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技術 吐出量測定装置

出願人 東芝デベロップメントエンジニアリング株式会社
発明者 石過壮森岡静夫
出願日 2015年7月3日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2015-134536
公開日 2017年1月19日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2017-015626
状態 特許登録済
技術分野 体積流量の測定(I) 注入、注射、留置装置
主要キーワード 区分求積 不動領域 略単調増加 ハイスピードカメラ 近似パラメータ 計算時刻 各計算結果 落下数
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

液滴の吐出量低コストで高精度に測定する。

解決手段

実施形態によれば、吐出量測定装置は、撮影部と、体積計算部と、近似計算部と、吐出量計算部とを含む。撮影部は、液滴を吐出する吐出口を継続的に撮影することによって一連の画像を生成する。体積計算部は、一連の画像の各々に写った液滴の体積を計算する。近似計算部は、一連の画像に写った液滴の体積の計算結果に基づいて、複数の液滴がそれぞれ吐出口の先端に付着してから落下するまでの体積の時間変化を複数の直線で近似する。吐出量計算部は、複数の直線についての近似パラメータに基づいて液滴の吐出量を計算する。

概要

背景

従来、例えば輸液ポンプを用いた点滴静脈注射において、薬液を正確な注入速度で投与するために、滴下センサを用いて点滴筒内の液滴の落下を検知し、当該液滴の落下数に基づいて輸液ポンプにフィードバック制御が行われる。係る注入速度のフィードバック制御は、典型的には落下する液滴の体積を一定と仮定しているが、係る体積を正確に逐次測定することでさらなる精度の向上が期待できる。

薬液の滴下ノズル周辺を継続的に撮影し、液滴が当該滴下ノズルを離れた直後の画像を撮影画像の中から特定し、当該画像に写った液滴の体積を区分求積法により算出する技法が知られている。しかしながら、液滴の落下速度落下開始からの経過時間に略比例して増加し、落下速度が高いほど液滴はブレた状態で撮影されるので、算出される体積の誤差が大きくなりやすい。他方、液滴が滴下ノズルを離れた直後の画像を確実に捉えるためには、液滴の落下方向(通常は鉛直方向)に撮影範囲が広く(すなわち、高解像度であり)、かつ、高フレームレートな2次元イメージセンサを用いて撮影を行う必要がある。概括すれば、液滴の体積の算出精度と当該液滴を撮影する機材のコストとがトレードオフの関係にある。

概要

液滴の吐出量低コストで高精度に測定する。実施形態によれば、吐出量測定装置は、撮影部と、体積計算部と、近似計算部と、吐出量計算部とを含む。撮影部は、液滴を吐出する吐出口を継続的に撮影することによって一連の画像を生成する。体積計算部は、一連の画像の各々に写った液滴の体積を計算する。近似計算部は、一連の画像に写った液滴の体積の計算結果に基づいて、複数の液滴がそれぞれ吐出口の先端に付着してから落下するまでの体積の時間変化を複数の直線で近似する。吐出量計算部は、複数の直線についての近似パラメータに基づいて液滴の吐出量を計算する。

目的

特許5583939号公報






実施形態は、液滴の吐出量を低コストで高精度に測定することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

液滴を吐出する吐出口を継続的に撮影することによって一連の画像を生成する撮影部と、前記一連の画像の各々に写った液滴の体積を計算する体積計算部と、前記一連の画像に写った液滴の体積の計算結果に基づいて、複数の液滴がそれぞれ前記吐出口の先端に付着してから落下するまでの体積の時間変化を複数の直線で近似する近似計算部と、前記複数の直線についての近似パラメータに基づいて液滴の吐出量を計算する吐出量計算部とを具備する、吐出量測定装置

