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課題

必要とする領域に毒素を含む組成物局所的に塗布し、除去剤を用いて前記領域から過剰の毒素を除去すること、及び不活化剤を用いて前記除去した過剰の毒素を不活化することとを含む、多汗症座瘡等の疾患の治療、或いは皺の改善方法の提供。

解決手段

ボツリヌス毒素破傷風毒素サキシトキシン、及びテトロドトキシンからなる群から選択される毒素の塗布、セルロース、綿を含むポリマー物品からなる除去剤による過剰の毒素の吸着又は吸収除去次亜塩素酸ナトリウム等の酸化剤、或いは紫外放射線、又は熱による過剰の毒素の不活性化からなるステップによる。

概要

背景

ボツリヌス毒素ボツリン毒素又はボツリヌス神経毒素としても知られる)は、人類に知られる最も強力な天然由来神経毒素の一つである。ボツリヌス毒素は、神経筋接合部間のシナプス伝達又はアセチルコリンの放出を妨げることによって筋肉麻痺を引き起こし、他の面でも同様の機序で作用すると考えられている。ボツリヌス毒素は、通常筋肉の攣縮又は収縮を引き起こすシグナルを本質的に遮断して、その結果、麻痺をもたらす。

その毒性にもかかわらず、ボツリヌス毒素には、多数の治療上及び美容上の用途が見いだされてきた。例えば、ボツリヌス毒素は、片側顔面痙攣成人発症痙性斜頚裂肛眼瞼痙攣脳性麻痺頸部ジストニア片頭痛、斜視、顎関節症、並びに様々な種類の筋肉の痙縮及び攣縮を含む種々の状態の処置に使用されてきた。さらに、ボツリヌス毒素の筋肉麻痺作用は、皺、眉間の線、及び、他の顔面の筋肉の攣縮又は収縮に基づく所産の処置など、治療用及び美容用での顔面塗布に利用されてきた。

従来、ボツリヌス毒素は、処置が必要な領域に、注射により投与されてきた。通例、ボツリヌス毒素の注射による投与は、予め凍結乾燥したボツリヌス毒素の試料を、生理食塩水又はいくつかの他の薬学的に許容される希釈液を使用して再構成することを含む。再構成されたボツリヌス毒素溶液は、その後、注射器に入れられ、この状態で患者に注射するまで維持される。ボツリヌス毒素の調製と続く投与に必要な一連のステップは、再構成されたボツリヌス毒素溶液が、投与まで注射器内又はバイアル内のいずれかに含有されるので、臨床従事者にとっては比較的安全である。さらに、注射用製剤に使用されるボツリヌス毒素の用量も比較的少ない。例えば、皺を処置するための現行注射用ボツリヌス毒素製剤は、1用量あたり、およそ100Uの毒素を含有する。

さらに近年の進歩によって、ボツリヌス毒素の局所投与が可能となった。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願第11/072,026号を参照されたい。しかしながら、局所ボツリヌス毒素製剤の使用は、臨床従事者に、新たな予期しなかった難題、特に、ボツリヌス毒素の安全な塗布、取扱い、及び廃棄に関する難題を与える。したがって、過剰のボツリヌス毒素を、塗布、除去、及び不活化するための安全で有効な手段が必要とされている。

概要

必要とする領域に毒素を含む組成物を局所的に塗布し、除去剤を用いて前記領域から過剰の毒素を除去すること、及び不活化剤を用いて前記除去した過剰の毒素を不活化することとを含む、多汗症座瘡等の疾患の治療、或いは皺の改善方法の提供。ボツリヌス毒素、破傷風毒素サキシトキシン、及びテトロドトキシンからなる群から選択される毒素の塗布、セルロース、綿を含むポリマー物品からなる除去剤による過剰の毒素の吸着又は吸収除去次亜塩素酸ナトリウム等の酸化剤、或いは紫外放射線、又は熱による過剰の毒素の不活性化からなるステップによる。なし

目的

本発明の一態様は、局所治療用又は美容用組成物に使用される、過剰の毒素(例えば、ボツリヌス毒素)を安全に塗布、除去及び不活化するための方法及びキットを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

毒素投与する方法であって、必要とする領域に毒素を含む組成物局所的に塗布することと、除去剤を用いて前記領域から過剰の毒素を除去することと、不活化剤を用いて前記除去した過剰の毒素を不活化することとを含む、前記方法。

技術分野

0001

関連特許出願
本出願は、35U.S.C.§119の下で、2011年1月7日に出願された米国仮特許出願第61/430,868号の優先権の利益を主張するものであり、この仮出願の内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

0002

本発明は、局所治療用又は美容用(cosmetic)毒素組成物を安全に塗布、除去及び不活化するための方法及びキットに関する。

背景技術

0003

ボツリヌス毒素ボツリン毒素又はボツリヌス神経毒素としても知られる)は、人類に知られる最も強力な天然由来神経毒素の一つである。ボツリヌス毒素は、神経筋接合部間のシナプス伝達又はアセチルコリンの放出を妨げることによって筋肉麻痺を引き起こし、他の面でも同様の機序で作用すると考えられている。ボツリヌス毒素は、通常筋肉の攣縮又は収縮を引き起こすシグナルを本質的に遮断して、その結果、麻痺をもたらす。

0004

その毒性にもかかわらず、ボツリヌス毒素には、多数の治療上及び美容上の用途が見いだされてきた。例えば、ボツリヌス毒素は、片側顔面痙攣成人発症痙性斜頚裂肛眼瞼痙攣脳性麻痺頸部ジストニア片頭痛、斜視、顎関節症、並びに様々な種類の筋肉の痙縮及び攣縮を含む種々の状態の処置に使用されてきた。さらに、ボツリヌス毒素の筋肉麻痺作用は、皺、眉間の線、及び、他の顔面の筋肉の攣縮又は収縮に基づく所産の処置など、治療用及び美容用での顔面塗布に利用されてきた。

0005

従来、ボツリヌス毒素は、処置が必要な領域に、注射により投与されてきた。通例、ボツリヌス毒素の注射による投与は、予め凍結乾燥したボツリヌス毒素の試料を、生理食塩水又はいくつかの他の薬学的に許容される希釈液を使用して再構成することを含む。再構成されたボツリヌス毒素溶液は、その後、注射器に入れられ、この状態で患者に注射するまで維持される。ボツリヌス毒素の調製と続く投与に必要な一連のステップは、再構成されたボツリヌス毒素溶液が、投与まで注射器内又はバイアル内のいずれかに含有されるので、臨床従事者にとっては比較的安全である。さらに、注射用製剤に使用されるボツリヌス毒素の用量も比較的少ない。例えば、皺を処置するための現行注射用ボツリヌス毒素製剤は、1用量あたり、およそ100Uの毒素を含有する。

0006

さらに近年の進歩によって、ボツリヌス毒素の局所投与が可能となった。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願第11/072,026号を参照されたい。しかしながら、局所ボツリヌス毒素製剤の使用は、臨床従事者に、新たな予期しなかった難題、特に、ボツリヌス毒素の安全な塗布、取扱い、及び廃棄に関する難題を与える。したがって、過剰のボツリヌス毒素を、塗布、除去、及び不活化するための安全で有効な手段が必要とされている。

先行技術

0007

米国特許出願第11/072,026号

発明が解決しようとする課題

0008

本発明の一態様は、局所毒素製剤、例えば局所ボツリヌス毒素製剤などが、従来の同じ毒素を含有する注射用製剤とは異なる手順により取扱い及び廃棄されなければならないという認識である。特に、局所毒素製剤は、通常の接触又は漏出によって不注意に他の表面に広がり得るため、適切な注意と安全な取扱い手順が行なわれなければ、好ましくない汚染が起こり得ることを、本発明は認識する。

0009

本発明の別の態様は、局所ボツリヌス製剤における毒素の含有量が、多くの場合に、注射用ボツリヌス毒素製剤の含有量よりも顕著に高くなり得るという認識である。理論によって制限されることを意図しないが、ボツリヌス毒素の皮膚を通じての移行は、本明細書に記載されるような担体又は皮膚浸透増強剤を用いたとしても困難なものであるため、治療又は美容上の効果を達成するためには、局所製剤においてボツリヌス毒素の高い含有量が必要になると考えられる。例えば、局所ボツリヌス毒素A型製剤の単回用量は、1000超〜7000Uの毒素を含み得るが、注射用製剤は、通常、約100Uの毒素を含むにすぎない。したがって、本発明は、第一に、局所組成物の塗布後に顕著な量のボツリヌス毒素が皮膚表面に残り得ること、そしてこれにより、患者及び臨床従事者等に潜在的な脅威提示され、また潜在的な環境問題が生じ得ることを認識する。

0010

したがって、本発明の一態様は、局所治療用又は美容用組成物に使用される、過剰の毒素(例えば、ボツリヌス毒素)を安全に塗布、除去及び不活化するための方法及びキットを提供することである。

