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技術 二重急冷を伴う二段階ガス化

出願人 ルムステクノロジーインク.
発明者 キーラー、クリフトン、ジー.ウイリアムス、チャンセラー、エル.バスタマンテ、アイヴァン、オー.
出願日 2016年8月12日 (2年11ヶ月経過) 出願番号 2016-158467
公開日 2017年1月26日 (2年5ヶ月経過) 公開番号 2017-020038
状態 特許登録済
技術分野 固体物質からの合成ガス等の製造
主要キーワード 滞留容器 高圧ボイラー 化学製造プロセス セイビン 混合物生成物 融解スラグ 吸熱化学反応 高圧飽和蒸気
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図面 (2)

課題

二段階噴流床ガス化システムの効率を維持しながら、設計のコストと複雑さを低減し、かつ、信頼性を増加させる改良されたシステム及びプロセスの提供。

解決手段

生成される合成ガスの第一の化学的急冷とそれに続く第二の水急冷を実施して、効率を維持しながら、設計のコストと複雑さを低減しかつ信頼性を上げる、改良された二段階噴流床ガス化システム及びプロセス。急冷された合成ガスは、当該合成ガスの少なくとも一つの凝縮性成分凝縮温度より高い温度に維持され、残留粒子を乾式粒子濾過により除去することが可能となる微粒子を含まない合成ガスを生成するプロセス。

概要

背景

サスペンジョンエントレインメントガス化は、更に、原料エントリ一段階であるか又は二段階であるかで定義することができる。すべてのガス化反応器デザインには、第一の反応器段階が含まれ、そこで炭素質原料酸化剤が供給され、部分的に燃焼されて、合成ガス及びスラグを含む生成物がつくられる。得られる未処理の合成ガスは、通常、わずかに残留レベル揮発性タールを含有する。これらの単一の段階のガス化プロセスから出る未処理の合成ガスは、多くの場合、2500°Fを超える温度であり、更なる浄化又は使用の前にガス中顕熱の多くを除去することを要する。このことは、典型的には、冷合成ガスによる急冷、又は、直接水急冷により、高温熱回収ユニットHTHRU)における熱交換により達成される。

一部の二段階ガス化プロセスにおいて、代替的な化学的急冷を利用して、未処理のシンガスから熱を回収すると同時にシンガスの発熱量を増加させている。この化学的急冷には、第二のガス化段階が含まれ、そこでは、炭素質原料の第二の部分が、第一の段階においてつくられた未処理のシンガス混合物低酸素環境で反応する。第一の段階においてつくり出された熱は第二の段階における吸熱化学反応を促進して、原料のこの第二の部分から追加のシンガスをつくり出す。原料の第二の部分を水とのスラリーとして反応器へと供給することにより、生成物シンガスの発熱量を増加させる際に助けとなると同時に、未処理のシンガスの温度を更に急冷するのに役立ち、それにより、後で高温熱回収ユニット(HTHRU)において回収すべき熱量を減少させる。このような二段階ガス化プロセスの不都合は、一段階プロセスと対比して、未処理のシンガス中の揮発性タールのレベルが高くなることが多いことである。これらのタールは、環境への有害物質の放出、並びに、下流のシンガス処理装置(HTHRUを含む)のファウリングを防止するため、除去しなければならない。このようなタールを排除するために利用されてきた一つの解決策は、タールがより小さい炭化水素化合物へと熱的に「分解(クラック)」するのに充分な高い温度の滞留時間を可能にする滞留容器へと、未処理のシンガスをまず方向づけることである。

上述のように、全体のガス化プロセス効率を高めるためには、単一段階及び二段階のガス化プロセスのどちらにおいても、生成される未処理のシンガスにおける顕熱を一又はそれより多いHTHRUを用いて回収することが多い。しかし、これらのユニットは、建造し、設置するのが高価であり、ファウリングを処理するのに定期保守が必要となる。コストを減少させるために、単一段階ガス化システム製造業者らは、HTHRUの排除を可能とする手段として、彼らの単一段階反応器において生成された未処理のシンガスについて完全な水急冷を代替的に実施してきている。しかし、直接の水急冷を実施することは、第二段階において添加されるスラリー化された原料の熱分解の間につくられる残留タールを除去する必要性により、二段階ガス化システムにおいては不可能とされる。これらのタールの熱分解は、約1500°Fより高い温度を必要とする。また、未処理のシンガスを完全に水急冷することにより、環境の汚染を防ぐために高価な清浄化プロセスを必要とする汚染された「黒い水」を生み出してしまい、また、多くの場合、急冷された未処理のシンガスを更なる清浄化の前に再加熱したり、シンガスを水性ガスシフトさせて水素含量を増加させたりすることが必要となる。

必要なことは、1)効率を維持しながら、当該システムを建造し、設置するために必要なコストを低減し、それにより運転経費を低減すること、2)生成されるシンガス中においてタールをほぼゼロレベルに維持すること、3)プロセス蒸気費用のかかるボイラー供給水、又は完全な浸漬急冷を用いることなく、水性ガスシフトに備えてシンガスを湿らせること、及び4)全体のシステム信頼性を高め、それにより休止時間を減らすことを同時に可能な、二段階ガス化システム及びプロセスに対する改良である。

