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技術 シート給送装置及び画像形成装置

出願人 株式会社リコー
発明者 田中智也田中瑞来西井敏兼藤井郁夫堀田浩史
出願日 2015年6月26日 (6年7ヶ月経過) 出願番号 2015-128610
公開日 2017年1月12日 (5年1ヶ月経過) 公開番号 2017-007859
状態 特許登録済
技術分野 シート、マガジン及び分離
主要キーワード 振動継続 断続回転 回転止 手段保持部材 搬送ハウジング 連結時間 中速モード 平均搬送速度
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

給送手段と当接部材との間にシートが介在せずこれらが互いに当接した状態でシートが給送される際に、給送手段と当接部材との間で生じる振動によって異音が発生するといった課題があった。

解決手段

シートPを積載可能な積載手段48と、積載手段48からシートPを給送する給送手段32と、給送手段32に当接する当接部材51と、を備えるシート給送装置において、給送手段32と当接部材51との間にシートPが介在せずこれらが互いに当接した状態でシートPが給送されるシート非介在時の平均給送速度を、給送手段32と当接部材51との間にシートPが介在した状態でシートが給送されるシート介在時の平均給送速度よりも遅くする。

概要

背景

複写機プリンタファクシミリ等の画像形成装置に搭載されるシート給送装置においては、給送されるシート摩擦パッドを用いて1枚ずつ分離するパッド分離方式が主流となっている{特許文献1(特許第5020103号公報)参照}。

一般的に、摩擦パッドは、ゴム等の摩擦係数の高い部材で構成され、バネ等の付勢手段によって給送ローラに付勢されている。そして、給送ローラが回転してシートの給送が開始された際、シートが2枚重なって給送されたとしても、下側のシートが摩擦パッドとの摩擦によって給送が阻止されることで、上側(最上位)のシートのみが分離され、シートを1枚ずつ給送することが可能である。

また、摩擦パッドは、上記のような最上位のシートとその下側のシートとを分離するための分離パッド以外に、最下位のシートとその上側のシートとを分離するために、シートを積載する底板上に設けた底板パッドもある{特許文献2(特開2007−314258号公報)参照}。この場合、最下位のシートが底板パッドとの摩擦によって給送が阻止されることで、その上側のシートのみが分離して給送される。

概要

給送手段と当接部材との間にシートが介在せずこれらが互いに当接した状態でシートが給送される際に、給送手段と当接部材との間で生じる振動によって異音が発生するといった課題があった。シートPを積載可能な積載手段48と、積載手段48からシートPを給送する給送手段32と、給送手段32に当接する当接部材51と、を備えるシート給送装置において、給送手段32と当接部材51との間にシートPが介在せずこれらが互いに当接した状態でシートPが給送されるシート非介在時の平均給送速度を、給送手段32と当接部材51との間にシートPが介在した状態でシートが給送されるシート介在時の平均給送速度よりも遅くする。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

シート積載可能な積載手段と、前記積載手段からシートを給送する給送手段と、前記給送手段に当接する当接部材と、を備えるシート給送装置において、前記給送手段と前記当接部材との間にシートが介在せずこれらが互いに当接した状態でシートが給送されるシート非介在時の平均給送速度を、前記給送手段と前記当接部材との間にシートが介在した状態でシートが給送されるシート介在時の平均給送速度よりも遅くすることを特徴とするシート給送装置。

請求項2

前記当接部材は、前記積載手段に積載されるシートよりもシート給送方向下流側に配置された分離パッドであって、前記給送手段と前記分離パッドとの間にシートが介在せずにこれらが互いに当接した状態から、最初のシートが給送される際に、当該最初のシートの先端が前記給送手段と前記分離パッドとの間のニップ部に達するまでのシート非介在時の平均給送速度を、前記最初のシートの先端が前記ニップ部に達した後のシート介在時の平均給送速度よりも遅くする請求項1に記載のシート給送装置。

請求項3

前記当接部材は、前記積載手段のシートを積載する積載面に配置された積載面パッドであって、前記積載手段に積載されるシートの最下位のシートが給送される際に、当該最下位のシートの後端が前記給送手段と前記積載面パッドとの間のニップ部を通過した後のシート非介在時の平均給送速度を、前記最下位のシートの後端が前記ニップ部を通過する前のシート介在時の平均給送速度よりも遅くする請求項1に記載のシート給送装置。

請求項4

前記給送手段の給送を途中で少なくとも一回停止させることで、前記シート非介在時の平均給送速度を遅くする請求項1から3のいずれか1項に記載のシート給送装置。

請求項5

前記給送手段の給送速度を相対的に遅くすることで、前記シート非介在時の平均給送速度を遅くする請求項1から3のいずれか1項に記載のシート給送措置

請求項6

シートの種類に応じて、前記シート非介在時の平均給送速度を遅くするモードを実行するか否かが選択される請求項1から5のいずれか1項に記載のシート給送装置。

請求項7

給送速度の設定に応じて、前記シート非介在時の平均給送速度を遅くするモードを実行するか否かが選択される請求項1から5のいずれか1項に記載のシート給送装置。

請求項8

画像形成装置電源がONとなってから、最初にシートが給送される際に、前記シート非介在時の平均給送速度を遅くするモードを実行する請求項2に記載のシート給送装置。

請求項9

画像データを所定時間受信しない状態が続いた場合に一部構成への電力供給を停止するスリープモードからの復帰後、最初にシートが給送される際に、前記シート非介在時の平均給送速度を遅くするモードを実行する請求項2に記載のシート給送装置。

請求項10

画像形成装置に前記積載手段が装着されてから、最初にシートが給送される際に、前記シート非介在時の平均給送速度を遅くするモードを実行する請求項2に記載のシート給送装置。

請求項11

前記積載手段にシートがあるか否かを検知する積載シート有無検知手段を備え、前記積載シート有無検知手段でシート有りを検知してから、最初にシートが給送される際に、前記シート非介在時の平均給送速度を遅くするモードを実行する請求項2に記載のシート給送装置。

請求項12

前記積載手段を複数備え、別の前記積載手段に切り換えられてから、最初にシートが給送される際に、前記シート非介在時の平均給送速度を遅くするモードを実行する請求項2に記載のシート給送装置。

請求項13

異常停止状態からの復帰後、最初にシートが給送される際に、前記シート非介在時の平均給送速度を遅くするモードを実行する請求項2に記載のシート給送装置。

請求項14

前記最初のシートの先端が前記ニップ部に達した状態であるか否かを検知するニップ部シート有無検知手段を備え、前記ニップ部シート有無検知手段でシート有りが検知されるまでは、平均給送速度を遅くし、前記ニップ部シート有無検知手段でシート有りが検知された後は、平均給送速度を遅くしない請求項2に記載のシート給送装置。

請求項15

前記積載手段に積載された状態からのシートの給送距離を測定する給送距離測定手段を備え、前記給送距離測定手段で測定された給送距離が給送開始位置から前記ニップ部までの距離未満である場合は、平均給送速度を遅くし、前記給送距離測定手段で測定された給送距離が給送開始位置から前記ニップ部までの距離以上である場合は、平均給送速度を遅くしない請求項2に記載のシート給送装置。

請求項16

前記給送手段よりもシート給送方向下流側に、シートの給送を一旦停止させた後で搬送を開始する搬送手段を備え、前記最下位のシートの後端が前記給送手段と前記積載面パッドとの間のニップ部を通過した後のシート非介在時の平均給送速度を、前記搬送手段による平均搬送速度よりも大きくした請求項3に記載のシート給送装置。

請求項17

前記給送手段よりもシート給送方向下流側に、シートの給送を一旦停止させた後で搬送を開始する搬送手段を備え、前記搬送手段によってシートの給送を一旦停止させた際に形成されるシートのたるみ量を、シートの長さに応じて変更可能とした請求項3に記載のシート給送装置。

請求項18

駆動源から前記給送手段への駆動力を伝達したり遮断したりする駆動伝達手段を備える請求項1から17のいずれか1項に記載のシート給送装置。

請求項19

請求項1から18のいずれか1項に記載のシート給送装置を備えることを特徴とする画像形成装置。

請求項20

シートに画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部へシートを給送するシート給送装置と、前記シート給送装置の給送動作を制御する制御部と、を備える画像形成装置において、前記シート給送装置として、請求項1から18のいずれか1項に記載のシート給送装置を備えることを特徴とする画像形成装置。

技術分野

0001

本発明は、シート給送するシート給送装置、及びシート給送装置を備える画像形成装置に関する。

背景技術

0002

複写機プリンタファクシミリ等の画像形成装置に搭載されるシート給送装置においては、給送されるシートを摩擦パッドを用いて1枚ずつ分離するパッド分離方式が主流となっている{特許文献1(特許第5020103号公報)参照}。

0003

一般的に、摩擦パッドは、ゴム等の摩擦係数の高い部材で構成され、バネ等の付勢手段によって給送ローラに付勢されている。そして、給送ローラが回転してシートの給送が開始された際、シートが2枚重なって給送されたとしても、下側のシートが摩擦パッドとの摩擦によって給送が阻止されることで、上側(最上位)のシートのみが分離され、シートを1枚ずつ給送することが可能である。

0004

また、摩擦パッドは、上記のような最上位のシートとその下側のシートとを分離するための分離パッド以外に、最下位のシートとその上側のシートとを分離するために、シートを積載する底板上に設けた底板パッドもある{特許文献2(特開2007−314258号公報)参照}。この場合、最下位のシートが底板パッドとの摩擦によって給送が阻止されることで、その上側のシートのみが分離して給送される。

