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技術 電力制御装置の制御方法、電力制御装置、及び電力制御システム

出願人 京セラ株式会社
発明者 吉谷尚久
出願日 2015年6月26日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2015-129157
公開日 2017年1月19日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2017-015267
状態 特許登録済
技術分野 空調制御装置
主要キーワード 最大消費電力量 小型店舗 オフィスフロア 稼働条件 テナント店 制御対象外 変動因子 大型商業施設
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

制御外空調設備稼働率が上がる前に制御対象の空調設備を稼働させるように制御し、DRの指示に対応する。

解決手段

所定の空間4に含まれる第1エリア4aに備えられ、第1エリアの温度を制御する空調設備31の動作状態を制御する電力制御装置2の制御方法であって、空調設備が停止状態の場合に実行する以下のステップ、即ち、所定の空間に含まれ、第1エリアに隣接する第2エリア4bに備えられ、第2エリアの温度を制御する制御外空調設備33の稼働率に関連する情報を取得する第1ステップと、第1ステップで取得した制御外空調設備の稼働率に関連する情報に基づいて、空調設備を稼働状態切り替えるか否か判定する第2ステップと、第2ステップにおいて空調設備を稼働状態に切り替えると判定した場合に、空調設備を稼働状態に切り替える信号を出力する第3ステップとを含む電力制御装置の制御方法。

概要

背景

従来、電力需要ピークシフト等を目的として、電力需要のピーク時の消費電力量を削減する取り組みがなされている。一例として、空調設備の消費電力量を抑制するために、予め電力需要のピーク時間帯を特定しておき、当該時間帯においては空調設備の制御方法を変更することが考えられている(例えば、特許文献1参照)。

また、消費電力量の削減を実施する一つの手法として、消費電力量削減目標として需要家施設毎にデマンドレスポンス(以下、DRともいう)が設定され、DRに従い消費電力量削減を達成した需要家施設に対してインセンティブ支払われる仕組みが考えられている。需要家施設は、DRに従って消費電力量を削減するために、例えば、空調設備の電源を切ったり、出力を低くしたりする制御を行う。

概要

制御外空調設備の稼働率が上がる前に制御対象の空調設備を稼働させるように制御し、DRの指示に対応する。所定の空間4に含まれる第1エリア4aに備えられ、第1エリアの温度を制御する空調設備31の動作状態を制御する電力制御装置2の制御方法であって、空調設備が停止状態の場合に実行する以下のステップ、即ち、所定の空間に含まれ、第1エリアに隣接する第2エリア4bに備えられ、第2エリアの温度を制御する制御外空調設備33の稼働率に関連する情報を取得する第1ステップと、第1ステップで取得した制御外空調設備の稼働率に関連する情報に基づいて、空調設備を稼働状態切り替えるか否か判定する第2ステップと、第2ステップにおいて空調設備を稼働状態に切り替えると判定した場合に、空調設備を稼働状態に切り替える信号を出力する第3ステップとを含む電力制御装置の制御方法。

目的

本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、制御外空調設備の稼働率が上がる前に制御対象の空調設備を稼働させるように制御し、DRの指示に対応することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

所定の空間に含まれる第1エリアに備えられ、前記第1エリアの温度を制御する空調設備動作状態を制御する電力制御装置制御方法であって、前記空調設備が停止状態の場合に実行する以下のステップ、即ち、前記所定の空間に含まれ、前記第1エリアの近隣にある第2エリアに備えられ、前記第2エリアの温度を制御する制御外空調設備の稼働率に関連する情報を取得する第1ステップと、前記第1ステップで取得した前記制御外空調設備の稼働率に関連する情報に基づいて、前記空調設備を稼働状態切り替えるか否か判定する第2ステップと、前記第2ステップにおいて前記空調設備を稼働状態に切り替えると判定した場合に、前記空調設備を稼働状態に切り替える信号を出力する第3ステップとを含む電力制御装置の制御方法。

請求項2

前記第2ステップにおいて、前記第1ステップで取得した前記制御外空調設備の稼働率に関連する情報に基づいて前記制御外空調設備の稼働率を算出し、前記制御外空調設備の稼働率が所定の閾値以上である場合に、前記空調設備を稼働状態に切り替えると判定することを特徴とする、請求項1に記載の電力制御装置の制御方法。

請求項3

前記第2ステップにおいて、前記制御外空調設備の稼働率の変動に関連する稼働率変動因子が、所定の期間経過後の前記制御外空調設備の稼働率が前記所定の閾値以上になることを示す稼働率上昇条件を満たす場合に、前記空調設備を稼働状態に切り替えると判定することを特徴とする、請求項2に記載の電力制御装置の制御方法。

請求項4

前記稼働率変動因子は、前記空調設備が停止状態に切り替えられてからの経過時間、外気温と前記所定の空間の温度との間の温度差、及び、前記所定の空間の温度の変化量の少なくとも一つを含むことを特徴とする、請求項3に記載の電力制御装置の制御方法。

請求項5

前記第2ステップにおいて前記制御外空調設備の稼働率が所定の閾値以上であると判定した時点における前記稼働率変動因子の値に基づいて、前記稼働率上昇条件を更新する第4ステップをさらに含む、請求項3又は4に記載の電力制御装置の制御方法。

請求項6

所定の空間に含まれる第1エリアに備えられ、前記第1エリアの温度を制御する空調設備の動作状態を制御する電力制御装置であって、前記空調設備が停止状態の場合に、前記所定の空間に含まれ、前記第1エリアの近隣にある第2エリアに備えられ、前記第2エリアの温度を制御する制御外空調設備の稼働率に関連する情報を取得する取得部と、前記空調設備が停止状態の場合に、前記取得部で取得した前記制御外空調設備の稼働率に関連する情報に基づいて、前記空調設備を稼働状態に切り替えるか否か判定する制御部と、前記空調設備が停止状態の場合であって、前記空調設備を稼働状態に切り替えると判定した場合に、前記空調設備を稼働状態に切り替える信号を出力する出力部とを備える電力制御装置。

請求項7

所定の空間に含まれる第1エリアに備えられ、前記第1エリアの温度を制御する空調設備と、前記所定の空間に含まれ、前記第1エリアの近隣にある第2エリアに備えられ、前記第2エリアの温度を制御する制御外空調設備と、前記空調設備の動作状態を制御する電力制御装置とを備える電力制御システムであって、前記電力制御装置は、前記空調設備が停止状態の場合に、前記制御外空調設備の稼働率に関連する情報を取得する取得部と、前記空調設備が停止状態の場合に、前記取得部で取得した前記制御外空調設備の稼働率に関連する情報に基づいて、前記空調設備を稼働状態に切り替えるか否か判定する制御部と、前記空調設備が停止状態の場合であって、前記空調設備を稼働状態に切り替えると判定した場合に、前記空調設備を稼働状態に切り替える信号を出力する出力部とを備える電力制御システム。

