図面 (/)

技術 芯金入り樹脂歯車の製造方法

出願人 中西金属工業株式会社
発明者 中村成嘉鮎川勇斗
出願日 2015年7月3日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2015-134081
公開日 2017年1月19日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2017-013417
状態 特許登録済
技術分野 歯車・カム プラスチック等の成形用の型 プラスチック等の射出成形
主要キーワード 動力伝達用歯車 一次成形用金型 二次成形用金型 周方向中間位置 周方向回転 環状歯 凹凸間 一次成形用
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年1月19日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (8)

課題

射出成形金型においてピンゲート等の材料費を低減できるゲートを採用しても強度が低下しない芯金入り樹脂歯車の製造方法を提供する。

解決手段

スリーブ2をインサート品として内径側部材3Aを第1キャビティ型内で射出成形する一次成形工程と、一次成形品を第2キャビティ型内に入れて外径側部材3Bを射出成形する二次成形工程を有し、第1キャビティ型内へ溶融樹脂注入するゲート、及び第2キャビティ型内へ溶融樹脂を注入するゲートをピンゲート等とし、前記一次成形工程におけるゲートの数及び前記二次成形工程におけるゲートの数を複数かつ同数としてそれらを周方向に配置するとともに、前記二次成形工程のゲート位置G21,G22,G23を、前記一次成形品のゲート位置G11,G12,G13及びゲート位置G11,G12,G13に隣り合うウェルド位置W11,W12,W13の周方向中間としてなる芯金入り樹脂歯車の製造方法。

概要

背景

動力伝達用歯車の軽量化及び低騒音化を図るために、金属製歯車における他の歯車と噛み合う歯が形成された部分を合成樹脂にしたもの、すなわち芯金としての金属製スリーブと、前記金属製スリーブの外周を被う合成樹脂製の歯部からなる芯金入り樹脂歯車がある。
このような芯金入り樹脂歯車において、製造コストの低減及び静粛性の向上を図るために、前記歯部を、他の歯車と噛み合う歯が形成された外径側部材ギヤ本体、第2成形部)と、前記スリーブの外周と前記外径側部材との間に位置する、前記外径側部材よりも硬度の低い内径側部材環状部材、第1成形部)とにより構成するものがある(例えば、特許文献1及び2参照)。
このような従来の芯金入り樹脂歯車は、特許文献1の図4、並びに特許文献2の図3及び図4のように、金属製スリーブをインサート品として内径側部材を射出成形一次成形)した後、別のキャビティ型に入れて外径側部材を射出成形(二次成形)することにより製造される。

概要

射出成形金型においてピンゲート等の材料費を低減できるゲートを採用しても強度が低下しない芯金入り樹脂歯車の製造方法を提供する。スリーブ2をインサート品として内径側部材3Aを第1キャビティ型内で射出成形する一次成形工程と、一次成形品を第2キャビティ型内に入れて外径側部材3Bを射出成形する二次成形工程を有し、第1キャビティ型内へ溶融樹脂注入するゲート、及び第2キャビティ型内へ溶融樹脂を注入するゲートをピンゲート等とし、前記一次成形工程におけるゲートの数及び前記二次成形工程におけるゲートの数を複数かつ同数としてそれらを周方向に配置するとともに、前記二次成形工程のゲート位置G21,G22,G23を、前記一次成形品のゲート位置G11,G12,G13及びゲート位置G11,G12,G13に隣り合うウェルド位置W11,W12,W13の周方向中間としてなる芯金入り樹脂歯車の製造方法。

目的

本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、射出成形を行う金型においてピンゲート等の材料費を低減できるゲートを採用しても強度が低下しない芯金入り樹脂歯車の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

