図面 (/)

技術 半導体装置の製造方法及び製造装置

出願人 岩津春生
発明者 岩津春生
出願日 2015年7月27日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2015-147403
公開日 2017年2月2日 (2年8ヶ月経過) 公開番号 2017-028187
状態 未査定
技術分野 半導体の電極 電気メッキ方法,物品 電気分解または電気泳動による被覆
主要キーワード 移動レート 電解密度 チャック移動機構 無電解処理 二重電極 パドル形 連続置換 電極プローブ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年2月2日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (13)

課題

半導体装置を効率よく製造する。

解決手段

半導体装置の製造装置1は、処理液貯留する処理液槽10〜14と、処理液槽10〜14に接続され、基板100に処理液を供給する配管20と、処理液槽10〜14から配管20を介して基板100に処理液を供給する処理液供給部21と、を有する。製造装置1では、基板100に供給された処理液と、処理液槽10〜14に貯留された処理液とを配管20で接続した状態で、当該処理液を用いて所定処理を行う。

概要

背景

半導体装置の製造工程においては、例えばめっき処理やエッチング処理等の電解処理が行われる。

上述しためっき処理は、従来、例えば特許文献1に記載されためっき装置で行われる。具体的には、めっき槽内のめっき液に浸漬されたアノード被処理体基板)間に電流を流し、この電流によってめっき液中の金属イオン被処理体側に移動させ、さらに当該金属イオンを被処理体側でめっき金属として析出させて、めっき処理が行われる。

しかしながら、特許文献1に記載されためっき処理を行う場合、被処理体側に十分な金属イオンが集積していない場合にも、アノードと被処理体間に電流が流れるため、めっき処理の効率が悪い。さらに、このように十分な金属イオンが集積していない状態でめっき処理が行われるので、被処理体においてめっき金属が不均一に析出し、めっき処理が均一に行われない。

そこで、例えば特許文献2に記載されためっき処理が提案されている。このめっき処理では、めっき液を挟むように直接電極対向電極(被処理体)をそれぞれ配置すると共に、当該めっき液に電界を形成する間接電極を配置した後、間接電極を用いて形成された電界によってめっき液中の金属イオンを対向電極側に移動させ、さらに直接電極と対向電極との間に電圧印加することで、対向電極側に移動した金属イオンを還元する。

かかる場合、間接電極による金属イオンの移動と直接電極及び対向電極による金属イオンの還元が個別に行われるので、めっき処理を短時間で効率よく行うことができる。また、対向電極側に十分な金属イオンが均一に集積した状態で金属イオンの還元を行うことができるので、めっき処理を均一に行うことができる。

概要

半導体装置を効率よく製造する。半導体装置の製造装置1は、処理液貯留する処理液槽10〜14と、処理液槽10〜14に接続され、基板100に処理液を供給する配管20と、処理液槽10〜14から配管20を介して基板100に処理液を供給する処理液供給部21と、を有する。製造装置1では、基板100に供給された処理液と、処理液槽10〜14に貯留された処理液とを配管20で接続した状態で、当該処理液を用いて所定処理を行う。

目的

本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、半導体装置を効率よく製造することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

半導体装置の製造方法であって、基板に供給された処理液と、処理液槽貯留された処理液とを配管で接続した状態で、当該処理液を用いて所定処理を行うことを特徴とする、半導体装置の製造方法。

請求項2

前記処理液槽から前記配管を介して基板上に前記処理液を供給し、当該基板上に液パドルを形成した後、前記液パドルを用いて所定処理を行うことを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。

請求項3

前記液パドルと前記処理液槽に貯留された前記処理液とを前記配管で接続した状態で、前記処理液槽に設けられた電極を用いて前記液パドルに電圧印加して電解処理を行うことを特徴とする、請求項2に記載の半導体装置の製造方法。

請求項4

前記液パドルに電界を形成して、前記処理液に含まれる被処理イオンを基板側に移動させ、その後、前記電極を用いて前記液パドルに電圧を印加して、基板側に移動した被処理イオンを酸化又は還元することを特徴とする、請求項3に記載の半導体装置の製造方法。

請求項5

前記液パドルに電界を形成する際には他の電極を用いて前記液パドルに電圧を印加し、電気量が一定になるように制御することを特徴とする、請求項4に記載の半導体装置の製造方法。

請求項6

前記処理液は第1の処理液と第2の処理液を含み、前記処理液槽から前記配管を介して前記第1の処理液を供給し、当該基板上に前記液パドルを形成し、その後、前記第1の処理液の液パドルを用いて所定処理を行い、その後、前記処理液槽から前記配管を介して前記液パドルに対して前記第2の処理液を供給し、当該液パドルを前記第1の処理液から前記第2の処理液に置換し、その後、前記第2の処理液の液パドルを用いて所定処理を行うことを特徴とする、請求項2〜5のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。

請求項7

前記液パドルを前記第1の処理液から前記第2の処理液に置換中、基板を回転させることを特徴とする、請求項6に記載の半導体装置の製造方法。

請求項8

前記処理液を基板に供給する際、当該処理液に電界を形成することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。

請求項9

前記処理液は金属液とめっき液を含み、少なくとも基板の表面又は基板上の絶縁膜の表面に水酸基を付与して当該表面を活性化した後、当該表面に前記金属液を供給し、その後、前記水酸基の水素を前記金属液中の金属に置換して金属膜を形成し、その後、前記金属膜上に前記めっき液を供給し、その後、前記めっき液を用いてめっき処理を行い、めっき膜を形成することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。

請求項10

前記金属液に電界を形成して、当該金属液中の金属イオンを基板側に移動させ、その後、前記電界の開放又は紫外線照射を行い、前記水酸基の水素を前記金属液中の金属に置換することを特徴とする、請求項9に記載の半導体装置の製造方法。

請求項11

前記めっき液はバリア膜形成用めっき液と配線形成用めっき液を含み、前記めっき膜はバリア膜配線を含み、前記金属膜上に前記バリア膜形成用めっき液を供給した後、めっき処理を行って前記バリア膜を形成し、その後、前記バリア膜上に前記配線形成用めっき液を供給した後、めっき処理を行って前記配線を形成することを特徴とする、請求項9又は10に記載の半導体装置の製造方法。

請求項12

前記金属膜上に前記バリア膜形成用めっき液を供給する前に、基板上にレジストパターンを形成することを特徴とする、請求項11に記載の半導体装置の製造方法。

請求項13

半導体装置の製造装置であって、処理液を貯留する処理液槽と、前記処理液槽に接続され、基板に処理液を供給する配管と、基板に供給された処理液と、前記処理液槽に貯留された処理液とを前記配管で接続した状態で、当該処理液を用いて所定処理を行うように前記製造装置を制御する制御部と、を有することを特徴とする、半導体装置の製造装置。

