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技術 移動体通信用マーカー

出願人 株式会社日立製作所
発明者 緒方公俊石塚典男谷村美佳
出願日 2015年6月18日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2015-123175
公開日 2017年1月12日 (3年5ヶ月経過) 公開番号 2017-009001
状態 特許登録済
技術分野 ボルト・ナット・座金 交通制御システム 電気装置のための箱体
主要キーワード 強化繊維入り 金属製ボルト 軸力低下 補助体 締結体 長時間経過後 線膨張係数α FRP
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年1月12日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (12)

課題

締結してから長時間経過した後であっても、締結体軸力を保持して緩みを防止し得る移動体通信マーカーを提案する。

解決手段

電子基板を内部に備える筐体と、筐体を支持する台座と、筐体と台座とを締結する締結体とを備え、筐体は、温度変動に応じて膨張又は収縮する樹脂により成型され、締結体は、筐体の線膨張係数と略同一の線膨張係数を有することを特徴とする。

概要

背景

移動体通信マーカーは、例えば締結体により地上に固定され、自動車等の移動体無線通信する際に用いられる。移動体通信用マーカーは、通信用電子部品が搭載された電子基板と、この電子基板を固定する樹脂製の筐体とから構成される。また筐体は、締結補助用金属材を有して構成される。この締結補助用の金属材と、地上に予め設置されている台座とをボルト等の締結体で締結することで、締結体の軸力締結力)により、移動体通信用マーカーを地上に固定することができる。

ところで筐体の金属材は、筐体の樹脂成型時に一体固定される。このとき金属材と樹脂界面との密着力が小さいと、接着面のはく離が生じ、移動体通信用マーカーを地上(台座)に十分に固定することができない場合がある。さらに金属材を用いることで製造コストが高くなる。そこで特許文献1には、金属材を廃止して、樹脂製の筐体をボルトで直接締結する構造が開示されている。この構造によれば、製造コストを抑えて、移動体通信用マーカーを地上に安定的に固定することができるとしている。

概要

締結してから長時間経過した後であっても、締結体の軸力を保持して緩みを防止し得る移動体通信用マーカーを提案する。電子基板を内部に備える筐体と、筐体を支持する台座と、筐体と台座とを締結する締結体とを備え、筐体は、温度変動に応じて膨張又は収縮する樹脂により成型され、締結体は、筐体の線膨張係数と略同一の線膨張係数を有することを特徴とする。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

電子基板を内部に備える筐体と、前記筐体を支持する台座と、前記筐体と前記台座とを締結する締結体とを備え、前記筐体は、温度変動に応じて膨張又は収縮する樹脂により成型され、前記締結体は、前記筐体の線膨張係数と略同一の線膨張係数を有することを特徴とする移動体通信マーカー

請求項2

前記締結体は、前記筐体の線膨張係数と、前記締結体の線膨張係数との比が予め定められた一定の範囲内となる線膨張係数を有することを特徴とする請求項1に記載の移動体通信用マーカー。

請求項3

前記締結体は、ボルトであり、頭部が前記筐体の一端を下方に押圧するように接触し、端部が前記台座に螺合して接触することにより、前記筐体と前記台座とを直接締結することを特徴とする請求項1に記載の移動体通信用マーカー。

請求項4

前記筐体は、前記締結体の本数、該筐体の降伏応力、前記移動体通信用マーカーの質量、前記締結体の軸力低下係数及び前記移動体通信用マーカーに掛かる加速度から算出される条件式に基づいて、前記締結体との接触面積及び前記台座との接触面積の合計の面積が設定されることを特徴とする請求項1に記載の移動体通信用マーカー。

請求項5

前記条件式は、前記締結体の本数をN、前記筐体の降伏応力をσy、前記移動体通信用マーカーの質量をm、前記締結体の軸力低下係数をK及び前記移動体通信用マーカーに掛かる加速度をa、前記筐体と前記締結体との接触面積及び前記筐体と前記台座との接触面積の合計面積をAとしたとき、A>(ma)/NKσyであることを特徴とする請求項4に記載の移動体通信用マーカー。

