図面 (/)

技術 液体柔軟剤組成物

出願人 花王株式会社
発明者 齋藤由布子伊藤淑貴
出願日 2015年8月3日 (5年3ヶ月経過) 出願番号 2015-153277
公開日 2017年2月9日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 2017-031532
状態 特許登録済
技術分野 有機低分子化合物及びその製造 農薬・動植物の保存 繊維製品への有機化合物の付着処理
主要キーワード 各質量比 不飽和率 希釈液量 B型粘度計 ビグアニド系化合物 脂肪酸エステル構造 生乾き臭 変色抑制
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年2月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

悪臭成分の一つである4-メチル−3−ヘキセン酸(4M3H)の主要発生細菌であるM.osloensis(モラクセラオスエンシス)の増殖を抑え、衣類抗菌防臭効果を付与する液体柔軟剤組成物を提供する。

解決手段

(a)エステル結合(COO)を含む3種の特定の第4級アンモニウム塩、(b)特定の4級アンモニウム塩、(c)カルシウム及びマグネシウムから選ばれる1種以上、及び水を、特定条件で含有する液体柔軟剤組成物。

概要

背景

近年、洗濯における消費者の求める価値は多様化してきており、従来求められていた汚れ落ちの性能に関しては勿論、芳香性バリエーション抗菌に代表される衛生的価値などが考えられる。

特に抗菌性に関して、生乾き等により発生する微生物不快臭を産生することが明らかとなっており、その対応が望まれている。具体的な微生物として、例えば念入りに洗濯を行っていても落とし切れていない皮脂汚れ由来し、衣類繊維に残存しているAnte−iso脂肪酸を資化することで、不快臭成分の一つである4−メチル−3−ヘキセン酸(4M3H)を産生するM.osloensis(モラクセラオスエンシス)が知られている(特許文献1)。

従来、上述の対策として香料によるマスキング洗剤による除菌、また柔軟剤による抗菌が行われてきた。特許文献2には特定構造からなるカルボニル化合物を含有する生乾き臭抑制のための洗浄剤組成物が開示されている。特許文献3〜5には4級アンモニウム塩脂肪酸エステル構造を有する柔軟基剤抗菌剤を併用する悪臭を除去する柔軟剤組成物が記載れている。より具体的には、特許文献3には、不飽和脂肪酸エステル基を有する柔軟基剤、溶剤及び4級アンモニウム抗菌剤を含有する柔軟剤組成物が記載されており、抗菌剤として塩化ベンザルコニウムが開示されている。また特許文献4及び5には生物分解性の4級アンモニウム化合物と塩化ベンザルコニウムを用いた防臭性の柔軟剤組成物が開示されている。またこれらの先行技術文献には、臭気の原因が菌由来であることが開示されている。

概要

悪臭成分の一つである4-メチル−3−ヘキセン酸(4M3H)の主要発生細菌であるM.osloensis(モラクセラ・オスロエンシス)の増殖を抑え、衣類に抗菌・防臭効果を付与する液体柔軟剤組成物を提供する。(a)エステル結合(COO)を含む3種の特定の第4級アンモニウム塩、(b)特定の4級アンモニウム塩、(c)カルシウム及びマグネシウムから選ばれる1種以上、及び水を、特定条件で含有する液体柔軟剤組成物。なし

目的

特に抗菌性に関して、生乾き等により発生する微生物が不快臭を産生することが明らかとなっており、その対応が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

下記(a)成分を1質量%以上25質量%以下、(b)成分を0.2質量%以上4質量%以下、(c)成分を塩化物換算で0.5質量%以上10質量%以下、及び水を含有する液体柔軟剤組成物であり、(a)成分において、(a−i)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]の質量比が、0.05以上0.40以下である、液体柔軟剤組成物。(a)成分:(a−i)下記一般式(i)で示される化合物、(a−ii)下記一般式(ii)で示される化合物、及び(a−iii)下記一般式(iii)で示される化合物〔式中、R1は、それぞれ独立に、炭素数1以上3以下のアルキレン基を示す。R2は、それぞれ独立に炭素数1以上3以下のアルキル基を示す。R3は、それぞれ独立に、炭素数13以上21以下の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基から選ばれる1種以上の炭化水素基を示し、不飽和率が30質量%以上95質量%以下である。X−は陰イオン基を示す。〕(b)成分:下記一般式(iv)で示される化合物〔式中、R6は炭素数5以上19以下のアルキル基又はアルケニル基を示す。R7は、炭素数1以上6以下のアルキレン基、もしくは−(O−R10)n−を示す。R8は、それぞれ独立に、炭素数1以上3以下のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示す。Tは−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、又はを示す。R9は炭素数1以上3以下のアルキル基、ベンジル基又はを示す。R10は、炭素数2以上3以下のアルキレン基を示す。nは平均付加モル数を表し、1以上10以下の数である。mは0又は1の数である。Z−は陰イオン基を示す。〕(c)成分:カルシウム及びマグネシウムから選ばれる1種以上

請求項2

(a)成分と(b)成分の質量比(a)成分/(b)成分が2以上50以下である、請求項1に記載の液体柔軟剤組成物。

請求項3

(c)成分が塩化カルシウム及び塩化マグネシウムから選ばれる1種以上の無機塩由来するカルシウム及び/又はマグネシウムである、請求項1又は2に記載の液体柔軟剤組成物。

請求項4

更に(d)成分として、非イオン界面活性剤を含有する請求項1〜3の何れかに記載の液体柔軟剤組成物。

請求項5

(d)成分として、一般式(v)に示す非イオン界面活性剤を含有する請求項4記載の液体柔軟剤組成物。〔式中、R12は炭素数8以上18以下のアルキル基又はアルケニル基を示す。Fは炭素数2以上3以下のアルキレン基を示す。qは平均付加モル数を表し、8以上60以下の数である。〕

技術分野

0001

本発明は、液体柔軟剤組成物に関する。

背景技術

0002

近年、洗濯における消費者の求める価値は多様化してきており、従来求められていた汚れ落ちの性能に関しては勿論、芳香性バリエーション抗菌に代表される衛生的価値などが考えられる。