課題を解決するための手段

0011

一実施形態において、本発明は、毒素製剤を局所的に塗布するための方法を提供する。当該方法は、処置を必要とする領域に毒素製剤を局所的に塗布することと、除去剤を用いて過剰の毒素を除去することと、不活化剤を用いて過剰の毒素を不活化することとを含む。

0012

別の実施形態において、本発明は、患者の表面から毒素を除去するための方法を提供する。当該方法は、除去剤を用いて領域から毒素を除去することと、不活化剤を用いて前記除去した毒素を不活化することとを含む。

0013

さらに別の実施形態において、本発明は、毒素を局所的に塗布するためのキットを提供する。キットは、毒素を含む組成物と、処置を必要とする領域に前記組成物を局所的に塗布するための塗布具を含む。場合により、毒素組成物は、色素を含んでもよい。また、キットは、処置領域から過剰の毒素を除去するための除去剤と、処置領域から除去した後の過剰の毒素を不活化するための不活化剤とを含む。

0014

別の実施形態において、本発明は、局所的に塗布された毒素を廃棄するためのキットを提供する。キットは、処置を必要とする領域に局所的に塗布された過剰の毒素を除去するための除去剤と、前記処置領域から除去した後の過剰の毒素を不活化するための不活化剤とを含む。

0015

別の実施形態において、本発明は、毒素と、組成物の視覚識別を容易にする指示薬とを含む組成物を提供する。特定の好ましい実施形態において、毒素は、ボツリヌス毒素であり、ボツリヌス毒素血清型のA型、B型、C1型D型、E型、F型、又はG型のいずれかであり得る。特定の好ましい一実施形態において、ボツリヌス毒素は、精製されたボツリヌス毒素A型である。特定の実施形態において、指示薬は、検出可能色素、例えば、可視色素又は蛍光色素であり得る。好ましい実施形態において、そのような検出可能な色素は、組成物中で使用するとき、ボツリヌス毒素と反応しない。他の指示薬も、本明細書に記載されるように、本発明によって企図される。
すなわち本発明は、以下に関する。
1.毒素を投与する方法であって、
必要とする領域に毒素を含む組成物を局所的に塗布することと、
除去剤を用いて前記領域から過剰の毒素を除去することと、
不活化剤を用いて前記除去した過剰の毒素を不活化することと
を含む、前記方法。
2.毒素が、ボツリヌス毒素、破傷風毒素サキシトキシン、及びテトロドトキシンからなる群から選択される、上記1に記載の方法。
3.毒素が、ボツリヌス毒素である、上記2に記載の方法。
4.ボツリヌス毒素が、ボツリヌス毒素血清型のA型、B型、C1型、D型、E型、F型、及びG型からなる群から選択される、上記3に記載の方法。
5.ボツリヌス毒素が、精製されたボツリヌス毒素分子である、上記4に記載の方法。
6.過剰の毒素を除去するステップが、毒素を拭き取ることを含む、上記1に記載の方法。
7.過剰の毒素を不活化するステップが、前記過剰の毒素を、酸化剤を含む組成物と組み合わせることを含む、上記1に記載の方法。
8.酸化剤が、生分解性である、上記7に記載の方法。
9.酸化剤が、次亜塩素酸ナトリウムを含む、上記7に記載の方法。
10.次亜塩素酸ナトリウムが、粉末形態である、上記9に記載の方法。
11.除去した過剰の毒素を不活化するステップが、前記除去した過剰の毒素を電磁放射線曝すことを含む、上記1に記載の方法。
12.電磁放射線が、紫外放射線を含む、上記1に記載の方法。
13.除去した過剰の毒素を不活化するステップが、前記除去した過剰の毒素を塩基性剤に曝すことを含む、上記1に記載の方法。
14.塩基性剤が、13より高いpHを有する、上記13に記載の方法。
15.除去剤が、過剰の毒素を吸着する、上記1に記載の方法。
16.除去剤が、過剰の毒素を吸収する、上記1に記載の方法。
17.除去剤が、ポリマー物品を含む、上記1に記載の方法。
18.ポリマー物品が、セルロースを含む、上記17に記載の方法。
19.ポリマー物品が、ペーパータオルである、上記18に記載の方法。
20.ポリマー物品が、綿を含む、上記17に記載の方法。
21.除去剤が、ガーゼ綿棒、及び綿球からなる群から選択される、上記20に記載の方法。
22.不活化剤が、酸化剤を含む、上記1に記載の方法。
23.酸化剤が、生分解性である、上記22に記載の方法。
24.酸化剤(oxidizer agent)が、次亜塩素酸ナトリウムを含む、上記22に記載の方法。
25.次亜塩素酸ナトリウムが、粉末形態である、上記24に記載の方法。
26.不活化剤が、毒素を光化学的に分解するための電磁放射線源を含む、上記1に記載の方法。
27.電磁放射線が、紫外放射線を含む、上記26に記載の方法。
28.不活化剤が、二酸化チタンをさらに含む、上記27に記載の方法。
29.不活化剤が、除去した過剰の毒素を熱的に分解するための熱源を含む、上記1に記載の方法。
30.熱源が、抵抗加熱素子を含む、上記29に記載の方法。
31.不活化剤が、塩基性剤である、上記1に記載の方法。
32.塩基性剤が、13より高いpHを有する、上記31に記載の方法。
33.毒素が、検出可能色素を含む組成物において投与される、上記1に記載の方法。
34.過剰な毒素を除去するステップが、処置領域における検出可能色素の存在量が予め定められた閾値未満になるまで繰り返される、上記33に記載の方法。
35.患者の表面から毒素を除去する方法であって、
除去剤を用いて領域から毒素を除去することと、
不活化剤を用いて除去した毒素を不活化することと
を含む、前記方法。
36.毒素が、ボツリヌス毒素、破傷風毒素、サキシトキシン、及びテトロドトキシンからなる群から選択される、上記35に記載の方法。
37.毒素が、ボツリヌス毒素である、上記36に記載の方法。
38.ボツリヌス毒素が、ボツリヌス毒素血清型のA型、B型、C1型、D型、E型、F型、及びG型からなる群から選択される、上記37に記載の方法。
39.ボツリヌス毒素が、精製されたボツリヌス毒素分子である、上記38に記載の方法。
40.ボツリヌス毒素を除去するステップが、前記ボツリヌス毒素を拭き取ることを含む、上記35に記載の方法。
41.除去した毒素を不活化するステップが、前記除去した毒素を、酸化剤を含む組成物と組み合わせることを含む、上記35に記載の方法。
42.酸化剤が、生分解性である、上記41に記載の方法。
43.除去した毒素を不活化するステップが、前記除去した毒素を、次亜塩素酸ナトリウムを含む組成物と組み合わせることを含む、上記41に記載の方法。
44.次亜塩素酸ナトリウムを含む組成物が、粉末形態である、上記43に記載の方法。
45.除去した毒素を不活化するステップが、前記除去した毒素を電磁放射線に曝すことを含む、上記35に記載の方法。
46.電磁放射線が、紫外放射線を含む、上記45に記載の方法。
47.除去した毒素を電磁放射線に曝すステップが、前記除去した毒素を光化学的に分解することを含む、上記46に記載の方法。
48.不活化剤が、除去した過剰の毒素を熱的に分解するための熱源を含む、上記35に記載の方法。
49.熱源が、抵抗加熱素子を含む、上記48に記載の方法。
50.除去した毒素を不活化するステップが、前記除去した毒素を塩基性剤に曝すことを含む、上記35に記載の方法。
51.塩基性剤が、13より高いpHを有する、上記50に記載の方法。
52.除去剤が、毒素を吸着する、上記35に記載の方法。
53.除去剤が、毒素を吸収する、上記35に記載の方法。
54.除去剤が、ポリマー物品を含む、上記35に記載の方法。
55.ポリマー物品が、セルロースを含む、上記54に記載の方法。
56.ポリマー物品が、ペーパータオルである、上記55に記載の方法。
57.ポリマー物品が、綿を含む、上記54に記載の方法。
58.除去剤が、ガーゼ、綿棒、及び綿球からなる群から選択される、上記57に記載の方法。
59.不活化剤が、酸化剤を含む、上記35に記載の方法。
60.酸化剤が、生分解性である、上記61に記載の方法。
61.酸化剤が、次亜塩素酸ナトリウムを含む、上記60に記載の方法。
62.次亜塩素酸ナトリウムが、粉末形態である、上記61に記載の方法。
63.不活化剤が、毒素を光化学的に分解するための電磁放射線源を含む、上記35に記載の方法。
64.電磁放射線が、紫外放射線を含む、上記63に記載の方法。
65.不活化剤が、二酸化チタンをさらに含む、上記64に記載の方法。
66.不活化剤が、塩基性剤である、上記35に記載の方法。
67.塩基性剤が、13より高いpHを有する、上記66に記載の方法。
68.毒素が、検出可能色素を含む組成物において投与される、上記35に記載の方法。
69.毒素を除去するステップが、処置領域における検出可能色素の存在量が予め定められた閾値未満となるまで繰り返される、上記68に記載の方法。
70.毒素及び色素を含む組成物と、
処置を必要とする領域に前記組成物を局所的に塗布するための塗布具と、
過剰の毒素を処置領域から除去するための除去剤と、
前記処置領域から除去した後の前記過剰の毒素を不活化するための不活化剤と
を含む、毒素を局所的に塗布するためのキット。
71.毒素が、ボツリヌス毒素、破傷風毒素、サキシトキシン、及びテトロドトキシンからなる群から選択される、上記70に記載のキット。
72.毒素が、ボツリヌス毒素である、上記71に記載のキット。
73.ボツリヌス毒素が、ボツリヌス毒素血清型のA型、B型、C1型、D型、E型、F型、及びG型からなる群から選択される、上記72に記載のキット。
74.ボツリヌス毒素が、精製されたボツリヌス毒素分子である、上記73に記載のキット。
75.塗布具が、手袋を含む、上記70に記載のキット。
76.塗布具が、注射器を含む、上記70に記載のキット。
77.除去剤が、過剰の毒素を吸収する、上記70に記載のキット。
78.除去剤が、過剰の毒素を吸着する、上記70に記載のキット。
79.除去剤が、ポリマー物品を含む、上記70に記載のキット。
80.ポリマー物品が、セルロースを含む、上記79に記載のキット。
81.ポリマー物品が、ペーパータオルである、上記80に記載のキット。
82.ポリマー物品が、綿を含む、上記80に記載のキット。
83.除去剤が、ガーゼ、綿棒、及び綿球からなる群から選択される、上記82に記載のキット。
84.不活化剤が、酸化剤を含む、上記70に記載のキット。
85.酸化剤が、生分解性である、上記84に記載のキット。
86.不活化剤が、次亜塩素酸ナトリウムを含む、上記84に記載のキット。
87.次亜塩素酸ナトリウムが、粉末形態である、上記86に記載のキット。
88.不活化剤が、毒素を光化学的に分解するための電磁放射線源を含む、上記70に記載のキット。
89.電磁放射線が、紫外放射線を含む、上記88に記載のキット。
90.不活化剤が、二酸化チタンをさらに含む、上記89に記載のキット。
91.不活化剤が、塩基性剤である、上記70に記載のキット。
92.塩基性剤が、7.0より高いpHを有する、上記91に記載のキット。
93.処置を必要とする領域に局所的に塗布された過剰の毒素を除去するための除去剤と、
処置領域から除去した後の前記過剰の毒素を不活化するための不活化剤と
を含む、局所的に塗布された毒素を廃棄するためのキット。
94.除去剤が、過剰の毒素を吸着する、上記93に記載のキット。
95.除去剤が、過剰の毒素を吸収する、上記93に記載のキット。
96.除去剤が、ポリマー物品を含む、上記93に記載のキット。
97.ポリマー物品が、セルロースを含む、上記96に記載のキット。
98.ポリマー物品が、ペーパータオルである、上記97に記載のキット。
99.ポリマー物品が、綿を含む、上記97に記載のキット。
100.除去剤が、ガーゼ、綿棒、及び綿球からなる群から選択される、上記99に記載のキット。
101.不活化剤が、酸化剤を含む、上記93に記載のキット。
102.酸化剤が、生分解性である、上記101に記載のキット。
103.不活化剤が、次亜塩素酸ナトリウムを含む、上記101に記載のキット。
104.次亜塩素酸ナトリウムが、粉末形態である、上記103に記載のキット。
105.不活化剤が、毒素を光化学的に分解するための電磁放射線源を含む、上記93に記載のキット。
106.電磁放射線が、紫外放射線を含む、上記105に記載のキット。
107.不活化剤が、二酸化チタンをさらに含む、上記106に記載のキット。
108.不活化剤が、塩基性剤である、上記93に記載のキット。
109.塩基性剤が、13より高いpHを有する、上記108に記載のキット。
110.ボツリヌス毒素と色素とを含む組成物。
111.色素が、可視色素である、上記110に記載の組成物。
112.色素が、蛍光色素である、上記110に記載の組成物。
113.ボツリヌス毒素が、ボツリヌス毒素血清型のA型、B型、C1型、D型、E型、F型、及びG型からなる群から選択される、上記111に記載の組成物。
114.ボツリヌス毒素が、ボツリヌス毒素血清型のA型、B型、C1型、D型、E型、F型、及びG型からなる群から選択される、上記112に記載の組成物。
115.ボツリヌス毒素が、精製されたボツリヌス毒素分子である、上記113に記載の組成物。
116.ボツリヌス毒素が、精製されたボツリヌス毒素分子である、上記114に記載の組成物。
117.可視色素が、人工色素である、上記111に記載の組成物。
118.可視色素が、FD&C青色1号、FD&C青色2号、FD&C緑色3号、FD&C赤色40号、FD&C赤色3号、FD&C黄色5号、及びFD&C赤色6号からなる群から選択される、上記117に記載の組成物。
119.可視色素が、天然食用色素である、上記111に記載の組成物。
120.可視色素が、カラメル色素アナトーコチニールベタニンターメリックサフランパプリカパンダン、及びチョウマメからなる群から選択される、上記119に記載の組成物。
121.蛍光色素が、フルオレセインナトリウムローダミンBアクリジンオレンジ緑色蛍光タンパク質クルクミン、及び硫化亜鉛からなる群から選択される、上記120に記載の組成物。
122.次亜塩素酸ナトリウムが、溶液形態である、上記9に記載の方法。
123.次亜塩素酸ナトリウムが、溶液形態である、上記86に記載のキット。
124.次亜塩素酸ナトリウムが、粉末形態である、上記86に記載のキット。
125.次亜塩素酸ナトリウムが、溶液形態である、上記103に記載のキット。
126.次亜塩素酸ナトリウムが、粉末形態である、上記103に記載のキット。