請求項8

所定の空間に含まれる第1エリアに備えられ、前記第1領域の温度を制御する第1空調設備の動作状態を制御する第1電力制御装置と、前記所定の空間に含まれ、前記第1エリアの近隣にある第2エリアに備えられ、前記第2領域の温度を制御する第2空調設備の動作状態を制御する第2電力制御装置とを備える電力制御システムであって、前記第1電力制御装置は、前記第1空調設備が停止状態の場合に、前記第2空調設備の稼働率に関連する情報を取得する第1取得部と、前記第1空調設備が停止状態の場合に、前記第1取得部で取得した前記第2空調設備の稼働率に関連する情報に基づいて、前記第1空調設備を稼働状態に切り替えるか否か判定する第1制御部と、前記第1空調設備が停止状態の場合であって、前記第1空調設備を稼働状態に切り替えると判定した場合に、前記第1空調設備を稼働状態に切り替える信号を出力する第1出力部とを備え、前記第2電力制御装置は、前記第2空調設備が停止状態の場合に、前記第1空調設備の稼働率に関連する情報を取得する第2取得部と、前記第2空調設備が停止状態の場合に、前記第2取得部で取得した前記第1空調設備の稼働率に関連する情報に基づいて、前記第2空調設備を稼働状態に切り替えるか否か判定する第2制御部と、前記第2空調設備が停止状態の場合であって、前記第2空調設備を稼働状態に切り替えると判定した場合に、前記第2空調設備を稼働状態に切り替える信号を出力する第2出力部とを備える電力制御システム。

技術分野

0001

本発明は、電力制御装置制御方法、電力制御装置、及び電力制御システムに関する。

背景技術

0002

従来、電力需要ピークシフト等を目的として、電力需要のピーク時の消費電力量を削減する取り組みがなされている。一例として、空調設備の消費電力量を抑制するために、予め電力需要のピーク時間帯を特定しておき、当該時間帯においては空調設備の制御方法を変更することが考えられている(例えば、特許文献1参照)。

0003

また、消費電力量の削減を実施する一つの手法として、消費電力量削減目標として需要家施設毎にデマンドレスポンス(以下、DRともいう)が設定され、DRに従い消費電力量削減を達成した需要家施設に対してインセンティブ支払われる仕組みが考えられている。需要家施設は、DRに従って消費電力量を削減するために、例えば、空調設備の電源を切ったり、出力を低くしたりする制御を行う。

先行技術

0004

特開2011−257067号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ここで、DRの指示を受けた場合にちょうど空調設備の電源を切って停止状態としていれば、これ以上消費電力量を削減することができず、DRの指示に対応できない。そのため、DRの指示がない期間はできるだけ空調設備が稼働状態を維持するようにして、消費電力量削減の余地を残すように制御することが考えられる。

0006

ところが、一つのエリアに複数の空調設備が併存して空調設備ごとに制御されている場合、ある空調設備がDRの指示に対応することを考慮してできるだけ稼働状態を維持するように制御されていたとしても、自らの制御が及ばない他の空調設備(制御外空調設備)がDRの指示への対応を考慮せずに制御されていることがある。この場合、DRの指示への対応を考慮せずに制御されている空調設備の稼働率が上がって、DRの指示への対応を考慮して制御されている空調設備の稼働率が下がり、DRの指示に対応することができなくなる状況に陥るおそれがある。

0007

そこで本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、制御外空調設備の稼働率が上がる前に制御対象の空調設備を稼働させるように制御し、DRの指示に対応することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するために本発明の一実施形態に係る電力制御装置の制御方法は、
所定の空間に含まれる第1エリアに備えられ、前記第1エリアの温度を制御する空調設備の動作状態を制御する電力制御装置の制御方法であって、
前記空調設備が停止状態の場合に実行する以下のステップ、即ち、
前記所定の空間に含まれ、前記第1エリアの近隣にある第2エリアに備えられ、前記第2エリアの温度を制御する制御外空調設備の稼働率に関連する情報を取得する第1ステップと、
前記第1ステップで取得した前記制御外空調設備の稼働率に関連する情報に基づいて、前記空調設備を稼働状態に切り替えるか否か判定する第2ステップと、
前記第2ステップにおいて前記空調設備を稼働状態に切り替えると判定した場合に、前記空調設備を稼働状態に切り替える信号を出力する第3ステップと
を含む。

0009

上記課題を解決するために本発明の一実施形態に係る電力制御装置は、
所定の空間に含まれる第1エリアに備えられ、前記第1エリアの温度を制御する空調設備の動作状態を制御する電力制御装置であって、
前記空調設備が停止状態の場合に、前記所定の空間に含まれ、前記第1エリアの近隣にある第2エリアに備えられ、前記第2エリアの温度を制御する制御外空調設備の稼働率に関連する情報を取得する取得部と、
前記空調設備が停止状態の場合に、前記取得部で取得した前記制御外空調設備の稼働率に関連する情報に基づいて、前記空調設備を稼働状態に切り替えるか否か判定する制御部と、
前記空調設備が停止状態の場合であって、前記空調設備を稼働状態に切り替えると判定した場合に、前記空調設備を稼働状態に切り替える信号を出力する出力部と
を備える。

0010

上記課題を解決するために本発明の一実施形態に係る電力制御システムは、
所定の空間に含まれる第1エリアに備えられ、前記第1エリアの温度を制御する空調設備と、
前記所定の空間に含まれ、前記第1エリアの近隣にある第2エリアに備えられ、前記第2エリアの温度を制御する制御外空調設備と、
前記空調設備の動作状態を制御する電力制御装置と
を備える電力制御システムであって、
前記電力制御装置は、
前記空調設備が停止状態の場合に、前記制御外空調設備の稼働率に関連する情報を取得する取得部と、
前記空調設備が停止状態の場合に、前記取得部で取得した前記制御外空調設備の稼働率に関連する情報に基づいて、前記空調設備を稼働状態に切り替えるか否か判定する制御部と、
前記空調設備が停止状態の場合であって、前記空調設備を稼働状態に切り替えると判定した場合に、前記空調設備を稼働状態に切り替える信号を出力する出力部と
を備える。

発明の効果

0011

本発明の電力制御装置の制御方法、電力制御装置、及び電力制御システムによれば、制御外空調設備の稼働率が上がる前に制御対象の空調設備を稼働させるように制御し、DRの指示に対応することができる。