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、パッド分離方式のシート給送装置においては、新たにシートをセットした場合など、最初のシートが給送される際に、給送ローラと分離パッドとの間で振動が発生し、この振動が原因で異音が発生することがある。すなわち、最初のシートが給送される際、給送ローラと分離パッドとの間のニップ部にはシートは介在しておらず、給送ローラと分離パッドが直接当接した状態となっているため、給送ローラが回転すると、ニップ部において大きな負荷がかかる。この負荷によって振動が発生し、振動が増大しながら周囲の部材に伝播して異音が発生する。

0006

また、上記のような異音の問題は、最上位のシートとその下側のシートとを分離する分離パッドに限らず、最下位のシートとその上側のシートとを分離する底板パッドにおいても生じ得る。すなわち、最下位のシートの後端が給送ローラと底板パッドとのニップ部を通過した後は、給送ローラが底板パッドに直接当接した状態で回転するため、大きな負荷がかかり、これによって生じる振動が周囲に伝播して異音が発生する。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するため、本発明は、シートを積載可能な積載手段と、前記積載手段からシートを給送する給送手段と、前記給送手段に当接する当接部材と、を備えるシート給送装置において、前記給送手段と前記当接部材との間にシートが介在せずこれらが互いに当接した状態でシートが給送されるシート非介在時の平均給送速度を、前記給送手段と前記当接部材との間にシートが介在した状態でシートが給送されるシート介在時の平均給送速度よりも遅くすることを特徴とする。

発明の効果

0008

本発明によれば、シート非介在時の平均給送速度をシート介在時の平均給送速度よりも遅くすることで、給送手段が当接部材に直接当接した状態で回転する際の振動の増大を抑制することができ、異音の発生を防止することができる。

図面の簡単な説明

0009

本発明の実施形態に係る画像形成装置としてのレーザプリンタ外観を示す斜視図である。
前記カラーレーザプリンタ概略構成を示す側面図である。
本実施形態に係る給紙装置の概略構成を示す側面図である。
底板の上に用紙をセットした状態を示す図である。
従来の給紙装置において生じる振動の波形を示す図である。
本発明の実施形態に係る電磁クラッチのON・OFFタイミングチャートを示す図である。
本発明の実施形態に係る給紙装置において生じる振動の波形を示す図である。
本発明の実施形態に係る給紙動作フローチャートを示す図である。
別の例のフローチャートを示す図である。
さらに別の例のフローチャートを示す図である。
さらに別の例のフローチャートを示す図である。
手差し給紙トレイを設けた例を示す図である。
さらに別の例のフローチャートを示す図である。
さらに別の例のフローチャートを示す図である。
さらに別の例のフローチャートを示す図である。
ニップ部シート有無検知手段を設けた例を示す図である。
給送出口フィラーを用いて行う給送動作のフローチャートを示す図である。
給送距離測定手段を設けた例を示す図である。
給送距離測定手段を用いて行う給送動作のフローチャートを示す図である。
最下位の用紙が給送される様子を示す図である。
従来の給紙装置において生じる振動の波形を示す図である。
本発明の実施形態に係る電磁クラッチのON・OFFのタイミングチャートを示す図である。
本発明の実施形態に係る給紙装置において生じる振動の波形を示す図である。
給送ローラとタイミングローラ対との間で用紙をたるませた状態を示す図である。
用紙のたるみがなくなった状態で給送される状態を示す図である。
用紙のたるみを維持した状態で給送される状態を示す図である。
本発明の実施形態に係る給紙動作のフローチャートを示す図である。
給送距離測定手段を設けた例を示す図である。
給送距離測定手段を用いて行う給送動作のフローチャートを示す図である。

実施例

0010

以下、添付の図面に基づき、本発明の実施形態について説明する。なお、各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。

0011

図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置としてのレーザプリンタの外観を示す斜視図であり、図2は、当該レーザプリンタ内部の概略構成を示す側面図である。

0012

なお、本実施形態では、画像形成装置をレーザプリンタとしているが、本発明は、これに限らず、その他のプリンタ、複写機、ファクシミリ、印刷機、及びインクジェット記録装置のいずれか1つ、又はこれらの少なくとも2つ以上を組み合わせて成る複合機でも適用可能である。

0013

また、以下の説明で「画像形成装置」とは、画像を記録する記録媒体であるシートに現像剤としてのトナーインクを付着させて画像形成を行う装置を意味する。また「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することをも意味する。また、「シート」とは、紙(用紙)に限らず、OHPシート布帛なども含み、現像剤やインクを付着させることができる媒体あるいは原稿の意味である。また、「用紙」とは、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ等も含まれる。以下の実施形態ではシートを「用紙」とし、現像剤を「トナー」として説明し、また各構成部品の説明にある寸法、材質、形状、その相対配置などは例示であって、特に特定的な記載がない限りこの発明の範囲をそれらに限定する趣旨ではない。

0014

図1に示す画像形成装置の装置本体(画像形成装置本体)100の下部には、複数の用紙を収容する収容手段としての給紙カセット30が配置されている。給紙カセット30は、図1に示す装置本体100内に挿入された状態から、前方(図1の矢印A方向)へ引出可能となっている。一方、装置本体100の上部には、画像が印刷され装置外に排出された用紙を載置する載置手段としての排紙トレイ44が配置されている。さらに、装置本体100の上部には、その前側に、ユーザー等の操作者が画像形成装置を操作するために用いる操作手段としての操作パネル12が配置されている。また、装置本体100の前面には、装置内で紙詰まりが生じた場合やメンテナンス等を行う際に開放可能なカバー部材としての前カバー8が配置されている。前カバー8は、図2に示す装置本体100の下部に配置された回転軸12を中心として、図1に示す状態から前方(図1の矢印B方向)へ回動可能となっている。

0015

以下、図2に基づいて画像形成装置の基本構成について説明する。
画像形成装置は、作像ユニットとしての4つのプロセスユニット1K,1Y,1M,1Cが配置される画像形成部を備える。各作像ユニット1K,1Y,1M,1Cは、カラー画像色分解成分に対応するブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の互いに異なる色のトナーを収容している以外は同様の構成になっている。

0016

1つのプロセスユニット1Kを例にその構成を説明すると、プロセスユニット1Kは、表面に画像を担持する像担持体潜像担持体)としてのドラム状の感光体2Kと、感光体2Kの表面をクリーニングするクリーニング手段としての感光体クリーニング装置3Kと、感光体2Kの表面を帯電させる帯電手段としての帯電装置4K、感光体2K上にトナーを供給して画像(現像剤像)を形成する現像手段としての現像装置5K等を有している。各プロセスユニット1K,1Y,1M,1Cは、装置本体100に対して着脱自在に装着され、一度に消耗部品交換可能となっている。

0017

各プロセスユニット1K,1Y,1M,1Cの上方には、各感光体2K,2Y,2M,2Cの表面を露光する露光手段としての露光装置7が配置されている。この露光装置7は、画像データに基づいてレーザダイオードからレーザ光を発するように構成されている。

0018

一方、各プロセスユニット1K,1Y,1M,1Cの下方には、各感光体2K,2Y,2M,2C上の画像を用紙に転写する転写手段としての転写装置15が配置されている。転写装置15は、各感光体2K,2Y,2M,2C上の画像が一次的に転写される転写部材としての無端状の中間転写ベルト16と、中間転写ベルト16に対して各感光体2K,2Y,2M,2Cに対向する位置で接触して一次転写ニップを形成する4つの一次転写ローラ19K,19Y,19M,19Cと、一次転写ローラ19K,19Y,19M,19Cと協働して中間転写ベルト16を張架する駆動ローラ18及び従動ローラ17と、中間転写ベルト16に対して駆動ローラ18に対向する位置で接触して二次転写ニップを形成する二次転写ローラ20と、中間転写ベルト16の表面をクリーニングするベルトクリーニング装置21等で構成されている。

0019

転写装置15の下方には、中間転写ベルト16から除去された廃トナーを収容する粉体収容部としての廃トナー収容器10が配置されている。この実施形態の画像形成装置では、給送ローラ32から二次転写ローラ20までの空間が転写紙搬送の関係により、ある程度離れている必要がある。そのために生じたデッドスペースに廃トナー収容器10を配置してスペースを有効活用し、画像形成装置全体の小型化を図っている。

0020

画像形成装置の下部には、用紙を上記二次転写ニップに向けて給送するシート給送装置としての給紙装置6が配置されている。給紙装置6は、上記給紙カセット30のほか、給紙カセット30から用紙を給送する給送手段としての給送ローラ32を備える。また、給送ローラ32から二次転写ニップへ用紙が給送される給送路31の途中には、用紙の給送を一旦停止させてからタイミングを計って用紙を搬送する搬送手段としてのタイミングローラ対14が配置されている。

0021

二次転写ニップの上方には、転写後搬送路33が配置され、転写後搬送路33の末端付近に、画像を用紙に定着させる定着装置34が配置されている。定着装置34は、ハロゲンランプ等の加熱源を内包する定着ローラ34aと、この定着ローラ34aに対して所定の圧力で当接しながら回転する加圧ローラ34b等で構成されている。

0022

定着装置34の上方には、定着後搬送路35が配置されており、この定着後搬送路35の末端で、排出路36と反転搬送路41とが分岐している。これらが分岐する分岐部には、揺動軸42aを中心に揺動駆動する切り替え部材42が配置されている。排出路36は、その末端で外部へと連通している。また、排出路36の末端には、用紙を装置外に排出する排出手段としての排紙ローラ対37が配置されている。一方、反転搬送路41はその末端で給送路31におけるタイミングローラ対14よりも上流側で合流している。また、反転搬送路41の途中には、反転搬送ローラ対43が配置されている。