請求項14

前記処理液槽に設けられた電極をさらに有し、前記制御部は、前記処理液槽から前記配管を介して基板上に前記処理液を供給し、当該基板上に液パドルを形成した後、前記液パドルと前記処理液槽に貯留された前記処理液とを前記配管で接続した状態で、前記電極を用いて前記液パドルに電圧を印加して電解処理を行うように前記電極を制御することを特徴とする、請求項13に記載の半導体装置の製造装置。

請求項15

前記処理液槽に設けられた他の電極をさらに有し、前記制御部は、前記他の電極を用いて前記液パドルに電界を形成して、前記処理液に含まれる被処理イオンを基板側に移動させた後、前記電極を用いて前記液パドルに電圧を印加して、基板側に移動した被処理イオンを酸化又は還元するように前記電極と前記他の電極を制御することを特徴とする、請求項14に記載の半導体装置の製造装置。

技術分野

0001

本発明は、半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置に関する。

背景技術

0002

半導体装置の製造工程においては、例えばめっき処理やエッチング処理等の電解処理が行われる。

0003

上述しためっき処理は、従来、例えば特許文献1に記載されためっき装置で行われる。具体的には、めっき槽内のめっき液に浸漬されたアノード被処理体基板)間に電流を流し、この電流によってめっき液中の金属イオン被処理体側に移動させ、さらに当該金属イオンを被処理体側でめっき金属として析出させて、めっき処理が行われる。

0004

しかしながら、特許文献1に記載されためっき処理を行う場合、被処理体側に十分な金属イオンが集積していない場合にも、アノードと被処理体間に電流が流れるため、めっき処理の効率が悪い。さらに、このように十分な金属イオンが集積していない状態でめっき処理が行われるので、被処理体においてめっき金属が不均一に析出し、めっき処理が均一に行われない。

0005

そこで、例えば特許文献2に記載されためっき処理が提案されている。このめっき処理では、めっき液を挟むように直接電極対向電極(被処理体)をそれぞれ配置すると共に、当該めっき液に電界を形成する間接電極を配置した後、間接電極を用いて形成された電界によってめっき液中の金属イオンを対向電極側に移動させ、さらに直接電極と対向電極との間に電圧印加することで、対向電極側に移動した金属イオンを還元する。

0006

かかる場合、間接電極による金属イオンの移動と直接電極及び対向電極による金属イオンの還元が個別に行われるので、めっき処理を短時間で効率よく行うことができる。また、対向電極側に十分な金属イオンが均一に集積した状態で金属イオンの還元を行うことができるので、めっき処理を均一に行うことができる。

先行技術

0007

特開2012−132058号公報
特開2015−4124号公報

発明が解決しようとする課題

0008

ところで、半導体装置の製造工程では、上述した電解処理以外にも、洗浄無電解処理などの処理液を用いた他の液処理が行われる。例えば特許文献2に記載された処理では、このような他の液処理を行うことまでは考慮されておらず、半導体装置を製造するにあたり、製造工程のスループットに改善の余地があった。

0009

本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、半導体装置を効率よく製造することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

前記の目的を達成するため、本発明は、半導体装置の製造方法であって、基板に供給された処理液と、処理液槽貯留された処理液とを配管で接続した状態で、当該処理液を用いて所定処理を行うことを特徴としている。

0011

本発明によれば、一の処理液を用いて所定処理を行った後、さらに配管を介して基板に他の処理液を供給して一の処理液を他の処理液に置換し、当該他の処理液を用いて所定処理を行うことができる。したがって、異なる種類の処理液を用いた処理を連続して行うことができるので、半導体装置の製造工程のスループットを向上させることができる。

0012

前記処理液槽から前記配管を介して基板上に前記処理液を供給し、当該基板上に液パドルを形成した後、前記液パドルを用いて所定処理を行ってもよい。

0013

前記液パドルと前記処理液槽に貯留された前記処理液とを前記配管で接続した状態で、前記処理液槽に設けられた電極を用いて前記液パドルに電圧を印加して電解処理を行ってもよい。

0014

前記液パドルに電界を形成して、前記処理液に含まれる被処理イオンを基板側に移動させ、その後、前記電極を用いて前記液パドルに電圧を印加して、基板側に移動した被処理イオンを酸化又は還元してもよい。

0015

前記液パドルに電界を形成する際には他の電極を用いて前記液パドルに電圧を印加し、電気量が一定になるように制御してもよい。

0016

前記処理液は第1の処理液と第2の処理液を含み、前記処理液槽から前記配管を介して前記第1の処理液を供給し、当該基板上に前記液パドルを形成し、その後、前記第1の処理液の液パドルを用いて所定処理を行い、その後、前記処理液槽から前記配管を介して前記液パドルに対して前記第2の処理液を供給し、当該液パドルを前記第1の処理液から前記第2の処理液に置換し、その後、前記第2の処理液の液パドルを用いて所定処理を行ってもよい。

0017

前記液パドルを前記第1の処理液から前記第2の処理液に置換中、基板を回転させてもよい。

0018

前記処理液を基板に供給する際、当該処理液に電界を形成してもよい。

0019

前記処理液は金属液とめっき液を含み、少なくとも基板の表面又は基板上の絶縁膜の表面に水酸基を付与して当該表面を活性化した後、当該表面に前記金属液を供給し、その後、前記水酸基の水素を前記金属液中の金属に置換して金属膜を形成し、その後、前記金属膜上に前記めっき液を供給し、その後、前記めっき液を用いてめっき処理を行い、めっき膜を形成してもよい。

0020

前記金属液に電界を形成して、当該金属液中の金属イオンを基板側に移動させ、その後、前記電界の開放又は紫外線照射を行い、前記水酸基の水素を前記金属液中の金属に置換してもよい。

0021

前記めっき液はバリア膜形成用めっき液と配線形成用めっき液を含み、前記めっき膜はバリア膜配線を含み、前記金属膜上に前記バリア膜形成用めっき液を供給した後、めっき処理を行って前記バリア膜を形成し、その後、前記バリア膜上に前記配線形成用めっき液を供給した後、めっき処理を行って前記配線を形成してもよい。

