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技術 コークス破砕排出装置

出願人 日本製鉄株式会社
発明者 阿波靖彦藤川秀樹境田道隆
出願日 2015年6月29日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2015-130399
公開日 2017年1月19日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-014345
状態 特許登録済
技術分野 コークス工業
主要キーワード 着脱蓋 回転ブラケット ピニオン駆動装置 亀裂破損 排出ダンパー 赤熱している 前後進装置 生産障害
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年1月19日)のものです。
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図面 (7)

課題

炭化室1の中に詰まった押し詰まりコークス3を除去するためのコークス破砕排出装置37であって、窯口2から奥まった部分まで詰まりコークス3を迅速に除去することが可能であり、詰まりコークス搬出に際してガイド車ガイドを必須とせず、炭化室炉壁負荷をかけない装置を提供する。

解決手段

炭化室1の炉壁垂直方向傾動軸15まわりに傾動可能に設けられた破砕機4を有し、破砕機4の一方の端部はコークス掻き入れ部6を形成し、冷却水を供給する給水ノズル7を有し、破砕機4を傾動する傾動機構17と、破砕機を前後進させる前後進装置14と、破砕機4からコークスと冷却水を吸引する吸引配管19及び吸引装置23と、排出されたコークスを貯蔵する貯蔵装置27とを有することを特徴とするコークス破砕排出装置である。破砕機4内部のロータ5によってコークス3を破砕する。

概要

背景

室炉式コークス炉は、多数の炭化室燃焼室が交互に連接して構成され、炭化室に石炭装入し、炉壁を介して燃焼室より炭化室に900℃〜1100℃の高熱を約20時間連続して加え、石炭を乾留し、一当たり15〜30トンコークスを製造する。この乾留が完了すると、コークスを排出し、そして石炭を装入してまた加熱を開始する。炭化室は、高さが約6m、幅が0.45m、長さが約16mであり、非常に幅が狭く奥行きが深い(長さが長い)炉空間を形成している。炭化室の炉底及び炉壁は耐火煉瓦で構成されている。

図4には、コークス炉炉団が第1炉団56aと第2炉団56bからなる例が図示されている。第2炉団56bの炭化室1内でコークス乾留が完了しており、炭化室1の押出機側63に押出機50bを配置し、ガイド車側64にガイド車51bを配置している。押出機側63から図6に示すような押出機50のラムヘッド54を挿入することにより、炭化室内赤熱コークスをガイド車側64から排出する。図4の例では、第1炉団56aの押出機50aとガイド車51aは待機状態にある。

コークス炉の使用期間が長くなると、炭化室が変形し、あるいは炭化室の炉壁耐火物炉底耐火物凹凸が大きくなり、赤熱コークスを押し出す際の押し出し抵抗が高くなる。そのため、押出機のラムビームによってラムヘッドを炭化室内に挿入した際、赤熱コークスの押し出し抵抗によって押出機の挿入が困難となり、赤熱コークスがガイド車側から押し出されない押し詰まりが発生する。押し詰まりが発生すると、炭化室内部に滞留した赤熱コークスについては、人がスコップなどでこれら滞留コークスを掘り出すこととなる。しかしコークスは赤熱しており、炭化室の炉壁や炉底も1000℃前後と高温であるため作業負荷が高く、また作業に長時間を要するため大きな生産障害となる。押し詰まりを解消すべく、押出機で強引に押し出そうとすると、炉壁に大きな力が加わり、破孔が発生するなどの危険がある。

従来、特許文献1に記載のように、押出機の押出ラムの前面下部にスコップを装着した上で、この押出ラムの進退により炉内の詰まりコークスを掻き出す技術が提案されている。しかしこの方法では、スコップを装着した部分のコークスが掻き出されるのみで、炭化室高さ方向のその他の部分のコークスを掻き出すためには、その都度スコップ装着位置を付け替えて装着高さを変更する必要がある。また、押出機のラムビームや押出ラムは非水冷であるため、詰まりコークス掻き出しのために長時間押出機を炭化室内に挿入すると、ラム等の損耗が急速に進行し、通常の耐用年数よりも短い期間で寿命を迎えることになり、好ましくない。