図面の簡単な説明

0012

第1実施形態に係る電力制御システムのブロック図である。
空間の構成の例を示す平面図である。
第1実施形態に係る電力制御装置の制御方法における空間の温度変化及び空調設備の消費電力量変化を示すグラフである。
比較例に係る電力制御装置の制御方法における空間の温度変化及び空調設備の消費電力量変化を示すグラフである。
第1実施形態に係る電力制御装置の制御方法を示すフローチャートである。
第2実施形態に係る電力制御システムのブロック図である。

実施例

0013

(実施形態)
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。

0014

(第1実施形態)
[全体構成]
図1は、第1実施形態に係る電力制御システム1のブロック図である。電力制御システム1は、電力制御装置2、制御対象空調設備31−1〜n(以下、単に空調設備31ともいう)、制御外空調設備33、温度センサ32a、32b、スイッチ311−1〜n(以下、単にスイッチ311ともいう)、空調分電盤51、及び電力センサ52を備える。図1のブロック図において、実線電力線を示し、破線通信線を示す。電力制御システム1の空調設備31及び制御外空調設備33は、空調分電盤51を介して商用電力系統6に接続され、商用電力系統6から電力供給を受ける。

0015

空調設備31、制御外空調設備33、及びセンサ32a、32bは、電力制御システム1による温度制御の対象となる空間4に設けられる。図2は、空間4の構成の例を示す平面図である。図2(a)によれば、空間4には第1エリア4a及び第2エリア4bが含まれ、第1エリア4aには空調設備31−1〜5及び温度センサ32aが設けられ、第2エリア4bには制御外空調設備33及び温度センサ32bが設けられている。図2については、後でより詳細に説明する。

0016

電力制御装置2は、空調設備31の動作状態を稼働状態と停止状態とで切り替えて、空間4の温度を制御する。電力制御装置2は、制御部21と記憶部22と取得部23と出力部24とを備える。制御部21は、取得部23によって取得した情報に基づいて空調設備31の動作状態を稼働状態にするか停止状態にするか決定し、決定した結果を出力部24によって出力する。

0017

記憶部22は、取得部23が取得した情報や、制御部21が空調設備31を制御するために使用する条件やパラメータを格納する。

0018

取得部23は、空間4に含まれる第1エリア4aに設けられる温度センサ32aと通信線で接続され、温度センサ32aが測定した第1エリア4aの温度を取得する。また、取得部23は、商用電力系統6と空調設備31との間に設けられる電力センサ52又は空調設備31と通信線で接続され、空調設備31の消費電力量を取得する。また、取得部23は、商用電力系統6に電力を供給する電力事業者7のサーバとも通信線で接続され、電力事業者7からの情報を取得する。なお、取得部23が取得する情報はこれらに限られず、取得部23は、その他の各種情報も取得しうる。

0019

出力部24は、空調分電盤51と空調設備31との間に設けられるスイッチ311と通信線で接続され、制御部21が決定した空調設備31の動作状態に対応するオン又はオフ制御信号をスイッチ311に出力する。なお、出力部24は制御信号を出力するだけではなく、その他の信号又は情報も出力しうる。

0020

空調設備31は、第1実施形態において、空間4の第1エリア4aに設けられる。空調設備31は、空調分電盤51と電力センサ52とスイッチ311とを介して電力線によって商用電力系統6に接続される。空調設備31は、スイッチ311がオンである場合、商用電力系統6から電力供給を受けて稼働状態となる。一方スイッチ311がオフである場合、空調設備31は電力供給が遮断されて停止状態となる。空調設備31が稼働状態の場合、空調設備31は、通信線で接続された温度センサ32aから第1エリア4aの温度を取得し、第1エリア4aの温度に基づいて自らの出力を制御して第1エリア4aの温度を制御する。

0021

スイッチ311−1〜nは、空調設備31−1〜nに接続される各電力線に対応して設けられる。スイッチ311は、電力制御装置2の出力部24からオン又はオフの制御信号を取得し、制御信号がオンの場合、電力線を導通させて空調設備31に電力を供給し、制御信号がオフの場合、電力線を開放して空調設備31への電力供給を遮断する。本実施形態において、スイッチ311はリレーであるがこれに限られず、トランジスタなどを用いたスイッチング回路などであってもよい。

0022

温度センサ32a及び32bは、空間4の第1エリア4a及び第2エリア4bにそれぞれ設けられ、第1エリア4aの温度及び第2エリア4bの温度をそれぞれ測定する。本実施形態において、温度センサ32a及び32bは、第1エリア4a及び第2エリア4bそれぞれに1個ずつ設けられるが、これには限られず、複数個設けられてもよい。温度センサ32a又は32bが複数個設けられる場合、測定対象のエリアの温度は、複数の温度データの平均や重み付け平均をとるなどの処理によって算出される。

0023

制御外空調設備33は、空間4の第2エリア4bに設けられる。制御外空調設備33は、空調分電盤51と電力センサ52とを介して電力線によって商用電力系統6に接続される。制御外空調設備33は、通信線で接続された温度センサ32bから第2エリア4bの温度を取得し、第2エリア4bの温度に基づいて自らの出力を制御して第2エリア4bの温度を制御する。また、制御外空調設備33は電力制御装置2の制御対象外である。

0024

空間4は、本実施形態においては大型商業施設売り場であるが、これには限られず、例えばオフィス小型店舗のような所定の空間であってよいし、必ずしも壁や天井で完全に囲われていなくてもよい。空間4には、第1エリア4aと第2エリア4bとが含まれる。第1エリア4aには空調設備31と温度センサ32aとが設けられ、第1エリア4aの温度は、温度センサ32aの温度測定値に基づいて空調設備31によって制御される。第2エリア4bには制御外空調設備33と温度センサ32bとが設けられ、第2エリア4bの温度は、温度センサ32bの温度測定値に基づいて制御外空調設備33によって制御される。第1エリア4aの温度と第2エリア4bの温度とは互いに影響を及ぼしあう。好ましくは、第1エリア4aと第2エリア4bとは互いに隣接する関係である。また好ましくは、第1エリア4aと第2エリア4bとは互いに近隣にある。

0025

空調分電盤51は、商用電力系統6から供給される電力を空調設備31及び制御外空調設備33に供給する。図1に示した本実施形態において、空調分電盤51は1つだけ設けられているが、空調設備31−1〜n及び空調設備33のそれぞれに対応して設けられてもよい。

