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課題

材料の性状供給量等に変動が生じても材料を所定の温度範囲コントロールしながら加熱処理できる並流加熱方式ロータリーキルンを提供する。

解決手段

排ガス温度制御を採用する並流加熱方式のロータリーキルン1において、キルン本体2にキルン内流下中の材料温度を検出する材料温度センサ22a〜22cを備え、この材料温度センサ22a〜22cにて検出される材料温度値に基づいてバーナ5へ供給する二次空気量増減させてバーナ空気比を調整する材料温度/バーナ空気比制御器24を備える。そして、材料温度を排ガス温度以下にコントロール可能な排ガス温度制御にてバーナ燃焼量を調整しつつ、材料温度に急激な変化が生じた場合には、その変化量に応じてバーナ5への二次空気量を適宜増減させてバーナ空気比を調整することでバーナ燃焼量にかかわらず火炎温度を調整し、それによって材料温度が所定の温度範囲から外れるのを抑制する。

概要

背景

各種の材料を加熱処理するにあたり、加熱効率に優れ連続投入の可能なロータリーキルンが採用されることも多く、例えば、建築物解体などに伴って多量に発生する二水石膏の状態にある廃石膏ボード破砕処理により粉粒体状とし、これを前記ロータリーキルンのキルン本体内投入してバーナから供給される高温燃焼ガスにより所定温度に加熱処理し、半水石膏II型無水石膏等に転位させて土壌固化材セメント原材料等として再生処理するようにしている。

ところで、廃石膏から得られるII型無水石膏をセメントの原材料等に利用する場合、その流動性比表面積等を調整するために約900℃以上もの比較的高温での加熱処理を要することがある。ただし、廃石膏は前記温度よりも若干高い約1100℃以上に加熱されると熱分解を生じて煙突バグフィルタ等の腐食原因となる硫黄酸化物(SO3)を発生させたり、溶融を生じてキルン内周壁排出ホッパ等の表面に付着・成長するなどの不具合を来すおそれがあるため、前記ロータリーキルンにはキルン本体内に供給した廃石膏を約900〜1100℃の比較的狭い温度範囲内に維持しながら加熱処理できる程度の温度コントロール性能が求められる。

一方、本出願人は、特許文献1(特願2015−102224)に示されるように、熱風供給用のバーナを備えた並流加熱方式高温加熱処理キルンと、該高温加熱処理キルンから導出される排ガスにて粉粒体を加熱する並流加熱方式の低温加熱処理キルンとを併設し、各キルンの出口側にはそれぞれ排ガス温度センサを備え、該排ガス温度センサにて検出される排ガス温度値に基づいてバーナ燃焼量を調整する排ガス温度制御とした粉粒体の加熱処理装置について出願しており、本装置によれば、加熱効率面では向流加熱方式より劣るものの、キルン排出間際におけるキルン本体内に形成されるバーナ火炎からの輻射熱の影響を抑えられると共に、粉粒体の加熱温度を少なくとも排ガス温度以下程度にコントロールできる並流加熱方式のロータリーキルンを採用したことにより、例えば前記のように、廃石膏からセメントの原材料等に適したII型無水石膏を再生処理する場合においても、排ガス温度が約1000〜1200℃程度に維持されるように排ガス温度制御にてバーナ燃焼量を調整するようにすれば、廃石膏をそれよりも若干低い約900〜1100℃程度の上記温度範囲で加熱処理でき、熱分解や溶融等を生じさせることなく所望の性状を有するII型無水石膏に再生処理可能としている。

概要

材料の性状や供給量等に変動が生じても材料を所定の温度範囲にコントロールしながら加熱処理できる並流加熱方式のロータリーキルンを提供する。排ガス温度制御を採用する並流加熱方式のロータリーキルン1において、キルン本体2にキルン内を流下中の材料温度を検出する材料温度センサ22a〜22cを備え、この材料温度センサ22a〜22cにて検出される材料温度値に基づいてバーナ5へ供給する二次空気量増減させてバーナ空気比を調整する材料温度/バーナ空気比制御器24を備える。そして、材料温度を排ガス温度以下にコントロール可能な排ガス温度制御にてバーナ燃焼量を調整しつつ、材料温度に急激な変化が生じた場合には、その変化量に応じてバーナ5への二次空気量を適宜増減させてバーナ空気比を調整することでバーナ燃焼量にかかわらず火炎温度を調整し、それによって材料温度が所定の温度範囲から外れるのを抑制する。

