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図面 (11)

課題

走行機体後進状態の場合における走行装置駆動トルクが過大になることを抑制できる作業車を提供する。

解決手段

エンジン27と、エンジン27の動力前進動力または後進動力に変換して出力可能変速装置と、変速装置から出力される動力により駆動可能な左右一対前車輪及び後車輪と、左右一対の前車輪及び後車輪により走行可能な走行機体と、操作によりエンジン27の目標回転速度を変更可能なアクセルペダル22と、走行機体の走行状態を判定可能な走行状態判定部78と、走行状態判定部78により走行機体が後進状態であることが判定されている場合に、走行状態判定部78により走行機体が前進状態であることが判定されている場合よりも、アクセルペダル22の操作に基づくエンジン27の目標回転速度の上限値を低い値に制限する制御部84と、が備えられている。

概要

背景

従来の作業車が、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の従来の作業車には、走行装置(特許文献1では「前輪」、「後輪」)により走行可能な走行機体と、操作によりエンジン目標回転速度を変更可能なアクセル操作具(特許文献1では「変速ペダル」)と、が備えられている。

概要

走行機体が後進状態の場合における走行装置の駆動トルクが過大になることを抑制できる作業車を提供する。エンジン27と、エンジン27の動力前進動力または後進動力に変換して出力可能変速装置と、変速装置から出力される動力により駆動可能な左右一対前車輪及び後車輪と、左右一対の前車輪及び後車輪により走行可能な走行機体と、操作によりエンジン27の目標回転速度を変更可能なアクセルペダル22と、走行機体の走行状態を判定可能な走行状態判定部78と、走行状態判定部78により走行機体が後進状態であることが判定されている場合に、走行状態判定部78により走行機体が前進状態であることが判定されている場合よりも、アクセルペダル22の操作に基づくエンジン27の目標回転速度の上限値を低い値に制限する制御部84と、が備えられている。

目的

このような実状に鑑み、走行機体が後進状態の場合における走行装置の駆動トルクが過大になることを抑制できる作業車の提供が望まれていた

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

エンジンと、前記エンジンの動力前進動力または後進動力に変換して出力可能変速装置と、前記変速装置から出力される動力により駆動可能な走行装置と、前記走行装置により走行可能な走行機体と、操作により前記エンジンの目標回転速度を変更可能なアクセル操作具と、前記走行機体の走行状態を判定可能な走行状態判定部と、前記走行状態判定部により前記走行機体が後進状態であることが判定されている場合に、前記走行状態判定部により前記走行機体が前進状態であることが判定されている場合よりも、前記アクセル操作具の操作に基づく前記エンジンの目標回転速度の上限値を低い値に制限する制御部と、が備えられている作業車

請求項2

前進位置に操作することにより前記変速装置が前記前進動力を出力可能な状態を現出させ、後進位置に操作することにより前記変速装置が前記後進動力を出力可能な状態を現出させることが可能な変速操作具が備えられ、前記走行状態判定部は、前記変速操作具が前記後進位置にあることにより、前記後進状態であることを判定するように構成されている請求項1に記載の作業車。

請求項3

前記アクセル操作具の操作量と前記エンジンの目標回転速度との関係を示す複数のマップデータを格納するマップ格納部が備えられ、前記制御部は、前記マップ格納部から選択的に読み出した前記マップデータに基づいて前記エンジンの回転速度の制御を行うように構成され、前記制御部は、前記走行状態判定部により前記後進状態であることが判定されている場合、前記走行状態判定部により前記後進状態でないことが判定されている場合に読み出される前記マップデータよりも、前記アクセル操作具の操作に基づく前記エンジンの目標回転速度の上限値が小さい前記マップデータを読み出すように構成されている請求項1または2に記載の作業車。

請求項4

前記走行状態判定部により前記後進状態であることが判定されている場合に前記制御部によって読み出される前記マップデータは、前記走行状態判定部により前記後進状態でないことが判定されている場合に前記制御部によって読み出される前記マップデータと比較して、前記アクセル操作具の操作域全域において前記エンジンの目標回転速度が小さく設定されている請求項3に記載の作業車。

請求項5

前記走行状態判定部により前記後進状態であることが判定されている場合に前記制御部によって読み出される前記マップデータは、前記走行状態判定部により前記後進状態でないことが判定されている場合に前記制御部によって読み出される前記マップデータと比較して、前記アクセル操作具の操作域のうち前記アクセル操作具の操作に基づく前記エンジンの目標回転速度が上限値を超えない領域においては前記エンジンの目標回転速度が同一に設定され、前記アクセル操作具の操作域のうち残余の領域においては前記エンジンの目標回転速度が小さく設定されている請求項3に記載の作業車。

請求項6

前記前進状態における最小減速比に対する前記後進状態における減速比の比が、前記前進状態における前記エンジンの目標回転速度の上限値に対する前記後進状態における前記エンジンの目標回転速度の上限値の比と、略等しくなるように設定されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の作業車。

技術分野

0001

本発明は、エンジンと、エンジンの動力前進動力または後進動力に変換して出力可能変速装置と、変速装置から出力される動力により駆動可能な走行装置と、が備えられている作業車に関する。

背景技術

0002

従来の作業車が、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の従来の作業車には、走行装置(特許文献1では「前輪」、「後輪」)により走行可能な走行機体と、操作によりエンジンの目標回転速度を変更可能なアクセル操作具(特許文献1では「変速ペダル」)と、が備えられている。

