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技術 パスタ類の製造方法

出願人 日本製粉株式会社
発明者 千田正敏
出願日 2015年7月21日 (5年9ヶ月経過) 出願番号 2015-143929
公開日 2017年2月2日 (4年3ヶ月経過) 公開番号 2017-023037
状態 特許登録済
技術分野 穀類誘導製品3(麺類)
主要キーワード 冷蔵保管庫 評価基準表 マイクロ波照射処理 赤外線サーモグラフィ 通常パス ロングパスタ 焼けた 常温保管
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年2月2日)のものです。
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課題

短時間の内に緩和熟成と同様の効果を得ることができる簡便なパスタ類の製造方法の提供。

解決手段

パスタ類を押出し成形する工程、及び前記押出し成形する工程に続いて、前記押出し成形されたパスタ類に品温が75℃以下となる条件でマイクロ波照射する工程を含むことを特徴とするパスタ類の製造方法。品温が75℃以下となる条件でマイクロ波照射処理がなされた、押出し成形生パスタ類又は乾燥パスタ類。

概要

背景

押出し成形によるパスタ類の製造方法は、一般的に(1)小麦粉主体とした穀粉原料加水して練り上げそぼろ状の生地を得る混練り工程、(2)常圧又は脱気をしながらそぼろ状の生地をスクリューで練りこんで生地を塊にする生地塊形成工程、(3)常圧又は脱気した状態で圧力を掛けてパスタ類を押し出し成形する押出し工程、(4)調質乾燥処理により水分含量が15質量%以下になるまで乾燥する乾燥工程で構成される。以下、本明細書において、前記工程(3)により得られる押出し成形されたパスタ類を「生パスタ」、前記工程(4)により乾燥処理されたパスタ類を「乾燥パスタ」という。
(1)の混練り工程について、練り工程は生地が十分に水和できるように5〜20分の時間を掛けることが一般的である。混練は常圧又は真空下で実施することができる。真空下で混練すると、穀粉への水分の浸透が促され、生地の水和、ひいてはグルテンの形成を促進することができる。うどんの製造などで行われる、混練りした生地の水分の均一化を図るために常温保管して熟成すること(水和熟成)はパスタ類においては必須の工程ではないが、熟成しても特に弊害は無い。(2)の生地塊形成工程については、装置内を常圧(100kPaと定義する)〜真空(0kPaと定義する)になるように設定し、生地が固まりになるようにスクリューで押し込む。この際、そぼろ状生地内の含まれる空気が脱気されて、生地内の水分が均一化される。(3)の押出し工程については、装置内を常圧〜真空になるように設定し、生地塊に20〜200kg/cm2の圧力を掛けて押し出す。(4)の乾燥工程については押出し成形されたパスタ類の乾燥は、湿度50〜90%、温度30〜90℃で行われる。適時湿度と温度を調整しながら、パスタ類の水分が15質量%以下になるように乾燥する。

パスタ生地を押出し成形すると、押出し圧によってグルテン組織硬直化するため、成形されたパスタは硬直化して硬く弾力に劣る食感となる。生パスタを調理して提供する専門飲食店では、その硬直化した生パスタを1晩程度冷暗所等で保管して熟成(緩和熟成と呼ぶ)させることがある。しかしながら、このような方法で生パスタを大量生産した場合、大掛かりな冷蔵保管庫が必要であり、仕掛品(製造途中にある製品)の増加といった産業効率上の問題があった。また、乾燥パスタ類の製造においては、押出し成形したパスタをそのまま乾燥することが一般的であり、緩和熟成を行わないことが一般的である。
麺類の製造における熟成について、特許文献1では、ロール製麺で製造した麺線を60mmHg以下の真空下に1分以上置くか又は同時に麺線に対し、マイクロ波遠赤外線赤外線等の熱線又は超音波照射することが記載されている。特許文献1における熱線又は超音波の照射は、真空処理による小麦粉の吸水や移行グルテン形成を容易にする効果を促進する為のものであって、麺類の製造工程におけるいわゆる水和熟成であり、緩和熟成ではない。また特許文献1の技術はロール製麺で製造した麺線を対象とするものに限定して、スパゲッティーやマカロニなど、押出し成形するような麺類については対象から除外する旨の記載がある。これは押出し成形による麺類は、混捏時又は加圧時にすでに真空処理を行っており、引用文献1の技術の効果が得られにくいことが予測されるからと考えられる。
押出し成形によるパスタ類における緩和熟成を目的としてマイクロ波照射することは知られていない。