概要

二段階噴流床ガス化システムの効率を維持しながら、設計のコストと複雑さを低減し、かつ、信頼性を増加させる改良されたシステム及びプロセスの提供。生成される合成ガスの第一の化学的急冷とそれに続く第二の水急冷を実施して、効率を維持しながら、設計のコストと複雑さを低減しかつ信頼性を上げる、改良された二段階噴流床ガス化システム及びプロセス。急冷された合成ガスは、当該合成ガスの少なくとも一つの凝縮性成分凝縮温度より高い温度に維持され、残留粒子を乾式粒子濾過により除去することが可能となる微粒子を含まない合成ガスを生成するプロセス。なし

目的

明細書中に開示するプロセス及びシステムは、粒子状炭素質材料のガス化により生成される熱いシンガスについて独特な二段階急冷を提供する

効果

実績

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請求項1

二段階触媒ガス化プロセスであって、(a)含微粒子炭素質原料を二段階ガス化反応器反応器低部セクションへと導入し、その中で、酸素含有ガス蒸気、及びそれらの混合物からなる群より選択される、酸素供給を含むガス流により部分的に燃焼し、それにより、熱を発生させ、合成ガス融解スラグとを含む第一の生成物流れを形成し;(b)工程(b)の前記合成ガスを、前記二段階ガス化反応器の反応器上部セクションへと通過させ、その中で、液体担体中の含微粒子炭素質原料のスラリーを含む流れと接触させ、それにより、合成ガスと、灰分及びチャーを含む固体とを含む第二の生成物流れを形成し;(c)前記第二の生成物流れを、約1500°Fより高い温度に維持された反応器へと通過させ、その際、前記合成ガス中に存在する揮発性タールを熱的に分解するのに十分な時間、前記合成ガスが前記反応器中に存在し、それにより、タールがほぼゼロである合成ガスを含む生成物を生成し;(d)水の流れを導入し、前記タールがほぼゼロである合成ガスと接触させ、それにより、蒸気と、冷却され湿気を与えられた合成ガスとを生成し、その際、前記冷却され湿気を与えられた合成ガスの温度は、前記蒸気の凝縮温度より高いが約1200°F未満に維持され;(e)前記冷却された合成ガスを、微粒子濾過装置を通るように指向させることにより、前記冷却され湿気を与えられた合成ガスから、残留固体微粉、及び微粒子を除去し、それにより、微粒子を含まない合成ガスを生成することを含む前記プロセス。

請求項2

前記微粒子の少ない合成ガスを、少なくとも一つの触媒を含有するシフト反応器へと送り、工程(e)の前記微粒子を含まない合成ガス中に存在する一酸化炭素の少なくとも一部を、工程(d)において生成された蒸気、及び、前記シフト反応器中又はそのすぐ上流に水を注入することにより生成される追加の蒸気と反応させ、それにより、追加の二酸化炭素水素とを含むシフトされた合成ガスを生成することを更に含む、請求項1に記載のプロセス。

請求項3

前記冷却され湿気を与えられた合成ガスの温度が、当該冷却され湿気を与えられた合成ガスの一又はそれより多い成分の凝縮を防ぐのに充分であり、一又はそれより多い成分の凝縮により、工程(e)の前記微粒子濾過装置上にそれら成分が堆積する、請求項1に記載のプロセス。

