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課題

有機溶剤現像によるネガティブトーンパターン形成において、PEB中のレジスト膜シュリンクを低減し、現像後のトレンチパターンの変形を防ぐことが可能なパターン形成方法を提供する。

解決手段

カルボキシル基が酸不安定基で置換された繰り返し単位を含むベース樹脂及び有機溶剤とを含むレジスト組成物基板上に塗布してレジスト膜を形成する工程、加熱処理後高エネルギー線で前記レジスト膜を露光する工程、乾燥空気1kg当たりの水分量が10g以上の高湿度環境下で加熱処理をするポストエクスポージャーベークを行う工程、及び有機溶剤の現像液を用いてネガティブパターンを形成する工程を含むパターン形成方法。

概要

背景

LSIの高集積化高速度化に伴い、パターンルール微細化が加速している。現在、ArF液浸露光ダブルパターニングによる20nmノードロジックデバイスが量産されており、14nmノードロジックデバイスが量産されつつある。ArFリソグラフィーは、65nmノードで採用され、液浸リソグラフィーによるNAが1を超える投影レンズによって45nmノードにも適用された。32nmノードからはダブルパターニング技術が採用され、22nmノード、14nmノードもこれによって量産され、ダブルパターニングを2回行う技術による10nmノードと7nmノードの検討が進行中である。

ラインアンドスペースパターンの微細化においては、パターンの両側の側壁CVDでSiO2等の膜を形成するサイドウォールスペーサーによるダブルパターニングが採用されている。これを用いると、現像後の40nmハーフピッチレジストパターンから20nmハーフピッチのラインが形成可能である。更には、サイドウォールスペーサーを2回繰り返すことによって理論上は10nmハーフピッチのラインが形成可能である。一方、ダブルパターニングが採用される以前から、コンタクトホールパターンの形成において、ネガティブトーンイメージを用いる優位性が示されてきた。マスクパターンの光の干渉によって像を形成する限界寸法光リソグラフィーにおいては、原理的に白点よりも黒点の方がイメージコントラストが高く、ダークマスクパターンにポジ型レジストを組み合わせるよりも、ブライトマスクパターンを使ったネガティブイメージによってホールを形成した方が高コントラストな光を用いることができるために、限界寸法が小さく、寸法均一性に優れる等のメリットがある。

架橋システムによる従来型アルカリ現像型ネガ型レジストは、架橋が原因となる現像液中膨潤が発生し、これによって寸法均一性が損なわれる問題が生じていた。そこで、従来型の架橋システムに代わる新しいネガティブイメージングの探索が行われた。

非特許文献1では、以下の3つの方法による画像反転によるホールパターンの作製が報告されている。すなわち、(1)ポジ型レジスト組成物を用いて、X、Yラインのダブルダイポールの2回露光によりドットパターンを作製し、この上にLPCVDでSiO2膜を形成し、O2−RIEでドットをホールに反転させる方法、(2)加熱によってアルカリ可溶溶剤不溶になる特性のレジストを用いて同じ方法でドットパターンを形成し、この上にフェノール系のオーバーコート膜を塗布してアルカリ現像によって画像反転させてホールパターンを形成する方法、及び(3)ポジ型レジストを用いてダブルダイポール露光し、有機溶剤現像による画像反転によってホールを形成する方法である。

ここで、有機溶剤現像によるネガティブパターン形成は、古くから用いられている手法である。環化ゴム系のレジストは、キシレン等のアルケン現像液として用いており、ポリt−ブトキシカルボニルオキシスチレンベース初期化学増幅型レジストは、アニソールを現像液としてネガティブパターンを得ていた。このような背景があり、ネガティブトーンイメージを形成できる有機溶剤現像が再び脚光を浴びている。

ネガティブトーン現像によって形成した孤立トレンチパターンの変形が問題となっている(非特許文献2)。孤立トレンチの膜表面が大きく開口し、テーパー形状のトレンチパターンが形成されるのである。テーパー形状のパターンは、現像後のドライエッチングにおける寸法シフトを生じる原因となり、好ましいことではない。ポジ型レジストのアルカリ現像によって孤立トレンチパターンを作製した場合は、このようなパターン変形は生じない。また、ポジ型レジストでアルカリ現像によって孤立ラインパターンを作製した場合は、現像直前まで有機溶剤現像によって孤立トレンチパターンを形成する場合と同じであるが、この場合でもこのようなパターン変形は生じない。

露光後の加熱処理ポストエクスポージャーベーク:PEB)中の脱保護反応及び脱保護によって生じたオレフィン化合物の膜からの蒸発によって、露光部分の膜のシュリンクが起こる。アルカリ現像によるポジティブパターン形成の場合は、脱保護が起こっていない、すなわちシュリンクしていない膜が現像後に残る。一方、有機溶剤現像によるネガティブパターン形成の場合は、シュリンクしている膜が現像後に残る。シュリンクしている膜は、内部に応力が掛かって変形しており、現像後のパターンも変形しているのである。

ここで、特許文献1には、架橋型化学増幅ネガ型レジストを用いて、高湿度雰囲気でPEBを行うプロセスが示されている。特許文献1には、このプロセスよってライン間が繋がるブリッジ欠陥の発生を抑えることができる効果があることが記載されている。一方で、化学増幅ポジ型レジストの場合は、低湿度の雰囲気下でPEBを行った方が寸法均一性に優れるといった報告もある(特許文献2)。また、アセタール保護基を有するポリマーを含むポジ型レジストの場合は、低湿度環境下でPEBを行うと脱保護反応が進行しないために、適度な湿度の環境下でPEBを行うことが好ましく、特許文献3には湿度をコントロールしながらPEBを行うための装置が提案されている。