0026

電力センサ52は、商用電力系統6から空調分電盤51を介して空調設備31及び制御外空調設備33に供給される電力量を測定する。図1において、電力センサ52は空調分電盤51に対応して1つだけ設けられているので、電力センサ52は空調設備31及び制御外空調設備33における消費電力量の合計を測定する。電力制御装置2の制御部21は、電力センサ52から空調設備31及び制御外空調設備33における消費電力量の合計を取得する。なお、空調設備31−1〜n及び制御外空調設備33それぞれに接続される電力線に電力センサ52を設けて、個別に消費電力量を測定するようにしてもよい。一般的に、電力センサ52の設置台数が少ないほうが、設備投資が少なくて済む。

0027

商用電力系統6は電力網であり、電力事業者7によって供給される電力を需要家施設に送電するものである。電力事業者7は、商用電力系統6に電力を安定して供給するために、電力需要のピークシフト等を目的として、消費電力削減目標として需要家施設にデマンドレスポンス(以下、DRともいう)を設定する。DRを設定する電力事業者7は、好ましくは、電力会社、又は、特定規模電気事業者(PPS)である。

0028

電力事業者7のサーバは、ADR(Automated Demand Response)システムを含み、該システムは、電力制御装置2に対して、DRの信号を送信する。ADRシステムは、DRの信号を取得した電力制御装置2が、DRに従って消費電力量を削減するように、電力制御装置2の制御対象となっている機器を自動的に制御するものである。

0029

本実施形態において、電力制御装置2の取得部23は、電力事業者7と通信線で接続され、電力事業者7からDRの指示を取得する。電力制御装置2がDRの信号を取得した場合、電力制御装置2の制御部21は、制御対象である空調設備31の動作状態を切り替えることによってDRの指示に従おうとする。DRの指示に従うためにn台の空調設備31−1〜nのうちx台を停止状態とする場合、例えば、x台の空調設備31−1〜xを停止状態に切り替えるように制御する。なお、n台の空調設備31−1〜nのうち停止状態に切り替えるx台を選ぶ組み合わせは上記の例に限定されるものではない。

0030

ここで、空間4の構成の例を示す平面図である図2についてさらに説明する。図2(a)は空間4の構成の一例を示す平面図であり、空間4には第1エリア4a及び第2エリア4bが含まれる。第1エリア4aには空調設備31−1〜5及び温度センサ32aが設けられ、第2エリア4bには制御外空調設備33及び温度センサ32bが設けられている。第1エリア4a及び第2エリア4bに設けられている温度センサ32a及び32bは、各1個であるがこれには限られず、それぞれ複数個設けられてもよい。本実施形態において、図2(a)における第1エリア4aはスーパーマーケットの売り場である。空調設備31はスーパーマーケットの運営者の管理下にあり、電力制御装置2の制御対象である。一方、第2エリア4bはスーパーマーケットとは異なるテナント店舗である。制御外空調設備33はスーパーマーケットの運営者の管理外であり、電力制御装置2の制御対象外である。なお図2(a)において、空間4をオフィスフロアとみなして、第1エリア4aにA社が入居し、第2エリア4bにB社が入居しているような状況を当てはめることもできる。この場合、空調設備31はA社の管理下にあり、制御外空調設備33はB社の管理下にあってA社の管理外である。

0031

図2(b)は、空間4の構成の他の例を示す平面図であり、空間4には第1エリア4a、第2エリア4b及び第3エリア4cが含まれる。第1エリア4aには空調設備31−1〜4及び温度センサ32aが設けられ、第2エリア4bには制御外空調設備33b及び温度センサ32bが設けられ、第3エリア4cには制御外空調設備33c及び温度センサ32cが設けられている。また、空間4の第2エリア4bに隣接して出入り口41bが設けられ、空間4の第3エリア4cに隣接して出入り口41cが設けられている。本実施形態においては、空間4全体がスーパーマーケットの売り場である。ここで、出入り口41b及び41cに隣接している第2エリア4b及び第3エリア4cの温度は、ドア開閉や人の出入りによって、外部環境の影響を受けやすい。そのため、第2エリア4b及び第3エリア4cをエアカーテンのように機能させて第1エリア4aに対する外部環境の影響を低減することが考えられる。このようにするために、電力制御装置2の制御対象外である制御外空調設備33b及び33cは、空調設備31の動作状態とは無関係に常時稼働状態が維持される。なお図2(b)において、出入り口41b及び41cが設けられる代わりに、第2エリア4b又は第3エリア4cに熱源が設けられる場合を考えることもできる。例えば、第2エリア4bが窓ガラスに面した空間であって直射日光による多くの熱量を受ける場合や、第3エリア4cに自動販売機のような熱源が配置されている場合である。

0032

[制御外空調設備の稼働率に基づく空調設備の動作状態切り替え]
ここで、第1実施形態に係る電力制御装置2は、空調設備31が設けられている第1エリア4aの温度だけでなく、制御外空調設備33の稼働率に関連する情報にも基づいて、空調設備31の動作状態を切り替える判定をすることに特徴がある。そこで上記特徴を説明するために、以下比較例と対比する。ここで、制御外空調設備33の稼働率に関連する情報とは、稼働率に換算することができる情報を意味する。制御外空調設備33の稼働率に関連する情報には、例えば、制御外空調設備33の稼働率そのもの、制御外空調設備33の消費電力量、又は制御外空調設備33のうち稼働状態である台数などが含まれる。

0033

図3は、第1実施形態に係る、空調設備31及び制御外空調設備33が冷房運転を行う場合の第1エリア4aの温度の変化並びに空調設備31及び制御外空調設備33の消費電力量(稼働率に関連する情報)を示すグラフである。図3(a)は、横軸時刻を示し、縦軸が第1エリア4aの温度を示す折れ線グラフであって、第1エリア4aの温度の経時変化を示している。図3(a)には、あわせて制御目標温度範囲として、制御目標温度上限及び下限が示されている。制御目標温度範囲は、例えば上限が28℃、下限が22℃であるがこれには限られない。図3(b)は、横軸が時刻を示し、縦軸が空調設備31及び制御外空調設備33の消費電力量を示す棒グラフであって、消費電力量の経時変化を示している。棒グラフの斜線部分は空調設備31の消費電力量を示し、棒グラフの白抜き部分は制御外空調設備33の消費電力量を示す。