請求項4

前記一又はそれより多い成分が、水、灰分構成物質、及び残留する揮発性タールからなる群より選択される、請求項3に記載のプロセス。

請求項5

工程(d)の前記水の流れが、ボイラー供給水より低い品質のものである、請求項1に記載のプロセス。

請求項6

工程(e)の前記残留固体、微粉、及び微粒子を、前記反応器低部セクションに戻す、請求項1に記載のプロセス。

請求項7

工程(e)の前記冷却され湿気を与えられた合成ガスの温度が、約550°F〜約1200°Fである、請求項1に記載のプロセス。

請求項8

工程(e)の前記冷却され湿気を与えられた合成ガスの温度が、約600°F〜約1100°Fである、請求項1に記載のプロセス。

請求項9

工程(e)の前記冷却され湿気を与えられた合成ガスの温度が、約450°F〜約1000°Fである、請求項1に記載のプロセス。

請求項10

工程(e)の前記冷却され湿気を与えられた合成ガスの温度が、約550°F〜約950°Fである、請求項1に記載のプロセス。

請求項11

工程(e)の前記冷却され湿気を与えられた合成ガスの温度が、約600°F〜約950°Fである、請求項1に記載のプロセス。

請求項12

前記微粒子を含まない合成ガスから二酸化炭素を回収することを更に含む、請求項1に記載のプロセス。

請求項13

前記シフトされた合成ガスの少なくとも一部を、化学製造プロセス又は燃料製造プロセスのための原料として使用する、請求項2に記載のプロセス。

請求項14

前記シフトされた合成ガスから二酸化炭素を回収することを更に含む、請求項2に記載のプロセス。

請求項15

含微粒子炭素質原料の二段階ガス化のためのシステムであって、(a)約100psigより高い圧力及び約2000°Fより高い温度での運転適合された、反応器上部セクションと反応器下部セクションとを含むガス化反応器であって、前記反応器下部セクションは、前記含微粒子炭素質原料と酸素含有ガス又は蒸気とを導入し、かつ、その中で部分的に燃焼させて混合物生成物を形成するように適合され、前記ガス化反応器は、前記反応器下部セクションからの前記混合物生成物を前記反応器上部セクションへと導入するように適合され、前記反応器上部セクションは、追加の含微粒子炭素質原料を液体担体中へと導入し、かつ、前記混合物反応物と組み合わせて、合成ガス、チャー、灰分、及び揮発性タールを含む生成物流れを吸熱反応により生成にするように適合されている、前記ガス化反応器と;(b)前記ガス化反応器から下流に設置された滞留容器であって、前記生成物流れを受け入れ、かつ、約100psigより高い圧力及び約1500°Fより高い温度にて運転するように適合され、その中を運ばれる前記生成物流れが、前記微粒子が低減された合成ガス中に存在する揮発性タールの大部分を熱分解させるのに充分な滞留時間を提供して、それによりタールがほぼゼロである合成ガスを生成するように適合された、前記滞留容器と;(c)前記滞留容器からすぐ下流に設置され前記滞留容器に接続された少なくとも一つの入口を含む導管であって、前記すくなくとも一つの入口は、前記タールがほぼゼロである合成ガスを受容し、水を含む急冷媒体を導入し、その中を運ばれる前記タールがほぼゼロである合成ガスと混合するように適合されている、前記導管と;(d)前記導管のすぐ下流に設置され前記導管に接続された微粒子濾過装置であって、約550°F〜約1200°Fである冷却され湿気を与えられた合成ガスを受容し、かつ、その中を通過する前記冷却され湿気を与えられた合成ガスから、残留固体、微粉、及び微粒子を除去し、それにより微粒子を含まない合成ガスを生成するように適合されている、前記微粒子濾過装置と、を含む前記システム。

請求項16

前記微粒子濾過装置の下流に設置され前記微粒子濾過装置に接続されたシフト反応器をさらに含み、前記シフト反応器は、触媒を含み、かつ、約400°F〜900°Fの温度にて運転するように適合され、その中を通過する前記微粒子を含まない合成ガス中に存在する二酸化炭素と蒸気を反応させて、それにより、シフトされた合成ガスを生成するように適合されている、請求項15に記載のシステム。

請求項17

前記微粒子を含まない合成ガスから二酸化炭素を回収するための装置をさらに含み、前記装置は、前記シフト反応器から下流に設置されている、請求項16に記載のシステム。

請求項18

(d)の前記微粒子濾過装置は、約1200°Fまでの温度にて運転するように適合された要素を含むキャンドルフィルターである、請求項15に記載のシステム。

技術分野

0001

本発明は、炭素質原料合成ガス等の所望のガス状生成物へと転化させるガス化のシステム及びプロセスに関する。より具体的には、本開示は、二段階噴流床ガス化システムの効率を維持しながら、設計のコストと複雑さを低減し、かつ、信頼性を増加させる改良されたシステム及びプロセスに関する。このことは、化学的急冷に続いて未処理の(raw)合成ガスについて第二の急冷を実行することにより達成される。

0002

本発明は、炭素質原料等の一般的に固体原料を合成ガス等の所望のガス状生成物へと転化させるためのガス化のシステム及びプロセスに関する。ガス化プロセスは、石炭石油コークス、及び石油残渣油等の固体又は液体の原料を合成ガスへと転化させるために広く使用されている。合成ガス(又はシンガス)は、主として水素ガス及び一酸化炭素を含み、発電のために使用されるほか、メタノールアンモニア合成天然ガス、及び合成輸送燃料をはじめとする化学物質を生成するための原料としても使用される。

0003

炭素質物質のガス化のための現存するプロセスの三つの基本的なタイプとしては、(1)固定床ガス化、(2)流動床ガス化、(3)サスペンジョンエントレインメントガス化が挙げられる。今日使用されている高度なガス化プロセスの大多数は、サスペンジョン又はエントレインメントガス化を利用している。本発明は、炭素質物質をガス化するための噴流床ガス化システム及びプロセスに関する。

背景技術

0004

サスペンジョン/エントレインメントガス化は、更に、原料エントリ一段階であるか又は二段階であるかで定義することができる。すべてのガス化反応器デザインには、第一の反応器段階が含まれ、そこで炭素質原料と酸化剤が供給され、部分的に燃焼されて、合成ガス及びスラグを含む生成物がつくられる。得られる未処理の合成ガスは、通常、わずかに残留レベル揮発性タールを含有する。これらの単一の段階のガス化プロセスから出る未処理の合成ガスは、多くの場合、2500°Fを超える温度であり、更なる浄化又は使用の前にガス中顕熱の多くを除去することを要する。このことは、典型的には、冷合成ガスによる急冷、又は、直接水急冷により、高温熱回収ユニットHTHRU)における熱交換により達成される。

0005

一部の二段階ガス化プロセスにおいて、代替的な化学的急冷を利用して、未処理のシンガスから熱を回収すると同時にシンガスの発熱量を増加させている。この化学的急冷には、第二のガス化段階が含まれ、そこでは、炭素質原料の第二の部分が、第一の段階においてつくられた未処理のシンガス混合物低酸素環境で反応する。第一の段階においてつくり出された熱は第二の段階における吸熱化学反応を促進して、原料のこの第二の部分から追加のシンガスをつくり出す。原料の第二の部分を水とのスラリーとして反応器へと供給することにより、生成物シンガスの発熱量を増加させる際に助けとなると同時に、未処理のシンガスの温度を更に急冷するのに役立ち、それにより、後で高温熱回収ユニット(HTHRU)において回収すべき熱量を減少させる。このような二段階ガス化プロセスの不都合は、一段階プロセスと対比して、未処理のシンガス中の揮発性タールのレベルが高くなることが多いことである。これらのタールは、環境への有害物質の放出、並びに、下流のシンガス処理装置(HTHRUを含む)のファウリングを防止するため、除去しなければならない。このようなタールを排除するために利用されてきた一つの解決策は、タールがより小さい炭化水素化合物へと熱的に「分解(クラック)」するのに充分な高い温度の滞留時間を可能にする滞留容器へと、未処理のシンガスをまず方向づけることである。

