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技術 食品に対する内臓脂肪のつきにくさの評価方法

出願人 花王株式会社
発明者 高瀬秀人上原智美山中菜未片嶋充弘
出願日 2015年7月8日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2015-136926
公開日 2017年1月26日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2017-020835
状態 特許登録済
技術分野 本・特殊印刷物 展示カード類 特有な方法による材料の調査、分析
主要キーワード 因子得点 量り売り 因子負荷量 総合評価点 ササミ 各評価点 栄養分析 回答パターン
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

内臓脂肪を低減するために有用な食品評価方法及び表示物を提供する

解決手段

内臓脂肪のつきにくさについて食品を評価する食品の評価方法であって、(a)タンパク質と脂質の摂取量、(b)食物繊維炭水化物の摂取量、及び(c)オメガ脂肪酸と脂質の摂取量の少なくとも一つについて、摂取バランス評価点として、推奨される摂取量の比に対する当該食品による摂取量の比の充足割合を算出し、その評価点に基づいて食品の内臓脂肪のつきにくさを評価する。

概要

背景

体脂肪には内臓脂肪皮下脂肪があり、内臓脂肪は代謝異常の原因となり生活習慣病など健康に悪影響を及ぼすこと、体脂肪の低減のためには食事の量を減らさず、栄養バランスをとるのが望ましいこと、また、食事においては料理を組み合わせて栄養バランスをとるのが望ましいことが知られている(非特許文献1)。

一方、加工食品食品表示に、原材料名の他に、栄養素ごとの含有量や熱量(カロリー)を表示することが行われており、店頭販売される総菜弁当等の内容表示や、料理のレシピ食堂メニュー等でも食事の熱量を表示することが普及してきている。さらに、加工食品に含まれる栄養素を容易に把握できるようにするため、食品に含まれる栄養素をバーコード化して食品ラベルに表示すること(特許文献1)、調理済み食品を栄養成分別グループに分け、各グループの食品に栄養成分を表示して販売すること(特許文献2)等が提案されている。
しかしながら、現実には、体脂肪を十分に低減できない人が多い。

概要

内臓脂肪を低減するために有用な食品の評価方法及び表示物を提供する内臓脂肪のつきにくさについて食品を評価する食品の評価方法であって、(a)タンパク質と脂質の摂取量、(b)食物繊維炭水化物の摂取量、及び(c)オメガ脂肪酸と脂質の摂取量の少なくとも一つについて、摂取バランス評価点として、推奨される摂取量の比に対する当該食品による摂取量の比の充足割合を算出し、その評価点に基づいて食品の内臓脂肪のつきにくさを評価する。A

目的

本発明は、消費者が食事における栄養バランスを改善することによって内臓脂肪をつきにくくすることを支援するために、個々の食品に対し、体脂肪の中でも生活習慣病に悪影響を及ぼすとされている内臓脂肪のつきにくさを評価し、その評価結果を食品に付することを課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

食品に対して内臓脂肪のつきにくさを評価する評価方法であって、当該食品による(a)タンパク質と脂質の摂取量、(b)食物繊維炭水化物の摂取量、及び(c)オメガ脂肪酸と脂質の摂取量の少なくとも1つについて、内臓脂肪のつきにくさの評価点として、推奨される摂取量の比に対する当該食品による摂取量の比の充足割合を算出し、その評価点に基づいて内臓脂肪のつきにくさを評価する評価方法。