概要

短時間の内に緩和熟成と同様の効果を得ることができる簡便なパスタ類の製造方法の提供。パスタ類を押出し成形する工程、及び前記押出し成形する工程に続いて、前記押出し成形されたパスタ類に品温が75℃以下となる条件でマイクロ波を照射する工程を含むことを特徴とするパスタ類の製造方法。品温が75℃以下となる条件でマイクロ波照射処理がなされた、押出し成形生パスタ類又は乾燥パスタ類。なし

目的

特開平04−99458






押出し成形したパスタ類について、経験に基づいた管理、装置又は設備等が必要な緩和熟成の工程なしに短時間の内に緩和熟成と同様の効果を得ることができる簡便なパスタ類の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

パスタ類押出し成形する工程、及び前記押出し成形する工程に続いて、前記押出し成形されたパスタ類に品温が75℃以下となる条件でマイクロ波照射する工程を含む、パスタ類の製造方法。

請求項2

マイクロ波が照射されたパスタ類をさらに乾燥する工程を含む、請求項1に記載のパスタ類の製造方法。

請求項3

押出し成形されたパスタ類をマイクロ波透過性物質で覆った後にマイクロ波を照射する、請求項1又は2に記載のパスタ類の製造方法。

請求項4

押出し成形されたパスタ類に、品温が30〜60℃になる条件でマイクロ波を照射する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のパスタ類の製造方法。

請求項5

品温が75℃以下となる条件でマイクロ波照射処理がなされた、押出し成形生パスタ類又は乾燥パスタ類。

技術分野

0001

本発明はパスタ類の製造方法に関するものである。詳細には、押出し成形により製造される生パスタ或いは乾燥パスタ等の製造方法に関するものである。

背景技術

0002

押出し成形によるパスタ類の製造方法は、一般的に(1)小麦粉主体とした穀粉原料加水して練り上げそぼろ状の生地を得る混練り工程、(2)常圧又は脱気をしながらそぼろ状の生地をスクリューで練りこんで生地を塊にする生地塊形成工程、(3)常圧又は脱気した状態で圧力を掛けてパスタ類を押し出し成形する押出し工程、(4)調質乾燥処理により水分含量が15質量%以下になるまで乾燥する乾燥工程で構成される。以下、本明細書において、前記工程(3)により得られる押出し成形されたパスタ類を「生パスタ」、前記工程(4)により乾燥処理されたパスタ類を「乾燥パスタ」という。
(1)の混練り工程について、練り工程は生地が十分に水和できるように5〜20分の時間を掛けることが一般的である。混練は常圧又は真空下で実施することができる。真空下で混練すると、穀粉への水分の浸透が促され、生地の水和、ひいてはグルテンの形成を促進することができる。うどんの製造などで行われる、混練りした生地の水分の均一化を図るために常温保管して熟成すること(水和熟成)はパスタ類においては必須の工程ではないが、熟成しても特に弊害は無い。(2)の生地塊形成工程については、装置内を常圧(100kPaと定義する)〜真空(0kPaと定義する)になるように設定し、生地が固まりになるようにスクリューで押し込む。この際、そぼろ状生地内の含まれる空気が脱気されて、生地内の水分が均一化される。(3)の押出し工程については、装置内を常圧〜真空になるように設定し、生地塊に20〜200kg/cm2の圧力を掛けて押し出す。(4)の乾燥工程については押出し成形されたパスタ類の乾燥は、湿度50〜90%、温度30〜90℃で行われる。適時湿度と温度を調整しながら、パスタ類の水分が15質量%以下になるように乾燥する。

0003

パスタ生地を押出し成形すると、押出し圧によってグルテン組織硬直化するため、成形されたパスタは硬直化して硬く弾力に劣る食感となる。生パスタを調理して提供する専門飲食店では、その硬直化した生パスタを1晩程度冷暗所等で保管して熟成(緩和熟成と呼ぶ)させることがある。しかしながら、このような方法で生パスタを大量生産した場合、大掛かりな冷蔵保管庫が必要であり、仕掛品(製造途中にある製品)の増加といった産業効率上の問題があった。また、乾燥パスタ類の製造においては、押出し成形したパスタをそのまま乾燥することが一般的であり、緩和熟成を行わないことが一般的である。
麺類の製造における熟成について、特許文献1では、ロール製麺で製造した麺線を60mmHg以下の真空下に1分以上置くか又は同時に麺線に対し、マイクロ波遠赤外線赤外線等の熱線又は超音波照射することが記載されている。特許文献1における熱線又は超音波の照射は、真空処理による小麦粉の吸水や移行グルテン形成を容易にする効果を促進する為のものであって、麺類の製造工程におけるいわゆる水和熟成であり、緩和熟成ではない。また特許文献1の技術はロール製麺で製造した麺線を対象とするものに限定して、スパゲッティーやマカロニなど、押出し成形するような麺類については対象から除外する旨の記載がある。これは押出し成形による麺類は、混捏時又は加圧時にすでに真空処理を行っており、引用文献1の技術の効果が得られにくいことが予測されるからと考えられる。
押出し成形によるパスタ類における緩和熟成を目的としてマイクロ波照射することは知られていない。