0022

前記金属膜上に前記バリア膜形成用めっき液を供給する前に、基板上にレジストパターンを形成してもよい。

0023

別な観点による本発明は、半導体装置の製造装置であって、処理液を貯留する処理液槽と、前記処理液槽に接続され、基板に処理液を供給する配管と、基板に供給された処理液と、前記処理液槽に貯留された処理液とを前記配管で接続した状態で、当該処理液を用いて所定処理を行うように前記製造装置を制御する制御部と、を有することを特徴としている。

0024

前記製造装置は、前記処理液槽に設けられた電極をさらに有し、前記制御部は、前記処理液槽から前記配管を介して基板上に前記処理液を供給し、当該基板上に液パドルを形成した後、前記液パドルと前記処理液槽に貯留された前記処理液とを前記配管で接続した状態で、前記電極を用いて前記液パドルに電圧を印加して電解処理を行うように前記電極を制御してもよい。

0025

前記製造装置は、前記処理液槽に設けられた他の電極をさらに有し、前記制御部は、前記他の電極を用いて前記液パドルに電界を形成して、前記処理液に含まれる被処理イオンを基板側に移動させた後、前記電極を用いて前記液パドルに電圧を印加して、基板側に移動した被処理イオンを酸化又は還元するように前記電極と前記他の電極を制御してもよい。

発明の効果

0026

本発明によれば、半導体装置の製造工程のスループットを向上させて、当該半導体装置を効率よく製造することができる。

図面の簡単な説明

0027

本実施の形態にかかる半導体装置の製造装置の構成の概略を示す縦断面図である。
本実施の形態にかかる半導体装置の製造方法において行われる、基板処理の主な工程を示すフローチャートである。
テップA1において基板を洗浄する様子を示す説明図である(ステップA2において基板の表面と酸化膜の表面を活性化する様子を示す説明図である)。
ステップA3において基板側にパラジウムイオンが移動した様子を示す説明図である。
ステップA3において金属膜が形成された様子を示す説明図である。
ステップA4において金属膜側にコバルトイオンが移動した様子を示す説明図である。
ステップA4においてバリア膜が形成された様子を示す説明図である。
ステップA5においてバリア膜側に銅イオンが移動した様子を示す説明図である。
ステップA5において配線が形成された様子を示す説明図である。
ステップA6において基板を洗浄する様子を示す説明図である。
他の実施の形態にかかる半導体装置の製造装置の構成の概略を示す縦断面図である。
他の実施の形態にかかる半導体装置の製造装置の構成の概略を示す縦断面図である。

実施例

0028

以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。

0029

<1.半導体装置の製造装置の構成>
図1は、本実施の形態にかかる半導体装置の製造装置1の構成の概略を示す説明図である。製造装置1では、基板100(半導体ウェハ)に対して所定処理を行い、半導体装置を製造する。なお、以下の説明で用いる図面において、各構成要素の寸法は、技術の理解の容易さを優先させるため、必ずしも実際の寸法に対応していない。

0030

製造装置1は、洗浄液Lを貯留する洗浄液槽10、シランカップリング剤Sを貯留するシランカップリング剤槽11、金属液Mを貯留する金属液槽12、バリア膜形成用のめっき液B(以下、バリアめっき液Bという。)を貯留するバリアめっき液槽13、配線形成用のめっき液H(以下、配線めっき液Hという。)を貯留する配線めっき液槽14を有している。なお、以下の説明において、洗浄液L、シランカップリング剤S、金属液M、バリアめっき液B、配線めっき液Hを総称して、処理液という場合がある。また、洗浄液槽10、シランカップリング剤槽11、金属液槽12、バリアめっき液槽13、配線めっき液槽14を総称して、処理液槽10〜14という場合がある。

0031

処理液槽10〜14には、それぞれ基板100に処理液を供給する配管20が接続されている。配管20には、処理液の流れを制御するバルブ流量調整機構等を含み、基板100に処理液を供給する処理液供給部21が設けられている。なお、処理液槽10〜14から基板100に供給する所定の処理液を供給する(処理液を切り替える)方法は、本実施の形態のように処理液供給部21を用いる方法に限定されず、後述するように、例えば液パドルに対して配管を接液又は離液させることによって、処理液の供給を行ってもよい。

0032

金属液槽12の内部には、間接電極30が設けられている。間接電極30は、金属液Mから絶縁されるように絶縁材31を介して金属液Mに浸漬して配置されている。

0033

バリアめっき液槽13の内部には、直接電極32と間接電極33が設けられている。直接電極32は、バリアめっき液Bに浸漬して配置されている。間接電極33は、直接電極32の内側に配置されている。直接電極32と間接電極33の間には、当該直接電極32と間接電極33を電気的に絶縁するように絶縁材34が設けられている。

0034

配線めっき液槽14の内部には、直接電極35と間接電極36が設けられている。直接電極35は、配線めっき液Hに浸漬して配置されている。間接電極36は、直接電極35の内側に配置されている。直接電極35と間接電極36の間には、当該直接電極35と間接電極36を電気的に絶縁するように絶縁材37が設けられている。

0035

なお、本実施の形態において電解処理を行う場合、後述するように基板100(より詳細には基板100上の金属膜)が対向電極として機能する。

0036

直接電極32、35、間接電極30、33、36及び基板100には、直流電源40が接続されている。直接電極32、35と間接電極30、33、36は、それぞれ直流電源40の正極側に接続されている。基板100は、直流電源40の負極側に接続されている。

0037

間接電極30と直流電源40との間にはスイッチ41が設けられている。直接電極32及び間接電極33と、直流電源40との間にはスイッチ42が設けられ、さらに直接電極32と間接電極33との間にはスイッチ43が設けられている。直接電極35及び間接電極36と、直流電源40との間にはスイッチ44が設けられ、さらに直接電極35と間接電極36との間にはスイッチ45が設けられている。スイッチ41〜45のオンオフは、それぞれ後述する制御部50によって制御される。

0038

以上の製造装置1には、制御部50が設けられている。制御部50は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、製造装置1における基板100の処理を制御するプログラムが格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスクFD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御部50にインストールされたものであってもよい。

0039

<2.半導体装置の製造方法>
次に、以上のように構成された製造装置1を用いた製造方法について説明する。図2は、本実施の形態における半導体装置の製造方法において行われる、基板処理の主な工程(ステップ)を示すフローチャートである。なお、本実施の形態で製造される半導体装置は例えばCMOSセンサであって、図3に示すように基板100上には絶縁膜としての酸化膜110、例えばSiO2膜のパターンが予め形成されている。そして、製造装置1を用いて基板100上に配線を形成する。

