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技術 サイホン排水システム

出願人 株式会社ブリヂストン
発明者 豊田秀司
出願日 2015年7月31日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2015-152669
公開日 2017年2月9日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2017-031670
状態 特許登録済
技術分野 流し・廃水用設備
主要キーワード 縮小管 軸直角断面形状 変換継手 水平方向距離 テーパー孔 ポテンシャルエネルギ 水回り器具 合流継手
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

少ない流量でもサイホン力を発生することができるサイホン排水ステムを提供する。

解決手段

サイホン排水システム10は、水廻り器具16からの排水を流し、水平方向に延在する横引き管部54と、横引き管部54の下流側端部に流路断面積が下流側に向けて縮小する縮小管部32Aと、縮小管部32Aの下流側端部に接続され、横引き管部54よりも小径とされた水平方向に延在する水平管部26Aと、水平管部26Aの下流側端部に接続され、水平方向から鉛直方向下側に向きを変える落し込み管部26Bと、落し込み管部26Aの下流側端部に接続され、鉛直方向下側に向けて延在する竪管部26Cと、を有する。

概要

背景

近年、従来の勾配排水システム代わるものとして、所謂サイホン排水ステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。サイホン排水システムは、特許文献1に記載されるように、水廻り器具にサイホン排水管を接続し、サイホン排水管の垂下部をなす竪管部にて発生するサイホン力(負圧力)を利用して、水廻り器具からの排水効率を向上させるシステムである。

このサイホン排水システムにおいては、水廻り器具から排出された排水はサイホン排水管に流入し、サイホン排水管の水平部をなす横引き管部及びサイホン排水管の垂下部をなす竪管部を満たす。サイホン排水管の竪管部が排水で満たされると、竪管部内の排水は重力により落下し、竪管部の内部に竪管部における水頭差に対応する吸引力、即ちサイホン力が発生する。横引き管部内の排水は、前記サイホン力によって竪管部に向かって吸引され、サイホン排水管内が排水で満たされる所謂満流流れとなってサイホン排水管内を流下する。

このように、サイホン排水システムでは、横引き管部の下流側に配置された竪管部に排水が流れ込み、かつ竪管部が排水で満たされないとサイホン力が発生しないため、水廻り器具から排水がなされてからサイホン力が発生するまでタイムラグがあり、水廻り器具から迅速に排水を流すことが望まれる。

ここで、横引き管部の径を竪管部の径に比べて大きくすることで、竪管部に至るまでの排水の搬送能力を上げ、サイホン作用を発生しやすくするサイホン排水システムが知られている(特許文献1参照)。

概要

少ない流量でもサイホン力を発生することができるサイホン排水システムを提供する。サイホン排水システム10は、水廻り器具16からの排水を流し、水平方向に延在する横引き管部54と、横引き管部54の下流側端部に流路断面積が下流側に向けて縮小する縮小管部32Aと、縮小管部32Aの下流側端部に接続され、横引き管部54よりも小径とされた水平方向に延在する水平管部26Aと、水平管部26Aの下流側端部に接続され、水平方向から鉛直方向下側に向きを変える落し込み管部26Bと、落し込み管部26Aの下流側端部に接続され、鉛直方向下側に向けて延在する竪管部26Cと、を有する。

目的

本発明は上記事実を考慮し、少ない流量でもサイホン力を発生することができるサイホン排水システムの提供を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

水廻り器具からの排水を流し、水平方向に延在する横引き管部と、前記横引き管部の下流側端部に接続され、内周壁の底面は前記横引き管部の底面部に続いて水平とされ、内周壁の天井面は前記横引き管部側から下流側に向けて高さが漸減し、前記横引き管部の軸方向に直交する方向の流路断面積が下流側に向けて縮小する縮小管部と、前記縮小管部の下流側端部に接続され、前記横引き管部よりも小径とされた水平方向に延在する水平管部と、前記水平管部の下流側端部に接続され、水平方向から鉛直方向下側に向きを変える落し込み管部と、前記落し込み管部の下流側端部に接続され、鉛直方向下側に向けて延在する竪管部と、を備えるサイホン排水ステム