先行技術

0003

特開2014−119108号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、上記従来の技術では、走行機体が後進状態の場合であっても、アクセル操作具の操作に基づいて変更可能なエンジンの目標回転速度の上限値は、走行機体が前進状態の場合と同様となっている。このため、走行機体が後進状態の場合に、アクセル操作具が誤操作等により大きく操作されると、エンジンの目標回転速度が増加し過ぎとなって、エンジンの動力に基づいて駆動される走行装置の駆動トルクが過大になるおそれがあった。このように、走行機体が後進状態の場合に走行装置の駆動トルクが過大になるおそれがあると、例えば、走行機体を後進走行させながら駐車する際に走行装置が車止め乗り越えてしまう等の不都合が生じ易かった。

0005

このような実状に鑑み、走行機体が後進状態の場合における走行装置の駆動トルクが過大になることを抑制できる作業車の提供が望まれていた。

課題を解決するための手段

0006

本発明の作業車は、
エンジンと、
前記エンジンの動力を前進動力または後進動力に変換して出力可能な変速装置と、
前記変速装置から出力される動力により駆動可能な走行装置と、
前記走行装置により走行可能な走行機体と、
操作により前記エンジンの目標回転速度を変更可能なアクセル操作具と、
前記走行機体の走行状態を判定可能な走行状態判定部と、
前記走行状態判定部により前記走行機体が後進状態であることが判定されている場合に、前記走行状態判定部により前記走行機体が前進状態であることが判定されている場合よりも、前記アクセル操作具の操作に基づく前記エンジンの目標回転速度の上限値を低い値に制限する制御部と、が備えられているものである。

0007

本発明によると、走行機体が後進状態の場合には、走行機体が前進状態の場合よりも、アクセル操作具の操作に基づくエンジンの目標回転速度の上限値が低い値に制限される。
このため、走行機体が後進状態の場合に、アクセル操作具が誤操作等により大きく操作されたとしても、エンジンの目標回転速度が増加し過ぎることがない。その結果、エンジンの動力を変速装置により変換した後進動力により駆動される走行装置の駆動トルクが、一定以上には大きくならないものになる。これにより、例えば、走行機体を後進走行させながら駐車する際に走行装置が車止めを乗り越えてしまう等の不都合が生じることを回避できる。
このように、本発明によれば、走行機体が後進状態の場合における走行装置の駆動トルクが過大になることを好適に抑制できる。

0008

本発明において、
前進位置に操作することにより前記変速装置が前記前進動力を出力可能な状態を現出させ、後進位置に操作することにより前記変速装置が前記後進動力を出力可能な状態を現出させることが可能な変速操作具が備えられ、
前記走行状態判定部は、前記変速操作具が前記後進位置にあることにより、前記後進状態であることを判定するように構成されていると好適である。

0009

本構成によれば、変速装置に対する操作を行う変速操作具の操作位置が後進位置にあることにより、走行機体が後進状態であることが判定される。これにより、走行機体が後進走行を実際に開始する前に、アクセル操作具の操作に基づくエンジンの目標回転速度の上限値の制限を行うことが可能となり、走行機体が後進状態の場合における走行装置の駆動トルクの過大化を好適に抑止できる。

0010

本発明において、
前記アクセル操作具の操作量と前記エンジンの目標回転速度との関係を示す複数のマップデータを格納するマップ格納部が備えられ、
前記制御部は、前記マップ格納部から選択的に読み出した前記マップデータに基づいて前記エンジンの回転速度の制御を行うように構成され、
前記制御部は、前記走行状態判定部により前記後進状態であることが判定されている場合、前記走行状態判定部により前記後進状態でないことが判定されている場合に読み出される前記マップデータよりも、前記アクセル操作具の操作に基づく前記エンジンの目標回転速度の上限値が小さい前記マップデータを読み出すように構成されていると好適である。

0011

本構成によれば、アクセル操作具の操作量とエンジンの目標回転速度との関係を示す複数のマップデータのうちから走行機体の走行状態等に応じて適切なマップデータが選択されて、エンジンの回転速度の制御が行われる。このため、時間の経過に応じて変化する可能性のある走行機体の走行状態等に合わせて適切なエンジン制御を実現できる。そして、走行機体が後進状態である場合には、走行機体が後進状態でない場合に比べて、エンジンの目標回転速度の上限値が小さいマップデータに基づいてエンジンの回転速度の制御が行われるので、走行機体が後進状態の場合において、エンジンの目標回転速度が増加し過ぎることがなく、走行装置の駆動トルクが過大とならないものにできる。

0012

本発明において、
前記走行状態判定部により前記後進状態であることが判定されている場合に前記制御部によって読み出される前記マップデータは、前記走行状態判定部により前記後進状態でないことが判定されている場合に前記制御部によって読み出される前記マップデータと比較して、前記アクセル操作具の操作域全域において前記エンジンの目標回転速度が小さく設定されていると好適である。

0013

本構成によれば、走行機体が後進状態である場合には、走行機体が後進状態でない場合に比べて、アクセル操作具の操作域の全域においてエンジンの目標回転速度が小さくなるので、アクセル操作具の操作量が比較的小さい、低速の後進走行時においても、エンジンの目標回転速度が小さく抑えられ、走行装置の駆動トルクを小さく抑えることができる。

0014

本発明において、
前記走行状態判定部により前記後進状態であることが判定されている場合に前記制御部によって読み出される前記マップデータは、前記走行状態判定部により前記後進状態でないことが判定されている場合に前記制御部によって読み出される前記マップデータと比較して、前記アクセル操作具の操作域のうち前記アクセル操作具の操作に基づく前記エンジンの目標回転速度が上限値を超えない領域においては前記エンジンの目標回転速度が同一に設定され、前記アクセル操作具の操作域のうち残余の領域においては前記エンジンの目標回転速度が小さく設定されていると好適である。

