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技術 定着装置及び画像形成装置

出願人 株式会社リコー
発明者 瀬下卓弥荒井裕司今田高広後藤創鈴木明山野元義
出願日 2016年1月13日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2016-004356
公開日 2017年1月26日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2017-021319
状態 特許登録済
技術分野 電子写真における制御・管理・保安 電子写真における定着
主要キーワード エネルギー浪費 摺動抵抗低減 位置合わせローラ 端部ヒータ fθレンズ 均熱部材 断熱処理 摺動シート
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年1月26日)のものです。
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図面 (13)

課題

定着性及び長期寿命を確保でき省エネを図れる簡易な構成の定着装置を提供する。

解決手段

回転可能な定着部材と、前記定着部材を加熱する加熱源と、前記定着部材の温度が定着設定温度になるように前記加熱源を制御する制御手段と、前記定着部材の外周面に当接する加圧部材と、前記定着部材の内側に位置し、前記定着部材を介して前記加圧部材に当接して該定着部材と該加圧部材との間にニップ部を形成するニップ形成部材と、を有する定着装置において、前記制御手段は、前JOBの印刷時間が規定時間Aよりも長い場合であって、かつ、前JOBの終了後、規定時間B内に、次JOBが開始される場合には、次JOBの開始後から印刷用紙が前記ニップ部に突入するまでの間、及び、前記ニップ部に突入してから規定時間Cを経過するまでの間、定着設定温度を補正する。

概要

背景

画像形成装置では、画像情報に基づいて像担持体上にトナー像を形成し、このトナー像を紙やOHPシート等の記録材上に転写し、トナー像を担持した記録材を定着装置に通し、熱と圧力により記録材上にトナー像を定着する。

ところで、近年、省エネルギー化高速化についての市場要求が強くなってきている。

これに対して、無端ベルト直接加熱する構成とすることで、省エネ性が高く、ウォームアップ時間電源投入時など、常温状態から印刷可能な所定の温度(リロード温度)までに要する時間)やファーストプリント時間(印刷要求を受けた後、印刷準備を経て印字動作を行い排紙が完了するまでの時間)を短縮できる定着装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。

しかしながら、特許文献1に記載の定着装置は、通紙初期の定着装置全体が冷えている状態から印刷動作を開始するため、用紙端部領域温度ダレが発生し、用紙端部の定着性を確保できない問題がある。

これに対しては、従来から下記のような手段がとられている。
通紙初期の設定温度を上げて、用紙端部の定着性を確保する(手段1)。
加熱領域を広げ、用紙端部の定着性を確保する(手段2)。
端部ヒータを設けることで、端部のみ温度を上げて用紙端部の定着性を確保する(手段3)。

手段2は、通紙開始後連続通紙における端部温度上昇が悪化し、生産性落ちる問題がある。
手段3は、ヒータ分割や端部ヒータ制御用温度センサの追加によるコストUP、ヒータ増加による加熱効率の低下等の問題がある。
手段1は、図10に示すように、通紙初期の設定温度を上げることで、復帰時間短縮、低コスト化低電力化を図ることが可能となる。

しかしながら、手段1を用いた定着装置は、図11に示すように、少量の印刷JOBを短い間隔で何度も繰り替えした場合、設定温度を上げている通紙初期の期間のみで、繰り替えし通紙をすることになる。そのため、定着装置の寿命極端に短くなってしまう問題がある。

また、このような少量の印刷JOBの繰り返しにおいては、印刷JOBの繰り返しが後半になるほど、熱が定着装置に蓄積され、印刷画像ホットオフセット光沢低下の問題があることがわかった。

これに対して、定着装置に温度センサを設けて、温度センサの検知情報によって、通紙温度下げる手段が考案されている。
しかしながら、定着装置内に設置された温度センサは、各部材の表面温度を測定するにとどまり、その蓄熱量を測定することはできない。そのため、定着装置の蓄熱状態センサ出力から判断することは困難となる。