0003

特に抗菌性に関して、生乾き等により発生する微生物不快臭を産生することが明らかとなっており、その対応が望まれている。具体的な微生物として、例えば念入りに洗濯を行っていても落とし切れていない皮脂汚れ由来し、衣類繊維に残存しているAnte−iso脂肪酸を資化することで、不快臭成分の一つである4−メチル−3−ヘキセン酸(4M3H)を産生するM.osloensis(モラクセラオスエンシス)が知られている(特許文献1)。

0004

従来、上述の対策として香料によるマスキング洗剤による除菌、また柔軟剤による抗菌が行われてきた。特許文献2には特定構造からなるカルボニル化合物を含有する生乾き臭抑制のための洗浄剤組成物が開示されている。特許文献3〜5には4級アンモニウム塩脂肪酸エステル構造を有する柔軟基剤抗菌剤を併用する悪臭を除去する柔軟剤組成物が記載れている。より具体的には、特許文献3には、不飽和脂肪酸エステル基を有する柔軟基剤、溶剤及び4級アンモニウム抗菌剤を含有する柔軟剤組成物が記載されており、抗菌剤として塩化ベンザルコニウムが開示されている。また特許文献4及び5には生物分解性の4級アンモニウム化合物と塩化ベンザルコニウムを用いた防臭性の柔軟剤組成物が開示されている。またこれらの先行技術文献には、臭気の原因が菌由来であることが開示されている。

先行技術

0005

特開2012−97367号公報
特表2004−522010号公報
特開2007−112984号公報
特開2001−336065号公報
特開2001−200476号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、細菌は生育条件が整うと容易に増殖し、当然その代謝産生物も増加する。例えば長期着用により付着する皮脂を養分として、着用直後では感じられなかった不快臭が認められる事が考えられる。そのため、長期的に微生物の増殖を抑制するために抗菌性の向上が求められている。特にM.osloensis(モラクセラ・オスロエンシス)は、一般的な抗菌性の洗剤や柔軟剤を用いて、処理を施し乾燥した繊維製品であっても、着用後に発汗降雨等で濡れてから暫くすると、特徴的な不快臭が再発する、いわゆる戻り臭を発生する菌体として知られている。

0007

本発明は、悪臭成分の一つである4−メチル−3−ヘキセン酸(4M3H)の主要発生細菌であるM.osloensis(モラクセラ・オスロエンシス)の増殖を抑え、衣類に抗菌・防臭効果を付与することができる、液体柔軟剤組成物を提供する。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、下記(a)成分を1質量%以上25質量%以下、(b)成分を0.2質量%以上4質量%以下、(c)成分を塩化物換算で0.5質量%以上10質量%以下、及び水を含有する液体柔軟剤組成物であり、
(a)成分において、(a−i)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]の質量比が、0.05以上0.40以下である、
液体柔軟剤組成物に関する。
(a)成分:(a−i)下記一般式(i)で示される化合物、(a−ii)下記一般式(ii)で示される化合物、及び(a−iii)下記一般式(iii)で示される化合物




〔式中、R1は、それぞれ独立に、炭素数1以上3以下のアルキレン基を示す。R2は、それぞれ独立に炭素数1以上3以下のアルキル基を示す。R3は、それぞれ独立に、炭素数13以上21以下の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基から選ばれる1種以上の炭化水素基を示し、不飽和率が30質量%以上95質量%以下である。X−は陰イオン基を示す。〕
(b)成分:下記一般式(iv)で示される化合物




〔式中、R6は炭素数5以上19以下のアルキル基又はアルケニル基を示す。R7は、炭素数1以上6以下のアルキレン基、もしくは−(O−R10)n−を示す。R8は、それぞれ独立に、炭素数1以上3以下のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示す。Tは−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、又は




を示す。R9は炭素数1以上3以下のアルキル基、ベンジル基又は




を示す。R10は、炭素数2以上3以下のアルキレン基を示す。nは平均付加モル数を表し、1以上10以下の数である。mは0又は1の数である。Z−は陰イオン基を示す。〕
(c)成分:カルシウム及びマグネシウムから選ばれる1種以上

発明の効果

0009

本発明によれば、悪臭成分の一つである4−メチル−3−ヘキセン酸(4M3H)の主要発生細菌であるM.osloensis(モラクセラ・オスロエンシス)の増殖を抑え、衣類に抗菌・防臭効果を付与する液体柔軟剤組成物を提供することができる。本発明の液体柔軟剤組成物は、特にその抗菌効果により、長期間細菌の発生を抑えることにより、菌由来の悪臭の発生を長期間抑制出来るものである。

0010

<(a)成分>
本発明の液体柔軟剤組成物は(a)成分として、前記一般式(i)で示される化合物〔以下、(a−i)成分という〕、前記一般式(ii)で示される化合物〔以下、(a−ii)成分という〕、及び前記一般式(iii)で示される化合物〔以下、(a−iii)成分という〕の3つの4級アンモニウム塩を含有する。

0011

前記一般式(i)、(ii)及び(iii)で示される式中、R1は、柔軟効果の観点から、それぞれ独立に炭素数1以上3以下のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基又はプロピレン基であり、より好ましくはエチレン基である。
R2は、柔軟基剤合成効率の観点から、それぞれ独立に炭素数1以上3以下のアルキル基であり、好ましくはメチル基である。

0012

R3は、柔軟効果及び抗菌効果の観点から、それぞれ独立に、炭素数13以上21以下の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基から選ばれる1種以上の炭化水素基であり、好ましくは炭素数15以上19以下の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基から選ばれる1種以上の炭化水素基である。

0013

X−は陰イオン基であり、ハロゲンイオン、好ましくは塩化物イオン、炭素数1以上3以下のアルキル硫酸エステルイオン、炭素数12以上18以下の脂肪酸イオン、及び炭素数1以上3以下のアルキル基が1個以上3個以下置換していてもよいベンゼンスルホン酸イオンから選ばれる陰イオンが好ましく、炭素数1以上3以下のアルキル硫酸エステルイオンから選ばれる陰イオンがより好ましく、メチル硫酸エステルイオン又はエチル硫酸エステルイオンがより好ましい。

