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技術 操舵台車

出願人 川崎重工業株式会社
発明者 鴻池史一加村圭市郎
出願日 2015年7月30日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2015-151099
公開日 2017年2月9日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2017-030456
状態 特許登録済
技術分野 鉄道車両懸架装置、車輪装置
主要キーワード 横ばり ポンプ用シリンダ 板ばね式 側ばり 流体給排装置 曲線レール 吐出吸引 相対回動角
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年2月9日)のものです。
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図面 (8)

課題

簡単な構造によって構成することができる操舵台車を提供する。

解決手段

操舵台車は、車体が支持する台車枠と、車軸及び一対の車輪を有する輪軸と、車軸の軸線方向両側の部分を夫々支持する一対の軸受と、一対の軸受を夫々収容する一対の軸箱と、一対の軸箱を前記台車枠に夫々取り付ける一対の軸箱支持装置と、一対の軸受に対して夫々配置され、流体の給排に応じて軸受を前記台車枠に対して前記車体の長手方向に相対移動させる一対のアクチュエータと、一対のアクチュエータの各々に接続され、一対の軸受の各々が互いに長手方向の異なる方向に相対移動するように一対のアクチュエータの各々に流体を給排する流体給排装置とを備え、流体給排装置は、車輪が走行するレール曲り具合に応じて前記一対のアクチュエータの各々に対して流体を直接給排するようになっている。

概要

背景

鉄道車両台車において、ヨーイング方向における輪軸の向きを変えることができる操舵台車があり、そのような操舵台車として例えば特許文献1のような操舵台車が知られている。特許文献1の操舵台車は、曲線路走行する際に車体が台車に対して相対旋回するようになっている。また、操舵台車は、複数のリンク及び複数のレバーによって構成されるリンク機構を有しており、リンク機構によって車体と輪軸とが連結されている。このように構成される操舵台車は、台車に対して車体が相対旋回すると、相対旋回角度に応じて輪軸の向きを変えるようになっている。

概要

簡単な構造によって構成することができる操舵台車を提供する。 操舵台車は、車体が支持する台車枠と、車軸及び一対の車輪を有する輪軸と、車軸の軸線方向両側の部分を夫々支持する一対の軸受と、一対の軸受を夫々収容する一対の軸箱と、一対の軸箱を前記台車枠に夫々取り付ける一対の軸箱支持装置と、一対の軸受に対して夫々配置され、流体の給排に応じて軸受を前記台車枠に対して前記車体の長手方向に相対移動させる一対のアクチュエータと、一対のアクチュエータの各々に接続され、一対の軸受の各々が互いに長手方向の異なる方向に相対移動するように一対のアクチュエータの各々に流体を給排する流体給排装置とを備え、流体給排装置は、車輪が走行するレール曲り具合に応じて前記一対のアクチュエータの各々に対して流体を直接給排するようになっている。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

車体が支持する台車枠と、車軸及び一対の車輪を有する輪軸と、前記車軸の軸線方向両側の部分を夫々支持する一対の軸受と、前記一対の軸受を夫々収容する一対の軸箱と、前記一対の軸箱を前記台車枠に夫々取り付ける一対の軸箱支持装置と、前記一対の軸受に対して夫々配置され、流体の給排に応じて前記軸受を前記台車枠に対して前記車体の長手方向に相対移動させる一対のアクチュエータと、前記一対のアクチュエータの各々に接続され、前記一対の軸受の各々が互いに前記長手方向の異なる方向に相対移動するように前記一対のアクチュエータの各々に流体を給排する流体給排装置と、を備え、前記流体給排装置は、前記車輪が走行するレール曲り具合に応じて前記一対のアクチュエータの各々に対して流体を直接給排する、操舵台車

請求項2

前記アクチュエータは、前記流体給排装置からの流体の給排によって前記長手方向に伸縮して前記軸受を前記長手方向に移動させる第1単動シリンダ及び第2単動シリンダを有し、前記流体給排装置は、前記第1単動シリンダ及び第2単動シリンダのうちの一方に供給し且つ前記第1及び第2前記単動シリンダのうち他方から排出させて前記2つの単動シリンダを伸縮させ、前記第1単動シリンダ及び第2単動シリンダは、前記一対の軸受の各々に対して長手方向両側に夫々配置され、前記一対のアクチュエータにおける前記第1単動シリンダは、前記車軸を挟んで前記長手方向両側に夫々配置されている、請求項1に記載の操舵台車。

請求項3

前記台車枠は、前記車体を回動可能に支持し、前記流体給排装置は、前記台車枠に対する前記車体の回動角に応じて前記一対のアクチュエータの各々に流体を給排する、請求項2に記載の操舵台車。

請求項4

前記台車枠に回動可能に設けられている枕はりを備え、前記車体は、前記枕はりに回動不能に連結され、且つ前記枕はりを介して前記台車枠に支持され、前記流体給排装置は、前記枕はりの回動に連動して伸縮し、前記台車枠に対する前記枕はりの回動角に応じた量の流体を吐出及び吸引するシリンダ型ポンプによって構成され、前記シリンダ型ポンプは、前記枕はりが周方向一方に回動すると一方のポートから流体を吐出させ且つ他方のポートから流体を吸引し、前記枕はりが周方向他方に回動すると前記他方のポートから流体を吐出させ且つ他方のポートから流体を吸引し、前記第1単動シリンダ及び第2単動シリンダは、前記シリンダ型ポンプによって流体が給排されて作動するようになっている、請求項3に記載の操舵台車。