請求項2

前記吐出量計算部は、前記複数の直線の切片同士の差分に基づいて前記吐出量を計算する、請求項1記載の吐出量測定装置。

請求項3

前記近似計算部は、前記計算結果のうち第1の閾値を超える計算結果または当該第1の閾値よりも小さい第2の閾値を下回る計算結果を除外し、残余の計算結果に基づいて前記複数の液滴がそれぞれ前記吐出口の先端に付着してから落下するまでの体積の時間変化を複数の直線で近似する、請求項1記載の吐出量測定装置。

請求項4

前記近似計算部は、液滴の第1の落下周期に関連付けられる第1の計算結果と当該第1の落下周期とは異なる第2の落下周期に関連付けられる第2の計算結果との相関に基づいて前記第1の計算結果および前記第2の計算結果の時間的な位置合わせを行い、位置合わせした第1の計算結果および第2の計算結果に基づいて、前記第1の落下周期において液滴が前記吐出口の先端に付着してから落下するまでの体積の時間変化を直線で近似する、請求項1記載の吐出量測定装置。

請求項5

液滴を吐出する吐出口を継続的に撮影することによって一連の画像を生成する撮影部と、前記一連の画像の各々が前記液滴の体積が極小となるバックグラウンド画像であるか前記液滴の体積が極小とならない非バックグラウンド画像であるかを判定する判定部と、前記非バックグラウンド画像から前記バックグラウンド画像を減算することによって差分画像を生成する生成部と、前記差分画像の各々に写った液滴の体積を計算する体積計算部と、前記差分画像の各々に写った液滴の体積の計算結果に基づいて、複数の液滴がそれぞれ前記吐出口の先端に付着してから落下するまでの体積の時間変化を複数の直線で近似する近似計算部と、前記複数の直線についてのパラメータに基づいて液滴の吐出量を計算する吐出量計算部とを具備する、吐出量測定装置。

技術分野

0001

実施形態は、液滴の吐出量の測定に関する。

背景技術

0002

従来、例えば輸液ポンプを用いた点滴静脈注射において、薬液を正確な注入速度で投与するために、滴下センサを用いて点滴筒内の液滴の落下を検知し、当該液滴の落下数に基づいて輸液ポンプにフィードバック制御が行われる。係る注入速度のフィードバック制御は、典型的には落下する液滴の体積を一定と仮定しているが、係る体積を正確に逐次測定することでさらなる精度の向上が期待できる。

0003

薬液の滴下ノズル周辺を継続的に撮影し、液滴が当該滴下ノズルを離れた直後の画像を撮影画像の中から特定し、当該画像に写った液滴の体積を区分求積法により算出する技法が知られている。しかしながら、液滴の落下速度落下開始からの経過時間に略比例して増加し、落下速度が高いほど液滴はブレた状態で撮影されるので、算出される体積の誤差が大きくなりやすい。他方、液滴が滴下ノズルを離れた直後の画像を確実に捉えるためには、液滴の落下方向(通常は鉛直方向)に撮影範囲が広く(すなわち、高解像度であり)、かつ、高フレームレートな2次元イメージセンサを用いて撮影を行う必要がある。概括すれば、液滴の体積の算出精度と当該液滴を撮影する機材のコストとがトレードオフの関係にある。

先行技術

0004

特許5583939号公報

発明が解決しようとする課題

0005

実施形態は、液滴の吐出量を低コストで高精度に測定することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

実施形態によれば、吐出量測定装置は、撮影部と、体積計算部と、近似計算部と、吐出量計算部とを含む。撮影部は、液滴を吐出する吐出口を継続的に撮影することによって一連の画像を生成する。体積計算部は、一連の画像の各々に写った液滴の体積を計算する。近似計算部は、一連の画像に写った液滴の体積の計算結果に基づいて、複数の液滴がそれぞれ吐出口の先端に付着してから落下するまでの体積の時間変化を複数の直線で近似する。吐出量計算部は、複数の直線についての近似パラメータに基づいて液滴の吐出量を計算する。