0014

(a)成分において、(a−i)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]の質量比は、抗菌効果の観点から、0.05以上であり、好ましくは0.10以上であり、より好ましくは0.12以上であり、そして0.40以下であり、好ましくは0.35以下であり、より好ましくは0.30以下である。

0015

(a)成分において、(a−ii)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]の質量比は、柔軟効果及び抗菌効果の観点から、好ましくは0.30以上であり、より好ましくは0.45以上であり、そして好ましくは0.90以下である。

0016

本発明の液体柔軟剤組成物の調製にあたっては、(a)成分として、(a−i)成分、(a−ii)成分及び(a−iii)成分を本発明の条件で含有する混合物を用いることが好ましい。例えば、炭素数1以上3以下、更に炭素数2又は3のヒドロキシアルキル基を有するトリアルカノールアミン、好ましくはトリエタノールアミンと、脂肪酸との脱水エステル化反応又は前記アミンと脂肪酸低級アルコールエステルとのエステル交換反応により、エステルアミンを製造し、続いてアルキル化剤により4級化反応を行うことで調製される反応生成物を(a)成分を含む成分として使用することができる。その際、脂肪酸として炭素数又は不飽和度の異なる脂肪酸の混合物〔R3COOH(R3は前記の通り。)の混合物〕又は脂肪酸低級アルコールエステルとして脂肪酸部分の炭素数又は不飽和度の異なる脂肪酸低級アルコールエステルの混合物〔R3COOR’(R3は前記の通り。R’は好ましくはメチル基又はエチル基である。)の混合物〕を用いることで、(a)成分の条件を満たす反応生成物を製造することができる。

0017

(a)成分は、抗菌効果の観点から、炭化水素基R3の不飽和率が30質量%以上95質量%以下である。ここで言う不飽和率とは、(a)成分のR3COOをR3COOHとしたとき、全R3COOH中の、R3が不飽和炭化水素基であるR3COOHの割合を意味する。不飽和率は、30質量%以上であり、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、そして95質量%以下である。

0018

本発明では、(a)成分についての不飽和率は、合成時に用いる脂肪酸又は脂肪酸エステルの脂肪酸部分の構造に基づくものであってもよい。
すなわち、不飽和率は、原料となる脂肪酸であるR3COOHのR3基のアルケニル基等の不飽和炭化水素基の割合であってもよい。具体的に用いることが好ましい脂肪酸は、ステアリン酸パルミチン酸オレイン酸又はリノール酸あるいはこれらの混合物から選ばれる脂肪酸であるか、もしくは、パーム油大豆油又はオリーブ油由来の組成を持つ脂肪酸が好ましく、本発明では抗菌効果の観点から、不飽和脂肪酸の割合が高い脂肪酸を用いる。

0019

前記トリアルカノールアミンと脂肪酸又は脂肪酸低級アルコールエステルとを用いる製法では、反応生成物中の(a−i)成分、(a−ii)成分及び(a−iii)成分の組成は、前記トリアルカノールアミンと脂肪酸又は脂肪酸低級アルコールエステルとの反応比率反応温度及び反応時間により調整することができる。本発明では、(a)成分を含有する反応生成物を、トリエタノールアミンと脂肪酸とで脱水エステル化反応を行い、続いてジメチル硫酸又はジエチル硫酸により4級化する方法で製造することが好ましい。

0020

前記トリアルカノールアミンと脂肪酸とのエステル化反応は公知の方法を用いることができる。前記トリアルカノールアミン、好ましくはトリエタノールアミンと脂肪酸とを、(脂肪酸の全モル数)/(トリアルカノールアミンのモル数)の比率(以下、アシル化度という)が、好ましくは1.55以上、より好ましくは1.60以上、そして、好ましくは2.05以下、より好ましくは2.00以下となるように反応させる。このような制限された比率で反応させることで、(a)成分における(a−i)成分、(a−ii)成分及び(a−iii)成分の質量比を満たす反応生成物が得やすくなる。

0021

本発明において(a)成分の製造に用いる脂肪酸は、抗菌効果の観点から、不飽和脂肪酸の割合が高い脂肪酸を用いることが好ましく、より具体的には、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸又はリノール酸あるいはこれらの混合物から選ばれる脂肪酸であるか、もしくは、パーム油、大豆油又はオリーブ油由来の組成を持つ脂肪酸が好ましい。(a)成分は、R3として、炭素数13以上21以下、好ましくは炭素数15以上19以下の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基から選ばれる複数の基を有するが、その製造に用いる脂肪酸又は脂肪酸混合物の不飽和率はヨウ素価より求めることができる。

0022

(a)成分の製造に用いる脂肪酸又は脂肪酸混合物の酸価は、組成物の液性の点で、好ましくは180mgKOH/g以上、より好ましくは200mgKOH/g以上であり、そして、好ましくは240mgKOH/g以下、より好ましくは210mgKOH/g以下である。
また、(a)成分の製造に用いる脂肪酸又は脂肪酸混合物のヨウ素価は、組成物の液性の点で、好ましくは30Ig/100g以上、より好ましくは40Ig/100g以上であり、そして、好ましくは100Ig/100g以下、より好ましくは95Ig/100g以下である。
なお、脂肪酸又は脂肪酸混合物の酸価及びヨウ素価は「岩波理化学辞典」 第4版 岩波書店に記載された方法により測定される値である。

0023

本発明の液体柔軟剤組成物中の(a)成分の含有量は、1質量%以上25質量%以下である。洗濯1回当たりの使用量を少なくできる点から、(a)成分の含有量は、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましく8質量%以上であり、そして、好ましくは20質量%以下、より好ましくは18質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。