0023

また、反転搬送経路41は、上記前カバー8と一体的に回動可能に構成された両面ユニット9に設けられている。両面ユニット9は搬送ハウジング9aを有し、この搬送ハウジング9aの背面側に反転搬送路41が形成されている。また、搬送ハウジング9aの内面側は、装置本体100側の用紙搬送経路の一部を構成すると共に、二次転写ローラ20と、タイミングローラ対14の一方のタイミング駆動ローラ142を備えている。また、他方の従動タイミングローラ141は、装置本体100側に設けられている。

0024

ここで、二次転写ローラ20は、一般的に、圧縮バネ25で中間転写ベルト16に付勢されることが多い。しかし、フルフロントオペレーションタイプの画像形成装置では、中間転写ベルト16の手前側(前方)に両面ユニット9を配置する場合が多く、圧縮バネ25周りの小型化が困難なため、装置本体100が前後方向(水平方向)に大型化しやすい。そこで、本実施形態では、図2のように、二次転写ローラ20を駆動ローラ18に対して水平方向に対して斜め方向(図の右下側)から接触させることで、両面ユニット9のデッドスペースを有効活用し、画像形成装置の前後方向(水平方向)の小型化を図っている。

0025

続いて、この画像形成装置の基本的動作について説明する。
図2において、画像形成装置の制御部からの給紙信号によって給送ローラ32が回転すると、給紙カセット30に積載された用紙Pの最上位の用紙のみが分離されて給送路31へ送り出される。用紙Pの先端がタイミングローラ対14のニップ部に到達すると、用紙P給送が一旦停止される。そして、タイミングローラ対14は、後述の中間転写ベルト16上に形成されるトナー画像とタイミング(同期)をとると共に、用紙Pの先端スキュー補正するため、用紙Pに弛みを形成した状態で待機する。

0026

作像動作について、1つのプロセスユニット1Kを例にして説明すると、まず、帯電装置4Kにて感光体2Kの表面を均一な高電位に帯電させる。次いで、読取装置又はコンピュータ等から得られた画像データに基づいて露光装置7から感光体2Kの表面にレーザ光Lが照射され、照射された部分の電位が低下して静電潜像が形成される。そして、静電潜像が形成された感光体2Kの表面部分に、現像装置5Kによってトナーが供給され、ブラックのトナー画像が形成(現像)される。

0027

感光体2K上に形成されたトナー画像は、周回走行する中間転写ベルト16上に転写される。詳しくは、感光体2K上の画像が一次転写ニップの位置に達すると、一次転写ローラ19Kに所定の電圧印加されて形成された転写電界によって感光体2K上のトナー画像が中間転写ベルト16上に転写される。また、その他の各色のプロセスユニット1Y,1M,1Cにおいても、同様にして感光体2Y,2M,2C上にトナー画像が形成され、各色トナー画像が重なり合うように中間転写ベルト16上に転写される。かくして中間転写ベルト16はその表面にフルカラーのトナー画像を担持することになる。また、中間転写ベルト16上に転写しきれなかった各感光体2K,2Y,2M,2C上の残留トナーは、感光体クリーニング装置3K,3Y,3M,3Cによって除去され、各プロセスユニット1K,1Y,1M,1C内に設けられた廃トナー収容部へ回収される。

0028

各色トナー画像が重なり合うように中間転写ベルト16上に転写されると、タイミングローラ対14と給送ローラ32とが駆動を開始し、中間転写ベルト16に重畳転写したトナー画像とタイミング(同期)をとって用紙Pを二次転写ニップへ送る。このとき、二次転写ローラ20には所定の電圧が印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。そして、この二次転写ニップに形成された転写電界によって、中間転写ベルト16上のトナー画像が用紙Pに一括して転写される。また、このとき、中間転写ベルト16から用紙Pに転写しきれなかった残留トナーは、ベルトクリーニング装置21によって中間転写ベルト16から除去され、廃トナー収容器10へ回収される。

0029

トナー画像が転写された用紙Pは、転写後搬送路33を通って定着装置34へと搬送される。定着装置34に送り込まれた用紙Pは、定着ローラ34aと加圧ローラ34b間に挟まれ、その未定着トナー画像が加熱・加圧されて用紙Pに定着される。トナー画像が定着された用紙Pは、定着装置34から定着後搬送路35へ送り出される。

0030

定着装置34から用紙Pを送り出したタイミングでは、切り替え部材42は図2実線で示す位置にあり、定着後搬送路35の末端付近を開放している。そして、定着装置34から送り出された用紙Pは、定着後搬送路35と排出路36を通過し、排紙ローラ対37に挟み込まれ、排紙トレイ44へ排出される。

0031

また、両面印刷を行う場合は、排紙ローラ対37によって搬送される用紙Pの後端が、定着後搬送路35を通り抜けると、切り替え部材42が図2点線の位置に揺動して定着後搬送路35の末端付近が閉鎖される。これとほぼ同時に、排紙ローラ対37が逆回転し、用紙Pが逆送されて反転搬送路41へ進入する。

0032

反転搬送路41内を搬送される用紙Pは、反転搬送ローラ対43を経て、タイミングローラ対14に至り、中間転写ベルト16上に形成された裏面用のトナー画像とタイミングを合わせて送り出され、二次転写ローラ20を通過する際に用紙Pの裏面にトナー画像が転写される。そして、用紙Pの裏面のトナー画像が定着装置34によって定着された後、定着後搬送路35、排紙路36、排紙ローラ対37を順次経由して排紙トレイ44へ排出される。

0033

図3は、本実施形態に係る給紙装置6の概略構成を示す側面図である。
図3に示すように、給紙装置6は、装置本体100に設けられた給送ローラ32と、装置本体100に対して引出可能な給紙カセット30とを、主要な構成要素として備える。

0034

給送ローラ32は、軸受を介して装置本体100に回転可能に支持された回転軸46に対して、Dカットもしくはピン等で回転止めされた状態で取り付けられている。回転軸46には駆動ギアが取り付けられ、駆動ギアは複数のアイドラギアクラッチ機構等の駆動伝達手段を介して装置本体100の駆動源と連結されている。この駆動源からの駆動力が駆動ギアに伝達されることで、給送ローラ32は図3反時計回り回転駆動する。給送ローラ32の表面(外周面)は、ゴム等の高摩擦係数の部材で構成されており、給送ローラ32が回転駆動することで、用紙との間で生じる摩擦力によって用紙を図3の矢印C方向に給送する。また、駆動連結手段の連結時間を制御することにより、給送ローラ32を所定のタイミングで駆動又は停止させる間欠動作が可能である。本実施形態では、給送ローラ32の間欠動作を行うために、駆動源から給送ローラ32への駆動力を伝達したり遮断したりする駆動伝達手段として電磁クラッチを用いている。

0035

給紙カセット30は、上方が開放された扁平箱型のカセット本体47と、カセット本体47内に収容される用紙を積載する積載手段としての底板48等で構成されている。カセット本体47は、装置本体100に対して図3の矢印A方向に引出可能に装着される。なお、図3は、カセット本体47が装置本体100内に挿入されて装着された状態を示す。

0036

底板48は、カセット本体47に設けられた支軸49を中心に回動可能に設けられている。具体的に、本実施形態では、図3中の矢印Cで示す給紙方向(シート給送方向)における底板48の上流端部が、用紙幅方向に延びる支軸49に回動可能に支持されている。この支軸49を中心に底板48が回動することで、底板48の給紙方向Cの下流端部が上下方向に揺動可能となっている。また、底板48は、付勢手段としての底板バネ50によって上方へ付勢されている。

0037

底板48の給紙方向Cの下流側には、給送される用紙Pを1枚ずつ分離する第1の分離手段としての分離パッド51が配置されている。分離パッド51は、発泡ウレタンゴムやEPゴムシリコーンゴムコルクもしくはこれらの配合材料等の高摩擦係数の摩擦部材で構成されている。また、分離パッド51は、分離手段保持部材としてのパッド受台52の上面に両面粘着テープ等で取り付けられている。

0038

パッド受台52は、その給紙方向Cの下流端部が、カセット本体47に用紙幅方向に延びるように設けられた支軸53によって回動可能に支持されている。この支軸53を中心にパッド受台52が回動することで、パッド受台52の給紙方向Cの上流端部上面に保持される分離パッド51が、給送ローラ32の外周面に対して接近離間する方向に変位する。また、パッド受台52は、付勢手段としての受台バネ54によって上方へ付勢されている。このため、図3に示す状態では、分離パッド51が、受台バネ54の付勢力によって給送ローラ32の外周面に当接した状態で保持される。本実施形態では、パッド受台52が支軸53を中心に回動するように構成されているが、この構成に限らず、パッド受台52が直線方向に移動可能に構成することで、分離パッド51が給送ローラ32に対して接近離間するように構成してもよい。

0039

また、底板48の用紙を積載する積載面(上面)の給紙方向Cの下流端部には、コルク等の高摩擦係数の部材で構成された第2の分離手段としての積載面パッド55が配置されている。図3に示すように、底板48の上に用紙が積載されていない状態では、底板48が底板バネ50によって付勢されることにより、積載面パッド55が給送ローラ32の外周面に当接した状態で保持される。なお、言い換えれば、底板48は、積載面パッド55を保持する分離手段保持部材ともいえる。本実施形態では、底板48が支軸49を中心に回動することで、積載面パッド51が給送ローラ32に対して接近離間するように構成されているが、底板48は直線方向(垂直方向)に上下動可能となっていてもよい。