特許文献2には、コークス炉の所定の炭化室の窯口近くで詰まったコークスを除去する装置であって、ガイド車の上部に搭載され、昇降水平移動機構と、この昇降・水平移動機構の下端に装着した破砕機とを備え、昇降・水平移動機構は破砕機を窯口に向かうように下降させて窯口近くの塊状のコークスに突き当て、破砕機は塊状のコークスに振動を伝達することでコークスを崩していく装置が開示されている。

特許文献3には、吸引力を用いてコークス炉燃焼室底部に堆積した異物吸引・排出するための吸引管を有するコークス炉の燃焼室清掃装置が開示されている。吸引管は鉛直に延びる吸引用筒部と側方に延びる排出用筒部と、冷却水を排出用筒部内に供給するための冷却水供給管とを有し、冷却水供給管から供給された冷却水と異物とが前記排出用筒部から一緒に排出可能に構成されている。

特許文献4には、コークス炉々上に存在する粉塵を吸引する吸引装置と、粉塵に含まれるスポンジコークス小片破砕する破砕機構とを組み合わせたコークス炉の炉上清掃装置が開示されている。特許文献5には、ガイド車に牽引され、コークス炉プラットホーム上のコークスを除去するクリーナーであって、コークス回収機構回転式かき寄せ機構を有し、回収したコークスを跳ね上げ機構を有するものが開示されている。

概要

炭化室1の中に詰まった押し詰まりコークス3を除去するためのコークス破砕排出装置37であって、窯口2から奥まった部分まで詰まりコークス3を迅速に除去することが可能であり、詰まりコークス搬出に際してガイド車のガイドを必須とせず、炭化室炉壁負荷をかけない装置を提供する。炭化室1の炉壁に垂直方向傾動軸15まわりに傾動可能に設けられた破砕機4を有し、破砕機4の一方の端部はコークス掻き入れ部6を形成し、冷却水を供給する給水ノズル7を有し、破砕機4を傾動する傾動機構17と、破砕機を前後進させる前後進装置14と、破砕機4からコークスと冷却水を吸引する吸引配管19及び吸引装置23と、排出されたコークスを貯蔵する貯蔵装置27とを有することを特徴とするコークス破砕排出装置である。破砕機4内部のロータ5によってコークス3を破砕する。

目的

本発明は、炭化室の中に詰まった押し詰まりコークスを除去するためのコークス破砕排出装置であって、ある程度炉窯口から奥まった部分まで詰まりコークスを迅速に除去することが可能であり、詰まりコークス搬出に際してガイド車のガイドを必須とせず、炭化室炉壁に負荷をかけない装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

コークス炉炭化室内詰まりコークス破砕し排出するためのコークス破砕排出装置であって、炭化室炉壁垂直方向傾動軸まわりに傾動可能に設けられた破砕機を有し、破砕機の一方の端部は開口してコークス掻き入れ部を形成し、破砕機内部に冷却水を供給する給水ノズルを有し、破砕機を前記傾動軸まわりに傾動する傾動機構と、破砕機を炭化室炉長方向に前後進させる前後進装置と、破砕機に接続され、破砕機からコークスと冷却水を吸引する吸引配管と、該吸引配管に接続される吸引装置と、前記吸引配管で炉外に排出されたコークスを貯蔵する貯蔵装置とを有することを特徴とするコークス破砕排出装置。

請求項2

前記コークス破砕排出装置は台車上に着脱可能に設けられ、独立台車、押出機ガイド車の1又は2以上の間で着脱移設して使用可能であることを特徴とする請求項1に記載のコークス破砕排出装置。

請求項3

炭化室の炉底摺動する摺動板を有し、前記傾動軸は摺動板の上に配置することを特徴とする請求項1又は2に記載のコークス破砕排出装置。

請求項4

前記コークス掻き入れ部は、先端に耐熱耐摩耗鋼製の爪を有するコークス掻き寄せシュートからなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコークス破砕排出装置。

