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技術 マルチコア偏波保持ファイバ

出願人 株式会社フジクラ
発明者 林和幸井添克昭愛川和彦
出願日 2015年7月2日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2015-133964
公開日 2017年1月19日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 2017-016002
状態 特許登録済
技術分野 光ファイバ、光ファイバ心線
主要キーワード コネクタ加工 内側保護層 外側保護層 増大抑制 ファスト軸 破断確率 応力付与型 石英ロッド
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

外形の歪みが抑制されたマルチコア偏波保持ファイバを提供する。

解決手段

マルチコア偏波保持ファイバ10は、複数のコア11と、複数のコア11を囲むクラッド12と、クラッド12の外周で囲まれる領域内において複数のコア11のそれぞれを挟むように設けられた複数の応力付与部15と、を備え、応力付与部15の断面積はコア11の断面積より大きく、複数の応力付与部15は、一の方向に沿って複数配置されるとともに当該一の方向とは異なる他の方向に沿って複数配置される。

概要

背景

現在、一般に普及している光ファイバ通信システムに用いられる光ファイバは、1本のコアの外周がクラッドにより囲まれた構造をしており、このコアを光信号伝搬することで情報が伝送される。そして、近年、光ファイバ通信システムの普及に伴い、伝送される情報量が飛躍的に増大している。こうした光ファイバ通信システムの伝送容量増大を実現するために、複数のコアの外周が1つのクラッドにより囲まれたマルチコアファイバを用いて、それぞれのコアを伝搬する光により複数の信号を伝送させることが知られている。

また、伝送容量増大を実現するためのコヒーレント光通信線路として、偏波保持ファイバが知られている。偏波保持ファイバとは、互いに直交する偏波間の伝搬定数に差を与えることで、光の偏波状態を保持したまま伝搬させることができる光ファイバである。このような偏波保持ファイバとしては、例えば、断面形状が楕円形のコアを備える楕円コア型の偏波保持ファイバ(下記特許文献1参照)や、一対の応力付与部でコアを挟むことでコアに応力を付与し、実効屈折率が互いに異なる直交軸を有するコアを形成する応力付与型(以下、「PANDA型」という。)の偏波保持ファイバ(下記特許文献2参照)等がある。

概要

外形の歪みが抑制されたマルチコア偏波保持ファイバを提供する。 マルチコア偏波保持ファイバ10は、複数のコア11と、複数のコア11を囲むクラッド12と、クラッド12の外周で囲まれる領域内において複数のコア11のそれぞれを挟むように設けられた複数の応力付与部15と、を備え、応力付与部15の断面積はコア11の断面積より大きく、複数の応力付与部15は、一の方向に沿って複数配置されるとともに当該一の方向とは異なる他の方向に沿って複数配置される。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数のコアと、前記複数のコアを囲むクラッドと、前記クラッドの外周で囲まれる領域内において前記複数のコアのそれぞれを挟むように設けられる複数の応力付与部と、を備え、前記応力付与部の断面積は前記コアの断面積より大きく、前記応力付与部は、前記クラッドの長手方向に垂直な断面において一の方向に沿って複数配置されるとともに前記一の方向とは異なる他の方向に沿って複数配置されることを特徴とするマルチコア偏波保持ファイバ

請求項2

前記一の方向と前記他の方向とが直交していることを特徴とする請求項1に記載のマルチコア偏波保持ファイバ。

請求項3

前記複数の応力付与部が、互いに平行な複数の列に沿って複数配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のマルチコア偏波保持ファイバ。

請求項4

前記複数の応力付与部が前記クラッドの中心を基準とした90°回転対称となる位置に配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のマルチコア偏波保持ファイバ。

請求項5

前記複数の応力付与部のうち一つの前記応力付与部が、前記クラッドの中心に配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のマルチコア偏波保持ファイバ。

請求項6

互いに隣り合う前記応力付与部間の全てに前記コアが配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のマルチコア偏波保持ファイバ。

請求項7

前記応力付与部によって挟まれる方向が互いに90°異なる前記コアを含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のマルチコア偏波保持ファイバ。

請求項8

互いに異なるカットオフ波長をもつ前記コアを含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のマルチコア偏波保持ファイバ。

請求項9

互いに異なるカットオフ波長をもつ前記コアが互いに異なる複屈折率をもつことを特徴とする請求項8に記載のマルチコア偏波保持ファイバ。

技術分野

0001

本発明は、複数のコアを有する偏波保持ファイバに関する。

背景技術

0002

現在、一般に普及している光ファイバ通信システムに用いられる光ファイバは、1本のコアの外周がクラッドにより囲まれた構造をしており、このコアを光信号伝搬することで情報が伝送される。そして、近年、光ファイバ通信システムの普及に伴い、伝送される情報量が飛躍的に増大している。こうした光ファイバ通信システムの伝送容量増大を実現するために、複数のコアの外周が1つのクラッドにより囲まれたマルチコアファイバを用いて、それぞれのコアを伝搬する光により複数の信号を伝送させることが知られている。

