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技術 ナス科植物における生理障害の抑制方法

出願人 国立大学法人千葉大学
発明者 淨閑正史丸尾達渡邊愛乃
出願日 2015年6月30日 (5年6ヶ月経過) 出願番号 2015-132237
公開日 2017年1月19日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2017-012081
状態 未査定
技術分野 植物の栽培
主要キーワード 気孔開口部 発生度合 園試処方 閉鎖空間内 明暗期 プラスチックコンテナ 開口部面積 高湿度条件
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年1月19日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

ナス科植物において生理障害を抑制する方法を提供する。

解決手段

本発明の一観点に係るナス科植物における生理障害の抑制方法は、気孔を閉鎖させた状態で接ぎ木を行うことを特徴とする。また本観点において、生理障害は、intumescene、oedema、neoplasms、enations、genetic tumors、non−pathogenic gellsの少なくともいずれかであることが好ましい。また本観点において、気孔を閉鎖させる手段は、暗黒処理、アブシジン酸処理及びラノリン塗布の少なくともいずれかであることが好ましい。また、本発明の他の一観点に係るナス科植物における生理障害の抑制方法は、閉鎖空間内における湿度を70%以下に維持することを特徴とする。

概要

背景

ナス科植物において発生する生理障害、例えばintumescene、oedema、neoplasms、enations、genetic tumors、non−pathogenic gellsは、葉に非病原性こぶ状突起物やカルスを形成する。例えば下記非特許文献1には、上記生理障害が様々な作物で発生することについて報告されている。

概要

ナス科植物において生理障害を抑制する方法を提供する。本発明の一観点に係るナス科植物における生理障害の抑制方法は、気孔を閉鎖させた状態で接ぎ木を行うことを特徴とする。また本観点において、生理障害は、intumescene、oedema、neoplasms、enations、genetic tumors、non−pathogenic gellsの少なくともいずれかであることが好ましい。また本観点において、気孔を閉鎖させる手段は、暗黒処理、アブシジン酸処理及びラノリン塗布の少なくともいずれかであることが好ましい。また、本発明の他の一観点に係るナス科植物における生理障害の抑制方法は、閉鎖空間内における湿度を70%以下に維持することを特徴とする。

目的

本発明は、上記課題に鑑み、ナス科植物において生理障害を抑制する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

気孔を閉鎖させた状態で接ぎ木を行うナス科植物における生理障害抑制方法

請求項2

前記生理障害は、intumescene、oedema、neoplasms、enations、genetictumors、non−pathogenicgellsの少なくともいずれかである請求項1記載のナス科植物における生理障害の抑制方法。

請求項3

前記気孔を閉鎖させる手段は、暗黒処理、アブシジン酸処理及びラノリン塗布の少なくともいずれかである請求項1記載のナス科植物における生理障害の抑制方法。

請求項4

閉鎖空間内における湿度を70%以下に維持するナス科植物における生理障害の抑制方法。

請求項5

前記生理障害は、intumescene、oedema、neoplasms、enations、genetictumors、non−pathogenicgellsの少なくともいずれかである請求項4記載のナス科植物における生理障害の抑制方法。

技術分野

0001

本発明は、ナス科植物における生理障害抑制方法に関する。

背景技術

0002

ナス科植物において発生する生理障害、例えばintumescene、oedema、neoplasms、enations、genetic tumors、non−pathogenic gellsは、葉に非病原性こぶ状突起物やカルスを形成する。例えば下記非特許文献1には、上記生理障害が様々な作物で発生することについて報告されている。

先行技術

0003

Robert C. Morrwら,“Evidence of Involvement of Phytochrome in Tumor Development on Plants”,Plant Physiol.,(1988)88,1110−1114

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、上記生理障害が発生するメカニズム及び上記生理障害に対する明確な対策は存在しておらず、ひとたび発生すると育成遅延する、商品価値を著しく損ねるといった課題が発生する。

0005

そこで、本発明は、上記課題に鑑み、ナス科植物において生理障害を抑制する方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは上記課題について鋭意検討を行ったところ、高湿度条件で葉の気孔が開いた状態に生理障害が発生する一方、気孔が閉じた状態であれば生理障害を抑制することができることを発見し、本発明を完成させるに至った。

0007

すなわち、本発明の一観点に係るナス科植物における生理障害の抑制方法は、気孔を閉鎖させた状態で接ぎ木を行うことを特徴とする。

0008

なお本観点において、生理障害は、intumescene、oedema、neoplasms、enations、genetic tumors、non−pathogenic gellsの少なくともいずれかであることが好ましい。

0009

また本観点において、気孔を閉鎖させる手段は、暗黒処理、アブシジン酸処理及びラノリン塗布の少なくともいずれかであることが好ましい。

0010

また、本発明の他の一観点に係るナス科植物における生理障害の抑制方法は、閉鎖空間内における湿度は70%以下に維持することが好ましい。

発明の効果

0011

以上、本発明により、ナス科植物において生理障害を抑制する方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0012

ナス科植物の被害指数発生率×発生度合)について示す図である。
ナス科植物の葉裏面にラノリンを塗布し調査を行った結果を示す図である。
ナス科植物を暗黒下に置き被害指数の調査を行った結果を示す図である。
気孔開口部面積及び暗黒処理時間に対する気孔閉鎖反応の品種依存性について示す図である。