請求項2

主要な栄養素としてタンパク質又は脂質を含む食品に対し、タンパク質と脂質の摂取量の評価点を算出する請求項1記載の評価方法。

請求項3

主要な栄養素として炭水化物を含む食品に対し、食物繊維と炭水化物の摂取量の評価点を算出する請求項1記載の食品の評価方法。

請求項4

主要な栄養素として脂質を含む食品に対し、オメガ3脂肪酸と脂質の摂取量の評価点を算出する請求項1記載の食品の評価方法。

請求項5

請求項1記載の評価方法による評価結果を表示した表示物

請求項6

主要な栄養素としてタンパク質又は脂質を含む食品に対し、タンパク質と脂質の摂取量の評価点に基づく評価結果を表示した表示物。

請求項7

請求項5記載の表示物であって、請求項1記載の評価方法で算出した評価点が所定の点数以上の食品に対して付される表示物。

請求項8

請求項5〜7のいずれかに記載の表示物であって、請求項1記載の評価方法で算出した評価点が段階的に表示されている表示物。

技術分野

0001

本発明は、内臓脂肪のつきにくさの点から食品を評価する方法に関する。

背景技術

0002

体脂肪には内臓脂肪と皮下脂肪があり、内臓脂肪は代謝異常の原因となり生活習慣病など健康に悪影響を及ぼすこと、体脂肪の低減のためには食事の量を減らさず、栄養バランスをとるのが望ましいこと、また、食事においては料理を組み合わせて栄養バランスをとるのが望ましいことが知られている(非特許文献1)。

0003

一方、加工食品食品表示に、原材料名の他に、栄養素ごとの含有量や熱量(カロリー)を表示することが行われており、店頭販売される総菜弁当等の内容表示や、料理のレシピ食堂メニュー等でも食事の熱量を表示することが普及してきている。さらに、加工食品に含まれる栄養素を容易に把握できるようにするため、食品に含まれる栄養素をバーコード化して食品ラベルに表示すること(特許文献1)、調理済み食品を栄養成分別グループに分け、各グループの食品に栄養成分を表示して販売すること(特許文献2)等が提案されている。
しかしながら、現実には、体脂肪を十分に低減できない人が多い。

0004

特開2000−98898号公報
特開2005−92261号公報

先行技術

0005

厚生労働省食事バランスガイド、http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/metabo02/yobou/syokuji/

発明が解決しようとする課題

0006

上述の従来技術に対し、本発明は、消費者が食事における栄養バランスを改善することによって内臓脂肪をつきにくくすることを支援するために、個々の食品に対し、体脂肪の中でも生活習慣病に悪影響を及ぼすとされている内臓脂肪のつきにくさを評価し、その評価結果を食品に付することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は、約12000人について内臓脂肪面積食事内容との関係を調べた結果、食事の量を減らさず栄養バランスの改善によって内臓脂肪を低減させるには、(i)脂質に対するタンパク質の摂取割合を増加させること、(ii)糖質に対する食物繊維の摂取割合を増加させること、及び(iii)脂質に対するオメガ脂肪酸の摂取割合を増加させること、が有効であり、さらに、(i)に関して、栄養バランスごとの内臓脂肪のつきにくさの評価点Pp/fとしてタンパク質と脂質の摂取の推奨量の比Rp0/f0に対する、実際のタンパク質と脂質の摂取量の比Rp1/f1の充足割合を算出し、(ii)に関して同様に食物繊維と糖質の評価点をPd/c算出し、(iii)に関して同様にオメガ3脂肪酸と脂質の摂取量の評価点Pω/fを算出し、内臓脂肪面積と評価点Pp/f、Pd/c、Pω/fとの関係を調べると、内臓脂肪面積は評価点Pp/f、Pd/c、Pω/fの一次式で表され、内臓脂肪面積に対する評価点Pp/f、Pd/c、Pω/fの寄与度がわかること、したがって、食品における、内臓脂肪のつきにくさは評価点Pp/f、Pd/c、Pω/fを用いて評価することができ、その評価結果を食品に表示すると、消費者は内臓脂肪のつきにくい食品の選択が容易になり、内臓脂肪のつきにくい食品を取りやすくなることを見出し、本発明を想到した。

0008

即ち、本発明は、食品に対して内臓脂肪のつきにくさを評価する評価方法であって、当該食品による
(a)タンパク質と脂質の摂取量、
(b)食物繊維と炭水化物の摂取量、及び
(c)オメガ3脂肪酸と脂質の摂取量
の少なくとも1つについて、内臓脂肪のつきにくさの評価点として、推奨される摂取量の比に対する当該食品による摂取量の比の充足割合を算出し、その評価点に基づいて内臓脂肪のつきにくさを評価する評価方法を提供する。