目的

本発明は上記の点に鑑み、材料の性状や供給量等に変動が生じても材料を所定の温度範囲にコントロールしながら加熱処理できる並流加熱方式のロータリーキルンを提供する

効果

実績

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請求項1

回転自在に傾斜支持したキルン本体の一端部にホットホッパを介して熱風供給用バーナ材料供給手段とを備える一方、他端部にコールドホッパを介して排ガス導出用の排気ダクト材料排出口とを備え、前記排気ダクトには排ガス温度検出用排ガス温度センサを備え、該排ガス温度センサにて検出される排ガス温度値に基づいてバーナ燃焼量を調整するように構成した並流加熱方式ロータリーキルンにおいて、前記キルン本体にキルン本体内流下中の材料温度を検出する材料温度センサを備え、該材料温度センサにて検出される材料温度値に基づいて前記バーナへ供給する燃焼用空気量増減させてバーナ空気比を調整する材料温度/バーナ空気比制御器を備えたことを特徴とするロータリーキルン。

請求項2

請求項1記載のロータリーキルンにおいて、前記バーナを備えたホットホッパの隅部にキルン本体内の静圧を検出する静圧センサを備え、該静圧センサにて検出される静圧値大気圧より若干低く維持してキルン本体内への侵入空気量をできるだけ抑えられるように排ガスの排風量を調整する静圧/排風量制御器を備えたことを特徴とするロータリーキルン。

請求項3

請求項1または2記載のロータリーキルンにおいて、回転体である前記キルン本体に材料温度センサにて検出された材料温度値の信号データを無線送信する送信機を備える一方、該送信機より送信された信号データを非接触にて受信する受信機をキルン本体から離間させて備え、該受信機にて受信した材料温度値の信号データを前記材料温度/バーナ空気比制御器に出力するように構成した無線テレメータ装置を備えたことを特徴とするロータリーキルン。

技術分野

0001

本発明は、各種材料を所定温度加熱処理するロータリーキルンに関し、特にキルン本体内に供給される材料と熱風流下方向とが同一方向となる並流加熱方式のロータリーキルンに関する。

背景技術

0002

各種の材料を加熱処理するにあたり、加熱効率に優れ連続投入の可能なロータリーキルンが採用されることも多く、例えば、建築物解体などに伴って多量に発生する二水石膏の状態にある廃石膏ボード破砕処理により粉粒体状とし、これを前記ロータリーキルンのキルン本体内に投入してバーナから供給される高温燃焼ガスにより所定温度に加熱処理し、半水石膏II型無水石膏等に転位させて土壌固化材セメント原材料等として再生処理するようにしている。

0003

ところで、廃石膏から得られるII型無水石膏をセメントの原材料等に利用する場合、その流動性比表面積等を調整するために約900℃以上もの比較的高温での加熱処理を要することがある。ただし、廃石膏は前記温度よりも若干高い約1100℃以上に加熱されると熱分解を生じて煙突バグフィルタ等の腐食原因となる硫黄酸化物(SO3)を発生させたり、溶融を生じてキルン内周壁排出ホッパ等の表面に付着・成長するなどの不具合を来すおそれがあるため、前記ロータリーキルンにはキルン本体内に供給した廃石膏を約900〜1100℃の比較的狭い温度範囲内に維持しながら加熱処理できる程度の温度コントロール性能が求められる。

0004

一方、本出願人は、特許文献1(特願2015−102224)に示されるように、熱風供給用のバーナを備えた並流加熱方式の高温加熱処理キルンと、該高温加熱処理キルンから導出される排ガスにて粉粒体を加熱する並流加熱方式の低温加熱処理キルンとを併設し、各キルンの出口側にはそれぞれ排ガス温度センサを備え、該排ガス温度センサにて検出される排ガス温度値に基づいてバーナ燃焼量を調整する排ガス温度制御とした粉粒体の加熱処理装置について出願しており、本装置によれば、加熱効率面では向流加熱方式より劣るものの、キルン排出間際におけるキルン本体内に形成されるバーナ火炎からの輻射熱の影響を抑えられると共に、粉粒体の加熱温度を少なくとも排ガス温度以下程度にコントロールできる並流加熱方式のロータリーキルンを採用したことにより、例えば前記のように、廃石膏からセメントの原材料等に適したII型無水石膏を再生処理する場合においても、排ガス温度が約1000〜1200℃程度に維持されるように排ガス温度制御にてバーナ燃焼量を調整するようにすれば、廃石膏をそれよりも若干低い約900〜1100℃程度の上記温度範囲で加熱処理でき、熱分解や溶融等を生じさせることなく所望の性状を有するII型無水石膏に再生処理可能としている。