0006

上述のように、全体のガス化プロセス効率を高めるためには、単一段階及び二段階のガス化プロセスのどちらにおいても、生成される未処理のシンガスにおける顕熱を一又はそれより多いHTHRUを用いて回収することが多い。しかし、これらのユニットは、建造し、設置するのが高価であり、ファウリングを処理するのに定期保守が必要となる。コストを減少させるために、単一段階ガス化システムの製造業者らは、HTHRUの排除を可能とする手段として、彼らの単一段階反応器において生成された未処理のシンガスについて完全な水急冷を代替的に実施してきている。しかし、直接の水急冷を実施することは、第二段階において添加されるスラリー化された原料の熱分解の間につくられる残留タールを除去する必要性により、二段階ガス化システムにおいては不可能とされる。これらのタールの熱分解は、約1500°Fより高い温度を必要とする。また、未処理のシンガスを完全に水急冷することにより、環境の汚染を防ぐために高価な清浄化プロセスを必要とする汚染された「黒い水」を生み出してしまい、また、多くの場合、急冷された未処理のシンガスを更なる清浄化の前に再加熱したり、シンガスを水性ガスシフトさせて水素含量を増加させたりすることが必要となる。

0007

必要なことは、1)効率を維持しながら、当該システムを建造し、設置するために必要なコストを低減し、それにより運転経費を低減すること、2)生成されるシンガス中においてタールをほぼゼロレベルに維持すること、3)プロセス蒸気費用のかかるボイラー供給水、又は完全な浸漬急冷を用いることなく、水性ガスシフトに備えてシンガスを湿らせること、及び4)全体のシステム信頼性を高め、それにより休止時間を減らすことを同時に可能な、二段階ガス化システム及びプロセスに対する改良である。

0008

明細書中に開示するプロセス及びシステムは、粒子状炭素質材料のガス化により生成される熱いシンガスについて独特な二段階急冷を提供する。第一の急冷は、主に化学的急冷であり、第一の反応帯域において生まれた熱を利用して、第二の反応帯域における主に吸熱反応による液化熱分解反応を介して、炭素質原料の追加の部分をガス化する。第二の急冷は、(第一の急冷の間につくられる)残留タールを熱的にクラック(又は分解)させた後に実施して、それによりこれらのタールが下流のプロセス装置に付着したり、毒物の排出を引き起こしたりするのを防ぐ。

0009

第二の急冷後に、冷却されたシンガス中に存在する少なくとも一つの成分の凝縮を防ぐために充分な温度にて、シンガスを微粒子濾過装置に通過させることにより、冷却され湿気を与えられたシンガスから残留固体微粉、及び微粒子を除去し、それにより、微粒子濾過装置の表面上に少なくとも一つの成分が堆積するのを防ぐ。
この少なくとも一つの成分は、例えば、水、残留揮発性タール、又は一若しくはそれより多い灰分構成物質である。

0010

一定の態様は、二段階無触媒ガス化プロセスを含み、このプロセスは:(a)反応器上部セクションと反応器低部セクションとを含む二段階ガス化反応器を提供し;(b)含微粒子炭素質原料(particulate carbonaceous feedstock)を反応器低部セクションに導入して、酸素含有ガス蒸気、及びこれらの混合物からなる群から選択される酸素供給を含むガス流れとともに部分的に燃焼し、それにより、熱を生み出し、合成ガスと融解スラグを含む第一の生成物流れを形成し;(c)工程(b)の合成ガスを反応器上部セクションに通過させて、液体担体中の含微粒子炭素質原料のスラリーを含む流れと接触させ、それにより、シンガスと、灰分及びチャーを含む固体とを含む第二の生成物流れを形成し;(d)第二の生成物流れを、約1500°Fより高い温度に維持された反応器へと通過させ、その際、シンガス中に存在する揮発性タールを熱的に分解するのに十分な時間、シンガスが反応器中に存在し、それにより、タールがほぼゼロであるシンガスを含む生成物を生成し;(e)水の流れを導入し、タールがほぼゼロであるシンガスと接触させ、それにより、蒸気と、冷却され湿気を与えられた合成ガスとを生成し、その際、冷却され湿気を与えられた合成ガスの温度は、蒸気の凝縮温度より高いが約1200°F未満に維持され;(f)冷却されたシンガスを、微粒子濾過装置を通るように指向させることにより、冷却されたシンガスから、残留固体、微粉、及び微粒子を除去し、それにより、微粒子が少ないシンガスを生成することを含む。

0011

任意に、本発明のプロセスは、微粒子の少ないシンガスを反応器に送り、シンガス中に存在する一酸化炭素の一部と工程(e)において生成された蒸気を触媒の存在下で反応させて二酸化炭素と水素ガスを生成し、それにより、シフトされたシンガスを生成することを追加で含んでもよい。