0040

(ステップA1)
先ず、図3に示すように洗浄液槽10から配管20を介して基板100上に洗浄液Lを供給し、基板100上に洗浄液Lの液パドルを形成する。洗浄液Lには、例えば純水が用いられる。そして、洗浄液Lによって基板100の表面及び酸化膜110の表面が洗浄される(図2のステップA1)。なお、ステップA1においては、洗浄液槽10の洗浄液Lと基板100上の洗浄液Lは配管20で接続されている。また、スイッチ41〜45をすべてオフにし、直流電源40は直接電極32、35、間接電極30、33、36のいずれにも接続されていない。

0041

(ステップA2)
次に、図3に示すようにシランカップリング剤槽11から配管20を介して基板100及び酸化膜110上にシランカップリング剤Sを供給し、基板100上の液パドルが洗浄液Lからシランカップリング剤Sに置換される。そして、シランカップリング剤Sによって基板100の表面と酸化膜110の表面に水酸基(OH基)が付与され、活性化される(図2のステップA2)。なお、ステップA2においては、シランカップリング剤槽11のシランカップリング剤Sと基板100上のシランカップリング剤Sは配管20で接続されている。また、スイッチ41〜45をすべてオフにし、直流電源40は直接電極32、35、間接電極30、33、36のいずれにも接続されていない。

0042

(ステップA3)
次に、図4に示すように金属液槽12から配管20を介して基板100上に金属液Mを供給し、基板100上の液パドルがシランカップリング剤Sから金属液Mに置換される。金属液Mには金属を含有した溶液が用いられ、例えば塩化パラジウム硫酸溶液に溶解させた溶液が用いられる。すなわち、金属液M中には、金属イオンとしてパラジウムイオンが含まれている。

0043

このとき、金属液槽12の金属液Mと基板100上の金属液Mを配管20で接続した状態で、スイッチ41をオンにし、スイッチ42〜45をオフにする。かかる場合、間接電極30を陽極とし、基板100を陰極として直流電圧が印加され、金属液Mに電界(静電場)が形成される。そうすると、間接電極30に正の電荷蓄積され、金属液槽12(間接電極30)側に負の荷電粒子である硫酸イオンN及び塩素イオンNが集まる。一方、基板100には負の電荷が蓄積され、基板100側に正の荷電粒子であるパラジウムイオンPが移動する。このとき電界を高くすることで、パラジウムイオンPの移動レートを向上させることができる。そして、基板100の表面と酸化膜110の表面にパラジウムイオンPを均一に配列させることができる。

0044

その後、図5に示すようにスイッチ41をオフにし、直流電源40を直接電極32、35、間接電極30、33、36のいずれにも接続しない。金属液Mに形成された電界が開放され、基板100の表面と酸化膜110の表面における水酸基の水素イオンが金属液M中のパラジウムイオンPに置換される。そして、すべての水酸基の水素イオンがパラジウムイオンPに置換されると、基板100の表面と酸化膜110の表面の表面に金属膜120が形成される(図2のステップA3)。このとき、パラジウムイオンPが均一に配列しているので、金属膜120を均一に形成することができる。なお、金属液槽12内では、硫酸イオンN及び塩素イオンNが加水分解反応を起こしている。

0045

(ステップA4)
次に、図6に示すようにバリアめっき液槽13から配管20を介して基板100(金属膜120)上にバリアめっき液Bを供給し、金属膜120上の液パドルが金属液Mからバリアめっき液Bに置換される。バリアめっき液Bには、例えば硫酸コバルトを溶解した水溶液が用いられる。すなわち、バリアめっき液B中には、被処理イオンとしてコバルトイオンが含まれている。

0046

ここで、金属膜120の金属のイオン化傾向が、バリアめっき液Bの金属のイオン化傾向より小さい場合、無電解置換めっきが行われ、当該金属膜120が剥がれる場合がある。一方、この置換めっきを防止するためには適正な電圧を印加する必要があるが、この電圧によって電解めっきが進行し、電解めっき処理が均一に行われない場合がある。すなわち、例えば液パドルを金属液Mからバリアめっき液Bの置換する際など、基板100に集積したバリアめっき液BのコバルトイオンKが不均一に分布している状態や、電界が不安定な状態で電解めっきを行うと、めっき金属が不均一に析出し、めっき処理が均一に行われない。したがって、液パドルの置換時には、無電解の置換めっきを防止しつつ、電解めっきも進行させないようにする必要がある。

0047

そこで、液パドルを金属液Mからバリアめっき液Bに置換する際、バリアめっき液槽13のバリアめっき液Bと金属膜120上の液パドルを配管20で接続した状態で、スイッチ42をオンにし、スイッチ41、43〜45をオフにする。そうすると、間接電極33を陽極とし、金属膜120を陰極として直流電圧が印加され、電界が形成される。これにより、無電解の置換めっきを防止して金属膜120の剥がれを抑制することができ、バリアめっき液Bによる電解めっきも進行しない。

0048

その後、液パドルがバリアめっき液Bに置換された後も、バリアめっき液槽13のバリアめっき液Bと金属膜120上の液パドルを配管20で接続した状態で、スイッチ42をオンにし、スイッチ41、43〜45をオフにした状態を維持し、バリアめっき液Bに電界を形成する。そうすると、間接電極33に正の電荷が蓄積され、バリアめっき液槽13(直接電極32)側に負の荷電粒子である硫酸イオンNが集まる。一方、金属膜120には負の電荷が蓄積され、金属膜120側に正の荷電粒子であるコバルトイオンKが移動する。

0049

ここで、従来のめっき処理では、めっきレートを高くするため、電界を高くしていたが、かかる場合、水の電気分解も進行して発生する水素気泡によって、めっき金属中にボイドが発生するおそれがある。この点、本実施の形態においてコバルトイオンKを移動させる際には、金属膜120の表面においてコバルトイオンKの電荷交換が行われず、水の電気分解を抑制することができるので、間接電極33と金属膜120間に高い電圧を印加することができる。このように高電圧を印加することで、多量のコバルトイオンKの金属膜120側への移動レートを向上させることができ、金属膜120の表面に複数のコバルトイオンKを密に均一に配列させることができる。しかも、レートを向上させるため、従来のように電解液であるバリアめっき液Bを攪拌及び循環させるための大掛かりな機構が必要なく、装置構成簡易化することができる。