0024

<(b)成分>
本発明の液体柔軟剤組成物は、(b)成分として、前記一般式(iv)で示される化合物を含有する。

0025

前記一般式(iv)で示される式中、R6は、抗菌効果の観点から、アルキル基又はアルケニル基の炭素数が5以上、好ましくは7以上、そして、19以下、好ましくは17以下である。

0026

R7は、炭素数1以上6以下のアルキレン基、もしくは−(O−R10)n−である。R7がアルキレン基である場合の炭素数は、抗菌効果の観点から、好ましくは2以上3以下である。R7が−(O−R10)n−である場合、R10は炭素数2以上3以下のアルキレン基、好ましくはエチレン基であり、nは平均付加モル数を表し、好ましくは1以上10以下、より好ましくは5以下の数である。

0027

Tは−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、又は

0028

0029

である。
mは0又は1の数である。

0030

R8は、それぞれ独立に、炭素数1以上3以下のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。
R9は、炭素数1以上3以下のアルキル基、ベンジル基又は

0031

0032

である。

0033

Z−は陰イオン基であり、好ましくはハロゲンイオン、脂肪酸イオン及び炭素数1以上3以下のアルキル硫酸イオンから選ばれる陰イオン基である。

0034

本発明の(b)成分としては、長鎖アルキル基の炭素数が好ましくは8以上、より好ましくは10以上であり、そして、好ましくは18以下、より好ましくは14以下であって、窒素原子に結合する残りの基が、独立して炭素数1以上3以下のアルキル基、好ましくはメチル基又はエチル基であるモノ長鎖アルキルトリ短鎖アルキルアンモニウム塩、好ましくは、モノ長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩又はアルキルジメチルエチルアンモニウム塩であって、長鎖アルキル基が炭素数10又は12の直鎖アルキル基であって当該アルキル基の窒素原子と結合する炭素原子が第1炭素原子であるモノ長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩又はアルキルジメチルエチルアンモニウム塩を挙げることができる。
また、本発明の(b)成分としては、長鎖アルキル基の炭素数が好ましくは8以上、より好ましくは10以上であり、そして、好ましくは18以下、より好ましくは14以下である長鎖アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、又は長鎖アルキル基の炭素数が好ましくは8以上、より好ましくは10以上であり、そして、好ましくは18以下、より好ましくは14以下である長鎖アルキルジメチルエチルベンジル)アンモニウム塩を挙げることができる。
(b)成分の対イオンである陰イオン基は、好ましくは塩化物イオン、メチル硫酸エステルイオン、エチル硫酸エステルイオンであり、より好ましくは塩化物イオンである。
(b)成分としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム及び塩化ラウリルベンジルジメチルアンモニウムから選ばれる1種以上が好ましい。

0035

本発明の液体柔軟剤組成物中の(b)成分の含有量は、0.2質量%以上4質量%以下である。(a)成分の分解抑制の観点から、あるいは抗菌効果及び風合いの観点から、(b)成分の含有量は、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上であり、そして、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2.5質量%以下、更に好ましくは2質量%以下である。

0036

(a)成分と(b)成分の質量比(a)成分/(b)成分は、(a)成分の加水分解抑制と組成物に適切な粘度と好ましい外観を付与する観点から、あるいは、(a)成分の繊維への吸着性を確保しつつ、且つ(b)成分による効果的な抗菌性を担保する観点から、好ましくは2以上50以下である。(a)成分/(b)成分の質量比は、より好ましくは3以上、更に好ましくは5以上であり、そして、より好ましくは40以下、更に好ましくは30以下である。

0037

<(c)成分>
本発明の液体柔軟剤組成物は、(c)成分としてカルシウム及びマグネシウムから選ばれる1種以上を含有し、好ましくはカルシウムを含有する。
カルシウム及びマグネシウムは、本発明の組成物中では、カルシウムイオンマグネシウムイオン、カルシウムイオン又はマグネシウムイオンと無機性陰イオンとの塩として組成物中に存在する。
(c)成分は、貯蔵安定性の観点から、塩化カルシウム塩化マグネシウム、及び硫酸マグネシウムから選ばれる1種以上の無機塩として、更には、塩化カルシウム、及び塩化マグネシウムから選ばれる1種以上の無機塩として組成物中に配合することが好ましい。
(c)成分は(a)成分及び(b)成分の2種類の陽イオン性界面活性剤の分散安定性の観点から有効な成分であり、分散安定性は優れた抗菌性を発揮させる。

0038

本発明の液体柔軟剤組成物中の(c)成分の含有量は、(a)成分を安定に配合する観点で、塩化物換算で、0.5質量%以上10質量%以下である。(c)成分の含有量は、(a)成分の分解抑制の観点から、塩化物換算で、好ましくは0.8質量%以上、より好ましくは1質量%以上、そして好ましくは8質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。

0039

<水>
本発明の液体柔軟剤組成物は、水を含有する。組成物の残部が水である。水は特に問題なければ水道水を用いてもかまわないがイオン交換水を用いることが好ましい。また水は少量の次亜塩素酸塩滅菌したものを用いることが好ましい。
本発明の液体柔軟剤組成物中の水の含有量は、貯蔵安定性の観点から、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上、そして、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下である。

0040

<その他の成分、組成等>
本発明の液体柔軟剤組成物は、貯蔵安定性を向上させる目的から、(d)成分として非イオン界面活性剤を含有することが好適である。
(d)成分としては、(d1)炭素数8以上22以下の飽和又は不飽和脂肪酸とエチレンオキシドを含んでもよい多価アルコールとのエステル化合物〔以下、(d1)成分という〕、及び(d2)ポリオキシアルキレンアルキルエーテル〔以下、(d2)成分という〕から選ばれる1種以上の非イオン界面活性剤が挙げられる。(d)成分は、(d2)成分から選ばれる1種以上の非イオン界面活性剤が好ましい。