0016

本発明は、局所毒素組成物を安全に除去及び不活化するための方法及びキットを提供する。本明細書で使用するとき、用語「不活化する」、「不活化すること」、「不活化」又はそれらの用語の変形は、毒素に関して使用するとき、毒素を処理して、神経毒性のないものにすることを指す。

0017

本発明の方法には、局所毒素組成物を塗布、除去、及び不活化するための方法と、局所毒素組成物を、単に除去及び不活化するための方法とが含まれる。本明細書に開示される方法は、処置レジメンと関連させて(例えば、組成物を計画的に塗布する場合に)使用することができ、又は除染手法として(例えば、毒素組成物が意図せずに又は不必要に表面上に存在する場合に毒素組成物を除去するために)使用され得る。本発明はまた、局所毒素組成物を塗布、除去、及び不活化するためのキットと、局所毒素組成物を単に除去及び不活化するためのキットとの両方を企図する。また、本発明には、色素を含む組成物とその使用方法包含される。

0018

本発明により塗布される局所毒素組成物は、特に制限されず、対象の身体の表面領域に局所的に投与された後で治療上又は美容上の利点を奏し得るいかなる毒素を含むものであってもよい。特定の好ましい実施形態において、局所毒素組成物は、麻痺剤の作用を奏する毒素を含む。概して、麻痺剤は、神経筋接合部又は神経分泌(neuroglandular)接合部間神経インパルスの伝達を妨げ、神経伝達物質神経細胞からの放出を阻害又は減少させ、或いは神経細胞のナトリウムチャネル電圧ゲートでの活動電位を変化させる、いかなる薬剤であってもよい。本発明に企図される麻痺物質の非限定的な例としては、ボツリヌス毒素(血清型のA型、B型、C1型、D型、E型、F型、及びG型を含む)、破傷風毒素、サキシトキシン、及びテトロドトキシン、並びにそれらの組合せが挙げられる。

0019

用語「ボツリヌス毒素」は、本明細書で使用するとき、ボツリヌス毒素の公知のいかなる種類も指し、細菌により産生されたものでも、組換え技術により生成されたものでもよく、また操作されたバリアント又は融合タンパク質を含む、後に見いだされる同様の種類も指す。ボツリヌス毒素は、クロストリジウムボツリナム(C.botulinum)の公知の血清型のいずれか(例えば、血清型のA型、B型、C1型、D型、E型、F型、又はG型)から取得し得る。特定の好ましい実施形態において、ボツリヌス毒素は、単離されたボツリヌス毒素分子(例えば、クロストリジウム・ボツリナムによって発現された安定なタンパク質を含まないボツリヌス毒素A型、B型、C1型、D型、E型、F型、又はG型の分子)として存在する。そのような実施形態において、単離されたボツリヌス毒素分子は、好ましくは外因性安定化剤によって安定化される。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国仮特許出願第61/220,433号(表題「Albumin Free Botulinum Toxin Formulations(アルブミン不含ボツリヌス毒素製剤)」)を参照されたい。或いは、ボツリヌス毒素は、非毒性非血球凝集素タンパク質及び非毒性血球凝集素タンパク質(通常、クロストリジウム・ボツリナム細菌によってボツリヌス毒素とともに発現される)の1又は2以上によって、少なくとも部分的に安定化された複合化形態として存在してもよい。特定の実施形態において、ボツリヌス毒素は、外因性の安定化剤、例えばアルブミンによって安定化される。また本発明には、商業的に利用可能なボツリヌス毒素製剤(非限定的な例として、ボトックス(BOTOX)(登録商標)、ディスポート(Dysport)(登録商標)及びゼオミン(Xeomin)(登録商標)が挙げられる)の使用も特に企図される。