0003

また、伝送容量増大を実現するためのコヒーレント光通信線路として、偏波保持ファイバが知られている。偏波保持ファイバとは、互いに直交する偏波間の伝搬定数に差を与えることで、光の偏波状態を保持したまま伝搬させることができる光ファイバである。このような偏波保持ファイバとしては、例えば、断面形状が楕円形のコアを備える楕円コア型の偏波保持ファイバ(下記特許文献1参照)や、一対の応力付与部でコアを挟むことでコアに応力を付与し、実効屈折率が互いに異なる直交軸を有するコアを形成する応力付与型(以下、「PANDA型」という。)の偏波保持ファイバ(下記特許文献2参照)等がある。

先行技術

0004

特開2013−80126号公報
特開昭62−178909号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、上記特許文献1に記載されているような楕円コア型の偏波保持ファイバは、一般的にPANDA型に比べて偏波保持力が小さい。また、一般にシングルコアのPANDA型偏波保持ファイバでは偏波保持ファイバの外形が歪みやすくなる傾向がある。これは、応力付与部がコアだけでなくクラッドにも応力を与えるためだと考えられる。すなわち、応力付与部が一つの方向にのみ沿って配置された偏波保持ファイバでは、応力付与部からクラッドに加えられる応力が一方向に集中しやすくなり、偏波保持ファイバの外形が歪みやすくなると考えられる。上記特許文献2の第1図及び第2図に記載されているような3つ以上の応力付与部が一つの方向にのみ沿って配置された場合、上記のようにして偏波保持ファイバの外形が歪む傾向はより顕著になる。このように外形が歪んだ光ファイバでは、コネクタ加工するときにフェルールの穴に入れ難くなる場合や、フェルールに入れて隙間に接着剤充填した際に固まった接着剤のヒケによってコアに加えられる応力が変化し、コアの偏波保持力が変化する場合があった。

0006

本発明者らは、マルチコア偏波保持ファイバにおいて応力付与部の配置を最適化することによって、PANDA型の偏波保持ファイバの外形の歪みを抑制できることを見出した。

0007

そこで、本発明は、外形の歪みが抑制されたマルチコア偏波保持ファイバを提供しようとするものである。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するため、本発明のマルチコア偏波保持ファイバは、複数のコアと、前記複数のコアを囲むクラッドと、前記クラッドの外周で囲まれる領域内において前記複数のコアのそれぞれを挟むように設けられる複数の応力付与部と、を備え、前記応力付与部の断面積は前記コアの断面積より大きく、前記応力付与部は、前記クラッドの長手方向に垂直な断面において一の方向に沿って複数配置されるとともに前記一の方向とは異なる他の方向に沿って複数配置されることを特徴とするものである。

0009

複数の応力付与部を一方向ではなく複数の方向に沿って配置することによって、応力付与部からクラッドに加えられる応力が一方向に集中することを抑制できる。すなわち、応力付与部からクラッドに加えられる応力の方向を多方向に分散することができるため、マルチコア偏波保持ファイバの外形が歪むことを抑制できる。

0010

また、前記一の方向と前記他の方向とが直交していることが好ましい。複数の応力付与部を直交した方向のそれぞれに沿って配置することによって、応力付与部からクラッドにかかる応力も直交した方向にそれぞれ働くこととなり、マルチコア偏波保持ファイバの外形が歪むことを抑制し易くなる。

0011

また、前記複数の応力付与部が、平行な複数の列のそれぞれに沿って複数配置されることが好ましい。複数の応力付与部を複数列に配置することによっても、応力付与部からクラッドにかかる応力の方向を分散させ易くなるので、マルチコア偏波保持ファイバの外形が歪むことを抑制し易くなる。

0012

また、前記複数の応力付与部が前記クラッドの中心を基準とした90°回転対称となる位置に配置されることが好ましい。このように複数の応力付与部を配置することによっても、応力付与部からクラッドにかかる応力の方向を分散させ易くなるので、マルチコア偏波保持ファイバの外形が歪むことを抑制し易くなる。

0013

また、前記複数の応力付与部のうち一つの前記応力付与部が、前記クラッドの中心に配置されることが好ましい。このような形態とすることによって、クラッドの中心に配置される応力付与部と、クラッドの外周側に配置される応力付与部とが対になってコアを挟むように配置することが容易になる。そして、このようにコア及び応力付与部が配置されることによって、隣り合うコアの間に、クラッドの中心に配置される応力付与部が介在することになる。その結果、隣り合うコア間でのクロストークを抑制することができる。