0009

また、本発明は、上述の評価方法による評価結果を表示した表示物を提供する。

発明の効果

0010

本発明によれば、栄養バランスの点から内臓脂肪をつきにくくする食品を見定め、選択することが容易になる。

0011

特に、複数の食品から構成される食事全体の評価結果として、タンパク質と脂質の摂取量の評価点についても、食物繊維と炭水化物の摂取量の評価点についても、オメガ3脂肪酸と脂質の摂取量の評価点についても良好な結果が揃うように食品を選択すると、食事は内臓脂肪のつきにくい、バランスのとれた食事となる。本発明の表示物は、そのような食品の選択を容易にする。したがって、本発明によれば、消費者が食事による摂取カロリーを減らさず、栄養バランスを改善することで内臓脂肪を低減させることを支援することができる。

図面の簡単な説明

0012

図1Aは、実施例の表示物を備えた食品のパッケージの斜視図である。
図1Bは、実施例の表示物を備えた食品の缶詰の斜視図である。
図1Cは、実施例の表示物を備えた食品のボトル容器の斜視図である。
図2Aは、実施例の表示物の平面図である。
図2Bは、実施例の表示物の平面図である。
図2Cは、実施例の表示物の平面図である。
図3は、実施例の表示物を備えた食品の缶詰の斜視図である。
図4は、実施例の表示物を備えた食品のパッケージの斜視図である。
図5は、食事習慣に関するアンケート因子分析の結果である。

0013

以下、図面を参照しつつ本発明を詳細に説明する。
<栄養バランスごとの内臓脂肪のつきにくさの評価点>
本発明の食品の評価方法は、食品に対し、内臓脂肪のつきにくさを評価する方法であって、(a)タンパク質と脂質の摂取量、(b)食物繊維と炭水化物の摂取量、及び(c)オメガ3脂肪酸と脂質の摂取量、の少なくとも1つについて内臓脂肪のつきにくさの評価点として、推奨される摂取量の比に対する当該食品による摂取量の比の充足割合を算出し、その評価点に基づいて食品の内臓脂肪のつきにくさを評価する。

0014

本発明においてこの3種の評価点の少なくとも1つを算出するのは、単に、タンパク質、食物繊維、オメガ3脂肪酸の摂取比率を高めればよいというというだけでなく、後述するように約12000人について内臓脂肪面積と食事内容との関係を調べた結果、内臓脂肪面積が3種の評価点の一次式で表されるという本発明者の知見に基づいている。

0015

なお、食物繊維は炭水化物の下位概念であるから、食物繊維と炭水化物の摂取量の比は、炭水化物中の食物繊維の割合となり、また、オメガ3脂肪酸は脂質の下位概念であるから、オメガ3脂肪酸と脂質の摂取量の比は、脂質中のオメガ3脂肪酸の割合となる。

0016

評価点の算出において、摂取量は熱量(カロリー)として計算してもよく、質量として計算してもよい。摂取量を熱量として計算するか質量として計算するかに応じて、評価点を算出するときの係数が変わる。

0017

また、タンパク質、脂質、食物繊維、炭水化物、オメガ3脂肪酸のそれぞれの推奨される摂取量は、一般に健康の維持、増進の点から推奨されている量とすることができ、例えば、日本人食事摂取基準(厚生労働省)、肥満症治療ガイドライン(日本肥満学会)等に掲載されている量とすることができる。

0018

<タンパク質と脂質の摂取量の評価点Pp/fの算出方法
タンパク質と脂質の摂取量の評価点Pp/fは、より具体的には、摂取量を熱量(カロリー)で計算した場合に次式(1a)により算出することができる。
Pp/f=100×[(Cp/Cf)−Rp0/f0]/Rp0/f0 +100 (1a)

0019

式中、Cpは当該食品によるタンパク質の摂取カロリーであり、Cfは当該食品による脂質の摂取カロリーである。
Rp0/f0はタンパク質と脂質の摂取の推奨量の比、即ち、タンパク質について推奨される摂取量(カロリー)(Cp0)と脂質について推奨される摂取量(カロリー)(Cf0)との比(Cp0/Cf0)であり、「日本人の食事摂取基準」に準拠してこれらの摂取量Cp0、Cf0を設定するとRp0/f0は1となる。