0020

本発明で使用されるボツリヌス毒素は、代替的に、ボツリヌス毒素誘導体であってもよく、すなわち、ボツリヌス毒素活性を有するが、天然に存在するボツリヌス毒素又は組換え天然型ボツリヌス毒素に対していずれかの部分又はいずれかの鎖の1又は2以上の化学的又は機能的変換を含有している化合物であってもよい。例えば、ボツリヌス毒素は、改変(modified)された神経毒素(例えば、天然由来の若しくは組換え的に産生された神経毒素又はその誘導体若しくは断片に比べて少なくとも1つのアミノ酸が、欠失、修飾(modified)又は置換されている神経毒素)であり得る。例えば、ボツリヌス毒素は、改変された毒素、例えばその特性を増強又は好ましくない副作用を低下するが、所望のボツリヌス毒素活性は依然として保持するように改変された毒素であってもよい。ボツリヌス毒素は、上記のように、細菌によって産生されたいかなるボツリヌス毒素複合体であってもよい。或いは、ボツリヌス毒素は、組換え又は合成化学技術を使用して調製された毒素(例えば、組換えペプチド、融合タンパク質、異なるボツリヌス毒素血清型のサブユニット又はドメインから調製されるハイブリッド神経毒素(例えば、米国特許第6,444,209号明細書を参照))であってもよい。ボツリヌス毒素は、全体の分子のうち必要なボツリヌス毒素活性を有することが示されている一部分であってもよく、このような場合、ボツリヌス毒素は、それ自体で使用してもよく、又は、組合せ若しくは共役分子(例えば、融合タンパク質)の一部分として使用してもよい。さらに、ボツリヌス毒素は、ボツリヌス毒素前駆体の形態であってもよく、当該前駆体は、それ自体は非毒性であり得、例えば非毒性の亜鉛プロテアーゼであり、これはタンパク質分解切断を受けて毒性を持つようになる。

0021

概して、本明細書で提供される局所治療用又は美容用毒素組成物(例えば、ボツリヌス毒素組成物)を安全に除去及び不活化するための方法及びキットは、本明細書で記載されるように、治療用又は美容用毒素組成物のいかなる様式の局所投与における使用でも好適である。局所投与は、それを必要とする身体のいかなる領域であってもよい。特定の好ましい実施形態において、処置される身体の領域は、顔、腋窩、手のひら、手、足、、首、脚、鼠径部、腕、骨盤臀部、及び胴からなる群から選択される。

0022

いくつかの実施形態において、局所毒素組成物は、美容効果を生じさせるために投与される。例えば、ボツリヌス毒素A型神経毒素は、顔に塗布して皺の外観を減少させることができ、皺としては、マリオネット線、ほうれい線、目尻小皺(crows feet)、額の皺、眉間の線、及びそれらの組合せが挙げられる。

0023

他の実施形態において、局所毒素組成物は、対象に治療効果をもたらすために投与される。例えば、局所毒素組成物は、コリン作動性神経インパルス減弱化して、腺からの排出を抑制し得る。特定の非限定的な実施形態において、局所毒素組成物は、汗腺又は皮脂腺の過剰分泌を低減させて、それぞれ多汗症又は座瘡を処置するために投与されるボツリヌス毒素を含む。より一般的には、本発明には、ボツリヌス毒素により症状が改善することが知られているいかなる適応症の処置のための局所ボツリヌス毒素組成物の投与も企図される。かかる適応症の非限定的な例としては、片側顔面痙攣、成人発症型痙性斜頚、裂肛、眼瞼痙攣、脳性麻痺、頸部ジストニア、片頭痛、斜視、顎関節症(temperomandibular joint disorder)、並びに様々な種類の筋肉の痙縮及び攣縮が挙げられる。

0024

好ましい実施形態において、本発明の組成物は、有効量の毒素が投与されるように塗布される。本明細書で使用される用語「有効量」は、毒素(例えば、ボツリヌス毒素)が所望の筋肉麻痺、或いは、他の生物学的又は美観的効果を生じさせるために十分であるが、絶対的に安全な量、即ち、その深刻な副作用を避けるために十分に低い量を指す。所望の効果としては、例えば、特に顔に現れるはっきりとした線及び/又は皺の減少、或いは、目を大きくする、口角を上に持ち上げる、又は上唇から展開する線を滑らかにするなどの他の顔の外観の調節などの目的で特定の筋肉を弛緩すること、或いは、全般的筋緊張の軽減、が挙げられる。最後に言及した効果、全般的な筋緊張の軽減は、顔又は他の場所で効果を奏し得る。いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、単回処置として塗布するために適切なボツリヌス毒素の有効量を含有するものでもよく、或いは、投与場所での希釈又は複数回の塗布に使用するために、より濃縮された量で毒素を含有するものでもよい。ボツリヌス毒素は、筋肉又は他の皮膚関連構造に対して経皮的に送達させるため、局所的に投与される。投与は、例えば、脚、肩、背中(腰を含む)、腋窩、手のひら、足、首、鼠径部、手又は足の、肘、上腕、膝、太腿、臀部、胴、骨盤、又はボツリヌス毒素の投与が望まれる身体の他の部位に対して、行われ得る。

0025

特定の実施形態において、本発明の局所毒素組成物に対するボツリヌス毒素の用量は、100U〜7000U、さらに好ましくは500U〜6000U、より好ましくは1000U〜5000U、より一層好ましくは2000U〜4000Uの範囲である。実施形態において、ボツリヌス毒素の用量は、1000U〜7000Uの範囲であるが、本発明には、具体的には、この範囲の下限及び/又は上限をそれぞれ50Uの間隔で増加又は減少させ得たものも企図され、それぞれの小範囲は、本発明の実施形態とみなされる。

0026

局所毒素組成物には、臨床従事者が局所毒素組成物をより容易に視認できるようにする指示薬をさらに含めることができる。したがって、例えば、臨床従事者が、手作業で、局所ボツリヌス毒素製剤を、処置予定の領域に直接塗布する実施形態においては、指示薬は、臨床従事者が、皮膚のどの領域を既に処置したかを決定することを補助し得る。加えて、指示薬は、臨床従事者が、局所毒素組成物により汚染された領域を容易に位置づけることを可能にする。概して、指示薬は、毒素に対して不活性であり、使用濃度で、皮膚の表面に安全に塗布し得る。特定の好ましい実施形態において、指示薬は、検出可能色素である。色素は、天然源から生成されるか又は人工的に製造される可視又は蛍光色素であり得る。天然源由来の色素としては、限定されないが、天然食用色素が挙げられる。可視色素の非限定的な例としては、限定されないが、FD&C青色1号、FD&C青色2号、FD&C緑色3号、FD&C赤色40号、FD&C赤色3号、FD&C黄色5号、及びFD&C赤色6号、カラメル色素、アナトー、コチニール、ベタニン、ターメリック、サフラン、パプリカ、パンダン、及びチョウマメが挙げられる。蛍光色素の非限定的な例としては、限定されないが、フルオレセインナトリウム、ローダミンB、アクリジンオレンジ、緑色蛍光タンパク質、クルクミン、及び硫化亜鉛が挙げられる。好ましい実施形態において、色素は、局所毒素組成物における毒素の有効性又は生物学的利用能に影響を与えない。

0027

他の実施形態において、指示薬は、局所毒素組成物に混合して組成物の視覚的識別を容易にする不活性な着色粒子を含んでもよい。例えば、二酸化チタンの微粒子を、局所毒素組成物に白色を付与するために添加し得る。酸化チタンを指示薬として使用することは、下記で論じるように、酸化チタン粒子UV照射の下で不活化剤として作用し得るという付加的な利点もある。しかしながら、二酸化チタンを指示薬として使用するときは、光触媒分解反応によって毒素が不注意に不活化されることのないように、局所毒素組成物がUV光に早まって曝されることを避けるよう注意しなければならない。