芯金としての金属製スリーブとその外周を被う合成樹脂製の円環状歯部からなる樹脂歯車の製造方法において、前記歯部異材質の円環状内径側部材及び円環状外径側部材とし、前記スリーブインサート品として前記内径側部材を第1キャビティ型内で射出成形する一次成形工程と、前記一次成形工程で成形した一次成形品を第2キャビティ型内に入れて前記外径側部材を射出成形する二次成形工程を有する芯金入り樹脂歯車の製造方法であって、前記一次成形工程を行う前記第1キャビティ型内へ溶融樹脂注入するゲート、及び前記二次成形工程を行う前記第2キャビティ型内へ溶融樹脂を注入するゲートを、ピンゲートトンネルゲート又はサイドゲートとし、前記一次成形工程における前記ゲートの数及び前記二次成形工程における前記ゲートの数を複数かつ同数としてそれらを周方向に配置するとともに、前記二次成形工程のゲート位置を、前記一次成形品のゲート位置及びこのゲート位置に隣り合うウェルド位置周方向中間又はその近傍としてなることを特徴とする芯金入り樹脂歯車の製造方法。

請求項2

芯金としての金属製スリーブとその外周を被う合成樹脂製の円環状歯部からなる樹脂歯車の製造方法において、前記歯部を異材質の円環状内径側部材及び円環状外径側部材とし、前記スリーブをインサート品として前記内径側部材を第1キャビティ型内で射出成形する一次成形工程と、前記一次成形工程で成形した一次成形品を第2キャビティ型内に入れて前記外径側部材を射出成形する二次成形工程を有する芯金入り樹脂歯車の製造方法であって、前記一次成形工程を行う前記第1キャビティ型内へ溶融樹脂を注入するゲート、及び前記二次成形工程を行う前記第2キャビティ型内へ溶融樹脂を注入するゲートを、ピンゲート、トンネルゲート又はサイドゲートとし、前記一次成形工程における前記ゲートの数及び前記二次成形工程における前記ゲートの数を単数とするとともに、前記二次成形工程のゲート位置を、前記一次成形品のゲート位置及びウェルド位置の周方向中間又はその近傍としてなることを特徴とする芯金入り樹脂歯車の製造方法。

請求項3

前記円環状内径側部材及び前記円環状外径側部材が、繊維強化樹脂製である請求項1又は2記載の芯金入り樹脂歯車の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、芯金としての金属製スリーブとその外周を被う合成樹脂製の歯部からなる、動力伝達用樹脂歯車の製造方法に関する。

背景技術

0002

動力伝達用歯車の軽量化及び低騒音化を図るために、金属製歯車における他の歯車と噛み合う歯が形成された部分を合成樹脂にしたもの、すなわち芯金としての金属製スリーブと、前記金属製スリーブの外周を被う合成樹脂製の歯部からなる芯金入り樹脂歯車がある。
このような芯金入り樹脂歯車において、製造コストの低減及び静粛性の向上を図るために、前記歯部を、他の歯車と噛み合う歯が形成された外径側部材ギヤ本体、第2成形部)と、前記スリーブの外周と前記外径側部材との間に位置する、前記外径側部材よりも硬度の低い内径側部材環状部材、第1成形部)とにより構成するものがある(例えば、特許文献1及び2参照)。
このような従来の芯金入り樹脂歯車は、特許文献1の図4、並びに特許文献2の図3及び図4のように、金属製スリーブをインサート品として内径側部材を射出成形一次成形)した後、別のキャビティ型に入れて外径側部材を射出成形(二次成形)することにより製造される。