0012

一定の態様は、含微粒子炭素質原料の二段階ガス化のためのシステムを含み、このシステムは:(a)約100psigより高い圧力及び約2000°Fより高い温度での運転適合された、反応器上部セクションと反応器下部セクションとを含むガス化反応器であって、反応器下部セクションは、含微粒子炭素質原料と、酸素含有ガス又は蒸気とを導入し、かつ、その中で部分的に燃焼させて混合物生成物を形成するように適合され、ガス化反応器は、反応器下部セクションからの混合物生成物を反応器上部セクションへと導入するように適合され、反応器上部セクションは、追加の含微粒子炭素質原料を液体担体中へと導入し、かつ、混合物反応物と組み合わせて、合成ガス、チャー、灰分、及び揮発性タールを含む生成物流れを吸熱反応により生成にするように適合されている、ガス化反応器と;(b)ガス化反応器から下流に設置された滞留容器であって、生成物流れを受け入れ、かつ、約100psigより高い圧力及び約1500°Fより高い温度にて運転するように適合され、その中を運ばれる前記生成物流れが、前記微粒子が低減された合成ガス中に存在する揮発性タールの大部分を熱分解させるのに充分な滞留時間を提供するように適合された、滞留容器と;(c)滞留容器からすぐ下流に設置され滞留容器に接続された少なくとも一つの入口を含む導管であって、少なくとも一つの入口は、水の流れを導入し、水の流れを、その中を運ばれる微粒子が低減されたシンガスと混合するように適合されている、導管と;(d)導管のすぐ下流に設置され導管に接続された微粒子濾過装置であって、その中を通過する微粒子が低減されたシンガスから、残留固体、微粉、及び微粒子を除去し、それにより微粒子を含まないシンガスを生成するように適合されている、微粒子濾過装置と、を含む。

0013

任意に、一定の態様は、微粒子濾過装置から下流に配置され、微粒子濾過装置と接続された水性ガスシフト反応器を追加で含む。その際、水性ガスシフト反応器は触媒を含み、約400°F〜900°Fの温度にて運転して、その中を通過する微粒子を含まないシンガス中に存在する一酸化炭素と蒸気を反応させるために適合されており、それにより、微粒子を含まないシフトされたシンガスを生成する。

0014

本発明とその利益のより完全な理解は、添付する図面と共に以下の説明を参照することにより得られる。

図面の簡単な説明

0015

図1は、慣用的な二段階ガス化システムのフロー図である。
図2は、本発明の開示の態様に概略図である。

0016

本発明は、種々の変更や別の形態を許容でき、その具体的な態様は、図中において例として示される。図は一定の縮尺によるものではない。図及び付随する詳細な説明は本発明の範囲を開示される特定の形態に限定することを意図するものではなく、むしろ、添付する特許請求の範囲に定義するような本発明の精神及び範囲の内にあるすべての修飾、均等物、及び代替物包含することを意図していることを理解すべきである。

0017

本明細書中に示す開示は、二段階無触媒ガス化プロセス及びシステムに関する。第一の段階において、第一の量の炭素質原料を部分的に燃焼して、混合物生成物(シンガスを含む)を形成し、次いで第二の段階に運び、低酸素環境において第二の量の原料と接触させる。この第二の段階は、第一の段階における燃焼から発生した熱の一部を使い、第二の段階において追加のシンガスを発生させるが、一段階ガス化プロセスと比較して、未処理のシンガス中において揮発性タールのレベルは高くなる。

0018

ガス化プロセスの詳細は当技術分野においてよく知られているので、本発明を完全に開示するために必要とされる具体性においてのみ本明細書中に説明する。一定の態様において、本発明は、US4872886A、US7959829B2、US8088188B2、US8211191B2、並びに米国特許出願公開公報US2010/0251614A1、US2010/0181537A1、US2010/0037518A1の開示に基づいており、これらはすべて参照によりその全体が本明細書中に援用される。

0019

本発明の開示をよりよく区別するために、まず、第一の反応帯域及び第二の反応帯域(図1に示す)を含む慣用的な二段階ガス化反応器システムを参照する。反応器低部セクション30は第一の反応帯域を規定し、反応器上部セクション40は第二の反応帯域を規定する。反応器10の熱をかけられていない(unfired)反応器上部セクション40は、反応器10の熱をかけられた(fired)反応器低部セクション30の頂部に直接取り付けられ、第一の反応帯域の混合物生成物は、反応器低部セクション30から反応器上部セクション40の第二の反応帯域へと直接運ばれる。

0020

この慣用的なガス化反応器の設計とプロセス(図1)では、ガス化反応器10の反応器上部セクション40を出る生成物流れ120は、未反応の揮発性タールの熱分解/クラッキングのために、滞留容器90へと送られる。導管97を介して滞留容器90を出ると、シンガスは、更なる冷却のために高温熱回収ユニット(HTHRU)130に入ると同時に高圧飽和蒸気を発生させる。HTHRUでは、シンガスは約600〜800°Fの温度まで冷却される。ボイラーシェル側には高圧ボイラー供給水160が供給され、飽和蒸気一連ライザー145を通ってボイラーのシェル側を出る。HTHRUを出ると、冷却されたシンガスは微粒子濾過装置175を通過して、残留する配分とチャーを除去し、微粒子を含まないシンガス200が生成される。

0021

現在の開示の一定の態様もまた、含微粒子炭素質原料の二段階ガス化のためのシステムを含む。図2は、より詳細な態様を示している。二段階ガス化プロセスにより未処理のシンガスを生成するガス化反応器システムが描かれている。圧力は1200psigまで、運転温度は約3000°まで高くなる可能性があるが、反応器は典型的には、約100psigより高い圧力、約2000°Fより高い温度での運転に適合されている。反応器低部セクションは、含微粒子炭素質原料及び酸素含有ガス又は蒸気を導入することができる少なくとも二つの装置を含む。かかる装置は、例えば、当業者なじみのあるような分散装置であってもよい。