概要

定着性及び長期寿命を確保でき省エネをれる簡易な構成の定着装置を提供する。 回転可能な定着部材と、前記定着部材を加熱する加熱源と、前記定着部材の温度が定着設定温度になるように前記加熱源を制御する制御手段と、前記定着部材の外周面に当接する加圧部材と、前記定着部材の内側に位置し、前記定着部材を介して前記加圧部材に当接して該定着部材と該加圧部材との間にニップ部を形成するニップ形成部材と、を有する定着装置において、前記制御手段は、前JOBの印刷時間が規定時間Aよりも長い場合であって、かつ、前JOBの終了後、規定時間B内に、次JOBが開始される場合には、次JOBの開始後から印刷用紙が前記ニップ部に突入するまでの間、及び、前記ニップ部に突入してから規定時間Cを経過するまでの間、定着設定温度を補正する。

目的

本発明は、定着性及び長期寿命を確保でき、省エネを図れる簡易な構成の定着装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

回転可能な定着部材と、前記定着部材を加熱する加熱源と、前記定着部材の温度が定着設定温度になるように前記加熱源を制御する制御手段と、前記定着部材の外周面に当接する加圧部材と、前記定着部材の内側に位置し、前記定着部材を介して前記加圧部材に当接して該定着部材と該加圧部材との間にニップ部を形成するニップ形成部材と、を有する定着装置において、前記制御手段は、前JOBの印刷時間が規定時間Aよりも長い場合であって、かつ、前JOBの終了後、規定時間B内に、次JOBが開始される場合には、次JOBの開始後から印刷用紙が前記ニップ部に突入するまでの間、及び、前記ニップ部に突入してから規定時間Cを経過するまでの間、定着設定温度を補正することを特徴とする定着装置。

請求項2

規定時間A、規定時間B、規定時間C及び定着設定温度の補正量の少なくとも1つは、適宜変更可能であることを特徴とする、請求項1に記載の定着装置。

請求項3

規定時間A及び規定時間Bは、前JOBの印刷モードに基づいて適宜決定され、規定時間C及び定着設定温度の補正量は、次JOBの印刷モードに基づいて適宜決定されることを特徴とする、請求項2に記載の定着装置。

請求項4

規定時間A、規定時間B、規定時間C及び定着設定温度の補正量は、前JOBの印刷モードと次JOBの印刷モードとの関係に基づいて適宜決定されることを特徴とする、請求項3に記載の定着装置。

請求項5

前JOBの印刷時間は、前JOBが印刷動作を開始した時点からカウントを開始し、前JOBが印刷動作を終了した時点でカウントを終了することを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載の定着装置。

請求項6

前JOB中に、紙間時間に変動があった場合には、前JOBの印刷時間が補正されることを特徴とする、請求項5に記載の定着装置。

請求項7

請求項1〜6の何れか一項に記載の定着装置を備える画像形成装置

技術分野

0001

本発明は、電子写真方式複写機プリンタファクシミリ等の画像形成装置及びこのような画像形成装置に搭載される加熱方式定着装置に関する。

背景技術

0002

画像形成装置では、画像情報に基づいて像担持体上にトナー像を形成し、このトナー像を紙やOHPシート等の記録材上に転写し、トナー像を担持した記録材を定着装置に通し、熱と圧力により記録材上にトナー像を定着する。

0003

ところで、近年、省エネルギー化高速化についての市場要求が強くなってきている。

0004

これに対して、無端ベルト直接加熱する構成とすることで、省エネ性が高く、ウォームアップ時間電源投入時など、常温状態から印刷可能な所定の温度(リロード温度)までに要する時間)やファーストプリント時間(印刷要求を受けた後、印刷準備を経て印字動作を行い排紙が完了するまでの時間)を短縮できる定着装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。

0005

しかしながら、特許文献1に記載の定着装置は、通紙初期の定着装置全体が冷えている状態から印刷動作を開始するため、用紙端部領域温度ダレが発生し、用紙端部の定着性を確保できない問題がある。

0006

これに対しては、従来から下記のような手段がとられている。
通紙初期の設定温度を上げて、用紙端部の定着性を確保する(手段1)。
加熱領域を広げ、用紙端部の定着性を確保する(手段2)。
端部ヒータを設けることで、端部のみ温度を上げて用紙端部の定着性を確保する(手段3)。

0007

手段2は、通紙開始後連続通紙における端部温度上昇が悪化し、生産性落ちる問題がある。
手段3は、ヒータ分割や端部ヒータ制御用温度センサの追加によるコストUP、ヒータ増加による加熱効率の低下等の問題がある。
手段1は、図10に示すように、通紙初期の設定温度を上げることで、復帰時間短縮、低コスト化低電力化を図ることが可能となる。