請求項2

前記天井面を前記縮小管部の軸線に沿った縦断面で見た時に、前記天井面には、軸方向中間部に前記横引き管部側から下流側に向けて水平方向に対して一定角度で傾斜する直線状の第1傾斜部が設けられ、前記第1傾斜部の下流側に前記第1傾斜部から下流側に向けて水平方向に対する角度が徐々に小さくなるように管内周側に凸となる第1の円弧部が設けられている、請求項1に記載のサイホン排水システム。

請求項3

軸線を挟んで前記縮小管部の前記内周壁における幅方向一方側の側壁面幅方向他方側の側壁面とは、前記横引き管部側から下流側に向けて互いの間隔が漸減している、請求項1または請求項2に記載のサイホン排水システム。

請求項4

前記側壁面を前記縮小管部の軸線に沿った水平断面で見た時に、前記側壁面には、軸方向中間部に前記横引き管部側から下流側に向けて前記軸線に対して一定角度で傾斜する直線状の第2傾斜部が設けられ、前記第2傾斜部の下流側に前記第2傾斜部から下流側に向けて前記軸線に対する角度が徐々に小さくなるように管内周側に凸となる第2の円弧部が設けられている、請求項3に記載のサイホン排水システム。

技術分野

0001

本発明は、サイホン排水ステムに関する。

背景技術

0002

近年、従来の勾配排水システム代わるものとして、所謂サイホン排水システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。サイホン排水システムは、特許文献1に記載されるように、水廻り器具にサイホン排水管を接続し、サイホン排水管の垂下部をなす竪管部にて発生するサイホン力(負圧力)を利用して、水廻り器具からの排水効率を向上させるシステムである。

0003

このサイホン排水システムにおいては、水廻り器具から排出された排水はサイホン排水管に流入し、サイホン排水管の水平部をなす横引き管部及びサイホン排水管の垂下部をなす竪管部を満たす。サイホン排水管の竪管部が排水で満たされると、竪管部内の排水は重力により落下し、竪管部の内部に竪管部における水頭差に対応する吸引力、即ちサイホン力が発生する。横引き管部内の排水は、前記サイホン力によって竪管部に向かって吸引され、サイホン排水管内が排水で満たされる所謂満流流れとなってサイホン排水管内を流下する。

0004

このように、サイホン排水システムでは、横引き管部の下流側に配置された竪管部に排水が流れ込み、かつ竪管部が排水で満たされないとサイホン力が発生しないため、水廻り器具から排水がなされてからサイホン力が発生するまでタイムラグがあり、水廻り器具から迅速に排水を流すことが望まれる。

0005

ここで、横引き管部の径を竪管部の径に比べて大きくすることで、竪管部に至るまでの排水の搬送能力を上げ、サイホン作用を発生しやすくするサイホン排水システムが知られている(特許文献1参照)。

先行技術

0006

特開2008—082153号公報

発明が解決しようとする課題

0007

上記サイホン排水システムでは、浴槽洗濯機からの大量排水を効率的に排水することが可能であるが、シャワーや洗面などの少量排水の場合、特に、節水水栓を用いた場合には、竪管部内が満流になり難く、サイホン力が発生し難くなる。

0008

本発明は上記事実を考慮し、少ない流量でもサイホン力を発生することができるサイホン排水システムの提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0009

請求項1に記載のサイホン排水システムは、水廻り器具からの排水を流し、水平方向に延在する横引き管部と、前記横引き管部の下流側端部に接続され、内周壁の底面は前記横引き管部の底面部に続いて水平とされ、内周壁の天井面は前記横引き管部側から下流側に向けて高さが漸減し、前記横引き管部の軸方向に直交する方向の流路断面積が下流側に向けて縮小する縮小管部と、前記縮小管部の下流側端部に接続され、前記横引き管部よりも小径とされた水平方向に延在する水平管部と、前記水平管部の下流側端部に接続され、水平方向から鉛直方向下側に向きを変える落し込み管部と、前記落し込み管部の下流側端部に接続され、鉛直方向下側に向けて延在する竪管部と、を有する。

