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技術 画像処理装置

出願人 アストロデザイン株式会社
発明者 眞鍋吉仁佐藤仁小泉和誉
出願日 2015年6月29日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2015-130173
公開日 2017年1月19日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2017-016260
状態 特許登録済
技術分野 表示装置の制御、回路 画像処理 カラー画像通信方式 FAX画像信号回路 スタジオ装置
主要キーワード 色相図 波形モニタ 強調部分 描画手法 グレーディング 機能的構成要素 Bmax ベクトル表示
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年1月19日)のものです。
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図面 (8)

課題

対象領域の色相および彩度を変えることなく明度を変更できる範囲をより直感的に示すこと。

解決手段

一実施形態に係る画像処理装置は、画像信号受け付ける受付部と、画像信号で示される画像の少なくとも一部である対象領域内の各画素を、色相および彩度の組合せを示す色情報と明度を示す明度情報とに変換する変換部と、色情報で示される色相および彩度の組合せにおいて取り得る明度の限界値である限界明度を算出し、明度情報で示される明度と該限界明度との近接度を算出する処理を、対象領域内の各画素について実行する算出部と、対象領域内の各画素についての近接度を表示装置に表示させるために該近接度を出力する出力部とを備える。

概要

背景

従来から、撮影時のカメラ色調整補助するための装置が知られている。例えば下記特許文献1には、ユーザが選択した色情報視覚的に理解しやすいように表示する画像処理装置が記載されている。この画像処理装置は、色相および彩度を示す色相・彩度平面図と、明度を表す明度平面図とからなる色度図を表示し、選択された色の色相および彩度に対応する色オブジェクト色相図内の対応する位置に表示する。そして、この画像処理装置は、その色オブジェクトを移動させるユーザ操作に応じて、移動後の色オブジェクトと移動前の色オブジェクトとを色度図上にリアルタイムで表示する。

概要

対象領域の色相および彩度を変えることなく明度を変更できる範囲をより直感的に示すこと。一実施形態に係る画像処理装置は、画像信号受け付ける受付部と、画像信号で示される画像の少なくとも一部である対象領域内の各画素を、色相および彩度の組合せを示す色情報と明度を示す明度情報とに変換する変換部と、色情報で示される色相および彩度の組合せにおいて取り得る明度の限界値である限界明度を算出し、明度情報で示される明度と該限界明度との近接度を算出する処理を、対象領域内の各画素について実行する算出部と、対象領域内の各画素についての近接度を表示装置に表示させるために該近接度を出力する出力部とを備える。

目的

そこで、対象領域の色相および彩度を変えることなく明度を変更できる範囲をより直感的に示すことが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

画像信号受け付ける受付部と、前記画像信号で示される画像の少なくとも一部である対象領域内の各画素を、色相および彩度組合せを示す色情報明度を示す明度情報とに変換する変換部と、前記色情報で示される色相および彩度の組合せにおいて取り得る明度の限界値である限界明度を算出し、前記明度情報で示される明度と該限界明度との近接度を算出する処理を、前記対象領域内の各画素について実行する算出部と、前記対象領域内の各画素についての前記近接度を表示装置に表示させるために該近接度を出力する出力部とを備える画像処理装置

請求項2

前記限界明度が、前記色情報で示される色相および彩度の組合せにおいて取り得る明度の最大値である等色最明度であり、前記近接度が、前記等色最明度に対する、前記明度情報で示される明度の比である等色明度率と、前記等色最明度と前記明度情報で示される明度との差である等色明度余裕度とのうちの一つである、請求項1に記載の画像処理装置。

請求項3

前記出力部が、前記近接度が所定の閾値よりも大きい画素の情報が前記表示装置上で強調表示されるように前記近接度を出力する、請求項1または2に記載の画像処理装置。

請求項4

前記出力部が、前記表示装置で描画される前記色情報を示す点の輝度または色を前記近接度に基づいて設定することで前記近接度を出力する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像処理装置。

請求項5

前記出力部が、前記表示装置で描画される前記画像の各画素の輝度または色を前記近接度に基づいて設定することで前記近接度を出力する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像処理装置。

