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技術 駆動装置

出願人 日立オートモティブシステムズ株式会社
発明者 稲田遼一広津鉄平坂本英之八幡光一門田圭司
出願日 2015年7月9日 (4年0ヶ月経過) 出願番号 2015-137387
公開日 2017年1月26日 (2年5ヶ月経過) 公開番号 2017-022836
状態 特許登録済
技術分野 電力変換一般 インバータ装置 電動機の制御一般
主要キーワード 診断フローチャート 故障検知信号 診断用電圧 次側トランス 診断用信号 出力保持時間 ドライブ用電源 診断電圧
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (15)

課題

本発明の目的は、追加で設ける絶縁素子の増加を抑制しつつ、パワー半導体過電流などの異常を検知する異常検知回路診断を行うことである。

解決手段

パワー半導体6に対してゲート信号を出力するドライブ回路11と、パワー半導体6の異常を検知する異常検知回路12と、異常検知回路12に対して診断用信号印加する診断信号印加回路14と、を備え、診断信号印加回路14はドライブ回路11が出力するゲート信号に基づいて、診断用信号を印加する。

概要

背景

ハイブリッド自動車電気自動車には、モータを駆動させるためにインバータ装置などの駆動装置が搭載されている。インバータ装置は、パワー半導体スイッチングさせることで、バッテリから供給される直流電流交流電流に変換し、モータを駆動させている。インバータ装置をはじめとする駆動装置には、内部回路に異常が発生した際に、その異常を検知する異常検知回路が搭載されている。例えば、パワー半導体に大電流が流れたことを検知する過電流検知回路やパワー半導体が異常発熱したことを検知する過熱検知回路である。

しかし、これらの異常検知回路が故障した場合、駆動装置に異常が発生したことを検知できず、モータなどの負荷を正常に制御できなくなる虞がある。そのため、異常検知回路に対しても故障診断を実施する必要がある。

過電流検出手段の異常を診断できるようにすることで該異常を原因として生じ得る諸問題を未然に回避できるモータ制御装置を提供することを課題とする技術としては、特許文献1が存在する。特許文献1には、「モータ制御装置は、同期モータ11が回転していないときに過電流判断用基準電圧Vrefよりも低い第1検査電圧Vt1と該基準電圧Vref以上の第2検査電圧Vt2とを過電流検知部18に送出するための過電流検査部19を有し、該過電流検査部19からの第1検査電圧Vt1が過電流検知部18の比較結果から過電流有りと判断されたとき、または、過電流検査部19からの第2検査電圧Vt2が過電流検知部18の比較結果から過電流無しと判断されたときに、過電流検知部18に異常が生じていると判断する」と記載されている。

概要

本発明の目的は、追加で設ける絶縁素子の増加を抑制しつつ、パワー半導体の過電流などの異常を検知する異常検知回路の診断を行うことである。 パワー半導体6に対してゲート信号を出力するドライブ回路11と、パワー半導体6の異常を検知する異常検知回路12と、異常検知回路12に対して診断用信号印加する診断信号印加回路14と、を備え、診断信号印加回路14はドライブ回路11が出力するゲート信号に基づいて、診断用信号を印加する。

目的

過電流検出手段の異常を診断できるようにすることで該異常を原因として生じ得る諸問題を未然に回避できるモータ制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

パワー半導体に対してゲート信号を出力するドライブ回路と、前記パワー半導体の異常を検知する異常検知回路と、前記異常検知回路に対して診断用信号印加する診断信号印加回路と、を備え、前記診断信号印加回路は前記ドライブ回路が出力する前記ゲート信号に基づいて、前記診断用信号を印加する駆動装置

請求項2

請求項1に記載の駆動装置において、前記診断信号印加回路は、前記ドライブ回路が出力する前記ゲート信号の電圧値が所定の閾値を超えたときに、前記診断用信号を印加する駆動装置。

請求項3

請求項1に記載の駆動装置において、前記診断信号印加回路は、前記ドライブ回路が出力する前記ゲート信号の電圧値が所定時間以上の期間内で変化しないときに、前記診断用信号を印加する駆動装置。

請求項4

請求項1に記載の駆動装置において、前記ドライブ回路は、複数のパワー半導体のそれぞれに対応して複数設けられ、前記診断信号印加回路は、複数の前記ドライブ回路が出力する複数の前記ゲート信号が所定の組み合わせであるときに、前記診断用信号を印加する駆動装置。

請求項5

請求項1乃至4のいずれかに記載の駆動装置において、前記異常検知回路は、前記パワー半導体の異常を検知したとき、前記制御回路に対して異常検知信号を出力する機能を有し、前記診断信号印加回路が前記異常検知回路に対して前記診断用信号を印加したとき、前記異常検知回路が前記異常検知信号を出力しなかった場合、前記制御回路は前記異常検知回路が故障していると判定する駆動装置。

請求項6

請求項1乃至4のいずれかに記載の駆動装置において、前記異常検知回路は、前記パワー半導体の異常を検知したとき、前記制御回路に対して異常検知信号を出力するとともに、前記ドライブ回路に対してゲート遮断信号を出力する機能を有し、前記ドライブ回路は、前記異常検知回路が出力する前記ゲート遮断信号に基づいて前記ゲート信号の出力を中止する駆動装置。

請求項7

請求項6に記載の駆動装置において、前記制御回路が前記駆動信号駆動状態のまま維持したとき、前記異常検知回路が前記異常検知信号を所定時間以上の期間出力し続けている場合、前記制御回路は前記ドライブ回路もしくは前記異常検知回路のいずれかが故障していると判定する駆動装置。