0010

請求項1に記載のサイホン排水システムでは、横引き管部の下流側に、内周壁の底面が横引き管部の底面部に続いて水平とされ、内周壁の天井面の高さが横引き管部側から下流側に向けて漸減し、横引き管部の軸方向に直交する方向の流路断面積が下流側に向けて縮小する縮小管部が設けられており、この縮小管部の下流側の流路の天井面が、上流側の流路よりも下方に位置するため、横引き管部からの排水で縮小管部の下流側の流路を満流とすることができ、横引き管部内部の空気が縮小管部の下流側に流入することを阻止することができる。

0011

このようにして縮小管部の下流側の流路を排水で満流とすることができるので、縮小管部の下流側に配置されて横引き管部よりも小径とされた水平管部においても満流状態を維持でき、満流状態を維持した排水をさらに下流側の落し込み管部を介して竪管部に至らせることができる。これにより、横引き管部が排水で満流とならない少量排水の場合であっても、サイホン力を発生させることができ、効率的に排水を行うことができる。

0012

請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のサイホン排水システムにおいて、前記天井面を前記縮小管部の軸線に沿った縦断面で見た時に、前記天井面には、軸方向中間部に前記横引き管部側から下流側に向けて水平方向に対して一定角度で傾斜する直線状の第1傾斜部が設けられ、前記第1傾斜部の下流側に前記第1傾斜部から下流側に向けて水平方向に対する角度が徐々に小さくなるように管内周側に凸となる第1の円弧部が設けられている。

0013

請求項2に記載のサイホン排水システムでは、天井面を縮小管部の軸線に沿った縦断面で見た時に、天井面には、横引き管部側から下流側に向けて水平方向に対して一定角度で傾斜する直線状の第1傾斜部が設けられ、第1傾斜部の下流側に第1傾斜部から下流側に向けて水平方向に対する角度が徐々に小さくなるように管内周側に凸となる第1の円弧部が設けられているため、第1傾斜部から横引き管へ向かう天井面に沿って流れる排水の方向を滑らかに変化させることができ、通水抵抗圧力損失)を低減することができるので、水平管部で形成された満流状態となった水の塊を崩さずに竪管側へ流し、竪管を満流にすることができる。

0014

請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のサイホン排水システムにおいて、軸線を挟んで前記縮小管部の前記内周壁における幅方向一方側の側壁面幅方向他方側の側壁面とは、前記横引き管部側から下流側に向けて互いの間隔が漸減している。

0015

請求項3に記載のサイホン排水システムでは、側壁面の間隔を下流側に向けて漸減させることで、横引き管部が排水で満流とならない少量排水の場合、下流側に向かうにしたがって排水の水位を徐々に上げて水平管部における水位を上げることができ、水平管部の内部を満流にさせやすくなる。

0016

請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のサイホン排水システムにおいて、前記側壁面を前記縮小管部の軸線に沿った水平断面で見た時に、前記側壁面には、軸方向中間部に前記横引き管部側から下流側に向けて前記軸線に対して一定角度で傾斜する直線状の第2傾斜部が設けられ、前記第2傾斜部の下流側に前記第2傾斜部から下流側に向けて前記軸線に対する角度が徐々に小さくなるように管内周側に凸となる第2の円弧部が設けられている。

0017

請求項4に記載のサイホン排水システムでは、直線状の第2傾斜部が設けられ、第2傾斜部の下流側に第2の円弧部が設けられているため、側壁面に沿って流れる排水の方向を滑らかに変化させることができる。