0007

別の実施形態によれば、吐出量測定装置は、撮影部と、判定部と、生成部と、体積計算部と、近似計算部と、吐出量計算部とを含む。撮影部は、液滴を吐出する吐出口を継続的に撮影することによって一連の画像を生成する。判定部は、一連の画像の各々が液滴の体積が極小となるバックグラウンド画像であるか液滴の体積が極小とならない非バックグラウンド画像であるかを判定する。生成部は、非バックグラウンド画像からバックグラウンド画像を減算することによって差分画像を生成する。体積計算部は、差分画像の各々に写った液滴の体積を計算する。近似計算部は、差分画像の各々に写った液滴の体積の計算結果に基づいて、複数の液滴がそれぞれ吐出口の先端に付着してから落下するまでの体積の時間変化を複数の直線で近似する。吐出量計算部は、複数の直線についてのパラメータに基づいて液滴の吐出量を計算する。

図面の簡単な説明

0008

第1の実施形態に係る吐出量測定装置を例示するブロック図。
図1の吐出量測定装置の動作を例示するフローチャート
図1の撮影部によって撮影される一連の画像を例示する図。
図3の一連の画像に基づいて計算される液滴の体積の時間変化を例示するグラフ
高フレームレートな2次元センサによって撮影された一連の画像に基づいて計算される液滴の体積の時間変化を例示するグラフ。
低フレームレートな2次元センサによって撮影された一連の画像に基づいて計算される液滴の体積の時間変化を例示するグラフ。
3の実施形態に係る吐出量測定装置に含まれる近似計算部によって行われる近似計算の説明図。
図5のグラフにおける不動領域の説明図。
図6のグラフにおける不動領域の説明図。
第4の実施形態に係る吐出量測定装置を例示するブロック図。
図10の吐出量測定装置の動作を例示するフローチャート。
図10の差分画像生成部によって生成される差分画像の説明図。

実施例

0009

以下、図面を参照しながら実施形態の説明が述べられる。尚、以降、説明済みの要素と同一または類似の要素には同一または類似の符号が付され、重複する説明は基本的に省略される。

0010

各実施形態に係る吐出量測定装置は、例えば、点滴静脈注射における薬液の液滴の吐出量を測定するために用いられるが、他の任意の種別の液滴の吐出量を測定するために用いられてもよい。例えば、この吐出量測定装置は、インクジェットプリンタにおけるインクの液滴、半導体製造装置における薬液の液滴などの吐出量を測定するために用いられてもよい。

0011

(第1の実施形態)
図1に例示されるように、第1の実施形態に係る吐出量測定装置は、撮影部101と、体積計算部102と、計算結果保存部103と、近似計算部104と、吐出量計算部105とを含む。

0012

撮影部101は、例えば薬液などの液滴を吐出するノズル(すなわち、吐出口)の先端付近を継続的に撮影することによって、ノズルの先端に付着した液滴が徐々に体積を増して最終的に落下する様子を表す一連の画像を生成する。一連の画像は、例えば図3に示されるように、液滴がノズルの先端に付着してから落下するまでの様子を3周期分含んでいてもよい。

0013

図3において各画像に付与された数字は当該画像のフレーム番号を表す。図3の例では、フレーム番号1からフレーム番号5までの画像が第1番目の落下周期における液滴の様子を表し、フレーム番号6からフレーム番号10までの画像が第2番目の落下周期における液滴の様子を表し、フレーム番号11からフレーム番号15までの画像が第3番目の落下周期における液滴の様子を表す。

0014

撮影部101は、一連の画像を体積計算部102へと出力する。なお、撮影部101は、画像を1枚撮影する毎に体積計算部102へと逐次出力してもよいし、画像を所定枚数(例えば15枚)撮影し終えてから体積計算部へと一括出力してもよい。