0041

(d1)成分としては、トリグリセライドジグリセライドモノグリセライドペンタエリスリトールモノ、ジ又はトリエステル、及びソルビタンエステルを挙げることができる。

0042

(d2)成分としては、下記一般式(v)の化合物が好適である。

0043

0044

〔式中、R12は炭素数8以上、好ましくは12以上、そして、18以下、好ましくは14以下のアルキル基又はアルケニル基である。Fは炭素数2以上3以下のアルキレン基、すなわち、エチレン基、又はプロピレン基、好ましくはエチレン基である。qは平均付加モル数を表し、8以上、好ましくは20以上、そして、60以下、好ましくは40以下の数である。〕

0045

本発明の液体柔軟剤組成物中の(d)成分の含有量は、好ましくは1.0質量%以上、より好ましくは1.5質量%以上、そして、好ましくは8.0質量%以下、より好ましくは6.0質量%以下である。

0046

本発明の液体柔軟剤組成物は、前記(a)成分〜(d)成分、及び水以外にも、従来、繊維処理剤に配合することが知られている成分を、本発明の効果を損なわない範囲で、含有することができる。具体的なものとしては、以下に示す、水溶性有機溶剤酸化防止剤、脂肪酸、キレート剤染料防腐剤、香料を含有することができる。

0047

本発明の液体柔軟剤組成物は、水溶性有機溶剤を含有することができる。水溶性有機溶剤は、メタノールエタノールプロパノール、及びイソプロパノール等の揮発性低級アルコール、エチレングリコール、並びにプロピレングリコールから選ばれる1種以上を用いることができる。水溶性有機溶剤としては、取り扱いやすさの観点から、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、及びプロピレングリコールから選ばれる1種以上が好ましい。
ここで、水溶性有機溶剤について、水溶性であるとは、25℃の水100gに20g以上溶解するものを指す。本発明の液体柔軟剤組成物における上記水溶性有機溶剤の含有量は、0質量%以上、更に1.0質量%以上、そして、5.0質量%以下、更に3.0質量%以下が好ましい。

0048

本発明の液体柔軟剤組成物は、酸化防止剤を含有することができる。酸化防止剤は、例えば、分子内にフェノール基を有する酸化防止剤である。分子内にフェノール基を有する酸化防止剤は、香料の臭いの変化を抑制するために用いられる。酸化防止剤を香料と併用すると、臭いの変化を抑制できるが、酸化を受けたフェノール基を有する酸化防止剤が着色されることで、柔軟剤組成物の変色が促進されることから、酸化防止剤の含有量は、酸化の影響を受けやすい香料成分とその含有量と共に、十分に確認した上で使用される。

0049

入手容易性の点から、分子内にフェノール基を有する酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール及びブチルヒドロキシアニソールから選ばれる1種以上が好ましい。変色抑制の点から、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール及び2、6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノールから選ばれる1種又は2種以上の酸化防止剤がより好ましい。本発明の液体柔軟剤組成物における上記酸化防止剤の含有量は、0質量%以上0.3質量%以下が好ましい。

0050

本発明の液体柔軟剤組成物は、繊維の風合いを向上させる目的として、抗菌効果を損なわない範囲で脂肪酸を含有することができる。具体的な脂肪酸としては、ラウリン酸ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、エルカ酸、及びベヘニン酸等の炭素数12以上22以下の飽和又は不飽和脂肪酸から選ばれる1種又は2種以上の脂肪酸を用いることができる。これらの中では、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、及びリノール酸から選ばれる1種又は2種以上の脂肪酸がより好ましい。本発明の液体柔軟剤組成物における上記脂肪酸の含有量は、0.01質量%以上、更に0.5質量%以上、そして、5.0質量%以下、更に3.0質量%以下が好ましい。

0051

本発明の液体柔軟剤組成物は、柔軟剤組成物の変色や染料の褪色を抑制するために、キレート剤を含有することができる。例えば、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸エチレンジアミン四酢酸メチルグリシン二酢酸ヒドロキシエチルイミノ二酢酸エチレンジアミン二コハク酸、L−グルタミン酸−N,N−二酢酸、N−2−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、クエン酸コハク酸、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上のキレート剤が好ましい。本発明の液体柔軟剤組成物における上記キレート剤の含有量は、0質量%以上、更に0.01質量%以上、そして、0.1質量%以下が好ましい。また、0質量%であってもよい。

0052

本発明の液体柔軟剤組成物は、柔軟剤組成物に対して消費者に高い嗜好性を与えるために染料を含有することができる。例えば、カラーインデックス酸性赤色染料、カラーインデックス酸性黄色染料、及びカラーインデックス酸性青色染料から選ばれる1種又は2種以上の染料が好ましい。

0053

カラーインデックス酸性赤色染料の具体例としては、C.I.Acid Red 18 C.I.Acid Red 27、C.I.Acid Red 52、C.I.Acid Red 82、C.I.Acid Red 114、C.I.Acid Red 138、及びC.I.Acid Red 186が挙げられる。
カラーインデックス酸性黄色染料の具体例としては、C.I.Acid Yellow 1、C.I.AcidYellow 7、C.I.Acid Yellow 23、及びC.I.Acid Yellow 141が挙げられる。
カラーインデックス酸性青色染料の具体例としては、C.I.Acid Blue 5、C.I.Acid Blue9、及びC.I.Acid Blue 74が挙げられる。
また本発明の液体柔軟剤組成物は、ポリマー染料として入手可能な染料も使用することができる。

0054

染料はキレート剤と併用することで、香料又は香料及び酸化防止剤を含有する液体柔軟剤組成物の変色を抑制することができる。変色抑制の点で、カラーインデックス酸性赤色染料、及びカラーインデックス酸性黄色染料から選ばれる1種又は2種以上の染料が好ましい。

0055

本発明の液体柔軟剤組成物は、柔軟剤組成物に防腐性を与えるために防腐剤を含有することができる。防腐剤は、防菌剤、又は防カビ剤ともいう。防腐剤は、例えば、ビグアニド系化合物イソチアゾリン系化合物、及びイソチアゾリノン系化合物が挙げられる。具体例としては、ポリヘキサメチレンビグアニド塩酸塩、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、及び1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンが挙げられ、それぞれ市販品として、「プロキセルIB」、「ケーソンCG」、「プロキセルBDN」を用いることもできる。