請求項8

請求項1乃至7のいずれかに記載の駆動装置であって、 前記異常検知回路は、所定の電圧値を超える電位差を検知したときに、前記パワー半導体の異常を検知し、 前記診断信号印加回路は、前記ドライブ回路が出力する前記ゲート信号に基づいて、診断用電圧を出力する駆動装置。

請求項9

請求項1乃至8のいずれかに記載の駆動装置であって、 前記異常検知回路は、前記パワー半導体に所定の電流値以上の電流が流れたことを検知する過電流検知回路である駆動装置。

請求項10

請求項1乃至8のいずれかに記載の駆動装置であって、 前記異常検知回路は、前記パワー半導体の温度が所定温度以上となったことを検知する過熱検知回路である駆動装置。

技術分野

0001

本発明は駆動装置に関する。

背景技術

0002

ハイブリッド自動車電気自動車には、モータを駆動させるためにインバータ装置などの駆動装置が搭載されている。インバータ装置は、パワー半導体スイッチングさせることで、バッテリから供給される直流電流交流電流に変換し、モータを駆動させている。インバータ装置をはじめとする駆動装置には、内部回路に異常が発生した際に、その異常を検知する異常検知回路が搭載されている。例えば、パワー半導体に大電流が流れたことを検知する過電流検知回路やパワー半導体が異常発熱したことを検知する過熱検知回路である。

0003

しかし、これらの異常検知回路が故障した場合、駆動装置に異常が発生したことを検知できず、モータなどの負荷を正常に制御できなくなる虞がある。そのため、異常検知回路に対しても故障診断を実施する必要がある。

0004

過電流検出手段の異常を診断できるようにすることで該異常を原因として生じ得る諸問題を未然に回避できるモータ制御装置を提供することを課題とする技術としては、特許文献1が存在する。特許文献1には、「モータ制御装置は、同期モータ11が回転していないときに過電流判断用基準電圧Vrefよりも低い第1検査電圧Vt1と該基準電圧Vref以上の第2検査電圧Vt2とを過電流検知部18に送出するための過電流検査部19を有し、該過電流検査部19からの第1検査電圧Vt1が過電流検知部18の比較結果から過電流有りと判断されたとき、または、過電流検査部19からの第2検査電圧Vt2が過電流検知部18の比較結果から過電流無しと判断されたときに、過電流検知部18に異常が生じていると判断する」と記載されている。

先行技術

0005

特開2010−279125号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1においては、過電流検知部に検査電圧を送出する過電流検査部は、制御回路からの制御信号に基づき、検査電圧を過電流検知部に印加する。しかし、制御回路と過電流検査部は電気的に絶縁されていることが必要となる場合があり、制御回路から過電流検知部に信号を伝達する際に、例えばフォトカプラトランスのような絶縁素子を介して信号を伝達する必要がある。このような絶縁素子は、一般的な電気回路部品、例えば抵抗コンデンサトランジスタなどに比べて単価が高いため、過電流検査部が高コストになるという問題がある。

0007

本発明の目的は、追加で設ける絶縁素子の増加を抑制しつつ、パワー半導体の過電流などの異常を検知する異常検知回路の診断を行うことである。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するために、本願発明における駆動装置は、例えば、パワー半導体に対してゲート信号を出力するドライブ回路と、前記パワー半導体の異常を検知する異常検知回路と、前記異常検知回路に対して診断用信号を印加する診断信号印加回路と、を備え、前記診断信号印加回路は前記ドライブ回路が出力する前記ゲート信号に基づいて、前記診断用信号を印加することを特徴とする。

発明の効果

0009

本発明によれば、診断信号印加回路はゲート信号に基づいて診断信号を印加するため、診断電圧印加回路に制御信号を入力するために新たに絶縁素子を設けることなく、異常検知回路の診断を行うことができる。

図面の簡単な説明

0010

第1の実施形態における駆動装置および周辺回路の構成を表した図である。
第1の実施形態におけるパワー半導体と駆動回路の構成を表した図である。
第1の実施形態におけるドライブ電源回路の内部構成を表した図である。
第1の実施形態における過電流検知回路の診断処理フローチャートを表した図である。
第2の実施形態における過電流検知回路の診断処理のフローチャートを表した図である。
第3の実施形態における駆動装置および周辺回路の構成を表した図である。
第3の実施形態におけるパワー半導体と駆動回路の構成を表した図である。
第3の実施形態におけるドライブ電源回路の内部構成を表した図である。
第3の実施形態における過電流検知回路の診断処理のフローチャートを表した図である。
第4の実施形態における過電流検知回路の診断処理のフローチャートを表した図である。
第5の実施形態における駆動装置および周辺回路の構成を表した図である。
第5の実施形態におけるパワー半導体と駆動回路の構成を表した図である。
第5の実施形態における過電流検知回路の診断処理のフローチャートを表した図である。
第6の実施形態における過電流検知回路の診断処理のフローチャートを表した図である。

実施例

0011

以下、図面を参照して、本発明に係る駆動装置の実施の形態について説明する。なお、各図において同一要素については同一の符号を記し、重複する説明は省略する。なお、以下の説明では、ある信号線電圧値閾値以上であることをその信号が1であると記述している。また、ある信号線の電圧値が閾値未満であることをその信号が0であると記述している。なお、信号を1と判定する際の閾値電圧と、信号を0と判定する際の閾値電圧は必ずしも等しい必要は無い。

