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技術 中空構造板及びその製造方法

出願人 宇部エクシモ株式会社
発明者 田口孔也中嶋雅彦
出願日 2015年6月30日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2015-131622
公開日 2017年1月19日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2017-013336
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等のその他の成形、複合成形(変更なし) 積層体(2)
主要キーワード 中空構造部分 非接触面積 三角錐台形状 接触面積比率 真空形成装置 平ローラー 四角格子状 印刷欠け
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題

種用途における意匠性を向上できる中空構造板及びその製造方法を提供すること。

解決手段

少なくとも一方の面に複数の凸部が間隔をあけて複数形成された1又は2枚の熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シートに、固化促進剤を含有する熱可塑性樹脂シートからなる表面材が前記中空凸部成形シートの少なくとも一方の面に積層され、前記表面材の厚みが500μm以下であり、かつ、前記凸部と前記表面材とが接触している接触部分と、前記接触部分に隣接し、前記凸部と前記表面材とが接触していない非接触部分と、の凹凸差最大値が80μm以下である中空構造板、及び、該中空構造板の製造方法を提供する。

概要

背景

樹脂製の中空構造板は、軽量で、かつ、耐薬品性耐水性断熱性遮音性及び復元性に優れ、取り扱いも容易であることから、箱材梱包材等の物流用途、壁や天井用パネル材等の建築用途、更には、自動車用途等の幅広い分野に使用されている。例えば、特許文献1には、2枚の熱可塑性樹脂シート突設された複数の凸部が突き合わされた状態で熱融着された構成の所謂ツインコーン登録商標)タイプの中空構造板が開示されている。このツインコーン(登録商標)タイプの中空構造板は、曲げ性能及び圧縮性能に優れることから、自動車内装材物流資材建材等の様々な分野で使用されている。

このような中空構造板は、一般に、複数の凸部が形成された熱可塑性樹脂シートに、1又は2以上の熱可塑性樹脂シートを積層し、融着することにより製造されている(例えば、特許文献2参照)。

概要

種用途における意匠性を向上できる中空構造板及びその製造方法を提供すること。少なくとも一方の面に複数の凸部が間隔をあけて複数形成された1又は2枚の熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シートに、固化促進剤を含有する熱可塑性樹脂シートからなる表面材が前記中空凸部成形シートの少なくとも一方の面に積層され、前記表面材の厚みが500μm以下であり、かつ、前記凸部と前記表面材とが接触している接触部分と、前記接触部分に隣接し、前記凸部と前記表面材とが接触していない非接触部分と、の凹凸差最大値が80μm以下である中空構造板、及び、該中空構造板の製造方法を提供する。

目的

本発明では、各種用途における意匠性を向上できる中空構造板及びその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

少なくとも一方の面に複数の凸部が間隔をあけて複数形成された1又は2枚の熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シートに、固化促進剤を含有する熱可塑性樹脂シートからなる表面材が前記中空凸部成形シートの少なくとも一方の面に積層され、前記表面材の厚みが500μm以下であり、かつ、前記凸部と前記表面材とが接触している接触部分と、前記接触部分に隣接し、前記凸部と前記表面材とが接触していない非接触部分と、の凹凸差最大値が80μm以下である中空構造板

請求項2

前記表面材の厚みが270μm以下である、請求項1に記載の中空構造板。

請求項3

下記数式(1)で得られる接触面積比率が2〜60%である、請求項1又は2に記載の中空構造板。S1:前記中空凸部成形シートと前記表面材とが接触している接触面積S2:前記中空凸部成形シートと前記表面材とが接触している接触面積と前記中空凸部成形シートと前記表面材とが接触していない非接触面積との和

請求項4

前記固化促進剤が有機系核剤であって、含有量が0.05〜1質量%である、請求項1から3のいずれか一項に記載の中空構造板。

請求項5

前記有機系核剤がリン酸エステル金属塩又はジベンジリデンソルビトール核剤である、請求項4に記載の中空構造板。

請求項6

前記固化促進剤が無機系核剤であって、含有量が2〜30質量%である、請求項1から3のいずれか一項に記載の中空構造板。

請求項7

前記無機系核剤の粒径が1〜20μmである、請求項6に記載の中空構造板。

請求項8

前記無機系核剤のアスペクト比が4以上である、請求項6又は7に記載の中空構造板。

請求項9

一方の面に複数の凸部が間隔をあけて複数形成された1枚の熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シートの両面に前記表面材が積層された、請求項4から8のいずれか一項に記載の中空構造板。

請求項10

一方の面に複数の凸部が間隔をあけて複数形成された2枚の熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シートの両面に前記表面材が積層され、かつ、前記2枚の熱可塑性樹脂シートは前記複数の凸部同士を突き合わせた状態で溶融してなる、請求項4から8のいずれか一項に記載の中空構造板。

請求項11

少なくとも一方の面に複数の凸部が間隔をあけて複数形成された1又は2枚の熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シートに、固化促進剤を含有する熱可塑性樹脂シートからなる表面材が前記中空凸部成形シートの少なくとも一方の面に積層され、前記表面材の厚みが500μm以下であり、かつ、前記凸部と前記表面材とが接触している接触部分と、前記接触部分に隣接し、前記凸部と前記表面材とが接触していない非接触部分と、の凹凸差の最大値が80μm以下である中空構造板の製造方法において、前記表面材を前記中空凸部成形シートの少なくとも一方の面に熱融着により貼り合わせる貼合工程、を少なくとも行なう、中空構造板の製造方法。

請求項12

前記貼合工程においては2台の冷却サイジングフォーマーを用い、前記2台の冷却サイジングフォーマーを、前記中空構造板の流れ方向に対して位置をずらして用いる、請求項11に記載の中空構造板の製造方法。

請求項13

前記中空凸部成形シートが一方の冷却サイジングフォーマーを通過後、他方の冷却サイジングフォーマーに到達するまでの時間を1〜10秒とする、請求項12に記載の中空構造板の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、中空構造板及びその製造方法に関する。より詳しくは、各種用途における意匠性を向上できる中空構造板及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

樹脂製の中空構造板は、軽量で、かつ、耐薬品性耐水性断熱性遮音性及び復元性に優れ、取り扱いも容易であることから、箱材梱包材等の物流用途、壁や天井用パネル材等の建築用途、更には、自動車用途等の幅広い分野に使用されている。例えば、特許文献1には、2枚の熱可塑性樹脂シート突設された複数の凸部が突き合わされた状態で熱融着された構成の所謂ツインコーン登録商標)タイプの中空構造板が開示されている。このツインコーン(登録商標)タイプの中空構造板は、曲げ性能及び圧縮性能に優れることから、自動車内装材物流資材建材等の様々な分野で使用されている。

0003

このような中空構造板は、一般に、複数の凸部が形成された熱可塑性樹脂シートに、1又は2以上の熱可塑性樹脂シートを積層し、融着することにより製造されている(例えば、特許文献2参照)。

先行技術

0004

特開2007−083407号公報
特開2009−113382号公報

発明が解決しようとする課題

0005

前述の通り、中空構造板は幅広い分野に使用されているのが現状である。これに伴い、各種用途における意匠性を向上できる中空構造板の開発が求められている。

0006

そこで、本発明では、各種用途における意匠性を向上できる中空構造板及びその製造方法を提供することを主目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、中空構造板の構造について鋭意研究を行なった結果、凸部と表面材とが接触している接触部分と、前記接触部分に隣接し、前記凸部と前記表面材とが接触していない非接触部分と、の凹凸差最大値に着目し、この最大値を80μm以下とすることで、各種用途における意匠性を向上できる中空構造板となることを見出し、本発明を完成させるに至った。

