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技術 プロペラ伴流の空気力学的な影響を打ち消す航空機および方法

出願人 ジーイー・アビエイション・システムズ・エルエルシー
発明者 アンジェラ・マリー・ネッパーポール・ニコラス・メスヴェン
出願日 2016年7月5日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2016-132937
公開日 2017年1月26日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2017-019490
状態 特許登録済
技術分野 飛行船・気球・飛行機
主要キーワード 回転流れ ウイングレット 幾何学的形 回転方向成分 プロペラブレード 翼面荷重 揚力面 エンジン吸気口
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

プロペラ伴流空気力学的な影響を打ち消す航空機および方法を提供する。

解決手段

中心線44を有する胴体42と、胴体42から延在し、前縁56および後縁を有する46と、翼46に取り付けられ、回転出力軸50を有するエンジン48と、プロペラ52が回転出力軸50によって回転させられるとき、プロペラ伴流を画定するように回転流れ場を発生させるプロペラ52と、プロペラ52が翼46の前縁56の前方に配置され、その結果、プロペラ伴流が翼56通って流れ、迎え角が事実上増大した局所領域を形成し、これに対応して翼面荷重が増大するが、これに伴って、翼56の対応する局所領域での弦長62を短くして翼面荷重を相殺する。また、迎え角が事実上減少した局所領域を形成し、それに対応して翼面荷重が減少するが、これに伴って、翼56の対応する局所領域での弦長64を長くして翼面荷重を相殺する。

概要

背景

現代ターボプロップエンジン航空機は、航空機のに取り付けられた1つまたは複数のプロペラを備えることができる。プロペラが航空機に取り付けられると、機体周りの空気の流れ場を著しく変える。これは、回転するプロペラが、プロペラ伴流として知られる螺旋状または渦巻状の空気の流れ場を生じさせることによるもので、このプロペラ伴流が下流の空気の流れ場に影響を与える。

プロペラ伴流は、軸方向および回転方向の速度成分を含む。回転方向成分は、翼によって生じる揚力に加わるか、または揚力を減らすかして、伴流なしの翼によって生じる揚力と比較すると、翼長に沿って揚力が増大または減少する局所領域を生成する。したがって、取り付けられたプロペラは、プロペラ伴流の中に入る機体の周りの流れ場を著しく変える。

現状世代のターボプロップ航空機は、構成部品組立体として設計され、各構成部品は、航空機の他の構成部品で生じる状況についての考慮を最小限にして、独立して生成される。より詳細には、プロペラおよび機体は独立して設計される。したがって、現状の翼設計は、プロペラ伴流を補償するようには試みていない。その代わりに、伴流の影響の補償は、航空機のトリムの調節によって主に処理される。

概要

プロペラ伴流の空気力学的な影響を打ち消す航空機および方法を提供する。中心線44を有する胴体42と、胴体42から延在し、前縁56および後縁を有する翼46と、翼46に取り付けられ、回転出力軸50を有するエンジン48と、プロペラ52が回転出力軸50によって回転させられるとき、プロペラ伴流を画定するように回転流れ場を発生させるプロペラ52と、プロペラ52が翼46の前縁56の前方に配置され、その結果、プロペラ伴流が翼56通って流れ、迎え角が事実上増大した局所領域を形成し、これに対応して翼面荷重が増大するが、これに伴って、翼56の対応する局所領域での弦長62を短くして翼面荷重を相殺する。また、迎え角が事実上減少した局所領域を形成し、それに対応して翼面荷重が減少するが、これに伴って、翼56の対応する局所領域での弦長64を長くして翼面荷重を相殺する。

目的

これは、プロペラと機体とを独立して設計する場合と比べて、プロペラ後流の影響を利用することができることを含めて、航空機の全体性能を改善することができることを含む様々な利点を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