0050

また、バリアめっき液Bに電界を形成してコバルトイオンKを金属膜120側に移動させる際、電気量が一定になるように、間接電極33と金属膜120間の電圧を制御する。これは本発明が鋭意検討して得た知見であり、後述するようにバリア膜130を形成する際、そのバリア膜130の結晶を制御するためには電解密度を制御することが必要となり、電気量(電荷量)を一定にする必要があることを見出した。ここで、印加電圧をE、間接電極33の静電容量をCp、金属膜120の静電容量Cnとすると、電気量Qn=E・Cp・Cn/(Cp+Cn)となる。このうち静電容量Cは、C=εA/d(ε:電極間誘電体誘電率、A:電極の面積、d:電極間の距離)で表せるが、実際には誘電率εと距離dを制御するのは困難であり一定であるため、面積Aで決まる。面積Aは事前に設定されているため、静電容量Cも基板処理を行う前に設定される。以上より、電気量Qnを一定にするように、印加電圧Eを制御する必要がある。

0051

一方、電気量Qn(電荷量)を一定に制御すれば、バリア膜130を形成する際のコバルトイオンKの密度が、面積Aに関わらず一定になる。これを実現する方法として、パルス電源(図示せず)を用い、間接電極33に一回パルス、或いは複数パルスで毎回与える方法がある。このため、電気量Qnを一定にするように、印加パルス数又は印加パルス幅を制御してもよい。いずれのパラメータ(印加電圧E、印加パルス数、印加パルス幅)を制御するにしても、間接電極33へ一定の電荷量を供給すればよいのである。

0052

なお、バリアめっき液Bに電界を形成してコバルトイオンKを金属膜120側に移動させる際、直接電極32が陰極になるのを回避するため、直接電極32をグランドに接続せず、電気的にフローティング状態にしている。このような状況においては、直接電極32と金属膜120のいずれの表面においても電荷交換が行われないので、静電場により引きつけられた荷電粒子が電極表面に配列されることになる。

0053

その後、十分なコバルトイオンKが金属膜120側に移動して集積すると、図7に示すようにバリアめっき液槽13のバリアめっき液Bと金属膜120上の液パドルを配管20で接続した状態で、スイッチ43をオンにし、スイッチ41、42、44、45をオフにする。そして直接電極32を陽極とし、金属膜120を陰極とし、間接電極33に供給された電気量を用いて、直接電極32と金属膜120との間に電流を流す。そうすると、金属膜120の表面に略均一に配列されているコバルトイオンKとの電荷交換が行われ、コバルトイオンKが還元されて、金属膜120の表面にコバルトめっきが析出し、バリア膜130が形成される(図2のステップA4)。なおこのとき、硫酸イオンNは直接電極32によって酸化されている。

0054

(ステップA5)
次に、図8に示すように配線めっき液槽14から配管20を介して基板100(バリア膜130)上に配線めっき液Hを供給し、バリア膜130上の液パドルがバリアめっき液Bから配線めっき液Hに置換される。配線めっき液Hには、例えば硫酸銅を溶解した水溶液が用いられる。すなわち、配線めっき液H中には、被処理イオンとして銅イオンが含まれている。

0055

ここで、液パドルをバリアめっき液Bから配線めっき液Hに置換する際には、上記ステップA4における液パドル置換時と同様に、無電解の置換めっきを防止しつつ、電解めっきも進行させないようにする必要がある。

0056

そこで、配線めっき液槽14の配線めっき液Hとバリア膜130上の液パドルを配管20で接続した状態で、スイッチ44をオンにし、スイッチ41〜43、45をオフにする。そうすると、間接電極36を陽極とし、金属膜120を陰極として直流電圧が印加され、電界が形成される。これにより、無電解の置換めっきを防止してバリア膜130の剥がれを抑制することができ、配線めっき液Hによる電解めっきも進行しない。

0057

その後、液パドルが配線めっき液Hに置換された後も、配線めっき液槽14の配線めっき液Hとバリア膜130上の液パドルを配管20で接続した状態で、スイッチ44をオンにし、スイッチ41〜43、45をオフにした状態を維持し、配線めっき液Hに電界を形成する。そうすると、間接電極36に正の電荷が蓄積され、配線めっき液槽14(直接電極35)側に負の荷電粒子である硫酸イオンNが集まる。一方、バリア膜130には負の電荷が蓄積され、バリア膜130側に正の荷電粒子である銅イオンCが移動する。このとき、上記ステップA4において金属膜120の表面に複数のコバルトイオンKを密に均一に配列させたのと同様に、バリア膜130の表面に複数の銅イオンCを密に均一に配列させることができる。

0058

また、上記ステップA4において電気量Qnを一定にするように印加電圧E、印加パルス数又は印加パルス幅を制御したのと同様に、配線めっき液Hに電界を形成して銅イオンCをバリア膜130側に移動させる際にも、電気量Qnを一定にするように印加電圧E、印加パルス数又は印加パルス幅を制御する。

0059

なお、配線めっき液Hに電界を形成して銅イオンCをバリア膜130側に移動させる際、直接電極35が陰極になるのを回避するため、直接電極35をグランドに接続せず、電気的にフローティング状態にしている。このような状況においては、直接電極35とバリア膜130のいずれの表面においても電荷交換が行われないので、静電場により引きつけられた荷電粒子が電極表面に配列されることになる。

0060

その後、十分な銅イオンCがバリア膜130側に移動して集積すると、図9に示すように配線めっき液槽14の配線めっき液Hとバリア膜130上の液パドルを配管20で接続した状態で、スイッチ45をオンにし、スイッチ41〜44をオフにする。そして直接電極35を陽極とし、金属膜120を陰極とし、間接電極36に供給された電気量を用いて、直接電極35と金属膜120との間に電流を流す。そうすると、バリア膜130の表面に略均一に配列されている銅イオンCとの電荷交換が行われ、銅イオンCが還元されて、バリア膜130の表面に銅めっきが析出する。なおこのとき、硫酸イオンNは直接電極35によって酸化されている。

0061

そして、銅イオンCの移動集積と銅イオンCの還元が繰り返し行われて、所定の膜厚の配線140が形成される(図2のステップA5)。

0062

(ステップA6)
次に、図10に示すように洗浄液槽10から配管20を介して基板100(配線140)上に洗浄液Lを供給し、配線140上の液パドルが配線めっき液Hから洗浄液Lに置換される。そして、洗浄液Lによって配線140の表面が洗浄される(図2のステップA6)。なお、ステップA6においては、洗浄液槽10の洗浄液Lと配線140上の洗浄液Lは配管20で接続されている。また、スイッチ41〜45をすべてオフにし、直流電源40は直接電極32、35、間接電極30、33、36のいずれにも接続されていない。

