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技術 ポリプロピレン繊維の製造方法と高強度のポリプロピレン繊維

出願人 三菱ケミカル株式会社
発明者 藤江正樹山下友義池田裕信今北純哉
出願日 2015年7月24日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2015-146868
公開日 2017年2月2日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 2017-025446
状態 特許登録済
技術分野 糸;糸またはロープの機械的な仕上げ 合成繊維
主要キーワード 平ネット ピーク関数 フォークト関数 延伸構造 吹出し速度 不均質構造 手回し ピーク積分強度
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重要な関連分野

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課題

毛羽や束切れが少なく、ポリプロピレン繊維の製造方法と高強度なポリプロピレン繊維の提供。

解決手段

紡糸後ポリプロピレン未延伸糸に対して2段の延伸を行うにあたり、延伸途中の糸を均一構造に制御することにより、1段目延伸終了時点の工程糸を、小角散乱測定による赤道方向の強度に対する子午線方向の強度比が1.01以上1.60以下とし、続いて2段目の延伸を行うことにより得られる、引張強度が6.5cN/dtex以上10cN/dtex以下、引張弾性率が85cN/dtex以上170cN/dtex以下であるポリプロピレン繊維。

概要

背景

ポリプロピレン繊維は、撥水性非吸収性に優れ、低比重であるため軽くて、また耐薬品性に優れているなどの特性を有していることから、産業資材用建造物自動車などの内装用、医療・衛生用、衣料用などに広く用いられている。特に産業資材用途では軽さと強度を活かしてロープ養生ネット、水平ネットなど幅広く用いられているが、更なる高強度化が求められている。

ポリプロピレン繊維の強度は延伸条件に大きく依存することが知られている。特に延伸倍率を高くするとポリプロピレン繊維の強度は大きく向上する。しかし、通常の延伸速度で高倍率に延伸しようとすると毛羽糸切れが頻発してしまうため安定的に生産するのが難しくなる。そこで延伸速度を遅くして可能な限りの高倍率で延伸することにより高強度化する試みがなされている。

例えば、特許第5607827号公報(特許文献1)ではポリプロピレン溶融押出し、ポリプロピレンのガラス転移温度以上でかつガラス転移温度+15℃以下の温度まで急冷する紡糸工程、該温度で保冷する保冷工程、及び延伸工程を含むポリプロピレン繊維の製造方法が提案されている。この方法では、1.6GPa以上の高強度になることが記載されているが、延伸は手回し延伸機で極めて低速度で延伸しており、さらに0℃で数日保冷するなど工業的には難しいと考えられる。

また、特開2003−293216号公報(特許文献2)では、繊維表面の曲面に沿って形成された筋状の粗面構造を有する、単繊維強度が9cN/dtexのコンクリート補強用のポリプロピレン繊維が提案されている。しかし、これも延伸速度は50m/分程度の速度で行っており生産性に劣る。

また例えば、特開2002−180347号公報(特許文献3)では、両端が加圧水シールされた容器内に、延伸媒体として0.3〜0.5MPa程度の加圧飽和水蒸気充填された延伸槽を用いて、結晶性高分子物質延伸処理する方法が記載されている。この手法では9.7cN/dtex以上の高強度ポリプロピレン繊維の製造が可能である。しかし、この手法では通常の熱板延伸などに比べて、特殊で高価な加圧飽和水蒸気延伸装置が必要であり、更に加圧飽和水蒸気延伸では繊維の投入量が制限されてしまうという問題があるため、大量生産には不向きである。

更に特開2009−007727号公報(特許文献4)では、アイソタクチックペンタッド率が94%以上のポリプロピレンを溶融紡糸して得られた未延伸糸を、温度120℃〜150℃で延伸倍率3〜10倍で前延伸した後、温度170℃〜190℃、変形速度1.5〜15倍/分で、延伸倍率1.2〜3.0倍の後延伸することより、繊維強度が7cN/dtex以上で、表面が凹凸構造をもつポリプロピレン繊維の製造方法が記載されている。この技術では後延伸での変形速度が極めて遅いため、高強度のポリプロピレン繊維を高生産で製造することは困難である。

概要

毛羽や束切れが少なく、ポリプロピレン繊維の製造方法と高強度なポリプロピレン繊維の提供。紡糸後ポリプロピレン未延伸糸に対して2段の延伸を行うにあたり、延伸途中の糸を均一構造に制御することにより、1段目延伸終了時点の工程糸を、小角散乱測定による赤道方向の強度に対する子午線方向の強度比が1.01以上1.60以下とし、続いて2段目の延伸を行うことにより得られる、引張強度が6.5cN/dtex以上10cN/dtex以下、引張弾性率が85cN/dtex以上170cN/dtex以下であるポリプロピレン繊維。なし