0008

しかしながら、手段1を用いた定着装置は、図11に示すように、少量の印刷JOBを短い間隔で何度も繰り替えした場合、設定温度を上げている通紙初期の期間のみで、繰り替えし通紙をすることになる。そのため、定着装置の寿命極端に短くなってしまう問題がある。

0009

また、このような少量の印刷JOBの繰り返しにおいては、印刷JOBの繰り返しが後半になるほど、熱が定着装置に蓄積され、印刷画像ホットオフセット光沢低下の問題があることがわかった。

0010

これに対して、定着装置に温度センサを設けて、温度センサの検知情報によって、通紙温度下げる手段が考案されている。
しかしながら、定着装置内に設置された温度センサは、各部材の表面温度を測定するにとどまり、その蓄熱量を測定することはできない。そのため、定着装置の蓄熱状態センサ出力から判断することは困難となる。

発明が解決しようとする課題

0011

本発明は、定着性及び長期寿命を確保でき、省エネを図れる簡易な構成の定着装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

上述した課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の定着装置は、
回転可能な定着部材と、
前記定着部材を加熱する加熱源と、
前記定着部材の温度が定着設定温度になるように前記加熱源を制御する制御手段と、
前記定着部材の外周面に当接する加圧部材と、
前記定着部材の内側に位置し、前記定着部材を介して前記加圧部材に当接して該定着部材と該加圧部材との間にニップ部を形成するニップ形成部材と、を有する定着装置において、
前記制御手段は、前JOBの印刷時間が規定時間Aよりも長い場合であって、かつ、前JOBの終了後、規定時間B内に、次JOBが開始される場合には、次JOBの開始後から印刷用紙が前記ニップ部に突入するまでの間、及び、前記ニップ部に突入してから規定時間Cを経過するまでの間、定着設定温度を補正することを特徴とする。

発明の効果

0013

本発明によると、定着性及び長期寿命を確保でき、省エネを図れる簡易な構成の定着装置を提供できる。

図面の簡単な説明

0014

本発明の一実施形態に係る画像形成装置を概略的に示す構成図である。
図1に示した画像形成装置の定着装置を概略的に示す構成図である。
図1に示した定着装置の制御部の機能構成を説明する説明図である。
図1に示した定着装置の制御部の制御を説明するフローチャートである。
図1に示した定着装置の目標定着温度推移を説明する説明図である。
図1に示した定着装置の目標定着温度推移を説明する説明図である。
図1に示した定着装置の目標定着温度推移を説明する説明図である。
図1に示した定着装置の目標定着温度推移を説明する説明図である。
図1に示した定着装置の目標定着温度推移を説明する説明図である。
従来の定着装置の目標定着温度推移を説明する説明図である。
従来の定着装置の目標定着温度推移を説明する説明図である。
別の実施形態に係る定着装置を概略的に示す構成図である。

実施例

0015

以下に、図1を用いて本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を説明する。
図1に示した画像形成装置は、複数の色画像を形成する画像形成部がベルト展張方向に沿って並置されたタンデム方式を用いるカラープリンタあるが、本発明はこの方式に限られず、プリンタだけではなく複写機やファクシミリ装置などを対象とすることも可能である。
画像形成装置100では、イエローシアンマゼンタブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する像としての画像を形成可能な像担持体としての感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkを並設したタンデム構造が採用されている。

0016

図示の構成の画像形成装置100では、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに形成された可視像が、1次転写行程の実行により、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに対峙しながら矢印A1方向に移動可能な無端ベルトが用いられる中間転写体(以下、転写ベルトという)11に対して、重畳転写される。その後、中間転写体上の画像は、記録シートなどが用いられる記録媒体Sに対して、2次転写行程の実行により一括転写されるようになっている。

0017

各感光体ドラムの周囲には、感光体ドラムの回転に従い画像形成処理するための装置が配置されている。ブラック画像形成を行う感光体ドラム20Bkを例として説明すると、感光体ドラム20Bkの回転方向に沿って、画像形成処理を行う帯電装置30Bk、現像装置40Bk、1次転写ローラ12Bk及びクリーニング装置50Bkが配置されている。感光体ドラムの帯電後に行われる書き込みには、光書込装置8が用いられる。