0015

撮影部101は、ノズルの先端に付着した液滴が徐々に体積を増して最終的に落下する様子を撮影することが求められており、液滴がノズルの先端を離れる瞬間を捉える必要はないので、要求フレームレートは高くない。さらに、撮影部101の撮影範囲は、ノズルの先端に付着した液滴の全体を包含する程度でよい。具体的には、撮影部101は、例えば、フレームレートおよび解像度がそれぞれ10fps(frame per second)および100画素×200画素程度の小型で安価な2次元センサ(カメラ)を用いて実装可能である。さらに、撮影部101のフレームレートおよび解像度が低いほど一連の画像のデータサイズは小さくなるので、後述される種々の計算処理に必要な時間およびメモリ容量を抑制できるという利点もある。

0016

体積計算部102は、撮影部101から一連の画像を受け取る。体積計算部102は、一連の画像の各々に写った液滴の体積を計算する。体積計算部102は、例えば区分求積法などの種々の手法で体積計算を行ってもよい。体積計算部102は、体積の計算結果を計算結果保存部103に保存する。

0017

計算結果保存部103には、体積計算部102による液滴の体積の計算結果が保存される。なお、各計算結果は、当該計算結果に対応する時刻を明示的または暗黙的に示す情報と関連付けて保存されてもよい。係る情報は、例えば、単に画像のフレーム番号の値であってもよいし、画像の撮影時刻、体積の計算時刻または計算結果の保存時刻の値であってもよい。

0018

近似計算部104は、計算結果保存部103に保存された計算結果を読み出し、当該計算結果に基づいて、複数の液滴がそれぞれノズルの先端に付着してから落下するまでの体積の時間変化を複数の直線で近似する。近似計算部104は、複数の直線を規定する近似パラメータ(例えば、直線の傾き、直線の体積軸との切片、隣接する直線間時間間隔に相当する周期など)を吐出量計算部105へと出力する。

0019

具体的には、近似計算部104は、計算結果保存部103に保存されている計算結果(以降、サンプルと称する)を時系列順に並べ、液滴の落下周期毎のサンプルセット区分する。液滴がノズルの先端に付着してから落下するまで当該液滴の体積は略単調増加するので、各サンプルセットでもサンプル値が略単調増加する。故に、第i周期に属するサンプル値の時間変化は、下記数式(1)に示す直線liで近似することができる。ここで、iは1以上n以下の整数を表し、nは2以上の整数を表す。

0020

0021

v(t)は、時刻t(tは例えばフレーム番号を表す)における液滴の体積を表す。aiは直線liの傾きを表し、正の値をとる。biは、直線liの体積軸との切片を表す。近似計算部104は、例えば第i周期に属するサンプル値に対して最小二乗法を適用することでaiおよびbiを計算することができる。なお、経験的に、連続して落下する数滴程度の液滴について、ノズル先端に付着した液滴の体積の成長カーブおよび落下周期は略一致するといえる。そこで、近似計算部104は、aiがiに関わらず全て等しいと仮定する。

0022

吐出量計算部105は、近似計算部104から近似パラメータを受け取り、当該近似パラメータに基づいて液滴の吐出量を計算する。なお、吐出量は、落下した液滴の体積であってもよいし、落下した液滴の重量であってもよい。液滴の密度既知であるならば、体積を重量に換算することは可能である。

0023

概括すれば、液滴の体積の時間変化は、近似計算部104によって、図4に例示されるように上記複数の直線の結合に相当するノコギリ波で近似されている。そして、このノコギリ波の第i番目の落下周期の最大体積から第i+1番目の落下周期の最小体積までの落差は、第i番目の周期において最大化した落下直前の液滴の体積と当該液滴の落下直後のノズルの先端における残渣の体積との差分、すなわち当該液滴の吐出量(体積換算)に相当する。そして、aiがiに関わらず全て等しいので、各直線lは互いに平行となる。故に、例えば、第1番目の落下周期の最大体積から第2番目の落下周期の最小体積までの落差は、直線l1および直線l2の体積軸との交点(すなわち、切片b1および切片b2)同士の差分に等しい。従って、吐出量計算部105は、下記数式(2)を用いて第1周期から第n−1周期までの液滴の平均吐出量を計算することができる。