0063

こうして、製造装置1における一連の基板処理が終了する。

0064

以上の実施の形態によれば、基板100に供給された処理液と、処理液槽10〜14に貯留された処理液とが配管20で接続された状態で、所定処理を行うことができる。このため、ステップA1〜A6において、基板100上に異なる種類の処理液を連続して供給することができ、異なる処理を連続して所定処理を行うことができる。したがって、半導体装置の製造工程のスループットを向上させることができる。

0065

なお、ステップA4、A5では電界によって被処理イオン(コバルトイオンK、銅イオンC)を移動させた後、当該被処理イオンを還元するめっき処理を行っていたが、例えば特許文献1のように電界によって被処理イオンを移動させない、従来の電解めっきを行う場合や、或いは直接電極32、35に電圧を印加しない無電解めっきを行う場合にも、本実施の形態を適用できる。すなわち、基板100に供給された処理液と、処理液槽10〜14に貯留された処理液とが配管20で接続された状態で、上記従来の電解めっきや無電解めっきを連続して行うことができる。

0066

なお、ステップA4において従来の電解めっきを行う場合、バリア膜130を選択的に形成することもできる。かかる場合、電極プローブを金属膜120の上方に所定の隙間をあけて配置し、当該電極プローブを陽極とし、金属膜120を陰極として電解めっきを行い、バリア膜130を所定の位置のみに形成する。そして、この電解めっきの終了後に金属膜120の剥離処理が必要となるが、この際、陽極に電圧を印加し酸化反応を起こすことで、金属膜120が剥離する。

0067

また、本実施の形態によれば、ステップA1〜A6において、基板100上に形成された液パドルが異なる処理液に連続して置換されるので、基板100の表面が大気開放されない。ここで従来、バリア膜や配線は例えばCVD(化学的気相成長法)、PVD(物理的気相成長法)、ALD(原子層堆積法)などを用いて形成されていたが、かかる場合、バリア膜、配線が形成された基板を搬送中に、当該バリア膜、配線上に酸化膜が形成されてしまう。そして酸化膜が形成されると、バリア膜、配線の電気的抵抗が大きくなってしまう。そこで、酸化膜を剥離する工程が別途必要となる。また、例えばウェットエッチングで酸化膜を剥離する場合、その下層膜も剥離してしまう場合がある。この点、本実施の形態によれば、金属膜120やバリア膜130が大気開放されないため、酸化膜の形成を防止することができる。そうすると、従来のように酸化膜を剥離する工程が省略できる分、スループットを向上させることができ、また従来のように下層膜が剥離することもない。

0068

また、このように液パドルが異なる処理液に連続置換され、基板100の表面が大気開放されないので、いわゆるパターン倒れを抑制することができる。基板上に所定パターンが形成され、このパターンに処理液を供給して所定処理を行う場合、所定処理後に処理液が除去されてパターンが大気開放される際に、当該パターンに表面張力が働きパターンが倒れる。本実施の形態によれば、このパターン倒れを抑制して、半導体装置の歩留まりを向上させることができる。

0069

また、このように液パドルが異なる処理液に連続置換されるので、余計な処理液が不要となり、処理液を節減することができる。さらに、使用後の処理液は次の処理液に置換されて排出されるので、当該使用後の処理液に含まれるパーティクルが基板100側に付着するのを抑制することができる。

0070

また、基板100に供給されたバリアめっき液B、配線めっき液Hと、バリアめっき液槽13、配線めっき液槽14に貯留されたバリアめっき液B、配線めっき液Hとが配管20で接続された状態でめっき処理が行われるので、めっき処理に必要な直接電極32、35をバリアめっき液槽13、配線めっき液槽14に浸漬して設けることができる。このため、複雑な構成の電極を別途設ける必要がなく、装置構成を簡易的にでき、また装置の製造コストを低廉化することができる。

0071

また、製造装置1には直接電極32、35と間接電極33、36が設けられているので、間接電極33、36による被処理イオン(コバルトイオンK、銅イオンC)の移動と、直接電極32、35による被処理イオンの還元が個別に行われ、めっき処理を短時間で効率よく行うことができる。また、基板100側に十分な被処理イオンが均一に集積した状態で被処理イオンの還元を行うことができるので、めっき処理を均一に行うことができる。さらに、このようにめっき処理の効率が向上するので、処理液の節減をすることもできる。

0072

また、本実施の形態によれば、ステップA4、A5において、液パドルにバリアめっき液B、配線めっき液Hをそれぞれ供給する際、当該液パドルに電界を形成している。この液パドルに形成された電界により、バリアめっき液B、配線めっき液Hの下層膜である金属膜120、バリア膜130に対して、無電解の置換めっきが行われるのを防止することができ、金属膜120、バリア膜130が剥がれるのを抑制することができる。また、液パドルに形成された電界により、バリアめっき液B、配線めっき液Hによる電解めっきが進行するのを防止することができ、めっき処理が不均一に行われるのを抑制することができる。

0073

なお、このようにめっき処理において下層膜が剥がれる問題は、上述した従来文献1、2のめっき処理においても生じ得る問題である。また、この下層膜の剥がれの問題は、従来、例えば特開2007−227819号公報などでも指摘されている。しかしながら、特開2007−227819号公報に記載された発明では、事前処理として冷却処理が必要となる。また当該発明を用いたとしても、やはり下層膜の金属のイオン化傾向が電解液中の金属のイオン化傾向よりも小さい場合、無電解の置換めっきが進行して剥がれが生じるおそれがあり、さらにその後のめっき処理が均一に行われないおそれがある。これに対して、本実施の形態では、簡易な方法で確実に下層膜が剥がれるのを抑制することができ、めっき処理を均一に行うことができる。

0074

なお、本実施の形態では上述したように下層膜の剥がれを抑制するため、液パドルに電界を形成していたが、同時に当該電界によって被処理イオン(コバルトイオンK、銅イオンC)を基板100側に移動させている。この点、例えば特許文献1のように電界によって被処理イオンを移動さない、従来のめっき処理(電解処理)に対しても本実施の形態を適用することができ、すなわち液パドルに電界を形成することで、下層膜の剥がれを抑制することができる。

0075

また、本実施の形態によれば、ステップA4、A5では、ステップA3で形成された金属膜120を陰極として用いてめっき処理を行う。ここで従来、酸化膜には電圧を印加できないため、酸化膜上にめっき処理を行うことできず、上述したようにCVD、PVD、ALDなどを用いてバリア膜や配線を形成していた。しかしながら、例えば高いアスペクト比の溝や孔に、薄い膜厚のバリア膜や配線を形成するのは非常に困難であった。この点、酸化膜110の表面に金属膜120を形成することで、めっき処理を行うことができ、酸化膜110上にもバリア膜130、配線140を適切に形成することができる。