発明の効果

0018

以上説明したように本発明のサイホン排水システムによれば、少ない流量でもサイホン力を発生することができるという優れた効果を有する。

図面の簡単な説明

0019

本実施形態のサイホン排水システムの全体構成を示す側面図である。
サイホン排水管の継手付近を示す軸線に沿った縦断面図である。
テーパー孔の天井面を示す第2接続部材の軸線に沿った縦断面図である。
サイホン排水管の継手付近を示す軸線に沿った水平断面図である。
テーパー孔の側壁面を示す第2接続部材の軸線に沿った水平断面図である。
(A)は実施例1に係るサイホン排水システムの要部を示す軸線に沿った縦断面図であり、(B)は比較例1に係るサイホン排水システムの要部を示す軸線に沿った縦断面図である。
(A)は比較例2に係るサイホン排水システムの要部を示す軸線に沿った縦断面図であり、(B)は比較例3に係るサイホン排水システムの要部を示す軸線に沿った縦断面図である。

実施例

0020

図1図5を用いて、本発明に係るサイホン排水システムの一実施形態について説明する。図1には、本実施形態に係るサイホン排水システム10の全体構成が概略図にて示されている。本実施形態に係るサイホン排水システム10は、サイホン力を利用して水回り器具からの排水を効率よく排出する排水システムである。

0021

サイホン排水システム10は、複数階で構成された集合住宅に用いられ、図1に示すように、排水を下方へ流す排水立て管12を備えている。この排水立て管12は、集合住宅の上下方向(縦方向)に延設され、集合住宅の各階の床スラブ14を貫いている。なお、本発明に係るサイホン排水システムは、集合住宅に好適に用いられるが、集合住宅以外の戸建て住宅工場等にも用いることができる。

0022

集合住宅の各階の各戸には、水回り器具16が設けられており、この水回り器具16には、排水方向下流側に排水トラップ17が接続されている。排水トラップ17の排水方向下流側の端部には、サイホン排水管22の一部を構成する第1配管部材24の一端が接続されている。サイホン排水管22は、第1配管部材24、第2配管部材26、第1配管部材24と第2配管部材26とを接続する径変換継手28を含んで構成されている。本実施形態では、これら第1配管部材24、第2配管部材26、及び径変換継手28が合成樹脂で形成されている。

0023

なお、サイホン排水管22を構成する第1配管部材24は、略全体が床スラブ14の上に水平に配置されており、上流側の一部が鉛直方向上側に延びて排水トラップ17に接続されている。

0024

本実施形態では、第1配管部材24の内径が28.1mmとされており、第2配管部材26の内径が20mmとされている。なお、第1配管部材24には呼び径が25Jの合成樹脂管が用いられ、第2配管部材26には呼び径が20Aの合成樹脂管が用いられている。

0025

図2に示すように、径変換継手28は、管状の第1接続部材30、及び管状の第2接続部材32を含んで構成されており、水平に配置されている。第1接続部材30には、上流側に、第1配管部材24が挿入される第1挿入孔34が形成されている。なお、第1挿入孔34の内周面には、環状溝36が形成されており、この環状溝36に環状の弾性体からなるシール部材38が嵌め込まれている。この第1挿入孔34に第1配管部材24を挿入することで、シール部材38が第1配管部材24の外周面密着し、第1配管部材24と第1接続部材30との間をシールする。

0026

第1接続部材30には、下流側に、第2接続部材32の大径部40が挿入される第2挿入孔42が形成されている。

0027

第1接続部材30の内周面には、第1挿入孔34と第2挿入孔42との間に、第1挿入孔34、及び第2挿入孔42よりも小径とされた円環状のストッパ44が形成されている。このストッパ44に第1配管部材24の端部、及び第2配管部材26の端部が各々突き当てられている。

0028

第2接続部材32は、上流側に第1接続部材30の第2挿入孔42に挿入される大径部40が形成されており、下流側に小径部46が形成されている。大径部40は、第2接続部材32の上流側の一部分を厚肉として大径とした部分であり、第1接続部材30の第2挿入孔42に挿入され固定されている。なお、大径部40と第2挿入孔42とは接着剤等で固定することができる。