0015

本構成によれば、アクセル操作具の操作量が一定以下の場合には、走行機体が後進状態である場合であっても、走行機体が前進状態である場合であっても、アクセル操作具の操作量に対するエンジンの目標回転速度は、等しいものとなる。これにより、比較的低速の走行時には、走行機体の後進状態と前進状態とで、アクセル操作具の操作感覚を同じものにできる。そして、アクセル操作具の操作量が一定を超える場合には、走行機体が後進状態の場合である場合の方が、走行機体が前進状態である場合と比較して、アクセル操作具の操作量に対するエンジンの目標回転速度が小さくなり、走行装置の駆動トルクを小さく抑えることができる。

0016

本発明において、
前記前進状態における最小減速比に対する前記後進状態における減速比の比が、前記前進状態における前記エンジンの目標回転速度の上限値に対する前記後進状態における前記エンジンの目標回転速度の上限値の比と、略等しくなるように設定されていると好適である。

0017

本構成によれば、走行機体が後進状態の場合における最高走行速度を、走行機体が前進状態の場合における最高走行速度と、略等しいものにできる。これにより、走行機体が後進状態の場合における走行装置の駆動トルクを抑制しつつも、走行機体を高速で後進走行させたいという操縦者要望を適切に叶えることができる。

図面の簡単な説明

0018

多目的車両を示す側面図である。
多目的車両を示す平面図である。
動力伝達構造の概略を示す平面図である。
ジェネレータ周辺を示す側面図である。
エンジンの制御に関する制御構成図である。
前進状態のマップデータと後進状態のマップデータとを比較する比較図である。
アイドルアップを実行するマップデータとアイドルアップを実行しないマップデータとの比較図である。
走行機体の各走行状態と、エンジンの最大回転速度、減速比、最大駆動トルク、及び、最大走行速度との関係の一例を示す図である。
別実施形態におけるオルタネータの周辺を示す側面図である。
別実施形態における前進状態のマップデータと後進状態のマップデータとを比較する比較図である。

実施例

0019

以下、本発明の一例である実施形態について説明する。
図1図2等に示される多目的車両(「作業車」の一例)は、荷の運搬レクリエーション等の多様な目的に使用可能な車両として構成されている。多目的車両には、駆動可能且つ操向操作可能な左右一対前車輪11(「走行装置」の一例)と、駆動可能な左右一対の後車輪12(「走行装置」の一例)と、が備えられている。つまり、多目的車両の走行機体は、左右一対の前車輪11及び左右一対の後車輪12により走行可能に構成されている。走行機体の中央部には、操縦者が搭乗して運転操作を行う運転部13が備えられている。走行機体の後部には、荷を積載可能な荷台14が備えられている。走行機体における荷台14よりも下方には、原動部15が備えられている。

0020

運転部13は、枠状の保護フレーム16によって囲まれて保護されている。運転部13には、操縦者が着座する運転座席17、運転座席17に隣接して配置され、補助者が着座可能な補助席18が備えられている。また、運転部13には、操作入力装置として、左右の前車輪11の操向操作用のステアリングホイール19、変速操作用の変速レバー20(「変速操作具」の一例)、駆動切り換え用の駆動切換レバー21、走行速度を制御可能なアクセルペダル22(「アクセル操作具」の一例)、制動制御用のブレーキペダル23、駐車ブレーキ操作が可能なパーキングレバー24が備えられている。また、運転部13には、報知装置として、各種情報視覚表示可能なメータパネル25(図5参照)と、警告音等を発生させるブザー装置26(図5参照)と、が備えられている。

0021

図1に示されるように、荷台14は、前端側を上昇させて、積載物後方側へダンプ式に排出できるように構成されている。具体的には、荷台14の前端部側に位置する油圧式アクチュエータ(図示なし)を作動させることにより、荷台14は、後端部側に位置する機体左右方向に沿う横軸心を中心に揺動可能に構成されている。

0022

図1図3等に示される原動部15には、水冷式ガソリンエンジン(「エンジン」の一例;以下、エンジン27と略称する)と、エンジン27の動力を前進動力または後進動力に変換して出力可能な変速装置28と、が備えられている。

0023

図3等に示されるエンジン27は、クランク軸機体横向きになる姿勢で配置されている。エンジン27には、クランク軸と一体の主出力軸29及びクランク軸と一体の副出力軸30が備えられている。副出力軸30は、クランク軸を挟んで、主出力軸29の反対側に位置している。また、エンジン27は、機体後方に向かうにつれて上方に位置する斜め後ろ上がり後傾姿勢で配置されている。

0024

〔変速装置について〕
図3に示されるように、変速装置28には、乾式のベルト式無段変速機構31と、ギヤ式変速機構32と、後輪差動機構33と、前輪差動機構34と、が備えられている。変速装置28から出力される動力により、左右一対の前車輪11及び左右一対の後車輪12が、駆動可能となっている。

0025

ギヤ式変速機構32及び後輪差動機構33は、エンジン27の後方側に隣接して配置されているミッションケース35に収容されている。ベルト式無段変速機構31は、エンジン27及びミッションケース35の側部側に配置されている変速ケース36に収容されている。前輪差動機構34は、エンジン27の前方側に配置されている前側差動ケース37に収容されている。