先行技術

0005

特願2015−102224

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、上記従来装置のように、例え排ガス温度制御とする並流加熱方式のロータリーキルンを採用した場合であっても、キルン内部へ供給する材料の性状や供給量等に大きな変動が生じ、例えば、水分量の少ない廃石膏が供給されたり廃石膏の供給量が減少したりすると、排ガス温度制御では材料温度をあまりシビアにはコントロールすることができないため、場合によっては廃石膏の一部が熱分解や溶融を生じるほどの高温に加熱されてしまう可能性がある。

0007

本発明は上記の点に鑑み、材料の性状や供給量等に変動が生じても材料を所定の温度範囲にコントロールしながら加熱処理できる並流加熱方式のロータリーキルンを提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0008

本出願人は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、燃焼中のバーナへの燃料供給量が一定であってもバーナ空気比燃焼用空気量)が変わればバーナ火炎温度も追随して変動し、例えば、バーナ空気比を高めると(燃焼用空気量を増やすと)その分だけ火炎温度を低下させることができる一方、空気比下げると(燃焼用空気量を減らすと)その分だけ火炎温度を高めることができること(本発明者らが行ったバーナの燃焼試験データによれば、バーナへの燃料供給量が一定の状態で、バーナ空気比が1.1のときにはバーナ火炎温度は約1800℃、空気比が1.3のときには火炎温度は約1500℃、空気比が1.5のときには火炎温度は約1200℃程度であった。)、また材料温度はバーナから供給される熱風の温度や量だけでなくバーナにてキルン本体内に形成される火炎の温度(バーナ火炎からの輻射熱量)によっても大きく影響されることなどに着目し、例えば、キルン排出間際でのバーナ火炎からの輻射熱の影響を抑えられ、材料温度を排ガス温度以下にある程度コントロール可能な排ガス温度制御、並流加熱方式のロータリーキルンを従来同様に採用しつつ、キルン内を流下中の材料温度を測定してその温度変化監視するようにしておき、材料の性状や供給量等に大きな変動が生じるなどしてキルン内の材料温度が急激に高くなったような場合には、バーナへの燃焼用空気量を強制的に増やしてバーナ空気比を高めてやればバーナ燃焼量にかかわらずバーナ火炎温度だけを素早く低下させることができ、そうすれば材料の温度上昇を効果的に抑えられて必要以上に加熱されてしまうような不具合を未然に防止できるのではないかと考え、本発明に至ったものである。

0009

即ち、本発明に係る請求項1記載のロータリーキルンでは、回転自在に傾斜支持したキルン本体の一端部にホットホッパを介して熱風供給用のバーナと材料供給手段とを備える一方、他端部にコールドホッパを介して排ガス導出用の排気ダクト材料排出口とを備え、前記排気ダクトには排ガス温度検出用の排ガス温度センサを備え、該排ガス温度センサにて検出される排ガス温度値に基づいてバーナ燃焼量を調整するように構成した並流加熱方式のロータリーキルンにおいて、前記キルン本体にキルン本体内を流下中の材料温度を検出する材料温度センサを備え、該材料温度センサにて検出される材料温度値に基づいて前記バーナへ供給する燃焼用空気量を増減させてバーナ空気比を調整する材料温度/バーナ空気比制御器を備えたことを特徴としている。

0010

また、請求項2記載のロータリーキルンは、前記バーナを備えたホットホッパの隅部にキルン本体内の静圧を検出する静圧センサを備え、該静圧センサにて検出される静圧値大気圧より若干低く維持してキルン本体内への侵入空気量をできるだけ抑えられるように排ガスの排風量を調整する静圧/排風量制御器を備えたことを特徴としている。

0011

また、請求項3記載のロータリーキルンは、回転体である前記キルン本体に材料温度センサにて検出された材料温度値の信号データを無線送信する送信機を備える一方、該送信機より送信された信号データを非接触にて受信する受信機をキルン本体から離間させて備え、該受信機にて受信した材料温度値の信号データを前記材料温度/バーナ空気比制御器に出力するように構成した無線テレメータ装置を備えたことを特徴としている。