0018

転写ベルト11に対する重畳転写は、転写ベルト11がA1方向に移動する過程において、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに形成された可視像が、転写ベルト11の同じ位置に重ねて転写されるように、転写ベルト11を挟んで各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに対向して配設された1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkによる電圧印加によって、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして行われる。

0019

各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkは、A1方向の上流側からこの順で並んでいる。各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの画像をそれぞれ形成するための画像ステーションに備えられている。

0020

画像形成装置100は、色毎の画像形成処理を行う4つの画像ステーションと、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkの上方に対向して配設され、転写ベルト11及び1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkを備えた転写ベルトユニット10と、転写ベルト11に対向して配設され転写ベルト11に従動し、連れ回りする転写部材としての転写ローラである2次転写ローラ5と、転写ベルト11に対向して配設され転写ベルト11上をクリーニングするクリーニング装置13と、これら4つの画像ステーションの下方に対向して配設された光書き込み装置としての光書込装置8とを有している。

0021

光書込装置8は、光源としての半導体レーザカップリングレンズfθレンズトロイダルレンズ折り返しミラー及び偏向手段としての回転多面鏡などを装備しており、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに対して色毎に対応した書き込み光Lb(図1では便宜上、ブラック画像の画像ステーションのみを対象として符号が付けてあるが、その他の画像ステーションも同様である)を出射して感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに静電潜像を形成するように構成されている。

0022

画像形成装置100には、感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkと転写ベルト11との間に向けて搬送される記録媒体Sを積載した給紙カセットとしてのシート給送装置61と、シート給送装置61から搬送されてきた記録媒体Sを、画像ステーションによるトナー像の形成タイミングに合わせた所定のタイミングで、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkと転写ベルト11との間の転写部に向けて繰り出すレジストローラ対位置合わせローラ対)4と、記録媒体Sの先端がレジストローラ対4に到達したことを検知するセンサとが設けられている。

0023

また、画像形成装置100には、トナー像が転写された記録媒体Sにトナー像を定着させるためのローラ定着方式の定着装置200と、トナー像の定着済みの記録媒体Sを画像形成装置100の本体外部に排出する排紙ローラ7と、画像形成装置100の本体上部に配設されて排紙ローラ7により画像形成装置100の本体外部に排出された記録媒体Sを積載する排紙トレイ17と、排紙トレイ17の下側に位置し、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナー充填されたトナーボトル9Y、9C、9M、9Bkとが備えられている。

0024

転写ベルトユニット10は、転写ベルト11、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkの他に、転写ベルト11が掛け回されている駆動ローラ72及び従動ローラ73を有している。

0025

従動ローラ73は、転写ベルト11に対する張力付勢手段としての機能も備えており、このために、従動ローラ73にはスプリングなどを用いた付勢手段が設けられている。このような転写ベルトユニット10と、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkと、2次転写ローラ5と、クリーニング装置13とで、転写装置71が構成されている。

0026

シート給送装置61は、画像形成装置100の本体下部に配設されており、最上位の記録媒体Sの上面に当接する給紙ローラとしての給送ローラ3を有する。そして、給送ローラ3が反時計回り回転駆動されることにより、最上位の記録媒体Sをレジストローラ対4に向けて給送するようになっている。

0027

転写装置71に装備されているクリーニング装置13は、転写ベルト11に対向、当接するように配設されたクリーニングブラシクリーニングブレードとを有しており、転写ベルト11上の残留トナー等の異物をクリーニングブラシとクリーニングブレードとにより掻き取り、除去して、転写ベルト11をクリーニングするようになっている。

0028

クリーニング装置13はまた、転写ベルト11から除去した残留トナーを搬出廃棄するための排出手段を有している。

0029

図2は実施形態に係る定着装置を示す断面図である。
定着装置200は、定着部材としての定着ベルト201と加圧部材としての加圧ローラ203を有している。定着ベルト201内には加熱源であるハロゲンヒータ202が設けられ、これにより定着ベルト201が内周側から輻射熱で直接加熱される。また、定着ベルト201内の加圧ローラ203に対向する側に、定着ベルト201を介して加圧ローラ203とニップ部Nを形成するニップ形成部材206が配設され、定着ベルト内面と直接若しくは摺動シートを介して間接的に摺動するようになっている。