0040

また、底板48と対向する位置に、底板48上に用紙が積載されているか否かを検知する積載有無検知手段61が設けられている。積載有無検知手段61は、揺動可能に構成された積載フィラー62と、積載フィラー62の動きを検知する光学センサとによって構成されている。底板48上に用紙Pが積載されている状態では、積載フィラー62が最上位の用紙Pの上面に接触した位置にある。この位置では、積載フィラー62によって光学センサの発光部から受光部へ照射される光が遮断されることで、用紙有り(用紙Pが底板48上に積載されている)と検知される。一方、底板48上に用紙Pが積載されていない状態では、積載フィラー62が底板48に形成された孔部に入り込むことで、発光部からの照射光が受光部で受光されるようになり、用紙無し(用紙Pが底板48上に積載されていない)と検知される。

0041

図4は、底板48の上に用紙Pをセットした状態を示す図である。
図4に示す状態から、給送ローラ32を図の矢印方向に回転させると、まず、最上位の用紙Pが給送される。このとき、最上位の用紙Pと一緒に上から2枚目の用紙Pが給送されたとしても、給送ローラ32と分離パッド51との間のニップ部N2にて、2枚目の用紙Pが分離パッド51との摩擦によって給送が阻止されることで、最上位の用紙Pのみが分離されて給送される。以降、同様に、最上位の用紙Pのみが分離されて1枚ずつ給送される。その後、底板48上に積載される用紙Pが2枚だけとなり、この状態で最上位の用紙(最下位の用紙Pの1つ上の用紙)Pが給送されると、給送ローラ32と積載面パッド55との間のニップ部N1にて、最下位の用紙Pが積載面パッド55との摩擦によって給送が阻止されることで、その上側(最上位)の用紙Pのみが分離されて給送される。

0042

ここで、図4に示すように、底板48の上に用紙Pをセットした状態から最初の用紙Pを給送する際、この状態では、給送ローラ32と分離パッド51との間のニップ部N2には用紙Pは介在していない。すなわち、給送ローラ32と分離パッド51が直接当接した状態となっている。このため、給送ローラ32が回転すると、分離パッド51との摩擦によってニップ部N2において大きな負荷がかかる。その結果、分離パッド51及びこれを保持するパッド受台52に振動が発生する。この振動は、給送ローラ32の回転速度が一定であっても、回転が継続されることで次第に増大し、振動がある程度大きくなると異音が発生する。

0043

図5に、従来の給紙装置において生じる振動の波形を示す。
図5において、実線Dが、パッド受台52に生じる振動の波形であり、縦軸にてその大きさ(加速度[G])を示す。また、一点鎖線Eは、給紙ローラ32への駆動を伝達する電磁クラッチに流れる電流値を示し、電流値が上昇したタイミング(TON)で給送ローラ32の駆動が開始される。また、横軸は時間[s]を示す。

0044

図5によれば、電磁クラッチがONとなり、給送ローラ32の駆動が開始された後に、パッド受台52に生じる振動が次第に大きくなっているのがわかる。詳しくは、振動は、用紙Pが給送ローラ32によって給送され、その用紙Pの先端が給送ローラ32と分離パッド51との間のニップ部N2(以下、「分離ニップ」という。)に達するタイミングTN2付近まで大きくなり、それ以降は小さくなっている。

0045

このように、給送ローラ32の回転によってパッド受台52に生じる振動は、給送ローラ32の回転が継続するのに伴って大きくなるが、給送ローラ32の回転が始まってからすぐにピークを迎えるわけではない。また、振動が大きくない状況下では異音も発生しないことがわかった。このことからすれば、振動が多少生じていても、振動が大きくなるのを抑えることができれば、異音の発生を防止できるものと考えられる。そこで、斯かる知見に基づき、本実施形態に係る給紙装置6では、以下のような対策を講じている。

0046

図6に、本発明の実施形態に係る上記電磁クラッチのON・OFF(給送ローラ32の駆動)のタイミングチャートを示す。
図6に示すように、本実施形態では、分離ニップN2に用紙Pが介在せず、給送ローラ32と分離パッド51とが直接当接した状態(図4に示す状態)から、最初の用紙Pが給送される際、最初の用紙Pの先端が分離ニップN2に達するまで(図6中のTN2のタイミングまで)、電磁クラッチのONを断続的に行い、ON1回当たりの時間(T1、T2、・・・Tnの各時間)を短くする。そして、最初の用紙Pの先端が分離ニップN2に達した後は、電磁クラッチのONを連続的に行う。なお、本実施形態において、用紙Pの先端が分離ニップN2に達したか否かの判断は、用紙Pの給送開始位置(底板48に積載された位置)から分離ニップN2までの距離と、1回当たりの給送ローラ32の断続回転での給送距離とに基づいて行っている。

0047

このように、最初の用紙Pが分離ニップN2に達するまでは、電磁クラッチのONを断続的に行い、ON1回当たりの時間を短くすることで、給送ローラ32が分離パッド51に直接当接した状態で連続的に回転することによる振動の増大を抑制することができる。すなわち、振動が増大し異音が発生する前に、給送ローラ32の駆動を一旦停止し、振動が低減した状態で、給送ローラ32の駆動を再開させることで、異音の発生を防止することができる。

0048

図7に、本発明の実施形態に係る給紙装置において生じる振動の波形を示す。
上記図5と同様、図7に示す実線Dは、パッド受台52に生じる振動の波形、一点鎖線Eは、給紙ローラ32への駆動を伝達する電磁クラッチに流れる電流値である。

0049

図7に示すように、本実施形態では、最初の用紙Pの先端が分離ニップN2に達するまでの電磁クラッチのONを断続的に行い、1回当たりの給送ローラ32の駆動時間を短くすることで、振動の増大を抑制することができる。具体的に、上記図5に示す断続的なONを行わない例では、振動の大きさが10[G]程度、振動継続時間が0.1[s]であったのに対し、図7では、断続的にONとした際(T1、T2、T3における)の振動の大きさは3.5[G]程度、振動継続時間は0.025[s]程度に抑えることができた。

0050

上記のように、電磁クラッチのONの時間を短くすることで、振動の増大を抑制することができるが、ONの時間を短くすると、OFFの回数が多くなるため、平均搬送速度が低下し、生産性が低下してしまう。そのため、本実施形態では、生産性を考慮し、断続的な電磁クラッチのONを行う際のON・OFFの繰り返し回数を3回、ONの時間を0.025[s]、OFFの時間を0.1[s]としている。ただし、これらの値は、給送路の長さやプリンタの生産性、ファーストプリントタイムなどに応じて決定すればよいので、これに限定されるものではない。

0051

また、図7において、電磁クラッチのONが断続的に行われた以降(タイミングTs以降)では、ONが連続的に行われているにもかかわらず、振動の大きさは2.0[G]程度に抑えられている。これは、用紙Pの先端が分離ニップN2に達したことで、給送ローラ32と分離パッド51との間で大きな負荷がかからず、振動が大きくならなかったためである。このように、分離ニップN2に用紙Pの先端が達した後は、電磁クラッチのONを断続的に行わなくても振動はそれほど増大しないため、電磁クラッチのONを断続的に行う必要はない。従って、本実施形態のように、用紙Pの先端が分離ニップN2に達した以降は、電磁クラッチのONを断続的に行わない(連続的に行う)ようにすることで、不必要に生産性が低下したり、電磁クラッチの寿命が短くなったりするのを防止することができる。

0052

また、本実施形態のように、駆動源と給送ローラ32との間を電磁クラッチ等のクラッチ機構で連結することで、給送ローラ32の駆動源を他の装置の駆動源と共用しても、当該他の装置の駆動に影響を与えることなく独立して給送ローラ32の駆動制御が可能である。このように構成することで、駆動源を共通化できるため、装置の小型化や低コスト化を図れるようになる。駆動源から給送ローラ32への駆動力を伝達したり遮断したりするのは、電磁クラッチ以外に、例えば、ソレノイド等の駆動伝達手段を用いて行うことも可能である。

0053

続けて、最初の用紙の給送時に電磁クラッチを断続的にONする断続給送モードの実行条件について説明する。
図8のフローチャートに示す例では、用紙の種類(材質、厚さ等)に基づいて設定されている給送速度に応じて、断続給送モードを実行するか否かが選択される。ここでは、高速で用紙を給送する高速モードと、高速モードよりも遅い速度で用紙を給送する低速モードとが予め設定されており、普通紙や薄紙、再生紙(以下、まとめて「普通紙等」という。)を給送する場合は、高速モードが選択され、厚紙を給送する場合は、低速モードが選択される。なお、ここでの「高速モード」と「低速モード」は、両モードの相対的な給送速度の差から定義したものであり、これ以外に、例えば、「標準速度モード」とこれよりも遅い給送速度の「低速モード」であってもよい。

0054

給送速度(給送ローラ32の回転速度)が速くなると、これに伴って給送ローラ32と分離パッド51との間の摺動負荷が大きくなるため、高速モードの場合は、上述の給送時の振動による異音が生じやすくなる。一方、低速モードの場合は、振動による音が生じにくい。

0055

そのため、図8に示すように、印刷指示があった後(S1)、まず、プリンタにおいて選択された用紙が普通紙等か否か、すなわち、選択されたモードが高速モードか否かが確認される(S2)。その結果、普通紙等(高速モード)であった場合は、1枚目の用紙給送時に断続給送モードが実行され(S3)、給送を開始する(S4)。なお、ここでの1枚目の用紙給送時とは、給送ローラ32と分離パッド51との間に用紙が介在しない状態での1枚目の用紙給送時のことである(以下、同様。)。このように、給送ローラ32と分離パッド51との間に用紙が介在しない状態での1枚目の用紙給送時において断続給送モードを実行することで、給送時の振動の増大を抑制し、異音の発生を防止することができる。