発明の効果

0012

本発明に係る請求項1記載のロータリーキルンによれば、排ガス温度制御を採用する並流加熱方式のロータリーキルンにおいて、キルン本体にキルン本体内を流下中の材料温度を検出する材料温度センサを備え、該材料温度センサにて検出される材料温度値に基づいてバーナへ供給する燃焼用空気量を増減させて空気比を調整する材料温度/バーナ空気比制御器を備えたので、材料温度を排ガス温度以下にコントロール可能な排ガス温度制御にてバーナ燃焼量を調整しつつ、キルン本体内を流下する材料温度を測定してその温度変化を監視しておき、供給材料の性状や供給量等の変動に伴いキルン本体内の材料温度に急激な変化が生じた場合には、その変化量に応じてバーナへの燃焼用空気量を適宜増減させてバーナ空気比を調整することによりバーナ燃焼量にかかわらずバーナ火炎温度を素早く調整でき、それによって材料が不必要に高温に加熱されたり加熱不足となるような不具合を未然に防止できて、キルン本体内の材料を所定の温度範囲にコントロールしながら加熱処理できる。

0013

また、請求項2記載のロータリーキルンによれば、前記バーナを備えたホットホッパの隅部にキルン本体内の静圧を検出する静圧センサを備え、該静圧センサにて検出される静圧値を大気圧より若干低く維持するように排ガスの排風量を調整する静圧/排風量制御器を備えたので、外乱要因となるキルン本体内への侵入空気量を抑えられてバーナへの燃焼用空気量とバーナ空気比との相関性を高めることができ、それによってキルン本体内を流下する材料温度に見合ったバーナ火炎温度になるようにバーナ空気比を精度良く調整することが可能となる。

0014

また、請求項3記載のロータリーキルンによれば、前記キルン本体に材料温度センサにて検出された材料温度値の信号データを無線送信する送信機を備える一方、該送信機より送信された信号データを受信する受信機をキルン本体から離間させて備え、該受信機にて受信した材料温度値の信号データを前記材料温度/バーナ空気比制御器に出力するように構成した無線テレメータ装置を備えたので、回転体であるキルン本体側に備えた材料温度センサにて検出される材料温度データを複雑な配線等を要さずに比較的簡単な装置構成にて材料温度/バーナ空気比制御器側に取り込め、コスト面やメンテナンス面において有益である。

図面の簡単な説明

0015

本発明に係るロータリーキルンの一実施例を示す概略説明図である。

0016

本発明に係るロータリーキルンにあっては、回転自在に傾斜支持した略円筒状のキルン本体の一端部にホットホッパを介して材料供給手段と熱風供給用のバーナとを備えてバーナ火炎がキルン本体内に形成されるようにしている一方、キルン本体の他端部にはコールドホッパを介して材料排出口と排ガス導出用の排気ダクトとを備え、材料の流下方向とバーナからの熱風の流下方向とが同一方向となる並流加熱方式としていると共に、前記排気ダクトの途中には排ガス温度検出用の排ガス温度センサを備え、該排ガス温度センサにて検出される排ガス温度値に基づいてバーナ燃焼量を調整する排ガス温度制御を採用している。また、前記排気ダクトの下流側には排ガス中のダスト捕捉する集塵機、排風量調整用メインダンパー、及び排風機等を介し、排気ダクト末端を煙突に連結している。

0017

また、前記キルン本体には、キルン本体内を流下中の材料の温度を検出可能なように、例えば熱電対等の材料温度センサを少なくとも一つ以上備えていると共に、該材料温度センサにて検出される材料温度値に基づいて前記バーナへ供給する燃焼用空気量を増減させてバーナ空気比を調整する材料温度/バーナ空気比制御器を備えている。なお、キルン本体は回転体であるため、キルン本体側に前記材料温度センサにて検出された材料温度値の信号データを無線送信する送信機を備え付けている一方、該送信機より送信された前記信号データを非接触にて受信する受信機をキルン本体から離間させた、例えば地上面等に設置し、該受信機にて受信した材料温度値の信号データを前記材料温度/バーナ空気比制御器に逐次出力するように構成した無線テレメータ装置を採用している。