請求項6

前記台座は、地上、壁面又は天井に固定されることを特徴とする請求項1に記載の移動体通信用マーカー。

請求項7

前記筐体は、繊維強化プラスチックにより成型されて構成されることを特徴とする請求項1に記載の移動体通信用マーカー。

請求項8

前記繊維強化プラスチックは、ガラス繊維又は炭素繊維を含む複合材料であることを特徴とする請求項7に記載の移動体通信用マーカー。

請求項9

前記繊維強化プラスチックは、前記締結体近傍の繊維の配向が前記締結体の軸方向と略同一となるように成型されることを特徴とする請求項7に記載の移動体通信用マーカー。

請求項10

前記締結体はステンレス製のボルトであることを特徴とする請求項1に記載の移動体通信用マーカー。

請求項11

前記筐体の線膨張係数(αR)と前記締結体の線膨張係数(αB)との比(αR/αB)が0.80<(αR/αB)<1.20にあることを特徴とする請求項1に記載の移動体通信用マーカー。

技術分野

0001

本発明は、移動体無線通信する際に用いられる移動体通信マーカーに関し、特に締結体により地上に固定される移動体通信用マーカーに適用して好適なものである。

背景技術

0002

移動体通信用マーカーは、例えば締結体により地上に固定され、自動車等の移動体と無線通信する際に用いられる。移動体通信用マーカーは、通信用電子部品が搭載された電子基板と、この電子基板を固定する樹脂製の筐体とから構成される。また筐体は、締結補助用金属材を有して構成される。この締結補助用の金属材と、地上に予め設置されている台座とをボルト等の締結体で締結することで、締結体の軸力締結力)により、移動体通信用マーカーを地上に固定することができる。

0003

ところで筐体の金属材は、筐体の樹脂成型時に一体固定される。このとき金属材と樹脂界面との密着力が小さいと、接着面のはく離が生じ、移動体通信用マーカーを地上(台座)に十分に固定することができない場合がある。さらに金属材を用いることで製造コストが高くなる。そこで特許文献1には、金属材を廃止して、樹脂製の筐体をボルトで直接締結する構造が開示されている。この構造によれば、製造コストを抑えて、移動体通信用マーカーを地上に安定的に固定することができるとしている。

先行技術

0004

特開2006−183678号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかし特許文献1に記載の技術では、移動体通信用マーカーを地上に固定してから長時間経過すると、ボルトの軸力が低下し、このボルトの軸力が低下した状態で移動体通信用マーカー上を移動体が通過すると、移動体通信用マーカーが振動してボルトに緩みが生じる。よって長時間、移動体通信用マーカーを安定的に固定することができないという課題がある。

0006

なお、金属材のような締結補助体を用いずに樹脂をボルトで直接締結すると、樹脂の応力緩和によって時間経過とともにボルトの軸力は低下する。特許文献1には、ボルトの接触面積、温度、樹脂及びボルトの線膨張係数等から得られる条件式満足するように締結することで、一定時間(例えば1000時間)経過後も軸力を維持することができるとしているが、長時間経過後(例えば1年後)の軸力は非常に小さくなる。この場合、残存軸力が振動に対して緩みを防止可能な軸力を下回り、移動体が通過した際の振動によってボルトに緩みが生じる。

0007

本発明は以上の点を考慮してなされたものであり、締結してから長時間経過した後であっても、締結体の軸力を保持して緩みを防止し、移動体通信用マーカーを安定的に固定し得る移動体通信用マーカーを提案するものである。

課題を解決するための手段

0008

かかる課題を解決するために、本発明においては、電子基板を内部に備える筐体と、筐体を支持する台座と、筐体と台座とを締結する締結体とを備え、筐体は、温度変動に応じて膨張又は収縮する樹脂により成型され、締結体は、筐体の線膨張係数と略同一の線膨張係数を有することを特徴とする。

