図面 (/)

技術 樹脂組成物

出願人 株式会社オートネットワーク技術研究所住友電装株式会社住友電気工業株式会社
発明者 濱口隆彰
出願日 2015年8月5日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2015-155294
公開日 2017年2月9日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2017-031376
状態 特許登録済
技術分野 高分子組成物
主要キーワード 電線保護用 ゴム中間ブロック 伸び測定 凝集相 架橋ポリエチレン樹脂 テルペンフェノール共重合体 打ち抜き刃 コネクタ材
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年2月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

優れた伸び特性と高い軟化温度両立することができる樹脂組成物を提供する。

解決手段

樹脂組成物は、スチレンエチレンブタジエンスチレンブロック共重合体100質量部に対して、テルペンフェノール共重合体15〜175質量部を含んでいる。テルペンフェノール共重合体の重量平均分子量は300〜1500であることが好ましい。スチレン−エチレン/ブタジエン−スチレンブロック共重合体は、水素添加されていてもよい。スチレン−エチレン/ブタジエン−スチレンブロック共重合体は、マレイン酸により変性されていてもよい。

概要

背景

スチレンエチレンブタジエンスチレンブロック共重合体(以下、「SEBS共重合体」という。)は、自動車用部品工業用品等幅広い用途に使用されている。SEBS共重合体は、その用途に応じて、充填剤や、可塑剤軟化剤等の添加剤が混合されることがある(例えば、特許文献1、2)。

概要

優れた伸び特性と高い軟化温度両立することができる樹脂組成物を提供する。樹脂組成物は、スチレン−エチレン/ブタジエン−スチレンブロック共重合体100質量部に対して、テルペンフェノール共重合体15〜175質量部を含んでいる。テルペンフェノール共重合体の重量平均分子量は300〜1500であることが好ましい。スチレン−エチレン/ブタジエン−スチレンブロック共重合体は、水素添加されていてもよい。スチレン−エチレン/ブタジエン−スチレンブロック共重合体は、マレイン酸により変性されていてもよい。なし

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

スチレンエチレンブタジエンスチレンブロック共重合体100質量部に対して、テルペンフェノール共重合体15〜175質量部を含んでいる、樹脂組成物

請求項2

上記テルペンフェノール共重合体の重量平均分子量は300〜1500である、請求項1に記載の樹脂組成物。

請求項3

上記スチレン−エチレン/ブタジエン−スチレンブロック共重合体は、水素添加されている、請求項1または2に記載の樹脂組成物。

請求項4

上記スチレン−エチレン/ブタジエン−スチレンブロック共重合体は、不飽和カルボン酸により変性されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。

請求項5

上記樹脂組成物は、自動車用である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。

技術分野

0001

本発明は、樹脂組成物に関する。

背景技術

0002

スチレンエチレンブタジエンスチレンブロック共重合体(以下、「SEBS共重合体」という。)は、自動車用部品工業用品等幅広い用途に使用されている。SEBS共重合体は、その用途に応じて、充填剤や、可塑剤軟化剤等の添加剤が混合されることがある(例えば、特許文献1、2)。

先行技術

0003

特開2014−31454号公報
特開2012−17392号公報

発明が解決しようとする課題

0004

近年、例えば自動車エンジンルーム内等の高温環境下においてSEBS共重合体を含む樹脂組成物を使用することが検討されている。高温環境下において使用する樹脂組成物は、高い強度を維持するため、汎用品に比べて軟化温度を高くする必要がある。しかし、SEBS共重合体は、ポリマー鎖中にゴム中間ブロックを含んでいるため、軟化温度が低い。それ故、SEBS共重合体を含む樹脂組成物を高温環境下において使用するためには、SEBS共重合体そのものよりも軟化温度を高くする必要がある。

0005

一般に、樹脂組成物の軟化温度を高くする方法としては、シリカ炭酸カルシウム及びガラスフィラー等の無機フィラー粘着付与剤を添加する方法が用いられている。しかし、SEBS共重合体と無機フィラー等とを含む樹脂組成物は、軟化温度を高くすることができる一方で、伸びが低下するという問題がある。そのため、SEBS共重合体を含む従来の樹脂組成物は、高い伸びを有することが要求される、自動車用部品等の用途に適用することが困難である。

0006

本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、優れた伸び特性と高い軟化温度を両立することができる樹脂組成物を提供しようとするものである。

課題を解決するための手段

0007

本発明の一態様は、スチレン−エチレン/ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS共重合体)100質量部に対して、
テルペンフェノール共重合体15〜175質量部を含んでいる、樹脂組成物にある。

発明の効果

0008

上記樹脂組成物は、SEBS共重合体100質量部に対して、上記特定の範囲のテルペンフェノール共重合体を含んでいる。これにより、上記樹脂組成物は、SEBS共重合体に無機フィラー等を添加した従来の樹脂組成物よりも伸びの低下を抑制しつつ、軟化温度をより高くすることができる。