0034

ここで、空調設備31及び制御外空調設備33の消費電力量は、容易に稼働率に換算できる。つまり、空調設備31及び制御外空調設備33の最大出力時の消費電力量である最大消費電力量を予め決定しておけば、稼働率は消費電力量と最大消費電力量との比として算出される。また図3(b)には、制御外空調設備33の消費電力量が空調設備31の消費電力量に比べて増加しすぎて、空調設備31の稼働率が低くなることを防ぐための指標として、制御外空調設備33の消費電力量上限(以下、単に消費電力量上限ともいう)が示されている。消費電力量上限もまた稼働率に換算することができ、稼働率に換算した消費電力量上限は、後述する電力制御装置2の制御方法において制御外空調設備33の稼働率と比較するための所定の閾値である。なお、消費電力量上限は、空調設備31及び制御外空調設備33の仕様並びに空間4の構成に応じて適宜定められる。

0035

図4は、比較例に係る、空調設備31及び制御外空調設備33が冷房運転を行う場合の第1エリア4aの温度の変化並びに空調設備31及び制御外空調設備33の消費電力量を示すグラフである。図4(a)及び(b)は、図3(a)及び(b)に対応するものであるので、グラフの構成についての説明は省略する。図4のグラフの図3のグラフに対する差異は、時刻t3以降の部分にある。そのため、以下の図3のグラフの説明のうち、時刻t3より前の時刻についての説明は、図4のグラフについても同様であり、時刻t3より前の時刻における図4のグラフについての説明は省略する。

0036

図3のグラフにおいて、時刻t1まで空調設備31が停止状態である。時刻t1まで、図3(a)では第1エリア4aの温度が上昇しており、図3(b)では空調設備31の消費電力量が0である。

0037

続いて図3のグラフにおいて、時刻t1に空調設備31が稼働状態に切り替えられる。つまり時刻t1以降、空調設備31が冷房運転を行う。時刻t1以降、図3(a)では第1エリア4aの温度が下降しており、図3(b)では時刻t1以前と比較して空調設備31の消費電力量が増加している。また図3(a)で第1エリア4aの温度が下降するにつれて、図3(b)で制御外空調設備33の消費電力量が減少している。

0038

続いて図3のグラフにおいて、図3(a)によれば時刻t2に第1エリア4aの温度が制御目標温度下限を下回り、空調設備31が停止状態に切り替えられる。つまり時刻t2以降、空調設備31が停止する。時刻t2以降、図3(a)では第1エリア4aの温度が上昇しており、図3(b)では空調設備31の消費電力量が0になる。また図3(a)で第1エリア4aの温度が上昇するにつれて、図3(b)で制御外空調設備33の消費電力量が増加している。

0039

続いて、図3の本実施形態に係るグラフと図4の比較例に係るグラフとでは異なる時刻t3以降の部分について、対比して説明する。本実施形態においては、時刻t3の時点で空調設備31の動作状態が稼働状態に切り替えられ、比較例においては、時刻t3以降も空調設備の動作状態が停止状態のままである。

0040

比較例に係る図4のグラフについて、図4(b)によれば時刻t3の時点で、制御外空調設備33の消費電力量が消費電力量上限に達しているが、図4(a)によれば時刻t3の時点で、第1エリア4aの温度が制御目標温度上限に達していない。比較例においては、電力制御装置2が制御目標温度範囲だけに基づいて空調設備31の動作状態を稼働状態に切り替える。そのため比較例においては、時刻t3以降も空調設備31は停止状態のままである。したがって、図4(a)に示すように時刻t3以降も第1エリア4aの温度は上昇する。第1エリア4aの温度の上昇は第2エリア4bにも影響を及ぼすため、第1エリア4aの温度が上昇するにつれて制御外空調設備33の出力が増大し、図4(b)に示すように制御外空調設備33の消費電力量は増加する。その後、第1エリア4aの温度の上昇は続くが、制御外空調設備33の消費電力量が増加する、つまり制御外空調設備33の出力が増大することによって、逆に第2エリア4bの温度が第1エリア4aの温度に影響を及ぼして、第1エリア4aの温度は上昇しにくくなる。このような状況になると、図4(a)の時刻t3以降に示すように、第1エリア4aの温度がいつまでも制御目標温度上限に達さず、いつまでも空調設備31が停止状態のままとなる。

0041

一方、本実施形態に係る図3のグラフについて、図3(a)によれば時刻t3の時点で、第1エリア4aの温度が制御目標温度上限に達していないことは、比較例と同様である。しかし、本実施形態においては、比較例のように空調設備31がいつまでも停止状態となってしまう状況を避けるために、電力制御装置2は制御外空調設備33の消費電力量(又は稼働率)に基づいても、空調設備31の動作状態を稼働状態に切り替えるか否か判定する。具体的には、制御外空調設備33の消費電力量が既に消費電力量上限以上となった場合、又は、所定時間経過後に消費電力量上限以上となることが予測される場合、電力制御装置2は空調設備31の動作状態を稼働状態に切り替える判定をする。ここで、図3(b)によれば時刻t3の時点で、制御外空調設備33の消費電力量が消費電力量上限に達している。そのため、電力制御装置2は、空調設備31の動作状態を稼働状態に切り替える。そうすると、図3(a)に示すように、時刻t3以降、第1エリア4aの温度は下降する。また図3(b)に示すように、時刻t3以前と比較して空調設備31の消費電力量が増加し、制御外空調設備33の消費電力量が減少していく。

0042

以上、比較例との対比で明らかとなったように、本実施形態に係る電力制御装置2は、制御外空調設備33の消費電力量(又は稼働率)にも基づいて空調設備31の動作状態を稼働状態に切り替える判定を行うため、制御外空調設備33の消費電力量(又は稼働率)だけが増加して、空調設備31がいつまでも停止状態のままとなる状況を避けることができる。これにより、空調設備31が稼働状態となる期間を長くできる。

0043

[制御外空調設備の稼働率上昇予測]
図3のグラフに係る説明では、制御外空調設備33の消費電力量が消費電力量上限に達した場合に、電力制御装置2が空調設備31の動作状態を稼働状態に切り替える判定をすることについて説明した。ここでは、電力制御装置2の判定時点では制御外空調設備33の消費電力量が消費電力量上限に達していなくても、所定時間経過後に増加して消費電力量上限以上となることが予測される場合について説明する。この場合でも、電力制御装置2は空調設備31の動作状態を稼働状態に切り替える判定をすることができる。このように判定することにより、より早いタイミングで空調設備31を稼働状態に切り替えることができ、空調設備31が稼働状態となる期間をさらに長くできる。なお以下の説明では、消費電力量を稼働率に換算して、制御外空調設備33の稼働率が所定時間経過後に上昇して所定の閾値以上となることが予測される場合について説明する。また所定時間は、電力制御システム1の構成に応じて任意に定められるが、例えば、10分単位であったり、1時間単位であったりする。