0020

したがって、式(1a)は
Pp/f=100×[(Cp/Cf)−1]/1+100
となる。

0021

摂取量を質量(g)として計算する場合、上述の摂取量をカロリーとして計算する場合に準じて算出することができ、タンパク質と脂質の摂取量の評価点Pp/fは次式(1a')で表される。
Pp/f=100×[(Wp/Wf)−(Wp0/Wf0)]/(Wp0/Wf0)+100
=100×[(Wp/Wf)−2.25]/2.25+100 (1a')

0022

式中、Wpは当該食品によるタンパク質の摂取質量(g)であり、Wfは当該食品による脂質の摂取質量(g)である。また、Wp0は推奨されるタンパク質の摂取質量(g)であり、Wf0は推奨される脂質の摂取質量(g)である。(Wp0/Wf0)の数値は、式(1a)におけるタンパク質と脂質の摂取の推奨量の比(Rp0/f0=Cp0/Cf0=1)を、タンパク質=4kcal/g、脂質=9kcal/gとして換算することにより得られる。

0023

式(1a)において、100を足しているのは、当該食事によるタンパク質と脂質の摂取量の比(Cp/Cf)が、推奨されるタンパク質と脂質の摂取量の比(Cp0/Cf0)を充足した場合のタンパク質と脂質の摂取量の個別評価点Pp/fが100になるようPp/fを算出するためである。式(1a')において100を足しているのも同様の理由による。

0024

このように、推奨される食品におけるタンパク質と脂質の摂取量の比を100とした場合の、当該食品におけるタンパク質と脂質の摂取量の比を求めることにより、推奨される食品におけるタンパク質と脂質の摂取バランスに対し、当該食品におけるタンパク質と脂質の摂取バランスを容易に対比することができる。

0025

なお、本発明において、タンパク質と脂質の摂取量の評価点Pp/fは、推奨されるタンパク質と脂質の摂取量の比に対する当該食品による摂取量の比の充足割合が表される限り、その算出式は上述の式(1a)や式(1a')に限定されない。

0026

<食物繊維と炭水化物の摂取量の評価点Pd/cの算出方法>
食物繊維と炭水化物の摂取量の評価点Pd/cは、上述のタンパク質と脂質の摂取量の評価点Pp/fの算出方法に準じて次式(1b)又は(1b')により算出することができる。

0027

摂取量をカロリーで計算した場合
Pd/c=100×[(Cd/Cc)−(Cd0/Cc0)]/(Cd0/Cc0)+100 (1b)

0028

式中、Cdは当該食事による食物繊維の摂取カロリーであり、Ccは当該食事による炭水化物の摂取カロリーである。
また、食物繊維と炭水化物の摂取の推奨量の比(Cd0/Cc0)を算出するにあたり、日本人の食事摂取基準によれば、食物繊維の摂取の推奨量は質量(g)で表されている。そこで、食物繊維のグラム当たりのカロリーを、例えば2kcal/gとし、炭水化物のグラム当たりのカロリーを4kcal/gとすると、食物繊維と炭水化物の摂取の推奨量の比(Cd0/Cc0)は0.0317となる。

0029

したがって
Pd/c=100×[(Cd/Cc)−0.0317]/0.0317+100 (1b)
となる。

0030

摂取量を質量で計算した場合
Pd/c=100×[(Wd/Wc)−(Wd0/Wc0)]/(Wd0/Wc0)+100
=100×[(Wd/Wc)−0.0633]/0.0633+100 (1b')
式中、Wdは当該食事による食物繊維の摂取質量(g)であり、Wcは当該食事による炭水化物の摂取質量(g)である。また、Wd0は推奨される食物繊維の摂取質量(g)であり、Wc0は推奨される炭水化物の摂取質量(g)である。

