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技術 光学センサ、画像形成装置、対象物情報計測方法及び対象物判別方法

出願人 株式会社リコー
発明者 三坂好央星文和大場義浩後藤一磨佐藤慎司中鉢直
出願日 2015年7月9日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2015-138074
公開日 2017年1月26日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2017-020870
状態 特許登録済
技術分野 電子写真における制御・管理・保安 光学的手段による材料の調査、分析 電子写真一般。全体構成、要素
主要キーワード 材質判別装置 判別対象物 照明中心 点灯順 各遮光部材 表面正反射光 用紙銘柄 転写テーブル
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図面 (20)

課題

対象物を従来よりも細かく判別するための情報を得ることができる。

解決手段

光学センサ100は、対象物である記録紙に所定の偏光方向の直線偏光(例えばS偏光)を記録紙に対して傾斜した互いに異なる方向から照射する複数(例えば2つ)の照射系10、10’を含む照射手段と、該照射手段から照射され記録紙で反射された複数の光を個別に検出する検出手段と、を備えている。この場合、対象物を従来よりも細かく判別するための情報を得ることができる。

概要

背景

近年、対象物判別するための装置等の開発が盛んに行われている(例えば特許文献1〜7参照)。

概要

対象物を従来よりも細かく判別するための情報を得ることができる。光学センサ100は、対象物である記録紙に所定の偏光方向の直線偏光(例えばS偏光)を記録紙に対して傾斜した互いに異なる方向から照射する複数(例えば2つ)の照射系10、10’を含む照射手段と、該照射手段から照射され記録紙で反射された複数の光を個別に検出する検出手段と、を備えている。この場合、対象物を従来よりも細かく判別するための情報を得ることができる。

目的

効果

実績

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請求項1

対象物に所定の偏光方向の直線偏光を前記対象物に対して傾斜した互いに異なる方向から照射する複数の照射系を含む照射手段と、前記照射手段から照射され前記対象物で互いに異なる方向に反射された複数の光を個別に検出する検出手段と、を備える光学センサ

請求項2

前記検出手段は、前記照射手段から照射され前記対象物で互いに異なる方向に正反射された複数の光の光路上に個別に配置された複数の検出系を含むことを特徴とする請求項1に記載の光学センサ。

請求項3

前記検出手段は、前記照射手段から照射され前記対象物で該対象物の表面に直交する方向に拡散反射された光の光路上に配置された光検出器と、前記対象物と前記光検出器との間の光の光路上に配置され、前記所定の偏光方向に直交する偏光方向の直線偏光成分を透過させる偏光光学素子と、を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学センサ。

請求項4

前記検出手段は、前記照射手段から照射され前記対象物で前記対象物の表面に直交する方向とは異なる方向に拡散反射された光の光路上に配置された検出系を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学センサ。

請求項5

前記照射手段は、前記複数の照射系のうち少なくとも2つの照射系に共通の光源と、前記光源からの光を透過光反射光とに分離する分離光学素子と、を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学センサ。

請求項6

前記照射手段は、前記分離光学素子からの前記透過光及び前記反射光の一方を選択的に遮光可能な遮光手段を更に有することを特徴とする請求項5に記載の光学センサ。

請求項7

前記照射手段は、前記分離光学素子からの前記透過光及び前記反射光の少なくとも一方を前記対象物に向けて反射させるための反射手段を更に有することを特徴とする請求項5又は6に記載の光学センサ。

請求項8

前記照射手段は、各照射系に光源を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学センサ。

請求項9

前記光源は、面発光レーザアレイを含むことを特徴とする請求項5〜8のいずれか一項に記載の光学センサ。

請求項10

前記光源は、レーザダイオードを含み、前記レーザダイオードと前記対象物との間の光の光路上に、該光のうち前記所定の偏光方向の直線偏光を透過させる別の偏光光学素子が配置されていることを特徴とする請求項5〜9のいずれか一項に記載の光学センサ。

請求項11

前記検出手段の出力に基づいて、前記対象物の種類や特徴を推定する処理装置を更に備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の光学センサ。

請求項12

記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、前記記録媒体を対象物とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の光学センサを備えることを特徴とする画像形成装置。

請求項13

対象物に所定の偏光方向の複数の直線偏光を前記対象物に対して傾斜した互いに異なる方向から照射する工程と、前記対象物で互いに異なる方向に反射された複数の光を個別に検出する工程と、を含む対象物情報計測方法

請求項14

前記照射する工程では、前記対象物に前記複数の直線偏光を異なるタイミングで照射することを特徴とする請求項13に記載の対象物情報計測方法。

請求項15

前記検出する工程では、前記対象物で互いに異なる方向に正反射された複数の光を異なるタイミングで検出することを特徴とする請求項14に記載の対象物情報計測方法。

請求項16

対象物に所定の偏光方向の直線偏光を前記対象物に対して傾斜した第1の方向から照射する工程と、前記対象物で正反射された光を検出する工程と、前記検出する工程での検出結果に基づいて前記対象物の種類を推定する工程と、前記推定する工程で推定された前記対象物の種類に応じた該対象物に対して傾斜した第2の方向から、前記直線偏光を該対象物に照射する工程と、前記対象物で正反射された光を検出する工程と、該検出する工程での検出結果に基づいて前記対象物の特徴を推定する工程と、を含む対象物判別方法

技術分野

0001

本発明は、光学センサ画像形成装置対象物情報計測方法及び対象物判別方法係り、更に詳しくは、対象物の判別に用いられる光学センサ、該光学センサを備える画像形成装置、対象物の判別に用いられる対象物情報計測方法及び対象物を判別する対象物判別方法に関する。

背景技術

0002

近年、対象物を判別するための装置等の開発が盛んに行われている(例えば特許文献1〜7参照)。

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、特許文献1〜7に開示されている装置等では、対象物を細かく判別するための情報を得ることに関して改善の余地があった。

課題を解決するための手段

0004

本発明は、対象物に所定の偏光方向の直線偏光を前記対象物に対して傾斜した互いに異なる方向から照射する複数の照射系を含む照射手段と、前記照射手段から照射され前記対象物で互いに異なる方向に反射された複数の光を個別に検出する検出手段と、を備える光学センサである。

発明の効果

0005

本発明によれば、対象物を従来よりも細かく判別するための情報を得ることができる。

図面の簡単な説明

0006

本発明の一実施形態に係るカラープリンタ概略構成を説明するための図である。
光学センサ100の外観図である。
光学センサ100の構成を説明するための図である。
面発光レーザアレイの一例を説明するための図である。
記録紙に対する照射光入射角を説明するための図である。
記録紙の種類によって判別(識別)が容易になる照射光の入射角が存在することを説明するための図(その1)である。
複数の受光器の配置位置を説明するための図である。
図8(A)は表面正反射光を説明するための図であり、図8(B)は表面拡散反射光を説明するための図であり、図8(C)は内部拡散反射光を説明するための図である。
受光器13、15で受光される光を説明するための図である。
信号レベルS1、S2と、記録紙の銘柄との関係を説明するための図である。
変形例1の光学センサの構成を説明するための図である。
変形例2の光学センサの構成を説明するための図である。
変形例3の光学センサの構成を説明するための図である。
S4/S1及びS3/S2と、記録紙の銘柄との関係を説明するための図である。
図15(A)及び図15(B)は、それぞれ外乱光の影響を説明するための図(その1及びその2)である。
面発光レーザアレイの他の例を説明するための図
変形例4の光学センサの構成を説明するための図である。
図18(A)〜図18(C)は、それぞれ測定面と記録紙表面のずれによる検出光量の変化を説明するための図(その1〜その3)である。
図19(A)及び図19(B)は、それぞれ記録紙の種類によって判別(識別)が容易になる照射光の入射角が存在することを説明するための図(その2及びその3)である。
記録紙判別処理を説明するためのフローチャートである。
変形例1の記録紙判別処理を説明するためのフローチャートである。