請求項5

前記破砕機を昇降する昇降装置を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のコークス破砕排出装置。

請求項6

前記給水ノズルは、コークス掻き入れ部に沿って配置された給水管から冷却水の供給を受けることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコークス破砕排出装置。

技術分野

0001

本発明は、コークス炉炭化室の中に詰まった押し詰まりコークスを除去するためのコークス破砕排出装置に関するものである。

背景技術

0002

室炉式コークス炉は、多数の炭化室燃焼室が交互に連接して構成され、炭化室に石炭装入し、炉壁を介して燃焼室より炭化室に900℃〜1100℃の高熱を約20時間連続して加え、石炭を乾留し、一当たり15〜30トンのコークスを製造する。この乾留が完了すると、コークスを排出し、そして石炭を装入してまた加熱を開始する。炭化室は、高さが約6m、幅が0.45m、長さが約16mであり、非常に幅が狭く奥行きが深い(長さが長い)炉空間を形成している。炭化室の炉底及び炉壁は耐火煉瓦で構成されている。

0003

図4には、コークス炉炉団が第1炉団56aと第2炉団56bからなる例が図示されている。第2炉団56bの炭化室1内でコークス乾留が完了しており、炭化室1の押出機側63に押出機50bを配置し、ガイド車側64にガイド車51bを配置している。押出機側63から図6に示すような押出機50のラムヘッド54を挿入することにより、炭化室内赤熱コークスをガイド車側64から排出する。図4の例では、第1炉団56aの押出機50aとガイド車51aは待機状態にある。

0004

コークス炉の使用期間が長くなると、炭化室が変形し、あるいは炭化室の炉壁耐火物炉底耐火物凹凸が大きくなり、赤熱コークスを押し出す際の押し出し抵抗が高くなる。そのため、押出機のラムビームによってラムヘッドを炭化室内に挿入した際、赤熱コークスの押し出し抵抗によって押出機の挿入が困難となり、赤熱コークスがガイド車側から押し出されない押し詰まりが発生する。押し詰まりが発生すると、炭化室内部に滞留した赤熱コークスについては、人がスコップなどでこれら滞留コークスを掘り出すこととなる。しかしコークスは赤熱しており、炭化室の炉壁や炉底も1000℃前後と高温であるため作業負荷が高く、また作業に長時間を要するため大きな生産障害となる。押し詰まりを解消すべく、押出機で強引に押し出そうとすると、炉壁に大きな力が加わり、破孔が発生するなどの危険がある。

0005

従来、特許文献1に記載のように、押出機の押出ラムの前面下部にスコップを装着した上で、この押出ラムの進退により炉内の詰まりコークスを掻き出す技術が提案されている。しかしこの方法では、スコップを装着した部分のコークスが掻き出されるのみで、炭化室高さ方向のその他の部分のコークスを掻き出すためには、その都度スコップ装着位置を付け替えて装着高さを変更する必要がある。また、押出機のラムビームや押出ラムは非水冷であるため、詰まりコークス掻き出しのために長時間押出機を炭化室内に挿入すると、ラム等の損耗が急速に進行し、通常の耐用年数よりも短い期間で寿命を迎えることになり、好ましくない。

0006

特許文献2には、コークス炉の所定の炭化室の窯口近くで詰まったコークスを除去する装置であって、ガイド車の上部に搭載され、昇降水平移動機構と、この昇降・水平移動機構の下端に装着した破砕機とを備え、昇降・水平移動機構は破砕機を窯口に向かうように下降させて窯口近くの塊状のコークスに突き当て、破砕機は塊状のコークスに振動を伝達することでコークスを崩していく装置が開示されている。

0007

特許文献3には、吸引力を用いてコークス炉燃焼室底部に堆積した異物吸引・排出するための吸引管を有するコークス炉の燃焼室清掃装置が開示されている。吸引管は鉛直に延びる吸引用筒部と側方に延びる排出用筒部と、冷却水を排出用筒部内に供給するための冷却水供給管とを有し、冷却水供給管から供給された冷却水と異物とが前記排出用筒部から一緒に排出可能に構成されている。