請求項5

前記輪軸、前記一対の軸受、前記一対の軸箱、前記一対の軸箱支持装置、及び前記一対のアクチュエータによって夫々構成され、前記台車枠において前記長手方向に離して設けられている第1操舵機構及び第2操舵機構を備え、前記第1操舵機構及び前記第2操舵機構は、前記第1操舵機構の前記第1単動シリンダ及び第2単動シリンダと前記第2操舵機構の前記第1単動シリンダ及び第2単動シリンダとが互いに鏡面対称に位置するように配置されている、請求項2乃至4の何れか1つに記載の操舵台車。

請求項6

前記第1操舵機構及び前記第2操舵機構が有する前記第1単動シリンダに夫々接続される第1油通路と、前記第1操舵機構及び前記第2操舵機構が有する前記第2単動シリンダに夫々接続される第2油通路と、前記第1油通路に接続され、前記流体給排装置から供給される流体を蓄圧する第1アキュムレータと、前記第2油通路に接続され、前記流体給排装置から供給される流体を蓄圧する第2アキュムレータと、を備え、前記流体給排装置は、前記第1油通路を介して前記第1単動シリンダに対して流体を給排し、且つ前記第2油通路を介して前記第2単動シリンダに対して流体の給排を行うようになっている、請求項5に記載の操舵台車。

請求項7

前記車輪が走行するレールの曲り具合に応じた指令を出力する制御装置を備え、前記流体給排装置は、前記制御装置からの指令に応じた量の流体を前記一対のアクチュエータの各々に給排する、請求項2に記載の操舵台車。

技術分野

0001

本発明は、輪軸の向きを変えることができる操舵台車に関する。

背景技術

0002

鉄道車両台車において、ヨーイング方向における輪軸の向きを変えることができる操舵台車があり、そのような操舵台車として例えば特許文献1のような操舵台車が知られている。特許文献1の操舵台車は、曲線路走行する際に車体が台車に対して相対旋回するようになっている。また、操舵台車は、複数のリンク及び複数のレバーによって構成されるリンク機構を有しており、リンク機構によって車体と輪軸とが連結されている。このように構成される操舵台車は、台車に対して車体が相対旋回すると、相対旋回角度に応じて輪軸の向きを変えるようになっている。

先行技術

0003

特開平4−87873号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1の操舵台車では、リンク機構によって軸箱を動かすと輪軸の向きが変わるようになっている。リンク機構は、前述の通り複数の部品によって構成され、且つ各部品に関して加工精度及び組立精度が要求される。それ故、操舵機構の構成が複雑となるので、簡素な構造の操舵台車が望まれている。

0005

そこで本発明は、簡素な構造の操舵台車を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0006

本発明の操舵台車は、車体が支持する台車枠と、車軸及び一対の車輪を有する輪軸と、前記車軸の軸線方向両側の部分を夫々支持する一対の軸受と、前記一対の軸受を夫々収容する一対の軸箱と、前記一対の軸箱を前記台車枠に夫々取り付ける一対の軸箱支持装置と、前記一対の軸受に対して夫々配置され、流体の給排に応じて前記軸受を前記台車枠に対して前記車体の長手方向に相対移動させる一対のアクチュエータと、前記一対のアクチュエータの各々に接続され、前記一対の軸受の各々が互いに前記長手方向の異なる方向に相対移動するように前記一対のアクチュエータの各々に流体を給排する流体給排装置と、を備え、前記流体給排装置は、前記車輪が走行するレール曲り具合に応じて前記一対のアクチュエータの各々に対して流体を直接給排するものである。

0007

本発明に従えば、一対のアクチュエータに対して流体を給排し、輪軸の向きを変えることができる。このように一対のアクチュエータに対して作動油を給排することによって操舵台車の操舵を行うことができるので、簡単な構造で操舵台車1を実現することができる。

0008

また、本発明では、流体給排装置から一対のアクチュエータに流体が直接給排されるので、一対のアクチュエータと流体給排装置とを繋ぐ通路の長さを均等にすることができる、これにより、各アクチュエータに供給される流体の圧力損失の差を小さくすることができ、ボギー角の変化に対する輪軸の動き応答性を向上させることができる。

発明の効果

0009

本発明によれば、操舵台車を簡素な構造にすることができる。

図面の簡単な説明

0010

第1実施形態の操舵台車を備える鉄道車両の一部分を側方から見た側面図である。
図1の操舵台車の軸箱を切断して見た断面図である。
図1の操舵台車の軸箱を切断線III−IIIで切断して見た断面図である。
操舵台車が曲線走行している際の操舵台車の各構成の動きを示す図である。
操舵台車が直線走行している際の操舵台車の各構成の動きを示す図である。
図1の操舵台車の構成を示す油圧回路図である。
第2実施形態の操舵台車の構成を示す油圧回路図である。

実施例

0011

以下、第1及び第2実施形態の操舵台車1、1Aについて図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる方向の概念は、説明する上で便宜上使用するものであって、発明の構成の向き等をその方向に限定するものではない。また、操舵台車1、1Aは、本発明の例示に過ぎない。従って、本発明は実施形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除、変更が可能である。

0012

<第1実施形態>
図1に示す鉄道車両2は、地面等に敷設されたレール3を走行するようになっており、車体4と操舵台車1とを備えている。車体4は、レール方向に長い大略箱状に形成されており、その中に乗客又は荷役等を収容するようになっている。車体4の下方には、操舵台車1が配置されており、操舵台車1は、空気ばね5を介して車体4を下方から支持している。