0076

また、ステップA3において、金属液Mに電界を形成して基板100側にパラジウムイオンPを移動させるので、基板100の表面と酸化膜110の表面にパラジウムイオンPを均一に配列させることができ、金属膜120を均一に形成することができる。したがって、ステップA4、A5におけるめっき処理を均一に行うことができる。さらに、ステップA3において、金属液Mに形成する電界を高くすることで、パラジウムイオンPの移動レートを向上させ、スループットを向上させることができる。

0077

なお、本実施の形態のステップA5においても、従来のようにバリア膜130を陰極として用いてめっき処理を行ってもよい。但し、バリア膜130は薄膜であり抵抗が大きいため、めっき処理を均一に行うことが難しい。したがって、本実施の形態のように金属膜120を陰極として用いるのが好ましい。

0078

本実施の形態においては、基板100上において配線140が形成されない部分にレジストパターンを形成してもよい。レジストパターンは、ステップA4において金属膜120上にバリアめっき液Bが供給される前に形成されればよい。レジストパターンの形成タイミングは、例えばステップA3の後であってステップA4の前であってもよいし、或いはステップA2の前であってもよい。また、レジストパターンは任意の方法で形成することができる。例えば処理液槽10から配管20を介して基板100上にレジスト液を供給し(液パドル形成)、電着することでレジストパターンを形成してもよいし、或いはフォトリソグラフィ工程で一般的に行われている、いわゆるスピン塗布法を用いてもよい。このようにレジストパターンを形成することで、配線140を必要な部分に形成することができる。なお、レジストパターンを除去する際は、金属膜120も同時に除去する。

0079

また、本実施の形態において、ステップA4でバリア膜130を形成した後、ステップA5で配線140を形成する前に、シード膜を形成してもよい。このシード膜は、ステップA4、A5におけるめっき処理と同じ方法で形成することができる。但し、ステップA5においては、銅イオンCの移動集積と銅イオンCの還元が個別に行われるため、上述したように無電解の置換めっきを防止することができ、また均一にめっき処理することができる。そうすると、配線140とバリア膜130の密着性が向上するので、シード膜を省略することが可能となる。

0080

<3.他の実施の形態>
上記実施の形態において、液パドルの処理液を置換する際には基板100を回転させてもよい。具体的には、ステップA2において液パドルを洗浄液Lからシランカップリング剤Sに置換する際、ステップA3において液パドルをシランカップリング剤Sから金属液Mに置換する際、ステップA4において液パドルを金属液Mからバリアめっき液Bに置換する際、ステップA5において液パドルをバリアめっき液Bから配線めっき液Hに置換する際において、基板100を回転させる。

0081

製造装置1は、図11に示すように基板100を保持して回転させるスピンチャック60が設けられている。スピンチャック60は、水平な上面を有し、当該上面には、例えば基板100を吸引する吸引口(図示せず)が設けられている。この吸引口からの吸引により、基板100をスピンチャック60上に吸着保持できる。スピンチャック60は、例えばモータなどを備えたチャック駆動機構61を有し、そのチャック駆動機構61により所定の速度に回転できる。また、チャック駆動機構61には、シリンダなどの昇降駆動源が設けられており、スピンチャック60は上下動可能である。

0082

スピンチャック60の周囲には、基板100から飛散又は落下する液体を受け止め、回収するカップ62が設けられている。カップ62の下面には、回収した液体を排出する排出管63と、カップ62内の雰囲気排気する排気管64が接続されている。また、スピンチャック60の上方には、基板100上に処理液を供給するノズル65が配置されている。

0083

そして、例えばステップA2において液パドルを洗浄液Lからシランカップリング剤Sに置換する際には、スピンチャック60に保持された基板100を回転させると共に、ノズル65からシランカップリング剤Sが基板100の表面の中央部に供給される。そうすると、既にある洗浄液Lが基板100の外周部から振り切られ、カップ62から排出管63により排出され、洗浄液Lがシランカップリング剤Sに置換される。なお、他のステップA3〜A5においても同様に液パドルの処理液が置換される。

0084

本実施の形態によれば、より迅速に液パドルの処理液を置換することができ、スループットを向上させることができる。

0085

<4.他の実施の形態>
上記実施の形態では、ステップA3において基板100の表面と酸化膜110の表面における水酸基の水素イオンを金属液M中のパラジウムイオンPに置換する際、金属液Mに形成された電界を開放していたが、水素イオンとパラジウムイオンPの置換するトリガーはこれに限定されない。例えば金属液Mへの紫外線照射をトリガーとしてもよい。かかる場合、紫外線エネルギーによって、水素イオンとパラジウムイオンPの置換を推進することができる。

0086

なお、かかる場合、水素イオンをパラジウムイオンPに置換する際、金属液Mに電界が形成されているので、水酸基から切断された水素イオンが、水酸基の酸素再結合し、基板100の表面と酸化膜110の表面に再付着するのを抑制することもできる。

0087

また、ステップA3において基板100の表面と酸化膜110の表面における水酸基の水素イオンを金属液M中のパラジウムイオンPに置換する際、基板100を加熱してもよい。基板100の加熱機構は、例えば基板保持部(図示せず)に設けられる。かかる場合、熱エネルギーによって、水素イオンとパラジウムイオンPの置換を推進することができる。

0088

<5.他の実施の形態>
上記実施の形態では、ステップA3、A4、A5において、液パドルに対する電界の形成又は不形成の切り替えは、スイッチ41〜45の切り替えにより行っていたが、これに限定されない。例えば液パドルに対して配管20を接液又は離液させることによって、電界形成の切り替えを行ってもよい。

0089

また、上記実施の形態では、ステップA4、A5において、被処理イオン(コバルトイオンK、銅イオンC)の電荷交換又は電荷不交換の切り替えは、スイッチ42〜45の切り替えにより行っていたが、これに限定されない。例えば液パドルに対して配管20を接液又は離液させることによって、電荷交換又は電荷不交換の切り替えを行ってもよい。或いは、例えば直接電極32、35と間接電極33、36がそれぞれ個別の電源(パルス電源)に接続され、各電源から直接電極32、35と間接電極33、36にそれぞれ一定の電気量(電荷量)を供給することにより、電荷交換又は電荷不交換の切り替えを行ってもよい。

0090

また、上記実施の形態では、ステップA1〜A5において処理液槽10〜14から基板100に供給する所定の処理液を供給する(処理液を切り替える)方法は、処理液供給部21を用いていたが、これに限定されない。例えば各処理液槽10〜14に配管を接続し、液パドルに対して当該配管を接液又は離液させることによって、処理液の供給を行ってもよい。