発明の効果

0009

本発明によれば、締結してから長時間経過した後であっても、締結体の軸力を保持して緩みを防止し、移動体通信用マーカーを安定的に固定することができる。

図面の簡単な説明

0010

移動体通信用マーカーの上面構成図である。
移動体通信用マーカーと移動体との間で行われる無線通信の模式図である。
移動体通信用マーカーの断面構成図である。
軸力保持時間と軸力保持率との関係を示すグラフである。
軸力保持時間と軸力保持率との関係を示すグラフである。
軸力保持時間と軸力保持率との関係を示すグラフである。
他の移動体通信用マーカーの断面構成図である。
他の移動体通信用マーカーの拡大断面構成図である。
他の移動体通信用マーカーの拡大断面構成図である。
他の移動体通信用マーカーの拡大断面構成図である。
他の締結方法により固定された移動体通信用マーカーの上面構成図である。

実施例

0011

(1)全体構成
図1及び図2を参照して、移動体通信用マーカー1の概略構成について説明する。
図1は、移動体通信用マーカー1の上面構成を示し、また図2は、移動体通信用マーカー1と移動体9との間で行われる無線通信11の模式図を示す。

0012

移動体通信用マーカー1は、締結体2により路面3上に固定される。締結体2は、例えば、ステンレス等の金属製ボルトである。自動車等の移動体9は、路面3上を走行する。移動体9が移動体通信用マーカー1上を通過すると、この通過タイミングで、移動体9が備えるアンテナ10と、路面3上に固定されている移動体通信用マーカー1とが無線通信11を行う。

0013

例えば移動体通信用マーカー1が有料道路の路面3上に固定されている場合、移動体通信用マーカー1は、移動体9(アンテナ10)から車種や流入料金所の情報を受信する。そして移動体通信用マーカー1は、これらの情報に基づいて通行料金情報を算出し、移動体9に送信する。移動体9が備える車載器(図示省略)は、受信した通行料金情報を音声又は画像によりドライバー通知する。

0014

また移動体通信用マーカー1は、走行区間制限速度情報を移動体9に送信するとしてもよい。この場合、移動体9は車載器により、制限速度と、現在速度とを比較照合し、現在速度が制限速度を超えている場合には音声情報を生成して、ドライバーに注意喚起することができる。

0015

このように移動体通信用マーカー1における無線通信11は、金銭授受や安全性向上に用いられることが多いため、高い信頼性が必要となる。なおここでは移動体通信用マーカー1は、路面3上に固定されるとしているが、これに限らず、例えば他の地上、壁面又は天井等に固定されるとしてもよい。

0016

(2)断面構成
図3は、移動体通信用マーカー1の断面構成を示す。具体的には図1のA−A断面構成を示す。移動体通信用マーカー1は、トレイ6に電子基板7を配置し、電子基板7を保護するために充填材8で封止し、更に筐体5を上方から被せて作製される。なお電子基板7上には無線通信用の電子部品が配置される。

0017

そして移動体通信用マーカー1は、締結体2を用いて、路面3上に予め固定されている台座4に直接締結されて固定される。締結体2である金属製のボルトに軸力を印加することで移動体通信用マーカー1を地上に固定することができる。

0018

トレイ6及び筐体5は樹脂で作製される。樹脂は、例えば強化繊維入りプラスチックFRP: Fiber Reinforced Plastics)である。FRPにはガラス繊維又は炭素繊維が含まれる。また充填材8は、例えばポッティング樹脂ポリウレタン樹脂である。充填材8は、図3に示すように部分的に封止しても、全体的に充填するように封止してもよい。

0019

本実施の形態においては、移動体通信用マーカー1を締結体2で台座4に直接締結している。そのため締結体2による締結を補助するための金属材を移動体通信用マーカー1に接着する必要がなく、製造コストを抑制することができる。