0030

図2の構成ではニップ部Nの形状は平坦であるが、凹形状やその他の形状であっても良い。凹形状のニップ部を形成することで、記録媒体先端の排出方向がより加圧ローラ寄りになり、記録媒体の定着ベルトに対する分離性が向上するのでジャムの発生が抑制される。

0031

定着ベルト201は、ニッケルやSUSなどの金属ベルトポリイミドなどの樹脂材料を用いた無端ベルト(若しくはフィルム)とする。ベルトの表層は、四フッ化エチレンパーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)又は四フッ化エチレン樹脂PTFE)からなる離型層を有し、トナーが付着しないように離型性を持たせている。ベルトの基材とPFA又はPTFE層の間にはシリコーンゴムの層などで形成する弾性層があっても良い。シリコーンゴム層がない場合は熱容量が小さくなり、定着性が向上するが、ニップ部Nにて未定着画像を押し潰して定着させるときにベルト表面の微小凹凸が画像に転写されて画像のベタ部にユズ肌状の光沢ムラ(ユズ肌画像)が残るという不具合が生じる。これを改善するにはシリコーンゴム層を100μm以上設ける必要がある。シリコーンゴム層の変形により、微小な凹凸が吸収され、ユズ肌画像が改善する。

0032

また、定着ベルト201の内部には、ニップ部を支持するための支持部材であるステー207を設け、加圧ローラ203により圧力を受けるニップ形成部材206の撓みを防止し、軸方向(紙面垂直方向)で均一なニップ幅を得られるようにしている。ステー207は剛性を確保するために金属材料でできている。このステー207は、軸方向両端部で側板保持固定され、位置決めされている。ニップ形成部材206は、形状が複雑なため、耐熱樹脂射出成形品が望ましく、耐熱樹脂の種類としてはLCP(耐熱温度330℃程度)、PEK(耐熱温度350℃程度)などが望ましい。また、ハロゲンヒータ202とステー207の間に反射部材209を備え、これがハロゲンヒータ202からの輻射熱などを反射することで、輻射熱などによりステー207が加熱されてしまうことによるエネルギー浪費を抑制している。

0033

ここで、反射部材209を備える代わりに、ステー207の表面に断熱処理若しくは鏡面処理を行っても同様の効果を得ることができる。熱源としてはハロゲンヒータ202でも良いが、IHであっても良いし、抵抗発熱体カーボンヒータ等であっても良い。

0034

加圧ローラ203は、芯金205、芯金に設けられた弾性ゴム層204、離型性を得るために表面に設けられた離型層(PFA又はPTFE層)からなる。加圧ローラ203は、画像形成装置100に設けられたモータなどの駆動源からギヤを介して駆動力が伝達されて回転する。また、加圧ローラ203は、スプリングなどにより定着ベルト201側に押し付けられており、弾性ゴム層204が押し潰されて変形することにより、所定のニップ幅を有している。

0035

加圧ローラ203は、中空ローラであっても良く、加圧ローラ203内部にハロゲンヒータなどの熱源を有していても良い。弾性ゴム層204は、ソリッドゴムでも良いが、加圧ローラ203内部にヒータがない場合は、スポンジゴムを用いても良い。スポンジゴムを使用すると、断熱性が高まり定着ベルト201の熱が奪われにくくなるのでより望ましい。

0036

定着ベルト201は、加圧ローラ203により連れ回り回転する。図2の定着装置200の場合、加圧ローラ203は駆動源により回転し、ニップ部Nで定着ベルト201に駆動力が伝達されることにより定着ベルト201が回転する。定着ベルト201は、ニップ部Nで挟み込まれて回転し、ニップ部以外では両端部で保持部材フランジ)208にガイドされ、走行する。記録媒体Sは、ニップ部Nを通る際に加熱・加圧され、定着処理が行われる。
上記のような構成により安価で、ウォームアップが速い定着装置を実現することが可能となる。