0028

特定の好ましい実施形態においては、毒素の皮膚への浸透を可能にするために、局所毒素組成物を、塗布後一定の時間、皮膚に滞留させる。この滞留時間の長さは、局所毒素組成物の特徴、毒素の送達予定量、及び処置予定の領域に依存して変化し得る。本発明に関連して使用され得る滞留時間の非限定的な例としては、限定されないが、1分、2分、3分、4分、5分、6分、7分、8分、9分、10分、15分、20分、25分、30分、35分、40分、45分、50分、55分、1時間、1.25時間、1.5時間、1.75時間、又は2時間が挙げられる。

0029

また本発明は、所望でない表面上に局所毒素組成物が存在するときにはいつでも、表面から局所毒素組成物を除去するための除去剤を提供する。例えば、除去剤を使用して、処置予定の皮膚の領域に塗布された過剰の局所毒素組成物を除去することができる。或いは、除去剤を使用して、処置の必要のない皮膚の領域に不注意に投与された局所毒素組成物を除去することができる。本発明には、除去剤を使用して、毒素に汚染されたいかなる物品の表面からも毒素を除去することも企図される。例えば、臨床設定において、局所毒素組成物によって汚染され得る物品の例としては、卓上、椅子、床、作業台、手袋、眼鏡、塗布具などが挙げられる。

0030

概して、除去剤は、皮膚表面の活性な毒素の量を物理的に低減し得る任意の薬剤である。例えば、特定の実施形態において、除去剤は、過剰の局所毒素組成物を吸着、吸収又は物理的に擦り取ることができる。そのような実施形態において、除去剤は、組成物を除去し得るいかなる材料/物品(例えば、限定されないが、合成及び/又は天然ポリマー物品、金属物品セラミック物品、及びガラス物品)も含み得る。ポリマー物品は、セルロース、及び/又はセルロースの誘導体、又はプラスチックを含み得る。除去剤の非限定的な例としては、限定されないが、へら、綿含有材料レーヨン含有材料、ペーパータオル、ガーゼ、綿棒、綿球、手術用被布、化粧紙使い捨て吸収材料、使い捨て吸着材料使い捨て布、使い捨て織布及び不織布、ウェットワイプ、及びドライワイプが挙げられる。

0031

過剰の毒素を除去するステップは、除去剤で、領域表面を拭き取ること、吸い取ること、削り取ること、及び擦り取ることを含んでもよい。いくつかの実施形態において、除去剤は、局所毒素組成物を除去剤に吸収又は吸着させるために、一定の時間、表面に直接置かれてもよい。局所毒素組成物が指示薬を含む実施形態において、除去剤は、指示薬がもはや見えなくなるまで、又は許容される上限未満の存在量になり、全てではないとしても、ほとんどの局所毒素組成物が除去されるまで、臨床従事者によって繰り返し投与されてもよい。例えば、指示薬が色素であるとき、この閾値限界値は、最初に存在する色素の量に対する割合として、絶対数として、又は当業者に知られるいかなる方法でも、表すことができる。本発明に企図される色素の閾値限界値は、当業者に知られるいかなる値であってもよく、限定されないが、最初の存在量の20%未満、最初の存在量の10%未満、最初の存在量の5%未満、最初の存在量の1%未満、最初の存在量の0.5%未満、最初の存在量の0.1%未満、最初の存在量の0.05%未満、及び最初の存在量の0.01%が挙げられる。また本発明には、好ましくない毒素を表面から除去するために二以上及び/又は二種以上の除去剤を使用することも企図される。

0032

本発明の特定の好ましい実施形態において、除去剤は、不活化剤と組み合わせて使用される。不活化剤は、毒素を不活化し、それゆえ毒素を神経毒性のないものにする任意の薬剤である。不活化剤の非限定的な例としては、酸化剤、界面活性剤、酸化剤、電磁放射線、及び塩基性剤が挙げられる。

0033

特定の実施形態においては、除去剤と不活化剤とを同時に使用する。例えば、特定の好ましい一実施例において、次亜塩素酸塩漂白剤を含浸させたワイプを使用して、物理的に表面上の局所毒素を除去すると同時に不活化してもよい。他の実施形態においては、除去剤と不活化剤を、順次、使用する。例えば、除去剤により物理的に毒素を表面から除去した後、その除去剤を不活化剤に曝して、除去剤と接触している毒素を無害なものとしてもよい。或いは、除去剤と不活化剤とを、表面に順次塗布して、そこに存在する局所毒素から表面を除染してもよい。

0034

本発明の一態様は、ある種類の界面活性剤はボツリヌス毒素を不活化するが、他の種類の界面活性剤は不活化しないという認識である。概して、強イオン界面活性剤は、不活化剤として有用であり、その非限定的な例は、ドデシル硫酸ナトリウムラウロイルラクチレートナトリウムラウレス硫酸ナトリウム、及び、ラウロイルサルコシンナトリウムが挙げられる。例えば、ボツリヌス毒素A型と、ダヴフェイシャルクリーニングクロスディープモイスチュア(Dove Facial Cleaning Cloths, Deep Moisture)(登録商標)との接触は、ボツリヌス毒素A型を不活化させることがわかった。この洗浄用クロスは、構成成分として、以下の物質:水、グリシンデシルグルコシド、ラウロイルサルコシンナトリウム、コカミドプロピルベタインシリコーンクオタニウム−8、ラウロイルラクチレートナトリウム、ポリクオタニウム−10、酢酸トコフェリルビタミンEアセテート)、レチニルパルミテートビタミンAパルミテート)、乳酸カリウム乳酸コレステロールツルマメダイズステロール尿素Pcaナトリウム、ポリクオタニウム−4、香料パルファンDmdヒダントイン、及びヨードプロピニルブチルカルバメート、を列挙している。このように、強イオン界面活性剤、例えば、上記に列挙したものは、ボツリヌス毒素を不活化するために有用であるが、ボツリヌス毒素の投与の前又は後に処置領域を清浄にすることに関しては、ボツリヌス毒素の活性を損なうために、適切でないことがしばしばある。

0035

対照的に、非イオン界面活性剤(例えば、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート80スパン20、スパン60、スパン65、スパン80、PEG4ラウレート、及びPEG6カプリル酸カプリン酸グリセリド)は、一般的に、不活化剤としての有用性は(特に低濃度において)乏しいが、処置の前に皮膚領域を清浄にするために、又は除去剤の一部として皮膚の処置領域からの局所ボツリヌス毒素の除去を増強させるために有利に使用することができる。例えば、非イオン界面活性剤を含むニュートロジーナメイクアップリムーバークレンジングティッシュ(Neutrogena Makeup Remover Cleansing Towelettes)(登録商標)は、局所ボツリヌス毒素組成物の投与後の皮膚領域から過剰のボツリヌス毒素を拭き取るための処置後ワイプとして使用することができる。ニュートロジーナメイクアップリムーバークレンジングティッシュ(登録商標)は、以下の成分:水、セチルエチルヘキサノエートイソステアリルパルミテート、ペンタエリスリチルテトラエチルヘキサノエート、イソノニルイソノナノエートシクロペンタシロキサンヘキシレングリコール、PEG4ラウレート、PEG6カプリル酸/カプリン酸グリセリド、スクロースココエート、カルボマー水酸化ナトリウム安息香酸デヒドロ酢酸(dehydroacetate acid)、フェノキシエタノール、ヨードプロピニルブチルカルバメート、及び香料を含有している。加えて、ニュートロジーナメイクアップリムーバークレンジングティッシュ(登録商標)は、続けて塗布される局所ボツリヌス毒素組成物の活性に有害な影響を与えずに処置予定の領域を清浄にするための、前処置ワイプとして使用することができる。ボツリヌス毒素を不活化しない非イオン界面活性剤が関与する実施形態において、不活化剤は、好ましくは、過剰のボツリヌス毒素を中和するために使用される。例えば、特定の好ましい実施形態において、不活化剤は、本明細書に記載されるように次亜塩素酸ナトリウム(例えば、漂白剤)の固体又は溶液形態であり得る。加えて、本発明には、他の化学物質を、除去剤として又は除去剤の一部として使用することも企図される。例えば、患者の皮膚表面の過剰のボツリヌス毒素A型は、70%イソプロピルアルコールで湿らせたガーゼパッドで拭き取ることによって、顕著に不活化することなく除去することができる。

0036

特定の好ましい実施形態において、不活化剤は酸化剤である。例えば、適切な酸化剤としては、毒素を酸化して無害なものにし得るいかなる化学物質も含まれる。適切な酸化剤の非限定的な例としては、オゾンガスオゾン水過酸化物、及び次亜塩素酸塩が挙げられる。特定の好ましい実施形態において、酸化剤は、次亜塩素酸塩であり、単独で、又は他の不活化剤と組み合わせて使用し得る。適切な次亜塩素酸塩としては、限定されないが、次亜塩素酸ナトリウム及び次亜塩素酸カルシウムが挙げられる。次亜塩素酸塩は、組成物を不活化するために有用であることが知られたいかなる形態及び/又は濃度であってもよい。次亜塩素酸塩の形態の非限定的な例としては、液体粉末結晶塩、及び、ミストが挙げられる。いくつかの例において、不活化剤として使用される次亜塩素酸ナトリウムは、漂白剤と呼ばれる。次亜塩素酸塩の濃度は、限定されないが、少なくとも0.1%、およそ0.1%〜50%、0.1%〜12%、0.3%〜10%、又は0.5%〜10%であり得る。好ましい実施形態において、次亜塩素酸塩は、およそ0.1%〜6%の濃度を有する次亜塩素酸ナトリウムである。