請求項6

前記出力部が、前記表示装置で描画される前記画像の水平方向または垂直方向の軸に対応するグラフ上に前記近接度を示す点が描画されるように前記近接度を出力する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像処理装置。

請求項7

前記対象領域が、指定された領域または色範囲に対応する画素群から成る、請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像処理装置。

技術分野

0001

本発明の一側面は、画像の色に関する情報を出力する画像処理装置に関する。

背景技術

0002

従来から、撮影時のカメラ色調整補助するための装置が知られている。例えば下記特許文献1には、ユーザが選択した色情報視覚的に理解しやすいように表示する画像処理装置が記載されている。この画像処理装置は、色相および彩度を示す色相・彩度平面図と、明度を表す明度平面図とからなる色度図を表示し、選択された色の色相および彩度に対応する色オブジェクト色相図内の対応する位置に表示する。そして、この画像処理装置は、その色オブジェクトを移動させるユーザ操作に応じて、移動後の色オブジェクトと移動前の色オブジェクトとを色度図上にリアルタイムで表示する。

先行技術

0003

特許第4677323号明細書

発明が解決しようとする課題

0004

色調整では、色相および彩度を変えることなく明度を調整することがある。しかし、その場合にその明度を無条件に変えることはできず、実際には、色再現域内でしか明度を変更することはできない。なぜなら、変更後の明度が色再現域外れてしまうと、色相または彩度が変化し、人が不自然感じる色が生じるからである。

0005

近年、マルチ表示ができる波形モニタが一般的になり、波形ベクトルとを同時に一画面内に表示することにより、色相、彩度、および明度を同一画面上で確認することが可能になった。しかし、この波形モニタを用いたとしても、波形とベクトルとが別々に表示されるため、互いに影響を及ぼし合うそれら3要素の関係を把握して明度だけを調整することは困難である。

0006

そこで、対象領域の色相および彩度を変えることなく明度を変更できる範囲をより直感的に示すことが望まれている。

課題を解決するための手段

0007

本発明の一側面に係る画像処理装置は、画像信号受け付ける受付部と、画像信号で示される画像の少なくとも一部である対象領域内の各画素を、色相および彩度の組合せを示す色情報と明度を示す明度情報とに変換する変換部と、色情報で示される色相および彩度の組合せにおいて取り得る明度の限界値である限界明度を算出し、明度情報で示される明度と該限界明度との近接度を算出する処理を、対象領域内の各画素について実行する算出部と、対象領域内の各画素についての近接度を表示装置に表示させるために該近接度を出力する出力部とを備える。

0008

このような側面においては、各画素について、色相および明度を変えることなく変更できる明度の限界(限界明度)が算出され、画素の明度とその限界明度との近接度が算出および出力される。このように、画素の現在の明度が限界にどれくらい近いかを出力することで、対象領域の色相および彩度を変えることなく明度を変更できる範囲をより直感的に示すことができる。

発明の効果

0009

本発明の一側面によれば、対象領域の色相および彩度を変えることなく明度を変更できる範囲をより直感的に示すことができる。

図面の簡単な説明

0010

実施形態に係る画像処理システム機能構成を示すブロック図である。
限界明度(例えば等色最明度)の概念を説明するための図である。
ベクトルチャートを用いて近接度を表示する例を示す図である。
近接度に基づく輝度または色で画像を表示する例を示す図である。
強調表示の例を示す図である。
グラフを用いて近接度を表す例を示す図である。
実施形態に係る画像処理システムの動作を示すフローチャートである。

実施例

0011

以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。

0012

図1図6を用いて、実施形態に係る画像処理システム1の機能および構成を説明する。画像処理システム1は、画像内の各画素の色相および彩度を変えることなくどのくらい明度を変更できるかを示すコンピュータ・システムである。ユーザはこの画像処理システム1を用いることで調整可能な明度の範囲(色相および彩度の双方を変えることなく取り得る明度の範囲)を把握することができる。画像処理システム1の利用目的は何ら限定されないが、例えば、ユーザはこの画像処理システム1を用いることで、撮影時のカメラの色調整、あるいはカラーグレーディングを簡単に行うことができる。