概要

有機溶剤現像によるネガティブトーンのパターン形成において、PEB中のレジスト膜のシュリンクを低減し、現像後のトレンチパターンの変形を防ぐことが可能なパターン形成方法を提供する。カルボキシル基が酸不安定基で置換された繰り返し単位を含むベース樹脂及び有機溶剤とを含むレジスト組成物基板上に塗布してレジスト膜を形成する工程、加熱処理後高エネルギー線で前記レジスト膜を露光する工程、乾燥空気1kg当たりの水分量が10g以上の高湿度環境下で加熱処理をするポストエクスポージャーベークを行う工程、及び有機溶剤の現像液を用いてネガティブパターンを形成する工程を含むパターン形成方法。なし

目的

本発明は、前記事情に鑑みなされたもので、有機溶剤現像によるネガティブトーンのパターン形成において、PEB中のレジスト膜のシュリンクを低減し、現像後のトレンチパターンの変形を防ぐことが可能なパターン形成方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

カルボキシル基が酸不安定基で置換された繰り返し単位を含むベース樹脂有機溶剤とを含むレジスト組成物基板上に塗布してレジスト膜を形成する工程、加熱処理後高エネルギー線で前記レジスト膜を露光する工程、乾燥空気1kg当たりの水分量が10g以上の高湿度環境下で加熱処理をするポストエクスポージャーベークを行う工程、及び有機溶剤現像液を用いてネガティブパターンを形成する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法

請求項2

前記ポストエクスポージャーベークを、ホットプレートによる加熱によって行う請求項1記載のパターン形成方法。

請求項3

前記ポストエクスポージャーベークを、高温高湿度スチームの吹き付けによって行う請求項1記載のパターン形成方法。

請求項4

前記カルボキシル基が酸不安定基で置換された繰り返し単位が、下記式(1)で表されるものである請求項1〜3のいずれか1項記載のパターン形成方法。(式中、R1は、水素原子又はメチル基である。R2は、3級アルキル型の酸不安定基である。Xは、単結合又は−C(=O)−O−R3−であり、R3は、エーテル結合若しくはエステル結合を含んでいてもよい炭素数1〜10の直鎖状分岐状若しくは環状のアルキレン基、又はフェニレン基若しくはナフチレン基である。aは、0<a≦1.0を満たす正数である。)

請求項5

前記レジスト組成物が、更に酸発生剤を含む請求項1〜4のいずれか1項記載のパターン形成方法。

請求項6

前記レジスト膜の膜厚が、10〜1,000nmである請求項1〜5のいずれか1項記載のパターン形成方法。

請求項7

ポストエクスポージャーベーク前のレジスト膜厚からポストエクスポージャーベーク後のレジスト膜厚を差し引いた減少量が、ポストエクスポージャーベーク前のレジスト膜厚の15%未満である請求項6記載のパターン形成方法。

請求項8

請求項9

前記露光が、波長364nmのi線、波長248nmのKrFエキシマレーザー、波長193nmのArFエキシマレーザー、波長13.5nmの極端紫外線、又は電子線を用いて行う請求項1〜8のいずれか1項記載のパターン形成方法。

請求項10

前記露光が、屈折率1以上の液体レジスト塗布膜投影レンズとの間に介在させて行う液浸露光である請求項9記載のパターン形成方法。

技術分野

0001

本発明は、パターン形成方法に関する。

背景技術

0002

LSIの高集積化高速度化に伴い、パターンルール微細化が加速している。現在、ArF液浸露光ダブルパターニングによる20nmノードロジックデバイスが量産されており、14nmノードロジックデバイスが量産されつつある。ArFリソグラフィーは、65nmノードで採用され、液浸リソグラフィーによるNAが1を超える投影レンズによって45nmノードにも適用された。32nmノードからはダブルパターニング技術が採用され、22nmノード、14nmノードもこれによって量産され、ダブルパターニングを2回行う技術による10nmノードと7nmノードの検討が進行中である。

0003

ラインアンドスペースパターンの微細化においては、パターンの両側の側壁CVDでSiO2等の膜を形成するサイドウォールスペーサーによるダブルパターニングが採用されている。これを用いると、現像後の40nmハーフピッチレジストパターンから20nmハーフピッチのラインが形成可能である。更には、サイドウォールスペーサーを2回繰り返すことによって理論上は10nmハーフピッチのラインが形成可能である。一方、ダブルパターニングが採用される以前から、コンタクトホールパターンの形成において、ネガティブトーンイメージを用いる優位性が示されてきた。マスクパターンの光の干渉によって像を形成する限界寸法光リソグラフィーにおいては、原理的に白点よりも黒点の方がイメージコントラストが高く、ダークマスクパターンにポジ型レジストを組み合わせるよりも、ブライトマスクパターンを使ったネガティブイメージによってホールを形成した方が高コントラストな光を用いることができるために、限界寸法が小さく、寸法均一性に優れる等のメリットがある。

0004

架橋システムによる従来型アルカリ現像型ネガ型レジストは、架橋が原因となる現像液中膨潤が発生し、これによって寸法均一性が損なわれる問題が生じていた。そこで、従来型の架橋システムに代わる新しいネガティブイメージングの探索が行われた。