0026

ベルト式無段変速機構31には、エンジン27の主出力軸29と連動連結可能な駆動軸38に取り付けられた駆動プーリ39と、ギヤ式変速機構32の入力軸41に取り付けられた従動プーリ40と、駆動プーリ39と従動プーリ40とに亘って巻回される例えばゴム製の無端ベルト42と、が備えられている。

0027

エンジン27の主出力軸29と駆動プーリ39の駆動軸38との間には、遠心クラッチ43が備えられている。遠心クラッチ43は、エンジン27の主出力軸29の回転速度が設定値未満である場合には遮断状態となり、エンジン27の主出力軸29の回転動力を駆動プーリ39の駆動軸38に伝達しない。そして、遠心クラッチ43は、エンジン27の主出力軸29の回転速度が設定値以上となる場合に連結状態となり、エンジン27の主出力軸29の回転動力を駆動プーリ39の駆動軸38に伝達する。

0028

つまり、ベルト式無段変速機構31は、エンジン27の回転速度が設定値以下である場合には、動力伝達を行わない。そして、ベルト式無段変速機構31は、エンジン27の回転速度が設置値を超えて増加する程、駆動プーリ39のベルト巻回径が拡大するとともに、従動プーリ40のベルト巻回径が縮小するように構成されている。すなわち、ベルト式無段変速機構31は、エンジン27の回転速度が設定値から増加する程、減速比が小さくなるように構成されている。

0029

ギヤ式変速機構32には、入力軸41、第一伝動軸44、第二伝動軸45、第三伝動軸46、前進一速ギヤ機構47、前進二速ギヤ機構48、後進ギヤ機構49、第一セレクタフォーク50、第二セレクタフォーク51、第一伝動ギヤ52、第一被伝動ギヤ53、第二伝動ギヤ54、第二被伝動ギヤ55、第三伝動ギヤ56、第一伝動ベベルギヤ57、第一被伝動ベベルギヤ58、動力取出軸59、推進軸60、前輪側入力軸61、第二伝動ベベルギヤ62、が備えられている。

0030

前進一速ギヤ機構47、前進二速ギヤ機構48、後進ギヤ機構49は、入力軸41と一体的に駆動されるように構成されている。第一伝動ギヤ52は、第一伝動軸44と一体的に駆動されるように構成されている。第一被伝動ギヤ53と第二伝動ギヤ54とは、第二伝動軸45と一体的に駆動されるように構成されている。第一伝動ギヤ52と第一被伝動ギヤ53とは、常時咬み合っている。第二被伝動ギヤ55と第三伝動ギヤ56と第一伝動ベベルギヤ57とは、第三伝動軸46と一体的に駆動されるように構成されている。第二伝動ギヤ54と第二被伝動ギヤ55とは、常時咬み合っている。第三伝動ギヤ56は、後輪差動機構33の入力ギヤに、常時咬み合っている。第一被伝動ベベルギヤ58は、動力取出軸59の伝動上手側部分と一体的に駆動されるように構成されている。第一伝動ベベルギヤ57と第一被伝動ベベルギヤ58とは、常時咬み合っている。動力取出軸59の伝動下手側部分と推進軸60とは連動連結されている。推進軸60は、前輪側入力軸61と連動連結されている。前輪側入力軸61は、第二伝動ベベルギヤ62と一体的に駆動されるように構成されている。第二伝動ベベルギヤ62は、前輪差動機構34の被伝動ベベルギヤと、常時咬み合っている。

0031

前輪差動機構34の左右には、夫々、機体左右方向に沿って延びる前輪駆動軸63が連動連結されている。各前輪駆動軸63の端部に、前車輪11が回動自在に支持されている。また、後輪差動機構33の左右には、夫々、機体左右方向に沿って延びる後輪駆動軸64が連動連結されている。各後輪駆動軸64の端部に、後車輪12が回動自在に支持されている。

0032

また、第三伝動軸46には、パーキングレバー24(図1図2図5参照)に連動連結されるパーキング機構65が備えられている。パーキング機構65は、湿式板式ブレーキ機構により構成されている。パーキングレバー24が制動側に操作されると、パーキング機構65が制動状態となり、第三伝動軸46に制動力が作用して、走行機体が駐車状態となる。一方、パーキングレバー24が解除側に操作されると、パーキング機構65が解除状態となり、第三伝動軸46が自由に回転可能となって、走行機体が駐車解除状態となる。

0033

パーキングレバー24が制動側に操作されると、パーキングレバー24の近傍に配置されているパーキングスイッチ66(図5参照)がオン状態となる。一方、パーキングレバー24が解除側に操作されると、パーキングスイッチ66がオフ状態となる。

0034

また、図3に示されるように、左右の前車輪11及び左右の後車輪12には、夫々、ディスクブレーキ機構からなるブレーキ装置67が備えられている。各ブレーキ装置67は、マスターシリンダ(図示せず)を介して、ブレーキペダル23(図1図2参照)に連動連結されている。ブレーキペダル23を踏み込み操作すると、各ブレーキ装置67が制動状態となり、左右の前車輪11及び左右の後車輪12に制動力が作用する。一方、ブレーキペダル23を踏み込み操作しないと、各ブレーキ装置67が解除状態となり、左右の前車輪11及び左右の後車輪12に制動力は作用しない。

0035

また、図3に示されるように、動力取出軸59には、クラッチ装置68が備えられている。クラッチ装置68は、駆動切換レバー21(図2参照)に連繋されている。駆動切換レバー21を四輪駆動位置に操作して、クラッチ装置68を入り状態にすると、動力取出軸59の伝動上手側部分と伝動下手側部分とが連動連結され、前車輪11側へ動力が伝達される状態(四輪駆動状態)となる。また、駆動切換レバー21を二輪駆動位置に操作して、クラッチ装置68を切り状態にすると、動力取出軸59の伝動上手側部分と伝動下手側部分との連動連結が解除されて、動力取出軸59から前車輪11側へ動力が伝達されない状態(二輪駆動状態)となる。