先行技術

0003

特開2002−333059号公報
特開2012−046168号公報

発明が解決しようとする課題

0004

金属製スリーブをインサート品として内径側部材を一次成形する射出成形金型ゲート、及び一次成形品に対して外径側部材を二次成形する射出成形金型のゲートを、特許文献2のようなフィルムゲート図3の90a及び段落〔0023〕参照)、ディスクゲート、又はリングゲートにした場合、無駄になる材料が多くなるため材料費が嵩むこと、及びゲートカット旋削工程が必要になることから、製造コストが増大する。
それに対して前記ゲートをピンゲートにした場合、無駄になる材料が少なくなるため材料費を低減できるとともに、金型が開く際にゲートが自動的に切断されるので、成形品取り出し後のゲートカットが不要になる。よって、製造コストを低減できる。
しかしながら、前記ゲートをピンゲートにした場合、一次成形による内径側部材及び二次成形による外径側部材において、成形品で強度低下が懸念される特異点であるゲート位置及びウェルド位置、又はウェルド位置同士が径方向に重なったり、それらが径方向に重なる位置の近傍に存在する場合がある。
このような場合、成形品である芯金入り樹脂歯車の強度が低下する。

0005

そこで本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、射出成形を行う金型においてピンゲート等の材料費を低減できるゲートを採用しても強度が低下しない芯金入り樹脂歯車の製造方法を提供する点にある。

課題を解決するための手段

0006

本発明に係る芯金入り樹脂歯車の製造方法は、前記課題解決のために、芯金としての金属製スリーブとその外周を被う合成樹脂製の円環状歯部からなる樹脂歯車の製造方法において、前記歯部を異材質の円環状内径側部材及び円環状外径側部材とし、前記スリーブをインサート品として前記内径側部材を第1キャビティ型内で射出成形する一次成形工程と、前記一次成形工程で成形した一次成形品を第2キャビティ型内に入れて前記外径側部材を射出成形する二次成形工程を有する芯金入り樹脂歯車の製造方法であって、前記一次成形工程を行う前記第1キャビティ型内へ溶融樹脂注入するゲート、及び前記二次成形工程を行う前記第2キャビティ型内へ溶融樹脂を注入するゲートを、ピンゲート、トンネルゲート又はサイドゲートとし、前記一次成形工程における前記ゲートの数及び前記二次成形工程における前記ゲートの数を複数かつ同数としてそれらを周方向に配置するとともに、前記二次成形工程のゲート位置を、前記一次成形品のゲート位置及びこのゲート位置に隣り合うウェルド位置の周方向中間又はその近傍としてなることを特徴とする。

0007

また、本発明に係る芯金入り樹脂歯車の製造方法は、前記課題解決のために、芯金としての金属製スリーブとその外周を被う合成樹脂製の円環状歯部からなる樹脂歯車の製造方法において、前記歯部を異材質の円環状内径側部材及び円環状外径側部材とし、前記スリーブをインサート品として前記内径側部材を第1キャビティ型内で射出成形する一次成形工程と、前記一次成形工程で成形した一次成形品を第2キャビティ型内に入れて前記外径側部材を射出成形する二次成形工程を有する芯金入り樹脂歯車の製造方法であって、前記一次成形工程を行う前記第1キャビティ型内へ溶融樹脂を注入するゲート、及び前記二次成形工程を行う前記第2キャビティ型内へ溶融樹脂を注入するゲートを、ピンゲート、トンネルゲート又はサイドゲートとし、前記一次成形工程における前記ゲートの数及び前記二次成形工程における前記ゲートの数を単数とするとともに、前記二次成形工程のゲート位置を、前記一次成形品のゲート位置及びウェルド位置の周方向中間又はその近傍としてなることを特徴とする。

0008

これらのような製造方法によれば、一次成形工程及び二次成形工程に用いる金型のゲートがピンゲート、トンネルゲート又はサイドゲートであるので、前記ゲートがフィルムゲートやディスクゲート等である場合と比較して、無駄になる材料が少なくなるため材料費を低減できる。
その上、前記ゲートがピンゲート又はトンネルゲートであるものでは、金型が開く際にゲートが自動的に切断されるので、前記ゲートがフィルムゲートやディスクゲート等である場合と比較して、成形品取り出し後のゲートカットが不要になる。
その上さらに、二次成形工程のゲート位置を、一次成形工程で成形した一次成形品のゲート位置及びこのゲート位置に隣り合うウェルド位置の周方向中間又はその近傍としてなるか、あるいは、二次成形工程のゲート位置を、前記一次成形品のゲート位置及びウェルド位置の周方向中間又はその近傍としてなるので、二次成形品ウェルドは、前記一次成形品のゲート及びウェルドの周方向中間付近に発生する。
したがって、一次成形工程及び二次成形工程を経て製造された芯金入り樹脂歯車において、一次成形工程により形成された径方向のウェルドラインと二次成形工程により形成された径方向のウェルドラインが重なったり、近傍に位置することがない。
よって、成形品である芯金入り樹脂歯車の強度低下を抑制できる。