0013

図1に画像処理システム1の全体構成の一例を示す。この図に示すように、画像処理システム1は、画像信号を処理する画像処理装置10と、画像処理装置10による処理結果を表示する表示装置20とを備える。「画像信号」とは、人が視認できる画像を示す信号である。画像は静止画であってもよいし、複数のフレームから成る動画像であってもよい。本明細書では、画像が動画像である場合には、一つの画像信号は1フレーム分の画像を示す信号であるとし、したがって、動画像を示す映像信号一連の画像信号に相当するものとする。以下では、一つの画像信号(すなわち、1枚の画像または1フレーム分の画像)についての処理を説明する。画像処理システム1が動画像を処理する場合には、映像信号で示される複数フレームのそれぞれが、後述する手法で処理される。以下の説明では、「1枚の画像」は「1フレーム分の画像」を含む概念であることを前提とする。

0014

画像処理装置10は、プログラムを実行するプロセッサと、ROMおよびRAMなどの主記憶部と、ハードディスクフラッシュメモリなどの補助記憶部と、入力端子出力端子無線通信モジュールなどの入出力インタフェースとを備えるコンピュータである。後述する画像処理装置10の各機能要素は、プロセッサまたは主記憶部の上に所定のソフトウェアを読み込ませ、プロセッサの制御の下で、入出力インタフェースを動作させ、主記憶部または補助記憶部におけるデータの読み出しおよび書き込みを行うことで実現される。処理に必要なデータやデータベースは主記憶部または補助記憶部内に格納される。

0015

画像処理装置10は、機能的構成要素として受付部11、変換部12、算出部13、および出力部14を備える。

0016

受付部11は、画像信号を受け付ける機能要素である。「画像信号を受け付ける」とは、カメラなどの他の装置から送られてきた画像信号を取得することである。画像信号を受け付ける態様は限定されず、例えば受付部11は有線または無線ネットワークを介して送られてきた画像信号を受け付けてもよい。受付部11は画像信号を変換部12に出力する。

0017

受付部11は、1枚の画像の中でユーザが明度を調整したい特定の範囲(ユーザが特に注目する範囲)の指定をさらに受け付けてもよい。例えば、ユーザがタッチパネルマウスキーボードなどの入力インタフェースを用いて、一部の領域(例えば、特定の対象物が写った部分)を示す図形を指定し、受付部11がその図形を示すデータを、指定された領域を示すデータとして受け付けてもよい。あるいは、ユーザは一部の色の範囲(例えば、人の肌の色)を指定し、受付部11がその色範囲を示すデータを受け付けてもよい。例えば、YCBCR色空間であれば、指定される色範囲をCBmin≦CB≦CBmax,CRmin≦CR≦CRmaxと表すことができる。なお、CBminおよびCBmaxはそれぞれ、CBに関する指定された最小値および最大値である。また、CRminおよびCRmaxはそれぞれ、CRに関する指定された最小値および最大値である。指定された領域または色範囲を示すデータを受け付けた場合には、受付部11はそのデータも変換部12に出力する。

0018

変換部12は、受付部11から入力された画像信号で示される画像の少なくとも一部である対象領域内の各画素を、色相および彩度の組合せを示す色情報と明度を示す明度情報とに変換する機能要素である。「画素を色情報と明度情報とに変換する」とは、画素を示す情報から色情報および明度情報を取得することを意味する。この変換の際に画素のオリジナルの情報を残すか否かは任意である。

0019

対象領域とは、1枚の画像のうち、調整可能な明度の範囲を求める処理が実行される画素の集合である。対象領域は1枚の画像の全体であってもよいし、該画像の一部のみであってもよい。受付部11が、指定された領域または色範囲を示すデータを受け付けた場合には、変換部12はそのデータに基づいて対象領域を設定する。受付部11が、指定された領域または色範囲を示すデータを受け付けなかった場合には(すなわち、ユーザが対象領域を指定しなかった場合には)、変換部12は自動的に対象領域を設定する。例えば、変換部12は画像の全体を対象領域として設定してもよいし、予め内部に記憶している任意のルールに基づいて画像の一部のみを対象領域として設定してもよい。