中心線(44)を有する胴体(42)と、前記胴体(42)から延在し、前縁(56)および後縁を有する(46)と、前記翼(46)に取り付けられ、回転出力軸(50)を有するエンジン(48)と、前記出力軸(50)に動作可能に結合されたプロペラ(52)であって、前記プロペラ(52)が前記回転出力軸(50)によって回転させられるとき、プロペラ伴流画定するように回転流れ場を発生させるプロペラ(52)とを備える航空機(40)であって、前記プロペラ(52)が前記翼(46)の前記前縁(56)の前方に配置され、その結果、前記プロペラ伴流が前記翼(56)通って流れ、迎え角が事実上増大した局所領域を形成し、これに対応して翼面荷重が増大するが、これに伴って、前記翼(56)の対応する局所領域での弦長(62)を短くして、そうしなければ増大する翼面荷重を相殺し、また、迎え角が事実上減少した局所領域を形成し、それに対応して翼面荷重が減少するが、これに伴って、前記翼(56)の対応する局所領域での弦長(64)を長くして、そうしなければ減少する翼面荷重を相殺する、航空機(40)。

請求項2

短い弦長(62)および長い弦長(64)の前記局所領域が、前記航空機(40)の空気力学的な中心が前記胴体(42)の中心線(44)に留まるように選ばれる、請求項1記載の航空機(40)。

請求項3

前記翼(46)の短い弦長(62)および長い弦長(64)の局所領域がまた、それぞれ、小さなひねりおよび大きなひねり、または小さなキャンバおよび大きなキャンバの局所領域も有する、請求項1または2のいずれか1項記載の航空機(40)。

請求項4

前記短い弦長(62)および長い弦長(64)の前記局所領域が、水平飛行に対する任意の追加のトリム補正を実質的に相殺することができる、請求項1乃至3のいずれか1項記載の航空機(40)。

請求項5

前記中心線(44)の両側で、前記胴体(42)から側方へ延在する前記翼(46)、および対応するプロペラ(52)を有する少なくとも2つのエンジン(48)をさらに備え、前記少なくとも2つのエンジン(48)のうちの一方が前記中心線(44)の一方の側で前記翼(46)に取り付けられ、前記少なくとも2つのエンジン(48)のうちの他方が前記中心線(44)の他方の側で前記翼(46)に取り付けられ、前記プロペラ(52)が同じ方向に回転する、請求項1乃至4のいずれか1項記載の航空機(40)。

請求項6

前記エンジンが、前記プロペラ伴流(120)と位置が合っているエンジン吸気口(118)をさらに含む、請求項1乃至5のいずれか1項記載の航空機(40、110)。

請求項7

中心線(44)を有する胴体(42)と、前記胴体(42)から延在し、前縁(56)および後縁を有する翼(46)と、前記翼(46)に取り付けられ、回転出力軸(50)を有するエンジン(48)と、前記出力軸(50)に動作可能に結合されたプロペラ(52)であって、前記プロペラ(52)が前記回転出力軸(50)によって回転させられるとき、プロペラ伴流を画定するように回転流れ場を発生させるプロペラ(52)とを備える航空機(40)であって、前記プロペラ(52)が前記翼(46)の前記前縁(56)の前方に配置され、その結果、前記プロペラ伴流が前記翼(56)通って流れ、前記翼(46)を通って流れる空気の迎え角が事実上増大した局所領域、および事実上減少した局所領域を形成し、また、前記翼(46)の対応する局所領域を物理的に変えて、前記翼(46)を通って流れる空気の迎え角が事実上増大したこと、および事実上減少したことに起因する任意の対応する局所的な翼面荷重を実質的に相殺する、航空機(40)。

請求項8

前記物理的に変える局所領域が、弦長、ひねり、またはキャンバのうちの少なくとも1つまたは2つを局所的に変えることを含む、請求項7記載の航空機(40)。

請求項9

前記物理的に変える局所領域が、弦長、ひねり、またはキャンバを局所的に変えることを含み、かつ前記航空機(40)の空気力学的な中心が前記胴体(42)の中心線(44)に留まるように選ばれる、請求項7記載の航空機(40)。

請求項10

弦長、ひねり、またはキャンバを前記局所的に変えることが、前記弦長、ひねり、またはキャンバを局所的に小さくして、対応する翼面荷重の増大を相殺すること、または、前記弦長、ひねり、またはキャンバを局所的に大きくして、対応する翼面荷重の減少を相殺することのうちの少なくとも1つを含む、請求項7乃至9のいずれか1項記載の航空機(40)。