0031

<オメガ3脂肪酸と脂質の摂取量の評価点Pω/fの算出方法>
上述の評価点Pp/f、Pd/cの算出方法と同様に、オメガ3脂肪酸と脂質の摂取量の評価点Pω/fは、摂取量をカロリーで算出した場合、次式(1c)により算出することができ、質量で計算した場合に次式(1c')により算出することができる。ここで、オメガ3脂肪酸の摂取量は、EPA、DHAの摂取量の合計とした。オメガ3脂肪酸の摂取量は、EPA、DHAおよびαリノレン酸の摂取量の合計としても良く、その場合は式(1c)および(1c')におけるCω0/Cf0、Wω0/Wf0をそれぞれ0.0540とすれば良い。

0032

Pd/c=100×[(Cω/Cf)−(Cω0/Cf0)]/(Cω0/Cf0)+100 (1c)
=100×[(Cω/Cf)−0.0225]/0.0225+100
式中、Cωは当該食品によるオメガ3脂肪酸の摂取カロリーであり、Cfは当該食品による脂質の摂取カロリーである。また、Cω0は推奨されるオメガ3脂肪酸の摂取カロリーであり、Cf0は推奨される脂質の摂取カロリーである。

0033

Pd/c=100×[(Wω/Wf)−(Wω0/Wf0)]/(Wω0/Wf0)+100 (1c')
=100×[(Wd/Wc)−0.0225]/0.0225+100
式中、Wωは当該食品によるオメガ3脂肪酸の摂取質量(g)であり、Wfは当該食品による脂質の摂取質量である。また、Wω0は推奨されるオメガ3脂肪酸の摂取質量(g)であり、Wf0は推奨される脂質の摂取質量(g)である。

0034

各評価点の内臓脂肪面積に対する寄与度>
年齢20〜65、平均BMI22.5kg/m2の健常成人男性8531名、女性3115名)の食生活について、内臓脂肪面積を目的変数とし、年齢と、次式(2)により算出される総合評価点Sとを説明変数として重回帰分析すると、内臓脂肪面積は次式(3)で表される。ここで、内臓脂肪面積の測定方法は特に限定されず、例えば、腹部CT等で計測される腹部の内臓脂肪面積とすることができる。

0035

S=a×Pp/f+b×Pd/c+c×Pω/f+d (2)
式(2)中、Pp/f、Pd/c、Pω/fは上述の通りである。また、a、b、c、dはぞれぞれ係数であり、タンパク質及び脂質の摂取量をカロリーで計算し、食物繊維、炭水化物、オメガ3脂肪酸及び脂質の摂取量を質量で計算した場合、次の数値となる。
a=0.005762
b=0.006144
c=0.002015
d=−0.748

0036

この式(2)は次のようにして導出されたものである。まず、成人男女約600名に対する食事習慣に関する図5に示したアンケート(35問・5件法)の回答パターンを因子分析(バリマックス回転を伴う主因子法)することにより7種の因子得点を得、食事の質の良否に関連すると解釈できる質問因子負荷量が高くなっている因子を選択し、その因子得点を前述の総合評価点Sとした。

0037

一方、同じ成人男女約600人に対して連続する3日間の全ての食事内容を記録する食事調査を実施し、管理栄養士栄養分析して各人の栄養摂取量を算出し、その算出結果を用いて個別評価点であるPp/f、Pd/c、Pω/fを計算した。

0038

次に、総合評価点Sを目的変数とし、個別評価点Pp/f、Pd/c、Pω/fを説明変数として重回帰分することにより式(2)を導出した。

0039

なお、式(2)の係数a、b、c、dは、タンパク質、脂質、食物繊維、炭水化物及びオメガ3脂肪酸のそれぞれについて、当該食事における摂取量と推奨摂取量の単位を合わせることにより、単位をカロリーとした場合と質量とした場合で同じ数値になる。したがって、例えば、タンパク質及び脂質の摂取量をカロリーで計算し、食物繊維、炭水化物、オメガ3脂肪酸及び脂質の摂取量を質量で計算した場合にも上述の係数値を使用することができる。

0040

内臓脂肪面積(cm2)=1.536×年齢−3.690×総合評価点S+8.566 (3)