0020

変換部12は、画像信号の対象領域内の各画素の色空間を、色相、彩度、および明度により示される色空間に変換する。変換部12は所定の規格に則ったアルゴリズム演算処理)または変換テーブルを予め内部に保持しており、そのアルゴリズムまたは変換テーブルを用いて各画素の色空間を変換する。変換前の色空間の例としてはYCBCR、RGB、XYZが挙げられ、変換後の色空間の例としてはL*a*bおよびYCBCRが挙げられるが、変換前後の色空間の種類はこれらに限定されない。変換部12は、各画素について、色相および彩度を示す色情報と明度を示す明度情報とを生成する。これら2種類の情報は、変換された色空間を示す情報である。

0021

変換部12は対象領域内の各画素についての色情報および明度情報を算出部13に出力する。

0022

算出部13は、色相および彩度の組合せにおいて取り得る明度の限界値である限界明度を算出し、明度情報で示される明度と該限界明度との近接度を算出する機能要素である。算出部13は対象領域内の各画素についてこの処理を実行する。

0023

「色相および彩度の組合せにおいて取り得る明度」とは、色相および彩度の双方を変えることなく取り得る明度の範囲を意味する。現実に存在する様々な色を色相、彩度、および明度の3要素を用いて表すと色立体(例えば、マンセルの色立体)が得られる。この色立体において、縦軸は明度を示し、中心軸から径方向に延びる軸は彩度を示し、中心軸の周囲360°を示す円周は色相を示す。中心軸を端部として該中心軸に沿ってその色立体を切断すると現れる面が等色相面であり、この面上の色はすべて色相が同じである。図2はその等色相面の一例を模式的に示した図である。等色相面30における一つの色31に着目すると、この色31の色相および彩度を変えることなく取り得る明度の限界値、すなわち限界明度は点32および点33で示される。明度がその限界値を超えると、色相または彩度が変化し、人が不自然に感じる色が画像内に生じてしまう。算出部13は点32および点33で示される限界値の一方のみを限界明度として用いてもよいし、双方の限界値を限界明度として用いてもよいが、本実施形態では、算出部13が点32で示される限界明度を用いる場合の処理を詳しく説明する。この点32は、色相および彩度の双方を変えることなく取り得る明度の最大値を示し、以下ではその最大値を「等色最明度」ともいう。

0024

等色最明度の計算の一例として、YCBCRの色空間での計算方法を説明する。ITU−R勧告Rec709におけるYCBCR系では、下記式(1)〜(3)で示される条件が存在する。ここで、下記の変数Yは明度を示し、変数CBは青の色差成分(色相および彩度)を示し、CRは赤の色差成分(色相および彩度)を示す。
1≧Y−0.1646CB−0.5714CR≧0 …(1)
1≧Y+1.8814CB≧0 …(2)
1≧Y+1.4746CR≧0 …(3)
これらの式(1)〜(3)を展開すると下記式(4)〜(6)が得られる。
0.1646CB+0.5714CR≧Y …(4)
−1.8814CB≧Y …(5)
−1.4746CR≧Y …(6)
等色最明度は、式(4)〜(6)で得られる三つの値のうちの最大値である。

0025

算出部13は、例えば上記式(4)〜(6)を含むアルゴリズムを有し、処理対象の画素についての青の色差成分および赤の色差成分をそのアルゴリズムに適用することで、その画素の等色最明度を算出する。

0026

続いて、算出部13は、明度情報で示される明度と等色最明度との近接度を算出する。「明度情報で示される明度と等色最明度(限界明度)との近接度」とは、処理対象の画素の明度が、該画素に対応する等色最明度(限界明度)にどのくらい近いかを示す指標である。近接度が相対的に高いということは、画素の明度が相対的に等色最明度に近く、したがって、明度を調整できる余地が比較的限られることを意味する。一方、近接度が相対的に低いということは、画素の明度が相対的に等色最明度から離れており、したがって、明度をより自由に調整できることを意味する。