0022

図1に示すシステム及びプロセスと同様に、ガス化反応器は、低部反応器セクション30から上部反応器セクション40へと混合物反応物を運ぶように適合されており、また、液体担体中の粒子状炭素質原料の第二の供給を、一又はそれより多い入口(80及び/又は80a)を介して導入するように適合されている。かかる入口は、反応器下部セクションにおいて使用したような分散装置であるか又は簡単な供給チューブであってもよい。第二の供給は、第一の反応帯域30から上がってくる混合物生成物と接触し、混合され、シンガス、灰分、チャー、及び揮発性タールを含む第二の生成物流れを生成する。反応器上部セクションは、第二の生成物流れを上部反応器セクション40から滞留容器90へと運ぶための出口及び導管120を追加で含む。

0023

滞留容器90は、反応器上部セクション40から生成物流れ120を受容して、滞留容器を通過する未処理のガス流れ中に存在する未反応の揮発性タールを熱分解/クラッキングするために、約1500°Fを超える温度にて充分な滞留時間を提供するように適合されている。一定の態様において、滞留容器は、タールの崩壊触媒作用を及ぼすことができる一又はそれより多い触媒、残留するタールを吸収することができる一又はそれより多い吸着剤、あるいはその両方を含む反応器で置き換えてもよい。滞留容器90を出るシンガスは、ごくわずかなレベルのタールしか含まず、それゆえ以下では“タールがほぼゼロであるシンガス”と呼ぶ。滞留容器90は、ガス化反応器10の内部で利用されているものと同様な運転圧力に耐えられるよう設計されている。

0024

図2に示す態様において、導管97は、タールがほぼゼロであるシンガスを滞留容器90の出口から微粒子濾過装置175まで運ぶ。水などの急冷媒体は、この接続導管97条に配置される少なくとも一つの入口210を介して導入される。入口210は、加圧される系に急冷媒体を通すことを可能とする任意の設計であることができる。一定の態様において、入口210は、水の流れを導入し、水の流れを、導管97を通って運ばれる微粒子が低減されたシンガスと混合するように適合されている。このような機能を発揮でき、当業者が使用できるものとして、スプレーノズルや分散装置が商業的に入手可能である。

0025

タールがほぼゼロであるシンガスが滞留容器90を出て、導管97を介して微粒子濾過装置175まで運ばれた後、急冷媒体と接触する。急冷媒体とタールがほぼゼロであるシンガスとの直接接触させると、急冷媒体をフラッシュして蒸発させることで急冷媒体の蒸発潜熱を利用でき、それにより、約550°F〜約1200°Fの範囲の温度を有する冷却され湿気を与えられたシンガスが生成される。一定の態様において、冷却され湿気を与えられたシンガスの温度は、約600°F〜約1100°Fである。一定の態様において、冷却され湿気を与えられたシンガスの温度は、約550°F〜約950°Fである。一定の態様において、冷却され湿気を与えられたシンガスの温度は、約600°F〜約950°Fである。

0026

更に図2を参照すると、二段階ガス化システム内のガス化プロセスは、第一反帯域(又は反応器下部セクション30)の内部で始まり、このとき、含微粒子炭素質原料60及び/又は60aは、酸素含有ガス100及び/又は蒸気を含むガス流れと混合され、迅速な発熱反応が起こり、含微粒子炭素質原料の第一の部分が、蒸気、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、メタン、及び灰分等の同伴微粒子を含む(表1を参照)第一の混合物生成物へと転化する。灰分は、炭素質原料の不燃性無機成分から構成される。反応器下部セクション30の温度は、灰分の融点よりも高く維持され、これにより灰分が融解し塊になってスラグとして知られる粘性の液体を形成する。スラグは第一反応帯域の底部に落ちタップホール20から急冷チャンバー(図示せず)へと流れ、すぐに水冷され、スラグ処理最終処分115のために出口を介して送られる。

0027

反応器下部セクション30で起こる発熱燃焼反応により、温度は2000°F〜3000°Fまで上昇する。この熱は、第二の反応帯域40(又は反応器上部セクション)へと上方に運ばれ、吸熱の液化と熱分解のために、又は任意に、入口80及び/又は80aを介して第二の反応帯域40に導入される液体担体中の含微粒子固体炭素質原料の第二の部分の乾燥のために、熱が提供される。

0028

第二の反応帯域40における物理的条件は、炭素質原料の迅速な加熱を確実なものとするように制御される。炭素質原料が反応器上部セクション40に入ると、第一の反応帯域から上昇する熱い第一の生成物流れ(図示せず)と接触する。原料は、液体担体が蒸発するにつれて乾燥され、原料の一部は、炭素蒸気反応(C+H2O→CO+H2)などの吸熱反応によりガス化して、シンガスと、灰分及び液化した炭素(チャー)を含む固体とを含む第二の生成物流れを生成する。一定の態様において、第二の生成物流れは、乾燥した未反応の原料を追加で含んでいてもよい。

0029

更に図2を参照すると、導管120を介してガス化反応器10の反応器上部セクション40を出る第二の生成物流れは、主として、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)、水素(H2)、水(H2O)、メタン(CH4)、灰分、チャー、及び窒素(N2)を含む。表1は、E−Gas(商標)(Lummus Technology Inc.所有)構成の慣用的な二段階スラリー供給ガス化装置による生成した未処理の合成ガス流れの典型的な組成を示す。第二の生成物流れは、典型的には、例えば、第二段階/第二反応帯域において起こる発熱反応によりつくられる揮発性タールなどの、一又はそれより多い不所望な成分(すなわち汚染物質)を含む。