0044

制御外空調設備33は、空間4の第2エリア4bの温度に基づいて第2エリア4bの温度を制御するので、制御外空調設備33の稼働率を変動させる要因の一つは、第2エリア4bの温度の変動である。さらに、第2エリア4bの温度を変動させる要因も制御外空調設備33の稼働率を変動させる要因である。

0045

第2エリア4bの温度を変動させる要因は、例えば、第2エリア4bに隣接する又は近隣にあるエリア(図2の例によれば、第1エリア4a)の温度の変化量や外気温の変化量、あるいは、第2エリア4bの温度と外気温との温度差である。また、第2エリア4bに滞在する人数の変化(第2エリア4bへの人間の出入りの頻度)、第2エリア4bに設けられたドアの開閉頻度、第2エリア4bへの日照の変動、第2エリア4bに設けられた設備発熱量の変動、又は時間帯なども第2エリア4bの温度を変動させる要因として挙げられる。さらに、第2エリア4bに隣接するエリア(例えば第1エリア4a)の温度を変動させる要因も第2エリア4bの温度を変動させる要因に含まれる。第2エリア4bに隣接する又は近隣にあるエリアの温度を変動させる要因としては、例えば、当該エリアに設けられた空調設備(例えば第1エリア4aに設けられた空調設備31)が停止状態に切り替えられてからの経過時間などが挙げられる。以下、制御外空調設備33の稼働率を変動させるこれらの要因を制御外空調設備33の稼働率変動因子、又は単に稼働率変動因子ともいう。

0046

電力制御装置2の取得部23は、制御外空調設備33の消費電力量(稼働率に関連する情報)に加えて、上記稼働率変動因子の値を取得する。取得部23が稼働率変動因子の値を取得する方法としては、例えば、電力制御システム1に備えられた各種センサから取得したり、インターネットを通じた外部の情報源から取得したりすることなどが挙げられる。そして、制御部21は、制御外空調設備33の消費電力量と稼働率変動因子とを関連付けて記憶部22に蓄積しておく。これにより、電力制御装置2の制御部21は、後に取得した制御外空調設備33の稼働率に関連する情報と稼働率変動因子とを、既に蓄積されている稼働率に関連する情報と稼働率変動因子とを関連付けた情報と照合し、制御外空調設備33の稼働率が所定期間経過後にどのように変動するか予測する。例えば、第2エリア4bに設けられたドアの開閉頻度が増加した場合、外部環境の影響を受けやすくなるので、制御部21は第2エリア4bの温度が上昇すること、つまり制御外空調設備33の稼働率が増加することを予測できる。あるいは、天候がくもりから晴れに変わって、第2エリア4bへの日照が増加したり外気温が上昇したりした場合、制御部21は第2エリア4bの温度が上昇すること、つまり制御外空調設備33の稼働率が増加することを予測できる。

0047

上述の例のように、稼働率変動因子の変動から制御外空調設備33の稼働率の変動が予測される。ここで、制御外空調設備33の稼働率の上昇に結びつく稼働率変動因子の変動を稼働率上昇条件として設定する。そうすることにより、電力制御装置2が制御外空調設備33の稼働率が所定時間経過後に所定の閾値以上になるかどうか判定する場合に、電力制御装置2は稼働率変動因子の変動が稼働率上昇条件を満たすかどうかによって判定できる。稼働率上昇条件には、上述したように第2エリア4bに設けられたドアの開閉頻度が既定値を超えることや、日照や外気温の変動が既定値を超えることや、第2エリア4bに滞在する人間の増加数が既定値を超えることや、既定の時間帯であることなどが含まれる。電力制御装置2が設定した稼働率上昇条件は、電力制御装置2の記憶部22に格納される。

0048

以上、電力制御装置2が、制御外空調設備33の稼働率又は稼働率上昇の予測に基づいて、空調設備31の動作状態を切り替えるか否か判定することについて説明してきた。このようにすることで、空調設備31が稼働状態となる期間を長くできる。

0049

[電力制御装置の制御方法]
次に、電力制御装置2の制御方法をフローチャートに沿って説明する。図5は、電力制御装置2が空調設備31の動作状態を切り替えて第1エリア4aの温度を制御する方法を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに沿って各ステップの動作を説明する。ここで、空間4は図2(a)に示した例のように構成されている。また、このフローチャートの開始前は、空調設備31は停止状態であり、空調設備31が稼働状態となった場合は冷房運転を行う。

0050

まず、電力制御装置2は空調設備31を稼働させる(ステップS1)。この際、電力制御装置2の出力部24は、スイッチ311をオン状態にする制御信号を出力する。スイッチ311が制御信号を受けてオン状態になると、空調設備31に電力が供給され、空調設備31が稼働状態になる。そして空調設備31は、第1エリア4aの温度の制御を開始する。図3に示したグラフで、時刻t1は空調設備31が稼働状態になったときに対応する。

0051

次に、電力制御装置2の制御部21は、空調設備31の停止条件が満たされているかどうか判定する(ステップS2)。具体的には、電力制御装置2の取得部23が温度センサ32から第1エリア4aの温度を取得し、取得した第1エリア4aの温度が制御目標温度の範囲外となっているかどうか、つまり、冷房時であれば制御目標温度下限を下回っているかどうか制御部21が判定する。なお暖房時であれば、制御部21は制御目標温度上限を上回るかどうか判定する。

0052

ステップS2において、空調設備31の停止条件が満たされていると判定された場合(ステップS2:YES)、電力制御装置2は空調設備31を停止状態に切り替える(ステップS3)。この際、電力制御装置2の出力部24は、スイッチ311をオフ状態にする制御信号を出力する。スイッチ311が制御信号を受けてオフ状態になると、空調設備31への電力供給が遮断され、空調設備31が停止状態になる。図3に示したグラフの時刻t2の時点が、空調設備31が停止状態になった時に対応する。ステップS2において、空調設備31の停止条件が満たされていないと判定された場合(ステップS2:NO)、制御部21はなにもせず、再度ステップS2に戻る。

0053

次に、電力制御装置2の制御部21は、ステップS3で空調設備31を停止させた後、空調設備31の稼働条件が満たされているかどうか判定する(ステップS4)。具体的には、電力制御装置2の取得部23が温度センサ32から第1エリア4aの温度を取得し、取得した第1エリア4aの温度が制御目標温度の範囲外となっているかどうか、つまり、冷房時であれば制御目標温度上限を上回っているかどうか制御部21が判定する。なお暖房時であれば、制御部21は制御目標温度下限を下回るかどうか判定する。