0008

すなわち、本発明では、まず、少なくとも一方の面に複数の凸部が間隔をあけて複数形成された1又は2枚の熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シートに、固化促進剤を含有する熱可塑性樹脂シートからなる表面材が前記中空凸部成形シートの少なくとも一方の面に積層され、
前記表面材の厚みが500μm以下であり、かつ、
前記凸部と前記表面材とが接触している接触部分と、前記接触部分に隣接し、前記凸部と前記表面材とが接触していない非接触部分と、の凹凸差の最大値が80μm以下である中空構造板を提供する。
本発明では、前記表面材の厚みを270μm以下とすることができる。
また、本発明では、下記数式(1)で得られる接触面積比率を2〜60%とすることができる。



S1:前記中空凸部成形シートと前記表面材とが接触している接触面積
S2:前記中空凸部成形シートと前記表面材とが接触している接触面積と前記中空凸部成形シートと前記表面材とが接触していない非接触面積との和
本発明において、前記固化促進剤として有機系核剤を用いた場合、その含有量を0.05〜1質量%とすることができる。また、前記有機系核剤は特に限定されないが、リン酸エステル金属塩又はジベンジリデンソルビトール核剤とすることができる。
本発明において、前記固化促進剤として無機系核剤を用いた場合、その含有量を2〜30質量%とすることができる。また、前記無機系核剤の粒径は特に限定されないが、1〜20μmとすることができる。更に、前記無機系核剤のアスペクト比も特に限定されないが、4以上とすることができる。
本発明に係る中空構造板の構造は特に限定されないが、一方の面に複数の凸部が間隔をあけて複数形成された1枚の熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シートの両面に前記表面材が積層された、構造とすることができる。或いは、一方の面に複数の凸部が間隔をあけて複数形成された2枚の熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シートの両面に前記表面材が積層され、かつ、前記2枚の熱可塑性樹脂シートは前記複数の凸部同士を突き合わせた状態で溶融してなる、構造とすることもできる。

0009

また、本発明では、少なくとも一方の面に複数の凸部が間隔をあけて複数形成された1又は2枚の熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シートに、固化促進剤を含有する熱可塑性樹脂シートからなる表面材が前記中空凸部成形シートの少なくとも一方の面に積層され、前記表面材の厚みが500μm以下であり、かつ、前記凸部と前記表面材とが接触している接触部分と、前記接触部分に隣接し、前記凸部と前記表面材とが接触していない非接触部分と、の凹凸差の最大値が80μm以下である中空構造板の製造方法において、
前記表面材を前記中空凸部成形シートの少なくとも一方の面に熱融着により貼り合わせる貼合工程、
を少なくとも行なう、中空構造板の製造方法を提供する。
本発明では、前記貼合工程においては2台の冷却サイジングフォーマーを用い、
前記2台の冷却サイジングフォーマーを、前記中空構造板の流れ方向に対して位置をずらして用いることができる。また、この場合、前記中空凸部成形シートが一方の冷却サイジングフォーマーを通過後、他方の冷却サイジングフォーマーに到達するまでの時間を1〜10秒とすることができる。

発明の効果

0010

本発明によれば、各種用途における意匠性を向上できる中空構造板及びその製造方法を提供することができる。なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本技術中に記載されたいずれかの効果であってもよい。

図面の簡単な説明

0011

本発明に係る中空構造板1の第1実施形態の構造を模式的に示す断面図である。
本発明に係る中空構造板1の第1実施形態の構造を模式的に示す斜視図である。
Aは、中空凸部成形シート2の第1実施形態の構造を模式的に示す斜視図であり、Bは、Aの矢印方向から視た場合の模式図である。
本発明に係る中空構造板1の第2実施形態の構造を模式的に示す斜視図である。
本発明に係る中空構造板1の第3実施形態の構造を模式的に示す斜視図である。
本発明に係る中空構造板1の第4実施形態の構造を模式的に示す斜視図である。
本発明に係る中空構造板1の第5実施形態の構造を模式的に示す斜視図である。
本発明に係る製造方法の一例を示す概念図である。
本発明に係る製造方法の、図8とは異なる製造方法の一例を示す概念図である。
本発明に係る製造方法の、図8及び9とは異なる製造方法の一例を示す概念図である。
本発明に係る製造方法の、図8〜10とは異なる製造方法の一例を示す概念図である。
本発明に係る製造方法の、図8〜11とは異なる製造方法の一例を示す概念図である。
従来の中空構造板の製造方法の一例を示す概念図である。

0012

以下、本発明を実施するための好適な形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。

0013

1.中空構造板1
図1は、本発明に係る中空構造板1の第1実施形態の構造を模式的に示す断面図である。また、図2は、本発明に係る中空構造板1の第1実施形態の構造を模式的に示す斜視図である。本発明に係る中空構造板1は、少なくとも一方の面に複数の凸部が間隔をあけて複数形成された1又は2枚の熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シート2に、固化促進剤を含有する熱可塑性樹脂シートからなる表面材3が中空凸部成形シート2の少なくとも一方の面に積層されている。また、本発明では、固化促進剤を中空凸部成形シート2に用いてもよい。以下、各部について詳細に説明する。

0014

<中空凸部成形シート2>
本発明において、中空凸部成形シート2は、熱可塑性樹脂シートからなり、その少なくとも一方の面に、中空状の凸部21が複数形成されている。すなわち、図2に示すように、中空凸部成形シート2の一方の面にのみ凸部21が形成されていてもよいし、図4に示すように、中空凸部成形シート2の両面に凸部21が形成されていてもよい。

0015

凸部21は、少なくとも上面部211及び開口部212を有していれば(図1参照)、その形態は特に限定されず、自由に設計することができる。例えば、図2〜4に示すような円錐台形状、図5に示すような三角錐台形状四角錐台形状、五角錐台形状等の多角錐台形状、更には、円柱形状、多角柱形状、多角星柱形状、多角星錐台形状等、様々な形状に設計することができる。なお、本発明では、後述する表面材3が中空凸部成形シート2に積層された際に、起点を少なくして表面材3からの剥離を防止する観点から、上述した多角錐台形状、多角柱形状等の角を丸く設計することもできる(図5参照)。

0016

本発明においては、上述した中でも特に、凸部21を円錐台形状又は多角錐台形状に設計することが好ましい。凸部21の形状を円錐台形状又は多角錐台形状に設計することで、製造工程における設計を容易化できることに加え、金型を用いて凸部21を成形する場合には、金型の製造コストを削減することもできる。

0017

また、本発明では、凸部21を円錐台形状に設計することがより好ましい。これは、例えば、凸部21を円錐台形状に設計した場合と、三角錐台形状に設計した場合とで比較して考える。より具体的には、凸部21を三角錐台形状に設計する際に、三角錐台形状の開口部212の一辺の長さb(図5参照)を、円錐台形状の開口部212の直径aと同じ長さ(図3のA参照)で設計した場合を想定する。この場合、凸部21を円錐台形状に設計した場合の方が、凸部21の側面積が低下する。そうすると、一枚の樹脂シートから中空凸部成形シート2を形成する場合には、凸部21の側面積の低下により中空凸部成形シート2の厚みが増し完成品である中空構造板1の剛性を向上できる。