発明を実施するための最良の形態

0013

以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態、実施例の例示に限定されるものではない。

0014

(実施形態1)
本実施形態に係るナス科植物における生理障害の抑制方法は、気孔を閉鎖させた状態で接ぎ木を行うことを特徴とする。

0015

本実施形態において、生理障害とは、葉に非病原性のこぶ状突起物やカルスを形成する障害であって、この限りにおいて限定されるわけではないが、例えばintumescene、oedema、neoplasms、enations、genetic tumors、non−pathogenic gellsが該当する。

0016

また本実施形態において、ナス科植物とは、特に限定されるわけではないが、ナストマトトウガラシジャガイモ等を例示することができる。

0017

また、本実施形態において、気孔を閉鎖させる手段は、様々な方法を用いることができ、例えば暗黒処理、アブシジン酸処理及びラノリン塗布の少なくともいずれかであることは好ましい一例である。

0018

ここで「暗黒処理」とは、植物に照明が当たらないようにする処理であって、限定されるわけではないがより具体的には、植物を一定期間暗室静置することを例示することができる。

0019

またここで「アブシジン酸処理」は、アブシジン酸を葉に塗布又は散布する処理をいう。アブシジン酸処理を行うことで、気孔を閉鎖することができる。なお、アブシジン酸処理は、上記効果を奏する限りにおいて限定されるわけではないが、アブシジン酸を含む溶液を植物の葉に対して噴霧することを例示できる。

0020

またここで「ラノリン塗布」とは、葉の裏にラノリンを塗布する処理をいい、この結果、葉の裏にある気孔を物理的に閉鎖することが可能となる。

0021

以上、本実施形態により、ナス科植物において生理障害を抑制する方法を提供することができる。

0022

ところで、本実施形態の効果及びその効果をもたらす原理について、実際に実験を行い確認した。以下具体的に説明する。

0023

本発明者らは、上記ナス科植物の生理障害が、定温、低日照高湿度土壌水分含有量が多い場合に発生する頻度が高くなることに着目し、以下の検討を行った。

0024

まず、ナス科植物のトマトの品種として「太郎ヨーク」、「りんか409」、「麗」、「麗容」の4種を用い、上記各品種に対し下記条件にて播種後7日、10日、14日、17日、又は21日育苗し、子葉下2.5cmで切断したトマト苗挿し木し、RH99.5%以上の暗黒プラスチックコンテナに入れた。

0025

(育苗条件)
明暗期長:14/10h
温度 :22/18℃
CO2濃度:1000μmol・mol−1
培養液園試処方1/2単位1回・日−1
播種後7日、10日、14日、17日、21日間育苗

0026

この結果の被害指数(発生率×発生度合)について図1に示す。本図で示されるように、りんか409では初期の段階(10日、14日)で、麗夏は後期の段階(17日、21日)で被害が大きいことを確認した。

0027

そこで、上記の結果を受け、「りんか409」及び「麗夏」に対し、上記条件で同様に育苗し、育苗12日後に、葉裏面にラノリンを塗布し、上記と同様の調査を行った。この結果を図2に示しておく。なお、ラノリンの塗布においては、含水率を0%、25%、50%としてそれぞれ育苗した。

0028

この結果、ラノリンなしの場合は被害指数が多く、含水率25%のラノリンを塗布した場合、含水率50%のラノリンを塗布した場合は被害指数が比較的抑えられ、含水率0%のラノリンでは被害を十分に抑えることができた。すなわち、ラノリンによって物理的に気孔を閉じ、水分を必要以上に葉内に含ませないことで生理障害を抑えることができるのを確認した。

0029

また、今度は、「りんか409」に対し、上記と同様の条件の下、育苗12日後7時間暗黒下に置き、上記と同様の処理を行い、被害指数の調査を行った。この結果を図3に示す。なお比較対象として暗黒下に置かなかったものも同様に処理した。

0030

この結果、暗黒処理を行わない場合に比べ、暗黒処理を行った場合は、90%ほど被害指数が提言していることを確認した。すなわち、暗黒処理を行うことで気孔を閉鎖し、その状態で挿し木をすることで生理障害を抑制していると考えられる。

0031

なお、図4に、気孔開口部の面積及び暗黒処理時間に対する気孔閉鎖反応の品種依存性について示しておく。ここでは生理障害の発生しやすい「りんか409」と生理障害の発生しにくい「麗容」とを比較している。

0032

本図によると、りんか409は気孔開口部面積が大きく、また暗黒下での気孔閉鎖反応が遅い一方、麗容では、機構開口部面積が小さく、暗黒下での気孔閉鎖反応が早いことが確認できる。すなわち、気孔開口部面積が大きく、気孔閉鎖反応が遅いりんか409では気孔から水分が侵入することによって生理障害が発生しやすくなってしまっていると考えることができる。

0033

以上、これらの実施例によって、ナス科植物において生理障害を抑制する方法を提供することができるのを確認した。

0034

(実施形態2)
なお、上記実施形態では、挿し木を行う際に気孔を閉鎖しておくことで生理障害を抑制する方法について言及したが、本実施形態では、挿し木を行った後、挿し木を行わない場合において生理障害を抑制する方法について提案する。

0035

本実施形態では、上記のとおり、気孔が開いた状態で高湿度となることによって生じることが明確となったため、植物を閉鎖空間内に配置し、その閉鎖空間内における湿度を70%以下に維持することで生理障害を抑制することができる。こうすることでより高品質なナス科植物を育苗、育成することが可能となる。

0036

本発明は、ナス科植物の育苗、育成方法として産業上の利用可能性がある。

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