に沿って延びるオイル案内壁17を備えているので、ロータ3によって跳ね上げられたオイル12を回転電機室(モータ室)6内における上方で捕捉することができる。

0051

また、本実施例においては、前記オイル案内部材として、給油穴16の上端16aを挟んでオイル案内壁17と向かい合うように径方向に沿って延びるオイル案内副壁18を備えているので、前記オイル案内壁17によって捕捉されたオイル12をより確実に給油穴16へ導くことができる。

0052

また、本実施例においては、前記オイル案内部材として、オイル案内壁17とオイル案内副壁18の間に、オイル案内壁17とオイル案内副壁18のいずれか一方から他方へ向かって下方に傾斜する案内斜面19を備え、該案内斜面19の下方に給油穴16の上端16aが開口するよう構成しているので、オイル案内壁17によって捕捉されたオイル12をさらに確実に給油穴16へ導くことができる。

0053

したがって、上記本実施例によれば、ハウジング5の構成部材(前段リテーナ7)の内側からベアリング(前段ベアリング)9にオイル12が供給されるので、ベアリング(前段ベアリング)9に対するオイル12の供給を安定して行うことができる。

0054

また、上記本実施例によれば、ハウジング5の構成部材(前段リテーナ7)の表面を流れ落ちるオイル12を集めて給油穴16へ流し込むので、ベアリング(前段ベアリング)9へのオイル12の供給をより確実にすることができる。

0055

また、上記本実施例によれば、オイルポンプによる循環構造を廃した簡単な構造で回転電機を冷却し、前記ベアリングにオイルを供給することができるので、オイルポンプや周辺の配管にかかるコストを削減することができる。

0056

また、上記本実施例によれば、ロータ3により跳ね上げたオイル12を捕捉して給油穴16へ向かわせることができるので、オイルポンプによる循環構造を廃した簡単な構造であっても、ベアリング(前段べアリング)9へのオイル12の供給を確実にすることができる。

0057

尚、本発明のベアリングへのオイル供給構造は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、ベアリングを備えてハウジング内でオイルを供給する型式のものであれば上記したようなハイブリッド自動車のモータジェネレータに限らず種々の回転電機に適用し得ること等、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

0058

2シャフト
3ロータ
4ステータ
5ハウジング
6回転電機室(モータ室)
9ベアリング(前段ベアリング)
12オイル
16給油穴
16a上端
17オイル案内部材(オイル案内壁)
18 オイル案内部材(オイル案内副壁)
19 オイル案内部材(案内斜面)

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