目的

本発明の目的は、延伸途中の糸を均一構造に制御することで、毛羽や束切れが少なく、高強度なポリプロピレン繊維及び同繊維の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ポリプロピレン未延伸糸を2段以上で延伸する延伸工程を含むポリプロピレン繊維の製造方法であって、1段目延伸終了時点の工程糸を、小角散乱測定による赤道方向の強度に対する子午線方向の強度比が1.01以上1.60以下の範囲とし、続いて2段目以降の延伸を行うポリプロピレン繊維の製造方法。

請求項2

1段目の延伸終了時の前記工程糸を、DSC測定による168℃以上174℃以下の融解ピークに対する、160℃以上166℃以下の融解ピークの面積比が50%以上57.5%以下の範囲とする、請求項1に記載のポリプロピレン繊維の製造方法。

請求項3

1段目の延伸倍率を5倍以上15倍以下とする、請求項1又は2に記載のポリプロピレン繊維の製造方法。

請求項4

1段目に延伸する糸温度を110℃以上160℃以下として延伸する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリプロピレン繊維の製造方法。

請求項5

前記未延伸糸は、結晶構造の割合が40質量%以下であり、複屈折値が0.1×10-3以上2.5×10-3以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリプロピレン繊維の製造方法。

請求項6

前記ポリプロピレン未延伸糸は、メルトフローレートが12g/分以上28g/分以下のポリプロピレン樹脂融解し、ポリプロピレン樹脂の融点の60℃以上150℃以下の温度で紡糸ノズル吐出孔から吐出し、次いで冷却固化して、200m/分以上500m/分以下で引取る未延伸糸である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリプロピレン繊維の製造方法。

請求項7

引張強度が6.5cN/dtex以上10cN/dtex以下、引張弾性率が85cN/dtex以上170cN/dtex以下であるポリプロピレン繊維。

技術分野

0001

本発明は、産業資材用建造物自動車などの内装用、医療・衛生用、衣料用などに用いられるポリプロピレン繊維の製造方法と高強度のポリプロピレン繊維に関する。

背景技術

0002

ポリプロピレン繊維は、撥水性非吸収性に優れ、低比重であるため軽くて、また耐薬品性に優れているなどの特性を有していることから、産業資材用、建造物や自動車などの内装用、医療・衛生用、衣料用などに広く用いられている。特に産業資材用途では軽さと強度を活かしてロープ養生ネット、水平ネットなど幅広く用いられているが、更なる高強度化が求められている。

0003

ポリプロピレン繊維の強度は延伸条件に大きく依存することが知られている。特に延伸倍率を高くするとポリプロピレン繊維の強度は大きく向上する。しかし、通常の延伸速度で高倍率に延伸しようとすると毛羽糸切れが頻発してしまうため安定的に生産するのが難しくなる。そこで延伸速度を遅くして可能な限りの高倍率で延伸することにより高強度化する試みがなされている。

0004

例えば、特許第5607827号公報(特許文献1)ではポリプロピレン溶融押出し、ポリプロピレンのガラス転移温度以上でかつガラス転移温度+15℃以下の温度まで急冷する紡糸工程、該温度で保冷する保冷工程、及び延伸工程を含むポリプロピレン繊維の製造方法が提案されている。この方法では、1.6GPa以上の高強度になることが記載されているが、延伸は手回し延伸機で極めて低速度で延伸しており、さらに0℃で数日保冷するなど工業的には難しいと考えられる。

0005

また、特開2003−293216号公報(特許文献2)では、繊維表面の曲面に沿って形成された筋状の粗面構造を有する、単繊維強度が9cN/dtexのコンクリート補強用のポリプロピレン繊維が提案されている。しかし、これも延伸速度は50m/分程度の速度で行っており生産性に劣る。

0006

また例えば、特開2002−180347号公報(特許文献3)では、両端が加圧水シールされた容器内に、延伸媒体として0.3〜0.5MPa程度の加圧飽和水蒸気充填された延伸槽を用いて、結晶性高分子物質延伸処理する方法が記載されている。この手法では9.7cN/dtex以上の高強度ポリプロピレン繊維の製造が可能である。しかし、この手法では通常の熱板延伸などに比べて、特殊で高価な加圧飽和水蒸気延伸装置が必要であり、更に加圧飽和水蒸気延伸では繊維の投入量が制限されてしまうという問題があるため、大量生産には不向きである。

0007

更に特開2009−007727号公報(特許文献4)では、アイソタクチックペンタッド率が94%以上のポリプロピレンを溶融紡糸して得られた未延伸糸を、温度120℃〜150℃で延伸倍率3〜10倍で前延伸した後、温度170℃〜190℃、変形速度1.5〜15倍/分で、延伸倍率1.2〜3.0倍の後延伸することより、繊維強度が7cN/dtex以上で、表面が凹凸構造をもつポリプロピレン繊維の製造方法が記載されている。この技術では後延伸での変形速度が極めて遅いため、高強度のポリプロピレン繊維を高生産で製造することは困難である。