0018

前記材料温度/バーナ空気比制御器では、例えば、材料温度センサにて検出されるキルン本体内の材料温度値が予め設定した所定の材料温度設定値設定範囲)よりも高ければ、その差値量に応じてバーナへ供給する燃焼用空気量を強制的に増加させてバーナ空気比を高め、それによってバーナ燃焼量にかかわらずバーナ火炎温度だけを素早く低下させて材料温度の上昇を抑えられるようにしている一方、材料温度センサにて検出されるキルン本体内の材料温度値が予め設定した所定の材料温度設定値(設定範囲)よりも低ければ、その差値量に応じてバーナへ供給する燃焼用空気量を強制的に減少させてバーナ空気比を落とし、それによってバーナ燃焼量にかかわらずバーナ火炎温度だけを素早く上昇させて材料温度の低下を抑えられるようにプログラミングしている。

0019

なお、前記材料温度値と材料温度設定値との差値量に対する燃焼用空気量(空気比)の増加(減少)分は、予め試験運転等を実施するなどしてその試験結果等に基づいて適宜決定すると良く、例えば、前記差値量に対してどの程度の燃焼用空気量を増加(減少)させてバーナ火炎温度を低下(上昇)させてやれば材料の温度上昇分(低下分)を抑えられてキルン排出時点での材料温度が目標温度付近に収まるように修正できるかといった関係式等を導き出し、該関係式等に基づいて決定するようにしても良いが、ただ単に材料温度が所定の温度範囲を超えないようにするための緊急回避的なものであれば、材料温度値が材料温度設定値を超えた時点で、バーナ火炎温度を十分に低下させられるだけのある程度余裕を見込んだ所定量(一定量)の燃焼用空気(空気比)を増加させるようにしても良い。

0020

また、前記キルン本体に取り付ける材料温度センサは、材料温度値と材料温度設定値との差値量がある程度明確に表れ、かつ材料の排出までに材料温度を目標温度に収まるように修正するだけの時間を確保できるように、例えばキルン本体の長さ方向に対して略中央付近に一つ備えるようにしても良いが、キルン本体の長さ方向に沿って所定間隔にて複数備えるようにすればキルン内部を流下する材料の温度変化率温度分布等が把握でき、それに応じてバーナへ供給する燃焼用空気量を適宜調整するようにすればより余裕を持った緻密な温度コントロールが可能となる。

0021

前記バーナへ供給する燃焼用空気量の増減手段としては、バーナ本体に具備するバーナファンで直接増減させるようにしても良いが、例えば、バーナ近傍にバーナ火炎に沿って二次空気を供給する二次空気供給ファン別途備え、該二次空気供給ファンから供給する二次空気量の増減でもって燃焼用空気量を増減させるようにすれば、バーナ火炎温度を調整するために燃焼用空気量を増減させる場合にあっても、バーナ自体には安定した燃焼状態が維持できる程度(例えば空気比で約1.1〜1.2程度)の一次空気量をバーナファンより供給し続けることができ、無理なく燃焼用空気量を調整できてより好ましいものとなる。

0022

また、前記バーナを備えたホットホッパの隅部にキルン本体内の静圧を検出する静圧センサを備え、該静圧センサにて検出される静圧値を大気圧より若干低く維持するように前記メインダンパーの開度(または排風機の回転数)を調整して排ガスの排風量を制御する静圧/排風量制御器を備えており、キルン本体とホットホッパ及びコールドホッパとの隙間より燃焼ガスやダスト、水蒸気等が噴き出さないようにしながらも、外乱要因となるキルン本体内への侵入空気量を極力抑えてバーナへ供給する燃焼用空気量とバーナ空気比との相関性を高め、キルン内部の材料温度に見合ったバーナ火炎温度になるようにバーナ空気比を精度良く調整可能なように図っている。

0023

そして、上記構成のロータリーキルンにて、適宜の材料を所定温度にて加熱処理する場合には、材料温度を排ガス温度以下にコントロール可能な排ガス温度制御にてバーナ燃焼量を調整しつつ、材料温度センサにてキルン本体内を流下する材料温度を連続的に検出してその温度変化等を監視しておく。そして、例えば前記供給材料の性状や供給量等に大きな変動が生じ、キルン本体内を流下する材料温度値が予め設定した所定の材料温度設定値を外れた場合には、前記材料温度/バーナ空気比制御器はこれら材料温度値と材料温度設定値との差値量に応じてバーナへ供給する燃焼用空気量を適宜増減させてバーナ空気比を調整する。このとき、バーナ空気比を調整することによってバーナ燃焼量にかかわらずバーナ火炎温度(輻射熱量)だけを調整させることができ、それによってキルン本体内の材料温度を所定の温度範囲に素早く修正することができる。