0018

また、複数の凸部21は、全て同一の形態であってもよいし、2種以上の形態を自由に選択して組み合わせてもよい。更には、凸部21の途中に段差を設けたり、凸部21の途中にウェーブを設けたりすることも可能である。

0019

本発明では、中空凸部成形シート2における開口部212から仮想される水平面と凸部21とがなす角度(傾斜角)θ1(図1参照)は特に限定されないが、45°以上であることが好ましい。θ1を45°以上にすることで、中空構造板1に対して表面材3の外側から荷重をかけた際に、十分な強度が得られる。これは、単位面積あたりの凸部21の数が多くなることで、表面材3と上面部211との総接着面積が大きくなり、上面部211の表面材3からの剥離が防止できることや、その凸部21の形状に由来した厚さ方向の強度が向上すること等に由来すると考えられる。また、θ1は、80°未満であることが好ましい。θ1を80°未満にすることで、真空形成した際に、中空凸部成形シート2の厚みが薄くなり過ぎることを防ぎ、かつ、凸部21の側面のフィルム化も防止して、十分な強度が得られる。

0020

θ1は、45°以上80°未満とすることがより好ましい。これにより、中空凸部成形シート2の剛性を高めると共に、中空構造板1の剛性も向上する。なお、本発明において、θ1は常に一定でなくてもよく、凸部21が中心軸に対して非対称な形状であってもよい。

0021

本発明において、凸部21の配列形態は特に限定されず、自由に設計することができる。例えば、格子状、千鳥状又は不規則に配列させることができる。本発明においては、この中でも特に、四角格子状又は千鳥状に凸部21を配列させることが好ましく、千鳥状に凸部21を配置させることがより好ましい。これにより、本発明に係る中空構造板1の厚さ方向における圧縮強度を向上できる。なお、本発明では、千鳥状に凸部21を配置させることには、図4及び5に示すように、所定の基準方向に沿って視たときに、隣接するもの同士が互い違うように配置される状態も含まれる。

0022

また、図3に示すように、凸部21を千鳥状に配列させた場合、横方向の凸部21の中心同士を結んだ線と斜め方向の凸部21の中心同士を結んだ線とがなす角度θ2(図3のB参照)は特に限定されないが、60°とすることが好ましい。これにより、中空構造板1の剛性及び等方性を向上できる。なお、「四角格子状」とは、θ2=90°とした場合の配列を意味する。

0023

本発明において、凸部21の形状を円錐台形状に設計した場合、上面部211の直径は特に限定されないが、2〜4mmとすることが好ましい。これにより、凸部21の数を所定の値以上にすることができるため、中空構造板1の厚さ方向における圧縮強度を向上できる。

0024

本発明では、2つの凸部21における開口部212間の最短距離L(図3のB参照)は特に限定されないが、1〜5mmとすることが好ましい。Lを1mm以上とすることで、賦形性が向上し、Lを5mm以下とすることで、単位面積あたりの凸部21の数が多くなり、厚さ方向において十分な圧縮強度が得られる。なお、本発明において、Lは常に一定でなくてもよい。

0025

また、凸部21の高さh(図1参照)も特に限定されないが、2.5mm以上であることが好ましい。hを2.5mm以上とすることで、中空構造板1の各種用途において、その中空構造による有用性が高くなる。また、hは、15mm以下であることが好ましい。hを15mm以下とすることで、凸部21の成形が容易となり、製造工程における成形性を担保できる。

0026

本発明において、中空凸部成形シート2の材質は、熱可塑性樹脂であれば特に限定されず、通常、中空構造板に用いることが可能な熱可塑性樹脂を、1種又は2種以上自由に組み合わせて用いることができる。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタンポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレートPMMA)等が挙げられる。

0027

中空凸部成形シート2の材質としては、これらの中でも特に、コスト、成形性及び物性の観点から、低密度ポリエチレン高密度ポリエチレン直鎖状低密度ポリエチレン超低密度ポリエチレンポリプロピレンホモポリマーポリプロピレンランダムコポリマー及びポリプロピレンブロックコポリマー等のオレフィン系樹脂が好ましく、オレフィン系樹脂の中でも、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンランダムコポリマー、ポリプロピレンブロックコポリマーが好ましい。

0028

中空凸部成形シート2の材質をオレフィン系樹脂とした場合、オレフィン系樹脂が65〜100質量%含まれていることが好ましく、70〜98質量%含まれていることがより好ましい。オレフィン系樹脂の量を65〜100質量%とすることで、オレフィン系樹脂の融点で中空凸部成形シート2と表面材3とを熱融着させて積層させることができる。また、オレフィン系樹脂の量を65質量%以上とすることで、完成品である中空構造板1の耐衝撃性が強くなる。更に、オレフィン系樹脂の量を100質量%以下とすることで、完成品である中空構造板1の剛性が向上し、曲げ強度や圧縮強度も向上する。

0029

本発明では、中空凸部成形シート2を形成する熱可塑性樹脂に固化促進剤を含有させてもよい。中空凸部成形シート2を形成する熱可塑性樹脂に固化促進剤を含有させることにより、中空凸部成形シート2の剛性が向上する。

0030

本発明では、中空凸部成形シート2を形成する熱可塑性樹脂に含有される前記固化促進剤は特に限定されないが、無機系核剤、有機系核剤とすることが好ましい。前記固化促進剤を無機系核剤、有機系核剤とすることにより、中空凸部成形シート2の剛性を効率的に向上させることができる。

0032

前記有機系核剤としては、例えば、脂肪族カルボン酸金属塩安息香酸テレフタル酸等の芳香族カルボン酸金属塩芳香族ホスホン酸及び金属塩リン酸−2,2’−メチレンビス(4,6−ジーtert−ブリフェニルアルミニウム塩、リン酸−2,2’−メチレンビス(4,6−ジーtert−ブリルフェニル)アルカリ金属塩、2−ヒドロキシ−2−オキソ−4,6,10,12−テトラ−tert−ブチル−1,3,2−ジベンゾ[d,g]ペルヒドロジオキサホスファシンナトリウム塩等のリン酸エステル金属塩;ベンゼンスルホン酸ナフタリンスルホン酸等の芳香族スルホン酸の金属塩;βージケトン類の金属塩;カルボキシル基の金属塩を有する高分子化合物;ジベンジリデンソルビトール(DBS)、モノメチルジベンジリデンソルビトール(例えば、1,3:2,4−ビス(p−メチルベンジリデンソルビトール(p−MDBS)、ジメチルジベンジリデンソルビトール(例えば、1,3:2,4−ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール(3,4−DMDBS)等のジベンジリデンソルビトール系核剤、セルロースナノファイバーポリエステル繊維ナイロン繊維アクリル繊維再生セルロース繊維アセテート繊維アラミド繊維等の合成繊維ケナフラミー木綿ジュートサイザルマニラ麻亜麻リネンウール等の天然繊維微結晶セルロース、さとうきび、木材パルプ紙屑、古紙等から得られる繊維状の有機系核剤等が挙げられる。