0036

図3に示されるように、後輪駆動軸64と後車輪12との間、動力取出軸59と推進軸60との間、推進軸60と前輪側入力軸61との間、前輪差動機構34と左右の前輪駆動軸63との間、各前輪駆動軸63と前車輪11との間は、夫々、カルダンジョイント等のユニバーサルジョイント69により連動連結されている。

0037

上記の変速装置28のギヤ式変速機構32は、変速レバー20(図5参照)により操作可能となっている。具体的には、第一セレクタフォーク50と第二セレクタフォーク51とが、変速レバー20に連動連結されている。
図5に示される変速レバー20を前進一速位置L(「前進位置」の一例)に操作することにより、図3に示される第一セレクタフォーク50によって、前進一速ギヤ機構47と第二伝動軸45とが連動連結され、変速装置28が前進一速動力(「前進動力」の一例)を出力可能な状態が現出される。この状態で、アクセルペダル22を踏み込み操作すると、前進一速状態(「前進状態」の一例)で走行機体の走行が行われる。
図5に示される変速レバー20を前進二速位置H(「前進位置」の一例)に操作することにより、図3に示される第二セレクタフォーク51によって、前進二速ギヤ機構48と第二伝動軸45とが連動連結され、変速装置28が前進二速動力(「前進動力」の一例)を出力可能な状態が現出される。この状態で、アクセルペダル22を踏み込み操作すると、前進二速状態(「前進状態」の一例)で走行機体の走行が行われる。
図5に示される変速レバー20を後進位置Rに操作することにより、図3に示される第二セレクタフォーク51によって、後進ギヤ機構49と第二伝動軸45とが連動連結され、変速装置28が後進動力を出力可能な状態が現出される。この状態で、アクセルペダル22を踏み込み操作すると、後進状態で走行機体の走行が行われる。
図5に示される変速レバー20を中立位置Nに操作することにより、図3に示される第一セレクタフォーク50及び第二セレクタフォーク51のいずれによっても、前進一速ギヤ機構47、前進二速ギヤ機構48、後進ギヤ機構49の全てが、第二伝動軸45と連動連結されず、変速装置28が動力を出力しない中立状態が現出される。この状態では、走行機体は、停止状態となる。

0038

〔ジェネレータについて〕
図3図4に示されるように、エンジン27の副出力軸30の後方側におけるミッションケース35の側部側には、エンジン27の回転動力を利用して発電を行うジェネレータ70が備えられている。ジェネレータ70は、エンジン27の副出力軸30に直結されている。ジェネレータ70は、エンジン27の側部に位置するジェネレータカバー71によって周囲を覆われている。エンジン27の副出力軸30の回転駆動に基づいてジェネレータ70により発電された電力は、走行機体に備えられる各電装機器74(図5参照)及びバッテリ75(図1参照)に供給される。

0039

〔制御構成について〕
図5に示されるように、多目的車両には、ECU(Electric Control Unit)により構成され、エンジン27の制御等を行う制御装置76が備えられている。制御装置76には、情報取得部77、走行状態判定部78、水温判定部79、消費電力判定部80、駐車判定部81、報知部82、マップ格納部83、制御部84が備えられている。

0040

情報取得部77は、各種センサ等からの情報を取得する。具体的には、情報取得部77は、ポテンショメータ20Aにより検出される変速レバー20の操作位置の情報、パーキングレバー24の状態を検出するパーキングスイッチ66のオンオフの情報、エンジン27の冷却水温計測する水温センサ85の温度情報、各種の電装機器74の消費電力の情報、アクセルペダル22の操作量の情報、エンジン27の実回転速度を検出する回転センサ86の情報、走行機体の車速を検出する車速センサ87の情報、等の種々の情報を取得する。

0041

走行状態判定部78は、情報取得部77から変速レバー20の操作位置の情報を取得し、その情報に基づいて、走行機体の走行状態を判定する。具体的には、走行状態判定部78は、変速レバー20が後進位置Rにあることにより、走行機体が後進状態であることを判定する。また、走行状態判定部78は、変速レバー20が前進一速位置Lにあることにより、走行機体が前進一速状態であることを判定する。また、走行状態判定部78は、変速レバー20が前進二速位置Hにあることにより、走行機体が前進二速状態であることを判定する。また、走行状態判定部78は、変速レバー20が中立位置Nにあることにより、走行機体が停止状態であることを判定する。走行状態判定部78は、その判定情報を制御部84へ出力する。

0042

水温判定部79は、水温が閾値を超えているか否かを判定する。水温判定部79は、情報取得部77から水温センサ85により計測される水温の情報を取得し、その水温が閾値を超えているか否かを判定し、その判定情報を制御部84へ出力する。

0043

消費電力判定部80は、走行機体における総消費電力発電量を超えているか否かを判定する。具体的には、消費電力判定部80は、情報取得部77から各電装機器74の消費電力の情報とジェネレータ70の発電量の情報とを取得し、各電装機器74の消費電力の合計である総消費電力が、ジェネレータ70の発電力を超えているか否かを判定し、その判定情報を制御部84へ出力する。

0044

駐車判定部81は、走行機体が駐車状態であるか否かを判定する。具体的には、駐車判定部81は、情報取得部77からパーキングスイッチ66のオン・オフ情報を取得し、パーキングスイッチ66がオン状態であるか否かを判定し、その判定情報を制御部84へ出力する。