0009

ここで、前記円環状内径側部材及び前記円環状外径側部材が、繊維強化樹脂製であると、特に好ましい。
このような製造方法によれば、繊維強化材充填により、その充填量が多くなるほどウェルドラインの強度低下率が大きくなる繊維強化樹脂製の歯部(円環状内径側部材及び円環状外径側部材)において、一次成形工程により形成された径方向のウェルドラインと二次成形工程により形成された径方向のウェルドラインが重なったり、近傍に位置することがないので、成形品である芯金入り樹脂歯車の強度低下抑制効果が大きくなる。

発明の効果

0010

以上のように、本発明に係る芯金入り樹脂歯車の製造方法によれば、一次成形工程及び二次成形工程を経て製造される芯金入り樹脂歯車において、製造コストを低減できるとともに強度低下を抑制できる。

図面の簡単な説明

0011

本発明の実施の形態1に係る芯金入り樹脂歯車の製造方法(ゲート数が3の場合)で製造された芯金入り樹脂歯車の斜視図である。
(a)は一次成形工程により製造された、外周面に二次成形品との相対的な周方向回転変位拘束するための複数の歯形状突起を形成した一次成形品の斜視図、(b)は前記一次成形品の平面図である。
(a)は二次成形工程により製造された、外周面に他の歯車と噛み合う歯を形成する前の芯金入り樹脂歯車の斜視図、(b)は前記芯金入り樹脂歯車の平面図である。
前記芯金入り樹脂歯車の外周面に他の歯車と噛み合う歯を形成する前の平面図であり、一次成形工程におけるゲート位置及びウェルド位置、並びに二次成形工程におけるゲート位置及びウェルド位置も示している。
色成形法による一次成形の説明図であり、(a)は金型が閉じた状態、(b)は一次成形用の溶融樹脂を注入した状態、(c)は一次成形が完了した状態を示している。
2色成形法による二次成形の説明図であり、(a)は金型が閉じた状態、(b)は二次成形用の溶融樹脂を注入した状態、(c)は二次成形が完了した状態を示している。
本発明の実施の形態2に係る芯金入り樹脂歯車の製造方法(ゲート数が1の場合)で製造された芯金入り樹脂歯車の平面図であり、一次成形工程におけるゲート位置及びウェルド位置、並びに二次成形工程におけるゲート位置及びウェルド位置も示している。

実施例

0012

次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明するが、本発明は、添付図面に示された形態に限定されず特許請求の範囲に記載の要件を満たす実施形態の全てを含むものである。

0013

実施の形態1.
図1の斜視図に示すように、本発明の実施の形態1に係る芯金入り樹脂歯車の製造方法で製造された芯金入り樹脂歯車1は、例えば、電動パワーステアリングに使われるウォームギヤウォームホイールとして用いられるものであり、芯金としての金属製スリーブ2とその外周を被う合成樹脂製の円環状歯部3からなり、外周面には他の歯車と噛み合う歯4が形成される。
また、円環状歯部3は、何れも例えば繊維強化樹脂製で異材質の円環状内径側部材3A及び円環状外径側部材3Bからなる。
芯金入り樹脂歯車1は、その側面に、二次成形工程による3個のゲート痕(ゲート位置G21,G22,G23参照)が視認される。
このような芯金入り樹脂歯車1は、円環状歯部3を合成樹脂製としているので、全体が金属製のものよりも大幅に軽量化できる。