0037

電磁放射線は、単独で又は他の不活化剤と組み合わせて、不活化剤として使用することができる。不活化剤としての使用に好適な電磁放射線としては、毒素を分解して非毒性のものにすることが可能ないかなる波長のいかなる放射線も含まれる。特定の好ましい実施形態において、不活化剤としては、限定されないが、ガンマ線X線、及び紫外放射線を挙げることができる。電磁放射線は、自然発生したものでも、人工的に発生させたものでもよい。好ましい実施形態において、電磁放射線は、およそ10nm〜400nmの波長を含む。例えば、電磁放射線が紫外放射線(UV)であるとき、当業者に公知のいかなるUV源も使用し得る。このUV源としては、限定されないが、太陽光関連源、「ブラックライト(black light)」又はウッドライト(Wood's light)、UV蛍光ランプUV発光ダイオード(UVLED)、UVレーザー、及び放電灯が挙げられる。特定の実施形態において、電磁放射線を含む不活化剤は、二酸化チタンをさらに含む。いかなる理論に制限されることも意図しないが、二酸化チタンは、組成物を分解する不活化剤の能力を向上させる光触媒として作用し得る。

0038

pHを変化させる薬剤は、単独で又は他の不活化剤と組み合わせて、不活化剤として使用することができる。毒素の分解を生じさせる値にpHを変化するいかなる物質も、pH変化不活化剤として使用することができる。本発明に適したpH変化不活化剤の非限定的な例としては、水酸化カリウム(KOH)、水酸化バリウム(Ba(OH)2)、水酸化セシウム(CsOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化ストロンチウム(Sr(OH)2)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、水酸化リチウム(LiOH)、及び水酸化ルビジウム(RbOH)が挙げられる。

0039

熱は、単独で又は他の不活化剤と組み合わせて、不活化剤として使用することができる。例えば、組成物が、毒素、特にボツリヌス毒素である場合、組成物を、85℃を超える温度で少なくとも5分間加熱することにより、毒素は不活化する。特定の好ましい実施形態において、毒素は、70℃超、およそ70〜100℃、70〜80℃、80〜90℃、85〜90℃、86〜90℃、87〜90℃、88〜90℃、89〜90℃、86℃、87℃、88℃、89℃、90℃、90〜100℃、100〜110℃、110〜120℃、120〜130℃、130℃を超えるが除染される物品に損傷を与える温度よりは低い温度、に加熱することによって不活化する。使用する熱源は、当業者に公知のいずれの熱源であってもよく、例えば、限定されないが、抵抗加熱素子、試験用ヒートブロック(laboratory heat block)、湯浴オートクレーブオーブン、及びマイクロウェーブオーブンが挙げられる。

0040

特定の実施形態においては、抗毒素を、単独で又は他の不活化剤と組み合わせて、不活化剤として使用することができる。抗毒素は、当業者に公知のいかなる源に由来するものであってもよく、例えば、限定されないが、ウママウスブタイヌ、ヒトなどに由来するものが挙げられる。抗毒素は、全抗体、部分抗体、及び/又は非抗体構成要素を含み得る。特定の好ましい実施形態において、抗毒素は、ウマ三価ボツリヌス抗毒素である。他の好ましい実施形態において、抗毒素は、ウマ七価ボツリヌス抗毒素である。

0041

不活化剤は、いかなる可能な手段によって組成物を分解するものでもよく、例えば、限定されないが、熱的処理化学的処理、光化学的処理、及びpH変化処理を介するものが挙げられる。組成物を不活化するために当業者に公知のいかなる手段も使用し得る。

0042

局所治療用又は美容用組成物を塗布するためのキットも本発明に包含される。キットは、処置を必要とする領域に局所塗布するための組成物を含む。またキットは、組成物の位置及び存在の観察を可能にするための指示薬を含むことができる。特定の実施形態において、キットは、毒素を含む組成物を含み、検出可能色素などの指示薬を含んでもよい。好ましい実施形態において、毒素は、ボツリヌス毒素であり、より好ましくは、精製されたボツリヌス毒素A型である。キットは、処置を必要とする領域に組成物を局所的に塗布するための塗布具をさらに含む。塗布具は、組成物の投与に必要ないかなる構成要素も含むことができ、特注の塗布具、手袋、又は注射器を含み得る。好ましい実施形態において、そのようなキットは、除去剤を含んでもよい。この除去剤を使用して、いかなる表面上の不要な局所毒素組成物も除去する。好ましい実施形態において、除去剤は、セルロース系のポリマー物品、例えば、ペーパータオル、ガーゼ、綿棒、又は綿球を含む。キットは、処置領域から除去する際に過剰の組成物を不活化するために使用する不活化剤をさらに含む。不活化剤は、除去組成物を不活化することが知られているいかなる成分を含んでもよい。特定の実施形態において、不活化剤は、界面活性剤、次亜塩素酸ナトリウム、紫外放射線、酸性剤若しくは塩基性剤、及び抵抗加熱素子を含む。また、特定の実施形態において、キットは、含有する構成要素の使用に関する指示書を含んでもよい。

0043

局所的に塗布された治療用又は美容用組成物の廃棄のためのキットも本発明に包含される。特定の好ましい実施形態において、組成物は、単離されていてもよい、ボツリヌス毒素A型などの毒素を、外因性の安定化剤とともに含む。キットは、処置を必要とする領域に局所的に塗布された過剰の組成物を除去するための除去剤を含む。除去剤は、処置領域から過剰の組成物を除去することが知られたいかなる構成成分を含んでもよい。好ましい実施形態において、除去剤は、セルロース系ポリマー物品、例えば、ペーパータオル、ガーゼ、綿棒、又は綿球である。キットは、処置領域から除去される際に過剰の組成物を不活化するために使用する不活化剤をさらに含む。不活化剤は、除去した過剰の組成物を不活化することが知られているいかなる成分を含んでもよい。特定の実施形態において、不活化剤は、界面活性剤、次亜塩素酸ナトリウム、紫外放射線、酸性剤又は塩基性剤、及び抵抗加熱素子を含む。また、特定の実施形態において、キットは、含有する構成要素の使用に関する指示書を含んでもよい。

0044

当業者には明らかなように、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明の多くの改変及び変形がなされ得る。本明細書に記載の特定の実施形態は、例示としてのみ提供され、本発明は、添付の特許請求の範囲に記載の用語と、かかる特許請求の範囲により与えられる完全な均等の範囲とによってのみ制限される。
[実施例]

0045

毒素を除去及び不活化する方法及びキットでの使用に適した局所毒素組成物
本明細書に記載されるように、局所毒素組成物を除去及び不活化するための方法及びキットは、特に限定されない。一般的に、前記方法及びキットは、毒素を局所的に皮膚に塗布するいかなる送達システムにおいても使用され得る。例えば、特定の実施形態において、本発明の方法及びキットは、毒素を皮膚に送達する経皮パッチでの使用に好適である。他の特定の実施形態において、送達システムには、局所毒素製剤を、処置予定の領域の上に直接、手作業で塗布することが含まれる。局所毒素組成物をこのように手作業で塗布するとき、特注の塗布具を用いて又は手で周りに広げることができるが、手を適切な材料(例えば、ニトリル)で作られた手袋で保護していることが条件である。

0046

一般に、本明細書に記載の方法及びキットは、広範な種類の様々な局所毒素組成物における毒素を除去及び不活化するために適したものである。例えば、本方法及びキットは、毒素が担体又は皮膚浸透増強剤によって送達される局所毒素組成物での使用に好適である。担体の非限定的な例としては、正に荷電したポリマー担体及びミセル(例えば、スフィンゴシン及びセレブロシドなどのリン脂質ミセル)が挙げられる。皮膚浸透増強剤の非限定的な例としては、DMSO、d−リモネンアラントインフルボ酸ミルラヒドロキノングライクイン(glyquin)、キラヤサポナリア(quillaja saponaria)、及び
アカンフィルムスクアロスム(acanthophyllum squarrusom)が挙げられる。

0047

特定の好ましい実施形態において、本発明の方法及びキットで使用される局所組成物は、毒素の経皮輸送を促進する正に荷電した担体を含む。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2005/0196414号(表題「Compositions and Methodsfor Topical Application and Transdermal Delivery of Botulinum Toxin(ボツリヌス毒素の局所適用経皮送達のための方法及びキット)」)を参照されたい。例えば、担体は、正に荷電した効率基(efficiency group)が結合した、正に荷電した担体分子であり得る。特定の好ましい実施形態において、局所輸送は、送達される治療上又は美容上の活性薬剤共有結合修飾することのない担体によって増強される。