0045

報知部82は、情報取得部77からパーキングスイッチ66のオン・オフ情報、及び、車速センサ87による走行機体の車速の情報を取得し、各種の報知を行う(詳細は後述する)。

0046

図5図7に示されるように、マップ格納部83は、アクセルペダル22の操作量とエンジン27の目標回転速度との関係を示す複数のマップデータを格納している。マップデータとしては、アイドル回転速度、エンジン27の目標回転速度の上限値、アクセルペダル22の操作量に対するエンジン27の目標回転速度の増加率等が夫々異なるものが、予め複数用意されている。

0047

制御部84は、走行機体の走行状態等の情報、具体的には、走行状態判定部78、水温判定部79、消費電力判定部80、駐車判定部81、報知部82から入力する情報に基づいて、マップ格納部83から対応するマップデータを、適時に読み出す。そして、制御部84は、マップ格納部83から選択的に読み出したマップデータに基づいて、回転センサ86により検出されるエンジン27の実回転速度が、情報取得部77から取得したアクセルペダル22の操作量に対応するエンジン27の目標回転速度に近づくように、エンジン27の回転速度の制御を行う。つまり、現在読み出されているマップデータに基づいて、アクセルペダル22の操作によるエンジン27の目標回転速度の変更が可能となっている。

0048

〔後進走行時におけるエンジンの目標回転速度の上限値の制限について〕
制御部84は、走行状態判定部78により後進状態であることが判定されている場合、走行状態判定部78により後進状態でないこと(前進一速状態、前進二速状態、中立状態のいずれかであること)が判定されている場合に読み出されるマップデータよりも、アクセルペダル22の操作に基づくエンジン27の目標回転速度の上限値が小さいマップデータを、マップ格納部83から読み出し、その上限値が小さいマップデータに基づいてエンジン27の回転速度の制御を行う。

0049

すなわち、制御部84は、変速レバー20が後進位置Rに操作され、走行状態判定部78により走行機体が後進状態であることが判定されている場合に、走行状態判定部78により走行機体が前進状態であることが判定されている場合よりも、アクセルペダル22の操作に基づくエンジン27の目標回転速度の上限値を、低い値に制限するように構成されている。

0050

図6に示されるように、走行状態判定部78により後進状態でないこと(例えば前進状態であること)が判定されている場合に読み出されるマップデータ(図6において二点鎖線で示されているマップデータ)におけるエンジン27の目標回転速度の第一上限値M1よりも、走行状態判定部78により後進状態であることが判定されている場合に用いられるマップデータ(図6において実線で示されているマップデータ)におけるエンジン27の目標回転速度の第二上限値M2は、小さく設定されている。

0051

そして、図6に示されるように、走行状態判定部78により後進状態であることが判定されている場合に制御部84によって読み出されるマップデータ(図6において実線で示されているマップデータ)は、走行状態判定部78により後進状態でないこと(例えば前進状態であること)が判定されている場合に制御部84によって読み出されるマップデータ(図6において二点鎖線で示されているマップデータ)と比較して、アクセルペダル22の操作域の全域においてエンジン27の目標回転速度は、小さく設定されている。

0052

これにより、走行機体が後進状態の場合には、走行機体が後進状態でない場合(前進状態である場合)に比べて、アクセルペダル22の操作域の全域において、走行装置(前車輪11、後車輪12)の駆動トルクが小さくなる。その結果、例えば、走行機体を後進走行させながら駐車を行う際に、後車輪12が車止めを乗り越えてしまう等の不都合が生じることを回避できる。

0053

〔減速比の設定について〕
ここで、上述の変速装置28では、走行機体が前進状態の場合における最小減速比(前進二速状態の場合における減速比)に対する走行機体が後進状態の場合における減速比の比は、走行機体が前進状態の場合におけるエンジン27の目標回転速度の上限値に対する走行機体が後進状態の場合におけるエンジン27の目標回転速度の上限値の比と、略等しくなるように設定されている。

0054

このため、走行機体が前進状態の場合と後進状態の場合とを同じ走行速度で比較すると、後進状態の場合の方が、前進状態の場合よりも、走行装置(前車輪11、後車輪12)の駆動トルクが小さいものとなる。また、走行機体が後進状態の場合における後進走行の最高走行速度が、走行機体が前進二速状態の場合における前進走行の最高走行速度と、略等しいものとなる。

0055

このような減速比の設定は、ベルト式無段変速機構31における変速比(減速比)の設定、前進二速ギヤ機構48におけるギヤ比(減速比)の設定、及び、後進ギヤ機構49におけるギヤ比(減速比)の設定を、適切に行うことにより実現される。

0056

図8には、走行機体の後進状態、中立状態、前進一速状態、前進二速状態の夫々における、エンジン27の目標回転速度の上限値、減速比、走行装置(前車輪11、後車輪12)の最大駆動トルク、最大走行速度の関係の一例が参考として示されている。図8において、e、r、t、及び、vは、後進状態、中立状態、前進一速状態、前進二速状態の間における各値の比を示すための変数である。

0057

〔エンジンのアイドルアップ制御について〕
アクセルペダル22が無操作の状態(踏み込み操作されていない状態)の場合、エンジン27は無負荷状態となり、エンジン27の回転速度はアイドリング回転速度になる。
制御部84は、消費電力判定部80より総消費電力が発電量を超えていないという判定情報が入力され、且つ、水温判定部79より水温が閾値を超えていないという判定情報が入力されている場合、マップ格納部83より、アイドルアップを実行しない通常のアイドル回転速度である第一アイドル回転速度I1が設定されているマップデータ(図7において二点鎖線で示されているマップデータ)を読み出し、その第一アイドル回転速度I1が設定されているマップデータに基づいて、エンジン27の回転速度の制御を行う。