0030

0031

本明細書中に開示したプロセス及びシステムの利点は、急冷媒体として利用される水の流れが、水性ガスシフト反応器中、又は水性ガスシフト反応器からすぐ上流注入するためHTHRUにおいて高圧蒸気を生成するために必要となるであろうボイラー供給水よりも低い品質のものであってもよいことである。高純度の水をHTTRUに供給して、熱移動表面のファウリングを防止しなければならない。HTHRUの必要性を排除すれば、必要とする高純度ボイラー供給水の量を低減することにより、プロセス及びシステムの全体の効率は高くなり、それにより、必要とされるであろう水処理装置をなくしたり、大きさを小さくしたりできる。

0032

更に図2を参照すると、冷却され湿気を与えられたシンガスは、導管97を通って微粒子濾過装置175に運ばれ、装置を通過するシンガスから、残留する固体、微粉、及び微粒子が除去され、それにより、微粒子を含まないシンガス200が生成される。ろ過は、例えば、サイクロンバグフィルター、又はキャンドルフィルターなどの、任意の慣用的なろ過手段により行うことができる。これらの装置の使用及び構造は慣用的であり、より具体的な議論は本発明の開示の範囲外である。

0033

冷却され湿気を与えられたシンガスを微粒子濾過装置175に運ぶ際は、冷却されたシンガス中に存在する一又はそれより多い成分の凝縮温度より高い温度で行い、水、灰分構成物質、及び残留する揮発性タールからなる群から選択される一又はそれより多い成分の凝縮を防止する。本明細書中に開示するシステム及びプロセスは、任意に、800°Fを超える温度にて気相に残留する灰分構成物質の凝縮を防止するために使用してもよい。わずかにより高い温度では(約1000°Fより高い温度)、本発明のシステム及び方法は、残留する揮発性タールの凝縮を防止することができ、その後に、冷却され湿気を与えられたシンガスが通過してろ過される微粒子濾過装置の表面上にこれらのタールが堆積するのを防止することができる。

0034

一定の態様では、冷却され湿気を与えられたシンガスの温度は、約800°F又はそれ未満であり、合金鋼から構築された慣用的なろ過要素を微粒子濾過装置に利用することができる。しかし、これらの態様において、乾式ろ過により運転する微粒子濾過装置を使えなくしてしまう、及び/又は、腐食してしまうから、冷却され湿気を与えられたシンガスの温度は、常に、シンガス中に存在する蒸気の凝縮温度(又は露点)より高く維持されるように制御される。冷却され湿気を与えられたシンガスの温度が約800°Fより高く維持される一定の別の態様において、微粒子濾過装置175は、例えば、多孔性セラミック又は当業者に知られている任意の他の耐熱性材料といった、より耐熱性のある材料から構築されたろ過要素を含んでいてもよい。場合により、微粒子濾過装置175により収集される残留固体、紛体、及び微粒子は、プロセスの全体の効率を上げるために、導管215を介して反応器下部セクションに戻される。

0035

微粒子濾過装置を出る微粒子を含まないシンガス200は、任意に、慣用的な塩素スクラバー(図示せず)に運んで、塩素や他の不純物を除去してもよい。一定の態様では、微粒子を含まないシンガス200を、少なくとも一つのシフト反応器(図示せず)に運んで、水性ガスシフト反応:CO+H2O→CO2+H2を促進し、それによりシフトされたシンガスが生成される。水の流れを急冷媒体として使用して、少なくとも一つの入口200を介して導入すると、蒸気がその場で生成され、これにより、水−ガスシフト反応を促進するために、外部ボイラーでつくり、シフト反応器に、又はシフト反応器からすぐ上流に、導入しなければならない高圧蒸気の量が低減する。

0036

水−ガスシフトを含む態様において、各シフト反応器は触媒を含み、また、約400°F〜900°Fの範囲の温度で運転し、反応器を通過する微粒子を含まないシンガス中に存在する一酸化炭素と蒸気を反応させるように構成され、水素ガスのレベルが高く、一酸化炭素のレベルが低い微粒子を含まないシフトされたシンガスが生成される。一定の態様では、多数のシフト反応器を利用してもよく、一つはより高い温度に維持される。多くの慣用的な触媒を利用して、この水−ガスシフト反応を促進することができ、これらに限定されないが、マグネタイトラネー銅(Raney copper)、並びに他の遷移金属遷移金属酸化物が挙げられる。一定の態様では、例えば、ニッケル及びモリブデン(NiMo)並びにコバルト及びモリブデン(CoMo)を含むもののような、硫黄耐性のある慣用的な水素処理触媒を利用することができる。好ましくは、触媒は、微粒子を含まないシンガス中に存在する硫黄汚染物質による不活化に耐性があるものである。かかる触媒は慣用的であり、当業者であれば本明細書中に説明するやり方でこれら触媒を使用できる。

0037

得られるシフトされたシンガスは、次いで、集積ガス化複合サイクルIGCC発電所の一部としてのガスタービン用の燃料、あるいは、化学製造プロセス又は合成天然ガス(SNG)製造プロセスの原料等、種々の方法で利用することができる。かかるプロセスは慣用的であり、この開示の範囲外である。一定の態様は、シフトされたシンガスから二酸化炭素を回収することを追加で含んでもよい。その際、回収に利用される装置は、シフト反応器から下流に配置される。