0048

「正に荷電した」とは、担体が、少なくともいくつかの液相条件下で、より好ましくは、少なくともいくつかの生理学的に適合する条件下で、正の電荷を有することを意味する。一般に、正に荷電した担体は、「正に荷電した骨格」を含んでおり、この骨格は、典型的には、鎖内に生理学的pHで正の電荷を有する基、又は、骨格から延びる側鎖に結合した正の電荷を有する基のいずれかを有する直鎖状原子鎖である。好ましくは、正に荷電した骨格自体は、定義される酵素的又は治療的生物活性を有しない。直鎖状の骨格は、炭化水素骨格であり、いくつかの実施形態においては、窒素酸素硫黄ケイ素及びリンから選択されるヘテロ原子中断されている。骨格鎖の原子の大半は、通常、炭素である。さらに、骨格は、多くの場合は、繰り返し単位からなるポリマー(例えば、アミノ酸、ポリエチレンオキシ)、ポリ(プロピレンアミン)、ポリアルキレンイミンなど)であり、ヘテロポリマーであってもよい。実施形態の一群において、正に荷電した骨格は、いくつかのアミン窒素原子が正の電荷を備えるアンモニウム基四級置換)として存在しているポリプロピレンアミンである。別の実施形態において、正に荷電した骨格は、非ペプチド性ポリマー(ヘテロポリマーであっても、ポリアルキレンイミンなどのホモポリマーであってもよく、例えば、ポリエチレンイミン又はポリプロピレンイミンであり、分子量が約10,000〜約2,500,000、好ましくは約100,000〜約1,800,000であり、最も好ましくは約500,000〜約1,400,000であり得るポリマー)である。実施形態の別の一群において、骨格には、正に荷電した基(例えば、アンモニウム基、ピリジニウム基ホスホニウム基スルホニウム基グアニジニウム基、又はアミジニウム基)を含む複数の側鎖部分が結合している。この実施形態の群の側鎖部分は、骨格に沿って一定の距離で又は可変的に間隔をあけて配置させることもできる。さらに、側鎖の長さは、同様であっても、異なっていてもよい。例えば、実施形態の一群において、側鎖は、1〜12個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐状の炭化水素鎖であって、その遠位の端(骨格から離れている端)が上記の正に荷電した基の一つで終結しているものであってもよい。本発明の全ての態様において、担体と、治療上又は美容上の活性薬剤との関わりは、非共有結合性相互作用によるものであり、非限定的な例としては、イオン相互作用、水素結合ファンデルワールス力、又はそれらの組合せが挙げられる。

0049

実施形態の一群において、正に荷電した骨格は、多数の正に荷電した側鎖基(例えば、リジンアルギニンオルニチンホモアルギニンなど)を有するポリペプチドである。好ましくは、ポリペプチドは、分子量が、約10,000〜約1,500,000、より好ましくは約25,000〜約1,200,000、最も好ましくは約100,000〜約1,000,000である。当業者は、本発明のこの部分でアミノ酸が使用されるとき、側鎖が結合中心でD−型又はL−型(R又はS配置)のいずれかを有し得ることを認識するであろう。或いは、骨格は、ポリペプチドのアナログ、例えば、ペプトイドであり得る。例えば、Kessler, Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 32:543 (1993)、Zuckermann et al. Chemtracts-Macromol. Chem. 4:80 (1992)、及びSimon et al. Proc. Nat'l. Acad. Sci. USA 89:9367 (1992)を参照されたい。簡潔に述べると、ペプトイドは、側鎖が、骨格のα−炭素原子ではなく窒素原子に結合しているポリグリシンである。上述のように、側鎖部分は、正に荷電した骨格構成要素を与えるように、通常、正に荷電した基で終結している。ペプトイドの合成は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第5,877,278号明細書に記載されている。本明細書で使用するとき、ペプトイド骨格構造を有する正に荷電した骨格は、天然型のα炭素位置に側鎖を有するアミノ酸で構成されていないため、「非ペプチド」とみなされる。

0050

種々の他の骨格を使用することができ、例えば、ポリペプチドの立体的又は電子模倣体であって、ペプチドアミド結合が、エステル結合チオアミド(−−CSNH−−)、逆チオアミド(−−NHCS−−)、アミノメチレン(−−NHCH2−−)、又は逆のメチレンアミノ(−−CH2NH−−)基、ケトメチレン(−−COCH2−−)基、ホスフィネート(−−PO2RCH2−−)、ホスホアミデート及びホスホンアミデートエステル(−−PO2RNH−−)、逆ペプチド(−−NHCO−−)、トランスアルケン(−−CR=CH−−)、フルオロアルケン(−−CF=CH−−)、ジメチレン(−−CH2CH2−−)、チオエーテル(−−CH2S−−)、ヒドロキシエチレン(−−CH(OH)CH2−−)、メチレンオキシ(−−CH2O−−)、テトラゾール(CN4)、スルホンアミド(−−SO2NH−−)、メチレンスルホンアミド(−−CHRSO2NH−−)、逆スルホンアミド(−−NHSO2−−)、並びにFletcher et al.((1998) Chem. Rev. 98:763)に概説され、そこでの引用文献に詳述されているようなマロネート及び/又はgem−ジアミノアルキルサブユニットを有する骨格などの代わりの結合で置換されている骨格を利用することができる。上記の置換の多くが、α−アミノ酸から形成される骨格に対してほぼ等配電子ポリマー骨格をもたらす。

0051

上記の骨格のそれぞれにおいて、正に荷電した基を有する側鎖基を設けることができる。例えば、スルホンアミド結合骨格(−−SO2NH−−及び−−NHSO2−−)は、窒素原子に結合した側鎖基を有し得る。同様に、ヒドロキシエチレン(−−CH(OH)CH2−−)結合は、ヒドロキシ置換基に結合した側鎖基を有し得る。当業者は、標準的な合成方法を使用して、正に荷電した側鎖基を有するように、結合化学(linkage chemistries)を容易に適用することができる。

0052

一実施形態において、正に荷電した骨格は、効率基を有するポリペプチドである。本明細書で使用するとき、効率基とは、正に荷電した骨格の組織又は細胞膜を介する移行を促進させる効果を有する任意の作用因子である。効率基の非限定的な例としては、-(gly)n1-(arg)n2、HIVTAT又はその断片、アンテナペディアタンパク質形質導入ドメイン又はその断片が挙げられる(式中、下付き文字n1は、0〜20、より好ましくは0〜8、さらにより好ましくは2〜5の整数であり、下付き文字n2は、独立して、約5〜約25、より好ましくは約7〜約17、最も好ましくは約7〜約13の奇整数である)。さらにより好ましくは、これらの実施形態において、HIV−TAT断片は、式(gly)p-RGRDDRRQRRR-(gly)q、(gly)p-YGRKKRRQRRR-(gly)q、又は(gly)p-RKKRRQRRR-(gly)q(式中、下付き文字p及びqは、それぞれ独立して0〜20の整数である)を有し、この断片は、この断片のC末端又はN末端のいずれかを介して骨格に結合している。好ましいHIV−TAT断片は、下付き文字p及びqが、それぞれ独立して0〜8、より好ましくは2〜5の整数であるものである。いくつかの実施形態において、担体は、アミノ酸配列RKKRRQRRR-G-(K)15-G-RKKRRQRRRを有する。

0053

別の好ましい実施形態において、正に荷電した効率基は、アンテナペディア(Antp,Antennapedia)タンパク質形質導入ドメイン(PTD,protein transduction domain)又はその活性を保持する断片である。(例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるConsole et al., J.Biol.Chem.278:35109(2003)を参照されたい。)好ましくは、正に荷電した担体は、正に荷電した効率基の側鎖を、担体の全重量の割合に対して少なくとも約0.05%、好ましくは約0.05〜約45重量%、最も好ましくは約0.1〜約30重量%の量で含んでいる。式-(gly)n1-(arg)n2を有する正に荷電した効率基に関して、最も好ましい量は約0.1〜約25%である。