0056

一方、厚紙(低速モード)であった場合は、振動による異音が生じにくいので、断続給送モードを行わずに、予め設定された低速モード(給送開始位置から連続的に給送を行うモード)で1枚目の用紙の給送を開始する(S4)。

0057

その後、プリンタにおいて上記印刷指示の内容が複数枚連続印刷指示であるか否かが確認される(S5)。その結果、印刷指示が1枚のみであった場合は、そのまま給送動作を完了する(S6)。一方、複数枚の連続印刷指示であった場合は、2枚目以降の給送を続けて行うが、2枚目以降では、分離ニップN2に用紙が介在した状態となるため、給送ローラ32と分離パッド51との間で大きな負荷がかからず、振動が大きくなることはない。このため、2枚目以降の用紙については、断続給送モードを実行せず、選択された給送モードで連続的に給送を行う(S7)。そして、全ての用紙の給紙を終えた時点で、給送動作を完了する(S8)。

0058

上述のように、図8に示す例では、用紙の種類又はこれに基づく給送速度の設定に応じて、振動による異音が生じやすい場合は、1枚目の給送時に断続給送モードを実行することで異音の発生を防止することができる。また、断続給送モードの実行を、必要な場合、すなわち、1枚目の給送でかつ普通紙等(高速モード)の場合にのみに限って行い、それ以外の場合においては、断続給送モードを行わないことで、生産性の低下や電磁クラッチの短寿命化を防止することが可能である。

0059

なお、ここでは、高速モードと低速モードの2つのモードがある場合を例に説明したが、これに限らず、低速モードと中速モードと高速モードの3つのモード、あるいは4つ以上のモードがある場合であってもよい。また、1枚目の給送時に断続給送モードを実行するか否かの判断は、各モードの速度と異音の発生のしやすさを考慮して設定すればよい。例えば、3つの速度モードを有する場合は、高速モードの場合に断続給送モードを実行するようにしてもよいし、あるいは、高速モード又は中速モードの場合に断続給送モードを実行するようにしてもよい。また、ここでは、断続給送モードを印刷指示を受けてから実行しているが、待機時間中に断続給送モードを実行して用紙を少しずつ給送してもよい。

0060

図9に、別の例のフローチャートを示す。
図9に示す例では、プリンタの電源のONの有無や、装置本体100への給紙カセット30の装着の有無に応じて、断続給送モードを実行するか否かが選択される。具体的には、印刷指示があった後(S1)、プリンタの電源がONとなってから、1枚目の用紙が給送される場合に(S2)、断続給送モードが実行される(S3)。また、プリンタの電源がONとなってから、1枚目の用紙が給送される場合でなかったとしても、給紙カセット30の装着が検知されてから、1枚目の用紙が給送される場合は(S3)、断続給送モードが実行される(S4)。

0061

上述のような振動による異音が発生する可能性があるのは、給送ローラ32と分離パッド51との間に用紙Pが介在しない状況下で、1枚目の用紙Pが給送される場合である。また、このような状況となり得るのは、1つは、用紙Pを補充するなどのために、給紙カセット30が装置本体100に対して引き出され再度装着された場合である。給紙カセット30の装着があったか否かは、装置本体100に設けられたセンサによって検知される。そこで、このセンサによって給紙カセット30の装着があったと検知された場合は、上記のように、1枚目の給送時に断続給送モードを実行することで、このときに生じる可能性がある異音を未然に防ぐことが可能である。

0062

しかしながら、センサによる検知は、プリンタの電源がONとなっている場合に限られる。すなわち、プリンタの電源がOFFとなっているときは、給紙カセット30の装着が行われても、これをセンサで検知することができない。そこで、図9に示す例では、プリンタの電源がONとなったことが確認された場合も、1枚目の給送時に断続給送モードを実行することで、電源がOFFのときに給紙カセット30の装着が行われたことによる異音の発生を回避することが可能となる。

0063

一方、プリンタの電源のONが確認された場合以外や、給紙カセット30の装着が検知された場合以外で、1枚目の給送を行う場合は、通常、すでにその前の印刷指示にて行われた給送動作によって、給紙ローラ32と分離パッド51との間に用紙が介在している。このような場合は断続給送モードを行わなくても振動はそれほど増大しないため、断続給送モードを行わない通常の給送モードで給送する。また、2枚目以降の給送においても、給紙ローラ32と分離パッド51との間に用紙が介在している状態であるので、上述の各フローチャートと同様に、断続給送モードを行わずに、通常の給送モードで給送する。これにより、生産性の低下や電磁クラッチの短寿命化を防止することが可能である。

0064

近年では、省エネルギーを目的として、画像データを所定時間受信しない状態が続いた場合に一部構成への電力供給を停止するスリープモードが採用されていることが多い。このようなスリープモードを採用している構成においては、スリープモード時に給紙カセット30の装着が行われると、これをセンサで検知することができない場合がある。そこで、このような場合は、図10に示す例のように、スリープモードからの復帰後、1枚目の用紙が給送される際に、断続給送モードを実行することで(S2、S4)、スリープモード時に給紙カセット30の装着が行われたことによる異音の発生を回避することが可能である。なお、図10に示す例において、プリンタの電源ONを確認することに代えて、スリープモード復帰を確認している(S2)以外は、図9に示すフローチャートと同様であるので説明を省略する。

0065

図11に示すフローチャートは、図12に示すように、給紙カセット30以外に、用紙を積載する積載手段としての手差し給紙トレイ56を設けた構成に対応した例である。この手差し給紙トレイ56は、装置本体100の側面と同一面状に収容された状態と、装置本体100の側面から開いた状態に配置される状態とに、姿勢を切換可能に構成されている。図12に示すように、手差し給紙トレイ56を開いた状態で、その上面に用紙を積載し、手差し給紙トレイ56の給送方向下流側に配置されている給送ローラによって用紙を給送することができる。また、手差し給紙トレイ56から給送される用紙も、給送ローラと対向する分離パッドによって1枚ずつ分離されて給送される。この分離パッドと給送ローラの構成は、基本的に上記給紙装置6のものと同様であり、それ故、給送ローラと分離パッドとの間に用紙が介在しない状態で最初の用紙が給送されると、同様の異音の問題が発生する。

0066

ここで、斯かる手差し給紙トレイ56を備える給紙装置において、給送ローラと分離パッドとの間に用紙が介在しない状態となり得るのは、手差し給紙トレイ56上に用紙がセットし直された場合である。手差し給紙トレイ56上に用紙がセットし直されたか否かの有無は、装置本体100に設けられたセンサによって検知される。すなわち、センサによって、一度、用紙無しと検知され、再び用紙有りの検知がされることで、用紙がセットし直されたと検知される。

0067

従って、図11に示すように、センサによって手差し給紙トレイ56上に用紙有りと検知された場合は(S3)、1枚目の給送時に断続給送モードを実行することで(S4)、このときに生じる可能性がある異音を未然に防ぐことが可能である。しかしながら、この場合も、プリンタの電源OFF時に手差し給紙トレイ56上の用紙がセットし直されると、これをセンサで検知することができない問題がある。そのため、上記のようにセンサで用紙有りと検知した場合に加え、プリンタの電源がONとなったことが確認された場合も(S2)、1枚目の給送時に断続給送モードを実行することで、電源がOFFのときに用紙がセットし直されたことによる異音の発生を回避することが可能である。

0068

一方、プリンタの電源のONが確認された場合以外や、手差し給紙トレイ56上に用紙有りと検知された場合以外で、1枚目の給送を行う場合は、通常、すでにその前の印刷指示にて行われた給送動作によって、給紙ローラと分離パッドとの間に用紙が介在しているため、通常の給送モードで給送する。また、2枚目以降の給送においても、給紙ローラ32と分離パッド51との間に用紙が介在している状態であるので、上述の各フローチャートと同様に、断続給送モードを行わずに、通常の給送モードで給送する。これにより、生産性の低下や電磁クラッチの短寿命化を防止することが可能である。

0069

また、手差し給紙トレイ56を備える構成においても、スリープモードが設定されている場合は、図13に示す例のように、スリープモードからの復帰後、1枚目の用紙が給送される際に、断続給送モードを実行することで、スリープモード時に用紙がセットし直されたことによる異音の発生を回避することが可能である。なお、図13に示す例において、図11における電源ONを確認することに代えて、スリープモード復帰を確認している(S2)以外は、図11に示すフローチャートと同様である。

0070

図14に、さらに別の例のフローチャートを示す。
図14に示す例は、給紙装置6が複数の給紙カセット30を備える場合の例である。複数の給紙カセット30を備える構成においては、1つの給紙カセット30内の用紙が無くなると、別の給紙カセット30から続けて用紙を給送する場合がある。この場合、切り換えられた別の給紙カセット30においては、給送ローラ32と分離パッド51との間に用紙が介在しておらず、1枚目の給送時に振動に伴う異音が発生する可能性がある。そこで、図14に示すように、給紙カセット30が別の給紙カセット30に切り換えられてから1枚目の給送を行う場合は(S2)、断続給送モードを実行することで(S3)、異音の発生を防止することができる。なお、給紙カセット30が切り換えられたか否かは、給紙カセット30内の用紙の有無を検知するセンサが用紙無しを検知することで把握することが可能である。なお、図14において、2枚目以降は、上記各フローチャートと同様に、通常の給送動作で行えばよい。