0024

0025

なお、吐出量計算部105は、第i周期における液滴の吐出量(=bi−bi+1)を個別に計算することも可能であるし、第1周期から第n−1周期までの液滴の合計吐出量(数式(2)の右辺分子)を計算することも可能である。

0026

図1の吐出量測定装置は、図2に例示されるように動作する。図2の処理は、ステップS201から開始する。ステップS201において、撮影部101は、液滴を吐出するノズルの付近(具体的には、液滴の体積が最大限に成長した場合であってもその全体を包含できる範囲)を撮影する。

0027

体積計算部102は、ステップS201において撮影された画像に写った液滴の体積を計算し(ステップS202)、その計算結果を計算結果保存部103に保存する(ステップS203)。

0028

撮影部101は、所定枚数(具体的には、複数の液滴の落下周期が収まる枚数)の画像の撮影が終了するまで撮影を継続する(ステップS201からステップS204までのループ)。他方、所定枚数の画像の撮影、ならびに、当該画像に写った体積の計算およびその計算結果の保存が終了すれば、処理はステップS205へと進む。

0029

ステップS205では、近似計算部104がステップS203において保存された計算結果を読み出し、複数の落下周期に亘る液滴の体積の時間変化を複数の直線で近似する。吐出量計算部105は、ステップS205において計算された近似パラメータに基づいて液滴の吐出量を計算し(ステップS206)、図2の処理は終了する。

0030

以上説明したように、第1の実施形態に係る吐出量測定装置は、連続して落下する複数の液滴について、各液滴がノズルの先端に付着してから徐々に体積を増して最終的に落下するまでの画像を撮影する。そして、この吐出量測定装置は、撮影画像に写った液滴の体積の時間変化を複数の直線で近似し、この近似パラメータに基づいて液滴の吐出量を計算する。従って、この吐出量測定装置によれば、液滴が落下する瞬間の画像を捉える必要はなくノズルに付着した液滴の体積の時間変化を捉えることができればよいから、高フレームレートかつ高解像度な撮影機材を必要とすることなく、液滴の吐出量を高精度に測定することができる。

0031

(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る吐出量測定装置は、図1の近似計算部104を近似計算部404(図示されない)に置き換えた構成に相当する。

0032

近似計算部404は、計算結果保存部103に保存された計算結果を読み出し、当該計算結果に対して閾値処理を施す。例えば、近似計算部404は、近似計算に用いられるサンプルの上限値となる第1の閾値および下限値となる第2の閾値(<第1の閾値)の少なくとも一方を用いて、上限値を超えるサンプルおよび下限値を下回るサンプルの少なくとも一方を除外する。

0033

そして、近似計算部404は、残余のサンプルに基づいて、複数の液滴がそれぞれノズルの先端に付着してから落下するまでの体積の時間変化を複数の直線で近似する。近似計算部404は、複数の直線を規定する近似パラメータを吐出量計算部105へと出力する。なお、近似計算部404は、残余のサンプルに基づいて近似計算部104と同一または類似の近似計算を行ってもよい。

0034

例えば、上限値を超えるサンプルは、落下中の液滴が写った画像に基づいているおそれがあり、落下に伴うブレにより真の体積に比べて大きく見積もられているかもしれない。また、下限値を下回るサンプルは、誤差の影響が相対的に大きい。故に、これらの信頼性の低いサンプルを除外することで、近似計算の精度を向上させることが好ましい。なお、第1の閾値および第2の閾値は、事前に設定されてもよいし、読み出されたサンプルに基づいて統計的に設定されてもよい。

0035

以上説明したように、第2の実施形態に係る吐出量測定装置は、閾値を用いて信頼性の低いサンプルを除外し、残余のサンプルに基づいて近似計算を行う。従って、この吐出量測定装置によれば、吐出量をより正確に測定することができる。

0036

(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る吐出量測定装置は、図1の近似計算部104を近似計算部504(図示されない)に置き換えた構成に相当する。