0054

ステップS4において、空調設備31の稼働条件が満たされていると判定された場合(ステップS4:YES)、制御部21はステップS1に進み、空調設備31を稼働状態に切り替える。ステップS4において、空調設備31の稼働条件が満たされていないと判定された場合(ステップS4:NO)、制御部21は、ステップS5に進む。

0055

次に、電力制御装置2の取得部23は、制御外空調設備33の消費電力量(稼働率に関連する情報)を取得する。電力制御装置2の制御部21は、取得した制御外空調設備33の消費電力量に基づいて制御外空調設備33の稼働率を算出し、算出した制御外空調設備33の稼働率が所定の閾値以上であるかどうか判定する(ステップS5)。

0056

取得部23が制御外空調設備33の消費電力量を取得する具体的方法の一つは、電力センサ52で測定される消費電力量を取得することである。つまり、図1に示される構成では電力センサ52には空調設備31及び制御外空調設備33が接続されているので、空調設備31が停止状態のとき、電力センサ52は制御外空調設備33の消費電力量のみを測定している。制御部21は取得部23が取得した電力センサ52で測定される消費電力量と制御外空調設備33の最大消費電力量との比を計算することで制御外空調設備33の稼働率を算出する。

0057

取得部23が制御外空調設備33の消費電力量を取得する他の方法は、取得部23が制御外空調設備33と直接通信して、制御外空調設備33の消費電力量を取得することである。そして、制御部21は制御外空調設備33の消費電力量を用いて制御外空調設備33の稼働率を算出する。

0058

制御部21が判定に用いる所定の閾値とは、上述の通り、図4のグラフに示した消費電力量上限を稼働率に換算した値である。なお、ステップS5では制御外空調設備33の稼働率が所定の閾値以上か否か判定しているが、消費電力量を稼働率に換算せず、制御外空調設備33の消費電力量に基づいて判定してもよい。この場合、制御部21は、制御外空調設備33の消費電力量が消費電力量上限以上であるか否か判定する。

0059

ステップS5において、制御外空調設備33の稼働率が所定の閾値以上でないと判定された場合(ステップS5:NO)、制御部21はステップS6に進む。続いて、電力制御装置2の取得部23は、制御外空調設備の稼働率の変動に関連する稼働率変動因子の値を取得する。そして制御部21は、取得した稼働率変動因子が、所定の期間経過後の制御外空調設備33の稼働率が所定の閾値以上になることを示す稼働率上昇条件を満たすか否か判定する(ステップS6)。上述の通り、稼働率変動因子及び稼働率上昇条件は、複数の要因及び条件を含んでいる。ステップS6において、どの要因及び条件に基づいて判定するかは、電力制御装置2の制御対象である空調設備31が設置された空間4の構成などにより適宜定められる。

0060

ステップS6において、稼働率変動因子が稼働率上昇条件を満たすと判定された場合(ステップS6:YES)、制御部21はステップS1に進み、電力制御装置2の出力部24は、空調設備31の動作状態を稼働状態に切り替えるために、スイッチ311をオン状態にする制御信号を出力する。一方、稼働率変動因子が稼働率上昇条件を満たないと判定された場合(ステップS6:NO)、制御部21はステップS4に進む。

0061

ステップS5において、制御外空調設備33の稼働率が所定の閾値以上であると判定された場合(ステップS5:YES)、制御部21はステップS7に進む。続いて、電力制御装置2の取得部23は、ステップS5における判定が行われた時点の稼働率変動因子の値を取得し、電力制御装置2の制御部21は、取得した稼働率変動因子の値を制御外空調設備33の稼働率と関連づけて記憶部22に格納する。これにより記憶部22には、稼働率変動因子の値と制御外空調設備33の稼働率との因果関係が蓄積される。制御部21は、記憶部22に蓄積された当該因果関係について、平均や重み付け平均や移動平均などの統計処理最大値若しくは最小値をとる処理、又はその他の処理をすることにより、稼働率上昇条件を更新して、記憶部22に格納する(ステップS7)。

0062

ステップS7では、電力制御装置2が稼働率上昇条件を学習しているともいえる。例えば、外気温30℃で、空調設備31の停止期間が5分となったときに制御外空調設備33の稼働率が所定の閾値を超えた場合、外気温30℃で空調設備31の停止期間が5分であるという条件を稼働率上昇条件に含めることが考えられる。このように稼働率上昇条件に新たな条件を追加すれば、次に同じ状況、つまり外気温30℃で空調設備31の停止期間が5分となった場合、実際に制御外空調設備33の稼働率が所定の閾値を超えなくても(ステップS5:NOの場合)、稼働率上昇条件を満たすことになり(ステップS6:YESの場合)、空調設備31が稼働状態に切り替えられる。このようにすることで、電力制御装置2は、稼働率上昇条件をより適したものに変更できる。

0063

ステップS7に続いて、制御部21はステップS1に進み、電力制御装置2の出力部24は、空調設備31の動作状態を稼働状態に切り替えるために、スイッチ311をオン状態にする制御信号を出力する。ここまで説明してきた、ステップS5からステップS7を経由してステップS1に進む流れをまとめると、制御部21が、制御外空調設備33の稼働率に関連する情報に基づいて、空調設備31を稼働状態に切り替えるか否か判定している。

0064

以上、図5に示したフローチャートに沿って電力制御装置2の制御方法について説明してきた。この制御方法によって空調設備31を制御することにより、空調設備31が稼働状態となる期間を長くできる。上述したように、電力制御装置2は、電力事業者7のサーバから受けたDRの指示に対応して、空調設備31の消費電力量を減少させる。この際、稼働状態である空調設備31を停止状態に切り替えることで、空調設備31の消費電力量を減少させることができる。したがって、空調設備31が稼働状態である期間が長いほうが、DRの指示に対応することが容易になる。

0065

(変形例)
第1実施形態において電力制御装置2の制御部21は、ステップS6で稼働率上昇条件を満たすと判定された場合、ステップS7の稼働率上昇条件の更新ステップには進まず、そのままステップS1に進んだ。本変形例では、ステップS6で稼働率上昇条件を満たすと判定された場合にもステップS7に進む場合を説明する。

0066

上述の通り、稼働率上昇条件には複数の稼働率変動因子が関連づけられているため、ステップS6において稼働率上昇条件を満たすと判定された場合、稼働率変動因子の中でも判定に寄与したものと寄与しなかったものとがある。判定に寄与した稼働率変動因子は、すでに稼働率上昇条件に組み込まれているため、稼働率上昇条件の更新に寄与する可能性は小さい。一方、判定に寄与しなかった稼働率変動因子は、稼働率上昇条件の更新に寄与する可能性がある。そのため、ステップS6において稼働率上昇条件を満たすと判定された場合でも、電力制御装置2の制御部21がステップS7に進んで稼働率上昇条件の更新を行うようにしてもよい。