0012

(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における駆動装置3およびその周辺回路の構成を表した図である。駆動装置3は、外部電源1から入力された電力を変換し、負荷2に対して出力することで負荷2を駆動する。外部電源1としては、例えばバッテリなどが該当する。負荷2は、駆動装置3が駆動させる対象負荷であり、例えばモータやソレノイド変圧用トランスなどが挙げられる。本実施形態では、負荷2として、3相交流モータを用いた場合の例を記載している。

0013

駆動装置3は、制御回路4、電流センサ5a〜5c、パワー半導体6a〜6f、駆動回路7a〜7fを有する。なお、本実施形態では負荷2として3相モータを用いているため、駆動装置3は6つのパワー半導体と6つの駆動回路を有しているが、負荷の種類や回路構成によって、必要となるパワー半導体と駆動回路の個数は変化する。

0014

制御回路4は内部にCPU(図示せず)、RAM(図示せず)、ROM(図示せず)、通信回路(図示せず)を有している。このROMは、電気的に書き換え可能なEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)やフラッシュROMでも良い。

0015

制御回路4は、駆動装置3外部の電子制御装置(図示せず)と通信を行い、他の電子制御装置から負荷2の駆動命令を受け取る。そして、この駆動命令と電流センサ5a、5b、5cから得られる電流値に基づいて、負荷2の駆動制御を行う。また、制御回路4は、駆動装置3内部に故障が発生したと判断した場合、故障通知装置8に対して故障検知信号を出力する。

0016

電流センサ5a、5b、5cは負荷2に流れる電流を測定するためのセンサである。電流センサは、3相の出力線3本に対応して3個設けてもよいし、それ以下の個数としてもよい。

0017

パワー半導体6a〜6fは、駆動回路7a〜7fからの信号に基づいてスイッチング動作を行う半導体素子であり、例えばパワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などが該当する。また、パワー半導体6aから6fはセンス端子を有している。このセンス端子からは、パワー半導体のドレインソース間を流れる電流の一定割合、例えば1000分の1の電流が出力される。

0018

駆動回路7a〜7fは、制御回路4から出力される駆動信号22を受けて、パワー半導体6a〜6fのON/OFF切り替える。また、内部にパワー半導体6a〜6fの異常を検知する異常検知回路を有している。駆動回路の詳細な構成については、図2を用いて後述する。

0019

故障通知装置8は、制御回路4からの故障検出信号受け付け搭乗者に対して故障の発生を通知する。故障の通知方法としては、例えば、ランプ点灯させる、警告音を発生させる、音声で通知するなどの方法が挙げられる。

0020

図2は、本実施形態におけるパワー半導体6と駆動回路7の構成を表した図である。なお、駆動装置3は6つのパワー半導体と6つの駆動回路を有しているが、1つあたりの回路構成はどれも同じであるため、図2では、パワー半導体6a〜6fのうちのいずれか1つのパワー半導体6と、パワー半導体6と対応する駆動回路7の組み合わせのみ示している。

0021

本実施形態の駆動回路7は、ドライブ電源回路10と、ドライブ回路11と、過電流検知回路12と、過熱検知回路13と、診断信号印加回路14と、抵抗15と、温度センス素子16と、を有する。ドライブ電源回路10と、ドライブ回路11と、過電流検知回路12と、過熱検知回路13とは、内部で電気的に絶縁が行われている。

0022

なお、本実施形態において、ドライブ電源回路10は駆動回路7内にあるが、駆動回路7の外部にあってもよい。また、複数の駆動回路7でドライブ電源回路10を共有しても良い。本実施形態において、ドライブ回路11、過電流検知回路12、過熱検知回路13は別の回路に分かれているが、これらを1つの回路にまとめてもよい。また、ドライブ回路11、過電流検知回路12、過熱検知回路13、診断信号印加回路14を1つの回路としてまとめてもよい。

0023

ドライブ電源回路10は、ドライブ回路11、診断信号印加回路14、温度センス素子16に対してドライブ電源電圧18を供給する回路である。また、ドライブ電源回路10は、制御回路4から出力される電圧切り替え信号21によって、ドライブ電源電圧18の電圧値を通常値高電圧値の2種類に切り替える機能を持つ。このドライブ電源回路10の内部構成については、図3を用いて後述する。

0024

ドライブ回路11は、制御回路4から出力された駆動信号22を受け付け、パワー半導体6をスイッチングさせるためのゲート信号19を出力する回路である。また、過電流検知回路12や過熱検知回路13からゲート遮断信号25および26が出力された場合には、ゲート信号19の遮断も実施する。

0025

本実施形態においては、駆動信号22が1のとき、ドライブ回路11はゲート信号19の電圧値をドライブ電源電圧18まで上昇させるものとする。また、駆動信号22が0のとき、ドライブ回路11はゲート信号19の電圧値をソース電圧17まで低下させるものとする。また、ゲート信号の遮断とは、ゲート信号19の電圧値をソース電圧17まで低下させることを指す。

0026

過電流検知回路12は、パワー半導体6に一定以上の電流が流れた場合、過電流と判断して制御回路4に対して過電流検知信号23を出力する。また、過電流検知時には、パワー半導体6をOFF状態にするために、ドライブ回路11に対してゲート遮断信号25を出力する。なお、過電流検知回路12は、一度過電流を検知すると、過電流検知信号23とゲート遮断信号25の出力を一定時間保持する。