0008

特許文献4には、コークス炉々上に存在する粉塵を吸引する吸引装置と、粉塵に含まれるスポンジコークス小片破砕する破砕機構とを組み合わせたコークス炉の炉上清掃装置が開示されている。特許文献5には、ガイド車に牽引され、コークス炉プラットホーム上のコークスを除去するクリーナーであって、コークス回収機構回転式かき寄せ機構を有し、回収したコークスを跳ね上げ機構を有するものが開示されている。

先行技術

0009

実公平05−43083号公報
特開2014−051608号公報
特開2014−055228号公報
特開平11−140453号公報
特開2012−072240号公報

発明が解決しようとする課題

0010

特許文献2に記載の、コークス炉の所定の炭化室の窯口近くで詰まったコークスを除去する装置については、ガイド車側の窯口近くの詰まりコークスを破砕する機能を有するのみで、破砕機のアームが届く範囲を超えた炉奥の詰まりコークスを除去することができない。また、破砕機をガイド車に搭載しているので、詰まり除去中はガイド車が拘束され、操業に支障を来すことになる。破砕機は塊状のコークスに振動を伝達することでコークスを崩していくので、脆弱炭化室炉壁を損傷する懸念がある。破砕したコークスを炉外に排除する際には、ガイド車によるガイドが必須である。

0011

特許文献3に記載の燃焼室清掃装置は、燃焼室の底部に堆積した異物であって、吸引管で吸引できる大きさのものを対象とし、吸引管を破損しない程度の温度範囲の異物を対象としている。それに対して、炭化室内の詰まりコークスは、高温かつ大きな塊状であって、このままの大きさでは吸引することができず、吸引できる大きさのものでも吸引の結果として高温により吸引装置を破損することとなるので、炭化室内の詰まりコークス除去に用いることはできない。特許文献4、5に記載のものも同様である。

0012

本発明は、炭化室の中に詰まった押し詰まりコークスを除去するためのコークス破砕排出装置であって、ある程度炉窯口から奥まった部分まで詰まりコークスを迅速に除去することが可能であり、詰まりコークス搬出に際してガイド車のガイドを必須とせず、炭化室炉壁に負荷をかけない装置を提供することを目的とする。

0013

本発明はまた、炭化室の押出機側、ガイド車側のいずれについても詰まりコークスを除去することができ、押出機やガイド車を拘束することのない装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0014

即ち、本発明の要旨とするところは以下のとおりである。
(1)コークス炉炭化室内の詰まりコークスを破砕し排出するためのコークス破砕排出装置であって、炭化室の炉壁に垂直方向傾動軸まわりに傾動可能に設けられた破砕機を有し、破砕機の一方の端部は開口してコークス掻き入れ部を形成し、破砕機内部に冷却水を供給する給水ノズルを有し、
破砕機を前記傾動軸まわりに傾動する傾動機構と、
破砕機を炭化室炉長方向に前後進させる前後進装置と、
破砕機に接続され、破砕機からコークスと冷却水を吸引する吸引配管と、
該吸引配管に接続される吸引装置と、
前記吸引配管で炉外に排出されたコークスを貯蔵する貯蔵装置とを有することを特徴とするコークス破砕排出装置。
(2)前記コークス破砕排出装置は台車上に着脱可能に設けられ、独立台車、押出機、ガイド車の1又は2以上の間で着脱移設して使用可能であることを特徴とする上記(1)に記載のコークス破砕排出装置。
(3)炭化室の炉底を摺動する摺動板を有し、前記傾動軸は摺動板の上に配置することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のコークス破砕排出装置。
(4)前記コークス掻き入れ部は、先端に耐熱耐摩耗鋼製の爪を有するコークス掻き寄せシュートからなることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれか1つに記載のコークス破砕排出装置。
(5)前記破砕機を昇降する昇降装置を有することを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれか1つに記載のコークス破砕排出装置。
(6)前記給水ノズルは、コークス掻き入れ部に沿って配置された給水管から冷却水の供給を受けることを特徴とする上記(1)乃至(5)のいずれか1つに記載のコークス破砕排出装置。