0054

別の実施形態において、骨格部分は、ポリリジンであり、正に荷電した効率基がリジンの側鎖アミノ基に結合している。いくつかの実施形態において、ポリリジンは、約10,000〜約1,500,000、好ましくは約25,000〜約1,200,000、最も好ましくは約100,000〜約1,000,000の範囲の分子量を有し得る。他の実施形態において、ポリリジンは、約500〜約5000、約1000〜約4000、約1500〜約3500、又は約2000〜約3000の範囲の分子量を有し得る。ポリリジンは、商業的に利用可能(Sigma Chemical Company製、St.Louis、Mo.、USA)ないかなるポリリジンでもあり得、例えば、分子量が70,000を超えるポリリジン、分子量が70,000〜150,000であるポリリジン、分子量が150,000〜300,000であるポリリジン、及び分子量が300,000を超えるポリリジンなどであり得る。適切なポリリジンの選択は、組成物の残りの成分に依存し、全体として正味の正の電荷を組成物に与えるために十分であるように選択され、いくつかの実施形態においては、長さが好ましくは負に荷電した構成成分を組み合わせた長さの1〜4倍となる。好ましい正に荷電した効率基又は効率基としては、例えば、-gly-gly-gly-arg-arg-arg-arg-arg-arg-arg(-Gly3Arg7)又はHIV−TATが挙げられる。別の好ましい実施形態において、正に荷電した骨格は、長鎖ポリアルキレンイミン、例えばポリエチレンイミンであり、例えば、分子量が約1,000,000のものである。

0055

別の実施形態において、担体は、正に荷電した分岐基がリジンの側鎖アミノ基に結合しているポリリジンである。この特定の実施形態において使用されるポリリジンは、商業的に利用可能(例えば、Sigma Chemical Company製、St. Louis、Mo.、USA)ないかなるポリリジンでもあり得、例えば、分子量が70,000を超えるポリリジン、分子量が70,000〜150,000であるポリリジン、分子量が150,000〜300,000であるポリリジン、及び分子量が300,000を超えるポリリジンなどであり得る。但し、好ましくは、ポリリジンは、少なくとも約10,000の分子量を有する。好ましい正に荷電した分岐基又は効率基としては、例えば、-gly-gly-gly-arg-arg-arg-arg-arg-arg-arg(-Gly3Arg7)、HIV−TAT又はその断片、及び、アンテナペディアPTD又はその断片が挙げられる。

0056

本発明の他の実施形態において、担体は、比較的短いポリリジン又はポリエチレンイミン(PEI、polyethyleneimine)骨格(直鎖状又は分岐状であり得る)であって、正に荷電した分岐基を有するものである。治療組成物における骨格とボツリヌス毒素との制御不能凝集は、輸送効率の劇的な減少を引き起こし得るが、上記のような担体は、そのような凝集を最小にするために有用である。担体が比較的短い直鎖状のポリリジン又はPEI骨格であるとき、骨格の分子量は、75,000未満、より好ましくは30,000未満、最も好ましくは25,000未満である。一方、担体が比較的短い分岐状のポリリジン又はPEI骨格であるときは、骨格の分子量は、60,000未満、より好ましくは55,000未満、最も好ましくは50,000未満である。

0057

ボツリヌス毒素A型の塗布、皮膚からの除去及び不活化
好ましくない眉間の線を有する人物が、処置を受けるために臨床従事者を訪れる。臨床従事者は、最初に、脱イオン水で湿らせた綿球で拭くことにより、処置予定の領域を清浄にする。次いで、臨床従事者は、単離されたボツリヌス毒素A型神経毒素と実施例2に記載した正に荷電した担体とを含有する凍結乾燥製剤を再構成することによって、局所毒素組成物を調製する。臨床従事者は、局所毒素組成物を、意図する処置領域上に塗布し、次いで、ニトリル手袋をはめた指でその組成物を広げる。

0058

次いで、臨床従事者は、汚染された手袋を、次亜塩素酸ナトリウムを含浸させた湿性ワイプ(即ち、漂白ワイプ)で拭く。漂白ワイプは、物理的に局所毒素組成物を除去し、ボツリヌス毒素を化学的に不活化する。次いで、臨床従事者は、次亜塩素酸ナトリウム液含有気密性容器の中に使用済み漂白ワイプを入れ、いかなる残留ボツリヌス毒素も不活化されていることをより確実にする。

0059

局所毒素組成物を処置領域の皮膚に浸透させるための時間を置いた後、臨床従事者は、ペーパータオルで処置領域の吸い取りを行うことにより、過剰の局所毒素組成物を除去する。次いで、臨床従事者は、使用済みペーパータオルとニトリル手袋を、安全な廃棄のために、気密性容器内に入れる。

0060

指示薬を含有する局所ボツリヌス組成物の塗布、除去及び不活化
多汗症を患う人物が、処置のために医者を訪れる。医者は、最初に、脱イオン水で湿らせた綿球で拭くことによって、患者のの下を清浄にする。処置前に、医者は、処置予定の領域を乾燥させる。次いで、医者は、単離したボツリヌス毒素A型神経毒素と、実施例2に記載した正に荷電した担体と、二酸化チタン微粒子を含む指示薬とを含有する凍結乾燥製剤を再構成することによって、局所毒素組成物を調製する。医者は、意図する処置領域上に局所毒素組成物を塗布し、次いで、処置予定の領域上で、ニトリル手袋をはめた指で擦ることによって、その組成物を広げる。再構成製剤における二酸化チタンの存在は、製剤を白色にし、腋の下の皮膚のどの領域を既に処置したか、医者がより容易に視認できるようにする。

0061

局所毒素組成物を処置領域の皮膚に浸透させるための時間を置いた後、医者は、ペーパータオルで処置領域の吸い取りを行うことにより、過剰の局所毒素組成物を除去する。次いで、医者は、汚染されたペーパータオルとニトリル手袋とを、UV光源を備えた除染チャンバーに入れる。UV光源のスイッチを入れることによって、医者は、二酸化チタン粒子によるボツリヌス毒素の分解が生じる光触媒反応を開始させ、それにより、毒素を無害なものにする。

0062

次の患者までの間に、医者は、処置室におけるUV光のスイッチを入れ、処置室内面に不注意に塗布された可能性があるいかなる毒素も光化学的に分解する。

0063

界面活性剤を使用する、局所ボツリヌス組成物の塗布、除去及び不活化
好ましくない眉間の線を有する人物が、処置を受けるために臨床従事者を訪れる。臨床従事者は、最初に、脱イオン水で湿らせた綿球で拭くことによって処置予定の領域を清浄にする。次いで、臨床従事者は、単離したボツリヌス毒素A型神経毒素と実施例2に記載した正に荷電した担体とを含有する凍結乾燥製剤を再構成することによって、局所毒素組成物を調製する。臨床従事者は、局所毒素組成物を、意図する処置領域上に塗布し、次いで、ニトリル手袋をはめた指でその組成物を広げる。

0064

次いで、臨床従事者は、汚染された手袋を、次亜塩素酸ナトリウムを含浸させた湿性ワイプ(即ち、漂白ワイプ)で拭く。漂白ワイプにより、物理的に局所毒素組成物が除去され、ボツリヌス毒素が化学的に不活化される。次いで、臨床従事者は、次亜塩素酸ナトリウム液含有気密性容器の中に使用済み漂白ワイプを入れ、残留ボツリヌス毒素が不活化されることをより確実にする。

0065

局所毒素組成物を処置領域の皮膚に浸透させるための時間を置いた後、臨床従事者は、ペーパータオルで処置領域の吸い取りを行うことで、過剰の局所毒素組成物を除去する。次いで、臨床従事者は、事前に界面活性剤を浸した綿棒で、処置領域を拭く。界面活性剤により、既に皮膚に浸透した毒素に影響を与えずに、処置領域の表面で過剰の毒素が除去される。

0066

次いで、臨床従事者は、使用済みペーパータオルと綿棒とニトリル手袋とを、安全な廃棄のために気密性容器内に入れる。

0067

側眼角の線を処置するための、局所ボツリヌス毒素組成物の塗布、除去及び不活化
好ましくない外側眼角の線を有する患者を、局所ボツリヌス毒素組成物で処置した。局所ボツリヌス毒素組成物を投与する前に、外側眼角領域を、水で湿らせたガーゼパッドで清浄にした。精製されたボツリヌス毒素分子と、正に荷電した骨格にHIV−TAT効率基が結合した担体とを含む局所ボツリヌス毒素組成物を、鈍い針を有する注射器を使用して滴下により、患者の外側眼角領域の一方に塗布した。局所ボツリヌス毒素組成物を、手袋をはめた指を使用して、外側眼角領域に揉み込んだ。局所ボツリヌス毒素組成物を、同様の方法で、患者の他方の外側眼角領域にも塗布した。続いて、両方の外側眼角領域を密封包帯により覆った。対象者を30±5分の休息期間休息させた。休息期間後、水で湿らせた一連のガーゼパッドで、外側眼角領域を穏やかに拭いた。

実施例

0068

使用済み材料(例えば、注射器、密封材料、手袋、及びガーゼ)を、バイオハザードバッグ内で廃棄した。ボツリヌス毒素を不活化するために、使用済み材料を、約120℃で約60分間加熱した。外側眼角の線の外観の認識できる減少が、5日後に観察された。2週間後、外側眼角の線の外観の実質的な減少が観察された。外側眼角の線の外観の最大の減少(即ち、効果のピーク)は、局所ボツリヌス毒素組成物の投与後、約28日目で生じた。

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