0038

炭素収集を伴うSNG用途及びIGCC用途の両方について、少なくとも一つの入り口210を介して導入される急冷媒体によりその場で蒸気がつくられ、それにより、水−ガスシフト反応を行う前に微粒子を含まないシンガスを調湿するために添加しなければならない蒸気の量は有意に低減される。炭素収集を伴わないIGCC用途を含む一定の態様について、微粒子を含まないシンガスは、塩素の除去のために水洗浄して、更に冷却し、脱湿し、脱硫黄してもよい。これらの態様において、未処理のシンガスを急冷するために利用されるプロセス水は、低温熱回収ユニットLTHRU)において酸性廃水(sour water)として殆ど凝縮させることができる。次いで、脱硫黄化されたシンガスをガスタービンの燃料として使用する前に再度湿気を与えるために、ボイラー供給品質の水が必要となる。

0039

本発明の一定の態様に関する以下の実施例を示す。各実施例は本発明の説明のために示すものであり、本発明の多くの態様のうちの一つである。これらの実施例は、本発明をどのように実施し使用するかを当業者に教示するために、本発明の具体的な態様の例示として意図されており、以下の実施例は、本発明の範囲を何らかの方法で限定又は規定するように読むべきではない。

0040

実施例1
詳細なコンピュータモデリングを実施して、本発明のシステム及びプロセスを実行するときの全体の運転効率及びコストに対する効果を評価した。テストケースは、石油コークスを原料とする1日当たり6,733トンあまりの能力をもつ(本明細書中に説明したような)二段階ガス化装置とした。モデリングの結果は、全体のガス化装置の性能は、認め得るほどには変化せず、ガス化装置から製造された未処理のシンガスは、表1に示すものと非常に似た組成であることを示した。実際に、殆どの成分はモルベースで1%未満しか違わなかった。

0041

検出された主要な違いは、慣用的なシステム対本開示のシステムの蒸気と水のバランスにおいてであった。本明細書中に説明する本発明のシステムを実行して、タールがほぼゼロであるシンガスを1000°Fまで直接急冷すると、HTHRUにより製造されたすべての高圧蒸気が、タールがほぼゼロであるシンガスを冷却するために、ロスする結果となった。しかし、1000°Fまでの直接急冷により冷却されたシンガスは、慣用的なシステムにより製造されるシンガスより、その場でつくった蒸気を約56%多く含有しており、それにより、水−ガスシフト反応器に入る前にシンガスを湿らせるために導入する必要がある高圧蒸気の量はおよそ95%少なくなる。また、この実施例ではHTHRUでは高圧蒸気は製造されなかったから、ボイラー供給水を予熱し、(HTHRUにより製造される)飽和蒸気を過熱するために必要とされる熱は、代わりに、直接その場で過熱された高圧蒸気を発生させるために利用した。この実施例において蒸気タービンに対して利用可能な過熱された高圧蒸気の全体のロスは、およそ31.8%に相当すると計算された。しかし、蒸気タービンにより作り出された動力はわずか14.6%しか減っていなかった。

0042

実施例2
システムの信頼性(すなわち、運転のアベイラビリティー)は、ガス化システムの商業的な実行可能性を決定する際の重大なファクターである。したがって、本明細書中に説明するシステム及びプロセスの態様とEGas(商標)技術(Lummus Technology Inc.が所有)を利用する慣用的な二段階ガス化システムとの間で詳細な比較を行い、システムのアベイラビリティーに対する影響を計算した。テストケースは、二つの集積ガス化複合サイクル(IGCC)システムを比較した。各システムは二つのオンラインガス化装置を含み、バックアップはない。予防保全は、通常、180日ごとに行い、ガス化装置を点検してメンテナンスを行う。しかし、HTHRUを利用する慣用的なIGCCシステムは、より頻繁にメンテナンスを行う必要があると決められており、90日ごとのオーダーであった。この仮定的なシナリオにおいて、本明細書中に説明するように設計された本発明のシステムのアベイラビリティーは、慣用的なシステム設計よりも6.6%大きかった。

0043

実施例3
本明細書中に説明したシステム及びプロセスを実行する経済性を決定するために計算を行った。本発明のシステム及びプロセスは、建築とメンテナンスの両方について費用のかかる装置の一つであるHTHRUを必要としない。資本経費予想される所得税率、財政の下落、及び予想されるインフレ率におけるセイビングを含めて、詳細な分析を行った。本明細書中に説明する本発明のシステム及びプロセスを実行することによる全体のセイビングは、システムの予想寿命25年にわたり、3.9%の内部収益率になると計算された。

0044

定義
本開示の目的のために、“シンガス(syngas)”という用語は、合成ガス(synthesis gas)又は合成ガス(synthetic gas)と同義であり、“ガス”という用語は、メタン、天然ガス、並びに、ガソリン又は任意の他の液体炭化水素燃料と同義である。

0045

締めくくりに、任意の参考文献、特に発行日が本出願の優先日より後である参考文献に対する議論は、本発明に対する先行技術であると自認しているものではないことを記すべきである。同時に、以下のすべての各請求項は、本発明の追加の態様として、この詳細な説明又は明細書中に援用される。

実施例

0046

本明細書中に説明したシステム及びプロセスを詳細に説明してきたが、以下の特許請求の範囲に規定する本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、種々の変更、置換、及び改変が可能であることを理解すべきである。当業者であれば、開示された態様を検討して、本明細書中に説明したそのままではない、本発明を実施する他のやり方を特定することができるであろう。説明、要約、及び図面は本発明の範囲を限定するために使用するものではなく、本発明の変形及び均等物は特許請求の範囲の範囲内であるというのが、本発明者らの意図である。本発明は、以下にリストされた特許請求の範囲とそれらの均等物と同様の広い範囲であることが具体的に意図されている。

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