0020

更に本実施の形態においては、筐体5の線膨張係数と、締結体2の線膨張係数とが略同一となるようにして移動体通信用マーカー1を作製するようにしている。この詳細については後述するが、筐体5と、筐体5に接触する締結体2との線膨張係数を略同一とすることにより、温度変動に伴い締結体2の軸力が低下することを防止することができる。よって軸力低下に伴い生じる締結体2の緩みを防止することができる。筐体5の線膨張係数と締結体2の線膨張係数との略同一とは、締結体2の線膨張係数が筐体5の線膨張係数に基づいて設定されたものであればよく、両者が完全同一である場合、又は、締結体の軸力を保持して緩みを防止し、移動体通信用マーカーを安定的に固定し得るという観点から、両者が同一性の範囲にあることを含み、例えば、前記筐体の線膨張係数(αR)と前記締結体の線膨張係数(αB)との比(αR/αB)が0.80≦(αR/αB)≦1.20にあることを含む。

0021

(3)軸力保持時間と軸力保持率との関係
図4図6を参照して、軸力保持時間と軸力保持率との関係について説明する。
図4は、筐体5の線膨張係数αRと、締結体2の線膨張係数αBとが略同一である場合において、移動体通信用マーカー1を締結体2により台座4に直接固定した後の締結体2の軸力保持時間と、軸力保持率との関係を示す。

0022

図4に示すように締結体2の軸力は、時間経過とともに低下するが、緩み発生軸力Xよりも高い軸力が保持される。移動体9が移動体通信用マーカー1を通過して、移動体通信用マーカー1が振動する場合であっても、締結体2の軸力が緩み発生軸力Xよりも高いため、締結体2の緩みが生じることはない。よってこの場合、締結から長時間経過した後であっても、締結体2の軸力を保持して緩みを防止することができる。

0023

図5及び図6は、温度変動が生じた場合における軸力保持時間と、軸力保持率との関係を示す。また比較例として、筐体5の線膨張係数αRと、締結体2の線膨張係数αBとが略同一でない場合の軸力保持時間と、軸力保持率との関係を示す。移動体通信用マーカー1は、屋外に設定される場合がほとんどであるため、昼夜或いは季節の変化により温度変動を受ける。

0024

まず図5について説明すると、図5には温度が上昇した場合において、(筐体5の線膨張係数αR)≒(締結体2の線膨張係数αB)である場合の軸力保持時間と、軸力保持率との関係を示す。また比較例として、(筐体5の線膨張係数αR)<<(締結体2の線膨張係数αB)である場合の軸力保持時間と、軸力保持率との関係を示す。

0025

図5に示すように(筐体5の線膨張係数αR)≒(締結体2の線膨張係数αB)である場合には、温度が上昇しても温度上昇に伴う締結体2の軸力に影響はなく、締結体2の軸力は、緩み発生軸力Xよりも高い軸力が保持される。よってこの場合、締結から長時間経過した後であっても、締結体2の軸力を保持して緩みを防止することができる。

0026

これに対し、(筐体5の線膨張係数αR)<<(締結体2の線膨張係数αB)である場合、温度が上昇すると、締結体2は軸力付勢方向(台座4に対して垂直方向)に膨張し、筐体5も同方向に膨張するが、この締結体2の軸力付勢方向の膨張量が筐体5の同方向の膨張量よりも大きいため軸力が低下し、緩み発生軸力を下回るまでの軸力保持時間が短くなる。

0027

よって締結してから長時間経過している場合には、締結体2の軸力は、緩み発生軸力Xよりも低い軸力になる。この場合、締結してから長時間経過した後に移動体通信用マーカー1が振動すると、締結体2は振動の影響を受けて緩み、移動体通信用マーカー1を安定的に固定することができない。