請求項11

前記物理的に変える局所領域が、水平飛行に対する任意の追加のトリム補正を実質的に相殺する、請求項7乃至10のいずれか1項記載の航空機(40)。

請求項12

前記中心線(44)の両側で、前記胴体(42)から側方へ延在する前記翼(46)、および対応するプロペラ(52)を有する少なくとも2つのエンジン(48)をさらに備え、前記少なくとも2つのエンジン(48)のうちの一方が前記中心線(44)の一方の側で前記翼(46)に取り付けられ、前記少なくとも2つのエンジン(48)のうちの他方が前記中心線(44)の他方の側で前記翼(46)に取り付けられ、前記プロペラ(52)が同じ方向に回転する、請求項7乃至11のいずれか1項記載の航空機(40)。

請求項13

翼(46)に働くプロペラ伴流の空気力学的な影響を打ち消す方法であって、前記プロペラ伴流と前記翼(46)とが接する局所で、前記翼(46)の物理的な特性を局所的に変えて、前記プロペラ伴流からの翼面荷重を打ち消すステップを含む、方法。

請求項14

前記翼(46)の物理的な特性を前記局所的に変えることが、弦長、迎え角、またはキャンバのうちの少なくとも1つを物理的に変えることを含む、請求項13記載の方法。

請求項15

前記物理的な特性を前記局所的に変えることが、前記物理的な特性を前記局所的に変えることをしなければ生じたであろうトリム抗力を実質的に相殺する、請求項13または14のいずれか1項記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、プロペラ伴流空気力学的な影響を打ち消す航空機および方法に関する。

背景技術

0002

現代ターボプロップエンジン航空機は、航空機のに取り付けられた1つまたは複数のプロペラを備えることができる。プロペラが航空機に取り付けられると、機体周りの空気の流れ場を著しく変える。これは、回転するプロペラが、プロペラ伴流として知られる螺旋状または渦巻状の空気の流れ場を生じさせることによるもので、このプロペラ伴流が下流の空気の流れ場に影響を与える。

0003

プロペラ伴流は、軸方向および回転方向の速度成分を含む。回転方向成分は、翼によって生じる揚力に加わるか、または揚力を減らすかして、伴流なしの翼によって生じる揚力と比較すると、翼長に沿って揚力が増大または減少する局所領域を生成する。したがって、取り付けられたプロペラは、プロペラ伴流の中に入る機体の周りの流れ場を著しく変える。

0004

現状世代のターボプロップ航空機は、構成部品組立体として設計され、各構成部品は、航空機の他の構成部品で生じる状況についての考慮を最小限にして、独立して生成される。より詳細には、プロペラおよび機体は独立して設計される。したがって、現状の翼設計は、プロペラ伴流を補償するようには試みていない。その代わりに、伴流の影響の補償は、航空機のトリムの調節によって主に処理される。

0005

1つの態様では、本発明の実施形態は航空機に関しており、この航空機は、中心線を有する胴体と、胴体から延在し、前縁および後縁を有する翼と、翼に取り付けられ、回転出力軸を有するエンジンと、出力軸に動作可能に結合されたプロペラであって、プロペラが回転出力軸によって回転させられるとき、プロペラ伴流を画定するように回転流れ場を発生させるプロペラとを含み、プロペラは翼の前縁の前方に配置され、その結果、プロペラ伴流は翼を通って流れ、迎え角が事実上増大した局所領域を形成し、これに対応して翼面荷重が増大するが、これに伴って、翼の対応する局所領域での弦長を短くして、そうしなければ増大する翼面荷重を相殺し、また、迎え角が事実上減少した局所領域を形成し、これに対応して翼面荷重が減少するが、これに伴って、翼の対応する局所領域での弦長を長くして、そうしなければ減少する翼面荷重を相殺する。

0006

別の態様では、本発明の実施形態は航空機に関しており、この航空機は、中心線を有する胴体と、胴体から延在し、前縁および後縁を有する翼と、翼に取り付けられ、回転出力軸を有するエンジンと、出力軸に動作可能に結合されたプロペラであって、プロペラが回転出力軸によって回転させられるとき、プロペラ伴流を画定するように回転流れ場を発生させるプロペラとを含み、プロペラは翼の前縁の前方に配置され、その結果、プロペラ伴流は翼を通って流れ、翼を通って流れる空気の迎え角が事実上増大した局所領域、および事実上減少した局所領域を形成し、また、翼の対応する局所領域を物理的に変えて、翼を通って流れる空気の迎え角が事実上増大したこと、および事実上減少したことに起因する任意の対応する局所的な翼面荷重を実質的に相殺する。