実施例

0007

以下に、本発明の一実施形態のカラープリンタ2000について図面を参照して説明する。なお、以下の説明においては、適宜、変形例についての説明も行う。

0008

図1には、一実施形態のカラープリンタ2000の概略構成が示されている。

0009

このカラープリンタ2000は、4色(ブラックシアンマゼンタイエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を記録媒体に形成するタンデム方式多色カラープリンタであり、光学センサ100、光走査装置2010、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つのクリーニングユニット(2031a、2031b、2031c、2031d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、転写ベルト2040、転写ローラ2042、定着装置2050、給紙コロ2054、排紙ローラ2058、給紙トレイ2060、手差しトレイ(不図示)、排紙トレイ2070、通信制御装置2080、制御装置2090、操作パネル(図示省略)、及びプリンタ筐体2200などを備えている。

0010

通信制御装置2080は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。

0011

制御装置2090は、CPU、該CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び該プログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているROM、作業用メモリであるRAM、増幅回路アナログ信号デジタル信号に変換するAD変換回路などを有している。そして、制御装置2090は、上位装置からの要求に応じて各部を制御するとともに、上位装置からの画像情報を光走査装置2010に送る。なお、カラープリンタ2000が記録媒体として対応可能な複数の銘柄の記録紙について、最適な現像条件及び転写条件が「現像転写テーブル」としてROMに格納されている。

0012

操作パネルは、作業者が各種設定及び各種処理を行うための複数のキー、及び各種情報を表示するための表示部を有している。

0013

感光体ドラム2030a、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、及びクリーニングユニット2031aは、組として使用され、ブラックの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Kステーション」ともいう)を構成する。

0014

感光体ドラム2030b、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、及びクリーニングユニット2031bは、組として使用され、シアンの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Cステーション」ともいう)を構成する。

0015

感光体ドラム2030c、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、及びクリーニングユニット2031cは、組として使用され、マゼンタの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Mステーション」ともいう)を構成する。

0016

感光体ドラム2030d、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、及びクリーニングユニット2031dは、組として使用され、イエローの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Yステーション」ともいう)を構成する。

0017

各感光体ドラムはいずれも、その表面に感光層が形成されている。各感光体ドラムは、不図示の回転機構により、図2における面内で矢印方向に回転する。

0018

各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面をそれぞれ均一に帯電させる。

0019

光走査装置2010は、制御装置2090からの多色の画像情報(ブラック画像情報、シアン画像情報、マゼンタ画像情報、イエロー画像情報)に基づいて色毎に変調された光で、対応する帯電された感光体ドラムの表面をそれぞれ走査する。これにより、画像情報に対応した潜像が各感光体ドラムの表面にそれぞれ形成される。すなわち、ここでは、各感光体ドラムの表面がそれぞれ被走査面である。また、各感光体ドラムがそれぞれ像担持体である。ここで形成された潜像は、感光体ドラムの回転に伴って対応する現像ローラの方向に移動する。

0020

各現像ローラは、回転に伴って、対応するトナーカートリッジ(図示省略)からのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、各現像ローラの表面のトナーは、対応する感光体ドラムの表面に接すると、該表面における光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、各現像ローラは、対応する感光体ドラムの表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。ここでトナーが付着した像(トナー画像)は、感光体ドラムの回転に伴って転写ベルト2040の方向に移動する。

0021

イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー画像は、所定のタイミングで転写ベルト2040上に順次転写され、重ね合わされて多色のカラー画像が形成される。

0022

給紙トレイ2060には記録紙が格納されている。この給紙トレイ2060の近傍には給紙コロ2054が配置されており、該給紙コロ2054は、記録紙を給紙トレイ2060から1枚ずつ取り出す。該記録紙は、所定のタイミングで転写ベルト2040と転写ローラ2042との間隙に向けて送り出される。これにより、転写ベルト2040上のトナー画像が記録紙に転写される。ここで転写された記録紙は、定着装置2050に送られる。

0023

定着装置2050では、熱と圧力とが記録紙に加えられ、これによってトナーが記録紙に定着される。ここでトナーが定着された記録紙は、排紙ローラ2058を介して排紙トレイ2070に送られ、排紙トレイ2070上に順次積み重ねられる。

0024

各クリーニングユニットは、対応する感光体ドラムの表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラムの表面は、再度対応する帯電装置に対向する位置に戻る。

0025

光学センサ100は、プリンタ筐体2200の外部であって、操作パネルの近くに配置され、記録紙の銘柄を判別するのに用いられる。

0026

この光学センサ100は、いわゆる据え置きタイプの光学センサである。光学センサ100は、一例として図2に示されるように、外形四角錐台状であり、記録紙Mの挿入方向に所定深さのスリットが設けられ、該スリットに記録紙Mが挿入されるようになっている。また、光学センサ100の内部には、記録紙の銘柄を判別するための処理装置110が備えられている。なお、本明細書では、XYZ3次元直交座標系において、スリットに挿入される記録紙Mの表面に直交する方向をZ軸方向とし、記録紙Mがスリットに挿入される方向を+X方向とする。

0027

光学センサ100は、図3に示されるように、複数(例えば2つ)の光源(11、11’)と複数(例えば2つ)のコリメートレンズ(12、12’)と複数(例えば3つ)の受光器(13、15、19)と偏光フィルタ14とを含むセンサ部、上記処理装置110などを有している。

0028

ここでは、光源11とコリメートレンズ12を含む第1の照射系と、光源11’とコリメートレンズ12’を含む第2の照射系とによって、記録紙Mに光を照射する照射手段が構成されている。また、受光器15を含む検出系と、受光器19を含む検出系と、受光器13と偏光フィルタ14を含む検出系とによって、記録紙Mからの複数の反射光を個別に検出する検出手段が構成されている。

0029

各光源は、同一の基板上に形成された複数の発光部を有している。各発光部は、垂直共振器型面発光レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting Laser:VCSEL)である。すなわち、各光源は、面発光レーザアレイ(VCSELアレイ)を含んでいる。ここでは、図4に示されるように、面発光レーザアレイでは、9個の発光部(ch1〜ch9)が2次元配列されている。

0030

各光源は、記録紙Mに対してS偏光が照射されるように配置されている。また、2つの光源11、11’からの光束の記録紙Mへの入射角θ1、θ2(図5参照)は一例としてθ1=75°及びθ2=60°である。

0031

ところで、図6には、普通紙、マットコート紙グロスコート紙に対して、入射角60°で計測を行ったときの光沢度測定値(図6横軸)と、入射角75°で計測を行ったときの光沢度測定値(図6縦軸)が示されている。なお、光沢度理論値は、フレネル反射式と表面粗さを表した式を掛け合わせた次の理論式により得ることができる。

0032

ここでは、各点がそれぞれ異なる用紙銘柄の光沢度測定値を示している。正確には、同一銘柄であっても用紙1枚ごとに光沢度は微小に異なるため、各点が各用紙銘柄の光沢度測定結果の代表値を表している。

0033

図6において入射角60°場合と入射角75°の場合を比較すると、普通紙やマットコート紙に関しては、光沢度測定値がより広く分布し、光沢度測定値間の差異が大きい入射角75°(紙に対して浅い角度)の場合に、銘柄(特徴)を判別し易いことがわかる。「光沢度測定値間の差異」とは、ある銘柄Aの光沢度の代表値と、ある銘柄Bの光沢度の代表値との差の絶対値を意味する。

0034

一方、グロスコート紙に関しては、光沢度測定値がより広く分布し、光沢度測定値間の差異が大きい入射角60°(紙に対して深いい角度)の場合に、銘柄(特徴)を判別し易いことがわかる。

0035

図19(A)、図19(B)には、それぞれ図6の横軸、縦軸を1次元表示した図が示されている。

0036

図19(A)及び図19(B)から分かるように、光沢度測定値を示す横方向の点の分布が密になるほど判別がし難く、疎になるほど判別し易くなる。

0037

以上の説明から明らかなように、記録紙の屈折率や表面粗さによって該記録紙の銘柄を判別しやすい入射角が変わることがわかる。

0038

図5戻り、各コリメートレンズは、対応する光源からの光束の光路上に配置され、該光束を略平行光とする。各コリメートレンズを介した光束は記録紙Mを照明する。なお、本明細書において、記録紙Mの表面における照明領域の中心を「照明中心」と略述する。また、各コリメートレンズを介した光束を「照射光」ともいう。

0039

ところで、光が媒質境界面に入射するとき、入射光線入射点に立てた境界面の法線とを含む面は「入射面」と呼ばれている。そこで、入射光が複数の光線からなる場合は、光線毎に入射面が存在することとなるが、ここでは、便宜上、照明中心に入射する光線の入射面を、記録紙Mにおける入射面ということとする。すなわち、照明中心を含みXZ面に平行な面が記録紙Mにおける入射面である。