0027

この過電流検知は、過電流検知端子電圧20がソース電圧17に対して一定以上大きい場合に行われる。これは、パワー半導体6を流れる電流の一部がセンス端子から抵抗15に流れ込むため、パワー半導体6を流れる電流値が大きいほど、過電流検知端子電圧20とソース電圧17の間の電位差が大きくなるためである。

0028

なお、本実施形態では、パワー半導体6のセンス端子から出力される電流を抵抗15で電圧に変換し、この電圧に基づいて過電流検知回路12が過電流状態を検知しているが、別の回路構成を用いて過電流を検知しても良い。例えば、パワー半導体6のソース側にシャント抵抗を設け、このシャント抵抗の両端の電位差に基づいて、過電流検知回路12が過電流状態か否かを判定しても良い。また、パワー半導体6のコレクタ−ソース間の電位差に基づいて、過電流検知回路12が過電流状態か否かを判定しても良い。

0029

過熱検知回路13は、パワー半導体6が一定以上の温度になった場合に、過熱検知信号24を制御回路4に対して出力する。また、過熱検知時には、パワー半導体6をOFF状態にするために、ドライブ回路11に対してゲート遮断信号26を出力する。なお、過熱検知回路13は、一度過熱状態を検知すると、過熱検知信号24の出力とゲート遮断信号26の出力を一定時間保持する。

0030

この過熱検知は、温度センス素子16の両端の電圧を測定し、その両端の電位差が一定値以下の場合に行われる。この温度センス素子16には、例えばダイオードサーミスタがある。なお、本実施形態での過熱検知回路13は、温度センス素子16の両端の電位差が一定値以下の場合に過熱であると判定しているが、温度センス素子16の両端の電位差が一定値以上の場合に過熱であると判定しても良い。

0031

診断信号印加回路14は、内部にツェナーダイオード140、抵抗141、抵抗142、トランジスタ143を有している。この診断信号印加回路14は、ゲート信号19の電圧値が一定値以上になったとき、過電流検知回路12に対して診断信号を印加する回路である。具体的には、ゲート信号19の電圧値がドライブ電源電圧18の高電圧値と等しい場合には、ツェナーダイオード140および抵抗141に電流が流れて、ベース電圧144が上昇する。ベース電圧144の上昇によってトランジスタ143がON状態になると、過電流検知端子電圧20はドライブ電源電圧18を抵抗142と抵抗15で分圧した値になる。これにより、擬似的に過電流状態を作り出し、過電流検知回路12を動作させる。なお、本実施形態では、診断信号印加回路14が過電流検知端子電圧20に電圧を印加することを、診断信号を印加すると記述する。

0032

ゲート信号19の電圧値がドライブ電源電圧18の通常値と等しい場合やソース電圧17と等しい場合には、ツェナーダイオード140にはほとんど電流が流れず、トランジスタ143はOFF状態となる。そのため、診断信号印加回路14は診断信号の印加を行わない。

0033

なお、診断信号印加回路14が上記の動作を行うために、ツェナーダイオード140には、ツェナー電圧がドライブ電源電圧18の通常値よりも大きく、かつドライブ電源電圧18の高電圧値より小さいツェナーダイオードを用いる必要がある。

0034

図3は、ドライブ電源回路10の詳細な内部構成を表した図である。

0035

ドライブ電源回路10は、直流電源100からドライブ用電源電圧18を生成する回路であり、電圧制御回路101、トランス102aから102c、スイッチング用トランジスタ103、整流用ダイオード104および109、平滑用コンデンサ105および110、分圧抵抗106aおよび106b、電圧変化用抵抗107、電圧変化用トランジスタ108を有している。なお、直流電源100には、外部電源1から直接電源を供給しても良いし、他の電源回路(図示せず)で外部電源1を昇圧もしくは降圧した電源を作成し、その電源を供給しても良い。

0036

電圧制御回路101は、フィードバック電圧112を元にドライブ電源電圧18とソース電圧17の間の電位差が一定値となるように制御する回路である。フィードバック電圧112が低下した場合、電圧制御回路101はフィードバック電圧が基準値になるようにPWM(Pulse Width Modulation)信号111のデューティ比を大きくし、ドライブ電源電圧18およびフィードバック電圧112を上昇させる。フィードバック電圧112が上昇した場合は、電圧制御回路101はフィードバック電圧112が基準値になるようにPWM信号111のデューティ比を小さくし、ドライブ電源電圧18およびフィードバック電圧112を低下させる。

0037

トランス102a、102b、102cは変圧用のトランスであり、トランス102aは一次側トランス、トランス102bはドライブ電源電圧18生成用の二次側トランス、トランス102cはフィードバック電圧112生成用の二次側トランスである。

0038

スイッチング用トランジスタ103は、トランス102aに流れる電流を制御するためのトランジスタであり、電圧制御回路101から出力されるPWM信号111によってON/OFFが切り替えられる。整流用ダイオード104は、トランス102cに発生した電流を整流するためのダイオードである。同様に、整流用ダイオード109は、トランス102bに発生した電流を整流するためのダイオードである。

0039

平滑コンデンサ105は、トランス102cに発生した電圧を安定化させるためのコンデンサである。同様に、平滑コンデンサ110は、トランス102bに発生した電圧を安定化させるためのコンデンサである。