発明の効果

0015

本発明は、コークス炉炭化室内の詰まりコークスを破砕し排出するためのコークス破砕排出装置において、炭化室の炉壁に垂直方向の傾動軸まわりに傾動可能に設けられた破砕機を用いるとともに、破砕機を炭化室炉長方向に前後進可能とし、破砕機からコークスと冷却水を吸引する吸引配管、吸引配管に接続される吸引装置、吸引配管で炉外に排出されたコークスを貯蔵する貯蔵装置とを設けることにより、ある程度炉窯口から奥まった部分まで詰まりコークスを迅速に除去することが可能であり、詰まりコークス搬出に際してガイド車のガイドを必須とせず、炭化室炉壁に負荷をかけない装置を提供することが可能となる。

図面の簡単な説明

0016

本発明のコークス破砕排出装置を示す側面図である。
本発明のコークス破砕排出装置を示す平面断面図である。
本発明のコークス破砕排出装置を示す側面図である。
コークス炉の全体を示す平面図である。
コークス掻き入れ部の爪を示す図である。
押出機を示す側面図である。

0017

図1、2に基づいて、本発明のコークス破砕排出装置について説明する。図4にはコークス炉全体の配置を示す。

0018

本発明のコークス破砕排出装置37は台車29上に設置される。台車29は軌条36上を走行する台車デッキ30によって構成され、炉団長方向62に走行可能であり、走行して詰まり除去を行う対象の炭化室1に到達する。台車29としては、後述するように独立台車49、押出機50、ガイド車51のいずれを用いても良い。炭化室の押出機側63、ガイド車側64のいずれにも設置することができる。

0019

本発明の中心をなす破砕機4について説明する。

0020

破砕機4は、炭化室1内に進入し、詰まりコークス3を取り込んで破砕し、排出する。破砕機4は筒状の形状を有し、一方の端部は開口し、その先にコークス掻き入れ部6が配置される。破砕機4を移動してコークス掻き入れ部6を詰まりコークス3に接触させ、押し込むことにより、詰まりコークス3の一部がコークス掻き入れ部6から破砕機4の内部に取り込まれる。

0021

破砕機4は、その内部にコークスを破砕するためのロータ5を有している。ロータ5は、ロータ回転装置8の駆動力で回転する。コークス掻き入れ部6から取り込まれたコークスは、ロータ5によって破砕され、小塊コークス39となり、破砕機4の下部に移動し、破砕機下部の破砕物排出管18から排出される。

0022

破砕機4は、破砕機内部に冷却水を供給する給水ノズル7を有する。コークス掻き入れ部6から取り込まれるコークスは高温で赤熱している。給水ノズル7から冷却水を供給することにより、取り込まれたコークスを冷却し、あわせて破砕機内部のロータ5をはじめとする機器を冷却する。破砕機4の内部には、その底部に冷却水溜まり部43が形成される。ロータ5に接続されたロータ回転装置8は水密構造遮蔽する必要があり、ロータ5とロータ回転装置8との間には軸受シール22が設けられる。軸受シール22は常に低温に保持することが必要であり、破砕機4の底部に冷却水溜まり部43が形成されることにより、軸受シール22を十分に冷却することができる。破砕機4の底部の内部側に水圧計を設けると好ましい。水圧計によって破砕機内の冷却水溜まり部43の水位を把握し、水位が一定高さを超えないように給水ノズル7からの冷却水量を調整する。これにより、破砕機内に溜まった冷却水が破砕機頂部のコークス掻き入れ部6から外部に流出することを防止できる。炭化室炉壁や炉底の硅石煉瓦が水に接すると亀裂破損するおそれがあるが、破砕機からの冷却水漏れを防止できるので、硅石煉瓦の破損を防止することができる。