先行技術

0004

特開平04−99458

発明が解決しようとする課題

0005

押出し成形したパスタ類について、経験に基づいた管理、装置又は設備等が必要な緩和熟成の工程なしに短時間の内に緩和熟成と同様の効果を得ることができる簡便なパスタ類の製造方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者等は上記課題を解決する為鋭意研究を重ねた結果、押出し成形工程に続いて、押出し成形されたパスタの品温が75℃以下になる条件で押出し成形されたパスタをマイクロ波照射することで、緩和熟成を行った場合と同様の効果を得ること出来ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の通りである。
[1]パスタ類を押出し成形する工程、及び前記押出し成形する工程に続いて、前記押出し成形されたパスタ類に品温が75℃以下となる条件でマイクロ波を照射する工程を含む、パスタ類の製造方法、
[2]マイクロ波が照射されたパスタ類をさらに乾燥する工程を含む、[1]に記載のパスタ類の製造方法、
[3]押出し成形されたパスタ類をマイクロ波透過性物質で覆った後にマイクロ波を照射する、[1]又は[2]に記載のパスタ類の製造方法、
[4]押出し成形されたパスタ類に、品温が30〜60℃になる条件でマイクロ波を照射する、[1]〜[3]のいずれか1項に記載のパスタ類の製造方法、及び
[5]品温が75℃以下となる条件でマイクロ波照射する処理がなされた、押出し成形生パスタ類又は乾燥パスタ類。

発明の効果

0007

本発明によれば、経験に基づいた管理、装置又は設備等が必要な緩和熟成の工程なしに短時間の内に緩和熟成と同様の効果を得ることができる簡便なパスタ類の製造方法を提供することが可能である。

0008

本発明において「パスタ類」とは主としてグルテン結合組織を形成可能な穀粉を用いて製造されるパスタ類をいう。主として使用する穀粉は小麦粉、デュラム小麦粉ライ麦粉等が好ましく、グルテンを形成させるグリアジングルテニン含有量の観点から小麦粉及びデュラム小麦粉がより好ましい。

0009

本発明のパスタ類としては、これらに限定されるものではないが、スパゲッティー、スパゲッティーニ、フェデリーニ、カペッリーニ、リングイーネ、ブカティーニなどのロングパスタ、マカロニ、ペンネコンキリエ、ファルファッレ、フジッリなどのショートパスタが例としてあげられる。

0010

本発明のパスタ類の製造方法においては、主穀粉以外にも、麺の種類などに応じて、大麦粉、米粉そば粉等などの副穀粉類食塩澱粉鶏卵粉、増粘剤小麦グルテン酒精乳化油脂、乳粉末等、通常パスタの製造に用いる副原料を使用することができる。
本発明のパスタ類の製造方法において、加水量は通常の押出し成形されるパスタ類に使用される加水量であれば何れも適用可能である。乾燥パスタ類であれば、標準的には100質量部の小麦粉に対して25〜32質量部の加水である。生パスタ類であれば、標準的には100質量部の小麦粉に対して27〜40質量部の加水である。

0011

本発明のパスタ類の製造方法において、押出し成形とは、押出し装置内に生地を入れ、装置内の圧力を常圧〜真空になるように設定し、生地塊に20〜200kg/cm2の圧力を掛けて押し出し、型孔の形状により所望の麺厚で押出すと共に、必要により所望の長さで切断し成形する方法をいう。なお得られる形状は円筒状、リボン状、中空の筒状、貝殻常など所望の形状にすることが出来る。
本発明のパスタ類の製造方法は、押出し成形工程に続いて、押出し成形されたパスタの品温が75℃以下になる条件で押出し成形されたパスタをマイクロ波照射する以外は、常法のパスタ類の製造方法を用いることができる。
例えば小麦粉を主体とした穀粉原料に加水して5〜20分間練り上げてそぼろ状の生地を得、得られたそぼろ状の生地を装置内を0〜100kPaにした状態でスクリューで練りこんで生地を塊にし、生地塊に20〜200kg/cm2の圧力を掛けてパスタを押し出し成形することで生パスタを得ることが出来る。さらに得られた生パスタを湿度50〜90%、温度30〜90℃の条件下で調質乾燥処理し、水分含量が15%以下になるまで乾燥することにより乾燥パスタ類を得ることが出来る。