0091

<6.他の実施の形態>
製造装置1の構成は、上記実施の形態に限定されず任意に設定することができる。

0092

上記実施の形態では、金属液Mに電界を形成するための間接電極30は、金属液槽12の内部に設けられていたが、必ずしも金属液槽12の内部に設けられる必要はない。金属液Mは電解処理に用いられるものではなく、例えば金属液槽12とは別の、電解質の溶媒硫酸液槽に間接電極を設けてもよい。さらに言えば、バリアめっき液槽13の間接電極33、配線めっき液槽14の間接電極36を用いてもよい。換言すれば、配管接液されている電解液槽(バリアめっき液槽13、配線めっき液槽14)に電極を有し、これら電解液槽、電極は複数あっても良いのである。

0093

一方、電解処理を行うためのバリアめっき液槽13、配線めっき液槽14には、それぞれ直接電極32、35と間接電極33、36が設けられている必要がある。但し、上記実施の形態のように直接電極32、35の内側に間接電極33、36を設けた二重電極にする必要はなく、例えば間接電極33、36は絶縁材34、37に覆われた状態で処理液に浸漬して配置されていてもよい。かかる場合、直接電極32、35の表面と間接電極33、36の裏面が絶縁材34、37を介して当接していてもよいし、或いは直接電極32、35の表面と間接電極33、36が離間して配置されていてもよい。いずれの場合でも、上記実施の形態と同様に半導体装置を製造することができ、同様の効果を享受できる。

0094

また、上記実施の形態では、製造装置1は複数の処理液槽10〜14を有していたが、これら処理液槽10〜14を単一の処理液槽にしてもよい。例えば図12に示すように製造装置1は、処理液を貯留する処理液槽70と、処理液槽70に処理液を供給する処理液供給源71とを有している。処理液供給源71から処理液槽70には、種々の種類の処理液(洗浄液L、シランカップリング剤S、金属液M、バリアめっき液B、配線めっき液H)が供給される。処理液槽70には、当該処理液槽70から基板100に処理液を供給する配管72が接続され、配管72には、処理液の流れを制御するバルブや流量調整機構等を含み、基板100に処理液を供給する処理液供給部73が設けられている。

0095

処理液槽70の内部には、直接電極80と間接電極81が設けられている。直接電極80は、処理液に浸漬して配置されている。間接電極81は、直接電極80の内側に配置されている。直接電極80と間接電極81の間には、当該直接電極80と間接電極81を電気的に絶縁するように絶縁材82が設けられている。

0096

直接電極80、間接電極81及び基板100には、直流電源90が接続されている。直接電極80と間接電極81は、それぞれ直流電源90の正極側に接続されている。基板100は、直流電源90の負極側に接続されている。

0097

直接電極80と直流電源90との間には、当該直接電極80と直流電源90の接続状態を切り替えるためのスイッチ91が設けられている。また、基板100と直流電源90との間には、当該基板100と直流電源90の接続状態を切り替えるためのスイッチ92が設けられる。スイッチ91、92のオンオフは、それぞれ制御部50によって制御される。なお、スイッチ92は、直接電極80及び間接電極81と、直流電源40との間に設けられていてもよい。

0098

かかる場合、処理液槽70の内部の処理液の置換は、処理液供給源71からの処理液の供給によって行われる。また、基板100上の液パドルに電界を形成する際は、スイッチ91をオフにし、スイッチ92をオンにする。さらに、基板100側の被処理イオンの電荷交換を行う際(被処理イオンを還元する際)には、スイッチ91、92を共にオンにする。なお、その他の半導体装置の製造方法は、上記実施の形態のステップA1〜A6と同様である。本実施の形態においても、上記実施の形態と同様に半導体装置を製造することができ、同様の効果を享受できる。

0099

また、上記実施の形態では、処理液槽70において、間接電極81は直接電極80の内側に配置されていたが、絶縁材82に覆われた状態で処理液に浸漬して配置されていてもよい。かかる場合、直接電極80の表面と間接電極81の裏面が絶縁材82を介して当接していてもよいし、或いは直接電極80と間接電極81が離間して配置されていてもよい。また、間接電極81は処理液槽70の外部に設けられていてもよい。

0100

また、上記実施の形態では、基板100上に液パドルを形成して所定処理を行っていたが、例えば基板100を他の処理液槽(図示せず)に浸漬させてもよい。処理液槽10〜14は配管20を介して他の処理液槽と接続され、また処理液槽70は配管72を介して他の処理液槽と接続される。かかる場合であっても、上記実施の形態と同様の効果を享受することができる。

0101

<7.他の実施の形態>
上記実施の形態では、電解処理としてめっき処理を行う場合について説明したが、本発明は例えばエッチング処理等の種々の電解処理に適用することができる。

0102

また、上記実施の形態では基板100側において被処理イオン(コバルトイオンK、銅イオンC)を還元する場合について説明したが、本発明は基板100側において被処理イオンを酸化する場合にも適用できる。

0103

かかる場合、被処理イオンは陰イオンであり、上記実施の形態において陽極と陰極を反対にして同様の電解処理を行えばよい。すなわち、間接電極33、36と基板100の間に電圧を印加して電界を形成し、基板100側に被処理イオンを移動させる。その後、直接電極32、35と基板100との間に電流を流す。そうすると、基板100側に移動した被処理イオンの電荷が交換されて、被処理イオンが酸化される。

0104

本実施の形態においても、被処理イオンの酸化と還元の違いはあれ、上記実施の形態と同様の効果を享受することができる。

0105

以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。

0106

1製造装置
10洗浄液槽(処理液槽)
11シランカップリング剤槽(処理液槽)
12 金属液槽(処理液槽)
13バリアめっき液槽(処理液槽)
14配線めっき液槽(処理液槽)
20配管
21処理液供給部
30、33、36間接電極
32、35直接電極
31、34、37絶縁材
40直流電源
41、42、43、44、45 スイッチ
50 制御部
60スピンチャック
61チャック移動機構
62カップ
63排出管
64排気管
65ノズル
70 処理液槽
71処理液供給源
72 配管
73 処理液供給部
80 直接電極
81 間接電極
82 絶縁材
90 直流電源
91、92 スイッチ
100基板
110酸化膜
120金属膜
130バリア膜
140配線
B バリアめっき液
C銅イオン
H 配線めっき液
Kコバルトイオン
L洗浄液
M 金属液
N硫酸イオン(塩素イオン)
Pパラジウムイオン
S シランカップリング剤

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