0071

図15に、さらに別の例のフローチャートを示す。
一般的に、プリンタ等の画像形成装置においては、紙詰まり等の異常事態が発生した場合、画像形成装置の稼働強制的に停止させる制御が行われている。万が一、紙詰まりが発生してプリンタが異常停止した場合は、ユーザー等が装置本体100に設けられた前カバー8(図12参照)を開けることで、詰まった紙の処理等を行うことができる。また、このとき、給紙カセット30を装置本体100から取り外して用紙をセットし直すこともある。そうすると、給紙カセット30を装着した際には、給送ローラ32と分離パッド51との間に用紙が介在しておらず、1枚目の給送時に振動に伴う異音が発生する可能性がある。そこで、図15に示すように、異常停止状態から復帰後に1枚目の給送を行う場合は(S2)、断続給送モードを実行することで(S3)、異音の発生を防止することができる。なお、図15においても、2枚目以降の給送は、上記各フローチャートと同様である。

0072

上述の実施形態においては、断続給送モードを終了するタイミング、すなわち、1枚目の用紙Pの先端が分離ニップN2に達したか否かの判断を、用紙Pの給紙開始位置から分離ニップN2までの距離と、1回当たりの給送ローラ32の断続回転での給送距離とに基づいて行っているが、これ以外の方法によって行うことも可能である。例えば、1枚目の用紙Pの先端が分離ニップN2に達したか否かを判断するために、ニップ部シート有無検知手段を用いてもよい。

0073

図16に、ニップ部シート有無検知手段を設けた例を示す。
図16に示すように、ニップ部シート有無検知手段57は、分離ニップN2の用紙給送方向下流側近傍に配置された給送出口フィラー58と、給送出口フィラー58の動きを検知する光学センサとによって構成されている。給送出口フィラー58は、その先端に用紙Pが接触することで揺動可能に構成されている。用紙Pの先端が分離ニップN2に達していない状態では、給送出口フィラー58に用紙Pは接触しない。この状態では、給送出口フィラー58によって、光学センサの発光部から受光部へ照射される光が遮断されることで、用紙無し(用紙Pの先端が分離ニップN2に達していない)と検知される。一方、用紙Pの先端が分離ニップN2を通過し、給送出口フィラー58と接触した場合は、給送出口フィラー58が揺動することで、発光部からの照射光が受光部で受光されるようになり、用紙有り(用紙Pの先端が分離ニップN2に達した)と検知される。このように、ニップ部シート有無検知手段57を用いることで、分離ニップN2への用紙Pの到達を確実に検知することが可能である。

0074

図17に、上記ニップ部シート有無検知手段57(給送出口フィラー58)を用いて行う給送動作のフローチャートを示す。
この場合、印刷指示があり(S1)、1枚目の給送が開始されると(S2)、給送出口フィラー58で用紙が検知されたか否か確認される(S3)。給送出口フィラー58で用紙が検知されなかった場合は、1枚目の用紙の先端が未だ分離ニップN2に達していないと判断して、断続給送モードを実行するフローに移行する。

0075

断続給送モードを実行するフローでは、電磁クラッチのON・OFF1回ずつを断続給送の1サイクルとして、この給送動作で行われた断続給送のサイクル数所定回数以内か否かを確認する(S4)。

0076

給送開始直後は、断続給送を行ったサイクル数は0回であるので、所定回数以内であるとして、断続給送が1サイクル行われる(S5)。そして、再び、給送出口フィラー58で用紙が検知されたか否か確認され(S3)、給送出口フィラー58で用紙が検知されなかった場合は、続けて、断続給送を行ったサイクル数が所定回数以内か否かを確認され(S4)、所定回数以内であれば、さらに断続給送が1サイクル行われる(S5)。

0077

ここで、断続給送を行ったサイクル数が所定回数を超えた場合は、異常が生じていると判断し、異常表示がなされ(S6)、印刷動作を停止する。すなわち、この場合は、正常に断続給送サイクルが所定回数行われていれば、用紙の先端が給送出口フィラー58に接触しているところ、そうなっていないため、紙詰まり等の異常が発生していると判断される。

0078

一方、異常表示がなされることなく断続給送を繰り返し行った結果、給送出口フィラー58で用紙が検知された場合は(S3)、用紙の先端が分離ニップN2に達したと判断して、断続給送モードから通常の給送モードに切り換えて1枚目の用紙を給送する(S7)。このように、本実施形態では、ニップ部シート有無検知手段57(給送出口フィラー58)によって用紙の位置を確認することにより、1枚目の用紙の先端が分離ニップN2に達する前に生じ得る異音を確実に防ぐことができると共に、必要以上に断続給送を行うことがないため、生産性の低下や電磁クラッチの短寿命化の防止を図れる。なお、図17のフローチャートにおいて、2枚目以降の給送は、上記各実施形態と同様であるので説明を省略する。

0079

さらに、断続給送モードを終了するタイミングの把握は、上記のような給送出口フィラー58を用いて1枚目の用紙の先端位置を検知する方法以外に、1枚目の用紙の給送開始位置からの給送距離を測定する方法でも可能である。

0080

図18に、給送距離測定手段を設けた例を示す。
図18に示す実施形態では、用紙Pが底板48に積載された状態の給送開始位置からの給送距離を測定する給送距離測定手段59として、エンコーダ60を設けている。エンコーダ60は、底板48に積載された最上位の用紙Pに接触するように配置されている。このため、最上位の用紙Pの給送が開始されると、用紙Pの給送に伴ってエンコーダ60が回転し、この回転数から用紙Pの給送距離が測定される。そして、用紙Pの給送開始位置から分離ニップN2までの距離が予めわかっていれば、エンコーダ60によって測定された給送距離が分離ニップN2までの距離に達するか否かを確認することで、分離ニップN2への用紙Pの到達を確実に検知することが可能である。

0081

図19に、上記給送距離測定手段59(エンコーダ60)を用いて行う給送動作のフローチャートを示す。
この場合、印刷指示があり(S1)、1枚目の給送が開始されると(S2)、エンコーダ60で1枚目の用紙の給送距離が測定され、その測定距離が給送開始距離から分離ニップN2までの距離以上となったか否かが確認される(S3)。その結果、測定された給送距離が分離ニップN2までの距離未満であった場合は、1枚目の用紙の先端が未だ分離ニップN2に達していないと判断して、断続給送モードを実行するフローに移行する。

0082

断続給送モードを実行するフローは、上記図17に示すフローと同様である。すなわち、測定された給送距離が分離ニップN2までの距離以上となったことが確認されるまで、断続給送を所定回数(所定サイクル)繰り返し行う。ただし、断続給送を行ったサイクル数が所定回数を超えた場合は、異常が生じていると判断し、異常表示がなされ(S6)、印刷動作を停止する。

0083

異常表示がなされることなく断続給送を繰り返し行った結果、測定された給送距離が分離ニップN2までの距離以上となった場合は、用紙の先端が分離ニップN2に達したと判断して、断続給送モードから通常の給送モードに切り換えて1枚目の用紙を給送する(S7)。このように、本実施形態では、給送距離測定手段59(エンコーダ60)によって給送距離を確認することにより、1枚目の用紙の先端が分離ニップN2に達する前に生じ得る異音を確実に防ぐことができると共に、必要以上に断続給送を行うことがないため、生産性の低下や電磁クラッチの短寿命化の防止を図れる。なお、図19のフローチャートにおいて、2枚目以降の給送は、上記各実施形態と同様であるので説明を省略する。

0084

以上、最初の用紙が給送される際に発生する異音の対策について説明したが、給送動作において生じる異音は、積載された用紙の最下位(最後)の用紙が給送される際においても生じ得る。すなわち、図20に示すように、最下位の用紙Pの後端が給送ローラ32と積載面パッド55とのニップ部N1を通過した後は、給送ローラ32が積載面パッド55と直接当接した状態で回転するため、大きな負荷がかかる。その結果、積載面パッド55及び底板48に振動が発生し、この振動が周囲に伝播して異音が発生する。

0085

図21に、従来の給紙装置において生じる振動の波形を示す。
図21において、実線Dが、底板48に生じる振動の波形であり、縦軸にてその大きさ(加速度[G])を示す。また、一点鎖線Eは、給紙ローラ32への駆動を伝達する電磁クラッチに流れる電流値を示し、電流値が降下したタイミング(TOFF)で給送ローラ32の駆動が停止される。ここでは、最下位の用紙の後端が分離ニップN2を通過した後に、給送ローラ32の駆動が停止される。また、横軸は時間[s]を示す。

0086

図21に示すように、振動は、最下位の用紙の後端が給送ローラ32と積載面パッド55とのニップ部N1(以下、「給送ニップ」という。)を通過したタイミングTN1後、当該用紙の後端が分離ニップN2を通過するタイミングTN2付近まで大きくなり、それ以降は小さくなっている。このように、底板48に振動が発生し、これがある程度継続されると、振動が周囲に伝播して異音が発生する。しかしながら、振動は、最下位の用紙の後端が給送ニップN1を通過してからすぐにピークを迎えるわけではない。従って、この場合も、上述の最初の給送時に生じる異音と同様に、振動が多少生じていても、振動が大きくなるのを抑えることができれば、異音の発生を防止することが可能である。そこで、斯かる知見に基づき、下記の実施形態では、このような最下位の用紙の給送時に生じる異音を防止するため、以下のような対策を講じている。

0087

図22に、本発明の実施形態に係る上記電磁クラッチのON・OFF(給送ローラ32の駆動)のタイミングチャートを示す。
図22に示すように、本実施形態では、最下位の用紙Pの後端が給送ニップN1を通過してから(図22中のTN1のタイミングから)分離ニップN2を通過するまで(図22中のTN2のタイミングまで)の間で、電磁クラッチのONを断続的に行い、ON1回当たりの時間(T1、T2、・・・Tnの各時間)を短くする。なお、本実施形態において、給送された用紙Pが最下位の用紙Pであるか否かは、上記積載フィラー62(図3参照)によって底板48上の用紙Pがなくなったことを検知することで判断する。