0012

本発明のパスタ類の製造方法は、パスタ類を押出し成形する工程、及び前記押出し成形する工程に続いて、前記押出し成形されたパスタを押出し成形されたパスタの品温が75℃以下になる条件でマイクロ波照射する工程を含む。
マイクロ波は圧力を掛けて押出し成形した生パスタ類について、表面乾燥が進行していない生パスタ類(押出し直後〜)ものに照射する。特に押出し直後の表面が乾燥していない状態のものに1回以上マイクロ波照射するのが好ましい。

0013

現在、食品照射に認められているマイクロ波の周波数は、915±25MHz、2450±50MHz、5800±75MHz又は24125±125MHz等があるが、本発明では何れかに限定されるものではない。なお、電子レンジでは2450±50MHzのマイクロ波が利用されている。

0014

マイクロ波照射にあたり、周波数や出力、照射時間などの最適な条件は、照射対象となるパスタ類の大きさや厚さ、原料配合、水分含量により変化する。マイクロ波はパスタの表面から内部の中心部分に至るまで均一に昇温させることができるので、本発明においては、マイクロ波照射条件を照射対象のパスタの品温で規定する。なお品温は赤外線サーモグラフィによって測定する。すなわち、本発明において、マイクロ波は、押出し成形されたパスタ類に品温が75℃以下になる条件で照射する。好ましくはパスタ類の品温が30〜60℃、より好ましくは45〜55℃になるようにマイクロ波照射する。パスタ類の品温が75℃以上になると、グルテン変性が生じて硬くなるなどして食感が損なわれ、また、パスタ類の表面に焼けた状態が現れて品質が低下する。パスタ類の表面温度が80℃以上になると、パスタ類表面の部分的硬化が生じ、また、乾燥後の乾燥パスタ類に割れが生じる。パスタ類の品温が30℃未満でも硬直化したグルテン結合組織を緩和させることはできるが、その効率が悪くなる傾向にある。

0015

本発明において、パスタ類をマイクロ波透過性物質で覆った後にマイクロ波を照射してもよい。マイクロ波透過性物質とはマイクロ波が透過する物質であれば特に制限されないが、例えばガラスセラミックテフロン登録商標)、ポリイミドポリエチレン等を挙げることが出来る。形状も容器、板状、シートなど、特に限定なく使用できるが、好ましくはシート状であり、さらに好ましくは、厚さ1mm以下のシート状、最も好ましくは厚さ0.5mm以下のシート状に加工されているものである。好適な例としてサランラップ(登録商標)などの薄膜シートを挙げることが出来る。マイクロ波透過性物質で覆う目的はパスタ類の表面乾燥防止である。

0016

以下本発明を具体的に説明する為に実施例を示すが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。

0017

試験例1生パスタの製造
実施例1
(1)小麦粉100質量%、食塩2質量%、水31質量%の配合を、定法に基づき麺用ミキサーで15分間混合してそぼろ状の生地を得た。この際、ミキサー内を55kPa(常圧を100kPaとして)に減圧した。
(2)押出し装置内に生地を入れ、押出し装置内の圧力は常圧のままで、生地に60kg/cm2の圧力を掛けて、厚さ1.0mm、幅5.0mm、長さ250mmの形状のパスタを押し出し成形した。
(3)押出し成形直後のパスタをマイクロ波照射装置(Panasonic NE1901)に投入し、1900Wの出力で20秒照射した。照射後のパスタの品温は45℃であった。

0018

実施例2
実施例1の工程(3)において、パスタをマイクロ波透過性物質で覆った以外は実施例1と同様に製造した。

0019

比較例1(一般的な押出し成形による生パスタの製造方法)
実施例1の工程(3)に代えて、乾燥しないようにパスタをビニル袋密封して室温で60分間緩和熟成させた。

0020

比較例2
実施例1の工程(3)を行わない以外は実施例1と同様に製造した。

0021

官能評価
得られたパスタを沸騰湯浴中で4分間茹で、10人の熟練パネラーにてパスタ表面の状態(外観)と弾力(食感)について表1に示す基準で評価した。なお、比較例1で得られた一般的なパスタの外観と食感を3点(普通)とした。結果を表2に示す。

0022

評価基準表

0023

評価結果



実施例1及び実施例2は共に外観については一般的なパスタである比較例1と差はなく、食感については適度な硬さ、弾力がありより良好な食感であった。緩和熟成工程又はマイクロ波照射を行っていない比較例2は、外観については一般的なパスタである比較例1と差はなかったものの、食感については軟らかく弾力が無く、脆さもあり、より劣る結果となった。