0040

分圧抵抗106aおよび106bは、トランス102cに発生した電圧を分圧してフィードバック電圧112を生成するための抵抗である。

0041

電圧変化用抵抗107および電圧変化用トランジスタ108は、ドライブ電源電圧18を変化させるための素子である。電圧変化用トランジスタ108は、制御回路4から入力される電圧切り替え信号21によってON/OFFが切り替えられる。本実施形態においては、電圧切り替え信号21が1であるとき、電圧変化用トランジスタ102がON状態となり、電圧切り替え信号21が0であるとき、電圧変化用トランジスタ102がOFF状態になると定義する。また、電圧変化用トランジスタ102がOFF状態の場合のドライブ電源電圧18が通常値であり、電圧変化用トランジスタ102がON状態の場合のドライブ電源電圧18が高電圧値である。

0042

電圧変化用トランジスタ108がOFFの場合、フィードバック電圧112は分圧抵抗106aと106bの分圧比に従って生成される。電圧変化用トランジスタ108がONになると、電圧変化用抵抗107が分圧抵抗106bと並列になるため、電圧変化用トランジスタ108がOFFの場合と比べて分圧比が小さくなり、フィードバック電圧112も小さくなる。フィードバック電圧112が小さくなると、電圧制御回路101はフィードバック電圧112を一定に保つために、PWM信号111のデューティ比を大きくする。そのため、電圧変化用トランジスタ108がONの場合は、OFFの場合と比べてドライブ電源電圧18が上昇する。

0043

図4は、本実施形態における過電流検知回路の診断処理を表したフローチャートである。この診断処理は、負荷2が駆動していない、つまり負荷2に対して電流が流れていない状態のときに、制御回路4が任意のタイミングで実施する。例えば、駆動装置3が起動してから負荷2の駆動を行うまでの間に実施しても良いし、負荷2が駆動していない場合に一定時間が経過するごとに実施しても良い。

0044

テップS100において、制御回路4は、全ての駆動回路7に対する駆動信号22を0にする。過電流検知回路12の診断中には、その過電流検知回路12と接続されているパワー半導体6がONになる。もし、診断対象の過電流検知回路12と接続されていないパワー半導体6もONになっていると、診断中に負荷2に電流が流れて駆動してしまう可能性がある。また、上下対のパワー半導体6が両方ONになり、大電流が流れる可能性もある。上下対とは、パワー半導体6aとパワー半導体6d、パワー半導体6bとパワー半導体6e、パワー半導体6cとパワー半導体6fのそれぞれの組み合わせのことである。このような問題の発生を防止するため、駆動信号22をすべて0にし、すべてのパワー半導体6をOFFにしてから診断を実施する。

0045

ステップS101において、制御回路4は、診断を実施する過電流検知回路12とそれを有する駆動回路7を選択する。ステップS102において、制御回路4は、ステップS101で選択した駆動回路7に対する電圧切り替え信号21を0から1に変更する。これにより、対象の駆動回路7内部のドライブ電源電圧18が高電圧値になる。

0046

ステップS103において、制御回路4は、対象の駆動回路7に対する駆動信号22を0から1に変更する。これにより、対象の駆動回路7内部のドライブ回路11は、ゲート信号19をドライブ電源電圧18まで上昇させる。ゲート信号19の電圧がドライブ電源電圧18の高電圧値になったため、診断信号印加回路14は過電流検知端子電圧20を上昇させる。これにより、過電流検知回路12が動作する。

0047

ステップS104において、制御回路4は、対象の駆動回路7から過電流検知信号23が出力されたかどうかを判定する。過電流検知信号23が出力された場合には、制御回路4は、診断対象の過電流検知回路12が正常に動作していると判断し、ステップS106の処理に移る。過電流検知信号23が出力されなかった場合には、制御回路4は診断対象の過電流検知回路12が故障していると判断し、ステップS105の処理に移る。

0048

ステップS105において、制御回路4は故障通知装置8に対して故障検知信号を出力する。これを受けて、故障通知装置8が動作し、搭乗者に故障を通知する。

0049

ステップS106において、制御回路4は、対象の駆動回路7に対する駆動信号22を1から0に変更する。これにより、対象の駆動回路7内部のドライブ回路11は、ゲート信号19をソース電圧17まで低下させる。

0050

ステップS107において、制御回路4は、対象の駆動回路7に対する電圧切り替え信号21を1から0に変更する。これにより、対象の駆動回路7内部のドライブ電源電圧18が通常値になる。

0051

ステップS108において、制御回路4は、すべての過電流検知回路12の診断を完了したかどうか判定する。診断を実施していない過電流検知回路12がある場合には、ステップS101に戻り、まだ診断を実施していない過電流検知回路12に対して診断を行う。すべての過電流検知回路12の診断を完了している場合には、制御回路4は診断処理を終了する。

0052

以上のように本実施形態によれば、制御回路4は、過電流検知回路12の診断を行う際に、電圧切り替え信号21および駆動信号22を用いてゲート信号19の電圧を上昇させ、それによって診断電圧印加回路14を動作させる。診断電圧印加回路14は、ゲート信号19の電圧値によって過電流検知回路12に対して診断信号を印加するか否かを決める。これにより、制御回路4から診断信号印加回路14に対して診断のための信号を伝達する必要が無く、信号伝達のために絶縁素子を追加する必要も無い。そのため、過電流検知回路12の診断を低コストで実現することができる。

0053

また、過電流検知回路12の診断時と負荷2の駆動時でドライブ電源電圧18を変化させることで、制御回路4が負荷2を駆動させている間に診断信号印加回路14が診断信号を印加し、それによって負荷2の駆動が阻害されることを防止している。