0005

非特許文献1では、以下の3つの方法による画像反転によるホールパターンの作製が報告されている。すなわち、(1)ポジ型レジスト組成物を用いて、X、Yラインのダブルダイポールの2回露光によりドットパターンを作製し、この上にLPCVDでSiO2膜を形成し、O2−RIEでドットをホールに反転させる方法、(2)加熱によってアルカリ可溶溶剤不溶になる特性のレジストを用いて同じ方法でドットパターンを形成し、この上にフェノール系のオーバーコート膜を塗布してアルカリ現像によって画像反転させてホールパターンを形成する方法、及び(3)ポジ型レジストを用いてダブルダイポール露光し、有機溶剤現像による画像反転によってホールを形成する方法である。

0006

ここで、有機溶剤現像によるネガティブパターン形成は、古くから用いられている手法である。環化ゴム系のレジストは、キシレン等のアルケン現像液として用いており、ポリt−ブトキシカルボニルオキシスチレンベース初期化学増幅型レジストは、アニソールを現像液としてネガティブパターンを得ていた。このような背景があり、ネガティブトーンイメージを形成できる有機溶剤現像が再び脚光を浴びている。

0007

ネガティブトーン現像によって形成した孤立トレンチパターンの変形が問題となっている(非特許文献2)。孤立トレンチの膜表面が大きく開口し、テーパー形状のトレンチパターンが形成されるのである。テーパー形状のパターンは、現像後のドライエッチングにおける寸法シフトを生じる原因となり、好ましいことではない。ポジ型レジストのアルカリ現像によって孤立トレンチパターンを作製した場合は、このようなパターン変形は生じない。また、ポジ型レジストでアルカリ現像によって孤立ラインパターンを作製した場合は、現像直前まで有機溶剤現像によって孤立トレンチパターンを形成する場合と同じであるが、この場合でもこのようなパターン変形は生じない。

0008

露光後の加熱処理ポストエクスポージャーベーク:PEB)中の脱保護反応及び脱保護によって生じたオレフィン化合物の膜からの蒸発によって、露光部分の膜のシュリンクが起こる。アルカリ現像によるポジティブパターン形成の場合は、脱保護が起こっていない、すなわちシュリンクしていない膜が現像後に残る。一方、有機溶剤現像によるネガティブパターン形成の場合は、シュリンクしている膜が現像後に残る。シュリンクしている膜は、内部に応力が掛かって変形しており、現像後のパターンも変形しているのである。

0009

ここで、特許文献1には、架橋型化学増幅ネガ型レジストを用いて、高湿度雰囲気でPEBを行うプロセスが示されている。特許文献1には、このプロセスよってライン間が繋がるブリッジ欠陥の発生を抑えることができる効果があることが記載されている。一方で、化学増幅ポジ型レジストの場合は、低湿度の雰囲気下でPEBを行った方が寸法均一性に優れるといった報告もある(特許文献2)。また、アセタール保護基を有するポリマーを含むポジ型レジストの場合は、低湿度環境下でPEBを行うと脱保護反応が進行しないために、適度な湿度の環境下でPEBを行うことが好ましく、特許文献3には湿度をコントロールしながらPEBを行うための装置が提案されている。

0010

特許第2994501号公報
特開平9−43855号公報
特開平9−320930号公報

先行技術

0011

Proc.SPIE, Vol.7274, p.72740N (2009)
Journal of Photopolymer Science and Technology, Vol.27, No. 1、 p.53 (2014)

発明が解決しようとする課題

0012

前述したように、PEB中のベース樹脂の酸不安定基の脱保護によって、露光部分のレジスト膜のシュリンクが生じ、有機溶剤現像後のレジストパターン、特には孤立トレンチの上部が広がるパターン変形が生じる。パターン変形を生じさせないようにするためには、PEB中の膜のシュリンク量を少なくする必要がある。

0013

本発明は、前記事情に鑑みなされたもので、有機溶剤現像によるネガティブトーンのパターン形成において、PEB中のレジスト膜のシュリンクを低減し、現像後のトレンチパターンの変形を防ぐことが可能なパターン形成方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0014

本発明者は、前記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、カルボキシル基が酸不安定基で置換された繰り返し単位を含むベース樹脂と、有機溶剤とを含むレジスト組成物から形成されたレジスト膜を露光した後、PEBを高湿度環境下で行い、その後、有機溶剤現像によってネガティブパターンを形成することによって、露光したレジスト膜のシュリンクを低減することができ、現像後の孤立パターンの変形を防ぐことが可能であることを見出し、本発明を完成させた。

0015

すなわち、本発明は、下記パターン形成方法を提供する。
1.カルボキシル基が酸不安定基で置換された繰り返し単位を含むベース樹脂と有機溶剤とを含むレジスト組成物を基板上に塗布してレジスト膜を形成する工程、加熱処理後高エネルギー線で前記レジスト膜を露光する工程、乾燥空気1kg当たりの水分量が10g以上の高湿度環境下で加熱処理をするPEBを行う工程、及び有機溶剤現像液を用いてネガティブパターンを形成する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
2.前記PEBを、ホットプレートによる加熱によって行う1のパターン形成方法。
3.前記PEBを、高温高湿度スチームの吹き付けによって行う1のパターン形成方法。
4.前記カルボキシル基が酸不安定基で置換された繰り返し単位が、下記式(1)で表されるものである1〜3のいずれかのパターン形成方法。