0024

このように、並流加熱方式のロータリーキルンにて各種の材料を所定の温度範囲で加熱処理する場合に、バーナ燃焼量の調整は材料温度を排ガス温度以下にコントロール可能な排ガス温度制御にて行いつつ、材料の性状や供給量等の変動に伴う材料温度の急激な変化に対してはバーナ火炎温度の調整によって素早く対応可能なようにしたので、材料の加熱不足や必要以上に加熱されることで熱分解や溶融等の不具合が発生するのを未然に防ぐことができる。また、既設のロータリーキルンに対しても材料温度センサや材料温度/バーナ空気比制御器等を追加するだけで比較的簡単かつ安価に設置でき、ロータリーキルンの規模等にかかわらず採用がしやすくて好適である。

0025

以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

0026

図中の1は適宜の材料を所定温度に加熱処理するロータリーキルンであって、回転自在に傾斜支持した略円筒状のキルン本体2を駆動用モータ(図示せず)により所定の速度で回転駆動するようにしており、キルン本体2の内壁面には掻き上げ機能を有さない耐火レンガセラミックス等の耐熱性キャスター3を周設してキルン内壁面を高温の熱風から保護している。また、前記キルン本体2の一端部にはホットホッパ4を介して熱風供給用のバーナ5と、材料供給手段であるベルトコンベア6とを備えている一方、キルン本体2の他端部にはコールドホッパ7を介して排ガス導出用の排気ダクト8と材料排出口9とを備えており、バーナ5から供給される熱風の流下方向と材料の流下方向とが同一方向となる並流加熱方式としている。

0027

前記排気ダクト8の下流には排ガスを冷却処理する冷却塔10、排ガス中のダスト捕捉用の集塵機であるバグフィルタ11、排風量調整用のメインダンパー12、及び排風機13を介し、排気ダクト8末端を煙突14に連結している。また、排気ダクト8の途中には排ガス温度検出用の排ガス温度センサ15を備えていると共に、該排ガス温度センサ15にて検出される排ガス温度値に基づいてバーナ5の燃焼量を調整する排ガス温度/バーナ燃焼量制御器16を備えている。

0028

前記排ガス温度/バーナ燃焼量制御器16では、排ガス温度センサ15にて検出される排ガス温度値と、予め設定した適宜の排ガス温度設定値との差値量に基づいて、コントロールモータ17を介して燃料供給弁18の開度、即ち燃料供給量を調整してバーナ燃焼量を制御すると共に、このバーナ燃焼量に応じてコントロールモータ19を介してバーナファン20の送風調整ダンパー21の開度を調整して燃焼用空気量(一次空気量)を調整するようにしている。なお、前記バーナファン20には、バーナ5が安定して燃焼可能なように燃料供給量に対して空気比換算で、例えば約1.2程度の燃焼用空気量が供給されるように設定しておく。

0029

また、前記キルン本体2には、キルン本体2内を流下中の材料温度を検出する熱電対等の材料温度センサ22a〜22cをキルン本体2の長さ方向に沿って所定間隔にて複数備えており、該材料温度センサ22a〜22c先端の測温部をキルン本体2の内壁面に周設したキャスター3を貫通させてキルン本体2内側に僅かに突出させ、キルン本体2内を所定の層圧を形成しながら流下する加熱材料の温度を直接測定可能なようにしている。なお、材料温度センサはキルン本体2に対して一つ設置するだけでも良いが、前記のようにキルン本体2の長さ方向に沿って所定間隔で複数備えるようにすることで、キルン本体2内を流下する材料の温度変化率や温度分布等も詳細に把握でき、後述する材料温度コントロールをする上でより余裕のある緻密な制御が行えて好ましい。また、図中の23はバーナ5にてキルン本体2内に形成されるバーナ火炎Fの温度確認用火炎温度センサであって、その先端の測温部をバーナ火炎Fが形成される付近へ臨ませている。

0030

図中の24は前記材料温度センサ22a〜22cにて検出した材料温度値に基づいて前記バーナ5へ供給する燃焼用空気量(二次空気量)を増減させてバーナ空気比を調整する材料温度/バーナ空気比制御器であって、前記材料温度センサ22a〜22cにて検出した材料温度値と予め設定した適宜の材料温度設定値との差値量に基づいて、インバータ25を介して二次空気供給ファン26の回転数を適宜調整し、バーナ5にてキルン本体2内に形成されるバーナ火炎F付近に噴き出される二次空気量を増減させてバーナ空気比を調整し、バーナ燃焼量にかかわらず火炎温度が所定温度になるように制御している。