0037

次に、制御手段としての制御部90の機能構成について説明する。
制御部90は、図3に示すように、演算手段としてのCPU90a、記憶手段としてのROM90bと不揮発性メモリとしてのRAM90c等を有している。制御部90は、印刷時間測定部81に接続されており、印刷時間測定部81によって計測された印刷時間(通紙時間)の情報を取得する。また、制御部90は、タイマ82に接続されており、タイマ82により計測された時間の情報を取得する。制御部90は、印刷JOBの指示(印刷指示)、印刷時間測定部81によって計測された印刷時間及びタイマ82によって計測された時間などに基づいて、定着装置200が目標定着温度(定着設定温度)になるように、ハロゲンヒータ202を制御する。また、制御部90は、装置全体の制御を司るものであり、RAM50cやROM50b内に記憶している制御プログラムに基づいて、各機器の駆動を制御する。なお、印刷JOBとは、1つの印刷要求に対応して行われるひとまとまりの画像形成処理(あるいは一度の印刷要求で出力される印刷作業)のことであり、1枚のシートに画像形成する場合と、複数枚のシートを連続通紙して画像形成する場合とがある。

0038

次に、図4のフローチャートを参照して、制御部90により行われるハロゲンヒータ202の制御について説明する。なお、フローチャートは、あくまで本実施形態において本発明の作用を発揮することができるルーチンの一例について説明したものに過ぎず、本発明の作用を発揮し得る範囲内であれば他のフローチャートを適用可能であることは言うまでもない。

0039

規定時間Aとは、本制御を実施する又はしないを判定する、前回の印刷JOB(前JOB)の通紙時間判定閾値をいう。規定時間Bとは、本制御を実施する又はしないを判定する、前JOB終了〜次の印刷JOB(次JOB)の開始までの時間、つまりJOB間隔時間をいう。規定時間Cとは、次JOBの通紙初期温度温度補正を必要とする、ニップ部Nへの突入時からの時間をいう。

0040

最初に、印刷処理を開始し、印刷JOBが終了したら(ステップS10)、印刷処理を終了するか否かを制御部90が判断する(ステップS11)。
印刷処理を終了すると判断した場合、印刷処理を終了する。
一方、印刷処理を終了しないと判断した場合、前回の印刷JOB(前JOB)の印刷時間>規定時間Aであるか否かを制御部90が判断する(ステップS12)。
前JOBの印刷時間>規定時間Aでないと判断した場合、ステップS18に進む。
一方、前JOBの印刷時間>規定時間Aであると判断した場合、次に印刷JOBがあるか否かを制御部90が判断する(ステップS13)。
次の印刷JOBがないと判断した場合、ステップS13に戻る。
一方、次の印刷JOBがあると判断した場合、前JOBの終了から次の印刷JOB(次JOB)の開始までの時間<規定時間Bであるか否かを制御部90が判断する(ステップS14)。
前JOBの終了から次JOBの開始までの時間<規定時間Bであると判断した場合、制御部90が通紙初期の目標定着温度を補正し、印刷JOBを実行し(ステップS15)、ステップS16に進む。
一方、前JOBの終了から次JOBの開始までの時間<規定時間Bでないと判断した場合、制御部90が通紙初期の目標定着温度に制御し、印刷JOBを実行し(ステップS18)、ステップS16に進む。
ステップS16に進み、ニップ部Nに突入してからの時間=規定時間Cとなったら、制御部90が通紙後半の目標定着温度に制御し、印刷JOBを実行する(ステップS16)。すなわち、次JOBの開始後から印刷用紙がニップ部Nに突入するまでの間、及び、ニップ部Nに突入してから規定時間Cを経過するまでの間、制御部90が定着設定温度を補正する。
次いで、印刷JOBが終了したら(ステップS17)、ステップS11に戻り、印刷終了するまでステップS12〜ステップS18を繰り返す。

0041

次に、図5を参照して、制御部90により行われるハロゲンヒータ202の制御について、フローチャートと対応させて説明する。
図5は、前JOBの印刷時間が規定時間Aを越えて印刷動作を終了した後、規定時間B内に次JOBの印刷動作を開始した場合の目標定着温度推移を示し、ステップS10→ステップS11→ステップS12→ステップS13→ステップS14→ステップS15→ステップS16のフローに対応する。