0007

さらに別の態様では、本発明の実施形態は、翼に働くプロペラ伴流の空気力学的な影響を打ち消す方法に関しており、本方法は、プロペラ伴流と翼とが接する局所で、翼の物理的な特性を局所的に変えて、プロペラ伴流からの翼面荷重を打ち消すことを含む。

図面の簡単な説明

0008

翼とプロペラを有する従来技術の航空機の例示的な概略上面図である。
図1Aの航空機の例示的な概略前面図である。
本明細書で説明する様々な態様による航空機の例示的な概略上面図である。
本明細書で説明する様々な態様による、エンジン、プロペラ、および翼の胴体側部分の一部分の例示的な概略側面図である。
本明細書で説明する様々な態様による、エンジン、プロペラ、および翼の翼端側部分の一部分の例示的な概略側面図である。
本明細書で説明する様々な態様による、修正したプロペラ荷重を示す、航空機の例示的な概略前面図である。
本明細書で説明する様々な態様によるエンジン吸気口を有する航空機の一部分の例示的な概略前面図である。

実施例

0009

複数のエンジンを搭載するなど、いくつかの場合には、流れ場への伴流の影響によって、翼に対する揚力の中心が動かされて航空機の中心線から完全にずれ、それを補償して直進飛行および水平飛行をするためにトリム調節を必要とし、その結果、実質的に抗力が増大し、望ましくない燃料消費の増大を招く。本発明の実施形態は、ターボプロップ航空機において、プロペラと機体とを一体のシステムとして取り扱うことに関する。これは、プロペラと機体とを独立して設計する場合と比べて、プロペラ後流の影響を利用することができることを含めて、航空機の全体性能を改善することができることを含む様々な利点を提供することができる。この完全なシステム一体化は、航空機のトリム抗力およびエンジンのインテーク抗力を低減し、エンジン性能を改善し、航空機の全体効率を改善する可能性を有する。

0010

この問題をさらに説明するために、図1Aには、胴体12と、胴体12から外向きに延在する補償なしの翼14とを有する従来技術の航空機10が描かれている。ターボプロップエンジン16およびプロペラ18は翼14に結合されている。プロペラ中心線は20で示され、プロペラの回転方向は矢印22で示されている。上向きに動くブレード後ろに発生するプロペラ伴流は、翼の局所的な迎え角を増大させ、したがって、翼面荷重を増大させるが、それを矢印24で示す。逆に、下向きに動くブレードの後ろに発生するプロペラ伴流は、翼の局所的な迎え角を減少させ、したがって、翼面荷重を減少させるが、それを矢印26で示す。

0011

補償なしの翼14では、翼弦は変化している、より詳細には、翼弦は根元28から先端30へ連続的に細くなっている。このように、補償なしの翼14は前縁に対しては「後退角」を有し、直線的な前縁32を形成する。図1Bは、プロペラ18が同じ方向に回転している場合、プロペラ伴流によって、翼14の局所的な迎え角が増大し、したがって、航空機10の一方の側34では、プロペラ中心線20(図1A)の胴側の翼面荷重が増大し、航空機10の他方の側36では、プロペラ中心線20の翼端側の翼面荷重が増大することを示している。この結果、1つの翼では、揚力の中心は、矢印38で示すように、より翼端側になり、1つの翼では、揚力の中心は、矢印39で示すように、より胴体側になる。このため、直進飛行および水平飛行を維持するために航空機のトリム補正が必要となる。

0012

本発明の実施形態は、翼の幾何学的形状および/またはプロペラの幾何学的形状を修正し、各翼の荷重分布をより対称にして、トリム抗力を低減することに関する。このように翼の幾何学的形状を修正することの可能な1つのこととしては、翼弦を上記の補償なしの翼から翼弦を変えることを取り入れることである。図2に示すように、翼弦を変えた翼の幾何学的形状は、プロペラ伴流の局所的な影響を補償する。より詳細には、図2は、中心線44を有する胴体42を有する航空機40の概略的上面図である。翼46は、中心線44の両側で、胴体42から側方へ延在する。エンジン48は各翼46に取り付けられ、回転する出力軸50を含む。このように、2つのエンジン48のうちの一方は、中心線44の一方の側の翼46に取り付けられ、他方のエンジン48は、中心線44の他方の側の翼46に取り付けられる。