0033

本発明では、この中でも特に、前記有機系核剤であれば、リン酸エステル金属塩又はジベンジリデンソルビトール系核剤を添加することが好ましく、前記無機系核剤であれば、板状の無機系核剤を添加することが好ましい。リン酸エステル金属塩又はジベンジリデンソルビトール系核剤や、板状の無機系核剤を添加することで、添加した熱可塑性樹脂の剛性や寸法安定性を向上でき、中空構造板1が自重や外部から加わる力によって変形することを抑制することができる。また、板状の無機系核剤の中でも、タルク、マイカを添加することが好ましく、タルクを添加することがより好ましい。

0034

また、中空凸部成形シート2を形成する熱可塑性樹脂には、難燃性導電性濡れ性滑り性及び耐候性などを向上させるための改質剤顔料等の着色剤等が添加されていてもよい。

0035

なお、中空凸部成形シート2及び後述する表面材3は、同じ材料で形成されていてもよいが、熱融着可能な範囲で相互に異なる材料で形成することも可能である。

0036

本発明では、中空凸部成形シート2の厚みは特に限定されないが、500μm以下とすることが好ましい。これにより、中空構造板1を加工して使用する場合には、切断しやすい、溶けやすい曲げやすい等の易加工化が図れ、最終製品の意匠性を向上させることができる。また、中空構造板1の軽量化、省スペース化も図ることができる。

0037

<表面材3>
本発明において、表面材3は、固化促進剤を含有する熱可塑性樹脂シートからなり、前述した中空凸部成形シート2の少なくとも一方の面に積層され、その厚みが500μm以下である。

0038

前述の通り、各種用途における意匠性を向上できる中空構造板の開発が求められているという現状がある。
そこで、本発明者らは、凸部21と表面材3とが接触している接触部分f(図1参照)と、接触部分fに隣接し、凸部21と表面材3とが接触していない非接触部分n(図1参照)と、の凹凸差の最大値に着目し、この最大値を80μm以下とすることにより、各種用途における意匠性を向上できる中空構造板となることを見出した。

0039

具体的には、例えば、その表面に印刷を施して使用する場合には、印刷欠けを防止でき、意匠性を向上させることができる。また、コンクリート養生パネル等に使用する場合には、コンクリート面の意匠性を向上させることができる。更には、他の製品と接触させて使用する場合(例えば、ダンボールを製造した後に積載するための底板等に使用する場合など)には、該他の製品の意匠的価値及び商品的価値を保つことができる。

0040

また、従来の中空構造板は、他の製品との接触面積が小さく、摩擦抵抗が低下することから、防滑性が低かった。しかし、本発明に係る中空構造板を用いることで、他の製品との接触面積を増大でき、これに伴い、防滑性を向上できる。

0041

なお、本発明において、「凹凸差の最大値」とは、一枚の中空構造板1における表面材3の最外面又は最内面に生じた、全ての凹凸差の中で最も大きい値である。

0042

本発明では、凹凸差の最大値を80μm以下とすることが好ましく、60μm以下とすることがより好ましく、50μm以下とすることが更に好ましく、40μm以下とすることが最も好ましい。凹凸差の最大値が小さくなるにつれ、凹凸転写が生じにくくなり、意匠性もより向上する。また、特に、中空構造板1の表面に印刷を施すような場合には、凹凸差の最大値が小さくなるにつれ、印刷欠けがなくなり、より鮮明に印刷を施すことが可能となる。

0043

本発明において、表面材3の厚みは、500μm以下である。これにより、表面材3の厚み方向に対して均一に冷却しやすくなり、その結果、凸部21と表面材3とが接触している接触部分fと、接触部分fに隣接し、凸部21と表面材3とが接触していない非接触部分nとの冷却を抑制することで、意匠性が向上した均一な表面材3を成形できる。また、中空構造板1を加工して使用する場合には、切断しやすい、溶けやすい、曲げやすい等の易加工化が図れ、最終製品の意匠性を向上させることができる。また、中空構造板1の軽量化、省スペース化も図ることができる。

0044

本発明では、表面材3の厚みを270μm以下とすることが好ましい。これにより、表面材3の冷却を速めることができ、ソリを抑制しやすくなり、更に表面材3の厚み方向に対して均一に冷却しやすくなる。その結果、凸部21と表面材3とが接触している接触部分fと、接触部分fに隣接し、凸部21と表面材3とが接触していない非接触部分nとの冷却斑を抑制することで、意匠性がより向上した均一な表面材3を成形できる。また、易加工化、軽量化、省スペース化を更に図ることができる。

0045

本発明において、上記数式(1)で得られる接触面積比率は特に限定されないが、2〜60%とすることが好ましい。接触面積比率を2%以上とすることで、中空凸部成形シート2と表面材3との接着性が向上し、かつ、表面材3のヒケを抑制できる。また、接触面積比率を60%以下とすることで、表面材3の圧縮強度が向上する。また、後述する図9〜12に示す製造方法のように、少なくとも1台の冷却サイジングフォーマー30を用いて中空構造板1を製造する場合には、冷却サイジングフォーマー30に表面材3を密着させた際の金属面との摩擦による、表面材3の過度の変形を防ぐことができる。

0046

上記数式(1)で得られる接触面積比率は、例えば、図6に示すような構造の中空構造板1の場合、中空凸部成形シート2と上側表面材3との接触面積比率と、中空凸部成形シート2と下側表面材3との接触面積比率と、が異なるため、例えば、後述する実施例2では、上側表面材3との接触面積比率は5.5%である一方で、下側表面材3との接触面積比率は49.0%となり、中空構造板1の構造によっては、その接触面積比率が2通り算出されることとなる。本発明では、この場合であっても、全ての接触面積比率が2〜60%であることが好ましい。
なお、本明細書においては、便宜上、「上側」表面材、「下側」表面材と表現して説明しているが、実際の製品においては、上下の区別はないものとする。以下、同様とする。

0047

本発明において、表面材3の材質は、熱可塑性樹脂であれば特に限定されず、通常、中空構造板に用いることが可能な熱可塑性樹脂を、1種又は2種以上自由に組み合わせて用いることができる。なお、熱可塑性樹脂の具体例は前述したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。

0048

表面材3の材質としては、コスト、成形性及び物性の観点から、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンランダムコポリマー及びポリプロピレンブロックコポリマー等のオレフィン系樹脂が好ましく、オレフィン系樹脂の中でも、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンランダムコポリマー、ポリプロピレンブロックコポリマーが好ましい。

0049

表面材3の材質をオレフィン系樹脂とした場合、オレフィン系樹脂が65〜100質量%含まれていることが好ましく、70〜98質量%含まれていることがより好ましい。オレフィン系樹脂の量を65〜100質量%とすることで、オレフィン系樹脂の融点で中空凸部成形シート2と表面材3とを熱融着させて積層させることができる。また、オレフィン系樹脂の量を65質量%以上とすることで、完成品である中空構造板1の耐衝撃性が強くなる。更に、オレフィン系樹脂の量を100質量%以下とすることで、完成品である中空構造板1の剛性が向上し、曲げ強度や圧縮強度も向上する。

0050

本発明では、表面材3を形成する熱可塑性樹脂には、固化促進剤が含有されている。表面材3を形成する熱可塑性樹脂に固化促進剤を含有させることにより、表面材3の幅方向及び厚み方向に対して均一に冷却しやすくなり、その結果、凸部21と表面材3とが接触している接触部分fと、接触部分fに隣接し、凸部21と表面材3とが接触していない非接触部分nとの冷却斑を抑制することで、意匠性が向上した均一な表面材3を有する中空構造板1を成形できる。また、表面材3の剛性も向上するので、中空構造板1の剛性も向上する。