0040

本明細書では、記録紙Mへの入射光だけでなく反射光に対してもS偏光及びP偏光という表現を用いるが、これは説明をわかりやすくするために、記録紙Mへの入射光の偏光方向を基準とした表現であり、入射面内において入射光(ここでは、S偏光)と同一の偏光方向の光をS偏光、それに直交する偏光方向の光をP偏光と呼ぶこととする。

0041

偏光フィルタ14は、照明中心の+Z側に配置されている。この偏光フィルタ14は、P偏光を透過させ、S偏光を遮光する偏光フィルタである。なお、偏光フィルタ14に代えて、同等の機能を有する偏光ビームスプリッタを用いても良い。

0042

受光器13は、偏光フィルタ14の+Z側に配置されている。図7に示されるように、照明中心と偏光フィルタ14の中心と受光器13の中心とを結ぶ線L1と、記録紙Mの表面とのなす角度ψ1は90°である。

0043

受光器15は、X軸方向に関して、照明中心の+X側に配置されている。そして、照明中心と受光器15の中心とを結ぶ線L2と、記録紙Mの表面とのなす角度ψ2は170°である。

0044

受光器19は、X軸方向に関して、照明中心の+X側に配置されている。そして、照明中心と受光器19の中心とを結ぶ線L3と、記録紙Mの表面とのなす角度ψ3は150°である。

0045

ここでは、光源11の中心と、光源11’の中心と、照明中心と、偏光フィルタ14の中心と、受光器13の中心と、受光器15の中心と、受光器19の中心は、XZ平面に平行なほぼ同一平面上に存在するが、Y軸方向に互いにずれていても良い。

0046

また、記録紙Mに対して上記とは異なる角度で光を照射させる光源を増設するとともに、増設した光源に対応する受光器を増設しても良い。

0047

ところで、記録紙を照明したときの記録紙からの反射光は、記録紙の表面で反射された反射光と、記録紙の内部で反射された反射光に分けて考えることができる。また、記録紙の表面で反射された反射光は、正反射された反射光と拡散反射された反射光に分けて考えることができる。以下では、便宜上、記録紙の表面で正反射された反射光を「表面正反射光」、拡散反射された反射光を「表面拡散反射光」ともいう(図8(A)及び図8(B)参照)。

0048

記録紙の表面は、平面部と斜面部とで構成され、その割合で記録紙表面の平滑性が決定される。平面部で反射された光は表面正反射光となり、斜面部で反射された光は表面拡散反射光となる。表面拡散反射光は、完全に散乱反射された反射光であり、その反射方向は等方性があるとみなせる。そして、平滑性が高くなるほど表面正反射光の光量が増加する。

0049

一方、記録紙の内部からの反射光は、該記録紙が一般の印刷用紙である場合、その内部の繊維中で多重散乱するため拡散反射光のみとなる。以下では、便宜上、記録紙の内部からの反射光を「内部反射光や内部拡散反射光」ともいう(図8(C)参照)。この内部反射光も、表面拡散反射光と同様に、完全に散乱反射された反射光であり、その反射方向は等方性があるとみなせる。

0050

受光器に向かう表面正反射光及び表面拡散反射光の偏光方向は、入射光(照射光)の偏光方向と同じである。ところで、記録紙の表面で偏光方向が回転するには、入射光がその入射方向に対して該回転の向きに傾斜した面で反射されなくてはならない。ここでは、光源の中心と照明中心と各受光器の中心とが同一平面上にあるため、記録紙の表面で偏光方向が回転した反射光は、いずれの受光器の方向にも反射されない。

0051

一方、受光器に向かう内部反射光の偏光方向は、入射光の偏光方向に対して回転している。これは、記録紙の内部に侵入した光は、繊維中を透過し、多重散乱される間に旋光し、偏光方向が回転するためと考えられる。

0052

偏光フィルタ14には、表面拡散反射光と内部反射光とが混在する反射光が入射する(図9参照)。尚、図9では、便宜上、光源11’、コリメートレンズ12’、受光器19を省略している。

0053

偏光フィルタ14に入射する表面拡散反射光は入射光と同じS偏光であるため、偏光フィルタ14で遮光される。一方、内部反射光はS偏光とP偏光とが混在しているため、P偏光成分が偏光フィルタ14を透過する。すなわち、内部反射光に含まれるP偏光成分が受光器13で受光される。なお、以下では、便宜上、内部反射光に含まれるP偏光成分を「P偏光内部反射光」ともいう。また、内部反射光に含まれるS偏光成分を「S偏光内部反射光」ともいう。

0054

P偏光内部反射光の光量は、記録紙の厚みや密度相関を持つことが発明者らによって確認されている。これは、P偏光内部反射光の光量が、記録紙の繊維中を通過する際の経路長に依存するためである。

0055

受光器15、19には、表面正反射光と、表面拡散反射光及び内部拡散反射光のごく一部が入射する。すなわち、受光器15、19には、主として、表面正反射光が入射する。

0056

受光器13、15、19は、それぞれ受光光量に対応する電気信号電流信号)を処理装置110に出力する。なお、以下では、光源11からの光束が記録紙に照射されたときの、受光器13の出力信号における信号レベルを「S1」、受光器15の出力信号における信号レベルを「S2」とする。また、光源11’からの光束が記録紙に照射されたときの、受光器13の出力信号における信号レベルを「S1’」、受光器19の出力信号における信号レベルを「S3’」とする。

0057

図10には、国内で販売されている30銘柄の記録紙について、一例としてS1、S2の計測値が示されている。なお、図10における枠は、同一銘柄のばらつき範囲が示されている。S1とS2の両者を用いることにより、S1とS2の計測値のみで絞り込んだ複数の銘柄のうち、さらに候補銘柄を絞り込んだり、あるいは特定したりすることができる。図10は一例として判別対象物紙種が普通紙の場合についての各銘柄とS1とS2の計測値との関係のみを示したが、グロス紙等についても類似の関係がある。

0058

以下に、複数の受光器を用い、銘柄が不明の記録紙Mの銘柄を判別する処理(銘柄判別処理)について説明する。

0059

銘柄判別処理の際に作業者によって行われる作業について説明する。
1.記録紙Mを光学センサ100のスリットに挿入する。
2.操作パネルを介して判別処理要求を入力する。この判別処理要求は、操作パネルから制御装置2090を経由して光学センサ100の処理装置110に通知される。
3.所定時間(例えば、約5秒)経過後、記録紙Mを光学センサ100のスリットから引き抜く。

0060

処理装置110は、判別処理要求を受け取ると、銘柄判別処理を開始する。
(1)光源11の複数の発光部を同時に点灯させる。
(2)受光器13、15の出力信号からS1、S2の値を求める。
(3)光源11の複数の発光部を消灯させる。
(4)光源11’の複数の発光部を同時に点灯させる。
(5)受光器13、19の出力信号からS1’、S3’の値を求める。
(6)光源11’の複数の発光部を消灯させる。
(7)処理装置110はS1の値が一定値以下であれば、S1及びS2に基づいて記録紙の銘柄を特定(推定)し、S1の値が一定値以上であれば、S1’及びS3’に基づいて記録紙の銘柄を特定する
(8)特定された記録紙の銘柄をRAMに保存し、紙種判別処理を終了する。

0061

銘柄を特定する処理をS1及びS2の例で説明する。図10において、例えば、S1及びS2の計測値が「◇」であれば、銘柄Dと特定される。また、S1及びS2の計測値が「■」であれば、最も近い銘柄Cと特定される。また、S1及びS2の計測値が「◆」であれば、銘柄Aあるいは銘柄Bのいずれかである。このときは、例えば、銘柄Aでの平均値と計測値との差、及び銘柄Bでの平均値と計測値との差を演算し、その演算結果が小さいほうの銘柄を絞り込み特定してもよい。あるいは、例えば、銘柄Aであると仮定して該計測値を含めてばらつきを再計算するとともに、銘柄Bであると仮定して該計測値を含めてばらつきを再計算し、再計算されたばらつきが小さいほうの銘柄を絞り込み特定してもよい。