0024

試験例2乾燥パスタ(マカロニ)の製造
実施例3
(1)小麦粉100質量%、水27質量%の配合で、定法に基づき麺用ミキサーで10分間混合してそぼろ状の生地を得た。この際、ミキサー内の減圧は行っていない。
(2)押出し装置内に生地を入れ、押出し装置内の圧力を20kPa(常圧を100kPaとして)に減圧し、生地に80kg/cm2の圧力を掛けて外径5mm、肉厚2mm、長さ35mmの生マカロニを得た。
(3)生マカロニをマイクロ波透過性物質で密封した後、マイクロ波照射装置(Panasonic NE1901)に投入し、出力1900Wでマカロニの品温が55℃に到達するまでマイクロ波を照射した。
(4)湿度70%、50℃で調湿乾燥し、水分含量12質量%の乾燥マカロニを得た。

0025

実施例4
実施例3の工程(3)において、マカロニの品温を40℃に到達させる以外は実施例3と同様に製造した。

0026

比較例3(一般的な押出し成形による乾燥パスタの製造方法)
実施例3の工程(3)を行わない以外は実施例3と同様に製造した。

0027

比較例4
実施例3の工程(3)において、マカロニの品温を80℃に到達させる以外は実施例3と同様に製造した。

0028

官能評価
得られたパスタを沸騰湯浴中で17分間茹で、10人の熟練パネラーにてパスタ表面の状態(外観)と固さ、弾力(食感)について試験例1と同じく表1に記載した基準で評価した。なお、比較例3で得られた一般的なマカロニの外観と食感を3点(普通)とした。結果を表3に示す

0029

評価結果



実施例3及び実施例4は共に外観については一般的なパスタである比較例3と差はなく、食感については適度な硬さ、弾力があり良好な食感であった。その程度は押出し成形されたマカロニの品温が55℃になる条件でマイクロ波照射した実施例3で顕著であった。押出し成形されたマカロニの品温が75℃よりも高い80℃になる条件でマイクロ波照射した比較例4については、外観については一般的なパスタである比較例3と比較して表面が白く変色して焼けが発生した。また食感については焼けた表面が溶けて軟らかくなり、弾力がなく、脆くなり、劣る結果となった。

0030

試験例3マイクロ波照射と茹でマカロニ物性との関係
マカロニの製造
(1)小麦粉100質量%、水27質量%の配合で、常法に基づき麺用ミキサーで10分間混合してそぼろ状の生地を得た。この際、ミキサー内は常圧(100kPa)である。
(2)押出し装置に入れ、装置内を20kPaに減圧して80kg/cm2の圧力を掛けて外径5mm、肉厚2mm、長さ35mmの生マカロニを得た。
(3)生マカロニをマイクロ波透過性物質で密封した後、マイクロ波照射装置(Panasonic NE1901)に投入し、出力1900Wでマカロニの品温が25℃、40℃、55℃、70℃、80℃に到達するまでマイクロ波を照射して緩和熟成させた。なお、押出し直後の未照射の生マカロニの品温は22℃であった。
(4)湿度70%、50℃で調湿乾燥し、水分含量12質量%の乾燥マカロニを得た。
(5)乾燥マカロニを沸騰水中で17分間茹で、20℃の水で10秒間水洗して茹でマカロニを得た。

0031

茹でマカロニの物性評価
茹でマカロニの物性はテクスチャーアナライザーを用いて評価した。マカロニは、V型プランジャーを用いてマカロニが切断されるまで圧縮し、その応力指標として評価した。測定は10回実施してその平均値を硬さとして求めた。その結果を以下表4に示す。なお、硬さ(g)の値が高いほどしっかり弾力的な状態である。

0032

茹でマカロニの食感評価
10人の熟練パネラーにて茹でマカロニの弾力(食感)について試験例1と同じく表1に記載した基準で評価した。その結果を以下表4に示す。

実施例

0033

未照射マカロニは、硬さが低く軟らかく、弾力的な硬さに劣るものであった。品温が25℃になる条件でマイクロ波照射したマカロニは、未照射とほぼ同等の硬さであり、十分な弾力を得るためにはマイクロ波照射時間が短すぎた。品温が40℃、55℃及び70℃になる条件で照射されたマカロニは、未照射より30g以上高い硬さとなり、弾力的な硬さが備わった非常に良好なものであった。品温が80℃になる条件で照射されたマカロニは、その表面にマイクロ波照射による焼けが生じ、マカロニの表面が溶けて軟らかい状態となったため低い数値が確認された。

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