0051

本発明では、表面材3を形成する熱可塑性樹脂に含有される前記固化促進剤としては特に限定されないが、無機系核剤、有機系核剤とすることが好ましい。無機系核剤、有機系核剤とすることにより、これらの核剤が、自ら結晶核として又は熱可塑性樹脂に対して結晶形成を誘発する造核剤として作用するため、再結晶温度が上昇する。これにより、表面材3の固化速度を速め、その結果、凸部21と表面材3とが接触している接触部分fと、接触部分fに隣接し、凸部21と表面材3とが接触していない非接触部分nとの冷却斑を抑制することで、意匠性が向上した均一な表面材3を有する中空構造板1を成形できる。
なお、表面材3を形成する熱可塑性樹脂に含有される無機系核剤及び有機系核剤の具体例は前述したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。

0052

本発明では、前記固化促進剤として有機系核剤を用いた場合、その含有量は0.05〜1質量%が好ましく、0.1〜0.5質量%とすることがより好ましい。0.05質量%以上とすることで、表面材3の平滑性を保つことができる。0.05質量%未満では、表面材3の冷却効果が十分に得られず、冷却斑が大きくなり、意匠性が向上した均一な表面材3を成形できない。また、1質量%以下とすることで、平滑性が向上した均一な表面材3を成形できる。1質量%を超えると、分散性が悪くなり、フィッシュアイが増加するなどの問題が生じ、かつ、均一に冷却できなくなり、冷却斑が大きくなり、意匠性が向上した均一な表面材3を成形できない。また、0.1〜0.5質量%とすることで、成形性、耐熱性以外にも中空構造板1としての曲げ強度や平面圧縮強度を維持したまま、表面材3の平滑性を更に向上できる。

0053

本発明では、前記有機系核剤として、前述したものの中でも特に、リン酸エステル金属塩又はジベンジリデンソルビトール系核剤を添加することが好ましい。また、リン酸エステル金属塩の中でも、2−ヒドロキシ−2−オキソ−4,6,10,12−テトラ−tert−ブチル−1,3,2−ジベンゾ[d,g]ペルヒドロジオキサホスファロシンナトリウム塩が好ましく、ジベンジリデンソルビトール系核剤の中でも、ジベンジリデンソルビトールが好ましい。これらを添加することで、添加した熱可塑性樹脂の剛性や寸法安定性を向上でき、中空構造板1が自重や外部から加わる力によって変形することを抑制することができる。

0054

本発明では、前記固化促進剤として無機系核剤を用いた場合、その含有量は2〜30質量%とすることが好ましく、15〜25質量%とすることがより好ましい。2質量%以上とすることで、表面材3の平滑性を保つことができる。2質量%未満では、表面材3の冷却効果が十分に得られず、冷却斑が大きくなり、意匠性が向上した均一な表面材3を成形できない。また、30質量%以下とすることで、平滑性が向上した均一な表面材3を成形できる。30質量%を超えると、分散性が悪くなり、フィッシュアイが増加するなどの問題が生じ、かつ、均一に冷却できなくなり、冷却斑が大きくなり、意匠性が向上した均一な表面材3を成形できない。また、15〜25質量%とすることで、冷却サイジングフォーマー30での表面材3の成形性及び摺動性を好適な状態にすることが可能となり、表面材3の平滑性を更に向上できる。

0055

本発明では、前記無機核剤として、前述したものの中でも特に、板状の無機系核剤を添加することが好ましい。板状の無機系核剤を添加することで、添加した熱可塑性樹脂の剛性や寸法安定性を向上でき、中空構造板1が自重や外部から加わる力によって変形することを抑制することができる。

0056

また、特に、板状の無機系核剤は、球状の無機系核剤と比較して表面材3の外面に配向しやすく、かつ、溶融状態又は軟化状態の熱可塑性樹脂よりも摺動性が高い。このため、後述する図9〜12に示す製造方法のように、少なくとも1台の冷却サイジングフォーマー30を用いて中空構造板1を製造する場合には、冷却サイジングフォーマー30に表面材3を密着させた際の金属面との摩擦による、表面材3の過度の変形を防ぐことができる。

0057

また、本発明では、板状の無機系核剤の中でも、タルク、マイカを添加することが好ましく、中空構造板1の剛性や摺動性の向上、コスト等の観点から、タルクを添加することがより好ましい。

0058

また、表面材3を形成する熱可塑性樹脂には、難燃性、導電性、濡れ性、滑り性及び耐候性などを向上させるための改質剤や顔料等の着色剤等が添加されていてもよい。

0059

本発明では、前記固化促進剤として無機系核剤を用いた場合、その粒径は特に限定されないが、1〜20μmとすることが好ましく、2〜10μmとすることがより好ましい。粒径を1〜20μmとすることで、無機系核剤の分散性を高め、表面材3を均一に冷却しやすくなり平滑性が向上し、また剛性が向上する。また、後述する図9〜12に示す製造方法のように、少なくとも1台の冷却サイジングフォーマー30を用いて中空構造板1を製造する場合には、真空吸引等によって冷却サイジングフォーマー30に表面材3を密着させた際の金属面との摩擦による、表面材3の過度の変形を防ぎ、かつ、表面材3のヒケを抑制できる。

0060

また、前記固化促進剤として無機系核剤を用いた場合、そのアスペクト比も特に限定されないが、4以上とすることが好ましい。4以上とすることで、無機系核剤の分散性を高めることができる。このため、表面材3を均一に冷却しやすくなり平滑性が向上し、また剛性が向上した表面材3を成形できる。なお、アスペクト比の上限値は特に限定されないが、25以下とすることが好ましい。25以下とすることで、製造コストを大幅に低減できる。

0061

本発明に係る中空構造板1の構造は、以上の通り特に限定されないものの、図6に示すように、一方の面に複数の凸部が間隔をあけて複数形成された1枚の熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シート2の両面に表面材3が積層された構造とすることができる。この構造を採用することで、剛性が向上し、ソリの発生が抑制され、かつ、曲げ、平面圧縮強度にも優れた中空構造板1を提供することが可能となる。
なお、この構造の中空構造板1は、例えば、後述する図10に示す製造方法等により製造することができる。

0062

また、本発明に係る中空構造板1の構造を、図7に示すように、一方の面に複数の凸部21が間隔をあけて複数形成された2枚の熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シート2の両面に表面材3が積層され、かつ、前記2枚の熱可塑性樹脂シートは前記複数の凸部21同士を突き合わせた状態で溶融してなる構造とすることもできる。この構造を採用することで、剛性が向上し、ソリの発生が抑制され、かつ、曲げ、平面圧縮強度にも優れた中空構造板1を提供することが可能となる。
なお、この構造の中空構造板1は、例えば、後述する図11及び12に示す製造方法等により製造することができる。

0063

また、本発明では、表面材3に表皮材を積層してもよい。本発明に係る中空構造板1が表皮材を備えることで、中空構造板1に、意匠性、吸音特性、断熱性などの用途に応じた特性を付与できる。

0064

表皮材の材質は、特に限定されず、通常、中空構造板の表皮材として用いることができる材料を、目的の用途などに応じて、自由に選択して用いることができる。例えば、熱可塑性樹脂シート、樹脂製の織布又は不織布等が挙げられる。また、複数の同種又は異種のシートを積層した積層シートを表皮材として用いることも可能である。