0037

近似計算部504は、液滴の所与の落下周期に関連付けられる計算結果と他の落下周期に関連付けられる計算結果との相関に基づいて各計算結果の時間的な位置合わせを行い、位置合わせした計算結果を用いて当該所与の落下周期において液滴がノズルの先端に付着してから落下するまでの体積の時間変化を直線で近似する。近似計算部504は、複数の直線を規定する近似パラメータを吐出量計算部105へと出力する。

0038

図5に、液滴(点滴静脈注射の薬液)を吐出するノズルを約300フレーム/秒のハイスピードカメラで継続的に撮影し、各撮影画像に写った液滴の体積を計算してプロットしたグラフが示される。図5のグラフでは、いずれの落下周期においても体積のピーク(すなわち、落下直前の液滴)が捉えられている。他方、図6には、同一の液滴を吐出するノズルを20フレーム/秒のカメラで継続的に撮影し、各撮影画像に写った液滴の体積を計算してプロットしたグラフが示される。図6のグラフでは、フレームレートの削減に伴い体積のピークを捉える確率が低くなるので、図5に比べてピーク値が低く見積もられている。

0039

そこで、近似計算部504は、所与の落下周期に関連付けられるサンプルとの相関(例えば、決定係数R2)が最大化するように他の1つ以上の落下周期に関連付けられるサンプルを図6の矢印で示されるように時間シフトさせる。そして、近似計算部504は、図7に例示されるように、これらのサンプルに基づいて上記所与の落下周期における液滴の体積の時間変化を直線で近似する。他の落下周期に関連付けられるサンプルを時間シフトさせることで、近似計算に用いられるサンプル数が実質的に増加する。故に、高精度な近似が可能となる。

0040

具体的には、近似計算部504は、各落下周期において液滴の体積が所定値(例えば、5ml)を最初に超えたフレーム番号とその次の落下周期において液滴の体積が当該所定値を超えたフレーム番号との差を当該落下周期の暫定的な周期長として定める。図6の例では、フレーム番号がそれぞれ、「3」、「13」、「23」および「32」で体積が5mlを超える。故に、近似計算部504は、第1の落下周期、第2の落下周期および第3の落下周期の暫定的な周期長をそれぞれ「10」、「10」および「9」フレームとして定めている。

0041

次に、近似計算部504は、暫定的な周期長を用いて各落下周期に関連付けられるサンプル(なお、上記所定値を下回るサンプルを除外してもよい)を時間シフトさせることで所与の落下周期との位置合わせを行う。図6および図7の例では、近似計算部504は、第2の落下周期に関連付けられるサンプルを10フレーム前に、第3の落下周期に関連付けられるサンプルを20(=10+10)フレーム前に、第4の落下周期に関連付けられるサンプルを29(=10+10+9)フレーム前にそれぞれシフトさせる。

0042

さらに、近似計算部504は、1フレーム未満の精度の位置合わせを行うために、各サンプルに関連付けられるフレーム番号に落下周期毎のオフセット値加算し、サンプル同士の相関が最大化するようにオフセット値を調整する。図6および図7の例では、近似計算部504は、第1の落下周期、第2の落下周期、第3の落下周期および第4の落下周期に対応するオフセット値をそれぞれ「0.2」、「0.2」、「0.3」および「0.6」に調整する。

0043

そして、近似計算部504は、時間的な位置合わせ後の各サンプルに基づいて第1の落下周期における液滴の体積の時間変化を直線で近似できる。なお、近似計算部504は、暫定的な周期長にオフセット値を加えて得られる値の平均値を周期として定めてもよい。

0044

吐出量計算部105は、前述の第1の実施形態と同様に、切片同士の差分に基づいて液滴の吐出量を計算してもよいし、他の技法により液滴の吐出量を計算してもよい。例えば、吐出量計算部105は、直線の周期から後述される不動領域長を減算して得られる時間長に当該直線の傾きを乗算することによって、液滴の吐出量を計算してもよい。