0031

例えば、各材料温度センサ22a〜22cにて検出されたキルン本体2内の各測定点での材料温度値が各測定点毎に予め設定した適宜の材料温度設定値よりも高ければ(低ければ)、その差値量に応じて二次空気供給ファン26の回転数を上げて(下げて)二次空気量を増加(減少)させてバーナ空気比を高め(落とし)、それによってバーナ火炎温度を素早く低下(上昇)させて材料温度の上昇(低下)を抑えられるようにプログラミングをしている。なお、燃焼用空気量(二次空気量)を減少させる調整を行う場合には、予め二次空気供給ファン26より空気比換算で、例えば0.1程度分の二次空気を供給させるようにしておくと良い。

0032

また、材料温度センサをキルン本体2の長さ方向に沿って複数備えているため、各材料温度センサ22a〜22cにて検出される材料温度値より材料の温度変化率や温度分布等が把握でき、それらのデータを前記バーナ火炎温度制御に加味するようにしても良い。例えば、材料温度値と材料温度設定値との差値量に応じて二次空気量を増加させる際にも、材料の温度変化率(温度上昇率)が比較的大きいと判断される場合には二次空気量の増加分を割り増しするようにしたり、或いは材料温度値が材料温度設定値(設定範囲)に例え収まっている場合であっても、温度変化率(温度上昇率)が比較的大きいと判断される場合には二次空気量を敢えて増加させるようにしておくことで材料温度値が材料温度設定値を外れるのを未然に防げるなど、より余裕を持った緻密な温度コントロールが可能となる。

0033

前記材料温度値と材料温度設定値との差値量に対する二次空気量の増加(減少)分としては、例えば、前記差値量に対してどの程度の二次空気量を増加(減少)させてバーナ火炎温度を低下(上昇)させてやれば材料の温度上昇(低下)分を抑えられて材料排出口9からの排出時点での材料温度が目標温度付近に収まるように修正できるかといった関係式等を予め試験運転等によって導き出し、該関係式等に基づいて適宜決定するようにすると良い。このとき、前記火炎温度センサ23にてバーナ火炎Fの温度を検出し、そのバーナ火炎温度値を前記制御にフィードバックさせるようにするとより精度の高い制御が可能となる。

0034

また、回転体であるキルン本体2の表面には前記材料温度センサ22a〜22c、23にて検出した材料温度値やバーナ火炎Fの温度値等の各信号データを取り込んで無線送信する送信機27を備え付けている一方、キルン本体2から離間した地上面には前記送信機27より送信される前記各信号データを非接触にて受信する受信機28を設置していると共に、該受信機28にて受信した材料温度値等の信号データを前記材料温度/バーナ空気比制御器24へ逐次出力するように構成した無線テレメータ装置29を備えている。なお、キルン本体2に備える材料温度センサとしては、本実施例に記載した熱電対に代えて非接触にて材料温度を検出可能な放射温度計等も採用できるが、キルン本体2内に充満するダストや水蒸気等の影響による測定誤差の可能性を考慮すると本実施例のような熱電対等で材料温度を直接測定する方がより好ましい。

0035

また、前記バーナ5を備えたホットホッパ4の隅部にキルン本体2内の静圧を検出する静圧センサ30を備え、該静圧センサ30にて検出される静圧値を大気圧より若干低く、例えば−10〜−20Pa程度に維持するように前記メインダンパー12の開度(或いは排風機13の回転数)を調整して排ガスの排風量を制御する静圧/排風量制御器31を備えており、キルン本体2とホットホッパ4及びコールドホッパ7との隙間よりキルン本体2内の燃焼ガスやダスト、水蒸気等が噴き出さないようにしながらも、外乱要因となるキルン本体2内への侵入空気量を極力抑えてバーナ5へ供給する燃焼用空気量とバーナ空気比との相関性を高め、キルン本体2内部の材料温度に見合ったバーナ火炎温度になるようにバーナ空気比を精度良く調整可能なように図っている。