0029

第2接続部材32の内部には、上流側から下流側に向けて流路断面積が漸減する流路48が上流側に形成されており、一定径の挿入孔50が下流側に形成されている。
挿入孔50の内径は、流路48の下流側端部の内径よりも若干大径に形成されている。本実施形態の流路48は、軸方向直角断面形状円形とされており、上流側から下流側に向けて径が徐々に小となるように形成されている。また、挿入孔50は、軸方向直角断面形状が円形とされている。

0030

ここで、第1配管部材24の内径、第1接続部材30のストッパ44の内径、及び第2接続部材32の流路48の上流側の内径は、同一内径とされている。このため、第1配管部材24の内周面と、ストッパ44の内周面と、流路48の上流側の内周面とは、段差無く滑らかに繋がる。

0031

また、第2接続部材32の挿入孔50には、第2配管部材26が挿入されて接続されている。第2配管部材26の内径は、流路48の下流側の端部の内径と同一内径とされているため、第2配管部材26の内周面と、流路48の下流側の内周面とは、段差無く滑らかに繋がる。

0032

さらに、図2の軸線に沿った縦断面図で示すように、第1配管部材24の内周面の下端、第1接続部材30のストッパ44の内周面の下端、第2接続部材32の流路48の内周面の下端、即ち底面、及び第2配管部材26の第2接続部材32の挿入孔50に挿入されている部分の内周面の下端は、水平方向に一直線状に段差無く繋がっている。
なお、本実施形態において、水平方向とは、鉛直方向に対して90°の方向に限らず、実質的に水平も含む。実施的に水平とは、鉛直方向に対して90°±5°の範囲である。90°+5°とは、排水方向下流側が上流側よりも上方となるように傾斜していることを意味し、90°−5°とは、下流側が上流側よりも下方となるように傾斜していることを意味する。

0033

図2、及び図3に示すように、流路48の内周面における天井面48Uには、横引き管部側(図2、3右側)、即ち上流側から下流側(図2、3左側)に向けて水平方向に対して一定角度で傾斜する直線状の第1傾斜部48Aが設けられ、第1傾斜部48Aの下流側に第1傾斜部48Aから下流側に向けて水平方向に対する角度が徐々に小さくなるように管内周側に凸となる曲率半径R1とされた第1の円弧部48Bが設けられている。第1の円弧部48Bの下流側の端部における第1の円弧部48Bの接線方向は、水平管部26Aの内周壁の上端、即ち天井面と一致し、第1の円弧部48Bと水平管部26Aの天井面とは滑らかに接続されている。また、第1傾斜部48Aと第1の円弧部48Bとは滑らかに接続されている。なお、流路48において、第1傾斜部48Aの上流側に、第1傾斜部48Aから上流側に向けて軸線方向に対する角度が徐々に小さくなるように管外側に凸となる円弧部が設けられていても良い。

0034

なお、第1の円弧部48Bの曲率中心48Bcは、第2接続部材32の挿入孔50の上流側端部の径方向外側の延長線L1上にある。

0035

したがって、流路48の内周面の上端、即ち天井面48Uは、上流側から下流側に向けて一定角度で傾斜した後、徐々に傾斜角度が小さくなっており、流路48の内周面の上端の高さ、即ち、流路48の内周面の下端(底面)からの内周面の上端、即ち天井面48Uまでの鉛直方向の距離は、第2接続部材32の上流側の端部から下流側の挿入孔50に至るまで徐々に低くなっている。

0036

図4の軸線に沿った水平断面図で示すように、第2接続部材32の流路48は、上流側から下流側に向けて軸線を挟んで幅方向一方側の側壁面48Lと幅方向他方側の側壁面48Rとが互いに接近するように、上流側から下流側に向けて幅方向の間隔が漸減している。