0062

ところで、上記では光源11からの照射光の反射光を2つの受光器13、15で検出した後に、光源11’からの照射光の反射光を2つの受光器13、15で検出しているが、光源11、11’の点灯順はこの限りではない。また、2つの光源11、11’を同時に点灯させても良い。また、S1が一定値以下でS1及びS2に基づいて銘柄を特定する場合に、さらにS3’またはS1’を用いて銘柄を絞り込んでも良い。同様に、S1が一定値以上でS1’及びS3’に基づいて銘柄を特定する場合に、さらにS1またはS2を用いて銘柄を絞り込んでも良い。判別結果を制御装置2090に通知する。そして、銘柄判別処理を終了する。

0063

制御装置2090は、処理装置110からの判別結果を操作パネルの表示部に表示させるとともにRAMに保存する。

0064

作業者は、判別された記録紙の銘柄が操作パネルの表示部に表示されると、銘柄が判別された記録紙を給紙トレイ2060にセットする。なお、操作パネルの表示部に表示されている記録紙の銘柄を、作業者が操作パネルのキーを用いて制御装置2090に登録しても良い。

0065

制御装置2090は、ユーザからの印刷ジョブ要求を受け取ると、RAMに保存されている記録紙の銘柄を読み出し、該記録紙の銘柄に最適な現像条件及び転写条件を、現像・転写テーブルから求める。

0066

そして、制御装置2090は、最適な現像条件及び転写条件に応じて各ステーションの現像装置及び転写装置を制御する。例えば、転写電圧やトナー量を制御する。これにより、高い品質の画像が記録紙に形成される。

0067

従来は、正反射光の光量から記録紙表面の光沢度を検出し、正反射光の光量と拡散反射光の光量との比から記録紙表面の平滑度を検出し、記録紙を識別しようとしていた。しかしながら、普通紙・グロスコート紙・マットコート紙の銘柄判別の精度は、記録紙に対する照射光の入射角θにより異なる。そのため、従来の識別方法で用いられていた一意の入射角によって得られる反射光の情報では、普通紙とグロスコート紙の区別(記録紙の種類の判別)は可能でも、両者に対して高精度の銘柄識別を両立させることは困難であった。

0068

これに対し、本実施形態の光学センサ100では、記録紙に対して複数の異なる入射角度で光を照射する照射系を備え、複数の照射角度に対応して反射した複数の反射光を個別に検出することにより、普通紙およびグロス紙の両者に対して高精度で銘柄判別することが可能となる。

0069

以下に、図20を参照して、本実施形態の光学センサ100を用いる記録紙判別処理の一例を説明する。図20のフローチャートは、処理装置110によって実行される処理アルゴリズムに基づいている。ここでの、制御フローは、ユーザにより、光学センサ100のスリットに記録紙Mが挿入され、不図示の操作パネルあるいはパソコンを介しての記録紙判別要求が処理装置110に入力されたときに開始される。

0070

最初のステップT1では、光源11を点灯する。すなわち、光源11の複数の発光部を同時に発光させ、記録紙Mに入射角θ1で光を照射する。

0071

次のステップT2では、受光器13、15の出力信号に基づいて記録紙Mの種類を推定する。具体的には、受光器13、15の出力信号における信号レベルS01、S02と図10の関係から記録紙Mの種類を推定する。詳述すると、記録紙判別テーブルを参照し、得られたS01及びS02の値から記録紙Mの種類を推定する。そして、これらS01及びS02の値と推定された記録紙の種類をRAMに保存する。

0072

次のステップT3では、光源11を消灯する。

0073

次のステップT4では、推定された種類が普通紙やマットコート紙(以下では「普通紙等」と呼ぶ)であるか否かを判断する。ここでの判断が肯定された場合にはステップT5に移行し、否定された場合にはステップT6に移行する。

0074

ステップT5では、受光器13、15の出力信号に基づいて記録紙Mの銘柄を推定する。受光器15の出力信号は普通紙等の銘柄判別に適した入射角θ1での検出結果であるため、普通紙等と推定された記録紙Mの銘柄を容易に推定することができる。具体的には、記録紙判別テーブルを参照し、ステップT2にてRAMに保存されたS01及びS02の値から記録紙の銘柄を推定する。ステップT5が実行されると、フローはステップT8に移行する。

0075

ステップT6では、光源11’を点灯する。すなわち、光源11’の複数の発光部を同時に発光させ、記録紙Mに入射角θ2で光を照射する。

0076

次のステップT7では、受光器13、19の出力信号に基づいて記録紙Mの種類を推定する。具体的には、記録紙判別テーブルを参照し、得られたS01’及びS03’の値から記録紙Mの銘柄を推定する。そして、これらS01’及びS03’の値と推定された記録紙Mの種類をRAMに保存する。

0077

この場合、受光器19の出力信号はグロスコート紙の銘柄判別に適した入射角θ2での検出結果であるため、ステップT3にて普通紙等と推定されなかった(グロスコート紙であると推定される)記録紙Mの銘柄を容易に推定することができる。

0078

次のステップT8では、光源11’を消灯する。ステップT8が実行されると、フローは終了する。

0079

処理装置110は、上述のようにして記録紙判別処理を行った後、ステップT5もしくはステップT7で推定された記録紙Mの銘柄を制御装置2090に送る。

0080

制御装置2090は、推定された記録紙の銘柄に応じて画像形成条件(例えば現像条件や転写条件)を調整する。具体的には、RAMに保存されている特定された記録紙の銘柄を読み出し、該記録紙の銘柄に最適な現像条件及び転写条件を、現像・転写テーブルから求める。そして、最適な現像条件及び転写条件に応じて各ステーションの現像ローラを含む現像装置及び転写ローラを含む転写装置を制御する。例えば、転写電圧やトナー量を制御する。なお、画像形成条件として、転写電圧やトナー量に代えて又は加えて、例えば現像装置による現像バイアス、帯電装置による帯電電位、光走査装置2010による露光量等を制御しても良い。いずれにしても、制御対象の画像形成条件をテーブル化して、ROMに格納しておくことが好ましい。

0081

ユーザは、銘柄判別がなされた記録紙Mをカラープリンタ2000の給紙トレイ2060や手差しトレイにセットし、印刷を行う。この場合、該記録紙に最適な画像形成条件で画像形成プロセスが行われるため、高品質の画像を記録紙に形成することができる。

0082

以上説明した本実施形態に係る光学センサ100は、光源(11、11’)とコリメートレンズ(12、12’)と複数の受光器(13、15、19)と偏光フィルタ14とを含むセンサ部、処理装置110などを有している。

0083

すなわち、本実施形態の光学センサ100は、対象物である記録紙に所定の偏光方向の直線偏光(例えばS偏光)を記録紙に対して傾斜した互いに異なる方向から照射する複数(例えば2つ)の照射系10、10’を含む照射手段と、該照射手段から照射され記録紙で反射された複数の光を個別に検出する検出手段と、を備えている。

0084

この場合、記録紙毎に好適な入射角で該記録紙に直線偏光を入射させることができ、該記録紙からの複数の反射光を個別に検出できる。

0085

この結果、記録紙を従来よりも細かく判別するための情報を得ることができる。

0086

従来は、光源からの光を記録紙に向けて一意の入射角で入射させ、それによって反射された光を検出することで銘柄を判別していた。これに対し、本実施形態では、複数の異なる入射角で記録紙に入射した光の反射光を検出することにより、従来困難であった複数の紙種に対して高い銘柄判別精度を実現することが可能である。

0087

また、検出手段は、複数の照射系から照射され記録紙で正反射された複数の光の光路上に個別に配置された複数の第1の検出系(受光器15、19)を含むため、照射系毎の正反射光を検出できる。

0088

また、検出手段は、照射手段から照射され記録紙で該記録紙の表面に直交する方向に拡散反射された光の光路上に配置された第2の検出系を含む。

0089

この場合、記録紙からの内部拡散反射光を精度良く検出でき、ひいては記録紙の判別精度を高めるための情報を取得できる。

0090

また、第2の検出系は、照射手段から照射され記録紙で対象物の表面に直交する方向に拡散反射された光の光路上に配置された光検出器(受光器13)と、該光検出器と記録紙との間の光の光路上に配置され、所定の偏光方向に直交する偏光方向の直線偏光成分(例えばP偏光成分)を透過させる偏光フィルタ14と、を有する。