0014

本発明の実施の形態1に係る芯金入り樹脂歯車の製造方法は、以下のとおりである。

0015

(一次成形工程)
先ず、スリーブ2をインサート品として内径側部材3Aを図示しない第1キャビティ型内で射出成形する一次成形工程を行い、図2(a)の斜視図、及び図2(b)の平面図に示す一次成形品Aを製造する。この一次成形品A(円環状内径側部材3A)の外周面には、歯形状突起(凹凸形状)5が形成される。
一次成形工程における第1キャビティ型内へ溶融樹脂を注入するゲートは、ピンゲート、トンネルゲート又はサイドゲートとされ、ゲート数は3であり、それらは周方向で等角度に(周方向等分に)配置される。

0016

(二次成形工程)
次に、図2に示す一次成形品Aを図示しない第2キャビティ型内に入れて外径側部材3Bを射出成形する二次成形工程を行い、図3(a)の斜視図、及び図3(b)の平面図に示す芯金入り樹脂歯車1(外周面に他の歯車と噛み合う歯4を形成する前のもの)を製造する。一次成形品A(円環状内径側部材3A)の外周面には歯形状突起5が形成されていることから、二次成形工程で注入された溶融樹脂が歯形状突起5の凹凸間に充填されるので、一次成形による円環状内径側部材3Aと二次成形による円環状外径側部材3Bとの相対的な周方向回転変位を拘束できる。
二次成形工程における第2キャビティ型内へ溶融樹脂を注入するゲートは、ピンゲート、トンネルゲート又はサイドゲートとされ、ゲート数は3で前記一次成形工程のゲート数と同じであり、それらは周方向で等角度に(周方向等分に)配置される。
ここで、外径側部材3Bの外周面には図1に示す他の歯車と噛み合う歯4を形成する必要がある。このような歯4は、例えば前記二次成形工程完了後に歯切加工等の機械加工により形成するが、前記二次成形工程で形成してもよい。

0017

ゲート配置及びウェルド位置)
図2(b)及び図4の平面図に示すように、前記一次成形工程において、ゲート位置G11,G12,G13から第1キャビティ型内へ溶融樹脂が注入されるので、周方向で等角度に配置されたゲートの周方向中間位置がウェルド位置(ウェルドライン)W11,W12,W13になる。
また、図3(b)及び図4の平面図に示すように、前記二次成形工程におけるゲート位置G21,G22,G23は、一次成形品Aのゲート位置G11,G12,G13及びゲート位置G11,G12,G13に隣り合うウェルド位置W11,W12,W13の周方向中間に配置される。
なお、前記二次成形工程のゲート位置G21,G22,G23を、一次成形品Aのゲート位置G11,G12,G13、及びゲート位置G11,G12,G13に隣り合うウェルド位置W11,W12,W13の周方向中間の近傍に配置してもよい。

0018

前記二次成形工程のゲート配置(ゲート位置G21,G22,G23参照)により、前記二次成形工程におけるウェルド位置(ウェルドライン)W21は、ウェルド位置W11及びゲート位置G12の周方向中間位置に存在する。
同様に、前記二次成形工程におけるウェルド位置(ウェルドライン)W22は、ウェルド位置W12及びゲート位置G13の周方向中間位置に存在し、前記二次成形工程におけるウェルド位置(ウェルドライン)W23は、ウェルド位置W13及びゲート位置G11の周方向中間位置に存在する。

0019

以上の説明においては、一次成形工程における第1キャビティ型内へ溶融樹脂を注入するゲート、及び二次成形工程における第2キャビティ型内へ溶融樹脂を注入するゲート(ピンゲート、トンネルゲート又はサイドゲート)を、周方向で等角度に(周方向等分に)配置する場合を示した。しかし、本発明はゲートを周方向で等角度に配置する構成に限定されるものではなく、ゲートの配置は周方向ではあるが等角度に配置しない構成も含まれる。