0037

図5の軸線に沿った水平断面図で示すように、流路48の内周面における側壁面48Rには、横引き管部側(図5右側)、即ち上流に、上流側から下流側(図5左側)に向けて軸線に対して一定角度で傾斜する直線状の第2傾斜部48RAが設けられ、第2傾斜部48RAの下流側に第2傾斜部48RAから下流側に向けて軸線方向に対する角度が徐々に小さくなるように管内周側に凸となる曲率半径R2とされた第2の円弧部48RBが設けられている。また、第2傾斜部48RAと第2の円弧部48RBとは滑らかに接続されている。第2の円弧部48RBの曲率中心48RBcは、第2接続部材32の挿入孔50の上流側端部の径方向外側の延長線L2上にある。したがって、側壁面48Rは、上流側から下流側に向けて一定角度で傾斜した後、徐々に傾斜角度が小さくなっている。また、第2の円弧部48RBの下流側の端部における第2の円弧部48RBの接線方向は、水平管部26Aの内周壁の側壁面と一致し、第2の円弧部48RBと水平管部26Aの側壁面とは滑らかに接続されている。なお、流路48において、第2傾斜部48RAの上流側に、第2傾斜部48RAから上流側に向けて軸線方向に対する角度が徐々に小さくなるように管外側に凸となる円弧部が設けられていても良い。

0038

図示は省略するが、流路48の内周面における側壁面48Lは、軸線を挟んで側壁面48Rと対称形状であり、側壁面48Lも上流側から下流側に向けて一定角度で傾斜した後、徐々に傾斜角度が小さくなっている。

0039

本実施形態では、第1配管部材24の内径が28.1mmとされ、第2配管部材26の内径が20mmとされているため、流路48は、上流側の端部の内径が28.1mm、下流側の端部の内径が20mmとされ、内径が28.1mmから20mmへ徐々に縮径している。

0040

図2に示すように、本実施形態のサイホン排水管22において、第1配管部材24の水平に一直線状に配置されている部分、及びストッパ44の形成されている部分は横引き管部54とされている。
第2接続部材32の流路48の形成されている部分は縮小管部32Aとされている。
第2配管部材26のうちで、上流側の水平方向に直線状に延びている部分は水平管部26Aとされている。
第2配管部材26のうちで、水平方向から鉛直方向下側に向きを変えている円弧形状に形成された部分は落し込み管部26Bとされている。
また、第2配管部材26のうちで、落し込み管部26Bの下流側に位置し、鉛直方向に延びる部分は竪管部26Cとされている。

0041

なお、横引き管部54の内径は、20mm以上40mm以下の範囲内とすることが好ましく、水平管部26A、落し込み管部26B、及び竪管部26Cの各々内径は、横引き管部54の内径よりも細く、15mm以上32mm以下の範囲内とすることが好ましい。また、水平管部26Aの長さは、15mm以上150mm以下の範囲内とすることが好ましい。なお、横引き管部54の内径D1と水平管部26Aの内径D2との比率D2/D1は、0.4以上0.95以下の範囲内とすることが好ましい。
本実施形態では、横引き管部54の内径が28.1mm、水平管部26A、落し込み管部26B、及び竪管部26Cの各々内径が20mmに設定されている。

0042

なお、サイホン排水管22の第2配管部材26の下端は、排水立て管12の中間部に取付けられた合流継手56に接続されている。サイホン排水管22から排出された排水は、この合流継手56を介して排水立て管12内に排出される。

0043

(作用、効果)
本実施形態のサイホン排水システム10によれば、水回り器具16から排出された排水は、排水トラップ17、第1配管部材24、径変換継手28、第2配管部材26、及び合流継手56、即ち、排水トラップ17、横引き管部54、縮小管部32A、水平管部26A、落し込み管部26B、及び竪管部26C、及び合流継手56を経て排水立て管12へ合流する。