先行技術

0008

特許第5607827号公報
特開2003−293216号公報
特開2002−180347号公報
特開2009−007727号公報

発明が解決しようとする課題

0009

本発明の目的は、延伸途中の糸を均一構造に制御することで、毛羽や束切れが少なく、高強度なポリプロピレン繊維及び同繊維の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

本発明のポリプロピレン繊維の製造方法は、ポリプロピレン未延伸糸を2段以上で延伸する延伸工程を含むポリプロピレン繊維の製造方法であって、1段目延伸終了時点の工程糸を、小角散乱測定による赤道方向の強度に対する子午線方向の強度比が1.01以上1.60以下の範囲とし、続いて2段目以降の延伸を行うポリプロピレン繊維の製造方法である。

0011

本発明のポリプロピレン繊維の製造方法は、1段目の延伸終了時の前記工程糸を、DSC測定による168℃以上174℃以下の融解ピークに対する、160℃以上166℃以下の融解ピークの面積比が50%以上57.5%以下の範囲とすることが好ましい。

0012

本発明のポリプロピレン繊維の製造方法は、1段目の延伸倍率を5倍以上15倍以下とすることが好ましい。

0013

本発明のポリプロピレン繊維の製造方法は、1段目に延伸する糸温度を110℃以上160℃以下として延伸することが好ましい。

0014

本発明のポリプロピレン繊維の製造方法は、前記未延伸糸の結晶構造の割合が40質量%以下であり、複屈折値が0.1×10-3以上2.5×10-3以下であることが好ましい。

0015

本発明のポリプロピレン繊維の製造方法は、前記ポリプロピレン未延伸糸が、メルトフローレートが12g/分以上28g/分以下のポリプロピレン樹脂融解し、ポリプロピレン樹脂の融点の60℃以上150℃以下の温度で紡糸ノズル吐出孔から吐出し、次いで冷却固化して、200m/分以上500m/分以下で引き取る未延伸糸であることが好ましい。

0016

本発明のポリプロピレン繊維は、引張強度が6.5cN/dtex以上10cN/dtex以下、引張弾性率が85cN/dtex以上170cN/dtex以下である。

発明の効果

0017

本発明によれば、上記各種条件の下で延伸途中の糸を均一構造に制御することにより、毛羽や束切れが少ない、上述のとおりの高強度でかつ高弾性率をもつポリプロピレン繊維を提供することができる。

0018

以下、本発明について詳細に説明する。
●未延伸糸構造と延伸性について
紡糸後に延伸を2段以上で行う延伸工程を含むポリプロピレン繊維の製造工程において、1段目の延伸終了時点の工程糸を均質な構造に近づけることが重要である。一般的に2段目以降の延伸では1段目に比べて高温で延伸処理が行われる。1段目の延伸までに形成された伸び切り鎖以外の不均質な構造は、高温延伸である2段目以降の延伸では分子鎖回転運動や非晶鎖の引き伸ばしが起こるため、効率的に伸び切り鎖を形成させることが難しい。また1段目の延伸終了時点の工程糸が不均質であれば、2段目以降の延伸で分子鎖への張力分布が不均一になるため、毛羽や糸切れが頻発する。

0019

本発明では、ポリプロピレン未延伸糸を2段以上で延伸する延伸工程を含むポリプロピレン繊維の製造方法であって、1段目の延伸終了時点の工程糸は、小角X散乱測定での赤道方向の強度に対する子午線方向の強度比が1.01以上1.60以下であることが必要である。ラメラ構造が積層されたポリプロピレン工程糸では、小角X線散乱測定において子午線方向にピーク観測される。すなわち本発明で得られる1段目終了時点の工程糸は、ラメラ構造の割合が少ない構造である。強度比が1.60以下であれば、前記工程糸のラメラ構造の割合が少なく、2段目以降の延伸において毛羽や糸切れが低減でき、安定的に延伸ができ、伸び切り鎖を形成させ易くなり、高強度のポリプロピレンが得られ易くなる。1段目の延伸終了時点の工程糸は、小角X散乱測定での赤道方向の強度に対する子午線方向の強度比は、1.02以上1.40以下であることがより好ましく、1.03以上1.25以下がさらに好ましい。

0020

1段目の延伸終了時点の工程糸は、DSC測定において168℃以上174℃以下の融解ピークに対する、160℃以上166℃以下の融解ピークの面積比が57.5%以下であることが好ましい。168℃以上174℃以下の融解ピークは伸び切り鎖の融解に起因し、160℃以上166℃以下の融解ピークはラメラ構造や伸び切り鎖に転移できなかった構造の融解に起因すると考えられる。すなわち168℃以上174℃以下の融解ピークに対する、160℃以上166℃以下の融解ピークの面積比が小さいほど、より均一な構造であるといえる。DSC測定において168℃以上174℃以下の融解ピークに対する、160℃以上166℃以下の融解ピークの面積比が57.5%以下であれば、不均質構造の割合が低いため、2段目以降の延伸において毛羽や糸切れが少なくできる。2段目以降の延伸で伸び切り鎖を形成でき易くなるため、最終的なポリプロピレン繊維の強度が向上する。DSC測定において168℃以上174℃以下の融解ピークに対する、160℃以上166℃以下の融解ピークの前記面積比は57%以下がより好ましく、56.5%以下がさらに好ましい。