0054

(第2の実施形態)
本実施形態では、異常検知回路が異常検知信号を正常に出力できることに加えて、ゲート信号を正常に遮断できることを診断できる駆動装置の例を示す。本実施形態における駆動装置およびその周辺回路の構成は、第1の実施形態と同じであるため、説明は省略する。同様に、本実施形態におけるパワー半導体および駆動回路の構成、ドライブ電源回路の内部構成も第1の実施形態と同じであるため、説明は省略する。

0055

図5は、本実施形態における過電流検知回路の診断処理のフローチャートを表した図である。この故障診断処理も第1の実施形態と同様に、負荷2が駆動していない状態のとき、制御回路4が任意のタイミングで実施する。

0056

図5におけるステップS100からステップS108の処理は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。図5では、ステップS104の処理のあとにステップS109の処理が追加されている。

0057

ステップS109において、制御回路4は、ステップS104において過電流検知信号23が出力され始めてから、閾値1の時間経過後に過電流検知信号23が出力されなくなるかを判定する。閾値1の時間経過に過電流検知信号23が出力されなくなった場合には、制御回路4はステップS106の処理に移る。閾値1の時間経過に過電流検知信号23が出力され続けている場合には、制御回路4はステップS105の処理に移る。なお、この閾値1の時間は、過電流検知回路12が過電流検知信号23の出力を保持する時間よりも長い時間である。

0058

診断信号印加回路14が過電流検知回路12に対して診断信号を印加した際、過電流検知信号12およびドライブ回路11が正常に動作すれば、ゲート信号19は遮断され、ゲート信号19の電圧値はソース電圧17まで低下する。すると、診断信号印加回路14は、過電流検知回路12に対する診断信号の印加をやめるため、過電流検知回路12は過電流状態を検知しなくなる。そのため、過電流検知回路12は、過電流検知信号23を出力状態で一定時間保持した後、過電流検知信号23の出力を停止する。

0059

もし、過電流検知信号12もしくはドライブ回路11が故障し、ゲート信号19が正常に遮断されない場合、診断信号印加回路14は過電流検知回路12に対して診断信号を印加し続ける。それにより、擬似的な過電流状態が維持され続けるため、過電流検知回路12は過電流検知信号23を本来の出力保持時間以上の間、出力し続けることになる。そのため、過電流検知回路12が本来の出力保持時間以上の間、過電流検知信号23を出力するか否かによって、ゲート信号19が正常に遮断されているかどうかを判定することができる。

0060

(第3の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態とは別の回路構成において、異常検知回路が異常検知信号を正常に出力できることを低コストで診断できる駆動装置の例を示す。

0061

図6は、本実施形態における駆動装置および周辺回路の構成を表した図である。駆動装置30は、第1の実施形態における駆動装置3が有している駆動回路7aから7fとは異なる駆動回路31aから31fを有している。また、駆動装置30における制御回路4と駆動回路31aから31fの間には、電圧切り替え信号21が接続されていない。それ以外の構成は、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。

0062

図7は、本実施形態におけるパワー半導体6と駆動回路31の構成を表した図である。駆動回路31は、図6における駆動回路31aから31fのいずれか1つを表したものである。この駆動回路31は、第1の実施形態における駆動回路7が有するドライブ電源回路10とは異なるドライブ電源回路32を有している。また、駆動回路31は、第1の実施形態における駆動回路7が有する診断信号印加回路14とは異なる診断信号印加回路33を有している。

0063

診断信号印加回路33は、図2におけるツェナーダイオード140、抵抗141の代わりに、ダイオード145および147、抵抗146および148、コンデンサ149を有している。

0064

この診断信号印加回路33は、ゲート信号19の電圧値がドライブ電源電圧18と等しい場合に、ダイオード147および抵抗148を介してコンデンサ149を充電させ、ベース電圧144を上昇させる。また、ゲート信号19の電圧値がソース電圧17と等しい場合に、ダイオード145および抵抗146を介してコンデンサ149を放電させ、ベース電圧144を低下させる動作をする。ベース電圧144が一定の電圧値(トランジスタ143のON閾値)を超えると、トランジスタ143がONとなり、第1の実施形態と同様に過電流検知回路12に対して診断信号の印加が行われる。

0065

コンデンサ149の充電速度は抵抗148の抵抗値に依存し、抵抗値が大きいほど充電速度が遅くなる。また、コンデンサ149の放電速度は抵抗146の抵抗値に依存し、抵抗値が大きいほど放電速度が遅くなる。制御回路4が負荷2を駆動しているときは、コンデンサ149もゲート信号19の電圧値にあわせて、充電と放電を繰り返す。しかし、負荷2の駆動中に診断信号印加回路33が診断信号の印加動作を行うと、制御動作を阻害してしまう。そのため、負荷2の駆動制御中には診断電圧印加回路33が診断信号の印加動作を行わないように、制御中にゲート信号19の電圧値がドライブ電源電圧18と等しくなっている時間、および制御中にゲート信号19の電圧値がソース電圧17と等しくなっている時間から、抵抗146および抵抗148の抵抗値を定める必要がある。

0066

図8は、本実施形態におけるドライブ電源回路の内部構成を表した図である。図8に表したドライブ電源回路31は、ドライブ電源回路10とは異なり、電圧変化用抵抗101および電圧変化用トランジスタ102を有していない。

0067

図9は、本実施形態における過電流検知回路の診断処理のフローチャートである。図9の処理では、ステップS103の処理の後、制御回路4はステップS110の処理を行う。ステップS110では、制御回路4がステップS103で駆動信号22を1に変更してから閾値2の時間が経過したときに、駆動回路30から過電流検知信号23が出力されているかどうかを確認する。過電流検知回路23が出力されている場合、制御回路4は過電流検知回路12が正常に動作していると判定し、ステップS106の処理に移る。過電流検知回路23が出力されていない場合、制御回路4は過電流検知回路12が故障していると判定し、ステップS105の処理を行う。