0013

対応するプロペラ52はブレード54を有して、出力軸50に動作可能に結合される。プロペラ52は、翼46の前縁56の前方に配置される。プロペラ52が回転出力軸によって回転させられるとき、プロペラは、プロペラ伴流を画定するように回転流れ場を発生させる。プロペラ中心線は58で示され、プロペラの回転方向は矢印60で示される。図示の例では、プロペラ52は同じ方向に回転する。航空機40は、各翼46に単一のターボプロップエンジン48およびプロペラ52を有するように示されているが、本発明の実施形態は、任意の数のプロペラ52を有する任意の適切な航空機にも利用することができることを意図する。

0014

プロペラ伴流は翼46を通って流れ、迎え角が事実上増大した局所領域、および迎え角が事実上減少した局所領域を形成する。翼46は、短い弦長および長い弦長それぞれに対応した局所領域を有して形成される。より詳細には、プロペラ伴流が翼を通って流れ、迎え角が事実上増大した局所領域を形成し、これに対応して翼面荷重が増大するところでは、翼の対応する局所領域での弦長を短くして、そうしなければ増大する翼面荷重を相殺する。同様に、プロペラ伴流が翼を通って流れ、迎え角が事実上減少した局所領域を形成し、これに対応して翼面荷重が減少するところでは、翼の対応する局所領域での弦長を長くして、そうしなければ減少する翼面荷重を相殺する。弦長が短い局所領域と弦長が長い局所領域とは、直線的な前縁を形成しない。

0015

例示的な図では、上向きに動くブレード54の後方では、62として示す弦長は短く、下向きに動くブレード54の後方では、64で示す弦長は長い。翼弦へのこのような修正は概ね非線形であり、66で示すように、上向きに動くブレードの後方では局所的な翼面荷重を低減させ、68で示すように、下向きに動くブレードの後方では局所的な翼面荷重を増大させる。このように、弦長を短くすると、そうしなければそれに相当して増大する翼面荷重を相殺するように働くことができ、弦長を長くすると、そうしなければそれに相当して減少する翼面荷重を相殺するように働くことができる。

0016

翼へのこれらの修正、およびその結果生じる局所的な翼面荷重の結果として、翼46の荷重分布は航空機の中心線44に対してより対称的になり、その結果、トリム抗力は低減される。短い弦長62、および長い弦長64の局所領域は、それらの局所領域が短くなければ、または長くなければ、それに相当して翼46へ働くプロペラ伴流からの翼面荷重が増大、または減少するが、いかなるそれらの増大または減少もそれぞれ実質的に相殺する。必要とはしないが、短い弦長62および長い弦長64の局所領域は、航空機40の空気力学的な中心が胴体の中心線44に留まるように選ぶことができる。さらに、短い弦長および長い弦長の局所領域は、水平飛行に対する任意の追加のトリム補正を実質的に相殺することができる。

0017

次に、図3を参照すると、エンジン70、矢印75によって示されるような紙面の中へ入る方向に回転するブレード74を有するプロペラ72、および翼76の胴体側部分の一部分の側面図が示され、かつ翼の幾何学的形状に対する別の可能な修正を示している。より詳細には、翼76の胴体側部分は、補償なしの翼78に比べると、翼の胴体側領域にわたって翼のひねりを大きくすることを取り入れている。翼は、下向きに動くブレード74の後方では翼のひねりを大きくすることを取り入れている。このように翼の胴体側のひねりを大きくすること、または翼を局所的に上向きにひねることよって、翼76の局所的な迎え角が増大する。翼の局所的な迎え角が増大すると、相応する局所的な翼面荷重の減少を相殺する。より詳細には、矢印80によって示すように、このように胴体側のひねりを大きくすると、下向きに動くブレード74の後方の局所的な翼面荷重が増大する。

0018

逆に、図4には、エンジン70、ブレード74を有するプロペラ72、および翼82の翼端側部分の一部分の側面図が示されており、翼の幾何学的形状に対する別の可能な修正を示している。より詳細には、翼のひねりは、補償なしの翼84に比べると、翼の翼端側領域にわたって小さくされている。翼は、上向きに動くブレード74の後方では翼のひねりを小さくすることを取り入れている。このように翼端側の翼のひねりを小さくすること、または翼を局所的に下向きにひねることによって、翼の局所的な迎え角が減少する。翼の局所的な迎え角が減少すると、相応する局所的な翼面荷重の増大を相殺する。より詳細には、矢印86によって示すように、このように翼端側のひねりを小さくすると、より対称的な翼面荷重分布によって、上向きに動くブレードの後方の局所的な翼面荷重が減少する。