0091

この場合、記録紙からの内部拡散反射光の例えばP偏光成分を精度良く検出でき、ひいては記録紙の判別精度を高めるための情報を取得できる。

0092

また、検出手段は、照射手段から照射され記録紙で記録紙の表面に直交する方向とは異なる方向に拡散反射された光の光路上に配置された第3の検出系を含む。

0093

この場合、記録紙からの表面拡散反射光を精度良く検出でき、ひいては記録紙の判別精度を更に高めるための情報を取得できる。

0094

また、照射手段は、各照射系に光源を有するため、例えば光源からの光をハーフミラーを用いて複数系統に分離する場合に比べて光量ロスが少なく光利用効率に優れる。

0095

また、光源は、面発光レーザアレイを含むため、偏光方向の安定した直線偏光を射出することができる。また、複数の発光部の同時点灯により、スペックルを低減できる。

0096

また、光学センサ100は、検出手段の出力に基づいて、記録紙の種類や銘柄を推定する処理装置110を更に備えるため、光学センサ100自体により記録紙を判別できる。なお、光学センサ100は、処理装置110を有していなくても良い。この場合には、処理装置110が行う制御を制御装置2090によって行い、記録紙を判別することとしても良い。また、処理装置110が行う制御の一部を制御装置2090が行っても良い。

0097

また、カラープリンタ2000は、光学センサ100で推定された記録紙の銘柄に応じて画像形成条件(例えば現像条件や転写条件)を適切に調整できるため、該記録紙の銘柄に関わらず、該記録紙に高品質な画像を形成できる。

0098

また、本実施形態の記録紙情報計測方法は、記録紙Mに所定の偏光方向の複数の直線偏光を記録紙Mに対して傾斜した互いに異なる方向から照射する工程と、記録紙Mで互いに異なる方向に反射された複数の光を個別に検出する工程と、を含む。

0099

この場合、記録紙毎に好適な入射角で該記録紙に直線偏光を入射させることができ、該記録紙からの複数の反射光を個別に検出できる。

0100

この結果、記録紙を従来よりも細かく判別するための情報を得ることができる。

0101

また、照射する工程では、記録紙Mに複数の直線偏光を異なるタイミングで照射するため、検出する工程において各直線偏光の複数の反射光を個別に精度良く検出することができる。なお、仮に複数の直線偏光を同時に照射すると、検出する工程において複数の直線偏光の反射光を同時に検出してしまうため、各直線偏光の複数の反射光を個別に精度良く検出することは困難である。

0102

また、検出する工程では、記録紙Mで互いに異なる方向に正反射された複数の光(複数の正反射光)を異なるタイミングで検出するため、先に検出した正反射光のパワーに基づいて記録紙Mの種類を推定するための情報を得ることができ、後に検出した正反射光のパワーに基づいて記録紙Mの銘柄を推定するための情報を得ることができる。

0103

また、本実施形態の対象物判別方法は、記録紙Mに所定の偏光方向の直線偏光を記録紙に対して傾斜した第1の方向から照射する第1の照射工程と、該第1の照射工程時に記録紙Mで正反射された光を検出する第1の検出工程と、該第1の検出工程での検出結果に基づいて記録紙Mの種類を推定する第1の推定工程と、該第1の推定工程で推定された記録紙の種類に応じた該記録紙に対して傾斜した第2の方向から、直線偏光を該記録紙Mに照射する第2の照射工程と、該第2の照射工程時に記録紙Mで正反射された光を検出する第2の検出工程と、該第2の検出工程での検出結果に基づいて記録紙Mの特徴を推定する第2の推定工程と、を含む。

0104

この場合、記録紙を従来よりも細かく判別することができる。

0105

《変形例1》
ところで、上記実施形態の光学センサ100は、光源11’及びコリメートレンズ12’を備えているが、これに代えて、図11に示される変形例1の光学センサ200のように、ビームスプリッタ31および複数(例えば2つ)のミラー32、33を用いて、判別対象としての記録紙Mに複数(例えば2つ)の入射角で(入射方向から)光を照射しても良い。

0106

ここでは、光源11は、Z軸に平行な方向に光束を射出する。コリメートレンズ12は、光軸がZ軸に平行となるように光源11からの光の光路上に配置されている。ビームスプリッタ31は、コリメートレンズ12を介した光の光路上に配置され、該光を透過光と反射光に分離する。なお、ビームスプリッタ31としては、透過光と反射光の光量を同等にできるハーフミラーが好ましい。

0107

ミラー33は、ビームスプリッタ31を介した光束(透過光)を、記録紙への入射角が75°となるように、その光路を曲げる。

0108

ミラー32は、ビームスプリッタ31を介した光束(反射光)を、記録紙への入射角が60°となるように、その光路を曲げる。

0109

受光器15は、記録紙に75°で入射した表面正反射光を受光、検出し、受光器19は記録紙に60°で入射した表面正反射光を受光、検出する。

0110

この場合は、記録紙Mに対して異なる2つの入射角で光束を入射させるのに光源が1つで足り、低コスト化が可能である。また、同様にしてビームスプリッタおよびミラーを増設することで、単一の光源を用いて記録紙Mに対して異なる3つ以上の入射角で光束を入射させることも可能である。

0111

また、変形例1の光学センサ200は、ビームスプリッタ31からの透過光及び反射光の一方を選択的に遮光可能な遮光手段を有している。

0112

この遮光手段は、遮光部材250と、該遮光部材250をビームスプリッタ31からの透過光の光路上の位置である第1の遮光位置とビームスプリッタ31からの反射光の光路上の位置である第2の遮光位置との間で移動させるためのアクチュエータ(不図示)とを含む。ここでは、第1の遮光位置はミラー33で反射された光の光路上の位置であり、第2の遮光位置はミラー32で反射された光の光路上の位置である。

0113

遮光部材250としては、光を遮る部材であれば良いが、光源11への戻り光を抑制する観点から、光を散乱もしくは光熱変換する部材であることが好ましい。

0114

上記アクチュエータは、遮光部材250を第1及び第2の遮光位置間で移動可能なものであれば特に限定されない。例えば、遮光部材250を直線的に移動させるリニアアクチュエータであっても良いし、遮光部材250を回転させるロータリーアクチュエータであっても良い。上記アクチュエータは、処理装置110によって制御される。

0115

なお、ビームスプリッタ31からの透過光を遮光するための遮光部材と、反射光を遮光するための遮光部材を別々に設けても良い。この場合は、各遮光部材を単一もしくは複数のアクチュエータで移動させれば良い。

0116

以下に、変形例1の光学センサ200を用いる記録紙判別処理について、図21のフローチャートを用いて説明する。図21のフローチャートは、処理装置110によって実行される処理アルゴリズムに基づいている。ここでの、制御フローは、ユーザにより、光学センサ200のスリットに記録紙Mが挿入され、不図示の操作パネルあるいはパソコンを介しての記録紙判別要求が処理装置110に入力されたときに開始される。当初、遮光部材250は、ビームスプリッタ31からの反射光を遮光する第2の遮光位置に位置している。すなわち、ここでは、第2の遮光位置が遮光部材250の初期位置である

0117

最初のステップU1では、光源11を点灯する。すなわち、光源11の複数の発光部を同時に発光させる。この結果、ビームスプリッタ31からの透過光及び反射光のうち、反射光は遮光部材250で遮光され、透過光は記録紙Mに入射角θ1で入射する。

0118

次のステップU2では、受光器13、15の出力信号に基づいて記録紙Mの種類を推定する。具体的には、受光器13、15の出力信号における信号レベルS01、S02と図10の関係から記録紙Mの種類を推定する。詳述すると、記録紙判別テーブルを参照し、得られたS01及びS02の値から記録紙Mの種類を推定する。そして、これらS01及びS02の値と推定された記録紙の種類をRAMに保存する。

0119

次のステップU3では、推定された種類が普通紙やマットコート紙(以下では「普通紙等」と呼ぶ)であるか否かを判断する。ここでの判断が肯定された場合にはステップU4に移行し、否定された場合にはステップU5に移行する。