0013

<操舵台車>
第1実施形態の操舵台車1は、レール3を走行するようになっており、台車枠11、及び前後一対の輪軸12を備えている。台車枠11は、一対の側ばり21と、横ばり22(後述する図4及び5参照)とを有している。一対の側ばり21は、車体4の長手方向(以下、「長手方向」という)に延在する部材であり、平行且つ車体4の車幅方向(以下、「車幅方向」という)に離して配置されている。横ばり22は、一対の側ばり21の中央部分に架け渡すように一体的に設けられており、台車枠11は、平面視でH字状に形成されている(後述する図4及び5参照)。また、台車枠11の横ばり22の車幅方向中央には、心皿18が設けられ、心皿18の上に枕はり19が載置されている。

0014

枕はり19は、車幅方向に延在する平面視矩形状の箱部材であり、中心ピン19aを有している。中心ピン19aは、枕はり19の車幅方向中央に位置し且つ上下方向に延在している。中心ピン19aは、心皿18に挿通されており、枕はり19は、心皿18に対して中心ピン19aを中心に回動するようになっている。また、枕はり19には、空気ばね5を介して車体4が設けられており、車体4と枕はり19とは、ボルスタアンカ20によって相対回動不能に連結されている。これにより、車体4は、枕はり19及び空気ばね5を介して台車枠11によって回動可能に支持されている。このようなに構成されている台車枠11には、一対の輪軸12,12が長手方向に離れ且つ平行に配置されている。

0015

各輪軸12は、レール3上で回転しながら走行するようになっており、輪軸12は、車軸16と、一対の車輪17,17とを有している。車軸16は、車幅方向に延在する棒状の部材である。車軸16には、一対の車輪17,17が軸線方向に互いに離した状態で一体的に設けられており、各車輪17,17は、レール3上で回転しながら走行するようになっている。また、操舵台車1は、輪軸12毎に一対の軸受13,13と、一対の軸箱14,14と、一対の軸箱支持装置15,15とを備えており、一対の輪軸12,12は、これらの構成によって台車枠11に取付けられている。

0016

詳細に説明すると、輪軸12の車軸16には、その軸線方向両側の部分に一対の軸受13,13が夫々設けられている。軸受13は、例えばジャーナル軸受であり、車軸16の軸線方向両側の部分を相対回転可能に支持している。また、車軸16の軸線方向両側の部分には、軸箱14が1つずつ配置されており、各軸受13は、一対の軸箱14に相対回転不能に夫々収容されている。これら一対の軸箱14,14には、一対の軸箱支持装置15,15が夫々設けられており、各軸箱14は、軸箱支持装置15によって台車枠11に取り付けられている。

0017

軸箱支持装置15は、例えば軸はり式の軸箱支持装置であり、軸はり23と、軸ばね24とを有している。軸はり23は、長手方向に延在する部材であり、その一端部23aが軸箱14に繋がっている。また、軸はり23の他端部23bは、台車枠11に上下方向及び車幅方向に揺動可能に連結されている。更に詳細に説明すると、台車枠11は、側ばり21の下面に受け座21aを有しており、受け座21aにはゴムブッシュ外装された心棒25が締結されている。軸はり23の他端部23bは、ゴムブッシュが外装された心棒25を介して受け座21aに連結されており、ゴムブッシュによって上下及び車幅方向に揺動できるようになっている。これにより、軸箱14の上下方向及び車幅方向の動きが許容されている。また、軸箱14には、その上端部に軸ばね24が設けられている。軸ばね24は、台車枠11の側ばり21における軸箱14の直上部分と軸箱14との間に介在している。これにより、軸はり23によって支持された軸箱14が軸ばね24を介して側ばり21を支持するようになっている。

0018

このように構成されている操舵台車1では、軸箱14が以下のように構成されている。即ち、軸箱14は、図2に示すように外ケース31及び内ケース32を有している。外ケース31は、鋼又はアルミニウム合金等の金属材料から成り且つ大略断面矩形の筒状のケース部材であり、軸はり23の一端部23aに一体的に設けられている。外ケース31は、車幅方向に貫通する貫通孔31aを有しており、貫通孔31a(即ち、外ケース31内)に内ケース32が収容されている。

0019

内ケース32は、断面U字状のケース部材であり、開口を下側に向けて外ケース31内に配置されている。また、内ケース32は、車幅方向に延びる貫通溝32aを有しており、貫通溝32a(即ち、内ケース32内)に軸受13が収容されている。このようにして内ケース32が軸受13を介して車軸16の軸線方向両側の部分に夫々取付けられ、輪軸12が外ケース31に対して相対移動できるようになっている。

0020

このように構成される内ケース32は、外ケース31の内面に対して長手方向において隙間を有しており、外ケース31内で長手方向に移動できるようになっている。また、外ケース31は、図3に示すように車幅方向の両側の開口端部に内側に向かって突出するフランジ部31bを夫々有し、内ケース32は、上部に摺動部32bを有している。摺動部32bは、長手方向に延在し且つ上方に突出しており、平面視矩形状に形成されている。摺動部32bは、外ケース31の一対のフランジ部31b(規制部)の間に挟まるように介在している。これにより、内ケース32は、一対のフランジ部31bによって車幅方向の動きが規制されて長手方向に案内されるようになっている。

0021

また、摺動部32bは、その上面と外ケース31の天井面との間、及びその両側面と外ケース31の一対のフランジ部31bとの間に隙間が夫々空くように形成されている。各隙間には、すり板33,34が配置されている。すり板33,34は、外ケース31よりも耐摩耗性を有し且つ摩擦係数の低い金属材料の板、例えばステンレス鋼板等によって構成されている。すり板33は、外ケース31の天井面に固定されており、摺動部32bがすり板33上を摺動するようになっている。また、すり板34は、一対のフランジ部31bの車幅方向内側の面に固定されており、摺動部32bの側面がすり板34上を摺動するようになっている。