0023

筒状に構成された破砕機4の外周部は、外側からは高温の炭化室炉壁から輻射熱を受け、内側からは赤熱コークスの熱を受けるため、冷却構造とする必要がある。外周部を水冷ジャケット9とすることにより、十分に冷却することができる。

0024

破砕機4の破砕物排出管18には吸引配管19が接続される。吸引配管19は台車側において吸引装置23に接続される。図1、2の例においては、高圧水発生装置25で高圧水を発生し、台車側で吸引配管19中に高圧水噴出管21から下流側に高圧水を噴出し、それによって上流側を負圧として上流から下流側に吸引を行うことができる。吸引装置23のさらに下流側の貯蔵装置27においてコークスを回収貯蔵する。図1、2の例では、貯蔵装置27はサイクロン集塵機26を兼ね、小塊コークス39と冷却水がともども捕捉される。回収された小塊コークス39は、排出ダンパー28を開けて、その下方に待機する回収バケットもしくはトラックで回収する。

0025

破砕機4は、炭化室1の炉壁41に垂直方向の傾動軸15まわりに傾動可能に設けられる。例えば、筒状の破砕機4のコークス掻き入れ部6と反対側の端部に傾動軸15が設けられる。破砕機4を傾動軸15部分で保持する保持部44は、炭化室1の炉底31を摺動しつつ炉長方向61に前後進可能とする。保持部44のうち、炉底31と接する部分は摺動板11であり、傾動軸15の部分は回転ブラケット12とする。

0026

保持部44が炉長方向61に前後進することにより、破砕機4が炉長方向61に前後進する。このとき、破砕機4を炭化室炉長方向61に前後進させる前後進装置14としては、例えば、台車29上に設けた前後進装置14を用いることができる。図1、2に示す例では、台車29上の前後進装置14は駆動装置35によって炉長方向61に前後進する。前後進装置14の炉側先端部に支持板32を有し、支持板32と保持部44との間は押し材13で結合されている。台車上で前後進装置14が前後進することにより、保持部44とそれに接続された破砕機4が炭化室内で前後進する。吸引配管19も破砕機4とともに前後進する一方、貯蔵装置27は台車29に固定する。そこで、吸引配管19と貯蔵装置27との間に可撓性のホース45部分を設け、吸引配管19の前後進に際してはケーブルベア登録商標)でホース45を案内することとすると好ましい。

0027

破砕機4を傾動軸15まわりに傾動する傾動機構17を有している。図1、2に示す例では、傾動機構17のロッド16bによって傾動が行われる。破砕機4のコークス掻き入れ部6側の先端付近ロッド受け16aにロッド16bの一方の端部が接続され、ロッド16bのもう一方の端部は支持板32に設けられたロッド前後進装置16cに接続される。ロッド前後進装置16cによってロッド16bを前後進させると、それに伴って破砕機4が傾動軸15周りに傾動する。

0028

破砕機4が傾動軸15周りに傾動することに対応し、吸引配管19と破砕物排出管18の接続部も傾動に対応する必要がある。吸引配管19と破砕物排出管18との接続部に金属ベローズ20を設けることにより、破砕機4の傾動に伴う角度変化に対応することができる。また、吸引配管19を前後に移動可能に設けることにより、破砕機4の傾動に伴う前後方向位置変化に対応することができる。

0029

コークス破砕排出装置37を押出機50台車上に設ける場合について説明する。図6は押出機50の側面図である。押出機50のラムビーム52が前後進装置14、ピニオン駆動装置53が駆動装置35の役割を果たす。また、ラムヘッド54が支持板32の役割を果たす。ラムヘッド54には、ロッド前後進装置16c及び押し材13を取り付けるためのボルト孔を設けておくと良い。また、吸引配管19を通すための着脱蓋付きの孔(吸引配管用支持板開孔40)を用意しておくと良い。