0036

そして、上記構成の並流加熱方式のロータリーキルン1にて、例えば廃石膏からセメントの原材料に適したII型無水石膏を再生処理するような場合には、先ず、廃石膏を約1000℃程度に加熱処理できるように、排ガス温度/バーナ燃焼量制御器16には、排ガス温度制御の特性上、1000℃よりも若干高い1100℃程度の排ガス温度設定値を設定登録しておく一方、材料温度/バーナ空気比制御器24にはキルン本体2内での廃石膏の目標温度値として、例えば各材料温度センサ22a、22b、22c位置毎にそれぞれ400〜600℃、600〜800℃、800〜1000℃といった具合に材料温度設定値を設定しておくと共に、これら各材料温度設定値と各材料温度センサ22a、22b、22cにて検出される材料温度値との差値量に応じて増加させる二次空気量として、例えばバーナ空気比換算で0.1/50℃程度の調整値を設定しておく。

0037

そして、この状態で排ガス温度制御にてバーナ燃焼量を調整しながらキルン本体2内に廃石膏を所定量ずつ供給すると、廃石膏はキルン本体2内を流下していく間にキルン本体2内に形成されるバーナ火炎Fからの輻射熱やバーナ2から供給される高温の熱風に晒されて徐々に加熱されていき、キルン本体2下流端部の材料排出口9から目標温度値である約1000℃程度に加熱処理されたII型無水石膏として順次排出されていく。

0038

一方、廃石膏の性状や供給量等に大きな変動が生じ、例えば水分量の少ない廃石膏が供給されたり廃石膏の供給量が減少するなどして廃石膏の温度が急激に高まり、各材料温度センサ22a、22b、22cにて検出しているキルン本体2内の材料温度値が前記材料温度設定値を超えた場合には、前記材料温度/バーナ空気比制御器24はこれら材料温度値と材料温度設定値との差値量に応じて、例えば、これらの差値量が100℃程度であればバーナ空気比換算で0.2程度分の二次空気量を増加させるように(トータルのバーナ空気比が1.4程度となるように)、二次空気供給ファン26の回転数を調整する。

0039

このとき、バーナ燃焼量は排ガス温度制御にて調整しているものの、燃焼用空気量を増加させることによって前記バーナ燃焼量にかかわらずバーナ火炎温度(輻射熱量)だけを強制的に低下させることができ(例えば、本発明者らが実施した燃焼試験によれば、バーナ空気比を1.2から1.4に高めると、バーナ火炎温度を約300℃程度低下させることができた。)、それによってキルン本体2内を流下する廃石膏が必要以上に加熱されるのを効果的に抑制することが可能となり、材料排出口9からの排出時点での廃石膏の温度を目標温度値である約1000℃付近に収めることができる。

0040

このように、並流加熱方式のロータリーキルンにて廃石膏等の材料を所定温度範囲で加熱処理する場合に、材料温度を排ガス温度以下にコントロール可能な排ガス温度制御にてバーナ燃焼量を調整しつつ、キルン内の材料温度を連続的に測定してその温度変化を監視しておき、材料の性状や供給量等の変動によりキルン内の材料温度が急激に変化して、例えば、材料温度が目標温度範囲を上回りそうなときにはバーナ空気比を高めてバーナ火炎温度を強制的に低下させる一方、材料温度が目標温度範囲を下回りそうなときにはバーナ空気比を落としてバーナ火炎温度を強制的に上昇させるようにしたことにより、材料温度を目標温度範囲に素早く修正することができて材料が不必要に高温に加熱されたり、或いは加熱不足となるような不具合を未然に防止することができる。

実施例

0041

なお、本実施例においては、本発明のロータリーキルン1を廃石膏の加熱再生処理に利用する場合について説明したが、何らこの用途に限定するものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で各種の用途に採用することができ、例えば重金属汚染された土壌を高温にて加熱処理して重金属を脱離させて浄化処理するような場合においても、この浄化温度よりも若干高い温度になると土壌が溶融を生じる懸念があり、廃石膏を加熱再生処理する場合と同様に比較的シビアな温度コントロール性能が求められるが、このような場合においても本発明のロータリーキルン1によれば好適に加熱処理することができる。

0042

1…ロータリーキルン2…キルン本体
4…ホットホッパ5…バーナ
6…ベルトコンベア(材料供給手段) 7…コールドホッパ
8…排気ダクト9…材料排出口
15…排ガス温度センサ
16…排ガス温度/バーナ燃焼量制御器
22a、22b、22c…材料温度センサ
24…材料温度/バーナ空気比制御器
26…二次空気供給ファン27…送信機
28…受信機29…テレメータ装置
30…静圧センサ31…静圧/排風量制御器

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