0022

このように、外ケース31と摺動部32bとの間にすり板33,34を介在させることにより、外ケース31が摩耗することを抑えることができ、また摺動部32bの滑りを向上させることができる。また、すり板33,34を外ケース31の別部材とすることによって、すり板33,34が摩耗した際に外ケース31からすり板33,34を外して交換することができる。それ故、すり板33,34が摩耗した際の部品交換が容易である。

0023

また、軸箱14では、内ケース32が断面U字状に形成されているため、軸受13の下側部分が内ケース32から突出している。軸受13の下側部分は、外ケース31の底面に対向しており、外ケース31は、その底面に支持部35を有している。支持部35は、外ケースの31の残余の部分に対して隆起し、軸受13の下側部分に向かって突出している。支持部35と軸受13との間には、通常、即ち走行時等において隙間が空いており、支持部35と軸受13とが接触しないようになっている。他方、メンテナンス等で操舵台車1を吊り上げる際には、支持部35が軸受13と線接触して軸受13を支持するようになっている。支持部35が軸受13を支持することで、輪軸12と台車枠11とが一体で吊り上げられる。なお、支持部35と軸受13の隙間は、操舵台車1を吊り上げ際に軸受13が貫通溝32aから脱落せず、かつ、摺動部32bがフランジ部31bから脱落しない寸法になっている。

0024

このように構成される一対の軸箱14では、内ケース32を外ケース31に対して相対移動させることによって、内ケース32に収納される軸受13を台車枠11に対して長手方向に相対移動させることができる。これにより、図4に示すように輪軸12がレール3の曲線区間3a(即ち、曲線レール)を走行する際、台車枠11に対する輪軸12の向きを変えるべく(図4矢符A1,A2及び矢符B参照)、一対の軸箱14,14の内ケース32を長手方向において互いに異なる方向(即ち、長手方向一方及び他方)に相対移動させることができる(図4の距離α及びβ参照)。これにより、曲線区間3aの曲り具合(曲率)に合せて輪軸12の向きを変えて輪軸12のアタック角を減少させることができる。なお、図4における矢符A1,A2(実線)は、各輪軸12の向きを示し、矢符B(二点鎖線)は、台車枠11の向きを示している。また、図4において二点鎖線で示す内ケース32は、直線区間3bを走行する際における内ケース32の位置(即ち、基準位置)を示しており、距離α及びβは、これらの位置から移動した距離を示している。

0025

このように軸箱14を外ケース31及び内ケース32の二重構造にすることによって台車に操舵機能を持たせることができる。また、操舵台車1では、受け座21aに対して軸はり23が車幅方向に揺動できるようになっており、輪軸12がレール3上を走行する際、レール3の曲線区間3a(即ち、曲線レール)の曲り具合に合せて軸はり23が車幅方向に揺動する(図4の角度γ参照)。これにより、外ケース31に対して内ケース32が車幅方向に相対移動しなくても長手方向に移動すれば輪軸12の向きを変えることができ、また内ケース32に係る車幅方向の荷重を抑えることができる。このような操舵機能を有する操舵台車1は、内ケースの32の位置を調整すべく位置調整機構41を備えている。

0026

位置調整機構41は、台車枠11に対する車体4の回動角、即ちボギー角δに応じて各軸箱14,14の内ケース32の位置を調整して輪軸12の向きを変えるようになっている。このような機能を有する位置調整機構41は、図6に示すように一対のシリンダ機構42,43を2組有している。一対のシリンダ機構43は、一対のシリンダ機構42と同じ構成を有しており、輪軸12毎に対応させて設けられている。以下では、一対のシリンダ機構43の構成に関する説明は、一対のシリンダ機構42の構成の説明を参照し、その具体的な説明については省略する。

0027

一対のシリンダ機構42は、一対の軸箱14,14に夫々設けられており、シリンダ機構42の各々は、2つのシリンダ42a,42bを有している。シリンダ42a,42bは、その間に内ケース32が介在するように内ケース32の長手方向両側に夫々配置され、外ケース31に固定されている。このように配置されるシリンダ42a,42bは、いわゆる流体式の単動シリンダであり、流体である作動油が供給されると長手方向に伸長し、また長手方向に収縮することによって作動油を排出するようになっている。従って、第1シリンダ42aに作動油が供給されて伸長すると内ケース32が相対移動し、それに伴って第2シリンダ42bが収縮してそこから作動油が排出される。逆に、第2シリンダ42bに作動油が供給されて伸長すると内ケース32が相対移動し、それに伴って第1シリンダ42aが収縮してそこから作動油が排出される。

0028

このような構成を有する一対のシリンダ機構42,43は、対応する輪軸12、並びにこの輪軸12に設けられている一対の軸受13、一対の軸箱14、及び一対の軸箱支持装置15と共に第1及び第2操舵機構51,52を夫々構成している。第1及び第2操舵機構51,52は、長手方向に離して台車枠11に配置されており、第1及び第2操舵機構51,52が夫々有する第1シリンダ42a,43a及び第2シリンダ42b,43bが互いに鏡面対称に位置している。以下では、第1シリンダ42a,43a及び第2シリンダ42b,43bの配置関係について更に詳しく説明する。