0058

そして、制御部84は、消費電力判定部80より総消費電力が発電量を超えているという判定情報が入力されている場合、マップ格納部83より、第一アイドル回転速度I1よりも値の大きなアイドルアップした第二アイドル回転速度I2が設定されているマップデータ(図7において実線で示されているマップデータ)を読み出し、その第二アイドル回転速度I2が設定されているマップデータに基づいて、エンジン27の回転速度の制御を行う。これにより、アイドリング時に、例えば車載ヒーター等の電装機器74(図5参照)を多く稼働させても、消費電力が増加すると、自動的に、エンジン27のアイドリング回転速度が増加するので、ジェネレータ70による発電量が十分に確保され、バッテリ75(図1参照)の電圧が降下することを抑止できる。

0059

また、制御部84は、水温判定部79より水温が閾値を超えているという判定情報が入力されている場合、同様に、マップ格納部83より、第一アイドル回転速度I1よりも値の大きな第二アイドル回転速度I2が設定されているマップデータ(図7において実線で示されているマップデータ)を読み出し、その第二アイドル回転速度I2が設定されているマップデータに基づいて、エンジン27の回転速度の制御を行う。これにより、例えば寒冷地等の周辺温度の低い環境であっても、自動的に、エンジン27の暖気を迅速に行うことができる。

0060

〔駐車時の制御について〕
図5に示される報知部82は、パーキングスイッチ66がオン状態であることを判定した場合、メータパネル25に備えられるランプ88等の視覚表示装置による警告表示を行う。これにより、操縦者に対して走行機体が駐車状態であることが視覚的に報知される。

0061

また、報知部82は、パーキングスイッチ66がオン状態、且つ、車速が検知されている状態であることを判定した場合、メータパネル25に備えられるランプ88等の視覚表示装置による警告表示を行うことに加えて、ブザー装置26により警告音を発生させる。これにより、走行機体が駐車状態であるにもかかわらず、操縦者が誤って走行機体の走行を開始させようとした場合に、操縦者に対して、視覚表示装置による警告表示に加えて、音による警告が行われる。これにより、パーキング機構65が制動状態のまま、走行機体の走行が開始されることが抑止され、湿式多板式のブレーキ機構からなるパーキング機構65に過大な負荷がかかる状況が発生することを好適に回避できる。

0062

また、制御部84は、パーキングスイッチ66がオン状態であるという情報を取得すると、マップ格納部83からパーキングスイッチ66のオン状態に対応するマップデータを読み出し、そのマップデータに基づいて、エンジン27の回転速度の制御を行う。具体的には、パーキングスイッチ66のオン状態に対応するマップデータは、エンジン27の目標回転速度の上限値が、上記の第一上限値M1及び第二上限値M2よりも小さく、パーキング機構65に過剰な負荷がかからない程度の値に制限されている。これにより、仮に、パーキング機構65が制動状態のまま、走行機体の走行が開始されたとしても、エンジン27から出力される動力が小さく抑えられているので、パーキング機構65に過大な負荷がかかることがなく、パーキング機構65に焼き付き等の不都合が生じることを回避できる。

0063

〔別実施形態〕
以下、上記実施形態に変更を施した別実施形態について説明する。下記の各別実施形態は、説明している事項の他は、上記実施形態と同様である。また、上記実施形態及び下記の別実施形態は、矛盾が生じない限り、適宜組み合わせることができる。なお、本発明の範囲は、各実施形態に開示されている内容に限られるものではない。

0064

(1)上記実施形態では、保護フレーム16が備えられている運転部13が例示されているが、これに限られない。例えば、保護フレーム16に代えて、キャビンが備えられている他の運転部であってもよい。

0065

コンプレッサ等への動力伝達について〕
そのようなキャビンを備える仕様の運転部とした場合、保護フレーム16を備える仕様の運転部13よりも、搭載される電装機器74が増加する。このため、キャビンを備える仕様の運転部には、ジェネレータ70に代えて、ジェネレータ70よりも大きな発電量を確保できるオルタネータ98(図9参照)が備えられる。図9に示されるように、キャビンを備える仕様の場合に搭載される電装機器74としては、例えば、キャビン内の空調を行うエアコン装置構成部品であり、回転動力を利用して冷媒圧縮するコンプレッサ101が備えられる。コンプレッサ101は、オルタネータ98の近傍に配置される。
この場合、エンジン27の副出力軸30には、出力プーリ99が備えられる。そして、オルタネータ98側には、発電用入力プーリ100が備えられる。また、コンプレッサ101には、圧縮用入力プーリ102が備えられる。そして、エンジン27の副出力軸30に取り付けられた出力プーリ99と、オルタネータ98の発電用入力プーリ100と、コンプレッサ101の圧縮用入力プーリ102と、に亘って伝動ベルト103が巻き掛けられる。エンジン27の駆動により、伝動ベルト103が回転駆動され、オルタネータ98とコンプレッサ101の両方に回転動力が伝達される。
一方、エアコン装置を備えていないキャビンでは、コンプレッサ101が省略される。この場合、伝動ベルト103を、エンジン27の副出力軸30の出力プーリ99と、オルタネータ98側の発電用入力プーリ100とに亘って巻き掛けるとよい。
オルタネータ98に、伝動ベルト103を介して、エンジン27の動力を入力するようにしているので、エアコン装置を搭載する仕様と、エアコン装置を搭載しない仕様との間で、オルタネータ98の周辺の主要構造の兼用化を実現できる。