0014

また、互いに隣り合う前記応力付与部間の全てに前記コアが配置されていることが好ましい。このようにコアを配置することによって、一つのマルチコア偏波保持ファイバ内において効率良く多くのコアを配置することができるので、情報の伝送容量を増大させやすくなる。

0015

また、前記応力付与部によって挟まれる方向が互いに90°異なる前記コアを含むことが好ましい。応力付与部によって挟まれる方向が互いに90°異なるコアは、ファスト軸及びスロー軸の方向がそれぞれ互いに90°異なる。このようにファスト軸及びスロー軸の方向が異なるコアのそれぞれのファスト軸及びスロー軸に信号を伝送させると伝搬定数が変わるので、コア間のクロストークを少なくすることができる。

0016

また、互いに異なるカットオフ波長をもつ前記コアを含むことが好ましい。カットオフ波長が異なるコアを含むことによって、曲げ外乱に強くなり、曲げや外部応力が加わった状態でも幅広波長シングルモード光ファイバとして使用することができる。すなわち、各コアに異なる波長の光を通すことができるので、実質的にマルチコア偏波保持ファイバ1本当たりの帯域を広げることができる。また、コア間のクロストークを少なくすることができる。

0017

また、互いに異なるカットオフ波長をもつ前記コアが互いに異なる複屈折率をもつ形態としても良い。コアへ応力を与える一対の応力付与部の間隔、その応力付与部の大きさ、及び、その応力付与部の熱膨張係数のうち少なくともいずれか一つを変えれば、コアの複屈折率を変えることができる。

発明の効果

0018

以上のように、本発明によれば、外形の歪みが抑制されたマルチコア偏波保持ファイバが提供される。

図面の簡単な説明

0019

本発明の第1実施形態に係るマルチコア偏波保持ファイバの長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。
本発明の第2実施形態に係るマルチコア偏波保持ファイバの長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。
本発明の第3実施形態に係るマルチコア偏波保持ファイバの長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。
本発明の第4実施形態に係るマルチコア偏波保持ファイバの長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。
本発明の第5実施形態に係るマルチコア偏波保持ファイバの長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。

実施例

0020

以下、本発明に係るマルチコア偏波保持ファイバの好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、理解の容易のため、それぞれの図のスケールと、以下の説明に記載のスケールとが異なる場合がある。

0021

(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るマルチコア偏波保持ファイバ10の長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。

0022

図1に示すように、マルチコア偏波保持ファイバ10は、複数のコア11と、コア11の外周面を隙間なく囲むクラッド12と、クラッド12の外周で囲まれる領域内においてコア11を挟むように設けられる複数の応力付与部15と、クラッド12の外周面を被覆する内側保護層13と、内側保護層13の外周面を被覆する外側保護層14とを備える。なお、図1ではコア11及び応力付与部15がそれぞれ4つ備えられる形態を例示している。

0023

本実施形態のマルチコア偏波保持ファイバ10が備える4つのコア11は、クラッド12の中心を中心とする正方形の各頂点となる位置に配置される。また、全てのコア11の屈折率はそれぞれクラッド12の屈折率よりも高くされる。例えば、コア11が屈折率を高くするゲルマニウム等のドーパントが添加された石英から成る場合、クラッド12は純粋な石英で構成される。また、例えば、コア11が純粋な石英から成る場合、クラッド12は屈折率を低くするフッ素等のドーパントが添加された石英で構成される。

0024

4つのコア11には、互いに異なるカットオフ波長をもつ少なくとも2つのコア11が含まれることが好ましい。1つのマルチコア偏波保持ファイバ10にカットオフ波長が異なるコア11が含まれることによって、曲げや外乱に強くなり、曲げや外部応力が加わった状態でも幅広い波長でシングルモード光ファイバとして使用することができる。すなわち、各コア11に異なる波長の光を伝搬させることができるので、マルチコア偏波保持ファイバ10の1本当たりの帯域を実質的に広げることができる。

0025

上記のようにマルチコア偏波保持ファイバ10に備えられるコア11が互いに異なるカットオフ波長をもつ場合、例えば、カットオフ波長が1.44μmである波長1.55μmでシングルモードになるコア11と、カットオフ波長が1.28μmである波長1.31μmでシングルモードになるコア11と、カットオフ波長が0.94μmである波長0.98μmでシングルモードになるコア11と、カットオフ波長が0.8μmである波長0.85μmでシングルモードになるコア11と、を備える形態とすることができる。例えば、コア11とクラッド12との比屈折率差を0.4%とし、コア11の直径を互いに変えて上記のような互いに異なるカットオフ波長をもつコア11を備える形態とすることができる。この場合、マルチコア偏波保持ファイバ10は、曲げ径が小さくなっても損失が増加し難く、φ30mmで10回巻いたときの損失増加は0.1dB以下となる。