0065

中空凸部成形シート2の両面に表面材3を積層する場合には、各表面材3に接着させる表皮材は、同一の材質で形成することもできるし、異なる材質で形成することも可能である。

0066

2.中空構造板1の製造方法
本発明に係る製造方法は、本発明に係る中空構造板1の製造方法において、貼合工程、を少なくとも行なう。以下、詳細に説明する。なお、中空構造板1は前述したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。

0067

<貼合工程>
貼合工程は、表面材3を中空凸部成形シート2の少なくとも一方の面に熱融着により貼り合わせる工程である。なお、図8〜13において、矢印cは中空構造板の流れ方向を示す。

0068

図8は、本発明に係る製造方法の一例を示す概念図である。図8に示す製造方法では、まず、溶融状態の熱可塑性樹脂Pを、金型D1、D2で両側からプレスすることにより、図5で示した構造の中空凸部成形シートを形成する。次に、固化状態の表面材3を、加熱手段が設けられたローラーR1を用いて熱融着により該中空凸部成形シート2に表面材3を貼り合わせることにより、中空構造板1を製造する方法である。

0069

本発明に係る製造方法を用いることにより、後述する実施例に示すように、凹凸差が抑制された、表面の良好な平滑性を有する中空構造板が得られる。本発明では、前述の通り、表面材3の厚みは500μm以下であれば特に限定されないものの、表面材3の厚みを270μm以下とした場合には、表面材3の冷却をより均一にすることができるので、凹凸差が更に抑制された、表面の良好な平滑性を有する中空構造板が得られる。

0070

なお、本発明に係る製造方法において、表面材3は、図8に示すように固化状態であってもよいし、図9〜12に示すように溶融状態又は軟化状態であってもよい。この溶融状態又は軟化状態の表面材3は、図9〜12に示すように先端にTダイ101が設けられた押出機102から熱可塑性樹脂を溶融押出しする方法や、熱可塑性樹脂フィルムを加熱等して溶融状態又は軟化状態にする方法等により得られる。

0071

また、表面材3の設定温度は、表面材3の材質に応じて適宜設定することができる。例えば、表面材3の材質としてポリオレフィン系樹脂を用いた場合には、110〜230℃とすることが好ましい。表面材3を所望の設定温度とする方法は特に限定されず、例えば、加熱手段が設けられたローラーR1を用いて温度を調節する方法や、表面材3の付近に加熱手段105を設けて温度を調節する方法等が挙げられる。この加熱手段105は、接触方式又は非接触方式のいずれでもよく、例えば、熱風発生器遠赤外線ヒーターハロゲンヒーター等を使用することができる。

0072

更に、本発明に係る製造方法では、表面材3と貼り合わせる前に中空凸部成形シート2を予備加熱してもよい。この予備加熱の温度は、中空凸部成形シート2の材質に応じて適宜設定することができる。この予備加熱の方法は、例えば、加熱槽等を設けて加熱する方法等が挙げられる。

0073

図9は、本発明に係る製造方法の、図8とは異なる製造方法の一例を示す概念図である。図9に示す製造方法では、まず、表面に凸状のピンが複数突設された成形ローラーR2を用い、該成形ローラーR2の溝に溶融状態の一枚の熱可塑性樹脂シートを注入して中空凸部成形シート2を形成する。次に、該中空凸部成形シート2の一方の面に、先端にTダイ101が設けられた押出機102から溶融押し出しされた溶融状態又は軟化状態の表面材3を、加熱手段が設けられたローラーR1を用いて熱融着により該中空凸部成形シート2に表面材3を貼り合わせ、更に、表面材3が固化する前に、表面材3を冷却サイジングフォーマー30に密着させることにより、中空構造板1を製造する方法である。

0074

本発明では、図9〜12に示す製造方法のように、貼合工程において、少なくとも1台の冷却サイジングフォーマー30を用いてもよい。冷却サイジングフォーマー30により、表面材3を形成する熱可塑性樹脂に凹凸が存在していても、冷却サイジングフォーマー30で強制的に表面材3を冷却サイジングフォーマー30に密着させ、平面を転写することにより、その凹凸を平滑な状態へと復元できる。

0075

サイジングフォーマー」とは、一般に、押出成形等において、押出物が完全に冷却しないうちに、標準に合わせて寸法を規制するためや表面平滑性を得るために用いられる金型のことである。
本発明において、冷却サイジングフォーマーは、冷却可能なサイジングフォーマーであれば、その材質、性能、形状、大きさ等は特に限定されない。通常は、熱伝導性の高い材質(例えば、アルミ、鉄等)からなり、冷媒熱媒を接触させることで温度調節が可能で、それによって冷却サイジングフォーマーに接する物質(本発明では、表面材3)との効率的な熱交換を行なうことが可能である。

0076

また、表面材3を少なくとも1台の冷却サイジングフォーマー30に密着させる方法は特に限定されず、真空吸引、減圧吸引等の従来公知の方法により行なうことが可能である。減圧吸引により密着させた場合、その負圧は特に限定されないが、5〜80Kpaとすることが好ましく、中空構造板1の目付や厚み、樹脂の種類に応じて、10〜40Kpa以下とすることがより好ましい。

0077

図10は、本発明に係る製造方法の、図8及び9とは異なる製造方法の一例を示す概念図である。図10に示す製造方法では、まず、成形ローラーR2を用い、該成形ローラーR2の溝に溶融状態の一枚の熱可塑性樹脂シートを注入して、図6で示した構造の中空凸部成形シート2を形成する。次に、該中空凸部成形シート2の一方の面に溶融状態又は軟化状態の表面材3を表面が平坦平ローラーR3により熱融着させ、更に、この表面材3が固化する前に表面材3を冷却サイジングフォーマー30に密着させる。その後、中空凸部成形シート2の他方の面に溶融状態又は軟化状態の表面材3を表面が平滑なローラーR4及び加熱手段105を用いて熱融着させ、更に、この表面材3が固化する前に、表面材3を冷却サイジングフォーマー30に密着させることにより、本発明に係る中空構造板1を製造する方法である。

0078

本発明では、図10に示す製造方法のように、貼合工程においては2台の冷却サイジングフォーマー30を用い、この2台の冷却サイジングフォーマー30を、中空構造板1の流れ方向に対して位置をずらして用いることが好ましい。

0079

従来、中空凸部成形シートに、溶融状態又は軟化状態の表面材を中空凸部成形シートの表面に貼り合わせる工程を有する中空構造板の製造方法において、製造された中空構造板の表面に凹凸差が生じるという問題が生じることが知られていた。そこで、この凹凸差を低減する従来技術として、図13に示すように、中空凸部成形シート2’に表面材3’を貼り合わせる際に帯状支持体1000を用い、中空構造部分の空気の冷却及び収縮によって減圧状態が生じ、表面材3’を中空構造部へと吸引することで表面材3’が変形することを防止し、中空構造板の表面の平滑性を改善する方法がある。

0080

しかし、前述した方法では、厚みが500μm以下の比較的薄い表面材の場合は剛性が低いために十分に支持できず、表面材が固化する前に150μm以上の凹凸差が発生し、表面の良好な平滑性を有する中空構造板を製造することが困難であった。