0028

次いで図6について説明する。図6には温度が上昇した場合において、(筐体5の線膨張係数αR)≒(締結体2の線膨張係数αB)である場合の軸力保持時間と、軸力保持率との関係を示す。また比較例として、(筐体5の線膨張係数αR)>>(締結体2の線膨張係数αB)である場合の軸力保持時間と、軸力保持率との関係を示す。

0029

(筐体5の線膨張係数αR)≒(締結体2の線膨張係数αB)である場合には、上記説明した通り、温度が上昇しても温度上昇に伴う締結体2の軸力に影響はない。よって締結から長時間経過した後であっても、締結体2の軸力を保持して緩みを防止することができる。

0030

これに対し、(筐体5の線膨張係数αR)>>(締結体2の線膨張係数αB)である場合、温度が上昇すると、締結体2は軸力付勢方向(台座4に対して垂直方向)に膨張し、筐体5も同方向に膨張する。このとき締結体2の軸力付勢方向の膨張量が筐体5の同方向の膨張量よりも小さいため、一旦は軸力が上昇する。

0031

しかし逆に温度が低下すると、筐体5は締結体2よりも大きく収縮し、締結体2の軸力が低下する。その結果、締結体2の軸力は緩み発生軸力Xよりも低い軸力になり、この場合において移動体通信用マーカー1が振動すると、締結体2は振動の影響を受けて緩み、移動体通信用マーカー1を安定的に固定することができない。

0032

(4)本実施の形態による効果
以上のように本実施の形態によれば、締結体2を用いて、移動体通信用マーカー1を台座4に直接締結する。これにより締結体2による締結を補助するための金属材を移動体通信用マーカー1に設置する必要がなく、製造コストを抑制することができる。

0033

更に本実施の形態によれば、筐体5の線膨張係数αRと、締結体2の線膨張係数αBとを略同一にして移動体通信用マーカー1を作製するようにしたので、温度変動の影響を受けて締結体2の軸力が低下することを抑制することができる。

0034

よって締結してから長時間経過した後であっても、締結体2の軸力を保持して緩みを防止することができる。そして移動体通信用マーカー1を安定的に固定することができる。

0035

なお筐体5の素材としてFRPを用いる場合、筐体5の成型時の樹脂の流れにより強化繊維方向が変わり、筐体5の線膨張係数αRにばらつきが生じる。このばらつきを考慮して、筐体5の線膨張係数αRと、締結体2の線膨張係数αBとの比αR/αBを0.80<αR/αB<1.20とすることが望ましい。

0036

(5)他の実施の形態
図7は、他の移動体通信用マーカー1Aの断面構成を示す。具体的には図1のA−A断面構成を示す。移動体通信用マーカー1Aは、トレイ6を備えず、電子基板7を充填材8により固定している点で、図3の移動体通信用マーカー1と異なる。

0037

このように作製された移動体通信用マーカー1Aにおいても、上記説明してきた移動体通信用マーカー1と同様の効果を得ることができる。すなわち製造コストを抑制し、長時間、締結体2の軸力を保持して緩みを防止することができる。

0038

図8図10は、他の移動体通信用マーカー1A、1B及び1Cの拡大断面構成を示す。また図11は、他の締結方法により固定された移動体通信用マーカー1(1A〜1C)の上面構成を示す。

0039

図8に示す他の移動体通信用マーカー1Aは、上記の通りトレイ6を備えず、電子基板7を充填材8により固定している点で、図3の移動体通信用マーカー1と異なる。符号14は、筐体5の一端が他部材(ここでは締結体2)と接触する接触部分の接触面積を示す。また符号15は、筐体5の他端が他部材(ここでは台座4)と接触する接触部分の接触面積を示す。これらの接触面積の合計の面積A[mm2]の条件については後述する。

0040

また図9に示す他の移動体通信用マーカー1Bは、図8の移動体通信用マーカー1Aの構成に加えて、筐体5と締結体2との間にスペーサー12Aを設置し、台座4には予めナット13を設置し、筐体5と台座4又はナット13との間にスペーサー12Bを設置している点で、図3の移動体通信用マーカー1と異なる。