(式中、R1は、水素原子又はメチル基である。R2は、3級アルキル型の酸不安定基である。Xは、単結合又は−C(=O)−O−R3−であり、R3は、エーテル結合若しくはエステル結合を含んでいてもよい炭素数1〜10の直鎖状分岐状若しくは環状のアルキレン基、又はフェニレン基若しくはナフチレン基である。aは、0<a≦1.0を満たす正数である。)
5.前記レジスト組成物が、更に酸発生剤を含む1〜4のいずれかのパターン形成方法。
6.前記レジスト膜の膜厚が、10〜1,000nmである1〜5のいずれかのパターン形成方法。
7.PEB前のレジスト膜厚からPEB後のレジスト膜厚を差し引いた減少量が、PEB前のレジスト膜厚の15%未満である6のパターン形成方法。
8.現像液が、2−オクタノン、2−ノナノン、2−ヘプタノン3−ヘプタノン4−ヘプタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、ジイソブチルケトンメチルシクロヘキサノンアセトフェノンメチルアセトフェノン酢酸プロピル酢酸ブチル酢酸イソブチル酢酸ペンチル酢酸ブテニル、酢酸イソペンチルギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸ペンチル、ギ酸イソペンチル、吉草酸メチルペンテン酸メチルクロトン酸メチル、クロトン酸エチルプロピオン酸メチルプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸メチル乳酸エチル乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸イソブチル、乳酸ペンチル、乳酸イソペンチル、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、2−ヒドロキシイソ酪酸エチル、安息香酸メチル安息香酸エチル酢酸フェニル酢酸ベンジルフェニル酢酸メチル、ギ酸ベンジル、ギ酸フェニルエチル3−フェニルプロピオン酸メチル、プロピオン酸ベンジルフェニル酢酸エチル及び酢酸2−フェニルエチルから選ばれる1種以上である1〜7のいずれかのパターン形成方法。
9.前記露光が、波長364nmのi線、波長248nmのKrFエキシマレーザー、波長193nmのArFエキシマレーザー、波長13.5nmの極端紫外線、又は電子線を用いて行う1〜8のいずれかのパターン形成方法。
10.前記露光が、屈折率1以上の液体レジスト塗布膜と投影レンズとの間に介在させて行う液浸露光である9のパターン形成方法。

発明の効果

0016

本発明によれば、PEB中のレジスト膜のシュリンク及びこれによって生じる孤立トレンチパターンの変形を防ぐことができる。

0017

本発明者のパターン形成方法は、カルボキシル基が酸不安定基で置換された繰り返し単位を含むベース樹脂と有機溶剤とを含むレジスト組成物を基板上に塗布してレジスト膜を形成する工程、加熱処理後に高エネルギー線で前記レジスト膜を露光する工程、乾燥空気1kg当たりの水分量が10g以上の高湿度環境下で加熱処理をするPEBを行う工程、及び有機溶剤現像液を用いてネガティブパターンを形成するものである。

0018

本発明において、高湿度環境下とは、乾燥空気1kg当たりの水分量が10g以上の環境下のことである。強酸が存在すると水はH3O+となり、脱保護反応によって生成したオレフィンに付加し、アルコールが生成する。アルコールは沸点が高いためレジスト膜から蒸発しにくく、レジスト膜のシュリンクが低減される。アルコールは有機溶剤現像液への溶解性が低いために、現像後のレジスト膜の残膜量も増える。

0019

本発明で用いるレジスト組成物に含まれるベース樹脂は、カルボキシル基が酸不安定基で置換された繰り返し単位を含むものである。このような繰り返し単位としては、下記式(1)で表される繰り返し単位(以下、繰り返し単位aともいう)が好ましい。

0020

式中、R1は、水素原子又はメチル基である。R2は、3級アルキル型の酸不安定基である。Xは、単結合又は−C(=O)−O−R3−であり、R3は、エーテル結合若しくはエステル結合を含んでいてもよい炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキレン基、又はフェニレン基若しくはナフチレン基である。aは、0<a≦1.0を満たす正数である。

0021

繰り返し単位aを得るためのモノマーは、下記式(Ma)で表される。



(式中、R1、R2及びXは、前記と同じ。)

0022

式(Ma)中のXを変えた構造としては、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されない。なお、下記式中、R1及びR2は、前記と同じである。

0023

0024

R2で表される3級アルキル型の酸不安定基としては、下記式(AL−1)で表される3級アルキル基等が挙げられる。

0025

式(AL−1)中、R11、R12及びR13は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基又は炭素数2〜20の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルケニル基等の1価炭化水素基であり、酸素原子硫黄原子窒素原子フッ素原子等のヘテロ原子を含んでいてもよい。また、R11とR12と、R11とR13と又はR12とR13とは、互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に炭素数3〜20の脂環を形成してもよい。

0026

式(AL−1)で表される3級アルキル基としては、t−ブチル基、トリエチルカルビル基、1−エチルノルニル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−エチルシクロペンチル基、t−ペンチル基、下記式(AL−1)−1〜(AL−1)−16で表される基等が挙げられる。

0027

0028

式中、R14は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜20のアラルキル基であり、R14同士が結合して環を形成してもよい。R15及びR17は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基である。R16は、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基である。

0029

更に、酸不安定基として、下記式(AL−1)−17で表される基が挙げられる。この酸不安定基によって、ベース樹脂が分子内あるいは分子間架橋されていてもよい。

0030

式中、R14は、前記と同じ。R18は、単結合、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状若しくは環状の2〜4価の脂肪族炭化水素基、又は炭素数6〜20の2〜4価の芳香族炭化水素基であり、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子を含んでもよい。bは、0〜3の整数である。