0066

(2)上記実施形態では、走行状態判定部78により後進状態であることが判定されている場合に制御部84によって読み出されるマップデータとして、走行状態判定部78により後進状態でないことが判定されている場合に制御部84によって読み出されるマップデータと比較して、アクセルペダル22の操作域の全域においてエンジン27の目標回転速度が小さく設定されているもの(図6参照)が例示されているが、これに限られない。例えば、図10に示されるように、走行状態判定部78により後進状態であることが判定されている場合に制御部84によって読み出すマップデータとして、走行状態判定部78により後進状態でないこと(例えば前進状態であること)が判定されている場合に制御部84によって読み出されるマップデータ(図10において二点鎖線で示されているマップデータ;上限値は第一上限値M1)と比較して、アクセルペダル22の操作域のうちアクセルペダル22の操作に基づくエンジン27の目標回転速度が上限値(第二上限値M2)を超えない領域においてはエンジン27の目標回転速度が同一に設定され、アクセルペダル22の操作域のうち残余の領域においてはエンジン27の目標回転速度が小さく設定されているマップデータ(図10において実線で示されているマップデータ;上限値は第二上限値M2)を用いるようにしてもよい。

0067

(3)上記実施形態では、制御部84において、走行機体の走行速度に関係なく、後進状態の場合に、前進状態の場合に比べてエンジン27の目標回転速度の上限値を低い値に制限するものが例示されているが、これに限られない。
例えば、ベルト式無段変速機構31の無端ベルト42が摩耗してきた場合には、ベルト式無段変速機構31の変速比(減速比)が大きくなり、走行機体の走行速度に対応するエンジン27の回転速度が増加する傾向がある。
このため、例えば、制御部84において、後進状態の場合に、前進状態の場合に比べてエンジン27の目標回転速度の上限値を低い値に制限することに加えて、車速センサ87により検出される走行機体の車速の情報に基づいて後進状態におけるエンジン27の目標回転速度の上限値を制限するようにしてもよい。この場合、後進状態における走行機体の最高走行速度は、予め設定される一定の制限速度に制限される。
これにより、エンジン27の実回転速度が、後進状態の場合のエンジン27の目標回転速度の上限値に達する状態、及び、後進状態における走行機体の走行速度が、一定の制限速度に達する状態の少なくともいずれか一方の状態になると、エンジン27の実回転速度がそれ以上に増加しないもとなり、その結果、後進状態における走行機体の最高走行速度が一定以上に増加しないようになる。
この後進状態における制限速度を、前進二速状態の場合における最高走行速度よりも低い値にしておくことにより、後進状態における走行機体の最高走行速度を小さく抑えることができる。

0068

(4)上記実施形態では省略しているが、運転座席17や補助席18に、乗員の体を拘束可能なシートベルト装置が備えられている場合に、このシートベルト装置の使用状態非使用状態との間で、エンジン27の目標回転速度の上限値を変更するようにしてもよい。この場合、シートベルト装置の使用状態または非使用状態に関する情報は、情報取得部77を介して、制御部84に入力される。
例えば、シートベルト装置の使用状態では、制御部84により、上記実施形態の如くエンジン27の目標回転速度の上限値の制限が行われる。これに対して、シートベルト装置の非使用状態では、走行機体の走行状態に関係なく(走行機体が、前進状態、後進状態等のいずれの状態であるか関係なく)、予め設定される走行機体の一定の牽制速度に対応するエンジン27の回転速度が、エンジン27の目標回転速度の上限値となる。これにより、シートベルト装置の非使用状態の場合に、走行機体の走行速度が牽制速度よりも大きくならないものにできる。

0069

(5)上記実施形態では、「アクセル操作具」として、踏み込み操作可能なアクセルペダル22が備えられているものが例示されているが、これに限られない。例えば、アクセルペダル22に代えて、手動操作可能なアクセルレバーアクセルダイヤル等の他の「アクセル操作具」が備えられていてもよい。

0070

(6)上記実施形態では、「変速操作具」として、変速レバー20が備えられているものが例示されているが、これに限られず、踏み込み操作可能な変速ペダル等の他の「変速操作具」が備えられていてもよい。

0071

(7)上記実施形態では、「エンジン」として、ガソリンエンジンであるエンジン27が例示されているが、これに限られず、ディーゼルエンジン等の他の「エンジン」が採用されていてもよい。

0072

(8)上記実施形態では、「走行装置」として左右一対の前車輪11及び後車輪12が例示されているが、これに限られない。例えば、左右一対のクローラ走行装置からなる他の「走行装置」や、左右一対の前車輪11と前車輪11の後方に位置する左右一対のクローラ走行装置からなる他の「走行装置」であってもよい。

0073

(9)上記実施形態では、変速装置28の構成要素としてベルト式無段変速機構31が例示されているが、これに限られない。例えば、ベルト式無段変速機構31に代えて、静油圧式無段変速機構等の他の無段変速機構が備えられていてもよい。

0074

本発明は、多目的車両以外にも、トラクタ草刈機等の種々の作業車において利用可能である。

0075

11 :前車輪(走行装置)
12 :後車輪(走行装置)
20 :変速レバー(変速操作具)
22 :アクセルペダル(アクセル操作具)
27 :エンジン
28 :変速装置
78 :走行状態判定部
83 :マップ格納部
84 :制御部
H :前進二速位置(前進位置)
L :前進一速位置(前進位置)
R :後進位置

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