0029

長手方向一方側にある一対のシリンダ機構42では、第1シリンダ42a及び第2シリンダ42bの内ケース32に対する長手方向の位置がシリンダ機構42毎に入れ替えて配置されている。即ち、車幅方向の一方側にあるシリンダ機構42Rでは、第1シリンダ42aが内ケース32に対して長手方向一方側に配置され、且つ第2シリンダ42bが内ケース32に対して長手方向他方側に配置されている。他方、車幅方向の他方側にあるシリンダ機構42Lでは、第1シリンダ42aが内ケース32に対して長手方向他方側に配置され、且つ第2シリンダ42bが内ケース32に対して長手方向一方側に配置されている。即ち、2つの第1シリンダ42a同士(及び2つの第2シリンダ42b同士)が車軸16を挟んで長手方向反対側に夫々配置されている。それ故、2つの第1シリンダ42aに作動油を供給することによって輪軸12を車幅方向他方側に向けることができ、また2つの第2シリンダ42bに作動油を供給することによって輪軸12を車幅方向一方側に向けることができる。

0030

また、長手方向他方側にある一対のシリンダ機構43では、第1シリンダ43a及び第2シリンダ43bの内ケース32に対する長手方向の位置がシリンダ機構43毎に入れ替えて配置されている。即ち、車幅方向の一方側にあるシリンダ機構43Rでは、第1シリンダ43aが内ケース32に対して長手方向他方側に配置され、且つ第2シリンダ43bが内ケース32に対して長手方向一方側に配置されている。他方、車幅方向の他方側にあるシリンダ機構43Lでは、第1シリンダ43aが内ケース32に対して長手方向一方側に配置され、且つ第2シリンダ43bが内ケース32に対して長手方向他方側に配置されている。即ち、2つの第1シリンダ43a同士(及び2つの第2シリンダ43b同士)が車軸16を挟んで長手方向反対側に夫々配置されている。それ故、2つの第1シリンダ43aに作動油を供給することによって輪軸12を車幅方向一方側に向けることができ、また2つの第2シリンダ43bに作動油を供給することによって輪軸12を車幅方向他方側に向けることができる。

0031

このように構成される第1操舵機構51及び第2操舵機構52では、第1シリンダ42a,43a同士、及び第2シリンダ42b,43b同士が長手方向において互いに鏡面対称に配置されている。このように配置される4つの第1シリンダ42a,43aは、第1油通路44で互いに接続され、4つの第2シリンダ42b,43bは、第2油通路45で互いに接続されている。また、位置調整機構41は、流体給排装置46を有しており、流体給排装置46は、第1油通路44及び第2油通路45に接続されている。

0032

流体給排装置46は、第1油通路44及び第2油通路45のうち一方から流体を吸引し且つ他方に流体を供給する装置である。流体給排装置46は、本実施形態においてシリンダ型ポンプシリンジポンプ)によって構成されており、一対のポンプ用シリンダ53R,53Lを有している。ポンプ用シリンダ53R,53Lは、互いに車幅方向に離して配置されており、シリンダ部53aとピストン部53bとを夫々有している。シリンダ部53aは、例えば台車枠11の一対の側ばり21に夫々固定されている。2つのシリンダ部53aは、第1ポート54a及び第2ポート54bを有しており、一方のシリンダ部53aは第1ポート54aを介して第1油通路44に接続され、他方のシリンダ部53aは、第2ポート54bを介して第2油通路45に接続されている。

0033

また、シリンダ部53aには、ピストン部53bがシールされた状態で挿入され、ピストン部53bは、シリンダ部53a内を往復運動するようになっている。更にピストン部53bは、枕はり19に連結されており、枕はり19の回動に連動して往復運動するようになっている。具体的には、車幅方向一方側にあるポンプ用シリンダ53Rのピストン部53bは、枕はり19の車幅方向一方側の端部に連結され、車幅方向他方側にあるポンプ用シリンダ53Lのピストン部53bは、枕はり19の車幅方向他方側の端部に連結されている。それ故、台車枠11に対して枕はり19が回動する、即ち台車枠11に対して車体4が回動すると、回動方向に応じて流体が第1油通路44及び第2油通路45の一方に供給される。

0034

例えば、流体給排装置46では、車体4が台車枠11に対して周方向一方に回動すると、ポンプ用シリンダ53Rのピストン部53bがシリンダ部53a内に押し込まれ、ポンプ用シリンダ53Lのピストン部53bがシリンダ部47bから引き出される。そうすることで、流体給排装置46の第1ポート54aから作動油が吐出され、その作動油が第1油通路44を介して第1シリンダ42a,43aに作動油が供給される。これにより、第1シリンダ42a,43aが伸長し、逆に第2シリンダ42b,43bが収縮する。そうすると、第2シリンダ42b,43bから第2油通路45に作動油が排出され、その作動油が第2油通路45を介して流体給排装置46に導かれて吸引される。その結果、第1操舵機構51の輪軸12が車幅方向一方側に向き、第2操舵機構52の輪軸12が車幅方向他方側に向く。

0035

他方、車体4が台車枠11に対して周方向他方に回動すると、ポンプ用シリンダ53Lのピストン部53bがシリンダ部53a内に押し込まれ、ポンプ用シリンダ53Rのピストン部53bがシリンダ部53aから引き出される。そうすることで、流体給排装置46の第2ポート54bから作動油が吐出され、その作動油が第2油通路45を介して第2シリンダ42b,43bに作動油が供給される。これにより、第2シリンダ42b,43bが伸長し、逆に第1シリンダ42a,43aが収縮する。そうすると、第1シリンダ42aから第1油通路44に作動油が排出され、その作動油が第1油通路44を介して流体給排装置46に導かれて吸引される。その結果、第1操舵機構51の輪軸12が車幅方向他方側に向き、第2操舵機構52の輪軸12が車幅方向一方側に向く。