0068

なお、ステップS109において、閾値2の時間が経過するまで待つ理由は、診断信号印加回路33はコンデンサ149が十分に充電されないと診断信号を印加しないためである。そのため、この閾値2の時間は、駆動信号22が1の状態になってから、コンデンサ149が充電されてトランジスタ143がON状態になるまでの時間よりも長く設定する必要がある。

0069

本実施形態によれば、制御回路4は、過電流検知回路12の診断を行う際に、コンデンサ149の充電時間以上の間、駆動信号22を1にすることで診断電圧印加回路33を動作させる。診断電圧印加回路33は、コンデンサ149の充電状態、つまりゲート信号19の電圧値が一定時間以上ドライブ電源電圧18と等しい状態を維持したか否かによって、過電流検知回路12に対して診断信号を印加するか否かを決める。これにより、制御回路4から診断信号印加回路33に対して診断のための信号を伝達する必要が無く、信号伝達のために絶縁素子を追加する必要も無い。そのため、過電流検知回路12の診断を低コストで実現することができる。

0070

なお、本実施形態における診断信号印加回路33では、コンデンサ149がある閾値以上まで充電されたときに、診断信号を印加する構成になっている。また、過電流検知回路12の診断処理においても、駆動信号22を1のまま一定時間以上維持することで、診断信号印加回路33を動作させている。しかし、これはあくまでも一例であり、コンデンサ149がある閾値以下まで放電されたときに、診断信号を印加するように診断信号印加回路33を構成することも可能である。また、診断信号印加回路33の構成変更に合わせて、過電流検知回路12の診断処理を変更することも可能である。

0071

(第4の実施形態)
本実施形態では、第3の実施形態の構成において、異常検知回路が異常検知信号を正常に出力できることに加えて、ゲート信号を正常に遮断できることを診断できる駆動装置の例を示す。本実施形態における駆動装置およびその周辺回路の構成は、第3の実施形態と同じであるため、説明は省略する。同様に、本実施形態におけるパワー半導体および駆動回路の構成、ドライブ電源回路の内部構成も第3の実施形態と同じであるため、説明は省略する。

0072

図10は、本実施形態における過電流検知回路の診断処理のフローチャートを表した図である。図10のフローチャートにおける各処理は、図9のフローチャートのステップS110処理のあとに、図6のステップS109処理を追加している他は、図9で示した処理と同様であるため、個々の処理内容については説明を省略する。

0073

本実施形態によれば、第3の実施形態の構成においても第2の実施形態で説明したように、ゲート信号19が正常に遮断されることを診断することができる。

0074

また、第2の実施形態の構成の場合、過電流検知回路12の診断中は駆動信号22を1にしているため、ゲート信号19の遮断が解除されるとすぐに診断信号印加回路12が診断信号を再度印加してしまう。そのため、ステップS109における過電流検知信号23の出力停止が検知しにくく、ゲート信号19が正常に遮断されていたとしても過電流検知回路12やドライブ回路11が故障していると判定してしまう可能性がある。

0075

本実施形態における診断信号印加回路33は、コンデンサ149がトランジスタ143のON閾値以上まで充電されなければ診断信号を印加しないため、ゲート信号19の遮断が解除されてからこの充電時間が経過するまでの間は、過電流検知信号23の出力が停止する。そのため、第2の実施形態の場合に比べて、ステップS109における過電流検知信号23の出力停止を検知しやすく、上記のような故障の誤判定を防止することができる。

0076

また、第3の実施形態では、コンデンサ149が閾値以下に放電された場合に診断信号を印加するように診断信号印加回路33を構成することも可能であると述べたが、ゲート信号19が正常に遮断されること判定するためには、ゲート信号19がソース電圧17と等しい状態が一定時間以上継続した場合に、診断信号の印加をやめなければならない。そのため、コンデンサ149が閾値以下に放電された場合に診断信号を印加するように診断信号印加回路33を構成した場合には、この診断方法によってゲート信号19が正常に遮断されていること判定することはできない。

0077

(第5の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態および第3の実施形態とは別の回路構成において、異常検知回路が異常検知信号を正常に出力できることを低コストで診断できる駆動装置の例を示す。

0078

図11は、本実施形態における駆動装置および周辺回路の構成を表した図である。駆動装置40は、第3の実施形態における駆動装置30が有している駆動回路31aから31fとは異なる駆動回路41aから41fを有している。この駆動回路41aから41fは、パワー半導体6aから6fに対して接続しているゲート信号を駆動回路間で配線50として相互に接続している。

0079

図12は、本実施形態におけるパワー半導体と駆動回路の構成を表した図である。駆動回路41は、図11における駆動回路41aから41fのいずれか1つを表したものである。この駆動回路41は、第3の実施形態における駆動回路31が有する診断信号印加回路33とは異なる診断信号印加回路42を有している。また、他の駆動回路からのゲート信号51が駆動回路41に対して入力され、他の駆動回路に対してゲート信号19を出力している。