0026

一つのマルチコア偏波保持ファイバ10にカットオフ波長が異なるコア11を備えさせるためには、上記のようにコア11の直径をコア11毎に変える他に、コア11毎にクラッド12との比屈折率差を変えることが挙げられる。コア11とクラッド12との比屈折率差をコア11毎に変えるためには、例えば、コア11に添加するゲルマニウム等のドーパントの量をコア11毎に変えればよい。

0027

次に、応力付与部15について説明する。本実施形態のマルチコア偏波保持ファイバ10が備える4つの応力付与部15は、4つのコア11のそれぞれを挟むように、クラッド12の中心を中心とする正方形の頂点となる位置に配置される。このため、それぞれのコア11はそれぞれの応力付与部15の中心を結ぶことで得られる当該正方形の各辺上に配置される。このように応力付与部15及びコア11が配置されることによって、後述するように一対の応力付与部15からコア11に応力が付与される。

0028

応力付与部15は、例えば、クラッド12より熱膨張係数が大きい材料で構成される。すなわち、コア11、クラッド12、及び、応力付与部15を構成する材料を含むプリフォーム線引きする際に、上記のように応力付与部15をクラッド12よりも熱膨張係数が大きい材料で構成することによって、各材料が冷えて固まる過程において応力付与部15がクラッド12よりも大きく縮むので、コア11を挟むように配置する一対の応力付与部15からコア11に応力が付与される。より具体的には、一対の応力付与部15は、間に配置されたコア11に対して、その一対の応力付与部15が並ぶ方向には引っ張り応力を加えるとともに、この方向に垂直な方向には圧縮応力を加える。また、上記のように各コア11及び各応力付与部15が配置されることにより、それぞれの応力付与部15は、当該応力付与部15の中心を基準として、互いに異なる方向に位置する2つのコアに対して応力を加える。

0029

一対の応力付与部15から引張応力及び圧縮応力を加えられたコア11は、光弾性効果により複屈折率が誘起され、これらの互いに垂直な2つの方向の偏波モードで異なる伝搬定数を有する。このため、コア11を伝搬する光は、応力付与部15が並ぶ方向がスロー軸とされ、当該方向に垂直な方向がファスト軸とされる。このようなマルチコア偏波保持ファイバ10の偏波保持力を示すモード複屈折率は、例えば、それぞれのコア11で4×10−4以上とすることができる。

0030

このような応力付与部15を構成する材料の例としては、ホウ素等のドーパントが添加された石英ガラスを挙げることができる。石英ガラスに添加されるホウ素等の量を調整することによって、石英ガラスの熱膨張係数を調整することができる。このようにして応力付与部15とクラッド12との熱膨張係数差を適宜調整したり、コア11を挟んで配置される一対の応力付与部15の設置間隔(一対の応力付与部15のうち一方の応力付与部15とクラッド12との界面から他方の応力付与部15とクラッド12との界面までの最短距離。以下、同じ。)やその応力付与部15の大きさ等を適宜調整したりすることによって、一対の応力付与部15からコア11に付与される応力の強さを調整でき、所望の偏波保持力を持ったコア11を形成することができる。

0031

上記のようにして一対の応力付与部15によって所定の応力をコア11に加えやすくする観点からは、一対の応力付与部15の形状、大きさ、及び熱膨張係数は互いに同じであることが好ましく、コア11は一対の応力付与部15間の中心に配置されることが好ましい。一方、応力付与部15の形状、大きさ、及び熱膨張係数やコア11と応力付与部15との間隔の少なくともいずれか1つを変えることによって、互いに異なる複屈折率をもつコア11が1つのマルチコア偏波保持ファイバ10に備えられる形態としても良い。

0032

なお、内側保護層13及び外側保護層14はそれぞれ紫外線硬化樹脂等の樹脂から成り、内側保護層13及び外側保護層14は互いに異なる樹脂から成る。

0033

以上説明したように、本実施形態のマルチコア偏波保持ファイバ10では、上記のように配置される応力付与部15が一の方向に沿って複数配置されるとともに当該一の方向とは異なる他の方向に沿っても複数配置されることとなる。複数の応力付与部15が一方向だけではなく複数の方向に沿って配置されることによって、応力付与部15からクラッド12に加えられる応力が一方向に集中することが抑制される。応力付与部15が上述したようにして形成される際、応力付与部15はコア11だけでなくクラッド12にも応力を加える。このとき、本実施形態のマルチコア偏波保持ファイバ10のように複数の方向に沿って応力付与部15が配置されることにより、応力付与部15からクラッド12に加えられる応力の方向は多方向に分散されやすくなるので、マルチコア偏波保持ファイバ10の外形が歪むことが抑制される。