0036

このように位置調整機構41では、車体4の回動に連動して流体給排装置46が第1油通路44及び第2油通路45の一方に作動油を吐出し且つ他方から作動油を吸引し、輪軸12の向きを変えるようになっている。また、流体給排装置46では、ピストン部53bが台車枠11に対する枕はり19の相対回動角、即ち車体4のボギー角δに応じて移動する。即ち、流体給排装置46は、ボギー角δに応じた量の作動油を各油通路44,45に吐出及び吸引するようになっている。これにより、4つの第1シリンダ42a,43a及び4つの第2シリンダ42b,43bがボギー角δに応じた量で伸縮し、位置調整機構41は、ボギー角δに応じた角度で第1及び第2操舵機構51,52の輪軸12を夫々傾けることができる。

0037

例えば、図4に示すように輪軸12が走行するレール3が曲線区間3aのように曲がっている場合、台車枠11は、輪軸12が曲線区間3aに沿って走行するので、曲線区間3aの曲り具合に応じて向きを変える。他方、車体4は、枕はり19を介して回動可能に台車枠11に支持されているので、走行時の慣性力に従って直進しようとする。それ故、車体4は、台車枠11に対して相対回動し、車体のボギー角δが大きくなる。そのため、車体のボギー角δに応じた量の作動油が流体給排装置46から第1及び第2油通路44,45に対して吐出及び吸引される。そうすると、4つの第1シリンダ42a,43a及び4つの第2シリンダ42b,43bがボギー角δに応じた量で伸縮し、その結果各内ケース32が曲線区間3aの曲り具合に応じた位置に移動する。これにより、曲線区間3aの曲り具合に応じて第1操舵機構51及び第2操舵機構52の輪軸12の向きを変えることができ、レール3の曲線区間3aの曲率半径の大きさに関わらず、アタック角を小さくすることができる。また、操舵台車1では、曲線区間3aにおいて第1操舵機構51及び第2操舵機構52の輪軸12の向きが互いに車幅方向において反対側に向くようになっている。これにより、操舵台車1がレール3に沿って曲線区間3aを円滑に曲がることができる。

0038

他方、輪軸12がレール3の曲線区間3aから図5に示すような直線区間3b(即ち、直線レール)に移る際、台車枠11に対して相対回動していた車体4が空気ばね5により元の姿勢、即ちボギー角δが略ゼロとなる姿勢に戻される。この動きに合わせて流体給排装置46は、第2油通路45に作動油を吐出し、吐出された作動油が第2油通路45を介して4つの第2シリンダ42b,43bに供給される。他方、4つの第1シリンダ42a,43aからは、第1油通路44に作動油が排出され、排出された作動油を流体給排装置46が吸引する。そうすると、4つの第1シリンダ42a,43a及び4つの第2シリンダ42b,43bを元の位置、即ち初期位置の方に戻すことができる。即ち、第1操舵機構51及び第2操舵機構52の輪軸12の向きを曲線区間3aの曲り具合に合せながら真直ぐ(横ばり22に対する輪軸12の傾きがゼロとなる姿勢)に戻すことができ、輪軸12が直線区間3bに移ることによって第1操舵機構51及び第2操舵機構52の輪軸12の向きを真直ぐにすることができる。輪軸12が直線区間3bを走行している間は、ボギー角δの変化が殆どないので、流体給排装置46からの作動油の吐出が止まる。それ故、直線区間3bでは、内ケース32の長手方向の動きが抑制され、輪軸12の向きを真直ぐに維持することができる。これにより、輪軸12は、蛇行動することを抑制でき、操舵台車1は、直線区間3bを安定して走行することができる。

0039

このように、操舵台車1では、一対のシリンダ機構42,43に対して作動油を給排し、輪軸12の向きを変えることができる。このように一対のシリンダ機構42,43に対して作動油を給排することによって操舵台車1の操舵を行うことができるので、簡単な構造で操舵台車1を実現することができる。また、レール3の曲り具合に応じて変化するボギー角δに応じて一対のシリンダ機構42,43に作動油を給排して輪軸12の向きを変えることができるので、複雑な制御を行うことなくレール3の曲り具合に応じた操舵を操舵台車1にて実現することができる。更に、前後に配置される一対のシリンダ機構42に対してレール3の曲り具合に応じた量の作動油が給排されるので、各内ケース32の位置をレール3の曲り具合に応じて調整することができる、即ち台車枠11に対する輪軸12の傾きを曲線区間3aの曲り具合に応じて調整することができる。

0040

更に、操舵台車1では、流体給排装置46と第1シリンダ42a,43aの全てが第1油通路44によって繋がり、且つ流体給排装置46と第2シリンダ42b,43bの全てとが第2油通路45によって繋がっている。即ち、流体供給装置46と一対のシリンダ機構42,43が並列的に接続され、流体給排装置46から一対のシリンダ機構42,43に流体が直接給排される。これに対して、一対のシリンダ機構42,43を直列的に接続することも可能である。しかし、一対のシリンダ機構42,43が並列して接続することによって、各シリンダ42a,42b,43a,43bだけでなく、それらと流体給排装置46とを繋ぐ流路もまた鏡面対称に配置することができる。それ故、各シリンダ42a,42b,43a,43bと流体給排装置46とを繋ぐ通路の長さを均等にすることができる。これにより、各シリンダ42a,42b,43a,43bに供給される作動油の圧損差を小さくすることができ、前後の輪軸12の動きの差を小さくすることができる。

0041

また、流体給排装置46では、シリンダ型ポンプが採用されており、シリンダ型ポンプがボギー角δに応じた量の作動油を吐出吸引している。それ故、一対のシリンダ機構42,43に過剰な量の流体が導かれることがなく、輪軸12が必要以上(例えば、ボギー角δ以上)に傾くことを抑えることができる。