0031

なお、前記R14、R15、R16及びR17は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を有していてもよく、この場合、下記式(AL−2)−1〜(AL−2)−7で表される基等が挙げられる。

0032

特に、式(AL−1)で表される酸不安定基としては、下記式(AL−1)−18で表されるエキソ体構造を有するものが好ましい。

0033

式中、R19は、炭素数1〜8の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基である。R20〜R25、R28及びR29は、それぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1〜15のヘテロ原子を含んでもよい1価炭化水素基である。前記1価炭化水素基としては、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基等が挙げられる。R26及びR27は、水素原子である。R20とR21と、R22とR24と、R22とR25と、R23とR25と、R23とR29と、R24とR28と、R26とR27と、又はR27とR28とは、互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に環、特に脂環を形成していてもよく、その場合、これらが結合して形成される基は、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜15の2価炭化水素基である。前記2価炭化水素基としては、直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基等が挙げられる。また、R20とR29と、R26とR29と、又はR22とR24とは、隣接する炭素に結合するもの同士で何も介さずに結合し、二重結合を形成してもよい。また、本式により、鏡像体も表す。

0034

ここで、式(AL−1)−18で表されるエキソ体構造を有する繰り返し単位としては、下記式で表されるもの等が挙げられる。



(式中、R19〜R29は、前記と同じ。Rは、水素原子又はメチル基である。)

0035

前記繰り返し単位を得るためのモノマーとしては、特開2000−327633号公報に記載されているもの等が挙げられる。具体的には、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されない。

0036

0037

更に、式(AL−1)で表される酸不安定基としては、下記式(AL−1)−19で表される、フランジイル基テトラヒドロフランジイル基又はオキサノルボルナンジイル基を有する酸不安定基が挙げられる。

0038

式中、R30及びR31は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価炭化水素基である。R30とR31とは、互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に炭素数3〜20の脂肪族炭化水素環を形成してもよい。R32は、フランジイル基、テトラヒドロフランジイル基又はオキサノルボルナンジイル基である。R33は、水素原子、又はヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜10の1価炭化水素基である。前記1価炭化水素基としては、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基等が挙げられる。

0039

式(AL−1)−19で表される酸不安定基を有する繰り返し単位としては、下記式で表されるもの等が挙げられる。



(式中、R及びR30〜R33は、前記と同じ。)

0040

前記繰り返し単位を得るためのモノマーとしては、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されない。なお、下記式中、Meはメチル基、Acはアセチル基を表す。

0041

0042

0043

式(AL−1)で表される3級アルキル基が、環に直結した分岐アルキル基を有するものである場合、有機溶剤への溶解性が高い。このような酸不安定基としては、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されない。なお、下記式において、括弧内から外部に突出している手は結合手である。

0044

0045

0046

前記ベース樹脂は、更に、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ラクトン環ラクタム環スルトン環スルホン基スルホン酸エステル基スルホンアミド基カルボン酸アミド基ニトロ基シアノ基チエニル基フリル基ピロール基酸無水物基イミド基、−NH−(C=O)−O−、−S−(C=O)−O−、−O−NO2から選ばれるいずれかを含む繰り返し単位bを含んでいてもよい。前記繰り返し単位bを含むことによって露光部分の有機溶剤現像液へ不溶化能を向上させ、基板への密着性を向上させてパターン倒れを防止することができる。

0047

前記繰り返し単位bを得るためのモノマーとしては、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されない。

0048

0049

0050

0051

0052

0053

0054

0055

0056

0057

0058

前記ベース樹脂は、更に、非脱離性炭化水素基を有する繰り返し単位cを含んでいてもよい。繰り返し単位cとしては、特開2008−281980号公報に記載の非脱離性炭化水素基を有する繰り返し単位や、特開2012−37867号公報の段落[0085]に記載のインデン類アセナフチレン類クマリン類ノルボルナジエン類スチレン類ビニルナフタレン類ビニルアントラセン類、ビニルピレン類、メチレンインダン類、ビニルビフェニル類ビニルカルバゾール類等に由来する繰り返し単位が挙げられる。

0059

前記ベース樹脂は、更に、特開2012−37867号公報の段落[0089]〜[0091]に記載の重合性不飽和結合を有するオニウム塩に由来する繰り返し単位dを含んでいてもよい。

0060

前記ベース樹脂の重量平均分子量(Mw)は、2,000〜50,000が好ましく、3,000〜40,000がより好ましい。Mwが2,000以上であれば、酸の拡散が小さくなり、解像性が良好であり、Mwが50,000以下であれば、現像液への溶解性が良好である。なお、本発明においてMwは、テトラヒドロフラン(THF)を溶剤として用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算測定値である。

0061

前記ベース樹脂においては、分子量分布(Mw/Mn)が広い場合は低分子量や高分子量のポリマーが存在するために、露光後、パターン上に異物が見られたり、パターンの形状が悪化したりするおそれがある。それゆえ、パターンルールが微細化するに従って分子量や分子量分布の影響が大きくなりやすいことから、微細なパターン寸法に好適に用いられるレジスト組成物を得るには、前記ベース樹脂の分子量分布は、1.0〜2.0、特に1.0〜1.5と狭分散であることが好ましい。また、組成比率や分子量分布や分子量が異なる2つ以上のポリマーをブレンドすることも可能である。