0021

本発明における紡糸終了時点での未延伸糸の結晶構造の割合は40質量%以下が好ましい。未延伸糸の結晶構造の割合は、広角X線回折リガク社製Ultrax18、波長λ=1.54Å)を用いて確認することができる。ポリプロピレンの構造には、結晶構造であるα晶、β晶及びγ晶と、非晶構造のほかに、結晶と非晶の中間構造であるメゾ構造があることが知られている。本発明に関わるα晶では回折角=14.1度、16.9度、18.6度、21.6度に4本の鋭いピークが観測され、非晶構造では回折角=16度にブロードアモルファスピークが、メゾ構造では回折角=15度と21度にややブロードなピークが観測され(非特許文献Macromolecules 2005、38、8749−8754)、波形分離することでそれぞれの構造の割合を算出することができる。具体的には未延伸糸の広角X線回折パターンについて、回折角=14.1度、16.9度、18.6度、21.6度(結晶性成分)、16度(非晶性成分)、15度、21度(メゾ構造成分)にそれぞれピークを設置して波形分離を行い、結晶性成分のピーク積分強度の和をすべてのピーク積分強度で除すことで、結晶性成分の割合を算出することができる。

0022

未延伸糸の結晶構造の割合は延伸性の観点から、40質量%以下であることが好ましく、20質量%以下がさらに好ましい。一般的に結晶構造であるα晶は折り畳み構造を取る。後の延伸工程でこの折り畳み構造は伸び切り鎖へと変換されるが、メゾ構造や非晶構造に比べて、一度形成された折り畳み構造を伸び切り鎖へと変換するのはエネルギー的に不利である。結果として、メゾ構造や非晶構造に比べて、α晶の場合は延伸性が低下する。

0023

本発明の未延伸糸の複屈折値は0.1×10-3以上2.5×10-3以下であることが好ましい。複屈折値はポリプロピレン分子配向状態定量化したものであり、複屈折値が小さいほど分子配向が低いことを示している。未延伸糸の分子配向が小さければ、後の延伸工程で高倍率に延伸することが可能であり、高強度なポリプロピレン繊維を得ることができる。複屈折値が2.5×10-3以下であれば、延伸工程で高倍率に延伸することができ、得られるポリプロピレン繊維の強度が向上し易い。また、複屈折値が0.1×10-3以上であれば、工業的に得ることが可能である。前記観点から、未延伸糸の複屈折値は0.3×10-3以上2.2×10-3以下であることがより好ましく、0.5×10-3以上2.0×10-3以下であることがさらに好ましい。

0024

原料について
本発明のポリプロピレン繊維の原料であるポリプロピレン樹脂のメルトフローレート(以下、MFRという。) 〔JIS K 7201に従って温度230℃、荷重2.16kg、時間10分間の条件で測定〕は、12g/分以上28g/分以下であることが好ましい。MFRが12g/分以上であれば、溶融粘度が上昇が少なく、紡糸線上での張力が高くならないため、配向結晶化が抑制される。そのため得られる未延伸糸は結晶構造の割合が高くならず、複屈折値は小さくできる。

0025

一方、MFRが28g/分以下であれば、溶融粘度は低下せず、紡糸線張力が低下しない。しかし、一般的にMFRが高いポリプロピレン樹脂は分子量が低いため、ポリプロピレン樹脂の結晶化速度が速くなり、得られる未延伸糸は結晶構造の割合が高くなる。そのため、ポリプロピレン樹脂のMFRは14g/分以上25g/分以下であることが好ましく、16g/分以上22g/分以下がさらに好ましい。

0026

本発明に用いるポリプロピレン樹脂のアイソタクチックペンタッド率は94%以上99%以下であることが好ましい。94%以上であればポリプロピレン繊維は均一な結晶構造を形成し易くなり、一方で99%以下であれば工業的にポリプロピレンを得ることができる。

0027

ポリプロピレン樹脂の分子量分布は5以下であることが好ましい。分子量分布が5以下であれば、ポリプロピレン繊維は均一な結晶構造を取り易くなり、繊維強度が向上する。前記観点から、分子量分布は4以下がさらに好ましい。

0028

本発明に用いるポリプロピレン樹脂には、本発明の効果を妨げない範囲内で、更に酸化防止剤光安定剤紫外線吸収剤中和剤造核剤エポキシ安定剤滑剤抗菌剤難燃剤帯電防止剤顔料可塑剤などの添加剤を適宜必要に応じて添加してもよい。