0080

診断信号印加回路42は、図2におけるツェナーダイオード140、抵抗141の代わりに、論理ゲート150を有している。この診断信号印加回路42はゲート信号19と他の駆動回路のゲート信号51が特定の組み合わせの場合にトランジスタ143をON状態にし、過電流検知回路12に対して診断信号の印加を行う。本実施形態では、ゲート信号19の電圧値が閾値電圧以上であり、すべてのゲート信号51の電圧値が閾値電圧未満のとき、論理ゲート150はトランジスタ143をON状態にする。この閾値電圧は、ソース電圧17と論理ゲート150の構成によって決まる。

0081

なお、制御回路4が負荷2を駆動中には、診断信号印加回路44が診断信号を印加しないように、ゲート信号19およびゲート信号51の特定の組み合わせには、通常制御で起こりえない組み合わせを選択することが望ましい。通常、上下対になっているパワー半導体は片方がON状態のときにもう片方はOFF状態になっている。そのため、診断対象の過電流検知回路12と接続されたパワー半導体6のゲート信号19はパワー半導体をON状態にし、それ以外のゲート信号51はパワー半導体OFF状態にする場合が、上記特定の組み合わせの1つとして考えられる。それ以外には、ゲート信号19およびゲート信号51が全てのパワー半導体をOFF状態にする場合も上記の特定の組み合わせにすることが考えられる。

0082

なお、本実施形態では論理ゲート150はNORゲートANDゲートで構成されているが、これは上記の特定の組み合わせに応じて、その他の論理ゲートで構成されていてもよい。また、論理ゲート150はダイオードやトランジスタなどから構成されていてもよく、1つあるいは複数の集積回路であってもよい。

0083

図13は、本実施形態における過電流検知回路の診断処理のフローチャートを表した図である。本実施形態における診断フローチャートは、第1の実施形態の診断フローチャートからステップS102およびステップS107を取り除いたものであるため、個別の処理に対する説明は省略する。

0084

本実施形態では、診断信号印加回路42は、駆動回路6aから6fの各ゲート信号が特定の組み合わせになったか否かによって、過電流検知回路12に対して診断信号を印加するか否かを決める。これにより、制御回路4から診断信号印加回路42に対して診断のための信号を伝達する必要が無く、信号伝達のために絶縁素子を追加する必要も無い。そのため、過電流検知回路12の診断を低コストで実現することができる。

0085

なお、本実施形態では、駆動回路41aから41fの間でゲート信号を相互に接続させていたが、例えば上側の駆動回路(41a、41b、41c)の間のみで相互にゲート信号を接続させてもよい。また、下側の駆動回路(41d、41e、41f)の間のみで相互にゲート信号を接続させてもよい。

0086

(第6の実施形態)
本実施形態では、第5の実施形態の構成において、異常検知回路が異常検知信号を正常に出力できることに加えて、ゲート信号を正常に遮断できることを診断できる駆動装置の例を示す。本実施形態における駆動装置およびその周辺回路の構成は、第5の実施形態と同じであるため、説明は省略する。同様に、本実施形態におけるパワー半導体および駆動回路の構成、ドライブ電源回路の内部構成も第5の実施形態と同じであるため、説明は省略する。

0087

図14は、本実施形態における過電流検知回路の診断処理のフローチャートを表した図である。本実施形態における診断フローチャートは、第2の実施形態の診断フローチャートからステップS102およびステップS107を取り除いたものであるため、個別の処理に対する説明は省略する。

0088

なお、第5の実施形態においては、診断信号印加回路42が診断信号を印加する際のゲート信号の特定の組み合わせについて、パワー半導体6aから6fがすべてOFFになるようなゲート信号の組み合わせを例として述べた。しかし、ゲート信号の遮断を確認するためには、少なくとも診断対象の過電流検知回路12と接続されたパワー半導体6のゲート信号19はドライブ電源電圧18と等しい状態、つまりパワー半導体6をONさせる状態でなければならない。

0089

本実施形態によれば、第5の実施形態の構成においても第2の実施形態で説明したように、ゲート信号19が正常に遮断されることを診断することができる。

0090

なお、上記の第1〜第6の実施形態では、異常検知回路として過電流検知回路12を対象とした場合の例を示したが、同様の診断方法を過熱検知回路13に適用することも可能である。

0091

また、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しても良い。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラム解釈し、実行することによりソフトウェアで実現しても良い。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスクSSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカードSDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。

0092

1:外部電源(バッテリ)、2:負荷(3相交流モータ)、3:駆動装置、4:制御回路、5:電流センサ、6:パワー半導体、7:駆動回路、8:故障通知装置、10:ドライブ電源回路、11:ドライブ回路、12:過電流検知回路、13:過熱検知回路、14:診断信号印加回路、15:抵抗、16:温度センス素子、17:ソース電圧、18:ドライブ電源電圧、19:ゲート信号、20:過電流検知端子電圧、21:電圧切り替え信号、22:駆動信号、23:過電流検知信号、24:過熱検知信号、30:駆動装置、31:駆動回路、32:ドライブ電源回路、33:診断信号印加回路、40:駆動装置、41:駆動回路、42:診断信号印加回路、50:配線、51:ゲート信号、100:直流電源、101:電圧制御回路、102:トランス、103:スイッチング用トランジスタ、104:整流用ダイオード、105:平滑用コンデンサ、106:分圧抵抗、107:電圧変用抵抗、108:電圧変化用トランジスタ、109:整流用ダイオード、110:平滑用コンデンサ、111:PWM信号、112:フィードバック電圧、140:ツェナーダイオード、141:抵抗、142:抵抗、143:抵抗、145:ダイオード、146:抵抗、147:ダイオード、148:抵抗、149:コンデンサ、150:論理ゲート

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