0042

更に、位置調整機構41では、粘性を有する作動油によって角シリンダ42a,42b,43a,43bを伸長させて各内ケース32の位置を調整するので、各内ケース32をゆっくりと動かすことができる、即ち輪軸12の急激な移動を抑制することができる。これにより、図6のように輪軸12がレール3の直線区間3bを走行する時において輪軸12が蛇行動することを抑制できる。このように、位置調整機構41は、直線走行時に輪軸12が行動することを抑制しつつ、曲線走行時における操舵性能を維持又は向上させることができる。

0043

また、第1油通路44及び第2油通路45には、アキュムレータ47,48が夫々接続されている。アキュムレータ47,48は、その中に作動油を貯めておくことができ、必要に応じて作動油を各油通路44,45に供給したり、各油通路44,45を流れる作動油を引き抜いたりするようになっている。例えば、外気温の変化等によって作動油が膨張したり収縮したりすることがある。アキュムレータ47,48は、作動油が膨張すると油通路44,45から作動油を引き入れて貯め、作動油が収縮すると各油通路44,45に作動油を供給する。これにより、作動油の圧力が外気温の変化等によって変動することを抑えることができ、外気温の変化等に伴う操舵性能のバラつきを抑えることができる。

0044

<第2実施形態>
第2実施形態の操舵台車1Aは、第1実施形態の操舵台車1と構成が類似している。以下では、第2実施形態の操舵台車1Aの構成について、第1実施形態の操舵台車1の構成と異なる構成について主に説明し、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。

0045

第2実施形態の操舵台車1Aは、図7に示すような位置調整機構41Aを備えており、位置調整機構41Aは、一対のシリンダ機構42,43、流体給排装置46A、電動機55、及び制御装置60を有している。流体給排装置46Aは、第1油通路44及び第2油通路45のうち一方から流体を吸引し且つ他方に流体を供給する装置であり、本実施形態においてギヤポンプベーンポンプ、及び斜板ポンプ等の定量の作動油を吐出できる油圧ポンプ53Aによって構成されている。油圧ポンプ53Aは、入力軸53cを有しており、入力軸53cの回転に応じた量の作動油を吐出し且つ吸引するようになっている。

0046

また、油圧ポンプ53Aは、第1及び第2ポート54a,54bを有し且つ双方向に吐出可能なポンプであり、入力軸53cの回転方向に応じた方向に作動油を吐出するようになっている。即ち、入力軸53cが正回転すると、油圧ポンプ53Aは、第1ポート54aから作動油を吐出し且つ第2ポート54bから作動油を吸引する。他方、入力軸53cが逆回転すると、油圧ポンプ53Aは、第2ポート54bから作動油を吐出し且つ第1ポート54aから作動油を吸引するようになっている。第1及び第2ポート54a,54bは、第1及び第2油通路44,45に夫々つながっており、入力軸53cの回転方向に応じて第1及び第2油通路44,45の一方に作動油が吐出され、他方から作動油が吸引されるようになっている。

0047

このように構成される油圧ポンプ53Aでは、入力軸53cを正回転させて第1ポート54aから第1油通路44に作動油が吐出されると、4つの第1シリンダ42a、43aが伸長し且つ4つの第2シリンダ42b,43bが収縮する。これにより、第1操舵機構51の輪軸12が車幅方向一方側に向き、且つ第2操舵機構52の輪軸12を車幅方向他方側に向く。他方、入力軸53cを逆回転させて第2ポート54bから第2油通路45に作動油が吐出されると、4つの第2シリンダ42b,43bが伸長し且つ4つの第1シリンダ42a、43aが収縮する。これにより、第1操舵機構51の輪軸12を車幅方向他方側に向き、且つ第2操舵機構52の輪軸12を車幅方向一方側に向く。このように動く油圧ポンプ53Aには、入力軸53cを回転させるべく電動機55が設けられている。

0048

電動機55は、例えばサーボモータであり、入力軸53cに固定されている。電動機55は、入力される操舵指令に応じた回転角(又は回転数)で入力軸53cを回転させるようになっている。また、電動機55は、制御装置60に電気的に接続されており、制御装置60は、操舵指令を電動機55に出力して電動機55の動きを制御するようになっている。
制御装置60は、記憶部60aと駆動制御部60bとを有しており、記憶部60aは、走行するレール3の形状を走行路線全長に渡って記憶している。なお、記憶部60aは、必ずしもレール3の形状を走行路線の全長に渡って記憶している必要はなく、無線通信等によってレール3の所定の区間毎の形状を受信して記憶してもよい。また、駆動制御部60bは、記憶部60aに記憶されるレール3の形状に基づいて操舵指令を生成し、生成された操舵指令を電動機55に出力するようになっている。

0049

このように構成される操舵台車1Aでは、図4に示すように輪軸12が走行するレール3が曲線区間3aのように曲がっている場合、制御装置60の駆動制御部60bは、記憶部60aに記憶されるレール3の形状から曲線区間3aの曲り具合を検知し、曲線区間3aの曲り具合に応じた操舵指令を生成する。生成された操舵指令は、駆動制御部60bから電動機55に出力され、電動機55は、操舵指令に応じた方向で且つ回転角(又は回転数)で入力軸53cを回転させる。そうすると、油圧ポンプ53Aから4つの第1シリンダ42a,43aに作動油が供給され、4つの第1シリンダ42a,43aが伸長すると共に4つの第2シリンダ42b,43bが収縮する。これにより、第1操舵機構51の輪軸12が車幅方向他方側に向き、且つ第2操舵機構52の輪軸12が車幅方向一方側に向く。この際、油圧ポンプ53Aから4つの第1シリンダ42a,43aには、曲線区間3aの曲り具合に応じた流量の作動油が供給されるので、曲線区間3aの曲り具合に応じた角度に第1及び第2操舵機構51,52の輪軸12が傾く。