0034

上記のように応力付与部15からクラッド12に加えられる応力の方向を多方向に分散させやすくするという観点から、複数の応力付与部15の配置として好ましいと考えられる条件は以下の通りである。すなわち、複数の応力付与部15は一の方向と当該一の方向に直交している方向に沿って複数配置されることが好ましい。複数の応力付与部15を直交した方向のそれぞれに沿って配置することによって、応力付与部15からクラッド12にかかる応力も直交した方向にそれぞれ働くこととなり、マルチコア偏波保持ファイバ10の外形が歪むことを抑制し易くなる。

0035

また、複数の応力付与部15が、平行な複数の列のそれぞれに沿って複数配置されることも好ましい。複数の応力付与部15を複数列に配置することによっても、応力付与部15からクラッド12にかかる応力の方向を分散させ易くなるので、マルチコア偏波保持ファイバ10の外形が歪むことを抑制し易くなる。

0036

さらに、複数の応力付与部15がクラッド12の中心を基準とした90°回転対称となる位置に配置されることも好ましい。このように複数の応力付与部15を配置することによっても、応力付与部15からクラッド12にかかる応力の方向を分散させ易くなるので、マルチコア偏波保持ファイバ10の外形が歪むことを抑制し易くなる。

0037

本実施形態のマルチコア偏波保持ファイバ10は、上述した複数の応力付与部15の好ましい配置の条件を全て満たしている。ただし、本発明は上記条件の全てを満たした形態に限定されない。他の本発明の実施形態については後述する。

0038

また、本実施形態のマルチコア偏波保持ファイバ10では、1つの応力付与部15はそれぞれ2つのコア11に必要な応力を加えられるように配置されている。すなわち、4つの応力付与部15が4対とみなされるように配置されることによって、これら4つの応力付与部15が4つのコア11に応力を付与できる。このように応力付与部15が配置されることによって、同数のコア11を配置する場合に必要とされる応力付与部15の数を少なくすることができるので、クラッド12の直径が太くなることを抑制できる。クラッド12の直径が太くなることを抑制できることによって、マルチコア偏波保持ファイバ10を狭い空間で配線する際に小さな曲げ径とされても破断確率が高くなることを抑えることができる。

0039

なお、クラッド12の熱膨張係数と応力付与部15の熱膨張係数との差から応力付与部15の大きさや隣り合う応力付与部15の設置間隔を適宜調整することによっても、クラッド12の直径を調整することができる。

0040

上記のようにクラッド12の直径が調整されることによって、例えば、クラッド12の直径が従来の偏波保持ファイバと同じ125μm又はそれ未満の大きさ(例えば、80μm程度)にされるとしても、複数のコア11に適切な応力を付与できるように応力付与部15を配置できるので、所望の偏波保持力を持ったコア11を複数含むマルチコア偏波保持ファイバ10を得られる。

0041

応力付与部15の大きさはクラッド12の熱膨張係数と応力付与部15の熱膨張係数との差等に応じて適宜変更可能であるが、例えばクラッド12の直径を125μmとした場合、応力付与部15の直径は20μm以上とすることができ、好ましくは30μm以上である。応力付与部15を大きくすることによって、コア11に必要な応力を加え易くなる。かかる観点から、応力付与部15の断面積はコア11の断面積よりも大きい。また、コア11を挟む一対の応力付与部15の設置間隔は、コア11を配置可能な限り、10μm以下とすることができ、好ましくは8μm以下である。応力付与部15の設置間隔を狭くすることによって、クラッド12の直径を小さくし易くなるという利点や、コア11に必要な応力を加え易くなる等の利点がある。

0042

なお、本明細書では、互いに隣り合う応力付与部15間の全てにコア11が配置されている。「互いに隣り合う応力付与部15」とは、コア11に必要な応力を付与できるように配置された一対の応力付与部15を意味する。このようにコア11が配置されることによって、一つのマルチコア偏波保持ファイバ10に効率良く多くのコア11が配置されるので、情報の伝送容量が増大される。

0043

コア11は上述したように対になった応力付与部15から圧縮応力及び引張応力を受けて複屈折率をもち、圧縮応力が加えられる方向にスロー軸をもち、引張応力を加えられる方向にファスト軸をもつ。また、1つの応力付与部15を基準として当該応力付与部15に対して90°異なる方向に配置される2つのコア11では、一対の応力付与部15によって挟まれる方向が互いに90°異なる。このため、当該2つのコア11は圧縮応力及び引張応力が加えられる方向が互いに90°異なる。つまり、マルチコア偏波保持ファイバ10は、ファスト軸及びスロー軸の方向がそれぞれ互いに90°異なるコア11を備えている。このようにファスト軸及びスロー軸の方向が異なるコア11のそれぞれのファスト軸及びスロー軸に信号を伝送させると伝搬定数が変わるので、コア11間のクロストークを少なくすることができる。