0062

前記ベース樹脂の合成方法としては、例えば、前記繰り返し単位aを与えるモノマー及び必要に応じてその他の繰り返し単位を与えるモノマーを、有機溶剤中、ラジカル開始剤を加え加熱重合を行う方法が挙げられる。重合時に使用する有機溶剤としては、トルエンベンゼン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルジオキサン等が挙げられる。重合開始剤としては、2,2'−アゾビスイソブチロニトリルAIBN)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ベンゾイルパーオキシドラウロイルパーオキシド等が挙げられる。重合温度は、好ましくは50〜80℃であり、反応時間は、好ましくは2〜100時間、より好ましくは5〜20時間である。

0063

酸不安定基は、モノマーに導入されたものをそのまま用いてもよいし、酸不安定基を酸触媒によって一旦脱離し、その後保護化あるいは部分保護化してもよい。

0064

本発明で用いるレジスト組成物は、前記ベース樹脂と有機溶剤とを含み、必要に応じて酸発生剤やクエンチャーを含んでもよい

0065

前記有機溶剤の具体例としては、特開2008−111103号公報の段落[0144]〜[0145]に記載の、シクロヘキサノン、メチル−2−n−ペンチルケトン等のケトン類、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコール類プロピレングリコールモノメチルエーテルエチレングリコールモノメチルエーテルプロピレングリコールモノエチルエーテルエチレングリコールモノエチルエーテルプロピレングリコールジメチルエーテルジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸t−ブチル、プロピオン酸t−ブチル、プロピレングリコールモノt−ブチルエーテルアセテート等のエステル類γ−ブチロラクトン等のラクトン類及びその混合溶剤が挙げられる。アセタール系の酸不安定基を用いる場合は、アセタール基の脱保護反応を加速させるために高沸点のアルコール系溶剤、具体的にはジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール等を加えることもできる。

0066

前記有機溶剤の配合量は、ベース樹脂100質量部に対して100〜10,000質量部が好ましく、300〜8,000質量部がより好ましい。

0067

本発明で用いるレジスト組成物は、特に化学増幅レジスト組成物として機能させるために酸発生剤を含んでもよく、例えば、活性光線又は放射線感応して酸を発生する化合物光酸発生剤)を含んでもよい。この場合、光酸発生剤の配合量は、ベース樹脂100質量部に対して0.5〜30質量部が好ましく、1〜20質量部がより好ましい。光酸発生剤としては、高エネルギー線照射により酸を発生する化合物であれば、いかなるものでも構わない。好適な光酸発生剤としては、スルホニウム塩ヨードニウム塩スルホニルジアゾメタン、N−スルホニルオキシイミドオキシム−O−スルホネート型酸発生剤等が挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。酸発生剤から発生する酸としては、スルホン酸イミド酸メチド酸等が挙げられる。これらの中でも、α位がフッ素化されたスルホン酸が最も一般的に用いられるが、酸不安定基が脱保護しやすいアセタール基の場合は必ずしもα位がフッ素化されている必要はない。ベース樹脂が酸発生剤として機能する繰り返し単位を含む場合は、添加型の酸発生剤は必ずしも必須ではない。

0068

前記酸発生剤を含む場合、その配合量は、ベース樹脂100質量部に対して0.5〜100質量部が好ましく、1.0〜50質量部がより好ましい。

0069

前記クエンチャーとしては、特開2008−111103号公報の段落[0146]〜[0164]に記載の1級、2級、3級のアミン化合物、ヒドロキシ基、エーテル基エステル基、ラクトン環、シアノ基、スルホン酸エステル基を有するアミン化合物、特許第3790649号公報に記載のカルバメート基を有する化合物等の塩基性化合物が挙げられる。

0070

また、特開2008−158339号公報に記載されているα位がフッ素化されていないスルホン酸、特許第3991462号公報及び特許第426803号公報に記載のカルボン酸のスルホニウム塩、ヨードニウム塩、アンモニウム塩等のオニウム塩をクエンチャーとして併用することもできる。これらのクエンチャーは、シュリンク剤に添加することもできる。

0071

前記クエンチャーの配合量は、ベース樹脂100質量部に対して0.0001〜30質量部が好ましく、0.001〜20質量部がより好ましい。

0072

本発明で用いるレジスト組成物は、更に、界面活性剤溶解制御剤アセチレンアルコール類撥水性向上剤等の添加剤を含んでもよい。

0073

前記界面活性剤としては、特開2008−111103号公報の段落[0165]〜[0166]に記載のものを用いることができる。溶解制御剤としては、特開2008−122932号公報の段落[0155]〜[0178]に記載のものを用いることができる。アセチレンアルコール類としては、特開2008−122932号公報の段落[0179]〜[0182]に記載のものを用いることができる。前記界面活性剤、溶解制御剤及びアセチレンアルコール類の配合量は、その配合目的に応じて適宜選定し得る。

0074

スピンコート後のレジスト表面の撥水性を向上させるために、撥水性向上剤を添加することもできる。前記撥水性向上剤は、トップコートを用いない液浸リソグラフィーに用いることができる。このような撥水性向上剤としては、特定構造の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有するものが挙げられ、特開2007−297590号公報、特開2008−111103号公報に例示されている。レジスト組成物に添加される撥水性向上剤は、現像液として用いる有機溶剤に溶解する必要がある。前述の特定の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有する撥水性向上剤は、現像液への溶解性が良好である。撥水性向上剤として、アミノ基やアミン塩を含む繰り返し単位を含むポリマーは、PEB中の酸の蒸発を防いで現像後のホールパターンの開口不良を防止する効果が高い。撥水性向上剤の添加量は、レジスト組成物のベース樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。