0081

これに対し、本発明者らが鋭意研究を行なった結果、表面材を貼り合わせ後に中空凸部内の空気が冷却・収縮することで、溶融状態又は軟化状態の表面材が変形し、凹凸差が発生する原因となることが明らかとなった。より具体的には、中空凸部成形シートと表面材との間における密閉又は流路が狭い内部の空気が冷却されることで収縮し、それによって減圧状態が生じ、十分に固化していない表面材が吸引・変形されるためにヒケが生じることや、中空凸部シートと表面材との接触面積が小さい場合には、表面材を支え面積が少なくなり、十分に固化していない表面材の熱可塑性樹脂が自重で垂れて変形することでヒケが生じること等が要因であることが分かった。

0082

そこで、本発明者らは、貼合工程においては2台の冷却サイジングフォーマーを用い、前記2台の冷却サイジングフォーマーを、前記中空構造板の移動方向に対して位置をずらして用いることにより、溶融状態又は軟化状態の上側表面材3及び下側表面材3を、2台の冷却サイジングフォーマー30にそれぞれ密着させ、表面材3の成形及び冷却固化を行ない、表面の良好な平滑性を有する中空構造板が得られることを見出した。

0083

更に、図10に示す製造方法では、中空凸部成形シート2を、表面に凸状のピンが複数突設された成形ローラーR2と、表面が平坦な平ローラーR3とが、その回転軸が相互に平行となるように配置された真空形成装置によって製造を行なっている。成形ローラーR2と平ローラーR3とは、それぞれ減圧チャンバー103a、103b内に設置されている。また、図10に示すように、減圧チャンバー103a、103bには、中空凸部成形シート2及び表面材3を吸引保持するための吸引孔104a、104bが設けられていてもよい。更に、真空形成装置に配置された成形ローラーR2には、成形ローラーR2の凹部の所定の位置に熱可塑性樹脂シートを吸引保持するための吸引孔が設けられていてもよい。これにより、熱可塑性樹脂シートを効果的に成形ローラーR2の凹部に沿わせ、所望の形状に短時間で斑なく成形することができる。

0084

図11は、本発明に係る製造方法の、図8〜10とは異なる製造方法の一例を示す概念図である。図11に示す製造方法では、まず、2台の成形ローラーR2を用い、該成形ローラーR2の溝に溶融状態の一枚の熱可塑性樹脂シートを注入して、図7で示した構造の中空凸部成形シート2を形成する。次に、該中空凸部成形シート2の一方の面に溶融状態又は軟化状態の表面材3を加熱手段が設けられたローラーR1により熱融着させ、更に、この表面材3が固化する前に表面材3を冷却サイジングフォーマー30に密着させる。その後、該中空凸部成形シート2の他方の面にも溶融状態又は軟化状態の表面材3を加熱手段が設けられたローラーR1により熱融着させ、更に、この表面材3が固化する前に表面材3を冷却サイジングフォーマー30に密着させることにより、本発明に係る中空構造板1を製造する方法である。
なお、図11に示す製造方法でも、真空形成装置により中空凸部成形シート2を形成しているが、真空形成装置は図10で示した製造方法と同様であるため、ここでは説明を割愛する。

0085

本発明では、図10〜12に示す製造方法のように、貼合工程においては2台の冷却サイジングフォーマーを用い、前記2台の冷却サイジングフォーマーを、前記中空構造板の移動方向に対して位置をずらして用いた場合、中空凸部成形シート2が一方の冷却サイジングフォーマー30を通過後、他方の冷却サイジングフォーマー30に到達するまでの時間(以下、単に「時間Т」ともいう)を1〜10秒とすることが好ましい。

0086

ここで、従来技術として、中空構造板の表面の平滑化を目的として、中空構造板の厚みに対応したクリアランスを有する上下二枚金属ブロック冷却媒体循環させ、金属ブロックの中空構造板との接触面側に設けられた細孔から減圧吸引して平面の転写を行ないつつ、中空構造板とも熱交換を行なって表面の熱可塑性樹脂を冷却固化する、フォーマーを用いた方法もある。

0087

しかし、中空凸部成形シートの両面に表面材を積層する場合に、2台のフォーマーに対して各々の表面材を同時に密着させようとすると、中空凸部成形シートの熱可塑性樹脂は既に固化しているため、中空構造板の厚みがフォーマーのクリアランスに追随できず、クリアランスが中空構造板の厚みよりも大きい場合には片面のみしかフォーマーと密着せず、クリアランスが中空構造板の厚みよりも小さい場合には中空構造板の通過が妨げられて平滑化ができないという問題が生じる。

0088

そして、フォーマーのクリアランスを中空構造板の厚みと一致させたとしても、熱膨張によるフォーマーのクリアランスの変化及び押出機の吐出斑、中空凸部成形シートの成形性の斑等による中空構造板の幅方向の厚み斑によって両者のバランスは容易に崩れてしまうため、前述した問題は解決できない。

0089

この問題に対し、本発明者らは、時間Тを1〜10秒とすることで、2台の冷却サイジングフォーマーを生産ライン上で適切な間隔でずらして配置し、時間差を設けて2枚の表面材を各々平滑化することにより、良好な平滑性を有する中空構造板が得られることを見出した。

0090

より具体的には、本発明者らは、時間Tを1秒以上とすることで、2枚の表面材を2台のフォーマーに同時に密着させようとした場合に生じていた問題を解決でき、良好な平滑性を有する中空構造板を得ることができることを見出した。また、時間Тを10秒以下とすることで、表面材3が温度低下して固化・収縮することを防ぎ、中空凸部成形シート2との密着性及び平滑性を高めることができることを見出した。

0091

また、本発明に係る製造方法において、一方の冷却サイジングフォーマー30の後端と他方の冷却サイジングフォーマー30の先端との距離D(以下、単に「フォーマー間の距離D」ともいう)は(図11参照)、時間Tが1〜10秒であれば特に限定されないが、200mm以下とすることが好ましく、170mm以下とすることがより好ましく、150mm以下とすることが更に好ましい。フォーマー間の距離Dを200mm以下とすることで、装置の構造上、時間Tを1〜10秒に設定しやすくなる。

0092

図12は、本発明に係る製造方法の、図8〜11とは異なる製造方法の一例を示す概念図である。図12に示す製造方法では、まず、2台の成形ローラーR2を用い、該成形ローラーR2の溝に溶融状態の一枚の熱可塑性樹脂シートを注入して、図7で示した構造の中空凸部成形シート2を形成する。次に、該中空凸部成形シート2の両方の面に溶融状態又は軟化状態の表面材3を加熱手段が設けられたローラーR1により熱融着させる。その後、この表面材3が固化する前に、上側表面材3を温調した押さえ付けローラーR5により温度制御した後、冷却サイジングフォーマー30に密着させるのと同時に、下側表面材3を冷却サイジングフォーマーに密着させた後、温調した押さえ付けローラーR5により温度制御することにより、本発明に係る中空構造板1を製造する方法である。
なお、図12に示す製造方法でも、真空形成装置により中空凸部成形シート2を形成しているが、真空形成装置は図10で示した製造方法と同様であるため、ここでは説明を割愛する。

0093

本発明では、図12で示した製造方法のように、2台の冷却サイジングフォーマー30を用いた場合、更に、温調した押さえ付けローラーR5を配置することで、表面材3の温度を制御することが好ましい。これにより、2台の冷却サイジングフォーマー30を上側表面材3及び下側表面材3に効果的に密着でき、両面の平滑性に更に優れた中空構造板1を製造することが可能となる。