0029

●紡糸
上述のようなポリプロピレン原料押し出し機に投入して混練、融解した後、ギアポンプにて定量的に紡糸ノズルの吐出孔から吐出させる。紡糸温度はポリプロピレン原料の融点から60℃高い温度以上150℃高い温度以下で行うのが好ましい。前記紡糸温度は、ポリプロピレン原料の前記融点から60℃高い温度以上であれば、紡糸線上の溶融粘度が増加し難く、配向結晶化が抑制されるため、得られる未延伸糸の結晶構造の割合の増加と複屈折値の増加とが抑制できる。そのため延伸性が向上し、繊維強度が向上する。一方、前記紡糸温度は、ポリプロピレン原料の融点よりも150℃高い温度以下であれば、原料自体の分解が進行し難いため強度が低下し難い。前記紡糸温度は、融点から80℃高い温度以上120℃高い温度以下がより好ましい。

0030

ノズルから吐出するポリマー吐出量は1ホール当たり、0.3g/分以上3g/分以下が好ましい。吐出量が0.3g/分以上であれば、クエンチ筒での冷風より糸揺れが顕著にならないため、フィラメント間での融着ガイドへの接触が起こり難く、安定的に未延伸糸を得ることができる。一方、吐出量が3g/分以下であれば、クエンチ筒での冷風の影響を受けにくくなり、また、樹脂の冷却も可能となるため、引取りの際にフィラメント間での融着が起こり難く、所望の未延伸糸が安定して得ることができる。前記吐出量は0.5g/分以上2.5g/分以下が好ましく、1.0g/分以上2.0g/分以下がさらに好ましい。

0031

ノズルから押し出された繊維は、クエンチ筒で10℃以上40℃以下の冷風を当てて急冷される。冷風は繊維の冷却が進行して、糸揺れによる繊維の融着が起きないという観点から、クエンチ筒内への冷風の吹出し速度は0.5m/秒以上5m/秒以下の範囲が好ましい。その後、冷却固化した繊維に、適宜オイリング装置を使って油剤を付与する。

0032

紡糸ドラフトは5倍以上150倍以下であることが好ましい。ここで紡糸ドラフトは、引取り速度(m/分)を吐出線速度(m/分)で除した値である。紡糸ドラフトが5倍以上であれば、紡糸線上の張力が付与されるため、安定的に未延伸糸を得ることができる。一方、紡糸ドラフトが150倍以下であれば、紡糸線上で張力が高くなり過ぎず、配向結晶化が抑制され、得られる未延伸糸は低結晶化度、低配向になるため、延伸性が向上する。

0033

引取り速度は200m/分以上500m/分以下が好ましい。200m/分以上であれば生産性が十分確保できる。一方、巻取速度が500m/分以下であれば、紡糸線上の張力が高くならず、目的の未延伸構造を得ることができる。引取り速度は250m/分以上450m/分以下であることがより好ましい。

0034

●延伸
未延伸糸の延伸は、一度巻き取った未延伸糸をオフラインで行っても良いし、紡糸工程から一旦巻き取ることなしにそのまま引き続いて行っても良い。また延伸には熱板延伸、熱ロール延伸、熱風炉延伸など公知の方法で延伸することができる。変形速度を下げるという観点からは、熱板または熱風炉で延伸することが好ましい。ここで変形速度は巻取ロールの速度から供給ロールの速度を引いた値を、熱板または熱風炉の長さで除して算出することができる。熱ロールを用いた際の変形速度を実際に求めることは難しいが、熱ロールから離れた瞬間に延伸されるため、熱板や熱風炉延伸と比較して変形速度が速くなる。延伸は1段で、又は2段以上に分割して行うことができる。変形速度を下げるという観点から2段以上に分割して延伸することが好ましく、工程の簡略化の観点から延伸は2段で行うのがより好ましい。

0035

2段に分割して延伸する際の、1段目の延伸温度は110℃以上160℃以下であることが好ましい。延伸温度とは、延伸される繊維の温度である。1段目の延伸温度が110℃以上であれば、ポリプロピレンの結晶分散温度より高温であるため、延伸性が向上する。前記延伸温度が160℃以下であれば、ポリプロピレン未延伸糸の融点以下であるため溶融破断が起こり難く、延伸性が安定する。前記延伸温度は120℃以上155℃以下がより好ましく、130℃以上150℃以下がさらに好ましい。

0036

延伸の前に繊維を予備加熱してもよい。延伸前の予備加熱には、加熱ロールや、熱板、熱風炉などを使用することができる。予備加熱する繊維の温度は50℃以上120℃以下が好ましく、60℃以上110℃以下がより好ましい。
1段目の延伸倍率は5倍以上15倍以下で行うのが好ましい。延伸倍率が5倍以上であれば、高配向したポリプロピレン繊維を得られ易くなり、高強度のポリプロピレン繊維が得られ易い。延伸倍率が15倍以下であれば、毛羽や束切れが少なくなり、安定的に高強度のポリプロピレン繊維を得ることができる。前記延伸倍率は、5.5倍以上12倍以下が好ましく、6倍以上10倍以下がさらに好ましい。