0056

本発明によると、香料未配合でも生乾き臭による影響は抑止されるが、本発明の液体柔軟剤組成物は、マスキング目的以外に、匂いそのものを楽しむ賦香目的で香料を含有することができる。香料組成物としては、「香料と調香の実際知識」(中島基貴著、産業図書(株)、1995年6月21日発行)に記載の香料成分を適宜、香調、用途にしたがって組み合わせることができる。また、仕上げ剤として知られている、柔軟剤、糊剤スタイリング剤又はその他仕上げ剤の特許文献に記載された香料成分や香料組成物を、本願発明の効果を損なわない範囲で、その配合量も含めて検討した上で用いることができる。
なお一方で、本発明の液体柔軟剤組成物は、微生物由来の臭いを抑制することができることから、香料成分をほとんど含有しなくても良く、本質的に、微香性ないし無香性の柔軟剤組成物を得ることもできる。

0057

本発明の液体柔軟剤組成物30℃での粘度は、分散安定性及び使用時の計量性の観点から、好ましくは5mPa・s以上、より好ましくは10mPa・s以上、更に好ましくは20mPa・s以上であり、そして、好ましくは1000mPa・s以下、より好ましくは500mPa・s以下、更に好ましくは300mPa・s以下である。
粘度は、B型粘度計を用いて、No.1〜No.3ローターのうち測定対象の粘度に合ったローターを用い、60r/minで、測定開始から1分後の指示値である。柔軟剤組成物は30±1℃に調温して測定する。条件を満たすローターが複数存在するようならば、番号の小さい方のローターを用いた時の数値を採用する。

0058

本発明の液体柔軟剤組成物の30℃でのpHは、貯蔵安定性及び抗菌効果の観点から、好ましくは1.0以上、より好ましくは1.5以上、更に好ましくは2.0以上であり、そして、好ましくは5.0以下、より好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.5以下である。
pHは、JIS K 3362;2008の項目8.3にしたがって30℃において測定した値である。

0059

本発明の液体柔軟剤組成物は、(a)成分、(b)成分、(c)成分の原料物質、好ましくは塩化カルシウム及び塩化マグネシウムから選ばれる1種以上の無機塩、並びに水を混合して製造することができる。(a)成分、(b)成分及び(c)成分の原料物質は、それぞれ、液体柔軟剤組成物中の(a)成分の含有量が1質量%以上25質量%以下、(b)成分の含有量が0.2質量%以上4質量%以下、(c)成分の含有量が塩化物換算で0.5質量%以上10質量%以下となるように用いられる。

0060

<柔軟化処理方法>
本発明の液体柔軟剤組成物は、繊維製品に柔軟効果を付与すると共に、好ましくは木綿又は木綿を含む繊維製品の抗菌性を付与するために用いられる。
処理方法としては、水を媒体として繊維製品に接触させる方法が好ましく、具体的には、乾燥時の繊維製品1.0kgに対して、本発明の液体柔軟剤組成物を5ml以上40ml以下溶解させた水溶液を接触させることで、抗菌効果を得ることができる。この場合、繊維製品は水道水で十分に漬かるだけの量が必要であり、例えば浴比〔繊維製品(kg)/処理液(L)〕として5以上60以下として使用される。本発明の液体柔軟剤組成物を水で希釈した分散液のpHは6.0以上8.0以下であることが好ましい。
乾燥した衣料に本発明の液体柔軟剤組成物を水で希釈した分散液に浸けてもよく、洗濯工程の濯ぎ時の仕上工程で添加してもよい。その場合は脱水して乾燥することで、本発明の抗菌効果が付与された繊維製品を得ることができる。したがって、本発明の液体柔軟剤組成物は、更に詳細に用途を限定する場合、本発明の目的から細菌増殖抑制防止剤組成物である。

0061

合成例1(柔軟基剤(a−1)の合成)
トリエタノールアミン(分子量149.19)、表1の脂肪酸混合物1(酸価202、よう素価89)を、モル比で1.65になるよう混合し、1L4つ口フラスコ仕込み、90℃まで昇温する間、窒素置換を行い攪拌混合した。170℃まで約2時間かけて昇温し、200mmHgまで減圧し生成する水を除去しながら200℃で約5時間かけて反応を行った。その後冷却し、得られたエステル化合物全量を4つ口フラスコに仕込み、60℃まで昇温後、このエステル化合物に対して0.95モル当量のジメチル硫酸を加え約2時間攪拌混合した。その後、得られた化合物の質量の約10質量%となる量のエタノールを加え攪拌し、冷却し、柔軟基剤(a−1)を得た。
柔軟基剤(a−1)は、(a)成分の含有量が88質量%であった。
また、柔軟基剤(a−1)は、不飽和率が85.7質量%であった。
また、柔軟基剤(a−1)は、(a)成分の各質量比が、
(a−i)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]=0.25、
(a−ii)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]=0.48、
(a−iii)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]=0.27
であった。

0062

合成例2(柔軟基剤(a−2)の合成)
トリエタノールアミン(分子量149.19)、表1の脂肪酸混合物1(酸価202、よう素価89)を、モル比で1.98になるよう混合し、1L4つ口フラスコに仕込み、90℃まで昇温する間、窒素置換を行い攪拌混合した。170℃まで約2時間かけて昇温し、200mmHgまで減圧し生成する水を除去しながら200℃で約5時間かけて反応を行った。その後冷却し、得られたエステル化合物全量を4つ口フラスコに仕込み、60℃まで昇温後、このエステル化合物に対して0.95モル当量のジメチル硫酸を加え約2時間攪拌混合した。その後、得られた化合物の質量の約10質量%となる量のエタノールを加え攪拌し、その後冷却し、柔軟基剤(a−2)を得た。
柔軟基剤(a−2)は、(a)成分の含有量が88質量%であった。
また、柔軟基剤(a−2)は、不飽和率が85.7質量%であった。
また、柔軟基剤(a−2)は、(a)成分の各質量比が、
(a−i)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]=0.15、
(a−ii)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]=0.45、
(a−iii)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]=0.40
であった。