0041

この内臓脂肪面積と総合評価点Sの相関有意性検定は、t値=−8.312、p<0.001となり、内臓脂肪面積と総合評価点Sとに相関のあることがわかる。このように総合評価点Sが内臓脂肪面積と相関することは本発明者による知見である。

0042

式(3)において、総合評価点Sをタンパク質と脂質の摂取量の評価点Pp/f、食物繊維と炭水化物の摂取量の評価点Pd/c、及びオメガ3脂肪酸と脂質の摂取量の評価点Pω/fで表すと、内臓脂肪面積(cm2)は次式(3’)で表される。

0043

内臓脂肪面積(cm2)
=1.536×年齢−3.690×(0.005762Pp/f+0.006144Pd/c+0.002015Pω/f−0.748)+8.566
=1.536×年齢−0.02115Pp/f—0.02433Pd/c—0.0074Pω/f—11.326 (3’)

0044

式(3’)において、評価点Pp/f、Pd/c、Pω/fにかかる係数は、夫々の評価点が内臓脂肪面積に及ぼす寄与度を表しているとみることができる。そこで、本発明においては、食品に対し、内臓脂肪のつきにくさを評価点Pp/f、Pd/c、Pω/fに基づいて評価する。

0045

なお、評価点Pp/f、Pd/c、Pω/fは、食品を構成する栄養素の比によって定まり、食品全体の量には依存しない。したがって、本発明は、消費者が内臓脂肪をつきにくくするために、食品における栄養素のバランスを改善することを意図しているが、食品全体の量を減らすことは意図していないという特徴を有する。

0046

<食品の主要な栄養素に対応した評価>
評価点Pp/f、Pd/c、Pω/fに基づいて個々の食品に対して内臓脂肪のつきにくさを評価するにあたり、食品の主要な栄養素に対応して評価点Pp/f、Pd/c、Pω/fの1つ以上を算出し、栄養バランスの良否を評価することが好ましい。

0047

例えば、主要な栄養素としてタンパク質又は脂質を含む食品(肉、乳製品等)に対し、タンパク質と脂質の摂取量の評価点Pp/fを算出し、その評価結果を表示する。これにより、主要な栄養素としてタンパク質又は脂質を含む複数種の食品のうちいずれを選択すべきかについて消費者は判断基準を得られる。より具体的には、消費者が精肉売り場で料理の食材として使用する肉を購入する場面で、精肉売り場に陳列されている個々の肉の説明表示に、タンパク質と脂質の摂取量の評価点Pp/f、又はこの評価点Pp/fに基づく評価結果が付されていると、内臓脂肪のつきにくさの点からいずれの肉を選択すべきかが容易にわかる。これに対し、肉に対して食物繊維と炭水化物の摂取量の評価点Pd/c、又はこの評価点Pd/cに基づく評価結果を付しても実用的な有用性は低い。

0048

同様に、主要な栄養素として炭水化物を含む食品(米飯玄米飯等の飯類食パンライ麦パンクロワッサン等のパン類、うどん、そば、スパゲッティ等の麺類など)に対し、食物繊維と炭水化物の摂取量の評価点Pd/cを算出することが有用であり、主要な栄養素として脂質を含む食品に対してオメガ3脂肪酸と脂質の摂取量の評価点Pω/fを算出することが有用である。

0049

また、1つの食品が素材として、あるいは調理により、主要な栄養素として複数種の栄養素を含むとき、その食品に含まれる主要な栄養素に応じて、タンパク質と脂質の摂取量の評価点Pp/f、食物繊維と炭水化物の摂取量の評価点Pd/c、及びオメガ3脂肪酸と脂質の摂取量の評価点Pω/fのなかから、2つ以上の評価点を算出することが好ましい。

0050

<表示物>
本発明の表示物は、本発明の評価方法による評価結果を表示したものであり、より具体的には、生鮮食品、加工食品その他の食材や総菜などの食品などに付されるラベル、食品内容を表示した紙片包装材料、料理のレシピ、食堂のメニュー等に本発明の評価方法による評価結果を表示したものとすることができる。