0094

以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。なお、以下に説明する実施例は、本発明の代表的な実施例の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。

0095

[実施例1]
図8で示した製造方法により、図5で示した構造の中空構造板を作製した。
具体的には、溶融状態の熱可塑性樹脂を、金型で両側からプレスすることにより、図5で示した構造の中空凸部成形シートを形成した。次に、固化状態の表面材を、設定温度180℃のローラーを用いて熱融着により該中空凸部成形シートに貼り合わせた。
実施例1の中空構造板の作製に用いた中空凸部成形シート及び表面材の組成は、下記表1に示す。

0096

[実施例2]
図10で示した製造方法により、図6で示した構造の中空構造板を作製した。
具体的には、冷却サイジングフォーマーとそれを支持・固定する架台からなる平滑化設備を、フォーマー内の経路に16℃の冷水を5L/minにて通水させた状態で、設定温度180℃のローラーの直後(該ローラーと冷却サイジングフォーマー間の距離100mm)に設置し、1枚の熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シート(図6参照)に貼り合せた表面材に対して10Kpaの負圧による減圧吸引を行ない、平面の転写と固化を行なった。
実施例2の中空構造板の作製に用いた中空凸部成形シート及び表面材の組成は、下記表1に示す。

0097

[実施例3〜22]
図12で示した製造方法により、図7で示した構造の中空構造板を作製した。
具体的には、冷却サイジングフォーマーとそれを支持・固定する架台からなる平滑化設備を、この冷却サイジングフォーマー内の経路に16℃の冷水を8L/minにて通水させた状態で、設定温度190℃のローラーの直後(該ローラーと冷却サイジングフォーマー間の距離150mm)に設置し、2枚の熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シート(該2枚の熱可塑性樹脂シートが、複数の凸部同士を突き合わせた状態で溶融してなるもの;図7参照)に貼り合せた表面材に対して20Kpaの負圧による減圧吸引を行ない、平面の転写と固化を行なった。
実施例3〜22の中空構造板の作製に用いた中空凸部成形シート及び表面材の組成は、下記表1に示す。

0098

0099

[比較例1]
比較のため、図13で示した製造方法により、図7で示した構造の中空構造板を作製した。
具体的には、中空凸部成形シートに表面材を貼り合わせる際に、支持体として樹脂製フィルムを用いた。
比較例1の中空構造板の作製に用いた中空凸部成形シート及び表面材の組成は、下記表2に示す。

0100

[比較例2]
比較のため、従来の製造方法により、図7で示した構造の中空構造板を作製した。
具体的には、2台の冷却サイジングフォーマーを用いないこと以外は、全て図12で示した製造方法と同様の方法により作製した。
比較例2の中空構造板の作製に用いた中空凸部成形シート及び表面材の組成は、下記表2に示す。

0101

[比較例3]
比較のため、図8で示した製造方法により、図5で示した構造の中空構造板を作製した。
具体的には、実施例1で示した製造方法と同様であるため、ここでは説明を割愛する。
比較例3の中空構造板の作製に用いた中空凸部成形シート及び表面材の組成は、下記表2に示す。

0102

[比較例4]
比較のため、図10で示した製造方法において、図6で示した構造の中空構造板を作製した。
具体的には、実施例2で示した製造方法と同様であるため、ここでは説明を割愛する。
比較例4の中空構造板の作製に用いた中空凸部成形シート及び表面材の組成は、下記表2に示す。

0103

[比較例5〜14]
比較のため、図12で示した製造方法により、図7で示した構造の中空構造板を作製した。
具体的には、実施例3〜22で示した製造方法と同様であるため、ここでは説明を割愛する。
比較例5〜14の中空構造板の作製に用いた中空凸部成形シート及び表面材の組成は、下記表2に示す。

0104

0105

なお、表1及び表2中、芳香族リン酸ナトリウム塩はADEKA製;NA−11(2−ヒドロキシ−2−オキソ−4,6,10,12−テトラ−tert−ブチル−1,3,2−ジベンゾ[d,g]ペルヒドロジオキサホスファロシンナトリウム塩)、ブロックPPはポリプロピレンブロックコポリマー、ホモPPはポリプロピレンホモポリマー、PP/Co−PPはポリプロピレンとプロピレン系共重合体エチレンブテン−1を含むプロピレン共重合体)とのポリプロピレンランダムコポリマー、PP/PEはポリプロピレンとポリエチレンとのポリプロピレンランダムコポリマーを示す。

0106

製造した実施例1〜22及び比較例1〜14の中空構造板について、以下の3項目について性能の評価を行なった。その結果は、上記表1及び2に併記した。
<意匠性>
意匠性については、200mm×200mmのサイズの中空構造板を5人で目視にて検査することにより評価した。
○:凹凸が目立たないと全員が評価。(意匠的価値が高い。)
×:凹凸が目立つと1人以上が評価。(意匠的価値が低い。)
印刷性
印刷性については、中空構造板の表面に印刷を施すことにより評価した。より具体的には、200mm×200mmのサイズの中空構造板に、シルク印刷を施してから目視検査を実施した。評価は以下の通りである。
◎:印刷欠けがない。
〇:印刷欠けややあるが、印刷欠けの幅と長さが1mm未満。
×:印刷欠けの幅と長さが1mm以上。
<中空凸部成形シートと表面材との密着性>
中空凸部成形シートと表面材との密着性については、50mm幅にてTD方向に中空構造板を裁断し、表面材を中空凸部成形シートから剥がすことにより評価を行なった。
〇:中空凸部成形シートか表面材のいずれかが材料破壊した。(両者の密着性が高い。)
×:材料破壊が起きなかった。(両者の密着性が低い。)

実施例

0107

上記表1及び2に示すように、実施例1〜22の中空構造板は、比較例1〜14の中空構造板と比較して、意匠性、印刷性のいずれもが向上していることが判明した。
また、実施例1〜22の中空構造板は、中空凸部成形シートと表面材との密着性も良好であり、十分な剛性を有していた。

0108

本発明によれば、各種用途における意匠性を向上できる中空構造板及びその製造方法を提供することが可能である。そのため、本発明に係る中空構造板は、箱材や梱包材等の物流用途、壁や天井用のパネル材等の建築用途、自動車内装等の幅広い分野において好適に用いることができる。

0109

1:中空構造板
2:中空凸部成形シート
21:凸部
211:上面部
212:開口部
3:表面材
30:冷却サイジングフォーマー
101:Tダイ
102:押出機
103a、103b:減圧チャンバー
104a、104b:吸引孔
105:加熱手段
R1:加熱手段が設けられたローラー
R2:成形ローラー
R3:平ローラー
R4:表面が平滑なローラー
R5:押さえ付けローラー
θ1:中空凸部成形シートにおける開口部から仮想される水平面と凸部とがなす角度(傾斜角)
θ2:横方向の凸部の中心同士を結んだ線と斜め方向の凸部の中心同士を結んだ線とがなす角度
a:円錐台形状の開口部の直径
b:三角錐台形状の開口部の一辺の長さ
c:中空構造板の流れ方向
f:凸部と表面材とが接触している接触部分
n:接触部分に隣接し、凸部と表面材とが接触していない非接触部分
h:凸部の高さ
L:2つの凸部における開口部間の最短距離
P:溶融状態の熱可塑性樹脂
T:時間
D:フォーマー間の距離
D1、D2:金型
1000:支持体
1001〜1003:ローラー

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