0030

炭化室内の詰まりコークス排出に際しては、まず台車29を対象とする炭化室1前に配置し、前後進装置14によって破砕機4を前進させて炭化室1内に導入する。破砕機4のコークス掻き入れ部6を詰まりコークス3に接触させ、詰まりコークス3を切り崩し崩れたコークス3をコークス掻き入れ部6から破砕機4内部に導入する。給水ノズル7から破砕機4内部に冷却水を供給することにより、導入されたコークス3を冷却するとともに、破砕機4の温度上昇を防止する。導入されたコークス3は自重によって破砕機内を下降し、回転するロータ5に接触して破砕され、小塊コークス39となって破砕機底部付近に到達する。破砕機底部には冷却水溜まり部43が形成されている。小塊コークス39と冷却水は、破砕物排出管18に接続した吸引配管19に吸引され、排出される。また、傾動機構17によって破砕機4を傾動させることにより、詰まりコークス切り崩しを促進させ、また切り崩し位置を上下方向で移動することができる。

0031

小塊コークス39と冷却水は吸引配管19を経て貯蔵装置27に回収され、回収コークス33と回収水34となる。回収水34はサイクロン集塵機26から排水管42で排水し、貯蔵装置27内の回収コークス33は排出ダンパー28を開けて、その下方に待機する回収バケットもしくはトラックで回収する。

0032

以下、さらに詳細に本発明の好ましい態様について説明する。

0033

本発明のコークス破砕排出装置37は、独立台車49、押出機50、ガイド車51の1又は2以上の台車29上に設置することができる。独立台車49は、押出機50とガイド車51の一方又は両方と同じ経路を炉団長方向62に移動可能に設ける。押出機側63とガイド車側64の両方に設けることにより、炭化室押し詰まりが発生したとき、押出機側63とガイド車側64の両方から詰まりコークスを排除することにより、迅速に詰まりを解消することができる。押出機側63とガイド車側64のどちらか一方のみに配置することとしても良い。押出機50、ガイド車51に載せるのではなく、独立台車49に載せることとすれば、押出機50、ガイド車51の本来の作業を拘束することなく詰まりコークス除去を行うことが可能となる。図4に示す例では、コークス炉の炉団が第1炉団56aと第2炉団56bからなり、コークス破砕排出装置37は独立台車49に搭載され、押出機側63であって、第1炉団用の押出機50aと第2炉団用の押出機50bの間に配置されている。

0034

本発明で好ましくは、コークス破砕排出装置37は台車29上に着脱可能に設けられ、独立台車49、押出機50、ガイド車51の1又は2以上の間で着脱移設して使用可能とする。これにより、1セットのコークス破砕排出装置37を準備し、押出機側63、ガイド車側64それぞれに着脱移設して使用することが可能となる。

0035

本発明のコークス破砕排出装置37は、炭化室1の炉底31を摺動する摺動板11を有し、傾動軸15は摺動板11の上に配置すると好ましい。破砕機4の傾動軸15部分は保持部44で保持される。保持部44のうち、炉底31と接する部分を摺動板11として、摺動板11が炉底31を摺動可能とすることにより、破砕機4が炭化室1内を容易に前後進可能となる。摺動板11の上に配置された傾動軸15の部分は回転ブラケット12とする。

0036

破砕機4に設けられるコークス掻き入れ部6は、図5に示すように、先端に耐熱耐摩耗鋼製の爪10を有するコークス掻き寄せシュートからなることとすると好ましい。コークス掻き入れ部6は、炉内に詰まった赤熱する詰まりコークスに直接接触し、大きな力で詰まりコークス3を切り崩す部分である。コークス掻き入れ部6の先端を耐熱耐摩耗鋼製又は鋳鉄製とすることにより、赤熱コークスと接触して高温になっても劣化を遅らせることができる。先端を耐熱耐摩耗鋼製とするとより好ましい。先端の形状として爪10を有するコークス掻き寄せシュートとすることにより、堆積した詰まりコークス3に食い込んで切り崩しやすくなる。