0042

この場合、次JOBの開始後から印刷用紙がニップ部Nに突入するまでの間、及び、ニップ部Nに突入してから規定時間Cを経過するまでの間、目標定着温度を補正する。すなわち、次JOBの通紙初期の目標定着温度は、前JOBの蓄熱があるので、規定時間B内であれば、下げることが可能となる。これにより、通紙初期の設定温度を上げることを常に実施しないようにできる。このため、部品劣化を抑制できる。また、少量の印刷JOBの繰り返しにおいて、ホットオフセットや、光沢低下を防止できる。

0043

なお、規定時間A、規定時間B、規定時間C及び目標定着温度の補正量の少なくとも1つは、適宜変更可能である。
例えば、図6に示すように、前JOBが規定時間Aを越えて終了した場合、前JOBの印刷時間が短い程に、規定時間B、規定時間Cを短く設定することが必要となり、次JOBの通紙初期の目標定着温度の補正量を、少なくする必要がある。

0044

一方、図7に示すように、前JOBが規定時間Aを越えて終了した場合、前JOBの印刷時間が長い程に、規定時間B、規定時間Cを長く設定することが可能となり、次JOBの目標定着温度の補正量を、多くすることが可能となる。

0045

そのため、規定時間A、規定時間B、規定時間Cの組み合わせを予め複数準備しておき、前JOBの印刷時間に応じて適宜最適な規定時間A、規定時間B、規定時間Cの組み合わせを選択することが望ましい。

0046

ところで、定着装置内の蓄熱量は、印刷モード毎に変わる。印刷モードとは、プロセス線速紙厚カラーモード、紙サイズ等に基づいて印刷を行う公知のモードのことをいう。

0047

この印刷モードが異なる場合、定着装置への蓄熱量が異なってくる。例えば、高線速高温度で一定時間通紙した際の蓄熱量と、低線速低温度で一定時間通紙した際の蓄熱量とは、異なる。そのため、規定時間A及び規定時間Bは、前JOBの印刷モードに基づいて適宜決定され、規定時間C及び定着設定温度の補正量は、次JOBの印刷モードに基づいて適宜決定されることが望ましい。

0048

また、前JOBと次JOBの印刷モードの組み合わせによっては、同じように目標定着温度の補正を行うことはできない。そこで、前JOBと次JOBの印刷モードの関係に基づいて、規定時間A、規定時間B、規定時間C、目標定着温度の補正量を適宜選択する。これにより、次JOBにおいて規定時間A、規定時間B、規定時間C、目標定着温度の補正量をより適正に設定できる。

0049

規定時間Cは、予め規定された通紙初期の目標定着温度の設定時間に対応するように規定することが望ましい。通紙初期の目標定着温度の設定時間とは、用紙端部の定着性を確保するために設定温度を上げることが必要な時間である。そして、規定時間Cを経過するまで、次JOBにおいて目標定着温度の補正が可能となる。この際、補正された目標定着温度は、通紙後半の目標定着温度よりも低くできない。そのため、目標定着温度の補正量の上限は、通紙初期の目標定着温度を上げた温度とすることが必要である。

0050

なお、規定時間Cや目標定着温度の補正量は、前JOBと次JOBの関係により、通紙初期の目標定着温度を上げた時間に関わらず、規定しても良い。
この場合、図8に示すように、規定時間Cが、通紙初期の目標定着温度を上げる時間(初期温度補正時間)よりも短く設定された場合、規定時間Cを経過後、通紙初期の目標定着温度を上げる時間を経過するまでの間、温度を上げる必要がない。そのため、規定時間Cを経過後、通紙初期の目標定着温度を上げる時間を経過するまでの間、同じ設定温度を維持することが望ましい。

0051

また、規定時間Cが通紙初期の目標定着温度を上げる時間より長く設定された場合には、図9に示すように、通紙初期の目標定着温度を上げる時間を経過した際に、目標定着温度の補正を終了することが望ましい。

0052

印刷時間のカウントは、例えば、1つのJOBの印刷動作を開始した時点からカウントを開始し、そのJOBの印刷動作を終了した時点でカウントを終了することが望ましい。これにより、定着装置の蓄熱量のより正確に判断できる。なお、ヒータを点灯開始するタイミングは、画像形成装置によって変わることもある。そのため、印刷時間のカウントは、機種に応じて適宜適正なタイミングを選択することが望ましい。