0044

また、上述したように複数のコア11はそれぞれ互いに異なるカットオフ波長をもつことが好ましいが、互いに異なるカットオフ波長をもつコア11であっても、それぞれのコア11へ応力を与える一対の応力付与部15の設置間隔、その応力付与部15の大きさ、及び、その応力付与部15の熱膨張係数が同等であれば、同等の複屈折率を持つ。一方、それぞれのコア11で複屈折率を変える場合には、応力付与部15からコア11に加えられる応力の強さを上記のように調整すればよい。

0045

(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図2を参照して詳細に説明する。なお、これまでに説明した実施形態と同一または同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。

0046

図2は、本発明の第2実施形態に係るマルチコア偏波保持ファイバ30の長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。マルチコア偏波保持ファイバ30は、コア11及び応力付与部15の数及び配置以外はマルチコア偏波保持ファイバ10と同様の構成を有している。

0047

マルチコア偏波保持ファイバ30は、4つのコア11と5つの応力付与部15とを備える。5つの応力付与部15において、1つの応力付与部15がクラッド12の中心に配置され、他の4つの応力付与部15がクラッド12の中心を中心とする正方形の各頂点上に配置される。したがって、応力付与部15は一つの方向(図2紙面上下方向)に沿って配置されるとともに、この方向に垂直な方向(図2の紙面左右方向)に沿って配置される。また、複数の応力付与部15はクラッド12の中心を基準とした90°回転対称となる位置に配置される。このように複数の応力付与部15が配置されることによって、上述したようにマルチコア偏波保持ファイバ30の外形の歪みが抑制される。

0048

また、マルチコア偏波保持ファイバ30では応力付与部15がクラッド12の中心に配置されている。このような形態とすることによって、クラッド12の中心に配置される応力付与部15と、クラッド12の外周側に配置される応力付与部15とが対になってコア11を挟むように配置することが容易になる。そして、このようにコア11及び応力付与部15が配置されることによって、隣り合うコア11の間に、クラッド12の中心に配置される応力付与部15が介在することになる。その結果、隣り合うコア11間でのクロストークを抑制することができる。

0049

マルチコア偏波保持ファイバ30に備えられる4つのコア11は、クラッド12の中心に配置される1つの応力付与部15と、その応力付与部15を囲むように配置されるそれぞれの他の4つの応力付与部15との間に配置される。すなわち、5つの応力付与部15が4対とみなされるように配置されることによって、これら5つの応力付与部15から4つのコア11に適切な応力が付与される。

0050

このようなマルチコア偏波保持ファイバ30によれば、それぞれのコア11が一対の応力付与部15に挟まれるように配置されており、マルチコア偏波保持ファイバ10と同様に所望の偏波保持力を有するコア11が得られる。また、本実施形態では、互いに隣り合う応力付与部15間の全てにコア11が配置されている。このようにコア11が配置されることによって、一つのマルチコア偏波保持ファイバ30に効率良く多くのコア11が配置されるので、情報の伝送容量が増大される。

0051

また、マルチコア偏波保持ファイバ30もマルチコア偏波保持ファイバ10と同様に、各コア11のカットオフ波長をそれぞれ変更することができる。このようなマルチコア偏波保持ファイバ30のモード複屈折率は、例えばそれぞれのコア11で4×10−4以上とすることができる。また、各コア11のカットオフ波長より長い波長でシングルモードとなる波長では、φ30mmで10回巻いた状態でも損失が0.1dB以下である。

0052

(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図3を参照して詳細に説明する。なお、これまでに説明した実施形態と同一または同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。

0053

図3は、本発明の第3実施形態に係るマルチコア偏波保持ファイバ40の長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。マルチコア偏波保持ファイバ40は、コア11及び応力付与部15の数及び配置以外はマルチコア偏波保持ファイバ10と同様の構成を有している。

0054

マルチコア偏波保持ファイバ40は、12個のコア11と9つの応力付与部15とを備える。9つの応力付与部15は、縦3つ×横3つの格子状に等間隔に配置される。したがって、応力付与部15は一つの方向(図3の紙面上下方向)に沿って配置されるとともに、この方向に垂直な方向(図3の紙面左右方向)に沿って配置される。また、9つの応力付与部15のうち中心に配置される応力付与部15は、クラッド12の中心に配置される。このように配置された複数の応力付与部15は、互いに平行な複数列(図3の紙面上下方向、又は、左右方向)のそれぞれに沿って複数配置されるとも考えられ、クラッド12の中心を基準とした90°回転対称となる位置に配置されるとも考えられる。このように複数の応力付与部15が配置されることによって、上述したようにマルチコア偏波保持ファイバ40の外形の歪みが抑制される。