0075

前記レジスト組成物を塗布する基板としては、シリコン基板が一般的に用いられる。被加工層としては、SiO2、SiN、SiON、SiOC、p−Si、α−Si、TiN、WSi、BPSG、SOG、Cr、CrO、CrON、MoSi、低誘電膜及びそのエッチングストッパー膜が挙げられる。また、ハードマスクとしては、SiO2、SiN、SiON、p−Si等が用いられる。ハードマスクの代わりにカーボン膜による下層膜ケイ素含有中間膜を敷いても構わないし、ハードマスクとレジスト膜との間に有機反射防止膜を敷いても構わない。

0076

本発明においては、前記基板に直接又は前記中間介在層を介して前記レジスト組成物を用いてレジスト膜を形成する。前記レジスト膜の厚さは、10〜1,000nmが好ましく、20〜500nmがより好ましい。前記レジスト膜に対しては、露光前に加熱(プリベーク)を行うが、この条件としては50〜180℃、特に60〜150℃で10〜300秒間、特に15〜200秒間行うことが好ましい。

0077

次いで、露光を行う。ここで、露光は、波長140〜250nmの高エネルギー線で行うことが好ましく、その中でも波長193nmのArFエキシマレーザーによる露光が最も好ましい。露光は、大気中や窒素気流中のドライ雰囲気で行ってもよいし、液浸露光であってもよい。ArF液浸リソグラフィーにおいては、液浸溶剤として純水、又はアルカン等の屈折率が1以上で露光波長高透明の液体が用いられる。液浸リソグラフィーでは、プリベーク後のレジスト膜と投影レンズの間に、純水やその他の液体を挿入する。これによってNAが1.0以上のレンズ設計が可能となり、より微細なパターン形成が可能になる。液浸リソグラフィーは、ArFリソグラフィーを45nmノードまで延命させるための重要な技術である。

0078

液浸露光の場合は、レジスト膜上に残った水滴残りを除去するための露光後の純水リンスポストソーク)を行ってもよいし、レジスト膜からの溶出物を防ぎ、膜表面の滑水性を上げるために、プリベーク後のレジスト膜上に保護膜を形成させてもよい。液浸リソグラフィーに用いられるレジスト保護膜としては、例えば、水に不溶でアルカリ現像液に溶解する1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有するポリマーをベースとし、炭素数4〜10のアルコール系溶剤、炭素数8〜12のエーテル系溶剤、及びこれらの混合溶剤に溶解させた材料が好ましい。レジスト膜形成後に、純水リンス(ポストソーク)を行うことによって膜表面からの酸発生剤等の抽出、あるいはパーティクルの洗い流しを行ってもよいし、露光後に膜上に残った水を取り除くためのリンス(ポストソーク)を行ってもよい。

0079

露光における露光量は、1〜200mJ/cm2程度が好ましく、10〜100mJ/cm2程度がより好ましい。

0080

次に、乾燥空気1kg当たりの水分量が10g以上の高湿度環境下でPEBを行う。乾燥空気1kg当たりの水分量が10gの環境というのは、23℃における相対湿度60%の環境である。本発明の方法においては、乾燥空気1kg当たりの水分量が、好ましくは15g以上であり、より好ましくは20g以上であり、更に好ましくは25g以上である。

0081

前記高湿度環境においては、その温度は、相対湿度が100%以下になるような温度であれば特に限定されないが、相対湿度が50%以上になるような温度が好ましく、70%以上になるような温度がより好ましい。

0082

PEBは、高湿度環境下においてホットプレート上で行うのが好ましい。例えば、前述した高湿度環境下において、ホットプレート上で、好ましくは50〜150℃、1〜5分間、より好ましくは60〜120℃、1〜3分間加熱することによってPEBを行う。

0083

または、高温高湿度のスチームをレジスト膜に吹き付けることによってPEBを行うこともできる。例えば、温度と湿度とがコントロールされた高温のスチームを基板に吹き付けることでPEBを行うことができる。この場合、スチームによってレジスト膜が加熱されるので、基板の加熱は必ずしも必要ではない。

0084

PEB後の膜のシュリンク率が少ないほど孤立トレンチパターンの変形率が少なくなる傾向がある。非特許文献2には、PEB後の膜のシュリンク量が15%であると孤立トレンチパターンの変形が生じることが記載されている。よって、PEB後の膜のシュリンク率は15%未満が好ましく、12%以下がより好ましく、10%以下が更に好ましい。

0085

更に、有機溶剤現像液を用い、好ましくは0.1〜3分間、より好ましくは0.5〜2分間、浸漬(dip)法、パドル(puddle)法、スプレー(spray)法等の常法によって現像することで、基板上にネガティブパターンを形成する。現像液に用いる有機溶剤としては、2−オクタノン、2−ノナノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン、メチルアセトフェノン、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、酢酸ブテニル、酢酸イソペンチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸ペンチル、ギ酸イソペンチル、吉草酸メチル、ペンテン酸メチル、クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸イソブチル、乳酸ペンチル、乳酸イソペンチル、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、2−ヒドロキシイソ酪酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、酢酸フェニル、酢酸ベンジル、フェニル酢酸メチル、ギ酸ベンジル、ギ酸フェニルエチル、3−フェニルプロピオン酸メチル、プロピオン酸ベンジル、フェニル酢酸エチル、酢酸2−フェニルエチル等が挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。