0051

この表示物における表示には、評価点Pp/f、Pd/c、Pω/fの数値をそのまま含めることができる。一方、消費者が内臓脂肪のつきにくさや、内臓脂肪のつきにくさに影響する栄養バランスの良否を視覚的に判別し、内臓脂肪のつきにくい食品を選択しやすくするために、評価点Pp/f、Pd/c、Pω/fによる評価結果として内臓脂肪がつきにくい旨を表しているが、評価点Pp/f、Pd/c、Pω/fの数値は載せていない表示を、評価点Pp/f、Pd/c、Pω/fのいずれかが所定の数値以上の食品に対して付するようにしても良い。例えば、タンパク質と脂質の摂取量の評価点Pp/fの数値が100以上で、内臓脂肪がたまりにくいと評価されるササミに対し、図1Aに示すように、「内臓脂肪をためない」と「タンパク質/脂質」を表示したラベル1aをササミのパッケージ10に貼り、図1Bに示すように、食物繊維と炭水化物の摂取量の評価点が100以上で、内臓脂肪がたまりにくいと評価されるゆであずきの缶詰11に対し、「内臓脂肪をためない」と「食物繊維/炭水化物」を表示したラベル1bを缶詰の外装に貼り、図1Cに示すように、オメガ3脂肪酸と脂質の摂取量の評価点が100以上で、内臓脂肪がたまりにくいと評価される食用油ボトル12に対し、「内臓脂肪をためない」と「オメガ3/脂質」を表示したラベル1cをボトル12の外装材に貼る。

0052

また、表示物に評価点Pp/f、Pd/c、Pω/fを表示する場合に、算出された数値をそのまま記載しても消費者には数値の意味がわかりにくいことから、評価点Pp/f、Pd/c、Pω/fを段階的に表示することが好ましい。この場合の段階数は、段階数が多すぎると消費者が段階間差異を認識にくく、段階数が少なすぎると内臓脂肪をつきにくくする食品を効果的に選択することが難しくなる。そこで、段階数は3〜5にすることが好ましい。

0053

評価点を段階的に表示する場合の具体的態様としては、例えば、評価点が0点未満であり、内臓脂肪のつきにくい食品とはいえず推奨できない段階、評価点が0点以上0.3点未満で内臓脂肪のつきにくい食品として推奨できる第1段階、評価点が0.3点以上0.664点未満で好ましく推奨できる第2段階、評価点が0.664点以上(全ての個別評価点が100点以上)でで強く推奨できる第3段階とする場合に、図2A(第1段階)、図2B(第2段階)、図2C(第3段階)に示すように、星マークの数で推奨できる段階数を表し、塗りつぶされている星マークの数で当該評価段階を表すようにすることができる。

0054

このような表示物は、食品によるタンパク質と脂質の摂取量の評価、食物繊維と炭水化物の摂取量の評価、及びオメガ3脂肪酸と脂質の摂取量の評価のそれぞれについて、評価対象とした食品に付する。例えば、図3に示すように、ゆであずきの缶詰13に対し、タンパク質と脂質の摂取量の評価点に基づく評価結果を表示したラベル1pと、食物繊維と炭水化物の摂取量の評価結果を表示したラベル1qを缶詰13の外装に付し、図4に示すように、カツオのパッケージ14に対してタンパク質と脂質の摂取量の評価点に基づく評価結果を表示したラベル1pと、オメガ3脂肪酸と脂質の摂取量の評価結果を表示したラベル1rを付する。

0055

このように食品に本発明の表示物を付することにより、消費者は、内臓脂肪をつけにくい食品として評価されたものを選択することができる。そして、例えば1日分又は数日分の食事のために複数の食品を購入する場合に、タンパク質と脂質の摂取量の評価点に基づいて高評価が表示されている食品と、食物繊維と炭水化物の摂取量の評価点に基づいて高評価が表示されている食品と、オメガ3脂肪酸と脂質の摂取量の評価点に基づいて高評価が表示されている食品の3通りの食品を揃えることにより食事全体としての栄養素のバランスを向上させ、内臓脂肪をつきにくくすることができる。