0063

合成例3(柔軟基剤(a−3)の合成)
トリエタノールアミン(分子量149.19)、表1の脂肪酸混合物2(酸価200〜210、よう素価40)を、モル比で1.65になるよう混合し、1L4つ口フラスコに仕込み、90℃まで昇温する間、窒素置換を行い攪拌混合した。170℃まで約2時間かけて昇温し、200mmHgまで減圧し生成する水を除去しながら200℃で約5時間かけて反応を行った。その後冷却し、得られたエステル化合物全量を4つ口フラスコに仕込み、60℃まで昇温後、このエステル化合物に対して0.85モル当量のジメチル硫酸を加え約30分間攪拌後、ジメチルアセトアミドを得られた化合物の質量の約8%となる量になるように加え、約3時間攪拌混合した。その後、得られた化合物の質量の約4質量%となる量のエタノールを加え攪拌し、その後冷却し、柔軟基剤(a−3)を得た。
柔軟基剤(a−3)は、(a)成分の含有量が88質量%であった。
また、柔軟基剤(a−3)は、不飽和率が38.4質量%であった。
また、柔軟基剤(a−3)は、(a)成分の各質量比が、
(a−i)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]=0.25、
(a−ii)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]=0.48、
(a−iii)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]=0.27
であった。

0064

合成例4(柔軟基剤(a−4)の合成)
トリエタノールアミン(分子量149.19)、表1の脂肪酸混合物3(酸価209、よう素価32)を、モル比で1.65になるよう混合し、1L4つ口フラスコに仕込み、90℃まで昇温する間、窒素置換を行い攪拌混合した。170℃まで約2時間かけて昇温し、200mmHgまで減圧し生成する水を除去しながら200℃で約5時間かけて反応を行った。その後冷却し、得られたエステル化合物全量を4つ口フラスコに仕込み、60℃まで昇温後、このエステル化合物に対して0.85モル当量のジメチル硫酸を加え約30分間攪拌後、ジメチルアセトアミドを得られた化合物の質量の約8%となる量になるように加え、約3時間攪拌混合した。その後、得られた化合物の質量の約4質量%となる量のエタノールを加え攪拌し、その後冷却し、柔軟基剤(a−4)を得た。
柔軟基剤(a−4)は、(a)成分の含有量が88質量%であった。
また、柔軟基剤(a−4)は、不飽和率が30.1質量%であった。
また、柔軟基剤(a−4)は、(a)成分の各質量比が、
(a−i)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]=0.25、
(a−ii)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]=0.48、
(a−iii)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]=0.27
であった。

0065

比較合成例1(柔軟基剤(a’−1)の合成)
トリエタノールアミン(分子量149.19)、表1の脂肪酸混合物4(酸価204、よう素価1以下)を、モル比で1.65になるよう混合し、1L4つ口フラスコに仕込み、90℃まで昇温する間、窒素置換を行い攪拌混合した。170℃まで約2時間かけて昇温し、200mmHgまで減圧し生成する水を除去しながら200℃で約5時間かけて反応を行った。その後冷却し、得られたエステル化合物全量を4つ口フラスコに仕込み、60℃まで昇温後、このエステル化合物に対して0.85モル当量のジメチル硫酸を加え約30分間攪拌後、ジメチルアセトアミドを得られた化合物の質量の約8%となる量になるように加え、約3時間攪拌混合した。その後、得られた化合物の質量の約4質量%となる量のエタノールを加え攪拌し、その後冷却し、柔軟基剤(a’−1)を得た。
柔軟基剤(a’−1)は、(a)成分の含有量が88質量%であった。
また、柔軟基剤(a’−1)は、不飽和率が0質量%であった。
また、柔軟基剤(a’−1)は、(a)成分の各質量比が、
(a−i)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]=0.25、
(a−ii)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]=0.48、
(a−iii)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]=0.27
であった。

0066

比較合成例2(柔軟基剤(a’−2)の合成)
トリエタノールアミン(分子量149.19)、表1の脂肪酸混合物1(酸価202、よう素価89)を、モル比で1になるよう混合し、1L4つ口フラスコに仕込み、90℃まで昇温する間、窒素置換を行い攪拌混合した。170℃まで約2時間かけて昇温し、200mmHgまで減圧し生成する水を除去しながら200℃で約5時間かけて反応を行った。その後冷却し、得られたエステル化合物全量を4つ口フラスコに仕込み、60℃まで昇温後、このエステル化合物に対して0.95モル当量のジメチル硫酸を加え約2時間攪拌混合した。その後、得られた化合物の質量の約10質量%となる量のエタノールを加え攪拌し、その後冷却し、柔軟基剤(a’−2)を得た。
柔軟基剤(a’−2)は、(a)成分の含有量が88質量%であった。
また、柔軟基剤(a’−2)は、不飽和率が85.7質量%であった。
また、柔軟基剤(a’−2)は、(a)成分の各質量比が、
(a−i)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]=0.50、
(a−ii)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]=0.40、
(a−iii)/[(a−i)+(a−ii)+(a−iii)]=0.10
であった。

0067

なお(a−i)、(a−ii)及び(a−iii)の割合はHPLCを用い下記条件により測定した。
HPLC条件
カラム:Inertsil NH2 5μm(4.6×250mm)
移動相:0.05質量/容量%TFAヘキサン:MeOH:THF=85:10:5(容量比
流速:測定開始から10分までは0.8mL/min、測定開始から10分超11分までは均一に1.2mL/minまで速度を上げ、11分超55分までは1.2mL/min、測定開始から55分超60分までは0.8mL/min
注入:20μL
温度:25℃
検出:CAD