0120

ステップU4では、受光器13、15の出力信号に基づいて記録紙Mの銘柄を推定する。受光器15の出力信号は普通紙等の銘柄判別に適した入射角θ1での検出結果であるため、普通紙等と推定された記録紙Mの銘柄を容易に推定することができる。具体的には、記録紙判別テーブルを参照し、ステップU2にてRAMに保存されたS01及びS02の値から記録紙の銘柄を推定する。ステップU4が実行されると、フローは、ステップU7に移行する。

0121

ステップU5では、遮光部材250を第2の遮光位置から第1の遮光位置(ビームスプリッタ31からの透過光を遮光する位置)に移動させる。この結果、ビームスプリッタ31からの透過光及び反射光のうち、透過光は遮光部材250で遮光され、反射光は記録紙Mに入射角θ2で入射する。

0122

次のステップU6では、受光器13、19の出力信号に基づいて記録紙Mの銘柄を推定する。具体的には、記録紙判別テーブルを参照し、得られたS01’及びS03’の値から記録紙Mの銘柄を推定する。そして、これらS01’及びS03’の値と推定された記録紙Mの種類をRAMに保存する。

0123

この場合、受光器19の出力信号はグロスコート紙の銘柄判別に適した入射角θ2での検出結果であるため、ステップU3にて普通紙等と推定されなかった(グロスコート紙であると推定される)記録紙Mの銘柄を容易に推定することができる。

0124

次のステップU7では、光源11を消灯する。ステップU7が実行されると、フローは終了する。

0125

処理装置110は、上述のようにして記録紙判別処理を行った後、ステップU4もしくはステップU6で推定された記録紙Mの銘柄を制御装置2090に送る。

0126

制御装置2090は、上記実施形態と同様にして、推定された記録紙の銘柄に応じて画像形成条件(例えば現像条件や転写条件)を調整する。

0127

ユーザは、銘柄判別がなされた記録紙Mをカラープリンタ2000の給紙トレイ2060や手差しトレイにセットし、印刷を行う。この場合、該記録紙に最適な画像形成条件で画像形成プロセスが行われるため、高品質の画像を記録紙に形成することができる。

0128

以上説明した変形例1では、照射手段は、複数(例えば2つ)の照射系のうち少なくとも2つ(例えば2つ)の照射系に共通の光源11と、該光源11からの光を透過光と反射光とに分離するビームスプリッタ31(分離光学素子)と、を有する。

0129

この場合、光源の数よりも多くの光束を記録紙Mに照射するができ、低コスト化を図りつつ記録紙の判別精度を高めるための情報を取得できる。

0130

また、照射手段は、ビームスプリッタ31からの透過光及び反射光を記録紙Mに向けて反射させる、ミラー32、33を含む反射手段を更に有する。

0131

この場合、ビームスプリッタ31からの透過光及び反射光を記録紙Mに所望の入射角で入射させることができる。

0132

また、照射手段は、ビームスプリッタ31からの透過光及び反射光の一方を選択的に遮光可能な遮光手段を更に有するため、透過光及び反射光を異なるタイミングで記録紙Mに照射し、それぞれの反射光を異なるタイミングで検出できる。この結果、記録紙Mの判別精度を更に高めるための情報を取得できる。

0133

《変形例2》
また、図12に示される変形例2の光学センサ300のように、光源11から射出されコリメートレンズ12を介した光のうちビームスプリッタ31を透過した光(透過光)を直進させて直接記録紙Mへ入射させ、ビームスプリッタ31で反射した光(反射光)をミラー32で記録紙Mに向けて反射させる構成を採用しても良い。この場合、ミラー33を省略することができ、部品点数の更なる削減、低コスト化が可能である。また、この場合には、光源11の射出方向を記録紙Mに対する所望の入射角に合わせることが好ましい。なお、光源11から射出されコリメートレンズ12を介した光のうちビームスプリッタ31からの反射光を直接記録紙Mへ入射させ、ビームスプリッタ31からの透過光をミラー33で記録紙Mに向けて反射させる構成を採用しても良い。この場合、ミラー32を省略できる。また、この場合、ビームスプリッタ31からの反射光の反射方向を記録紙Mに対する所望の入射角に合わせることが好ましい。また、上記いずれの場合においても、反射部材を増設しても良く、要は、最終的に照射光の入射方向を記録紙Mに対する所望の入射角に合わせることが好ましい。

0134

ところで、外乱光や迷光の影響で、誤った紙種判別をする恐れがある場合には、各検出手段における受光器を含む検出系の数を増やしても良い。

0135

変形例2の光学センサ300も、変形例1と同様に、ビームスプリッタ31からの透過光及び反射光の一方を選択的に遮光可能な、遮光部材250を含む遮光手段を有している(図12参照)。

0136

変形例2の光学センサ300を用いる記録紙判別処理も、変形例1と同様に、図21のフローチャートの手順で行うことができる。

0137

《変形例3》
例えば、図13に示される変形例3の光学センサ400のように、受光器17を更に設けても良い。この受光器17には、表面拡散反射光と内部反射光とが混在する反射光が入射する。受光器17の位置では、表面拡散反射光の光量に比べて内部反射光の光量は非常に小さいので、受光器17の受光光量は、表面拡散反射光の光量であるとみなすことができる。

0138

そして、照明中心と受光器17の中心とを結ぶ線L4と記録紙の表面とのなす角度ψ4は、一例として120°である。ここでは、光源(11、11’)の中心と、照明中心と、偏光フィルタ14の中心と、各受光器の中心は、ほぼ同一平面上に存在するが、Y軸方向に互いにずれていても良い。

0139

この場合に、処理装置110によって行われる銘柄判別処理について以下に説明する。

0140

なお、以下では、光源11からの光束が記録紙に照射されたときの、受光器17、19の出力信号における信号レベルを「S4」、「S3」とし、光源11’からの光束が記録紙に照射されたときの、受光器17、15の出力信号における信号レベルを「S4’」「S2’」という。

0141

(1)光源11の複数の発光部を同時に点灯させる。
(2)受光器13、15、17、19の出力信号からS1、S2、S3及びS4の値を求める。
(3)光源11の複数の発光部を消灯させる。
(4)光源11’の複数の発光部を同時に点灯させる。
(5)受光器13、15、17、19の出力信号からS1’、S2’、S3’及びS4’の値を求める。
(6)光源11’の複数の発光部を消灯させる。
(7)処理装置110はS1の値が一定値以下であれば、S3/S1、S4/S2に基づいて記録紙の銘柄を特定し、S1の値が一定値以上であれば、S3’/S1’、S4’/S3’に基づいて記録紙の銘柄を特定する
(6)判別結果を制御装置2090に通知する。そして、銘柄判別処理を終了する。

0142

なお、この場合は、カラープリンタ2000が対応可能な複数銘柄の記録紙に関して、予め調整工程等の出荷前工程で記録紙の銘柄毎にS3/S1、S4/S2、S3’/S1’及びS4’/S3’を計測し、該計測結果を「記録紙判別テーブル」として処理装置110に記録している。図14には、一例として各銘柄におけるS4/S1とS3/S2の値が示されている。

0143

このように、互いに異なる方向に反射された複数(例えば2つ)の拡散光を個別に検出する複数(2つの)の受光器を設け、該複数の受光器の出力値の比などの演算した値を用いて記録紙を判別することにより、外乱光や迷光などがあっても正確な判別が可能である。

0144

また、この場合に、制御装置2090は、S1とS2、もしくはS1’とS2’を用いておおまかに紙種を絞り込み、S4/S1とS3/S2とを用いて記録紙の銘柄を判別しても良い。

0145

また、この場合に、制御装置2090は、S1とS2、もしくはS1’とS2’を用いておおまかに紙種を絞り込み、S4’/S1’とS3’/S2’とを用いて記録紙の銘柄を判別しても良い。

0146

また、この場合に、制御装置2090は、S1、S2、S1’及びS2’を用いておおまかに紙種を絞り込み、S4/S1とS3/S2とS4’/S1’とS3’/S2’とを用いて記録紙の銘柄を判別しても良い。

0147

なお、ここでは、S1とS4を用いた演算方法としてS4/S1を用いたが、これに限定されるものではない。同様に、S2とS3を用いた演算方法についても、S3/S2に限定されるものではない。

0148

なお、ここでは、S1’とS4’を用いた演算方法としてS4’/S1’を用いたが、これに限定されるものではない。同様に、S2’とS3’を用いた演算方法についても、S3’/S2’に限定されるものではない。