0027

画素の近接度の具体的な計算方法は一つに限定されるものではないが、本実施形態では、近接度の例として等色明度率および等色明度余裕度を示す。明度情報で示される明度を「現在明度」というとすると、等色明度率は、等色最明度に対する現在明度の比であり、等色明度余裕度は等色最明度から現在明度を減ずることで得られる差である。すなわち、現在明度をYcと表し等色最明度をYmaxと表すとすると、等色明度率Yrateおよび等色明度余裕度Ydiffはそれぞれ下記式(7),(8)で表される。
Yrate=Yc/Ymax …(7)
Ydiff=Ymax−Yc …(8)

0028

変換後の色空間がL*a*bなどの他のものであっても近接度の求め方は同様である。例えば、L*a*bであれば、値a,bから等色最明度Lmaxが求まり、現在明度をLcで表すとすると、等色明度率Lrateおよび等色明度余裕度Ldiffはそれぞれ下記式(9),(10)で表される。
Lrate=Lc/Lmax …(9)
Ldiff=Lmax−Lc …(10)

0029

等色明度率は、対象領域の現在明度が等色最明度に近づくほど高くなる。したがって、等色明度率が高いということは近接度が高いということである。一方、等色明度余裕度は、現在明度が等色最明度に近づくほど低くなる。したがって、等色明度余裕度が低いということは近接度が高いということである。

0030

算出部13は対象領域内の各画素について近接度(例えば、等色明度率または等色明度余裕度)を求め、その計算結果を各画素の色情報と共に出力部14に出力する。

0031

出力部14は、対象領域内の各画素についての近接度を表示装置20に表示させるために該近接度を出力する機能要素である。また、出力部14は必要に応じて色情報を更に出力してもよい。さらに、出力部14は必要に応じて、受付部11が受け付けた画像信号を出力してもよい。本実施形態では、出力部14は近接度および他の必要なデータを表示装置20に直接出力する。しかし、近接度が最終的に表示装置20に表示されるのであれば、出力部14は近接度を示す信号を表示装置20以外の他の装置(例えば、データベースやメモリなどの記憶装置)に向けて出力してもよい。

0032

近接度の表示方法は限定されないが、本実施形態では、出力部14は、明度を変更できる範囲をユーザが直感的に把握できるように(すなわち、ユーザにとって分かりやすいように)近接度を出力する。例えば、出力部14はベクトル表示を用いて近接度を表示させてもよいし、原画像(受け付けられた画像信号で示される画像)または加工した画像上に近接度を任意の手法で重畳表示させてもよいし、グラフ(波形)で近接度を表示させてもよい。出力部14による近接度の出力の例を図3図6を参照しながら説明する。

0033

図3は、画面40内のベクトルスコープ41上に近接度を表示する二つの例(a),(b)を模式的に示す図である。例(a)は画像内のすべての画素について近接度を表示したベクトル図であり、例(b)は枠43で示される画像内の一部の画素のみについて近接度を表示したベクトル図である。すなわち、例(a)では対象領域は画像全体であり、例(b)では対象領域は枠43内で示された部分のみである。図3に示すような表現法は、ベクトルスコープに慣れたユーザにとっては便利である。

0034

例(a),(b)のいずれにおいても、画面40の右下に示されているのは原画像42である。図3で模式的に示す原画像42は、海の波が岩場に当たった場面を示す。なお、原画像の同時表示は必須ではない。

0035

これら2例のいずれにおいても、各画素に対応する点の位置(座標)は、変換部12から入力された色情報で示される色相および彩度により決まる。一方、ベクトルスコープ上での各点の輝度または色は、対応する近接度に基づいて設定される。一例として、出力部14は表示装置20の最大白色輝度と近接度とに基づいて各点の輝度を設定してもよい。例えば、近接度として等色明度率Yrateを用いる場合には、出力部14は最大白色輝度WmaxにYrateを乗ずることで輝度を設定してもよい。あるいは、出力部14は、予め内部に保持している近接度と色との対応表に基づいて、近接度に対応する色を設定してもよい。例えば、出力部14は、近接度が高いほど(等色明度率が高いほど、あるいは等色明度余裕度が低いほど)赤みがかった色を設定し、近接度が低いほど(等色明度率が低いほど、あるいは等色明度余裕度が高いほど)青みがかった色を設定してもよい。図3において、領域44は近接度が相対的に低い画素の群を示し、領域45は近接度が相対的に高い画素の群を示す。