0041

このように作製された移動体通信用マーカー1Aにおいても、上記説明してきた移動体通信用マーカー1と同様、製造コストを抑制し、長時間、締結体2の軸力を保持して緩みを防止することができる。

0042

なお図9における符号14は、筐体5の一端が他部材(ここではスペーサー12A)と接触する接触部分の接触面積を示す。また符号15は、筐体5の他端が他部材(ここではスペーサー12B)と接触する接触部分の接触面積を示す。これらの接触面積の合計の面積A[mm2]の条件については後述する。

0043

また図10に示す他の移動体通信用マーカー1Cは、図8の移動体通信用マーカー1Aの構成に加えて、筐体5の強化繊維16の配向方向を締結体2の軸方向と略同一となるように作製した点で、図3の移動体通信用マーカー1と異なる。強化繊維16の配向方向を締結体2の軸方向と略同一とすることで、樹脂の応力緩和の影響を低減することができ、時間経過に伴い低下する軸力の量を最小限に維持することができる。なお符号14及び15は、図8で説明したものと同様の接触面積を示す。

0044

また図11に示す他の締結方法は、4本の締結体2を用いて移動体通信用マーカー1(1A〜1C)を締結している点で、図1の締結方法と異なる。このように2本に限らず複数の締結体2により移動体通信用マーカー1(1A〜1C)を締結するようにしても、上記説明してきた移動体通信用マーカー1と同様の効果を得ることができる。すなわち製造コストを抑制し、長時間、締結体2の軸力を保持して緩みを防止することができる。

0045

ここで、以降は接触面積Aの条件について説明する。接触面積14及び15の合計面積をA[mm2]、移動体通信用マーカー1(1A〜1C)の質量をm[kg]、移動体通信用マーカー1(1A〜1C)が受ける最大加速度をa[m/s2]、移動体通信用マーカー1(1A〜1C)を固定するために用いる締結体2の本数をN[本]、筐体5の降伏応力又は0.2%耐力をσy[MPa]、軸力低下係数をKとした場合、移動体通信用マーカー1(1A〜1C)は、下記式1を満たすように構成される。

0046

0047

上記式1の作用について説明する。締結体2の軸力は、時間経過とともに低下するため、初期軸力をF1[N]、低下後の残存軸力をFn[N]、軸力低下係数をKとすると、残存軸力Fnは、KF1で表すことができる。なお軸力低下係数Kは、例えば1年後には0.36、30年後には0.23のような値をとる。

0048

一方で質量mの移動体通信用マーカー1(1A〜1C)に最大加速度aが負荷されたとき、1本の締結体2に掛かる力は、ma/N[N]となる。この単位数当りの締結体2に掛かる力ma/Nが締結体2の残存軸力KF1を上回ると、締結体2に緩みが生じることになる。よって一定期間経過後の締結体2に緩みが生じないようにするためには、KF1>ma/Nを満たす必要がある。

0049

また初期軸力F1は、筐体5の強度よりも小さくなるように設定する必要がある。具体的には筐体5の降伏応力又は0.2%耐力をσy[MPa]、筐体5に対して接触する接触面積[Amm2]としたとき、F1/A<σyを満たすように設定する必要がある。以上の考察により、上記式1が得られる。

0050

上記式1を満たすように構成された移動体通信用マーカー1(1A〜1C)は、筐体5の損傷を防止し、かつ、長時間、締結体2の軸力を保持して緩みを防止することができる。よって移動体通信用マーカー1(1A〜1C)を安定的に固定することができる。

0051

1移動体通信用マーカー
2締結体
3 路面
4台座
5筐体
6トレイ
7電子基板
8充填材
9 移動体
10アンテナ
11無線通信
12スペーサー
13ナット
14 上面側接触面積
15 下面側接触面積
16 強化繊維

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