0149

図15(A)及び図15(B)には、S1とS2のみを用いて判別する場合と、S4/S1とS3/S2を用いて判別する場合とについて、外乱光の影響を調べた結果が示されている。S1とS2のみを用いて判別する場合は、図15(A)に示されるように、外乱光があると、各受光系での検出値が大きくなり、誤った判別をする恐れがある。一方、S4/S1とS3/S2を用いて判別する場合は、図15(B)に示されるように、外乱光があってもS4/S1及びS3/S2は、外乱光がないときとほとんど変化せず、正しい判別をすることができる。

0150

ところで、上記実施形態及び各変形例では、各光源が直線偏光を射出する面発光レーザアレイを有しているため、射出光を直線偏光にするための偏光フィルタが不要である。また、射出光を容易に平行光にすることができるとともに、複数の発光部を有するコンパクトな光源を実現できるため、光学センサ100の小型化及び低コスト化を図ることができる。

0151

さらに、面発光レーザアレイを用いる場合、従来用いられてきたLED等では困難であった高密度な集積化が可能となる。そこで、コリメートレンズの光軸付近に全てのレーザ光を集中できるため、入射角を一定にして複数の光束を略平行にすることが可能となり、容易にコリメート光学系を実現することができる。

0152

また、各光源が複数の発光部を有しているため、全ての発光部を同時に点灯させることにより、内部反射光に含まれるP偏光成分の光量や透過光量を大きくすることができる。

0153

ところで、拡散反射光には、A:「表面で反射されたS偏光」、B:「内部で反射されたS偏光」、C:「内部で反射されたP偏光」が含まれている。このうち「内部で反射されたP偏光」を偏光フィルタで分離し、その光量を検出することで、判別の細分化が行えるが、以下の理由で高い光量の照射が必要となる。

0154

照射光がS偏光のとき、拡散反射光(A+B+C)のうち、「内部で反射されたP偏光」の割合は最大40%程度である。一般的な光学センサに搭載されるような安価な偏光フィルタは透過率が低く、該偏光フィルタによって80%程度に減衰される。そこで、「内部で反射されたP偏光」は、偏光フィルタで分離される際に減衰し、実質30%程度になる。

0155

従来の光学センサでは、拡散反射光(A+B+C)の光量に応じて、2ないし3程度の種類の記録紙(例えば、塗工紙、プラスチックシート)のなかから記録紙の種類を判別していた。

0156

上記実施形態及び各変形例では、「内部で反射されたP偏光」のみで少なくとも10種類の記録紙の種類のなかから記録紙の種類を判別している。すなわち、従来の2種類の記録紙の種類を判別するのに比べ5倍以上の詳細な紙判別を行っている。そこで、従来よりも少ない光量で高い分解能が必要となる。しかしながら、分解能の高い受光器を使用すれば低い光量でも判別できるが高コスト化を招くことになる。

0157

そこで、上記実施形態及び各変形例では、照射光量を増大させることで高い分解能を得ている。具体的には、前述したように、内部拡散反射光量が、拡散反射光(A+B+C)の実質30%程度に減衰されるため、照射光量としては、従来の光量の3.3倍は必要となる。さらに、従来に比べ5倍の詳細な紙判別を行うため、従来よりも、3.3×5倍程度の光量を照射する必要がある。このように、多くの記録紙の種類を判別するに比例して、照射光量を増大させる必要がある。

0158

上記実施形態及び各変形例では、S偏光を照射するため、LEDのような無偏光光源を用いる場合には、照射前に偏光フィルタを通して直線偏光にする必要がある。この際、上記と同様な安価な偏光フィルタが使用されるため、記録紙に照射される光量は、LEDから射出される光量の約40%(=50%(P偏光のカット分)×80%(偏光フィルタでの減衰分))となる。従って、LED光源の場合、従来よりも40倍(=3.3×5÷0.4)以上の照射光量が必要となる。

0159

しかしながら、安価なLEDの照射光量は、数mW程度(代表値として1mW)であって、少なくとも40mWないしは50mW以上の照射光量の確保は困難である。これに対し、面発光レーザアレイでは、複数の発光部を同時に点灯させることによって、所望の照射光量の確保が容易である。従って、面発光レーザアレイでは、紙の種類の判別を従来よりも多く行う際に必要な照射光量を確保することができる。

0160

また、各光源が複数の発光部を有しているため、該複数の発光部を同時に点灯させることにより、1つの発光部のみを点灯させた場合に比べて、反射光のスペックルパターンコントラスト比が低減し、判別精度を向上させることができる。

0161

さらに、面発光レーザアレイを用いているため、より安定した直線偏光の照射が可能となる。これにより、内部反射光に含まれるP偏光成分の光量を精度良く検出することができる。

0162

そして、上記実施形態及び各変形例に係るカラープリンタは、光学センサ100を備えているため、結果として、高品質の画像を形成することができる。さらに従来の手動で設定しなければならない煩わしさや設定ミスによる印刷の失敗が解消される。

0163

なお、上記実施形態及び各変形例では、光学センサにおいて、記録紙に照射される光がS偏光の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、記録紙に照射される光がP偏光であっても良い。但し、この場合は、前記偏光フィルタ14に代えて、S偏光を透過させる偏光フィルタが用いられる。

0164

また、上記実施形態及び各変形例において、面発光レーザアレイにおける複数の発光部は、少なくとも一部の発光部間隔が、他の発光部間隔と異なっていても良い(図16参照)。

0165

また、上記実施形態及び各変形例では、各光源が複数の発光部を有する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、少なくとも1つ光源が単一の発光部を有していても良い。

0166

また、上記実施形態及び各変形例では、2つの光源11、11’を異なるタイミングで点灯させているが、2つの光源11、11’の点灯タイミングを少なくとも一部重複させても良い。この場合も、同様の効果が得られる。

0167

《変形例4》
また、図17に示される変形例4の光学センサ500のように、光源(11、11’)として、前記面発光レーザアレイに代えて、従来のLD(Laser Diode)やLDアレイを用いても良い。但し、この場合は、一例として図17に示されるように、光源11からの光のうち所定の偏光方向の直線偏光のみを透過させる偏光フィルタ25と、光源11’からの光のうち所定の偏光方向の直線偏光のみを透過させる偏光フィルタ25’が必要となる。

0168

以上説明した変形例4の光学センサ500、各光源は、LDを含み、該LDと記録紙Mとの間の光の光路上に、該光のうち所定の偏光方向の直線偏光を透過させる偏光フィルタが配置されている。

0169

この場合、従来のLDを用いて、記録紙を判別するための情報を得ることができる。

0170

また、上記実施形態及び各変形例において、少なくとも1つの受光器の前方に集光レンズが配置されていることが好ましい。この場合は、該受光器での検出光量の変化を低減することができる。

0171

また、上記実施形態及び各変形例において、処理装置110は、得られた各受光器の出力信号における信号レベルを制御装置2090に通知し、制御装置2090側で記録紙の銘柄を判別しても良い。この場合は、制御装置2090のROMに「記録紙判別テーブル」が格納される。

0172

また、上記実施形態態及び各変形例において、光学センサ100は、電源を内蔵していても良い。この場合は、カラープリンタ2000からの給電は不要である。

0173

また、上記実施形態態及び各変形例において、光学センサ100と制御装置2090との間のデータのやりとり無線で行っても良い。

0174

また、上記実施形態態及び各変形例において、光学センサ100は、紙センサと該紙センサが記録紙を検知したときに点灯されるLEDとを備えていても良い。この場合、記録紙が所定位置まで挿入されたことを、作業者が確実に、容易に知ることができる。

0175

また、上記実施形態態及び各変形例において、光学センサ100は、所定のサンプリング時間毎に各受光器の出力信号を取得しても良い。例えば、受光器毎にP個のデータが得られた場合、受光器毎にP個の出力レベルを平均化し、その平均値を計測値としても良い。

0176

ところで、反射光量に基づいて記録紙を判別する光学センサにとって測定の再現性は重要である。反射光量に基づいて記録紙を判別する光学センサでは、測定時に測定面と記録紙の表面とが同一平面にあることを前提に測定系が設置されている。しかしながら、記録紙は、たわみや振動等の理由から、測定面に対し記録紙表面が傾斜または浮き上がってしまい、記録紙表面が測定面と同一平面にならない場合が生じる。この場合は、反射光量が変化し、安定して詳細な判別が困難である。ここでは、例として正反射について記述する。