0056

なお、本発明において、内臓脂肪のつきにくさを表示する対象は、食品のパッケージ等の包装材に限られず、例えば、量り売りの総菜の内容表示板、料理のレシピの頁、食堂のメニューの紙面等をあげることができる。

0057

以下、実施例に基づき、本発明を具体的に説明する。
実施例1
主要な栄養素としてタンパク質又は脂質を含む食品のうち、表1に示す肉又は魚に対し、内臓脂肪のつきにくさを以下のように評価した。

0058

まず、表1のI欄に示すように、肉又は魚の100gあたりの総カロリー、総カロリーに占めるタンパク質のカロリーの比率(%)、総カロリーに占める脂質のカロリーの比率(%)、総カロリーに占める炭水化物のカロリーの比率(%)、肉又は魚に含まれる食物繊維量(g)、肉又は魚に含まれるオメガ3脂肪酸量(g)を求めた。

0059

次に、表1のII欄に示すように、I欄の数値に基づいてタンパク質と脂質のカロリー比、食物繊維と炭水化物の質量比、オメガ3脂肪酸と脂質の質量比を算出した。

0060

次に、表1のIII欄に示すように、タンパク質と脂質の摂取量の評価点Pp/fを式(1a)によって算出し、食物繊維と炭水化物の摂取量の評価点Pd/cを式(1b)によって算出し、オメガ3脂肪酸と脂質の摂取量の評価点Pω/fを式(1c)によって算出した。

0061

次に、表1のIV欄に示すように、評価点に基づき次の基準により、内臓脂肪のつきにくさを3段階に評価した。
○:100点以上
△:50点以上100点未満
×:50点未満
また、内臓脂肪面積に対する寄与度として、式(3')中の各評価点と係数の積を算出した。

0062

0063

表1から、秋鰹はタンパク質と脂質の摂取量の評価点に基づく評価についても、オメガ3脂肪酸と脂質の摂取量の評価点に基づく評価についても高く評価されることがわかる。これに対し、サンマもオメガ3脂肪酸と脂質の摂取量の評価点に基づく評価については高く評価されるが、脂質の比率が高いためにタンパク質と脂質の摂取量の評価点に基づく評価は低く、タンパク質を主要な栄養素として含む食品として摂取することは推奨されないことがわかる。よって、食材としてサンマを選択するときには、サンマとは別に、タンパク質と脂質の摂取量の評価が高い食品も選択することが望ましいことがわかる。

0064

実施例2
主要な栄養素として炭水化物を含む食品のうち、表2に示す豆又は乳類に対し、内臓脂肪のつきにくさを実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。

0065

0066

表2から、一般に健康的な食品と考えられている木綿豆腐は脂質の比率が大きいため、タンパク質を主要な栄養素とする食品として摂取することは、それほど推奨されないことがわかり、さらに普通牛乳は脂質の比率が大きいため、タンパク質を主要な栄養素とする食品として摂取することは推奨されないことがわかる。

0067

実施例3
主要な栄養素として炭水化物を含む食品のうち、表3に示す飯類又はパン類に対し、内臓脂肪のつきにくさを実施例1と同様に評価した。結果を表3に示す。

0068

0069

表3から、白米飯はタンパク質と脂質の摂取量の評価については良好であるが、食物繊維と炭水化物の摂取量の評価については劣っており、白米飯を食品として選択する場合には、白米飯とは別に食物繊維の比率の高い食品も選択することが望まれることがわかる。

0070

実施例4
主菜が魚の食事を構成する食品とその食事に対し、内臓脂肪のつきにくさを実施例1と同様に評価した。結果を表4に示す。

0071

実施例

0072

表4から、食事において、タンパク質と脂質の摂取量の評価、食物繊維と炭水化物の摂取量の評価、及びオメガ3脂肪酸と脂質の摂取量の評価の少なくとも1つが良好な食品を組合せることによりこれら3種について良好な評価が揃うようにすると、食事全体としてもバランスがとれることがわかる。

0073

1a、1b、1c、1p、1q、1r ラベル
10パッケージ
11缶詰
12ボトル
13 缶詰
14 パッケージ

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