0009

このように、上記樹脂組成物は、優れた伸び特性と高い軟化温度を容易に両立することができるため、例えば、自動車のエンジンルーム内等の高温環境下において使用される樹脂部品や、電線絶縁被覆等に好適に用いることができる。

0010

上記樹脂組成物において、テルペンフェノール共重合体としては、テルペンフェノールとの2元系共重合体や、テルペン由来構造単位及びフェノール由来の構造単位を必須に含む3元系以上の多元系共重合体を使用することができる。また、これらの共重合体は、水素添加官能基変性がされていてもよい。

0011

テルペンフェノール共重合体の含有量は、SEBS共重合体100質量部に対して15〜175質量部である。テルペンフェノール共重合体の含有量を上記特定の範囲とすることにより、上記樹脂組成物の伸びの低下を抑制しつつ軟化温度を向上させることができる。

0012

テルペンフェノール共重合体の含有量が15質量部未満の場合には、上記樹脂組成物の軟化温度がSEBS共重合体そのものの軟化温度に比べて低下する。それ故、上記樹脂組成物の軟化温度を向上させる観点から、テルペンフェノール共重合体の含有量は15質量部以上とする。同様の観点から、テルペンフェノール共重合体の含有量を20質量部以上とすることが好ましく、25質量部以上とすることがより好ましく、30質量部以上とすることが更に好ましく、40質量部以上とすることが特に好ましい。

0013

一方、テルペンフェノール共重合体の含有量が175質量部を超える場合には、伸びが過度に低下する。それ故、上記樹脂組成物の伸びの低下を抑制する観点から、テルペンフェノール共重合体の含有量を175質量部以下とする。同様の観点から、テルペンフェノール共重合体の含有量を155質量部以下とすることが好ましく、150質量部以下とすることがより好ましく、130質量部以下とすることが更に好ましく、110質量部以下とすることが特に好ましい。

0014

テルペンフェノール共重合体の重量平均分子量は300〜1500であることが好ましい。この場合には、上記樹脂組成物の伸びの低下を抑制する効果及び軟化温度を向上させる効果をより高めることができる。

0015

SEBS共重合体は、水素添加されていてもよい。この場合には、上記樹脂組成物の伸びをより向上させることができる。

0016

SEBS共重合体は、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸により変性されていてもよい。この場合には、上記樹脂組成物に接着性を付与することができるため、上記樹脂組成物を接着剤としても使用することができる。

0017

SEBS共重合体と無機フィラー等とを含む従来の樹脂組成物は、無機フィラー等の含有量が増えると接着強さが低下するという問題がある。これに対し、上記樹脂組成物は、無機フィラー等と比べて、テルペンフェノール共重合体の含有量を増やした際の接着強さの低下が起こりにくい。また、テルペンフェノール共重合体をSEBS共重合体に混合することにより、上述したように上記樹脂組成物の軟化温度を向上させることができる。それ故、例えば自動車のエンジンルーム内等の高温環境下において使用される接着剤として上記樹脂組成物を好適に用いることができる。

0018

上記樹脂組成物を接着剤として使用する場合には、テルペンフェノール共重合体の含有量を50質量部以上とすることが好ましい。この場合には、上記樹脂組成物の接着強さをSEBS共重合体そのものよりも向上させることができる。

0019

また、上記樹脂組成物は、上述した作用効果を損なわない範囲で、酸化防止剤、可塑剤、難燃剤熱安定剤、充填剤、着色剤等の、樹脂通常用いられる添加剤を含んでいても良い。

0020

上記樹脂組成物の実施例について、以下に説明する。本例においては、以下に示す樹脂を混合し、SEBS共重合体とテルペンフェノール共重合体とを含む樹脂組成物(供試材1〜7、表1参照)を作製した。また、供試材1〜7との比較のため、SEBS共重合体そのもの(供試材8、表2参照)及びSEBS共重合体と芳香族変性テルペン樹脂水素化物とを混合してなる樹脂組成物(供試材9〜11、表2参照)を作製した。そして、これらの供試材について、伸び、軟化温度及び引張せん断接着強さの測定を行った。

0021

本例において用いた樹脂は、以下の通りである。
・SEBS共重合体FG1924GTクレイトンポリマー社製)
・テルペンフェノール共重合体YSポリスターT160(ヤスハラケミカル株式会社製)
・芳香族変性テルペン樹脂水素化物クリアロン登録商標)M125(ヤスハラケミカル株式会社製)

0022

なお、SEBS共重合体(FG1924GT)は、ポリマー鎖中のゴム中間ブロックが水素添加されており、かつ、ゴム中間ブロックが無水マレイン酸により変性されている。また、テルペンフェノール共重合体(YSポリスターT160)の重量平均分子量は700である。