0044

ここで、水廻り器具16から大量の排水がサイホン排水管22に流入する場合には、横引き管部54が排水で満流となり、その後、排水は、満流状態を維持して縮小管部32A、水平管部26A、落し込み管部26B、および竪管部26Cを順に流れる。満流となった排水が竪管部26C内を重力により落下すると、サイホン水頭Hsのポテンシャルエネルギ−により、サイホン力が発生する。横引き管部54、縮小管部32A、水平管部26A、及び落し込み管部26Bの内部の排水は、サイホン力によって竪管部26Cに向かって吸引され、排水が満流流れとなって流下し、効率的に排水が行われる。

0045

一方、水廻り器具16から排出される排水が少なく、横引き管部54に流入する排水の単位時間当たりの流量が少ない場合には、排水は横引き管部54の下側を流れ、上側には空気が残存した空間が形成されるため、横引き管部54が満流とならないことがある。ここで、サイホン排水システム10では、下流側の竪管部26Cの内部が満流にならないと、サイホン力が発生しなくなり、横引き管部54の内部の排水を吸引することが出来なくなる。

0046

本実施形態のサイホン排水システム10では、横引き管部54の下流側に、流路断面積が下流側に向けて縮小する縮小管部32Aが設けられているため、横引き管部54の内部の排水が少量の場合であっても、縮小管部32Aの下流側において流路が満流となり易い。

0047

このようにして縮小管部32Aの下流側で流路を排水で満流とすることで、縮小管部32Aの下流側の水平管部26Aにおいても満流状態を維持でき、満流状態を維持した排水をさらに下流側の落し込み管部26Bを介して竪管部26Cに至らせることができる。このため、本実施形態のサイホン排水システム10は、横引き管部54が排水で満流とならない少量排水の場合であっても、竪管部26Cでサイホン力を発生させることが可能となり、効率的に排水を行うことが可能となる。

0048

本実施形態のサイホン排水システム10では、横引き管部54の内径を20mm以上40mm以下の範囲内、水平管部26Aの内径を横引き管部54の内径よりも細くし、かつ水平管部26Aの内径を15mm以上32mm以下の範囲内、水平管部26Aの長さを15mm以上150mm以下の範囲内としているので、排水の流量が少ない場合であってもサイホン力を発生させ易くなっている。

0049

なお、横引き管部54の内径Aと水平管部26Aの内径Bとの比率B/Aは、前述したように0.4以上0.95以下の範囲内とすることが好ましく、この比率B/Aが0.95を超えると、横引き管部54の内径に対して水平管部26Aの内径が小さくならず、排水が少量の場合に水平管部26Aを満流にすることが困難となる。一方、この比率B/Aが0.4未満になると、横引き管部54の内径に対して水平管部26Aの内径が小さくなり過ぎ、処理流量が小さくなってしまう。

0050

試験例]
本発明の効果を確かめるために、本発明の適用された実施例のサイホン排水システム、比較例に係るサイホン排水システムを試作し、水廻り器具から排水を行ってサイホン力が起動するまでの時間を、排水量を種々変更して測定した。

0051

図6、及び図7には、実施例、及び比較例1〜3に係るサイホン排水システムの要部が示されている。なお、実施例、及び比較例1〜3に係るサイホン排水システムにおいて、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。なお、実施例、及び比較例1〜3では、横引き管部54の長さL1を8m、落し込み管部26Bの上下方向寸法L2を73mm、竪管部26Cの長L3さを2.5mとした。

0052

実施例:図6(A)に示すサイホン排水システム。横引き管部54の内径は28.1mm、水平管部26Aから竪管部26Cまでの内径は20mm、径変換継手28の上流側の端部から竪管部26Cの中心までの水平方向距離Aは180mm、水平管部26Aの長さBは47mmとした。

0053

比較例1:図6(B)に示すサイホン排水システム。横引き管部54の内径は28.1mm、竪管部26Cの内径は20mm、径変換継手28の上流側の端部から竪管部26Cの中心までの水平方向距離Aは133mm、水平管部26Aの長さBは0mmとした。