0055

マルチコア偏波保持ファイバ40に備えられる12個のコア11は、隣り合う応力付与部15の間に配置される。このようにそれぞれのコア11が一対の応力付与部15に挟まれるように配置されることによって、マルチコア偏波保持ファイバ10と同様に所望の偏波保持力を有するコア11を得られる。また、マルチコア偏波保持ファイバ40によれば、互いに隣り合う応力付与部15間の全てにコア11が配置されるので、一つのマルチコア偏波保持ファイバ40に効率良く多くのコア11が配置され、情報の伝送容量が増大される。また、このように応力付与部15を配置することによって、同数のコア11を配置する場合に必要とされる応力付与部15の数を少なくすることができるので、クラッド12の直径が太くなることを抑制できる。

0056

また、マルチコア偏波保持ファイバ40もマルチコア偏波保持ファイバ10と同様に、各コア11のカットオフ波長をそれぞれ変更することができる。このようなマルチコア偏波保持ファイバ40のモード複屈折率は、例えばそれぞれのコア11で3×10−4以上とすることができる。また、各コア11のカットオフ波長に近い波長でシングルモードとなる波長では、φ30mmで10回巻いた状態でも損失が0.1dB以下である。

0057

(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図4を参照して詳細に説明する。なお、これまでに説明した実施形態と同一または同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。

0058

図4は、本発明の第4実施形態に係るマルチコア偏波保持ファイバ50の長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。マルチコア偏波保持ファイバ50は、コア11及び応力付与部15の数及び配置以外はマルチコア偏波保持ファイバ10と同様の構成を有している。

0059

マルチコア偏波保持ファイバ50は、17個のコア11と12個の応力付与部15とを備える。12個の応力付与部15は、縦3つ×横4つの格子状に等間隔に配置される。したがって、応力付与部15は一つの方向(図4の紙面上下方向)に沿って配置されるとともに、この方向に垂直な方向(図4の紙面左右方向)に沿って配置される。また、このように配置される複数の応力付与部15は、平行な複数列(図4の紙面上下方向、又は、左右方向)のそれぞれに沿って複数配置されるとも考えられる。このように複数の応力付与部15が配置されることによって、上述したようにマルチコア偏波保持ファイバ50の外形の歪みが抑制される。

0060

マルチコア偏波保持ファイバ50に備えられる17個のコア11は、隣り合う応力付与部15の間に配置される。このようにそれぞれのコア11が一対の応力付与部15に挟まれるように配置されることによって、マルチコア偏波保持ファイバ10と同様に所望の偏波保持力を有するコア11を得られる。また、マルチコア偏波保持ファイバ50によれば、互いに隣り合う応力付与部15間の全てにコア11が配置されているので、一つのマルチコア偏波保持ファイバ50に効率良く多くのコア11が配置され、情報の伝送容量が増大される。また、このように応力付与部15を配置することによって、同数のコア11を配置する場合に必要とされる応力付与部15の数を少なくすることができるので、クラッド12の直径が太くなることを抑制できる。

0061

マルチコア偏波保持ファイバ50はこれまでに説明した形態のマルチコア偏波保持ファイバよりも多くの応力付与部15及びコア11を備えているので、クラッド12の直径をこれまでに説明したマルチコア偏波保持ファイバよりも大きくすることが好ましい。クラッド12の直径を大きくすることによって、所望の偏波保持力を持ったコア11を多く配置することが容易になる。また、クラッド12の直径を大きくすることによって、大きな応力付与部15を配置しやすくなるので、より高いモード複屈折率を有するコア11を形成しやすくなる。

0062

マルチコア偏波保持ファイバ50に備えられるクラッド12の直径は、例えば150μmとすることができる。また、応力付与部15の直径は、例えば20μm以上にすることができ、隣り合う応力付与部15の設置間隔は、例えば10μm以下にすることができる。

0063

また、マルチコア偏波保持ファイバ50もマルチコア偏波保持ファイバ10と同様に、各コア11のカットオフ波長をそれぞれ変更することができる。このようなマルチコア偏波保持ファイバ50のモード複屈折率は、例えばそれぞれのコア11で3×10−4以上とすることができる。また、各コア11のカットオフ波長より長い波長でシングルモードとなる波長では、φ30mmで10回巻いた状態でも損失が0.1dB以下である。

0064

(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について図5を参照して詳細に説明する。なお、これまでに説明した実施形態と同一または同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。

0065

図5は、本発明の第5実施形態に係るマルチコア偏波保持ファイバ60の長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。マルチコア偏波保持ファイバ60は、コア11及び応力付与部15の数及び配置以外はマルチコア偏波保持ファイバ10と同様の構成を有している。