0053

また、印刷時間のカウントは、JOBの印刷時間のカウント中に紙間時間に変動があった場合には、補正することが望ましい。例えば、プロコン時等、紙間が長時間続いた場合には、紙が定着装置から熱を奪わないため、蓄熱が促進される。そのため、蓄熱状態を適正に予測することができない。そこで、JOBの印刷時間のカウント中に紙間時間に変動があった場合、印刷時間のカウントは、多目に補正する。これにより、定着装置の蓄熱量のより正確に判断できる。なお、目標定着温度の補正量は、規定時間内での蓄熱量に依存するため、定着ユニットの熱容量、紙間が長時間続いた際の目標定着温度等を考慮して規定されることが望ましい。

0054

なお、印刷時間カウント中に紙間時間に変動があった場合、印刷時間のカウントを補正する方法に限定されず、例えば、規定時間A、規定時間B、規定時間C、目標定着温度の補正量を適宜変更しても良い。

0055

次に、本実施形態の定着装置の変形例について説明する。なお、上述の実施形態と共通する構成については対応する符号を付して詳細な説明を省略し、異なる構成について図面に基づき詳細に説明する。
図12は、本実施形態に係る定着装置の変形例を概略的に示す構成図である。
本変形例の定着装置は、定着ベルトの長手方向における温度勾配を緩くする均熱部材とも称される熱移動補助部材を有している点で、上述の実施形態の定着装置と異なる。

0056

熱移動補助部材311は、ニップ形成部材306のニップ部N側の表面に設けられている。熱移動補助部材311は、例えば、銅やアルミニウム等の伝熱性の良好な金属板からなる。熱移動補助部材311の厚みは、適宜選択することができるが、例えば、0.3〜0.5mmとすることができる。これにより、定着ベルト201の幅方向、即ち、熱移動補助部材311の長手方向に熱を積極的に移動させて、長手方向の温度勾配を緩くする。

0057

なお、ニップ形成部材306には、摺動シート312を設けてもよい。具体的には、摺動シート312は、ニップ形成部材306の、定着ベルト201の内周面に対向する面に設けられる。摺動シート312は、定着ベルト201とニップ形成部材306の摺動抵抗低減のために設けられたシート状の部材である。

0058

摺動シート312には、摩擦による負荷緩和するために、潤滑剤が含浸されることが好ましい。これにより、摩擦を低減し、トルクの増大を抑制し、駆動源への負担を軽減するとともに、駆動源の破損を防止することができる。また、スリップを防止し、異常画像の発生を防ぐことができる。

0059

摺動シート312をニップ形成部材306に取り付ける方法は限定されないが、例えば、ニップ形成部材306に巻き付け、ニップ形成部材306に対して粘着手段(例えば、両面テープ)及び締結手段(例えば、ネジ)の少なくとも何れかにより固定する方法が挙げられる。

0060

摺動シート312をニップ形成部材306に密着するように固定することにより、変形やずれによる隙間やシワの発生を防止し、破断伸縮により含浸された潤滑剤が漏れ出す不具合を防止することができる。

0061

このような定着装置300においても、上述の実施形態で説明した制御部90により行われるハロゲンヒータ202の制御が実行可能であり、通紙初期の設定温度を上げることを常に実施しないようにできる。このため、部品劣化を抑制でき、少量の印刷JOBの繰り返しにおいて、ホットオフセットや光沢低下を防止できる。

0062

以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では、規定時間A、規定時間Cの代わりに、印刷枚数により規定しても良い。この場合、前JOBの印刷時間のカウントの代わりに、前JOBの印刷枚数のカウントをすることになる。また、紙間が長時間続いた場合の印刷時間のカウントの補正の代わりに、印刷枚数を補正する。

0063

なお、上述の実施形態で紹介した各構成の材質、寸法はあくまで一例であり、本発明の作用を発揮し得る範囲内で様々な材質や寸法を選択可能であることは言うまでもない。

0064

201定着ベルト(定着部材の一例)
202ハロゲンヒータ(加熱源の一例)
203加圧ローラ(加圧部材の一例)
90 制御部(制御手段の一例)
206ニップ形成部材
N ニップ部

先行技術

0065

特開2007−233011号公報

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