0088

また、最下位の用紙Pの後端が給送ニップN1に達したか否かのタイミングは、最下位の用紙Pが積載フィラー62と接触しなくなるその後端位置から給送ニップN1までの距離Lsnや、給送ローラ32の給送速度Vp等に基づいて把握することができる。具体的には、下記式1を用いることで、積載フィラー62によって最下位の用紙Pが検知されなくなったタイミングから、当該最下位の用紙Pの後端が給送ニップN1に達するタイミングまでの時間Tzを算出することが可能である。

0089

「式1」

0090

ここで、上記式1中のTsnは、積載フィラー62が最下位の用紙との接触が解除されてから、底板48に設けられた孔部に入り込み、その挙動が安定して、光学センサによって用紙無しと検知されるまでのチャタリング時間である。この式1により、最下位の用紙Pの後端が給送ニップN1に達するタイミングがわかるので、その後、電磁クラッチをON・OFFを繰り返すことにより、上記のような給送動作の制御が可能である。

0091

このように、最下位の用紙Pの後端が給送ニップN1を通過してから分離ニップN2を通過するまでの間で、電磁クラッチのONを断続的に行い、ON1回当たりの時間を短くすることで、給送ローラ32が積載面パッド55に直接当接した状態で連続的に回転することによる振動の増大を抑制することができる。これにより、最下位の用紙Pが給送される際の異音の発生を防止することができる。

0092

図23に、本発明の実施形態に係る給紙装置において生じる振動の波形を示す。
上記図21と同様、図23に示す実線Dは、底板48に生じる振動の波形、一点鎖線Eは、給紙ローラ32への駆動を伝達する電磁クラッチに流れる電流値である。

0093

図23に示すように、本実施形態では、最下位の用紙Pの後端が給送ニップN1を通過するタイミングTN1の直前に電磁クラッチをOFFにし、その後、最下位の用紙Pの後端が分離ニップN2を通過するタイミングTN2まで電磁クラッチのONを断続的に行っている。これにより、最下位の用紙Pの後端が給送ニップN1を通過してから分離ニップN2を通過するまでの間で、ON1回当たりの給送ローラ32の駆動時間を短くなるため、振動の増大が抑制される。具体的には、上記図21に示す断続的なONを行わない例では、振動の大きさが5.8[G]程度、振動継続時間が0.08[s]であったのに対し、図23では、断続的にONとした際(T1、T2、T3における)の振動の大きさは2.5[G]程度、振動継続時間は0.025[s]程度に抑えることができた。

0094

なお、最下位の用紙Pの後端が給送ニップN1を通過する前は、給送ローラ32と積載面パッド55との間に用紙Pが介在した状態であるので、電磁クラッチのONを断続的に行わなくても振動が抑えられている。このため、最下位の用紙Pの後端が給送ニップN1を通過する前は、電磁クラッチの断続的なONによる断続給送モードを行わず、通常の給送モード(連続的に給送を行うモード)を行う。

0095

上記のように、電磁クラッチのONの時間を短くすることで、振動の増大を抑制することができるが、ONの時間を短くすると、OFFの回数が多くなるため、平均搬送速度が低下し、生産性が低下してしまう。そのため、本実施形態では、生産性を考慮し、断続的な電磁クラッチのONを行う際のON・OFFの繰り返し回数を3回、ONの時間を0.025[s]、OFFの時間を0.15[s]としている。ただし、これらの値は、給送路の長さやプリンタの生産性、給送後の用紙のたるみ量などに応じて決定すればよいので、これに限定されるものではない。

0096

ところで、給送ローラ32によって給送された用紙Pは、給送ローラ32の下流側に配置されるタイミングローラ対14によって給送が一旦停止されることで、図24に示すように、給送ローラ32とタイミングローラ対14との間で用紙Pをたるませ用紙Pの斜行を補正する。そして、所定のタイミングでタイミングローラ対14と給送ローラ32との駆動を開始することで用紙Pがさらに下流へと搬送される。

0097

このとき、仮に、給送ローラ32の給送速度(平均給送速度)Vpよりもタイミングローラ対14の搬送速度(平均搬送速度)Vrの方が大きい場合(Vp<Vr)、上記のように、最下位の用紙Pの後端が給送ニップN1を通過後、電磁クラッチを断続的にONしたとしても、異音が発生しかねない懸念がある。すなわち、図25に示すように、給送ローラ32とタイミングローラ対14との間での速度差によって次第に用紙Pのたるみがなくなった結果、用紙Pがタイミングローラ対14によって引っ張られると、給送ローラ32が連れ回りしてしまい、振動を抑える効果が良好に発揮できず、異音が発生する可能性がある。

0098

このような連れ回りを防止するには、給送ローラ32の給送速度(平均給送速度)Vpをタイミングローラ対14の搬送速度(平均搬送速度)Vrよりも大きくする(Vp>Vr)ことのほか、図26に示すように、少なくとも給送ローラ32の断続的な給送を行っている間で、給送ローラ32とタイミングローラ対14との間で用紙Pのたるみが維持されていればよい。このように、断続的な給送中に用紙Pのたるみが維持されることで、給送ローラ32の給送速度(平均給送速度)Vpよりもタイミングローラ対14の搬送速度(平均搬送速度)Vrの方が大きくても、用紙Pがタイミングローラ対14によって引っ張られることがなく、給送ローラ32が連れ回りすることを防止できる。

0099

ここで、給送ローラ32の給送速度(平均給送速度)をVp[mm/s]、タイミングローラ対14の搬送速度(平均搬送速度)をVr[mm/s]、給送ニップN1から分離ニップN2までの給送経路長をLn[mm]、分離ニップN2からタイミングローラ対14のニップ部までの給送経路長をLpr[mm]、用紙長(用紙Pの給送方向の長さ)をL[mm]、タイミングローラ対14によって用紙Pにたるませた際のたるみの初期量をr[mm]とすると、用紙Pの後端が給送ニップN1を通過した後の用紙Pのたるみ量R[mm]は下記式2で表される。

0100

「式2」

0101

また、最下位の用紙Pの後端が給送ニップN1を通過した後に、電磁クラッチを複数回ON・OFFしたとしても用紙Pのたるみを維持し、給送ローラ32の連れ回りを防止するには、電磁クラッチのOFFの時間(Tb1、Tb2、・・・Tbn)の合計値を、下記式3のように、上記たるみ量Rよりも小さく設定する必要がある。

0102

「式3」

0103

上記式3の関係を満たすことで、用紙Pの後端が給送ニップN1を通過した後の用紙Pのたるみ量Rを維持することができるので、給送ローラ32の連れ回りを防止することが可能である。ただし、たるみ量Rは用紙長Lによって変化するため、用紙長Lが短い場合は、式3の関係を満たすことができない可能性がある。この点につき、たるみの初期量rを大きくとることで、その後のたるみ量Rを維持することもできるが、最小長さの用紙から最大長さの用紙において一律にたるみの初期量rを大きくとると、特に最大長さの用紙においてたるみ量が過多となり、異音やシワの発生する要因となる虞がある。そこで、用紙長Lに応じてたるみの初期量rを変更可能とすることが望ましい。これにより、異音やシワの発生を生じることなく、上記式3の関係を満たすことが可能となる。

0104

続けて、最下位の用紙の給送時に電磁クラッチを断続的にONする断続給送モードの実行条件について説明する。
図27に示すフローチャートの例では、用紙の種類(材質、厚さ等)に基づいて設定されている給送速度に応じて、断続給送モードを実行するか否かが選択される。ここでは、上記図8に示す例と同様に、普通紙等を給送する際に選択される高速モードと、厚紙を給送する際に選択される低速モードとが予め設定されている。

0105

図27に示すように、印刷指示があり(S1)、給紙動作が開始されると(S2)、プリンタにおいて上記積載フィラー62によって底板48上の用紙が無くなったことが検知されたか否か確認される(S3)。その結果、用紙が無くなったと検知された場合は、現在給送中の用紙が最下位の用紙であるということを意味する。この場合、さらに、選択された用紙が普通紙等か否か、すなわち、選択されたモードが高速モードか否か確認される(S4)。その結果、普通紙等(高速モード)であった場合は、最下位の用紙給送時に断続給送モードが実行され(S5)、給送を完了する(S6)。このように、最下位の用紙の給送である場合で、さらに用紙が普通紙等である場合は、高速モードが選択されることで給送時の振動による異音が生じやすくなるため、断続給送モードを実行することで、給送時の振動の増大を抑制し、異音の発生を防止することができる。

0106

一方、最下位の用紙の給送であっても、用紙が普通紙等ではない厚紙の場合は、振動による異音の生じにくい低速モードが選択されるため、断続給送モードを行わず、予め設定された低速モードで最下位の用紙の給送が行われ、給送動作を完了する(S4、S6)。

0107

また、上記積載フィラー62によって用紙が無くなったことが検知されたか否か確認された結果(S3)、用紙が有る場合は、現在給送中の用紙は最下位の用紙ではないことを意味する。この場合、さらに、上記印刷指示の内容が複数枚の連続印刷指示であるか否かが確認され(S7)、その結果、印刷指示が1枚のみであった場合は、断続給送モードを行わず、選択された給送モードで給送が行われ、給送動作を完了する(S6)。一方、印刷指示が複数枚の連続印刷指示であった場合は、2枚目以降の給送を続けて行うが、給送される用紙ごとに、上述の積載フィラー62による用紙の検知有無の確認(S3)を行い、給送が完了するまで上記と同様のフローを繰り返し実行する。