0036

なお、色度図やLab表示などの他の描画手法が用いられる場合にも、出力部14はベクトルスコープの場合と同様に各点の輝度または色を設定することができる。

0037

図4は、画像信号で示される画像を用いて近接度を表示する例を示す図である。この図は、画像信号で示される原画像50(図3における原画像42と同じ)から、近接度を示す画像51が得られることを示す。出力部14は、原画像の明度ではなく、近接度に基づいて設定した輝度を用いて、表示装置20に画像を表示してもよい。例えばRGBカラーで画像を表示する表示装置20を用い、近接度として等色明度率Yrateを用いる場合には、出力部14は表示装置20に表示される対象領域内の各画素のRGB値を、画像信号から得られるRGB値ではなく、R=255×Yrate,G=255×Yrate,B=255×Yrateと設定してもよい。あるいは、出力部14は、予め内部に保持している近接度と色との対応表に基づいて、近接度に対応する色を設定してもよい。例えば、出力部14は、近接度が高いほど赤みがかった色を設定し、近接度が低いほど青みがかった色を設定してもよい。表示装置20がモノクロディスプレイであり、近接度として等色明度率Yrateを用いる場合には、出力部14は対象領域内の各画素の輝度を最大白色輝度WmaxにYrateを乗ずることで求めればよい。

0038

図4に示す画像51では岩場が白く明るく表示されており、これは、岩場に相当する画素群の近接度が高いことを意味する。このように輝度または色により近接度を提示することで、調整可能な明度の範囲をわかりやすくユーザに伝えることができる。また、ユーザは撮影のための照明をより強くできる位置を簡単に特定したり、注目したい被写体と明度との関係を簡単に把握したりすることもできる。

0039

図3および図4の例において、出力部14は近接度が予め定められた閾値よりも大きい画素(すなわち、調整の余地が相対的に小さい画素)の情報を強調表示させてもよい。この強調表示は図3の変形例、すなわち色度図やLab表示などの他の表示態様にも適用できる。ここでの「強調表示」とは、近接度が閾値よりも高い画素の表示態様を、近接度が該閾値以下の画素の表示態様と異ならせることを意味する。この強調表示は、近接度が閾値よりも高い画素にユーザの注意を向けることを目的とする。

0040

強調表示の具体的な方法は何ら限定されず、例えば、出力部14は画素を点滅させたり、画素を特定の色(例えば赤)で表したり、強調部分を枠で囲んだりしてもよい。図5は強調表示の一例を示し、図4の変形例であるともいえる。図4で示した画像51と同等の画像60内に存在する一つ以上の領域61は強調表示された部分であり、近接度が閾値よりも高いことを示す。閾値を用いることで、明度を上げ続けるまたは下げ続けると色相または彩度が変化することを事前にユーザに認識させることが可能になる。また、強調表示を用いることで、調整可能な明度の範囲をよりわかりやすくユーザに伝えることができる。

0041

図6は、近接度をグラフ(波形)で示す例を示す。画面70は、図4で示した画像51と同等の画像71とグラフ72とを含む。グラフ72の縦軸は近接度(等色最明度または等色明度余裕度)を示し、横軸は画像の水平方向の軸(H軸)を示す。例えばM画素×N画素の画像が入力されたとすると、グラフ72の横軸の長さは値Mに対応し、横軸上の目盛haに対応する部分には、画素(ha,v1),(ha,v2),…,(ha,vN)のそれぞれの近接度を示す点が描画される。横軸上の各目盛に対応して、画像の垂直方向の軸(V軸)に沿って並ぶN個の画素に対応するN個の点が描画される。M×N個の画素についての近接度を示すM×N個の点がグラフ上に描画され、ユーザからはグラフ72上の点群が波形のように見える。なお、グラフは画像のH軸ではなくV軸に対応するものであってもよい。図6に示すような表現法は、波形表示に慣れたユーザにとっては便利である。