0037

1段目と2段目の延伸は、1段目の延伸を終了して一度巻き取ってから、2段目の延伸を行ってもよいし、連続で行うこともできる。生産性の観点からは、1段目と2段目の延伸を連続して行うのが好ましい。
2段目の延伸倍率は1.01倍以上2.00倍以下で延伸するのが好ましい。延伸倍率が1.01倍以上であれば延伸の効果が発現し、2.00倍以下であれば、糸切れや束切れが起こり難く、安定した延伸ができる。最終段の延伸倍率は1.05倍以上1.6倍以下がより好ましく、1.1倍以上1.4倍以下がさらに好ましい。

0038

2段目の延伸温度は140℃以上180℃以下が好ましい。延伸温度が140℃以上であれば、前段までに形成された結晶構造を、最終段の延伸でさらに変形させることが可能である。そのため高配向した結晶鎖、非晶鎖であるポリプロピレン繊維が得られる。前記延伸温度が180℃以下であれば、分子緩和が起こり難く、結晶鎖及び非晶鎖が十分に配向する。前記延伸温度は145℃以上175℃以下がより好ましく、150℃以上168℃以下がさらに好ましい。

0039

2段目の延伸の前に繊維を予備加熱してもよい。延伸前の予備加熱は加熱ロールや、熱板、熱風炉などを使用することができる。予備加熱する繊維の温度は100℃以上140℃以下が好ましく、110℃以上130℃以下がさらに好ましい。

0040

2段目の変形速度は1(1/秒)以上10(1/秒)以下であることが好ましい。変形速度が1(1/秒)以上であれば、延伸中に分子緩和が起こり難く、高配向な結晶鎖及び非晶鎖を得ることができる。変形速度が10(1/秒)以下であれば、無理に分子鎖を引き延ばすことがなく、糸切れや束切れが起こり難い。前記変形速度は1.5(1/秒)以上8(1/秒)以下がより好ましく、2(1/秒)以上7(1/秒)以下がさらに好ましい。

0041

2段目の延伸速度は100m/分以上1000m/分以下であることが好ましい。ここで延伸速度とは、延伸する際の引取りロール速度のことである。延伸速度が100m/分以上であれば生産性が十分確保できる。一方、延伸速度が1000m/分以下であれば、変形速度が速くなり過ぎないため、糸切れが少なくできる。2段目の延伸速度は、150m/分以上800m/分以下が好ましく、200m/分以上600m/分以下がさらに好ましい。

0042

●最終糸の物性
本発明で得られるポリプロピレン繊維は毛羽が少なく、破断強度が6.5cN/dtex以上13cN/dtex以下と高強度のポリプロピレン繊維が得られる。破断強度が6.5cN/dtex以上であれば、ロープ、養生ネット、水平ネットなどに用いた場合、強度は十分あるため、ポリプロピレン繊維を多量に用いる必要がなく、軽量にすることができる。一方、13cN/dtex以下であれば、この強度のポリプロピレン繊維を工業的に得ることが可能である。前記観点から、ポリプロピレン繊維の強度は7cN/dtex以上13cN/dtex以下がより好ましく、8cN/dtex以上13cN/dtex以下がさらに好ましい。

0043

本発明のポリプロピレン繊維の初期弾性率は85cN/dtex以上200cN/dtex以下と高弾性率である。初期弾性率が85cN/dtex以上であれば、ロープ、養生ネット、水平ネットなどに用いた場合、ポリプロピレン繊維を多量に用いる必要がなく、軽量にすることができる。一方、200cN/dtex以下であればこの初期弾性率のポリプロピレン繊維を工業的に得ることは可能である。前記初期弾性率は110cN/dtex以上200cN/dtex以下がより好ましく、120cN/dtex以上200cN/dtex以下がさらに好ましい。

0044

本発明のポリプロピレン繊維の破断伸度は10%以上30%以下が好ましい。前記破断伸度が10%以上であれば、ポリプロピレン繊維を加工処理する際に工程通過性が良好となる。一方破断伸度が30%以下であれば、得られる加工品の形態安定性が良好となる。本発明のポリプロピレン繊維の破断伸度は11%以上25%以下が好ましく、13%以上20%以下である。

0045

本発明のポリプロピレン繊維の単繊維繊度は1dtex以上20dtex以下が好ましい。前記単繊維繊度が1dtex以上であれば、加工する際の工程通過性が良好となり、更に加工品の摩耗性も良好となる。単繊維繊度が20dtex以下であれば、繊維内の構造均質性が悪化し難く、高強度・高弾性率のポリプロピレン繊維が得られ易くなる。前記単繊維繊度は3dtex以上15dtex以下がより好ましく、3.5dtex以上10dtex以下がさらに好ましい。

0046

以下、実施例1〜7及び比較例1〜4を参照しながら本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。実施例においてポリプロピレン樹脂の融点、未延伸糸の広角X線回折、複屈折値、1段目終了時点での工程糸の小角X線散乱測定、DSC測定、最終繊維の繊維強度、単繊維繊度は、以下に述べる方法で測定した。