0020

次に、前記一次成形工程及び二次成形工程の射出成形について説明を補足する。
本発明の芯金入り樹脂歯車の製造方法における、第1キャビティ型内で射出成形して一次成形品Aを成形する一次成形工程、及び一次成形品Aを第2キャビティ型内に入れて射出成形する二次成形工程は、個別に2種類の金型を使用して行う方法、及び2色成形法の2通りがある。
個別に2種類の金型を使用して行う方法は、一次成形工程完了後、一次成形品Aを一次成形用金型から取り出し、二次成形用金型にセットして二次成形を行うものである。
2色成形法は、共通の可動側金型並びに一次成形で使用する固定側金型及び二次成形で使用する固定側金型を備えた2色射出成型機を使用して、一次成形と二次成形で固定側金型を自動的に交換しながら成形を行うものである。

0021

以下において、2色成形法の例について説明する。
先ず、図5の説明図により一次成形について説明する。
図5(a)に示すインサート品である金属製スリーブ2を可動側金型6にセットして可動側金型6及び一次成形用固定側金型7Aを閉じた状態で、そのキャビティ型(本発明における「第1キャビティ型」に相当)に図5(b)のように一次成形用の溶融樹脂を注入する。
それにより図5(c)のように一次成形品Aが成形される。なお、図5(c)には、一次成形が完了した後、可動側金型6から一次成形用固定側金型7Aを離間させるとともにスライドコア8を移動させた状態を示している。

0022

次に、図6の説明図により二次成形について説明する。
一次成形が完了し、図5(c)のように一次成形品Aを保持した状態の可動側金型6は、自動で二次成形用固定側金型7Bの待つ位置まで移動(回転又はスライド)する。
図6(a)に示すように可動側金型6及び二次成形用固定側金型7Bを閉じた状態で、そのキャビティ型(本発明における「第2キャビティ型」に相当)に図6(b)のように二次成形用の溶融樹脂を注入する。
それにより図6(c)のように芯金入り樹脂歯車1(外周面に他の歯車と噛み合う歯を形成する前のもの)が成形されるので、芯金入り樹脂歯車1を可動側金型6から取り出す。

0023

実施の形態2.
図7の平面図に示す、本発明の実施の形態2に係る芯金入り樹脂歯車の製造方法で製造された芯金入り樹脂歯車1において、実施の形態1と同一符号は同一又は相当部分を示している。
本発明の実施の形態2に係る芯金入り樹脂歯車の製造方法は、実施の形態1に係る芯金入り樹脂歯車の製造方法と同様であり、スリーブ2をインサート品として第1キャビティ型内で内径側部材3Aを射出成形する一次成形工程、及び一次成形品を第2キャビティ型内に入れて外径側部材3Bを射出成形する二次成形工程を有する。
また、芯金入り樹脂歯車1は、その側面に、二次成形工程による1個のゲート痕(ゲート位置G2参照)が視認される。

0024

(ゲート配置及びウェルド位置)
前記一次成形工程において、図7の平面図に示すゲート位置G1から第1キャビティ型内へ溶融樹脂が注入されるので、ゲート位置G1と周方向に180°位相が異なる位置(芯金であるスリーブ2及び内径側部材3Aの中芯に対してゲート位置G1の反対位置)がウェルド位置(ウェルドライン)W1になる。
また、前記二次成形工程におけるゲート位置G2は、一次成形品のゲート位置G1及びウェルド位置W1の周方向中間に配置される。
なお、前記二次成形工程のゲート位置G2を、一次成形品のゲート位置G1及びウェルド位置W1の周方向中間の近傍に配置してもよい。
前記二次成形工程のゲート配置(ゲート位置G2参照)により、前記二次成形工程におけるウェルド位置(ウェルドライン)W2は、ウェルド位置W1及びゲート位置G1の周方向中間位置に存在する。