0037

前述のように、破砕機4の傾動軸15を摺動板11の上に配置した場合、炭化室1の上下方向では破砕機4のコークス掻き入れ部6の位置をあまり変更することができない。本発明では、図3に示すように、破砕機4を昇降するための昇降装置38を有することとすると、炭化室の天井付近までコークス掻き入れ部6を上昇してコークス3を切り崩すことが可能となる。また、炭化室内のコークスがブリッジした場合でも強制的に除去が可能となる。図3に示す例では、前後進装置14、駆動装置35、受けローラ57が昇降装置38の昇降台46の上に配設されている。昇降台46は、ガイドポスト48にガイドされて昇降可能であり、油圧シリンダ47によって昇降する。昇降量は3m程度である。油圧シリンダによって昇降台46を昇降すると、昇降台46上の前後進装置14なども同時に昇降し、前後進装置14の先端に設けた破砕機4を昇降することができる。

0038

本発明の破砕機4は、前述のように、給水ノズル7によって破砕機内部に冷却水を供給する。本発明で好ましくは、給水ノズル7は、コークス掻き入れ部6に沿って配置された給水管58から冷却水の供給を受けることにより、コークス掻き入れ部6の全周に配置された給水ノズル7から破砕機内に冷却水を供給できるので、導入された赤熱コークスを効果的に冷却することが可能となる。

0039

破砕機4の外周を構成する水冷ジャケット9、給水ノズル7に対し、外部から冷却水を供給する必要がある。冷却水配管は、台車29から前後進装置14を経て、押し材13を経由し、傾動軸15内を通って破砕機4まで到達させることができる。そのため、傾動軸15部分の回転ブラケット12の回転部分をスイベル方式とすると好ましい。

0040

高さが約6m、幅が0.45m、長さが約16mの炭化室を有するコークス炉において、本発明を適用した。コークス破砕排出装置37を搭載する台車29として、押出機50と同じ経路を走行する独立台車49を用い、図1、2に示す形状のコークス破砕排出装置37を設けた。

0041

破砕機4に設けられるコークス掻き入れ部6は内径が300mmであり、破砕機4は傾動機構17の動作により傾動軸15まわりに30〜75度程度の範囲で傾動することができる。また、前後進装置14により、破砕機4を炭化室炉長方向61に約16m程度の範囲で前後進させることができる。

実施例

0042

破砕機4のロータ回転装置8は、トルク回転数それぞれ最大で20KNm、70rpmであり、状態により調整する。吸引配管19内を負圧にするための吸引装置23において、高圧水噴出管21から噴出する高圧水の圧力は、10〜35MPa、水量は100〜300L/min、吸引配管19の内径は100〜150φで流速は10〜30m/sとなる。処理量は、40〜60m3/hであり、炭化室1の炉長16mの場合で1時間でコークスを除去できる。小塊コークス39の径は、吸引配管の内径の1/3以下とすることで詰まりなく円滑に搬送できる。

0043

1炭化室
2窯口
3コークス
4破砕機
5ロータ
6 コークス掻き入れ部
7給水ノズル
8ロータ回転装置
9水冷ジャケット
10 爪
11摺動板
12回転ブラケット
13 押し材
14前後進装置
15傾動軸
16aロッド受け
16bロッド
16c ロッド前後進装置
17傾動機構
18破砕物排出管
19吸引配管
20金属ベローズ
21高圧水噴出管
22軸受シール
23吸引装置
25高圧水発生装置
26サイクロン集塵機
27貯蔵装置
28排出ダンパー
29台車
30 台車デッキ
31炉底
32 支持板
33回収コークス
34回収水
35駆動装置
36軌条
37 コークス破砕排出装置
38昇降装置
39小塊コークス
40 吸引配管用支持板開孔
41炉壁
42排水管
43冷却水溜まり部
44 保持部
45ホース
46昇降台
47油圧シリンダ
48ガイドポスト
49 独立台車
50押出機
51ガイド車
52ラムビーム
53ピニオン駆動装置
54ラムヘッド
55押出装置
56炉団
57受けローラ
58給水管
61炉長方向
62 炉団長方向
63 押出機側
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