0067

ステップS6に続いてステップS7に進んで稼働率上昇条件の更新を行う場合の具体例としては、以下のようなことが挙げられる。一つには、ステップS6で日照の変動が稼働率上昇条件を満たした場合に、ステップS7で第2エリア4bに設けられたドアの開閉頻度に関する稼働率上昇条件を更新することが考えられる。また、他には、ステップS6で第2エリア4bに滞在する人数の変化が稼働率上昇条件を満たした場合に、ステップS7で第2エリア4bに設けられた設備の発熱量の変動に関する稼働率上昇条件を更新することが考えられる。

0068

本変形例で説明した方法によれば、電力制御装置2が稼働率上昇条件を学習するために用いる情報を増やすことができ、稼働率上昇条件をより適したものに更新できる。

0069

以上、第1実施形態に係る電力制御装置2及びその制御方法について説明してきた。この電力制御装置及びその制御方法によれば、空調設備31が稼働状態となる期間を長くでき、これによって上述の通り、DRの指示に対応することが容易になる。また、本実施形態に係る電力制御装置及びその制御方法によれば、制御外空調設備33の稼働率が上昇しすぎることを防ぐことができ、空調設備31の稼働率とのバランスを取ることができる。また、第1実施形態に係る電力制御装置の制御方法によれば、建物の再利用をする場合などに、ある空間に設けられた空調設備を一括して制御するような構成をとれない場合でも、スイッチ(リレーやスイッチング素子など)を追加するだけで実施可能となり、投資を抑制できる。なおここまで空調設備31及び制御外空調設備33が冷房運転する場合について主に説明してきたが、暖房運転する場合でも各種構成を適宜組みかえることにより本実施形態に係る電力制御装置及びその制御方法を適用可能である。

0070

(第2実施形態)
第1実施形態では、電力制御装置2の制御対象である空調設備31と、電力制御装置2の制御対象ではない制御外空調設備33とが空間4に設けられた構成において、電力制御装置2の単独の動作について説明した。第2実施形態では、電力制御装置2が複数あって、それぞれの制御対象である空調設備の稼働率を取得して、当該空調設備の動作状態を制御する電力制御システムの形態を説明する。

0071

図6は第2実施形態に係る電力制御システム1のブロック図である。以下、図1に示した第1実施形態に係るブロック図と共通する部分については、説明を省略する。

0072

本実施形態に係る電力制御システム1は、第1電力制御装置2a、第2電力制御装置2b、第1制御対象空調設備31a−1〜n(以下、第1空調設備31aともいう)、第2制御対象空調設備31b−1〜m(以下、第2空調設備31bともいう)、温度センサ32a、32b、スイッチ311a−1〜n(以下、スイッチ311aともいう)、スイッチ311b−1〜n(以下、スイッチ311bともいう)、空調分電盤51、及び電力センサ52を備える。図6のブロック図において、実線は電力線を示し、破線は通信線を示す。電力制御システム1の第1空調設備31a及び第2空調設備31bは、空調分電盤51を介して商用電力系統6に接続され、商用電力系統6から電力供給を受ける。

0073

第1電力制御装置2a及び第2電力制御装置2bはそれぞれ、第1空調設備31a及び第2空調設備31bの動作状態を稼働状態と停止状態とで切り替えて、空間4の温度を制御する。第1電力制御装置2aは、制御部21aと記憶部22aと取得部23aと出力部24aとを備え、第2電力制御装置2bは、制御部21bと記憶部22bと取得部23bと出力部24bとを備える。

0074

第1空調設備31aは、空間4に含まれる第1エリア4aに設けられ、第1電力制御装置2aと通信線で接続されている。第2空調設備31bは、空間4に含まれる第2エリア4bに設けられ、第2電力制御装置2bと通信線で接続されている。また、第1空調設備31a及び第2空調設備31bはそれぞれスイッチ311a及びスイッチ311bを介して商用電力系統6に接続されている。また、スイッチ311a及びスイッチ311bはそれぞれ第1電力制御装置31aの出力部24a及び第2電力制御装置31bの出力部24bに通信線で接続されている。その他、第1電力制御装置2aとブロック図の各部との接続と、第2電力制御装置2bとブロック図の各部との接続とは、同様に構成されている。

0075

第1電力制御装置2a及び第2電力制御装置2bの動作は、第1実施形態に係る電力制御装置2の動作と同様である。ただし、相手方の電力制御装置の制御対象である空調設備の消費電力量(稼働率に関連する情報)を取得する方法が異なる。第1電力制御装置2aの取得部23aは、第2電力制御装置2bの出力部23bと通信線で接続され、第2電力制御装置2bから第2空調設備31bの消費電力量を取得することができる。また、第2電力制御装置2bの取得部23bは、第1電力制御装置2aの出力部23aと通信線で接続され、第1電力制御装置2aから第1空調設備31aの消費電力量を取得することができる。このように構成することで、第1電力制御装置2aと第2電力制御装置2bとは互いに通信して、相手方の制御対象の空調設備の消費電力量を取得できる。なお、取得部23a又は23bは、第1実施形態に係る電力制御装置2の動作と同様に、電力センサ52で測定した消費電力量を取得して相手方の空調設備の稼働率を算出してもよい。また、取得部23a又は23bは、相手方の空調設備と直接通信して消費電力量を取得できるように構成してもよい。

0076

以上、第2実施形態に係る電力制御システム1について説明してきた。第2実施形態に係る電力制御システム1によれば、第1電力制御装置2a及び第2電力制御装置2bにより個別に制御される第1空調設備31a及び第2空調設備31bを、それぞれが稼働状態となる期間のバランスがとれるように容易に制御することができる。また、第2実施形態に係る電力制御システム1によれば、第1実施形態に係る電力制御装置2と同様の効果も得られる。

0077

本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、本発明について装置を中心に説明してきたが、本発明は装置の各構成部が実行するステップを含む方法としても実現し得るものである。また、本発明について装置を中心に説明してきたが、本発明は装置が備えるプロセッサにより実行される方法、プログラム、又はプログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものであり、本発明の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。

0078

1電力制御システム
2電力制御装置
21 制御部
22 記憶部
23 取得部
24 出力部
31空調設備
311 スイッチ
32a,32b温度センサ
33 制御外空調設備
4 空間
4a 第1エリア
4b 第2エリア
4c 第3エリア
41b,41c出入り口
51 空調分電盤
52電力メータ
6商用電力系統
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