0023

伸び測定
トルエン中に表1及び表2に示す割合となるように各樹脂を溶解させ、混合した。この溶液ポリテトラフルオロエチレンシート上にキャストした後、トルエンを乾燥させて厚さ0.1〜0.4mmのフィルムを作製した。このフィルムをJIS K6251に規定されるダンベル状3号形の打ち抜き刃打ち抜き、試験片採取した。引張試験機(株式会社島津製作所製「オートグラフ(登録商標)AG−A」)を用いて試験片の切断時伸びを測定した。なお、伸び測定における試験条件は、初期標線間距離20mm、引張速度100mm/分とし、試験温度は室温とした。

0024

<軟化温度測定>
上記のフィルムから長方形状の試験片を採取し、動的粘弾性測定装置ティーエイインスツルメントジャパン株式会社製「DMA2980」)を用いて粘弾性測定を行った。本例の供試材における貯蔵弾性率E’の値は、温度が上昇するにつれて測定開始時の値から緩やかに低下した。また、E’の値は、軟化温度の近傍において急激に低下した。この結果に基づき、E’の値が1MPaに到達した温度を軟化温度とした。なお、粘弾性測定は、測定開始温度−50℃、測定終了温度200℃、昇温速度10℃/分の条件で行った。

0025

<引張せん断接着強さ測定>
JIS K6850に準じた方法により、引張せん断接着強さを測定した。試験片の作製は、具体的には以下のように行った。予め、架橋ポリエチレン樹脂からなる長方形状の第1被着材と、コネクタ材料からなる長方形状の第2被着材とを準備した。トルエン中に表1及び表2に示す割合となるように各樹脂を溶解させ、混合した。この溶液を第1被着材の長手方向の端部に塗布し、溶液が塗布された部分に第2被着材の長手方向の端部を貼り合わせた。その後、トルエンを乾燥させて試験片を作製した。

0026

引張試験機(株式会社島津製作所製「オートグラフAG−A」)を用いて試験片の引張せん断接着強さを測定した。なお、引張せん断接着強さ測定における試験条件は、引張速度100mm/分とし、試験温度は室温とした。

0027

試験の結果を表1及び表2に示す。

0028

0029

0030

表1及び表2より知られるように、テルペンフェノール共重合体の含有量が上記特定の範囲内である供試材3〜6は、SEBS共重合体そのものからなる供試材8に比べて軟化温度を高くすることができた。また、供試材3〜6は、テルペンフェノール共重合体以外の樹脂を含む供試材9〜11に比べて、伸び及び引張せん断接着強さの低下を抑制しつつ軟化温度を高くすることができた。

0031

これらの結果から、供試材3〜6は、高温環境下においても優れたせん断接着強さを有することが理解できる。それ故、供試材3〜6は、高温環境下において使用される接着剤として好適である。

0032

また、テルペンフェノール共重合体の含有量が25〜100質量部である供試材3〜5は、SEBS共重合体そのものからなる供試材8よりも引張せん断接着強さを向上させることができた。

0033

供試材1及び2は、テルペンフェノール共重合体の含有量が上記特定の範囲よりも少なかったため、供試材8よりも軟化温度が低かった。また、供試材7は、テルペンフェノール共重合体の含有量が上記特定の範囲よりも多かったため、伸び測定及び引張せん断接着強さ測定のための試験片を作製することができなかった。

0034

SEBS共重合体とテルペンフェノール共重合体とを含む樹脂組成物が上記の作用効果を奏するメカニズムについては、現時点では完全には解明されていない。現時点で考えられるメカニズムの一例は、以下の通りである。

0035

SEBS共重合体は、比較的剛性の高いスチレンブロックと、比較的弾性の高いエチレン/ブタジエンブロック(ゴム中間ブロック)とを有しており、スチレンブロック同士が凝集することにより三次元網目状の構造を形成している。テルペンフェノール共重合体は、SEBS共重合体と混合された状態において、スチレンブロックの凝集相に取り込まれ易いと考えられる。これにより、テルペンフェノール共重合体が凝集相を補強する効果を奏するため、軟化温度及び引張せん断接着強さを向上させることができると考えられる。

0036

一方、芳香族変性テルペン樹脂は、エチレン/ブタジエンブロックが豊富な相に取り込まれ易いと考えられる。その結果、エチレン/ブタジエンブロックによるゴム弾性発現阻害し、ひいては樹脂組成物の伸びを低下させると考えられる。

実施例

0037

なお、上記の実施例においては、マレイン酸により変性されたSEBS共重合体とテルペンフェノール共重合体とを含む樹脂組成物の例を示したが、上記樹脂組成物は、マレイン酸により変性されていないSEBS共重合体を用いても、伸びの低下を抑制しつつ、軟化温度を高くするという作用効果を奏することができる。そのため、上記の実施例から、上記樹脂組成物が、例えばグロメット電線保護用チューブ、電線の絶縁被覆等の自動車用部品の素材としても好適であることを容易に理解することができる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