0054

比較例2:図7(A)に示すサイホン排水システム。横引き管部54の内径は28.1mm、竪管部26Cの内径は20mm、径変換継手28の上流側の端部から竪管部26Cの中心までの水平方向距離Aは114mm、水平管部26Aの長さBは0mmとした。また、落し込み管部26Bの上流側端部から下流側端部に向けて落し込み管部26Bの径を徐々に縮径し、落し込み管部26Bの上流側の端部で横引き管部54と同じ径、落し込み管部26Bの下流側端部で竪管部26Cと同じ内径とした。

0055

比較例3:図7(B)に示すサイホン排水システム。横引き管部54の内径は28.1mm、竪管部26Cの内径は20mm、径変換継手28の上流側の端部から竪管部26Cの中心までの水平方向距離Aは118mm、水平管部26Aの長さBは0mmとした。また、横引き管部54の下流側から竪管部26Cに向けて一定径とし、落し込み管部26Bの下流側端部付近で竪管部26Cと同じ内径となるように縮径した。

0056

試験は、水廻り器具からの排水量(リットル/分)を種々変更し、サイホン力が起動するまでのサイホン起動時間を計測した。なお、サイホン起動とは、横引き管部内が負圧になることであり、サイホン起動時間とは、水廻り器具が排水を始めてから横引き管部内で負圧が発生するまでの時間のことである。

0057

試験の結果、実施例のサイホン排水システムでは、水廻り器具からの排水の排水量が5.5L/minという少ない状況においても、サイホン力を発生させることが出来た。
比較例1では、縮小管部32Aはあるものの水平管部26Aが無いため、排水量が6.5L/minになると、図6(B)に示すように、縮小管部32Aの下流側が満流とならず、それに続く竪管部26Cも満流とならないため、サイホン力が発生しなかった。水平管部26Aが無い場合は、縮小管部32で一時的に排水が満流になっても、排水はすぐに落し込み管部26Bに流入するため、水塊にならず、竪管部26C内で空気と層分離し、吸引力が発生しない。
比較例2では、図7(A)に示すように、落し込み管部26Bの上流側に縮小管部32A、及び水平管部26Aが無く、内径が太いため、排水量が9L/minであっても竪管部26Cが満流とならず、サイホン力が発生しなかった。
比較例3では、排水量が7L/minになると、図7(B)に示すように、落し込み管部26Bが満流とならず、横引き管部54内の排水を吸引することができなかった。

0058

[その他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
上記実施形態の径変換継手28は、第1接続部材30と第2接続部材32とが接続して構成されていたが、第1接続部材30と第2接続部材32とは一体化されていても良い。

0059

上記実施形態では、水平管部26A、落し込み管部26B、及び竪管部26Cが1本の第2配管部材26で連続的に構成されていたが、水平管部26A、落し込み管部26B、及び竪管部26Cを別々の配管部材で構成して連結しても良い。

0060

上記実施形態では、縮小管部32Aと水平管部26Aとが別体であったが、縮小管部32Aに水平管部26Aを一体的に構成しても良い。

0061

上記実施形態では、水平管部26A、落し込み管部26B、及び竪管部26Cが1本の第2配管部材26で構成されていたが、水平管部26A、落し込み管部26B、及び竪管部26Cは、別々の配管部材で構成しても良い。

0062

上記実施形態の流路48は、上流側から下流側に向けて横幅が狭くなっていたが、少なくとも天井面の高さが横引き管部54側から下流側に向けて漸減し、流路断面積が下流側に向けて縮小していれば良く、上流側から下流側に向けて横幅が一定であっても良い。

0063

上記実施形態では、第1配管部材24、第2配管部材26、及び径変換継手28の軸直角断面形状が円形であったが、円形に限らず、楕円形等、他の断面形状であっても良い。

0064

10…サイホン排水システム、26A…水平管部、26B…落し込み管部、26C…竪管部、32A…縮小管部、48A…第1傾斜部、48B…第1の円弧部、48R…側壁面、48L…側壁面、48RA…第2傾斜部、48RB…第2の円弧部、48U…天井面、54…横引き管部、

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