0047

(ポリプロピレンの融点)
ポリプロピレン樹脂の融点はDSC装置(エスアイアイナノテクノロジー社製DSC220)を用いて算出した。ポリプロピレン樹脂ペレットを細かく切断してサンプパンに10mg投入した。窒素雰囲気中で昇温速度10℃/分で室温から240℃で測定を行った。得られたDSCカーブピークトップの温度を融点とした。

0048

(未延伸糸の広角X線回折)
未延伸糸の構造解析は広角X線回折測定装置(リガク社製Ultrax18、波長λ=1.54Å)を用いて行った。未延伸糸を約5cmになるように切断して、30mgとなるように調製した。繊維を1軸方向に引き揃えて、サンプルホルダーに取り付けた。管電圧は40kV、管電流は200mA、照射時間は30分で測定した。
得られた2次元回折像を、全方位について1次元プロファイルを切り出した後、バックグランドを差し引いて、最終的な1次元プロファイルとした。結晶成分の割合については、上述した方法で実施した。なお、フィッティングしたピーク関数は、ガウス関数ローレンツ関数の重ね合わせである疑似フォークト関数を用い、ガウス関数とローレンツ関数の比を1:1に固定した。

0049

(未延伸糸の複屈折値)
未延伸糸の複屈折値は偏光顕微鏡ニコン社製ECLIPSE E600)を用いて算出した。波長が546nmになるように干渉フィルターを入れて、レタデーション測定を行った。得られたレタデーションを繊維直径で除することで、複屈折値を算出した。繊維直径は未延伸糸の繊度密度(0.91g/cm3 )から算出した。5回測定を行い、平均値を使用した。

0050

小角X線散乱による強度比)
1段目終了時点での工程糸の構造解析は小角X線散乱測定装置(リガク社製Ultrax18、波長λ=1.54Å)と、DSC測定装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製DSC220)を用いて行った。小角X線散乱測定では未延伸糸を約5cmになるように切断して、50mgになるように調製した。繊維を1軸方向に引き揃えて、サンプルホルダーに取り付けた。管電圧は40kV、管電流は200mA、照射時間は30分で測定した。得られた2次元回折像について、赤道方向ではβ=70度〜110度の範囲を2θ=0.2度〜2度の範囲について1次元プロファイルを得た。子午線方向ではβ=160度〜200度の範囲を、2θ=0.2度〜2度の範囲について1次元プロファイルを得た。それぞれの2θについて子午線方向の1次元プロファイルを、赤道方向の1次元プロファイルで除した最大値を、赤道方向の強度に対する子午線方向の強度比(小角X線散乱による強度比)とした。

0051

(DSCピーク比
1段目終了時点での工程糸のDSC測定は、ポリプロピレン工程糸を細かく切断してサンプルパンに10mg投入して行った。窒素雰囲気中で昇温速度10℃/分で室温から240℃で測定を行った。得られたDSCプロファイルについて、168℃〜174℃の間と、160℃〜166℃の間とにそれぞれピークを設置して波形分離を行い、面積比を算出した。なお、波形分離に用いた関数は、ガウス関数とローレンツ関数の重ね合わせである疑似フォークト関数を用い、ガウス関数とローレンツ関数の比を1:1に固定した。
DSCピーク比は、160℃〜166℃の融解ピークの面積を、168℃〜174℃の融解ピークの面積で除した値とした。

0052

(単繊維繊度)
単繊維繊度は、ポリプロピレン繊維束の総繊度をフィラメント数で割ることで算出した。ポリプロピレン繊維束の総繊度は、100mをサンプリングしてその質量を100倍した値を用いた。

0053

(繊維強度、初期弾性率、伸度
繊維強度、初期弾性率、伸度はJIS L 1013に準じて行った。引張試験機島津社製AG−IS)を用い、試料長200mm、引張速度100%/分の条件で歪−応力曲線雰囲気温度20℃、相対湿度65%の条件下で測定し、破断点の値から伸度を、破断点での応力から強度を求めた。初期弾性率は歪—応力曲線の傾きから算出した。5回測定を行い、平均値を使用した。