0086

現像後、リンスを行ってもよい。リンス液としては、現像液と混溶し、レジスト膜を溶解させない溶剤が好ましい。このような溶剤としては、炭素数6〜12のアルカン、アルケン、アルキン、炭素数3〜10のアルコール、炭素数8〜12のエーテル化合物、及び芳香族系溶剤が好ましく用いられる。

0087

具体的に、炭素数6〜12のアルカンとしては、ヘキサンヘプタンオクタンノナンデカンウンデカンドデカンメチルシクロペンタンジメチルシクロペンタンシクロヘキサンメチルシクロヘキサンジメチルシクロヘキサンシクロヘプタンシクロオクタンシクロノナン等が挙げられる。炭素数6〜12のアルケンとしては、ヘキセンヘプテンオクテンシクロヘキセンメチルシクロヘキセン、ジメチルシクロヘキセン、シクロヘプテンシクロオクテン等が挙げられる。炭素数6〜12のアルキンとしては、ヘキシン、ヘプチン、オクチン等が挙げられる。

0088

炭素数3〜10のアルコールとしては、n−プロピルアルコールイソプロピルアルコール、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、イソブチルアルコールt−ブチルアルコール、1−ペンタノール2−ペンタノール、3−ペンタノール、t−ペンチルアルコールネオペンチルアルコール、2−メチル−1−ブタノール3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−3−ペンタノール、シクロペンタノール1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、2−エチル−1−ブタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−3−ペンタノール、シクロヘキサノール、1−オクタノール等が挙げられる。

0089

炭素数8〜12のエーテル化合物としては、ジ−n−ブチルエーテルジイソブチルエーテル、ジ−s−ブチルエーテル、ジ−n−ペンチルエーテルジイソペンチルエーテル、ジ−s−ペンチルエーテル、ジ−t−ペンチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル等が挙げられる。

0090

芳香族系溶剤としては、トルエン、キシレン、エチルベンゼンイソプロピルベンゼン、t−ブチルベンゼンメシチレン等が挙げられる。

0091

リンス液をかけた後はスピンドライ又はベークによって乾燥を行う。リンスは必ずしも必要ではなく、現像液のスピンドライによって乾燥を行い、リンスを省略することもできる。

0092

以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例等に限定されない。なお、Mwは、THFを溶剤として用いたGPCによるポリスチレン換算測定値である。

0093

[1]レジスト組成物の調製
表1記載の組成に従って、下記レジストポリマー撥水性ポリマー、スルホニウム塩、アミンクエンチャー、及び住友3M社製の界面活性剤FC−4430を100ppm含有する溶剤を混合し、0.2μmのテフロン登録商標フィルター濾過してレジスト組成物を調製した。

0094

レジストポリマー1
Mw=7,500
Mw/Mn=1.61

0095

レジストポリマー2
Mw=9,600
Mw/Mn=1.59

0096

撥水性ポリマー1
Mw=7,800
Mw/Mn=1.55

0097

撥水性ポリマー2
Mw=10,100
Mw/Mn=1.51

0098

酸発生剤:PAG1〜2

0099

スルホニウム塩1〜2、アミンクエンチャー1〜2

0100

PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート

0101

0102

[2]ArF露光評価
[実施例1−1〜1−4、比較例1−1〜1−2]
表1に示す組成で調製したレジスト組成物を、シリコンウエハーに日産化学工業(株)製の反射防止膜ARC-29Aを80nm作製した基板上に塗布し、80℃で60秒間プリベークして膜厚100nmのレジスト膜を作製した。ArFエキシマレーザースキャナー((株)ニコン製、NSR-307E、NA0.85、σ0.93、コンベンショナル照明)で露光量を変えてオープンフレーム露光を行い、下記表2に記載の条件でPEBを行った。湿度コントロールは、(株)第一科学製の精密湿度供給装置SRG-1R-ASを用い、湿度コントロールされた大気を密閉したマニュアル式のホットプレートに毎分2Lの流量で封入してPEBを行った。
露光前の膜厚と、PEB後の最小膜厚光学式膜厚計で測定した。露光前の膜厚をaとし、PEB後の最小の膜厚をbとし、(a−b)/a×100をシュリンク率とした。結果を表2に示す。

0103

[ArF露光パターニング評価]
[実施例2−1〜2−4、比較例2−1〜2−2]
表1に示す組成で調製したレジスト組成物を、シリコンウエハーに信越化学工業(株)製スピンオンカーボン膜ODL-102を200nm、その上にケイ素含有スピンオンハードマスクSHB-A940を35nmの膜厚で成膜したトライレイヤープロセス用の基板上にスピンコーティングし、ホットプレートを用いて80℃で60秒間ベークし、レジスト膜の厚みを100nmにした。これをArFエキシマレーザー液浸スキャナー((株)ニコン製、NSR-610C、NA1.30、σ0.98/0.78、クロスポール照明開口35度、Azimuthally偏光照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク)を用いて露光量を変化させながら露光を行い、露光後、表3記載の条件で90秒間PEBし、酢酸n−ブチルで30秒間パドル現像してピッチが300nmで寸法100nmの孤立トレンチパターンを形成した。トレンチパターンの断面をSEMで観察した。結果を表3に示す。

0104

実施例

0105

なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではない。前記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

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