0045

図8に、図5の一部を拡大したグラフが示される。図8から明らかなように、落下周期は、液滴の体積が最小値(略0)付近から殆ど増加しない領域(以降、不動領域と称する)と、液滴の体積が直線的に増加する領域とに大別することができる。そして、前述の近似計算は、主に不動領域外における液滴の体積の時間変化を対象とする。故に、不動領域に属するサンプルを除外することで近似計算の精度が向上する。

0046

不動領域は、落下周期の始点(例えば、直前の落下周期において液滴が落下した直後のフレーム)から当該落下周期における近似直線ゼロクロス点との間と定義することができる。但し、図8のようにサンプル数が多ければ各落下周期における不動領域長を正確に計算することができるが、図9図6の一部を拡大したグラフを示す)のようにサンプル数が少なければ、各落下周期における不動領域長を正確に計算することは必ずしも容易でない。故に、近似計算部504は、例えば、複数(例えば4つ)の落下周期について不動領域長を暫定的に計算し、それらの平均値を不動領域長としてもよい。

0047

以上説明したように、第3の実施形態に係る吐出量測定装置は、所与の落下周期に関連付けられるサンプルと他の落下周期に関連付けられるサンプルとを相関が最大化するように位置合わせする。そして、この吐出量測定装置は、位置合わせしたサンプルに基づいて所与の落下周期における液滴の体積の時間変化を直線で近似する。従って、この吐出量測定装置によれば、近似計算に用いられるサンプル数が実質的に増加するので、上記所定の落下周期における液滴の吐出量を高精度に計算することができる。

0048

(第4の実施形態)
図10に例示されるように、第4の実施形態に係る吐出量測定装置は、撮影部101と、バックグラウンド画像判定部306と、バックグラウンド画像保存部307と、差分画像生成部308と、体積計算部102と、計算結果保存部103と、近似計算部104と、吐出量計算部105とを含む。

0049

図10の撮影部101は、一連の画像をバックグラウンド画像判定部306へと出力する点で図1の撮影部101とは異なる。また、図10の体積計算部102は、後述される差分画像に写った液滴の体積を計算する点で図1の体積計算部102とは異なる。

0050

バックグラウンド画像判定部306は、撮影部101から一連の画像を受け取る。バックグラウンド画像判定部306は、各画像が液滴の体積が直前の画像に比べて大きく減少する(換言すれば、体積が極小(理想的には)となる)バックグラウンド画像であるか否かを判定する。バックグラウンド画像は落下周期の始点に相当し、その出現タイミングは例えば液滴の落下周期を利用して予測することができる。

0051

バックグラウンド画像判定部306は、バックグラウンド画像を発見すると、この画像をバックグラウンド画像保存部307に保存する。他方、バックグラウンド画像判定部306は、液滴の体積が極小とならない非バックグラウンド画像を差分画像生成部308へと出力する。

0052

なお、バックグラウンド画像保存部307に過去のバックグラウンド画像が既に保存されている場合には、バックグラウンド画像判定部306は発見した最新のバックグラウンド画像によってバックグラウンド画像保存部307に保存されているバックグラウンド画像を更新してもよい。バックグラウンド画像の更新頻度は例えば図10の吐出量測定装置の用途に応じて定められてよい。概括すれば、更新頻度が高いほど、処理時間が増加するものの、液滴の体積ひいては吐出量を高精度に計算することができる。

0053

差分画像生成部308は、バックグラウンド画像判定部306から非バックグラウンド画像を受け取り、バックグラウンド画像保存部307から(最新の)バックグラウンド画像を読み出す。差分画像生成部308は、非バックグラウンド画像からバックグラウンド画像を減算することによって差分画像を生成する。差分画像生成部308は、差分画像を体積計算部102へと出力する。

0054

例えば液滴を吐出するノズルが点滴筒に収容されている場合に、撮影部101による撮影画像には、点滴筒の表面における反射光による明暗が生じたり、点滴筒の壁面に付着した異物または液滴が写り込んだりすることがある。これらの影響により、体積計算の精度が劣化するおそれがある。