0068

0069

<実施例1〜6及び比較例1〜2>
上記柔軟基剤(a−1)〜(a−4)及び柔軟基剤(a’−1)〜(a’−2)、並びに下記の成分を用いて、以下の方法により、表2の液体柔軟剤組成物を調製し、抗菌性評価を行った。結果を表2に示す。
なお、表2には、(a)成分の欄に柔軟基剤の記号を示し、数値は当該柔軟基剤中の(a)成分の量又はトリエタノールアミンの4級化物の量、すなわち、有効分換算の量を示した。
なお、表2中では、(a’)成分を(a)成分とみなして(a)/(b)の質量比を示した。
〔(b)成分〕
(b−1):塩化ラウリルベンジルジメチルアンモニウム(アルキル塩化ベンザルコニウム(花王(株)製)[アルキル基が炭素数12の直鎖であり、窒素原子に結合するアルキル基の炭素原子が第1級炭素原子であるもの])
〔(c)成分〕
(c−1):カルシウム(塩化カルシウムを表2の量で配合した)
〔(d)成分〕
(d−1):ポリオキシエチレンエチレンオキシド平均付加モル数21)ラウリルエーテル(花王(株)製)[ラウリルアルコールモルあたりにエチレンオキシドを21モル付加反応させたもの。]

0070

〔液体柔軟剤組成物の調製方法
300mLのガラスビーカーに、タービン型羽が3枚ついた攪拌羽を設置し(攪拌羽底部がビーカー底面より1cm上部になるように設置)、液体柔軟剤組成物の出来上がり質量が200gになるのに必要な量のイオン交換水(つまり組成物の残部に相当するイオン交換水)のうち、95%相当量のイオン交換水を入れ、ウォーターバスで65℃まで昇温した。500rpmで攪拌しながら、溶融した(d)成分を添加した。次いで、65℃で溶融させた(a)成分又は(a’)成分と(b)成分を予め混合させ、この混合物をビーカー内へ加えた。5分攪拌後、(c)成分を添加し、更に5分攪拌後、5℃のウォーターバスで30℃まで冷却し、液体柔軟剤組成物を得た。各成分は、液体柔軟剤組成物の組成が表2の通りとなるように用いた。

0071

〔液体柔軟剤組成物の抗菌性評価方法〕
(1)柔軟剤組成物処理による試験布作製方法
綿メリヤスニット布((株)色染社製、染色試材綿ニットシル)1.5kgを洗濯機(Panasonic製、全自動洗濯機NA−F702P)で洗濯した(エマルゲン108(花王株式会社製)の10%水溶液50g、水量設定47L(水温20℃)、洗い9分、ためすすぎ2回、脱水3分)。この洗濯操作を2回繰り返し、その後同様の洗濯条件でエマルゲン108を使用せずに水のみで洗濯を3回繰り返した後、25℃、40%RHの環境下で24時間放置し乾燥させた。この綿メリヤス布を4.5cm×4.5cm(重量約0.4g)にカットし、121℃で15分間オートクレーブにて湿式滅菌し、48℃の恒温槽中で24時間乾燥させた。これを、未処理布ブランク)とした。200mLビーカーにイオン交換水135mLと上記の柔軟剤組成物の100倍希釈液1.5gを加え、マグネチックスターラー(三田理研工業株式会社製)を用いて、予備撹拌1分間ののち上記の綿メリヤス布5枚を投入後5分間撹拌した。その後、軽く水気切り、25℃、40%RHの環境下で24時間乾燥させ、試験布とした。

0072

(2)抗菌試験
JIS L1902-1998(繊維製品の抗菌性試験方法(定量法))に基づき、対象菌としてMoraxellasp.(KMC4−1株衣類単離菌)を用いて生菌数を測定し、静菌活性値を求めた。なおMoraxellasp.(KMC4−1株 衣類単離菌)は、2010年10月14日付で、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター県つくば市東1−1−1つくばセンター中央第6)に、受託番号FERMP-22030として寄託された。

0073

(3)前培養
CDL寒天培地(日本製薬(株)製造)にMoraxellasp.(KMC4−1株衣類単離菌)を塗布し、37℃中で24時間培養した。培養したMoraxellasp.を生理食塩水(大塚製薬製)10mL中に、ディスポループを用いて移し、O.D.=0.1(Abs.600)になるよう調製した。

0074

(4)植菌
生理食塩水で20倍希釈したNT液体培地(Becton,Dickinsonand Company)10mL中に、上記調製した菌液を1000倍希釈し植菌液とした。遠沈管(50mL)に試験布1枚(4.5cm×4.5cm、0.4g)を入れ、植菌液を0.2mL接種した。これを密栓し、37℃で18±1時間保管した。

0075

(5)混釈菌数カウント
18時間保管した試験布入り遠沈管にLP希釈液を20mL入れ、30秒間ボルテックスすることで布から菌を抽出した。5分静置後生理食塩水を用いて5段階の希釈を行い、SCDLP寒天培地に混釈し、37℃で約24時間培養した。培養後菌数をカウントした。

0076

生菌数と増殖値を、それぞれ、
生菌数=(コロニー数)×(希釈倍率)×(LP希釈液量=20[mL])
増殖値=log10(未処理布(ブランク)の18時間後の生菌数)−log10(ブランクの接種直後の生菌数)
で定義して、増殖値が1.5を超えた場合に試験成立と判断した。試験が成立した場合は、生菌数から静菌活性値を以下の式により算出し、抗菌性を評価した。
・静菌活性値=log10(未処理布(ブランク)の18時間後の生菌数)−log10(試験布の18時間後の生菌数)

0077

実施例

0078

表中、実施例1〜5では、保管後の試験布からは菌は検出されなかった(検出限界以下)。実施例6も、比較例1、2と比べて、より生菌数が少なかった。
なお、実施例1〜6の液体柔軟剤組成物を用いて処理したタオルには、柔軟効果が付与されていた。
また実施例1〜6の(b−1)塩化ラウリルベンジルジメチルアンモニウムに代えて(b−2)塩化ラウリルトリメチルアンモニウムを含有する液体柔軟剤組成物(実施例7〜11)も優れた静菌効果及び柔軟効果を示した。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