0054

各実施例1〜7及び比較例1〜4の測定データ及びそれらの評価は全て表1及び表2に示した。
(実施例1)
ポリプロピレン樹脂(プライムポリマー社製 Y2000GV、樹脂の融点=169.8℃、MFR=18g/分(230℃、荷重2.16kg、10分))を溶融紡糸装置の押し出し機に投入し、280℃で溶融混練し、280℃の樹脂を吐出孔径が0.5mmφ、吐出孔数が36ホールの紡糸ノズルから45.3g/分の吐出量(1ホール当たり1.26g/分)で吐出した。20℃の冷風を繊維に当てて冷却固化したのち、油剤を付着して、300m/分の引取り速度でボビンに巻き取って未延伸糸を得た。未延伸糸の結晶構造の割合は0%であり、メゾ構造の割合が53.0%、非晶構造の割合が47.0%であり、複屈折値は0.88×10-3と、低結晶性でかつ低配向であった。得られた未延伸糸を熱ロールで糸温度が85℃になるように予備加熱を行い、1段目の延伸を糸温度が145℃、延伸倍率が6.0倍で熱板延伸を行った。1段目の延伸終了時点での工程糸の構造解析を行ったところ、表1に示すように小角X散乱測定による赤道方向の強度に対する子午線方向の強度比は1.45であり、DSC測定による168℃〜174℃の融解ピークに対する、160℃〜166℃の融解ピークの面積比は54.6%と、不均質構造の割合が少なかった。連続して更に糸温度が120℃になるように熱ロールで予備加熱を行い、2段目の延伸を糸温度が165℃、延伸倍率が1.2倍、変形速度が2.78(1/秒)で熱板延伸を行った。延伸速度は300m/分で行いポリプロピレン繊維を得た。得られた繊維の強度は6.7cN/dtex、初期弾性率は86.1cN/dtexと強度、弾性率ともに高く、毛羽が少なかった。伸度は21.8%、単繊維繊度は5.8dtexだった。これらの結果を表1及び表2に示す。

0055

(実施例2)
2段目の延伸を糸温度が165℃、延伸倍率が1.66倍、変形速度が6.63(1/秒)とした以外は実施例1と同様にして単繊維繊度が4.2dtexのポリプロピレン繊維を得た。その結果を表1及び表2に示す。得られたポリプロピレン繊維は毛羽が少なかった。

0056

(実施例3)
1段目の延伸を糸温度が145℃、延伸倍率が8.0倍とした以外は実施例1と同様にして単繊維繊度は4.4dtexのポリプロピレン繊維を得た。その結果を表1及び表2に示す。得られたポリプロピレン繊維は毛羽が少なかった。

0057

(実施例4)
2段目の延伸を糸温度が165℃、延伸倍率が1.5倍、変形速度が5.56(1/秒)とした以外は実施例1と同様にして単繊維繊度が4.7dtexのポリプロピレン繊維を得た。その結果を表1及び表2に示す。得られたポリプロピレン繊維の毛羽は少なかった。

0058

(実施例5)
1段目の延伸の糸温度を135℃、2段目の延伸の延伸倍率を1.5倍、変形速度が5.56(1/秒)とした以外は実施例1と同様にして単繊維繊度は4.6dtexのポリプロピレン繊維を得た。その結果を表1及び表2に示す。得られたポリプロピレン繊維は毛羽が少なかった。

0059

(実施例6)
1段目の延伸の延伸倍率を8.0倍熱板延伸を行い、2段目の延伸の糸温度が165℃、延伸倍率が1.35倍、変形速度が4.32(1/秒)で熱板延伸を行った以外は実施例1と同様にして単繊維繊度は3.9dtexのポリプロピレン繊維を得た。その結果を表1及び表2に示す。得られたポリプロピレン繊維は毛羽が少なかった。

0060

(実施例7)
1段目の延伸の糸温度が155℃、延伸倍率が8.0倍とした以外は実施例1と同様にして単繊維繊度は4.4dtexのポリプロピレン繊維を得た。その結果を表1及び表2に示す。得られたポリプロピレン繊維は毛羽が少なかった。

0061

(比較例1)
1段目の延伸の延伸倍率を4.0倍とし、2段目の延伸の延伸倍率が1.8倍、変形速度が7.41(1/秒)とした以外は実施例1と同様にして単繊維繊度は5.8dtexのポリプロピレン繊維を得た。その結果を表1及び表2に示す。得られたポリプロピレン繊維の強度は4.5cN/dtex、初期弾性率は65.4cN/dtexと、強度、弾性率ともに低く、毛羽が多かった。

0062

(比較例2)
1段目の延伸の延伸倍率を4.0倍とし、2段目の延伸の延伸倍率を2.0倍、変形速度が8.33(1/秒)とした以外は実施例1と同様にして単繊維繊度は5.1dtexのポリプロピレン繊維を得た。その結果を表1及び表2に示す。得られたポリプロピレン繊維の強度は5.8cN/dtex、初期弾性率は81.6cN/dtexと強度、弾性率が低く、毛羽が多かった。

0063

(比較例3)
1段目の延伸の延伸倍率を4.0倍とし、2段目の延伸の延伸倍率を2.5倍、変形速度が10(1/秒)とした以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を製造しようとしたが、糸切れが発生し最終繊維を得ることができなかった。

0064

(比較例4)
1段目の延伸の糸温度を155℃とし、2段目の延伸の延伸倍率を1.5倍、変形速度が5.56(1/秒)とした以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン維繊を製造しようとしたが、糸切れが発生し最終繊維を得ることができなかった。

0065

実施例

0066

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