0055

そこで、差分画像生成部308は、図12に例示されるように、非バックグラウンド画像からバックグラウンド画像を減算することで、両者の差分(すなわち、ノズルの先端に付着した液滴)が強調された差分画像を生成する。体積計算部102は、差分画像を用いて液滴の体積を高精度に計算することができる。

0056

なお、バックグラウンド画像は固定であってもよいが随時更新されてもよい。バックグラウンド画像を更新することで、点滴筒の状態が変化した場合であっても、差分画像において所望の被写体(すなわち、ノズルの先端に付着した液滴)以外のノイズ成分を的確にキャンセルすることができる。

0057

図10の吐出量測定装置は、図11に例示されるように動作する。図11の処理は、ステップS201から開始する。ステップS201において、撮影部101は、液滴を吐出するノズルの付近を撮影する。

0058

バックグラウンド画像判定部306は、ステップS201において撮影された画像がバックグラウンド画像であるか否かを判定する(ステップS407)。バックグラウンド画像判定部306は、バックグラウンド画像を発見すると、当該バックグラウンド画像をバックグラウンド画像保存部307に保存し(ステップS408)、処理はステップS201へと戻る。

0059

他方、ステップS201において撮影された画像がバックグラウンド画像でなければ、差分画像生成部308は、この非バックグラウンドからステップS408において保存されたバックグラウンド画像を減算することによって差分画像を生成する(ステップS409)。体積計算部102は、ステップS409において生成された差分画像に写った液滴の体積を計算し(ステップS410)、処理はステップS203へと進む。

0060

なお、図10のステップS203、ステップS204、ステップS205およびステップS206は、図2のステップS203、ステップS204、ステップS205およびステップS206と同一または類似であってよい。

0061

以上説明したように、第4の実施形態に係る吐出量測定装置は、連続して落下する複数の液滴について、各液滴がノズルの先端に付着してから徐々に体積を増して最終的に落下するまでの画像を撮影する。そして、この吐出量測定装置は、撮影画像のうち液滴の体積が極小となるバックグラウンド画像を特定し、非バックグラウンド画像から減算することによって差分画像を生成する。さらに、この吐出量測定装置は、差分画像に写った液滴の体積の時間変化を複数の直線で近似し、この近似パラメータに基づいて液滴の吐出量を計算する。従って、この吐出量測定装置によれば、ノズルの先端に付着した液滴以外のノイズ成分が略キャンセルされた差分画像に基づいて正確な体積を計算し、吐出量を高精度に測定することができる。さらに、この吐出量測定装置によれば、液滴が落下する瞬間の画像を捉える必要はなくノズルに付着した液滴の体積の変化を捉えることができればよいから、高フレームレートかつ高解像度な撮影機材を必要とすることなく、液滴の吐出量を高精度に測定することができる。

0062

上記各実施形態の処理の少なくとも一部は、汎用コンピュータを基本ハードウェアとして用いることでも実現可能である。上記処理を実現するプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納して提供されてもよい。プログラムは、インストール可能な形式ファイルまたは実行可能な形式のファイルとして記録媒体に記憶される。記録媒体としては、磁気ディスク光ディスクCD−ROM、CD−R、DVD等)、光磁気ディスク(MO等)、半導体メモリなどである。記録媒体は、プログラムを記憶でき、かつ、コンピュータが読み取り可能であれば、何れであってもよい。また、上記処理を実現するプログラムを、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータ(サーバ)上に格納し、ネットワーク経由でコンピュータ(クライアント)にダウンロードさせてもよい。

0063

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

0064

101・・・撮影部
102・・・体積計算部
103・・・計算結果保存部
104,404,504・・・近似計算部
105・・・吐出量計算部
306・・・バックグラウンド画像判定部
307・・・バックグラウンド画像保存部
308・・・差分画像生成部

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