0177

図18(A)には、測定面と記録紙の表面が同一平面の場合が示されている。このとき、光検出系は正反射を受光することができる。

0178

図18(B)には、測定面に対し記録紙の表面が角度αだけ傾斜した場合が示されている。このとき、光照射系と光検出系の位置関係図18(A)の場合と同じであると、光検出系は正反射方向から2αだけずれた方向で受光することになる。ずれに伴い反射光強度分布は移動しているため、照射領域の中心位置と光検出系までの距離をLとすると、光検出系は正反射受光位置からL×tan2αだけずれた位置で受光することになる。また、実際の入射角度は規定した入射角度θからαずれてしまい、記録紙からの反射率が変化してしまう。このため検出光量に変化が生じ、結果として、詳細な判別が困難となってしまう。

0179

また、図18(C)には、測定面に対し記録紙の表面がdだけ高さ方向、つまりZ軸方向にずれた場合が示されている。このとき、光照射系と光検出系の位置関係が図18(A)の場合と同じであると、ずれに伴い反射光強度分布は移動しているため、光検出系は正反射受光位置から2d×sinθだけずれた位置で受光することになる。このため検出光量の変化が生じ、結果として、詳細な判別が困難となってしまう。

0180

図18(B)及び図18(C)の場合には、光検出系が確実に正反射光を検出するように移動量に対して光検出系の受光器の前方に集光レンズを配置し、反射光強度分布が移動した場合でも集光することで対処が可能である。

0181

または、受光器に受光領域が十分大きなフォトダイオード(PD)を用いたり、照射光のビーム径を狭めたりすることによっても、記録紙表面が測定面と同一平面にならない場合の不都合を解消することができる。

0182

また、受光器にアレイ化されたPDを用いて、反射光強度分布の移動量に対して十分大きな受光領域を有する構成としても良い。この場合、反射光強度分布が移動したとしても、各PDが検出した信号のうちの最大信号を正反射光の信号とすれば良い。また、PDがアレイ化された場合に、個々のPDの受光領域を小さくすることにより、正反射光と受光領域の中心のずれによる出力の変動も低減できるため、より正確な検出を行うことができる。

0183

なお、ここでは便宜上、正反射について記述したが表面拡散反射や内部拡散反射および透過光に関しても、測定面と記録紙表面のずれによる検出光量の変化は生じるが、正反射の場合と同様にして対応することができる。

0184

また、上記実施形態態及び各変形例では、給紙トレイが1つの場合について説明したが、これに限定されるものではなく、給紙トレイが複数あっても良い。

0185

また、本発明の光学センサを用いて判別される対象物は、記録紙に限定されず、要は、光学的に(例えば光学センサを用いて)材質判別可能な物であれば良い。

0186

また、上記実施形態態及び各変形例では、画像形成装置としてカラープリンタ2000の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、光プロッタデジタル複写装置であっても良い。

0187

また、上記実施形態態及び各変形例では、画像形成装置が4つの感光体ドラムを有する場合について説明したが、これに限定されるものではない。

0188

また、光学センサ100は、記録紙にインクを吹き付けて画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置にも適用可能である。

0189

以下に、発明者らが上記実施形態及び各変形例を発案するに至った思考プロセスを説明する。

0190

デジタル複写機レーザプリンタ等の画像形成装置は、印刷用紙に代表される記録媒体の表面にトナー像を転写し、所定の条件で加熱及び加圧することでその像を定着させ画像を形成する。画像形成において考慮しなければならないのが現象条件、転写条件及び定着条件などの画像形成条件であり、特に高品質の画像形成を行うには、画像形成条件を記録媒体に応じて個別に設定する必要がある。

0191

これは、記録媒体における画像品質が、その材質、厚さ、湿度、平滑性、及び塗工状態などに大きく影響されるためである。例えば平滑性に関しては、定着の条件によっては印刷用紙表面の凹凸において凹部分のトナーの定着率が低くなってしまう。そこで、記録媒体に応じた正しい条件で定着を行わないと色むらが生じてしまう。

0192

さらに、近年の画像形成装置の進歩と表現方法多様化に伴い、記録媒体の種類は印刷用紙だけでも数百種類以上存在し、さらにそれぞれの種類において坪量や厚さなどの仕様の違いで多岐にわたる銘柄がある。高品質の画像形成のためにはこれら銘柄の1つ1つに応じた細かな画像形成条件を設定する必要がある。

0193

また、近年、普通紙、グロスコート紙、マットコート紙、アートコート紙に代表される塗工紙、プラスチックシート、表面にエンボス加工が施された特殊紙に関しても銘柄が増加している。

0194

現在の画像形成装置では、印刷時にユーザ自身トレイ毎の用紙の銘柄や定着条件を設定する必要がある。このため、ユーザに紙の種類を識別するための知識が求められる上、その紙の種類に応じた設定内容をそのつど自分で入力しなければならない煩わしさがあった。そして、その設定内容を誤ると最適な画像を得ることができなかった。

0195

ところで、特許文献1には、記録材表面に当接して走査することにより該記録材表面の表面性を識別するセンサを備える表面性識別装置が開示されている。

0196

特許文献2には、圧力センサが用紙に当接して検出した圧力値から、用紙種類を判別する印刷装置が開示されている。

0197

特許文献3には、反射光と透過光とを用いて記録材の種類を判別する記録材判別装置が開示されている。

0198

特許文献4には、移動中のシート材の材質をシート材の表面で反射した反射光量とシート材を透過した透過光量に基づいて判別するシート材材質判別装置が開示されている。

0199

特許文献5には、反射型光学センサからの検出出力に基づいて、給紙部に収容された記録材の有無と給紙部の有無とを判別する判別手段を有する画像形成装置が開示されている。

0200

特許文献6には、記録媒体に光を照射してその反射光の2つの偏光成分の光量をそれぞれ検出して記録媒体の表面性を判別する画像形成装置が開示されている。
特許文献7には、表面正反射光と内部拡散反射光のP偏光成分とを用いて記録紙の銘柄を特定する光学センサが開示されている。

0201

しかしながら、特許文献4に開示されているシート材材質判別装置、特許文献5及び特許文献6に加持されている画像形成装置では、識別(判別)可能なのは、非塗工紙/塗工紙/OHPシートの違いのみであり、高品質の画像形成に必要が銘柄までの特定はできなかった。

0202

ところで、図6は入射角60度での光沢度に対する入射角θ度での光沢度(θ=60°、75°、80°)の理論値と、入射角60度での光沢度に対する入射角75度での光沢度の記録紙の銘柄別測定値を表したグラフである。

0203

各軸の銘柄間の差異を比較すると、記録紙の銘柄判別においては、横軸の銘柄間差異が大きい場合にθ=60°が有効であり、縦軸の銘柄間差異が大きい場合にθ=75°が有効であることを示している。また、図6に示されるように普通紙・グロスコート紙・マットコート紙の銘柄判別の難易は、記録紙に対する照射光の入射角度θにより異なる。例として、普通紙は照射光の入射角θが大きい方ほど銘柄判別しやすく、グロスコート紙は照射光の入射角θが小さいほど銘柄判別しやすい。しかしながら、特許文献7に開示されている光学センサは記録紙に対する光源からの照射光の入射角度が一意の値をとる構成である。そのため、特許文献7に開示されている光学センサの構成には多種類の印刷用紙を高精度に識別するための改善の余地があった。

0204

そこで、発明者らは、鋭意検討の末、上記実施形態及び各変形例を発案するに至った。

0205

11、11’…光源、13…受光器(光検出器)、14…偏光フィルタ(偏光光学素子、検出系の一部)、15…受光器(検出系)、17…受光器(検出系)、19…受光器(検出系)、25、25’…偏光フィルタ(別の偏光光学素子)、31…ビームスプリッタ(分離光学素子)、32…ミラー(反射手段の一部)、33…ミラー(反射手段の一部)、110…処理装置、2000…カラープリンタ(画像形成装置)、M…記録紙(対象物、記録媒体)。

先行技術

0206

特開2002−340518号公報
特開2003−292170号公報
特開2005−156380号公報
特開平10−160687号公報
特開2006−062842号公報
特開平11−249353号公報
特開2012−128393号公報

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