0050

他方、輪軸12がレール3の曲線区間3aから図5に示すような直線区間3b(即ち、直線レール)に移る際、制御装置60の駆動制御部60bは、記憶部60aに記憶されるレール3の形状から曲線区間3aから直線区間3bに移行することを検知し、曲線区間3aから直線区間3bに移行するに当たっての曲線区間3aの曲り具合に応じた操舵指令を生成する。曲線区間3aの場合と同様に、生成された操舵指令は、駆動制御部60bから電動機55に出力され、電動機55は、操舵指令に応じた方向で且つ回転角(又は回転数)で入力軸53cを回転させる。そうすると、油圧ポンプ53Aから4つの第1シリンダ42a,43aに供給された作動油が油圧ポンプ53Aを介して4つの第2シリンダ42b,43bに戻され、4つの第1シリンダ42a,43a及び4つの第2シリンダ42b,43bが初期位置に戻る。即ち、第1操舵機構51及び第2操舵機構52の輪軸12の向きを曲線区間3aの曲り具合に合せながら真直ぐ(輪軸12を傾きがゼロとなる姿勢)に戻すことができ、輪軸12が直線区間3bに移ることによって第1操舵機構51及び第2操舵機構52の輪軸12の向きを真直ぐにすることができる。その後、直線区間3bに沿って輪軸12を真直ぐ走行させることができる。

0051

このように構成される操舵台車1Aでは、レール3の曲り具合に応じて制御装置60から操舵指令が出力され、その操舵指令に応じて流体給排装置46Aが作動油を一対のシリンダ機構42,43に供給することによって輪軸12の向きをかえることができる。即ち、操舵台車1Aでは、第1実施形態の操舵台車1が実施するようなパッシブ制御ではなく、アクティブ制御によってレール3の曲り具合に応じて輪軸12の向きを変えることができる。

0052

その他、第2実施形態の操舵台車1Aは、第1実施形態の操舵台車1と同様の作用効果を奏する。

0053

<その他の形態について>
第1及び第2実施形態の操舵台車1,1Aでは、軸箱支持装置15が軸はり式のものであったが、必ずしもそれに限定されない。軸箱支持装置15は、例えば、軸箱守り式、板ばね式リンク式等のものであってもよく、その方式は問わない。また、軸箱支持装置15は、軸はり23によって台車枠11に対して車幅方向に揺動可能に構成されているが、必ずしも車幅方向に揺動可能に構成されている必要はない。

0054

また、位置調整機構41,41Aのシリンダ機構42,43は、2つの単動シリンダによって夫々構成されているが、複動シリンダによって構成してもよい。なお、単動シリンダによって構成することで、シリンダ機構42の構成をコンパクトにすることができる。また、使用される流体も作動油に限定されず、空気等の気体であってもよい。更に、位置調整機構41のアクチュエータとして油圧式のシリンダが採用されているが、電動式のアクチュエータ、例えばボールねじ機構を電動機で駆動させるような構成であってもよい。この場合、例えばレール3の曲線区間3aの曲り度合、又はボギー角δ等を検出し、検出された度合いに応じて輪軸12の傾きを変えるべく、制御装置60が電動式のアクチュエータの動きを制御することで実現することができる。

0055

更に、操舵台車1,1Aでは、外ケース31に対して内ケース32を相対移動させることで台車枠11に対して軸受13を相対移動させるようになっているが、台車枠11に対して軸受13を相対移動させるために必ずしも軸箱14を二重構造にする必要はない。例えば、軸箱14自体が台車枠11に対して長手方向に相対移動するように、軸箱支持装置15に設けてもよく、また軸箱14に対して軸受13が長手方向に相対移動するように軸箱14に軸受13が収納されていてもよい。

0056

更に、操舵台車1,1Aの外ケース31,31A及び内ケース32,32Aの形状は、上述するようなものに限定されず、内ケース32,32Aが外ケース31,31Aに対して長手方向に相対移動可能な形状であればよい。また、内ケース32,32Aは、外ケース31,31Aに対する車幅方向の動きが規制されているが必ずしも規制する必要はなく、車幅方向に動くように構成されていてもよい。特に、輪軸12の向きの変化に合わせて内ケース32,32Aが外ケース31,31Aに対してねじれるように構成されることによって、軸箱支持装置15が台車枠11に対して車幅方向に揺動しなくても輪軸12の向きを変えることができる。

0057

更に、操舵台車1,1Aでは、外ケース31,31Aとすり板33とを別部材によって形成しているが、必ずしもすり板33を別に設ける必要はない。即ち、摺動部32b,32bが外ケース31の天井面を摺動するようになっていてもよい。

0058

1,1A操舵台車
3レール
4 車体
11台車枠
12輪軸
13軸受
14,14A軸箱
15軸箱支持装置
16車軸
17車輪
19枕はり
42,43シリンダ機構(アクチュエータ)
42a,43a 第1シリンダ(第1単動シリンダ)
42b,43b 第2シリンダ(第2単動シリンダ)
44 第1油通路
45 第2油通路
46,46A流体供給装置
47,48アキュムレータ(第1及び第2アキュムレータ)
51 第1操舵機構
52 第2操舵機構
53A油圧ポンプ
53R,53Lポンプ用シリンダ
54a 第1ポート
54b 第2ポート
60 制御装置

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