0019

反対側の翼(図示せず)では、上向きに動くブレードの後方の翼の胴体側領域にわたって翼のひねりを小さくして、局所的な迎え角を減少させ、局所的な翼面荷重を減少させることができる。さらに、下向きに動くブレードの後方の翼の翼端側領域にわたって翼のひねりを大きくして、局所的な迎え角を増大させ、局所的な翼面荷重を増大させることができる。翼のひねりに対する修正を組み合わせた効果の結果、翼全体の荷重分布がより対称になり、トリム抗力が低減される。

0020

図3〜4に示したような翼のひねりに対する修正は、図2に示したような局所的な翼の弦に対する修正と併せて、または独立して実施することができることが理解されよう。翼面荷重に影響を与えることができ、弦およびひねりの変更と併せて使用して荷重をより対称にすることができる翼の幾何学的形状に対する修正の他の可能なものとしては、限定するものではないが、翼キャンバ、前縁または後縁のスイープエーロフォイルプロファイル、前縁/後縁装置、またはウイングレットが含まれる。非限定的な例として、翼の短い弦長および長い弦長の局所領域はそれぞれ、小さなひねりおよび大きなひねりの局所領域も有することもでき、短い弦長および長い弦長の局所領域は、それぞれ、小さなキャンバおよび大きなキャンバの局所領域も有することができる。

0021

このように、プロペラが翼の前縁の前方に配置され、その結果、プロペラ伴流が翼を通って流れ、翼を通って流れる空気の迎え角が事実上増大した局所領域、および事実上減少した局所領域を形成する場合には、翼の対応する局所領域を物理的に変えて、翼を通って流れる空気の迎え角が事実上増大したこと、および事実上減少したことに起因する任意の対応する局所的な翼面荷重を実質的に相殺することができることが理解されよう。物理的に変える局所領域は、弦長、ひねり、およびキャンバのうちの少なくとも1つ、2つ、またはすべてを局所的に変えることを含むことができる。弦長およびひねりを局所的に変えることは上記で説明した。翼のキャンバを局所的に変えることは、翼のキャンバを局所的に小さくして、対応する翼面荷重の増大を相殺すること、または、翼のキャンバを局所的に大きくして、対応する翼面荷重の減少を相殺することのうちの少なくとも1つを含む。物理的に変える局所領域は、航空機の空気力学的な中心が胴体の中心線に留まるように選ぶことができる。物理的に変える局所領域は、水平飛行に対する任意の追加のトリム補正を実質的に相殺することができる。

0022

上記の例は、翼に働くプロペラ伴流の空気力学的な影響を打ち消す方法を例示している。このような方法は、プロペラ伴流と翼とが接する局所で、翼の物理的な特性を局所的に変えて、プロペラ伴流からの翼面荷重の変化を打ち消すことを含む。局所的に変える物理的な特性は、この物理的な特性を変えることをしなければ生じたであろうトリム抗力を実質的に相殺する。

0023

さらに、翼の荷重分布の対称性を改善し、したがって、トリム抗力を低減するために、プロペラの幾何学的形状は、プロペラ荷重を変化させるように修正することができることもまた意図している。図5を参照すると、翼92を有する航空機90が示され、翼92には、ブレード96を有するプロペラ94が含まれる。プロペラ94が矢印98に示すように同じ方向に回転しているとき、揚力の中心は、1つの翼では、矢印100で示すようにさらに翼端側になる。この結果、より大きなモーメントおよびより高いトリム抗力が生じる。本発明の実施形態は、プロペラの幾何学的形状を修正して、プロペラ荷重をより胴体側へ移動させて、矢印102で示すように、翼の翼端側部分の揚力の中心をさらに胴体側へ移動させ、逆に、他の翼の胴体側部分の揚力の中心を、矢印106で示す現状の荷重から、矢印104で示すように、翼端側に移動させて、モーメントおよび対応するトリム抗力を低減することを企図する。このようにプロペラ荷重を修正すると、生じるモーメントはより小さく、トリム抗力は低減される。プロペラ荷重を変えるためのプロペラの幾何学的形状の修正の可能なことは、限定するものではないが、弦、ひねり、キャンバ、厚さ、スイープ、またはエーロフォイルプロファイルを含むことができる。プロペラ荷重を胴体側に移動させることを単独で、または、翼修正と併せて行うと、より対称的な翼面荷重となり、トリム抗力を低減することが理解されよう。