0066

マルチコア偏波保持ファイバ60は、3つのコア11と3つの応力付与部15とを備える。3つの応力付与部15は三角形の各頂点の位置に配置され、3つのコア11は当該三角形の各辺上に配置される。このように応力付与部15が一つの方向(図5の紙面左右方向)に沿って配置されるとともに、他の方向に沿っても配置されることによって、上述したようにマルチコア偏波保持ファイバ60の外形の歪みが抑制される。

0067

マルチコア偏波保持ファイバ60に備えられる3つのコア11は、隣り合う応力付与部15の間に配置される。このようにそれぞれのコア11が一対の応力付与部15に挟まれるように配置されることによって、マルチコア偏波保持ファイバ10と同様に所望の偏波保持力を有するコア11を得られる。また、マルチコア偏波保持ファイバ60によれば、互いに隣り合う応力付与部15間の全てにコア11が配置されているので、一つのマルチコア偏波保持ファイバ60に効率良く多くのコア11が配置され、情報の伝送容量が増大される。また、このように応力付与部15を配置することによって、同数のコア11を配置する場合に必要とされる応力付与部15の数を少なくすることができるので、クラッド12の直径が太くなることを抑制できる。

0068

以上本発明について第1実施形態から第5実施形態を例に説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。例えば、本発明においてコア11及び応力付与部15の数及び設置位置は、これまでに説明した実施形態に限定されず、1つのマルチコア偏波保持ファイバに備えられる複数のコア11のそれぞれが一対の応力付与部15に挟まれる位置に配置され、且つ、複数の応力付与部が一の方向に沿って複数配置されるとともに当該一の方向とは異なる他の方向に沿っても複数配置されていれば良い。

0069

また、例えば、第1実施形態等では正方形の各頂点に対応する位置に応力付与部が配置される例を挙げたが、本発明は、応力付与部が長方形平行四辺形や他の多角形等の各頂点に対応する位置に配置される形態であってもよい。ただし、応力付与部を正方形や長方形の各頂点に対応する位置に応力付与部を配置することによって、コア11を多く配置しやすくなるとともに、コア11に適切な応力を加えやすくなる。

0070

また、これまでに説明した実施形態では互いに隣り合う応力付与部15間の全てにコア11が配置されている形態を例示したが、本発明はかかる形態に限定されず、隣り合う応力付与部15間のうちコア11が配置されていない部分があっても良い。ただし、情報の伝送容量の増大やクラッド12の直径の増大抑制等の観点からは、互いに隣り合う応力付与部15間の全てにコア11が配置されることが好ましい。

0071

(製造方法)
これまでに説明したマルチコア偏波保持ファイバは、例えば、以下に説明するようにして製造することができる。
まず、以下に例示する材料を準備してプリフォームを作製する。
クラッド12を構成する材料として、例えば、純粋石英ロッドやフッ素が添加された石英ロッドを準備する。また、コア11を構成する材料として、例えば、クラッド12が純粋石英の場合はゲルマニウムを添加した石英ロッド、クラッド12がフッ素を添加した石英から成る場合は純粋石英ロッド、を準備する。
次に、線引きしたときにコア11が所望の位置に配置されるように、クラッド12の材料である石英ロッドに孔を開けてコア11を構成する材料である石英ロッドを挿入し、これらを加熱して一体化させる。
次に、上記のようにして作製したクラッド12及びコア11を構成する材料を含んだロッドに、応力付与部15を構成する材料を挿入するための孔を開ける。応力付与部15にはクラッド12より熱膨張係数が大きな材料を用いる。応力付与部15を構成する材料としては、例えば、ホウ素が添加された石英ロッドを用いる。
上記のようにしてコア11、クラッド12、及び応力付与部15を構成する材料を備えたプリフォームを作製し、これを線引き炉で一体化しながらファイバ化することにより、本発明のマルチコア偏波ファイバを得ることができる。内側保護層13および外側保護層14を形成する方法は特に限定されない。
なお、異なるカットオフ波長をもつコア11を配置する場合は、直径が同じで屈折率が異なる石英ロッドを用いてコア11を形成するか、予めコア11の直径とクラッド12の直径がコア11毎に変わるように直径が異なる石英ロッドでコア11を形成すればよい。

0072

以上説明したように、本発明によれば、外形の歪みが抑制されたマルチコア偏波保持ファイバが提供され、加工用ファイバレーザ装置等の技術分野においての利用が期待される。

0073

10、30、40、50、60・・・マルチコア偏波保持ファイバ
11・・・コア
12・・・クラッド
13・・・内側保護層
14・・・外側保護層
15・・・応力付与部

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