0042

次に、図7を用いて、画像処理装置10の動作を説明するとともに本実施形態に係る画像処理方法について説明する。

0043

まず、受付部11が画像信号を受け付ける(ステップS11、受付ステップ)。続いて、変換部12が、画像信号で示される画像の少なくとも一部である対象領域内の各画素を、色相および彩度の組合せを示す色情報と明度を示す明度情報とに変換する(ステップS12、変換ステップ)。

0044

続いて、算出部13が、色情報で示される色相および彩度の組合せにおいて取り得る明度の限界値である限界明度を算出し、明度情報で示される現在明度と該限界明度との近接度を算出する処理を、対象領域内の各画素について実行する(ステップS13、算出ステップ)。本実施形態では、算出部13は限界明度として等色最明度を用いるが、上述したように、用いる限界明度の種類は限定されない。例えば、算出部13は取り得る明度の最小値(図2における点33に相当する限界値)を限界明度として用いてもよい。

0045

続いて、出力部14が、対象領域内の各画素についての近接度を表示装置20に表示させるために該近接度を出力する(ステップS14、出力ステップ)。上述したように近接度を出力および表示する手法は様々であり、例えば図3図6に示す表示手法を採用し得る。いずれにしても、各画素の近接度がわかりやすく表示されるので、ユーザはあとどのくらい明度を上げるまたは下げることができるかを直感的に把握することができる。

0046

画像処理装置10が動画像の信号(映像信号)を受け付ける場合には、ステップS11〜S14の処理がフレーム数の分だけ繰り返し実行される。

0047

画像処理装置10は、画像処理プログラムをコンピュータにインストールすることで実現されてもよい。画像処理プログラムは、メインモジュール受付モジュール変換モジュール算出モジュール、および出力モジュールを含む。メインモジュールは、画像処理を統括的に実行する部分である。受信モジュール、変換モジュール、算出モジュール、および出力モジュールを実行することにより実現される機能はそれぞれ、上記の受付部11、変換部12、算出部13、および出力部14の機能と同様である。この画像処理プログラムは、CD−ROMやDVD−ROM、半導体メモリなどの有形記録媒体に固定的に記録された上で提供されてもよい。あるいは、画像処理プログラムは、搬送波重畳されたデータ信号として通信ネットワークを介して提供されてもよい。

0048

以上説明したように、本発明の一側面に係る画像処理装置は、画像信号を受け付ける受付部と、画像信号で示される画像の少なくとも一部である対象領域内の各画素を、色相および彩度の組合せを示す色情報と明度を示す明度情報とに変換する変換部と、色情報で示される色相および彩度の組合せにおいて取り得る明度の限界値である限界明度を算出し、明度情報で示される明度と該限界明度との近接度を算出する処理を、対象領域内の各画素について実行する算出部と、対象領域内の各画素についての近接度を表示装置に表示させるために該近接度を出力する出力部とを備える。

0049

本発明の一側面に係る画像処理方法は、画像処理装置により実行される画像処理方法であって、画像信号を受け付ける受付ステップと、画像信号で示される画像の少なくとも一部である対象領域内の各画素を、色相および彩度の組合せを示す色情報と明度を示す明度情報とに変換する変換ステップと、色情報で示される色相および彩度の組合せにおいて取り得る明度の限界値である限界明度を算出し、明度情報で示される明度と該限界明度との近接度を算出する処理を、対象領域内の各画素について実行する算出ステップと、対象領域内の各画素についての近接度を表示装置に表示させるために該近接度を出力する出力ステップとを含む。