0024

図6は、翼112を有する航空機110の一部分の概略前面図である。翼112には、矢印117で示す方向に回転するブレード116を有するプロペラ114、および本発明の別の実施形態によるエンジン吸気口118が取り付けられている。プロペラ114は、矢印のように伴流120を発生する。補償なしの航空機では、伴流120は、補償なしのナセルエンジン吸気口122(仮想線で示す)の上流にある。対照的に、本発明の実施形態のエンジン吸気口118は、プロペラ114によって生じる伴流120と位置がより合っている。エンジン吸気口118を伴流120の位置に合うように、エンジン吸気口118の位置および幾何学的形状、プロファイル、または形状を修正することができる。このようにして、エンジン吸気口118は、プロペラ伴流の流れ場120内で作動するように修正することができる。このような修正の結果、インテーク抗力を低減し、ナセルエンジン吸気口によって吸入されてエンジンコア内に入る流れ場の乱れを低減することができる。さらに、より高い吸気圧力を生じるように、上記のように、胴体側のプロペラブレード荷重を増大することができ、これによってエンジン性能もまた改善することができる。

0025

上記の実施形態は様々な利点を有し、それには、プロペラと機体とを一体システムとして取り扱うことによって、プロペラ後流の影響を利用することができることが含まれる。この結果、個々の構成部品の性能を妥協しながら、航空機の揚力面への非対称な荷重に関連した問題を解決することができる。上記の実施形態は、各翼の荷重分布がより対称になるように、翼の幾何学的形状またはプロペラ荷重を修正し、その結果、トリム抗力が低減され、エンジン吸気口に入る流れ場の乱れが低減される。トリム抗力が低減される結果、航空機の抗力が低減され、それによって、燃料燃焼が低減され、したがって、燃料消費が低減される。エンジン吸気口に入る流れ場の乱れが低減される結果、インテーク抗力が低減され、燃料の燃焼が低減され、その結果、燃料消費が低減される。さらに、エンジンへの吸気圧力をより高くするようにプロペラ荷重を修正することができ、それによってエンジン性能が改善される。

0026

前述していない範囲まで、必要であれば、様々な実施形態の異なる特徴および構造を互いに組み合わせて使用することができる。実施形態のすべてに例示されていない1つの特徴は、存在しないと解釈されることを意図しておらず、これは説明の簡略化のためである。したがって、異なる実施形態の様々な特徴は、必要に応じて組み合わせて適合させて、明示されるか否かにかかわらず、新しい実施形態を形成することができる。本明細書で説明した特徴のすべての組み合わせ、または並び替えは、本開示に包含される。

0027

本明細書では、最良の態様を含む例を用いて本発明を開示し、また、任意の装置またはシステムの作製および使用、ならびに任意の組み入れられた方法の実施を含め、当業者が本発明を実施できるように本発明を開示している。本発明の特許性を有する範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者が想到する他の例を含むことができる。このような他の例は、特許請求の範囲の文言相違ない構成要素を有する場合、または特許請求の範囲の文言と実質的に相違ない等価の構成要素を含む場合、特許請求の範囲内であることが意図されている。

0028

10航空機
12胴体
14翼
16エンジン
18プロペラ
20中心線
22 矢印
24 矢印
26 矢印
28根元
30 先端
32 直線的な前縁
34 側
36 側
38 矢印
39 矢印
40 航空機
42 胴体
44 中心線
46 翼
48 エンジン
50 軸
52 プロペラ
54ブレード
56 縁
58 中心線
60 矢印
62 短い弦長
64 長い弦長
66 上向きに動くブレード
68 下向きに動くブレード
70 エンジン
72 プロペラ
74 ブレード
75 矢印
76 翼
78補償なしの翼
80 矢印
82 翼
84 補償なしの翼
86 矢印
90 航空機
92 翼
94 プロペラ
96 ブレード
98 矢印
100 矢印
102 矢印
104 矢印
106 矢印
110 航空機
112 翼
114 プロペラ
116 ブレード
117 矢印
118エンジン吸気口
120伴流
122ナセルエンジン吸気口

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