0025

以上の説明において、実施の形態1はゲート数が3の場合、実施の形態2はゲート数が1の場合であるが、本発明における前記一次成形工程におけるゲートの数及び前記二次成形工程におけるゲートの数は、2であってもよく、あるいは4以上であってもよく、同数であればよい。

0026

以上のような芯金入り樹脂歯車1の製造方法によれば、一次成形工程及び二次成形工程に用いる金型のゲートがピンゲート、トンネルゲート又はサイドゲートであるので、前記ゲートがフィルムゲートやディスクゲート等である場合と比較して、無駄になる材料が少なくなるため材料費を低減できる。
また、前記ゲートがピンゲート又はトンネルゲートであるものでは、金型が開く際にゲートが自動的に切断されるので、前記ゲートがフィルムゲートやディスクゲート等である場合と比較して、成形品取り出し後のゲートカットが不要になる。

0027

さらに、二次成形工程のゲート位置を、一次成形工程で成形した一次成形品のゲート位置及びこのゲート位置に隣り合うウェルド位置の周方向中間又はその近傍としてなるか、あるいは、二次成形工程のゲート位置を、前記一次成形品のゲート位置及びウェルド位置の周方向中間又はその近傍としてなるので、二次成形品のウェルドは、前記一次成形品のゲート及びウェルドの周方向中間付近に発生する。
したがって、一次成形工程及び二次成形工程を経て製造された芯金入り樹脂歯車1において、一次成形工程により形成された径方向のウェルドラインと二次成形工程により形成された径方向のウェルドラインが重なったり、近傍に位置することがない。
よって、成形品である芯金入り樹脂歯車1の強度低下を抑制できる。
さらにまた、円環状内径側部材3A及び円環状外径側部材3Bが繊維強化樹脂製である場合、繊維強化材の充填により、その充填量が多くなるほどウェルドラインの強度低下率が大きくなる繊維強化樹脂製の歯部3(円環状内径側部材3A及び円環状外径側部材3B)において、一次成形工程により形成された径方向のウェルドラインと二次成形工程により形成された径方向のウェルドラインが重なったり、近傍に位置することがないので、成形品である芯金入り樹脂歯車1の強度低下抑制効果が大きくなる。

0028

1芯金入り樹脂歯車
2金属製スリーブ
3 円環状歯部
3A 円環状内径側部材
3B 円環状外径側部材
4 歯
5歯形状突起
6可動側金型
7A一次成形用固定側金型
7B二次成形用固定側金型
8スライドコア
A一次成形品
G1,G11,G12,G13一次成形工程によるゲート位置
G2,G21,G22,G23二次成形工程によるゲート位置
W1,W11,W12,W13 一次成形工程によるウェルド位置(ウェルドライン)
W2,W21,W22,W23 二次成形工程によるウェルド位置(ウェルドライン)

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 信越化学工業株式会社の「 タイヤ成型用離型剤組成物およびタイヤ成型用ブラダー」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】一度離型剤を塗布した後、再度離型剤を塗布することなく、従来よりも大幅に多く繰り返し連続してタイヤの成型加硫が可能となる、離型性に優れたタイヤ成型用離型剤組成物を提供する。【解決手段】(A)1分... 詳細

  • アズビル株式会社の「 金型」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】異物を挟み込んだ場合でも、型かじりを防止することができる金型を提供する。【解決手段】固定側金型10と、固定側金型10に対して進退可能に設けられる可動側金型20と、固定側金型10及び可動側金型2... 詳細

  • 株式会社ブリヂストンの「 ベントホール清掃装置及びベントホール清掃方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】タイヤ加硫用モールドのベントホールを清掃する際に、ベントホールに挿入する清掃工具が折れるのを防止する。【解決手段】ベントホール清掃装置100は、タイヤ加硫用モールド1の姿勢を検出するモールド検... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