0108

上述のように、図27に示す例では、用紙の種類又はこれに基づく給送速度の設定に応じて、振動による異音が生じやすい場合は、最下位の用紙の給送時に断続給送モードを実行することで異音の発生を防止することができる。また、断続給送モードの実行を、必要な場合、すなわち、最下位の用紙の給送でかつ普通紙等(高速モード)の場合にのみに限って行い、それ以外の場合においては、断続給送モードを行わないことで、生産性の低下や電磁クラッチの短寿命化を防止することが可能である。なお、図27に示す例は、高速モードと低速モードの2つのモードがある場合に限らず、低速モードと中速モードと高速モードの3つのモード、あるいは4つ以上のモードがある場合にも適用可能である。

0109

本実施形態においては、断続給送モードを開始するタイミング、すなわち、最下位の用紙Pの後端が給送ニップN1に達したか否かの判断を、上記式1を用いて算出するようにしているが、給送ローラ32の回転速度が一定であっても、分離パッド51での摩擦負荷により用紙Pの滑りが発生することがあるため、給送に要する時間にはばらつきが生じやすい。また、用紙Pの滑り量は、用紙Pの表面処理コシなどの特性によっても変動する可能性がある。従って、最下位の用紙の給紙時に確実に断続給送モードを実行するには、用紙Pの滑り量に起因する給送時間のばらつきを考慮して断続給送モードを開始するタイミングを設定しなければならない。しかしながら、このように設定すると、最下位の用紙の後端が給送ニップN1を通過するタイミングよりも早めに断続給送モードを開始することになるため、電磁クラッチのON・OFFを繰り返す回数が増加し、生産性の低下や電磁クラッチの短寿命化につながるといった短所がある。また、用紙Pの滑り量に起因する給送時間のばらつきを考慮して、上記用紙Pのたるみ量Rを維持するようにすると、たるみの初期量rを大きく設定する必要があるため、異音やシワの発生の要因となりかねない。

0110

そこで、用紙の給送位置をより確実に検知するため、図28に示す実施形態のように、底板48に給送距離測定手段59としてのエンコーダ60を設けてもよい。最下位の用紙Pの給送が開始されると、用紙Pの給送に伴ってエンコーダ60が回転し、この回転数から用紙Pの給送距離が測定される。そして、このときの給送距離とエンコーダ60の回転時間から給送速度を算出し、算出した給送速度を用いて用紙Pの後端が給送ニップN1を通過するタイミングを算出する。

0111

ここで、エンコーダ60の回転速度から得られた用紙Pの給送速度をv[mm/s]、エンコーダ60と用紙Pとの接触位置から給送ニップN1までの給送経路長をLe[mm]、給送ニップN1から分離ニップN2までの給送経路長をLn[mm]、エンコーダ60の回転が停止したと判断できる最小時間をTe[s]とすると、断続給送モードを開始するタイミングTxと終了するタイミングTyは、下記式4、式5で表すことができる。

0112

「式4」

0113

「式5」

0114

このようなエンコーダ60を用いた方法によれば、用紙Pの滑り量も含めた給送速度を算出することができるので、給送ニップN1への用紙Pの後端の到達タイミングをより確実に検知することが可能である。これにより、電磁クラッチのON・OFFを繰り返す回数やたるみの初期量rを必要最小限の値に設定でき、電磁クラッチの短寿命化や、たるみの初期量rを大きくとることによる異音、シワの発生を防止することができる。また、最下位の用紙Pの給送を検知するために積載フィラー62を用いた場合は、積載フィラー62のチャタリング時間を考慮して、積載フィラー62を給送ニップN1から給送方向上流側へ一定距離以上離れた位置に配置しなければならない制約があるが、エンコーダ60を用いた場合はこのようなレイアウト上の制約はない。

0115

図29に、給送距離測定手段59(エンコーダ60)を用いて行う給送動作のフローチャートを示す。
図29に示すように、印刷指示があり(S1)、給紙動作が開始されると(S2)、プリンタにおいて上記エンコーダ60の回転動作が行われているか否か確認される(S3)。その結果、エンコーダ60の回転動作が行われていると確認された場合は、現在給送中の用紙が最下位の用紙であるということを意味する。この場合、さらに、選択された用紙が普通紙等か否か、すなわち、選択されたモードが高速モードか否か確認される(S4)。その結果、普通紙等(高速モード)であった場合は、エンコーダ60の回転速度から用紙Pの給送速度を算出し、予め設定された一定時間内での給送速度を連続して算出することで、給送速度の算出値更新する。その後、エンコーダ60の回転が停止したタイミングを、用紙の後端がエンコーダ60を通過したタイミングと判断し(S6)、そのときの給送速度を用いてさらに下流側の給送ニップN1を用紙の後端が通過する時間を算出する。

0116

このようにして得られた時間に基づき、用紙の後端が給送ニップN1を通過するタイミングで断続給送モードを実行する(S7)。そして、同様に、用紙の後端が分離ニップN2を通過する時間も算出し、当該算出された時間のタイミングで、電磁クラッチをOFFにして給送を完了する(S8)。

0117

一方、最下位の用紙の給送であっても、用紙が普通紙等ではない厚紙の場合は、振動による異音の生じにくい低速モードが選択されるため、断続給送モードを行わず、予め設定された低速モードで最下位の用紙の給送が行われる(S4、S8)。

0118

また、上記エンコーダ60の回転動作が行われているか否か確認された結果(S3)、エンコーダ60の回転動作が行われていない場合は、現在給送中の用紙は最下位の用紙ではないことを意味する。この場合、さらに、上記印刷指示の内容が複数枚の連続印刷指示であるか否かが確認され(S9)、その結果、印刷指示が1枚のみであった場合は、現在給送中の用紙は最下位の用紙ではないため、断続給送モードを行わず、選択された給送モードで給送が行われ、給送動作を完了する(S8)。一方、印刷指示が複数枚の連続印刷指示であった場合は、2枚目以降の給送を続けて行うが、給送される用紙ごとに、上述のエンコーダ60の回転動作有無を確認し(S3)、給送が完了するまで上記と同様のフローを繰り返し実行する。

0119

上述のように、図29に示す例では、断続給送モードの実行を、必要な場合、すなわち、最下位の用紙の給送でかつ普通紙等(高速モード)の場合にのみに限って行い、それ以外の場合においては、断続給送モードを行わないことで、生産性の低下や電磁クラッチの短寿命化を防止することが可能である。なお、図29に示す例の場合も、高速モードと低速モードの2つのモードがある場合に限らず、低速モードと中速モードと高速モードの3つのモード、あるいは4つ以上のモードがある場合にも適用できる。

0120

以上、本発明について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。上述の実施形態では、最初の用紙が分離ニップN2に達するまで、又は最後(最下位)の用紙が給送ニップN1を通過した後において、断続給送モードを実行し、給送を途中で少なくとも1回停止させることで振動の増大を抑制するようにしたが、このような振動の増大は、給送を一旦停止させることなく、給送速度を相対的に遅くした状態で連続回転させることによっても抑制可能である。すなわち、振動の増大は、給送を途中で少なくとも1回停止させるにしろ、相対的に遅くするにしろ、要するに、平均給送速度を遅くすることで抑制することが可能である。

0121

給送速度を相対的に遅くする方法では、例えば、給送ローラ32をステッピングモータ等によって速度変更可能に構成し、給送ローラ32の回転数を32.08[rpm]と93.57[rpm]の2パターン設定して、高速モードと低速モードを選択可能にする。なお、給送ローラ32の回転数は、この例に限らず適宜変更可能である。

0122

そして、最初の用紙の給送を行う際、その用紙の先端が分離ニップN2に達するまでは、給送ローラ32を低速モードで回転させ、用紙の先端が分離ニップN2に達した後は、給送ローラ32を高速モードで回転させる。また、最下位の用紙の給送を行う際は、その用紙の後端が給送ニップN1を通過する前は、給送ローラ32を高速モードで回転させ、用紙の後端が給送ニップN1を通過した後は、給送ローラ32を低速モードで回転させる。これにより、最初の用紙の先端が分離ニップN2に達するまでと、最下位の用紙の後端が給送ニップN1を通過した後における振動の増大を抑制できる。

0123

このように、本発明は、給送ローラ32と分離パッド51又は積載面パッド55との間に用紙が介在せずにこれらが互いに当接した状態で用紙が給送される際(シート非介在時)の平均給送速度を、給送ローラ32と分離パッド51又は積載面パッド55との間に用紙が介在した状態で用紙が給送される際(シート介在時)の平均給送速度よりも遅くすることで、振動による異音の発生を防止できる。なお、本発明によれば、シート非介在時の平均給送速度が遅くなることに伴い、そうでない場合に比べて給送に要する時間が多くなるが、その後のタイミングローラ対14の駆動開始タイミングを早めることで、生産性を低下させることなく給送することが可能である。

0124

また、上述の実施形態では、給送ローラ32とこれに当接する分離パッド51又は積載面パッド55との間で生じる振動を抑制する場合を例に説明したが、本発明は、分離パッド51や積載面パッド55以外の当接部材と給送ローラ32との当接箇所における振動対策にも同様に適用可能である。

0125

6給紙装置(シート給送装置)
32給送ローラ(給送手段)
48底板(積載手段)
51分離パッド(第1の分離手段、当接部材)
55積載面パッド(第2の分離手段、当接部材)
56手差し給紙トレイ(積載手段)
57 ニップ部シート有無検知手段
58給送出口フィラー
59 給送距離測定手段
60エンコーダ
P 用紙(シート)

先行技術

0126

特許第5020103号公報
特開2007−314258号公報

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