0050

本発明の一側面に係る画像処理プログラムは、画像信号を受け付ける受付部と、前記画像信号で示される画像の少なくとも一部である対象領域内の各画素を、色相および彩度の組合せを示す色情報と明度を示す明度情報とに変換する変換部と、前記色情報で示される色相および彩度の組合せにおいて取り得る明度の限界値である限界明度を算出し、前記明度情報で示される明度と該限界明度との近接度を算出する処理を、前記対象領域内の各画素について実行する算出部と、前記対象領域内の各画素についての前記近接度を表示装置に表示させるために該近接度を出力する出力部としてコンピュータを機能させる。

0051

このような側面においては、各画素について、色相および明度を変えることなく変更できる明度の限界(限界明度)が算出され、画素の明度とその限界明度との近接度が算出および出力される。このように、画素の現在の明度が限界にどれくらい近いかを出力することで、色相および彩度を変えることなく明度を変更できる範囲をより直感的に示すことができる。この技術的効果は、従来から存在する、マルチ表示可能な波形モニタでは実現できないものである。

0052

他の側面に係る画像処理装置では、限界明度が、色情報で示される色相および彩度の組合せにおいて取り得る明度の最大値である等色最明度であり、近接度が、等色最明度に対する、明度情報で示される明度の比である等色明度率と、等色最明度と明度情報で示される明度との差である等色明度余裕度とのうちの一つであってもよい。調整可能な明度の最大値(等色最明度)と、明度情報で示される現在の明度との間の比または差を近接度として設定することで、色相および彩度を変えることなく明度を変更できる範囲を簡単な計算で求めることができる。

0053

他の側面に係る画像処理装置では、出力部が、近接度が所定の閾値よりも大きい画素の情報が表示装置上で強調表示されるように近接度を出力してもよい。閾値を用いた強調表示を行うことで、明度を変え続けると色相または彩度が変化することを事前に且つわかりやすくユーザに伝えることができる。

0054

他の側面に係る画像処理装置では、出力部が、表示装置で描画される色情報を示す点の輝度または色を近接度に基づいて設定することで近接度を出力してもよい。色情報を示す点の輝度または色で近接度を表現することで、調整可能な明度の範囲をより分かりやすくユーザに伝えることができる。

0055

他の側面に係る画像処理装置では、出力部が、表示装置で描画される画像の各画素の輝度または色を近接度に基づいて設定することで近接度を出力してもよい。画像を表示しつつ各画素の近接度を輝度または色で表現することで、調整可能な明度の範囲をより分かりやすくユーザに伝えることができる。

0056

他の側面に係る画像処理装置では、出力部が、表示装置で描画される画像の水平方向または垂直方向の軸に対応するグラフ上に近接度を示す点が描画されるように近接度を出力してもよい。近接度を示す点をグラフ上に示すことで、図6の例のように対象領域における近接度の全体的な傾向が波形で表されるので、調整可能な明度の範囲をより分かりやすくユーザに伝えることができる。

0057

他の側面に係る画像処理装置では、対象領域が、指定された領域または色範囲に対応する画素群から成ってもよい。この場合には、画像内の特定の位置または特定の色範囲に限って(例えば、ユーザが特に注目する範囲に限って)、近接度を出力することができる。例えば、ユーザが画像内の特定の被写体のみについて色相および彩度を変えたくないと思ったり、こだわりがある色を変えたくないと思ったりすることがある。対象領域の指定を受け付けることで、これらの要望応えることが可能になる。

0058

以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。

0059

画像処理システムおよび画像処理装置の構成は限定されない。例えば、画像処理装置は1台の装置で実現されてもよいし、通信ネットワークを介して互いに接続された複数の装置で実現されてもよい。上記実施形態では画像処理装置10と表示装置20とが別々であるが、1台の装置がこれら二つの装置の機能を備えてもよい。

0060

1…画像処理システム、10…画像処理装置、11…受付部、12…変換部、13…算出部、14…出力部、20…表示装置、30…等色相面、31…等色相面における一つの色、32…限界明度、33…限界明度、40…画面、41…ベクトルスコープ、42…原画像、43…枠、44…近接度が低い領域、45…近接度が高い領域、50…原画像、51…画像、60…画像、61…強調表示された領域、70…画面、71…画像、72…グラフ。

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